特許第6227002号(P6227002)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227002
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】二段点火式インフレ−タ
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/263 20110101AFI20171030BHJP
   B60R 21/264 20060101ALI20171030BHJP
   B01J 7/00 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   B60R21/263
   B60R21/264
   B01J7/00 A
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-545062(P2015-545062)
(86)(22)【出願日】2013年11月8日
(65)【公表番号】特表2016-504231(P2016-504231A)
(43)【公表日】2016年2月12日
(86)【国際出願番号】US2013069064
(87)【国際公開番号】WO2014085052
(87)【国際公開日】20140605
【審査請求日】2015年7月29日
(31)【優先権主張番号】13/688,893
(32)【優先日】2012年11月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597065363
【氏名又は名称】オートリブ エーエスピー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】スミス, ブラッドリー ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】パーキンソン, デビッド ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ラーセン, アラン アール.
【審査官】 神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06571712(US,B1)
【文献】 米国特許第06155171(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0056976(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0057496(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0057686(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16 − 21/33
B01J 4/00 − 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのガス出口開口(224)を有するハウジング(212)と、
前記ハウジング(212)の基底部分(214)に形成された単一の装着開口(226)に装着された構造部品(250)と、を備えた二段点火式インフレータ(210)であって、
前記構造部品(250)が、
第1の発火組成物(254)を有する第1の点火器(253)と、
第2の発火組成物(257)を有する第2の点火器(256)と、
前記第1の点火器(253)および前記第2の点火器(256)を包含するとともに、前記第1の点火器用のブースタ剤(266)が収容されるブースタカップ(260)として機能する部分、および前記第2の点火器用のガス発生剤(298)が収容されるガス発生剤カップ(284)として機能する部分を有するように一体成形されたモールドプラスチック(251)とを備え、
前記モールドプラスチック(251)は、前記ハウジング(212)における前記装着開口(226)を囲む壁が前記モールドプラスチックに挿入されるように成形され、
前記モールドプラスチック(251)が、前記第1の点火器(253)および前記第2の点火器(256)と電気作動上連携する単一のコネクタとして機能するポケット(976)を有する、
二段点火式インフレータ。
【請求項2】
前記単一のコネクタが、2ピンコネクタまたは3ピンコネクタである、請求項1に記載の二段点火式インフレータ。
【請求項3】
前記モールドプラスチック(251)が、前記ブースタカップ(260)の内容物を、前記第1の発火組成物(254)から隔離するシールをさらに備える、請求項1に記載の二段点火式インフレータ。
【請求項4】
前記モールドプラスチック(251)が、前記ブースタカップ(260)の周りに配置された複数の離散したガス出口開口(262)を有する、請求項1に記載の二段点火式インフレータ。
【請求項5】
前記ブースタカップ(260)の周りに配置された複数の離散したガス出口開口(262)の少なくとも1つが、前記ブースタカップ(260)の内容物を外部から遮断するブレイクアウト膜(264)を備える、請求項1に記載の二段点火式インフレータ。
【請求項6】
前記モールドプラスチック(251)が前記ブレイクアウト膜(264)を有する、請求項5に記載の二段点火式インフレータ。
【請求項7】
前記第1の点火器および前記第2の点火器が、水平方向に点火するよう配設されている、請求項1に記載の二段点火式インフレータ。
【請求項8】
前記第1の点火器および前記第2の点火器が、垂直方向に点火するよう配設されている、請求項1に記載の二段点火式インフレータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、自動車の乗員を衝撃から保護するために使用されるものなど、膨張式拘束エアバッグクッションを膨張させるのに使用するインフレ−タに関する。より詳細には、本発明は、複数の点火器を有しまたは包含するインフレ−タに関し、より具体的には、二段点火式インフレ−タに関する。
【背景技術】
【0002】
