【実施例】
【0047】
以下、実施例,比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制約を受けるものではない。
【0048】
実施例1
濃度160gCaCO3 /L、温度50℃に調整したBET比表面積17m
2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、80℃の温水1L中でラウリン酸ナトリウム48g(アルキル組成:C12:100%、以下同じ)と極度硬化パーム脂肪酸16g(アルキル組成:C16:56%、C18:44%、以下同じ)で調製した表面処理剤を加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、110℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m
2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の乾燥温度、乾燥時間、BET比表面積Sw、熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、また、表面処理炭酸カルシウムをエタノール抽出した時に、遊離物として溶出されないで炭酸カルシウム側に残される表面処理剤量が総表面処理剤量に占める割合Cr、遊離物中の遊離脂肪酸量の総表面処理剤量に対する割合Ar、遊離物中の対イオンが1価の脂肪酸塩量の総表面処理剤量に対する割合Sr、遊離物量中の遊離脂肪酸量の割合Ar/(Ar+Sr)を表1に示した。
なお、以下の実施例2〜13における表面処理剤、表面処理量、乾燥温度、乾燥時間、及び得られた粉体のSw、Tg、As、Cr、Ar、Sr、Ar/(Ar+Sr)についても表1 に示した。
【0049】
実施例2
実施例1で、120℃の箱形乾燥機で5時間乾燥に変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0050】
実施例3
実施例1で、140℃の箱形乾燥機で5時間乾燥に変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0051】
実施例4
実施例1で、5時間乾燥に変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0052】
実施例5
実施例1で、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム16gと極度硬化パーム脂肪酸48gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0053】
実施例6
実施例1で、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム32gと牛脂脂肪酸32g(アルキル組成:C14:5%、C16:28%、C18:22%、C18F1:40%、C18F2:5%、なお、F1は二重結合1つ、F2は二重結合二つ、以下同じ)に変える以外はすべて実施例1と同様とした。表面処理剤中の不飽和分は22.5重量%であった。
【0054】
実施例7
実施例1で、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム16gと牛脂脂肪酸48gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。表面処理剤中の不飽和分は33.8重量%であった。
【0055】
実施例8
実施例1で、表面処理剤をステアリン酸アンモニウム64g(アルキル組成:C18:100%)に変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0056】
実施例9
実施例1で、BET比表面積45m
2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリーに、BET比表面積を40m
2 /gに、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム96gと極度硬化パーム脂肪酸96gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0057】
実施例10
実施例1で、BET比表面積3m
2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリーに、BET比表面積を3m
