(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明の便宜上、搬送方向をX方向、搬送方向に垂直な方向をY方向と定義して、これらの方向を各図に適宜表示する。
【0012】
図1および
図2は、本実施の形態に係る浮上搬送装置1の正面図および背面図であり、
図3(A)および
図3(B)は、
図1に示す浮上搬送装置1のA−A断面図およびB−B断面図である。また、
図4(A)は、
図3(A)に示す浮上搬送装置1のA部拡大図であり、
図4(B)は、
図3(B)に示す浮上搬送装置1のB部拡大図である、また、
図5(A)は、
図3(A)に示す浮上搬送装置1のC部拡大図であり、
図5(B)は、
図3(B)に示す浮上搬送装置1のD部拡大図である。
【0013】
本実施の形態に係る浮上搬送装置1は、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネルに用いられる大型ガラス基板等といった薄板状の搬送対象を浮上させて非接触で搬送する。図示するように、浮上搬送装置1は、搬送面300、400から搬送対象を浮上させて非接触で搬送するための搬送レール2と、不図示の給気ポンプに接続された給気用ホース7a、7bと、不図示の吸引ポンプに接続された吸引用ホース8と、給気用ホース7aを介して給気ポンプから供給される圧縮気体を搬送レール2内に導入するための給気用マニホールド5と、給気用ホース7bを介して給気ポンプから供給される圧縮気体を搬送レール2内に導入するとともに、吸引用ホース8を介した吸引ポンプの吸引により生じる負圧で搬送レール2内から吸気する給気兼吸引用マニホールド6と、搬送レール2に給気用マニホールド5および給気兼吸引用マニホールド6を連結するためのジョイント9と、を備えて構成される。
【0014】
搬送レール2は、搬送対象に対するレジスト塗布等の作業領域2aに配置される作業用レール4と、搬送方向(X方向)において作業領域2aの前方に位置する搬入領域2bおよび後方に位置する搬出領域2cのそれぞれに配置される搬入出用レール3と、を備えている。ここで、作業領域2aにおいては、搬送対象の浮上量を高精度に維持することが要求される。一方、搬入領域2bおよび搬出領域2cにおいては、作業領域2aに比べて搬送対象の浮上量の要求精度は低い。
【0015】
搬入出用レール3は、搬送面300を有する第一搬入出用プレート30と、第一搬入出用プレート30に搬送面300の反対側から重ね合わされた第二搬入出用プレート31と、第一搬入出用プレート30と第二搬入出用プレート31との間に配置される絞りプレート32と、を備えている。第一搬入出用プレート30の搬送面300には、圧縮気体の噴出口301および排気用貫通穴302が複数形成されており、第二搬入出用プレート31の裏面(第一搬入出用プレート30の搬送面300の反対側に位置し、第一搬入出用プレート30と重なり合っていない方の面)310には、圧縮気体の給気口311および排気用貫通穴312が複数形成されている。なお、図面においては、簡略化のため、一部の噴出口301、排気用貫通穴302、給気口311、および排気用貫通穴312にのみ符号を付している。
【0016】
図6(A)は、第一搬入出用プレート30の正面図であり、
図6(B)は、
図6(A)に示す第一搬入出用プレート30のC−C断面図であり、
図6(C)は、
図6(A)に示す第一搬入出用プレート30の背面図である。
【0017】
図示するように、第一搬入出用プレート30の搬送面300には、複数の噴出口301および複数の排気用貫通穴302が格子状に交互に配されている。ここで、噴出口301および排気用貫通穴302の配列方向(
図6(A)のA1方向)は、搬送方向(X方向)に対して傾いていることが好ましい。このようにすることにより、噴出口301および排気用貫通穴302の配列方向を、搬送方向に対して平行あるいは垂直とした場合に比べて、搬送方向の垂直方向(Y方向)における噴出口301および排気用貫通穴302の配置密度を高めることができ、これにより、搬送方向に搬送対象をより安定に搬送することができる。
【0018】
また、第一搬入出用プレート30には、搬送面300に形成された噴出口301毎に、搬送面300の反対側の面である裏面(第二搬入出用プレート31に対向する面)303を貫通して搬送面300内の噴出口301に繋がる噴出用貫通穴304が形成されている。ここで、噴出用貫通穴304は、第一搬入出用プレート30の裏面303側の内径が搬送面300側の内径よりも大きい段付き貫通穴であり、噴出口301から噴出される圧縮気体に適度な絞り効果を付与することができる。なお、図面においては、簡略化のため、一部の噴出用貫通穴304にのみ符号を付してある。
【0019】
図7(A)は、第二搬入出用プレート31の正面図であり、
図7(B)は、
図7(A)に示す第二搬入出用プレート31のD−D断面図であり、
図7(C)は、
図7(A)に示す第二搬入出用プレート31の背面図である。
【0020】
図示するように、第二搬入出用プレート31の裏面310の反対側の面である上面313(第一搬入用プレート30に対向する面)から裏面310まで貫通して形成された複数の排気用貫通穴312は、第一搬入出用プレート30に形成された複数の排気用貫通穴302のそれぞれに対応付けられており、第二搬入出用プレート31の裏面310の上面313と第一搬入出用プレート30の裏面303とを対面させるように第二搬入出用プレート31を第一搬入出用プレート30に所定の位置にて重ね合わせた場合に、対応する第一作業用プレート40の排気用貫通穴302と繋がる位置に設けられている。
【0021】
また、第二搬入出用プレート31の裏面310内において、複数の給気口311は、搬送方向の垂直方向(Y方向)に沿って複数列に並んでいる。そして、図示していないが、第二搬入出用プレート31の裏面310には、給気口311の列の両側の位置に、給気用マニホールド5を固定するためのネジ穴が形成されている。
【0022】
また、第二搬入出用プレート31の上面313には、第一搬入出用プレート30の裏面303内における噴出用貫通穴304のレイアウトに応じた格子状の溝314が形成されている。この格子状の溝314は、第二搬入出用プレート31の上面313と第一搬入出用プレート30の裏面303とを対面させるように第二搬入出用プレート31を第一搬入出用プレート30に重ね合わせることにより、第一搬入出用プレート30に形成された複数の噴出用貫通穴304に繋がる。
【0023】
また、第二搬入出用プレート31には、裏面310に形成された給気口311毎に、給気口311と上面313に形成された溝314とを繋ぐ給気用貫通穴315が形成されている。これにより、第二搬入出用プレート31の上面313と第一搬入出用プレート30の裏面303とを対面させるように第二搬入出用プレート31を第一搬入出用プレート30に重ね合わせることにより、第二搬入用プレート31の上面313に形成された溝314は、第二搬入出用プレート31の裏面310に形成された給気口311に供給された圧縮気体を、第一搬入出用プレート30の搬送面300に形成された噴出口301から噴出させるための給気路として機能する。
【0024】
絞りプレート32には、図示していないが、板厚方向に貫く微細な貫通穴であるオリフィスが多数形成されている。絞りプレート32が、第一搬入出用プレート30の噴出用貫通穴304と第二搬入出用プレート31の溝314との間、および第一搬入出用プレート30の排気用貫通穴302と第二搬入出用プレート31の排気用貫通穴312との間に介在することにより、第一搬入出用プレート30の搬送面300の噴出口301から噴出される圧縮気体、および第一搬入出用プレート30の排気用貫通穴302に流入する気体に適度な絞り効果を付与することができる。
【0025】