車両が衝突時など、突然の減速に遭遇したとき、ガスによって膨張または拡張される、たとえば「エアバッグ」などのクッションまたはバッグを使用して、車両の乗員を保護することは周知である。そのようなシステムでは、エアバッグクッションは、通常、必要なスペースを最小限に抑えるために、膨張させずに折り畳まれた状態で収納されている。システムの起動に際し、クッションは、一般に「インフレ−タ」と呼ばれるデバイスによって生成または供給されるガスによって、数ミリ秒にも満たないうちに膨張を開始する。
【0003】
膨張式拘束システムに使用されるものなど、エアバッグの膨張に関して、当技術分野では、様々なタイプのインフレ−タデバイスが開示されている。既知のインフレ−タデバイスの一タイプは、点火するとエアバッグを膨張させるのに十分な量のガスを生成する、燃焼性火工ガス生成物質から膨張ガスを発生させる。
【0004】
膨張式安全拘束装置は、通常、衝突時に車両乗員を拘束するエアバッグクッションを膨張させる、膨張ガスを生成するインフレ−タデバイスを用いる。その種のインフレ−タデバイスは、しばしば、インフレ−タデバイスハウジング内に貯蔵されたガス生成物質と、ハウジングと組み合わされてガス生成物質を起動させる点火器とを備える。点火器は、通常、電気コネクタと組み合わされた反応装薬を備える。電気コネクタを通って送られた信号が、反応装薬を起動させ、その反応装薬が、ガス生成物質を起動させる反応生成物を生成する。
【0005】
変化する可能性のある作動条件、および言い換えれば、変化する可能性のある所望の性能特性の観点から、膨張式安全拘束技術は、「適応型」または「スマート」インフレ−タデバイスと呼ばれているもの、およびそれに対応する膨張式拘束システムを開発するに至っている。適応型インフレ−タデバイスでは、たとえば膨張ガスの量、供給状態、供給速度などの、1つまたは複数の出力パラメータを、たとえば環境温度、乗員の存在状態、シートベルトの使用状態、自動車の減速率などの、1つまたは複数の選択された作動条件に応じて、選択的かつ適切に変化させることができる。
【0006】
火工インフレ−タは、通常、ガス発生剤が入った1つまたは複数のチャンバを有し得る。2つのチャンバ内にガス生成物質を有し、その2つのチャンバが、それぞれの点火器または点火装置によって、独立に点火される適応型火工インフレ−タは「2段式」インフレ−タと呼ばれている。実際には、ガス生成物質を入れたそれら各ガスチャンバは、その中に入っているガス生成物質が、燃焼またはその他の方法で反応させられて、連携する膨張式拘束エアバッグクッションを膨張させるのに使用することができるような、ガスを生成または形成するので、しばしば「燃焼チャンバ」と呼ばれる。
【0007】
2段式インフレ−タは、いくつかの熟考された起動または着火シナリオを有し得る。第1のシナリオでは、第1または1次チャンバ内のガス生成物質および関連する起爆デバイスのみが起動され、それによって、所定の量の膨張ガスが生成される。第2の可能なシナリオでは、第1または1次点火器が最初に起動され、それによって、第1のチャンバ内のガス生成物質が最初に反応して膨張ガスを生成または形成し、予め決定または選択された遅れ時間後に、2次点火器動され、それによって、第2のチャンバ内のガス生成物質が反応して、さらに膨張ガスを生成または形成する。第3の可能なシナリオでは、1次点火器と2次点火器とが共に起動され、それによって、第1のチャンバ内のガス生成物質と、第2のチャンバ内のガス生成物質とが同時に起動されて、それぞれのチャンバ内のガス生成物質から膨張ガスが生成または形成される。
【0008】
理解されるように、そのような適切な起動または着火シナリオを選択または使用することによって、たとえば膨張ガスの量、供給状態、供給速度などの、1つまたは複数のインフレ−タ出力パラメータを、たとえば環境温度、乗員の存在状態、シートベルトの使用状態、自動車の減速率などの、1つまたは複数の選択された作動条件に応じて、選択的かつ適切に変化させることができる。
【0009】
従来の適応型または2段式インフレ−タデバイスは、2011年5月31日にJackson等に発行された米国特許第7,950,693号、2009年10月6日にSmith等に発行された米国特許第7,597,353号、2008年3月25日にSmith等に発行された米国特許第7,347,448号、2001年2月20日にMossi等に発行された米国特許第6,189,927号、および2000年3月7日にMossi等に発行された米国特許第6,032,979号に記載されかつ/または特許請求されたようなインフレ−タデバイスを含み、それらそれぞれの開示は、ここに参照によって本明細書に組み込まれ、本明細書に明示されるかも知れないあらゆる部分を、それらに限定されずに併せて本明細書の一部をなすものである。
【0010】
最新の自動車用エアバッグ技術は、インストルメントパネル(IP)の統合性および不適正位置(OOP)の乗員に関する必要性能要件を達成するために、通常2段式インフレ−タ(スマートインフレ−タ)を採用する。この技術に固有なのが、現在の自動車市場では望ましくないいくつかの特徴である。たとえば、その種の用途に関するインフレ−タデバイスおよび関連構成ハードウェアが、最適として望まれるより、大きな寸法および重量のものになる。また、その種のインフレ−タデバイスは、しばしば、設計の複雑さの増加、ならびに構成要素の追加、および関連する製造プロセスによるコストの増加の難点を生じる。
【0011】
参考のために、全体を参照番号110によって示され、静的状態または状況たとえば起動前の状態で示された、現在設計されている2段式インフレ−タアセンブリを図1に示す。
【0012】
インフレ−タアセンブリ110は、全体的に円筒状外形を有し、2つの構造部品、すなわち下方外殻または基底部分114と、上方外殻または拡散キャップ部分116とから形成されるものなどの、ハウジング構造112を備える。拡散キャップ部分116は、全体が逆さの鉢の形であり、上壁120と、円筒形側壁122とを備え、円筒形側壁122は離隔配置、好ましくはほぼ一様に離隔配置された複数のガス出口ポート124を備える。
【0013】
