【課題を解決するための手段】
【0007】
ALKキナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは遺伝的に耐性となる素因がある癌の特定、予後、診断、および治療のための組成物および方法が提供される。本発明は、PF−0234166等のALKキナーゼ阻害剤に耐性を付与する、ALKにおける新規突然変異の発見に基づく。ALK阻害剤耐性突然変異を含むポリペプチドおよびそれをコードするポリヌクレオチドが提供され、耐性突然変異を検出するための方法において、およびALKキナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断する際に使用するためのバイオマーカーとして使用される。本開示の耐性突然変異を含むALKポリペプチドに特異的に結合する抗体、本抗体を含むキット、およびALK阻害剤耐性突然変異を有するALKをコードするポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することが可能なポリヌクレオチド(複数可)を含むキットもまた、生物学的試料中の耐性突然変異の検出のために、本明細書に提供される。耐性突然変異を含むALKまたはALK発癌性融合タンパク質に特異的に結合するかつ/またはそれらの活性を阻害する薬剤を特定するための方法が更に提供される。
【0008】
次の実施形態が、本発明によって包含される。
1.以下からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、単離されたポリヌクレオチド:
a)配列番号5、7、9、11、13、15、17、19、21、25、27、29、31、98、100、または102に記載されるヌクレオチド配列、
b)配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、26、28、30、32、99、101、または103に記載されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列、
c)配列番号5に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号6に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にセリン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つの未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
d)配列番号7に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号8に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にアラニン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
e)配列番号9に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号10に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置にそのバリン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
f)配列番号11に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号12に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置にリジン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
g)配列番号13に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号14に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置にメチオニン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
h)配列番号15に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号16に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置にチロシン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
i)配列番号17に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号18に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にシステイン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
j)配列番号19に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号20に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にイソロイシン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
k)配列番号21に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号22に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にバリン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
l)配列番号25に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号26に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置にアルギニン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
m)配列番号27に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号28に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置にアスパラギン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
n)配列番号29に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号30に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置にリジン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
o)配列番号31に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号32に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置にアラニン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
p)配列番号98に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号99に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置にリジン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
q)配列番号100に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号101に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置にリジン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、および
r)配列番号102に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号103に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にロイシン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列。
【0009】
2.以下からからなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、実施形態1に記載の単離されたポリヌクレオチド:
