(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6226103
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】表示制御装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20130101AFI20171030BHJP
G06F 3/0488 20130101ALI20171030BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20171030BHJP
G09G 5/377 20060101ALI20171030BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20171030BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
G06F3/0481 170
G06F3/0488 130
G09G5/00 510H
G09G5/36 520M
G09G5/36 520G
G09G5/38 Z
G09G5/00 550B
G09G5/00 550C
G09G5/00 530T
G09G5/36 530Y
【請求項の数】15
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-507029(P2017-507029)
(86)(22)【出願日】2016年12月7日
(86)【国際出願番号】JP2016086315
【審査請求日】2017年2月8日
(31)【優先権主張番号】特願2016-67227(P2016-67227)
(32)【優先日】2016年3月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136098
【弁理士】
【氏名又は名称】北野 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100137246
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 勝也
(72)【発明者】
【氏名】平沼 洋一
(72)【発明者】
【氏名】竹花 広輝
【審査官】
▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−152171(JP,A)
【文献】
特開2013−186540(JP,A)
【文献】
特開2013−025409(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0481
G06F 3/0488
G09G 5/00
G09G 5/36
G09G 5/377
G09G 5/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部にアイコンを表示する表示制御装置であって、
前記表示部にアイコンを表示するよう制御する表示制御部と、
前記表示部に表示された複数の前記アイコンを繋げるように指示されたか否かを検知する指示検知部と、
前記指示検知部により、複数の前記アイコンを繋げるように指示されたと検知されれば、指示された線上に位置する前記アイコンを特定するアイコン特定部と、
前記アイコン特定部により特定された複数の前記アイコンを集約した集約アイコンを生成する集約アイコン生成部とを備え、
前記表示制御部は、前記集約アイコン生成部により生成された前記集約アイコンを前記表示部に表示するよう制御する、表示制御装置。
【請求項2】
前記集約アイコン生成部は、三つ以上の前記アイコンを集約する場合、最初に指示された前記アイコンと、最初に指示された前記アイコンを除く他の前記アイコンが表示されるフォルダを示すアイコンとを一部重ね合わせるように合成して前記集約アイコンを生成する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記集約アイコン生成部は、三つ以上の前記アイコンを集約する場合、二度指示された前記アイコンと、二度指示された前記アイコンを除く他の前記アイコンが表示されるフォルダを示すアイコンとを一部重ね合わせるように合成して前記集約アイコンを生成する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記集約アイコン生成部は、二つの前記アイコンを集約する場合、先に指示された前記アイコンと、後に指示された前記アイコンとをそれぞれ縮小して一部重ねるように合成して前記集約アイコンを生成する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記集約アイコン生成部により生成された前記集約アイコンを、前記表示部から指示が離された位置に表示するよう制御する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記集約アイコン生成部により生成された前記集約アイコンは、前記集約アイコンに対する所定の分離操作により、二つの前記アイコンに分離可能である、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記集約アイコン生成部により生成された前記集約アイコンは、所定の解除操作により集約が解除される、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記集約アイコン生成部は、前記アイコンの押下を一定時間検知した後に実行する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記集約アイコン生成部は、所定の開始キーの押下を検知した後に前記集約アイコンの生成を開始し、所定の終了キーの押下を検知した後に前記集約アイコンの生成を終了する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記アイコン特定部は、現在前記表示部に表示されている前記アイコンと異なる画面に表示された前記アイコンとを引き続いて特定することが可能である、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記アイコン特定部は、現在前記表示部に表示されている前記アイコンと異なる画面に表示された前記アイコンとを引き続いて特定する場合、画面が切り替わる前に、指示継続ボタンの押下による指示を検知して行う、請求項10に記載の表示制御装置。
【請求項12】
前記アイコン特定部は、所定の特定動作および所定の継続キーの押下の検知のうちの少なくともいずれか一方に基づいて集約する前記アイコンを特定する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項13】
前記アイコン特定部は、前記集約アイコンも特定可能である、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項14】
前記集約アイコンに対する所定の展開動作を検知すれば、前記集約アイコンに集約された前記アイコンを展開する集約アイコン展開部をさらに備える、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項15】
前記所定の展開動作は、前記集約アイコンの所定の時間以上の押下の動作である、請求項14に記載の表示制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンといった携帯端末装置の表示画面には、タップによりアプリケーションを立ち上げたり、ファイルやフォルダを開けたりするアイコンが表示されている。アイコンをタップすると、ウィンドウを開いて表示して、アプリケーションが立ち上がったり、ファイルやフォルダが開いたりする。
【0003】
表示画面上には、ユーザーの利便性向上の観点から、複数のアイコンが表示されているのが一般的である。ここで、表示画面に表示されたアイコンを一つにまとめる技術が、特表2013−525878号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1によると、タッチしたアイコンを所定のアイコンに移動させることで、二つのアイコンをまとめることとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2013−525878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示の技術では、複数のアイコンをまとめる場合、一つ一つのアイコンにタッチしてドラッグする必要がある。少ない数のアイコンをまとめる場合であれば、さほど労力がかからないこともあるが、まとめるアイコンの数が多くなれば、ユーザーの操作が煩雑となってしまう。すなわち、数多くのアイコンをまとめて集約する際にも、ユーザーの利便性が求められる。
【0006】
この発明の目的は、ユーザーの利便性を向上することができる表示制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の表示制御装置は、表示部にアイコンを表示する。表示制御装置は、表示制御部と、指示検知部と、アイコン特定部と、集約アイコン生成部とを備える。表示制御部は、表示部にアイコンを表示するよう制御する。指示検知部は、表示部に表示された複数のアイコンを繋げるように指示されたか否かを検知する。アイコン特定部は、指示検知部により、複数のアイコンを繋げるように指示されたと検知されれば、指示された線上に位置するアイコンを特定する。集約アイコン生成部は、アイコン特定部により特定された複数のアイコンを集約した集約アイコンを生成する。表示制御部は、集約アイコン生成部により生成された集約アイコンを表示部に表示するよう制御する。
【発明の効果】
【0008】
このような表示制御装置によると、複数のアイコンを一つに集約する場合において、複数のアイコンを繋げるように指示されたことが検知されれば、指示された線上に位置するアイコンを特定して集約アイコンを生成し、表示することとしている。そうすると、数多くのアイコンを集約する際に、一つ一つのアイコンに対する操作を行わななくともよい。したがって、このような表示制御装置によると、ユーザーの利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この発明の一実施形態に係る表示制御装置を含む携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示す携帯端末装置の外観を示す図である。