基底部分114は、参照番号126および130でそれぞれ示された1の装着開口および第2の装着開口を備える。基底部分114は、また、ハウジング112から半径方向外方へ張り出し、インフレ−タアセンブリ110を車両に取り付けるのに使用される、インターフェース取付部をなすように働くことができる周縁ブラケット132を備える。
【0014】
ハウジング112は、中心的な第1のチャンバ134を画成するように構成されている。第1のチャンバ134は、図示および理解を容易にするためここでは示されていないが、通常は火工品の形態のような第1のガス生成物質の一供給量を収容または格納している。
【0015】
第1のチャンバ134内で、そこに入っている第1のガス生成物質を取り囲む関係にあるのは、フィルタアセンブリ140である。そのようなフィルタアセンブリは、多重層または多重巻の金属スクリーンや、フィルタダンパパッドなどから形成されるものなど、1つまたは複数の燃焼スクリーンまたはフィルタを備え得る。
【0016】
インフレ−タアセンブリ110は、また、インフレ−タアセンブリの部品を適正な相対配置に保持し、アセンブリを通る望ましくない流れを防止するのに適切な構造として働くことができる固定器具144を備える。
【0017】
全体を参照番号154によって示される1の点火装置アセンブリが、第1のチャンバ134内に、第1の装着開口126を介してハウジング112に装着されている。第1の点火装置センブリ154は、当技術分野で知られているように、点火装置または点火ブースタカップ156を備えるものなど、既知の火工起爆デバイスの形態をとることができ、その点火ブースタカップ156には、図示および理解を容易にするためにここでは示されていないが、点火物質を入れる缶158が格納されている。第1の点火装置センブリは、また、起爆火工出力組成物(図示せず)と連携する第1の点火デバイスまたは点火装置162と、金属などから製作される発火出力組成物収容カップおよび電気絶縁スリーブ163と、点火装置アセンブリ154が、それによってハウジング112に装着または結合される、点火装置アダプタまたは保持具164とを備える。図示のように、点火装置カップ156は、キャップ170および円筒形側壁172により、全体的に凹形の部材の形態をとり、内室174を形成することができる。点火装置カップ156は、金属などのガス不透過性材料から形成することができ、円筒形側壁172を備えており、円筒形側壁172は、離隔配置された複数のガス出口オリフィス(図示せず)を備え、そのガス出口オリフィスは、通常(たとえばインフレ−タが静的または起動前の状態のとき)、当技術分野では周知の裏面粘着箔シールラップなどを用いるなど、圧力感応式遮蔽物またはバリヤ(図示せず)を用いて覆われており、物質がそこを通るのが防止されている。既知のように、そのような遮蔽物は、それに対して点火装置カップ156の内部から所定の圧力が加わると、開口または裂開するように選択することができる。
【0018】
起動されると点火装置162が放電し、またはその他の方法で点火物質の缶158を裂開または開放させ、通常入っている点火物質に点火し、続いて、第1のチャンバ134に入れられたガス生成物質に点火する。
【0019】
実際には、点火装置アセンブリ154は、保持具164を基底部分114に装着開口126において溶接することなどによって、ハウジング112に連結または接合される。
【0020】
第1のチャンバ134は、第2のチャンバ182を格納または収容する。第2のチャンバ182は、発生剤カップ184と、閉鎖蓋185と、起爆発火出力組成物(図示せず)と連携する第2の点火デバイスまたは点火装置190と、たとえば金属製の発火出力組成物収容カップおよび電気絶縁スリーブ191と、第2の点火デバイス190および関連する第2のチャンバ182がそれによって、第2の装着開口130を介するなどして、ハウジング112に装着または結合される第2の点火装置アダプタまたは保持具192とを備える。
【0021】
発生剤カップ184と閉鎖蓋185とは、協働して発生剤カップ内室196を形成し、その中には、ここでは図示および理解を容易にするために示されていないが、上記のように通常は火工品の形態のような、選択された量の第2のガス生成物質が望ましくは配置される。第2のガス生成物質は、通常、火工物質の形態でもよく、第1のガス生成物質と比較して、組成、形状、大きさ、または形態が同じでも異なっていてもよい。
【0022】
発生剤カップ184と閉鎖蓋185とは、さらに望ましくは協働して、第2のチャンバ182に入っているガス生成物質の反応によって形成された燃焼生成物が、適切かつ望ましく起動されたとき、第2のチャンバ182から出て第1のチャンバ134に入り、フィルタアセンブリ140を通り、出口ポート124を通ってインフレ−タアセンブリ110から出て、連携するエアバッグクッション(図示せず)に入ることができるように働く。
【0023】
理解されるように、作動および設計をより単純化し、信頼度を向上させた改良されたインフレ−タデバイス、およびその部品ならびに関連する製造および作動方法が必要とされ要求される。特に、より安価かつ/または、より効果的な様式(たとえば、寸法、重量、ならびに/または製造および/もしくは作動の複雑さの1つまたは複数の低減)で、特に望ましい膨張性能シナリオを提供し、そのような結果を生むインフレ−タデバイス、とりわけ複数の着火点火器を有するインフレ−タデバイス、およびその部品ならびに関連する製造および作動方法が必要とされ要求される。
【発明の概要】
【0024】
本発明は、改良されたインフレ−タデバイスの設計および構成部品を提供する。
【0025】
一態様によれば、二段点火式インフレ−タ用の構造部品が提供される。その部品は、二段点火式起爆アセンブリを包有するモールド成形された要素を備える。二段点火式起爆アセンブリは、1次発火出力組成物と作動上連携する1次点火器、および2次発火出力組成物と作動上連携する2次点火器を備える。部品は、1次点火器および2次点火器と電気作動上連携する単一のコネクタをさらに備える。
【0026】
さらに特有な特定の実施形態によれば、部品は、たとえば、以下の項目の1つまたは複数をさらに備え、含み、もしくは形成する。すなわち、
2または3ピンコネクタ、
インフレ−タデバイスの壁と一体に成形されること、
1次発火出力組成物と始動放出物を受け取る連通関係にある点火ブースタカップ、