2 /gに、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム16gと極度硬化パーム脂肪酸16gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0058】
実施例11
実施例1で、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム32gと極度硬化パーム脂肪酸32gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0059】
実施例12
実施例1で、表面処理剤をラウリン酸32gと極度硬化パーム脂肪酸32gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0060】
実施例13
実施例1で、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム32gと極度硬化パーム脂肪酸ナトリウム32gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0061】
比較例1
実施例1で、乾燥時間3時間に変える以外はすべて実施例1と同様とした。表面処理剤、表面処理量、乾燥温度、乾燥時間、及び得られた粉体のSw、Tg、As、Cr、Ar、Sr、Ar/(Ar+Sr)を表2に示した。なお、比較例2〜7についても同様に表2に示した。
【0062】
比較例2
実施例1で、乾燥温度80℃に変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0063】
比較例3
実施例1で、BET比表面積2m
2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリーに、BET比表面積を2m
2 /gに、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム12gと極度硬化パーム脂肪酸8gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0064】
比較例4
実施例1で、BET比表面積47m
2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリーに、BET比表面積を41m
2 /gに、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム96gと極度硬化パーム脂肪酸96gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0065】
比較例5
実施例1で、BET比表面積45m
2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリーに、BET比表面積を40m
2 /gに、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム16gと極度硬化パーム脂肪酸ナトリウム8gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0066】
比較例6
実施例1で、BET比表面積45m
2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリーに、BET比表面積を40m
2 /gに、表面処理剤をラウリン酸16gと極度硬化パーム脂肪酸ナトリウム16gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0067】
比較例7
実施例1で、80℃の箱形乾燥機で12時間乾燥に、表面処理剤をラウリン酸ナトリウム32gと極度硬化パーム脂肪酸ナトリウム32gに変える以外はすべて実施例1と同様とした。
【0068】
実施例14〜26、比較例8〜14
実施例1〜13、比較例1〜7で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を、下記試験方法(1)にてアクリル系プラスチゾルを作成し、その物性についてテストを行った。結果を表3,表4に示す。
【0069】
(試験方法(1)アクリル系プラスチゾル)
[配合]
アクリルレジンゼオンアクリルレジンF345(新第一塩ビ工業株式会社製)
250重量部
ウレタンブロックポリマー(三井武田ケミカル株式会社製) 100重量部
ウレタン硬化剤(三井武田ケミカル株式会社製) 5重量部
DINP 350重量部
ターペン 75重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 180〜425重量部
