(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、車両(自動車、自動二輪車等)や各種機器(携帯端末、ノート型パソコン等)の動力源として、電池(リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等)やキャパシタ(電気二重層キャパシタ等)といった放充電可能な蓄電素子が採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された電池(缶型電池)は、電極体(発電要素)と、該電極体を収容するケース本体(缶体)及び該ケース本体の開口部を塞ぐ蓋板(蓋体)からなるケース(収納ケース)とを備える。このケース本体の製造過程において、ケース本体の開口部の開口縁には、ばりのような余分な部分が残される。この余分な部分は、トリミングなどの機械加工が施され、ケース本体の開口部の開口縁から切り落とされる。このために、この余分な部分のあった開口部の開口縁には、機械加工が施されなかった他の開口部の開口縁よりも一段下がった段差部が形成されることがある。
【0004】
この場合、蓋板がケース本体の開口部に載置された際、この段差部によって、ケース本体の開口部の開口縁と蓋板との間には隙間が形成されることになる。こうなると、ケース本体の開口部の開口縁と蓋板との合わせ目がレーザ溶接される際に、そのレーザ光がこの隙間からケースの内部に突き抜けてしまい、レーザ光がケースの内部に設けられる樹脂プレートなどの収容物に影響を与えるおそれがある。
【0005】
ケース本体の開口部の開口縁にできる段差部には、このような段差部以外にも、ケースの向きを光学的に検知するために開口部の一部に形成した段差部も含まれる。このような段差部であっても、収容物に影響を与えるおそれがある。
【0006】
特許文献2に記載された電池(角型電池)は、電極体(電池エレメント)と、該電極体を収容するケース本体(本体ケース)と、該ケース本体の開口部を塞ぐ蓋板(蓋体)とを備える。蓋板には、ケース本体の内側に向かって突出する台座部が設けられている。この電池のケースは、蓋板の台座部がケース本体の開口部に嵌め込まれることで、密閉される。
【0007】
そのため、ケース本体の開口部の開口縁と蓋板との合わせ目をレーザ溶接する際に、レーザ光がこの隙間を通過しても、レーザ光は、蓋板の台座部で行く手を遮られ、ケースの内部の収容物には突き抜けない。
【0008】
しかし、特許文献2の台座部は、蓋板からケース本体の内側に向かって一様に面状に突出しているため、台座部の体積分の容積が電極体をケースの内部に収納可能な容積として利用することができない。つまり、蓋板の台座部の体積分の容積がケースの容積から損なわれる。蓋板の台座部の体積分の容積が電池の蓄電に寄与しないため、電池の単位体積あたりの蓄電容量が低下する。
【0009】
この種の問題は、電池に限られず、キャパシタ(電気二重層キャパシタ等)についても同様である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので、蓄電容量を低下させることなく、しかも、ケース本体の開口部の開口縁と該開口部を覆う蓋板との合わせ目がレーザ溶接される際に、レーザ光がケースの内部に入り込まないようにすることができる蓄電素子及び蓋板の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る蓄電素子は、
互いに絶縁された正極板及び負極板を含む電極体と、
該電極体を収容するケースとを備え、
該ケースは、開口部を有するケース本体と、該ケース本体の該開口部の開口縁に載置され、該開口部を覆う蓋板とを備え、
ケース本体は、開口縁に段差部を有し、
該段差部は、開口縁において該開口縁の延びる方向に隣り合う部位より凹んでいる部位であり、
蓋板は、ケース本体の開口部に挿入される突部を有し、
該突部のケース本体への挿入方向の寸法は、
前記蓋板の外面から前記突部の先端までの前記挿入方向の寸法が当該蓋板の外面から前記段差部までの前記挿入方向の寸法より大きくなる大きさであり、
該突部の一部が段差部とケース本体の内側で対向し、
ケース本体の開口縁と蓋板とが対向している部位において、開口縁の延びる方向における少なくとも段差部と蓋板とが対向している部位がレーザ溶接されている。
【0013】
かかる構成によれば、蓋板がケース本体の開口部の開口縁に載置されると、ケース本体の開口縁が有する段差部によって蓋板と開口縁との間に隙間が形成される。しかし、ケース本体の外側から見たこの隙間の内側には、蓋板の突部が配置されている。そのため、ケース本体の開口部の開口縁と蓋板との合わせ目をレーザ溶接する際に、レーザ光がこの隙間を通過しても、レーザ光は、蓋板の突部でその行く手を遮られ、ケースの内部には入り込まない。しかも、突部は、蓋板に部分的に設けられているにすぎず、突部の体積分の容積がケースの容積から部分的に損なわれるだけで済み、ケース内部の容積が大幅に低下することはない。
