(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アナログ信号をサンプリングして前記サンプリングされた信号のアナログ電圧と比較電圧とを1ビットごとに逐次比較する一連の比較動作を実行してN(Nは1以上の数)ビットの比較結果を得る逐次比較型A/D(アナログ/デジタル)変換器を含む集積回路であって、
前記逐次比較型A/D変換器の動作に干渉する所定の回路の動作タイミングに基づいて、前記逐次比較型A/D変換器における前記一連の比較動作の中断タイミングを決定する変換動作制御部とを備え、
前記逐次比較型A/D変換器は、
予め定められたサンプリング期間において前記逐次比較型A/D変換器に入力されるアナログ信号をサンプリングし、前記サンプリングされた信号のアナログ電圧と前記比較電圧とを比較期間において1ビットごとに逐次比較し、
前記変換動作制御部により決定された中断タイミングに従って前記一連の比較動作を中断し、
前記中断により前記比較期間において比較不足となったビットの逐次比較を、前記比較期間に続く予め定められた予備期間において実行することにより前記Nビットの比較結果を得るように構成されている、
集積回路。
前記変換動作制御部は、前記所定の回路の動作を制御する制御回路から入力される前記所定の回路の動作タイミングを示す信号に基づいて、前記中断タイミングを決定するように構成される、
請求項1記載の集積回路。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を用いて各実施の形態について説明する。
<関連技術との対比>
まず、各実施の形態の逐次比較型A/D(アナログ/デジタル)変換器(SAR ADC:)の説明と対比するため、関連する逐次比較型A/D変換器の技術について説明する。
【0017】
<関連技術の構成>
図1は、逐次比較型A/D変換器100の構成を示す図である。
【0018】
逐次比較型A/D変換器100は、入力されるアナログ入力電圧を、二分探索アルゴリズムによりデジタル値として出力する。逐次比較型A/D変換器100は、サンプル/ホールド回路11と、コンパレータ12と、LocalDAC13と、制御部50とを含む。
【0019】
サンプル/ホールド回路11は、逐次比較型A/D変換器100に入力されるアナログ電圧をサンプリングし、逐次比較型A/D変換器100のA/D変換動作の間、保持する。
【0020】
コンパレータ12は、サンプル/ホールド回路11の出力と、後述するLocalDAC13の出力を受け付けて大小を比較し、比較結果を出力する。比較結果の出力を逐次行うことにより、NビットのA/D変換が行われる。
【0021】
LocalDAC13は、逐次比較型A/D変換器100に内蔵されるD/A(デジタル/アナログ)変換器であり、比較コードに従ってアナログ電圧を出力する。比較コードは、コンパレータ12においてサンプル/ホールド回路11の出力と比較するためのアナログ電圧の大きさを示すものであり、制御部50により出力される。
【0022】
制御部50は、LocalDAC13により出力されるアナログ電圧の大きさを制御するため、比較コードを決定してLocalDAC13に出力する。具体的には、制御部50は、カウンタ16と、遷移コード生成部17と、加算器18と、減算器19と、セレクタ15と、FF(フリップフロップ)14とを含み、コンパレータ12の出力結果に応じて比較コードを決定する。
【0023】
カウンタ16は、カウント値を遷移コード生成部17に出力する。カウンタ16は、逐次比較型A/D変換器100においてサンプル/ホールド回路11の出力とLocalDAC13の出力とを逐次比較する比較期間において、1ステートごとにカウントダウンする。比較期間については後述する。
【0024】
遷移コード生成部17は、カウンタ16の出力結果に応じて、遷移コードStを加算器18および減算器19に出力する。遷移コードStは、LocalDAC13の出力電圧を遷移させる量を示す。
【0025】
図2は、遷移コードStを示す図である。
図2に示すように、カウンタ16のカウント値に応じて遷移コードStが対応付けられている。
図2に示す例では、カウンタ16はカウント値「8」からカウントダウンし、遷移コードStは、カウンタ16のカウント値に応じて遷移コードStを出力する。
【0026】
加算器18と減算器19は、LocalDAC13が出力中の比較コードに基づいて、次に出力する比較コードの候補を予め算出する。
【0027】
加算器18は、後述するFF14により保持されている比較コードと遷移コードStとを加算してセレクタ15に出力する。
【0028】
減算器19は、FF14により保持されている比較コードから遷移コードStを減算してセレクタ15に出力する。
【0029】
セレクタ15は、逐次比較型A/D変換器100により次に比較するビット位置に用いる比較コードを、コンパレータ12の比較結果に応じて選択する。セレクタ15は、加算器18および減算器19の出力と、コンパレータ12の比較結果を受け付けて、加算器18と減算器19との出力のいずれかをFF14へ出力する。