重質炭酸カルシウム 0〜245重量部
合計 1205重量部
尚、表面処理炭酸カルシウム填料の量は、ベースとなる炭酸カルシウムのBET比表面積によって粘性付与効果が異なるため、上記配合に記載されている範囲で変量し、重質炭酸カルシウム量で総量を同じにして実使用粘度に合わせて選定した。
【0070】
[混練方法]
それぞれの配合剤を5L万能混合攪拌機(ダルトン社製)に投入し3分間混練し、いったん蓋を開け壁面に付着している配合剤を掻き落とした後、再度真空雰囲気下で10分混練する。混練後のゾルを遊星式脱泡混練機(クラボウ株式会社製/KK−500)にて、混練条件5−5−18で脱泡し、アクリルゾルを作成した。
なお、上記混練条件「a−b−c」は、aは公転条件、bは自転条件を示し、cは時間を示しc×10秒を意味する。
【0071】
[ゾル粘度測定]
混練後のアクリルゾルを100mlのPP(ポリプロピレン)カップに詰め、23℃にて3日静置後、TV形粘度計(VISCOMETER TV−22、東機産業(株)製)を用いて(レンジH、スピンドルNo.H7)2rpm、20rpmの粘度を初期粘度として測定した。
2rpm粘度は2分後の値を、20rpmは1分後の値をそれぞれ粘度値とした。また、TI値は、2rpm粘度値を20rpm粘度値で割った値で表した。また、混練後のアクリルゾルを100mlのPPカップに詰め、40℃にて3日静置したものを、23℃にて3時間放冷した後、2rpm、20rpmの粘度を貯蔵後粘度、2rpm/20rpmの数値を貯蔵後のTI値として測定した。
【0072】
[ゾル粘度判定基準]
TI値(2rpm粘度/20rpm粘度)に応じて以下の基準にて判定を行った。
◎:6.00以上
○:5.50以上6.00未満
△:5.00以上5.50未満
×:5.00未満
【0073】
[貯蔵安定性試験]
23℃×3日後で測定した初期粘度値と40℃×3日後(23℃×3時間放冷)で測定した貯蔵後粘度値を次式に基づいて粘度変化割合及びTI値変化割合を求め貯蔵安定性(変化の割合%)を評価した。
粘度変化割合:
[(貯蔵後各回転数での粘度値)/(初期各回転数での粘度値)]×100
TI値変化割合:
[(貯蔵後TI値/初期TI値)]×100
[貯蔵安定性判定基準]
粘度変化割合とTI値変化割合に応じて以下の基準にて判定を行った。
◎:粘度変化割合105%未満でTI値変化割合95% 以上
○:粘度変化割合105%以上120%未満でTI値変化割合85% 以上95% 未満
△:粘度変化割合120%以上130%未満でTI値変化割合80% 以上85% 未満
×:粘度変化割合130%以上でTI値変化割合80% 未満
【0074】
[分散性試験]
表面処理炭酸カルシウム填料を計量し紙袋へ投入した。この紙袋に1m
2 あたり1tの荷重がかかるようにおもりをのせて50℃×7日間の圧密を行った。( 紙袋サイズ20cm×20cmの場合、40kgの荷重)
5L万能混合攪拌機(ダルトン社製)にそれぞれの配合剤と圧密条件を行った表面処理炭酸カルシウムを投入し3分間混練し、いったん蓋を開け壁面に付着している配合剤を掻き落とした後、再度真空雰囲気下で10分混練する。混練後のゾルを遊星式脱泡混練機(クラボウ株式会社製/KK−500)にて、混練条件5−5−18で脱泡し、アクリルゾルを作成した。
混合終了後のアクリルゾルをガラス板に縦5cm以上、横5cm以上、厚み1mm以内となるようにヘラで薄く塗り広げた。なお、上記混練条件「a−b−c」は、aは公転条件、bは自転条件を示し、cは時間を示しc×10秒を意味する。
[分散性試験判定基準]
ガラス板上に塗られたアクリルゾル表面に、5cm四方あたり0.5mm以上の粒の個数を計測し、計測された数によって以下の基準にて分散性の判定を行った。
○:0.5mm以上の粒が0個
△:0.5mm以上の粒が1個又は2個
×:0.5mm以上の粒が3個以上
【0075】
[耐スリップ性試験]
混練後のアクリルゾルを100mlのPPカップに詰め、23℃にて3日静置後、130×60mmの被着体に12mm半円ビードに100mmの長さで塗布後、23℃にて垂直放置し30分後のゾルの滑り落ちた距離を定規にて測定した。
[耐スリップ性試験判定基準]
以下に示す基準にて判定を行った。
○:0mm
△:0mmを超え10mm未満
×:10mm以上
【0076】
[電着板密着性試験方法]
混練後のアクリルゾルを、十分に磨き仕上げした70mm×150mmの鋼板に、3mmの厚さになるように塗布し、100℃の恒温槽で30分焼き付け硬化させ、15分間常温に曝して冷却させた後、さらに130℃で30分、冷却15分を2回繰り返し、それぞれ冷却後に硬化塗膜を爪で剥がし、硬化塗膜が電着板に残った状態を凝集破断の割合(CF%)で密着性を確認した。下記の基準で判定した。
