(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223827
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】スライド式ベッドポッド
(51)【国際特許分類】
B64D 11/06 20060101AFI20171023BHJP
A47C 19/12 20060101ALI20171023BHJP
B60N 3/00 20060101ALI20171023BHJP
【FI】
B64D11/06
A47C19/12 Z
B60N3/00
B60N3/00 Z
【請求項の数】18
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-537795(P2013-537795)
(86)(22)【出願日】2011年11月2日
(65)【公表番号】特表2013-544202(P2013-544202A)
(43)【公表日】2013年12月12日
(86)【国際出願番号】US2011059011
(87)【国際公開番号】WO2012061525
(87)【国際公開日】20120510
【審査請求日】2014年9月11日
【審判番号】不服2016-4338(P2016-4338/J1)
【審判請求日】2016年3月23日
(31)【優先権主張番号】61/409,660
(32)【優先日】2010年11月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515168846
【氏名又は名称】ゾディアック シート シェルズ ユーエス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100099793
【弁理士】
【氏名又は名称】川北 喜十郎
(72)【発明者】
【氏名】ドブルシン,イライジャ
(72)【発明者】
【氏名】ネヴェンカ,プリジク
(72)【発明者】
【氏名】ロング,エリック
(72)【発明者】
【氏名】サヴィアン,スコット
【合議体】
【審判長】
氏原 康宏
【審判官】
島田 信一
【審判官】
出口 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】
特表2005−532951(JP,A)
【文献】
特表2007−523002(JP,A)
【文献】
特開昭56−160229(JP,A)
【文献】
特表2007−524542(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D11/06,A47C19/12,B61D31/00,B63B29/10,B60N2/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機で使用するためのポッドアセンブリであって、
座部および背部を有する座席と、
前記座席を少なくとも部分的に包囲するシェルと、
前記シェルに結合されたベッドであって、前記ベッドは、前記ベッドが概して平坦である展開位置と収容位置との間で動かすことが可能であり、前記ベッドは前記展開位置において前記シェルによって支持される、ベッドと、
を備え、
前記ベッドが前記ベッドの前記展開位置においてベッドフットプリントを画定し、前記座席は、前記背部が前記ベッドフットプリント内に位置する展開位置と、前記背部が前記ベッドフットプリント内に位置しない収容位置との間でスライド可能である、ことを特徴とするポッドアセンブリ。
【請求項2】
前記ベッドは、前記ベッドの前記展開位置において前記座席によって支持されない、ことを特徴とする請求項1に記載のポッドアセンブリ。
【請求項3】
前記シェルは、前壁および少なくとも一つの側壁を含み、前記ベッドは前記前壁に結合され、前記ベッドは、前記前壁から前記座席に向かって展開し、前記ベッドの前記展開位置において、前記側壁によって少なくとも部分的に支持される、ことを特徴とする請求項1に記載のポッドアセンブリ。
【請求項4】
前記ベッドは、前記ベッドの前記収容位置において折りたたまれ、前記ベッドの前記展
開位置において広げられる、ことを特徴とする請求項3に記載のポッドアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも一つの側壁は、その内部表面へと固定されたトラックを含み、前記ベッドは、前記ベッドが前記ベッドの前記収容位置から前記ベッドの前記展開位置へと広げられるときに前記トラックと協働する構造を含む、ことを特徴とする請求項4に記載のポッドアセンブリ。
【請求項6】
前記シェルは、その内部表面に固定されたトラックを各々含む第一および第二の側壁を含み、前記ベッドは、少なくとも二つのローラを含み、前記ベッドが前記ベッドの前記収容位置から前記ベッドの前記展開位置へと広がるとき、前記ローラは前記トラックに沿って移動する、ことを特徴とする請求項5に記載のポッドアセンブリ。
【請求項7】
前記ベッドは、前記ベッドの前記展開位置において、前記座席によって支持されない、ことを特徴とする請求項6に記載のポッドアセンブリ。
【請求項8】
前記前壁に隣接して位置する展開位置と前記前壁に隣接しない収容位置との間で動かすことが可能なビデオモニタをさらに含み、前記ベッドを前記ベッドの前記収容位置から前記ベッドの前記展開位置へと動かすために、前記ビデオモニタを前記ビデオモニタの前記収容位置に動かさなければならない、ことを特徴とする請求項4に記載のポッドアセンブリ。