a)配列番号5に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号6に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にセリン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つの未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
b)配列番号7に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号8に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にアラニン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
c)配列番号9に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号10に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置にそのバリン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
d)配列番号11に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号12に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置にリジン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
e)配列番号13に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号14に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置にメチオニン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
f)配列番号15に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号16に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置にチロシン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
g)配列番号17に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号18に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にシステイン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
h)配列番号19に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号20に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にイソロイシン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
i)配列番号21に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号22に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にバリン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
j)配列番号25に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号26に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置にアルギニン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
k)配列番号27に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号28に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置にアスパラギン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
l)配列番号29に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号30に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置にリジン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
m)配列番号31に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号32に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置にアラニン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
n)配列番号98に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号99に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置にリジン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、
o)配列番号100に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号101に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置にリジン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、および
p)配列番号102に対して少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、または配列番号103に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にロイシン残基を有するポリペプチドをコードし、また該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列。
【0010】
3.以下からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、実施形態1に記載の単離されたポリヌクレオチド:
a)配列番号33、35、37、39、41、43、45、47、49、53、55、57、59、61、63、または104に記載されるヌクレオチド配列、
b)配列番号34、36、38、40、42、44、46、48、50、54、56、58、60、62、64、または105に記載されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列、
c)配列番号33、35、37、39、41、43、45、47、49、53、55、57、59、61、63、または104に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、および
d)配列番号34、36、38、40、42、44、46、48、50、54、56、58、60、62、64、または105に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列。
【0011】
4.ALK発癌性融合タンパク質パートナーをコードするヌクレオチド配列を更に含み、また該ポリヌクレオチドが、ALK発癌性融合タンパク質をコードする、実施形態3に記載の単離されたポリヌクレオチド。
【0012】
5.該ALK発癌性融合タンパク質パートナーが、ヌクレオホスミン(NPM)、非筋肉トロポミオシン3(TPM3)、5−アミノイミダゾール−4−カルボキサミドリボヌクレオチドホルミルトランスフェラーゼ/IMPシクロヒドロラーゼ(ATIC)、クラスリン重鎖(CLTC)、TRK−融合遺伝子(TFG)、非筋肉トロポミオシン4(TPM4)、モエシン(MSN)、Ran結合タンパク質2(RanBP2)、微小管会合タンパク質様4(EML4)、システイニルtRNA合成酵素(CARS)、キネシンファミリーメンバー5B(KIF5B)、非筋肉ミオシン重鎖9(MYH9)、SEC31ホモログA(SEC31L1)、およびリングフィンガータンパク質213(RNF213)/染色体17上のALKリンパ腫オリゴマー化パートナー(ALO17)からなる群から選択される、実施形態4に記載の単離されたポリヌクレオチド。