[電着板密着性判定基準]
○:密着性に極めて優れ、剥がそうとすると硬化塗膜が電着板にすべて残った状態で破断(CF100%)
△:密着性に優れているが、剥がした際に硬化塗膜が電着板に70% 以上100%未満残った状態で破断(70%≦CF<100%)
×:容易に剥がれ、剥がした際に硬化塗膜が電着板に70%未満しか残らない状態で破断(CF<70% )
表3及び表4において、実施例1〜13の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例14〜26のアクリル系プラスチゾルは、分散性、チキソ性に優れ、かつ貯蔵安定性、耐スリップ性、電着板との密着性にも優れた性能を示していることがわかる。
【0077】
実施例27〜39、比較例15〜21
実施例1〜13、比較例1〜7で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を、下記試験方法(2)にて塩化ビニル系プラスチゾルを作成し、その物性についてテストを行った。結果を表5,表6に示す。
尚、(試験方法(2)塩化ビニル系プラスチゾル)については、下記の配合以外は、上記(試験方法(1)アクリル系プラスチゾル)に準じて行った。
【0078】
[配合]
塩ビペーストレジンPCH−22(株式会社カネカ製) 250重量部
ポリアミド(株式会社ヘンケル製) 15重量部
DINP 250重量部
ターペン 37重量部
生石灰(和光純薬(株)製) 15重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 75〜200重量部
重質炭酸カルシウムスーパーS(丸尾カルシウム(株)製) 250〜375重量部
合計 1017重量部
尚、表面処理炭酸カルシウム填料の量は、ベースとなる炭酸カルシウムのBET比表面積によって粘性付与効果が異なるため、上記配合に記載されている範囲内で変量し、重質炭酸カルシウムの量で総量を同じにして実使用粘度に合わせて選定した。
表5及び表6において、実施例1〜13の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例27〜39の塩化ビニル系プラスチゾルは、分散性、チキソ性に優れ、かつ貯蔵安定性、耐スリップ性、電着板との密着性にも優れた性能を示していることがわかる。
【0079】
実施例40〜52、比較例22〜28
実施例1〜13、比較例1〜7で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を、下記試験方法(3)にて1成分形ポリウレタン系シーラントを作成し、その効果テストを行った。結果を表7,表8に示す。
【0080】
(試験方法(3)1成分形ポリウレタン系シーラント)
[配合]
ポリウレタン樹脂タケネートL−1036(三井武田ケミカル株式会社製)
540重量部
表面処理炭酸カルシウム 390重量部
重質炭酸カルシウム 90重量部
ミネラルターペン 120重量部
合 計 1140重量部
尚、表面処理炭酸カルシウム填料の量は、ベースとなる炭酸カルシウムのBET比表面積によって粘性付与効果が異なるが、接着剤用途によって低粘度、高粘度タイプが存在するのですべて同一量で行った。
【0081】
[混練方法]
5L万能混合撹拌機((株)ダルトン製)にポリウレタン樹脂を投入し、あらかじめ105℃×2時間以上乾燥させた表面処理炭酸カルシウム填料及び重質炭酸カルシウムとともに投入し、低速15分予備撹拌を行った。その後、混合撹拌機内に付着した填料を掻き落とした後、ただちに真空雰囲気下で高速30分混練を行った。最後にミネラルターペンを投入し真空雰囲気下で低速15分混合した。これをアルミ箔ラミネートコーティングされたカートリッジ内に充填、金属プランジャーで密栓し、1成分形ポリウレタンシーラントを作成した。
【0082】
[粘度測定方法]
23℃で1日静置したシーラントをカートリッジガンにて100mlPPカップへ詰め、TV形粘度計(VISCOMETER TV−22、東機産業(株)製)を用いて(レンジS、スピンドルNo.H7)測定した。
1rpm粘度は3分後の値を、10rpmは1分後の値をそれぞれ混合粘度値とした。また、TI値は、1rpm粘度値を10rpm粘度値で割った値で表した。なお、実施例49、比較例24は低粘度のためレンジHにて測定した。
【0083】
[粘度判定基準]
TI値(1rpm粘度/10rpm粘度)に応じて以下の基準にて判定を行った。
◎:6.00以上
○:5.50以上6.00未満
△:5.00以上5.50未満