【0030】
例えば、コンパレータ12において、サンプル/ホールド回路11により保持されているアナログ電圧がLocalDAC13の出力より大きいという比較結果(同図ではコンパレータ12が「1」を出力する場合)を出力したとする。この場合、セレクタ15は、比較コードに遷移コードStを加えた値(加算器18の出力)を選択してFF14に出力する。
【0031】
またコンパレータ12において、アナログ電圧の入力がLocalDAC13の方が大きいという比較結果(同図ではコンパレータ12が「0」を出力する場合)を出力したとする。この場合、セレクタ15は、比較コードに遷移コードStを減算した値(減算器19の出力)を選択してFF14に出力する。
【0032】
FF14は、セレクタ15の出力結果である比較コードを保持してLocalDAC13に出力する。
【0033】
<関連技術の動作>
上記の構成を備える逐次比較型A/D変換器100の動作について説明する。
【0034】
逐次比較型A/D変換器100の動作は、主に、サンプリング期間と比較期間とによりなされる。
【0035】
図3は、逐次比較型A/D変換器100の動作期間を示す図である。
サンプリング期間とは、A/D変換の対象となるアナログ入力電圧を受け付けてサンプル/ホールド回路11によりアナログ信号をサンプリングする期間である。
【0036】
比較期間とは、コンパレータ12、LocalDAC13、制御部50等の動作によって、LocalDAC13の出力を逐次切り替えてコンパレータ12において比較を行ってA/D変換を行う期間である。
【0037】
コンパレータ12においてN回の比較が行われることにより、Nビットの比較結果(A/D変換結果)が得られる。
【0038】
例えば、
図3に示すように、サンプリング期間として11ステート、比較期間として10ステートを用意しており、この逐次比較型A/D変換器では10ビットのA/D変換結果が得られる。
【0039】
具体的に逐次比較型A/D変換器の動作を説明する。
図4は、逐次比較型A/D変換器の動作の詳細を示す図である。
【0040】
図4では、4ビットのA/D変換を行う逐次比較型A/D変換器について示している。
図4に示すように、この4ビットの出力を得る逐次比較型A/D変換器は、サンプリング期間において、クロックMCLKに同期して動作し、サンプル/ホールド回路11にアナログ入力電圧がサンプリングされる。サンプル/ホールド回路11は、サンプリングが終了した時の電圧を、比較期間において保持する。図示する例のように、所定数のクロックMCLKを1ステートとして比較動作がなされる。
【0041】
このサンプル/ホールド回路11において保持された電圧を、LocalDAC13が生成する電圧と比較していく。LocalDAC13が比較期間において初めに出力する電圧を(1/2 Vref)とする。サンプル/ホールド回路11において保持された電圧がLocalDAC13よりも大きい場合は、比較結果を「1」とする。またサンプル/ホールド回路11において保持された電圧がLocalDAC13よりも小さい場合は、比較結果を「0」とする。二分探索アルゴリズムにより、1回目の比較後は、LocalDAC13により出力する電圧を(1/4 Vref)変化させる。2回目の比較後は、同様に(1/8
Vref)変化させる。以下同様に比較をしていく。
【0042】
電圧をこのように変化させると、比較期間において、上位ビットより順に比較結果が出力される。
図4の例では、1回目の比較ではサンプル/ホールド回路11の電圧の方が大きいためコンパレータ12の出力は「1」となる。
【0043】
2回目の比較では、(1/2 Vref)に(1/4 Vref)を加算した(3/4 Vref)をLocalDAC13の出力とする。
【0044】
2回目の比較においては、LocalDAC13の出力のほうが大きいためコンパレータ12は「0」を出力する。そのため、制御部50は、3回目の比較では、(3/4 Vref)から(1/8 Vref)を減算した電圧により比較が行われるよう比較コードを決定する。
【0045】
3回目の比較においては、(3/4 Vref)から(1/8 Vref)を減算した(5/8 Vref)をLocalDAC13の出力とする。3回目の比較においても、LocalDAC13の出力の方が大きいためコンパレータ12は「0」を出力する。そのため、制御部50では、4回目の比較では、(5/8 Vref)から(1/16 Vref)を減算した(9/16 Vref)をLocalDAC13の出力とする。
【0046】
4回目の比較においては、LocalDAC13の出力を(9/16 Vref)としてサンプル/ホールド回路11の出力との比較がコンパレータ12においてなされる。4回目の比較では、サンプル/ホールド回路11の出力の方が大きいためコンパレータ12は「1」を出力する。
【0047】
このようにして逐次比較型A/D変換器100は比較期間において1ビットごとに逐次LocalDAC13の出力を切り替えてサンプル/ホールド回路11の出力と比較している。これにより逐次比較型A/D変換器100は4ビットの比較結果「1001」を得る。
