特許第6227112号(P6227112)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジェネンテック, インコーポレイテッドの特許一覧 ▶ ゼノン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッドの特許一覧

特許6227112置換ベンゾオキサゾールとその使用方法
この文献は図面が300枚以上あるため,図面を表示できません.
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227112
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】置換ベンゾオキサゾールとその使用方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 261/20 20060101AFI20171030BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20171030BHJP
   A61K 31/423 20060101ALI20171030BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20171030BHJP
   A61K 31/501 20060101ALI20171030BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20171030BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   C07D261/20CSP
   C07D413/12
   A61K31/423
   A61K31/4439
   A61K31/501
   A61P29/00
   A61P17/04
【請求項の数】43
【全頁数】155
(21)【出願番号】特願2016-502960(P2016-502960)
(86)(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公表番号】特表2016-514682(P2016-514682A)
(43)【公表日】2016年5月23日
(86)【国際出願番号】US2014029004
(87)【国際公開番号】WO2014144545
(87)【国際公開日】20140918
【審査請求日】2015年11月12日
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2013/072689
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509012625
【氏名又は名称】ジェネンテック, インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】506030826
【氏名又は名称】ゼノン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XENON PHARMACEUTICALS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】チェン, チエン−アン
(72)【発明者】
【氏名】チョウドリー, サルタン
(72)【発明者】
【氏名】デンハルト, クリストフ マルティン
(72)【発明者】
【氏名】サン, シャオイ
【審査官】 谷尾 忍
(56)【参考文献】
【文献】 特許第6096370(JP,B2)
【文献】 国際公開第2014/134566(WO,A2)
【文献】 国際公開第2012/007868(WO,A2)
【文献】 国際公開第2012/007869(WO,A2)
【文献】 特表2005−508987(JP,A)
【文献】 STEIN,P.D. et al,Discovery and Structure-Activity Relationships of Sulfonamide ETA-Selective Antagonists,Journal of Medicinal Chemistry,1995年,Vol.38, No.8,p.1344-54,第1348頁の表4の化合物15参照
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 261/20
A61K 31/423
A61K 31/4439
A61K 31/501
C07D 413/12
C07D 471/04
C07D 519/00
A61K 31/437
A61K 31/4985
A61K 31/5386
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容可能な塩であり、式中、
は、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、C3−12炭素環、C結合C2−11複素環、または−NR1A1Bであり、ここでR1AおよびR1Bはそれぞれ独立して、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、(6〜10員アリール)−(XR10−1−、(5〜10員ヘテロアリール)−(XR10−1−から成る群から選択され、ここでR1AおよびR1Bは、結合されて、環の頂点としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員複素環式環を形成し、そこに任意に縮合しているのがベンゼンまたはピリジン環であり、XR1はC1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレン、C2−4アルキニレンから成る群から選択され、ここで、Rの脂肪族および芳香族部分は、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、オキソ(=O)、F、Cl、Br、I、−OH、−CN、−NO、−(X1R0−1NRR1aR1b、−(X1R0−1ORR1a、−(X1R0−1SRR1a、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)ORR1c、−(X1R0−1OC(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1C(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)RR1b、−(X1R0−1C(=O)ORR1a、−(X1R0−1OC(=O)RR1a、−(X1R0−1−P(=O)(ORR1a)(ORR1b)、−(X1R0−1S(O)1−2R1c、−(X1R0−1S(O)1−2N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)S(O)1−2N(RR1a)(RR1b)および−(X1R0−1N(RR1a)S(O)1−2(RR1c)から成る群から選択される1〜5個のRR1置換基で置換されてもよく、ここで、X1RはC1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレンおよびC2−4アルキニレンから成る群から選択され、ここで、RR1aおよびRR1bは独立して水素、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、RR1cは、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、
は水素、C1−4アルキルまたはC1−4ハロアルキルであり、
およびRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキルおよびC1−8アルコキシから成る群から選択され、
は、H、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、C3−8炭素環、C2−7複素環、フェニルおよびN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜6員ヘテロアリールから成る群から選択され、ここで、前記5〜6員ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルおよびC1−4アルコキシから選択される1〜3個のR置換基でさらに置換されてもよく、
LはC1−4アルキレン、C2−4アルケニレン、C2−4アルキニレン、およびC1−4ヘテロアルキレンから成る群から選択されるリンカーであり、ここで、Lは=O、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルおよびC1−4アシルから成る群から選択される1〜3個のR置換基で置換されてもよく、
下付き文字mは、整数0または1を表し、
およびXはそれぞれ独立して、存在しない、−O−、−S(O)−、−S(O)−および−N(R)−から成る群から独立して選択され、ここで、Rは、H、C1−8アルキル、C1−8アシルまたは−S(O)(C1−8アルキル)であり、およびここで、下付き文字mが0である場合、XまたはXは存在せず、