【請求項9】
前記座席の前記収容位置において、前記背部が垂直位置にあり、かつ、前記ベッドが前記展開位置にあるときに前記ベッドの上部表面によって画定される平面よりも上に前記背部が伸長する、ことを特徴とする請求項1に記載のポッドアセンブリ。
【請求項10】
前記座席の前記収容位置において、前記背部および座部が、前記ベッドの前記展開位置における前記ベッドの上部表面によって画定される平面よりも下に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のポッドアセンブリ。
【請求項11】
前記座席は、展開位置と収容位置との間で動かすことが可能なアームレストを含み、前記アームレストの前記展開位置においては、前記アームレストのうちの少なくとも一部が前記ベッドフットプリントの上に伸長し、前記アームレストの前記収容位置においては、前記アームレストは前記ベッドフットプリントの下に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のポッドアセンブリ。
【請求項12】
(a)座部および背部を有する座席と、前記座席を少なくとも部分的に包囲するシェルと、前記シェルに結合されたベッドとを含むポッドアセンブリを提供するステップであって、前記ベッドは、収容位置と、前記ベッドが概して平坦であり、かつ前記シェルによって支持される展開位置との間で動かすことが可能であり、前記展開位置において、前記ベッドはベッドフットプリントを画定する、ステップと、
(b)前記背部が前記ベッドフットプリント内に位置する展開位置から、前記背部が前記ベッドフットプリント内に位置しない収容位置へと前記座席をスライドするステップと、
(c)前記ベッドの前記収容位置から前記ベッドの前記展開位置へと前記ベッドを動かすステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記ベッドが前記ベッドの前記展開位置にあるときに、前記背部が前記ベッドフットプリントの上に伸長する、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ポッドアセンブリはビデオモニタを含み、前記方法は、前記ベッドの前記収容位置における前記ベッドに隣接する展開位置から、前記ベッドの前記収容位置における前記ベッドに隣接しない収容位置へと、前記モニタを動かすステップをさらに含み、本ステップはステップ(c)の前に実施される、ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ベッドは、前記ベッドの前記展開位置において前記座席によって支持されない、ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
航空機内で使用するためのポッドアセンブリであって、
座部および背部を有する座席と、
前記座席を少なくとも部分的に包囲するシェルであって、前記シェルは、前壁、後壁、第一および第二の側壁を含み、前記第一の壁は、乗客が前記シェルに出入りすることを可能にするための開口を含む、シェルと、
前記シェルの前記前壁に結合されたベッドであって、前記ベッドは、収容位置と、前記ベッドが概して平坦である展開位置との間で動かすことが可能であり、前記ベッドは前記展開位置において、少なくとも前記第一および第二の側壁によって支持される、ベッドと、
を備え、
前記ベッドが前記ベッドの前記展開位置においてベッドフットプリントを画定し、前記座席は、前記背部が前記ベッドフットプリント内に位置する展開位置と、前記背部が前記ベッドフットプリント内に位置しない収容位置との間でスライド可能である、ことを特徴とするポッドアセンブリ。
【請求項17】
前記ベッドは、前記ベッドの前記収容位置において折りたたまれ、前記前壁から前記後壁に向かって展開する、ことを特徴とする請求項16に記載のポッドアセンブリ。
【請求項18】
前記第一および第二の側壁が各々、その内部表面に固定されたトラックを含み、前記ベッドは少なくとも二つのローラを含み、前記ベッドが前記ベッドの前記収容位置から前記ベッドの前記展開位置へと広がるときに、前記ローラは前記トラックに沿って移動する、ことを特徴とする請求項16に記載のポッドアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連する出願に対する相互参照]
本出願は、2010年11月3日に提出された米国特許出願整理番号61/409,660の優先権の利益を享受する権利を主張し、米国特許出願整理番号61/409,660は、参照によってその全体において本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、乗客輸送機関用の座席およびベッドポッドアセンブリ/ユニットに関する。より詳細には、本発明は、航空機の乗客スイート用の分離ベッドおよび座席を備えたポッドアセンブリを提供する。
【背景技術】
【0003】
現代の大部分の商業航空会社の特にファーストクラスにおけるスイートにおいて、座席もしくは椅子は、垂直に座ることと睡眠をとることとの双方のために使用される。なぜなら、椅子がベッドに変形するからである。不幸なことに、理想的な椅子は、腰掛けた体形にぴったりと合うように、体形に合わせられ、かつ、
凹面状であるが、理想的なベッドは完全に平坦である。さらに、座席クッションは、しばしば、理想的で快適な睡眠用には、硬過ぎるものである。単一の製品から理想的なベッドおよび椅子を達成することはほぼ不可能である。一方もしくは他方は、概して妥協して選択される。
