特許第6225089号(P6225089)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6225089画像判定装置、画像判定方法、画像判定装置用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6225089
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】画像判定装置、画像判定方法、画像判定装置用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20171023BHJP
   H04N 21/234 20110101ALI20171023BHJP
   H04N 21/488 20110101ALI20171023BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20171023BHJP
【FI】
   G06T7/00 U
   G06T7/00 300F
   H04N21/234
   H04N21/488
   G06F17/30 170B
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-187491(P2014-187491)
(22)【出願日】2014年9月16日
(65)【公開番号】特開2016-62141(P2016-62141A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2016年3月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【審査官】 ▲広▼島 明芳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−123276(JP,A)
【文献】 特開2014−165876(JP,A)
【文献】 特開2010−135991(JP,A)
【文献】 特開2011−203897(JP,A)
【文献】 特開平09−091439(JP,A)
【文献】 特開平11−178445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00 − 7/90
G06F 17/30
H04N 21/234,21/488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
農地を撮影した画像から作物の生育状況を判定する画像判定装置であって、
撮影部又はデータ通信により、農地の画像を取得する画像取得手段と、
前記取得した画像に対して適用する判定リクエストを取得する判定リクエスト取得手段と、
前記判定リクエストに基づいて、作物の生育状況についての判定を行う判定実行手段と、
前記判定の結果を文章化し、前記ユーザに送信する判定結果送信手段と、
を備え、
前記判定リクエストは、前記画像の所定の領域における明度の大きさ、前記画像における色情報の特徴量が特定の範囲にある画素数の割合、及び二以上の時系列の前記画像における色情報の特徴量の変化量から選択される少なくとも一以上の判定をリクエストすることを含み、
前記判定実行手段は、
前記画像の所定の領域における明度の大きさを判定する場合、前記明度の大きさによって前記作物への日当たりの状況を判定し、
前記画像における色情報の特徴量が特定の範囲にある画素数の割合を判定する場合、前記画素数の割合によって前記作物の成熟の程度を判定し、
二以上の時系列の前記画像における色情報の特徴量の変化量を判定する場合、前記変化量によって前記時系列の期間での前記作物の成長の程度を判定する、画像判定装置。
【請求項2】
前記判定リクエストは、一以上の判定領域と判定条件の組み合わせで構成され、
前記判定リクエストに含まれる、判定対象となる一以上の領域を特定する判定領域特定手段と、
前記判定リクエストに含まれる、前記領域における判定条件を、領域ごとにそれぞれ特定する判定条件取得手段と、を備え、
前記判定実行手段においては、前記判定リクエストに基づいて判定を行い、当該判定結果として設定されている結果テキストを取得し、
前記判定結果送信手段においては、前記判定の結果取得した結果テキストを連結して文章化し、前記ユーザに送信することを特徴とする請求項1に記載の画像判定装置。
【請求項3】
前記取得した画像の画像データを、暗号化等の手段により直接閲覧できないような形式で保存する画像データ暗号化手段を備え、
前記ユーザからの求めによって当該画像を送信しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像判定装置。
【請求項4】
ユーザからの求めに応じて、画像の判定結果を文章で返す画像判定装置を用いて、農地を撮影した画像から作物の生育状況を判定する方法であって、
撮影部又はデータ通信により、農地の画像を取得するステップと、
前記取得した画像のうち、判定対象となる一以上の領域を特定するステップと、
前記領域における判定条件を、領域ごとにそれぞれ取得するステップと、
前記判定条件ごとに判定を行うステップと、
前記判定の結果を文章化し、前記ユーザに送信するステップと、
を備え
前記判定条件は、前記画像の所定の領域における明度の大きさ、前記画像における色情報の特徴量が特定の範囲にある画素数の割合、及び二以上の時系列の前記画像における色情報の特徴量の変化量から選択される少なくとも一以上を含み、
