特許第6227111号(P6227111)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227111
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】チャイルドキャリア
(51)【国際特許分類】
   A47D 13/02 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   A47D13/02
【請求項の数】23
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-502118(P2016-502118)
(86)(22)【出願日】2014年3月13日
(65)【公表番号】特表2016-512124(P2016-512124A)
(43)【公表日】2016年4月25日
(86)【国際出願番号】US2014026378
(87)【国際公開番号】WO2014160355
(87)【国際公開日】20141002
【審査請求日】2016年6月17日
(31)【優先権主張番号】61/780,161
(32)【優先日】2013年3月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515252330
【氏名又は名称】ザ エルゴ ベビー キャリア, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】テルフォード, ロドニー ブイ.
(72)【発明者】
【氏名】ゴテル, ダルニ エム.
(72)【発明者】
【氏名】ルビック, キャロル ジェイ.
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−312826(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0290831(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0205406(US,A1)
【文献】 米国特許第08172116(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47D 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャイルドキャリアであって、
腰ベルトと、
上半身支持体およびハンモックであって、前記ハンモックは、第1および第2の側方縁と、第1の端部分と、第2の端部分と、前記第1および第2の側方縁間ならびに前記第1および第2の端部分間に延びる中心部分とを有し、前記第1の端部分は、前記腰ベルトに結合されており、前記第2の端部分は、前記上半身支持体に結合されている、上半身支持体およびハンモックと、
前記ハンモックの各側に延びている腿支持ストラップであって、各腿支持ストラップは、前記ハンモックに近接する内向き端部部分と、外向き端部部分とを有し、各外向き端部部分は、前記上半身支持体の側方中心線のそれぞれの側にある複数の位置のうちの1つの位置において前記上半身支持体に結合するために構成され、前記ハンモックおよび前記腿支持ストラップは、内向きに顔を向けた向きおよび外向きに顔を向けた向きにおいて開脚したしゃがんだ状態で子供を支持するための座部を形成するように適合され、前記座部の形状は、前記腿支持ストラップの前記外向き端部部分が前記上半身支持体に結合される位置に依存する、腿支持ストラップと、
一組の肩ストラップであって、各肩ストラップは、前記上半身支持体の上部分に結合されている第1の端部、および前記上半身支持体の一部分であって、前記上部分よりも下側に位置する一部分に結合されている第2の端部を有する、一組の肩ストラップと
を備えている、チャイルドキャリア。
【請求項2】
前記上半身支持体は、前記腿支持ストラップの各々のための複数の取り着け点を備えている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項3】
各腿支持ストラップの前記外向き端部部分は、前記上半身支持体上の機械的留め具を受け取るための開口部を備えている、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
【請求項4】
各腿支持ストラップは、パッド入りである、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項5】
各腿支持ストラップは、前記外向き端部部分が前記上半身支持体に結合されている場合、子供の骨盤、臀部、および腿の一部分を巻くようにサイズ決定されている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項6】
前記キャリアは、正面保持位置、背面保持位置および前記子供が装着者の側にいる保持位置において、前記装着者によって選択的に装着されるように適合されている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項7】
前記キャリアは、正面外向きに顔を向けた向き、および正面内向きに顔を向けた向きの各々において、前記開脚したしゃがんだ状態で前記子供を支持するように適合されている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項8】
前記チャイルドキャリアは、前記装着者に対して前記子供の体重を均一に分散させるように適合されている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項9】
前記上半身支持体の前記側方中心線の第1の側にある第1の複数のボタンであって、前記腿支持ストラップのうちの第1の腿支持ストラップは、前記第1の複数のボタンに選択的に結合可能である、第1の複数のボタンと、
前記上半身支持体の前記側方中心線の第2の側にある第2の複数のボタンであって、前記腿支持ストラップのうちの第2の腿支持ストラップは、前記第2の複数のボタンに選択的に結合可能である、第2の複数のボタンと
をさらに備えている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項10】
前記外向き端部部分が前記上半身支持体に結合されていないとき、前記腿支持ストラップは、前記腰ベルトに対して角度付けられており、前記外向き端部部分は、前記上半身支持体の前記側方中心線から離れるように向けられている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項11】
前記上半身支持体に結合されている調節可能カラーをさらに備え、前記調節可能カラーは、前記子供の上側身体部分に対する支持を提供するように前記上半身支持体から延長可能であり、前記調節可能カラーは、前記一組の肩ストラップ上に提供された取り付け手段で延長位置に固定されるように構成されており、前記調節可能カラーは、前記上半身支持体上に提供された取り付け手段で非延長位置に固定されるように構成されている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項12】
前記腰ベルトは、調節可能腰ベルトを備えている、請求項1に記載のチャイルドキャリア。
【請求項13】
子供をチャイルドキャリア内に位置付ける方法であって、
腰ベルトをユーザの腰の周囲に締めることと、
前記腰ベルトに結合されている第1の端部分および上半身支持体に結合されている第2の端部分を有するハンモック内に子供を位置付けることであって、前記ハンモックは、第1および第2の側方縁と、前記第1の端部分と、前記第2の端部分と、前記第1および第2の側方縁間ならびに前記第1および第2の端部分間に延びる中心部分とを備える、ことと、
第1の腿支持ストラップを前記子供の第1の腿下に巻き、第2の腿支持ストラップを前記子供の第2の腿下に巻くことであって、各腿支持ストラップは、内向き端部部分および外向き端部部分を有する、ことと、
前記上半身支持体の側方中心線の第1の側にある複数の取り着け点から選択された取り着け点において、前記第1の腿支持ストラップの外向き端部部分を前記上半身支持体に留め、前記第2の腿支持ストラップの外向き端部部分を前記上半身支持体に留めることにより、前記ハンモック、前記第1の腿支持ストラップ、および前記第2の腿支持ストラップによって形成される座部の形状を調節することであって、前記座部は、内向きに顔を向けた向き、および外向きに顔を向けた向きにおいて開脚したしゃがんだ状態で前記子供を支持するように適合されている、ことと、
少なくとも一方の腕を一組の肩ストラップの中に挿入することであって、各肩ストラップは、前記上半身支持体の上部分に結合されている第1の端部、および前記上半身支持体の一部分であって、前記上部分よりも下側に位置する一部分に結合されている第2の端部を有する、ことと
を含む、方法。
【請求項14】