×:5.00未満
【0084】
[貯蔵安定性試験]
23℃×1日後で測定した初期粘度値と50℃×7日後(23℃×3時間放冷)で測定した貯蔵後粘度値を次式に基づいて粘度変化割合及びTI値変化割合を求め貯蔵安定性(変化の割合%)を評価した。
粘度変化割合:
[(貯蔵後各回転数での粘度値)/(初期各回転数での粘度値)]×100
TI値変化割合:
[(貯蔵後TI値)/(初期TI値)]×100
[貯蔵安定性判定基準]
粘度変化割合とTI値変化割合に応じて以下の基準にて判定を行った。
◎:粘度変化割合120%未満でTI値変化割合95% 以上
○:粘度変化割合120%以上140%未満でTI値変化割合80% 以上95% 未満
△:粘度変化割合140%以上150%未満でTI値変化割合70% 以上80% 未満
×:粘度変化割合150%以上でTI値変化割合70% 未満
【0085】
[分散性試験]
表面処理炭酸カルシウム填料390gを計量し紙袋へ投入した。この紙袋に1m
2 あたり1tの荷重がかかるようにおもりをのせて50℃×7日間の圧密を行った。この圧密条件後の表面処理炭酸カルシウムを105℃×2時間以上乾燥させておく。
5L万能混合撹拌機((株)ダルトン製)にポリウレタン樹脂を投入後に、あらかじめ105℃×2時間以上乾燥させた圧密状態後の表面処理炭酸カルシウム填料540g及び重質炭酸カルシウム90gをともに投入し、低速15分予備撹拌を行った。その後、混合撹拌機内に付着した填料を掻き落とした後、ただちに真空雰囲気下で高速30分混練を行った。最後にミネラルターペン120gを投入し真空雰囲気下で低速15分混合した。混合終了後のシーラントをガラス板に縦5cm以上、横5cm以上、厚み1mm以内となるようにヘラで薄く塗り広げた。
[分散性試験判定基準]
ガラス板上に塗られたシーラント表面に5cm四方あたり0.5mm以上の粒の個数を計測し、計測された数によって以下の基準にて分散性の判定を行った。
○:0.5mm以上の粒が0個
△:0.5mm以上の粒が1個又は2個
×:0.5mm以上の粒が3個以上
【0086】
[引張試験方法]
アルミニウム板(50mm×50mm×3mm )表面に、プライマー(NO.30 横浜ゴム(株)製)を塗布し、60分乾燥させた後、上記シーラントを充填(形状12mm×12mm×50mm)し、JIS A 1439 建築用シーリング材 5.17.2 耐久性、引張試験体の作製 に準拠して、H型試験体を作成した。
この試験体を23℃×14日+35℃×14日養生し、23℃×1 日後に 引張試験機(オートグラフAG−1(株)島津製作所製)を用いて測定した。
50%引張応力:1分間に50mmの速度で引張り、伸び率50%(6mm)伸長させた時の荷重をシーラントの断面積(600mm
2 )で割った値
最大強度:1分間に50mmの速度で引張り、最も大きい荷重をシーラントの断面積で割った値
伸び率:最大強度測定時の変位量を、充填時の形状(12mm)で割って、100 倍した値
接着性(初期) :23℃×14日+35℃×14日養生し、23℃×1 日後 引張試験を行った時に破壊したアルミ接着面に残っているシーラントの割合で判定
接着性(温水) :初期養生後、50℃温水×7 日浸せき後に引張試験を行い、破壊したアルミ接着面に残っているシーラントの割合で判定
[引張試験判定基準]
50%引張応力: ○:0.20N/mm
2 未満
×:0.20N/mm
2 以上
最大強度: ◎:1.00 N/mm
2以上
○:0.60 N/mm
2 以上1.00 N/mm
2未満
△:0.50 N/mm
2 以上0.60 N/mm
2未満
×:0.50 N/mm
2 未満
伸び率: ◎:700%以上
○:600%以上700%未満
△:500%以上600%未満
×:500 %未満
接着性:アルミ接着面にシーラントが残った状態を凝集破壊の割合(CF%)で表わし、下記の基準にて評価した。
○:シーラントが100%残った状態で破壊(CF100%)
△:シーラントが50% 以上100%未満残った状態で破壊(CF50% 〜CF99% )
×:シーラントが50% 未満残った状態CF<50% 、もしくは剥がれた状態(AF)
表7及び表8において、実施例1〜13の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例40〜52のポリウレタン系シーラントは、分散性、チキソ性に優れ、かつ貯蔵安定性、接着強度、伸び率が大きく、温水接着性にも優れた性能を示していることがわかる。
【0087】
実施例53〜65、比較例29〜35
