(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6226074
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20171030BHJP
H02M 1/00 20070101ALI20171030BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H02M1/00 R
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-530736(P2016-530736)
(86)(22)【出願日】2014年7月1日
(86)【国際出願番号】JP2014067593
(87)【国際公開番号】WO2016002016
(87)【国際公開日】20160107
【審査請求日】2016年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】木内 忠昭
【審査官】
戸次 一夫
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−256562(JP,A)
【文献】
実開平02−060282(JP,U)
【文献】
実開平06−014833(JP,U)
【文献】
実開昭60−024191(JP,U)
【文献】
特開2010−233379(JP,A)
【文献】
特開2010−135673(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0141867(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0014063(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0014154(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M1/00−1/44
7/00−7/98
H05K7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に電力変換回路を構成する半導体素子が収納された収納本体と、
前記収納本体の後面に取り付けられて前記半導体素子の冷却体が収納されたフレーム体と、を備え、
前記収納本体の後面または一方の側面が取付け壁に対向するように設置される電力変換装置であって、
前記収納本体には、他方の側面にのみまたは前記他方の側面と下面とにのみ、前記収納本体の内部と外部との間で連通する収納本体側通気口が設けられ、
前記フレーム体には、上面と下面とに前記フレーム体の内部と外部との間で連通するフレーム体側通気口が設けられている
ことを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記収納本体側通気口が、少なくとも1つの吸気口と少なくとも1つの排気口とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記吸気口が、前記収納本体の下面および前記収納本体を設置した姿勢状態で前記収納本体の他方の側面における下半分の領域の少なくとも一方に設けられているとともに、前記排気口が、前記収納本体を設置した姿勢状態で前記収納本体の他方の側面における上半分の領域に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記収納本体の内部における前記吸気口の近傍に、前記収納本体の内部に外気を導入するための吸気手段が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記収納本体の内部における前記排気口の近傍に、前記収納本体の内部から内気を放出するための排気手段が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、昇降機や空調機等の制御において電力変換装置が用いられている。この種の電力変換装置には、主要部品であるパワーモジュールが装置本体の制御室内に収納されるとともに、このパワーモジュールを冷却するためのヒートシンクが設けられている。ヒートシンクは、装置本体を形成するフレーム体を備えて構成されている。フレーム体は、ダイカストから製作されており、内部に冷却ファンおよび冷却フィンが装着され、外気を取り込む構成を成しており、一部が外部に開放されている。
【0003】
一方、収納本体に収納されているパワーモジュールは発熱部品であるため、この発熱部品により発生した熱を放熱して収納本体内の温度が高温にならないような放熱構造が必要になる。
【0004】
特許文献1には、冷却フィンの上方に設置された冷却ファンにより冷却フィンを通して外気が吸引され、この外気が上部カバーの排気孔から排出されるインバータ装置において、箱体の背面カバーおよび側面カバーにも冷却ファンの排気孔をそれぞれ形成する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−348534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来のインバータ装置などの電力変換装置においては、次のような問題があった。
図6は、この問題点を説明するための従来の電力変換装置の収納本体側を示す正面図である。
【0007】
