【実施例】
【0024】
図1は、本実施例に係る超音波探傷装置の模式図である。本実施例の超音波探傷装置1は、超音波が透過し難い超音波難透過材に超音波を照射しており、超音波として、所定の周波数帯域において周波数が変化するチャープ波を用いている。この超音波探傷装置1によりチャープ波が照射されるものとしては、試験体7及び探傷対象物であり、探傷対象物としては、モックアップ8及び主冷却材管等の被検査体9である。そして、被検査体9は、超音波難透過材を用いて構成されている。なお、詳細は後述するが、試験体7及びモックアップ8は、チャープ波の特性を設定するために使用されるものであり、被検査体9は、所定の特性に設定されたチャープ波を照射して検査する検査対象となるものである。先ず、
図1を参照して、超音波探傷装置1について説明する。
【0025】
図1に示すように、超音波探傷装置1は、探触子5と、探触子5に接続される制御装置6とを備えている。探触子5は、チャープ波を照射する照射部と、反射したチャープ波を反射波として受信する受信部とを含んで構成されている。探触子5は、例えば、0.5MHz(500kHz)〜1.0MHz(1000kHz)となる中心周波数を持った低周波数の超音波を照射可能となっている。制御装置6は、所定の特性となるチャープ波を探触子5から照射するためのパルス信号を探触子5へ向けて出力する。また、制御装置6には、探触子5で受信した反射波のパルス信号が入力される。さらに、制御装置6は、後述する基準波形と、受信した反射波の波形とに基づく相関処理を行う。
【0026】
ここで、被検査体9について説明する。被検査体9としては、例えば、主冷却材管(MCP:Main Coolant Pipe)であり、ステンレス鋼を用いた鋳造材となっている。ステンレス鋼鋳造材は、超音波難透過材となっており、この被検査体9に超音波を照射すると、被検査体9の内部に形成された欠陥部から超音波が反射し、また、被検査体9を構成するステンレス鋼の結晶粒界から超音波が反射される。このため、被検査体9から得られる反射波には、結晶粒界からの反射波がノイズ(粒界ノイズ)として生じてしまい、欠陥部からの反射波が相対的に小さくなってしまい、欠陥部の検出精度が低くなってしまう。この被検査体9を超音波探傷するにあたり、本実施例では、試験体7及びモックアップ8を用いて超音波探傷を行っている。
【0027】
次に、
図2を参照して、試験体7について説明する。
図2は、試験体の二面図である。試験体7は、被検査体9と同様の材料であるステンレス鋼が用いられ、被検査体9とは異なる鍛造材を用いて構成されている。試験体7は、相関処理で用いられる基準波形を採取するために用いられる。また、試験体7から得られた基準波形は、被検査体9で使用されるチャープ波の特性を評価するために用いられる。
【0028】
図2に示すように、試験体7は、外面が所定の曲率半径の曲面となるR部7aを有している。このR部7aには、探触子5からチャープ波が照射され、探触子5は、R部7aから反射されたチャープ波を反射波として受信する。このように、超音波探傷装置1は、被検査体9の特性を考慮した基準波形を試験体7から得られる。また、チャープ波を試験体7のR部7aに照射することで、反射波の取得が容易となるため、作業の効率化が図れる。
【0029】
次に、モックアップ8について説明する。モックアップ8は、被検査体9を模擬した形状となっており、このモックアップ8の内部には、人工的に形成した人工欠陥部が形成されている。このモックアップ8は、被検査体9で使用されるチャープ波の特性を評価するために用いられる。なお、チャープ波の特性を評価(し設定)する方法については後述する。
【0030】
なお、試験体7及びモックアップ8は、検査対象となる被検査体9に応じて適宜用意してもよい。例えば、被検査体9が直管である場合には、直管用の試験体7及びモックアップ8を用意し、被検査体9がエルボ管(曲管)である場合には、エルボ管用の試験体7及びモックアップ8を用意し、被検査体9が溶接部である場合には、溶接部用の試験体7及びモックアップ8を用意してもよい。
