特許第6226735号(P6226735)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6226735
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】角底袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 30/18 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   B65D30/18 D
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-260595(P2013-260595)
(22)【出願日】2013年12月17日
(65)【公開番号】特開2015-117033(P2015-117033A)
(43)【公開日】2015年6月25日
【審査請求日】2016年9月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081385
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 修治
(72)【発明者】
【氏名】大塚 浩史
【審査官】 西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−278499(JP,A)
【文献】 特開2009−269652(JP,A)
【文献】 特開平11−171204(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0141666(US,A1)
【文献】 特開2015−006906(JP,A)
【文献】 国際公開第97/026131(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/00−33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟性及び可撓性を備える軟包材からなり、正面部と背面部と両側の側面部によって形成される角筒状をなし、両側の側面部のそれぞれが正面部と背面部との境界に設けられた2つの山折り部の中間に設けた谷折り部を内方に折込み可能にされるガセット部を備えた角胴部を有するとともに、
角胴部を形成する正面部と背面部の各下端部から延長させた正面延長部及び背面延長部と、角胴部を形成する各側面部の下端部から延長させた側面延長部により角胴部の下部を閉じる角底部を有し、
角底部が正面延長部と背面延長部と側面延長部のうちの少なくとも2つの延長部の各下縁部の裏面端縁同士を接合されて外方に張り出る底接合片を設けてなる角底袋であって、
底接合片がその張り出し状外縁部に複数の凹み状欠損部を備え、該張り出し状外縁部の先端部に非接合部を有してなる角底袋。
【請求項2】
柔軟性及び可撓性を備える軟包材からなり、正面部と背面部と両側の側面部によって形成される角筒状をなし、両側の側面部のそれぞれが正面部と背面部との境界に設けられた2つの山折り部の中間に設けた谷折り部を内方に折込み可能にされるガセット部を備えた角胴部を有するとともに、
角胴部を形成する正面部と背面部の各下端部から逆台形状に延長させた正面延長部及び背面延長部と、角胴部を形成する各側面部の下端部からV字舌片状に延長させた側面延長部により角胴部の下部を閉じる角底部を有し、
角底部が逆台形状の正面延長部と背面延長部の各下縁部の裏面端縁同士を接合されて外方に張り出る中央底接合片と、V字舌片状の側面延長部における両側縁部の裏面端縁のそれぞれと上記逆台形状の正面延長部と背面延長部における中央底接合片となった部分に続く各斜め側縁部の裏面端縁のそれぞれとを接合されて外方に張り出る両側底接合片とを設けてなる角底袋であって、
中央接合片がその張り出し状外縁部に複数の凹み状欠損部を備え、該張り出し状外縁部の先端部に非接合部を有してなる角底袋。
【請求項3】
前記両側底接合片がそれらの張り出し状外縁部に複数の凹み状欠損部を備えてなる請求項2に記載の角底袋。
【請求項4】
前記角胴部のガセット部が折り込まれ、正面部と正面延長部が背面部と背面延長部のそれぞれに重ね合わされた状態で、角底部を構成する両側底接合片が中央底接合片の外方への延長線に対してなす角度を25度〜50度の範囲内に定める請求項2又は3に記載の角底袋。
【請求項5】
前記軟包材として1枚のシートを用いてなり、シートの一端部に位置する背面部の裏面端縁と他端部に位置する側面部の裏面端縁とが接合された1つの柱接合部を備え、この柱接合部の下端が角底部の角に位置する請求項1〜4のいずれかに記載の角底袋。
