特許第6223732号(P6223732)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223732
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】ゴルフクラブ
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20171023BHJP
   A63B 53/06 20150101ALI20171023BHJP
【FI】
   A63B53/04 A
   A63B53/06 B
【請求項の数】4
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-142849(P2013-142849)
(22)【出願日】2013年7月8日
(65)【公開番号】特開2015-13078(P2015-13078A)
(43)【公開日】2015年1月22日
【審査請求日】2016年4月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】504017809
【氏名又は名称】ダンロップスポーツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120938
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 教郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107940
【弁理士】
【氏名又は名称】岡 憲吾
(74)【代理人】
【識別番号】100122806
【弁理士】
【氏名又は名称】室橋 克義
(74)【代理人】
【識別番号】100168192
【弁理士】
【氏名又は名称】笠川 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100174311
【弁理士】
【氏名又は名称】染矢 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100182523
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 由賀里
(72)【発明者】
【氏名】松永 聖史
(72)【発明者】
【氏名】水谷 成宏
【審査官】 谷垣 圭二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−204861(JP,A)
【文献】 特開2010−069106(JP,A)
【文献】 特開2011−229914(JP,A)
【文献】 特開平10−263117(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0094526(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/04−53/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッド及びシャフトを備えており、
上記ヘッドが、ソール及び接地部材を有しており、
上記ソールが、複数の取り付け部を有しており、
上記接地部材が、上記複数の取り付け部のいずれかに、取り外し可能に取り付けられており、
上記接地部材の取り付け位置に起因して、フェース角が変化しうるゴルフクラブであって、
非接地部材を更に有しており、
上記非接地部材が、上記取り付け部のそれぞれに着脱可能であり、
上記非接地部材の取り付け位置が、上記フェース角に影響せず、
上記複数の取り付け部のそれぞれが、凹部であり、
上記凹部が、上記接地部材の回転を規制可能であり、
上記凹部が、上記非接地部材の回転を規制可能であるゴルフクラブ。
【請求項2】
上記接地部材が取り付けられていない上記取り付け部に、上記非接地部材が取り付けられている請求項1に記載のゴルフクラブ。
【請求項3】
上記接地部材の重量が、上記非接地部材の重量に実質的に等しい請求項1または2に記載のゴルフクラブ。
【請求項4】
上記接地部材の移動に伴い、ヘッド重心が移動し、
上記フェース角が開くほどヘッド重心がバック側に移動するような調整が可能とされている請求項1または2に記載のゴルフクラブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
調節機能を有するゴルフクラブが提案されている。この調節機能は、ゴルフクラブとゴルファーとの適合性を高めうる。
【0003】
米国特許公開公報US2011/0152000及び米国特許公開公報US2012/0122601は、シャフトがヘッドに取り外し可能に取り付けられたゴルフクラブを開示する。これらのゴルフクラブでは、スリーブのシャフト孔の軸がホーゼル軸に対して傾斜している。このシャフト軸の傾斜は、ロフト角、ライ角及びフェース角の調整を可能とする。更に、これらの米国公報では、フェース角を調整しうる機構が開示されている。特開2004−267460号公報は、フック角調整材がヘッドの底面に固着されたゴルフクラブヘッドを開示する。特開2012−139403号公報は、ヘッドキャビティ体と、ヘッドウェイトと、グリップキャビティ体と、グリップウェイトとを有するゴルフクラブを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許公開公報US2011/0152000