前記子供を内向きに顔を向けた向きに向けることをさらに含み、前記座部は、前記内向きに顔を向けた向きにおいて、前記開脚したしゃがんだ状態で前記子供を支持する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記上半身支持体から前記第1の腿支持ストラップの前記外向き端部部分を取り外し、前記第1の腿支持ストラップの前記外向き端部部分を前記複数の取り着け点から選択された別の取り着け点において取り付け直すことと、前記上半身支持体から前記第2の腿支持ストラップの前記外向き端部部分を取り外し、前記第2の腿支持ストラップの前記外向き端部部分を前記複数の取り着け点から選択された別の取り着け点において取り付け直すこととによって、前記第1の腿支持ストラップおよび第2の腿支持体ストラップを使用して、前記座部の形状を再調節することと、
前記子供を外向きに顔を向けた向きに向け直すことであって、前記座部は、前記外向きに顔を向けた向きにおいて、前記開脚したしゃがんだ状態で前記子供を支持する、ことと
をさらに含む、請求項13または請求項14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記チャイルドキャリアは、正面保持位置、背面保持位置および前記子供が装着者の側にいる保持位置において装着されるように適合されている、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記上半身支持体に結合されていて前記上半身支持体から延長可能である調節可能カラーを、前記一組の肩ストラップへの取り付けにより延長位置に、または前記上半身支持体への取り付けにより非延長位置に固定することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記腰ベルトを締めることは、前記腰ベルトを固定することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記チャイルドキャリアは、
前記上半身支持体の前記側方中心線の第1の側にある第1の複数のボタンであって、前記腿支持ストラップのうちの第1の腿支持ストラップは、前記第1の複数のボタンに選択的に結合可能である、第1の複数のボタンと、
前記上半身支持体の前記側方中心線の第2の側にある第2の複数のボタンであって、前記腿支持ストラップのうちの第2の腿支持ストラップは、前記第2の複数のボタンに選択的に結合可能である、第2の複数のボタンと
をさらに備えている、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
各腿支持ストラップの前記外向き端部部分は、前記上半身支持体上の機械的留め具を受け取るための開口部を備えている、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
各腿支持ストラップは、パッド入りである、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記第1および/または第2の腿支持ストラップの前記外向き端部部分が前記上半身支持体に結合されていないとき、それぞれの腿支持ストラップは、前記腰ベルトに対して角度付けられており、前記外向き端部部分は、前記上半身支持体の前記側方中心線から離れるように向けられている、請求項13に記載の方法。
【請求項23】
前記キャリアは、前記上半身支持体に結合されている調節可能カラーをさらに備え、前記調節可能カラーは、前記子供の上側身体部分に対する支持を提供するように前記上半身支持体から延長可能であり、前記調節可能カラーは、前記一組の肩ストラップ上に提供された取り付け手段で延長位置に固定されるように構成されており、前記調節可能カラーは、前記上半身支持体上に提供された取り付け手段で非延長位置に固定されるように構成されている、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、米国特許法§119(e)に基づき、米国仮特許出願第61/780,161号(2013年3月13日出願、名称「Infant Carrier」)の優先権を主張し、上記出願は、参照により本明細書にその全体が援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、チャイルドキャリアに関する。さらにより具体的には、本開示は、複数の向きにおいて子供を人間工学的に保持するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
装着式チャイルドキャリアは、装着者に、キャリア内に固定される子供を運びながら、手および腕の移動の自由を与える。多くのキャリアは、人間工学的に子供を支持せず、子供の脚部をぶらぶらさせる。さらに、多くのキャリアは、限定された柔軟性を提供し、子供が、装着者に顔を向けて、または装着者から外向きにのいずれかにおける単一向きに適切に向けられることのみを可能にする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に開示される実施形態は、ユーザの腰を一周するために構成される腰ベルトと、上半身支持体およびハンモックを形成する1つ以上のパネルと、ハンモックの各側に延びている腿支持ストラップとを有する、チャイルドキャリアを対象とし得る。各腿支持ストラップは、ハンモックに近接する内向き端部部分と、複数の位置において上半身支持体に選択的に結合するために構成される外向き端部部分とを有し得る。腿支持ストラップが、上半身支持体に結合されると、ハンモックおよび腿支持ストラップは、調節可能籠型座部を形成し、子供を人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に支持する。座部の形状は、腿支持ストラップの外向き端部部分が上半身支持体に結合される位置に順応し、それに依存する。キャリアは、背面保持位置、正面保持位置、および側面保持位置を含む、複数の位置と、内向きに顔を向けた向きおよび外向きに顔を向けた向きを含む複数の向きとにおいて、子供を人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に支持するように構成可能であることができる。
【0005】
いくつかの実施形態では、各腿支持ストラップは、外向き端部が上半身支持体に結合されている場合、子供の骨盤、臀部、および腿の一部を巻くようにサイズ決定される。各腿支持ストラップは、外向き端部部分が上半身支持体に結合されていないとき、内向き端部部分から外向き端部部分に側方外向きに角度付けられることができる。
【0006】
上半身支持体は、腿支持ストラップの各々のための複数の取り着け点を備えていることができる。一例として、限定ではないが、チャイルドキャリアは、腿支持ストラップのうちの第1のものが選択的に結合し得る、上半身支持体の側方中心線の第1の側への第1の複数のボタンと、腿支持ストラップのうちの第2のものが選択的に結合し得る、上半身支持体の側方中心線の第2の側への第2の複数のボタンとを含み得る。各腿支持ストラップの外向き端部は、上半身支持体上のボタンまたは他の留め具等の機械的留め具を受け取るための開口部を含むことができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、チャイルドキャリアはさらに、一組の肩ストラップを含み得、各肩ストラップは、上半身支持体に結合されている第1の端部と、上半身支持体に結合されている第2の端部とを有する。肩ストラップおよび腰ベルトは、子供の体重を装着者に対して均一に分散させる、ハーネスを形成することができる。ある場合には、体重は、子供の体重の大部分が、腰ベルトを通して装着者の腰回りに分散されるように分散されることができる。キャリアは、装着者の正面、背面、または側面において、ユーザによって装着されるように構成可能であることができ、子供の体重は、それぞれ、正面、背面、または側面位置において、装着者の重心近傍において、かつ装着者の正面、背面、または側面に近接して保持される。
【0008】
別の広義の側面では、実施形態は、子供をチャイルドキャリア内に位置付ける方法を対象とし得る。本方法は、腰ベルトをユーザの腰の周囲に締めることと、子供をベルトに結合されている内向き端部部分および上半身支持体に結合されている外向き端部部分を有するハンモック内に位置付けることと、第1の腿支持ストラップを子供の第1の腿下に、第2の腿支持ストラップを子供の第2の腿下に巻くことと、複数の取り着け点から選択された取り着け点において、第1の腿ストラップの外向き端部を上半身支持体に、第2の腿ストラップの外向き端部を上半身支持体に留めることにより、ハンモックによって形成される座部の形状を調節することとを含み得る。第1の腿支持ストラップ、第2の腿支持ストラップ、およびハンモックは、子供を人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に支持する、調節可能籠型座部を形成し得る。いくつかの実施形態では、各腿支持ストラップは、ハンモックの側面に結合される第1の端部を有する。
【0009】