【0013】
6.該ALK発癌性融合タンパク質パートナーが、配列番号97に記載されるアミノ酸配列を有する、実施形態5に記載の単離されたポリヌクレオチド。
【0014】
7.以下からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、実施形態1に記載の単離されたポリヌクレオチド:
a)配列番号65、67、69、71、73、75、77、79、81、85、87、89、91、93、95、または106に記載されるヌクレオチド配列、
b)配列番号66、68、70、72、74、76、78、80、82、86、88、90、92、94、96、または107に記載されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列、
c)配列番号65、67、69、71、73、75、77、79、81、85、87、89、91、93、95、または106に対して少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列、および
d)配列番号66、68、70、72、74、76、78、80、82、86、88、90、92、94、96、または107に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列。
【0015】
8.該ALK小分子キナーゼ阻害剤が、PF−0234166、NVP−TAE684、スタウロスポリン、7−ヒドロキシスタウロスポリン、CEP−14083、CEP−14513、CEP−28122、ピリドン14、ピリドン15、CRL151104A、およびWZ−5−126からなる群から選択される、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の単離されたポリヌクレオチド。
【0016】
9.該ALK小分子キナーゼ阻害剤が、PF−02341066である、実施形態8に記載の単離されたポリヌクレオチド。
【0017】
10.プロモーターに作動可能に連結される実施形態1〜9に記載のいずれか1つの単離されたポリヌクレオチドを含む、発現カセット。
【0018】
11.実施形態10に記載の発現カセットを含む、宿主細胞。
【0019】
12.以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド:
a)配列番号6、8、10、12、14、16、18、20、22、26、28、30、32、99、101、103に記載されるアミノ酸配列、
b)配列番号6に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にセリン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つの未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
c)配列番号8に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にアラニン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
d)配列番号10に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置にバリン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
e)配列番号12に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置にリジン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
f)配列番号14に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置にメチオニン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
g)配列番号16に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置にチロシン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
h)配列番号18に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にシステイン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
i)配列番号20に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にイソロイシン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
j)配列番号22に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にバリン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
k)配列番号26に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置にアルギニン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
l)配列番号28に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置にアスパラギン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
m)配列番号30に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置にリジン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
n)配列番号32に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置にアラニン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
o)配列番号99に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置にリジン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
p)配列番号101に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置にリジン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、および
q)配列番号103に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にロイシン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0020】
13.該ポリペプチドが、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態12に記載の単離されたポリペプチド:
a)配列番号6に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にセリン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つの未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
b)配列番号8に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にアラニン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
c)配列番号10に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置にバリン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
d)配列番号12に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置にリジン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
e)配列番号14に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置にメチオニン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
