特許第6226023号(P6226023)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6226023
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20171030BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   G06F3/12 357
   H04N1/00 107Z
   G06F3/12 305
   G06F3/12 356
   G06F3/12 371
   G06F3/12 365
【請求項の数】10
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-95859(P2016-95859)
(22)【出願日】2016年5月12日
(62)【分割の表示】特願2012-22110(P2012-22110)の分割
【原出願日】2012年2月3日
(65)【公開番号】特開2016-157486(P2016-157486A)
(43)【公開日】2016年9月1日
【審査請求日】2016年6月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 雅史
【審査官】 宮下 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−268278(JP,A)
【文献】 特開2008−102568(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
H04N 1/00
B41J 29/00
B41J 21/00
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個のコンテンツを格納している特定のコンテンツサーバと、前記特定のコンテンツサーバからコンテンツをダウンロードして印刷を実行する複数個のプリンタと、インターネットを介して通信可能な仲介サーバであって、
前記複数個のプリンタのうちの特定のプリンタから、前記特定のプリンタの種類に関係する特定の種類関係情報を受信する種類関係情報受信部と、
前記特定の種類関係情報を受信した後で、前記特定のコンテンツサーバに、前記特定のコンテンツサーバが格納している特定のコンテンツに関係する特定のコンテンツ関係情報を送信させるための情報要求を送信する情報要求送信部と、
前記特定のコンテンツサーバに前記情報要求を送信することに応じて、前記特定のコンテンツサーバから前記特定のコンテンツ関係情報を受信する第1のコンテンツ関係情報受信部と、
前記特定のプリンタから受信された前記特定の種類関係情報と、前記特定のコンテンツサーバから受信された前記特定のコンテンツ関係情報と、に応じて、前記特定のコンテンツが前記特定のプリンタにて印刷される際に利用されることが推奨される特定の推奨設定を決定する決定部と、
前記特定のプリンタに、決定された前記特定の推奨設定を示す特定の推奨設定情報を送信する設定情報送信部と、
前記特定のコンテンツサーバ内の前記特定のコンテンツの格納位置を示すURLを、前記特定のコンテンツサーバから取得するURL取得部であって、前記URLは、前記特定のプリンタに、前記仲介サーバを介さずに、前記特定のコンテンツサーバから前記特定のコンテンツを取得させるための情報である、前記URL取得部と、
前記特定のプリンタに、前記特定のコンテンツサーバから取得した前記URLを送信するURL送信部と、
を備える仲介サーバ。
【請求項2】
前記仲介サーバは、さらに、
前記特定のコンテンツサーバを含む複数個のコンテンツサーバと通信可能であり、
前記特定の種類関係情報を受信した後で、前記特定のプリンタに、前記複数個のコンテンツサーバの中から利用するコンテンツサーバを選択させるための選択画面を表示させるための画面情報であって、前記複数個のコンテンツサーバのそれぞれのサーバ名を示す複数個のサーバ情報を含む前記画面情報を送信する画面情報送信部と、
前記画面情報にしたがって前記特定のプリンタに表示される選択画面において、ユーザ
によって前記特定のコンテンツを格納する前記特定のコンテンツサーバが選択されることに応じて、前記特定のプリンタから、前記特定のコンテンツサーバのサーバ名を示す特定のサーバ情報を受信するサーバ情報受信部と、
を備え、
前記情報要求送信部は、前記特定のサーバ情報を受信することに応じて、前記特定のコンテンツサーバに、前記特定のコンテンツに割り当てられている識別情報を示す前記特定のコンテンツ関係情報を送信させるための前記情報要求を送信する、請求項1に記載の仲介サーバ。
【請求項3】
前記仲介サーバは、さらに、
推奨設定テーブルを格納するメモリであって、前記推奨設定テーブルは、プリンタの種類に関係する種類関係情報と、コンテンツに関係するコンテンツ関係情報と、当該プリンタが当該コンテンツを印刷する際に利用することが推奨される印刷設定である推奨設定と、が対応付けられているテーブルである、前記メモリを備え、
前記決定部は、前記推奨設定テーブルにおいて、前記特定の種類関係情報と前記特定のコンテンツ関係情報とに対応付けられている前記特定の推奨設定を決定する、請求項1または請求項2に記載の仲介サーバ。
【請求項4】
複数個のコンテンツを格納している特定のコンテンツサーバを含む複数個のコンテンツサーバと、前記複数個のコンテンツサーバからコンテンツをダウンロードして印刷を実行する複数個のプリンタと、インターネットを介して通信可能な仲介サーバであって、
前記複数個のプリンタのうちの特定のプリンタから、前記特定のプリンタの種類に関係する特定の種類関係情報を受信する種類関係情報受信部と、
前記特定の種類関係情報を受信した後で、前記特定のプリンタに、前記複数個のコンテンツサーバの中から利用するコンテンツサーバを選択させるための選択画面を表示させるための画面情報であって、前記複数個のコンテンツサーバのそれぞれのサーバ名を示す複数個のコンテンツ関情報を含む前記画面情報を送信する画面情報送信部と、
前記画面情報にしたがって前記特定のプリンタに表示される選択画面において、ユーザによって特定のコンテンツを格納する前記特定のコンテンツサーバが選択されることに応じて、前記特定のプリンタから、前記特定のコンテンツサーバのサーバ名を示す特定のコンテンツ関情報を受信する第2のコンテンツ関情報受信部と、
前記特定のプリンタから受信された前記特定の種類関係情報と前記特定のコンテンツ関係情報とに応じて、前記特定のコンテンツが前記特定のプリンタにて印刷される際に利用されることが推奨される特定の推奨設定を決定する決定部と、
前記特定のプリンタに、決定された前記特定の推奨設定を示す特定の推奨設定情報を送信する設定情報送信部と、
前記特定のコンテンツサーバ内の前記特定のコンテンツの格納位置を示すURLを、前記特定のコンテンツサーバから取得するURL取得部であって、前記URLは、前記特定のプリンタに、前記仲介サーバを介さずに、前記特定のコンテンツサーバから前記特定のコンテンツを取得させるための情報である、前記URL取得部と、
前記特定のプリンタに、前記特定のコンテンツサーバから取得した前記URLを送信するURL送信部と、
を備える仲介サーバ。
【請求項5】
前記仲介サーバは、さらに、
推奨設定テーブルを格納するメモリであって、前記推奨設定テーブルは、プリンタの種類に関係する種類関係情報と、コンテンツサーバのサーバ名を示すコンテンツ関情報と
、当該プリンタが当該コンテンツサーバに格納されるコンテンツを印刷する際に利用することが推奨される印刷設定である推奨設定と、が対応付けられているテーブルである、前記メモリを備え、
前記決定部は、前記推奨設定テーブルにおいて、前記特定の種類関係情報と前記特定のコンテンツ関係情報とに対応付けられている前記特定の推奨設定を決定する、請求項4に記載の仲介サーバ。
【請求項6】
記決定部は、さらに、前記特定のプリンタが利用可能な複数個の印刷設定のうち、前記特定の推奨設定とは異なる印刷設定である代替設定を決定し、
前記設定情報送信部は、前記特定のプリンタに、前記特定の推奨設定と前記代替設定との中から、前記特定のコンテンツを印刷する際に利用される印刷設定をユーザに選択させるための印刷設定画面を表示させるための、前記特定の推奨設定情報と代替設定情報とを送信し、
前記代替設定情報は、決定された前記代替設定を示す情報である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の仲介サーバ。
【請求項7】
前記仲介サーバは、さらに、
禁止設定テーブルを格納するメモリであって、前記禁止設定テーブルは、前記複数個のコンテンツのそれぞれについて、当該コンテンツに関係するコンテンツ関係情報と、当該コンテンツを印刷する際に利用することが禁止される印刷設定である禁止設定と、が対応付けられているテーブルである、前記メモリを備え、