点火ブースタカップの内容物を1次発火出力組成物から選択的に隔離するシール、
点火ブースタカップの周りに配置された複数の離散したガス出口開口、
関連するインフレ−タデバイス内に入れられているガス発生剤から点火ブースタカップの内容物を遮断する、離散されたガス出口開口におけるブレイクアウト膜、
2段式インフレ−タデバイスの壁と一体に成形されること、
起動された2次発火出力組成物からの出力によって点火可能な、第2段ガス生成物質を入れた第2段ガス発生剤カップ、
1次点火器および2次点火器が、部品内で水平方向に点火するよう配置されていること、および
1次点火器および2次点火器が、部品内で垂直方向に点火するよう配置されていること、である。
【0027】
別の態様では、本発明は、2段式の二段点火式インフレ−タデバイスを提供する。一実施形態によれば、そのような2段式二段点火式インフレ−タデバイスは、少なくとも1つのガス出口ポートと、起爆デバイスまたはアセンブリに関して使用するための、単一の装着開口とを有するハウジングとを備える。インフレ−タデバイスは、1次発火出力組成物と作動上連携する1次点火器と、2次発火出力組成物と作動上連携する2次点火器とを備える、二段点火式起爆アセンブリを包有するモールド成形された要素を具備する構造部品をさらに備える。構造部品は、1次点火器および2次点火器と電気作動上連携する単一のコネクタを備える。構造部品は、当該部品を、連携するインフレ−タアセンブリハウジング要素に拘束または固定するための成形材料通し溝を形成する、少なくとも1つの陥凹または空所をさらに備える。
【0028】
本明細書で使用される、1つまたは複数の部品が「構造」部品である、またはそれを形成するとの言及は、その部品が、インフレ−タデバイスの圧力込め、および支承面を形成することを意味するものと理解されたい。
【0029】
他の目的および利点が、添付特許請求の範囲または図面と併せて行われる以下の説明から当業者にとって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】当技術分野で既知であり、入手可能である2段式インフレ−タの断面図である。
図2】本発明の一態様による2段式二段点火式インフレ−タの断面図である。
図3】本発明の別の態様による2段式二段点火式インフレ−タの断面図である。
図4】本発明の一態様による二段点火式点火器の透視図である。
図5】本発明の別の態様による二段点火式点火器の、前から見た透視図である。
図6】本発明の別の態様による二段点火式点火器の、後から見た透視図である。
図7】未固結発火出力組成物上に固結力を加えるところの簡略概要図である。
図8図7に示された固結力を加えた結果生じた、固結済起爆発火組成物を示す図である。
図9】本発明の別の態様による2段式の二段点火式インフレ−タの断面図である。
図10図9に示された2段式の二段点火式インフレ−タの部分分解組立図である。
図11図9に示されたモールド成形された二段点火センブリ構造の部品および、2段式の二段点火式インフレ−タの基底部を分離された状態で示す部分断面図である。
図12図9に示された2段式の二段点火式インフレ−タの二段点火器の透視図である。
図13図9に示された2段式の二段点火式インフレ−タの、モールド成形された二段点火式アセンブリの角度付、前から見た透視図である。
図14図9に示された2段式二段点火式インフレ−タの、モールド成形された二段点火式アセンブリの角度付、後から見た透視図である。
図15モールド二段式アセンブリを成形されて有するインフレ−タ基底部を、分離して示す角度付背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に極めて詳細に説明するように、本発明は、インフレ−タデバイスのための改良された設計および部品を提供する。より具体的には、本発明は、二段点火式インフレ−タ用の構造要素または構造部品として働くような部品を提供する。
【0032】
図2は、全体を参照番号210によって示された、本発明の一態様による2段式二段点火式インフレ−タを示し、静的状態または状況、たとえば起動前の状態で示されている。インフレ−タデバイス210は、上記のインフレ−タデバイス110とある程度似ており、すなわち、全体的に円筒状外径を有し、2つの構造部品、すなわち下側外殻または基底部分214と、上側外殻または拡散キャップ部分216とから形成されるものなど、ハウジング構造212を備え、それら構造部品は、望ましくはアルミニウムおよび/または鋼材から製作することができ、適切な溶接工程を適用することによって、適切に一体に接合または結合することができる。ハウジング212は、通常または一般に、約1以下の長さ対直径の比を有し、車両の操舵輪の形状に具合よく対応し、それによって美的に満足いくような組立てを容易にする寸法および形状に設定されるなど、平たい円板形状の円筒の全体形状で示されている。
【0033】
拡散キャップ部分216は全体に逆さの鉢の形であり、上壁220と、円筒形側壁222とを備え、円筒形側壁222は、離隔配置、好ましくはほぼ一様に離隔配置された複数のガス出口ポート224を備える。
【0034】
より詳細に、以下に説明されるように、インフレ−タデバイス210が上記のインフレ−タデバイス110とおそらく最も顕著に異なるのは、インフレ−タデバイス210の基底部分214が、インフレ−タデバイス110に示された複数の装着開口、たとえば装着開口126および130ではなくて、インフレ−タデバイスまたはアセンブリに関して使用するために、好適には、ただ1つだけの装着開口226を備えることである。
【0035】
基底部分214は、また、図示のように、インフレ−タアセンブリ210を車両に取り付けるのに使用されるインターフェース取付部を形成する働きができるように、半径方向外方へ張り出す周縁ブラケット232を備える。
【0036】
ハウジング212は、中心的な第1のチャンバ234を画成するように構成されている。第1のチャンバ234は、通常は火工品の形態のような第1のガス生成物質235の一供給量を収容または格納している。
【0037】