【
図3】表示制御装置における代表的な処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】複数のアイコンを繋げるようにタッチされた状態を示す図である。
【
図5】表示画面に表示された集約アイコンの一例を示す図である。
【
図6】アイコンに対応するフォルダが開かれた状態を示す図である。
【
図7】集約アイコン生成部により生成された集約アイコンを、表示画面からタッチが離された位置に表示する場合の表示画面の一例を示す図である。
【
図8】生成された集約アイコンをピンチ操作により二つのアイコンに分離する場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る表示制御装置を含む携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
図2は、
図1に示す携帯端末装置の外観を示す図である。
【0011】
図1および
図2を参照して、携帯端末装置11は、携帯端末装置制御部12と、表示部としての表示画面13と、不揮発性メモリ14と、テンキー15と、機能選択キー16と、表示制御装置21とを備える。携帯端末装置11は、外部の電子機器と通信可能に構成されている。すなわち、携帯端末装置11は、通信可能なプリンターやMFP(Multifunctional Printer)(いずれも図示せず)と接続し、携帯端末装置11からの画像データの送信および印刷要求により、プリンターやMFPを用いたファイルの印刷が可能である。また、携帯端末装置11は、MFP等に内蔵されるハードディスクに対してファイルのデータを送信して、ファイルの保存、いわゆるボックス保存が可能である。
【0012】
携帯端末装置制御部12は、携帯端末装置11自身を制御する。不揮発性メモリ14は、種々のデータを格納する。また、不揮発性メモリ14には、種々のアプリケーションがインストールされている。ユーザーは、テンキー15の押下により、0〜9までの数値やA〜Zまでのアルファベット等を入力することができる。また、ユーザーは、機能選択キー16の所定の箇所を押下して、種々の操作を行うことができる。例えば、携帯端末装置11における携帯電話機能を選択して、機能選択キー16の押下により通話を開始したり、通話を終了させたりする。
【0013】
表示画面13は、携帯端末装置11における情報の表示に際して、ユーザーへの出力のインターフェースとなる。すなわち、表示画面13において、携帯端末装置11における種々の情報を表示すると共に、ユーザーによる入力内容等を表示する。
【0014】
また、表示画面13は、タッチパネル型式であり、ユーザーから携帯端末装置11に対する入力のインターフェースにもなる。すなわち、ユーザーは、表示画面13に表示される内容を見て、指を使ってアイコンへのタップ等を行うことにより、携帯端末装置11への実行の命令の入力等の操作を行う。
【0015】
表示制御装置21は、表示制御部22を備える。表示制御部22は、表示画面13に、携帯端末装置11に保存されているファイルやアプリケーションを示す九つのアイコン31、32、33、34、35、36、37、38、39を表示するよう制御する。なお、ファイルとは、電子ファイルを指す。それぞれのアイコン31〜39は、所定の間隔を開けて表示されている。アイコン31〜39をタップすることにより、それぞれのファイルに対応するアプリケーションを立ち上げることができる。
【0016】
ここで、表示制御装置21は、指示検知部23と、アイコン特定部24と、集約アイコン生成部25とを備える。指示検知部23は、表示画面13に表示された複数のアイコン31〜39を繋げるように指示されたか否かを検知する。この場合の指示については、例えば、表示画面13に表示された複数のアイコン31〜39を繋げるように指でタッチされるような指示がある。アイコン特定部24は、指示検知部23により、複数のアイコン31〜39を繋げるように指示されたと検知されれば、指示された線上に位置するアイコン31〜39を特定する。集約アイコン生成部25は、アイコン特定部24により特定された複数のアイコン31〜39を集約した集約アイコンを生成する。そして、表示制御部22は、集約アイコン生成部25により生成された集約アイコンを表示画面13に表示するよう制御する。
【0017】
次に、表示制御装置21を含む携帯端末装置11を用いてアイコンを集約する場合における処理について説明する。
図3は、表示制御装置21における代表的な処理の流れを示すフローチャートである。
図3を参照して、携帯端末装置11が立ち上げられると、表示制御装置21における表示制御部22は、九つのアイコン31〜39を表示画面13に表示する(
図3において、ステップS11、以下、「ステップ」を省略する)。
【0018】
その後、ユーザーは、九つのアイコン31〜39を一つのアイコンに集約しようとする。この場合、ユーザーは、まず表示画面13において最も左上に位置するアイコン31を指41でタッチし、そのまま他のアイコン32、33、34、35、36、37、38の上をなぞって繋げるように指41を滑らせていく。この指41でなぞってアイコン31〜39を繋げるように指41を滑らせていく動作は、スワイプ操作に近いものである。