【特許文献2】米国特許公開公報US2012/0122601
【特許文献3】特開2004−267460号公報
【特許文献4】特開2012−139403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
様々なソール形状に対応しうるフェース角調整機構が好ましい。また、調整の自由度は高いのが好ましい。本発明の目的は、改良されたフェース角の調整機構を備えたゴルフクラブの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
好ましいゴルフクラブは、ヘッド及びシャフトを備えている。上記ヘッドは、ソール及び接地部材を有している。上記ソールは、複数の取り付け部を有している。上記接地部材は、上記複数の取り付け部のいずれかに、取り外し可能に取り付けられている。上記接地部材の取り付け位置に起因して、フェース角が変化しうる。
【0007】
好ましくは、非接地部材を更に有している。好ましくは、上記非接地部材が、上記取り付け部のそれぞれに、取り外し可能に取り付けられうる。上記非接地部材の取り付け位置は、上記フェース角に影響しない。
【0008】
好ましくは、上記複数の取り付け部のそれぞれが、凹部である。好ましくは、上記凹部は、上記接地部材の回転を規制しうる。好ましくは、上記凹部は、上記非接地部材の回転を規制しうる。
【0009】
好ましくは、上記接地部材が取り付けられていない上記取り付け部に、上記非接地部材が取り付けられている。
【0010】
好ましくは、上記接地部材の重量が、上記非接地部材の重量に実質的に等しい。
【0011】
上記接地部材の移動に伴い、ヘッド重心が移動してもよい。この場合、好ましくは、上記フェース角が開くほどヘッド重心がバック側に移動するような調整が可能とされている。
【発明の効果】
【0012】
改良されたフェース角調整機構が得られうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係るゴルフクラブを示す図である。
図2図2は、図1の分解図である。
図3図3は、スリーブの断面図である。
図4図4は、ヘッドの平面図である。
図5図5は、ヘッドの底面図である。
図6図6は、図5のA−A線に沿った断面図である。
図7図7は、ヘッド本体の底面図である。
図8図8は、図7のB−B線に沿った断面図である。
図9図9(a)は非接地部材の平面図であり、図9(b)は非接地部材の側面図であり、図9(c)は図9(a)のc−c線に沿った断面図であり、図9(d)は非接地部材の正面図であり、図9(e)は図9(a)のe−e線に沿った断面図である。
図10図10(a)は接地部材の平面図であり、図10(b)は接地部材の側面図であり、図10(c)は図10(a)のc−c線に沿った断面図であり、図10(d)は接地部材の正面図であり、図10(e)は図10(a)のe−e線に沿った断面図である。
図11図11は、フェース角の調整方法について説明するための図である。
図12図12は、フェース角の他の調整方法について説明するための図である。
図13図13は、第2実施形態に係るヘッドの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態であるゴルフクラブ2を示す。図1は、ゴルフクラブ2のヘッド近傍のみを示している。図2は、ゴルフクラブ2の分解図である。
【0016】
ゴルフクラブ2は、ヘッド4、シャフト6、スリーブ8及びネジ10を有する。ゴルフクラブ2は、更に、ワッシャー12を有する。シャフト6の先端部に、スリーブ8が固定されている。この固定は、接着剤による接着である。シャフト6の後端部には、図示されないグリップが取り付けられている。
【0017】
ヘッド4は、本体M4を有する。図1及び図2が示すように、本体M4は、クラウンc4、ソールs4、フェースf4及びホーゼルh4を有する。
【0018】
本実施形態のヘッド4は、ウッド型ゴルフクラブである。ただし、ヘッド4のタイプは限定されない。ヘッド4として、ウッド型、ユーティリティ型、ハイブリッド型、アイアン型及びパターヘッドが例示される。また、シャフト6として、カーボンシャフト及びスチールシャフトが例示される。
【0019】
ネジ10を締めることにより、スリーブ8がヘッド4に固定される。よって、シャフト6がヘッド4に取り付けられる。ネジ10を緩めることにより、スリーブ8がヘッド4から外されうる。よってスリーブ8に固定されているシャフト6も、ヘッド4から取り外されうる。このように、シャフト6は、ヘッド4に、取り外し可能に取り付けられている。
【0020】
図3は、スリーブ8の断面図である。図4は、ヘッド4の平面図である。図5は、ヘッド4の底面図である。図6は、図5のA−A線に沿った断面図である。図6が示すように、ヘッド4は中空である。
【0021】
ホーゼルh4は、スリーブ8を挿入するためのホーゼル孔hz1(図4参照)と、ネジ10を挿通するための通孔th1(図5参照)とを有する。通孔th1は、ホーゼル孔hz1の底部を貫通している。
【0022】
スリーブ8は、上部8aと、中間部8bと、下部8cとを有する。上部8aと中間部8bとの境界には、段差面ds1が形成されている。またスリーブ8は、シャフト孔8dとネジ孔8eとを有する。シャフト孔8dは、上部8aを貫通し、中間部8bに至っている。シャフト孔8dは、上側(シャフト側)に開口している。ネジ孔8eは、下部8cに設けられている。ネジ孔8eは、下側(ソール側)に開口している。