f)配列番号16に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置にチロシン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
g)配列番号18に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にシステイン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
h)配列番号20に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にイソロイシン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
i)配列番号22に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にバリン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
j)配列番号26に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置にアルギニン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
k)配列番号28に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置にアスパラギン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
l)配列番号30に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置にリジン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
m)配列番号32に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置にアラニン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
n)配列番号99に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置にリジン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
o)配列番号101に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置にリジン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、および
p)配列番号103に対して少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置にロイシン残基を有し、また該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0021】
14.以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態12に記載の単離されたポリペプチド:
a)配列番号34、36、38、40、42、44、46、48、50、54、56、58、60、62、64、または105に記載されるアミノ酸配列、および
b)配列番号34、36、38、40、42、44、46、48、50、54、56、58、60、62、64、または105に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0022】
15.ALK発癌性融合タンパク質パートナーを更に含み、故にALK発癌遺伝子融合タンパク質を形成する、実施形態14に記載の単離されたポリペプチド。
【0023】
16.該ALK発癌性融合タンパク質パートナーが、ヌクレオホスミン(NPM)、非筋肉トロポミオシン3(TPM3)、5−アミノイミダゾール−4−カルボキサミドリボヌクレオチドホルミルトランスフェラーゼ/IMPシクロヒドロラーゼ(ATIC)、クラスリン重鎖(CLTC)、TRK−融合遺伝子(TFG)、非筋肉トロポミオシン4(TPM4)、モエシン(MSN)、Ran結合タンパク質2(RanBP2)、微小管会合タンパク質様4(EML4)、システイニルtRNA合成酵素(CARS)、キネシンファミリーメンバー5B(KIF5B)、非筋肉ミオシン重鎖9(MYH9)、SEC31ホモログA(SEC31L1)、およびリングフィンガータンパク質213(RNF213)/染色体17上のALKリンパ腫オリゴマー化パートナー(ALO17)からなる群から選択される、実施形態15に記載の単離されたポリペプチド。
【0024】
17.該ALK発癌性融合タンパク質パートナーが、配列番号97に記載されるアミノ酸配列を有する、実施形態16に記載の単離されたポリペプチド。
【0025】
18.以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態12に記載の単離されたポリペプチド:
a)配列番号66、68、70、72、74、76、78、80、82、86、88、90、92、94、96、または107に記載されるアミノ酸配列、
b)配列番号66、68、70、72、74、76、78、80、82、86、88、90、92、94、96、または107に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0026】
19.該ALK小分子キナーゼ阻害剤が、PF−0234166、NVP−TAE684、スタウロスポリン、7−ヒドロキシスタウロスポリン、CEP−14083、CEP−14513、CEP−28122、ピリドン14、ピリドン15、CRL151104A、およびWZ−5−126からなる群から選択される、実施形態12〜18のいずれか1つに記載の単離されたポリペプチド。
【0027】
20.該ALK小分子キナーゼ阻害剤が、PF−02341066である、実施形態19に記載の単離されたポリペプチド。
【0028】
21.少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるALK耐性突然変異体ポリペプチドを発現するように変化させられており、該ALK耐性突然変異体ポリペプチドが、以下からなる群から選択される少なくとも1つのALKキナーゼ阻害剤耐性突然変異体残基を有する、非ヒトトランスジェニック動物:
a)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるセリン残基、
b)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるアラニン残基、
c)配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置におけるバリン残基、
d)配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置におけるリジン残基、
e)配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置におけるメチオニン残基、
f)配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置におけるチロシン残基、
g)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるシステイン残基、
h)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるイソロイシン残基、
i)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるバリン残基、
j)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるロイシン残基、
k)配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置におけるアルギニン残基、
l)配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置におけるアスパラギン残基、
m)配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置におけるリジン残基、
n)配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置におけるアラニン残基、
o)配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置におけるリジン残基、および
p)配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置におけるリジン残基。
【0029】
22.少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるALK耐性突然変異体ポリペプチドに特異的に結合する抗体であって、該ALK耐性突然変異体ポリペプチドが、以下からなる群から選択される少なくとも1つのALKキナーゼ阻害剤耐性突然変異体残基を有する、抗体:
a)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるセリン残基、
b)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるアラニン残基、
c)配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置におけるバリン残基、
d)配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置におけるリジン残基、
e)配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置におけるメチオニン残基、
f)配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置におけるチロシン残基、
g)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるシステイン残基、
h)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるイソロイシン残基、
i)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるバリン残基、
j)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるロイシン残基、
k)配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置におけるアルギニン残基、
l)配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置におけるアスパラギン残基、
m)配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置におけるリジン残基、
n)配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置におけるアラニン残基、
o)配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置におけるリジン残基、および
p)配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置におけるリジン残基。
【0030】
23.該ALK耐性突然変異体ポリペプチドが、実施形態12〜20のいずれか1つに記載の単離されたポリペプチドを含む、実施形態22に記載の抗体。
【0031】
24.実施形態22または23に記載の抗体を含む、生物学的試料中のALK阻害剤耐性突然変異を検出するためのキット。
【0032】
25.ALKに結合する抗体の検出のための化学物質を更に含む、実施形態24に記載のキット。
【0033】
26.ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することができる少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む試薬を含む、生物学的試料中のALK阻害剤耐性突然変異を検出するためのキットであって、該ALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるALK耐性突然変異体ポリペプチドをコードし、該ALK耐性突然変異体ポリペプチドが、以下からなる群から選択される少なくとも1つのALKキナーゼ阻害剤耐性突然変異体残基を有する、キット:
a)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるセリン残基、
b)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるアラニン残基、
c)配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置におけるバリン残基、
d)配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置におけるリジン残基、
e)配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置におけるメチオニン残基、
f)配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置におけるチロシン残基、
g)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるシステイン残基、
h)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるイソロイシン残基、
i)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるバリン残基、
j)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるロイシン残基、
k)配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置におけるアルギニン残基、
l)配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置におけるアスパラギン残基、
m)配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置におけるリジン残基、
n)配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置におけるアラニン残基、
o)配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置におけるリジン残基、および
p)配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置におけるリジン残基。
【0034】
27.ALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することができる、該少なくとも1つのポリヌクレオチドが、実施形態1〜9のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することが可能である、実施形態26に記載のキット。
【0035】
28.該試薬が、該ALK阻害剤耐性突然変異を含むアンプリコンを増幅する一対のプライマーを含む、実施形態26に記載のキット。
【0036】
29.該試薬が、ストリンジェントな条件下で該ALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドとハイブリッド形成し、それによってALK阻害剤耐性突然変異を検出する、ポリヌクレオチド配列を含む少なくとも1つのプローブを含む、実施形態26に記載のキット。
【0037】
30.ALK阻害剤耐性突然変異について生物学的試料をアッセイするための方法であって、該生物学的試料を実施形態22に記載の抗体と接触させることと、該抗体の、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALKへの結合を検出することとを含む、方法。
【0038】
31.異常なALK活性に関連する癌を有する患者において、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断するための方法であって、ALK阻害剤耐性突然変異の存在について患者からの生物学的試料をアッセイすることを含み、該方法は、該生物学的試料を、実施形態22に記載の抗体と接触させることと、該抗体の、該ALK阻害剤耐性突然変異を有するALKへの結合を検出することとを含み、該ALK阻害剤耐性突然変異を有する該ALKの存在は、該患者が、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を有することを示す、方法。
【0039】
32.ALK阻害剤耐性突然変異について生物学的試料をアッセイするための方法であって、該生物学的試料を、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することができる少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む試薬と接触させることを含み、該ALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドは、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるALK耐性突然変異体ポリペプチドをコードし、該ALK耐性突然変異体ポリペプチドは、以下からなる群から選択される少なくとも1つのALKキナーゼ阻害剤耐性突然変異体残基を有する、方法:
