特許第6226772号(P6226772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6226772
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】ジェットプリンター用インク組成物
(51)【国際特許分類】
   C09D 11/36 20140101AFI20171030BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20171030BHJP
   B41M 5/00 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   C09D11/36
   B41J2/01 501
   B41M5/00 120
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-31657(P2014-31657)
(22)【出願日】2014年2月21日
(65)【公開番号】特開2015-155517(P2015-155517A)
(43)【公開日】2015年8月27日
【審査請求日】2016年12月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】313005282
【氏名又は名称】東洋製罐株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000239080
【氏名又は名称】福岡パッキング株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】598033240
【氏名又は名称】セントラル機械商事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151965
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 佳章
(74)【代理人】
【識別番号】100102299
【弁理士】
【氏名又は名称】芳村 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100103436
【弁理士】
【氏名又は名称】武井 英夫
(74)【代理人】
【識別番号】100108693
【弁理士】
【氏名又は名称】鳴井 義夫
(72)【発明者】
【氏名】岡田 芳明
(72)【発明者】
【氏名】土屋 広之
(72)【発明者】
【氏名】梅川 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】清水 義章
【審査官】 小久保 敦規
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−105818(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 1/00 −201/10
B41M 5/00
B41M 5/50 − 5/52
B41J 2/01
B41J 2/165− 2/20
B41J 2/21 − 2/215
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バインダー樹脂、レベリング剤、色素及び溶剤を含むジェットプリンター用インク組成物において、
前記バインダー樹脂が、数平均分子量8,000〜25,000の熱可塑性ポリエステル樹脂と重量平均分子量10,000〜100,000、塩素含有量10〜50重量%である塩素化ポリオレフィン樹脂とを重量配合比7/3〜3/7で組み合わせてなり、前記バインダー樹脂の含有量が、インク重量中7〜20重量%であり、
前記色素の含有量が、インク重量中2〜10重量%であり、
前記溶剤が混合溶剤であり、沸点110℃以下、粘性が0.8cp/20℃以下である溶剤を含み、更に該溶剤よりも沸点が10℃以上高く、粘性が1.0cp/20℃以上である溶剤を全溶剤中20重量%以下の割合で含むことを特徴とする耐磨耗性、耐擦過性及び密着性の優れた包装材料用ジェットプリンター用インク組成物。
【請求項2】
前記包装材料が、ポリオレフィン樹脂最外層を有する包装容器であることを特徴とする請求項1に記載の包装材料用ジェットプリンター用インク組成物。
【請求項3】
前記熱可塑性ポリエステル樹脂が、ガラス転移温度20℃以上の熱可塑性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装材料用ジェットプリンター用インク組成物。
【請求項4】
前記色素が油溶性染料であり、且つ含金属錯塩であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の包装材料用ジェットプリンター用インク組成物。
【請求項5】
