【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の問題のすべてを念頭に置いて本発明は発明された。上記の問題の少なくとも1つに対応および/または上記の問題の少なくとも1つを軽減するのが望ましくあり得る(必須ではない)。
【0008】
上記の関連技術の記載を含むこの記載を通じて、任意またはすべての米国特許を含む本願明細書において記載される公的に利用可能な任意またはすべての文書は、本願明細書においてその全文が参照により具体的に援用される。上記の関連技術の記載は、係属中の米国特許出願を含むそこに記載された文書のいずれかが本開示に従った実施例に対する先行技術であることを認めるものとして意図されるものでは決してない。さらに、記載される製品、方法、および/または装置に関連付けられる如何なる欠点についての本願明細書における記載も、当該開示を限定するよう意図されるわけではない。確かに、開示される実施例の局面は、それらの記載される欠点を有することなく、記載される製品、方法、および/または装置のある特徴を含み得る。
【0009】
おおまかに言えば、本発明の1つの局面は、埋込部位へのステント弁の経脈管送達のための送達カテーテルを提供する。当該送達カテーテルは、ステント弁とは独立して規定されてもよく、またはステント弁と組み合されたシステムの一部として規定されてもよい。本発明はさらに、以下のすべて随意である特徴のいずれか1つまたは2つ以上の組合せを含み得る。
【0010】
(a)送達カテーテルは、解剖学的組織への挿入のための遠位部分と、近位部分と、遠位部分に存在する、ステント弁を送達のために圧縮状態で収容するためのステント弁収容領域と、収容領域から近位部分に向かって(たとえば、近位部分にある制御ハンドルへ)延在するステム部分とを有し得る。規定される場合、ステント弁は、送達のために圧縮状態へと半径方向に圧縮可能であるとともに、機能状態へと半径方向に拡張可能であり得る。ステント弁は、複数の弁尖と、上記弁尖を支持および/または収納するためのステント構成要素とを含み得る。ステント構成要素は、圧縮状態から自己拡張であるか、またはステント構成要素は非自己拡張であってもよい(その場合、送達カテーテルは、展開力を適用して拡張を引き起こすまたは拡張を強制するための装置を含み得る)。
【0011】
(b)当該送達カテーテルは、ステント弁の第1の部分を圧縮状態に拘束するよう収容領域の第1の部分および/またはステント弁を覆うための第1のシースと、ステント弁の第2の部分を圧縮状態に拘束するよう収容領域の第2の部分および/またはステント弁を覆うための第2のシースとを含み得る。
【0012】
第2のシースは、第2の部分の覆いを取るよう近位方向に平行運動可能であり得る。第1のシースは、第1の部分の覆いを取るよう遠位方向に平行運動可能であり得る。反対方向に運動するこのようなシースの使用により、シースが開いている際のカテーテルの合計の遠位方向への延在が低減され得る(たとえば、単一の遠位方向に運動するシースを用いるカテーテルと比較して)。
【0013】
第1および第2のシースは独立して平行運動可能であり得る。
ステムは、第1のシースおよび/または第2のシースよりも小さい外径を有し得る。
【0014】
送達カテーテルはさらに、展開の間にステント弁を所定の軸方向位置に保持するための、収容領域に存在するステントホルダを含み得る。ステントホルダは、ステント弁が(たとえば遠位方向および近位方向の両方に)実質的な軸方向運動をするのを抑制し得る。ステントホルダは、ステント構成要素のある部分と接合するプロファイルを有し得る。たとえば、この接合は、ステントホルダと接合しているステント構成要素の部分が最終的にそれぞれのシースの除去により拡張することが許された際に、ステントホルダからのステント構成要素の自己分離を可能にし得るような接合であり得る。いくつかの実施例では、ステントホルダは、収容領域の遠位端に向かうように位置決めされ、ならびに/またはステント構成要素の遠位端部分および/もしくは流入端部部分に接合するよう構成される。随意では、ステントホルダは、第1のシースによって少なくとも部分的に重畳されてもよい。随意では、ステントホルダは第2のシースによって重畳されなくてもよい。
【0015】
第2のシースは第1のシースよりも長くあり得る。このような構成は、ステント弁を展開するようシースを平行運動させる際に送達カテーテルの遠位延在部をさらに低減し得る。たとえば、第1のシースの長さで除算した第2のシースの長さの比は、少なくとも1.1、少なくとも1.5、少なくとも2、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも3.5、少なくとも4、少なくとも4.5、または少なくとも5であり得る。
【0016】
第1および第2のシースは、シースの端部が互いに重畳しないように構成され得る。重畳を避けることで、そうでなければシース壁部が互いに重畳することによって引き起こされ得た遠位部分の過剰な直径が避けられ得る。第1および第2のシースは互いに、実質的に同じ内径および/または外径を有してもよい。
【0017】
いくつかの実施例では、第1および第2のシースは、1つの構成では、実質的に端部同士で接触し得る。送達カテーテルは、患者への導入の準備ができたステント弁を含む際、シースが実質的に端部同士で接触するように用いられ得、これによりステント弁の長さを