いくつかの実施形態では、本方法はさらに、少なくとも一方の腕を一組の肩ストラップの中に挿入することを含み得、各肩ストラップは、上半身支持体に結合されている第1の端部、および上半身支持体に結合されている第2の端部を有する。いくつかの実施形態では、チャイルドキャリアは、ユーザの正面に位置付けられる。いくつかの実施形態では、子供は、外向きに顔を向けてまたは内向きに顔を向けて位置付けられる。キャリア座部は、寛骨臼の全面積が等しく緊張されるように、大腿部を股関節または寛骨臼内に正しく位置付ける、人間工学的「開脚したしゃがんだ位置」に子供を位置付けるように適合されることができる。
【0010】
本開示およびその種々の特徴および有利な詳細は、付随の図面に図示され、以下の説明に詳述される、例示的、したがって、非限定的である、実施形態を参照して、より完全に説明される。公知の出発材料およびプロセスの説明は、本開示の詳細を不必要に曖昧にしないように、省略され得る。しかしながら、発明を実施するための形態および具体的実施例は、好ましい実施形態を示すが、限定としてではなく、例証として与えられるにすぎないことを理解されたい。本発明の根本概念の精神および/または範囲内にある種々の代用、修正、追加、および/または再配列は、本開示から、当業者に明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
付随の本明細書を形成する図面は、本発明のある側面を描写するために含まれる。本発明のより明確な印象は、同じ参照番号が同一構成要素を指定する、図面に例証される、例示的であって、したがって、限定ではない実施形態を参照することによって、より明白となるであろう。図面に図示される特徴は、必ずしも、正確な縮尺で描かれていないことに留意されたい。
図1A図1A、1B、および1Cは、チャイルドキャリア内に保持される子供の一実施形態を図示する、概略表現である。
図1B図1A、1B、および1Cは、チャイルドキャリア内に保持される子供の一実施形態を図示する、概略表現である。
図1C図1A、1B、および1Cは、チャイルドキャリア内に保持される子供の一実施形態を図示する、概略表現である。
図2A図2A、2Bおよび2Cは、チャイルドキャリアの一実施形態の概略表現である。
図2B図2A、2Bおよび2Cは、チャイルドキャリアの一実施形態の概略表現である。
図2C図2A、2Bおよび2Cは、チャイルドキャリアの一実施形態の概略表現である。
図3図3は、チャイルドキャリアの別の実施形態の概略表現である。
図4図4Aおよび4Bは、チャイルドキャリアの一部の一実施形態の概略表現である。
図5A図5A、5Bおよび5Cは、チャイルドキャリア装着の実施形態を図示する、概略表現である。
図5B図5A、5Bおよび5Cは、チャイルドキャリア装着の実施形態を図示する、概略表現である。
図5C図5A、5Bおよび5Cは、チャイルドキャリア装着の実施形態を図示する、概略表現である。
図6図6は、側面保持位置におけるチャイルドキャリアの一実施形態の概略表現である。
図7図7は、背面保持位置におけるチャイルドキャリアの一実施形態の概略表現である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
チャイルドキャリアおよび関連方法ならびにその種々の特徴および有利な詳細は、付随の図面に図示され、以下の説明に詳述される、非限定的実施形態を参照することによって、より完全に説明される。周知の出発材料、処理技法、構成要素、および機器の説明は、詳細において本発明を不必要に曖昧にしないように省略される。しかしながら、発明を実施するための形態および具体的実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、例証として与えられるにすぎず、限定ではないことを理解されたい。本発明の根本概念の精神および/または範囲内の種々の代用、修正、追加、および/または並べ替えは、本開示から当業者に明白となるであろう。
【0013】
本開示は、子供を支持し、子供の骨盤および腿を好ましい人間工学的位置に維持する様式において、幼児を含む子供が保持されることを可能にする、チャイルドキャリアに関する。本明細書に説明される実施形態はまた、子供が、外向きに顔を向けた向き(すなわち、子供を保持する人から離れて面する)または内向きに顔を向けた向き、(すなわち、子供を保持する人に向かって面する)に保持されることを可能にし、さらに、子供が、子供を保持する人の正面または背面または側面に保持されることを可能にする。特に、本明細書に説明される実施形態は、外向きに顔を向けた向きおよび内向きに顔を向けた向き、の両方において、子供の臀部、骨盤、および腿を所望の位置に支持する、キャリアを提供する。キャリアは、装着者の正面、背面、または側面において、ユーザによって装着されることができ、子供の体重は、それぞれ、正面、背面または側面位置において、装着者の重心の近傍において、かつ装着者の正面、背面、または側面に近接して保持される。
【0014】
一実施形態によると、上半身支持体は、保持される場合、子供の背面または正面胴体を人間工学的に支持する。加えて、ハンモック中心体および支持用腿ストラップは、協働し、調節可能腿支持籠型座部を生成することができる。上半身支持体上に位置する複数の位置決めアタッチメントは、支持用腿ストラップが、人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に保持されている場合、子供の腿にぴったりつくように移動することを可能にする。腿ストラップは、ボタンまたは他の取り付け機構を介して、上半身パネルに取り付くことができる。調節可能籠型座部は、子供が種々の向きに保持されている場合、子供の腰回り、骨盤、臀部、および両上腿を支持することができる。これは、内向きの前向きに顔を向けた腰回り位置における子供にとってより広い範囲の移動を可能にすることができる。調節可能籠型座部は、腰バンドに、いくつかの実施形態では、肩ストラップに取り付けられることができる。
【0015】
キャリアは、装着者にとっても同様に人間工学的であることができる。パッド入り腰ベルトおよび肩ストラップは、体重を装着者に対して均一に分散させながら、キャリアを正面、側面、または背面保持位置に位置付け得る、構成可能ハーネスを形成することができる。ハーネスは、上半身パネルおよび支持用かつ調節可能な籠型座部が、子供を装着者の重心に近接して位置付け、子供の体重を均一に分散させるように調節され得る。
【0016】
図1Aは、成人装着者によって装着される、チャイルドキャリア100内の内向きに顔を向けた向き、に保持される子供の一実施形態の概略表現である。図1Bは、内向きに顔を向けた向き、における、チャイルドキャリア100内に保持される子供の一実施形態の別の図の概略表現である。図1Cは、チャイルドキャリア100内に外向きに顔を向けた向きで保持される子供の一実施形態の概略表現である。
【0017】
キャリア100は、腰ベルト110と、上半身支持体部分130およびハンモック部分120を有する主要本体112と、腿支持ストラップ140と、肩ストラップ150とを備えている。子供は、装着者の胴体と協働する主要本体112によって生成される、子供保持領域内に支持されることができる。上半身支持体部分130は、子供の背面または正面胴体を人間工学的に支持する一方、ハンモック部分120は、腿支持ストラップ140と協働し、支持用かつ調節可能な籠型座部160を形成する。腰ベルト110および肩ストラップ150は、子供の体重を装着者に対して分散させる、ハーネスを提供する。
【0018】
ハンモック部分120および腿支持ストラップ140は、子供保持領域の内向き側(装着者の胴体により近接する側)から外向き側に通過し、座部160を形成することができる。支持用かつ調節可能な座部160は、内向き側から外向き側および左から右に略凹面内側プロファイルを伴う、籠型座部であることができる。座部側縁162、164は、座部の中心より高くあることができ、側縁が、子供の脚部がぶらぶらしないよう、子供の腰回りからある距離において、子供の腿の下およびその周囲を通過するように離間されることができる。いくつかの実施形態では、腿支持ストラップ140上のパッドは、追加の支持体を提供し得る。
【0019】
調節可能籠型座部160は、座部の第1の側縁162から座部の第2の側縁164に連続することができる。この目的を達成するために、腿支持ストラップ140の内側側縁148は、ストラップ140の長さの全部またはかなりの部分に沿って、ハンモック部分120に重複し得る。しかしながら、ある場合には、子供の体重は、腿支持ストラップ140とハンモック部分120との間にある程度の広がりを生じさせ得る。間隙を最小限にするために、弾性材料または他の付勢機構が、腿支持ストラップ140を一緒に引き寄せ、間隙を覆うために提供され得る。
【0020】
座部側縁162、164は、腿支持ストラップ140の外側縁によって形成され得る(例えば、座部の最左縁が腿支持ストラップ140の縁によって形成され、座部の最右縁が別の腿支持ストラップ140の縁によって形成されるように)。側縁162と164との角度または分離は、座部160の形状を調節するように調節され得る。各腿支持ストラップ140の外向き端部部分は、複数の場所において、上半身支持体部分130に結合し、座部160の形状が調節されることを可能にし得る。例えば、第1の座部形状は、内向きに顔を向けた位置における子供にとってより快適であり得る一方、第2の座部形状は、外向きに顔を向けた位置における子供にとってより快適であり得る。