【0004】
航空会社は、しばしば、優先すべきものとして、他方に対して一方の位置を選択する。典型的な座席は、通常、座用位置からベッド位置へと動く、重く、複雑な電気機械的システムである。当業者によって、本発明において、分離されたベッドを使用することによって、垂直位置とベッド位置との間で変形する従来の座席は使用される必要がない(しかしながら、所望の場合には、従来の座席が使用されることもある)ことを理解されたい。このことによって、電気機械的作動装置を必要とすることなく、単純な機械的座席の使用が可能になり、乗客用スイートの取り付けのコストおよび重量を実質的に低減する。電気機械的作動システムは、信頼性およびサービス上の問題を最も生じやすいため、座席を単純化することによって、スイート全体の信頼性を改善することが可能である。
【0005】
幾つかの問題解決法は、乗客座席の隣である、クローゼットもしくは航空機の他の領域に分離ベッド部分を格納することを含む。座席として使用するときには、ベッドは座席区画の側面棚領域、クローゼットその他に格納される。カップホルダおよび格納ゴミ箱を備えた乗客利便性領域は、ベッドが格納される間、側面棚領域に提供されてもよい。睡眠位置へと変形されると、ベッドは座席上に展開され、通常、部分的に座席によって支持される。ベッドは側面棚領域から展開するため、乗客利便性領域は、睡眠位置にある間は使用することができない。さらには、このようなデザインは、お互いに完全に統合された特別に製造された座席およびベッド構造を必要とし、かなりのデザイン費用および製造費用がかかる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一態様に従い、座部および背部を備えた座席、座席を少なくとも部分的に包囲するシェル、シェルに結合されたベッドを含む、航空機で使用するためのポッドアセンブリが提供される。ベッドは、収容位置とベッドが概して平坦である展開位置との間で動かすことができる。ベッドは、展開位置においてはシェルによって支持される。望ましい一実施形態においては、ベッドは展開位置においては座席によって支持されない。望ましくは、シェルは、前壁および少なくとも一つの側壁を含み、ベッドが前壁から座席に向かって展開するようにベッドは前壁に結合され、かつ、側壁の内部表面に固定されたトラックによって、展開位置においては、側壁によって少なくとも部分的に支持される。ベッドは、収容位置から展開位置へと広げられるとき、トラックと協働する構造を含む。
【0007】
望ましい一実施形態においては、展開位置において、ベッドはベッドフットプリントを画定し、座席は、背部がベッドフットプリント内に位置する展開位置と、背部がベッドフットプリント内に位置しない収容位置との間で動かすことが可能である。収容位置においては、背部は、垂直位置にあり、ベッドが展開位置にあるとき、ベッドの上部表面によって画定する平面の上に伸長する。別の実施形態においては、収容位置において、背部および座部は、展開位置におけるベッドの上部表面によって画定する平面の下に位置する。望ましい一実施形態においては、座席は、展開位置と収容位置との間で動かすことが可能なアームレストを含む。展開位置においては、アームレストのうちの少なくとも一部がベッドフットプリントの上に伸長し、収容位置においては、アームレストはベッドフットプリントの下に位置する。
【0008】
本発明の別の態様に従い、ポッドアセンブリを提供することを含む方法が提供される。ポッドアセンブリは、座部および背部を有する座席と、座席を少なくとも部分的に包囲するシェルと、シェルに結合されたベッドとを含む。ベッドは、収容位置と展開位置との間で動かすことができ、展開位置においては、ベッドは概して平坦であり、かつシェルによって支持される。展開位置においては、ベッドはベッドフットプリントを画定する。本方法は、背部がベッドフットプリント内に位置する展開位置から、背部がベッドフットプリント内に位置しない収容位置へと座席を動かすステップと、ベッドを収容位置から展開位置へと動かすステップとをさらに含む。望ましい一実施形態においては、ポッドアセンブリはビデオモニタを含み、本方法は、収容位置におけるベッドにモニタが隣接する展開位置から、ベッドの展開前の収容位置におけるベッドにモニタが隣接しない収容位置へとモニタを動かすステップをさらに含む。
【0009】
本発明の別の態様に従い、前部、後部ならびに第一および第二の側壁を有するシェルと、シェルの前壁に結合されたベッドとを含む、航空機内で使用するためのポッドアセンブリが提供される。ベッドは、収容位置と展開位置との間で動かすことができ、展開位置においては、ベッドは概して平坦であり、少なくとも第一および第二の側壁によって支持される。第一の壁は、そこを通って乗客がシェルに出入りすることが可能な開口を含む。望ましい一実施形態においては、ベッドは、収容位置においては折りたたまれ、前壁から後壁に向かって展開する。
【0010】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から当業者にとって明らかとなるであろう。しかしながら、種々の実施形態および具体的な実施例の詳細な記述は、本発明の望ましい実施形態および他の実施形態を示しているが、例示的な目的で示されるものであって、限定する目的で示されるものではない。本発明の範囲内にある多くの変更および改変は、その趣旨から逸脱することなくなされることがあり、本発明はこのような全ての改変を含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明は、添付の図面を参照することによってより容易に理解される可能性がある。