実施例1〜13、比較例1〜7で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を、下記試験方法(4)にて1成分形変成シリコーン系シーラントを作成し、その効果テストを行った。結果を表9,表10に示す。
【0088】
(試験方法(4)1成分形変成シリコーン系シーラント)
[配合]
変成シリコーン樹脂(MSポリマーS203 (株)カネカ製) 300重量部
可塑剤DINP((株)ジェイプラス社製) 180重量部
重質炭酸カルシウム(スーパーS 丸尾カルシウム(株)製) 90重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 420重量部
脱水剤KBM-1003(信越化学工業株式会社製) 18重量部
スズ触媒ネオスタンU220H (日東化成株式会社製) 6重量部
アミノシランKBM-603(信越化学工業株式会社製) 6重量部
合計 1020重量部
【0089】
[混練方法]
5L万能混合撹拌機((株)ダルトン製)に変成シリコーン樹脂を投入し、あらかじめ105℃×2時間以上乾燥させた表面処理炭酸カルシウム填料及び重質炭酸カルシウムとともに投入し、低速15分予備撹拌を行った。その後、混合撹拌機内に付着した填料を掻き落とした後、ただちに真空雰囲気下で高速30分混練を行った。その後に脱水剤、スズ触媒、アミノシランを投入し真空雰囲気下で低速15分混合した。これをアルミ箔ラミネートコーティングされたカートリッジ内に充填、金属プランジャーで密栓し、1成分形変成シリコーンシーラントを作成した。
【0090】
[粘度測定方法]
23℃で1日静置したシーラントをカートリッジガンにて100mlPPカップへ詰め、TV形粘度計(VISCOMETER TV−22、東機産業(株)製)を用いて(レンジS、スピンドルNo.H7)測定した。
1rpm粘度は3分後の値を、10rpmは1分後の値をそれぞれ粘度値とした。また、TI値は、1rpm粘度値を10rpm粘度値で割った値で表した。なお、実施例62、比較例31は低粘度のためレンジHを用いて測定した。
[粘度判定基準]
TI 値(1rpm粘度/10rpm粘度)に応じて以下の基準にて判定を行った。
◎:6.00以上
○:5.50以上6.00未満
△:5.00以上5.50未満
×:5.00未満
【0091】
[貯蔵安定性試験]
23℃×1日後で測定した初期粘度値と50℃×7日後(23℃×3時間放冷)で測定した貯蔵後粘度値を次式に基づいて粘度変化割合及びTI値変化割合を求め、貯蔵安定性(変化の割合%)を評価した。
粘度変化割合:
[(貯蔵後各回転数での粘度値)/(初期各回転数での粘度値)]×100
TI値変化割合:
[(貯蔵後TI値)/(初期TI値)]×100
[貯蔵安定性判定基準]
粘度変化割合とTI値変化割合に応じて以下の基準にて判定を行った。
◎:粘度変化割合120%未満でTI値変化割合95% 以上
○:粘度変化割合120%以上140%未満でTI値変化割合80% 以上95% 未満
△:粘度変化割合140%以上150%未満でTI値変化割合70% 以上80% 未満
×:粘度変化割合150%以上でTI値変化割合70% 未満
【0092】
[分散性試験]
表面処理炭酸カルシウム填料420gを計量し紙袋へ投入した。この紙袋に1m
2 あたり1tの荷重がかかるようにおもりをのせて50℃×7日間の圧密を行った。この圧密条件後の表面処理炭酸カルシウム填料を105℃×2時間以上乾燥させておく。
5L万能混合撹拌機((株)ダルトン製)に変成シリコーン樹脂300g、可塑剤180gを投入後に、あらかじめ105℃×2時間以上乾燥させた圧密状態後の表面処理炭酸カルシウム填料及び重質炭酸カルシウム90gをともに投入し、低速15分予備撹拌を行った。その後、混合撹拌機内に付着した填料を掻き落とした後、ただちに真空雰囲気下で高速30分混練を行った。その後に脱水剤18g、スズ触媒6g、アミノシラン6gを投入し真空雰囲気下で低速15分混合した。混合終了後のシーラントをガラス板に縦5cm以上、横5cm以上、厚み1mm以内となるようにヘラで薄く塗り広げた。
[分散性試験判定基準]
ガラス板上に塗られたシーラント表面に、5cm四方あたり0.5mm以上の粒の個数を計測し、計測された数によって以下の分散性の判定を行った。
○:0.5mm以上の粒が0個
△:0.5mm以上の粒が1個又は2個
×:0.5mm以上の粒が3個以上
【0093】
[引張試験方法]
アルミニウム板(50mm×50mm×3mm )表面に、プライマー(NO.40 横浜ゴム(株)製)を塗布し、60分乾燥させた後、上記シーラントを充填(形状12mm×12mm×50mm)し、JIS A 1439 建築用シーリング材 5.17.2 耐久性、引張試験体の作製 に準拠して、H型試験体を作成した。