前記判定条件が前記画像の所定の領域における明度の大きさである場合、前記判定を行うステップは、前記明度の大きさによって前記作物への日当たりの状況を判定することを含み、
前記判定条件が前記画像における色情報の特徴量が特定の範囲にある画素数の割合である場合、前記判定を行うステップは、前記画素数の割合によって前記作物の成熟の程度を判定することを含み、
前記判定条件が二以上の時系列の前記画像における色情報の特徴量の変化量である場合、前記判定を行うステップは、前記変化量によって前記時系列の期間での前記作物の成長の程度を判定することを含む、方法。
【請求項5】
ユーザからの求めに応じて、画像の判定結果を文章で返す画像判定装置に、
撮影部又はデータ通信により、農地の画像を取得するステップ、
前記取得した画像のうち、判定対象となる一以上の領域を特定するステップ、
前記領域における判定条件を、領域ごとにそれぞれ取得するステップ、
前記判定条件ごとに判定を行うステップ、
前記判定の結果を文章化し、前記ユーザに送信するステップ、
を実行させ、
前記判定条件は、前記画像の所定の領域における明度の大きさ、前記画像における色情報の特徴量が特定の範囲にある画素数の割合、及び二以上の時系列の前記画像における色情報の特徴量の変化量から選択される少なくとも一以上を含み、
前記判定条件が前記画像の所定の領域における明度の大きさである場合、前記判定を行うステップは、前記明度の大きさによって前記作物への日当たりの状況を判定することを含み、
前記判定条件が前記画像における色情報の特徴量が特定の範囲にある画素数の割合である場合、前記判定を行うステップは、前記画素数の割合によって前記作物の成熟の程度を判定することを含み、
前記判定条件が二以上の時系列の前記画像における色情報の特徴量の変化量である場合、前記判定を行うステップは、前記変化量によって前記時系列の期間での前記作物の成長の程度を判定することを含むことを特徴とする、農地を撮影した画像から作物の生育状況を判定するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を所与の条件で判定し、結果を文章で提供する画像判定装置、画像判定方法、画像判定装置用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信容量や記憶容量の拡大に伴い、ユーザが利用可能なデータは爆発的に増えている。いわゆるビッグデータと呼ばれるそれらは、大量のデータを高速で処理する手法も確立されつつある一方で、処理できずにただ溜め込まれてしまう場合が多い。
【0003】
例えば、ビデオやカメラから定期的に取得された画像データは膨大なデータとなって、人が等倍の情報量で見ることができない。この場合、十分に注目するべき部分だけを抜粋すれば十分であるものの、結局は自動でその部分を判別する必要がある。
【0004】
このような課題に対して、映像処理技術を用い、動体が人間であるかどうかを識別した後、人である場合にのみ録画する自動監視装置が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−54667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1によれば、人を監視しながら映像信号を出力するためのカメラ部と、前記カメラ部に設けられてカメラ部を駆動するためのパン/ティルト部と、前記カメラ部から映像信号を受けて4つの画面に分割して映像信号を出力するための4画面分割器と、前記4画面分割器の映像信号を受けて動体が人であるかどうかを判断し、それにより適切な制御信号を出力するための自動監視制御器と、前記自動監視制御器の制御信号を受けて前記モニターの画面を録画するための録画器が開示されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、あくまで動画のうちから人が映っている部分、すなわち注目する部分を抜粋できるに過ぎず、判断自体は人間が行う必要があった。
【0008】
そこで本発明の発明者は、判定リクエストによって画像の判定を行い、その結果を文章化することで、ユーザはその文章のみを閲覧すればよく、膨大な画像データを直接確認する必要がない点に着目した。
【0009】
また、本発明の発明者は、画像データを直接確認する必要がないために、ユーザには画像データそのものを送信することを禁止することできる点で、セキュリティ上や権利上の障害を効率的に排除できる点に着目した。
【0010】
本発明は、これらの要請を鑑み、ユーザからの求めに応じて、取得した画像を判定領域と判定条件との組み合わせで判定し、その結果を文章で提供する画像判定装置、画像判定方法、画像判定装置用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0012】
第1の特徴に係る発明は、ユーザからの求めに応じて、画像の判定結果を文章で返す画像判定装置であって、
撮影部又はデータ通信により画像を取得する画像取得手段と、
前記取得した画像に対して適用する判定リクエストを取得する判定リクエスト取得手段と、
前記判定リクエストに基づいて判定を行う判定実行手段と、
前記判定の結果を文章化し、前記ユーザに送信する判定結果送信手段と、
を備える画像判定装置を提供する。
【0013】
第1の特徴に係る発明によれば、ユーザからの求めに応じて、画像の判定結果を文章で返す画像判定装置は、撮影部又はデータ通信により画像を取得し、前記取得した画像に対して適用する判定リクエストを取得し、前記判定リクエストに基づいて判定を行い、前記判定の結果を文章化し、前記ユーザに送信する。