a)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるセリン残基、
b)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるアラニン残基、
c)配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置におけるバリン残基、
d)配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置におけるリジン残基、
e)配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置におけるメチオニン残基、
f)配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置におけるチロシン残基、
g)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるシステイン残基、
h)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるイソロイシン残基、
i)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるバリン残基、
j)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるロイシン残基、
k)配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置におけるアルギニン残基、
l)配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置におけるアスパラギン残基、
m)配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置におけるリジン残基、
n)配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置におけるアラニン残基、
o)配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置におけるリジン残基、および
p)配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置におけるリジン残基。
【0040】
33.異常なALK活性に関連する癌を有する患者において、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断するための方法であって、ALK阻害剤耐性突然変異の存在について、該患者からの生物学的試料をアッセイすることを含み、該方法は、該生物学的試料を、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することができる少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む試薬と接触させることであって、該ALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドは、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるALK耐性突然変異体ポリペプチドをコードし、該ALK耐性突然変異体ポリペプチドは、以下からなる群から選択される少なくとも1つのALKキナーゼ阻害剤耐性突然変異体残基を有することと:
a)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるセリン残基、
b)配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置におけるアラニン残基、
c)配列番号2のアミノ酸残基1129位に対応する位置におけるバリン残基、
d)配列番号2のアミノ酸残基1132位に対応する位置におけるリジン残基、
e)配列番号2のアミノ酸残基1151位に対応する位置におけるメチオニン残基、
f)配列番号2のアミノ酸残基1156位に対応する位置におけるチロシン残基、
g)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるシステイン残基、
h)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるイソロイシン残基、
i)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるバリン残基、
j)配列番号2のアミノ酸残基1174位に対応する位置におけるロイシン残基、
k)配列番号2のアミノ酸残基1202位に対応する位置におけるアルギニン残基、
l)配列番号2のアミノ酸残基1203位に対応する位置におけるアスパラギン残基、
m)配列番号2のアミノ酸残基1210位に対応する位置におけるリジン残基、
n)配列番号2のアミノ酸残基1269位に対応する位置におけるアラニン残基、
o)配列番号2のアミノ酸残基1406位に対応する位置におけるリジン残基、および
p)配列番号2のアミノ酸残基1408位に対応する位置におけるリジン残基、
該生物学的試料中の該ALK阻害剤耐性突然変異の存在または不在を検出することとを含み、該ALK阻害剤耐性突然変異の存在は、該患者が、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を有することを示す、方法。
【0041】
34.ALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することができる該少なくとも1つのポリヌクレオチドは、実施形態1〜9のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することが可能である、実施形態32または33に記載の方法。
【0042】
35.対象において、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断するための方法であって、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質の存在について、該対象からの生物学的試料をアッセイすることを含み、該方法は、該生物学的試料を、実施形態15〜17のいずれか1つに記載のポリペプチドに特異的に結合する抗体と接触させることと、該抗体の、ALK耐性突然変異を有する該ALK発癌性融合タンパク質への結合を検出することとを含み、該ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質の存在は、該対象が、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を有することを示す、方法。
【0043】
36.対象において、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断するための方法であって、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドの存在について、該対象からの生物学的試料をアッセイすることを含み、該方法は、該生物学的試料を、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質をコードする該ポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することができる少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む試薬と接触させることであって、該少なくとも1つのポリヌクレオチドは、実施形態4〜6のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することが可能であることと、該生物学的試料中の、該ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質をコードする該ポリヌクレオチドの存在または不在を検出することとを含み、該ALK阻害剤耐性突然変異を有する該ALK発癌性融合タンパク質をコードする該ポリヌクレオチドの存在は、該対象が、少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を有することを示す、方法。
【0044】
37.該ALK小分子キナーゼ阻害剤が、PF−0234166、NVP−TAE684、スタウロスポリン、7−ヒドロキシスタウロスポリン、CEP−14083、CEP−14513、CEP−28122、ピリドン14、ピリドン15、CRL151104A、およびWZ−5−126からなる群から選択される、実施形態30〜36のいずれか1つに記載の方法。