【
図1】本発明の望ましい一実施形態に従う分離されたベッドおよび座席を有するポッドアセンブリの透視図であって、タキシング、離陸および着陸(TTL)位置における座席を示す。
【
図2A】収容位置における座席を備える、
図1のポッドアセンブリの透視図である。
【
図2B】ベッドを展開できるように、モニタの非視聴位置への旋回を示す、
図1のポッドアセンブリの透視図である。
【
図2C】ベッドの解放および展開を示す、
図1のポッドアセンブリの透視図である。
【
図2D】展開位置に固定されているベッドを示す、
図1のポッドアセンブリの透視図である。
【
図2E】モニタの視聴位置への旋回を示す、
図1のポッドアセンブリの透視図である。
【
図3】TTL構成およびベッド構成におけるポッドアセンブリを示す、
図1のポッドアセンブリの平面図である。
【
図4】TTL構成およびベッド構成におけるポッドアセンブリを示す、
図1のポッドアセンブリの上面透視図である。
【
図5A】収容位置において平坦にされた椅子を備える、
図1のポッドアセンブリの透視図である。
【
図5B】ベッドを展開できるように、モニタの非視聴位置への旋回を示す、
図5Aのポッドアセンブリの透視図である。
【
図5C】展開位置におけるベッドを示す、
図5Aのポッドアセンブリの透視図である。
【
図5D】モニタの視聴位置への旋回を示す、
図5Aのポッドアセンブリの透視図である。
【
図6】ベッドおよび座席が除去された、
図1のポッドアセンブリの透視図である。
【
図7】収容位置におけるベッドを示す、
図1のポッドアセンブリの一部の透視図である。
【
図8】収容位置における座席を示す、
図1のポッドアセンブリの一部の透視図である。
【
図9】展開位置におけるベッドを示す、
図1のポッドアセンブリの一部の透視図である。
【
図10】収容位置におけるベッドを備える、
図1のポッドアセンブリのベッドおよび支持構造の透視図である。
【
図11】展開位置におけるベッドを備える、
図1のポッドアセンブリのベッドおよび支持構造の透視図である。
【
図11A】展開位置におけるベッドの固定前のラッチを示す、
図11に示された支持構造の機尾方向保持ラッチの詳細図である。
【
図11B】展開位置におけるベッドの固定後のラッチを示す、
図11に示された支持構造の機尾方向保持ラッチの詳細図である。
【
図12】
図1のポッドアセンブリのベッドおよび支持構造の分解透視図である。
【0012】
類似する参照番号は、幾つかの図面を通して類似部分を示す。
【0013】
以下の記述および図面は、例示的なものであって限定するものとして解釈されるべきではない。多数の具体的詳細は、本開示の十分な理解を提供するために記述される。しかしながら、ある実施例においては、不明瞭な記述を回避するために、既知もしくは従来の詳細は記述されない。本開示における一実施形態もしくはある実施形態に対する言及は、必ずしもそうではないが、同一の実施形態に対する言及である可能性があり、このような言及は、当該実施形態のうちの少なくとも一つのことを意味する。
【0014】
本明細書における“一実施形態”もしくは“ある実施形態”に対する言及は、当該実施形態に関連して記述された具体的特徴、構造もしくは特性が、開示のうちの少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書における種々の位置における“一実施形態においては”という言い回しの出現は、必ずしも全て、同一の実施形態に対する言及ではなく、他の実施形態に対して、相互に排他的な個別の実施形態もしくは代替の実施形態に対する言及でもない。さらには、種々の特徴は、幾つかの実施形態によって明示されうるが、他の実施形態によっては明示されずに記述される。同様に、種々の要件は、幾つかの実施形態に対する要件でありうるが、他の実施形態に対する要件ではないように記述される。
【0015】
本明細書で使用される用語は、概して、本開示の文脈内で、かつ、各用語が使用される特定の文脈においては、本技術分野における通常の意味を有する。本開示を記述するために使用されるある用語は、本開示の記述に関する実施者に対してさらなる指針を提供するために、以下または本明細書の他の部分に記述される。簡便性のために、ある用語は、例えば、イタリック体および/もしくは引用符を用いて強調されることがある。強調の使用は、用語の範囲および意味に対して影響を及ぼさない。つまり、同一の文脈においては、用語の範囲および意味は強調されるか否かに関わらず同一である。同一のことが二以上の方法で言及される可能性があることを理解されたい。
【0016】
したがって、代替語および類義語は、本明細書で議論される任意の一つ以上の用語に対して使用されてもよい。用語が本明細書で詳述されるか、もしくは議論されるか否かによって、任意の特別な意味にみなされることはない。ある用語に対する類義語が提供される。一つ以上の類義語の記述は他の類義語の使用を除外しない。本明細書で議論される任意の用語の例を含む、本明細書の随所における実施例の使用は、単に例示的なものであって、本開示もしくは任意の例示的な用語の範囲および意味をさらに限定することを意図するものではない。同様に、本開示は、本明細書で示された種々の実施形態に限定されない。
【0017】