請求項1〜のいずれかに記載の包装材料用ジェットプリンター用インク組成物が印字されたポリオレフィン樹脂製包装材料であって、該ポリオレフィン樹脂製包装材料は、最
外層がポリエチレン又はポリプロピレンからなる成形容器、紙容器、パウチ容器、キャップ又はヒートシール用シート製品であることを特徴とするポリオレフィン樹脂製包装材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材料、例えば食品包装分野などにおける包装容器、特にポリオレフィン樹脂製成形容器およびキャップ、あるいはポリオレフィン樹脂被膜の施された紙容器などに対して耐擦過性、耐磨耗性、密着性に優れたジェットプリンター用インク組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
食品包装容器には製造年月日、賞味期限あるいは消費期限等の情報を表示することが法律で義務付けられており、このような情報を印刷する手段としては、高速に実施できるインクジェットプリンターが現在一般的に採用されている。
【0003】
インクジェットプリンターを用いた包装容器への印刷では、包装容器内容物の品質への悪影響を避けるため、特にポリオレフィン製包装容器においては採用できる加熱乾燥手段に制約があり、その結果、密着性が不十分となり、商品の製造過程や流通過程で、印字が擦れてかすんでしまったり、あるいは削り取られて消失してしまうような問題がたびたび発生していた。
したがって、これまでも、商品の製造過程あるいは流通過程での擦れや引っかきに対する耐性の改善を目的とした種々の改善提案が多くなされてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−38530号公報
【特許文献2】特開平10−195356号公報
【特許文献3】特開平11−181345号公報
【特許文献4】特表2001−520298号公報
【特許文献5】特開2002−201393号公報
【特許文献6】特開2002−146245号公報
【特許文献7】特開昭60−076574号公報
【特許文献8】特開2005−330298号公報
【特許文献9】特開2011−105818号公報
【特許文献10】特開2010−275467号公報
【0005】
特許文献1にはコロナ放電処理のないポリプロピレンなどの包装フィルムに対して充分な密着性と耐久性を有するインクジェット用インクが、また、特許文献2には塩素化ポリオレフィン樹脂とイミノ基含有染料を含む密着性を改善したジェット印刷用インクが記載されている。特許文献3には塩素化ポリオレフィン樹脂と液状エポキシ樹脂及びシリコーン−アクリル系樹脂とから成るブロッキング性の改善されたインクジェット用インクが、特許文献4には硝酸セルロースとロジン樹脂を含む耐磨耗引っかきの良好なジェット用インクが、また、特許文献5にはブチラール樹脂および溶剤としてメチルアセテートを含むインクジェット用インクが記載されている。
【0006】
これらの開示例はいずれもポリエチレンやポリプロピレンなどの基材に対して密着が良好なインクジェット用インクであることが記載されているが、実際には上記開示例における耐摩耗性については、特許文献1では荷重0.5kg/cmでのフェルトによる50回摩擦、特許文献2,3は記載なし、特許文献4では親指の腹による10回摩擦、特許文献5では具体的な評価の記載はない。
以上のとおり、特許文献1〜5に記載されたインクも、擦過、磨耗耐性において未だ不
十分であることから、インクジェット用インクとして摩耗耐性の改善が種々試みられており、それらの例として、例えば、特許文献6〜10を挙げることができる。
【0007】
特許文献6には、顔料に特定の比表面積を有するカーボンブラックを用いたインクジェットプリンター用インクが記載され、特許文献7には、アクリル樹脂を用いたインクジェットインクが記載され、特許文献8には、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂又は塩化ビニル樹脂を用いた油性顔料インクが記載され、特許文献9にはポリエステル樹脂又は塩化ビニル共重合樹脂等のバインダー樹脂に加えてインクフロー調整樹脂とレベリング剤を併用したインクジェット用インクが記載されている。
【0008】
そして、特許文献6では親指の腹で50回、特許文献7では指による摩擦、特許文献8では消しゴムで5回の摩擦、特許文献9では市販の消しゴムによる摩擦30回、2kg荷重ダンボールによる300回摩擦でそれぞれ耐摩耗性の評価がなされ、耐摩耗性が改善されたことが開示されている。
しかしながら、これらの開示例は、いずれもポリオレフィン樹脂基材に対しては全く密着性のないものであり、ポリオレフィン樹脂基材等の難付着性基材に対しての一層のインクの密着性改善が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