【0019】
図4は、複数のアイコン31〜39を繋げるようにタッチされた状態を示す図である。併せて
図4を参照して、まず左上のアイコン31を始点としてタッチし、左上のアイコン31から右側になぞっていってアイコン32の上、およびアイコン33の上に指41を滑らせた後、下側に指41を移動させてアイコン34の上をなぞる。次に、そのままアイコン34から左側に向かってアイコン35の上、アイコン36の上を指41でなぞる。そして、アイコン36の上に指41を滑らせた後、下側に指41を移動させてアイコン37の上をなぞる。その後、アイコン37から右側に向かって指41を移動させてアイコン38の上、アイコン39の上をなぞる。そして、一つに集約しようとする最後のアイコン39の上で、指41を離すようにする。なお、
図4において、指41でタッチしてなぞった軌跡を線42で示している。
【0020】
そうすると、指示検知部23は、表示画面13に表示された九つアイコン31〜39を繋げるように指示されたことを検知する(S12において、YES)。アイコン特定部24は、指示検知部23により、九つのアイコン31〜39を繋げるように指示されたと検知されれば、タッチされた線上に位置するアイコン31〜39を特定する。
【0021】
具体的には、まず、最初にタッチされたアイコン31を特定する(S13)。その後、タッチされた線上に位置するアイコン32〜38を特定する(S14)。その後、表示画面13からタッチが離された位置を特定する(S15)。この場合、表示画面13からタッチが離された位置は、アイコン39が配置された位置である。
【0022】
そして、集約アイコン生成部25は、アイコン特定部24により特定されたタッチされた九つのアイコン31〜39を集約した集約アイコンを生成する(S16)。ここで、集約アイコン生成部25は、三つ以上のアイコン31〜39を集約する場合、最初にタッチされたアイコン31と、タップにより最初にタッチされたアイコン31を除く他のアイコン32〜39が表示されるフォルダを示すアイコンとを一部重ね合わせるように合成して集約アイコンを生成する。
【0023】
図5は、表示画面13に表示された集約アイコン46の一例を示す図である。
図5を参照して、表示画面13の右下、具体的には、アイコン39が配置されていた位置に、生成された集約アイコン46が新たに表示されている。
【0024】
ここで、集約アイコン生成部25が生成した集約アイコン46については、以下の構成となっている。
図5を参照して、集約アイコン46は、概ね二つのアイコン47、48を合成して生成されたものである。アイコン47は、最初にタッチされたアイコン31をやや縮小した形状である。アイコン48は、フォルダを縮小した形状である。フォルダを示すフォルダの形状のアイコン48については、アイコン32〜アイコン39がその中に含まれていることを示唆するものである。そして、集約アイコン生成部25は、アイコン47を左上に配置し、アイコン48を右下に配置して、アイコン48の方がアイコン47よりも表面側に配置されるよう一部を重ねて集約アイコン46を生成している。
【0025】
その後、表示制御部22は、集約アイコン生成部25により生成された集約アイコン46を表示画面13に表示するよう制御する(S17)。この場合、
図5に示すように、タッチが離された位置に、集約アイコン46を表示するようにする。
【0026】
なお、集約アイコン46については、タップの時間やタップの回数によって、いずれかのアイコン47に対応するファイルのアプリケーションが立ち上げられたり、アイコン48に対応するフォルダが開くように構成されている。具体的には、例えば、短い時間のタップでは、アイコン47に対応するファイルのアプリケーションが立ち上がり、長い時間のタップでは、アイコン48に対応するフォルダが開くよう構成されている。また、一度のタップでは、アイコン47に対応するファイルのアプリケーションが立ち上がり、二度のタップ、すなわち、ダブルタップでは、アイコン48に対応するフォルダが開くよう構成してもよい。
【0027】
図6は、アイコン48に対応するフォルダが開かれた状態を示す図である。
図6を参照して、アイコン48に対応するフォルダ49には、「その他フォルダ」と記載されたメッセージ51が上部側に表示されており、フォルダ49内に八つのアイコン52、53、54、55、56、57、58、59が含まれている。アイコン52は、
図2に示すアイコン32に対応し、アイコン53は、
図2に示すアイコン33に対応し、アイコン54は、
図2に示すアイコン34に対応し、アイコン55は、
図2に示すアイコン35に対応し、アイコン56は、
図2に示すアイコン36に対応し、アイコン57は、
図2に示すアイコン37に対応し、アイコン58は、
図2に示すアイコン38に対応し、アイコン59は、
図2に示すアイコン39にそれぞれ対応する。アイコン52〜59をタップすることにより、
図2に示すアイコン32〜39をタップしたのと同様、各アイコン52〜59に対応するファイルのアプリケーションが立ち上げられたり、フォルダが開いたりする。
【0028】