実質的にすべて覆う。
【0018】
代替的には、シースが端部同士で接するよう位置決めされることが可能かどうかにかかわらず、患者への導入の準備ができたステント弁を含む場合の使用では、シース端部は、ステント弁の一部がいずれのシースによっても覆われないように互いに間隔を置き得る。シース同士の間隔は、たとえば、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、または少なくとも6mmであり得る。付加的または代替的には、この間隔は、10mm未満、9mm未満、8mm未満、7mm未満、6mm未満、または5mm未満であり得る。一形態では、間隔は約4mmと約6mmとの間である。間隔は、内側スカートおよび外側スカートが重畳するステント弁の領域に(たとえば近似的に)対応し得るか、および/または、間隔の領域においてステント弁における応力を低減し得る。
【0019】
収容領域では、ステント弁は、ステント弁の流入端部がステント弁の流出端部の遠位にあるように方向付けされ得る。
【0020】
カテーテルは、以下に記載する関連付けられる特徴のいずれかを有する界面部材をさらに含み得る。
【0021】
(c)送達カテーテルは、収容領域にてステント弁の少なくともある部分を圧縮状態に抑制するための抑制位置から、ステント弁のそれぞれの部分が収容領域から展開のために覆いを取られる開位置まで平行運動可能な少なくとも1つのシースと、ステント弁が展開された後、解剖学的組織からの送達カテーテルの撤収を支援するための案内面を提供するよう展開可能である界面部材とを含み得る。随意では、カテーテルは、界面部材が展開状態で撤収可能であり得る。随意では、界面部材は、送達カテーテル上、たとえば収容領域にて係留されて保持され得る。
【0022】
この界面部材は、有意な性能上の利点を提供し得る。いくつかの実施例では、送達カテーテルの遠位部分は、少なくとも1つのシースが開くよう平行運動する際に露出する1つ以上の急峻な表面またはエッジを含み得る。少なくとも1つのシースが開いたままであれば、これらの急峻な表面/エッジは、たとえば、きつく嵌まっている導入器を通るカテーテルの除去を妨げ得る。少なくとも1つのシースを閉じることは、シースの開放端が、送達カテーテルの別の部分との同心の関係について、圧縮されたステント弁の存在に最初に依拠している場合、問題となり得る(たとえば対向する第1および第2のシースの同心度)。
【0023】
いくつかの実施例では、界面部材は、少なくとも1つのシースが開いている際にステントホルダまたは遠位部分の他の構成要素の露出した急峻なエッジと協働するための案内面を提供し得る。この案内面は、シースが開いたままである場合に、あまり急峻でないおよび/またはより流線型の露出したプロファイルを規定する。より流線型のプロファイルによって、送達カテーテルの遠位部分が実質的な障害なしで、きつく嵌まっている導入器の中および当該導入器を通って撤収されることが可能になり得る。
【0024】
付加的または代替的には、いくつかの実施例では、界面部材の案内面は、
(i)開放端にてシースのエッジを少なくとも部分的に覆うおよび/もしくは当該エッジに対応するプロファイルを規定し、ならびに/または、
(ii)シースの開放端をカテーテルの軸に対して中心に配置するよう機能し得る。
【0025】
このような機能は、所望の場合、シースをより容易に閉じることを可能にし得る。
いくつかの実施例では、送達カテーテルは、第1および第2のシースを含み得、第1お
よび第2のシースの少なくとも1つは、上述したように平行運動可能である。他方のシースも平行運動可能であってもよく、または他方のシースは実質的に固定されてもよい。これらのシースは、当該(または各々の)シースが閉位置にある際に(シースが端部同士で接しているかどうかにかかわらず)互いに概して対向するそれぞれの開放端を有し得る。
【0026】
いくつかの実施例では、界面部材は、
(i)概して対向する開放端にもしくは当該開放端の間に界面を提供すること、ならびに/または、
(ii)シースの開放端を互いに実質的に位置が合うよう、および/もしくはカテーテル軸に対して中心に位置するよう整列させること、ならびに/または、
(iii)シースの対向する開放端同士の間にブリッジおよび/もしくは平滑なプロファイルを規定すること
を行うよう展開可能であり得る。
【0027】
界面部材の機能が何であれ、いくつかの実施例では、界面部材は、カテーテル軸に沿って非展開状態から展開状態まで平行運動可能であり得る。たとえば、界面部材は最初は非展開状態でシースの1つの中に収納され得るとともに、展開状態へ遷移するようシースの開放端までまたは開放端に向かって平行運動可能であり得る。いくつかの実施例では、界面部材は、運動の所定の範囲内で実質的に自由に平行運動可能であり得、シースの運動とともにまたはシースの運動に応答して運動するよう構成され得る。
【0028】
付加的または代替的には、いくつかの実施例では、界面部材(またはその少なくとも一部)は拡張可能であり得る。非展開状態から展開状態まで遷移は、拡張可能な部分の拡張を含み得る。たとえば、界面部材の拡張可能な部分は、半径方向に拡張可能であり得る。拡張可能な部分は、圧縮状態から自己拡張可能であり得る。
【0029】