【請求項6】
前記軟包材として1枚のシートを用いてなり、シートの両端部に双方に折半された背面部の裏面端縁同士が接合された1つの柱接合部を備え、この柱接合部が背面部に位置する請求項1〜4のいずれかに記載の角底袋。
【請求項7】
前記軟包材としてシートを用いてなり、角胴部を形成する正面部と背面部と両側の側面部の互いに隣接する裏面端縁同士が接合された4つの柱接合部を備える請求項1〜4のいずれかに記載の角底袋。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに記載の角底袋に、被包装物を入れ、封止された包装製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日用品、食品等の被包装物を包装するための角底袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、日用品、食品等を包装するための包装体として、特許文献1、2に記載のものがある。
【0003】
特許文献1に記載の包装体は、原料フィルムにより形成される角胴部と角底部とを有し、角胴部にはフィルムからなる筒状側面部を内方に折込み可能にしたガセット部を備えるとともに、角胴部のフィルムを下方に延長させた筒状下部を閉じることによって角底部を形成することとしている。
【0004】
このとき、特許文献1に記載の包装体では、角胴部と角底部との間で、かつ角底部の周囲に鋭い直角の角部を形成するための折り目を付与している。この折り目により、角底袋の保形性を高め、軽量品を包装した場合でも自立性を確保しようとするものである。
【0005】
特許文献2に記載の包装体は、上下面にマチ部を有し、左右に封着部を有するガセットタイプの包装体であって、下面マチ部の平坦面で自立可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006-75987号公報
【特許文献2】実開昭63-169469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、角胴部と角底部とを有する角底袋では、角胴部のフィルムを下方に延長させた筒状下部を閉じて角底部を形成するとき、筒状下部において相対するフィルムの各下縁部の裏面端縁同士を接合しており、これらのフィルムの接合部が角底部の底面内で底接合片となって外方に張り出る。
【0008】
このような角底部の底面に張出状の底接合片を設けてなる角底袋にあっては、仮に角底部の周囲に明確な折り目を付与する特許文献1に記載の構造を採用したとしても、角底部の底面から張り出る腰の強い底接合片の底面外への突っ張りが該角底部底面の平坦度を大きく乱し、角底部の着座性を損ね、ひいては角底袋の自立性を損ねる。
【0009】
尚、特許文献2に記載の包装体にあっては、左右の封着部が包装体の胴部を構成して相対するフィルムの各側縁部の裏面端縁同士を接合した接合片からなり、外方に張り出ている。そして、この左右の封着部となっている接合片の張り出し状外縁部の輪郭をギザギザ状にしている。しかしながら、この封着部のギザギザ状の外縁部は、意匠効果を向上させるカットであり、包装体の着座性、自立性に何ら全く関係していない。
【0010】
本発明の課題は、角底部の底面内に張り出し状の底接合片を設けてなる角底袋において、角底部の着座性を向上し、自立性を向上することにある。
【0011】
請求項1に係る発明は、柔軟性及び可撓性を備える軟包材からなり、正面部と背面部と両側の側面部によって形成される角筒状をなし、両側の側面部のそれぞれが正面部と背面部との境界に設けられた2つの山折り部の中間に設けた谷折り部を内方に折込み可能にされるガセット部を備えた角胴部を有するとともに、角胴部を形成する正面部と背面部の各下端部から延長させた正面延長部及び背面延長部と、角胴部を形成する各側面部の下端部から延長させた側面延長部により角胴部の下部を閉じる角底部を有し、角底部が正面延長部と背面延長部と側面延長部のうちの少なくとも2つの延長部の各下縁部の裏面端縁同士を接合されて外方に張り出る底接合片を設けてなる角底袋であって、底接合片がその張り出し状外縁部に複数の凹み状欠損部を備え、該張り出し状外縁部の先端部に非接合部を有してなるようにしたものである。
【0012】