【0048】
<関連技術を搭載した集積回路>
上記のように関連技術として説明した逐次比較型A/D変換器は、集積回路等に搭載されてその機能を発揮する。
【0049】
集積回路に対して小型化等の機能向上が求められるにつれて、複数の回路が共通の電源を用いるようになってきている。
【0050】
図5は、逐次比較型A/D変換器を搭載した集積回路の一例を示す図である。
同図に示すように、集積回路1は、複数のIPコア(intellectual property core)(IPコア3、4、5、6、7)と、MCU(Micro Control Unit)2とを含む。MCU2は、各IPコアの動作を制御するための動作制御信号を各IPコアに出力することにより、各IPコアの動作を統括的に制御する。
【0051】
同図では、逐次比較型A/D変換器100とDAC(digital to analog converter)8とが電源を共通にしている。DAC8の動作電流により、電源線に基づいて逐次比較型A/D変換器100に干渉し、逐次比較型A/D変換器100の動作に影響を与える。
【0052】
<1 実施例1>
次に、関連技術における問題点(電源線を各IPコアで共通にしていることによる干渉の問題)に対処する逐次比較型A/D変換器および集積回路について、一実施形態を説明する。実施例1では、逐次比較型A/D変換器200の動作に干渉する他の回路として、DAC8を例にして説明する。
【0053】
図6は、実施例1における集積回路1の構成を示す図である。
同図の例においても、逐次比較型A/D変換器200とDAC8とが電源を共通にしているものとする。そのためDAC8の動作電流により、逐次比較型A/D変換器100の動作に影響を与えるとする。
【0054】
上記関連技術と比較すると、相違点は、集積回路1が変換動作制御部(コントローラ)61と、逐次比較型A/D変換器200を含んでいる点である。以下、この相違点を具体的に説明する。
【0055】
<1.1 実施例1の構成>
実施例1では、DAC8の動作タイミングにおいて逐次比較型A/D変換器200の動作を中断することにより、上記問題に対処する。
【0056】
図6に示すように、変換動作制御部61は、逐次比較型A/D変換器200の動作に干渉する回路の動作タイミングに基づいて、逐次比較型A/D変換器200における各ビットの比較動作の中断タイミングを決定する。
【0057】
具体的には、MCU2は、逐次比較型A/D変換器200へ動作制御信号(Sad)を出力し、DAC8へ動作制御信号(Sda)を出力する。変換動作制御部61は、MCU2によりDAC8へ出力される動作制御信号(Sda)を取得する。変換動作制御部61には、DAC8の動作電流により逐次比較型A/D変換器200の動作に干渉を及ぼすタイミングが予め記憶されている。変換動作制御部61は、動作制御信号(Sda)を取得したタイミングから、DAC8が逐次比較型A/D変換器200の動作に干渉を及ぼすタイミングを決定し、決定したタイミングにおいて動作中断信号(ADC_frz)をオンにして逐次比較型A/D変換器200へ出力する。
【0058】
例えば、変換動作制御部61は、MCU2からDAC8への動作制御信号の出力(活性化)から特定周期の間を、逐次比較型A/D変換器200における比較動作の中断タイミングと決定し、この特定周期の間、活性化される動作中断信号を生成することとしてもよい。なお、中断する特定周期は、レジスタ等により保持して可変とすることとしてもよい。
【0059】
図7は、逐次比較型A/D変換器200の構成を示す図である。
逐次比較型A/D変換器200は、動作制御信号(Sda)に基づいて動作する。関連技術と比較すると、制御部51の構成においてセレクタ22を含んでいる。またカウンタ16に代えてカウンタ21を含んでいる。
図7において、動作中断信号(ADC_frz)は、変換動作制御部61により出力される。逐次比較型A/D変換器200は、この動作中断信号(ADC_frz)に従って、コンパレータ12における各ビットの比較動作を中断する(中断時は、次のビットの比較に進まない)。同図の例では、逐次比較型A/D変換器200は、動作中断信号(ADC_frz)が「1(オン)」のとき、コンパレータ12における比較動作を中断し、「0(オフ)」のとき、比較動作を行う。
【0060】
逐次比較型A/D変換器200では、遷移コード生成部17と加算器18と減算器19とセレクタ15とを含むことにより、デジタル値生成部91を構成する。デジタル値生成部91は、カウンタ21のカウント値、すなわちコンパレータ12において比較しているビット位置に応じて、次のビット位置の比較動作におけるLocalDAC13の出力電圧の大きさを示すデジタル値を生成する。
【0061】
デジタル値保持部92は、セレクタ22を含むことにより、コンパレータ12において比較しているビット位置に応じてLocalDAC13より出力されているアナログ電圧の大きさを示すデジタル値、および、デジタル値生成部91により生成されたデジタル値の入力を受け付けて、いずれか一方をFF14へ出力する。