作業用レール4は、搬送面400を有する第一作業用プレート40と、第一作業用プレート40に対して搬送面400の反対側に位置し、裏面する第二作業用プレート41と、第一作業用プレート40と第二作業用プレート41との間に配置される第三作業用プレート42と、第一作業用プレート40と第三作業用プレート42との間に配置される絞りプレート43と、を備えて構成される。第一作業用プレート40の搬送面400には、圧縮気体の噴出口401および吸引口402が複数形成されており、第二作業用プレート41の裏面(第一作業用プレート40の搬送面400の反対側に位置する面)410には、給気口411および排気口412がそれぞれ複数ずつ形成されている。なお、図面においては、簡略化のため、一部の噴出口401および吸引口402にのみ符号を付してある。
【0026】
図8(A)は、第一作業用プレート40の正面図であり、
図8(B)は、
図8(A)に示す第一作業用プレート40のE−E断面図であり、
図8(C)は、
図8(A)に示す第一作業用プレート40の背面図である。
【0027】
図示するように、第一作業用プレート40の搬送面400には、複数の噴出口401および複数の吸引口402が格子状に交互に配されている。ここで、噴出口401および吸引口402の配列方向(
図8(A)のA2方向)は、
図6(A)に示す噴出口301および排気用貫通穴302の配列方向A1と同様、搬送方向(X方向)に対して傾いていることが好ましい。このようにすることにより、噴出口401および吸引口402の配列方向を、搬送方向に対して平行あるいは垂直とした場合に比べて、搬送方向の垂直方向(Y方向)における噴出口401および吸引口402の配置密度を高めることができ、これにより、搬送方向に搬送対象をより安定に搬送することができる。
【0028】
また、第一作業用プレート40には、搬送面400に形成された噴出口401毎に、搬送面400の反対側の面である裏面(第三作業用プレート41に対向する面)403まで貫通して搬送面400の噴出口401に繋がる噴出用貫通穴404が形成されている。噴出用貫通穴404は、第一作業用プレート40の裏面403側の内径が搬送面400側の内径よりも大きい段付き貫通穴であり、噴出口401から噴出される圧縮気体に適度な絞り効果を付与することができる。さらに、第一作業用プレート40には、搬送面400に形成された吸引口402毎に、裏面403まで貫通して搬送面400の吸引口402に繋がる吸引用貫通穴405が形成されている。吸引用貫通穴405は、第一作業用プレート40の裏面403側の内径が搬送面400側の内径よりも大きい段付き貫通穴であり、吸引口402に吸引される気体に適度な絞り効果を付与することができる。なお、図面においては、簡略化のため、一部の噴出用貫通穴404、吸引用貫通穴405にのみ符号を付してある。
【0029】
図9(A)は、第三作業用プレート42の正面図であり、
図9(B)は、
図9(A)に示す第三作業用プレート42のG−G断面図であり、
図9(C)は、
図9(A)に示す第三作業用プレート42の背面図である。
【0030】
図示するように、第三作業用プレート42には、第一作業用プレート40に形成された吸引用貫通穴405毎に、第一作業用プレート40の裏面403と対面する一方の面(上面)420と、上面420と反対側に位置する、第二作業用プレート41と対向する他方の面(裏面)423とを貫通する吸引連結用貫通穴422が形成されている。この吸引連結用貫通穴422は、第三作業用プレート42の上面420と第一作業用プレート40の裏面403とを対面させるように第三作業用プレート42を第一作業用プレート40に所定の位置にて重ね合わせた場合に、対応する第一作業用プレート40の吸引用貫通穴405と繋がる位置に設けられている。
【0031】
また、第三作業用プレート42の上面420には、第一作業用プレート40の裏面403内における噴出用貫通穴404のレイアウトに応じた格子状の溝424が形成されている。この格子状の溝424は、第三作業用プレート42の上面420と第一作業用プレート40の裏面403とを対面させるように第三作業用プレート42を第一作業用プレート40に所定の位置にて重ね合わせることにより、第一作業用プレート40に形成された複数の噴出用貫通穴404と繋がる。また、第三作業用プレート42には、上面420に形成された溝424の溝底と裏面423とを貫通する少なくとも一つの噴出連結用貫通穴421が形成されている。これにより、第三作業用プレート42の上面420と第一作業用プレート40の裏面403とを対面させるように第三作業用プレート42を第一作業用プレート40に所定の位置にて重ね合わせることにより、第三作業用プレートの上面420に形成された溝424は、噴出連結用貫通穴421に供給された圧縮気体を、第一作業用プレート40の搬送面400に形成された噴出口401から噴出させるための給気路として機能する。なお、図面においては、簡略化のため、一部の噴出連結用貫通穴421、吸引連結用貫通穴422にのみ符号を付してある。
【0032】
図10(A)は、第二作業用プレート41の正面図であり、
図10(B)は、
図10(A)に示す第二作業用プレート41のF−F断面図であり、
図10(C)は、
図10(A)に示す第二作業用プレート41の背面図である。
【0033】
図示するように、第二作業用プレート41の裏面410内において、複数の給気口411は、搬送方向の垂直方向(Y方向)に沿って列状に並んでいる。同様に、複数の排気口412も、給気口411の列から所定の間隔をおいて、搬送方向の垂直方向(Y方向)に沿って列状に並んでいる。そして、図示していないが、第二作業用プレート41の裏面410には、例えば、給気口411の列と排気口412の列との間、および、これらの列の両側の位置に、給気兼吸引用マニホールド6を固定するためのネジ穴が形成されている。
【0034】
また、第二作業用プレート41には、裏面410に形成された給気口411毎に、裏面410の反対側の面である上面(第三作業用プレート42に対向する面)413を貫通して裏面410の給気口411に繋がる給気用貫通穴414が形成されている。ここで、給気口411は、第三作業用プレート42に形成された複数の噴出連結用貫通穴421のそれぞれに対応付けられており、第二作業用プレート41の上面413と第三作業用プレート42の裏面423とを対面させるように第二作業用プレート41を第三作業用プレート42に所定の位置にて重ね合わせた場合に、この給気口411に繋がる給気用貫通穴414が、この給気口411に対応する噴出連結用貫通穴421と繋がる位置に設けられている。
【0035】
また、第二作業用プレート41の上面413には、第三作業用プレート42の裏面423内における吸引連結用貫通穴422のレイアウトに応じた格子状の溝415が形成されている。この格子状の溝415は、第二作業用プレート41の上面413と第三作業用プレート42の裏面423とを対面させるように第二作業用プレート41を第三作業用プレート42に所定の位置にて重ね合わせることにより、第三作業用プレート42に形成された複数の吸引連結用貫通穴422に繋がる。また、第二作業用プレート41には、裏面410に形成された排気口412毎に、上面413に形成された溝415と排気口412とに繋がる排気用貫通穴416が形成されている。これにより、第二作業用プレート41の上面415と第三作業用プレート42の裏面423とを対面させるように第二作業用プレート41を第三作業用プレート42に所定の位置にて重ね合わせることにより、第二作業用プレート41の上面413に形成された溝415は、第三作業用プレート42の吸引連結用貫通穴422に吸引された気体を、排気用貫通穴416経由で、第二作業用プレート41の裏面410に形成された排気口412から排気するための吸引路として機能する。
【0036】