【0014】
ここで、本発明に係る蓄電素子の一態様として、
蓋板は、突部を有する箇所の外面側に凹部を備える
ようにすることができる。
【0015】
かかる構成によれば、突部が蓋板に設けられることにより、蓋板は、その突部の体積に相当する重量が増加し得る。ところが、突部を有する箇所の外面側に凹部が設けられることにより、その凹部の容積に相当する重量を減らすことができる。よって、突部は、蓋板の重量の増加を凹部によって抑えつつ、レーザ光がケースの内部に入り込まないようにレーザ光を遮ることができる。
【0016】
また、本発明に係る蓄電素子の他態様として、
ケース本体は、有底角筒状であり、
段差部は、ケース本体の開口縁の少なくとも一つの辺に亘っており、
突部は、少なくとも当該一つの辺に対応して形成されている
ようにすることができる。
【0017】
かかる構成によれば、ケース本体が有底角筒状である場合、段差部がケース本体の開口縁の少なくとも一つの辺に亘って形成され、隙間は、蓋板と開口縁のこの辺との間に形成される。しかし、ケース本体の外側から見たこの隙間の内側には、蓋板の突部が配置されている。そのため、レーザ溶接する際にこの隙間をレーザ光が通過しても、蓋板の突部でレーザ光の行く手が遮られ、レーザ光がケースの内部に入り込まない。しかも、突部は、段差部が形成されたケース本体の開口縁の前述の辺に対応して部分的に形成されているにすぎず、突部の体積分の容積がケースの容積から部分的に損なわれるだけで済み、ケース内部の容積が大幅に低下することはない。
【0018】
この場合、
ケース本体は、有底四角筒状であり、
段差部は、ケース本体の開口縁のうちの対向する一対の辺のそれぞれに亘っており、
突部は、少なくとも当該一対の辺のそれぞれに対応して形成されている
ようにすることができる。
【0019】
かかる構成によれば、ケース本体が有底四角筒状である場合、段差部がケース本体の開口縁のうちの対向する一対の辺のそれぞれに亘って形成され、隙間は、蓋板と開口縁の少なくともこの一対の辺との間に形成される。しかし、ケース本体の外側から見たこの隙間の内側には、蓋板の突部が配置されている。そのため、レーザ溶接する際にこの隙間をレーザ光が通過しても、蓋板の突部でレーザ光の行く手が遮られ、レーザ光がケースの内部に入り込まない。しかも、突部は、段差部が形成されたケース本体の開口縁の前述の一対の辺のそれぞれに対応して部分的に形成されているにすぎず、突部の体積分の容積がケースの容積から部分的に損なわれるだけで済み、ケース内部の容積が大幅に低下することはない。
【0020】
また、本発明に係る蓄電素子の別の態様として、
突部は、ケース本体の開口縁の内側に沿って環状に形成されている
ようにすることができる。
【0021】
かかる構成によれば、段差部がケース本体の開口縁のどの位置に形成されても、蓋板と開口縁との間にできた隙間の内側には、蓋板の突部が配置されている。そのため、レーザ溶接する際にこの隙間をレーザ光が通過しても、蓋板の突部でレーザ光の行く手が遮られ、レーザ光がケースの内部に入り込まない。しかも、突部は、ケース本体の開口縁の内側に沿って環状に形成されているにすぎず、突部の体積分の容積がケースの容積から部分的に損なわれるだけで済み、ケース内部の容積が大幅に低下することはない。
【0022】
また、本発明に係る蓄電素子のさらに別の態様として、
突部は、ケース本体の開口縁の内面に内接又は近接している
ようにすることができる。
【0023】
かかる構成によれば、ケース本体の開口部の開口縁に載置された蓋板の突部がケース本体の開口縁の内面に当接することにより、蓋板を所定の位置に位置決めすることができる。
【0024】
また、本発明に係る蓄電素子の別の態様として、
蓋板は、ケース本体の開口部に挿入されて開口縁の内面に内接又は近接するケース内側部をさらに備え、
突部は、該ケース内側部から突出している
ようにすることができる。
【0025】
かかる構成によれば、ケース本体の開口部の開口縁に載置された蓋板のケース内側部がケース本体の開口縁の内面に当接することにより、蓋板を所定の位置に位置決めすることができる。また、蓋板と開口縁との間にできた隙間の内側には、ケース内側部で嵩上げされた突部が配置されている。そのため、レーザ溶接する際にこの隙間をレーザ光が通過しても、ケース内側部又は突部の何れかでレーザ光の行く手が遮られ、レーザ光がケースの内部に入り込まない。
【0026】
本発明に係る蓋板の製造方法は、
互いに絶縁された正極板及び負極板を含む電極体を収容するケース本体の開口部を覆う蓋板の製造方法であって、
蓋板がケース本体の開口部の開口縁に載置された状態で、該開口縁に形成された段差部とケースの内側で対向することとなる突部を、蓋板の該当箇所を外面から内面に向けてコイニング加工することにより形成する。
【0027】