前記決定部は、前記特定のプリンタが利用可能な前記複数個の印刷設定のうち、前記禁止設定テーブルにおいて、前記特定のコンテンツ関係情報に対応付けられている特定の禁止設定とは異なる前記代替設定を決定する、請求項6に記載の仲介サーバ。
【請求項8】
前記仲介サーバは、さらに、
前記特定の推奨設定情報と前記代替設定情報とにしたがって前記特定のプリンタに表示される前記印刷設定画面において、ユーザによって前記特定のコンテンツを印刷する際に利用される印刷設定が選択されることに応じて、前記特定のプリンタから、前記特定のコンテンツサーバ内の前記特定のコンテンツの格納位置を示す前記URLを前記特定のプリンタに対して送信させるための特定情報を受信する特定情報受信部を備え、
前記URL取得部は、前記特定のプリンタから前記特定情報を受信することに応じて、前記特定のコンテンツサーバから前記URLを取得する、請求項6または請求項7に記載の仲介サーバ。
【請求項9】
複数個のコンテンツを格納している特定のコンテンツサーバと、前記特定のコンテンツサーバからコンテンツをダウンロードして印刷を実行する複数個のプリンタと、インターネットを介して通信可能な仲介サーバに、
前記複数個のプリンタのうちの特定のプリンタから、前記特定のプリンタの種類に関係する特定の種類関係情報を受信する種類関係情報受信処理と、
前記特定の種類関係情報を受信した後で、前記特定のコンテンツサーバに、前記特定のコンテンツサーバが格納している特定のコンテンツに関係する特定のコンテンツ関係情報を送信させるための情報要求を送信する情報要求送信処理と、
前記特定のコンテンツサーバに前記情報要求を送信することに応じて、前記特定のコンテンツサーバから前記特定のコンテンツ関係情報を受信する第1のコンテンツ関係情報受
信処理と、
前記特定のプリンタから受信された前記特定の種類関係情報と、前記特定のコンテンツサーバから受信された前記特定のコンテンツ関係情報と、に応じて、前記特定のコンテンツが前記特定のプリンタにて印刷される際に利用されることが推奨される特定の推奨設定を決定する決定処理と、
前記特定のプリンタに、決定された前記特定の推奨設定を示す特定の推奨設定情報を送信する設定情報送信処理と、
前記特定のコンテンツサーバ内の前記特定のコンテンツの格納位置を示すURLを、前記特定のコンテンツサーバから取得するURL取得処理であって、前記URLは、前記特定のプリンタに、前記仲介サーバを介さずに、前記特定のコンテンツサーバから前記特定のコンテンツを取得させるための情報である、前記URL取得処理と、
前記特定のプリンタに、前記特定のコンテンツサーバから取得した前記URLを送信するURL送信処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項10】
複数個のコンテンツを格納している特定のコンテンツサーバを含む複数個のコンテンツサーバと、前記複数個のコンテンツサーバからコンテンツをダウンロードして印刷を実行する複数個のプリンタと、インターネットを介して通信可能な仲介サーバに、
前記複数個のプリンタのうちの特定のプリンタから、前記特定のプリンタの種類に関係する特定の種類関係情報を受信する種類関係情報受信処理と、
前記特定の種類関係情報を受信した後で、前記特定のプリンタに、前記複数個のコンテンツサーバの中から利用するコンテンツサーバを選択させるための選択画面を表示させるための画面情報であって、前記複数個のコンテンツサーバのそれぞれのサーバ名を示す複数個のコンテンツ関情報を含む前記画面情報を送信する画面情報送信処理と、
前記画面情報にしたがって前記特定のプリンタに表示される選択画面において、ユーザによって特定のコンテンツを格納する前記特定のコンテンツサーバが選択されることに応じて、前記特定のプリンタから、前記特定のコンテンツサーバのサーバ名を示す特定のコンテンツ関情報を受信する第2のコンテンツ関情報受信処理と、
前記特定のプリンタから受信された前記特定の種類関係情報と前記特定のコンテンツ関係情報とに応じて、前記特定のコンテンツが前記特定のプリンタにて印刷される際に利用されることが推奨される特定の推奨設定を決定する決定処理と、
前記特定のプリンタに、決定された前記特定の推奨設定を示す特定の推奨設定情報を送信する設定情報送信処理と、
前記特定のコンテンツサーバ内の前記特定のコンテンツの格納位置を示すURLを、前記特定のコンテンツサーバから取得するURL取得処理であって、前記URLは、前記特定のプリンタに、前記仲介サーバを介さずに、前記特定のコンテンツサーバから前記特定のコンテンツを取得させるための情報である、前記URL取得処理と、
前記特定のプリンタに、前記特定のコンテンツサーバから取得した前記URLを送信するURL送信処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、コンテンツサーバと、コンテンツサーバからコンテンツをダウンロードして印刷を実行する複数個のプリンタと、を備えるシステムで利用される制御装置を開示する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、インターネット上のサーバに格納されている文書情報を出力するためのシステムが開示されている。このシステムでは、印刷ショップに設置されている画像形成装置が、初版の製本時にユーザによって指定された印刷設定と同じ印刷設定を利用して印刷不可能である場合に、画像形成装置の出力機能に応じた代替の印刷設定をユーザに提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−362486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、適切な印刷設定を利用した印刷を実行するための技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書では、複数個のコンテンツを格納しているコンテンツサーバと、コンテンツサーバからコンテンツをダウンロードして印刷を実行する複数個のプリンタと、を備えるシステムで利用される制御装置を開示する。制御装置は、決定部と印刷制御部とを備える。決定部は、複数個のプリンタのうちの特定のプリンタに、複数個のコンテンツのうちの特定のコンテンツの印刷を実行するための第1の指示が入力される場合に、特定のプリンタの種類に関係する特定の種類関係情報と、特定のコンテンツに関係する特定のコンテンツ関係情報と、に応じて、特定のプリンタが、特定のコンテンツの印刷を実行するために利用することが推奨される特定の印刷設定に関係する特定の印刷設定関係情報を決定する。印刷制御部は、決定済み特定の印刷設定関係情報に従って、特定の印刷設定を利用した特定のコンテンツの印刷を、特定のプリンタの印刷実行部に実行させる。
【0006】
上記の構成によると、制御装置は、特定の印刷設定関係情報を決定する際に、特定の種類関係情報及び特定のコンテンツ関係情報を含む少なくとも2種類の情報を利用する。このために、制御装置は、適切な印刷設定関係情報(即ち特定の印刷設定関係情報)を決定し得る。従って、制御装置は、適切な印刷設定(即ち特定の印刷設定)を利用した特定のコンテンツの印刷を、印刷実行部に実行させ得る。
【0007】
印刷制御部は、決定済み特定の印刷設定関係情報に従って、特定の印刷設定を、特定のプリンタの表示部に表示させる表示制御部を備えていてもよい。特定の印刷設定関係情報は、特定の印刷設定であってもよい。決定部は、さらに、特定のプリンタが利用可能な複数個の印刷設定の中から、特定の印刷設定とは異なる代替の印刷設定を決定してもよい。表示制御部は、代替の印刷設定を表示させるための第2の指示が、特定のプリンタに入力される場合に、決定済みの代替の印刷設定を表示部に表示させてもよい。この構成によると、制御装置は、特定の印刷設定を特定のプリンタの表示部に表示させることができる。このために、特定のプリンタのユーザが特定の印刷設定を選択することができ、この結果、制御装置は、特定の印刷設定を利用した特定のコンテンツの印刷を、印刷実行部に実行
させることができる。また、第2の指示が特定のプリンタに入力される場合には、制御装置は、代替の印刷設定を特定のプリンタの表示部に表示させることができる。このために、制御装置は、代替の印刷設定をユーザに提供することができる。
【0008】
決定部は、禁止設定テーブルを利用して、代替の印刷設定を決定してもよい。禁止設定テーブルは、コンテンツに関係するコンテンツ関係情報と、当該コンテンツの印刷を実行するために利用することが禁止される印刷設定である禁止設定と、が対応付けられているテーブルであってもよい。決定部は、禁止設定テーブルにおいて、特定のコンテンツ関係情報に対応付けられている特定の禁止設定とは異なる代替の印刷設定を決定してもよい。この構成によると、制御装置は、特定の禁止設定とは異なる代替の印刷設定を、特定のプリンタの表示部に表示させることができる。このために、制御装置は、適切な代替の印刷設定をユーザに提供することができる。