第1のチャンバ234内で、そこに入っている第1のガス生成物質と取り囲む関係にあるのは、フィルタアセンブリ240である。そのようなフィルタアセンブリは、たとえば、金属スクリーンやフィルタダンパパッドなどの多重層または多重巻から形成されるものなど、1つまたは複数の燃焼スクリーンまたはフィルタを備え得る。
【0038】
インフレ−タアセンブリ210は、また、インフレ−タアセンブリの部品を適正な相対配置に保持し、アセンブリを通る望ましくない流れを防止するのに適切な構造として働くことができるような固定器具244を備える。
【0039】
上記で確認されたように、インフレ−タデバイス210の基底部分214は、好適には、起爆デバイスまたはアセンブリに関して使用する装着開口226を1つしか備えていない。特に、二段点火式インフレ−タのために、本明細書に説明するような構造部品250を使用することによって、そのような利点が実現可能になる。この構造部品250は、モールド成形されたもの(モールド要素)251とすることができ二段点火式起爆アセンブリ252を包有する。二段点火式起爆アセンブリ252は、連携する発火出力組成物254を有するような1次点火器253と、連携する発火出力組成物257を有するような2次点火器256を備える。二段点火式起爆アセンブリ252では、1次点火器253および2次点火器256は、構造部品250内に垂直方向に点火するよう配設されている。
【0040】
二段点火式起爆アセンブリ252では、電流が、第1のまたは順極性で1次点火器を通して流されて1次点火器を起動し、電流が、第2のまたは逆(第1の極性と比較して)極性で2次点火器を通して流されて少なくとも2次点火器を起動する。そのような起爆アセンブリが、2012年11月29日出願の米国特許出願第13/688,839号、題名「DUPLEX ACTUATION SYSTEM FOR INFLATABLE RESTRAINTS」(整理番号:AAI−70327)の主題であり、参照によりその全体が組み込まれる。
【0041】
図示のように、二段点火式点火器252の1次点火器253および2次点火器256は、少なくとも部分的にそれぞれのプラスチックシール258および259などの手段によって、モールドプロセス中にモールドプラスチック251内に包含させることができる。これにより、好適には、各点火器用の発火出力組成物のシール、封じ込め、電気絶縁、およびブレイクアウトを行うことができる。対照的に、現在のインフレ−タデバイスでのシール、封じ込め、電気絶縁、およびブレイクアウトは、通常、金属収容カップおよび電気絶縁スリーブを使用することによって行われる。当業者および本明細書に示される教示を得た者は理解するように、これら2つの部品を無くすことによって、部品の総数、設計の複雑さ、および製造プロセスを有益に減少させ、さらに、製造および生産コストを低減することができる。
【0042】
ただし望むなら、二段点火式点火器は別法として、それぞれの点火器用のそれぞれの発火出力組成物を収容するために、適切な金属製などの収容カップと併せて使用することができることを理解されたい。
【0043】
しかしそのような場合でも、本明細書に記載されるような二段点火式点火器を使用することによって、その関連工程およびコストと共に、望ましくは第2の起爆アダプタの必要性を無くし、さらに以下に説明されるように、この新規のインフレ−タ技術を既存の最新の単段インフレ−タ技術に整合させ易くする。
【0044】
図2に示されるように、部品モールド成形された要素251は、望ましくは、基底部分214と一体に、装着開口226の位置またはその近傍にくるように成形される。成形は、一部の最新式単段インフレ−タに従来使用されているプロセスである。従来の2段式インフレ−タでは、起動時のインフレ−タデバイスの安全な作動を確保するのに要する、チャンバ壁強度の必要な度合またはレベルを維持するために、点火装置アダプタをインフレ−タデバイスのチャンバ壁に接合するのに溶接する必要がある。インフレ−タチャンバ壁に装着開口を1つだけしか必要としないことによって、インフレ−タチャンバ壁の強度が十分に維持されるので、今や好適に成形プロセスを2段式インフレ−タに適用することができる。
【0045】
インフレ−タデバイス210では、部品250は、また、一体に成形された第1段点火装置ブースタカップ260を備える。ブースタカップ260は、望ましくは、作動時に反応生成物を排出することができる離散したガス出口開口262を備える。ガス出口開口262もまた、望ましくは、製造および生産コストを低減させるように、第1段点火装置ブースタカップに一体に成形される。ガス出口開口262は、図示のように、それを覆う薄い保護用ブレイクアウト膜264を備えまたは有し得、それによって、点火装置ブースタカップ260の内容物を外部の影響から遮蔽または保護し、さらに、インフレ−タデバイスの作動中に適切に開口またはブレイクアウトすることができる。
【0046】
ブースタカップ260は、望ましくは、ある量の適切な点火剤または点火ブースタ物質266を備えまたは包含し、当技術分野では既知のように、それによって、適正な起動時に、第1のガス生成物質235の望ましい点火を適切に助長し促進する。
【0047】
対応する閉鎖蓋268がブースタカップ260と連携して、望ましくは、ブースタ物質266を適正な配置に維持する。
【0048】
上記のインフレ−タデバイス110と同様に、インフレ−タデバイス210でも、第1のチャンバ234が第2のチャンバ282をやはり格納または収容する。ただし、インフレ−タデバイス210では、部品250がまた、一体に成形された第2段ガス発生剤カップ284も備える。
【0049】
第2のチャンバ282が、また、対応または連携する閉鎖蓋285を備える。
【0050】
上記のインフレ−タデバイス110と同様に、インフレ−タデバイス210でも、発生剤カップ284と閉鎖蓋285とが協働して発生剤カップ内室を形成し、それに、望ましくは、選択された量の第2のガス生成物質298が入れられる。第2のガス生成物質298は、通常、火工物質の形態でもよく、第1のガス生成物質235と比較して、組成、形状、大きさ、または形態が同じでも異なっていてもよい。
【0051】