【0023】
図1が示すように、使用可能な組立状態において、上部8aは外部に露出している。この組立状態では、段差面ds1が、ヘッド4のホーゼル端面14に当接している。図1が示すように、上部8aの下端の外径は、上部8aは、ホーゼル端面14の外径に略等しい。上記組立状態において、上部8aは、フェラルのような外観を呈する。上記組立状態において、中間部8b及び下部8cは、ホーゼル孔hz1に挿入されている。中間部8bの外面は円周面を有しており、この円周面が、ホーゼル孔hz1の内面に面接触している。この面接触により、ホーゼル孔hz1は、中間部8bを支持している。
【0024】
スリーブ8の下部8cは、回転防止部rp1を有する。回転防止部rp1の断面形状は、非円形である。本実施形態では、回転防止部rp1は、複数の凸部t1を有する。凸部t1は、半径方向外側に向かって突出している。複数の凸部t1は、周方向において等間隔で配置されている。
【0025】
回転防止部rp1は、ヘッド4に設けられた回転防止部(図示されず)と係合している。図示しないが、ヘッド4の回転防止部には、複数の凹部が設けられている。これら複数の凹部が、周方向において等間隔で配置されている。各凹部の形状は、前述した凸部t1の形状に対応している。凸部t1のそれぞれが、上記凹部のそれぞれに係合している。これらの係合により、ヘッド4とスリーブ8との相対回転が防止されている。
【0026】
図3が示すように、シャフト孔8dの中心軸線h1は、スリーブ8の中心軸線z1に対して傾斜している。図3に示される角度θ1は、軸線h1と軸線z1との成す角度である。この傾斜に起因して、シャフト6の軸線s1は、ホーゼル孔の軸線e1に対して傾斜している。この傾斜角度も、θ1である。
【0027】
スリーブ8は、複数の周方向位置において、ヘッド4に固定されうる。これら複数の周方向位置及び上記角度θ1に起因して、ヘッド4に対するシャフト6の軸線s1の方向は変化しうる。スリーブ8の周方向位置によって、フェース角、ライ角及びリアルロフト角が変化しうる。スリーブ8の周方向位置を選択することにより、フェース角、ライ角及びリアルロフト角が調整されうる。この調整では、フェース角、ライ角及びリアルロフト角が、互いに連動する。
【0028】
スリーブ8の抜け止めは、スリーブ8とネジ10とのネジ結合により達成される。組立状態において、ネジ10は、上記通孔th1に挿通され、且つ、スリーブ8のネジ孔8eにネジ結合している。組立状態において、ネジ10の頭部は、上記通孔th1を通過することができない。ネジ10の頭部は、ワッシャー12を介して、ヘッド4の下面f1(図5参照)に当接している。この当接により、ネジ10は、軸力を生ずる。この軸力により、段差面ds1は、ホーゼル端面14に押しつけられている。この軸力により、スリーブ8の軸方向上方への移動が規制されている。ネジ10により、スリーブ8の軸方向における固定が維持されている。
【0029】
図5が示すように、ヘッド4は、接地部材X1と、非接地部材X2とを有する。後述されるフェース角測定状態において、接地部材X1は水平面HPに接する。一方、後述されるフェース角測定状態において、非接地部材X2は水平面HPに接しない。なお、言うまでもないが、実際の使用状態においては、非接地部材X2は、芝生等に接する場合もある。
【0030】
ヘッド4は、1つの接地部材X1を有する。接地部材X1は、複数であってもよい。ヘッド4は、複数の非接地部材X2を有する。非接地部材X2は、1つであってもよい。後述するように、非接地部材X2は、無くても良い。
【0031】
本実施形態では、ヘッド4は、2つの非接地部材X2を有する。図5の実施形態では、第1の非接地部材X21は、接地部材X1のフェース側に配置されている。一方、第2の非接地部材X22は、接地部材X1のバック側に配置されている。
【0032】
接地部材X1は、ネジsc1によって、ソールs4に固定されている(図6参照)。接地部材X1は、取り外し可能に取り付けられている。ネジ結合の解除により、接地部材X1はソールs4から取り外されうる。ネジ結合の締結により、接地部材X1はソールs4に取り付けられうる。
【0033】
2つの非接地部材X2は、それぞれ、ネジsc1によって、ソールs4に固定されている(図6参照)。これらの非接地部材X2は、取り外し可能に取り付けられている。ネジ結合の解除により、非接地部材X2はソールs4から取り外されうる。ネジ結合の締結により、非接地部材X2はソールs4に取り付けられうる。
【0034】
図7は、接地部材X1及び非接地部材X2が取り外された状態における、ヘッド4の底面図である。図8は、図7のB−B線に沿った断面図である。
【0035】
図7が示すように、ソールs4は、取り付け部r1を有する。本実施形態では、複数の取り付け部r1が設けられている。本実施形態では、3つの取り付け部r1が設けられている。取り付け部r1は、無くても良い。
【0036】
図7が示すように、第1取り付け部r11は、最もフェース側に位置する。第3取り付け部r13は、最もバック側に位置する。第2取り付け部r12は、取り付け部r11と取り付け部r13との間に位置する。複数の取り付け部r1は、フェース−バック方向位置が相違するように、配置されている。