【0009】
制御装置は、コンテンツサーバ及び複数個のプリンタとは別体に構成されている制御サーバであってもよい。制御装置は、さらに、プリンタの種類名を示す種類関係情報と、コンテンツに関係するコンテンツ関係情報と、当該プリンタが当該コンテンツの印刷を実行するために利用することが推奨される印刷設定に関係する印刷設定関係情報と、が対応付けられている推奨設定テーブルを格納するメモリと、特定のプリンタから、特定のプリンタの種類名を示す特定の種類関係情報を取得する種類名取得部と、を備えていてもよい。決定部は、推奨設定テーブルにおいて、特定の種類関係情報と特定のコンテンツ関係情報とに対応付けられている特定の印刷設定関係情報を決定してもよい。この構成によると、制御装置(即ち制御サーバ)は、推奨設定テーブルを利用して、特定の印刷設定関係情報を適切に決定することができる。
【0010】
特定の印刷設定関係情報は、特定の印刷設定であってもよい。決定部は、優先順位テーブルを利用して、特定の印刷設定関係情報を決定してもよい。優先順位テーブルは、コンテンツに関係するコンテンツ関係情報と、当該コンテンツの印刷を実行するために利用することが推奨される印刷設定の優先順位と、が対応付けられているテーブルであってもよい。特定の種類関係情報は、特定のプリンタが利用可能な複数個の印刷設定であってもよい。決定部は、複数個の印刷設定の中から、優先順位テーブルにおいて、特定のコンテンツ関係情報に対応付けられている特定の優先順位が示す最も高い優先順位を有する特定の印刷設定を決定してもよい。この構成によると、制御装置は、優先順位テーブルを利用して、特定の印刷設定を適切に決定することができる。
【0011】
制御装置は、コンテンツサーバ及び複数個のプリンタとは別体に構成されている制御サーバであってもよい。制御装置は、さらに、ケーパビリティテーブルと、優先順位テーブルと、を格納するメモリと、特定のプリンタから、特定のプリンタの種類名を取得する種類名取得部と、を備えていてもよい。ケーパビリティテーブルは、プリンタの種類名と、当該プリンタが利用可能な複数個の印刷設定である種類関係情報と、が対応付けられているテーブルであってもよい。決定部は、ケーパビリティテーブルにおいて、特定のプリンタの種類名に対応付けられている複数個の印刷設定の中から、特定の優先順位が示す最も高い優先順位を有する特定の印刷設定を決定してもよい。この構成によると、制御装置(即ち制御サーバ)は、ケーパビリティテーブルと、優先順位テーブルと、を利用して、特定の印刷設定を適切に決定することができる。
【0012】
制御装置は、特定のプリンタに搭載されるコントローラであってもよい。制御装置は、さらに、コンテンツサーバ及び複数個のプリンタとは別体に構成されている制御サーバから、優先順位テーブルを取得するテーブル取得部を備えていてもよい。この構成によると、制御装置(即ち特定のプリンタのコントローラ)は、特定のサーバから取得される優先順位テーブルを利用して、特定の印刷設定を適切に決定することができる。
【0013】
複数個のコンテンツは、2個以上のグループに分類されていてもよい。2個以上のグループのそれぞれに対して、コンテンツ関係情報が割り当てられていてもよい。特定のコンテンツ関係情報は、特定のコンテンツを含む特定のグループに割り当てられているコンテンツ関係情報であってもよい。
【0014】
複数個のコンテンツは、複数個のコンテンツのそれぞれが属するカテゴリに基づいて、2個以上のグループに分類されてもよい。また、コンテンツサーバは、複数個のコンテンツを分散して格納している2個以上のサーバによって構成されていてもよい。複数個のコンテンツは、複数個のコンテンツのそれぞれが格納されているサーバに基づいて、2個以上のグループに分類されてもよい。また、複数個のコンテンツのそれぞれに対して、コンテンツ関係情報が割り当てられていてもよい。特定のコンテンツ関係情報は、特定のコンテンツに割り当てられているコンテンツ関係情報であってもよい。
【0015】
上記の制御装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体も新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】複数個のコンテンツの一例を示す。
図3】カテゴリテーブルの一例を示す。
図4】推奨設定テーブルの一例を示す。
図5】ケーパビリティテーブルの一例を示す。
図6】禁止設定テーブルの一例を示す。
図7】各デバイスが実行する各処理のシーケンス図を示す。
図8】多機能機で表示される各画面の遷移を示す。
図9】第2実施例の優先順位テーブルの一例を示す。
図10】第3実施例の各デバイスが実行する各処理のシーケンス図を示す。
図11】第4実施例の推奨設定テーブルの一例を示す。
図12】第5実施例のコンテンツテーブルの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施例)
(システムの構成)
図1に示されるように、通信システム2は、複数個の多機能機10,50と、仲介サーバ60と、複数個のコンテンツサーバ100,110と、を備える。各多機能機10,50は、LAN4に接続されている。仲介サーバ60と各コンテンツサーバ100,110は、インターネット6に接続されている。
【0018】
(多機能機10の構成)
多機能機10は、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、FAX機能等の多機能を実行可能である。多機能機10は、モデル名「M10」を有する。多機能機10は、操作部12と、表示部14と、ネットワークインターフェイス16と、印刷実行部18と、スキャン実行部19と、制御部20と、を備える。操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示を多機能機10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ネットワークインターフェイス16は、LAN4に接続されている。印刷実行部18は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構を備える。スキャン実行部19は、CCD、CIS等のスキャン機構を備える。
【0019】
制御部20は、CPU22と、メモリ24と、を備える。CPU22は、メモリ24に格納されているプログラムに従って、様々な処理を実行する。CPU22が上記のプログラムに従って処理を実行することによって、決定部30、印刷制御部32、及び、テーブル取得部36の機能が実現される。印刷制御部32は、表示制御部34を備える。なお、各部30〜36は、後述の第3実施例で利用される。
【0020】
メモリ24は、上記のプログラムの他に、ケーパビリティ情報C10を格納する。ケーパビリティ情報C10は、多機能機10が可能な複数個の印刷設定を含む情報である。具体的に言うと、多機能機10は、高画質(即ち比較的に高い印刷解像度)及び普通画質(即ち比較的に低い印刷解像度)の印刷を実行可能である。多機能機10は、普通紙のみを利用して、印刷を実行可能である。また、多機能機10は、ハガキサイズ、A4サイズ、及び、B5サイズの印刷用紙に印刷を実行可能である。従って、多機能機10は、印刷画質として2種類の設定(高画質、普通画質)を有し、用紙種類として1種類の設定(普通紙)のみを有し、用紙サイズとして3種類の設定(ハガキ、A4、B5)を有する。このために、多機能機10は、トータルで6個の印刷設定(2×1×3)を利用可能である。即ち、ケーパビリティ情報C10は、上記の6個の印刷設定を含む情報である。
【0021】
なお、多機能機50も、印刷機能、スキャン機能等の多機能を実行可能である。本実施例では、多機能機50のベンダは、多機能機10のベンダと同じである。ただし、多機能機50は、多機能機10とは異なるモデル名「M50」を有する。従って、多機能機50のケーパビリティ情報は、多機能機10のケーパビリティ情報C10とは異なる。
【0022】
(仲介サーバ60の構成)
仲介サーバ60は、多機能機10,50及びコンテンツサーバ100,110とは別体に構成されているサーバである。仲介サーバ60は、コンテンツサーバ100,110から多機能機10,50へのコンテンツの提供を仲介するためのサーバである。仲介サーバ60は、多機能機10,50のベンダによって提供されるサーバである。仲介サーバ60は、ネットワークインターフェイス62と、制御部70と、を備える。制御部70は、CPU72と、メモリ74と、を備える。CPU72は、メモリ74に格納されているプログラムに従って、様々な処理を実行する。CPU72が上記のプログラムに従って処理を実行することによって、決定部90、印刷制御部92、及び、種類名取得部96の機能が実現される。印刷制御部92は、表示制御部94を備える。