発生剤カップ284と閉鎖蓋285とは、さらに、望ましくは協働し、ガス生成物質298の反応によって形成された燃焼生成物が、適正かつ望ましく起動されたとき、第2のチャンバ282から出て第1のチャンバ234に入り、フィルタアセンブリ240および出口ポート224を通ってインフレ−タアセンブリ210から出て、連携するエアバッグクッション(図示せず)に入ることができるように働く。
【0052】
第1段点火装置ブースタカップ260、ブースタカップガス出口開口262、ガス出口ブレイクアウト膜264、および第2段ガス発生剤カップ284をインフレ−タデバイス部品250に含める成形の特徴によって、インフレ−タの寸法、重量、および部品の数、ならびに設計の複雑さと製造プロセスおよびコストにおいて、著しい低減を実現することができる。ただし本発明は、本発明による望ましい部品に、そのような特徴を選択的に1つまたは複数取り込み、または取り込まないことにより、望み通りに実施することができることを理解されたい。
【0053】
本発明は上記で、図2に示され、1次点火器および2次点火器部品内で垂直方向に点火するよう配された二段点火式点火器を備えるインフレ−タデバイス210を特に参照して説明してきたが、それに必ずしも限定されずに、本発明をより広く実施できることが、当業者および本明細書に示された教示を得た者には理解されるであろう。
【0054】
たとえば図3は、全体を参照番号310で示された、本発明の別の態様による、2段式二段点火式インフレ−タを示す。インフレ−タデバイス310は、静的状態または状況、たとえば起動前の状態で示されている。インフレ−タデバイス310は、上記のインフレ−タデバイス210にほぼ似ており、下側外殻または基底部分314と、上側外殻または拡散キャップ部分316とを備える。拡散キャップ部分316は、上壁320と、複数のガス出口ポート324を有する円筒形側壁322とを備える。基底部分314は同様に、好適には、起爆デバイスまたはアセンブリに関して使用する装着開口326を1つしか備えていない。基底部分314は、また図示のように、インフレ−タアセンブリ310を車両に取り付けるのに使用される、インターフェース取付部を形成する働きができるような周縁ブラケット332を備える。
【0055】
ハウジング312は、中心的な第1のチャンバ334を画成するように構成されている。第1のチャンバ334は、通常は火工品の形態のような第1のガス生成物質(図示せず)の一供給量を収容または格納している。第1のチャンバ334内で、そこに入っている第1のガス生成物質と取り囲む関係にあるのは、フィルタアセンブリ340である。インフレ−タアセンブリ310もまた、上記のように固定器具344を備える。
【0056】
インフレ−タデバイス210と同様に、インフレ−タデバイス310の基底部分314は、好適には、起爆デバイスまたはアセンブリに関して使用する装着開口326を1つしか備えていない。特に、二段点火式インフレ−タのために、本明細書に説明するような構造部品350を使用することによって、そのような利点が実現可能になる。構造部品350は、モールド要素351でもよく、二段点火式起爆アセンブリ352を包有する。二段点火式起爆アセンブリ352は、連携する発火出力組成物354を伴うような1次点火器353と、連携する発火出力組成物357を伴うような2次点火器356とを備える。二段点火式起爆アセンブリ352は、1次点火器353および2次点火器356が、それぞれの構造部品内で、垂直ではなく水平方向に点火するよう配設されている点で、インフレ−タデバイス210に示される二段点火式起爆アセンブリ252とは異なる。
【0057】
二段点火式点火器252におけるように、二段点火式起爆アセンブリ352では、電流が、第1のまたは順極性で1次点火器を通して流されて1次点火器を起動し、電流が、第2のまたは逆(第1の極性と比較して)極性で2次点火器を通して流されて、少なくとも2次点火器を起動する。
【0058】
図示のように、二段点火式点火器352の1次点火器353および2次点火器356は、少なくとも部分的に、それぞれのプラスチックシール358および359を介するなどして、成形プロセス中にモールドプラスチック351内に包含させることができる。
【0059】
モールド要素351は、望ましくは、基底部分314と一体に、装着開口326の位置またはその近傍にくるように成形される。
【0060】
部品350は、また、一体に成形された第1段点火装置ブースタカップ360を備える。ブースタカップ360は、望ましくは、作動時に反応生成物を排出することができる離散したガス出口開口362を備える。ガス出口開口362もまた、望ましくは、製造および生産コストを低減させるように、第1段点火装置ブースタカップに一体に成形される。ガス出口開口362は、図示のように、それを覆う薄い保護用ブレイクアウト膜364を備えまたは有し得、それによって、点火装置ブースタカップ360の内容物を外部の影響から遮蔽または保護し、さらに、インフレ−タデバイスの作動中に適切に開口またはブレイクアウトすることができる。
【0061】
ブースタカップ360は、望ましくは、ある量の適切な点火装置または点火ブースタ物質(図示せず)を備えまたは包含し、当技術分野では既知のように、それによって、適正な起動時に、第1のガス生成物質の望ましい点火を適切に助長し促進する。
【0062】
対応する閉鎖蓋368がブースタカップ360と連携して、望ましくは、ブースタ物質を適正な配置に維持する。
【0063】
インフレ−タデバイス210と同様に、第1のチャンバ334が第2のチャンバ382をやはり格納または収容する。インフレ−タデバイス310では、部品350が、一体に成形された第2段ガス発生剤カップ384を備える。
【0064】
第2のチャンバ382が、また、対応または連携する閉鎖蓋385を備える。
【0065】
発生剤カップ384と閉鎖蓋385とが協働して発生剤カップ内室を形成し、それに、望ましくは、選択された量の第2のガス生成物質(図示せず)が入れられる。
【0066】
発生剤カップ384と閉鎖蓋385とは、さらに、望ましくは協働し、そこに入っているガス生成物質の反応によって形成された燃焼生成物が、適正かつ望ましく起動されたとき、第2のチャンバ382から出て第1のチャンバ334に入り、フィルタアセンブリ340および出口ポート324を通ってインフレ−タアセンブリ310から出て、連携するエアバッグクッション(図示せず)に入ることができるように働く。