【0014】
ここで、第1の特徴に係る発明は画像判定装置のカテゴリであるが、画像判定方法、画像判定装置用プログラムのカテゴリにおいても、同様の作用・効果を発揮する。
【0015】
第2の特徴に係る発明は、前記判定リクエストは、一以上の判定領域と判定条件の組み合わせで構成され、
前記判定リクエストに含まれる、判定対象となる一以上の領域を特定する判定領域特定手段と、
前記判定リクエストに含まれる、前記領域における判定条件を、領域ごとにそれぞれ特定する判定条件取得手段と、を備え、
前記判定実行手段においては、前記判定リクエストに基づいて判定を行い、当該判定結果として設定されている結果テキストを取得し、
前記判定結果送信手段においては、前記判定の結果取得した結果テキストを連結して文章化し、前記ユーザに送信することを特徴とする第1の特徴に係る発明である画像判定装置を提供する。
【0016】
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である画像判定装置において、前記判定リクエストは、一以上の判定領域と判定条件の組み合わせで構成され、前記判定リクエストに含まれる、判定対象となる一以上の領域を特定し、前記判定リクエストに含まれる、前記領域における判定条件を、領域ごとにそれぞれ特定し、前記判定実行手段においては、前記判定リクエストに基づいて判定を行い、当該判定結果として設定されている結果テキストを取得し、前記判定結果送信手段においては、前記判定の結果取得した結果テキストを連結して文章化し、前記ユーザに送信する。
【0017】
第3の特徴に係る発明は、前記取得した画像の画像データを、暗号化等の手段により直接閲覧できないような形式で保存する画像データ暗号化手段を備え、
前記ユーザからの求めによって当該画像を送信しないことを特徴とする第1又は第2の特徴に係る発明である画像判定装置を提供する。
【0018】
第3の特徴に係る発明によれば、第1又は第2の特徴に係る発明である画像判定装置は、前記取得した画像の画像データを、暗号化等の手段により直接閲覧できないような形式で保存し、前記ユーザからの求めによって当該画像を送信しない。
【0019】
第4の特徴に係る発明は、二以上の時系列上の前記画像データにおいて、前記特定された領域を比較する画像データ比較手段を備え、
前記判定リクエストに含まれる判定条件として、前記比較結果についての判定条件を設定できることを特徴とする第1から第3のいずれかの特徴に係る発明である画像判定装置を提供する。
【0020】
第4の特徴に係る発明によれば、第1から第3のいずれかの特徴に係る発明である画像判定装置は、二以上の時系列上の前記画像データにおいて、前記特定された領域を比較する。
【0021】
第5の特徴に係る発明は、ユーザからの求めに応じて、画像の判定結果を文章で返す画像判定装置が実行する画像判定方法であって、
撮影部又はデータ通信により画像を取得するステップと、
前記取得した画像のうち、判定対象となる一以上の領域を特定するステップと、
前記領域における判定条件を、領域ごとにそれぞれ取得するステップと、
前記判定条件ごとに判定を行うステップと、
前記判定の結果を文章化し、前記ユーザに送信するステップと、
を備える画像判定方法を提供する。
【0022】
第6の特徴に係る発明は、ユーザからの求めに応じて、画像の判定結果を文章で返す画像判定装置に、
撮影部又はデータ通信により画像を取得するステップ、
前記取得した画像のうち、判定対象となる一以上の領域を特定するステップ、
前記領域における判定条件を、領域ごとにそれぞれ取得するステップ、
前記判定条件ごとに判定を行うステップ、
前記判定の結果を文章化し、前記ユーザに送信するステップ、
を実行させることを特徴とする画像判定装置用プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ユーザからの求めに応じて、取得した画像を判定領域と判定条件との組み合わせで判定し、その結果を文章で提供する画像判定装置、画像判定方法、画像判定装置用プログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、画像判定システム1の概要を表した図である。
図2図2は、画像判定システム1の構成図である。
図3図3は、画像判定装置10とユーザ端末50の機能ブロック図である。
図4図4は、画像判定装置10とユーザ端末50が実行する画像判定処理のフローチャートである。
図5図5は、画像判定装置10が実行する判定実行処理のフローチャートである。
図6図6は、判定リクエストに含まれる判定領域と判定条件の組み合わせリストの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0026】
[画像判定システム1の概要]
図1は、本発明の好適な実施形態である画像判定システム1の概要を説明するための図である。画像判定システム1は、画像判定装置10及び、ユーザ端末50から構成される。
【0027】
画像判定システム1において、はじめにユーザ端末50は、画像判定装置10に判定リクエストを送信する(ステップS01)。判定リクエストは、判定対象の画像を指定する情報に加えて、画像中の判定領域と、その領域に対する判定条件の組み合わせにより構成される。ただし、画像を指定する情報であっても、画像データそのものを含むことはない。
【0028】