最近食品衛生に関する諸問題から、賞味期限等の日付印字に対して、特に難付着性基材であるポリオレフィン樹脂基材からなる包装容器においては、より一層の磨耗、擦過に対する耐性が求められており、上記特許文献1〜9に記載されたインクも擦過、磨耗耐性において未だ不十分であるか、あるいは摩耗、擦過耐性はあるもののポリオレフィン樹脂基材に対する密着性が不十分であり、より優れたジェットプリンター用インクの開発が望まれているのが現状である。
【0010】
また、上記特許文献1〜5に示された、ポリオレフィン樹脂基材に対して密着性、摩耗耐性のあるとされた従来のインクは、各々の文献に記述された耐摩耗性評価基準を満足するものであったとしても、実際には印字された製品が輸送されるときに印字がかすれているなどの苦情があり、より耐擦過、耐磨耗性のインクが要望されているのが実情である。
このように、賞味期限などの印字においては、特に、磨耗や擦過などによる印字の消失、かすれ等への対策が重要な課題となっている。
【0011】
本発明者らは、上記特許文献10において、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂と塩素化ポリオレフィン樹脂とを組み合わせることにより、ポリオレフィン樹脂基材に対しても密着が良好であり、かつ市販の消しゴムで強く20回擦っても印字のかすれがない摩耗耐性のあるインクジェット用インクを開示した。
【0012】
特許文献10における塩酢ビ共重合樹脂は、特に溶液重合法で製造される樹脂が良好な結果を与える。しかしながら、国内外において溶液重合法の塩酢ビ樹脂は現在製造中止であり、当該発明の技術を供給できない状況にある。
従って、本発明は、ポリオレフィン樹脂基材を使用する包装容器の分野に、密着が良好であり,耐擦過性、耐磨耗性を有するジェットプリンター用インクを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によれば、バインダー樹脂、レベリング剤、色素及び溶剤を含むジェットプリンター用インク組成物において、前記バインダー樹脂が、数平均分子量8,000〜25,000の熱可塑性ポリエステル樹脂と重量平均分子量10,000〜100,000、塩
素含有量10〜50重量%である塩素化ポリオレフィン樹脂とを重量配合比7/3〜3/7で組み合わせてなることを特徴とする耐磨耗性、耐擦過性及び密着性の優れた包装材料用ジェットプリンター用インク組成物が提供される。
本発明によればまた、上記包装材料用ジェットプリンター用インク組成物が印字されたポリオレフィン樹脂製包装材料であって、該ポリオレフィン樹脂製包装材料は、最外層がポリエチレン又はポリプロピレンからなる成形容器、紙容器、パウチ容器、キャップ又はヒートシール用シート製品であることを特徴とするポリオレフィン樹脂製包装材料が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明のジェットプリンター用インク組成物は、バインダー樹脂として特定の熱可塑性ポリエステル樹脂と塩素化ポリオレフィン樹脂とを組み合わせることで、懸濁重合法又は乳化重合法による塩酢ビ樹脂に比べ、格段に耐擦過性、耐磨耗性、密着性に優れ、溶液重合法による塩酢ビ樹脂と同等以上の性能を有する。具体的には、2kg荷重ダンボールによる摩擦試験で300回を超える耐擦過性能、さらには、消しゴムを強く押し当て、往復30回を超える耐磨耗性能を有する印字も可能とするものであり、また、ポリオレフィン樹脂基材等の難付着性基材に対しても良好な密着性を有するものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を更に詳しく説明する。
[バインダー樹脂について]
(熱可塑性ポリエステル樹脂)
本発明のジェットプリンター用インクにおいて、バインダー樹脂として使用する熱可塑性ポリエステル樹脂の分子量は、数平均分子量で8,000〜25,000が好ましく、より好ましくは10,000〜20,000である。
数平均分子量が8,000より低いと被膜が脆弱となり易く、磨耗抵抗や擦過抵抗性が弱くなる傾向があり、また、25,000より大きいとインク中の所望バインダー樹脂量に対する粘度が大きくなり、ジェットプリンター用インク適性が低下する傾向がある。
更に、熱可塑性ポリエステル樹脂のガラス転移温度が20℃以上であることが好ましい。特に好適には30℃以上であることが好ましい。ガラス転移温度が20℃より低いとインク被膜が柔らかくなり、擦過抵抗が弱くなるとともに、特に夏場においてはブロッキングなどの弊害が生じるおそれがある。
【0016】