【0031】
ここで、
図3を参照して、本実施例で使用されるチャープ波について説明する。
図3は、波数に応じて変化するチャープ波の周波数を示すグラフである。上記したようにチャープ波は、所定の周波数帯域において周波数が変化しており、また、
図3に示すように、縦軸となる周波数が指数関数的(対数的)に変化している。ここで、指数関数的に変化するチャープ波は、その特性を設定するパラメータとして波数及びチャープ比がある。波数は、単位時間当たりに照射されるチャープ波において形成される波の数である。また、チャープ比は、周波数を対数的に変調する度合いとなる周波数変調度である。
【0032】
具体的に、チャープ波は、下記する(1)式及び(2)式に基づいて設定されている。ここで、波数をN、チャープ比をCr、チャープ波の中心周波数をfc、中心周波数fcの所定の波数からx番目の波数における前記チャープ波の周波数をf(x)とすると、
f(x)=fc×R
x ・・・(1)
R=Cr
(1/(N−1)) ・・・(2)
と表される。
【0033】
ここで、チャープ波の波数Nを11とし、チャープ比Crを4
−1=0.25とし、中心周波数fcを1000kHzとすると、チャープ波の周波数は、
図3に示すように変調される。つまり、中心周波数fcを6番目の波数の周波数(f6)とすると、f(1)〜f(5)は、7番目から11番目の波数の周波数(f7〜f11)となり、f(−1)〜f(−5)は、5番目から1番目の波数の周波数(f5〜f1)となる。そして、チャープ波は、f1における周波数が2000kHzとなり、f6における周波数が1000kHzとなり、f11における周波数が500kHzとなり、波数が増えるにつれて周波数が指数関数的に小さくなるように変調される。
【0034】
次に、
図4及び
図5を参照して、被検査体9に照射されるチャープ波の特性の評価について説明する。チャープ波の特性の評価は、ノイズ値であるS/Nに基づいて行われる。
図4は、チャープ波のチャープ比とS/Nとの関係を示す表であり、
図5は、チャープ波の波数とS/Nとの関係を示す表である。ここで、S/Nは、その値が高ければ、検出精度の良いものとなる。先ず、S/Nの導出の方法について説明する。
【0035】
S/Nは、所定の波数及び所定のチャープ比となるチャープ波を試験体7に照射することで得られる反射波の波形と、試験体7に照射したチャープ波と同じ特性(波数及びチャープ比)となるチャープ波をモックアップ8に照射することで得られる反射波の波形とに基づいて導出される。具体的に、試験体7にチャープ波を照射することで得られる反射波の波形を基準波形とし、この基準波形の最大エコーレベル(反射波の最大振幅)を平均した値をS/NのN値(Noise)とする。また、モックアップ8にチャープ波を照射することで得られる反射波の波形を、基準波形を用いて相関処理し、相関処理後に得られる反射波の波形の最大欠陥エコーレベル(モックアップ8の人工欠陥部から反射される反射波の最大振幅)を、S/NのS値(Signal)とする。
【0036】
ここで、
図4を参照して、チャープ波の波数を固定し、チャープ波のチャープ比を変化させたときのS/Nについて説明する。なお、
図4では、チャープ波の波数Nを、「10」に固定し、チャープ比Crを、「0.25」、「0.5」、「1.0」、「2.0」、「4.0」に変化させている。ここで、チャープ比Crが「1.0」の場合には、周波数の変化はない(つまり、チャープ波ではない)ことから、チャープ波に代えてバースト波としている。また、チャープ波は、そのチャープ比Crが1よりも大きくなるにつれて、波数の増加に伴って周波数が指数関数的に大きくなるように変化し、また、変化する周波数の帯域幅も広くなる。一方で、チャープ波は、チャープ比Crが1よりも小さくなるにつれて、波数の増加に伴って周波数が指数関数的に小さくなるように変化し、また、変化する周波数の帯域幅は広くなる。また、