この試験体を23℃×14日+35℃×14日養生し、23℃×1 日後に、引張試験機(オートグラフAG−1(株)島津製作所製)を用いて測定した。
50%引張応力:1分間に50mmの速度で引張り、伸び率50%(6mm)伸長させた時の荷重をシーラントの断面積(600mm
2 )で割った値
最大強度:1分間に50mmの速度で引張り、最も大きい荷重をシーラントの断面積で割った値
伸び率:最大強度測定時の変位量を、充填時の形状(12mm)で割って、100 倍した値
接着性(初期) :23℃×14日+35℃×14日養生し、23℃×1 日後 引張試験を行った時に破壊したアルミ接着面に残っているシーラントの割合で判定
接着性(温水) :初期養生後、50℃温水×7 日浸せき後に引張試験を行い、破壊したアルミ接着面に残っているシーラントの割合で判定
[引張試験判定基準]
50%引張応力: ○:0.20N/mm
2 未満
×:0.20N/mm
2 以上
最大強度: ◎:1.00 N/mm
2以上
○:0.40 N/mm
2 以上1.00 N/mm
2未満
△:0.30 N/mm
2 以上0.4 N/mm
2 未満
×:0.30 N/mm
2 未満
伸び率: ◎:700%以上
○:600%以上700%未満
△:500%以上600%未満
×:500 %未満
接着性:アルミ接着面にシーラントが残った状態を凝集破壊の割合(CF%)で表わし、下記の基準で評価した。
○:シーラントが100%残った状態で破壊(CF100%)
△:シーラントが50% 以上100%未満残った状態で破壊(CF50% 〜CF99% )
×:シーラントが50% 未満残った状態CF<50% 、もしくは剥がれた状態(AF)
表9及び表10において、実施例1〜13の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例53〜65の変成シリコーン系シーラントは、分散性、チキソ性に優れ、かつ貯蔵安定性、接着強度、伸び率が大きく、温水接着性にも優れた性能を示していることがわかる。
【0094】
実施例66〜78、比較例36〜42
実施例1〜13、比較例1〜7で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を、下記試験方法(5)にて1成分形シリコーン系シーラントを作成し、その効果テストを行った。結果を表11,表12に示す。
【0095】
(試験方法(4)1成分形シリコーン系シーラント)
[配合]
シリコーン樹脂(米国製) 420重量部
シリコーンオイルSH-200(東レダウコーニングシリコーン製 30重量部
オキシムシラン(米国社製) 48重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 450重量部
脱水剤KBM-1003(信越化学工業株式会社製) 18重量部
スズ触媒ネオスタンU-100 (日東化成株式会社製) 1重量部
合計 957重量部
【0096】
[混練方法]
5L万能混合撹拌機((株)ダルトン製)にシリコーン樹脂、シリコーンオイル、オキシムシランを投入し、あらかじめ105℃×2時間以上乾燥させた表面処理炭酸カルシウム填料とともに投入し、低速15分予備撹拌を行った。その後、混合撹拌機内に付着した填料を掻き落とした後、ただちに真空雰囲気下で高速30分混練を行った。その後に脱水剤、スズ触媒を投入し真空雰囲気下で低速15分混合した。これをアルミ箔ラミネートコーティングされたカートリッジ内に充填、金属プランジャーで密栓し、1成分形シリコーンシーラントを作成した。
【0097】
[粘度測定方法]
23℃で1日静置したシーラントをカートリッジガンにて100mlPPカップへ詰め、TV形粘度計(VISCOMETER TV−22、東機産業(株)製)を用いて(レンジS、スピンドルNo.H7)測定した。
1rpm粘度は3分後の値を、10rpmは1分後の値をそれぞれ混合粘度値とした。また、TI値は、1rpm粘度値を10rpm粘度値で割った値で表した。なお、実施例75、比較例38は低粘度のためレンジHを用いて測定した。
[粘度判定基準]
TI値(1rpm粘度/10rpm粘度)に応じて以下の基準にて判定を行った。
◎:5.50以上
○:5.00以上5.50未満
△:4.50以上5.00未満
×:4.50未満
【0098】
[貯蔵安定性試験]
23℃×1日後で測定した初期粘度値と50℃×7日後(23℃×3時間放冷)で測定した貯蔵後粘度値を次式に基づいて粘度変化割合及びTI値変化割合を求め、貯蔵安定性(変化の割合%)を評価した。
粘度変化割合:
[(貯蔵後各回転数での粘度値)/(初期各回転数での粘度値)]×100