なお、ジョイント9の後述のフランジ91を第二作業用プレート41内に収容できるようにするため、
図5(B)に示すように、給気口411および排気口412の口径は、フランジ91の外径より大きく、また、給気用貫通穴414および排気用貫通穴416は、フランジ91の厚さより深い位置において口径がフランジ91の外径より小さくなる段付き貫通穴となっている。
【0037】
絞りプレート43には、図示していないが、板厚方向に貫く微細な貫通穴であるオリフィスが多数形成されている。絞りプレート43が、第一作業用プレート40の噴出用貫通穴404と第三作業用プレート42の溝424との間、および第一作業用プレート40の吸引用貫通穴405と第二作業用プレート42の吸引連結用貫通穴422との間に介在することにより、第一作業用プレート40の搬送面400の噴出口401から噴出される圧縮気体、および第一作業用プレート40の搬送面400の吸引口402に吸引される気体に適度な絞り効果を付与することができる。
【0038】
図2に示したように、給気用マニホールド5は、搬入出用レール3の第二搬入出用プレート31の裏面310に、この裏面310内において搬送方向の垂直方向(Y方向)に列状に並ぶ給気口311(
図7参照)を覆うように搬送方向の垂直方向(Y方向)に沿って配置される。給気用マニホールド5は、ボルト55によって第二搬入出用プレート31の裏面310側に固定される2列溝型アルミフレーム50と、2列溝型アルミフレーム50の長手方向(搬送方向の垂直方向)の両端部に取り付けられた一対のエンドプレート51と、2列溝型アルミフレーム50の下面502側に形成された2列のT字溝503のそれぞれに、2列溝型アルミフレーム50の長手方向に沿ってスライド自在に挿入された板バネ付きT字ナット52と、板バネ付きT字ナット52と螺合するボルト53によって2列溝型アルミフレーム50に固定される給気ニップル取付冶具54と、を備えて構成される。
【0039】
図11(A)は、2列溝型アルミフレーム50の正面図であり、
図11(B)は、
図11(A)に示す2列溝型アルミフレーム50のH−H断面図であり、
図11(C)は、
図11(A)に示す2列溝型アルミフレーム50のJ−J断面図であり、
図11(C)は、
図11(A)に示す2列溝型アルミフレーム50のI−I断面図である。
【0040】
図示するように、2列溝型アルミフレーム50は、第二搬入出用プレート31の裏面310と対面する上面501および上面501の反対側に位置する下面502を有し、内部が空洞で長手方向の両端が開口された略四角形の給気用角パイプ部500と、給気用角パイプ部500の長手方向の両側に、給気用角パイプ部500の下面502を給気用角パイプ部500の長手方向に沿って挟み込むように設けられた2列のT字溝503と、それぞれがT字溝503の溝底を構成する2本の角柱部504と、を備えている。
【0041】
給気用角パイプ部500の上面501には、給気用角パイプ部500の長手方向に沿って複数の給気口連結口505が形成されている。これらの給気口連結口505は、2列溝型アルミフレーム50を第二搬入出用プレート31の裏面310側に固定した場合に、第二搬入出用プレート31の裏面310に形成された複数の給気口311に対向する位置に形成されている(
図4(B)参照)。また、給気用角パイプ部500の下面502には、給気用ホース7aの先端部に取り付けられた給気ニップル70aを取り付けるための給気ニップル取付口506が形成されている。ここで、給気ニップル取付口506の数は、給気口連結口505の数より少ない。
【0042】
各T字溝503には、板バネ付きT字ナット52がスライド自在に収容されている。給気ニップル取付冶具54には、給気ニップル70aを取り付けるためのネジ穴(貫通穴)である給気ニップル取付穴542が形成されている(
図4(A)参照)。給気ニップル取付冶具54は、この給気ニップル取付穴542の位置と給気用角パイプ部500の下面502の給気ニップル取付口506の位置とが合致するように、各T字溝503に挿入された板バネ付きT字ナット52とそれぞれ螺合するボルト53によって、2列溝型アルミフレーム50に固定される。また、給気ニップル70aは、この給気ニップル70aの先端部分に形成されている雄ネジを、給気ニップル取付冶具54の給気ニップル取付穴542に螺合することにより、給気ニップル取付冶具54を介して給気用角パイプ部500の下面502の給気ニップル取付口506に連結される。
【0043】
なお、
図4(A)に示すように、給気用角パイプ部500の下面502と対向する給気ニップル取付冶具54の上面540において、給気ニップル取付穴542の周囲に環状溝541を設け、この環状溝541にOリング57dを収容することにより、給気用角パイプ部500内の気体が給気ニップル70aと給気ニップル取付口506との隙間ならびに給気用角パイプ部500の下面502と給気ニップル取付冶具54の上面540との隙間から洩れるのを防止してもよい。
【0044】
角柱部504には、長手方向に両端面を貫く貫通穴508が形成されている。一対のエンドプレート51は、2列溝型アルミフレーム50の長手方向の両端面において、それぞれの角柱部504の貫通穴508に例えばネジ止めされる。これにより、給気用角パイプ部500の長手方向の両端面の開口がエンドプレート51により塞がれる。また、角柱部504の側面のうち、T字溝503の溝底を構成する側面には、その長手方向の両端部の位置にボルト挿入用貫通穴507が形成されており、これらのボルト挿入用貫通穴507を介してボルト55を第二搬入出用プレート31の裏面310のネジ穴に締結することにより、2列溝型アルミフレーム50が第二搬入出用プレート31の裏面310に固定される(
図2参照)。
【0045】
なお、
図4(A)および
図4(B)に示すように、2列溝型アルミフレーム50の上面501と第二搬入出用プレート31の裏面310との間には、第二搬入出用プレート31の裏面310のネジ穴に締結するボルト55が通過するワッシャ56が介在している。これにより、2列溝型アルミフレーム50の給気用角パイプ部500の上面501と第二搬入出用プレート31の裏面310との間には隙間tが形成される。
【0046】
2列溝型アルミフレーム50には既製品を用いることができる。
【0047】
給気兼吸引用マニホールド6は、作業用レール4の第二作業用プレート41の裏面410に、この裏面410内において搬送方向の垂直方向(Y方向)に列状に並ぶ給気口411および排気口412(
図10参照)を覆うように搬送方向の垂直方向(Y方向)に沿って配置される。給気兼吸引用マニホールド6は、ボルト65によって第二作業用プレート41の裏面410側に固定される3列溝型アルミフレーム60と、3列溝型アルミフレーム60の長手方向(搬送方向の垂直方向)の両端面に取り付けられた一対のエンドプレート61と、3列溝型アルミフレーム60の下面602a、602b側に形成された3列のT字溝603のそれぞれに、3列溝型アルミフレーム60の長手方向に沿ってスライド自在に挿入された板バネ付きT字ナット62と、板バネ付きT字ナット62と螺合するボルト63によって3列溝型アルミフレーム60に固定される給気・吸引ニップル取付冶具64と、を備えて構成される。
【0048】
図12(A)は、3列溝型アルミフレーム60の正面図であり、
図12(B)は、
図12(A)に示す3列溝型アルミフレーム60のJ−J断面図であり、
図12(C)は、
図12(A)に示す3列溝型アルミフレーム60のK−K断面図であり、
図12(D)は、
図12(A)に示す3列溝型アルミフレーム60のL−L断面図であり、
図12(E)は、
図12(A)に示す3列溝型アルミフレーム60のM−M断面図である。
【0049】