いくつかの実施例では、界面部材は、運動可能および自己拡張可能の両方であり得る。たとえば、界面部材は最初は、圧縮非展開状態でシースの1つに収納され得る。シースは、圧縮状態に界面部材を拘束し得る。シースと界面部材との間の相対運動により、界面部材がシースの開放端に向かって遷移し得る。界面部材がシースによってもはや拘束されない場合、界面部材は展開するよう自己拡張し得る。拡張の際、界面部材は、シースの開放端および/もしくはステントホルダの露出したエッジにてまたは当該開放端および/もし
くはエッジの近くで、展開状態で浮動または自己位置決めし得る。
【0030】
(d)送達カテーテルは、ステント弁のある部分の外面と、送達カテーテルの平行運動可能なシースの内面との間の嵌合のための、柔軟性材料のスリーブまたはスカート(またはセグメント)を含み得る。スリーブ/スカートセグメントはさらに、ペタルまたはタブと称され得る。スリーブ/スカート(またはセグメント)は、柔軟な膜またはウェーハ材料からなり得る。シースは、スリーブ/スカート(またはセグメント)に対して平行運動し得る。スリーブ/スカート(またはセグメント)は随意では送達カテーテルのステントホルダ上にマウントされ得る。スリーブ/スカート(またはセグメント)は随意では、たとえば弁形成バルーンカテーテルといったバルーンカテーテルのバルーン材料からなり得る。このような材料は、強く、引裂きに対して抵抗があるが、柔軟である。
【0031】
スリーブ/スカート(またはセグメント)は、シースとステント弁との間の摩擦を低減し得、たとえば、送達カテーテルのシース内でのステント弁のより容易な搭載を促進する。スリーブ/スカート(またはセグメント)はさらに、シースがステント弁の外側スカートのエッジに引っかかるのを回避し得る。
【0032】
いくつかの実施例では、スリーブ/スカートは、一端にて閉ループ形状を有するスリー
ブセクションと、反対の端にて、互いに独立して外方向に屈曲し得るセグメントを規定するスリットとを含み得る。
【0033】
(e)(d)に類似したさらに別の特徴では、送達カテーテルは、ステント弁が少なくとも1つの方向に軸方向運動するのを軸方向に抑制するための圧縮状態にある際にステント弁と接合係合するためのステントホルダを含み得る。ステントホルダには、柔軟性材料のスリーブ/スカート(またはセグメント)が取り付けられている。
【0034】
いくつかの実施例では、スリーブ/スカート(またはセグメント)は、ステントホルダと接合するステント弁の外面部分と重畳するために構成され得る。
【0035】
いくつかの実施例では、ステントホルダは、ステント弁のある部分を受け入れるための半径方向に凹んだ部分を含み得る。スリーブ/スカート(またはセグメント)は、少なくともスリーブ/スカート(またはセグメント)の1つの位置において半径方向に凹んだ部分を覆い得る。
【0036】
いくつかの実施例では、スリーブ/スカートは、一端にて閉ループ形状を有するスリーブセクションと、反対の端にて、互いに独立して外方向に屈曲し得るセグメントを規定するスリットとを含み得る。
【0037】
いくつかの実施例では、スリーブ/スカートは、実質的にステントホルダの軸方向の全長と重畳し得る。
【0038】
いくつかの実施例では、スリーブ/スカート(またはセグメント)は、たとえば弁形成バルーンカテーテルといったバルーンカテーテルのバルーン材料からなり得る。このような材料は強く、引裂きに対して抵抗があるが、柔軟である。
【0039】
(f)送達カテーテルの遠位部分は、ステント弁の少なくともある部分を圧縮状態に抑制するための抑制位置から、ステント弁のそれぞれの部分が展開のために覆いが取られる開位置まで平行運動可能である少なくとも1つのシースと、ステントホルダとを含み得る。ステントホルダに対して、当該少なくとも1つのシースが平行運動する。ステントホルダは、シースの平行運動の間、ステント弁を所定の軸方向位置に保持するためにステント弁と協働するよう構成され得る。
【0040】
送達カテーテルは、遠位端と近位端との間を延在するステム部分を含み得る。ステム部分は、第2のチューブが中に入れ子式に入れられる第1のチューブを含み得る。第1および第2のチューブのうちの1つは、シースに結合され得、もう一方は、ステントホルダに結合され得る。第1および第2のチューブは、シースをステントホルダに対して平行運動させるために、近位端から遠位端まで相対運動を伝達するよう、相対的に摺動可能であり得る。
【0041】
第2のチューブは、ガイドワイヤを(直接的または間接的に)受け入れるためのガイドワイヤ内腔を規定するよう中空であり得る。第2のチューブは、ポリアミド材料およびポリイミド材料を含み得る。当該ポリアミドおよびポリイミドは、たとえば共有押出し成形によって、半径方向内側層および半径方向外側層を有する一体的な管状ラミネートを規定するよう、一方が他方の上に積層され得る。いくつかの実施例では、半径方向内側層がポリイミドからなり、半径方向外側層がポリアミドからなる。しかしながら、他の実施例では、その順番は所望であれば逆にされ得る。ポリイミドは、望ましく高い弾性係数および強度を有するが、有意な厚さで製造するには費用が高い。ポリアミド層の追加により、ポリイミドの物理的特性を補い得、これにより、伸張性および柱強度が高く、柔軟性が良好