判定リクエストを受信した画像判定装置10は、画像を指定する情報に従って画像データを取得する(ステップS02)。これは、画像判定装置10自体が撮影機能を備えて撮影を行ってもよいし、撮影機能を備えた他の装置から、ネットワーク経由で画像データを受信してもよい。また、画像は撮影されたものに限らず、生成、加工されたデータであってもよい。
【0029】
画像データを取得した画像判定装置10は、画像データから判定領域を特定し、判定条件に従って判定を行う(ステップS03)。判定領域と判定条件の一例としては、例えば判定領域は「RGBが特定の範囲にある画素数」で、判定条件は「画像全体の20%以上であるか、又は50%以上であるか」が挙げられる。ここで、判定結果は「0%から20%」、「20%から50%」、「50%から100%」の三つに分けられるが、それぞれの場合についての判定結果はテキストで予め用意されており、判定とはそのテキストを得ることである。
【0030】
具体例として、トマト畑を撮影した場合のことを考える。ユーザが知りたいのは、実が熟しているかどうかである。この場合、RGBで指定するのは熟したトマトの色であって、判定結果は「0%から20%」の場合「まだ実は熟していないようです」、「20%から50%」の場合「実が熟し始めているようです」、「50%から100%」の場合は「実が十分に熟しているようです」という結果が設定されていてよい。
【0031】
判定リクエストは、このような判定条件を複数備えていてよく、判定結果は、それぞれの結果であるテキストを連結して文章化されたものである。全ての判定が終わると、画像判定装置10は、判定結果をユーザ端末50に送信する(ステップS04)。以上により、ユーザは画像そのものを見なくても、予めシステムを設定することで、画像の判定結果を取得できる。
【0032】
以上の処理は、大量の画像データや、定期監視に用いることが可能である。特に、判定条件に過去画像との比較を導入することで、変化率等もパラメータとして用いることができる。加えて、本システムでは、ユーザは画像データそのものを閲覧禁止としている(ステップS05)。これにより、余りに多くの情報を含んだ画像を窃取されることがないといったセキュリティ上の問題や、画像の権利上の問題を効率的に回避可能であると判断したためである。
【0033】
以上が、画像判定システム1の概要である。
【0034】
[画像判定システム1のシステム構成]
図2は、画像判定システム1のシステム構成図である。図2に示したとおり、画像判定システム1は、画像判定装置10、ユーザ端末50によって構成される。画像判定装置10は、公衆回線網3(インターネット網や第3世代、第4世代通信網など)を介してユーザ端末50と通信可能である。
【0035】
画像判定装置10は、後述の機能を備え、データ通信を行うことが可能であり、家庭用又は業務用に用いられる電化製品である。画像判定装置10は、例えば、パーソナルコンピュータやサーバ装置に加えて、携帯電話、携帯情報端末、スマートフォン、タブレット端末、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、携帯型音楽プレーヤ等の情報家電であってよい。
【0036】
ユーザ端末50は、同様に、後述の機能を備え、データ通信を行うことが可能であり、家庭用又は業務用に用いられる電化製品である。
【0037】
[各機能の説明]
図3に基づいて、各装置の構成について説明する。
【0038】
画像判定装置10は、制御部11として、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部12として、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity)対応デバイスを備える。
【0039】
また、画像判定装置10は、データやファイルを記憶する記憶部13として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等による、データのストレージ部を備える。
【0040】
画像判定装置10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことで、通信部12と協働して、画像取得モジュール14、判定リクエスト取得モジュール15、判定結果送信モジュール16を実現する。また、画像判定装置10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことで、記憶部13と協働して、判定実行モジュール17、判定領域特定モジュール18、判定条件特定モジュール19、画像データ暗号化モジュール20、画像データ比較モジュール21を実現する。
【0041】
ユーザ端末50は、画像判定端末10と同様に、制御部51として、CPU,RAM,ROM等を備え、通信部52として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイス又は、有線ケーブルによる接続可能とするデバイス等の、他の電化製品、及び無線アクセスポイントとのデータ通信を実現するデバイスを備える。
【0042】
ユーザ端末50において、制御部51が所定のプログラムを読み込むことで、通信部52と協働して、判定リクエスト送信モジュール53、判定結果受信モジュール54を実現する。
【0043】
[位置情報取得処理]
図4は、画像判定装置10とユーザ端末50が実行する位置情報取得処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0044】