【0045】
38.該ALK小分子キナーゼ阻害剤が、PF−02341066である、実施形態37に記載の方法。
【0046】
39.異常なALK活性に関連する癌を有する患者において、PF−02341066に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断するための方法であって、ALK阻害剤耐性突然変異の存在について、該患者からの生物学的試料をアッセイすることを含み、該方法は、該生物学的試料を、PF−02341066に耐性であるALK耐性突然変異体ポリペプチドに特異的に結合する抗体と接触させることであって、該ALK耐性突然変異体ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸残基1196位に対応する位置にメチオニン残基を有することと、該抗体の、該ALK耐性突然変異を有するALKへの結合を検出することとを含み、該ALK阻害剤耐性突然変異を有する該ALKの存在は、該患者が、PF−02341066に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を有することを示す、方法。
【0047】
40.該ALK耐性突然変異体ポリペプチドが、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態39に記載の方法:
a)配列番号24に記載されるアミノ酸配列、および
b)配列番号24に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1196位に対応する位置にメチオニン残基を有し、またポリペプチドが、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0048】
41.該ALK耐性突然変異体ポリペプチドが、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態39に記載の方法:
a)配列番号52に記載されるアミノ酸配列、および
b)配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0049】
42.該ALK耐性突然変異体ポリペプチドが、ALK発癌性融合タンパク質パートナーを更に含み、故にALK発癌性融合タンパク質を含む、実施形態41に記載の方法。
【0050】
43.該ALK耐性突然変異体ポリペプチドが、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態39に記載の方法:
a)配列番号84に記載されるアミノ酸配列、および
b)配列番号84に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0051】
44.異常なALK活性に関連する癌を有する患者において、PF−02341066に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断するための方法であって、ALK阻害剤耐性突然変異の存在について、該対象からの生物学的試料をアッセイすることを含み、該方法が以下を含む、方法:
a)該生物学的試料を、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することができる少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む試薬と接触させることであって、該ALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドは、PF−02341066に耐性であるALK耐性突然変異体ポリペプチドをコードし、該ALK耐性突然変異体ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸残基1196位に対応する位置にメチオニン残基を有する、および
b)該生物学的試料中の該ALK阻害剤耐性突然変異の存在または不在を検出し、該ALK阻害剤耐性突然変異の存在は、該患者が、PF−02341066に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を有することを示す。
【0052】
45.該ALK耐性突然変異体ポリヌクレオチドが、以下からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含む、実施形態44に記載の方法:
a)配列番号23、51、または83に記載されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド、
b)配列番号24、52、または84に記載されるアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド、および
c)配列番号23、51、もしくは83に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリヌクレオチド、または配列番号24、52、もしくは84に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドであって、該ポリヌクレオチドは、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にメチオニン残基を有するポリペプチドをコードし、またポリヌクレオチドは、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド。
【0053】
46.対象において、PF−02341066に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断するための方法であって、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質の存在について、該対象からの生物学的試料をアッセイすることを含み、該方法は以下を含む、方法
a)該生物学的試料を、以下i)およびii)からなる群から選択されるポリペプチドを含むALK発癌性融合タンパク質に特異的に結合する抗体と接触させることと:
i)配列番号52に記載されるアミノ酸配列、および
ii)配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列、
b)該抗体の、ALK耐性突然変異を有する該ALK発癌性融合タンパク質への結合を検出することであって、該ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質の存在は、該対象が、PF−02341066に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を有することを示すこと。
【0054】
47.対象において、PF−02341066に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を診断するための方法であって、ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドの存在について、該対象からの生物学的試料をアッセイすることを含み、該方法は以下を含む、方法:
a)該生物学的試料を、ALK発癌性融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを特異的に検出または特異的に増幅することができる少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む試薬と接触させることであって、ALK発癌性融合タンパク質をコードする該ポリヌクレオチドは、以下i)〜iii)からなる群から選択されるポリヌクレオチドを含むことと:
i)配列番号51に記載されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド、
ii)配列番号52に記載されるアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド、および
iii)配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリヌクレオチド、または配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドであって、該ポリヌクレオチドが、配列番号2のアミノ酸残基1123位に対応する位置にメチオニン残基を有するポリペプチドをコードし、またポリヌクレオチドが、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド、