熱可塑性ポリエステル樹脂は、メチルエチルケトン、グリコールエーテル、トルエンなどの汎用有機溶媒に可溶であり、金属、ガラス、ポリエステル被膜、塩ビ樹脂被膜、ナイロン、セロハンなどの基材に優れた接着性を有しており、本発明において他の樹脂に比べて優れた性能を有するものの、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂基材に対する密着性は弱い。
【0017】
本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂の代表的なものには、東洋紡(株)のバイロン、ユニチカ(株)のエリーテルがあり、それ以外では、大日精化工業(株)のハイミラック、DIC(株)のクリスボン、日本ポリウレタン工業(株)のニッポラン、日本合成化学(株)のポリエスターなどが挙げられる。
【0018】
(塩素化ポリオレフィン樹脂)
本発明で使用する塩素化ポリオレフィン樹脂としては、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、アクリル変性あるいはウレタン変性塩素化ポリオレフィン樹脂などがあげられる。
樹脂中の塩素含有量は、10〜60重量%、重量平均分子量が10,000〜100,000、より好ましくは20,000〜800,000の範囲のものが用いられる。
上記の塩素化ポリオレフィン樹脂単独では擦過耐性、摩耗耐性は前述の熱可塑性ポリエステル樹脂より劣るが、ポリオレフィン樹脂基材への密着性がよい。
【0019】
塩素化ポリオレフィンの安定剤としては、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ化植物油、エポキシ化脂肪酸類、脂肪族および芳香族アミンなど、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸類有機酸およびそれらのアルカリ金属塩などが用いられるが、安定剤を含有した塩素化ポリオレフィン樹脂が例えば日本製紙ケミカル(株)などから販売されており、それらをそのまま使用すればよい。
【0020】
熱可塑性ポリエステル樹脂と塩素化ポリオレフィン樹脂との配合割合は重量比で7/3〜3/7であることが好ましい。
熱可塑性ポリエステル樹脂が30重量%より少ないと、擦過、摩耗耐性が弱くなる。また塩素化ポリオレフィン樹脂が30重量%より少ないとポリオレフィン樹脂基材に対する密着性が弱くなる。
熱可塑性ポリエステル樹脂と塩素化ポリオレフィン樹脂との配合割合は、より好ましくは6/4〜4/6であり、密着性および擦過、摩耗耐性をバランスよく両立させることが可能となる。
【0021】
インク中の熱可塑性ポリエステル樹脂及び塩素化ポリオレフィン樹脂の総含有量は、使用する熱可塑性ポリエステル樹脂の特性によって決められるが、7重量%より少ないと、印字被膜の厚みが薄くなり摩耗、擦過耐性に不利となり、また色素保持性も低下し、20重量%を超えると、インク粘度が高くなり過ぎ、ジェットプリンター用インク適性が低下する。
したがって、インク中の熱可塑性ポリエステル樹脂及び塩素化ポリオレフィン樹脂の総含有量は、好ましくは8〜15重量%である。
【0022】
(他の配合可能な樹脂)
配合可能な樹脂には、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ロジンおよびこれらのエステル、フェノール変性ロジン、マレイン酸変性ロジン、テルペンおよびフェノール変性テルペン樹脂、スチレンーマレイン樹脂、キシレン樹脂、クマロンーインデン樹脂、ケトン樹脂、各種セルロース、ブチラール樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、シリコンーアクリル樹脂などを挙げることができる。
これらの樹脂の配合量は、本発明における熱可塑性ポリエステル樹脂および塩素化ポリオレフィン樹脂の特性を損なわない範囲で用いることができるが、多くとも全樹脂量の20重量%を超えない。これを超えると、ポリオレフィン樹脂基材に対する密着性および擦過、摩耗耐性の低下をきたすこととなる。
【0023】
[色素]
本発明で使用できる色素としては、モノアゾ系、ジスアゾ系、金属錯塩系、シアニン系、トリフェニルメタン系等の油溶性染料などが挙げられるが、これらに限定されるものではないが、特に金属錯塩染料が好ましい。例えば、
ソルベントブラック22、23、27、29、34、43、123
ソルベントイエロー19、21、32、61、79、80、81、82
ソルベントレッド8、35、83、84、100、109、118、119、121、122、160
ソルベントブルー25、55、70
などがあげられる。
これらの含金属錯塩染料はオリエント化学工業(株)のバリファストカラー、保土ヶ谷化学工業(株)のアイゼンスピロン、他BASF(株)、日本チバガイギー(株)、日本
化薬(株)、中央合成化学(株)などから販売されている。
【0024】