図示するように、3列溝型アルミフレーム60は、第二作業用プレート41の裏面410と対面する面(上面)601aおよびこの上面601aの反対側の面(下面)602aを有し、内部が空洞で長手方向の両端が開口された略四角形の給気用角パイプ部600aと、給気用角パイプ600aと並列に配置され、第二作業用プレート41の裏面410と対面する面(上面)601bおよびこの上面601bの反対側の面(下面)602bを有し、内部が空洞で長手方向の両端が開口された略四角形の吸引用角パイプ部600bと、給気用角パイプ部600aの長手方向の両側のうち吸引用角パイプ部600bと隣接しない側、吸引用角パイプ部600bの長手方向の両側のうち給気用角パイプ部600aと隣接しない側、および給気用角パイプ部600aと吸引用角パイプ部600bとの間に設けられた3列のT字溝603と、それぞれがT字溝603の溝底を構成する3本の角柱部604と、を備えている。給気用角パイプ部600aの長手方向の両側のうち吸引用角パイプ部600bと隣接しない側に設けられたT字溝603は、給気用角パイプ部600aと吸引用角パイプ部600bとの間に設けられたT字溝603とともに、給気用角パイプ部600aの下面602aを給気用角パイプ部600aの長手方向に沿って挟み込むように設けられている。また、吸引用角パイプ部600bの長手方向の両側のうち給気用角パイプ部600aと隣接しない側に設けられたT字溝603は、給気用角パイプ部600aと吸引用角パイプ部600bとの間に設けられたT字溝603とともに、吸引用角パイプ部600bの下面602bを吸引用角パイプ部600bの長手方向に沿って挟み込むように設けられている。
【0050】
給気用角パイプ部600aの上面601aには、複数の給気口連結口605aが形成されている。これらの給気口連結口605aは、3列溝型アルミフレーム60を第二作業用プレート41の裏面410側に固定した場合に、第二作業用プレート41の裏面410に形成された複数の給気口411に対応する位置に形成されている。また、給気用角パイプ部600aの下面602aには、給気用ホース7bの先端部に取り付けられた給気ニップル70bを取り付けるための給気ニップル取付口606aが形成されている。ここで、給気ニップル取付口606aの数は、給気口連結口605aの数よりも少ない。
【0051】
同様に、吸引用角パイプ部600bの上面601bには複数の排気口連結口605bが形成されている。これらの排気口連結口605bは、3列溝型アルミフレーム60を第二作業用プレート41の裏面410側に固定した場合に、第二作業用プレート41の裏面410に形成された複数の排気口412に対応する位置に形成されている。また、吸引用角パイプ部600bの下面602bには、吸引用ホース8の先端部に取り付けられた吸引ニップル80を取り付けるための吸引ニップル取付口606bが形成されている。ここで、吸引ニップル取付口606bの数は、排気口連結口605bの数より少ない。
【0052】
各T字溝603には、板バネ付きT字ナット62がスライド自在に収容されている。給気・吸引ニップル取付冶具64には、給気ニップル70bを取り付けるためのネジ穴(貫通穴)である給気ニップル取付穴643と、吸引ニップル80を取り付けるためのネジ穴(貫通穴)である吸引ニップル取付穴644と、が形成されている(
図5(A)参照)。給気・吸引ニップル取付冶具64は、給気ニップル取付穴643の位置と給気用角パイプ部600aの下面602aの給気ニップル取付口606aの位置とが合致し、かつ吸引ニップル取付穴644の位置と吸引用角パイプ部600bの下面602bの吸引ニップル取付口606bの位置とが合致するように、各T字溝603に挿入された板バネ付きT字ナット62とそれぞれ螺合するボルト63によって、3列溝型アルミフレーム60に固定される。また、給気ニップル70bは、この給気ニップル70bの先端部分に形成されている雄ネジを、給気・吸引ニップル取付冶具64の給気ニップル取付穴643に螺合することにより、給気・吸引ニップル取付冶具64を介して給気用角パイプ部600aの下面602aの給気ニップル取付口606aに連結される。同様に、吸引ニップル80は、この吸引ニップル80の先端部分に形成されている雄ネジを、給気・吸引ニップル取付冶具64の吸引ニップル取付穴644に螺合することにより、給気・吸引ニップル取付冶具64を介して吸引用角パイプ部600bの下面602bの吸引ニップル取付口606bに連結される。
【0053】
なお、
図5(A)に示すように、給気用角パイプ部600aの下面602aおよび吸引用角パイプ部600bの下面602bと対向する給気・吸引ニップル取付冶具64の上面640において、給気ニップル取付口606aの周囲に環状溝641を設けるとともに、吸引ニップル取付穴644の周囲に環状溝642を設け、これらの環状溝641、642にOリング57e、57fを収容することにより、給気用角パイプ部600a内の気体が給気ニップル70bと給気ニップル取付口606aとの隙間ならびに給気用角パイプ部600aの下面602aと給気・吸引ニップル取付冶具64の上面640との隙間から洩れるのを防止するとともに、吸引ニップル80と吸引ニップル取付口606bとの隙間ならびに吸引用角パイプ部600bの下面602bと給気・吸引ニップル取付冶具64の上面640との隙間から吸引用角パイプ部600b内に空気が入り込むのを防止するようにしてもよい。
【0054】
3本の角柱部604には、長手方向に両端面を貫く貫通穴608が形成されている。一対のエンドプレート61は、3列溝型アルミフレーム60の長手方向の両端面に、それぞれの角柱部604の貫通穴608に例えばネジ止めされる。これにより、給気用角パイプ部600aおよび吸引用角パイプ部600bの長手方向の両端面の開口がエンドプレート61により塞がれる。また、各角柱部604の側面のうち、T字溝503の溝底を構成する側面には、その長手方向の両端部の位置にボルト挿入用貫通穴607が形成されており、これらのボルト挿入用貫通穴607を介してボルト65を第二作業用プレート41の裏面410のネジ穴に締結することにより、3列溝型アルミフレーム60が第二作業用プレート41の裏面410に固定される(
図2参照)。
【0055】
なお、
図5(A)および
図5(B)に示すように、給気兼吸引用マニホールド6は、3列溝型アルミフレーム60の給気用角パイプ部600aの上面601aおよび吸引用角パイプ部600bの上面601bと第作業用プレート41の裏面410に密着するように、第二作業用プレート41の裏面410に取り付けられる。
【0056】
3列溝型アルミフレーム60には既製品を用いることができる。
【0057】
ジョイント9は、搬入出用レール3の第二搬入出用プレート31の裏面310に形成された給気口311、および作業用レール4の第二作業用プレート41の裏面410に形成された給気口411および排気口412のそれぞれに取り付けられており、これらのジョイント9により、給気口311とこの給気口311に対応する給気用マニホールド5の給気口連結口505との間、給気口411とこの給気口411に対応する給気兼吸引用マニホールド6の給気口連結口605aとの間、および排気口412とこの排気口412に対応する給気兼吸引用マニホールド6の排気口連結口605bとの間が連結される。
【0058】
図13(A)および
図13(B)は、ジョイント9の上面図および正面図であり、
図13(C)は、
図13(B)に示すジョイント9のN−N断面図である。
【0059】
図示するように、ジョイント9は、円筒状のジョイント本体90と、ジョイント本体90の外周面910に形成されたフランジ91と、を備えている。
【0060】