【0021】
調節可能籠型座部は、子供を人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に支持するように構築され、子供の骨盤、臀部、および腿の全てが、支持される。子供の体重は、子供が、子供の体重が主に仙骨上にかかった状態で座るのではなく、座部内にしゃがむように支持されることができる。子供は、膝が臀部より高い、ある場合には、90度高い状態で支持されることができる。籠型座部は、子供の臀部が支持される、子供の腰回りより広いスリングまたはパウチを形成することができる。側縁は、子供の腰回りからある距離において、子供の腿の下およびその周囲を通過し、子供の腿の下およびその周囲を通過する側縁の部分は、子供の膝を持ち上げるために、子供の臀部より高い。腿支持ストラップ140は、外向きに顔を向けた向き(例えば、図1C参照)では、子供の腿の内側に巻き付く側縁の一部が子供の脚部が広げられるように促し得るように、十分な剛度を有することができる。内向きに顔を向けた向き、(例えば、図1B参照)では、子供の腿は、腿支持ストラップまたは装着者の胴体によって広げられるように促され得る。
【0022】
人間工学的な開脚したしゃがんだ位置(また、「カエル足」、「カエル」、または「しゃがんだ開脚」位置としても知られる)では、股関節における撓曲は、冠状面から少なくとも90°、ある場合には、110°〜120°であり、開脚角度は、正中面から平均約45〜55°であることができる。股関節および開脚の角度は、キャリアの形状因子および子供の発達段階に依存し得る。一実施形態では、キャリアは、子供の大腿部が冠状面から約90°〜110°にある位置(または、他の高さ位置)に子供を支持し、子供の膝がある開脚量を伴うように位置付けるように適合されることができる。開脚量は、子供の発達段階および向きに依存し得、新生児は、30°未満、次第に約30°、次第に約35°〜40°等を有し、最終開脚は、約40°〜45°であるが、他の開脚量も含まれるように達成され得る(例えば、約55°)。一実施形態では、開脚は、正中面から少なくとも20°度であり得る。子供の体重は、仙骨があまり多くの体重を支承することがなく、かつ子供が、骨盤発達により優れていると考えられる開脚したしゃがんだ位置において、より自然に湾曲した「C」脊柱状態で休み得るように、子供の臀部、腿、および背面を横断して分散されることができる。ある場合には、膝は、開脚されない。しかしながら、子供が、主に、その仙骨上に座る姿勢ではなく、好ましくは、支持姿勢を強調する、任意の快適な位置に子供が位置付けられることができることに留意されたい。
【0023】
キャリア100は、キャリア100と装着者の胴体との間で座部160のための側面脚部開口部を提供するように成形され得る。例えば、上半身部分130が、子供の側面を包むために十分に広い場合、キャリア100は、座部160が、子供の脚部が子供保持領域から通過するための側面開口部を提供するために、上半身支持体部分130より狭くなるように成形され得る。
【0024】
肩ストラップ150は、キャリア100の側方中心線の両側にループを形成するように構成されることができる。各肩ストラップ150は、複数の場所において、上半身支持体部分130に接続し、上半身支持体部分130を装着者に向かって引っ張り得る。肩ストラップはまた、腿支持ストラップまたはキャリア100の他の部分に結合し得る。肩ストラップ150は、調節可能であり得、ある場合には、側面保持位置または背面保持位置等、複数のキャリア位置を支持するように再構成されることができる。
【0025】
腰ベルト110は、パッド入りであり、装着者の腰回り上に置かれるように構成され得る。好ましくは、ハーネスは、子供の体重が、装着者の腰回りおよび肩に対して均一に分散されるように、かつさらにより好ましくは、子供の体重が、装着者の腰回りおよび肩に、ある場合には、主に、肩ではなく、装着者の腰回りに対して均一に分散されるように構成される。ある場合には、70%またはそれを上回る子供の体重が、腰ベルト110を通して、装着者の腰回りに分散され、それによって、装着者の快適性を助長し、装着者の疲労を減少させることができる。
【0026】
子供は、子供の臀部をハンモック部分120内に位置付け、腿支持ストラップ140を子供の脚部の下およびその周囲に巻き付け、腿支持ストラップ140を上半身支持体部分130に結合することによって、キャリア100内に位置付けられ得る。子供をキャリア100内に位置付けることは、子供をキャリア100内に固定すること、例えば、上半身支持体部分130を肩ストラップ150に結合することを含み得る。
【0027】
キャリア100は、上半身支持体部分130を延長し得る、調節可能カラー170を含むことができる。延長されると、調節可能カラー170は、内向きに顔を向けた向き、に座らされたより背の高い子供のための追加の支持を提供することができるが、子供が外向きに顔を向けた向きに座らされているとき、子供の顔が妨害されないように、折り返されることができる。非延長位置では、調節可能カラー170は、より小さい子供のための追加の首支持を提供することができる。
【0028】
限定ではないが、ボタン、スナップ、dリングおよびクリップまたはフック、面ファスナ材料のパッチ、または他の固定機構等の相補的延長位置固定機構および相補的非延長位置固定機構が、調節可能カラー170が、延長位置に固定されるか、または非延長位置に折り返され固定され得るように、提供されることができる。図示される実施形態では、例えば、調節可能カラー170は、延長位置に固定するための肩ストラップ150のボタン174を受け取るため、および、折り返し位置に固定するための上半身支持体部分130の外側側面上のボタン172を受け取るためのボタンホールを含むことができる。
【0029】
図2Aは、腿支持ストラップが上半身支持体部分130から分断された、キャリア100の一実施形態の内側側面の概略表現である。図2Aでは、腰バンド110は、キャリア100の一実施形態の追加の特徴を示すために折り返されている。図2Bは、腰ベルト110がその下方(装着準備ができた)位置にあり、腿支持ストラップ140が上半身支持体部分130に結合された、キャリア100の外側側面の一実施形態の概略表現である。
【0030】
上半身支持体部分130は、単一の材料の部品または複数の材料の部品、複数の材料の層、あるいは複数の材料から形成される、1つ以上のパネルを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、上半身支持体は、子供の皮膚に対する快適性のために選択された内側層と、通気性、ファッション性、汚れ防止性等のために選択された外側層とともに形成され得る。上半身支持体は、直線縁、幅増加または幅減少領域のためのテーパ縁を有し得るか、あるいは子供またはユーザの快適性または安全性のために別様に構成され得る。
【0031】
ハンモック部分120は、腰ベルト110または他の構造と上半身支持体部分130との間に形成され得る。ハンモック部分120は、側方縁202、204と、腰ベルト110またはキャリア100の他の部分に結合される第1の端部分206と、上半身支持体部分130に結合される第2の端部分208と、側方縁202、204、第1の端部分206、および第2の端部分208間に延びる、中心ハンモック部分とを備え得る。ハンモック部分120の側方縁202および204は、直線、湾曲、または側方にテーパ状であり得る。
【0032】
ハンモック部分120は、単一の材料の部品から形成され得るか、あるいは複数の材料の部品、複数の材料の層、または複数の材料から形成され得る。上半身支持体部分130とハンモック部分120との間の接合部は、実質的に、継ぎ目のない遷移であり得る。例えば、一実施形態では、ハンモック部分120および上半身支持体パネル200は、1つ以上の材料の層の単一構造を備え得る。他の実施形態では、接合部は、上半身支持体部分130とハンモック部分120との間を区切る継ぎ目、縁、または他の特徴を含み得る。
【0033】
腿支持ストラップ140は、ハンモック中心部分の両側に延びるように提供されることができる。各腿支持ストラップは、第1の端部分212と、第2の端部分214とを含むことができる。各腿支持ストラップは、第1の端部分212から第2の端部214に延び得る、座部外側縁162、164と第2の腿支持ストラップ内側縁148とを含むことができる。各腿支持ストラップ140の第1の端部分212は、腰ベルト110または他の構造に結合されことができ、第2の端部分214は、キャリアが装着されている場合、第1の端部分212が第2の端部分214より内向きに(装着者により近く)なるように、上半身支持体部分130または他の構造に結合されることができる。腿支持ストラップ140は、使用時、子供の腿の下および周囲を通過するように構成され得る。
【0034】
各腿支持ストラップ140の端部分のうちの少なくとも1つは、選択的に結合され得る。故に、キャリア100は、第1の端部分212または第2の端部分214を固定するための固定機構を含むことができる。固定機構は、限定ではないが、ボタン、スナップ、dリングおよびクリップまたはフック、面ファスナ材料のパッチ、または他の固定機構等の任意の好適な機構を含むことができる。ある場合には、端部分は、複数の場所に固定されることができる。