このような表示制御装置21によると、複数のアイコン31〜39を一つに集約する場合において、複数のアイコン31〜39を繋げるように指示されたことが検知されれば、指示された線上に位置するアイコン31〜39を特定して集約アイコン46を生成し、表示することとしている。そうすると、数多くのアイコン31〜39を集約する際に、一つ一つのアイコン31〜39に対する操作を行わななくともよい。したがって、このような表示制御装置21によると、ユーザーの利便性を向上することができる。
【0029】
この場合、表示制御部22は、集約アイコン生成部25により生成された集約アイコン46を、表示画面13からタッチが離された位置にあるアイコンの位置に表示するよう制御している。したがって、より明確に、ユーザーは、集約アイコン46が表示される位置を認識することができる。
【0030】
なお、上記の実施の形態においては、集約アイコン生成部25は、三つ以上のアイコン31〜39を集約する場合、最初に指示されたアイコン31と、タップにより最初に指示されたアイコン31を除く他のアイコン32〜39が表示されるフォルダを示すアイコン48とを一部重ね合わせるように合成して集約アイコン46を生成することとしたが、これに限らず、集約アイコン生成部25は、三つ以上のアイコン31〜39を集約する場合、二度指示されたアイコンと、二度指示されたアイコンを除く他のアイコンが表示されるフォルダを示すアイコンとを一部重ね合わせるように合成して集約アイコンを生成することにしてもよい。こうすることにより、二度指示されたアイコンを集約アイコンにおいて識別しやすくすることができる。
【0031】
また、上記のような集約アイコン生成部25の制御については、いずれかのアイコン31〜39の押下を一定時間検知した後に行うこととしてもよい。すなわち、集約アイコン生成部25は、アイコン31〜39の押下を一定時間検知した後に実行するようにする。こうすることにより、よりユーザーの意図に沿った集約アイコン46の生成を行うことができる。
【0032】
なお、集約アイコン生成部25による集約アイコンの生成については、所定の開始キーの押下を検知した後に集約アイコンの生成を行い、また、所定の終了キーの押下を検知した後に集約アイコンの生成を終了することにしてもよい。すなわち、集約アイコン生成部25は、所定の開始キーの押下を検知した後に集約アイコン46の生成を開始し、所定の終了キーの押下を検知した後に集約アイコン46の生成を終了するようにしてもよい。
【0033】
なお、アイコン特定部24において、ユーザーの指でなぞって繋げたアイコン31〜39の特定について、現在表示画面13に表示されているアイコン31〜39と異なる画面が表示された場合、引き続きその画面に表示されたアイコンを特定できる構成としてもよい。すなわち、アイコン特定部24は、現在表示画面13に表示されているアイコン31〜39と異なる画面に表示されたアイコンとを引き続いて特定することが可能である構成とする。異なる画面の表示、すなわち、異なる画面への遷移については、たとえばユーザーの異なる指でのフリック操作を行うことにより可能となる。こうすることにより、よりユーザーの要求に沿った集約アイコンの生成を行うことができる。ここで、アイコン特定部24は、現在表示画面13に表示されているアイコン31〜39と異なる画面に表示されたアイコンとを引き続いて特定する場合、画面が切り替わる前に、指示継続ボタンの押下による指示を検知して行うように構成してもよい。このような構成によれば、設けられた指示継続ボタンの押下を検知することにより、引き続きアイコンの特定を行う旨の指示を明確にアイコン特定部24が把握することができる。
【0034】
また、アイコン特定部24における集約するアイコン31〜39の特定について、上記の実施の形態においては、いわゆるユーザーの指での連続した一筆書きの要領での特定としたが、これに限らず、所定の特定動作や別途設けられた継続キー(図示せず)に基づいて集約するアイコン31〜39を特定することとしてもよい。すなわち、アイコン特定部24は、所定の特定動作および所定の継続キーの押下の検知のうちの少なくともいずれか一方に基づいて集約するアイコン31〜39を特定するようにしてもよい。こうすることにより、よりユーザーの利便性の向上を図ることができる。所定の特定動作としては、たとえば、ダブルクリックや二か所のタッチ等が挙げられる。
【0035】
なお、集約アイコン46については、アイコン特定部24においてさらに特定、すなわち、集約アイコン46のさらなる集約も可能な構成である。集約アイコン46については、長押し等の所定の展開動作を検知すれば、集約された元のアイコン31〜39が表示画面13に展開されて、それぞれのアイコン31〜39を選択可能とする構成としてもよい。すなわち、集約アイコンに対する所定の展開動作を検知すれば、集約アイコンに集約されたアイコンを展開する集約アイコン展開部をさらに備える構成としてもよい。所定の展開動作は、たとえば、集約アイコン46の所定の時間以上の押下の動作である。
【0036】
なお、上記の実施の形態においては、表示制御部22は、集約アイコン生成部25により生成された集約アイコン46を、表示画面13からタッチが離された位置にあるアイコンの位置に表示するよう制御することとしたが、これに限らず、表示制御部22は、集約アイコン生成部25により生成された集約アイコン46を、表示画面13からタッチが離された位置に表示するよう制御してもよい。
【0037】