かかる構成によれば、蓋板がケース本体の開口部の開口縁に載置されると、ケース本体の開口縁が有する段差部によって蓋板と開口縁との間に隙間が形成される。しかし、ケース本体の外側から見たこの隙間の内側には、蓋板の突部が配置されている。そのため、ケース本体の開口部の開口縁と蓋板との合わせ目をレーザ溶接する際に、レーザ光がこの隙間を通過しても、レーザ光は、蓋板の突部で行く手が遮られ、ケースの内部には入り込まない。しかも、突部は、蓋板をコイニング加工することにより形成されており、蓋板の重量が突部を設けたことにより増加することはない。そのため、ケース内部の容積が低下することはない。
【0028】
ここで、本発明に係る蓋板の製造方法の一態様として、
ケース本体の開口縁に載置される蓋板の周縁部を圧縮成形する
ようにすることができる。
【0029】
かかる構成によれば、蓋板の周縁部が圧縮成形されることにより、相対的に蓋板の周縁部以外の部分がケース本体の内側に入り込む。突部は、ケース本体の内側に蓋板が入り込んだ分だけ嵩上げされる。そのため、レーザ溶接する際にこの隙間をレーザ光が通過しても、嵩上げされた蓋板の突部でレーザ光の行く手が遮られ、レーザ光がケースの内部に入り込まない。
また、本発明に係る蓋板の製造方法は、
互いに絶縁された正極板及び負極板を含む電極体を収容するケース本体と、該ケース本体の開口部を覆う蓋板とを備えた蓄電素子の製造方法であって、
前記
開口部の開口縁の延びる方向に隣り合う部位より凹んでいる部位である段差部が形成されたケース本体の該開口縁に、前記ケース本体の前記開口部に挿入される突部を有する蓋板が、前記突部の一部が前記段差部と前記ケース本体の内側で対向するように載置されることと、
前記ケース本体の前記開口縁と前記蓋板とが対向している部位において、前記開口縁の延びる方向における少なくとも前記段差部と前記蓋板とが対向している部位がレーザ溶接されることと、を備え、
前記突部の前記ケース本体への挿入方向の寸法は、前記蓋板の外面から前記突部の先端までの前記挿入方向の寸法が当該蓋板の外面から前記段差部までの前記挿入方向の寸法より大きくなる大きさである。
【発明の効果】
【0030】
以上の如く、本発明によれば、蓄電容量を低下させることなく、しかも、ケース本体の開口部の開口縁と蓋板との合わせ目がレーザ溶接される際に、ケースの内部にレーザ光が入り込まないようにすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係る蓄電素子の一実施形態である電池について、図面を参酌しつつ説明する。本実施形態に係る電池は、非水電解質二次電池、より詳しくは、リチウムイオン二次電池である。本実施形態に係る電池は、
図1〜
図8に示す如く、開口部を有するケース本体2と、該ケース本体2の開口部の開口縁に載置され、開口部を塞いで密閉する蓋板3とで構成されるケース1を備えている。また、蓋板3には、ケース1内に収納された電極体4と電気的に接続された端子構造9が設けられている。
【0033】
ケース1のケース本体2及び蓋板3は、
図1〜
図3に示すように、アルミニウム又はアルミニウム合金のアルミニウム系金属材料で形成される。ケース本体2は、長円筒形状にされた巻回型の電極体4を収納すべく、幅方向に偏平な有底角筒状である。蓋板3は、ケース本体2の開口部に対応した長方形状の板材である。
【0034】
ケース本体2は、長方形状の底部2aの周縁に、対向する一対の側板部2b,2bと対向する一対の端板部2c,2cとが第一方向A1(高さ方向)に立設されたものである。長方形状の底部2aの短手方向である第二方向A2に沿った縁に一対の端板部2c,2cが立設し、底部2aの長手方向である第三方向A3に沿った縁に一対の側板部2b,2bが立設する。ケース本体2は、一対の端板部2c,2cが(一対の側板部2b,2bよりも)幅狭とされることで、奥行きの小さい薄型の有底四角筒状に形成されている。
【0035】
一対の側板部2b,2bのそれぞれは、底部2a側に設けられる第一辺P1と、該第一辺P1に対向する第二辺P2と、第一方向A1に沿った一対の辺P3,P4を有する。一対の端板部2c,2cのそれぞれも同様に、底部2a側に設けられる第一辺P1と、該第一辺P1に対向する第二辺P2と、第一方向A1に沿った一対の辺P3,P4を有する。一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2及び一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2が包囲する領域には、底部2aと対応した開口部2dが形成されている。
【0036】
ところで、ケース本体2の製造過程において、開口部2dの開口縁には、ばりのような余分な部分が残される。開口部2dの開口縁には、その余分な部分を取り除くために、ケース本体2の一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2に対応する領域と、一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2に対応する領域とにトリミングが行われる。これにより、一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2に対応する領域と、一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2に対応する領域とに高低差ができ、