ジョイント本体90は、搬入出用レール3の第二搬入出用プレート31の裏面310に形成された給気口311、あるいは、作業用レール4の第二作業用プレート41の裏面410に形成された給気口411または排気口412に挿入される一方の端部911と、給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の上面501に形成された給気口連結口505、あるいは、給気兼吸引用マニホールド6の給気用角パイプ部600aの上面601aに形成された給気口連結口605aまたは吸引用角パイプ部600bの上面601bに形成された排気口連結口605bに挿入される他方の端部912と、を有する。
【0061】
フランジ91は、ジョイント本体90の一方の端部911と他方の端部912との間において、ジョイント本体90の外周面910から径方向外側に向けて張り出すように形成されている。フランジ91の外周面には、後述のOリング57aを収容するための溝が周方向に設けられていてもよい。フランジ91の外径rは、搬入出用レール3の第二搬入出用プレート31の裏面310に形成された給気口311、給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の上面501に形成された給気口連結口505、給気兼吸引用マニホールド6の給気用角パイプ部600aの上面601aに形成された給気口連結口605a、および給気兼吸引用マニホールド6の吸引用角パイプ部600bの上面601bに形成された排気口連結口605bの口径よりも大きく、かつ作業用レール4の第二作業用プレート41の裏面410に形成された給気口411および排気口412の口径より小さい。また、フランジ91の厚さhは、2列溝型アルミフレーム50と第二搬入出用プレート31の裏面310との間に配されるワッシャ56の厚さt(
図4(B)参照)、第二作業用プレート41の給気口411に繋がる給気用貫通穴414の大径部417aの厚さj(
図5(B)参照)、および第二作業用プレート41の排気口412に繋がる排気用貫通穴416の大径部417bの厚さk(
図5(B)参照)より薄い。
【0062】
なお、
図4(B)に示すように、搬入出用レール3の第二搬入出用プレート31の裏面310に形成された給気口311に一方の端部911が挿入され、給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の上面501に形成された給気口連結口505に他方の端部912が挿入されるジョイント9のフランジ91の外周には、ワッシャ56の厚さtより軸方向の厚さが厚いOリング57aが軸方向に圧縮されて配されている。このため、給気用角パイプ部500に供給された圧縮気体を外部へ漏らすことなく、ジョイント9のジョイント本体90を介して、第二搬入出用プレート31の給気口311に繋がる給気用貫通穴315に供給することができる。
【0063】
また、
図5(B)に示すように、作業用レール4の第二作業用プレート41の裏面410に形成された給気口411に一方の端部911が挿入され、給気兼吸引用マニホールド6の給気用角パイプ部600aの上面601aに形成された給気口連結口605aに他方の端部912が挿入されるジョイント9のフランジ91の外側にも、Oリング57bが配されている。このOリング57bは、フランジ91とともに、第二作業用プレート41の給気口411に繋がる給気用貫通穴414の大径部417aに収容されている。このOリング57bは、軸方向の厚さが給気用貫通穴414の大径部417aの厚さjよりも厚く、軸方向に圧縮されて配されているので、給気用角パイプ部600aに供給された圧縮気体を外部へ漏らすことなく、ジョイント9のジョイント本体90を介して、第二作業用プレート41の給気口411に繋がる給気用貫通穴414に供給することができる。
【0064】
また、
図5(B)に示すように、作業用レール4の第二作業用プレート41の裏面410に形成された排気口412に一方の端部911が挿入され、給気兼吸引用マニホールド6の吸引用角パイプ部600bの上面601bに形成された排気口連結口605bに他方の端部912が挿入されるジョイント9のフランジ91の外側には、Oリング57cが配されており、このOリング57cは、フランジ91とともに、第二作業用プレート41の排気口412に繋がる排気用貫通穴416の大径部417bに収容されている。Oリング57cは、軸方向の厚さが大径部417bの厚さkよりも厚く、軸方向に圧縮されて配されているので、第二作業用プレート41の排気用貫通穴416に流れ込んだ気体を外部へ漏らすことなく、ジョイント9のジョイント本体90を介して吸引用角パイプ部600b内に流すことができる。
【0065】
上述のような構成を有する浮上搬送装置1において、不図示の給気ポンプから出力された圧縮空気は、給気用ホース7aおよび給気ニップル70aを介して給気用マニホールド5に供給され、給気用マニホールド5内を通過して、第二搬入出用プレート31の裏面310に形成された複数の給気口311に供給される。各給気口311に供給された圧縮空気は、第二搬入出用プレート31の給気用貫通穴315、溝314、および第一搬入出用プレート30の噴出用貫通穴304を介して、第一搬入出用プレート30の搬送面300に形成された噴出口301から噴出する。また、搬送面300の噴出口301から噴出した圧縮空気の一部は、第一搬入出用プレート30の搬送面300に形成された排気用貫通穴302に流れ込み、第二搬入出用プレート31の排気用貫通穴312を介して、第二搬入出用プレート31の裏面310と給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の上面501との隙間tから外部に排出される。これにより、搬送対象は、搬入出用レール3上を適切な高さまで浮上しながら搬送される。
【0066】
また、不図示の給気ポンプから出力された圧縮空気は、給気用ホース7bおよび給気ニップル70bを介して給気兼吸引用マニホールド6に供給され、給気兼吸引用マニホールド6内部を通過して、第二作業用プレート41の裏面410に形成された複数の給気口411に供給される。各給気口411に供給された圧縮空気は、第二作業用プレート41の給気用貫通穴414、第三作業用プレート42の噴出連結用貫通穴421、溝424、および第一作業用プレート40の噴出用貫通穴404を介して、第一作業用プレート40の搬送面400に形成された噴出口401から噴出する。第一作業用プレート40の搬送面400に形成された複数の吸引口402に吸引された空気は、第一作業用プレート40の吸引用貫通穴405、第三作業用プレート42の吸引連結用貫通穴422、第二作業用プレート41の溝415および排気用貫通穴416を介して、第二作業用プレート41の裏面410に形成された複数の排気口412から給気兼吸引用マニホールド6に排出され、給気兼吸引用マニホールド6、吸引ニップル80および吸引用ホース8を介して、図示していない吸引ポンプに送られる。これにより、搬送対象は、作業用レール4上を、搬入出用レール3に比べてより精度よく適切な高さまで浮上しながら搬送される。
【0067】
つぎに、上記構成の浮上搬送装置1の作製工程の一例について説明する。
【0068】
(1)搬送レール2の作製
第一搬入出用プレート30の裏面303と第二搬入出用プレート31の上面313とを対面させるように第一搬入出用プレート30と第二搬入出用プレート31とを所定の位置で重ね合わせてボルト等で固定することにより、必要枚数分の搬入出用レール3を作製する。また、第一作業用プレート40の裏面403と第三作業用プレート42の上面420とを対面させるとともに、第二作業用プレート41の上面413と第三作業用プレート42の裏面423とを対面させるように、第一作業用プレート40、第三作業用プレート42、および第二作業用プレート41をこの順番で所定の位置で重ね合わせてボルト等で固定することにより、必要枚数分の作業用レール4を作製する。それから、必要枚数分の搬入出用レール3および作業用レール4を、それぞれの搬送面300、400を上に向けて面一となるように、図示していないフレーム上に所望の順番に並べ、これらをボルト等で固定する。