であり、弾性係数が高い、より厚いチューブが提供される。たとえば、当該ポリイミドおよびポリアミドの組合せは、カテーテル送達システムにおいて時に用いられるPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)のチュービングのようなはるかに高価な材料に類似した特性を提供し得る。
【0042】
第1のチューブは、組紐が埋め込まれたプラスチックからなり得る。プラスチックはたとえばポリアミドであり得る。組紐は、たとえば、ステンレススチールフィラメントからなり得る。
【0043】
(g)ステム部分は、1つのチューブが他のチューブのなかに入れ子式で入れられるチューブ(以下第1および第3のチューブと称する)を含み得る。これらのチューブは、それぞれの組紐が埋め込まれたプラスチックからなり得る。組紐は、異なる特性を提供するよう異なり得る。組紐は、密度もしくはPPI(「ピークス・パー・インチ(peaks per inch)」)によってか、および/または組紐角度によって規定され得る。(たとえばこれらのチューブのうちより半径方向外方にあるもののための)1つの組紐は、(たとえばこれらのチューブのうちより半径方向内方にあるもののための)別の組紐よりも低密度(たとえばPPI)を有し得る。この密度はたとえば、他方の密度の少なくとも2倍、随意では少なくとも5倍、随意では少なくとも10倍であってもよい。一形態では、これらのチューブのうち半径方向内側のチューブは、約5と約10との間、たとえば約8のPPIを有し得る。付加的または代替的には、これらのチューブのうち半径方向外側のチューブは、約50と約100との間、たとえば約80のPPIを有し得る。
【0044】
高密度の組紐は、チューブに埋め込まれた上記の量の組紐フィラメントにより、良好な柱強度を提供し得る。良好な柱強度により、チューブに沿って軸方向に圧縮力の伝達が可能になり得る。
【0045】
低密度の組紐および/または約45°の組紐角度により、それぞれのチューブの長さに沿った良好なトルク伝達が提供され得る。2つの異なる組紐密度の組合せにより、両チューブにおける同一の組紐よりも良好な特性が提供され得る。
【0046】
(h)ステム部分は、少なくとも3つのチューブを含み得る。これらのチューブは、1つのチューブが他のチューブの中に入れ子式に入れられ、それらの間に少なくとも2つのスペース(たとえば略環状であるが、チューブ間の相対運動にさらされる)を規定する。送達カテーテルは、両方のスペースに注液を行うために液体を受け入れるための注液ポートをさらに含み得る。同じ注液ポートが、液体を第1および第2のスペースの両方に直接的に供給するために、第1および第2のスペースの両方と連通し得る。代替的には、注液ポートは、第1および第2のスペースの一方と、そこに液体を供給するために連通し得る。連通チャネルが、1つのスペースから他のスペースへ液体を通過させるために設けられ得る。たとえば、連通チャネルは、チューブのうちの1つの壁における開口部であり得る。
【0047】
このような構成により、注液が行われるべきスペースごとに異なる注液ポートを提供する必要が回避され得る。業者にとっても注液動作を簡略化し得る。
【0048】
(i)送達カテーテルは、カテーテルの遠位部分および近位部分の間を延在する第1および第2の中空の柔軟なチューブを含み得る。第1のチューブカップリングが、ステントホルダがマウントされるステントホルダチューブに第1のチューブを結合し得る。第1のチューブカップリングにて、ステントホルダチューブの端部が第1のチューブの中に受け入れられ得る。第2のチューブは、第1のチューブの中に入れ子式に入れられ得るとともに、第1のチューブに対して平行運動可能である。第2のチューブは、平行運動力をシー
スに適用するために、シースに(直接的または間接的に)結合され得る。第2のチューブは、ガイドワイヤを(直接的または間接的に)受け入れるためのガイドワイヤ受入内腔を提供し得る。第2のチューブは、第2のチューブの主な部分よりも小さい外径を有するとともに界面点にて第2のチューブと連通する遠位延在部を含み得る。第2のチューブの遠位延在部は、ステントホルダチューブの中に入れ子式に入れられ得るとともに、(相対的な平行運動力が第1および第2のチューブを介して適用されることに応答して)ステントホルダチューブに対して平行運動可能であり得る。第1のチューブカップリングは、第2のチューブの界面点の遠位にあり得る。第2のチューブの界面点は、シースの閉位置において、第1のチューブカップリングから軸方向に間隔を置き得る。第2のチューブの界面点は、シースが開位置に向かって運動すると、相対的に第1のチューブカップリングに向かうよう変位し得る。
【0049】
(j)送達カテーテルは、カテーテルの遠位部分および近位部分の間を延在する第1および第2の柔軟なチューブを含み得る。カテーテルのハンドル部分はたとえば、体への挿入の前に、および/または所望の埋込部位への到着の前に、および/またはシースを開く前に、引張力および/または「事前引張力」を柔軟なチューブの少なくとも1つにかけるよう動作可能であり得る。事前引張力をかけることにより、操作力が近隣のチューブを通じて適用されるとそれぞれのチューブがさらに伸びる如何なる傾向も回避され得る。
【0050】
いくつかの実施例では、引張力がかけられたチューブは、ステント弁のある部分を抑制するための閉位置からステント弁のそれぞれの部分を展開するための開位置まで遠位方向に平行運動するシースに結合され得る。たとえば第2のシースを平行運動させて開くために少なくとも1つの他のチューブを通じて操作力が適用される際にシースが遠位に進むことを抑制するよう、チューブに引張力をかけることにより、シースを近位方向に付勢し得る。