【0023】
なお、メモリ74は、上記のプログラムの他に、推奨設定テーブル76と、ケーパビリティテーブル78と、禁止設定テーブル80と、を格納している。各テーブル76〜80の内容は、後で詳しく説明する。なお、優先順位テーブル82は、後述の第2実施例で利用される。
【0024】
(コンテンツサーバ100,110の構成)
コンテンツサーバ100は、多機能機10,50のベンダによって提供されるサーバである。コンテンツサーバ100は、複数個のコンテンツ102と、カテゴリテーブル104と、を格納している。なお、コンテンツテーブル106は、後述の第5実施例で利用される。
【0025】
ベンダは、多機能機10,50のユーザが利用可能な複数個のコンテンツ102を、コンテンツサーバ100に予め格納させておく。図2に示されるように、複数個のコンテンツ102は、カテゴリに基づいて、2個以上のグループに分類されている。例えば、カテゴリ「グリーティングカード」は、クリスマスカード、年賀状等の様々なグリーティングカードに関係するコンテンツ群を含む。また、カテゴリ「レッスン」は、英語教材、数学教材等の様々なレッスンに関係するコンテンツ群を含む。
【0026】
ベンダは、さらに、カテゴリテーブル104を、コンテンツサーバ100に予め格納させておく。図3に示されるように、カテゴリテーブル104は、カテゴリ名と設定IDとが対応付けられているテーブルである。設定IDは、当該設定IDに対応するカテゴリに含まれるコンテンツの印刷が実行されるべき際に、仲介サーバ60が、後述のデフォルト印刷設定(即ち推奨される印刷設定)を決定するために利用するIDである。
【0027】
コンテンツサーバ110は、多機能機10,50のベンダによって提供されるサーバではない。コンテンツサーバ110は、「Evernote(登録商標)」、「Google(登録商標) Docs」、「PICASA(登録商標)」、「FACEBOOK(登録商標)」等の公知のコンテンツサーバであってもよい。
【0028】
上述したように、コンテンツサーバ100は、多機能機10,50のベンダによって提供されるサーバであり、コンテンツサーバ110は、上記のベンダとは異なる事業者によって提供されるサーバである。多機能機10,50のベンダは、コンテンツサーバ100からコンテンツの提供を受けるための第1のAPI(Application Program Interface)
を公開しており、上記の事業者は、コンテンツサーバ110からコンテンツの提供を受けるための第2のAPIを公開している。通常、第1のAPIと第2のAPIとは異なる。通信機器は、例えば、コンテンツサーバ100,110のそれぞれからコンテンツの提供を受けるためには、第1及び第2のAPIの両方に対応している必要がある(即ち、第1のAPIを利用するためのプログラムと、第2のAPIを利用するためのプログラムと、の両方が必要である)。
【0029】
多機能機10,50が複数個のコンテンツサーバ100,110のそれぞれからコンテンツの提供を受けるためには、多機能機10,50は、複数個のAPIに対応している必要があり、多くのプログラムを格納する必要がある。しかしながら、PC等と比べると、多機能機10,50のメモリの記憶容量は少ない。従って、本実施例では、多機能機10,50に多くのプログラムを格納させることなく、多機能機10,50が複数個のコンテンツサーバ100,110のそれぞれからコンテンツの提供を受けることができるように、仲介サーバ60が設けられている。即ち、仲介サーバ60は、複数個のコンテンツサーバ100,110のための複数個のAPIに対応している。そして、多機能機10,50が、複数個のコンテンツサーバ100,110のうちの特定のコンテンツサーバ(例えばコンテンツサーバ100)からコンテンツの提供を受けるべき状況では、仲介サーバ60は、特定のコンテンツサーバのためのAPIを利用して、特定のコンテンツサーバと後述の様々な通信(例えば、図7に示される各リクエストR4,R6,R14等の通信)を実行する。これにより、多機能機10,50は、特定のコンテンツサーバのためのAPIに対応していなくても、特定のコンテンツサーバからコンテンツをダウンロードすることができる。
【0030】
(各テーブル76,78,80の内容)
図4に示されるように、推奨設定テーブル76は、モデル名と、設定IDと、設定内容と、が対応付けられているテーブルである。モデル名は、多機能機10,50等のモデル名を示す。設定IDは、図3の設定IDと同じものである。設定内容は、多機能機10,50等が利用することが推奨される印刷設定を示す。
【0031】
図3に示されるように、例えば、カテゴリ「グリーティングカード」には、設定ID「ID1」が割り当てられている。ユーザは、グリーティングカードを他者に送付するために、通常、高画質の印刷結果を取得することを望む。このような観点から、図4の推奨設定テーブル76では、多機能機10のモデル名「M10」と、カテゴリ「グリーティングカード」に割り当てられている設定ID「ID1」と、に対応付けられている画質は、「
高画質」である。なお、多機能機50は、高画質及び普通画質のみならず、高画質の印刷解像度よりも印刷解像度が高い超高画質で印刷を実行可能である。従って、図4の推奨設定テーブル76では、多機能機50のモデル名「M50」と、カテゴリ「グリーティングカード」に割り当てられている設定ID「ID1」とに対応付けられている画質は、「超高画質」である。なお、多機能機10が普通紙のみを利用可能であるために、「M10」と「ID1」とに対応付けられている用紙は「普通紙」である。これに対し、多機能機50が、普通紙よりも高画質の印刷を実行可能な光沢紙を利用可能であるために、「M50」と「ID1」とに対応付けられている用紙は「光沢紙」である。また、グリーティングカードは、ハガキサイズの印刷用紙に印刷されることが好ましい。このような観点から、「M10」(又は「M50」)と「ID1」とに対応付けられているサイズは「ハガキ」である。
【0032】
また、図3に示されるように、例えば、カテゴリ「レッスン」には、設定ID「ID2」が割り当てられている。ユーザは、レッスンの教材を他者に見せるわけではないために、通常、高画質の印刷結果を取得することを望まない。このような観点から、図4の推奨設定テーブル76では、多機能機10(又は多機能機50)のモデル名「M10(又はM50)」と、カテゴリ「レッスン」に割り当てられている設定ID「ID2」と、に対応付けられている画質は、「普通画質」である。多機能機10が普通紙のみを利用可能であるために、「M10」と「ID2」とに対応付けられている用紙は「普通紙」である。これに対し、多機能機50が再生紙を利用可能であるために、「M50」と「ID2」とに対応付けられている用紙は「再生紙」である。また、レッスンの教材は、一般的なファイルに収容可能なA4サイズの印刷用紙に印刷されることが好ましい。このような観点から、「M10」(又は「M50」)と「ID2」とに対応付けられているサイズは「A4」である。
【0033】
図5に示されるように、ケーパビリティテーブル78は、モデル名と、ケーパビリティ情報と、が対応付けられているテーブルである。モデル名は、多機能機10,50等のモデル名を示す。ケーパビリティ情報は、多機能機10,50等が利用可能な複数個の印刷設定を示す。例えば、多機能機10のモデル名「M10」に対応付けられているケーパビリティ情報は、図1のケーパビリティ情報C10(即ち6個の印刷設定)と同じものである。また、例えば、多機能機50のモデル名「M50」に対応付けられているケーパビリティ情報は、36個の印刷設定(3×3×4)を示す。
【0034】
図6に示されるように、禁止設定テーブル80は、設定IDと、禁止設定と、が対応付けられているテーブルである。設定IDは、図3の設定IDと同じものである。禁止設定は、多機能機10,50等が利用することが禁止される印刷設定を示す。例えば、レッスンの教材が小さなサイズの印刷用紙(例えばハガキサイズの印刷用紙)に印刷されると、使い勝手が悪い。このような観点から、図6の禁止設定テーブル80では、カテゴリ「レッスン」に割り当てられている設定ID「ID2」には、サイズ「ハガキ」が対応付けられている。
【0035】
(各デバイス10,60,100が実行する各処理;図7
多機能機10の制御部20は、多機能機10のメモリ24に予め格納されているメイン画面を、表示部14に表示させる。図8に示されるように、メイン画面は、ユーザによって選択されるべき複数個の機能を示す複数個の文字列(例えば、「Internet」、「Copy」、「FAX」等)を含む。ユーザは、コンテンツサーバ100からコンテンツの提供を受け