図8に示すような段差部Sが形成される(以下、この段差部Sを「トリミング段差部S」と称する)。
【0037】
本実施形態では、トリミング段差部Sは、ケース本体2の開口縁のうちの対向する一対の辺のそれぞれをトリミングすることで形成される。このトリミング段差部Sは、ケース本体2の開口縁に設けられる領域ができるだけ減るように、幅の短い一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2を一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2よりも低くなるようにトリミングすることにより、一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2に形成される。このトリミング段差部Sは、開口縁を形成する際の加工方法や加工精度、また、ばりのような余分な部分をどの程度許容できるかによって形成する位置が決まる。例えば、本実施形態のような長方形状の開口縁を有するケースは、深絞り加工により有底角筒状のケースを形成した後、開口縁を設けたい箇所を切断することで製造されるが、開口縁を設けたい箇所を切断する際、長方形状の長辺に沿って平行に切断すると、一方の短辺部で切断が始まり、他方の短辺部で切断が終了する。このように製造すると、一対の短辺部でばりのような部分が残されるため、一対の短辺部に沿ってトリミング段差部Sが形成されるようにする。ただし、切断が終了する位置に比べ、切断が始まる位置では、ばりのような部分が残される量が少ないため、切断が終了する位置にのみトリミング段差部Sが形成されるようにしても良い。その他、トリミング段差部Sは、一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2の少なくとも一部に局所的に形成されるようにしても良いし、全域に及び形成されるようにしても良い。
【0038】
蓋板3は、
図4に示すように、長方形状に形成されている。蓋板3には貫通孔31がそれぞれ第三方向A3に間隔をあけて形成されている。蓋板3は、
図1〜
図4に示すように、中央部に円形状のガス排出弁32が一体的に形成されている。ガス排出弁32には、略Y字状の薄肉部が形成され、内圧が異常に上昇した場合に薄肉部が裂けて減圧できるようになっている。蓋板3のガス排出弁32の一端側には、小径の注液孔33が形成され、注液後に栓体13によって閉鎖されるようになっている。
【0039】
蓋板3は、
図5及び
図6に示すように、ケース本体2の開口縁に形成されるトリミング段差部Sとケース1の内側で対向する突部を備える。本実施形態における突部は、蓋板3から線状に突出した突条34を例に説明する。突条34(突部)は、蓋板3の下面に偏在する。この突条34は、トリミング段差部Sが一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2に設けられることに伴い、少なくとも一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2に対応して形成される。突条34は、ケース本体2の開口縁の内面に内接するように蓋板3に設けられる。より具体的には、突条34は、蓋板3の周縁部のケース本体2の開口縁に当接する領域よりも内側の端板部2cの第二辺P2に沿って設けられ、その両端は、一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2の一部にまで到達している。突条34は、ケース本体2の一対の端板部2c,2cに沿って、蓋板3からケース本体2の内側に向かって突出している。突条34は、コイニング加工することにより形成される。つまり、突条34は、蓋板3の上面(外面)側を凹状に凹ませて、蓋板3の下面(内面)側を凸状に隆起させた部分である。凹部35は、突条34が形成された蓋板3の下面(内側)の位置に対応する上面(外面)側に形成される。凹部35が蓋板3の上面を凹ませた容積は、蓋板3の下面から隆起した突条34の体積と略同じとなる。このとき、突条34は、その先端部が円弧状に形成される。このため、蓋板3をケース本体2に嵌める際、突条34とケース本体2の内側とがこすれることによる金属粉等の発生を抑制することができる。
【0040】
蓋板3は、
図7に示すように、周縁部の下面側を厚さ方向に圧縮成形させた薄肉部36を有する。薄肉部36は、蓋板3の周縁部以外の部分よりも薄肉になった部分であり、周縁部の下面側を蓋板3の厚さ方向に一段下げて形成した部分である。薄肉部36が設けられることにより、蓋板3には、該蓋板3がケース本体2の開口部2dに挿入されて開口縁の内面に内接するケース内側部37が形成される。薄肉部36は、蓋板3の全周、且つ、ケース本体2の開口部2dの開口縁と対向する部分に設けられる。