本開示の範囲をさらに限定することを意図することなく、本開示の実施形態に従う手段、装置、方法およびそれらに関連する結果の実施例が以下に示される。タイトルもしくはサブタイトルは、読者の利便性のために実施例において使用されることがあるが、本開示の範囲を少しも限定するべきではないことに留意されたい。他に定義されていない場合、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本開示の関連する当業者によって一般に理解される意味と同一の意味を有する。矛盾が生じる場合には、定義を含む本文書が優先する。
【0018】
本明細書で使用される“front(前)”“back(後)”“top(上部)”“bottom(底部)”“left(左)”“right(右)”“above(上)”“fore(機首方向)”“aft(機尾方向)”および“side(側面)”などの用語は、単に記述を容易にするためのものであって、図面に示されるようなコンポーネントの方向に対する言及であることを理解されたい。本明細書で記述されるコンポーネントの任意の方向は、本発明の範囲内にあることを理解されたい。さらには、前方もしくは機首方向および機尾方向という用語の使用は、典型的に前方を向いている座席を有する航空機内における、本明細書で記述されたポッドアセンブリおよびコンポーネントの方向に対して言及する。
【0019】
図1−
図12Aに示されるように、本発明は、望ましくは、分離された座席12およびベッド14を含むポッドアセンブリ10に対するものである。より詳細には、本発明は、航空機の乗客スイート用のベッド14および座席12を提供する。ポッドアセンブリ10は、典型的には航空機内で使用されるが、これは本発明に対する限定ではなく、ポッドアセンブリは、他の乗客輸送機関もしくは他の環境で使用することが可能である。
【0020】
望ましい一実施形態においては、ポッドアセンブリ10は、分離された座席12およびベッド14を備え、前壁もしくは前方壁18、後方壁もしくは機尾方向壁20ならびに第一および第二の側壁22、24を含むシェル16を含む。第一の側壁22は、乗客がそこを通ってシェル16に出入りすることが可能な開口26を含む。望ましくは、座席12は座部28および背部30を含む機械的リクライニング座席である。望ましい一実施形態においては、ポッドアセンブリ10は、アームレスト32およびビデオモニタ34をも含む。ポッドアセンブリ10は、格納キャビネット、カップホルダ、格納ポケット、照明、折りたたみ可能および/もしくは収容可能なトレイテーブル、リモートコントロール、ゲームコントローラ、音量およびチャネルコントロールなどの他のアメニティを含むことができることを理解されたい。
【0021】
座席12は、タキシング、離陸および着陸(TTL)位置(
図1)、(図示されていない)リラックス位置、ならびに収容位置(
図2A)の間で動かすことができる。TTL位置およびリラックス位置は、本明細書ではともに展開位置としても称される。ベッド14は、収容位置(
図1−2B)および展開位置(
図2D)の間で動かすことができる。乗客が飛行の間に腰掛けるとき、座席12は、通常、展開位置にあり、ベッド14は通常収容位置にある。しかしながら、乗客が睡眠をとることを望むとき、ベッド14は収容位置から展開位置へと動かさなければならない。
【0022】
座席12が展開位置で使用される間、ベッド14は、収容位置に折りたたまれ、シェル16の前壁18に相対して、かつ、座席12および後壁20とは逆のモニタ34の後ろに格納されることを理解されたい。概して、ベッド14が使用されるべき時には、ベッド14は前壁18から解放され、完全に平坦な睡眠用面(展開位置)へと広げられる。望ましい一実施形態においては、ベッド14は、座席12から構造的には完全に独立し、シェル16に取り付けられたベッド支持構造36によって全体が支持される。展開位置においては、ベッド14は、座部28の上面の高さよりも完全に上の高さにある。したがって、望ましい一実施形態においては、座部28も座席12の他の任意の部分のいずれも、ベッド14に対して如何なる支持も提供しない。
【0023】
本明細書における記述を容易にするために、“ベッドフットプリント”という用語が使用される。ベッドフットプリントとは、ベッドが展開位置にあるときに、ベッドによって占有される空間のことである。
【0024】
図2A−
図2Eは、ベッド14を展開するための一連のステップを示す。
図2Aは、収容位置へと座席12を動かす第一のステップを示す。第一のステップは、矢印A1の方向へ座席を動かすことによってなされ、これによって、座席12が概してベッド14の移動ルート外にあり、シェル16内にベッド14を展開するためのより広い空間を提供するように、TTL位置よりもさらに垂直な位置へと背部30を方向づける。換言すると、背部30がベッドフットプリント内に位置せず、ベッドが展開位置にあるときに、ベッドフットプリントによって画定する平面上もしくはベッドの上部表面によって画定する平面上に伸長するように、座席12は収容位置に動かされる。
図3および
図4に示されるように、望ましい一実施形態においては、座席12を収容位置に動かすステップは、背部30と後壁20との間の間隙37を閉鎖する。座席12は、航空機デッキ上のトラック上の収容位置へと、レバー、その後方などを介して、もしくは乗客制御ユニット(PCU)などの自動化機構を介して動かすことができる。別の実施形態においては、座席収容位置は省略することができ、ベッド14は座席12を動かすことなく展開することができる。