【0037】
図8が示すように、取り付け部r11は、凹部である。同様に、取り付け部r12は、凹部である。同様に、取り付け部r13は、凹部である。全ての取り付け部r1は、凹部である。なお、取り付け部r1は、凹部でなくてもよい。例えば、取り付け部r1は、ネジ穴を有する平面であってもよい。
【0038】
図7が示すように、全ての取り付け部r1の平面視形状は、同一である。本実施形態では、この平面視形状は、四角形(長方形)である。
【0039】
図7及び図8が示すように、取り付け部r11は、ネジ穴sh1を有する。同様に、取り付け部r12は、ネジ穴sh1を有する。同様に、取り付け部r13は、ネジ穴sh1を有する。全ての取り付け部r1は、ネジ穴sh1を有する。ネジ穴sh1は、取り付け部r1の底面に設けられている。図8が示すように、ネジ穴sh1は、取り付け部r1の底面を貫通し、ヘッド4の中空部に至っている。これらのネジ穴sh1は、雌ネジを有する。この雌ネジと、ネジsc1の雄ネジとの間で、ネジ結合が達成されている(図6参照)。
【0040】
図6が示すように、接地部材X1の高さは、凹部r1の深さよりも大きい。接地部材X1は、ソールs4において突出している。一方、非接地部材X2の高さは、凹部r1の深さ以下である。非接地部材X2は、ソールs4において突出していない。
【0041】
図9(a)は、非接地部材X2の平面図である。図9(b)は、非接地部材X2の側面図である。図9(c)は、図9(a)のc−c線に沿った断面図である。図9(d)は、非接地部材X2の正面図である。図9(e)は、図9(a)のe−e線に沿った断面図である。
【0042】
非接地部材X2は、上面20、下面22、第1側面24、第2側面26、第3側面28及び第4側面30を有する。図9(e)と図6との間で、上下が逆である。図6においては、上面20が下側である。上面20が、ソールs4における露出面である。下面22は、取り付け部(凹部)r1の底面に当接される。
【0043】
図9(a)が示すように、平面視において、非接地部材X2は略長方形である。略長方形とは、4つの角部の丸みが許容されることを意味する。第1側面24及び第2側面26は、それぞれ、上記略長方形における長辺を形成している。第1側面24と第2側面26とは、互いに平行である。第3側面28及び第4側面30は、それぞれ、上記略長方形における短辺を形成している。第3側面28と第4側面30とは、互いに平行である。
【0044】
取り付け状態において、第1側面24及び第2側面26は、取り付け部(凹部)r1の側面に当接している。この当接により、非接地部材X2の固定が確実とされている。なお図5及び図6では、側面24、26と凹部r1との間に僅かな隙間が描かれているが、実際にはこの隙間は無い。
【0045】
取り付け状態において、第3側面28及び第4側面30は、取り付け部(凹部)r1の側面に当接している。この当接により、非接地部材X2の固定が確実とされている。なお図5では、側面28、30と凹部r1との間に僅かな隙間が描かれているが、実際には、この隙間は無い。
【0046】
平面視において、非接地部材X2の形状は、取り付け部(凹部)r1の形状に対応している。凹部r1により、非接地部材X2の回転が規制されている。凹部r1により、非接地部材X2は回転することができない。凹部r1は、非接地部材X2の固定に寄与している。凹部r1による回転規制とネジ止めとにより、非接地部材X2が確実に固定されている。
【0047】
図9(c)及び図9(e)が示すように、非接地部材X2は中空部を有する。この中空部は、下面22において開口している。この中空部により、非接地部材X2の軽量化が達成されている。この中空部は、無くても良い。
【0048】
非接地部材X2は、貫通穴th2と、収容凹部r2とを有する。貫通穴th2の内径は、ネジsc1の雄ネジ部が挿入されうるように設定されている。貫通穴th2の内径は、ネジsc1の頭部が挿入できないように設定されている。図6の結合状態において、ネジsc1の雄ネジ部は、貫通穴th2を通過して、ネジ穴sh1と結合している。図6が示すように、ネジsc1の頭部は、収容凹部r2に収容されている。
【0049】
図10(a)は、接地部材X1の平面図である。図10(b)は、接地部材X1の側面図である。図10(c)は、図10(a)のc−c線に沿った断面図である。図10(d)は、接地部材X1の正面図である。図10(e)は、図10(a)のe−e線に沿った断面図である。
【0050】
接地部材X1は、上面40、下面42、第1側面44、第2側面46、第3側面48及び第4側面50を有する。図10(e)と図6との間で、上下が逆である。図6においては、上面40が下側である。上面40が、ソールs4における露出面である。上面40が、接地面である。下面42は、取り付け部(凹部)r1の底面に当接される。
【0051】
図10(a)が示すように、平面視において、接地部材X1は略長方形である。略長方形とは、4つの角部の丸みが許容されることを意味する。第1側面44及び第2側面46は、それぞれ、上記略長方形における長辺を形成している。第1側面44と第2側面46とは、互いに平行である。第3側面48及び第4側面50は、それぞれ、上記略長方形における短辺を形成している。第3側面48と第4側面50とは、互いに平行である。
【0052】