図4に示すS/Nは、複数のS/Nを平均した平均S/Nとなっている。
【0037】
図4に示すように、チャープ比Crが「(1
±1=)1.0」の場合、平均S/Nは、計測することができなかった。また、チャープ比Crが「1.0」に近い「(2
−1=)0.5」の場合、平均S/Nは、「1.60」となり、チャープ比Crが「1.0」に近い「(2
1=)2.0」の場合、平均S/Nは、「1.64」となることが確認された。一方で、チャープ比Crが「1.0」から遠い「(4
−1=)0.25」の場合、平均S/Nは、「1.78」となり、チャープ比Crが「1.0」から遠い「(4
1=)4.0」の場合、平均S/Nは、「1.73」となることが確認された。
【0038】
そして、各チャープ比の平均S/Nを平均した値は、「1.69」となることから、「1.69」よりも大きい平均S/Nとなるチャープ比Cr「0.25」及び「4.0」を、被検査体9に使用可能なチャープ比として、チャープ波の特性を設定可能としている。
【0039】
続いて、
図5を参照し、チャープ波のチャープ比を固定し、チャープ波の波数を変化させたときのS/Nについて説明する。なお、
図5では、チャープ波のチャープ比Crを、「0.25」及び「4.0」に固定し、波数Nを、「10」、「20」、「30」、「40」に変化させている。なお、
図5に示すS/Nは、
図4と同様に、複数のS/Nを平均した平均S/Nとなっている。
【0040】
図5に示すように、チャープ比Crが「0.25」の場合、波数「10」の平均S/Nは、「1.78」となり、波数「20」の平均S/Nは、「1.77」となり、波数「30」の平均S/Nは、「1.84」となり、波数「40」の平均S/Nは、「1.79」となることが確認された。また、チャープ比Crが「4.0」の場合、波数「10」の平均S/Nは、「1.73」となり、波数「20」の平均S/Nは、「1.72」となり、波数「30」の平均S/Nは、「1.73」となり、波数「40」の平均S/Nは、「1.74」となることが確認された。
【0041】
ここで、各波数の平均S/Nは、有意な差が認められず、また、波数の変化によるS/Nの大幅な増減もないことが確認された。一方で、探触子5により受信する反射波を検出するにあたり、波数が多くなると時間分解能が低くなってしまうことから、反射波の識別性を向上させるには、波数は少ないほうがよい。このため、波数の少ない「10」及び「20」を、被検査体9に使用可能な波数として、チャープ波の特性を設定可能としている。
【0042】
次に、
図6を参照して、上記のように構成される超音波探傷装置1を用いて行われる超音波探傷作業(超音波探傷方法)について説明する。この超音波探傷作業では、被検査体9に適したチャープ波の特性を評価して設定する前準備を行ってから、設定したチャープ波を用いて被検査体9の超音波探傷を行っている。
【0043】
先ず、前準備において、超音波探傷装置1に用いられる探触子5が選定される(ステップS1)。探触子5としては、上記したように、低周波数の超音波を照射可能なものを選定する。続いて、探触子5から照射されるチャープ波の中心周波数fcが設定される(ステップS2)。中心周波数fcは、例えば、1000kHzとする。
【0044】
続いて、単位時間当たりに照射されるチャープ波の波数が設定される(ステップS3:波数設定工程)。この波数設定工程S3において設定可能な波数は、
図5で説明したように、「10」または「20」である。この後、チャープ波の周波数変調度であるチャープ比が設定される(ステップS4:変調度設定工程)。この変調度設定工程S4において設定可能なチャープ比は、
図4で説明したように、「0.25」または「4.0」である。
【0045】
チャープ波の波数及びチャープ比が設定されると、制御装置6は、設定されたチャープ波を探触子5から試験体7に照射する(第1チャープ波入射工程)と共に、探触子5は、試験体7から反射されたチャープ波を反射波として受信する(第1反射波受信工程)。そして、制御装置6は、受信した反射波の波形を基準波形として採取する(ステップS5)。