請求項2に係る発明は、柔軟性及び可撓性を備える軟包材からなり、正面部と背面部と両側の側面部によって形成される角筒状をなし、両側の側面部のそれぞれが正面部と背面部との境界に設けられた2つの山折り部の中間に設けた谷折り部を内方に折込み可能にされるガセット部を備えた角胴部を有するとともに、角胴部を形成する正面部と背面部の各下端部から逆台形状に延長させた正面延長部及び背面延長部と、角胴部を形成する各側面部の下端部からV字舌片状に延長させた側面延長部により角胴部の下部を閉じる角底部を有し、角底部が逆台形状の正面延長部と背面延長部の各下縁部の裏面端縁同士を接合されて外方に張り出る中央底接合片と、V字舌片状の側面延長部における両側縁部の裏面端縁のそれぞれと上記逆台形状の正面延長部と背面延長部における中央底接合片となった部分に続く各斜め側縁部の裏面端縁のそれぞれとを接合されて外方に張り出る両側底接合片とを設けてなる角底袋であって、中央接合片がその張り出し状外縁部に複数の凹み状欠損部を備え、該張り出し状外縁部の先端部に非接合部を有してなるようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
角底部に底接合片を設けてなる角底袋において、底接合片がその張り出し状外縁部に凹み状欠損部を備え、該張り出し状外縁部の先端部に非接合部を有することにより、角底部の底面から張り出る底接合片の腰の強さを弱め、角底部の着座性を向上し、自立性を向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は実施形態1の角底袋のガセット部を折り込んだ状態を示し、(A)は底接合片の一例を示す斜視図、(B)は底接合片の他の例を示す斜視図である。
図2図2は角底袋を示し、(A)は未封緘状態を示す斜視図、(B)は封緘状態を示す斜視図である。
図3図3は実施形態2の角底袋を示し、(A)は未封緘状態を示す斜視図、(B)は封緘状態を示す斜視図である。
図4図4は実施形態3の角底袋を示し、(A)は未封緘状態を示す斜視図、(B)は封緘状態を示す斜視図である。
図5図5は実施形態4の角底袋を示し、(A)は未封緘状態を示す斜視図、(B)は封緘状態を示す斜視図である。
図6図6は底接合片の張り出し状外縁部が備える凹み状欠損部の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施形態1)(図1図2図6
図1は使用前の角底袋1を示し、図2は被包装物を充填するために開いた角底袋1を示している。角底袋1は、角胴部10と角底部20とを有し、柔軟性及び可撓性を備える軟包材から構成される。
【0017】
柔軟性及び可撓性を備える軟包材としては、特に制限はないが、合成樹脂製のシート、薄紙と合成樹脂とのラミネートシート、合成樹脂同士を積層させたラミネートシート等が挙げられ、特に合成樹脂製のラミネートシートが好ましい。
【0018】
例えば、角底袋1のシート表面(袋外面側)には、コートボール紙、クラフト紙等の板紙、又はポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンなどポリオレフィン樹脂、又はポリエチレンを主体とするポリエチレンテレフタレート樹脂とのブレンド樹脂など熱溶融接着性のポリオレフィン樹脂等が使用可能である。
【0019】
一方、角底袋1のシート裏面(袋内面側)には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンを主体とするブレンド樹脂など熱溶融接着性のポリオレフィン樹脂層(シーラント層)が積層形成されている。
【0020】
また、本発明角底袋の最外層と最内層の間の中間層には、必要に応じてアルミニウム箔層(ガスバリア層)、アルミニウム箔層(ガスバリア層)/ポリエチレンテレフタレート樹脂層、アルミニウム蒸着層(ガスバリア層)/ポリエチレンテレフタレート樹脂層、酸化珪素や酸化マグネシウムなど無機酸化物蒸着層(ガスバリア層)/ポリエチレンテレフタレート樹脂層などのガスバリア性層が積層形成されている。
【0021】
角胴部10は、正面部11と背面部12と両側の側面部13、14によって形成され、1枚の平板状シート(チューブ状シートでも可)の一端部に位置する背面部12の裏面端縁と他端部に位置する側面部14の裏面端縁とがそれらのヒートシール層の熱融着によって接合された1つの柱接合部15を備える。
【0022】
尚、本実施形態では、製品陳列時に主として使用者に向く面を正面部11とし、その反対面を背面部12という。但し、本発明において、「正面部」と「背面部」は便宜的に記載したものであり、本実施形態における背面部12を「正面部」と言い換え、正面部11を「背面部」と言い換えても良い。
【0023】