【0062】
セレクタ22は、逐次比較型A/D変換器200による比較動作を中断するか否かに応じてLocalDAC13へ出力する比較コードを切り替える。図示するように、セレクタ22は、FF14により保持されているLocalDAC13の比較コードと、セレクタ15により出力されている、次のステートにおける比較コードと、動作中断信号(ADC_frz)の入力を受け付ける。動作中断信号(ADC_frz)がオンのとき(図示する例では「1」のとき)、セレクタ22は、FF14により保持されている比較コードを出力し続けて、LocalDAC13の比較コードの更新を中断する。
【0063】
カウンタ21は、動作中断信号に応じてカウンタ値のカウントダウンを制御する。同図に示すように、逐次比較型A/D変換器200の比較動作を中断する場合、カウンタ21は、カウントダウンを停止する。カウンタ21は、逐次比較型A/D変換器200の比較動作を行う場合はカウントダウンする。
【0064】
このようにして、逐次比較型A/D変換器200は動作中断信号(ADC_frz)により比較動作を中断する。
【0065】
<1.2 実施例1の動作>
逐次比較型A/D変換器200は、A/D変換を行うために、サンプリング期間、比較期間に加え、M(Mは1以上の自然数)ステートの予備期間を設けている。比較期間において比較がなされなかったビットについては、予備期間において比較動作がなされる。この実施形態の説明では、逐次比較型A/D変換器200は、予備期間に3ステートを設けている。
【0066】
関連技術における比較動作と、実施形態における比較動作について中断があった場合を対比する。
【0067】
図8は、関連技術における比較動作の各期間を示す図である。
図8(a)に示すように、中断がない場合は、図示する例では11ステートあるサンプリング期間においてサンプル/ホールド回路11にアナログ信号がサンプリングされ、10ステートある比較期間において10ビットのA/D変換が行われる(ステート12〜21)。
【0068】
しかし、
図8(b)に示すように、比較動作において中断があった場合(例えばステート18において中断あり)は、その中断のあったステートの比較が次のステートにおいてなされる。そのため比較期間において9ステートの比較動作が行われる。10ビット目の比較動作は完了していない。そのためこの比較結果が破棄されるか、10ビット目の比較が次の逐次比較型A/D変換器の動作時になされる。
【0069】
図9は、実施例1における比較動作の各期間を示す図である。
図9(a)に示すように、比較動作において中断があった場合(例えばステート18において中断あり)は、比較期間において9ステートの比較が行われる。中断があったため、10ビット目の比較は、比較期間においてなされない。しかし、本実施形態では予備期間を設けているため、10ビット目の比較が予備期間においてなされることとなる。
【0070】
このように動作中断信号が逐次比較型A/D変換器200に入力されることにより、逐次比較型A/D変換器200は比較動作を中断する。比較動作では、予備期間を設けている。そのため、逐次比較型A/D変換器200は、中断があったとしても、逐次比較型A/D変換器200が出力するビット数分の比較を完了することができる。
【0071】
上記実施例1の構成によれば、逐次比較型A/D変換器200の動作に干渉する他の回路(DAC8)の動作タイミングに応じて逐次比較型A/D変換器200における比較動作を中断する。そのため干渉の影響を回避できる。
【0072】
また、関連技術のような逐次比較型A/D変換器の構成では、比較動作の中断があった場合に、アナログからデジタルへの変換が全てのビットについてなされず、比較結果が破棄される等、必ずしも変換が完了するとは限らない。これに対し逐次比較型A/D変換器200では、比較動作において予備期間を設けている。比較動作の中断があった場合も、予備期間において比較がなされるため、アナログ信号の入力に対してデジタルへの変換時間を安定させることができる。
【0073】
DACが動作する際に発生する電源電圧変動は、一定時間の経過により減衰し定常状態に至る。そのため上記実施例1の構成により、電源電圧が変動している間に逐次比較型A/D変換器200の動作を中断し、ある程度、DACによる電源電圧変動が減衰してから動作を再開することができる。これにより、干渉による影響を低減できる。
【0074】
<2 実施例2>
次に、別の実施の形態にかかる逐次比較型A/D変換器および集積回路について説明する。
【0075】
<2.1 実施例2の構成>
図10は、実施例2における集積回路の構成を示す図である。
【0076】
図10では、集積回路の一部の構成を示しており、実施例1の構成と比較すると、変換動作制御部62を含んでいる。
【0077】
実施例2では、実施例1のようにDAC8が逐次比較型A/D変換器200の動作に干渉するタイミングに加えて、逐次比較型A/D変換器200による比較動作において、干渉を受けにくいステートであるか否かに応じて変換動作制御部62が動作中断信号を出力する。