【0046】
続いて、制御装置6は、波数設定工程S3及び変調度設定工程S4において設定されたチャープ波を、探触子5からモックアップ8に照射する(第2チャープ波入射工程)と共に、探触子5は、モックアップ8から反射されたチャープ波を反射波として受信する(第2反射波受信工程)ことで、モックアップ8の超音波探傷を行う(ステップS6)。
【0047】
この後、制御装置6は、モックアップ8から受信した反射波を、ステップS5において採取した基準波形を用いて相関処理する(ステップS7:相関処理工程)。そして、制御装置6は、上記したS/Nの導出の方法に基づいて、波数設定工程S3及び変調度設定工程S4において設定された波数及びチャープ比に関するS/Nを導出する(ステップS8:ノイズ導出工程)。つまり、制御装置6は、試験体7にチャープ波を照射することで採取した基準波形の最大エコーレベルを平均した値をN値とし、モックアップ8にチャープ波を照射することで得られた相関処理後の反射波の波形の最大欠陥エコーレベルをS値として、S/Nを導出する。
【0048】
次に、制御装置6は、波数及びチャープ比の全ての組み合わせに関するS/Nを導出したか否かを判断する(ステップS9)。具体的に、制御装置6は、波数「10」及びチャープ比「0.25」の組み合わせ、波数「10」及びチャープ比「4.0」の組み合わせ、波数「20」及びチャープ比「0.25」の組み合わせ、波数「20」及びチャープ比「4.0」の組み合わせの、計4通りのS/Nを導出したか否かを判断する。
【0049】
制御装置6は、ステップS9において、全ての組み合わせのS/Nを導出していないと判断すると(ステップS9:No)、S/Nを導出していない波数及びチャープ比の組み合わせとなるように、ステップS3に進んで、再びステップS3からステップS8を実行する。一方で、制御装置6は、ステップS9において、全ての組み合わせのS/Nを導出したと判断すると(ステップS9:Yes)、S/Nが最も高い(ノイズが最も小さくなる)波数及びチャープ比となるように、チャープ波を設定する(ステップS10:チャープ波設定工程)。
【0050】
そして、制御装置6は、チャープ波設定工程S10において設定したチャープ波を用いて、被検査体9の超音波探傷を実行する(ステップS11)。つまり、制御装置6は、S/Nが最も高くなる波数及びチャープ比に設定されたチャープ波を、探触子5から被検査体9に照射する(第2チャープ波入射工程)と共に、探触子5は、被検査体9から反射されたチャープ波を反射波として受信する(第2反射波受信工程)ことで、被検査体9の超音波探傷を行う。そして、制御装置6は、被検査体9から受信した反射波を、S/Nが最も高くなるチャープ波を試験体7に照射することで、ステップS5において採取した基準波形を用いて相関処理する。これにより、相関処理後の反射波は、ノイズが低減された反射波となる。
【0051】
ここで、
図7及び
図8を参照して、所定のチャープ波を試験体7に入射させることで得られる基準波形について説明する。
図7及び
図8は、所定のチャープ波を入射させることにより得られる基準波形の一例を示す図である。なお、
図7は、波数「10」及びチャープ比「0.25」のチャープ波であり、
図8は、波数「20」及びチャープ比「4.0」のチャープ波である。
図7及び
図8は、その横軸が時間となっており、その縦軸が、振幅となっている。
【0052】
波数「10」及びチャープ比「0.25」のチャープ波を、試験体7に入射させることで得られる基準波形は、
図7に示す波形となる。つまり、基準波形は、チャープ比Crが1よりも小さい「0.25」であることから、照射開始時から照射終了時に向かって、その周波数が低くなるように変調され、このときの波数が10波となる。
【0053】
波数「20」及びチャープ比「4.0」のチャープ波を、試験体7に入射させることで得られる基準波形は、