【0069】
以上のようにして、搬送レール2を組み立てる。
【0070】
(2)給気用マニホールド5の作製
2列溝型アルミフレーム50に設けられた2列のT字溝503のそれぞれに板バネ付きT字ナット52を挿入する。つぎに、給気ニップル取付冶具54を、給気ニップル取付冶具54の給気ニップル取付穴542の位置が給気用角パイプ部500の下面502の給気ニップル取付口506の位置と合致するように配置し、この給気ニップル取付冶具54を、各T字溝503に挿入された板バネ付きT字ナット52と、これらの板バネ付きT字ナット52とそれぞれ螺合するボルト53とを用いて、給気用角パイプ部500の下面502に固定する。それから、給気ニップル取付冶具54を介して給気ニップル70aを給気用角パイプ部500の給気ニップル取付口506に取り付けるとともに、2列溝型アルミフレーム50のそれぞれの角柱部504の貫通穴508にエンドプレート51をネジ止めして、2列溝型アルミフレーム50の給気用角パイプ部500の長手方向両端面の開口を塞ぐ。以上のようにして、必要本数の給気用マニホールド5を組み立てる。
【0071】
(3)給気兼吸引用マニホールド6の作製
3列溝型アルミフレーム60に設けられた3列のT字溝603のそれぞれに板バネ付きT字ナット62を挿入する。つぎに、給気・吸引ニップル取付冶具64を、給気・吸引ニップル取付冶具64の給気ニップル取付穴643の位置が給気用角パイプ部600aの下面602aの給気ニップル取付口606aの位置と合致し、かつ給気・吸引ニップル取付冶具64の吸引ニップル取付穴644の位置が吸引用角パイプ部600bの下面602bの吸引ニップル取付口606bの位置と合致するように配置する。そして、各T字溝603に挿入された板バネ付きT字ナット62と、これらの板バネ付きT字ナット62とそれぞれ螺合するボルト63とを用いて、給気・吸引ニップル取付冶具64を給気用角パイプ部600aの下面602aおよび吸引用角パイプ部600bの下面602bに固定する。それから、給気・吸引ニップル取付冶具64を介して、給気ニップル70bを給気用角パイプ部600aの給気ニップル取付口606aに取り付けるとともに、吸引ニップル80を吸引用角パイプ部600bの吸引ニップル取付口606bに取り付け、さらに、3列溝型アルミフレーム60のそれぞれの角柱部604の貫通穴608にエンドプレート61をネジ止めして、3列溝型アルミフレーム60の給気用角パイプ部600aおよび吸引用角パイプ部600bそれぞれの長手方向両端面の開口を塞ぐ。
【0072】
以上のようにして、必要本数の給気兼吸引用マニホールド6を組み立てる。
【0073】
(4)給気用マニホールド5の搬送レール2への取付
搬送レール2を裏返し、搬入出用レール3の第二搬入出用プレート31の裏面310を上向きにして、この裏面310に複数形成された給気口311のそれぞれに、フランジ91の外周にOリング57aを装着したジョイント9を一方の端部911側から挿入する。また、ボルト55と螺合する、裏面310に設けられた図示していないネジ穴の周りにそれぞれにワッシャ56を配置する。つぎに、搬送方向の垂直方向(Y方向)に並ぶ給気口311のそれぞれに一方の端部911が挿入されたジョイント9の他方の端部912を、給気用角パイプ部500の上面501に形成された複数の給気口連結口505に挿入する。これにより、必要本数の給気用マニホールド5が、所定の位置に、搬送方向の垂直方向に沿って位置付けられる配置する。それから、各給気用マニホールド5をボルト55で第二搬入出用プレート31の裏面310に固定する。
【0074】
以上のようにして、必要本数の給気用マニホールド5が、ワッシャ56の厚さにより規定される隙間tを介して、搬入出用レール3の第二搬入出用プレート31の裏面310に取り付けられる。
【0075】
(5)給気兼吸引用マニホールド6の搬送レール2への取付け
搬送レール2を裏返して、作業用レール4の第二作業用プレート41の裏面410を上向きにし、この裏面410に複数形成された給気口411および排気口412のそれぞれに、フランジ91の外周にOリング57bを装着したジョイント9を一方の端部911側から挿入して、給気口411に繋がる給気用貫通穴414の大径部417aおよび排気口412に繋がる排気用貫通穴416の大径部417bのそれぞれにジョイント9のフランジ91およびその外周のOリング57bを収容する。つぎに、搬送方向の垂直方向(Y方向)に並んだ給気口411のそれぞれに一方の端部911が挿入されたジョイント9の他方の端部912を、給気用角パイプ部600aの上面601aに形成された複数の給気口連結口605aに挿入するとともに、これらの給気口411に隣接し、搬送方向の垂直方向(Y方向)に並んだ排気口412のそれぞれに一方の端部911が挿入されたジョイント9の他方の端部912を、吸引用角パイプ部600bの上面601bに形成された複数の排気口連結口605bに挿入する。これにより、必要本数の給気兼吸引用マニホールド6が、所定の位置に、搬送方向の垂直方向(Y方向)に沿って位置付けられる。それから、給気兼吸引用マニホールド6をボルト65で第二作業用プレート41の裏面410に固定する。
【0076】
以上のようにして、必要本数の給気兼吸引用マニホールド6が、作業用レール4の第二作業用プレート41の裏面410に密着して取り付けられる。
【0077】
(6)給気ポンプおよび吸引ポンプの接続
給気用マニホールド5および給気兼吸引用マニホールド6が取り付けられた搬送レール2を裏返し、給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の下面502、および給気兼吸引用マニホールド6の給気用角パイプ部600a、吸引用角パイプ部600bの下面602a、602bを上向きにして、給気用角パイプ部500の下面502および給気用角パイプ部600aの下面602aに取り付けられた給気ニップル70a、70bに、図示していない給気ポンプからの給気用ホース7a、7bを接続するとともに、吸引用角パイプ部600bの下面602bに取り付けられた吸引ニップル80に、図示していない吸引ポンプからの吸引用ホース8を接続する。それから、搬入出用レール3の搬送面300および作業用レール4の搬送面400が上向きとなるように、搬送レール2を元に戻す。以上により、浮上搬送装置1の組立てが完了する。
【0078】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0079】
本実施の形態に係る浮上搬送装置1においては、搬入出用レール3の搬送面300には圧縮気体の噴出口301が複数形成され、搬送面300の反対側に位置する搬入出用レール3の裏面310には圧縮気体の給気口311が複数形成されており、これらの噴出口301および給気口311が、搬入出用レール3内に形成された給気路(格子状の溝314)を介して互いに繋がれている。また、搬入出用レール3の裏面310側には1本以上の給気用マニホールド5が設置されており、搬入出用レール3の裏面310と対面する給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の上面501には、搬入出用レール3の裏面310に形成された複数の給気口311にそれぞれ対応する複数の給気口連結口505が形成されている。これらの給気口連結口505は、それぞれジョイント9を介して、対応する給気口311に連結される。また、給気用角パイプ部500の下面502には少なくとも1つの給気ニップル取付口506が形成されており、この給気ニップル取付口506には、図示していない給気ポンプの給気用ホース7aを接続するための給気ニップル70aが取り付けられる。
【0080】