下付き文字nは0〜5の整数であり、
Aは−C20炭素環、C−C20複素環、アリール、およびヘテロアリールから成る群から選択されならびに
はC1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、F、Cl、Br、I、−OH、−CN、−NO、炭素環、複素環、ヘテロアリール、−(XRA0−1NRA1A2、−(XRA0−1ORA1、−(XRA0−1SRA1、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)ORA3、−(XRA0−1OC(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1C(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)RA2、−(XRA0−1C(=O)ORA1、−(XRA0−1OC(=O)RA1、−P(=O)(ORA1)(ORA2)、−(XRA0−1S(O)1−2A3、−(XRA0−1S(O)1−2N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)S(O)1−2N(RA1)(RA2)および−(XRA0−1N(RA1)S(O)1−2(RA3)から成る群から選択され、ここで、XRAは、C1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレンおよびC2−4アルキニレンから成る群から選択され、RA1およびRA2は独立して水素、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、テトラヒドロナフタレン、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、RA3はC1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、テトラヒドロナフタレン、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、ここで、R置換基の脂肪族および芳香族部分は、F、Cl、Br、I、−NH、−OH、−CN、−NO、=O、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4(ハロ)アルキル−C(=O)−、C1−4(ハロ)アルキル−S(O)0−2−、C1−4(ハロ)アルキル−C(=O)N(H)−、C1−4(ハロ)アルキル−N(H)−C(=O)−、((ハロ)アルキル)N−C(=O)−、C1−4(ハロ)アルキル−OC(=O)N(H)−、C1−4(ハロ)アルキル−OC(=O)N(H)−、(ハロ)アルキル−N(H)−C(=O)O−、((ハロ)アルキル)N−C(=O)O−、C1−4アルキルアミノ、C1−4ジアルキルアミノ、C3−6炭素環、C3−6シクロアルコキシ、C2−5ヘテロシクロアルコキシおよびテトラヒドロナフタレンから独立して選択される1〜5個のRRA置換基で置換されてもよい、化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
以下の式を有する請求項1に記載の化合物。
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【請求項3】
およびRはそれぞれHである請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
は、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、またはC3−8炭素環である請求項1、2、または3に記載の化合物。
【請求項5】
はClまたはC3−8炭素環である請求項1、2、または3に記載の化合物。
【請求項6】
はClまたはシクロプロピルである、請求項1、2、または3に記載の化合物。
【請求項7】
はC1−8アルキル、またはC3−12炭素環であり、Rの脂肪族部分は1〜5個のRR1置換基で置換されてもよい請求項1、2、3、4、5または6に記載の化合物。
【請求項8】
の脂肪族部分は−(X1R0−1ORR1aで置換されてもよい請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
は、メチル、シクロプロピル、または2−メトキシエチルである請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
は、−NH(CH)、−N(CH
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群から選択される請求項1、2、3、4、5、または6に記載の化合物。
【請求項11】
は−O−または−N(H)−であり、Xは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−はC1−4アルキレン、C2−4アルケニレンまたはC2−4アルキニレンから成る群から選択される置換されてもよい基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
は−O−または−N(H)−であり、Xは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は−CH−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−CH−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
は−O−であり、下付き文字mは1であり、および−(L)−は−CH−または−CH−CH−である請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
は存在せず、Xは−O−または-N(H)−であり、下付き文字mは1であり、
−(L)−は−C(H)−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−CH−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
およびXは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は−C(H)−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−CH−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−から成る群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
およびXは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は置換されてもよいC1−4ヘテロアルキレンである請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
mは0であり、Xは−O−および−N(H)−から選択され、Xは存在しない、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、アダマンタン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[4.1.1]オクタン、ビシクロ[3.3.1]ノナンおよび1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、キュバン、スピロ[2.5]オクタン、テトラヒドロナフタレンおよびクロマンから成る群から選択される置換されてもよい環である、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の化合物。
【請求項19】
環Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、アダマンタン、キュバン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1.1]ヘプタン、スピロ[2,5]オクタン、テトラヒドロナフタレンおよびクロマンからなる群から選択される置換されてもよい環である、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の化合物であって、環Aは
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群から選択される化合物。
【請求項21】
環Aは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、(1R,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、(1s,4s)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、(1R,4S)−5−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジンおよびキヌクリジンから成る群から選択される置換されてもよい環である、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の化合物。