ることを望む場合に、メイン画面に含まれる文字列「Internet」を選択する。この場合、図7に示されるように、多機能機10の制御部20は、リクエストR2を仲介サーバ60に送信する。リクエストR2は、多機能機10のモデル名「M10」を含む。
【0036】
仲介サーバ60の種類名取得部96は、多機能機10からリクエストR2を受信することによって、多機能機10のモデル名「M10」を取得する。仲介サーバ60の表示制御部94は、多機能機10からリクエストR2を受信すると、仲介サーバ60のメモリ74に予め格納されているサーバ名選択画面を、多機能機10に送信する。
【0037】
多機能機10の制御部20は、仲介サーバ60からサーバ名選択画面を受信すると、サーバ名選択画面を表示部14に表示させる。図8に示されるように、サーバ名選択画面は、複数個のコンテンツサーバ100,110のそれぞれのサーバ名(例えば、「Server 100」、「Server 110」)を含む。ユーザは、操作部12を操作して、サーバ名選択画面の中から、多機能機10がコンテンツの提供を受けるべきコンテンツサーバのサーバ名を選択する。本実施例では、ユーザが、サーバ名「Server 100」(即ちコンテンツサーバ100のサーバ名)を選択する場合を例として、説明を続ける。図7に示されるように、多機能機10の制御部20は、サーバ名「Server 100」を仲介サーバ60に送信する。
【0038】
仲介サーバ60の制御部70は、多機能機10からサーバ名「Server 100」を受信すると、リクエストR4をコンテンツサーバ100に送信する。
【0039】
コンテンツサーバ100は、仲介サーバ60からリクエストR4を受信すると、カテゴリリストを仲介サーバ60に送信する。カテゴリリストは、コンテンツサーバ100に格納されているカテゴリテーブル104(図3参照)に含まれる全てのカテゴリ名を含む。
【0040】
仲介サーバ60の表示制御部94は、コンテンツサーバ100からカテゴリリストを受信すると、カテゴリリストに含まれる全てのカテゴリ名を、仲介サーバ60のメモリ74に予め格納されているカテゴリ名選択画面テンプレートに書き込む。これにより、カテゴリ名選択画面が生成される。次いで、表示制御部94は、カテゴリ名選択画面を多機能機10に送信する。
【0041】
多機能機10の制御部20は、仲介サーバ60からカテゴリ名選択画面を受信すると、カテゴリ名選択画面を表示部14に表示させる。図8に示されるように、カテゴリ名選択画面は、「グリーティングカード」、「レッスン」等のカテゴリ名を含む。ユーザは、操作部12を操作して、カテゴリ名選択画面の中から1個のカテゴリ名を選択する。なお、以下では、ここで選択されたカテゴリ名のことを「カテゴリ名CA」と呼ぶ。図7に示されるように、多機能機10の制御部20は、カテゴリ名CAを仲介サーバ60に送信する。
【0042】
仲介サーバ60の制御部70は、多機能機10からカテゴリ名CAを受信すると、リクエストR6をコンテンツサーバ100に送信する。リクエストR6は、カテゴリ名CAを含む。
【0043】
コンテンツサーバ100は、仲介サーバ60からリクエストR6を受信すると、まず、カテゴリテーブル104を参照して、リクエストR6に含まれるカテゴリ名CAに対応付けられている設定ID(例えば「ID2」)を特定する。次いで、コンテンツサーバ100は、カテゴリ名CAが示すカテゴリに含まれる全てのコンテンツのサムネイルのURL(以下では「M個(Mは1以上の整数)のサムネイルURL」と呼ぶ)を特定する。次いで、コンテンツサーバ100は、特定済みのM個のサムネイルURLと、特定済みの設定IDと、を仲介サーバ60に送信する。
【0044】
仲介サーバ60の制御部70は、コンテンツサーバ100から設定IDを受信することによって、設定IDを取得する。仲介サーバ60の表示制御部94は、コンテンツサーバ100からM個のサムネイルURLを受信すると、仲介サーバ60のメモリ74に予め格
納されているサムネイル選択画面テンプレートと、M個のサムネイルURLと、を多機能機10に送信する。
【0045】
多機能機10の制御部20は、仲介サーバ60からサムネイル選択画面テンプレートとM個のサムネイルURLとを受信すると、リクエストR8を、仲介サーバ60を介さずに、コンテンツサーバ100に送信する。リクエストR8は、M個のサムネイルURLを含む。
【0046】
コンテンツサーバ100は、多機能機10からリクエストR8を受信すると、リクエストR8に含まれるM個のサムネイルURLによって特定される位置に格納されているM個のサムネイルを、仲介サーバ60を介さずに、多機能機10に送信する。
【0047】
多機能機10の制御部20は、コンテンツサーバ100からM個のサムネイルを受信(即ちダウンロード)すると、サムネイル選択画面テンプレートにM個のサムネイルを書き込む。これにより、サムネイル選択画面が生成される。次いで、制御部20は、サムネイル選択画面を表示部14に表示させる。図8に示されるように、サムネイル選択画面は、M個のサムネイルを含む。なお、図8は、カテゴリ名選択画面でカテゴリ名「レッスン」が選択された場合に、英語教材、数学教材等のコンテンツのサムネイルが表示される例を示す。ユーザは、操作部12を操作して、サムネイル選択画面の中から少なくとも1個のサムネイルを選択する。図7に示されるように、多機能機10の制御部20は、ユーザによってサムネイルが選択されると、リクエストR10を仲介サーバ60に送信する。
【0048】
(決定処理)
仲介サーバ60の決定部90は、多機能機10からリクエストR10を受信すると、決定処理を実行する。決定処理では、決定部90は、まず、推奨設定テーブル76(図4参照)を利用して、デフォルト印刷設定(即ち推奨される印刷設定)を決定する。上述したように、種類名取得部96は、多機能機10からリクエストR2を受信することによって、多機能機10のモデル名「M10」を取得している。さらに、制御部70は、コンテンツサーバ100から設定IDを取得している。決定部90は、推奨設定テーブル76から、取得済みのモデル名「M10」と、取得済みの設定IDと、に対応付けられている印刷設定を特定することによって、デフォルト印刷設定を決定する。例えば、取得済みの設定IDが「ID2」である場合には、決定部90は、「普通画質−普通紙−A4」を示すデフォルト印刷設定を決定する。
【0049】
決定処理では、さらに、決定部90は、ケーパビリティテーブル78と、禁止設定テーブル80と、を利用して、デフォルト印刷設定とは異なる代替の印刷設定を決定する。決定部90は、まず、ケーパビリティテーブル78から、取得済みのモデル名「M10」に対応付けられている6個の印刷設定を特定する。次いで、決定部90は、禁止設定テーブル80から、取得済みの設定IDに対応付けられている禁止設定を特定する。例えば、取得済みの設定IDが「ID2」である場合には、決定部90は、「ハガキ」を示す禁止設定を特定する。この例の場合、決定部90は、特定済みの6個の印刷設定の中から、デフォルト印刷設定及び特定済みの禁止設定とは異なる4個の印刷設定(高画質−普通紙−A4、高画質−普通紙−B5、普通画質−普通紙−A4、普通画質−普通紙−B5)を特定することによって、4個の代替の印刷設定を決定する。以下では、上記の4個の代替の印刷設定が決定された場合を例として、説明を続ける。
【0050】
続いて、仲介サーバ60の表示制御部94は、決定処理で決定されたデフォルト印刷設定を、仲介サーバ60のメモリ74に予め格納されている印刷選択画面テンプレートに書き込む。これにより、デフォルト印刷設定画面が生成される。表示制御部94は、デフォルト印刷設定画面と、上記の4個の代替の印刷設定を示す選択肢情報と、を多機能機10
に送信する。
【0051】
上述したように、本実施例では、仲介サーバ60に各テーブル76,78,80が格納されており、仲介サーバ60が、各テーブル76,78,80を利用して決定処理を実行することによって、デフォルト印刷設定及び代替の印刷設定を決定する。これに代えて、各多機能機10,50に各テーブル76,78,80を予め格納させておけば、各多機能機10,50が、デフォルト印刷設定及び代替の印刷設定を決定することができる。しかしながら、このような構成を採用すると、例えば、コンテンツサーバ100に格納されるコンテンツのカテゴリが増加したり、新たなモデルの多機能機が販売されたりする事象が発生すると、各多機能機10,50の各テーブル76,78,80を書き換える必要がある。これに対し、本実施例によると、上記の事象が発生しても、各多機能機10,50に変更を加えることなく、仲介サーバ60内の各テーブル76,78,80を書き換えれば済む。即ち、本実施例によると、上記の事象に容易に追従することができる。