取り付け状態において、第1側面44及び第2側面46は、取り付け部(凹部)r1の側面に当接している。この当接により、接地部材X1の固定が確実とされている。なお図5及び図6では、側面44、46と凹部r1との間に僅かな隙間が描かれているが、実際には、この隙間は無い。
【0053】
取り付け状態において、第3側面48及び第4側面50は、取り付け部(凹部)r1の側面に当接している。この当接により、接地部材X1の固定が確実とされている。なお図5では、側面48、50と凹部r1との間に僅かな隙間が描かれているが、実際にはこの隙間は無い。
【0054】
平面視において、接地部材X1の形状は、取り付け部(凹部)r1の形状に対応している。凹部r1により、接地部材X1の回転が規制されている。凹部r1により、接地部材X1は回転することができない。凹部r1は、接地部材X1の固定に寄与している。凹部r1による回転規制とネジ止めとにより、接地部材X1の固定が確実とされている。
【0055】
図10(c)及び図10(e)が示すように、接地部材X1は中空部を有する。この中空部は、下面42において開口している。この中空部により、接地部材X1の軽量化が達成されている。この中空部は、無くても良い。
【0056】
接地部材X1は、貫通穴th3と、収容凹部r3とを有する。貫通穴th3の内径は、ネジsc1の雄ネジ部が挿入されうるように設定されている。貫通穴th3の内径は、ネジsc1の頭部が挿入できないように設定されている。図6の結合状態において、ネジsc1の雄ネジ部は、貫通穴th3を通過して、ネジ穴sh1と結合している。図6が示すように、ネジsc1の頭部は、収容凹部r3に収容されている。フェース角測定状態において、ネジsc1の頭部は、接地しない。
【0057】
上面40は、接地面とも称される。接地面40は、曲面である。この曲面は、凸曲面である。すなわち、接地面40は、ヘッド4の外側に向かって凸の曲面である。この曲面により、安定的な接地が可能とされている。接地面40が曲面とされることにより、アドレス時におけるヘッド4の姿勢が安定しうる。
【0058】
図11(a)、図11(b)及び図11(c)は、フェース角の調整(第1の調整方法)について説明するための断面図である。
【0059】
図11(a)の実施形態では、接地部材X1が第3取り付け部r13に取り付けられている。非接地部材X2は、第1取り付け部r11及び第2取り付け部r12のそれぞれに取り付けられている。
【0060】
図11(b)の実施形態では、接地部材X1が第2取り付け部r12に取り付けられている。非接地部材X2は、第1取り付け部r11及び第3取り付け部r13のそれぞれに取り付けられている。
【0061】
図11(c)の実施形態では、接地部材X1が第1取り付け部r11に取り付けられている。非接地部材X2は、第2取り付け部r12及び第3取り付け部r13のそれぞれに取り付けられている。
【0062】
本実施形態では、フェース角の調整は、3段階である。図11(a)では、図11(b)に比較して、フェース角が開いている。ソールs4を接地させてアドレスすると、図11(a)のヘッドは、図11(b)のヘッドに比較して、フェースが右を向きやすい。図11(c)では、図11(b)に比較して、フェース角が閉じている。ソールs4を接地させてアドレスすると、図11(c)のヘッドは、図11(b)のヘッドに比較して、フェースが左を向きやすい。
【0063】
なお、接地部材X1を用いない場合を含めると、4段階のフェース角調整が可能である。また、高さが相違する複数の接地部材X1が用いられる場合、更に多段階のフェース角調整が可能となる。
【0064】
図11(a)、図11(b)及び図11(c)の実施形態では、接地部材X1が取り付けられていない取り付け部r1の全てに、それぞれ、非接地部材X2が取り付けられている。
【0065】
図12(a)、図12(b)及び図12(c)は、フェース角の調整(第2の調整方法)について説明するための断面図である。
【0066】
図12(a)の実施形態では、接地部材X1が第3取り付け部r13に取り付けられている。非接地部材X2は、1つも取り付けられていない。
【0067】
図12(b)の実施形態では、接地部材X1が第2取り付け部r12に取り付けられている。非接地部材X2は、1つも取り付けられていない。
【0068】
図12(c)の実施形態では、接地部材X1が第1取り付け部r11に取り付けられている。非接地部材X2は、1つも取り付けられていない。
【0069】
本実施形態でも、フェース角の調整は、3段階である。図12(a)では、図12(b)に比較して、フェース角が開いている。ソールs4を接地させたアドレスにおいて、図12(a)のヘッドは、図12(b)のヘッドに比較して、フェースが右を向きやすい。図12(c)では、図12(b)に比較して、フェース角が閉じている。ソールs4を接地させたアドレスにおいて、図12(c)のヘッドは、図12(b)のヘッドに比較して、フェースが左を向きやすい。
【0070】
後述されるフェース角測定状態において、ヘッド4の接地箇所は、ソールs4の前方部及び接地部材X1である。接地部材X1が移動することで、1つの接地箇所が移動する。の接地箇所の移動に起因して、フェース角が変化しうる。本実施形態では、接地部材X1がバック側に移動するほど、フェース角は開く。換言すれば、接地部材X1がフェース側に移動するほど、フェース角は閉じる。
【0071】