【0041】
ここで、突条34の厚さ方向の高さについて、
図8を参照しつつ説明する。ケース内側部37の厚さ方向の高さがH0のとき、蓋板3の薄肉部36が設けられる周縁部の高さH1は、このケース内側部37の高さH0よりも低くなっている(H1<H0)。突条34は、蓋板3の薄肉部36が設けられていないケース内側部37の下面から突出しているため、突条34自体の厚さ方向の高さがH2であるとすると、突条34は、蓋板3の上面から、ケース内側部37の高さH0に突条34自体の高さH2を加えた高さ(=H0+H2)を有することになる。
【0042】
一方、トリミング段差部Sを形成したことにより蓋板3とケース本体2の開口部2dの開口縁との間に形成される隙間Gの下端の位置は、トリミング段差部S自体の高低差がH3であるとすると、蓋板3の上面から、蓋板3の薄肉部36が設けられた周縁部の高さH1にトリミング段差部S自体の高低差H3を加えた高さ(=H1+H3)となる。この高さを、蓋板3の上面からの突条34の高さが超えるように、突条34自体の高さH2(H2≧H1+H3−H0)が設定されている。このことから、蓋板3の周縁部に薄肉部36が設けられることにより、突条34自体の高さH2は、蓋板3の周縁部に薄肉部36が設けられない場合と比較して、薄肉部36でケース内側部37の高さH0から薄くなった分(H0−H1)だけ突条34の高さH2を嵩上げすることができる。言い換えると、薄肉部36でケース内側部37の高さH0を薄くした分だけトリミング段差部Sの高低差H3を大きくしてもそのままの突条34の高さで蓋板3とケース本体2の開口部2dの開口縁との間の隙間Gを遮ることができる。なお、本実施形態に係るトリミング段差部Sは、ケース本体2の開口縁において内周面側から外周面側に向かって低くなるように傾斜している。言い換えると、トリミング段差部Sの高低差H3が開口縁の内周面側から外周面側に向かって大きくなっている。上記の突条34の高さ関係において、トリミング段差部S自体の高低差H3は、開口縁の内周面側の高低差で規定することが好ましい。
【0043】
電極体4は、
図3に示すように、帯状の正極シート5と帯状の負極シート6とを、その間に帯状のセパレータ7を挟んだ状態で、左右の異なる方向にずらし、左右方向の回転軸を中心に上下に長円となる長円筒形状に巻回したものである。電極体4は、絶縁性シートで形成した絶縁カバー(図示しない)で全体が覆われ、ケース1と絶縁された状態で、該ケース1内に収納されている。正極シート5は、アルミニウム箔の表面に正極活物質を担持させたものである。負極シート6は、銅箔の表面に負極活物質を担持させたものである。正極シート5及び負極シート6は、それぞれ左右のずれ方向の端縁部に、活物質の未塗工部を有している。これにより、電極体4の左右の端部では、アルミニウム箔や銅箔が露出し、これら電極の金属箔が巻回された巻き束状のままはみ出している。
【0044】
また、電極体4の左右の端部にはみ出した金属箔には、それぞれ集電体8が電気的に接続されている。集電体8は、上下に長尺な導電性金属部材である。より詳しくは、正極の集電体8は、アルミニウム又はアルミニウム合金を用いて形成され、負極の集電体8は、銅又は銅合金を用いて形成されている。集電体8の上部は、
図7に示すように、水平に折り曲げられて接続部8aとされる。該接続部8aより下方の部分は、前後に二股に分けられて下方に突出している。そして、この二股に分けられた部分は、電極体4の端部と共に、図示しない挟持板に挟まれて、超音波溶接等により接続固定されている。
【0045】
端子構造9は、
図3及び
図7に示すように、正極の端子構造9と負極の端子構造9とを備えている。各端子構造9は、蓋板3の左右の貫通孔31を内外で挟むようにして配置された樹脂プレート10及び外部ガスケット(ガスケット)11と、該樹脂プレート10及び外部ガスケット11を介して貫通孔31に挿通され、集電体8の接続部8aと電気的に接続される外部端子12とを備えている。これにより、ケース1内の電極体4と外部端子12とが電気的に接続される。
【0046】
外部端子12は、負極外部端子12と正極外部端子12とからなり、頭部12aと、その下面中央部から下方に向かって延びる軸部12bとで構成されている。頭部12aの表面(露出面)には、図示しないバスバーが溶接により接続される。負極外部端子12は、銅又は銅合金を用いて形成され、正極外部端子12は、アルミニウム又はアルミニウム合金を用いて形成される。
【0047】