【0052】
多機能機10の制御部20は、仲介サーバ60からデフォルト印刷設定画面と選択肢情報とを受信すると、まず、デフォルト印刷設定画面を表示部14に表示させる。図8に示されるように、デフォルト印刷設定画面は、デフォルト印刷設定「普通画質−普通紙−A4」を示す。多機能機10では、他の印刷設定を示す画面ではなく、デフォルト印刷設定画面が最初に表示されるために、ユーザは、多機能機10が、デフォルト印刷設定を利用して、カテゴリ「レッスン」に含まれるコンテンツの印刷を実行することが好ましいことを知ることができる。ユーザは、デフォルト印刷設定画面が表示されている状態で、操作部12を操作して、デフォルト印刷設定を利用することを示すボタン(例えばOKボタン)を選択することができる(以下では「OK選択」と呼ぶ)。この場合、後述の代替の印刷設定画面が表示されることなく、コンテンツの印刷が実行される。
【0053】
一方において、ユーザは、デフォルト印刷設定画面が表示されている状態で、操作部12を操作して、印刷設定を変更することを示すボタン(例えば変更ボタン)を選択することができる(以下では「変更選択」と呼ぶ)。この場合、多機能機10の制御部20は、選択肢情報に含まれる代替の印刷設定を示す代替の印刷設定画面を、表示部14に表示させる。図8に示されるように、代替の印刷設定画面は、例えば、「普通画質−普通紙−B5」を示す。なお、上述したように、代替の印刷設定は、禁止設定(図6参照)とは異なる印刷設定である。従って、代替の印刷設定画面には、サイズ「ハガキ」が表示されない。即ち、ユーザは、サイズ「ハガキ」を含む印刷設定を選択することができない。ユーザは、代替の印刷設定画面が表示されている状態で、OK選択を実行することができる。
【0054】
なお、変形例では、仲介サーバ60の表示制御部94は、推奨される印刷設定を示す印刷設定画面を、多機能機10の表示部14に最初に表示させるのではなく、多機能機10のメモリ24内に記憶されている前回の印刷で利用された印刷設定を示す印刷設定画面を、表示部14に最初に表示させてもよい。そして、表示制御部94は、ユーザによって変更選択が実行される場合に、推奨される印刷設定を示す印刷設定画面を、表示部14に表示させてもよい。また、変形例では、仲介サーバ60の表示制御部94は、前回の印刷で利用された印刷設定と、推奨される印刷設定と、のどちらを表示させるのかをユーザに選択させる選択画面を、表示部14に最初に表示させてもよい。そして、表示制御部94は、ユーザによって選択された印刷設定を示す印刷設定画面を、表示部14に表示させてもよい。
【0055】
ユーザによってOK選択が実行されると、多機能機10の制御部20は、リクエストR12を仲介サーバ60に送信する。リクエストR12は、ユーザによって選択されたサムネイルに対応する画像IDを含む。なお、本実施例では、リクエストR12に画像IDが含まれるが、上記のリクエストR10に画像IDが含まれていてもよい。
【0056】
仲介サーバ60の制御部70は、多機能機10からリクエストR12を受信すると、リクエストR14をコンテンツサーバ100に送信する。リクエストR14は、リクエストR12に含まれる画像IDと同じ画像IDを含む。
【0057】
コンテンツサーバ100は、仲介サーバ60からリクエストR14を受信すると、リクエストR14に含まれる画像IDに対応するコンテンツ(即ち、ユーザによって選択されたサムネイルに対応するコンテンツ)のURLを、仲介サーバ60に送信する。
【0058】
仲介サーバ60の制御部70は、コンテンツサーバ100からコンテンツURLを受信すると、コンテンツURLを多機能機10に送信する。
【0059】
多機能機10の制御部20は、仲介サーバ60からコンテンツURLを受信すると、リクエストR16を、仲介サーバ60を介さずに、コンテンツサーバ100に送信する。リクエストR16は、コンテンツURLを含む。
【0060】
コンテンツサーバ100は、多機能機10からリクエストR16を受信すると、リクエストR16に含まれるコンテンツURLによって特定される位置に格納されているコンテンツ(例えば英語教材)を、仲介サーバ60を介さずに、多機能機10に送信する。
【0061】
多機能機10の制御部20は、コンテンツサーバ100からコンテンツを受信(即ちダウンロード)すると、印刷処理を実行する。即ち、制御部20は、ユーザによって選択された印刷設定(デフォルト印刷設定又は代替の印刷設定)を利用したコンテンツの印刷を、印刷実行部18に実行させる。これにより、ユーザは、所望の印刷設定に従ってコンテンツが印刷された印刷結果を取得することができる。
【0062】
(第1実施例の効果)
上述したように、例えば、カテゴリ「グリーティングカード」に含まれるコンテンツは、比較的に高画質で印刷されることが好ましく、カテゴリ「レッスン」に含まれるコンテンツは、比較的に高画質で印刷される必要がない。このような観点に鑑みると、印刷されるべきコンテンツのカテゴリが変われば、推奨される印刷設定を変えることが好ましい。また、モデル名「M10」を有する多機能機10では、最高の印刷画質が「高画質」であり、モデル名「M50」を有する多機能機50では、最高の印刷画質が「超高画質」である(図5参照)。このような観点に鑑みると、印刷を実行すべき多機能機のモデルが変われば、推奨される印刷設定を変えることが好ましい。従って、本実施例では、推奨設定テーブル76において、モデル名と設定IDとに応じた適切な印刷設定が記述されている。このために、例えば、仲介サーバ60は、カテゴリ「グリーティングカード」に含まれるコンテンツの印刷を実行するための指示(図7のサムネイル選択)が多機能機10に入力される場合には、推奨設定テーブル76を利用して、高画質を含むデフォルト印刷設定(即ち推奨される印刷設定)を決定することができる。また、例えば、仲介サーバ60は、カテゴリ「グリーティングカード」に含まれるコンテンツの印刷を実行するための指示が多機能機50に入力される場合には、推奨設定テーブル76を利用して、「超高画質」を含むデフォルト印刷設定を決定することができる。そして、仲介サーバ60は、デフォルト印刷設定を示すデフォルト印刷設定画面を、多機能機10(又は多機能機50)の表示部14に表示させることができる。この結果、仲介サーバ60(即ち印刷制御部92)は、デフォルト印刷設定を利用したコンテンツの印刷を、多機能機10の印刷実行部18に実行させることができる。
【0063】
また、仲介サーバ60は、デフォルト印刷設定画面と共に、代替の印刷設定を示す選択肢情報を多機能機10に送信する。このために、仲介サーバ60は、代替の印刷設定をユ
ーザに提供することができる。特に、仲介サーバ60は、禁止設定テーブル80を参照して、禁止設定(例えば「ID2」に対応付けられているサイズ「ハガキ」)とは異なる代替の印刷設定を決定する。このために、仲介サーバ60は、適切な代替の印刷設定をユーザに提供することができる。
【0064】
(対応関係)
仲介サーバ60が、「制御装置」及び「制御サーバ」の一例である。多機能機10,50が、「複数個のプリンタ」の一例であり、多機能機10が、「特定のプリンタ」の一例である。図7のサムネイル選択、変更選択が、それぞれ、「第1の指示」、「第2の指示」の一例である。モデル名「M10」、設定ID「ID2」が、それぞれ、「特定の種類関係情報」、「特定のコンテンツ関係情報」の一例である。決定処理で決定されるデフォルト印刷設定が、「特定の印刷設定関係情報」の一例である。ケーパビリティ情報C10が、「特定のプリンタが利用可能な複数個の印刷設定」の一例である。
【0065】
(第2実施例)
第2実施例では、仲介サーバ60のメモリ74には、推奨設定テーブル76に代えて、優先順位テーブル82が予め格納されている。図9に示されるように、優先順位テーブル82は、設定IDと、優先順位と、が対応付けられているテーブルである。設定IDは、図3の設定IDと同じものである。優先順位は、多機能機10,50等が利用すべき印刷設定の優先順位を示す。例えば、設定ID「ID1」では、印刷画質に関して、「超高画質」の優先順位が最も高く、「普通画質」の優先順位が最も低くなるように、優先順位が決められている。
【0066】