【0078】
同図(A)に示すように、変換動作制御部62は、論理回路A71と、論理回路B72と、AND回路73とを含む。また同図(B)には論理回路A71の構成をより具体的に示しており、論理回路A71は、論理回路C75とレジスタ76を含む。
【0079】
変換動作制御部62は、MCU2から逐次比較型A/D変換器200へ出力される動作制御信号(Sad)と、DAC8へ出力される動作制御信号(Sda)を取得する。
【0080】
論理回路A71は、取得された動作制御信号(Sad)に基づいて、逐次比較型A/D変換器200が干渉の影響を受けやすいステートか否かを示す信号(AD_active)をAND回路73へ出力する。逐次比較型A/D変換器200が干渉の影響を受けやすいタイミングにおいて信号AD_activeをオンにする。例えば、Sadに逐次比較型A/D変換器200の動作開始信号と、サンプリングに用いるステート数と、変換動作時の遷移コードStとが含まれていれば、これらにより信号AD_activeを生成する。または、逐次比較型A/D変換器200のサンプリングに用いるステート数等が固定されており、論理回路A71のレジスタ76に書き込まれている場合もある。
【0081】
具体的には、同図に示すように、論理回路A71は、論理回路C75とレジスタ76を含む。論理回路C75では、動作制御信号(Sad)の入力を受け付けて、逐次比較型A/D変換器200が干渉の影響を受けやすいタイミング(例えば、サンプリング期間の後半と比較期間)において信号AD_activeをオンにする。なお、干渉の影響を受けやすいタイミングについては、レジスタ76に記憶させ、可変としてもよい。また、論理回路C75は、動作中断信号(ADC_frz)を受け付けて、信号AD_activeの出力を制御する。動作中断信号(ADC_frz)により逐次比較型A/D変換器200の比較動作が中断するため、中断後の逐次比較型A/D変換器200の比較動作は中断したステート数だけずれたステートに行われる。したがって、論理回路C75は、動作中断信号(ADC_frz)を受け付けて、中断後の逐次比較型A/D変換器200の比較動作と信号AD_activeが対応するように、中断後の信号AD_activeは中断したステート数だけずれるように制御して出力する。
【0082】
論理回路B72は、取得された動作制御信号(Sda)に基づいて、実施例1の変換動作制御部61と同様に、DAC8が逐次比較型A/D変換器200の動作に干渉を及ぼすタイミングにおいて信号(DA_active)をオンにしてAND回路73へ出力する。例えば、SdaにはDAC8の起動信号やDAC8にアナログ信号を出力させるための入力コード等が含まれている。DAC8が大きな動作電流を発生させる入力コードの変化があった場合に、論理回路B72は、信号DA_activeをオンにする。
【0083】
なお、”大きな動作電流を発生させる入力コードの変化”は、予めシミュレーション等により判明しており、このような変化があった場合にのみ信号DA_activeをオンにすることとしてもよい。またレジスタ等により、信号DA_activeをオンとするだけの”大きな動作電流を発生させる入力コードの変化”がどの程度か設定できることとしてもよい。
【0084】
AND回路73は、逐次比較型A/D変換器200が干渉の影響を受けやすいタイミングで、かつ、DAC8が逐次比較型A/D変換器200の動作に干渉を及ぼすタイミングにおいて動作中断信号(ADC_frz)を逐次比較型A/D変換器200へ出力する。図示するように、信号AD_activeと信号DA_activeを受け付けてAND回路により動作中断信号(ADC_frz)を出力する。
【0085】
<2.2 実施例2の動作>
このように構成された実施例2におけるAND回路73の動作、および逐次比較型A/D変換器200の比較動作について説明する。
【0086】
図11は、実施例2における動作例を示す図である。
図11(a)は、逐次比較型A/D変換器200が干渉の影響を受けやすいステートを示している。干渉の影響を受けやすいステートであるか否かは、設計時に予め確認しておき、その情報を組み込んでおくか、設計後に確認してレジスタ76に設定できるようにしておく。
【0087】
干渉の影響を受けやすいステートとは、例えばサンプリング期間の後半や比較期間としている。同図においては、ステート11からステート20を、干渉の影響を受けやすいステートとしている。例えばステート11は、サンプリング期間の終端である。このステートにおいて干渉を受けると、サンプリングの結果への影響が大きくなる。また比較期間において逐次比較型A/D変換器200が干渉の影響を受けると、比較結果であるデジタル値の出力にも影響しうる。
【0088】
図11(a)に示すように、信号AD_activeと信号DA_activeがともにオンの場合に、動作中断信号(ADC_frz)が変換動作制御部62から出力される。
【0089】