図8に示す波形となる。つまり、基準波形は、チャープ比Crが1よりも大きい「4.0」であることから、照射開始時から照射終了時に向かって、その周波数が高くなるように変調され、このときの波数が20波となる。
【0054】
次に、
図9及び
図10を参照して、所定のチャープ波を、被検査体9に入射させることで得られる相関処理前後の探傷結果について説明する。
図9は、所定のチャープ波を入射させることにより得られる相関処理前の探傷結果の一例を示す図である。
図10は、所定のチャープ波を入射させることにより得られる相関処理後の探傷結果の一例を示す図である。なお、
図9及び
図10は、波数「10」及びチャープ比「4.0」のチャープ波を照射することによって得られる探傷結果となっている。
【0055】
図9に示すように、探傷結果として得られる相関処理前の波形には、被検査体9の欠陥部から得られる信号(欠陥信号)の出力が小さい一方で、
図10に示すように、相関処理後の波形には、被検査体9の欠陥部から得られる信号(欠陥信号)の出力が大きくなっている。このため、被検査体9の内部に形成される欠陥部を、精度良く検出することが確認された。
【0056】
以上のように、本実施例によれば、試験体7から反射された反射波の波形を基準波形として用いることで、被検査体9の結晶粒界によって発生するノイズ(粒界ノイズ)を考慮した基準波形とすることができる。このため、ノイズを考慮した基準波形に基づいて、モックアップ8及び被検査体9から反射された反射波を相関処理することで、相関処理後の反射波に生じるノイズを抑制することができる。これにより、ノイズを抑制した分、モックアップ8の内部に形成される人工欠陥部、及び被検査体9の内部に形成される欠陥部を、それぞれ精度良く検出することができる。
【0057】
また、本実施例によれば、チャープ波の波数及び周波数変調度(チャープ比)を、被検査体9に応じて適切に設定することができる。このため、相関処理後の反射波に生じるノイズを、より好適に抑制することができるため、被検査体9の内部に形成される欠陥部を、より精度良く検出することができる。
【0058】
また、本実施例によれば、チャープ波の波数を10波以上とすることで、相関処理後の反射波に生じるノイズを、より好適に抑制することができるため、被検査体9の内部に形成される欠陥部を、より精度良く検出することができる。
【0059】
また、本実施例によれば、チャープ波の波数を29波以下、つまり30波未満とすることができる。このため、探触子5により反射波を検出するにあたり、時間分解能を相対的に高めることができるため、探触子5によって受信する反射波を精度良く識別して検出することができる。
【0060】
また、本実施例によれば、チャープ波のチャープ比をCr≧4またはCr≦4
−1とすることができる。このため、相関処理後の反射波に生じるノイズを、より好適に抑制することができるため、被検査体9の内部に形成される欠陥部を、より精度良く検出することができる。
【0061】
また、本実施例によれば、鍛造材を用いて試験体7を形成することで、試験体7から得られる反射波の基準波形を、被検査体9の材料特性を考慮したものとすることができることから、相関処理後の反射波に生じるノイズをより好適に抑制することができる。
【0062】
また、本実施例によれば、被検査体9を模擬してモックアップ8を形成することができる。このため、モックアップ8から得られる反射波を、被検査体9に近いものとすることができるため、モックアップ8を用いたチャープ波の特性の評価を精度良く行うことができる。
【0063】
また、本実施例によれば、試験体7として鍛造材を用いることで、試験体7から得られる反射波を容易に検出することができ、超音波探傷作業の作業効率を向上させることができる。このとき、試験体7は被検査体9を模擬して形成してもよい。
【0064】
なお、本実施例では、指数関数的に変化するチャープ波を適用したが、この構成に限定されず、一次関数的に変化するチャープ波を適用してもよい。この場合、波数及び周波数変調度は、一次関数的に変化するチャープ波に適したものを設定することが好ましい。