図7は、集約アイコン生成部25により生成された集約アイコン46を、表示画面13からタッチが離された位置に表示する場合の表示画面13の一例を示す図である。
図7を参照して、図示しないアイコンを繋げるようにしてタッチした指61を線63で示す軌跡でスライドさせていき、最終的に指62を離した位置は、表示画面13上において、アイコンが表示されていなかった位置である。このような位置において、線63上に位置したアイコンを集約し、集約アイコン64を生成して、表示制御部22により表示する。このように構成してもよい。
【0038】
なお、集約アイコン生成部25は、二つのアイコンを集約する場合、初めにタッチされたアイコンと、後にタッチされたアイコンとをそれぞれ縮小して一部重ねるように合成して集約アイコンを生成するようにしてもよい。
【0039】
また、集約アイコン生成部25により生成された集約アイコンは、集約アイコンに対する所定の分離操作により、二つのアイコンに分離可能な構成としてもよい。所定の分離操作としては、たとえば、ピンチ操作が挙げられる。
【0040】
図8は、生成された集約アイコンをピンチ操作により二つのアイコンに分離する場合を示す図である。
図8を参照して、左側領域に示す集約アイコン71は、集約アイコン生成部25により、二つのアイコン72、73を合成して生成されている。ここで、指74、75で示すように、集約アイコン71に対してピンチ操作を行うと、
図8中の右側領域に示す二つのアイコン76、77に分離される。すなわち、集約されたアイコン76、77が元に戻ることとなる。このように構成することにより、より容易にユーザーのニーズに沿った集約、および集約アイコンの解除を行うことができる。もちろん、所定の分離操作については、上記したピンチ操作に限られない。
【0041】
なお、集約アイコンの解除については、以下のように構成することもできる。すなわち、集約アイコン生成部25により生成された集約アイコンは、所定の解除操作により集約が解除されるよう構成してもよい。所定の解除操作としては、たとえば、フリック操作が挙げられる。この場合、集約アイコンに対して、集約アイコンをタップした後にいずれかの方向にフリック操作を行うことにより、所定のアプリケーションに対応するファイルのアイコンが集約から解除されて集約アイコンの外部側に表示されるようにする。具体的には、右斜め上方向にフリックすると、第一のアプリケーションに対応するファイルのアイコンが集約から解除して表示され、左斜め下方向にフリックすると、第二のアプリケーションに対応するファイルのアイコンが集約から解除して表示されるといった具合である。このように構成してもよい。もちろん、所定の解除操作については、上記したフリック操作に限られない。
【0042】
また、上記の実施の形態において、集約アイコン生成部25は、既に集約がなされた集約アイコンに対しても、集約させるようにしてもよい。すなわち、例えば、フォルダの中にフォルダが含まれるような集約アイコンが生成されることとなってもよい。もちろん、フォルダの中にフォルダが集約される場合について、禁止することとしてもよいし、何らかの警告やメッセージを表示した上で集約アイコンを生成することとしてもよい。
【0043】
なお、上記の実施の形態において、集約アイコン生成部25は、最初にタッチされたアイコンを集約アイコンの一部を構成するようにしたが、これに限らず、集約アイコンの一部を構成するアイコンの候補を表示していずれかを選択させ、選択させたアイコンを集約アイコンの一部を構成するようにしてもよい。
【0044】
また、集約アイコン生成部25により生成される集約アイコンは、二つのアイコンを合成したものに限られず、単にフォルダの形状であってもよい。さらには、3つ以上のアイコンをそれぞれ縮小して合成された形状の集約アイコンを生成することにしてもよい。
【0045】
なお、上記の実施の形態においては、表示制御装置21を含む携帯端末装置11の場合について説明したが、これに限らず、表示制御装置21は、タブレットPC等、電子機器の表示画面への表示の制御にも適用される。
【0046】
また、上記の実施の形態においては、表示部として表示画面13を適用することとしたが、これに限らず、表示部については、表示画面以外についても適用されるものである。また、上記の実施形態において、不揮発性メモリ14については、例えば、記憶装置やハードディスクを適用することにしてもよい。
【0047】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0048】
この発明に係る表示制御装置は、ユーザーの利便性の向上が要求される場合に、特に有効に利用される。
【要約】
表示制御装置(21)は、表示制御部(22)と、指示検知部(23)と、アイコン特定部(24)と、集約アイコン生成部(25)とを備える。指示検知部(23)は、表示画面(13)に表示された複数のアイコンを繋げるように指示されたか否かを検知する。アイコン特定部(24)は、指示検知部(23)により、複数のアイコンを繋げるようにタッチされたと検知されれば、指示された線上に位置するアイコンを特定する。集約アイコン生成部(25)は、アイコン特定部(24)により特定された複数のアイコンを集約した集約アイコンを生成する。表示制御部(22)は、集約アイコン生成部(25)により生成された集約アイコンを表示画面(13)に表示するよう制御する。