【0067】
図4は、全体を参照番号410によって示された、本発明の一態様による二段点火式点火器、より具体的には、2ピン二段点火式点火器を示す。
【0068】
二段点火式点火器410は、プリント回路基板(PCB)419上に、またはそれを用いて配設された、1次点火器412および2次段点火器414と、第1のダイオード416および第2のダイオード418とを備える。図示のように、そのような構成部品は、射出成型によって製作することができるような共通のハウジング420に、適切に格納または収容することができる。二段点火式点火器410は、作動電流を起爆アセンブリ410に適切に導くように働くことができるような、2つの曲がった接続ピン422を備える。
【0069】
上記の二段点火式点火器252および二段点火式起爆アセンブリ352と同様に、2ピン二段点火式点火器410でも、電流が、第1または順極性で1次点火器412に流されて1次点火器を起動することができ、電流が、第2または逆(第1の極性に比較して)極性で2次点火器414に流されて、少なくとも2次点火器を起動することができる。
【0070】
二段点火式点火器410は2つの曲がった接続ピン422を有するところが示されている。当業者および本明細書に示される教示を得た者は、必ずしもそれに限定されずに本発明を広く実施できることを理解するであろう。たとえば、特定の用途に望ましくまたは必要なら、その代わりに真直ぐのピンを用いることができる。さらに、二段点火式点火器410は、それら点火器が互いに偏位して反対向きに放出する点火器412と点火器414とを示すが、やはり、必ずしもそれに限定されずに本発明を広く実施できる。たとえば、特定の用途に望ましくまたは必要なら、適切な二段点火式点火器は、ほぼ同じ方向に放出する1次点火器および2次点火器包含しまたは備え得、またはそれら点火器が偏位状態ではなく互いに直接反対向きに置かれている。
【0071】
図5および6は、全体を参照番号510によって示された、本発明の一態様による二段点火式点火器、より具体的には、3ピン二段点火式点火器を示す。
【0072】
3ピン二段点火式点火器510は、第1の側方接続ピン512および第2の側方接続ピン514と、中央接続ピン516とを含む3つの接続ピンを備える。3ピン二段点火式点火器510は、第1のポケット520および第2のポケット530をそれぞれ持つハウジング519を有する。それぞれのポケット520および530内部に、それぞれのブリッジワイヤ要素540および542がそれぞれ配設され、それらブリッジワイヤ要素は、中央接続ピン516をアースとして共有している。たとえば、第1のブリッジワイヤ要素540は、第1のポケット520の中に見られるように、第1の側方接続ピン512と中央接続ピン516との間に延在する。同じように、第2のブリッジワイヤ要素542は、第2のポケット530の中に見られるように、第2の側方接続ピン514と中央接続ピン516との間に延在する。
【0073】
上記で確認されたように、上記のような構造部品は、望ましくは、成形プロセスによって製造または形成することができる。成形プロセスでは、通常、成形型の様々な空洞を通してプラスチック材を移動させるためにかなりの大きさの圧力を掛ける必要がある。
【0074】
好適には、本明細書に説明された態様を実施することによって、そのような成形圧力が、また、望ましくは、それぞれの起爆発火出力組成物を固結するように働くことができる。
【0075】
たとえば、図7は、起爆アセンブリ728の電気ブリッジ724に隣接する未固結の発火出力組成物720上への固結力(矢印Fによって示される)の掛かり方を単純化して概略的に示す。
【0076】
図8は、今度は参照番号730によって示される起爆発火組成物が固結後の起爆アセンブリ728を示す。
【0077】
そのような固結の結果としてまたはそれを介して、点火器の電気ブリッジと、連携する起爆発火出力組成物とによる、またはそれらの間の緊密な接触をより良好に確保することができ、もしくは強化することができる。これは、そのような固結が、通例、別個にまたは追加の加圧工程として行われる従来技術のアセンブリとはさらに対照的である。
【0078】
図9および10は、全体を参照番号910で示された、本発明の別の態様による2段式二段点火式インフレ−タを示し、図9は、静的状態または状況、たとえば起動前の状態のインフレ−タデバイス910を示す。
【0079】
インフレ−タデバイス910は、たとえば、下側外殻または基底部分914と、上側外殻または拡散キャップ部分916とを有するようなハウジング912を備える点で、上記のインフレ−タデバイス210とほぼ同様である。拡散キャップ部分916は、上壁920と、複数のガス出口ポート924を有する円筒形側壁922とを備える。基底部分914は、同様に、好適には、起爆デバイスまたはアセンブリに関して使用する装着開口926を1つしか備えていない。基底部分914は、また、図示のように、インフレ−タアセンブリ910を車両に取り付けるのに使用されるインターフェース取付部を形成する働きができるような周縁ブラケット932を備える。
【0080】
ハウジング912は、中心的な第1のチャンバ934を画成するように構成されている。第1のチャンバ934は、当技術分野では既知のように、通常は火工品の形態のような第1のガス生成物質(図示せず)の一供給量を収容または格納している。第1のチャンバ934内で、そこに入っている第1のガス生成物質と取り囲む関係にあるのは、上記のようにフィルタアセンブリ940である。インフレ−タアセンブリ910は、また、やはり上記のように固定器具944を備える。
【0081】
インフレ−タデバイス210と同様に、インフレ−タデバイス910の基底部分914は、好適には、起爆デバイスまたはアセンブリに関して使用する装着開口926を1つしか備えていない。特に、二段点火式インフレ−タのために、本明細書に説明するような構造部品950を使用することによって、そのような利点が実現可能になる。
【0082】