【0035】
図2Aの実施形態では、腿支持ストラップ140の第1の端部分212は、ハンモック部分120、腰ベルト110、または、キャリア100が装着された場合に子供保持領域の内向き側となるキャリア100の他の部分に縫合されるか、接着されるか、それとの単一部品として形成されるか、または別様にそれに固定して接合される。第1の端部分212は、腿支持ストラップ140が、外向きに(装着者から離れるように)揺動することを可能にする、可撓性ヒンジ230を形成する様式で結合され得る。
【0036】
ヒンジ230は、限定ではないが、腿支持ストラップ140の第1の端部縁をハンモック部分120の側方縁202または204あるいは他の構造に縫合または別様に接合することを含む、任意の好適な機構によって形成され得る。各ヒンジ230の回転軸はキャリア100が平坦構成にあるとき、キャリア100の側方中心線(234に示される)に平行に、または別の角度となるように選択されることができる。一実施形態によると、ヒンジ230は、回転軸がヒンジ230の第1の端部からヒンジ230の第2の端部に側方に傾斜するように向けられ、第1の端部は、上半身支持体部分130により近接する端部である。ヒンジ軸は、側方中心線に対して所望の角度で傾斜し得るが、好ましくは、45度未満、さらにより好ましくは、25度未満で外向きに傾斜する。いくつかの実施形態では、ヒンジ軸は、キャリアが平坦構成にあるとき、角度10度〜25度で側方中心線に対して外向きに傾斜する。
【0037】
第2の端部分214は、キャリア100に選択的に結合されることができる。例えば、上半身部分130は、各腿支持ストラップ140が、複数の場所に選択的に固定され得るように(例えば、ボタンホール203または他の固定機構を使用して)、側方中心線234の両側に複数のボタンまたは他の固定機構を含み得る。第2の端部分144は、子供の腿の下を通過する、部分縁162および164が、子供の膝を持ち上げるために、子供の臀部および骨盤より高くなるように、上半身部分130に結合し得る。いくつかの実施形態では、各腿支持ストラップ140の第2の端部144(装着者からより遠い端部)は、キャリア100が装着されると、第1の端部より高くなる。第2の端部分214はまた、他の場所において、キャリア100に固定し得る。
【0038】
腿支持ストラップ140は、使用時、子供の腿の下およびその周囲を通過するように構成され得る。腿支持ストラップ140の第2の端部214が、上半身支持体部分130に結合されると、腿支持ストラップ140およびハンモック部分120は、一組の第1の側縁162から座部の第2の側縁164まで延びる、支持用籠型座部を形成する。座部の第1の側縁162は、第1の腿支持ストラップ140の側方外側側縁によって形成され、座部の第2の側縁164は、第2の腿支持ストラップ140の側方外側側縁によって形成される。いくつかの実施形態では、腿支持ストラップ140上のパッドは、子供の腿を持ち上げるための追加の支持を提供し得る。
【0039】
布地ブリッジ240は、付勢機構を提供し、腿支持ストラップ140の内側縁148を互に向かって引っ張り、間隙を防止することができる。布地ブリッジ240はまた、ハンモック部分120と腿支持ストラップ140との間の間隙を覆うのに役立ち得る。一実施形態では、布地ブリッジ240は、ハンモック部分120に結合され得る。
【0040】
ある場合には、座部の幅は、上半身支持体部分130の幅未満であり得る。一実施形態では、座部の幅は、上半身支持体部分130の幅より狭くあり得、肩ストラップ150の下端は、上半身支持体部分130に結合する(例えば、一実施形態のための図2Bの領域260に示される)。この目的を達成するために、上半身支持体部分130の側方縁は、ハンモック部分120の側方縁202および204(図2A)に遷移し、内向きにテーパ状になり、側面脚部開口部の上縁としての機能を果たし得る、水平傾斜または湾曲遷移縁部分250を形成する。キャリア100が装着されると、上半身支持体部分130は、遷移縁250ならびに座部縁162および164によって形成される開口部を残して、子供の側面を包み込み得る(例えば、図1Aおよび1Cに図示されるように)。子供の脚部および腕は、遷移縁250の下で、子供保持領域の外へ通り得る。
【0041】
図2Cを参照すると、いくつかの実施形態では、調節可能カラー170は、子供の頭部および/または首を支持し得る。調節可能カラー170は、子供が面する方向(すなわち、内向きまたは外向き)、子供のサイズ、または他の基準に従って位置付けられ得る。調節可能カラー170は、別個の材料の部品または別個の材料から形成され、上半身支持体部分130に接合され得るか、または調節可能カラー170および上半身支持体部分130は、調節可能カラー170が、上半身支持体部分130に対して回転可能であり、調節可能カラー170が延長または折り返され得るように、同一材料または材料の部品から形成され得る。
【0042】
図3は、腰ベルト310と、ハンモック部分320および上半身支持体部分330を有する主要本体312と、腿支持ストラップ340と、肩ストラップ350とを備えているチャイルドキャリア100に類似するチャイルドキャリア300の別の実施形態の概略表現である。子供は、装着者の胴体と協働する主要本体312によって生成される子供保持領域内に支持されることができる。上半身支持体部分330は、保持されている場合に子供の背面または正面胴体を人間工学的に支持し、ハンモック部分320は、腿支持ストラップ340と協働し、支持用籠型座部を形成する。
【0043】
腰ベルト310および肩ストラップ350は、子供の体重を装着者に対して分散させる、ハーネスを提供する。肩ストラップ350および腰ベルト310は、ハーネスが子供の体重を装着者に対して均一に分散させるように調節可能であることができる。ある場合には、ハーネスは、前述のように、腰ベルト310を通して子供の体重の大部分を装着者に対して分散させるように調節可能であることができる。
【0044】
肩ストラップ350の第1の端部および肩ストラップ350の第2の端部は、上半身支持体部分330に結合し、上半身支持体部分330を装着者に向かって引っ張り、それによって、子供の胴体を支持するループを形成し得る。肩ストラップ350は、キャリアが、正面保持位置、背面保持位置、または側面保持位置に装着され得るように、再構成可能であり得る。
【0045】
一実施形態によると、腰ベルト310は、調節可能腰バンドを備えている。腰ベルトの第1の端部分314は、実質的に、装着者を巻くために十分に長くあり得、外側側面上の面ファスナ材料の領域を含み得る。ある場合には、面ファスナ材料の領域は、実質的に、装着者を巻くために十分に長くあり得る。第2の端部分316は、内側側面上に面ファスナ材料の領域を含み得る。第1の部分314および第2の部分316上の面ファスナ材料は、腰ベルト310を広範囲のサイズ(例えば、26〜55インチ/66〜140cmまたは他の範囲のサイズ)に調節するために使用され、特に、C−セクションの場合、快適性を最大限にするために高または低位に装着され、背下部支持を提供することができる。他の固定機構もまた、使用され得る。さらに、任意の好適な腰ベルトが、使用され得る。
【0046】
上半身支持体部分330は、主要上半身支持体パネル332を含み得る。上半身支持体パネル332は、単一材料の部品から形成され得るか、または複数の材料の部品、複数の材料の層、または複数の材料から形成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、上半身支持体パネル332は、子供の皮膚に対する快適性のために選択された内側層と、通気性、ファッション性、汚れ防止性等のために選択された外側層とともに形成され得る。いくつかの実施形態では、上半身支持体パネル332は、快適性のために選択された中心部分と、通気性、安全性等のために選択された側方部分とともに形成され得る。上半身支持体パネル332は、直線縁、幅増加または幅減少の領域のためのテーパ縁を有する、あるいは子供またはユーザの快適性または安全性のために別様に構成され得る。上半身支持体部分330はまた、ハーネスパネル333を含み得る。肩ストラップ350の第1の端部は、ハーネスパネルの上部分に接合し得、肩ストラップの第2の端部は、ハーネスパネル333の下部分に接合し得る。
【0047】
ハンモック部分320は、腰ベルト310または他の構造と上半身支持体部分330との間に形成され得る。ハンモック部分320は、側方縁322、324と、腰ベルト310またはキャリア300の他の部分に結合される第1の端部分326と、上半身支持体部分330に結合される第2の端部分328と、側方縁322、324、第1の端部分326、および第2の端部分328間に延びる、中心ハンモック部分325とを備え得る。ハンモック部分320の側方縁322および324は、直線、湾曲、または側方にテーパ状であり得る。
【0048】