角胴部10は、両側の側面部13、14のそれぞれが正面部11と背面部12との境界に位置して縦方向(角底袋1が自立する鉛直方向)に沿って設けられる2つの山折り部16A、16Aと、両側の側面部13、14の内部でそれらの山折り部16A、16Aに挟まれる横方向(角底袋1が着座するテーブル面等の水平面に沿う方向)の中間に位置し、かつ縦方向に沿って設けられる1つの谷折り部16Bとを有する。そして、両側の側面部13、14に設けた谷折り部16Bを角底袋1の内方に折込み可能にされるガセット部16を備える。尚、本実施形態において、谷折り部16Bは両側の側面部13、14の内部でそれらの山折り部16A、16Aに挟まれる横方向の中間の真ん中に位置するが、谷折り部16Bは当該中間の必ずしも真ん中に位置することを要しない。
【0024】
角底部20は、角胴部10を形成する正面部11と背面部12の各下端部から下方に向けて凸をなす逆台形状に延長させた正面延長部21及び背面延長部22と、角胴部10を形成する各側面部13、14の下端部から下方に向けて凸をなすV字舌片状に延長させた側面延長部23、24により、角胴部10の下部を閉じる。
【0025】
ここで、角底部20には、図1図2に示す如く、角胴部10の下部を閉じるための中央底接合片25と両側底接合片26が設けられる。
【0026】
中央底接合片25は、逆台形状の正面延長部21と背面延長部22の各下縁部の裏面端縁同士をそれらのヒートシール層の熱融着によって接合されて設けられ、角底袋1の外方に張り出る。
【0027】
両側底接合片26は、V字舌片状の各側面延長部23、24における両側縁部の裏面端縁のそれぞれと、上記逆台形状の正面延長部21と背面延長部22における中央底接合片25となった部分に続く各斜め側縁部の裏面端縁のそれぞれとをそれらのヒートシール層の熱融着によって接合されて設けられ、角底袋1の外方に張り出る。
【0028】
しかるに、角底袋1にあっては、角底部20に設けた中央底接合片25と両側底接合片26のそれぞれが、図6に示す如く、それらの張り出し状外縁部30の輪郭31に複数の凹み状欠損部31Aを備える。本実施形態では、張り出し状外縁部30の輪郭31を三角の山型が連続する凹凸状とし、隣り合う山型の裾野に挟まれる谷を凹み状欠損部31Aとする。
【0029】
尚、中央底接合片25と両側底接合片26は、図1に示したように、張り出し状外縁部30の凹凸状の輪郭31を形成している三角の山形部分だけに前述の熱融着接合部を形成するものでなく、該輪郭31より角胴部10の側に幅方向に連続する熱融着接合部を形成している。
【0030】
以下、角底袋1の製造方法の一例について説明する。
(1)長尺の平板状シートを、一端部の裏面端縁と他端部の裏面端縁とが熱融着されてなる筒状とする(熱融着部が柱接合部15となる)。この筒状のシートを、柱接合部15が位置する面を背面部12とし、背面部12の反対面を正面部11とし、両側の側面部13、14となる部分をガセット部16とするように折り畳む。
【0031】
(2)上述(1)の筒状のシートにおいて、角胴部10となる部分の下部を閉じて角底部20を形成するための中央底接合片25と両側底接合片26を熱融着する。
【0032】
(3)上述(2)の中央底接合片25と両側底接合片26の張り出し状外縁部30に凹み状欠損部31Aを形成するように、当該凹み状欠損部31Aに該当する箇所を切断し、各1個の角底袋1を切り離す。切断装置としては、ロールカッター(凹み状欠損部31Aの形状に形成された刃を有するロールと、刃のないロールとが一対をなして相対するもの)、レーザーカッター等が挙げられる。
【0033】
尚、上述(1)の筒状のシートを、1個の角底袋1の長さに切り離した後、上述(2)、(3)を行なっても良い。
【0034】
以上により、被包装物を投入するため角底袋1の内部を広げると、角胴部10の両側の側面部13、14がガセット部16の外方への膨らみによって平面状に展開され、角胴部10が正面部11と背面部12と両側の側面部13、14により画定される四角筒状をなす。そして、この角胴部10の四角筒状化された正面部11と背面部12と両側の側面部13、14の下端部に連続している角底部20の底面の四周も外方へ膨らんで四角状に近づき、角底部20の底面が平坦状になる(図2)。
【0035】
このとき、角底袋1にあっては、角底部20に設けられている中央底接合片25及び両側底接合片26の張り出し状外縁部30がその輪郭31に備える凹み状欠損部31Aの存在により、角底部20の底面から張り出るそれらの底接合片25、26の腰の強さを弱め、この角底部20を棚(店頭の棚や、家の収納棚等)やテーブル面等に着座させたとき、それらの底接合片25、26の張り出し部分が容易に屈曲して突っ張ることなく、換言すれば角底部20の底面の平坦度が乱されることなく、角底部20の着座性を向上し、ひいては角底袋1の自立性を向上できる。軽量品を包装した場合でも自立性を確保でき、角胴部10を含む全体の形を保ち、転倒防止ができ、流通段階での輸送性や店頭での陳列性を向上できる。