b)該生物学的試料中の、該ALK阻害剤耐性突然変異を有するALK発癌性融合タンパク質をコードする該ポリヌクレオチドの存在または不在を検出することとを含み、該ALK阻害剤耐性突然変異を有する該ALK発癌性融合タンパク質をコードする該ポリヌクレオチドの存在は、該対象が、PF−02341066に耐性であるかまたは耐性を発達させる可能性が高い癌を有することを示す。
【0055】
48.該ALK発癌性融合タンパク質が、ヌクレオホスミン(NPM)、非筋肉トロポミオシン3(TPM3)、5−アミノイミダゾール−4−カルボキサミドリボヌクレオチドホルミルトランスフェラーゼ/IMPシクロヒドロラーゼ(ATIC)、クラスリン重鎖(CLTC)、TRK−融合遺伝子(TFG)、非筋肉トロポミオシン4(TPM4)、モエシン(MSN)、Ran結合タンパク質2(RanBP2)、微小管会合タンパク質様4(EML4)、システイニルtRNA合成酵素(CARS)、キネシンファミリーメンバー5B(KIF5B)、非筋肉ミオシン重鎖9(MYH9)、SEC31ホモログA(SEC31L1)、およびリングフィンガータンパク質213(RNF213)/染色体17上のALKリンパ腫オリゴマー化パートナー(ALO17)、からなる群から選択されるALK発癌性融合タンパク質パートナーを含む、実施形態46または47に記載の方法。
【0056】
49.該発癌性融合タンパク質パートナーは、配列番号97に記載されるアミノ酸配列を有する、実施形態48に記載の方法。
【0057】
50.該ポリヌクレオチドを検出することが、核酸配列決定技術、核酸増幅方法、または核酸ハイブリダイゼーション技術を含む、実施形態32〜34、36、44、45、および47のいずれか1つに記載の方法。
【0058】
51.該癌が、大細胞型B細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、悪性組織球症、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍肉腫、食道扁平上皮癌、乳癌、結腸直腸癌、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、膀胱癌、腎臓癌、および膠芽腫からなる群から選択される、実施形態31、33、35、36、および39〜49のいずれか1つに記載の方法。
【0059】
52.該患者のために治療法を選択することを更に含む、実施形態31、33、35、36、および39〜49のいずれか1つに記載の方法。
【0060】
53.少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に抵抗性であるALK抵抗性突然変異体の発現を特異的に低減する方法であって、該方法は、該ALK抵抗性突然変異体を発現する細胞中に、該ALK抵抗性突然変異体をコードする遺伝子を標的とするサイレンシング因子を導入することを含み、該サイレンシング因子の該導入または発現は、該ALK抵抗性突然変異体の該発現を特異的に低減し、該ALK抵抗性突然変異体は、実施形態12〜20のいずれか1つに記載のポリペプチドである、方法。
【0061】
54.少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性である異常なALK活性に関連する癌を治療する方法であって、該方法は、該少なくとも1つのALK小分子キナーゼ阻害剤に耐性であるALK耐性突然変異体をコードする遺伝子を標的とする、有効量のサイレンシング因子を投与することを含み、該サイレンシング因子の該導入または発現は、該ALK耐性突然変異体の発現を低減し、該ALK耐性突然変異体は、実施形態12〜20のいずれか1つに記載のポリペプチドである、方法。
【0062】
55.PF−02341066に耐性である異常なALK活性に関連する癌を治療する方法であって、該方法は、PF−02341066に耐性であるALK耐性突然変異体をコードする遺伝子を標的とする、有効量のサイレンシング因子を投与することを含み、該サイレンシング因子の導入または発現は、該ALK耐性突然変異体の発現を低減し、該ALK耐性突然変異体は、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、方法:
a)配列番号24に記載されるアミノ酸配列、および
b)配列番号24に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸残基1196位に対応する位置にメチオニン残基を有し、またポリペプチドが、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0063】
56.該ポリペプチドが、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態55に記載の方法:
a)配列番号52に記載されるアミノ酸配列、および
b)配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0064】
57.該ポリペプチドが、ALK発癌性融合タンパク質パートナーを更に含み、故にALK発癌性融合タンパク質を含む、実施形態56に記載の方法。
【0065】
58.該ポリペプチドが、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態55に記載の方法:
a)配列番号84に記載されるアミノ酸配列、
b)配列番号84に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、該ポリペプチドが、PF−02341066に耐性であるキナーゼ活性を有する、アミノ酸配列。
【0066】
59.該癌が、大細胞型B細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、悪性組織球症、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍肉腫、食道扁平上皮癌、乳癌、結腸直腸癌、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、膀胱癌、腎臓癌、および膠芽腫からなる群から選択される、実施形態54〜58のいずれか1つに記載の方法。
【0067】
60.以下を含む、ALK耐性突然変異体またはALK融合タンパク質のキナーゼ活性を阻害することが可能な薬剤を特定する方法:
a)候補薬剤を実施形態12〜20のいずれか1つに記載のポリペプチドと接触させること、および
b)該候補薬剤が、該ポリペプチドのキナーゼ活性を阻害するかどうかを決定すること。
【0068】
61.該ポリペプチドが、真核細胞中で発現され、該ポリペプチドが、実施形態15〜17のいずれか1つに記載のポリペプチドであり、該薬剤が該ポリペプチドのキナーゼ活性を阻害するかどうかを決定することは、該細胞を、
a)細胞増殖の阻害、
b)細胞死の刺激、
c)足場非依存性増殖の阻害、および
d)細胞遊走または浸潤の阻害、からなる群から選択される細胞活性における少なくとも1つの変化について監視することを含み、
細胞活性における該変化のうちの少なくとも1つを誘導する薬剤が、ALK耐性突然変異体の阻害剤として特定される、実施形態60に記載の方法。
【0069】
62.非ヒト動物が、該ポリペプチドを発現するように変化させられているか、または該ポリペプチドを発現する真核細胞が、非ヒト動物中に導入されており、該ポリペプチドが、実施形態15〜17のいずれか1つに記載のポリペプチドであり、該薬剤が該ポリペプチドのキナーゼ活性を阻害するかどうかを決定することが、該非ヒト動物を腫瘍増殖について監視することを含み、腫瘍増殖の低減が、薬剤が該ポリペプチドのキナーゼ活性を阻害することを示す、実施形態60に記載の方法。
【0070】
63.該ポリペプチドが、真核細胞中で発現され、該ポリペプチドが、実施形態12または18に記載の単離されたポリペプチドであり、該ポリペプチドのキナーゼ活性が、活性化され、該薬剤が該ポリペプチドのキナーゼ活性を阻害するかどうかを決定することが、該細胞を、
a)細胞増殖の阻害、
b)細胞死の刺激、
c)足場非依存性増殖の阻害、および
d)細胞遊走または浸潤の阻害、からなる群から選択される細胞活性における少なくとも1つの変化について監視することを含み、
細胞活性における該変化のうちの少なくとも1つを誘導する薬剤が、ALK耐性突然変異体の阻害剤として特定される、実施形態60に記載の方法。
【0071】
64.以下のステップを含む、実施形態12〜20のいずれか1つに記載のポリペプチドに特異的に結合することが可能な薬剤を特定する方法:
a)候補薬剤を実施形態13〜21のいずれか1つに記載の該ポリペプチドと接触させること、および
b)該候補薬剤が該ポリペプチドに特異的に結合するかどうかを決定すること。
【0072】
65.該ポリペプチドが、活性または不活性状態にある、実施形態64に記載の方法。
【0073】
本発明のこれらのおよび他の態様は、下記に提供される本発明の説明でより詳細に開示される。