(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6226370
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】通信装置
(51)【国際特許分類】
H04L 7/00 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
H04L7/00 370
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-210159(P2013-210159)
(22)【出願日】2013年10月7日
(65)【公開番号】特開2015-76667(P2015-76667A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年6月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003115
【氏名又は名称】東洋電機製造株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小谷 郁雄
(72)【発明者】
【氏名】野嵜 正浩
【審査官】
森谷 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−152745(JP,A)
【文献】
特開平04−354219(JP,A)
【文献】
特開平09−139731(JP,A)
【文献】
特表2006−527549(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信クロック信号を用いて、
数値である送信データからシリアルな送信信号を生成する並列/直列変換器と、
シリアルな受信信号から数値である受信データを生成する直列/並列変換器と、
クロック遅延器を有し、
相手側機器と前記通信クロック信号、前記送信信号、および前記受信信号にて直列通信を行う通信装置であって、
該通信装置は遅延量検出器を有し、
該遅延量検出器は前記送信信号に対して前記相手側機器からの前記受信信号が予め定めた時間内に返信があった場合に、該受信信号の相対的な遅延量を基準クロックの計数により検出し、
該遅延量に平均処理を行って平均化遅延量を求め、
前記クロック遅延器は前記通信クロック信号に該平均化遅延量による遅延補償を行って遅延補償通信クロック信号を生成し、
該遅延補償通信クロック信号により前記受信信号の受信処理を行って前記受信データを抽出することを特徴とする通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信装置と相手機器との直列通信において、通信クロック信号、および送信信号を送出し、該通信クロック信号、および送信信号を受信した前記相手側機器が前記通信装置に信号を該通信装置の受信信号として送信し、該受信信号の処理を行う通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信装置からの直列通信において、並列/直列変換器で用いたクロック信号を送信信号を添えて送出し、相手側機器で受信信号を並列/直列変換器によってパラレルな受信データへ変換する時に通信装置で生成された前記クロック信号を用いる外部同期通信は、簡便な通信方法として装置内部の機器間での通信に用いられることが従来技術として知られている。
【0003】
たとえば、下記特許文献1にかかるクロック同期式シリアルインターフェイス回路では、送受信フォーマットの異なる同一の装置内に存在する通信装置と相手側機器においてシリアルデータの送受信に外部同期通信を用いている。
【0004】
また、
図3に従来の外部同期による通信装置の構成例を示す。
図3において番号1および2は、それぞれ通信装置および相手側機器であり、番号3は通信装置と相手側機器との直列通信で、番号30、31、および32は直列通信において送受信を行う信号でそれぞれ通信クロック信号、送信信号、および受信信号である。また、番号18a、18b、および18cはそれぞれ通信信号のインターフェイスであり、通信装置1と直列通信3を電気的に絶縁したり、レベル変換を行うものである。そして、通信装置1は通信クロック信号30および送信信号31を相手側機器2に送出すると同時に、相手側機器2からの受信信号32の処理を行う。
【0005】
さらに、
図3において番号10、13、14、15、および19はマイクロプロセッサ、発振器、基準クロック、分周器、および分周比指令であり、発振器13は基準クロック14を生成し、マイクロブロセッサ10から出力した分周比指令19によって分周器15は基準クロック14を分周し、通信クロック信号30を生成する。また、
図3において番号11および16は並列/直列変換器および送信データであり、マイクロプロセッサ10で生成されたパラレルな送信デー夕16を並列/直列変換器11において通信クロック信号30に同期した送信信号31を生成する。
【0006】
図3において番号12および17はそれぞれ直列/並列変換器および受信データであり、受信信号32は通信クロック信号30を用いて直列/並列変換器12でパラレルな受信デー夕17を抽出し、受信データ17をマイクロプロセッサ10でリードして処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007―206878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の外部同期による通信は装置内部での通信方法が主な使い方であるため、装置間通信などで通信距離が長距離におよぶと、前記通信装置1において生成した前記通信クロック信号30に対して該通信装置1が受信する前記受信信号32が遅延し、前記直列/並列変換器12において前記受信信号32を正確に前記受信データ17へ変換することができないという課題かある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決する為に、本発明は前記通信クロック信号を用いて、