図2Aに示されるように、アームレスト32はベッド14が展開位置において支持される位置(すなわち、ベッドフットプリント)の上の高さに位置するため、アームレスト32はベッド14の展開を妨げないように引き下げられる。換言すると、アームレスト32は、(上方)展開位置および(引き下げられた)収容位置を有する。望ましい一実施形態においては、アームレスト32は、PCUを介して電気機械的に引き下げられる。或いは、アームレスト32は、解除機構を使用する機械的アームレスト32であり、したがって、乗客がアームレスト32を物理的に下げるもしくは上げることを必要とする。別の実施形態においては、アームレスト32は、永久的にベッドフットプリント下に位置する可能性があり、したがって、引き下げ可能でなくてもよい。
【0025】
図2Bは、ベッドが展開されることによって画定する経路外にモニタ34があるように、モニタを視聴位置から非視聴位置へと解放し、旋回するもしくは回転させる第二のステップを示す(矢印A2参照)。
図2Aに示されるように、望ましい一実施形態においては、ベッド14は、モニタ34の背後に格納される。したがって、モニタ34は、ベッド14を展開する経路外に動かされなければならない。望ましい一実施形態においては、モニタ34は、ヒンジなどによってシェル16へと旋回するように接続されたアーム34aに接続される。視聴(展開)位置から非視聴(収容)位置へとモニタ34を動かすための任意の手段は、本発明の範囲内である。
【0026】
図2Cは、ベッド14を解放し、展開を開始する第三のステップを示す(矢印A3参照)。
図2Dは、展開位置におけるベッド14を固定する第四のステップを示す。
図2Eは、モニタ34を視聴もしくは展開位置へと戻す最終ステップを示す(矢印A4参照)。モニタ34は、視聴位置へと戻す必要はないが、乗客が望む場合には戻すことが可能であることを理解されたい。望ましい一実施形態においては、座席12は、ベッド14の中心近くを手で持ち上げ、ベッド14を折りたたむことによって収容位置へと動かされる。あるいは、ベッド14は、モータによって動かすこともでき、ベッドの展開および収容は、全て、乗客もしくは乗務員によって制御パネルによって制御することもできる。
【0027】
図5A−
図5Dは、展開位置から背部30が概して平坦になる収容位置(上記の
図1と同様)へと座席12が移動する本発明の別の実施形態を示す。本実施形態においては、背部30は、ベッド14が展開位置において支持される平面下(ベッドフットプリント下)に平坦になるようにリクライニングしてもよい。座席12は、背部30をリクライニングし、かつ、座部28を静止のままにすること、または、背部30のリクライニングと座部28を略水平に動かすことの組み合わせた動きによって、収容位置へと動かすことができる。座席12を平坦な位置へと動かす任意の方法は本発明の範囲内である。本実施形態においては、ベッド14は、前壁18もしくは機尾方向壁20(背部30の背後)に相対して収容することができる。
【0028】
図5Aは、収容位置に座席12を置くステップを示す。
図5Bは、モニタ34を収容位置に動かすステップを示す。
図5Cは、座席12全体の上に位置する収容位置におけるベッド14を示す。
図5Dは、収容位置におけるベッド14と、視聴可能もしくは展開位置に戻されたモニタ34とを示す。
【0029】
上述されたように、望ましい一実施形態においては、ベッド14および座席12は、お互いに独立している。したがって、任意のタイプの座席12を、提供されたシェル16内に取り付けることができ、(本明細書で記述されるように)座席12の少なくとも一部は、ベッド支持構造36の高さより下に引き下げることができる。望ましい一実施形態においては、座席12は、フレームによって支持され、フレームは、既知のタイプのトラック部品によって航空機のデッキに取り付けられる。例えば、座席12は、座席トラック部品を介して航空機の床に取り付けることができ、座席トラック部品は、航空機の床面に、もしくは航空機の床面内に取り付けられた座席トラック上に直接取り付けられる。このことによって、任意の座席をシェル16に取り付けることが可能になる。なぜなら、任意の座席は航空機の床面に独立して取り付けられるからである。
【0030】
図6−
図12Aは、ベッド14を展開し、かつ支持する構造の望ましい一実施形態を示す。しかしながら、この特定の構造は、本発明に対する限定ではなく、ベッド14を展開し、かつ支持する他の構造もしくは他の方法が当業者によって理解され、また、本発明の範囲内である。ベッド支持構造36は、留め金、ブラケット、コラム、および他の種々のタイプの支持を含むがいずれにも限定はされない任意の既知の支持構造を含んでもよい。支持は、上方、下方、もしくはカンチレバーによる方法によって提供することができる。
図1−
図12Aにおいては、支持構造36は、シェル16の壁の内部表面に固定された一組の金属レールもしくはトラックとして示され、ベッド14の重量およびベッド14上に横たわる乗客の重量を支持するように構成される。
【0031】
図12に示されるように、望ましい一実施形態においては、支持構造36は、Uチャネルレール38と、第一および第二のLチャネルレール40とを含み、ベッド14は、折りたたみベッドフレーム42と、二つのベッドパネル44とを含む。ベッド14は、(図示されていない)ベッドパッドをも含んでもよい。ベッド14は、パネル44に限定されず、他の既知のベッド構造を、限定することなく、使用することができる。
図10および