【0051】
引張力または「事前引張力」の使用により、これらの使用がなければ遠位に進むことに対応するために用いられ得たロック機構、シースの重畳、または付加的なシースの長さについての如何なる必要性も回避され得る。したがって、引張力の使用は、よりコンパクトおよび/またはあまり複雑でない遠位部分を提供し得る。
【0052】
(k)送達カテーテルはさらに、カテーテル上に係留されるとともにシースに対して摺動可能である部材(たとえば界面部材)を含み得る。当該部材は、最初はシース内に収納され得、シースの相対運動(たとえばシースと部材との間)によってシースから変位され得る。当該部材は、ひとたびシースから変位されると、当該部材(または部分)がシースと比較して大きなサイズになるよう自己拡張するように、自己拡張可能であり得る(または自己拡張可能な部分を含み得る)。この大型サイズの部材は、少なくとも部分的にシースの内側の外にあるままである傾向があり得る。
【0053】
(l)送達カテーテルは、圧縮状態にある際にステント弁と接合係合し、ステント弁が軸方向運動をするのを抑制するためのステントホルダを含み得る。ステントホルダは、ステント弁の取付要素と接合するための複数の実質的に半径方向の突出部を有する本体を含む。各突出部は、突出部のいずれかの側の円周方向に、かつ突出部の1つの側の軸方向に傾斜表面部分を規定するよう、部分的に各突出部の周りを延在する少なくとも1つの傾斜表面を有する。当該傾斜表面部分は、突出部から外方向に離れるよう傾斜する。
【0054】
このような構成により、傾斜表面部分は、ステント弁が機能状態への拡張のために覆いが取られるのが完了されると、ステントホルダからのステント弁取付要素の分離を支援し得る。送達システムの小さな軸方向または回転運動により、そうでなければ取付要素が突出部に近接近したままであり得た場合に、取付要素が傾斜表面部分の1つに載り上げると
ともに、半径方向にステントホルダから離れるように促され得る。
【0055】
いくつかの実施例では、ステントホルダ本体は、半径方向の凹部が設けられる回転面によって規定される部分を有する。それぞれの突出部は、各凹部内で突出し得る。突出部の半径方向の長さは、全体的にまたは実質的に凹部の中に収容され得る。それぞれの傾斜表面は、凹部の1つの軸方向の側および対向する円周方向の側を規定し得る。凹部の他の軸方向の側は開いていてもよい。凹部は半径方向外方に開き得る。
【0056】
ステントホルダのこのような構成は、回転面によって与えられる概して平滑な外側輪郭を有し得る。平滑表面は、たとえばステント弁の展開の後でステント弁の弁を通る、(ステントホルダを含む)送達カテーテルの遠位部分の撤収を促進し得る。
【0057】
(m)送達カテーテルはさらに、ステント収容領域の近位に位置するボールジョイントを含み得る。ボールジョイントは、遠位部分に存在するまたは遠位部分につながる外側チューブに形成され得る。
【0058】
このような送達カテーテルでは、近位部分は、収容領域の遠位端の少なくともある部分を覆うよう摺動可能に構成されるとともに、折畳可能なステントのための収容領域の遠位端を露呈するよう遠位方向に摺動するよう構成される遠位(第1の)シースと、折畳可能なステントのための収容領域の近位端の少なくともある部分を覆うよう摺動可能に構成されるとともに、折畳可能なステントのための収容領域の近位端を露呈するよう近位方向に摺動するよう構成される近位(第2の)シースとを含み得る。いくつかの実施例では、遠位シースと近位シースとは、折畳可能なステントの遠位端および近位端を覆う際に、遠位シースの近位端および近位シースの遠位端にて接触する。
【0059】
ボールジョイントは、カテーテルのステント収容領域の5cm未満近位にあり得る。さらに、カテーテルのステント収容領域の2cm未満近位にあり得る。さらに、カテーテルのステント収容領域の1cm未満にあり得る。さらに、カテーテルのステント収容領域の1cmと2cmとの間だけ近位にあり得る。心臓ステント送達システムのボールジョイントも中空であり得る。さらに、1つ以上の内側管状部材がボールジョイントの中空部を通過し得る。ボールジョイントはさらに、いくつかの実施例に従って、少なくとも20°、少なくとも30°、少なくとも40°、または少なくとも45°だけ外側および内側管状部材が湾曲することを可能にし得る。
【0060】
いくつかの実施例では、心臓ステント送達カテーテルのボールジョイントはさらに、軸方向力が内側管状部材および外側管状部材に適用されることを可能にし得、これにより遠位シースが遠位方向に運動されるおよび/または近位シースが近位方向に運動される。遠位シースを遠位方向に、かつ近位シースを近位方向に運動させることにより、たとえば取付領域上の折畳可能なステントが露呈し得る。
【0061】
いくつかの実施例では、心臓ステント送達カテーテルのボールジョイントはさらに、外側管状部材および内側管状部材が互いに対して回転することを可能にし得る。外側および内側管状部材はたとえば、互いに対して1回の回転または無制限回の回転をすることを可能にされ得る。
【0062】