ハンモック部分320は、単一材料の部品から形成され得るか、あるいは複数の材料の部品、複数の材料の層、または複数の材料から形成され得る。上半身支持体部分330とハンモック部分320との間の接合部は、実質的に、継ぎ目のない遷移であり得る。例えば、一実施形態では、ハンモック部分320および上半身支持体パネル332は、1つ以上の材料の層の単一構造を備え得る。他の実施形態では、接合部は、上半身支持体部分330とハンモック部分320との間を区切る継ぎ目、縁、または他の特徴を含み得る。
【0049】
上半身支持体部分330の側方縁は、内向きにテーパ状になり、ハンモック部分120の側方縁322および324(図2A)に遷移し、側面脚部開口部の上縁としての機能を果たし得る、水平傾斜または湾曲遷移縁部分を形成し得る。キャリア300が装着されると、上半身支持体部分330は、遷移縁および座部縁によって形成される開口部を残して、子供の側面を包み込み得る(例えば、図1Aおよび1Cに図示されるように)。子供の脚部および腕は、遷移縁の下で子供保持領域の外へ通り得る。
【0050】
腿支持ストラップ340は、ハンモック中心部分325の両側に延びるように提供されることができる。各腿支持ストラップは、第1の端部分342と、第2の端部分344とを含むことができる。第1の腿ストラップ側縁および第2の腿ストラップ側縁は、第1の端部分から第2の端部に延びることができる。各腿支持ストラップ340の第1の端部分342は、腰ベルト310、ハンモック部分320、または他の構造に結合されることができ、第2の端部分344は、キャリアが装着されている場合、第1の端部分が第2の端部分より内向きに(装着者により近く)なるように、上半身支持体部分330または他の構造に結合されることができる。腿支持ストラップ340は、使用時、子供の腿の下およびその周囲を通過するように構成され得る。
【0051】
各腿支持ストラップ340の端部分のうちの少なくとも1つは、選択的に結合され得る。故に、キャリア300は、第1の端部分342または第2の端部分344を固定するための固定機構を含むことができる。固定機構は、限定ではないが、ボタン、スナップ、dリングおよびクリップまたはフック、面ファスナ材料のパッチ、または他の固定機構等の任意の好適な機構を含むことができる。ある場合には、端部分は、複数の場所において、固定されることができる。
【0052】
図3の実施形態では、腿支持ストラップ340の第1の端部分342は、ハンモック部分320、腰ベルト310、または、キャリア300が装着されると子供保持領域の外向き側となるキャリア300の他の部分に縫合されるか、接着されるか、それと単一部品として形成されるか、または別様にそれに固定して接合される。第1の端部分342は、腿支持ストラップ340が外向きに(装着者から離れるように)揺動することを可能にする、可撓性ヒンジを形成する様式において、キャリア300の別の部分に結合され得る。ヒンジ360は、限定ではないが、腿支持ストラップ340の第1の端部縁をハンモック部分320の側方縁322または324あるいは他の構造に縫合または別様に接合することを含む、任意の好適な機構によって形成され得る。各ヒンジの回転軸は、キャリア300が平坦構成にあるとき、キャリア300の側方中心線に平行に、または別の角度にあるように選択されることができる。一実施形態によると、各ヒンジは、回転軸が、ヒンジの第1の端部からヒンジの第2の端部に側方に傾斜するように向けられ、第1の端部は、上半身支持体部分330により近接する端部である。ヒンジ軸は、側方中心線に対して所望の角度で傾斜し得るが、好ましくは、45度未満、さらにより好ましくは、25度未満で傾斜する。いくつかの実施形態では、ヒンジ軸は、キャリアが平坦構成にあるとき、角度10度〜25度で側方中心線に対して外向きに傾斜する。
【0053】
第2の端部分344は、キャリア300に選択的に結合されることができる。上半身部分330は、各腿支持ストラップ340が、複数の場所に選択的に固定され得るように、側方中心線の両側に複数のボタンまたは他の固定機構を含み得る。第2の端部分344は、子供の腿の下を通過する、縁334および336の部分が、子供の膝を持ち上げるために、子供の臀部および骨盤より高くなるように、上半身部分330に結合し得る。加えて、腿支持ストラップ340の構造は、子供の腿の内側に巻き付く、側縁334および336の部分が、子供の脚部の開脚を促し得るように選択されることができる。第2の端部分344は、キャリア300が装着されると、各腿支持ストラップ340の第2の端部(装着者からより遠い端部)が、第1の端部より高くなるように、上半身部分330に結合し得る。第2の端部分344はまた、他の場所において、キャリア300に固定し得る。
【0054】
腿支持ストラップ340は、使用時、子供の腿の下およびその周囲を通過するように構成され得る。腿支持ストラップ340の第2の端部344が、上半身支持体部分330に結合されると、腿支持ストラップ340およびハンモック中心部分325および上半身支持体部分330は、第1の側縁から座部第2の側縁まで延びる、支持用籠型座部を形成する。座部第1の側縁は、第1の腿支持ストラップ340の側方外側側縁(例えば、第1の腿支持ストラップ340の側縁334)によって形成され、座部第2の側縁は、第2の腿支持ストラップ340の側方外側側縁(例えば、第2の腿支持ストラップ340の側縁336)によって形成される。
【0055】
図3の実施形態は、前述と同様に、子供を支持することができる。しかしながら、図3の実施形態では、付勢機構は、端部腿支持ストラップ340の縁とハンモック部分320の縁との間に延びる、まち390を備えることができる。
【0056】
キャリア300は、調節可能カラー370を備え、子供の頭部および/または首を支持することができる。調節可能カラー370は、子供が面する方向(すなわち、内向きまたは外向き)、子供のサイズ、または他の基準に従って位置付けられ得る。調節可能カラー370は、別個の材料の部品または別個の材料から形成され、上半身支持体部分330に接合され得るか、あるいは調節可能カラー370および上半身支持体部分330は、調節可能カラー370が、上半身支持体部分330に折り畳み可能であり(例えば、可撓性ヒンジ375を中心として回転される)、調節可能カラー370が延長され得るように、同一材料または材料の部品から形成され得る。前述のように、調節可能カラー370は、固定機構を使用して、複数の位置に固定し得る。
【0057】
チャイルドキャリア300は、内向きに顔を向けた向き、または外向きに顔を向けた向きおよび正面保持、背面保持、側面保持位置に、子供を保持することができる。子供は、内向きに顔を向けた向き、または外向きに顔を向けた向きに座らされ得る。子供は、子供の体重が装着者の重心近傍となるように保持され得、子供が開脚したしゃがんだ位置に支持されるように、子供の腿および膝が、人間工学的に角度付けられる。
【0058】
図4Aおよび図4Bは、腿支持ストラップ402(例えば、図2A−2Cの腿支持ストラップ140または図3の腿支持ストラップ340等)を固定することの一実施形態の概略表現である。一実施形態によると、腿支持ストラップ402および上半身支持体部分406(例えば、図2A−2Cの上半身支持体部分130または図3の上半身支持体部分330等)は、対応する固定機構を含むことができる。固定機構は、限定ではないが、ボタン、スナップ、dリングおよびクリップまたはフック、面ファスナ材料のパッチ、または他の固定機構等の任意の好適な機構を含むことができる。上半身支持体部分406は、複数の取り着け点を含み得る。一例として、限定ではないが、各腿支持ストラップ402が複数の場所において固定され、座部の形状が調節されることを可能にし得るように、各腿支持ストラップ402の外向き端部部分は、ボタンホール408を含むことができ、上半身支持体部分406は、複数のボタン410を含むことができる。ボタン410(または、他の固定機構)は、パネルの下に隠されるか、または露出され得る。腿支持ストラップ402は、キャリアが装着されているときに固定および固定解除され得る。
【0059】
キャリアはまた、各腿支持ストラップ402に結合される、付勢機構412を含むことができる。付勢機構は、弾性材料または他の材料から形成されることができ、必要に応じて、腿支持ストラップ402をキャリア100の側方中心線に向かって側方に引っ張り、座部内の間隙を防止するように作用することができる。加えて、付勢機構412は、ハンモック部分420と腿支持ストラップ402との間の間隙を覆うように作用することができる。いくつかの実施形態による、布地ブリッジ240(図2A、2B)またはまち390(図3)は、付勢機構412としての機能を果たすことができる。
【0060】
図5Aおよび図5Bは、子供を保持する、チャイルドキャリア100の一実施形態の概略表現である。図5Aおよび図5Bは、肩ストラップおよび腰ベルトが、体重を装着者に対して均一に分散させるためのハーネスを形成することができることを図示する。子供は、装着者502の重心に近接して保持されることができる。さらに、外向きに顔を向けた位置(図5A)および内向きに顔を向けた位置(図5B)の両方において、子供の胴体下部、骨盤、および臀部領域は、子供の腿および膝が、子供を人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に支持するために、子供の腰回り(線504によって示されるように)より高く人間工学的に角度付けられるように、ハンモックおよび腿支持ストラップによって人間工学的に支持される。図5Cは、装着者によって装着されるチャイルドキャリア100の一実施形態の概略表現であって、重心502の例示的位置を示す。