図11に示されるように、ベッドフレーム42は、半分ずつ、二つの個別部分に、ヒンジで接続されるか、または折りたたみ可能である。他の折りたたみ可能な構成は本発明の範囲内である。
【0032】
レール38および40は、示されるように、シェル16の側壁22および24の内部に沿って取り付けられる。レール38および40は、シェル16のうちの特定の側に取り付けられるように示されているが、何れのタイプのレールも、限定することなく、任意のシェル側壁に設置することができる。さらに、異なるタイプのレールの使用が必要とされず、例えば、Lチャネルレールなどの一つのタイプのレールのみを排他的に使用することができることが期待される。さらには、レールの支持構造は、任意の適切な材料から作成されてもよいし、金属に限定されることはない。
【0033】
図8および
図9に示されるように、望ましい一実施形態においては、座席12が展開位置においてベッド14を妨げることがないように、レール38および40は、
図1A−
図1Eの実施形態における座部28の位置の上の高さ、かつ、
図2の実施形態の平坦な座席12の上の高さに取り付けられる。取り付けられたレール38および40は、ベッド14の重量を支持し、かつ、収容位置および展開位置の間にベッド14を誘導するためのローラ支持トラックを形成する。
【0034】
図10−
図12Aに関連して、ローラ46は、ベッドフレーム42の四つ角上に取り付けられる。あるいは、ローラは省略されてもよい。ローラ46が収容位置と展開位置との間でベッド14が変形するとき、レールに沿って転がるように、ローラ46は、支持構造36のレール38および40と取り外し可能なようにかみ合うように構成される。別の実施形態においては、ベッドフレーム42は、機尾方向の終端においてのみローラを含む。別の実施形態においては、ベッドフレーム42は、支持もしくはトラックに沿って滑走する、もしくは移動するためのローラ以外のコンポーネントを含むことができる。あるいは、ベッドフレーム42は、滑走するもしくは転がることなく支持、もしくはトラック上でスライドするか、または、静止する。
【0035】
望ましい一実施形態においては、構造36は、収容位置(
図10A参照)と展開位置(
図11A−
図11B)の双方において、ベッド14をロックするか固定するためのレールに結合された前方および機尾方向保持ラッチ48a、48bを含む。ベッド支持構造36は、シェル16の片側もしくは両側に、前方および機尾方向保持ラッチ48a、48bを含むことができる。保持ラッチ48aおよび48bは、ばねによってバイアス
(付勢)される可能性がある。図面に示された実施形態においては、保持ラッチ48aおよび48bは、角度のある表面52を有するラッチ部分50を含む。本構成では、機尾方向保持ラッチ48b用に、ベッドが展開され、ローラ46が角度のある表面52と接触する(
図11B参照)とき、ローラ46がラッチ部分50を通過するまで、ラッチ部分50は押し下げられる。この点において、ラッチ部分50はローラ46の背後の位置へとバイアスされ、これによって、ベッド14は展開位置に固定される(
図11A参照)。本構成では、前方保持ラッチ48a用に、ベッドが収容され、ローラ46が角度のある表面52と接触する(
図10A参照)とき、ローラ46がラッチ部分50を通過するまで、ラッチ部分50は押し下げられる。この点において、ラッチ部分50はローラ46の前の位置へとバイアスされ、これによって、ベッド14は収容位置に固定される。
【0036】
図7に示されるように、収容位置にある間、ベッドが座席12から最も遠い壁18に対して格納することができるように、ベッド14はその幅に沿って折りたたまれる。折りたたみ位置においては、ベッド14のいずれかの終端上のローラ46は支持構造レール38および40内でお互いに隣接して位置する。上述されたように、レール38および40内の一つ以上の前方保持ラッチ48aは、折りたたみ位置におけるベッド14を支持する。あるいは、保持ラッチは省略されてもよく、ストラップ、フック、バリアおよびファスナーなどによってパネルを固定する他の既知の方法を、いずれにも限定されることなく使用することができる。ベッドが展開位置へと変形されるとき、ベッド14の機首もしくは機尾方向の終端上のローラ46は、壁から座席12に向かって支持構造レール38および40に沿って滑走する。ベッド14の足部終端もしくは前方終端は、前壁18に対する位置に ロックされたままである。これによって、ベッドは、平坦な位置へと広げられる。いったん完全に広げられると、(複数の)機尾方向保持ラッチ48bは、展開位置へとベッド14をロックするためにかみ合う。
【0037】
別の実施形態においては、支持構造は、ベッドが座部28もしくは、平坦になった座部28および背部30によって支持されるように、配置することができる。
【0038】
座席およびベッドの独立したデザインによって、座席およびベッドを分離して製造し、取り付けることが可能になることを当業者には理解されたい。このことによって、航空会社が座席ポッドアセンブリを発注し、かつ取り付ける場合に、さらなる柔軟性が可能になる。例えば、座席ポッドの最初の注文は、航空機へと座席だけを取り付けることが可能である。航空会社が、その後、座席ポッドのうちの幾つかもしくは全てにベッドを提供することを決定した場合、ベッドは、個別に注文して、ダウンタイムをとることなく、現存の座席ポッドアセンブリへと容易に取り付けることが可能である。航空会社は、ベッドを除去することもできるし、または、航空会社の必要数を最良に収容する任意の方法でポッド間のベッド数を配置することもできる。