このような構造の電池1を製造する際、まず、正極シート5、負極シート6、セパレータ7及び集電体8が組み付けられた電極体4がケース本体2の開口部2dから収容される。次いで、蓋板3がケース本体2の開口部2dに対して突条34で位置決めされ、蓋板3がケース本体2の開口部2dの開口縁の適当な位置に載置される。蓋板3は、ケース本体2の開口部2dとの合わせ目を全周に亘ってレーザ溶接されることでケース本体2に接合され、ケース本体2の開口部2dは、蓋板3によって塞がれ、ケース1が密閉される。ケース1が密閉された後、外部ガスケット11が蓋板3に載置され、外部端子12が外部ガスケット11の開口部(図示せず)、蓋板3の貫通孔31、そして、ケース1内に配置される集電体8の接続部8aの開口部(図示せず)に挿通され、ケース1の外部から外力が加えられることにより、外部端子12の先端部がかしめられ、外部端子12と電極体4とが電気的に接続され、電池1が完成する。
【0048】
このように、本実施形態に係る電池1によれば、蓋板3がケース本体2の開口部2dの開口縁に載置されると、ケース本体2の開口縁が有するトリミング段差部Sによって蓋板3と開口縁との間に隙間Gが形成される。しかし、ケース本体2の外側から見たこの隙間Gの内側には、蓋板3の突条34が配置されている。そのため、ケース本体2の開口部2dの開口縁と蓋板3との合わせ目をレーザ溶接する際に、レーザ光Lがこの隙間Gを通過しても、レーザ光Lは、蓋板3の突条34でその行く手が遮られ、ケース1の内側に突き抜けない。しかも、突条34は、トリミング段差部Sが形成された一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2のそれぞれ全域に対応して部分的に設けられているにすぎず、突条34の体積分の容積がケース1の容積から部分的に損なわれるだけで済み、ケース1内部の容積が大幅に低下することはない。
【0049】
更に、突条34が蓋板3に設けられることにより、蓋板3は、その突条34の体積に相当する重量が増加し得る。ところが、突条34を有する箇所の外面側に凹部35が設けられることにより、その凹部35の容積に相当する重量を減らすことができる。よって、突条34は、蓋板3の重量の増加を凹部35によって抑えつつ、レーザ光Lがケース1の内側に突き抜けないようにレーザ光Lを遮ることができる。特に、この蓋板3の製造方法によれば、突条34は、蓋板3をコイニング加工することにより形成されており、蓋板3の重量が突条34を設けたことにより増加することがない。そのため、電池1の単位重量あたりの蓄電容量も低下することはない。
【0050】
また、蓋板3がケース本体2の開口部2dの開口縁に載置される際に、蓋板3のケース内側部37がケース本体2の開口縁の内面に当接することにより、蓋板3を所定の位置に位置決めすることができる。また、蓋板3の周縁部が圧縮成形されることにより、相対的に蓋板3のケース内側部37がケース本体2の内側に入り込む。突条34は、ケース本体2の内側に蓋板3が入り込んだ分だけ嵩上げされる。そのため、レーザ溶接する際にこの隙間Gをレーザ光Lが通過しても、嵩上げされた蓋板3の突条34でレーザ光Lの行く手が遮られ、レーザ光Lがケース1の内側に突き抜けない。
【0051】
尚、本発明に係る蓄電素子は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0052】
例えば、上記実施形態において、突条34が一対の端板部2c,2cの第二辺P2,P2と一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2の端部の一部とのそれぞれに対応して蓋板3に偏在して形成される例を示した。しかしながら、突条34は、トリミング段差部Sとケース1の内部で対向する位置であれば、どの位置に設けられていてもよい。例えば、
図9に示すように、突部134,134は、一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2のそれぞれに対応して形成されていてもよい。一対の突部134,134は、一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2の全域に沿って形成されるとともに、その両端部は、一対の側板部2b,2bと一対の端板部2c,2cとの接続部にまで至る。つまり、突部134,134は、端部が内側に屈曲し、且つ、その端部間が直線状に形成されている。段差部がケース本体2の開口縁のうちの一対の側板部2b,2bの第二辺P2,P2に設けられる場合であれば、レーザ光の突き抜けを防止することができる。また、蓋板103に一対の突部134,134が設けられる構成によれば、レーザ突き抜け防止に加えて、蓋板103をケース本体2の開口部2dにおける第二方向A2に位置決めすることができる。
【0053】
また、