【0061】
図6は、子供が、側面保持位置において、キャリア100等のキャリア内に保持され得ることを図示する、概略表現である。ある場合には、側面保持位置における子供は、装着者の腰回りによって支持され得る。肩ストラップは、各上側肩ストラップ部分をキャリアの側方中心線の他側の下側肩ストラップ部分に接続することによって、側面保持位置に対応するように再構成されることができ、一方のストラップが装着者の胴体の周囲に略水平ループを形成し、他方のストラップがキャリアと反対側の装着者の肩を越えてループを作成する。図7は、子供が、背面保持位置において、キャリア100等のチャイルドキャリア内に保持され得ることを図示する、概略表現である。したがって、本明細書に説明されるチャイルドキャリアの実施形態は、子供を人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に支持しながら、正面、背面、および側面位置に位置付けられることができる。加えて、子供は、人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に支持しながら、内向きに顔を向けた向きまたは外向きに顔を向けた向きに向けられることができる。
【0062】
いくつかの実施形態によると、主に、堅いフレームを伴わずに、天然または合成ファイバの1つ以上の部品から形成される、キャリアは、主要本体と、腿支持巻き体と、腰ベルトとを有する柔軟なキャリアであることができる。他の実施形態では、キャリアは、フレーム要素を組み込むことができる。例えば、前述のような支持用キャリア座部は、フレームを組み込む、上半身支持体とともに利用されることができる。
【0063】
本明細書で使用される場合、用語「comprise(備えている)」、「comprising(備えている)」、「include(含む)」、「including(含む)」、「has(有する)」、「having(有する)」、またはその任意の他の変形例は、非排他的包含を網羅することが意図される。例えば、要素のリストを備えている、プロセス、製品、物品、または装置は、必ずしも、それらの要素のみに限定されず、明示的にリストされていない、あるいはそのようなプロセス、物品、または装置に固有の他の要素を含み得る。さらに、別様に示されない限り、用語「or(または)」は、包括的「または」を指し、排他的「または」を指すものではない。例えば、条件AまたはBは、いかのうちの任意の1つによって充足される:Aは、真(または、存在)であって、Bは、偽(または、不在)である、Aは、偽(または、不在)であって、Bは、真(または、存在)である、ならびにAおよびBの両方が、真の(または、存在)である。本明細書で使用されるように、以下の請求項を含め、「a」または「an」(および、先行詞が「a」または「an」であるときは、「the」)によって先行される用語は、別様に請求項内で明確に示されない限り、そのような用語の単数形および複数形の両方を含む(すなわち、「a」または「an」の参照は、単数形のみまたは複数形のみを明確に示す)。また、本明細書の説明および以下の請求項全体を通して使用されるように、「in(の中に)」の意味は、文脈によって明確に別様に示されない限り、「in(の中に)」および「on(の上に)」を含む。
【0064】
加えて、本明細書に与えられる任意の実施例または例証は、いかようにも、それらがともに利用される任意の用語または複数の用語の制限、限定、またはその定義を表現するものとして、見なされない。代わりに、これらの実施例または例証は、ある特定の実施形態に関して説明されており、例証にすぎないものと見なされるべきである。当業者は、これらの実施例または例証とともに利用される任意の用語または複数の用語が、それとともに、または明細書のいずれかに与えられ得る、あるいは与えられない場合もある、他の実施形態を包含し、全てのそのような実施形態が、その用語または複数の用語の範囲内に含まれることが意図されることを理解するであろう。そのような非限定的実施例および例証を指定する用語として、「for example(例えば)」、「for instance(例えば)」、「e.g.(例えば)」、「in one embodiment(一実施形態では)」が挙げられるが、それらに限定されない。
【0065】
本明細書全体を通しての「one embodiment(一実施形態)」、「an embodiment(ある実施形態)」、または「a specific embodiment(具体的実施形態)」、あるいは類似専門用語の参照は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも、一実施形態に含まれ、必ずしも、全実施形態に存在しなくてもよいことを意味する。したがって、語句「in one embodiment(一実施形態では)」、「in an embodiment(ある実施形態では)」、または「in a specific embodiment(具体的実施形態では)」、あるいは本明細書全体を通した種々の場所における類似専門用語の個別の表出は、必ずしも、同一の実施形態を参照するわけではない。さらに、任意の特定の実施形態の特定の特徴、構造、または特性は、任意の好適な様式において、1つ以上の他の実施形態と組み合わせられ得る。本明細書に説明および図示される実施形態の他の変形例および修正も、本明細書の教示に照らして可能であって、本発明の精神および範囲の一部として見なされるべきであることを理解されたい。
【0066】
本明細書の説明では、多数の具体的詳細が、構成要素および/または方法の実施例等、本発明の実施形態の完全理解を提供するために提供される。しかしながら、当業者は、実施形態が、具体的詳細のうちの1つ以上を伴わずに、あるいは他の装置、システム、アセンブリ、方法、構成要素、材料、部品、および/または同等物を伴って、実践可能であり得ることを認識するであろう。他の事例では、公知の構造、構成要素、システム、材料、または動作は、本発明の実施形態の側面を曖昧にすることを回避するために、具体的には、詳細に図示または説明されない。本発明は、特定の実施形態を使用することによって図示され得るが、これは、任意の特定の実施形態ではなく、本発明をそれに限定するわけでもなく、当業者は、追加の実施形態が、容易に理解可能であって、本発明の一部であることを認識するであろう。
【0067】
また、図面/図に描写される要素のうちの1つ以上は、特定の用途に従って有用であるようなある場合には、より分離される、または統合される様式において、実装される、あるいは除去される、または動作不能にさえされ得ることを理解されたい。加えて、図面/図の任意の信号矢印は、別様に具体的に記載されない限り、限定ではなく、例示にすぎないと見なされるべきである。
【0068】
本発明は、その具体的実施形態に関して説明されたが、これらの実施形態は、単に、例証であって、本発明の制限ではない。本発明の図示される実施形態の本明細書における説明は、要約および概要における説明を含め、包括的であること、または本発明を本明細書に開示される精密な形態に限定することを意図しない(および、特に、要約または概要内の任意の特定の実施形態、特徴、または機能の包含は、発明の範囲をそのような実施形態、特徴、または機能に限定することを意図しない)。むしろ、説明は、当業者に、要約または概要に説明される任意のそのような実施形態特徴または機能を含め、本発明を任意の特に説明される実施形態、特徴、または機能に限定せず、本発明を理解するための背景を提供するために、例証的実施形態、特徴、および機能を説明することを意図する。本発明の具体的実施形態およびその実施例は、例証目的のためだけに本明細書に説明されるが、種々の均等修正も、当業者が認識および理解するであろうように、本発明の精神および範囲内において可能である。示されるように、これらの修正は、本発明の図示される実施形態の前述の説明に照らして、本発明に行われ得、本発明の精神および範囲内に含まれるものとする。したがって、本発明は、その特定の実施形態を参照して、本明細書に説明されるが、様々な修正、種々の変更および代用が、前述の開示内で意図され、いくつかの事例では、記載されるような本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明の実施形態のいくつかの特徴が、他の特徴の対応する使用を伴わずに、採用されるであろうことを理解されるであろう。したがって、多くの修正は、特定の状況または材料を本発明の本質的範囲および精神に適合させるために行われ得る。
【0069】
本発明は、以下の項目をさらに提供する。
(項目1)
チャイルドキャリアであって、
腰ベルトと、
上半身支持体およびハンモックを形成している1つ以上のパネルであって、前記ハンモックは、前記腰ベルトに結合されている第1の端部分および前記上半身支持体に結合されている第2の端部分を有する、パネルと、