第2実施例では、決定処理の内容が第1実施例とは異なる。具体的に言うと、仲介サーバ60の決定部90は、まず、ケーパビリティテーブル78から、取得済みのモデル名「M10」に対応付けられているケーパビリティ情報C10を特定する。次いで、決定部90は、優先順位テーブル82から、取得済みの設定IDに対応付けられている優先順位を特定する。続いて、決定部90は、特定済みのケーパビリティ情報C10に含まれる6個の印刷設定のうち、特定済みの優先順位において最も優先順位が高い印刷設定を特定することによって、デフォルト印刷設定を決定する。例えば、ケーパビリティ情報C10は、印刷画質に関して、「高画質」及び「普通画質」を含む。従って、例えば、取得済みの設定IDが「ID1」である場合には、決定部90は、「高画質」及び「普通画質」のうち、最も優先順位が高い「高画質」を特定する。同様に、決定部90は、「普通紙」及び「ハガキ」を選択する。これにより、決定部90は、第1実施例と同様に、デフォルト印刷設定「高画質−普通紙−ハガキ」を決定することができる。その他の各処理は、第1実施例と同様である。
【0067】
(第2実施例の効果)
第2実施例でも、第1実施例と同様の効果を得ることができる。しかも、図4及び図9を比べると明らかなように、優先順位テーブル82を利用すると、推奨設定テーブル76を利用するよりも、テーブル内の情報量を低減させることができる。従って、第2実施例によると、仲介サーバ60のメモリ74に記憶させるべき情報量を低減させることができる。
【0068】
(第3実施例)
第3実施例では、第2実施例と同様に、優先順位テーブル82が利用される。また、仲介サーバ60のメモリ74には、ケーパビリティテーブル78が格納されていない。なお、第1及び第2実施例とは異なり、多機能機10の各部30〜36が機能する。図10に示されるように、多機能機10から仲介サーバ60にリクエストR10が送信されるまでの各処理は、図7と同様である。
【0069】
仲介サーバ60の制御部70は、多機能機10からリクエストR10を受信すると、決定処理を実行せずに、仲介サーバ60のメモリ74に予め格納されている印刷設定画面テンプレートと、禁止設定テーブル80と、優先順位テーブル82と、設定ID(即ち、コンテンツサーバ100から取得された設定ID)と、を多機能機10に送信する。
【0070】
多機能機10のテーブル取得部36は、仲介サーバ60から各テーブル80,82を受信することによって、各テーブル80,82を取得する。次いで、多機能機10の決定部30は、決定処理を実行する。決定処理では、決定部30は、取得済みの優先順位テーブル82と、ケーパビリティ情報C10(多機能機10のメモリ24に予め格納されている)と、取得済みの設定IDと、を利用して、デフォルト印刷設定を決定する。決定処理では、決定部30は、さらに、取得済みの禁止設定テーブル80と、ケーパビリティ情報C10と、を利用して、代替の印刷設定を決定する。具体的な決定方法は、第2実施例と同様である。
【0071】
次いで、多機能機10の表示制御部34は、仲介サーバ60から取得された印刷設定画面テンプレートに、決定処理で決定されたデフォルト印刷設定を書き込む。これにより、デフォルト印刷設定画面が生成される。続いて、表示制御部34は、デフォルト印刷設定画面を、表示部14に表示させる。図10では図示省略しているが、第1及び第2実施例と同様に、表示制御部34は、ユーザによって変更選択が実行されると、デフォルト印刷設定画面に代えて、代替の印刷設定画面を表示させることもできる。なお、多機能機10から仲介サーバ60にリクエストR12が送信された後の各処理は、図7と同様である。即ち、印刷制御部32は、デフォルト印刷設定画面が表示されている状態で、ユーザによってOK選択が実行されると、デフォルト印刷設定を利用したコンテンツの印刷を、印刷実行部18に実行させる。
【0072】
(第3実施例の効果)
第3実施例でも、第2実施例と同様の効果を得ることができる。しかも、第3実施例では、仲介サーバ60が決定処理を実行する必要がないために、仲介サーバ60の処理負荷を低減させることができる。従って、仲介サーバ60を利用する多機能機の数が膨大であるシステムでは、第3実施例の構成が有効に機能する。なお、第3実施例では、多機能機10の制御部20が、「制御装置」の一例である。ケーパビリティ情報C10、設定ID(例えば「ID1」)が、それぞれ、「特定の種類関係情報」、「特定のコンテンツ関係情報」の一例である。
【0073】
(第4実施例)
図11に示されるように、第4実施例では、コンテンツサーバ100が、カテゴリ「グリーティングカード」に含まれるコンテンツを格納しており、コンテンツサーバ110が、カテゴリ「レッスン」に含まれるコンテンツを格納している。また、第4実施例では、図4の推奨設定テーブル76の代わりに、図11の推奨設定テーブル76が利用される。図11の推奨設定テーブル76は、モデル名と、サーバ名と、設定内容と、が対応付けられたテーブルである。
【0074】
第4実施例では、ユーザは、サーバ名選択画面においてサーバ名を選択すれば、コンテンツのカテゴリを選択する必要がない。従って、図7のリクエストR4、カテゴリリスト、カテゴリ名選択画面、カテゴリ名CA、リクエストR6、設定ID等の通信を省略することができる。また、仲介サーバ60の決定部90は、多機能機10からリクエストR10を受信すると、多機能機10から取得されたモデル名「M10」と、多機能機10から取得されたサーバ名「Server 100(又はServer 110)」と、図11の推奨設定テーブル76と、を利用して、デフォルト印刷設定を決定する。その他の処理は、第1実施例と同様
である。
【0075】
(第4実施例の効果)
上記の第1〜第3実施例では、複数個のコンテンツ102は、複数個のコンテンツ102のそれぞれが属するカテゴリに基づいて、2個以上のグループに分類されている。これに対し、第4実施例では、複数個のコンテンツ102は、複数個のコンテンツ102のそれぞれが格納されているサーバ100,110に基づいて、2個以上のグループに分類されている。例えば、コンテンツサーバ100,110が、多機能機10,50のベンダによって提供されるサーバではない場合には、上記の第1〜第3実施例のように、コンテンツサーバ100,110から仲介サーバ60への設定IDの送信を、コンテンツサーバ100,110に実行させることが困難である。このような状況でも、第4実施例の構成によると、仲介サーバ60は、設定IDがなくても、多機能機10のモデル名と、ユーザによって選択されるサーバ名と、に応じて、デフォルト印刷設定を適切に決定することができる。なお、第4実施例では、図11のサーバ名が「コンテンツ関係情報」の一例である。例えば、多機能機10においてコンテンツサーバ100のサーバ名「Server 100」が選択された場合には、サーバ名「Server 100」が、「特定のコンテンツ関係情報」の一例である。
【0076】
(第5実施例)
第5実施例では、図12に示されるように、コンテンツサーバ100に格納されているコンテンツテーブル106は、コンテンツ名と、設定IDと、が対応付けられているテーブルである。即ち、第5実施例では、カテゴリ毎に設定IDが割り当てられているのではなく、コンテンツ毎に設定IDが割り当てられている。
【0077】
コンテンツサーバ100は、仲介サーバ60からリクエストR6(図7参照)を受信しても、設定IDを仲介サーバ60に送信しない。また、多機能機10の制御部20は、サムネイル選択が実行されると、画像IDを含むリクエストR10を、仲介サーバ60に送信する。仲介サーバ60の制御部70は、多機能機10からリクエストR10を受信すると、画像IDを含むリクエストをコンテンツサーバ100に送信する。この場合、コンテンツサーバ100は、コンテンツテーブル106から、当該画像IDに対応するコンテンツのコンテンツ名に割り当てられている設定IDを特定して、当該設定IDを仲介サーバ60に送信する。この結果、仲介サーバ60の決定部90は、図4の推奨設定テーブル76の中から、多機能機10のモデル名「M10」と、設定IDと、に応じて、デフォルト印刷設定を決定することができる。その他の処理は、第1実施例と同様である。
【0078】
(第5実施例の効果)
上述したように、第5実施例では、コンテンツ毎に設定IDが割り当てられている。このために、推奨設定テーブル76において、コンテンツ毎に適切な印刷設定を割り当てることができる。この結果、仲介サーバ60は、ユーザによって選択されるコンテンツ毎に、適切なデフォルト印刷設定を決定することができる。特に、同じカテゴリに含まれる複数個のコンテンツについて、適切な印刷設定が変わる場合には、第5実施例の構成が有効に機能する。なお、第5実施例では、コンテンツ毎に割り当てられている設定IDが、「コンテンツ関係情報」の一例である。例えば、多機能機10においてコンテンツ「英語教材」のサムネイルが選択された場合に、コンテンツ「英語教材」に割り当てられている設定IDが「特定のコンテンツ関係情報」の一例である。
【0079】
なお、上記の第1〜第5実施例では、多機能機10及び仲介サーバ60の間の一連の通信を対応付けるために、HTTP Cookieを利用する。具体的には、以下の2通りの方法によって実現される。1つ目の方法では、仲介サーバ60は、多機能機10から仲介サーバ60に最初に送信されるリクエストR2を受信すると、リクエストR2に含まれ