図11を参照することによっておそらく最も良く分かるように、構造部品950は、モールド要素951でもよく、二段点火式起爆アセンブリ952を包有することができる。二段点火式起爆アセンブリ952(図12にも分離して示されている)は、連携する発火出力組成物954を有するような、1次点火器953と、連携する発火出力組成物957を有するような、2次点火器956とを備える。二段点火式起爆アセンブリ952は、作動電流を起爆アセンブリに適切に導くように働くことができるような2つの接続ピン959を有する。1次点火器953および2次点火器956は、上記で確認した、2012年11月29日出願の、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許出願第13/688,839号、題名「DUPLEX ACTUATION SYSTEM FOR INFLATABLE RESTRAINTS」(整理番号:AAI−70327)に記載されているように、プリント回路基板(PCB)960を介して1つまたは複数のダイオード962に適切に接続される。
【0083】
インフレ−タデバイス210に示された二段点火式起爆アセンブリ252におけるように、二段点火式起爆アセンブリ952では、1次点火器953および2次点火器956は、それぞれの構造部品内で垂直方向に点火するよう配設されている。さらに、二段点火式点火器252におけるように、二段点火式起爆アセンブリ952では、電流が、第1のまたは順極性で1次点火器を通して流されて1次点火器を起動し、電流が、第2のまたは逆(第1の極性と比較して)極性で2次点火器を通して流されて少なくとも2次点火器を起動する。
【0084】
図示のように、二段点火式点火器952の1次点火器953および2次点火器956は、成型プロセス中にモールドプラスチック951内に包含させることができる。
【0085】
図12は二段点火式起爆アセンブリ952を分離して示すが、図13および14は、本発明の一実施形態によってモールドプラスチック951内に適切に包含させられた二段点火式起爆アセンブリ952から全体的に構成されるようなモールド成形された二段式アセンブリ950を示す。図示のように、囲包成形材は、成型材料の通り溝として、または、インフレ−タアセンブリ内での二段点火式起爆アセンブリ952の望ましい配置および固定を容易にするために望ましくは備え得るような拘束または固定機構として、使用することができるような陥凹または空所970および972を望ましくは備え得る。たとえば、図9を参照することによっておそらくより良く分かるように、通し溝/固定機構970および972を介して、モールド成形された二段式アセンブリ950を、参照番号974によって示されるモールドコネクタなどによってインフレ−タ基底部914の内側ハブ上に適切に成形することができる。このプロセスは好ましくは、基底部に対する気密シールを生成しながら、望ましくは、モールド成形された二段式アセンブリ950を基底部914上に拘束または固定することができる。図15に示されるように、モールド成形された連結部974は、また、望ましくは、接続ピン959の周りにモールド成形されたコネクタポケット976を形成または生成することができる。
【0086】
次いで、インフレ−タデバイス910を組立てるためのプロセスを、図9および10を参照して説明する。図10を参照することによっておそらく最も良く分かるように、点火装置カップ980を、適切に、選択された点火ブースタ物質(図示せず)によって充填し、封止し、点火装置の缶982に挿入することができる。次いで、キャニスタリング984を点火装置の缶982に適切に圧入することができ、点火装置キャニスタアセンブリ全体をモールド成形された二段式アセンブリ950上、1次点火器953の周りに適切に圧力嵌めすることができ、モールド二段式アセンブリ950は、既に、インフレ−タ基底部914に固定されている。図10で分かるように、点火装置の缶982は、起動時、点火反応生成物を第1のチャンバ934の内容物に適切に連通させる孔または開口986を備える。
【0087】
第2段カップ988をモールド成形された二段式アセンブリ950上に適切に圧力嵌めすることができる。第2段カップ988は、選択されたガス生成物質(図示せず)によって適切に充填することができる。第2段蓋またはキャップ990を、第2段カップ988に適切に圧入またはその上に圧力嵌めして、その内容物を適切に封入することができる。
【0088】
上記のように望ましい設計のフィルタアセンブリ940を、インフレ−タ基底部914に適切に圧力嵌めすることができる。第1のチャンバ934を、選択されたガス生成物質(図示せず)によって適切に充填することができる。ダンパパッド992を、フィルタ940に挿入することができ、固定器具944を、フィルタ940上、または適宜その周りに適切に圧力嵌めすることができる。拡散キャップ部分916を、溶接、または部品を一体に結合する他の選択された形態などを用いて、基底部アセンブリ914に適切に固定することができる。
【0089】
本明細書に記載され提供された二段点火式インフレ−タは、IPおよびOOP要件を共に満たすのに必要な性能を達成する。より具体的には、二段点火式起爆アセンブリとそれらアセンブリを包有する構造部品とを一体化し用いることによって、本明細書に説明されるように、インフレ−タの寸法、重量、および複雑さを低減することができる内部ハードウェアの変更が可能になる。これはさらに、部品数および製造プロセス数を減少させ、現在の最新技術のインフレ−タに勝るコスト削減を達成する。
【0090】
本明細書に例示的に開示された本発明は、本明細書で具体的には開示されていない要素、部品、ステップ、部品、または含有物質のいずれを欠いても適切に実施することができる。
【0091】
前述の詳細な説明において、本発明が、そのいくつかの好ましい実施形態に関して説明され、多くの細部が例示のために記述されてきたが、本発明にはさらに別の実施形態が可能であり、本明細書に記載された細部には、本発明の基本原理から逸脱することなくかなり変更することができるものがあることが、当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15