TI値変化割合:
[(貯蔵後TI値)/(初期TI値)]×100
[貯蔵安定性判定基準]
粘度変化割合とTI値変化割合に応じて以下の基準にて判定を行った。
◎:粘度変化割合110%未満でTI値変化割合95% 以上
○:粘度変化割合110%以上120%未満でTI値変化割合90% 以上95% 未満
△:粘度変化割合120%以上130%未満でTI値変化割合80% 以上90% 未満
×:粘度変化割合130%以上でTI値変化割合80% 未満
【0099】
[分散性試験]
表面処理炭酸カルシウム填料450gを計量し紙袋へ投入した。この紙袋に1m
2 あたり1tの荷重がかかるようにおもりをのせて50℃×7日間の圧密を行った。この圧密条件後の表面処理炭酸カルシウムを105℃×2時間以上乾燥させておく。
5L万能混合撹拌機((株)ダルトン製)にシリコーン樹脂420g、シリコーンオイル30g、オキシムシラン48gを投入し、あらかじめ105℃×2時間以上乾燥させた圧密条件後の表面処理炭酸カルシウム填料とともに投入し、低速15分予備撹拌を行った。その後、混合撹拌機内に付着した填料を掻き落とした後、ただちに真空条件下で高速30分混練を行った。その後に脱水剤18g、スズ触媒1gを投入し真空条件下で低速15分混合した。これをアルミ箔ラミネートコーティングされたカートリッジ内に充填、金属プランジャーで密栓し、1成分形シリコーンシーラントを作成した。混合終了後のシーラントをガラス板に縦5cm以上、横5cm以上、厚み1mm以内となるようにヘラで薄く塗り広げた。
[分散性試験判定基準]
ガラス板上に塗られたシーラント表面に5cm四方あたり0.5mm以上の粒の個数を計測し、認められた数によって以下の分散性の判定を行った。
○:0.5mm以上の粒が0個
△:0.5mm以上の粒が1個又は2個
×:0.5mm以上の粒が3個以上
【0100】
[引張試験方法]
アルミニウム板(50mm×50mm×3mm )表面に、プライマー(#D 信越化学工業(株)製)を塗布し、60分乾燥させた後、上記シーラントを充填(形状12mm×12mm×50mm)し、JIS A 1439 建築用シーリング材 5.17.2 耐久性、引張試験体の作製 に準拠して、H型試験体を作成した。
この試験体を23℃×14日+35℃×14日養生し、23℃×1 日後に 引張試験機(オートグラフAG−1(株)島津製作所製)を用いて測定した。
50%引張応力:1分間に50mmの速度で引張り、伸び率50%(6mm)伸長させた時の荷重をシーラントの断面積(600mm
2 )で割った値
最大強度:1分間に50mmの速度で引張り、最も大きい荷重をシーラントの断面積で割った値
伸び率:最大強度測定時の変位量を、充填時の形状(12mm)で割って、100 倍した値
接着性(初期) :23℃×14日+35℃×14日養生し、23℃×1 日後 引張試験を行った時に破壊したアルミ接着面に残っているシーラントの割合で判定
接着性(温水) :初期養生後、50℃温水×7 日浸せき後に引張試験を行い、破壊したアルミ接着面に残っているシーラントの割合で判定
[引張試験判定基準]
50%引張応力: ○:0.60N/mm
2 未満
×:0.60N/mm
2 以上
最大強度: ◎:0.80 N/mm
2 以上
○:0.70 N/mm
2 以上0.8 N/mm
2 未満
△:0.60 N/mm
2 以上0.7 N/mm
2 未満
×:0.60 N/mm
2 未満
伸び率: ◎:200%以上
○:150%以上〜200%未満
△:100%以上〜150%未満
×:100 %未満
接着性:アルミ接着面にシーラントが残った状態を凝集破壊(CF)で表わし、下記の基準で評価した。
○:シーラントが100%残った状態で破壊(CF100%)
△:シーラントが50% 以上100%未満残った状態で破壊(CF50% 〜CF99% )
×:シーラントが50% 未満残った状態CF<50% 、もしくは剥がれた状態(AF)
表11及び表12において、実施例1〜13の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例66〜78のシリコーン系シーラントは、分散性、チキソ性に優れ、かつ貯蔵安定性、接着強度、伸び率が大きく、温水接着性にも優れた性能を示していることがわかる。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】
【表4】
【0105】
【表5】
【0106】
【表6】
【0107】
【表7】
【0108】
【表8】
【0109】
【表9】
【0110】
【表10】
【0111】
【表11】
【0112】
【表12】