図6に示すように、電力変換装置の収納本体100の前面101には、操作パネル102が設けられ、前面101に対する反対側の後面は、フレーム体(いずれも図示せず)に連結されている。そして、操作パネル102が起立した状態での収納本体100において、下面103に吸気口103aが設けられているとともに、上面104に排気口104aが設けられている。また、操作パネル102が起立した状態での、収納本体100の前面101に対して左側の左側面105および右側の右側面106にそれぞれ、排気口105a,106aが設けられている。このような構成により、下面103の吸気口103aから吸気された外気は、矢印C
0に示すように収納本体100内を下方から上方に供給される。そして、上面104、左側面105、および右側面106のそれぞれの排気口104a,105a,106aから、矢印C
1,C
2,C
3に示すように上方に向けて排気される。
【0008】
ところで、
図6に示す電力変換装置においては、上面104に排気口104aが設けられていることから、電力変換装置の上方から収納本体100内に粉塵等のゴミが侵入する可能性もあった。パワーモジュールなどが収納された収納本体100内にゴミが侵入すると、故障の原因になる。そのため、収納本体100内へのゴミの侵入を抑制可能な技術が求められていた。
【0009】
また、
図6に示す電力変換装置を壁などに設置する場合、吸気口103aや排気口104a〜106aといった通気口が設けられている側を壁に面して設置させることは困難である。これは、吸気や排気を効率良く行うことができず、収納本体100内の温度が高くなる可能性があるためである。これにより、従来の電力変換装置においては、設置の自由度が低いという問題があり、その自由度を向上させる技術が求められていた。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、電力変換装置の収納本体内への粉塵等のゴミの侵入を抑制しつつ収納本体内を冷却できるとともに、設置の自由度を向上できる電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る電力変換装置は、内部に電力変換回路を構成する半導体素子が収納された収納本体と、収納本体の後面に取り付けられて半導体素子の冷却体が収納されたフレーム体と、を備え、収納本体の後面または一方の側面が取付け壁に対向するように設置される電力変換装置であって、収納本体には、他方の側面にのみまたは他方の側面と下面とにのみ、収納本体の内部と外部との間で連通する収納本体側通気口が設けられ、フレーム体には、上面と下面とにフレーム体の内部と外部との間で連通するフレーム体側通気口が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る電力変換装置は、上記の発明において、収納本体側通気口が、少なくとも1つの吸気口と少なくとも1つの排気口とから構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る電力変換装置は、上記の発明において、吸気口が、収納本体の下面および収納本体を設置した姿勢状態で収納本体の他方の側面における下半分の領域の少なくとも一方に設けられているとともに、排気口が、収納本体を設置した姿勢状態で収納本体の他方の側面における上半分の領域に設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る電力変換装置は、上記の発明において、収納本体の内部における吸気口の近傍に、収納本体の内部に外気を導入するための吸気手段が設けられていることを特徴とする。または、本発明に係る電力変換装置は、上記の発明において、収納本体の内部における排気口の近傍に、収納本体の内部から内気を放出するための排気手段が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る電力変換装置によれば、電力変換装置の収納本体内への粉塵等のゴミの侵入を抑制しつつ収納本体内を冷却できるとともに、設置の自由度を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による電力変換装置を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態による電力変換装置を壁に設置した場合の略線図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態による電力変換装置の内部を通過する空気の流れを説明するための略線図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態による電力変換装置を壁に設置した場合の設置状態を説明するための斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態による電力変換装置を壁に設置する場合の設置方法の一例を説明するための斜視図である。
【
図6】
図6は、従来技術の問題点を説明するための電力変換装置の収納本体を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の一実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する一実施形態によって限定されるものではない。
【0018】
まず、本発明の一実施形態による電力変換装置について説明する。
図1は、この一実施形態による電力変換装置を示す斜視図である。
図2は、この電力変換装置を壁に設置した場合の前面略線図であり、
図3は、電力変換装置の内部を通過する空気の流れを説明するための前面略線図である。
図4は、電力変換装置を壁に設置した場合の状態を示す斜視図である。ここで例示する電力変換装置は、装置本体1を備えている。なお、以下の説明における前後上下左右はそれぞれ、
