特許第6226585号(P6226585)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三笠産業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000002
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000003
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000004
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000005
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000006
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000007
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000008
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000009
  • 特許6226585-ボトルキャップ 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6226585
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】ボトルキャップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/06 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   B65D47/06BRL
   B65D47/06BSF
   B65D47/06BSQ
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-135669(P2013-135669)
(22)【出願日】2013年6月28日
(65)【公開番号】特開2015-9826(P2015-9826A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2016年6月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000175397
【氏名又は名称】三笠産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】特許業務法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秀島 智
【審査官】 矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−253967(JP,A)
【文献】 特開2002−308311(JP,A)
【文献】 特開2011−016568(JP,A)
【文献】 特開2003−128112(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 35/44−35/54
B65D 39/00−55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトル上端の口部に装着されるボトルキャップであって、
前記口部に嵌着される環状のスカート壁を本体部に有し、
スカート壁の内面に、ボトル上端の外周に形成された環状突部に係合する突起が形成されており、
スカート壁の外面に、キャップをボトルから離脱させるときにこのスカート壁における前記突起が形成された一部分を本体部から引き離すためにスカート壁を破断させることができる切込みが形成されており、
スカート壁における切込みが形成された部分の内面に、前記突起が形成されていない第1の間欠部が設けられており、
第1の間欠部からスカート壁の周方向に沿って時計方向および反時計方向に角度を隔てた一対の位置におけるスカート壁の内面に、前記突起が形成されていない第2および第3の間欠部がそれぞれ設けられており、
第2および第3の間欠部が設けられた部分のスカート壁は、その肉厚がスカート壁の他の部分の肉厚と比べて減少することなく前記他の部分の肉厚と同等に形成されており、
スカート壁の周方向に沿った第2および第3の間欠部の形成範囲は、それぞれ、スカート壁の周方向に沿った第1の間欠部の形成範囲よりも広いことを特徴とするボトルキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はボトルキャップに関し、特にリサイクルに供することが可能なボトルキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