これらは、ポリオレフィン樹脂基材に対して、密着性の点で他の色素より有利であり、かつインクに適当な導電性を与えることができるため、密着性にはマイナス要因である導電剤を用いずに済む利点がある。
そのほか、金属錯塩染料の特性を損なわない範囲で以下の染料等を使用してもよい。
ソルベントブラック3、ソルベントブルー7、11、ソルベントレッド3、19、23、24などの油溶性染料があげられる。代表的にはオリエント化学工業(株)のオイルカラーなどがある
更に
ベーシックバイオレット1、3、4、14
ベーシックブルー5、7
ベーシックレッド1、2、8、9などの塩基性染料、
アシッドブラック1、2、31などの酸性染料が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、これらの2種以上を混合して使用することもできる。
【0025】
色素の配合量は、全インク重量に対して2〜10重量%の割合で配合することが重要であり、これより少ないと印字の色調が薄くなり、見栄えが悪くなる。またインクジェット適性も悪くなる。
また、全インク重量に対する色素量の割合がこれより多いと、バインダー樹脂の量によっては色素の保持性が低下し、磨耗や擦過、手もみに対する抵抗性が著しく低下することとなる。また、インクジェット適性も悪くなる。
【0026】
[レベリング剤]
インク皮膜の濡れ性及びドット形状を調整するため、シリコーン系、フッ素系界面活性剤を使用する。
メチル、ジメチル、フェニルなどのアルキル変性シリコーン、フェニルアルキル基や脂肪酸変性シリコーン、ポリオキシエチレンやポリオキシプロピレンなどのアルコキシ変性シリコーン、ポリアルキルエーテル変性シリコーンやポリアルキルエーテルシロキサン化合物などが使用できる。
代表的なシリコーンレベリング剤としては、東レ・ダウコーニング(株)製のFZ2123、2208、KF−56、あるいは日信化学(株)のシルフェイスSAGなどが挙げられる。
【0027】
フッ素系レベリング剤としては、具体的にはダイキン工業(株)製のDSM−403MやDIC(株)製のメガファックF−556などがあげられる。
これらは単独でも複数混合して使用してもよく、レベリング剤の添加量は、インク中0.1〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜1重量%である。
【0028】
[溶剤]
本発明に使用できる溶剤は、ケトン系、アルコール系、グリコールエーテル系、トルエンなどの芳香族系、エステル系など、いずれの溶剤でもよいが、それらの溶剤は、沸点が110℃以下であることが速乾性を維持する為に重要であり、それらの溶剤の配合量は全溶剤の80重量%以上であることが好ましい。
またインクの粘性は0.8cp/20℃以下であることが好ましい。これより溶剤の粘性が高いとインクの粘度が高くなり、バインダー樹脂の量が制限されてしまう。
【0029】
代表的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、メチルセロソルブ
、1,2−ジメトキシエタンなどが挙げられる。
熱可塑性ポリエステル樹脂および塩素化ポリオレフィン樹脂の溶解性の観点から、特に好ましい溶剤は、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトンなどのケトン系溶剤、1,2−ジメトキシエタンなどである。
これらは単独あるいは組み合わせて使用することができる。また、極性を補う観点から、メタノールなどの低級アルコールを一部使用することができる。
【0030】
上記の熱可塑性ポリエステル樹脂あるいは塩素化ポリオレフィン樹脂に好適な主溶剤に対して、主溶剤より沸点が高く、かつ粘性の高い溶剤を使用してもよい。
これらの溶剤は、印字ドットがドーナツ形状となることを抑制し、コンパクトで平坦な形状になるため、ドーナツ形状の場合より摩耗耐性が向上する効果がある。
沸点は主溶剤より10℃以上高いことが好ましいが、乾燥性を損なわないためには、150℃以下であり、使用量は全溶剤量の20重量%以下であることが好ましい。
溶剤の粘性は1.0cp/20℃以上であることが好ましい。
【0031】
[導電剤]
コンティニュアス方式のインクジェットでは、インクに導電性を持たせる必要がある。
本発明において、含金属錯塩染料を使用する場合には、それ自体導電性を有するため、導電剤を使用する必要はないが、導電性を補う必要のある場合には以下の導電剤を使用することができる。
硝酸リチウム、塩化リチウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどの無機塩類、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸アンモニウム、アルキルおよびアリール第4級アンモニウム塩やホスホニウム塩、アルキル及びアリールアミンやアルカノールアミンの塩酸塩など種々の有機塩類がある。無論、ここに記載した導電剤に限られるものではなく、一般にこの分野で使用される導電剤を使用できる。
これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
導電剤の添加量は、インク重量の0.1〜1%の範囲にとどめるべきであり、多いと印字被膜物性を損なうこともある。
【0032】
[その他の添加剤]
本発明においては、上記バインダー樹脂、レベリング剤、色素、溶剤、導電剤のほかに、本発明のインク組成物の性質を損なわない範囲で滑剤、界面活性剤、可塑剤、アルコキシシラン類、他の添加物を使用してもよい。
滑剤には、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石鹸系などが一般的に用いられているが、特に脂肪酸アミド系滑剤が耐擦過、摩耗性の向上に効果がある。
【0033】
脂肪酸アミド又はアルキレンビス脂肪酸アミドのいずれも使用可能である。
脂肪酸アミドは、分子内に長鎖のアルキル基と極性の強いアミド基があるため、バインダー樹脂との相溶性も良く、かつ、物質表面にブリードする特異な挙動を示し滑剤効果が高い。
例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、エシル酸アミドから選ばれる1種又は2種以上の脂肪酸アミド系滑剤を使用することができる。
本発明のジェットプリンター用インク組成物は、コンティニュアス方式のIJPにより包装容器等の分野にて高速印字される場合に優位であるが、適用方式はこれに限らず、オンデマンドやピエゾ方式でなど種々のプリンターなどにも適用できる。
【0034】
本発明のジェットプリンター用インク組成物は、印字後加熱を行なってもよく、その加熱方法としては、加熱エアーをコンベヤー上を移動する製品の印字情報部分に吹き付ける
方法、加熱ロールなどの治具を印字情報部分に押圧する方法、また印字した包装容器自体を加熱オーブン中で加熱する方法も使用できるが、容器の形態や容器の性能などの品質を損なわない程度の条件で加熱することが必要である。
加熱方法は、ここにあげた方法に限定されるものではない。
【0035】
本発明のジェットプリンター用インク組成物を用いて印刷できる対象物には、ポリオレフィン樹脂基材で成形されたボトル、カップ容器、あるいはポリオレフィン樹脂基材で被覆された包装容器などに特に好適に使用できる。
無論、上記包装容器に限定されるものではなく、金属容器、表層がナイロンやポリエステルなどからなるフレキシブルパッケージ、合成樹脂製ボトル、キャップ、ガラス容器などにも使用できる。また、包装容器分野に限らず、その他の容器、器具、電機部品など一般的にIJPにより印字やマーキングの施される分野に広く使用することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、いかなる場合も、これらの実施例によって本発明の範囲が制限されるものではない。
【実施例】
【0036】
[評価法]
(1)ジェットプリンター用インク適性
日立産機(株)製コンティニュアスタイプのCX−RH機種を用いて、周波数および励振電圧を変えて印字可能領域を調べた。また1日約8時間の運転を1ケ月実施し、インクジェット適性を調べた
○:印字可能励振電圧範囲が10以上
可能な周波数帯が広く取れインクジェット適性は良好
△:上記周波数帯がやや狭いが、インクジェット適性は良好
×:印字適性狭く、インクジェット適性は悪い
××:インク保存安定性悪く、インクジェット運転不可
【0037】
インクジェットプリンターにて、コロナ放電などの表面処理をしない無処理ポリプロピレンおよびポリエチレンフィルムに印字マーキングを施し、以下の評価に供した。
(2)ダンボールアブレジョン試験
包装容器用ダンボールを10cm角に切り出し、内面側を外に向けて2kgの重りに張り付ける。ダンボール面を印字面に乗せて、約6〜7cmのストロークでおよそ往復60回/分の速さで擦る。ダンボールはサンプル毎に取り換えた。
◎:300回以上擦過しても印字のかすれはない
○:300回擦過すると少しかすれが見られるが判読は良好
△:200回目くらいでかすれが見られるが判読はできる
×:100回以下でかなりかすれが見られ判読困難
【0038】
(3)摩耗試験
市販のトンボ製消しゴムを印字面に強く押しつけて擦る。
◎:30回以上擦っても印字のかすれはない
○:20回擦するとやや薄くなるが充分判読できる
△:15回でかなり薄くなるが判読は可能
×:10回以下で印字が消失
【0039】
密着性試験
(4)セロテープ剥離試験
市販のニチバン製粘着セロハンテープを印字面に張り付け剥離試験を行った。
◎:剥離は見られない
○:印字が薄くなるが充分判読できる
△:一部剥離し印字全体薄くなるが判読はできる
×:かなり剥離し判読困難か完全に剥離
【0040】
(5)手もみ