後述されるフェース角測定状態において、非接地部材X2は、接地しない。いずれの取り付け部r1に取り付けられても、非接地部材X2は、フェース角に影響しない。よって、図11(a)のフェース角は、図12(a)のフェース角に等しい。図11(b)のフェース角は、図12(b)のフェース角に等しい。図11(c)のフェース角は、図12(c)のフェース角に等しい。
【0072】
非接地部材X2は、ヘッド4の重心位置の変化を抑制しうる。図11(a)、(b)及び(c)で示された第1の調整方法では、接地部材X1が移動する。この接地部材X1の移動により、ヘッド4における重量配分が変化する。しかし、非接地部材X2の存在により、この重量配分の変化が抑制される。結果として、非接地部材X2は、フェース角の調整に伴うヘッド重心の移動を、抑制しうる。
【0073】
このように、第1の調整方法では、ヘッド重心の移動が抑制されうる。
【0074】
凹部r1には、異物が侵入しやすい。この異物として、土、砂及び芝が例示される。異物は、凹部r1に残留しやすい。凹部r1に取り付けられた非接地部材X2は、凹部r1への異物の侵入を抑制しうる。同様に、凹部r1に取り付けられた接地部材X1は、凹部r1への異物の侵入を抑制しうる。
【0075】
一方、図12(a)、(b)及び(c)で示される第2の調整方法では、ヘッド重心の移動が促進されている。この第2の調整方法は、フェース角の調整と共にヘッド重心を移動させたい場合に、好ましい。
【0076】
この第2の調整方法では、次の関係Aが達成されうる。上記第1の調整方法でも、この関係Aが生じうる。
・[関係A]:フェース角が開くほど、ヘッド重心がバック側に位置する。
【0077】
インパクトでフェースが開いた場合、スライスが生じやすい。一方、ヘッド重心がバック側であるほど、重心アングルが大きくなりやすい。公知の通り、重心アングルが大きい場合、インパクトでフェースが返りやすい。上記関係Aが成立している場合、フェース角と重心アングルとの相殺により、過度なスライスが抑制されうる。
【0078】
図示しないが、第3の調整方法として、1つの接地部材X1と1つの非接地部材X2とが用いられ得る。この場合、1つの取り付け部r1に接地部材X1が取り付けられる。更に、残り2つの取り付け部r1のうちのいずれかに、非接地部材X2が取り付けられ得る。よって、非接地部材X2の取り付け位置が選択されうる。この選択により、ヘッド重心位置の調整等が可能となる。
【0079】
ソールs4に設けられた接地部材X1及び非接地部材X2は、ヘッドの重心を低くしうる。低重心のヘッドは、高い打ち出し角度と少ないバックスピンを実現しうる。低重心のヘッドは、飛距離の増大に寄与しうる。
【0080】
このように、本実施形態では、フェース角の調整に加えて、ヘッドの重量配分が調整されうる。よって、上述のような相乗的な効果が奏されうる。
【0081】
接地部材X1の数がN1とされ、非接地部材X2の数がN2とされ、取り付け部r1の数がN3とされる。上記実施形態では、上記N3が、上記N1と上記N2との和(N1+N2)に等しい。このため、接地部材X1と非接地部材X2との位置の入れ替えにより、多様な調整が可能となる。上記N1が2以上であってもよい。高さが異なる複数の接地部材X1が用意されてもよい。この場合、接地部材X1の交換により、フェース角が変化しうる。(N1+N2)は、N3より多くてもよい。(N1+N2)は、N3より少なくてもよい。
【0082】
上記実施形態では、複数の取り付け部r1のそれぞれが凹部である。更に、図7に示すように、これら複数の凹部が、互いに同一の平面視形状を有している。更に、接地部材X1及び非接地部材X2が、互いに同一の平面視形状を有している。全ての取り付け部r1が、接地部材X1及び非接地部材X2の全てに、適合している。接地部材X1は、全ての取り付け部r1に取り付けられ得る。非接地部材X2は、全ての取り付け部r1に取り付けられ得る。このため、接地部材X1と非接地部材X2との位置の入れ替えにより、多様な調整が可能となる。
【0083】
複数の取り付け部r1の位置は、それぞれ独立して、自由に設定されうる。ソール形状及びフェース角調整を考慮して、各取り付け部r1の位置が自由に設定されうる。よって、複雑なソール形状に対応することができ、所望のフェース角調整が実現しうる。
【0084】
接地部材X1の重量W1が、非接地部材X2の重量W2に実質的に等しくされてもよい。この場合、接地部材X1を移動したときのヘッドの重心の移動が、効果的に抑制されうる。なお、「実質的に等しい」とは、重量の相違が±1g以内であることを意味する。より好ましくは、重量W1とW2との相違は20%以下であり、より好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下である。
【0085】
フェース角の調整可能幅は広いのが好ましい。ただし、過度に閉じたフェース角及び過度に開いたフェース角は不要である。これらを考慮すると、フェース角の調整可能幅は、下限としては、2°(degree)以上、更には3°以上が好ましく、上限としては、10°以下、更には8°以下、更には6°以下が好ましい。例えば、フェース角の最大値が+1°であり、フェース角の最小値が−1°である場合、フェース角の調整可能幅は、2°である。
【0086】
接地部材X1及び非接地部材X2の固定方法は限定されない。固定の確実性の観点から、機械的結合による固定が好ましい。この機械的結合の一例は、上述のネジ結合である。
【0087】