調味料などの容器としてのボトルには、その上端の口部にボトルキャップが打栓されていることが多い。このボトルキャップは、ボトルに装着されるとともに注出筒が形成された本体部と、本体部にヒンジ結合された開閉蓋とを有した構成が一般的である。ボトルは、その上端の口部の外周に環状突部を有し、ボトルキャップの本体部は、ボトルの上端の開口部に嵌着される環状のスカート壁と、スカート壁の内面においてその周方向に形成された突起とを有する。そして、ボトルにキャップが打栓されたときには、スカート壁の内周の突起がボトルの外周の環状突部に係合することで、キャップがボトルに強く固定されて、ボトルからのキャップの脱落が防止される。キャップは合成樹脂にて形成されていることが一般的であり、打栓時には、キャップが径方向に弾性変形することで、このキャップの突起がボトルの環状突部を乗り越える。
【0003】
このような打栓時の弾性変形を良好に行わせるとともに、開閉蓋と注出筒とを確実にシールさせるために、キャップは、ポリエチレンなどの軟質の合成樹脂にて形成されることが通例である。これに対し、ボトルは、調味料などの容器としてその形状を維持することが必要であるため、ガラスやポリエチレンテレフタレートなどの硬質の材料にて形成されることが多い。すなわち、ボトルと、このボトルに打栓されたキャップとは、異種の材料で形成されていることが一般的である。
【0004】
したがって、使用後には、異種の材料であるボトルとキャップとを分別してリサイクルできることが好都合である。このため、たとえば特許文献1には、本体部のスカート壁に周方向弱化ラインと軸方向スコアとを形成したボトルキャップが開示されている。このようなボトルキャップであると、使用後に手指により本体部に大きな力を作用させて、軸方向スコアと周方向弱化ラインとにおいて本体部を破断させることで、本体部とボトルとの固定状態を解放させることができ、よってキャップをボトルから容易に離脱させて分別回収することが可能である。
【0005】
一方、このように軸方向スコアを形成したキャップでは、スカート壁における軸方向スコアが形成された部分の肉厚が他の部分の肉厚より薄くなっている。このため、キャップをボトルに打栓するときにおける、キャップの突起がボトルの環状突部を乗り越える際のキャップの拡径時に、軸方向スコアに応力が集中して破断が生じるおそれがある。特に打栓時の環境が低温であって、合成樹脂製のキャップが硬くなっているときには、その傾向が大きくなる。
【0006】
特許文献1に記載されたボトルキャップでは、このような事態の発生を防止するために、スカート壁の下端から少なくとも環状突部の上端を超えて形成された補助弱化部を、軸方向スコアの近傍に設けた構成とされている。補助弱化部では、他の部分に比べてスカート壁の肉厚が薄く形成されている。このようなものであると、打栓時に軸方向スコアに掛かる応力が補助弱化部にも分散されて、軸方向スコアに掛かる応力が低減され、したがって軸方向スコアに破断が生じることを防止可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−047283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載されたボトルキャップでは、上述のように補助弱化部では他の部分よりもスカート壁の肉厚が薄く、具体的には他の部分に比べて20〜50%の肉厚しか有していない。
【0009】
このため、特許文献1のボトルキャップでは、打栓時においてスカート壁が弾性的に拡径する際に、薄肉の補助弱化部に応力が集中して、この補助弱化部に破断が生じてしまうおそれがある。また、この補助弱化部は、スカート壁を削るように形成されるものであるため、ボトルとの嵌合力の低下によるシール不良を招くおそれがある。
【0010】
そこで本発明は、このような問題点を解決して、打栓時におけるスカート壁の破断を確実に防止できるとともに、嵌合力の低下によるシール不良のおそれがないボトルキャップを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するために、本発明の、ボトル上端の口部に装着されるボトルキャップは、前記口部に嵌着される環状のスカート壁を本体部に有し、スカート壁の内面に、ボトル上端の外周に形成された環状突部に係合する突起が形成されており、スカート壁の外面に、キャップをボトルから離脱させるときにこのスカート壁における前記突起が形成された一部分を本体部から引き離すためにスカート壁を破断させることができる切込みが形成されており、スカート壁における切込みが形成された部分の内面に、前記突起が形成されていない第1の間欠部が設けられており、第1の間欠部からスカート壁の周方向に沿って時計方向および反時計方向に角度を隔てた一対の位置におけるスカート壁の内面に、前記突起が形成されていない第2および第3の間欠部がそれぞれ設けられており、第2および第3の間欠部が設けられた部分のスカート壁は、その肉厚がスカート壁の他の部分の肉厚と比べて減少することなく前記他の部分の肉厚と同等に形成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明のボトルキャップは、さらに、スカート壁の周方向に沿った第2および第3の間欠部の形成範囲は、それぞれ、スカート壁の周方向に沿った第1の間欠部の形成範囲よりも広いことを特徴とする