図11(b)では、ステート7、18においてDAC8が干渉を及ぼす動作をし、逐次比較型A/D変換器200の動作がステート11から20において干渉の影響を受けやすい場合の動作例を示している。
【0090】
ステート18において動作中断信号(ADC_frz)がオンとなっている。そのため、逐次比較型A/D変換器200は、動作を停止し、1ステート後にステート18の比較動作を再開する。なお、信号AD_activeは、比較動作の中断がなければ、同図中の点線のようになるが、中断動作が1ステート発生したために実線のように出力される。
【0091】
上記の実施例2によれば、逐次比較型A/D変換器が影響を受けやすい動作タイミングであるか否かに応じて、逐次比較型A/D変換器における比較動作の中断を制御することができる。
【0092】
<3 実施例3>
次に、別の実施の形態にかかる逐次比較型A/D変換器および集積回路について説明する。
【0093】
<3.1 実施例3の構成>
図12は、実施例3における集積回路の構成を示す図である。
【0094】
実施例1、2の構成と比較すると、変換動作制御部63を含んでおり、2つの逐次比較型A/D変換器(逐次比較型A/D変換器301、逐次比較型A/D変換器302)を含んでいる。
【0095】
逐次比較型A/D変換器も動作時に動作電流が発生するため、他のIPコアに影響を及ぼしうる。そのため実施例3では、逐次比較型A/D変換器が他のIPコアに影響を及ぼす場合の構成を示している。例えば2つの逐次比較型A/D変換器(逐次比較型A/D変換器301、逐次比較型A/D変換器302)が電源を共通にしている場合である。
【0096】
変換動作制御部63は、各逐次比較型A/D変換器への動作制御信号を取得する。取得した動作制御信号に基づいて、上記実施例のように各逐次比較型A/D変換器が影響を受けるタイミングに加え、各逐次比較型A/D変換器が他のIPコアに影響を及ぼす動作タイミングに応じて動作中断信号を各逐次比較型A/D変換器へ出力する。
【0097】
逐次比較型A/D変換器が2つ(逐次比較型A/D変換器301、逐次比較型A/D変換器302)あるため、双方が動作電流を発生させ、双方がいずれかもう一方の動作電流に影響される。そこで、変換動作制御部63は、各逐次比較型A/D変換器の状態を示すための信号AD_stateをそれぞれの逐次比較型A/D変換器について生成する。信号AD_stateは、各逐次比較型A/D変換器の動作状態が、他のIPコアへ与える影響が大きいか(大きな動作電流を発生させるか)、および、干渉の影響を受けやすいかを示している。
【0098】
また、変換動作制御部63は、各逐次比較型A/D変換器において、予備期間による比較動作が可能なステートがどれだけ残存しているかを記憶し(残存回数記憶部97)、残存回数を示す信号AD_waitを生成する。予備期間のステート数は予め判明しているものとし、変換動作制御部63より各逐次比較型A/D変換器へ出力した動作中断信号の回数により信号AD_waitを減算する。これにより、変換動作制御部63が各逐次比較型A/D変換器のいずれか一方の比較動作を中断させる場合に、各逐次比較型A/D変換器における予備期間の残存期間に応じていずれを中断させるかを決定することができる。
【0099】
図13は、信号AD_stateを示す図である。
図示するように、逐次比較型A/D変換器の状態を4つに分類している。
【0100】
図14は、各逐次比較型A/D変換器の動作状態に応じた動作中断信号の出力を示す図である。
【0101】
図14では、2つの逐次比較型A/D変換器の動作状態について、第1の逐次比較型A/D変換器(SAR ADC1)の動作状態を信号AD0_state、第2の逐次比較型A/D変換器(SAR ADC2)の動作状態を信号AD1_stateとしている。
【0102】
図14に示すように、いずれか一方の逐次比較型A/D変換器の動作状態が干渉の影響を受けるタイミングで、もう一方の逐次比較型A/D変換器の動作状態が他のIPコアへ与える影響が大きい場合に、動作中断信号をオンにする。
【0103】
変換動作制御部63は、取得した各逐次比較型A/D変換器の動作制御信号により、それぞれの逐次比較型A/D変換器について信号AD_stateを生成する。
【0104】
図15は、各逐次比較型A/D変換器の動作状態に応じて、比較動作の中断を制御する処理を示すフローチャートである。
【0105】
同図では、変換動作制御部63より第1の逐次比較型A/D変換器へ出力する動作中断信号を信号AD0_frzとし、第2の逐次比較型A/D変換器へ出力する動作中断信号を信号AD1_frzとしている。
【0106】
図15に示すように、変換動作制御部63は、各逐次比較型A/D変換器についての信号AD_stateを取り込む(S11、S12)。
【0107】
変換動作制御部63は、各逐次比較型A/D変換器についての信号AD_waitを取り込む(S13、S14)。
【0108】
なお、
図15に示すフローチャートは逐次比較型A/D変換器の比較期間における1ステート分(1比較分)のフローチャートであり、AD_waitはA/D変換開始時に初期値が与えられるものとする。初期値は予備期間に割り当てられたステート数である。