機械的結合の他の例として、特開2012−139403号公報に記載の着脱機構が挙げられる。この着脱機構では、ヘッドにキャビティ体が取り付けられており、このキャビティ体に、ウェイトが、取り外し可能に取り付けられている。例えば、ウェイトの寸法によって、フェース角が変更されうる。例えば、ウェイトの頭部の高さを異ならせることにより、ソール面からのウェイトの突出高さが変更されうる。この着脱機構は、利便性に優れる。
【0088】
[接地部材X1の材質]
接地部材X1の材質は限定されない。好ましい材質として、金属、樹脂及び繊維強化樹脂が例示される。強度及び耐久性の観点から、金属が好ましい。金属として、チタン合金、ステンレス鋼、アルミニウム合金、マグネシウム合金、ステンレス鋼、タングステン−ニッケル合金及びタングステン合金が例示される。樹脂として、エンジニアリングプラスチック及びスーパーエンジニアリングプラスチックが例示される。繊維強化樹脂として、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)が例示される。ヘッド重心の移動を抑制する場合は、比重の小さい材質が好ましい。この観点からは、繊維強化樹脂、チタン合金、アルミニウム合金及びマグネシウム合金が好ましく、アルミニウム合金がより好ましい。ヘッド重心の移動を促進する場合、比重が大きく且つ加工が容易な材質が好ましい。この観点からは、ステンレス鋼及びタングステン−ニッケル合金が好ましい。
【0089】
[非接地部材X2の材質]
非接地部材X2の材質は限定されない。好ましい材質として、金属、樹脂及び繊維強化樹脂が例示される。強度及び耐久性の観点から、金属が好ましい。金属として、チタン合金、ステンレス鋼、アルミニウム合金、マグネシウム合金、ステンレス鋼及びタングステン−ニッケル合金が例示される。樹脂として、エンジニアリングプラスチック及びスーパーエンジニアリングプラスチックが例示される。繊維強化樹脂として、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)が例示される。ヘッド重心の移動を抑制する場合は、比重の小さい材質が好ましい。この観点からは、繊維強化樹脂、チタン合金、アルミニウム合金及びマグネシウム合金が好ましく、アルミニウム合金がより好ましい。ヘッド重心の移動を促進する場合、比重の大きい材質が好ましい。この観点からは、ステンレス鋼及びタングステン−ニッケル合金が好ましい。
【0090】
接地部材X1の製造方法は限定されず、鍛造、焼結、鋳造、ダイカスト、NC加工、プレス成形及び射出成形が例示される。非接地部材X2の製造方法は限定されず、鍛造、焼結、鋳造、ダイカスト、NC加工、プレス成形及び射出成形が例示される。
【0091】
[フェース角の測定方法]
フェース角の測定では、ゴルフクラブ2が、規定のライ角で、水平面HP上に静置される。シャフト軸線s1は、水平面HPに対して垂直な平面VP内に配置される。シャフト6は、上記ライ角が保持され、軸線s1方向に移動可能で、且つ、軸線s1を中心に回転可能に、支持されている。このシャフト6の支持を維持しながら、ヘッド4が最も安定するように、ソールs4が水平面HPに接地される。このヘッド4が最も安定した状態が、フェース角測定状態とも称される。このフェース角測定状態において、フェース角が測定される。図4において二点鎖線で示される直線LFは、フェースf4の中心点FCにおいてフェースf4に接する接線である。この接線LFは、上記水平面HPに対して平行である。この接線LFに基づいて、フェース角が測定される。上記水平面HPと上記平面VPとの交線がLKとされるとき、交線LKと接線LFとの成す角度θが、フェース角である。この角度θは、平面視において測定される。このフェース角は、前述した特開2004−267460号の図14に示される測定装置によって、測定されうる。特開2004−267460号では、本願におけるフェース角が、フック角と称されている。
【0092】
なお、フェースf4の中心点FCは、平面視におけるフェースf4の図心と定義される。
【0093】
接地部材X1が取り付け部に取り付けられると、他の取り付け部に取り付けられた非接地部材X2は、上記フェース角測定状態において、水平面HPに接地しない。
【0094】
ドライバー(1番ウッド)の場合、上記規定のライ角は、通常、56度以上60度以下である。ドライバーのリアルロフト角は、通常、8度以上13度以下である。ドライバーのクラブ長さは、通常、43インチ以上48インチ以下である。このクラブ長さは、R&A(Royal and Ancient Golf Club of Saint Andrews;全英ゴルフ協会)が定めるゴルフ規則「付属規則II クラブのデザイン」の「1 クラブ」における「1c 長さ」の記載に基づいて測定される。
【0095】
本願では、上記交線LKの方向がトウ−ヒール方向と定義される。このトウ−ヒール方向に対して垂直であり且つ上記水平面HPに対して平行な方向が、フェース−バック方向と定義される。
【0096】
本願では、フェース角の値に、プラス又はマイナスの符号が付与される(図4参照)。上記交線LKに対してフェースf4が閉じている場合、フェース角がプラスの値で表記される。上記交線LKに対してフェースf4が開いている場合、フェース角がマイナスの値で表記される。図4に示される状態では、フェースf4は開いており、フェース角はマイナスである。