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第2および第3の間欠部が設けられていることで、打栓時にスカート壁が拡径したときに第1の間欠部に大きな応力が作用しないようにその応力を緩和することができ、したがって打栓時における破断の発生を確実に防止することができる。しかも、第2および第3の間欠部が設けられた部分のスカート壁は、その肉厚がスカート壁の他の部分の肉厚と比べて減少することなく、当該他の部分の肉厚と同等に形成されているため、打栓時にこれら第2および第3の間欠部が設けられた部分のスカート壁に過大な応力が作用することも防止することができる。したがって本発明によると、打栓時における破断の発生を確実に防止することができる。また本発明によれば、上述のように第2および第3の間欠部が設けられた部分のスカート壁の肉厚が他の部分の肉厚と比べて減少することなく、当該他の部分の肉厚と同等に形成されているため、キャップの嵌合力の低下を抑えることができ、したがって良好なシール性を期待することができる。
【0014】
さらに本発明によれば、軸方向のスコアとしての切込みがスカート壁の外面に形成されていることで、スカート壁の内面には凹んだ部分が存在せず、このため、第1〜第3の間欠部が設けられているにもかかわらず、ボトルとの嵌合力の低下を極力抑えることができ、良好なシール性を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態のボトルキャップの底面図である。
図2】本発明の他の実施の形態のボトルキャップの底面図である。
図3】同ボトルキャップのスカート壁における内周の突起に間欠部が形成された部分の断面図である。
図4】同ボトルキャップのスカート壁における内周の突起に間欠部が形成されていない部分の断面図である。
図5】同ボトルキャップのスカート壁におけるスコアが形成された部分の断面図である。
図6】同ボトルキャップの立体断面図である。
図7】同ボトルキャップのボトルへの装着状態を示す図である。
図8】同ボトルキャップの立体図である。
図9】同ボトルキャップのスカート壁を破断させている状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図6および図7に示すように、本発明の実施の形態のボトルキャップは、弾性変形性を有するポリエチレンなどの合成樹脂製であって、本体部11と、ヒンジ12によって本体部11に結合された開閉蓋13とが一体に形成された構成である。本体部11は、図7に示されるボトル1の上端の開口部2に打栓されることで、この開口部2装着され固定される。ボトル1は、ガラスやポリエチレンテレフタレートなどの、キャップよりも硬質の材料にて形成されている。
【0017】
詳細には、本体部11は環状のスカート壁14を有し、このスカート壁14がボトル1の口部2に外ばめされる。ボトル1の口部2の外周には環状突部3が一体に形成されている。これに対しスカート壁14の内面には、その周方向に沿って突起15が形成されている。そして、このスカート壁14の突起15がボトル1の環状突部3に係合することで、キャップがボトル1に強く固定される。
【0018】
図6および図7に示すように、キャップの本体部11にはインナーリング16が一体に形成されており、このインナーリング16はボトル1の上端の口部2の内方に入り込み可能である。本体部11は上壁17を有し、インナーリング16と、上壁17と、スカート壁14と、突起15とによってボトル1の口部2を包み込むように保持することで、本体部11とボトル1の口部2との間がシールされるとともに、キッャプがボトル1の口部2に固定される。
【0019】
本体部11には、開口形成用壁部18と、プルリング19とが一体に設けられている。開口形成用壁部18の輪郭に沿ってスコア20が形成されており、プルリング19を手指により引っ張り上げると、スコア20が形成された薄肉の部分が破断して、壁部18が本体部11から脱落し、それによって、ボトル1の内容物を注ぎ出すための開口が形成される。
【0020】
開口形成用壁部18およびプルリング19の周囲には、円筒状の注出筒21が設けられており、この注出筒21によってボトル1からの注ぎ口が形成されている。図7に詳しく示すように、開閉蓋13には筒状のシール壁22が一体に形成されている。このシール壁21は、図7に示すように開閉蓋13が閉じられたときに、注出筒21の内部に入り込む。そして、注出筒21とシール壁22とが互いに弾性的に圧接し合うことで、開閉蓋13が閉じられたときのシールが行われる。
【0021】
図6および図7に示された本発明の実施の形態のボトルキャップは、使用後はボトル1から離脱させてリサイクルに供することができるものである。このため、図8に示すように、スカート壁14には、その外面に、軸方向のスコアとしての切込み23が形成されている。また、図8においては図示を省略するが、本体部11には、切込み23に連続して、周方向の弱化ラインが、周方向に沿った一定の範囲にわたって形成されている。すなわち、本体部11の切込み23および弱化ラインは、本体部11における他の部分よりも著しく薄肉に形成されている。これに対し、切込み23の下端部に対応したスカート壁14の下縁には、切込み23が形成された部分よりも大きな肉厚の厚肉部24が形成されている。
【0022】
このような構成であると、厚肉部24が存在することで、打栓時において切込み23の薄肉部が下端から破断することが防止される。使用後においてボトルとキャップとをリサイクルに供する場合には、図9に示すように、切込み23および厚肉部24に大きな力が作用するように、キャップの開閉蓋13を手指で掴んで本体部11すなわちボトル1から遠ざかる方向に引っ張る。このとき、比較的大きな力を作用させることで、切込み23の形成部と弱化ラインとにおいて本体部11が破断する。あわせて、厚肉部24も破断して、スカート壁14におけるその破断が生じた部分が、図示のようにボトル1に装着されている本体部11から引き離される。