るモデル名「M10」を含むCookieを発行し、Cookieを多機能機10に送信する。多機能機10は、仲介サーバ60からCookieを受信すると、以降の仲介サーバ60との通信において、Cookieを添付してリクエストを送信する。2つ目の方法では、仲介サーバ60は、多機能機10から仲介サーバ60に最初に送信されるリクエストR2を受信すると、乱数(Session ID)を含むCookieを発行し、さらに、多機能機10との間で通信される情報(モデル名など)を記憶する領域を確保する。仲介サーバ60は、さらに、Cookieを多機能機10に送信する。多機能機10は、仲介サーバ60からCookieを受信すると、以降の仲介サーバ60との通信において、Cookieを添付してリクエストを送信する。仲介サーバ60は、Cookieに含まれるSession IDに対応する記憶領域に対して、情報を読み書きする。このように、HTTP Cookieを利用すれば、多機能機10及び仲介サーバ60の間の一連の通信を対応付けることができる。従って、複数個の多機能機が仲介サーバ60に接続される状況でも、仲介サーバ60は、目的の多機能機と適切に通信を実行することができる。
【0080】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例が含まれる。
【0081】
(変形例1)上記の各実施例では、印刷制御部32,92は、表示制御部34,94を備えている。そして、表示制御部34,94がデフォルト印刷設定画面を多機能機10の表示部14に表示させることによって、印刷制御部32,92は、デフォルト印刷設定を利用したコンテンツの印刷を、印刷実行部18に実行させる。これに代えて、印刷制御部32,92は、デフォルト印刷設定画面を表示部14に表示させずに、デフォルト印刷設定を利用したコンテンツの印刷を、印刷実行部18に実行させてもよい。例えば、第1実施例において、仲介サーバ60の印刷制御部92は、デフォルト印刷設定画面を多機能機10に送信せずに、デフォルト印刷設定そのものを多機能機10に送信してもよい。この場合、多機能機10の制御部20は、仲介サーバ60からデフォルト印刷設定を受信すると、印刷設定画面を表示させずに、デフォルト印刷設定を利用したコンテンツの印刷を、印刷実行部18に実行させてもよい。一般的に言うと、印刷制御部は、表示制御部を備えていなくてもよく、特定の印刷設定を利用した特定のコンテンツの印刷を、印刷実行部に実行させればよい。
【0082】
(変形例2)上記の各実施例では、カテゴリ毎に割り当てられている設定ID(図3図4参照)、サーバ名(図11参照)、又は、コンテンツ毎に割り当てられている設定ID(図12参照)が、「コンテンツ関係情報」の一例である。これに代えて、「コンテンツ関係情報」は、例えば、カテゴリ名であってもよいし、コンテンツ名であってもよい。一般的に言うと、「コンテンツ関係情報」は、コンテンツに関係する情報であればよい。
【0083】
(変形例3)上記の第1実施例では、多機能機10から仲介サーバ60に、多機能機10のモデル名「M10」が送信される。これに代えて、多機能機10から仲介サーバ60に、多機能機10のシリアル番号、MACアドレス等(即ち、個々の多機能機に割り当てられる固有の識別情報)が送信されてもよい。この場合、仲介サーバ60のメモリ74には、多機能機10のシリアル番号等から、多機能機10のモデル名「M10」を特定するためのテーブルが予め格納されていてもよい。仲介サーバ60の決定部90は、決定処理において、多機能機10のシリアル番号等から多機能機10のモデル名「M10」を特定し、特定済みのモデル名「M10」を利用して、デフォルト印刷設定を決定してもよい。一般的に言うと、制御装置は、上記の第1実施例のように、特定のプリンタから特定の種類関係情報(例えばモデル名「M10」)を取得してもよいし、本変形例のように、特定のプリンタから特定の種類関係情報を取得せずに、特定のプリンタから特定のプリンタの固
有の識別情報を取得してもよい。
【0084】
(変形例4)例えば、上記の第2実施例において、仲介サーバ60のメモリ74には、ケーパビリティテーブル78(図5参照)が予め格納されていなくてもよい。この場合、例えば、多機能機10から仲介サーバ60に、多機能機10のケーパビリティ情報C10が送信されてもよい。仲介サーバ60の決定部90は、多機能機10から取得されるケーパビリティ情報C10と、優先順位テーブル82と、を利用して、デフォルト印刷設定を決定してもよい。また、仲介サーバ60の決定部90は、多機能機10から取得されるケーパビリティ情報C10と、禁止設定テーブル80と、を利用して、代替の印刷設定を決定してもよい。同様に、上記の第1実施例において、多機能機10から仲介サーバ60に、多機能機10のケーパビリティ情報C10が送信されてもよい。仲介サーバ60の決定部90は、多機能機10から取得されるケーパビリティ情報C10と、禁止設定テーブル80と、を利用して、代替の印刷設定を決定してもよい。一般的に言うと、制御装置は、上記の第1及び第2実施例のように、特定のプリンタが利用可能な複数個の印刷設定(例えばケーパビリティ情報C10)を予め格納してもよいし、本変形例のように、特定のプリンタから、特定のプリンタが利用可能な複数個の印刷設定を取得してもよい。
【0085】
(変形例5)例えば、上記の第1実施例において、仲介サーバ60のメモリ74には、推奨設定テーブル76の代わりに、モデル名と設定IDと禁止設定とが対応付けられているテーブルが予め格納されていてもよい。この場合、仲介サーバ60の決定部90は、多機能機10のモデル名「M10」と、設定IDと、上記のテーブルと、を利用して、禁止設定を決定してもよい。この場合、仲介サーバ60の表示制御部94は、決定済みの禁止設定と、印刷設定画面テンプレートと、を多機能機10に送信してもよい。多機能機10の制御部20は、多機能機10のケーパビリティ情報C10に含まれる複数個の印刷設定の中から、仲介サーバ60から取得された禁止設定とは異なるデフォルト印刷設定を特定し、特定済みのデフォルト印刷設定を印刷設定画面テンプレートに書き込むことによって、デフォルト印刷設定画面を生成してもよい。本変形例によっても、表示制御部94は、多機能機10にデフォルト印刷設定画面を表示させることができる。一般的に言うと、「特定の印刷設定関係情報」は、上記の各実施例のように、特定の印刷設定(即ち推奨される印刷設定)であってもよいし、本変形例のように、禁止設定であってもよい。即ち、「特定の印刷設定関係情報」は、特定の印刷設定に関係する情報であればよい。
【0086】
(変形例6)例えば、仲介サーバ60とコンテンツサーバ100とが一体のサーバとして構成されていてもよい。本変形例では、上記の一体のサーバが、「制御装置」の一例である。また、例えば、多機能機10のメモリ24には、各テーブル76〜82が予め格納されていてもよい。この場合、多機能機10の決定部30は、各テーブル76〜82を利用して、デフォルト印刷設定を決定してもよい。本変形例では、多機能機10の制御部20が、「制御装置」の一例である。
【0087】
(変形例7)上記の各テーブル76〜82のうちの2個以上のテーブルが組み合わされたテーブルが利用されてもよい。例えば、図4の推奨設定テーブル76と図5のケーパビリティテーブル78とが組み合わされたテーブル(即ち、モデル名と、設定IDと、設定内容と、ケーパビリティ情報と、が対応付けられているテーブル)が利用されてもよい。また、例えば、図4の推奨設定テーブル76と図6の禁止設定テーブル80とが組み合わされたテーブル(即ち、モデル名と、設定IDと、設定内容と、禁止設定と、が対応付けられているテーブル)が利用されてもよい。一般的に言うと、推奨設定テーブル(又は優先順位テーブル)、ケーパビリティテーブル、及び、禁止設定テーブルは、上記の各実施例のように、別体に構成されているテーブルであってもよいし、本変形例のように、一体に構成されているテーブルであってもよい。
【0088】
(変形例8)上記の各実施例では、多機能機10及び仲介サーバ60のCPU22,72がソフトウェアに従って処理を実行することによって、各部30〜36,90〜96の機能が実現される。これに代えて、各部30〜36,90〜96の機能のうちの少なくとも一部は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【符号の説明】
【0089】
10,50:多機能機、60:仲介サーバ、76:推奨設定テーブル、78:ケーパビリティテーブル、80:禁止設定テーブル、82:優先順位テーブル、100,110:コンテンツサーバ、102:複数個のコンテンツ、
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