(n)当該システムは、ステント構成要素と、ステント構成要素が支持する複数の弁尖とを含む大動脈ステント弁を含み、ステント構成要素は、流入端部と流出端部とを有し、埋込みの際に送達のための圧縮状態から機能状態に向かって自己拡張可能であり、ステント構成要素は流出端部にあるかまたは流出端部に向かう流出構造と、流入端部と流出端部との間の冠部とを含み、冠部は、流入端部と流出端部との間にある、流出端部に向かって
方向付けされた自由な末端を有し、ステント構成要素はさらに冠部と流入端部との間の固定セクションを含み、上記システムはさらに、解剖学的組織への挿入のための遠位部分と、近位部分と、遠位部分に存在する、ステント弁を送達のために圧縮状態で収容するためのステント弁収容領域とを有する送達カテーテルを含み、遠位部分は、固定セクションを圧縮状態に拘束するよう固定セクションの少なくともある部分を覆うための第1のシースと、アーチおよび冠部を圧縮状態に拘束するようアーチの少なくともある部分および冠部の少なくともある部分を覆うための第2のシースとを含む。
【0063】
第2のシースは、冠部および流出構造の覆いを取るよう近位方向に平行運動可能であり得る。第1のシースは、固定セクションの覆いを取るよう遠位方向に平行運動可能であり得る。反対方向に運動するこのようなシースの使用により、カテーテルの実質的な遠位方向の延在なしで、冠部および流出構造の少なくとも部分的な展開が可能になり得る。さらに、シースが開いている場合、(遠位方向に運動する単一のシースを用いるカテーテルと比較して)カテーテルの合計の遠位方向の延在を低減し得る。
【0064】
流出セクションは、流出端部にて各々が頂部を有する、流出端部に存在する複数のアーチを含み得る。
【0065】
(たとえば近位方向における)第2のシースの平行運動により、展開のために冠部の覆いが取られ得、その後、展開のために流出構造(たとえばアーチ)の覆いが取られ得る。このようなシーケンスは、上記のWO−A−2009/053497およびWO−A−2011/051043に記載されるものとは異なる。しかしながら、冠部の後に流出構造(たとえばアーチ)を展開することはそれでも、アーチが機能することを可能にすることにおいて非常に効果的であるということが理解されている。特に、流出構造(たとえばアーチ)は、展開のために固定セクションの覆いを取る前に展開され得る。
【0066】
いくつかの実施例では、流出構造(たとえばアーチ)は、上行大動脈の壁との接触により上行大動脈の軸に対してステント弁を整列させるために構成され得る。たとえば、アーチは、互いに対して独立して湾曲可能であり得る。冠部は、存在する尖に対して流出側から係合および/または配置するために構成され得る。固定セクションは、存在する弁輪を係合するために構成され得る。
【0067】
固定セクションの前に流出構造(たとえばアーチ)を展開することにより、流出構造(たとえばアーチ)の作用により、存在する弁の弁輪にステント弁を固定するよう固定セクションが展開する前に、ステント弁の自己整列が可能になる。
【0068】
本発明のさらに別の局面は、上記のいずれかに対応するプロセスステップを用いることによるステント弁および/または送達カテーテルの使用方法に関する。
【0069】
本発明のさらに別の局面はステント弁に関する。随意では、当該ステント弁は、上述したようなシステムにおける使用および/または上述したような送達カテーテルとの使用のためのものであり得る。したがって、以下の定義は、上記の局面のいずれかと組み合されることが意図される。ステント弁は、弁構成要素と、弁構成要素が支持する複数の尖とを含み得る。ステント弁はさらに、すべて随意である以下の特徴のいずれか1つまたは2つ以上の組合せをさらに含み得る。
【0070】
(a)ステント構成要素は、圧縮状態になるよう半径方向に圧縮可能であるとともに機能状態になるように拡張可能であるよう構成され得る。ステント構成要素は、圧縮状態から自己拡張であり得るか、またはステント構成要素は、非自己拡張であり得る(その場合、送達カテーテルは、拡張を引き起こすよう(たとえば、ステント弁内部から)展開力を
適用するための装置を含み得る。自己拡張ステント構成要素についての非限定的な例示的な材料は、形状記憶材料を含み、特にニチノールといった金属合金を含む。非自己拡張ステント構成要素についての非限定的な例示的な材料は、形状記憶材料と、ステンレススチールとを含む。
【0071】
ステント構成要素は、弁尖を支持するための交連支持部(たとえば柱)を含み得る。交連支持部は、交連支持部にて接する弁尖の支持エッジを支持し得る。
【0072】
交連支持部は、ステントの対向する端部セクションの中間にあるステント構成要素のセクションによって規定され得る。各交連支持部は、交連支持部に軸方向に隣接するそれぞれのステントセクションと各々が連通する対向する端部を有し得る。交連支持部は随意では、自由端を有さなくてもよい。
【0073】
付加的または代替的には、交連支持部は各々、尖のタブを受け入れるためのスロットを有し得る。交連支持部はさらに、スロットの一方または両方の長辺の側面に位置する複数の穴を含み得る。これらの穴は、縫合糸を受け入れるために構成され得る。
【0074】
付加的または代替的には、各交連支持部は、柱を含み得る。各交連支持部は、叉骨形状を有し得る。この叉骨形状は、柱の一端から分岐する第1および第2の脚部を含み得る。
【0075】