図10に示すように、突部234がケース本体2の開口縁の内側に沿って環状に形成されていてもよい。段差部がケース本体2の開口縁のどの位置に形成されても、蓋板203と開口縁との間にできた隙間の内側には、蓋板203の突部234が配置される。レーザ溶接する際にこの隙間をレーザ光が通過しても、蓋板203の突部234でレーザ光の行く手が遮られ、レーザ光がケース1の内部に突き抜けない。また、突部234は、ケース本体2の開口縁の内側に沿って環状に形成されているにすぎず、突部234の体積分の容積がケース1の容積から部分的に損なわれるだけで済み、ケース1内部の容積が大幅に低下することはない。また、蓋板203に環状の突部234が設けられる構成によれば、レーザ突き抜け防止に加えて、さらに、蓋板203をケース本体2の開口部2dにおける第二方向A2及び第三方向A3の何れに対しても位置決めすることができる。
【0054】
また、
図11に示すように、突部334がケース本体2の開口縁のうちの側板部2b,2bと端板部2c,2cとの間の接続部(ケース本体2の隅)のそれぞれに対応して形成されていてもよい。なお、突部334は、ケース本体2の接続部のそれぞれに対応して形成されてもよいし、その接続部の一部に対応して形成されていてもよい。この場合、ケース本体2の角がトリミングされて、段差部がケース本体2の開口縁の接続部に形成されておれば、レーザの突き抜けを防止することができる。また、ケース本体2のすべての接続部に対応して突部334が設けられる構成によれば、レーザ突き抜け防止に加えて、蓋板303は、ケース本体2の開口部2dにおける第二方向A2及び第三方向A3の何れに対しても位置決めすることができる。
【0055】
上記実施形態において、突部34がケース本体2の開口縁のうちの対向する辺のそれぞれに対応して形成される例を示した。しかしながら、
図12に示すように、突部434は、少なくともケース本体2の開口縁のうちの1つの辺に対応して形成されておればよい。しかも、この突部434は、この一つの辺の一部に対応して局所的に形成されていてもよい。例えば、ケース1の向きを光学的に検知するためケース本体2の開口部2dに切れ目や凹部などがあることにより段差部が形成される場合、この突部434がこの段差部が形成された位置に対応しておれば、レーザ溶接の際にレーザ光が突部434によってその行く手が遮られる。
【0056】
また、
図13に示すように、一対の突部534,534は、その両端部がケース本体2の開口部2dにおける側端部2b,2bに当接又は近接し、その中央部が端板部2c,2cに当接又は近接し、その両端部と中央部との間の部分がケース本体2の接続部に当接又は近接していなくてもよい。この場合、段差部がケース本体2の開口縁のうちの一対の短板部2c,2cの第二辺P2,P2に設けられる場合であれば、レーザ光の突き抜けを防止することができる。また、蓋板503に一対の突部534,534が設けられる構成によれば、レーザ突き抜け防止に加えて、蓋板503をケース本体2の開口部2dにおける第二方向A2及び第三方向A3に位置決めすることができる。
【0057】
また、上記実施形態において、突条34(突部)がケース本体2の開口縁の内面に内接する例を示した。しかしながら、
図14に示すように、突部634がケース本体2の開口縁の内面に近接していてもよい。この場合においても、突部634は、ケース本体2の開口縁と蓋板603との合わせ目に対して平行にレーザ光Lが照射されて、蓋板603と開口縁との間にできた隙間Gから内側に突き抜けたレーザ光Lの行く手を遮り、レーザ光Lがケース1の内部に入り込まないようにできる。
【0058】
また、上記実施形態において、蓋板3の周縁部に薄肉部36が設けられる例を示した。しかしながら、
図15に示すように、蓋板3が薄肉部36を備えていなくてもよく、段差部により蓋板703と開口縁との間にできた隙間Gを突部734のみで塞ぎ、この隙間Gを通過するレーザ光Lの行く手を遮り、レーザ光Lがケース1の内部に突き抜けないようにすることができる。また、
図16に示すように、更に、突部834がケース本体2の開口縁の内面に近接していてもよい。この場合においても、突部834は、ケース本体2の開口縁と蓋板803との合わせ目に対して平行にレーザ光Lが照射されて、蓋板803と開口縁との間にできた隙間Gから内側に突き抜けたレーザ光Lの行く手を遮り、レーザ光Lがケース1の内部に入り込まないようにできる。
【0059】
また、上記実施形態において、突条34が蓋板3の両端側に一対設けられる例を示した。しかしながら、
図14〜
図16に示すように、蓋板603,703,803の一辺側にのみに突部634,734,834が設けられてもよい。この場合、段差部がケース本体2の開口縁の一辺に設けられる場合であれば、レーザの突き抜けを防止することができる。
【0060】
上記実施形態において、ケース本体2が有底四角筒状であり、蓋板3が長方形状の板材である例を示した。つまり、ケース1が四角箱状である例を示した。しかしながら、
図17に示すように、ケース本体902は、開口縁902dが複数のコーナー部902eと、互いに隣り合うコーナー部902e間をそれぞれ繋ぐ複数の辺902b,902b,902c,902cとを有する角形状であっても本発明を適用することができる。複数の辺902b,902bは、上記実施形態における側板部2b,2bに対応する。複数の辺902c,902cは、上記実施形態における端板部2c,2cに対応する。このようなコーナー部902eを有する角形状のケース本体902の場合、