図2に示すようにして装置本体1が設置される際の起立した姿勢状態において操作パネルと正対した場合の、手前側、奥側、上側、下側、左側、および右側である。
【0019】
図1に示すように、装置本体1は、フレーム体10と収納本体20とを備えて構成されている。フレーム体10は、上面および下面に開口部を有する直方状を成し、例えばダイカストから構成されている。また、フレーム体10内の上面および下面のいずれか一方には、冷却ファン(図示せず)が設けられている。そして、この冷却ファンによって、矢印A
0に示すようにフレーム体10の下面から外気が吸気され、この吸気された外気が矢印Aに示すように上面に排気される。このフレーム体10に吸気された外気によって、フレーム体10内に収納されている冷却フィン等(図示せず)の冷却が行われる。フレーム体10の冷却においては、冷却ファンによる風力が強いことにより、フレーム体10の上面からの粉塵等のゴミの浸入が少なく、仮にゴミが入ったとしても冷却フィン等は故障が生じる機器ではないため問題はない。また、
図4に示すように、フレーム体10には、上面25側に電力変換装置を盤などの壁40に設置するための取付穴43a,43b,44a,44bが形成されているとともに、下面24側に切欠き41a,41b,42a,42bが形成されている。
【0020】
図1に示すように、収納本体20は、後面に後方開口が形成されているとともに、内部に電力変換回路を構成する半導体素子およびその半導体素子を制御する制御機器が収納された略直方状の形態を成している。そして、収納本体20は、フレーム体10の前方域を覆うようにしてフレーム体10に連結して併設されている。この収納本体20は、フレーム体10との間において、様々な制御機器を収納する制御室としての収納空間を成している。また、フレーム体10には、半導体素子を冷却するための冷却フィン等の冷却体(図示せず)が収納されているが、フレーム体10と冷却体とは一体であっても別体であってもよい。
【0021】
また、収納本体20は、フレーム体10と連結された後面以外において面が規定される。すなわち、収納本体20は、フレーム体10と連結された後面以外に、前面21、右側面22、左側面23、下面24、および上面25の5面を備える。
【0022】
前面21にはホルダ部20aが形成されている。収納本体20のホルダ部20aは、操作手段としての操作パネル30を着脱可能に構成されている。また、操作パネル30を保持する保持部としてのホルダ部20aは、前面21において操作パネル30を収納可能な凹形状を有する。操作パネル30およびホルダ部20aにはそれぞれ、操作パネル30と収納本体20内部の制御機器との間で相互に信号を伝送可能とするコネクタ(図示せず)が設けられている。そして、操作パネル30をホルダ部20aに嵌め込むことによって、相互のコネクタが連結されて操作パネル30と収納本体20内部の制御機器との間において信号を転送可能な状態となる。これにより、作業者が操作パネル30を操作することによって、電力変換装置の装置本体1に対する操作が可能になる。
【0023】
右側面22には、外気と連通した通気口が少なくとも1つ設けられている。
図1および
図2に示すように、この一実施形態においては、吸気口22aと排気口22bとの2つの通気口が設けられている。吸気口22aは、外気を収納本体20内部に給気する通気口である。排気口22bは、収納本体20内部の内気を外部に排気する通気口である。ここで、吸気口22aは、装置本体1が設置された姿勢状態において、右側面22の下半分の領域に設けるのが好ましく、排気口22bは、装置本体1が設置された姿勢状態において、右側面22の上半分の領域に設けるのが好ましい。
【0024】
また、吸気口22aおよび排気口22bはそれぞれ、1つに限定されるものではなく、複数の吸気口22aを設けたり、複数の排気口22bを設けたりすることが可能である。この場合、右側面22において、少なくとも1つの吸気口22aを下半分の領域に設け、少なくとも1つの排気口22bを上半分の領域に設けるのが望ましい。これにより、収納本体20の内部において、熱対流を生じさせて制御機器を放熱させ、冷却効果をより一層向上できる。さらに、これらの吸気口の機能と排気口の機能とを1つの通気口によって行うことも可能であり、例えば上下方向のスリットを設けることで構成可能である。この場合、収納本体20における吸気および排気は、内部と外部とで連通した1つの通気口を通じて行われる。なお、吸気口は収納本体20の下面24に設けてもよく、吸気口は収納本体20の右側面22の下半分の領域および下面24の少なくとも一方、または両方に設けられていればよい。
【0025】
収納本体20内部の吸気口22aの近傍には、吸気を行う吸気手段としての吸気ファン26が設けられている。そして、この吸気ファン26の回転によって、外気を強制的に給気して収納本体20内部に導入することができる。また、吸気ファン26を吸気口22aの近傍に設けることにより、収納本体20内部の温度より低い温度の外気が吸気ファン26を通過するので、吸気ファン26の構成部品が熱に曝されて熱の影響を受けるのを抑制でき、吸気ファン26の長寿命化を実現できる。
【0026】
なお、吸気ファン26を設けることなく吸気口22aから自然吸気することも可能である。この場合、収納本体20内部に生じる熱対流によって、昇温した空気が排気口22bから排気される。また、吸気口22aの近傍に吸気ファン26を設ける代わりに、排気口22bの近傍に、収納本体20内部の排気を行うための排気ファンを設けることも可能である。
【0027】
左側面23には通気口が設けられておらず、閉塞状態の面を構成している。これにより、この一実施形態においては、
図4に示すように、一方の側面としての左側面23が壁40に対向するように、装置本体1を設置することが可能になる。具体的に、取付ネジ(図示せず)をフレーム体10の取付穴43a,43bおよび切欠き41a,41bに貫通させて壁40に螺合させることによって、左側面23が壁40に対向するように装置本体1を設置できる。
【0028】
また、左側面23に通気口が設けられていないため、装置本体1の左側面23を壁40に面するように設置する場合に、収納本体20自体の吸排気が阻害されないので、収納本体20内部の冷却効果の低下を抑制できる。これにより、所定の設置空間における奥行きDが浅い場合であっても、装置本体1の左側面23を壁40に面するように設置できるので、設置の自由度が従来に比して向上する。さらに、収納本体20の内部の吸排気は、図中矢印B
0および矢印Bに示すように、矢印Aに示すフレーム体10の上面からの排気とは別方向になるため、フレーム体10の上面から排気される高温の空気が収納本体20の内部に逆流することを防止できる。
【0029】
この一実施形態においては、下面24および上面25にはそれぞれ、収納本体20内部の制御機器と外部との間で信号を通信するための外部配線を連結するコネクタ、電力変換回路に電力を入力する入力用コネクタ,および電力変換インバータ回路で変換された交流電力を出力する出力用コネクタが設けられている反面、通気口が設けられていない。すなわち、下面24および上面25はいずれも、閉塞状態の面を構成している。これにより、外部配線を連結するためのコネクタを配置する領域が確保できるので、設計自由度を向上させることができる。
【0030】
この一実施形態のように、左側面23、下面24および上面25に通気口が設けていないことにより、
図3に示すように、右側面22の吸気口22aから吸気された外気は、矢印B
0に示すようにして収納本体20の内部に吸気される。そして、吸気された外気が、熱対流によって収納本体20の内部をまんべんなく通過することによって、収納本体20内の制御機器を放熱して冷却し、矢印Bに示すようにして同じ右側面22の排気口22bから排気される。さらに、収納本体20の下面24に通気口を設けていないことにより、吸気ファン26により吸気された外気が制御機器を放熱することなく下方に抜けてしまって、収納本体20の内部が冷却されなくなるという問題の発生も防止できる。また、上面25に通気口が設けられていないことにより、収納本体20の上方から収納本体20内部に粉塵等のゴミが侵入することを防止することができるので、ゴミによる収納本体20の制御機器における故障の発生を抑制できる。
【0031】
また、収納本体20の右側面22の下半分の領域と下面24とに吸気口を設ける場合においては、排気口22bの近傍に、収納本体20の内部の排気を行うための排気ファン(図示せず)を設けることにより、吸気された外気が制御機器を放熱することなく下方に抜けてしまうという問題の発生を防止できる。
【0032】
以上説明した本発明の一実施形態によれば、電力変換装置の制御室を構成する収納本体20内への粉塵等のゴミの侵入を抑制するとともに、収納本体20内の制御機器を効率良く冷却することができ、さらに、電力変換装置の設置の自由度や外部配線と接続するためのコネクタの配置に関する設計自由度を向上させることが可能になる。
【0033】
次に、上述した一実施形態の変形例について説明する。
図5は、上述した一実施形態による電力変換装置を壁に設置する場合の設置方法の変形例を示す斜視図である。
【0034】
図5に示すように、変形例においては、フレーム体10における収納本体20との連結側とは反対側の後面11が壁40に対向するように、すなわち取付ネジ(図示せず)をフレーム体10の取付穴44a,44bおよび切欠き42a,42bに貫通させて壁40に螺合させることによって、装置本体1を収納本体20の後面が壁40に対向するように設置できる。この場合、所定の設置空間における幅Wが狭い場合であっても装置本体1を設置できる可能性が向上するので、設置の自由度をより一層向上させることができる。
【0035】
また、この変形例においては、右側面22に通気口を設けずに、左側面23にのみ通気口としての吸気口23aおよび排気口23bを設けることができる。このように、左側面23にのみ通気口を設けることも可能であることから、装置本体1の設置場所に応じて、吸気口および排気口の設置位置を決定することによって、従来設置困難であった場所にも設置できるとともに、省スペース化を図ることができる。
【0036】
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた収納本体20およびフレーム体10の構造はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる収納本体およびフレーム体の構造としてもよい。
【0037】
具体的に、上述の一実施形態においては、通気口が設けられていない左側面23を壁に面するように設置しているが、右側面22と左側面23の機能を反転させることも可能である。すなわち、変形例において説明したように、左側面23に吸気口23aおよび排気口23bを設けて、右側面22を壁40に対向するように設置することも可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 装置本体
10 フレーム体
11 後面
20 収納本体
20a ホルダ部
21 前面
22 右側面
22a,23a 吸気口
22b,23b 排気口
23 左側面
24 下面
25 上面
26 吸気ファン
30 操作パネル
40 壁
41a,41b,42a,42b 切欠き
43a,43b,44a,44b 取付穴