いくつかの実施例では、ステント構成要素は、セルの少なくとも1つの列を有する格子構造を含み得る。この格子構造は、円周方向に繰り返すセルの配列を含み、当該セルの配列は、セル頂部を含む。セル頂部は、少なくとも叉骨交連支持部の第1の脚部と連通する第1の頂部ノードと、叉骨交連柱が架橋する少なくとも1つの自由頂部と、少なくとも叉骨交連支持部の第2の脚部と連通する第2のノード頂部と、冠部の要素と連通する少なくとも1つのさらに別のノード頂部と規定する。第1および第2のノード頂部は付加的には、冠部の1つ以上のそれぞれの要素と連通し得る。上述したように、交連支持部は、一端にて叉骨形状の脚部と連通するとともに、他端にて(たとえば安定化アーチを含む)ステント構成要素の流出セクションと連通する柱を含み得る。
【0076】
上記の構造の形態は、弁構成要素を支持するよう機能するが、小さなサイズに圧縮可能なステントを提供し得る。
【0077】
(b)ステント弁(たとえばステント構成要素)は、送達カテーテルのステントホルダと協働するための少なくとも1つ(好ましくは複数)の取付要素を含み得る。各取付要素(または取付要素の少なくとも1つ)は、2つのステント支柱を結合するU字形状部分を含み得る。「U字形状」という用語は、本願明細書において、側が真っすぐまたは曲がっているか、外方向、平行、または非平行に隆起しているかにかかわらず、概して弓形の頂部を含む任意の形状を含むよう用いられる。送達カテーテルの収容領域内に受け入れられた際のステントの折畳まれた(たとえば圧縮)状態では、支柱は、U字形状部分の孤が、たとえば、支柱の間隔よりも大きなアパーチャを有する閉じたまたはほぼ閉じた(たとえば蹄鉄形)アイレットを規定するよう180°よりも大きな第1の角度で周りを延在するように、取付要素にて互いに隣接するよう存在し得る。アイレットアパーチャの蹄鉄形と、支柱同士の間の隣接するスペースとが共に、鍵穴型形状を規定し得る。送達カテーテルの収容領域から解放された時のステントの拡張(または非圧縮)状態では、支柱は離れるように運動し得、U字形状部分の孤は、少なくとも部分的にアイレットをさらに開くよう、第1の角度よりも小さい第2の角度で周りを延在し得る。たとえば、第2の角度は、約180°以下であり得る。拡張状態では、取付要素は、弓形の頂部を有する、実質的に真っすぐな側が設けられたU字形状を規定し得る。
【0078】
送達カテーテルは、収容領域内に設けられるステントホルダを含み得る。ステントホルダは、
(i)アイレット内に受け入れ可能な1つ以上の突出部を含み得、突出部は、ステントが折畳状態にある際には、突出部はアイレット内に捕捉され、隣接する支柱の間を通過することができないように寸法決めされ得、および/または、
(ii)少なくともステントが折畳状態で実質的に内部にアイレットを収容するための1つ以上の凹部または隙間
を含み得る。
【0079】
上記の形態は、コンパクトであるが、ステント弁と送達システムとの間の信頼性のある自己開放および/または自己解放取付けを提供し得る。
【0080】
(c)ステント弁は、少なくとも2つの尖を含み得る。尖は、心膜組織のものであってもよく、もっとも好ましくは豚の心膜組織または牛の心膜であってもよい。豚の心膜は、望ましい組織の厚さを提供し得る。牛の心膜は、若干厚いがより耐久性があり得る。
【0081】
各弁尖は、少なくとも2つのタブを含み得る。タブは、ステント構成要素に対して尖を支持するために機能し得る。
【0082】
いくつかの実施例では、タブは、ステント構成要素の交連支持部(たとえば柱)に直接的に取り付けられ得る。タブは、交連支持部上に設けられた取付手段に取り付けられる。たとえばタブは、交連支持部におけるスロットを通って、ステント構成要素の内部から外部へと通過し得る。ステント構成要素の外側のタブの部分は、交連支持部に接触して存在するように折り曲げられ得るか、および/または交連支持部に縫合され得る。随意では、交連支持部にて接触する2つの隣接した尖のそれぞれのタブは、同じスロットを通過する。各タブは、他のタブに重畳することなく交連支持部の外側に接触するよう折り曲げられ得る。これら2つのタブは随意では、互いに直接的に取り付けられない。
【0083】
付加的または代替的には、尖は、内側スカートに取り付けられ得る。尖は、内側スカートの内側部分に取り付けられ得、タブは、内側スカートにおけるスロット(たとえば、スリット)を通って内側スカートの外側まで通過する。内側スカートは、スカラップ形の間隙を有し得、このような間隙の各々にはそれぞれの尖が及ぶ。内側スカートは、スロット(たとえば、スリット)が設けられる交連部分または立ち上がりを有し得る。
【0084】
付加的または代替的には、内側スカートを規定する材料は、交連支持部を覆うためのおよび/または交連支持部に固定される尖のタブを覆うための少なくとも交連支持部の周りを包む一体化された延在部分を含み得る。この延在部分は、交連支持部に縫合され得る。
【0085】
いくつかの実施例では、上記構成のいずれか2つまたは3つすべての組合せが用いられ得る。たとえば、隣接した尖のタブの対は、内側スカートにおけるスロットを通過し得るとともに交連支持部におけるスロットを通過し得る。タブは、反対方向に折り返され得るとともに、交連支持部の外側に縫合され得る(随意ではタブが互いに直接的に縫合されることなく)。交連支持部での内側スカートの1つ以上の延在部は、タブおよび/または交連支持部を覆うよう交連支持部の外側の周りに包まれてもよい。延在部は、交連支持部に縫合されてもよい。たとえば、交連支持部において、縫合糸がタブを取り付けるために用いられるのと同じ縫合穴を通って通過し得る。延在部は、タブのエッジが覆われて保護されるようにタブを超えて軸方向に延在し得る。