前記ハンモックの各側に延びている腿支持ストラップであって、各腿支持ストラップは、前記ハンモックに近接する内向き端部部分と、外向き端部部分とを有し、前記外向き端部部分は、複数の位置において前記上半身支持体に選択的に結合するために構成され、前記ハンモックおよび前記腿支持ストラップは、内向きに顔を向けた向きおよび外向きに顔を向けた向きにおいて、人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に子供を支持するための調節可能座部を形成するように適合され、前記座部の形状は、前記腿支持ストラップの前記外向き端部部分が前記上半身支持体に結合される位置に応じて順応する、腿支持ストラップと、
一組の肩ストラップであって、各肩ストラップは、前記上半身支持体に結合されている第1の端部、および前記上半身支持体に結合されている第2の端部を有する、肩ストラップと
を備えている、チャイルドキャリア。
(項目2)
前記上半身支持体は、前記腿支持ストラップの各々のための複数の取り着け点を備えている、項目1に記載のチャイルドキャリア。
(項目3)
各腿支持ストラップの前記外向き端部は、前記上半身支持体上の機械的留め具を受け取るための開口部を備えている、項目1または項目2のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目4)
各腿支持ストラップは、パッド入りである、項目1から項目3のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目5)
各腿支持ストラップは、前記外向き端部が前記上半身支持体に結合されている場合、子供の骨盤、臀部、および腿の一部を巻くようにサイズ決定されている、項目1から項目4のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目6)
前記キャリアは、正面保持、背面保持および側面保持位置において、装着者によって選択的に装着されるように適合されている、項目1から項目5のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目7)
前記キャリアは、正面外向きに顔を向けた向き、および正面内向きに顔を向けた向きの各々において、前記人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に前記子供を支持するように適合されている、項目1から項目6のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目8)
前記チャイルドキャリアは、前記装着者に対して前記子供の体重を均一に分散させるように適合されている、項目1から項目7のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目9)
前記上半身支持体の側方中心線の第1の側への第1の複数のボタンであって、前記腿支持ストラップのうちの第1のものは、前記第1の複数のボタンに選択的に結合可能である、第1の複数のボタンと、
前記上半身支持体の前記側方中心線の第2の側への第2の複数のボタンであって、前記腿支持ストラップのうちの第2のものは、前記第2の複数のボタンに選択的に結合可能である、第2の複数のボタンと
をさらに備えている、項目1から項目8のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目10)
各腿支持ストラップは、前記外向き端部部分が前記上半身支持体に結合されていないとき、前記内向き端部部分から前記外向き端部部分に側方外向きに角度付けられている、項目1から項目9のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目11)
前記上半身部分に結合されている調節可能カラーをさらに備え、前記調節可能カラーは、延長位置および非延長位置に固定可能である、項目1から項目10のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目12)
前記腰ベルトは、調節可能腰ベルトを備えている、項目1から項目11のいずれか一項に記載のチャイルドキャリア。
(項目13)
子供をチャイルドキャリア内に位置付ける方法であって、
腰ベルトをユーザの腰の周囲に締めることと、
前記ベルトに結合されている内向き端部部分および上半身支持体に結合されている外向き端部部分を有するハンモック内に子供を位置付けることと、
第1の腿支持ストラップを前記子供の第1の腿下に巻き、第2の腿支持ストラップを前記子供の第2の腿下に巻くことであって、各腿支持ストラップは、内向き端部および外向き端部を有する、ことと、
複数の取り着け点から選択された取り着け点において、前記第1の腿ストラップの外向き端部を前記上半身支持体に留め、前記第2の腿ストラップの外向き端部を前記上半身支持体に留めることにより、前記ハンモック、前記第1の腿支持ストラップ、および前記第2の腿支持ストラップによって形成される座部の形状を調節することであって、前記座部は、内向きに顔を向けた向き、および外向きに顔を向けた向きにおいて、人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に前記子供を支持するように適合されている、ことと、
少なくとも一方の腕を一組の肩ストラップの中に挿入することであって、各肩ストラップは、前記上半身支持体に結合されている第1の端部、および前記上半身支持体に結合されている第2の端部を有する、ことと
を含む、方法。
(項目14)
前記子供を内向きに顔を向けた向きに向けることをさらに含み、前記座部は、前記内向きに顔を向けた向きにおいて、前記人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に前記子供を支持する、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記第1の腿支持ストラップおよび第2の腿支持体を使用して、前記座部の形状を再調節することと、
前記子供を外向きに顔を向けた向きに向け直すことであって、前記座部は、前記外向きに顔を向けた向きにおいて、前記人間工学的な開脚したしゃがんだ位置に前記子供を支持する、ことと
をさらに含む、項目13または項目14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記チャイルドキャリアは、正面保持位置、側面保持位置、および背面保持位置に装着されるように適合されている、項目13から項目15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
調節可能カラーを延長位置または非延長位置に固定することをさらに含む、項目13から項目15のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記腰ベルトを締めることは、前記腰ベルトを固定することをさらに含む、項目13から項目17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記一組の肩ストラップを固定することをさらに含み、それによって、前記子供の体重の重心は、前記ユーザにより近接して支持される、項目11から項目18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記チャイルドキャリアは、
前記上半身支持体の側方中心線の第1の側への第1の複数のボタンであって、前記腿支持ストラップのうちの第1のものは、前記第1の複数のボタンに選択的に結合可能である、第1の複数のボタンと、
前記上半身支持体の前記側方中心線の第2の側への第2の複数のボタンであって、前記腿支持ストラップのうちの第2のものは、前記第2の複数のボタンに選択的に結合可能である、第2の複数のボタンと
をさらに備えている、項目11から項目19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
各腿支持ストラップの前記外向き端部は、前記上半身支持体上の機械的留め具を受け取るための開口部を備えている、項目11から項目20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
各腿支持ストラップは、パッド入りである、項目11から項目21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
各腿支持ストラップは、前記外向き端部部分が前記上半身支持体に結合されていないとき、前記内向き端部部分から前記外向き端部部分に側方外向きに角度付けられている、項目11から項目22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記キャリアは、前記上半身部分に結合されている調節可能カラーをさらに備え、前記調節可能カラーは、延長位置および非延長位置に固定可能である、項目11から項目23のいずれか一項に記載の方法。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7