ポリエチレンフィルムに印字したサンプルを用いて、印字したフィルムの両はしを手で掴んで印字部を擦り合わせるように10回手もみを行った。
○:剥離は見られない
△:一部印字がかすれているが判読はできる
×:かなり剥離し判読困難
【0041】
(6)見映え
ポリプロピレンフィルムに印字し、目視で印字の色を観察、また水で濡れた指で数回擦って印字の滲みを観察した。
○:変化なし
△:色が薄いか、または少し色素の滲みがみられる
×:色がかなり薄いか、または色素の滲みがかなり見られ印字周辺が汚れる
【0042】
[使用材料]
以下の実施例で使用する材料を表1で使用する符号とともに記す。
(1)バインダー樹脂
熱可塑性ポリエステル樹脂
A1:バイロン240(東洋紡(株))、数平均分子量15,000、Tg60℃、
A2:バイロン270(東洋紡(株))、数平均分子量23,000、Tg67℃、
A3:バイロンGK640(東洋紡(株))、数平均分子量18,000、Tg79℃、A4:バイロンUR8200(東洋紡(株))、数平均分子量25,000、Tg73℃、
A5:ポリエスターTP235(日本合成化学(株))、数平均分子量16,000、Tg65℃、
A6:エリーテルUE3200(ユニチカ(株))、数平均分子量16,000、Tg65℃、
A7:バイロンGK250(東洋紡(株)、数平均分子量10,000、Tg60℃、
A8:バイロン226(東洋紡(株)、数平均分子量8,000、Tg65℃、
A9:バイロンGK140(東洋紡(株)、数平均分子量13,000、Tg20℃
【0043】
比較例用
A10:バイロンGK810(東洋紡(株)、数平均分子量6,000、Tg46℃、
A11:エリーテルUE3500(ユニチカ(株))、数平均分子量30,000、Tg35℃、
【0044】
塩素化ポリオレフィン樹脂
C1:スーパークロン390S 重量平均分子量80,000、塩素含有量36%
C2:スーパークロン224H(アクリル変性) 重量平均分子量80,000、塩素含有量12.5%
C3:スーパークロン814HS 重量平均分子量20,000、塩素含有量41%
C4:スーパークロン360T(ウレタン変性) 重量平均分子量20,000、塩素含有量31%
【0045】
比較例用
C6:スーパークロン223M(アクリル変性) 重量平均分子量50,000、塩素含有量5%
C7:スーパークロン803M 重量平均分子量160,000、塩素含有量30%
C8:スーパークロン773H 重量平均分子量110,000、塩素含有量32%
C9:スーパークロンL206 重量平均分子量9,000、塩素含有量32%
いずれも日本製紙ケミカル(株)製
【0046】
その他
B1:アミド樹脂 バーサミド744(ヘンケル(株) 酸価20<)
B2:ロジン樹脂 ハリタックSE−10 (ハリマ(株))
B3:テルペンフェノール樹脂 YSポリスターN125 (ヤスハラケミカル(株))
B4:塩酢ビ樹脂VINNOL E15/40A(WACKER社(株)、数平均分子量40,000〜50,000、Tg69℃)
B5:エポキシ樹脂1004(三菱化学(株)、数平均分子量1,600、Tg97℃)
B6:フェノール樹脂(ヒタノール1140(日立化成ポリマー(株))
【0047】
(2)色素
C1:ソルベントブラック29(バリファストブラック3810
C2:ソルベントブラック27(バリファストブラック3818)
C3:オイルブラック860
いずれもオリエント化学工業(株)製
【0048】
(3)レベリング剤
F1:FZ2123(東レ・ダウコーニング(株))
F2:シルフェースSAG008(信越シリコーン(株))
【0049】
(4)溶剤
S1:メチルエチルケトン100%
S2:メチルエチルケトン/メタノール95/5(重量%)
S3:メチルエチルケトン/1,2−ジメトキシエタン=50/50(重量%)
S4:メチルイソプロピルケトン/1,2−ジメトキシエタン=50/50(重量%)
S5:メチルイソプロピルケトン/1,2−ジメトキシエタン/メタノール=
45/50/5(重量%)
S6:メチルエチルケトン/トルエン=85/15(重量%)
S7:メチルエチルケトン/酢酸エチル=90/10(重量%)
S8:エタノール/メチルエチルケトン=70/30(重量%)
S9:メチルエチルケトン/n−ブタノール85/15(重量%)
S10:メチルイソプロピルケトン/1,2−ジメトキシエタン/メチルセロソルブ
45/40/15(重量%)
【0050】
[実施例1〜15、比較例1〜6]
表1に記載した種類と量のバインダー樹脂、レベリング剤、色素、及び溶剤からなる溶液を作成し、1μmフィルターにて濾過してインクを作成した。
作成したインクのジェットプリンター用インク適性(評価1)を調べるとともに、このインクを用いて、無処理ポリプロピレンおよびポリエチレンフィルムに印字したサンプルについてセロテープ剥離試験(評価2)、ダンボールによるアブレジョン試験(評価3)を、また消しゴム摩耗試験(評価4)、手もみ試験(評価5)、および見映え(評価6)を行なった。その結果を表1〜3に示す。