【0109】
変換動作制御部63は、
図14において信号ADC_frzが0、すなわち各逐次比較型A/D変換器が干渉により比較動作を中断する必要がない場合は、各逐次比較型A/D変換器を中断させないよう動作中断信号をオフにする(信号AD0_frzおよび信号AD1_frzをともにオフにする)(S15、S16、S17、S19)。
【0110】
変換動作制御部63は、
図14において信号ADC_frzが1、すなわち逐次比較型A/D変換器のいずれかが干渉により影響を受ける場合は、各逐次比較型A/D変換器の予備期間の残存回数を比較する(S18)。
【0111】
変換動作制御部63は、ステップS18において、残存回数の大きい方の逐次比較型A/D変換器を優先して比較動作を中断するよう動作中断信号を生成する(S18、S20、S22)。また変換動作制御部63は、比較動作を中断させる逐次比較型A/D変換器の残存回数を示す信号AD_waitをデクリメントする(S21、S23)。
【0112】
変換動作制御部63は、生成した動作中断信号を各逐次比較型A/D変換器へ出力する(S24)。
【0113】
ここで、逐次比較型A/D変換器の動作状態において、どのステートを、”動作電流により他のIPコアへの影響が大きいか”、”干渉の影響を受けやすいか”とするかの具体例を説明する。
【0114】
なお
図15において、ステップS15、S16、S17、S18、S19、S20、S21、S22、S23の各処理を処理chart_11とする。
【0115】
図16は、逐次比較型A/D変換器の動作状態において、動作電流による影響が大きいステートおよび干渉の影響を受けやすいステートを示す図である。
【0116】
図16(a)に示すように、逐次比較型A/D変換器の動作において、干渉の影響を受けやすいステートは、例えばサンプリング期間の終端と、比較期間である。
【0117】
図16(b)に示すように、逐次比較型A/D変換器の動作において、他のIPコアへの影響が大きいステートは、サンプリング期間の一部と、サンプリング期間から比較期間へと切り替わるステートであるとしてもよい。
【0118】
図16(c)には、各ステートにおける信号AD_stateを示している。
実施例3の構成によれば、逐次比較型A/D変換器が他のIPコア(例えば、他の逐次比較型A/D変換器)に影響を及ぼす場合にも干渉の影響を低減することができる。
【0119】
また、複数の逐次比較型A/D変換器が互いに干渉する場合において、各逐次比較型A/D変換器における比較動作の中断回数に応じて、または予備期間の残存回数に応じて、いずれの逐次比較型A/D変換器の比較動作を中断させるか制御することができる。
【0120】
<4 実施例4>
次に、別の実施の形態にかかる逐次比較型A/D変換器および集積回路について説明する。
【0121】
<4.1 実施例4の構成>
図17は、実施例4における集積回路の構成を示す図である。
【0122】
実施例4では、実施例3のように逐次比較型A/D変換器が複数ある構成と、実施例1,2のようにDACがある構成である。図示するように2つの逐次比較型A/D変換器と1つのDACが電源を共通にしている場合である。
【0123】
変換動作制御部64は、各逐次比較型A/D変換器(逐次比較型A/D変換器301、逐次比較型A/D変換器302)とDAC8への動作制御信号を取得する。変換動作制御部64は、DAC8が動作していない場合は上記実施例3の動作をする。変換動作制御部64は、DAC8が動作している場合は、各逐次比較型A/D変換器が干渉されやすいステートであるか否かにより動作中断信号の出力を制御する。
【0124】
変換動作制御部64では、実施例2で説明したように、DAC8が各逐次比較型A/D変換器に影響を及ぼすタイミングを示す信号DA_activeを生成する。
【0125】
図18は、DAC8の動作状態に応じて動作中断信号を生成する処理を示すフローチャートである。
【0126】
変換動作制御部64は、実施例3において説明したように、各逐次比較型A/D変換器の動作状態についての信号AD_state(AD0_state、AD1_state)を取り込む(S11、S12)。
【0127】
変換動作制御部64は、各逐次比較型A/D変換器についての信号AD_wait(AD0_wait、AD1_wait)を取り込む(S13、S14)。
【0128】
変換動作制御部64は、DAC8が各逐次比較型A/D変換器に影響を及ぼすタイミングであるか否かに応じて、影響を及ぼすタイミングでなければ(S35:YES)、
図15に示す処理chart_11の処理を実行して各逐次比較型A/D変換器についての動作中断信号を生成する(S36)。
【0129】
変換動作制御部64は、DAC8が各逐次比較型A/D変換器に影響を及ぼすタイミングであれば(S35:NO)、第一の逐次比較型A/D変換器が干渉の影響を受けない場合(AD0_stateが