はじめに、ユーザ端末50の判定リクエスト送信モジュール53は、画像判定装置10に判定リクエストを送信する(ステップS11)。判定リクエストは、前述のとおり、判定対象の画像を指定する情報に加えて、画像中の判定領域と、その領域に対する判定条件の組み合わせにより構成される。ただし、画像を指定する情報であっても、画像データそのものを含むことはない。
【0045】
次に、画像判定装置10の判定リクエスト取得モジュール15は、判定リクエストを受信することで取得する(ステップS12)。なお、判定リクエストは、必ずしもユーザ端末50から送られるだけでなく、画像判定装置10内で定期的に内部送信される設定であることも考えられる。
【0046】
次に、画像判定装置10の画像取得モジュール14は画像を指定する情報に従って画像データを取得する(ステップS13)。予め、ユーザ端末50や判定リクエストごとに判定する画像が定められている場合は、判定リクエスト内に画像を指定する情報を必ずしも含まなくてよい。
【0047】
ここで、取得の方法としては、画像判定装置10自体が撮影機能を備えて撮影を行ってもよいし、撮影機能を備えた他の装置から、ネットワーク経由で画像データを受信してもよい。また、画像は撮影されたものに限らず、生成、加工されたデータであってもよい。
【0048】
次に、画像判定装置10の判定実行モジュール17は判定リクエストを解釈し、判定領域と判定条件の組み合わせを取得する。そして、その組み合わせ全てに対して、以下の処理を実行する(ステップS14)。
【0049】
繰り返し処理として、初めに、判定領域と判定条件の組み合わせを用いて判定実効処理を実行する(ステップS15)。
【0050】
[判定実行処理]
図5は、画像判定装置10が実行する位置情報取得処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0051】
この判定実行処理は、画像判定処理から、判定対象の画像、判定領域、及び判定条件とともに呼び出される。はじめに、判定領域特定モジュール18は、呼び出しに用いられた判定領域を用いて、判定対象の画像から、判定領域を特定する。
【0052】
図6は、判定領域と判定条件の組み合わせリストの一例である。例えば、判定領域としては、「特定の座標を中心とした矩形、円形」や「特定の条件を満たす画素」が指定され、判定条件は、それらの領域について「平均の色」や「画像に占める割合」又は「過去の画像との比較」が設定されている。なお、ここでは色情報として簡便のためRGB値を用いているが、画像解析で用いられる別の特徴量を用いてもよい。なお、図6に見られる通り、判定条件は結果を表すテキストと1:1対応している。これらの結果は、判定条件の一部として判定リクエストに含まれるのが望ましい。
【0053】
上記のように判定領域を特定した後、判定条件特定モジュール19は、判定領域に対応する判定条件を特定し、条件として用いる種々のパラメータを算出する(ステップS22)。上の例で言えば、例えば、判定領域の平均の色や、画像に占める割合を計算する。なお、判定条件として過去の画像との比較が用いられる場合、画像データ比較モジュール21が対象となる過去データを読み込み、現在のデータとの比較結果を返却する。
【0054】
続いて、判定条件特定モジュール19は、判定条件のうち判定結果を表す文字列を取得する(ステップS23)。これは、通常判定条件に含まれていてもよい。仮に判定条件に含まれていない場合は、単に条件を満たす、満たさないといった結果を示すものして文字列を自動生成してもよい。
【0055】
そして、判定実行モジュール17は上記の判定条件を評価する(ステップS24)。これにより、対応した結果の文字列が取得される。
【0056】
最後に、判定実行モジュール17は、判定結果に対応する文字列を戻り値として返し、判定実行処理を終了する(ステップS25)。以上が、画像判定装置10が実行する判定実行処理の処理手順である。
【0057】
画像判定処理に戻り、実行中の判定実行モジュール17は、判定実行処理の戻り値を判定結果として取得し保持する(ステップS16)。上記の処理を、判定リクエストに含まれる全ての判定領域、条件について実行する(ステップS17)。
【0058】
全ての判定領域と条件の組み合わせについて判定実効処理が完了すると、判定実行モジュール17は、判定結果として取得した全ての文字列を連結し、判定リクエストに対する結果として文章化する(ステップS18)。
【0059】
最後に、画像判定装置10の判定結果送信モジュール16が上記の文章化した結果をユーザ端末50に送信し(ステップS19)、ユーザ端末50の判定結果受信モジュール54がこれを受信する(ステップS20)。
【0060】
以上が、画像判定装置10とユーザ端末50が実行する行動解析処理の処理手順である。
【0061】
なお、本システムでは、過去画像との比較等のために画像データを保存する場合は、画像データ暗号化モジュール20によって暗号化されたデータを保存し、ユーザによる画像データそのものを閲覧禁止としている。これにより、余りに多くの情報を含んだ画像を窃取されることがないといったセキュリティ上の問題や、画像の権利上の問題を効率的に回避可能であると判断したためである。
【0062】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0063】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0064】
1 画像判定システム、10 画像判定端末、50 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6