このように、本実施の形態によれば、搬入出用レール3の裏面310に形成された複数の給気口311のそれぞれを、ジョイント9を介して、給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の上面501に形成された対応する給気口連結口505に連結し、給気用ホース7aを、給気ニップル70aを介して給気用角パイプ部500の下面502に形成された給気ニップル取付口506に接続している。ここで、給気ニップル取付口506の数は、給気口連結口505の数より少ない。このため、搬入出用レール3の裏面310に形成された複数の給気口311のそれぞれに給気ニップル70aを取り付けて、多くの給気用ホース7aを、限られたスペースで取り回しながら各給気ニップル70aに接続する場合に比べ、搬入出用レール3における圧縮気体噴出のための配管作業にかける時間および労力を削減し、作業者の負担を軽減することができる。
【0081】
また、給気ニップル取付口506の数が給気口連結口505の数より少ないため、例えば装置が大型化しても、必要な給気ニップルおよびホースの点数の増加を抑えることができるため、コストを低減することができる。
【0082】
また、搬入出用レール3の給気口311に給気用マニホールド5を直結することにより、細長いホースを多く用いて搬入出用レール3の個々の給気口に給気する場合に比べて圧力損失を抑制することができる。
【0083】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1では、給気用マニホールド5を、ワッシャ56の厚さにより特定される隙間tをあけて、搬入出用レール3の第二搬入出用プレート31の裏面310に取り付けている。このため、搬入出用レール3の排気用貫通穴312が、給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の上面501により塞がれることはない。このため、搬入出用レール3の搬送面300側の余分な気体(搬送対象を搬送面300から所望の高さだけ浮上させるために不要な気体)を、隙間tを介して効率よく排気することができる。
【0084】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1は、搬入出用レール3の裏面310に複数形成された給気口311のそれぞれに、ジョイント9を一方の端部911側から挿入するとともに、これらのジョイント9の他方の端部912を、給気用マニホールド5の給気用角パイプ部500の上面501に形成された複数の給気口連結口505に挿入することにより、給気用マニホールド5を搬入出用レール3の裏面310に設置している。このため、ジョイント9が、給気用マニホールド5の搬入出用レール3への取付位置を規定する位置決め冶具として機能し、給気用マニホールド5の搬入出用レール3への取付作業が容易となる。
【0085】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1において、ジョイント9のフランジ91の外周側に、ワッシャ56の厚さtより軸方向の厚さが厚いOリング57aを軸方向に圧縮して配している。このため、給気用マニホールド5に供給された圧縮気体を外部へ漏らすことなく、搬入出用レール3の裏面310に形成された給気口311に繋がる給気用貫通穴315に供給することができる。
【0086】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1では、2列溝型アルミフレーム50を用いて給気用マニホールド5を作製している。2列溝型アルミフレーム50として既製品を用いることにより、浮上搬送装置1の製造コストを下げることが可能となる。
【0087】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1では、第二搬入出用プレート31の上面313に格子状の溝314を形成し、この上面313と、第一搬入出用プレート30の裏面303とを対面させるように第一搬入出用プレート30と第二搬入出用プレート31とを重ね合わせることにより、搬送面300に形成された複数の噴出口301と裏面310に形成された複数の給気口311とを繋ぐ給気路が内部に設けられた搬入出用レール3を作製している。このため、例えば格子状といった複雑なパターンの給気路を内部に有する搬入出用レール3を容易に作製することができる。
【0088】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1においては、作業用レール4の搬送面400には圧縮気体の噴出口401および吸引口402が複数形成され、搬送面400の反対側に位置する作業用レール4の裏面410には、圧縮気体の給気口411および排気口412が複数形成され、噴出口401および給気口411は、作業用レール4内に形成された給気路(格子状の溝424)を介して互いに繋がれ、吸引口402および排気口412は、作業用レール4内に形成された吸引路(格子状の溝415)を介して互いに繋がれている。また、作業用レール4の裏面410側には1本以上の給気兼吸引用マニホールド6が設置されており、作業用レール4の裏面410と対面する給気兼吸引用マニホールド6の給気用角パイプ部600aの上面601aには、作業用レール4の裏面410に形成された複数の給気口411にそれぞれ対応する複数の給気口連結口605aが形成されている。これらの給気口連結口605aは、それぞれジョイント9を介して、対応する給気口411に連結される。同様に、作業用レール4の裏面410と対面する給気兼吸引用マニホールド6の吸引用角パイプ部600bの上面601bには、作業用レール4の裏面410に形成された複数の排気口412にそれぞれ対応する複数の排気口連結口605bが形成され、これらの排気口連結口605bは、それぞれジョイント9を介して、対応する排気口412に連結される。また、給気用角パイプ部600aの下面602aには少なくとも1つの給気ニップル取付口606aが形成され、この給気ニップル取付口606aには、図示していない給気ポンプの給気用ホース7bを接続するための給気ニップル70bが取り付けられる。同様に、吸引用角パイプ部600bの下面602bには少なくとも1つの吸引ニップル取付口606bが形成され、この吸引ニップル取付口606bには、図示していない吸引ポンプの吸引用ホース8を接続するための吸引ニップル80が取り付けられる。
【0089】
このように、本実施の形態によれば、作業用レール4の裏面410に形成された複数の給気口411のそれぞれを、ジョイント9を介して、給気兼吸引用マニホールド6の給気用角パイプ部600aの上面601aに形成された対応する給気口連結口605aに連結し、給気用ホース7bを、給気ニップル70bを介して、給気用角パイプ部600aの下面602aに形成された給気ニップル取付口606aに接続するとともに、作業用レール4の裏面410に形成された複数の排気口412のそれぞれを、ジョイント9を介して、給気兼吸引用マニホールド6の吸引用角パイプ部600bの上面601bに形成された対応する排気口連結口605bに連結し、吸引用ホース8を、吸引ニップル80を介して、吸引用角パイプ部600bの下面602bに形成された吸引ニップル取付口606bに接続している。ここで、給気ニップル取付口606aおよび吸引ニップル取付口606bの数は、それぞれ、給気口連結口605aおよび排気口連結口605bの数より少ない。このため、搬入出用レール3と同様、作業用レール4の裏面410に形成された複数の給気口411、排気口412のそれぞれに給気ニップル70b、吸引ニップル80を取り付けて、各給気ニップル70b、吸引ニップル80に給気用ホース7b、吸引用ホース8を接続する場合に比べ、作業用レール4における圧縮気体の噴出および吸引のための配管作業にかける時間および労力を削減し、作業者の負担を軽減することができる。また、例えば装置が大型化しても、必要な給気ニップル、吸引ニップルおよびホースの点数の増加を抑えることができるため、コストを低減することができる。