図13に示す「0」または「2」の場合)には(S37:YES)、第一の逐次比較型A/D変換器の比較動作を中断させないよう動作中断信号をオフにする(S38)。
【0130】
変換動作制御部64は、ステップS37において第一の逐次比較型A/D変換器が干渉の影響を受ける動作状態であれば(S37:NO)、第一の逐次比較型A/D変換器の比較動作を中断し、予備期間の残存回数を示す信号AD0_waitをデクリメントする(S39)。変換動作制御部64は、DAC8が各逐次比較型A/D変換器に影響を及ぼすタイミングであれば(S35:NO)、第二の逐次比較型A/D変換器が干渉の影響を受けない場合(AD1_stateが
図13に示す「0」または「2」の場合)には(S40:YES)、第二の逐次比較型A/D変換器の比較動作を中断させないよう動作中断信号をオフにする(S41)。
【0131】
変換動作制御部64は、ステップS40において第二の逐次比較型A/D変換器が干渉の影響を受ける動作状態であれば(S40:NO)、第二の逐次比較型A/D変換器の比較動作を中断し、予備期間の残存回数を示す信号AD1_waitをデクリメントする(S42)。
【0132】
変換動作制御部64は、上記ステップS36、37、38、39、40、41、42に従って各逐次比較型A/D変換器の動作中断信号を出力する(S24)。
【0133】
上記の実施例の構成によれば、DAC8が動作しているか否かに応じて、複数の逐次比較型A/D変換器の比較動作を制御することができる。DAC8が動作していない場合は実施例3と同様の効果を得られ、DAC8が動作している場合は実施例2と同様の効果が得られる。
【0134】
<5 実施例5>
次に、別の実施の形態にかかる逐次比較型A/D変換器および集積回路について説明する。
【0135】
<5.1 実施例5の構成>
図19は、実施例5における集積回路の構成を示す図である。
【0136】
実施例1〜4においては、逐次比較型A/D変換器やDAC8へ動作制御信号を出力する制御回路(MCU2)が集積回路1の内部にあるものとして説明してきた。
【0137】
これに限らず、MCU2を搭載せず、各IPコアにより構成されており、逐次比較型A/D変換器やDAC8の制御信号が外部から入力される場合も、変換動作制御部65において動作制御信号を取り込むことにより、上記実施例1等と同等の効果を得ることができる。
【0138】
<6 実施例6>
次に、別の実施の形態にかかる逐次比較型A/D変換器および集積回路について説明する。
【0139】
実施例6では、上記の実施例1〜5で説明してきた逐次比較型A/D変換器を、冗長2進数逐次比較型A/D変換器としたものである。
【0140】
冗長2進数逐次比較型A/D変換器では、比較期間の後半において補正が行われる。そこで、比較期間の比較的前半のステートにおいては、干渉により影響を受けにくいものとしてもよい。
【0141】
図20は、冗長2進数逐次比較型A/D変換器を用いる場合の、干渉により影響を受けやすいステートを示す図である。
【0142】
Nビットの変換を行う冗長2進数逐次比較型A/D変換器の場合、比較回数はN回を上回る。この図の例では、ADCの変換精度を10ビットとし、比較を14回行う構成としている。比較期間における前半の比較では(同図の例ではステート12から17)、ある程度の誤差が生じたとしても、後半の比較で補正される。そのためこれらのステートでは干渉の影響を受けないものとしている。
【0143】
なお、実施例2と同様に、干渉の影響を受けない期間を、レジスタ等により記憶させ、可変としてもよい。
【0144】
実施例6の構成によれば、干渉の影響を受けるステートを、より限定することができる。
【0145】
<7 実施例7>
次に、別の実施の形態にかかる逐次比較型A/D変換器および集積回路について説明する。
【0146】
上記実施例1〜6の構成において、各IPコアが同期していない場合においても、干渉の影響を低減できる。
【0147】
図21は、各IPコアが同期していない場合のタイミングチャートである。
図21では、実施例2と同じ構成としている。DAC8はクロックMCLK1に同期し、逐次比較型A/D変換器200はクロックMCLK2に同期している。
【0148】
この場合、信号DA_activeと信号AD_activeは、対応するDAC8と逐次比較型A/D変換器200の動作制御信号に基づき生成されるため、信号DA_activeは、クロックMCLK1に同期したものとなる。信号AD_activeは、クロックMCLK2に同期したものとなる。
【0149】
同図では、ステート18において、信号DA_activeが遅れて立ち上がっている。この場合、実施例2の構成における変換動作制御部62は、所定ステート先の(例えば2つ先のステート)信号DA_activeと信号AD_activeにより、生成すべき信号AD_frzを予測して生成することとしてもよい。例えばステート18の期間において信号DA_activeが立ち上がることを動作制御信号により予測する。
【0150】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。