【0036】
また、使用前の角底袋1にあっては、図1(A)に示す如く、角胴部10のガセット部16が角底袋1の内方に折り込まれ、正面部11と正面延長部21が背面部12と背面延長部22のそれぞれに重ね合わされた状態で、角底部20を構成する両側底接合片26が中央底接合片25の外方への延長線に対してなす角度αを25度〜50度の範囲内が好ましく、更に好適には45度とする。即ち、角底部20における両側底接合片26が中央底接合片25に対してなす角度が25度〜50度の範囲内にあれば、前述の内容物の投入に起因する角底部20の底面の平坦状化が顕著になり、角底部20の着座性、角底袋1の自立性を確保できる。
【0037】
また、角底袋1にあっては、角胴部10を構成する平板状シートの一端部に位置する背面部12の裏面端縁と他端部に位置する側面部14の裏面端縁とが接合された1つの柱接合部15を備える。この図1図2の形態では、柱接合部15の位置が角底部20の角部にあり、角底部20に柱接合部15から延長する接合部はないものになる。角胴部10が備える1つの柱接合部15により角胴部10の起立性を安定化し、角底袋1の自立性を向上する。更に、この図1、2の形態では、柱接合部15の位置が角底部20の角部にあること(角底部20にはないこと)によって、一層、角底部20の底面の平坦度を維持し、角底袋1の自立性を向上する。
【0038】
尚、角底袋1において、中央底接合片25と両側底接合片26における張り出し状外縁部30の輪郭31の形態としては、図6(A)〜(G)を採用できる。
【0039】
図6(A)〜(E)は、張り出し状外縁部30の基部〜先端部の全部が熱融着によって接合されたものである。そして、図6(A)に示した張り出し状外縁部30の輪郭31は、上述した三角の山型が連続する凹凸状であり、隣り合う山型の裾野に挟まれる部分を凹み状欠損部31Aとするものである。凹み状欠損部31Aの形状は、三角の山型が張り出し状外縁部30の基部に向けた形状である。図6(B)に示した張り出し状外縁部30の輪郭31は、台形の山型が連続する凹凸状であり、また、三角の頂部を裁断して除去した山型が連続する凹凸状であり、隣り合う山型の裾野に挟まれる部分を凹み状欠損部31Aとするものである。凹み状欠損部31Aの形状は、三角の山型が張り出し状外縁部30の基部に向けた形状である。図6(C)に示した張り出し状外縁部30の輪郭31は、外に向かって凸面をなす円弧状の山型が連続する凹凸状であり、隣り合う山型の裾野に挟まれる部分を凹み状欠損部31Aとするものである。凹み状欠損部31Aの形状は、張り出し状外縁部30の基部に向かって凹面をなす円弧状の山型が張り出し状外縁部30の基部に向けた形状である。図6(D)に示した張り出し状外縁部30の輪郭31は、外に向かって凹面をなす円弧状の山型が連続する凹凸状であり、隣り合う山型の裾野に挟まれる部分を凹み状欠損部31Aとするものである。凹み状欠損部31Aの形状は、張り出し状外縁部30の基部に向かって凸面をなす円弧状の山型が張り出し状外縁部30の基部に向けた形状である。図6(E)に示した張り出し状外縁部30の輪郭31は、外に向かって凸面をなす円弧状の山型と外に向かって凹面をなす円弧状の谷型とが連続する凹凸状であり、隣り合う山型の谷間を凹み状欠損部31Aとするものである。凹み状欠損部31Aの形状は、張り出し状外縁部30の基部に向かって凸面をなす円弧状の山型が張り出し状外縁部30の基部に向けた形状である。
【0040】
図6(F)、(G)は張り出し状外縁部30の基部を含む一部の接合部Aだけが熱融着によって接合され、張り出し状外縁部30の先端部を非接合部Bとするものである。図6(F)は、張り出し状外縁部30の輪郭31を図6(A)と同様の三角の山型が連続する凹凸状としたものであるが、張り出し状外縁部30の基部と山型の輪郭31の下半部だけを熱融着によって接合した接合部Aとするものである。図6(G)は、張り出し状外縁部30の輪郭31を図6(A)と同様の三角の山型が連続する凹凸状としたものであるが、張り出し状外縁部30の基部だけを熱融着によって接合した接合部Aとするものである。
【0041】
また、角底袋1にあっては、中央底接合片25と両側底接合片26における張り出し状外縁部30の輪郭31として、図6(A)〜(G)の各種山型を順に並べる如くにそれらの山型を混在させることもできる。
【0042】
また、角底袋1にあっては、中央底接合片25の張り出し状外縁部30にだけ凹み状欠損部31Aを設け、両側底接合片26の張り出し状外縁部30には凹み状欠損部31Aを設けないものとすることもできる。
【0043】