【0090】
また、作業用レール4の裏面410に形成された給気口411および排気口412に給気兼吸引用マニホールド6を直結することにより、作業用レール4の個々の給気口411および個々の排気口412に細長いホースを連結する場合に比べて圧力損失を抑制することができる。
【0091】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1は、作業用レール4の裏面410に複数形成された給気口411、排気口412のそれぞれに、ジョイント9を一方の端部911側から挿入するとともに、これらのジョイント9の他方の端部912を、給気兼吸引用マニホールド6の給気用角パイプ部600aおよび吸引用角パイプ部600bの上面601a、601bに形成された複数の給気口連結口605a、排気口連結口605bに挿入することにより、給気兼吸引用マニホールド6を、作業用レール4の裏面410に設置している。このため、ジョイント9が、給気兼吸引用マニホールド6の作業用レール4への取付位置を規定する位置決め冶具として機能し、給気兼吸引用マニホールド6の作業用レール4への取付作業が容易となる。
【0092】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1において、吸気用のジョイント9のフランジ91の外周側に、給気口411に繋がる給気用貫通穴414の大径部417aの厚さjより軸方向の厚さが厚いOリング57bを軸方向に圧縮して配している。このため、給気兼吸引用マニホールド6に供給された圧縮気体を外部へ漏らすことなく、作業用レール4の裏面410に形成された給気口411に繋がる給気用貫通穴414に供給することができる。同様に、ジョイント9のフランジ91の外周側にも、排気口412に繋がる排気用貫通穴416の大径部417bの厚さkより軸方向の厚さが厚いOリング57cを軸方向に圧縮して配しているため、排気用貫通穴416に流れ込んだ気体を外部へ漏らすことなく、給気兼吸引用マニホールド6に流すことができる。
【0093】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1では、3列溝型アルミフレーム60を用いて給気兼吸引用マニホールド6を作製している。3列溝型アルミフレーム60として既製品を用いることにより、浮上搬送装置1の製造コストを下げることが可能となる。
【0094】
また、本実施の形態に係る浮上搬送装置1では、第三作業用プレート42の上面420に格子状の溝424を形成し、この第三作業用プレート42の上面420と、第一作業用プレート40の裏面403とを対面させるように第一作業用プレート40と第三作業用プレート42とを重ね合わせるとともに、第二作業用プレート41の上面413に格子状の溝415を形成し、この上面413と、第三作業用プレート42の裏面423とを対面させるように第三作業用プレート42と第二作業用プレート41とを重ね合わせることにより、搬送面400に形成された複数の噴出口401と裏面410に形成された複数の給気口411とを繋ぐ給気路と、搬送面400に形成された複数の吸引口402と裏面410に形成された複数の排気口412とを繋ぐ吸引路とが内部に設けられた作業用レール4を作製している。このため、例えば格子状といった複雑なパターンの給気路および吸引路を内部に有する作業用レール4を容易に作製することができる。
【0095】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0096】
例えば、上記の実施の形態では、搬入出用レール3、作業用レール4、搬入出用レール3の順番でこれらのレール3、4を搬送方向に並べることにより搬送レール2を作製している。しかし、本発明はこれに限定されない。搬送レール2は、所望の数の搬入出用レール3と所望の数の作業用レール4とを、所望の順番で搬送方向に並べたものであればよい。また、搬送レール2は、所望の数の搬入出用レール3のみを搬送方向に並べたものでもよいし、あるいは所望の数の作業用レール4のみを搬送方向に並べたものでもよい。
【0097】
また、上記の実施の形態では、搬入出用レール3内の給気路として機能する格子状の溝314を第二搬入出用プレート31の上面313に形成しているが、本発明はこれに限定されない。第二搬入出用プレート31の上面313に代えて、あるいはこれに加えて、第一搬入出用プレート30の裏面303にも給気路として機能する格子状の溝を形成してもよい。また、格子状以外のパターンの溝を形成してもよい。
【0098】
また、上記の実施の形態では、作業用レール4内の給気路として機能する格子状の溝424を第三作業用プレート42の上面420に形成し、作業用レール4内の吸引路として機能する格子状の溝415を第二作業用プレート41の上面413に形成しているが、本発明はこれに限定されない。第三作業用プレート42の上面420に代えて、あるいはこれに加えて、第一作業用プレート40の裏面403にも給気路として機能する格子状の溝を形成してもよい。同様に、第二作業用プレート41の上面413に代えて、あるいはこれに加えて、第三作業用プレート42の裏面423にも吸引路として機能する格子状の溝を形成してもよい。または、吸引路として機能する溝を、第三作業用プレート42の上面420および第一作業用プレート40の裏面403の少なくとも一方に形成し、給気路として機能する溝を、第二作業用プレート41の上面413および第三作業用プレート42の裏面423の少なくとも一方に形成してもよい。また、格子状以外のパターンの溝を形成してもよい。
【0099】
また、上記の実施の形態では、ワッシャ56を用いて、給気用マニホールド5と搬入出用レール3の裏面310との間に隙間tを設けているが、本発明はこれに限定されない。ワッシャ56以外の方法を用いて、給気用マニホールド5と搬入出用レール3の裏面310との間に隙間tを設けるようにしてもよい。例えば、適当な張り出し量のフランジ91が形成されたジョイント9を用いることによって、ジョイント9のフランジ91の板厚により、給気用マニホールド5と搬入出用レール3の裏面310との間に適当な隙間tがあくようにしてもよい。
【0100】
また、上記の実施の形態では、2列溝型アルミフレーム50を用いて給気用マニホールド5を作製しているが、本発明はこれに限定されない。T字溝を挟んで2以上の角パイプ部が配置された既存のアルミフレームを用いて給気用マニホールドを作製することにより、搬入出用レール3の裏面310において、搬送方向の垂直方向に複数配置された給気口311の列を、複数列分まとめて給気用マニホールドに接続できるようにしてもよい。また、既製品のアルミフレームの代わりに専用の部品を用いて給気用マニホールドを作製してもよい。
【0101】
また、上記の実施の形態では、3列溝型アルミフレーム60を用いて給気兼吸引用マニホールド6を作製しているが、本発明はこれに限定されない。T字溝を挟んで4以上の偶数本の角パイプ部が配置された既存のアルミフレームを用いて給気兼吸引用マニホールドを作製することにより、作業用レール4の裏面410において、搬送方向の垂直方向に複数配置された給気口411の列および排気口412の列のペアを、複数ペア分まとめて給気兼吸引用マニホールドに接続できるようにしてもよい。また、既製品のアルミフレームの代わりに専用の部品を用いて給気兼吸引用マニホールド6を作製してもよい。
【0102】
また、上記の実施の形態においては、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネルに用いられる大型ガラス基板等の基板を搬送対象とする場合を例に挙げたが、基板に限らず、撓みやすいシート状の搬送物を良好に搬送することができる。