【0023】
これにより、この引き離された部分ではスカート壁14の突起15がボトル1の環状突部3から離れて、これら突起15と環状突部3との係合が解除される。すなわち、キャップの本体部11のスカート壁14における、周方向に沿った一定範囲について、突起15と環状突部3との係合が解除される。これによって、キャップをボトル1から容易に取り外してリサイクルに供することができる。
【0024】
底面図である図1に示すように、本体部11の突起15は、スカート壁14の内面において周方向に形成されているが、図1および図5に示すように、切込み23が設けられている位置には形成されていない。すなわち、図1に示すように切込み23はキャップの軸心方向に見てV字形に形成されているが、このV字形の谷底を中心としてキャップの周方向に沿った一定角度範囲θaにおけるスカート壁14の内面には、突起を有しない第1の間欠部26が形成されている。つまり、図5において、27は切込み23の底壁を示すが、この底壁27は、スカート壁14の軸心方向に沿って、第1の間欠部26が形成されている部分と、それよりも上側の形成されていない部分とにおいて、いずれも同等の肉厚で形成されている。
【0025】
底面図である図1に示すように、キャップを底面から見たときにおける、切込み23から周方向に沿って時計方向に一定角度θ1だけ離れた位置には、突起を有しない第2の間欠部28が、キャップの周方向に沿った一定範囲θbにわたって形成されている。この第2の間欠部28では、図3に示すように、スカート壁14の肉厚は、スカート壁14の軸心方向に沿って、第2の間欠部28が形成されている部分と、それよりも上側の形成されていない部分とにおいて、いずれも同等とされている。なお図3には、スカート壁14における上述の弱化ライン30が表されている。この弱化ライン30では、上述の破断が起きやすいように、図示のように局部的に肉厚が著しく小さくなるように構成されている。
【0026】
図1に示すように、キャップを底面から見たときにおける、切込み23から周方向に沿って反時計方向に一定角度θ2だけ離れた位置には、突起を有しない第3の間欠部29が、キャップの周方向に沿った一定範囲θcにわたって形成されている。図示は省略するが、この第3の間欠部29が形成された部分の断面構造は、図3に示される第2の間欠部28が形成された部分の断面構造と同様とされている。すなわち、この第3の間欠部29が形成された部分においても、スカート壁14の肉厚は、スカート壁14の軸心方向に沿って、第3の間欠部29が形成されている部分と、それよりも上側の形成されていない部分とにおいて、いずれも同等とされている。ただし、ここでは、上述の弱化ラインは形成されていない。
【0027】
すなわち、第2の間欠部28およびその周辺と、第3の間欠部29およびその周辺とは、弱化ライン30の有無を除いて、いずれも同じ断面形状となるように構成されている。なお、スカート壁14の底部の内周には、キャップをボトル1に打栓するときにこのキャップをボトル1に対して心出しするためのテーパ面31が形成されている。
【0028】
図4は、突起15が形成されている部分の断面構造を示す。すなわち、キャップの本体部11のスカート壁14の周方向に沿って、第1〜第3の間欠部26、28、29が形成されていない殆どの部分では、弱化ラインの有無は別として図4に示される断面形状となっており、突起15がスカート壁14から径方向の内向きに突出するように、このスカート壁14と一体に形成されている。
【0029】
これに対し第2および第3の間欠部28、29が形成されている部分では、キャップの周方向に沿った所定の角度の一定範囲θb、θcにわたって、突起15が欠落した構成となっている。ただし、第2および第3の間欠部28、29において、その欠落は突起15に該当する部分だけであって、キャップの軸心方向に沿った他の部分に比べてスカート壁14の肉厚が薄くなる程度まで欠落しているものではない。すなわち、第2および第3の間欠部28、29においては、スカート壁14の肉厚はキャップの軸心方向に沿った他の部分と同等量が確保されたうえで、すなわち軸心方向に沿った他の部分と比べてスカート壁14の肉厚が減少することなしに、突起15に該当する部分のみが欠落された構成とされている。換言すると、第2および第3の間欠部28、29におけるスカート壁14の内面は、突起15が形成されていない他の部分の内面と面一に形成されている。
【0030】
図1において、角度θ3は、角度θ1と角度θ2の合計を表す。角度θ1と角度θ2とは、等しくても良いし異なっていても良い。キャップの周方向に沿った間欠部26、28、29が形成されている範囲θa、θb、θcすなわちこれらの角度も、互いに等しくても良いし異なっていても良い。
【0031】