【0086】
(d)ステント弁は、ステント構成要素と、ステント構成要素内にマウントされる複数の弁尖と、弁尖に取り付けられる内側スカートとを含み得、内側スカートは少なくとも部
分的にステント構成要素内で延在し、ステント弁はさらに、少なくとも部分的にステント構成要素の外を延在する外側スカートを含み得る。スカートの少なくとも1つが上を延在するステント構成要素の少なくともある部分は、複数のセルの少なくとも1つの列を有する格子構造を含み得る。
【0087】
いくつかの実施例では、内側および外側スカートは、少なくともスカートのうちの少なくとも1つのスカートの表面に対して部分的に重畳し得る。付加的または代替的には、内側および外側スカートは、隣接する末端を有さなくてもよい。付加的または代替的には、外側スカートは、内側スカートが延在するよりもさらに、ステント構成要素の流入末端部に向かって延在し得る。付加的または代替的には、内側スカートはさらに、外側スカートが延在するよりもステント構成要素の流出末端に向かって延在し得る。
【0088】
内側スカートの機能は、血液を弁尖に向かわせるよう、ステント内の管を規定し、ステント構成要素(たとえば、格子隙間)の隙間を通る血液の漏れを妨げる機能であり得る。外側スカートの機能は、周囲の組織との界面での漏れを妨げるよう、ステント構成要素の外側の、周囲の組織をシールするためのシール面を提供する機能であり得る。
【0089】
両方のスカートを設けることにより、漏れを妨げる点において有益となり得る。しかしながら、両方のスカートの存在は、ステントが担持する材料の厚さに大きく加わり得、これによりステント弁を望ましく小さいサイズまで圧縮する困難さが増加する。軸方向において部分的に重畳した両方のスカートを設けることにより、両方のスカートの利益が得られ得るだけでなく、1つのスカートのみが延在する領域において厚さプロファイルが低減される。(たとえば、特にステント弁が送達のための圧縮および埋込みでの再拡張により実質的に変形されることになることを念頭に置くと)スカートを重畳させることで、スカートがステント構成要素のそれぞれ内部および外部上でエッジ同士が面して配されるよりも、スカート同士の間の良好なシールが提供され得る。
【0090】
軸方向におけるスカートの重畳の程度は、たとえば、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、または少なくとも8mmであり得る。付加的または代替的には、軸方向におけるスカートの重畳の程度はたとえば、10mm未満、9mm未満、8mm未満、7mm未満、6mm未満、5mm未満、または4mm未満であり得る。たとえば、軸方向におけるスカートの重畳の程度は約4mm〜6mmであり得る。
【0091】
スカートの少なくとも1つ(随意では各スカート)は、当該重畳領域から少なくとも1mm離れた重畳しない軸方向距離だけ延在し得る。当該または各スカートについてのこの重畳しない距離はたとえば、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、または少なくとも10mmであり得る。
【0092】
いくつかの実施例では、ステント構成要素の流入端部またはエッジは、セルの少なくとも1つの列の格子構造によって規定されるジグザグ形状を有し得る。ジグザグ形状は、(たとえば、流入末端部にある)自由頂部と、(たとえば流入端部から離れて流出端部に向かうよう延在する格子構造に接続される)接続頂部との交互の配列を規定し得る。いくつかの実施例では、内側スカートは、接続頂部のみに延在し得る。外側スカートは、内側スカートと重畳し得、自由頂部の少なくともいくつかに対応するレベルまで、内側スカートよりもさらに延在する。
【0093】
いくつかの実施例では、内側スカートは、弁尖の流入エッジおよび/または流出エッジに取り付けられ得る。内側スカートは、ステント構成要素の流入末端部に向かって延在し
得る。外側スカートは、ただ部分的に内側スカートに重畳し得る一方、内側スカートの最上エッジから距離を置いたままである。外側スカートは、ステント構成要素の流入末端部に向かって(または随意では流入末端部まで)延在し得る。外側スカートは、随意では(たとえば、直接的または間接的にステント構成要素を介して)尖の如何なる部分とも重畳しなくてもよい。
【0094】
内側スカートおよび/または外側スカートは、心膜組織(たとえば、厚さのため、豚の心膜)、PET、ダクロンなどといった任意の好適な材料からなり得る。内側および外側スカートは随意では互いに同じ材料からなり得る。
【0095】
本発明の付加的な局面は、添付の特許請求の範囲に規定される。ある特徴およびアイデアが上記および/または特許請求の範囲において強調されたが、強調がなされたかどうかにかかわらず、本願明細書において記載されるおよび/または図面に示されるいずれの新規な特徴またはアイデアについて保護が請求される。
【0096】
ここで、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例を例示目的でのみ記載する。