【0039】
文脈が他に明確に必要としない場合、明細書および請求項を通して、用語“comprise”,“comprising”などは、排他的もしくは網羅的な意味とは対照的に、包括的意味、すなわち、“including,but not limited to(含むが限定はされない)”として解釈されるべきである。本明細書で使用されるように、用語、“connected”,“coupled”もしくはその任意の変形は、二つ以上の構成要素間の直接的、もしくは間接的のいずれかの任意の接続もしくは結合を意味する。構成要素間の接続の結合は、物理的、論理的もしくはそれらの組み合わせである可能性がある。さらには、用語“herein”,“above”,“below”および同様の意味の用語は、本出願で使用されるときには、本出願全体のことを称するべきであって、本出願の任意の特定の部分を称するべきではない。文脈が許容する場合には、上記の発明の詳細な説明において単数形もしくは複数形を使用した用語は、其々、複数もしくは単数をも含んでもよい。二つ以上の項目のリストに関連する“or”という用語は、用語の以下の解釈の全て(リスト内の任意の項目、リスト内の項目の全ておよびリスト内の項目の任意の組み合わせ)を包含する。
【0040】
本開示の実施形態の上記詳細な記述は、網羅的なものを意図することはなく、または、上記に開示された精密な形式に対する教示を限定することを意図するものではない。本開示用に具体的な実施形態および実施例が例示的な目的で上述されたが、関連技術における当業者が認識できるように、種々の均等な改変が、本開示の範囲内で可能である。例えば、プロセスもしくはブロックが任意の順序で提示されるが、代替的な実施形態は、異なる順序でステップを有するルーチンを実施してもよいし、または、異なる順序でブロックを有するシステムを使用してもよい。幾つかのプロセスもしくはブロックは、代替物もしくは サブコンビネーションを提供するために、削除され、移動され、追加され、分割され、組み合わせられ、および/もしくは改変されてもよい。これらのプロセスもしくはブロックの各々は、種々の異なる方法で実現されてもよい。また、プロセスもしくはブロックは、ときには、連続して実施されるものとして示されているが、これらのプロセスもしくはブロックは、寧ろ、並行して実施されるか、異なる時刻に実施されてもよい。さらに、本明細書で記載された任意の具体的な数は、単なる実施例に過ぎず、代替的な実施は、異なる値もしくは範囲を使用してもよい。
【0041】
本明細書に提供された開示の教示は、必ずしも上述されたシステムではなく、他のシステムに適用することができる。上述された種々の実施形態の構成要素および動作は、さらなる実施形態を提供するために組み合わせることができる。
【0042】
添付の提出書類に記載されうるあらゆるものを含む、上述された任意の特許、出願および他の参照は、その全体において、参照によって本明細書に組み込まれる。本開示の態様は、必要に応じて、本開示のさらなる実施形態を提供するために、上述された種々の参照のシステム、機能および概念を使用するように改変することができる。
【0043】
これらの変更および他の変更は、上記の発明の詳細な説明を考慮して、本開示に対してなすことが可能である。上記の記述は本開示のある実施形態を説明するが、上記で如何に詳細に本文に現れるとしても、考えられる最良の様式を説明し、教示は多数の方法で実践することができる。システムの詳細は、実現の詳細において相当に変化する可能性があるが、それでもなお、本明細書に開示された発明の主題によって包含される。上述されたように、本開示のある特徴もしくは態様を記述する際に使用された具体的技術は、当該技術が関連する本開示の任意の具体的特性、特徴もしくは態様に対して限定するために本明細書に再定義されることを意図するものとして解釈されるべきではない。概して、以下の請求項において使用される用語は、上記の発明の詳細な説明が、当該用語を明確に定義しない限り、本明細書で開示された特定の実施形態に対する開示を限定するように解釈されるべきではない。したがって、本開示の実際の範囲は、開示された実施形態のみを包含するわけではなく、請求項の下で、本開示を実践するかまたは実現する全ての均等な方法を包含する。
【0044】
本開示のうちのある態様は、ある請求項の形式で以下に提示されるが、発明者は、任意の数の請求項形式において、本開示の種々の態様を意図する。例えば、本開示のうちの唯一つの態様が35U.S.C.§112,¶6の下で、ミーンズプラスファンクションクレームとして記述されるが、他の態様は同様に、ミーンズプラスファンクションクレームとして具現化されてもよいし、または、コンピュータ可読媒体において具現化されるなど、他の形式で具現化されてもよい。(35U.S.C.§112,¶6の下で扱われることを意図する任意の請求項は、“meansfor”という語で開始する。)したがって、出願人は、本開示の他の態様に対する更なる請求項形式を追求するために、本出願の提出後に、更なる請求項を追加する権利を留保する。
【0045】
したがって、本発明の例示的な実施形態が示され、記述されてきたが、本明細書で使用された全ての用語は、限定することよりもむしろ説明的なものであって、多数の変更、改変および置換が、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、当業者によってなされてもよいことを理解されたい。