数値である送信データからシリアルな送信信号を生成する並列/直列変換器と、
シリアルな受信信号から数値である受信データを生成する直列/並列変換器と、
クロック遅延器を有し、
相手側機器と前記通信クロック信号、前記送信信号、および前記受信信号にて直列通信を行う通信装置であって、
該通信装置は遅延量検出器を有し、
該遅延量検出器は前記送信信号に対して
前記相手側機器からの前記受信信号が予め定めた時間内に返信があった場合に、該受信信号の相対的な遅延量を基準クロックの計数により検出し、
該遅延量に平均処理を行って平均化遅延量を求め、
前記クロック遅延器は
前記通信クロック信号に該平均化遅延量による遅延補償を行って遅延補償通信クロック信号を生成し、
該遅延補償通信クロック信号により前記受信信号の受信処理を行って前記受信データを抽出することを特徴とする通信装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、通信距離が長距離になり前記受信信号32に遅延が発生した場合においても、簡便な構造の外部同期通信によって通信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】本発明の通信における通信クロック信号、送信信号、及び受信信号波形を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
シンプルな通信方式である外部同期通信を用いて通信長の長い装置間の通信を行うという目的を、クロックを遅延させるシンプルな方法により実現した。
【実施例】
【0014】
本発明の実施例について、
図1および
図2により詳細に説明する。該
図1において前記
図3と同じ符号を付するものは機能が同じであり、その説明は割愛する。
【0015】
図1において番号20、21、22、23、および24はそれぞれ遅延量、遅延補償指令、クロック遅延器、遅延補償通信クロック信号、および遅延量検出器である。遅延量検出器24は送信信号31および受信信号32を比較してその相対的な遅延時間を基準クロック14によって計数して遅延量20を検出する。そして、マイクロプロセッサ10は遅延量20をリードし、これを遅延補償指令21としてクロック遅延器22にライトする。そしてクロック遅延器22は通信クロック信号30を遅延補償指令21による時間分遅延させ、遅延補償通信クロック信号23を生成し出力する。
【0016】
さらに
図2により
図1の詳細を説明する。
図2において(a)、(b)、および(c)は、それぞれ基準クロック14の波形、通信クロック信号30の波形、および送信信号31の内容である。
図2−(a)の基準クロック14は分周器15にて分周し、
図2−(b)となる。また、
図2−(c)で示すとおり、送信信号31は先頭を示すヘッダ、送信デーク、および誤りチェックで構成している。
【0017】
また、
図2−(d)および(e)は受信信号32の内容および遅延補償通信クロック信号23の波形である。
図2−(d)は受信信号32の内容で先頭を示すヘッダ、受信データ、および誤りチェックで構成している。また、
図2−(c)は後述する遅延補償指令21で通信クロック信号30をずらした波形である。
【0018】
また、
図2−(f)および(g)は送受信の単位が8ビットの場合の
図2−(b)、および
図2−(c)のヘッダ部の拡大図である。
図2−(f)は周期的に変化する方形波である。また、
図2−(g)は
図2−(f)の1周期ごとに1ビットのデータを有するシリアルな信号である。
【0019】
図2−(c)におけるヘッダと
図2−(d)におけるヘッダの内容は同一とする。また、
図2−(c)および
図2−(d)のヘッダの内容は常にHiでない、または常にLowでない信号である。
【0020】
通信装置1が受信した受信信号32および通信装置1が送信した送信信号31を遅延量検出器24において、同一の信号である受信信号32のヘッダと送信信号31のヘッダの比較を行い、遅延量20を検出する。
【0021】
図2−(c)のヘッダのトップの信号の切替わりタイミングで基準クロック14の計数を開始し、
図2−(d)のヘッダのトップの信号切替わりタイミングで基準クロック14の計数を停止する。この計数終了時の数値を遅延量20とする。
【0022】
遅延量20を使用者が目視の上、遅延量20をクロック遅延器22に遅延補償指令21として設定する。基準クロック14に同期して信号を遅延させるクロック遅延器22において、遅延量20と同一期間遅延させたクロック信号の遅延補償通信クロック信号23を生成する。
【0023】
通信装置1が受信した受信信号32の直列信号は、直列/並列変換器12において遅延補償通信クロック信号23を用いて並列データの受信データ17を抽出する。受信デー夕17はマイクロプロセッサ10でリードして処理を行う。
【0024】
また、通信装置1において送信信号31を送信してから受信信号32が予め定めた時開内に返信があった場合、マイクロプロセッサ10において遅延量20の平均値処理を行って平均化遅延量を求め、平均化遅延量を遅延補償指令21としてクロック遅延器22に送出する。
【産業上の利用可能性】
【0025】
外部同期通信はシンプルで高速な通信であるため、装置内部での通信に広く用いられているが、これを通信長が長くなる装置問での通信に用いることができ、通信装置の単純化や大量なデータの送受信が可能となる。
【符号の説明】
【0026】
1 通信装置
2 相手側機器
11 並列/直列変換器
12 直列/並列変換器
14 基準クロック
16 送信データ
17 受信データ
20 遅延量
22 クロック遅延器
23 遅延補償通信クロック信号
24 遅延量検出器
30 通信クロック信号
31 送信信号
32 受信信号