また、角底袋1にあっては、図1(B)に示す如く、中央底接合片25では張り出し状外縁部30の輪郭31の全域に凹み状欠損部31Aを設け、両側底接合片26では張り出し状外縁部30の輪郭31の一部の範囲にだけ部分的に凹み状欠損部31Aを設けるものとすることもできる。詳細には、図1(B)においては、両側底接合片26の中央底接合片25に隣接する張り出し状外縁部30に凹み状欠損部31Aを設け、角胴部10に隣接する両側底接合片26の張り出し状外縁部30には凹み状欠損部31Aを設けていない。このように、角胴部10に隣接する両側底接合片26の張り出し状外縁部30に、凹み状欠損部31Aを設けない場合には、容積が大きな被包装物を充填した際に角底部20の強度維持に貢献することができ、特に背面部12と側面部14とが接合して形成した柱接合部15がある場合に有効である。
【0044】
また、角底袋1にあっては、好適には、下記i〜vを採用できる。
i. 角底袋1を構成するシートの厚みは10μm〜100μmとする。
【0045】
ii. 角底部20の長辺の長さ(角胴部10の正面部11、背面部12の横方向長さ)を、角胴部10の縦方向長さの0.5〜2.5倍とする。
【0046】
iii. 角底部20の長辺の長さ(角胴部10の正面部11、背面部12の横方向長さ)を、角底部20の短辺の長さ(側面部13、14の横方向長さ)の1〜3倍とする。
【0047】
iv. 中央底接合片25の矩形状の張り出し状外縁部30から切欠く凹み状欠損部31Aの切欠面積を、凹み状欠損部31Aが切欠き形成されなかったとする矩形状外縁部30の全面積の30〜70%とし、更に好適には、40〜60%とする。
【0048】
v. 両側底接合片26の矩形状の張り出し状外縁部30から切欠く凹み状欠損部31Aの切欠面積を、凹み状欠損部31Aが切欠き形成されなかったとする矩形状外縁部30の全面積の20〜70%、更に好適には、30〜60%とする。
【0049】
(実施形態2)(図3
実施形態2の角底袋1が実施形態1におけると異なる点は、角胴部10を構成する平板状シートの両端部の双方に折半された背面部12A、12Bの裏面端縁同士が接合された1つの柱接合部(背貼り部)17を備える。柱接合部17は、背面部12の幅方向中間に形成されているとともに、角底部20にも延長して形成される。図3の角底袋1によれば、角胴部10が備える1つの柱接合部17により角胴部10の起立性を安定化し、角底袋1の自立性を向上する。また、柱接合部17を背面部12の幅方向中間に形成した角胴部10とすることにより、図1の角底袋1に比して簡易に製造することができる。
【0050】
(実施形態3)(図4
実施形態3の角底袋1が実施形態1におけると異なる点は、角胴部10を形成する正面部11と背面部12と両側の側面部13、14の互いに隣接する裏面端縁同士が接合された4つの柱接合部18A〜18Dを備える。即ち、角胴部10が備える4つの柱接合部18A〜18Dにより角胴部10の起立性を安定化し、角底袋1の自立性を一層向上する。
【0051】
(実施形態4)(図5
実施形態4の角底袋1は、実施形態3の角底袋1に、実施形態2の角底袋1における柱接合部(背貼り部)17を加えたことにある。
【0052】
角底袋1は、角胴部10の上端開口から被包装物を入れ、その上端開口を封止されて包装製品となる。被包装物としては、化粧品、清掃用シート、薬品等の日用品、菓子、海苔等の食品が挙げられる。
【0053】
以上、本発明をその好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上記の実施形態に制限されることなく種々変更可能である。上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
【0054】
例えば、柱接合部が接している又は形成されている面を便宜的に背面としたが、こちらを正面としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明によれば、角底部の底面内に張り出し状の底接合片を設けてなる角底袋において、角底部の着座性を向上し、自立性を向上することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 角底袋
10 角胴部
11 正面部
12、12A、12B 背面部
13、14 側面部
15、17、18A〜18D 柱接合部
16 ガセット部
16A 山折り部
16B 谷折り部
20 角底部
21 正面延長部
22 背面延長部
23、24 側面延長部
25 中央底接合片
26 両側底接合片
30 張り出し状外縁部
31 輪郭
31A 凹み状欠損部
A 接合部
B 非接合部

図1
図2
図3
図4
図5
図6