【実施例】
【0097】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0098】
[実施例1]
前述したゴルフクラブ2と同じゴルフクラブを作製した。先ず、圧延材をプレス加工して得た第1部材(フェース部材)を得た。ロストワックス精密鋳造により、第2部材(ボディ)を得た。この第2部材は、ソールに、3つの取り付け部(凹部)を有していた。これら3つの取り付け部の底面に、ネジ穴が形成された。上記第1部材と上記第2部材とを溶接して、ヘッド本体を得た。ヘット本体の材質は、チタン合金とされた。
【0099】
別途、1つの接地部材及び2つの非接地部材を作製した。これらの部材の材質として、アルミニウム合金が用いられた。
【0100】
公知の方法により、シャフト、スリーブ、ワッシャー、ネジ及びグリップを、それぞれ作製した。スリーブの材質はアルミ合金とされた。ネジの材質はチタン合金とされた。スリーブをシャフトの先端部に接着し、シャフトスリーブ部材を得た。このシャフトスリーブ部材をヘッドにネジ止めした。シャフトの後端にグリップを装着し、ゴルフクラブを得た。このヘッドの規定のライ角は、58度であった。
【0101】
上記1つの接地部材及び2つの非接地部材を、ヘッドの凹部にネジ止めし、図5で示される状態とした。図11(a)、図11(b)及び図11(c)に示されるように、接地部材及び非接地部材の配置を変更することにより、フェース角が調整された。図11(a)に示されるように、接地部材を最もバック側に配置したとき、フェース角は−2度であった。図11(b)に示されるように、接地部材を中間位置に配置したとき、フェース角は0度であった。図11(c)に示されるように、接地部材を最もフェース側に配置したとき、フェース角は+2度であった。
【0102】
実施例1において、接地部材X1の重量W1は、2gであり、2つの非接地部材X2の重量W2は、それぞれ、2gであった。すなわち、重量W1と重量W2とが等しくされた。この結果、接地部材X1及び2つの非接地部材X2の配置順序に関わらず、ヘッドの重心位置は一定であった。
【0103】
次に、非接地部材を用いることなく、接地部材のみを用いて、フェース角の調整を行った。図12(a)から(c)に示されるように、接地部材の配置を変更することにより、フェース角が調整された。図12(a)に示されるように、接地部材を最もバック側に配置したとき、フェース角は−2度であった。図12(b)に示されるように、接地部材を中間位置に配置したとき、フェース角は0度であった。図12(c)に示されるように、接地部材を最もフェース側に配置したとき、フェース角は+2度であった。
【0104】
なお、実施例1において、接地部材及び非接地部材のいずれも用いないことも可能であった。また、実施例1において、非接地部材のみを用いることも可能であった。これらの実施形態では、接地部材が用いられていないため、新たな第4のフェース角が得られた。
【0105】
[実施例2]
接地部材及びソールs4に表示を設けた他は実施例1と同様にして、実施例2のゴルフクラブを得た。図13は、実施例2に係るヘッドの底面図である。この実施例2では、接地部材X1に表示部d1が設けられている。本実施形態の表示部d1は、略三角形である。表示部d1により、接地部材X1の位置が容易に判別される。表示部d1により、接地部材X1と非接地部材X2との区別が容易である。
【0106】
一方、ヘッド本体M4のソールs4には、ソール表示部E1、E2及びE3が設けられた。第1取り付け部r11に対応した位置に、ソール表示部E1が設けられた。第2取り付け部r12に対応した位置に、ソール表示部E2が設けられた。第3取り付け部r13に対応した位置に、ソール表示部E3が設けられた。このように、取り付け部r1のそれぞれに対応する位置に、ソール表示部E1、E2及びE3が設けられた。
【0107】
ソール表示部E1、E2及びE3は、フェース角の状態を判別しうる表示とされた。ソール表示部E1として、文字「CL」が採用された。これは、「CLOSED」の略である。ソール表示部E2として、文字「N」が採用された。これは、「NEUTRAL」の略である。ソール表示部E3として、文字「OP」が採用された。これは、「OPENED」の略である。これらのソール表示部E1、E2及びE3と、上記表示部d1との位置関係により、フェース角が示されている。よって、フェース角の把握が容易であった。
【0108】
このように、実施例では、フェース角の調整が容易である。また、重心位置等の調整も可能である。取り付け部の位置及び接地部材X1の形状は、自由に設定することができる。よって、複雑な形状のソールにも対応することができ、且つ、フェース角の調整の自由度は高い。本発明の優位性は明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0109】
以上説明された発明は、あらゆるゴルフクラブヘッドに適用されうる。
【符号の説明】
【0110】
2・・・ゴルフクラブ
4・・・ヘッド
6・・・シャフト
8・・・スリーブ
10・・・ネジ
s4・・・ソール
f4・・・フェース
c4・・・クラウン
h4・・・ホーゼル
M4・・・ヘッド本体
X1・・・接地部材
X2・・・非接地部材
r1・・・取り付け部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13