図18に示すように、一対の突部934,934は、隣り合う2つのコーナー部902e,902eとその間の辺902cとに内接又は近接するように蓋板903に設けられる。一対の突部934,934は、隣り合う2つのコーナー部902e,902eとその間の辺902cとに沿って形成され、所謂、Cの字状に形成される。このように形成されることにより、蓋板903がケース本体902の開口部902dの開口縁に載置された際、複数の蓋板903の突部934は、ケース本体902の開口縁の複数のコーナー部902eのそれぞれに内接又は近接する。この場合においても、段差部がこれらの複数のコーナー部902eに形成されておれば、突部934は、蓋板903と開口縁との間にできた隙間から内側に突き抜けたレーザ光の行く手を遮り、レーザ光がケース1の内部に入り込まないようにできる。突部934は、ケース本体902の開口部902dのうちの複数のコーナー部902eのそれぞれに形成されているにすぎず、突部934の体積分の容積がケースの容積から部分的に損なわれるだけで済み、ケース1内部の容積が大幅に低下することはない。また、蓋板903に一対の突部934,934が設けられる構成によれば、レーザ突き抜け防止に加えて、蓋板903をケース本体2の開口部2dにおける第二方向A2及び第三方向A3に位置決めすることができる。
【0061】
なお、一対の突部934,934は、複数のコーナー部902eの少なくとも1つに内接又は近接するように蓋板903に設けられていてもよい。この場合においても、段差部がこれらの複数のコーナー部902eに形成されておれば、突部934は、蓋板903と開口縁との間にできた隙間から内側に突き抜けたレーザ光の行く手を遮り、レーザ光がケース1の内部に入り込まないようにできる。
【0062】
図19及び
図20に示すように、ケース本体が有底円筒状であり、蓋板1003,1103がケース本体の開口部を塞ぐ、円形状の板材であるケースであっても本発明を適用することができる。この場合、
図19に示すように、突部1034がケース本体の内側全周に対向するように環状に蓋板1003に設けられてもよいし、
図20に示すように、突部1134がケース本体の内側の一部に対向するように円弧状に蓋板1103に設けられていてもよい。これらの形態においても、突部1034,1134は、ケース本体2の開口部2dの開口縁に段差部が形成された位置に対応しておれば、レーザ溶接の際にレーザ光がケース本体の内部に突き抜けることが突部1034,1134によって抑制される。
【0063】
また、正極の集電体8及び正極の外部端子12は、アルミニウム又はアルミニウム合金を用いて形成され、負極の集電体8及び負極の外部端子12は、銅又は銅合金を用いて形成される例を示した。しかしながら、電池の種類に応じた導電性金属材料であれば、これらの材料は任意である。また、上記実施形態において、外部端子12の材料についても例示した。しかしながら、強度や導電性等の特性が適合する導電性金属材料であれば、これらの材料も任意である。
【0064】
また、電極体4は、上記実施形態の如く、長円筒形状の巻回型のものには限定されず、他の形状のものでもよく、例えば、複数の正極シートと複数の負極シートとがセパレータを介して交互に積層された積層型のものであってもよい。
【0065】
また、上記実施形態において、ケース1がアルミニウム合金や鋼等を用いて形成される例を示した。しかしながら、ケース1(ケース本体2及び蓋板3)の材質は金属製材料であれば、任意である。また、ケース1(ケース本体2及び蓋板3)の形状や構造も上記実施形態に限定されず、任意である。
【0066】
また、上記実施形態において、ケース本体2にトリミング段差部Sがある例を示した。しかしながら、段差部は、ケースの向きを光学的に検知するために開口部の一部に意図的に切れ目や凹部を形成する場合もある。また、段差部は、各部材の製造時の寸法精度の誤差や、わずかな凹凸などによっても意図せず形成される場合もある。これらの場合においても、本発明は適用可能である。
【0067】
また、上記実施形態において、薄肉部36が蓋板3を圧縮形成されて製造される例を示した。しかしながら、薄肉部の蓋板に形成する方法は、これに限定されるものではなく、例えば、薄肉部が形成されるような金型で蓋板を一体成型しても良く、蓋板自体をプレス加工で製造する際に、薄肉部が形成されるようにプレスしても良い。
【0068】
また、上記実施形態において、リチウムイオン二次電池について説明した。しかしながら、電池の種類や大きさ(容量)は任意である。
【0069】
また、本発明は、リチウムイオン二次電池に限定されるものではない。本発明は、種々の二次電池、その他、一次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタにも適用可能である。