【0051】
実施例1〜14及び比較例1〜6では、熱可塑性ポリエステル樹脂の分子量および塩素
化ポリオレフィン樹脂の分子量と塩素含有量による影響を調べた。
すべての実施例において、インクジェット適性は良好であり、ダンボールアブレジョンや摩耗耐性などに対して良好な結果を示した。
これに対してバインダー樹脂の分子量が本発明の範囲から外れる場合、比較例1,6ではダンボールアブレジョンや摩耗耐性が本発明の実施例より弱く、また比較例2〜5ではインクジェット適性が悪く、特に比較例3〜5は運転中に沈殿が生じノズル詰まりが発生したりする。
【0052】
比較例7〜10は、熱可塑性ポリエステル樹脂および塩素化ポリオレフィン樹脂単独で作成したインクについて調べた場合で、前者は密着がなく、後者は密着性はあるもののダンボールアブレジョンあるいは摩耗耐性が不十分であった。
比較例17は
【特許文献10】特開平2010−275467号公報に記載の、乳化重合法による塩酢ビ共重合樹脂と本発明の塩素化ポリオレフィン樹脂の組み合わせたものであるが、バインダー樹脂量を10重量%より多くするとインクジェット適性が狭くなる。 また、ダンボールアブレジョンや摩耗耐性は、本発明の実施例に示したインクの方が優れていた。
【0053】
実施例15〜18および比較例11〜13では熱可塑性ポリエステル樹脂と塩素化ポリオレフィンの配合比の影響を調べたものであるが、配合比が本発明の範囲を外れるとアブレジョン、摩耗耐性が弱くなることがわかる。
【0054】
実施例19〜23及び比較例14〜16は、インク中の全バインダー樹脂量について調べたものである。全バインダー樹脂量が本発明の範囲20重量%を超える場合には、摩耗耐性などは良好であるが、インクジェット適性が悪く、また7重量%より低いと、やはりインクジェット適性が狭くなり、摩耗耐性なども実施例に比して劣るため、いずれの場合も実用に耐えるものではなかった。
【0055】
実施例18、24〜27及び比較例18〜20は、バインダー樹脂量に対する色素の添加量について調べた場合で、色素の添加量が本発明の範囲よりすくないと印字の色調が薄くなり見映えが悪くなる。また本発明の範囲より多いと色素が印字被膜表面に浮き出てしまい、手でこすると汚く見えてしまい好ましくなく、被膜も脆くなり摩耗耐性も悪くなる。また色素添加量が多いとインクジェット適性も悪くなる
【0056】
実施例28、29は、実施例21の溶剤組成をS9およびS10に替えて作成したインクである。
溶剤S9のn−ブタノールおよびS10のメチルセロソルブはそれぞれの主溶剤より沸点が10℃以上高く、かつ粘度が1cp/20℃以上であり、実施例21のインクよりアブレジョン、摩耗耐性が幾分向上している。これは実施例21の印字ドット形状がややドーナツ形状であるのに比べて、平坦な形状になったためと考えられる。
【0057】
比較例21〜28は、本発明以外の樹脂及び本発明の樹脂と本発明以外の樹脂を組み合わせて作成したインクについて評価した。比較例21〜23はポリオレフィン樹脂基材に対して比較的密着性がよいとされているが、アブレジョンや摩耗耐性は極めて弱いものであった。
比較例24,25は、ポリオレフィン樹脂基材に対して全く密着性がなかった。
比較例26〜28は、本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂あるいは塩素化ポリオレフィン樹脂と組み合わせたものであるが、本発明の実施例より良好なインクは得られなかった。
【0058】
実施例30
実施例18のインクを用いて、最外層がポリエチレンで被覆された紙製牛乳容器の上部密封張り合わせ部に消費期限印字を施した。この印字部を市販トンボ製消しゴムで30回擦ったがかすかに薄くなるものの、印字は明瞭に残存していた。
また、ポリプロピレン製成形容器の胴側壁部に印字し同様に評価したところ、上記と同様の結果であった。
【0059】
また、これらの印字サンプルを30m/分速度のコンベアー上で、吹き出し流量80m/分、吹き出し温度700℃、長さ15mm×幅2mmの熱風スリットと印字部間隔5mmの条件で加熱処理した。
加熱したサンプルを同様に評価したところ、実施例18及び比較例17のインクとも、30回擦っても全く変化がなく、これは、加熱により密着性が強くなったためと思われる。
【0060】
比較例29
比較例1及び17のインクを用いて、実施例28と同様の評価を行った。
比較例17のインクは、いずれの場合も実施例28に比べて劣る結果であったが、加熱したものではほぼ同等の結果であった
一方、比較例1のインクは、加熱したものでも摩耗耐性は良くなかった。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】