このような構成において、ボトル1にキャップを打栓するときには、まずテーパ面31の作用によってキャップがボトル1に心合わせされる。その状態でキャップにボトル1側への押圧力を作用させると、スカート壁14の内面の突起15がボトル1の口部2に嵌着される。その状態でさらに押圧力を作用させると、突起15がボトル1の環状突部3に乗り上げることになって、スカート壁14における突起15が形成された部分が弾性的に拡径する。すると、スカート壁14における第1〜第3の間欠部26、28、29が形成されている部分は突起15が形成されておらず、したがって突起が形成15されている部分に比べて応力が集中し、スカート壁14の周方向に沿って弾性的に大きく伸びる。この伸びは、切込み23の底壁27が薄肉に形成されている第1の間欠部26において顕著である。
【0032】
しかし、スカート壁14の周方向に沿った第1の間欠部26からあまり遠くない位置に第2および第3の間欠部28、29が形成されており、これらの間欠部28、29においても作用する応力にもとづき周方向に沿った相応の伸びが生じるため、第1の間欠部26における過大な伸びすなわち過大な応力の集中が、これらの間欠部28、29によって緩和される。
【0033】
このため、第1の間欠部26においてスカート壁14、すなわち特に薄肉の底壁27が打栓中に破断することを確実に防止できる。スカート壁14の突起15がボトル1の環状突部3の位置を通過すると、それまで弾性変形により拡径していたスカート壁14は元の状態に縮径する。それによって、図7に示されるようにスカート壁14の突起15がボトル1の環状突部3に係合し、打栓が完了する。
【0034】
打栓された状態において、第1〜第3の間欠部26、28、29における突起15が形成されていない領域があまりに広範囲に過ぎると、その範囲においてはキャップの突起15とボトル1の環状突部3との係合がなされていないために、何らかの力が作用したときにキャップがボトル1から離脱してしまうおそれが生じる。しかし、図1に示すように間欠部26、28、29をスカート壁14の周方向に沿って分散させ、しかも個々の間欠部26、28、29は周方向に沿った狭い範囲のみに形成された構成としてため、換言すると間欠部26、28、29どうしの間における相当範囲にわたってスカート壁14に突起15を形成してこの突起15がボトル1の環状突部3と係合するように構成したため、上記のような離脱の発生を効果的に防止することができる。
【0035】
使用後においてボトルとキャップとをリサイクルに供する場合には、上述のとおり、図9に示すようにキャップの開閉蓋13を手指で掴んで本体部11すなわちボトル1から遠ざかる方向に引っ張る。このとき、切込み23が形成された部分はそれに対応して第1の間欠部26が形成されており、したがって突起15が存在しないため、底壁27を容易に破断させて、その部分のスカート壁14を本体部11から引き離すことができる。
【0036】
打栓時における破断を防止するとともに、使用時においてボトルからのキャップの脱落を防止するためには、図1における間欠部26、28、29の形成範囲θa、θb、θcは、それぞれ8度〜10度程度が好適である。8度〜10度程度よりもはるかに広い範囲となると、打栓時における応力緩和効果は向上するが、使用時におけるキャップの脱落防止性が大きく低下してしまう。詳細には、第1の間欠部26は上述のように底壁27の破断のために突起15を存在させない構成としたものであるため、その形成範囲θaは、8度程度が好適である。これに対し第2および第3の間欠部28、29は、打栓時の応力緩和を目的として設けられたものであるため、その形成範囲θb、θcは、第1の間欠部26の形成範囲よりもやや広く、10度程度であることが好適である。
【0037】
θaを8度程度とするとともにθb、θcを10度程度としたときの間欠部26、28、29どうしの隔たりすなわちθ1、θ2は、いずれも25度〜45度の範囲が好適である。すなわちθ3は、50度〜90度の範囲が好適である。そして、切込み23に対応した第1の間欠部26以外の応力緩和のための間欠部28、29は、上記のように切込み23から周方向にあまり離れていない位置の2箇所だけ形成することが好適である。3箇所以上であると、スカート壁14の周方向に沿った切込み23からの距離が大きくなることから打栓時における応力緩和の効果が薄れるとともに、突起15が形成されていない間欠部の数や範囲が大きくなることから、使用時においてボトル1からキャップが脱落する危険性が高くなる。
【0038】
図2の例では、間欠部26、28、29の形成範囲θa、θb、θcは、図1の場合と同様に8度程度および10度程度とされている。しかし、間欠部26、28、29どうしの隔たりすなわちθ1、θ2は、上記の範囲よりも狭く、いずれも20度程度となっている。この場合も、打栓時における破断と使用時におけるボトルからの脱落を、実用的に防止することが可能である。しかし、θ1、θ2が狭く、近い範囲に3つの間欠部26、28、29が集中的に形成されているため、ボトルからの脱落防止性は、図1のものに比べて若干低下する。
【0039】
なお、図2に示す例から間欠部26、28、29どうしをさらに接近させて、広い範囲の一つの間欠部とすれば、打栓時の破断防止性を格段に向上させることができる。しかし、その場合は、実用的な脱落防止性を確保することができなくなる。
【符号の説明】
【0040】
11 本体部
14 スカート壁
15 突起
23 切込み
26 第1の間欠部
28 第2の間欠部
29 第3の間欠部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9