【請求項22】
Aは、以下
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群から選択される請求項17に記載の化合物。
【請求項23】
は、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−5炭素環、C2−4複素環、F、Cl、Br、I、−OH、−NH、−CN、−NO、C1−4アルコキシ、−C(=O)−N(RA1)(RA2)および−N(RA1)(RA2)から成る群から選択される、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22に記載の化合物。
【請求項24】
はメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、エチル、ペンタフルオロエチル、シクロプロピル、−F、Cl、−OH、−NHまたは−CNである、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
Aは、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ベンゾチアゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、ベンゾオキサゾール、ベンズイミダゾール、ピロロピリジン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロインデン、およびインドリンからなる群から選択される、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18に記載の化合物。
【請求項26】
はC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−5炭素環、3〜5員複素環、C1−4ハロアルコキシ、F、Cl、Br、I、−OH、−NH、−CN、−NO、C1−4アルコキシ、−(XRA0−1ORA1、−C(=O)−N(RA1)(RA2)および−N(RA1)(RA2)から成る群から選択され、ここでRの脂肪族部分は、F、Cl、BrおよびIから選択される1〜5個のRRA置換基で置換されてもよい、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
はメチル、トリフルロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、エチル、ペンタフルオロエチル、シクロプロピル、n−プロポキシ、イソプロポキシ、sec−ブチルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、−F、Cl、−OH、−NHまたは−CNである請求項25に記載の化合物。
【請求項28】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の化合物であって、
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【化180-1】
[この文献は図面を表示できません]
【化180-2】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される化合物。
【請求項29】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の化合物であって、
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される化合物。
【請求項30】
化合物であって、
【化183-1】
[この文献は図面を表示できません]
【化183-2】
[この文献は図面を表示できません]
【化183-3】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群から選択される化合物。
【請求項31】
請求項1〜30のいずれか1つに記載される合物、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項32】
哺乳動物における疼痛治療するための組成物であって、前記組成物は、請求項1〜30のいずれか1つに記載化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含み、治療有効量の前記組成物が、それを必要とする哺乳動物に投与されることを特徴とする、組成物。
【請求項33】
前記疼痛は、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、神経因性膀胱、潰瘍性大腸炎、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、歯痛、末梢神経損傷、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
前記疼痛は、HI、HIV治療による神経障害、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、熱感受性、サルコイドーシス、過敏性腸症候群、クローン病、多発性硬化症(MS)に関連した疼痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒関連疾病、家族性肢端紅痛症、原発性肢端紅痛症、家族性直腸痛、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、むずむず脚症候群、不整脈、線維筋痛症、脳卒中または神経性外傷に起因する虚血性の条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動、および心室細動から成る群から選択される疾患または病態に関連する、請求項32に記載の組成物。
【請求項35】
哺乳動物における電位依存性NAV1.7ナトリウムチャネルを通るイオン流出を阻害することによって前記哺乳動物の疼痛を治療するための組成物であって、前記組成物は、請求項1〜30のいずれか1つに記載化合物、またはその薬学的に許容可能なその塩を含み、治療有効量の前記組成物が、それを必要とする哺乳動物に投与されることを特徴とする、組成物。
【請求項36】
哺乳動物の細胞内の電位依存性NAV1.7ナトリウムチャネルを通るイオン流出を減少させるための組成物であって、前記組成物は、請求項1〜30のいずれか1つに記載化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含み、前記細胞が、前記組成物と接触させられることを特徴とする、組成物。
【請求項37】
哺乳動物のそう痒症を治療するための組成物であって、前記組成物は、請求項1〜30のいずれか1つに記載化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含み、治療有効量の前記組成物が、それを必要とする哺乳動物に投与されることを特徴とする、組成物。
【請求項38】
哺乳動物の疼痛を予防はしないが治療するための組成物であって、前記組成物は、請求項1〜30のいずれか1つに記載化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含み、治療有効量の前記組成物が、それを必要とする前記哺乳動物に投与されることを特徴とする、組成物。
【請求項39】
前記疼痛は、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、神経因性膀胱、潰瘍性大腸炎、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、歯痛、末梢神経損傷、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項40】
前記疼痛はHIV、HIV治療による神経障害、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、熱感受性、サルコイドーシス、過敏性腸症候群、クローン病、多発性硬化症(MS)に関連した疼痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒関連疾病、家族性肢端紅痛症、原発性肢端紅痛症、家族性直腸痛、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、むずむず脚症候群、不整脈、線維筋痛、脳卒中または神経外傷に起因する虚血性条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動および心室細動から成る群から選択される疾患または病態に関連する、請求項3に記載の組成物。
【請求項41】
動物における疼痛治療または予防するための組成物であって、請求項1〜30のいずれか1つに記載化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含み、有効量の前記組成物が投与されることを特徴とする、組成物。
【請求項42】
疼痛治療するための医薬品として使用される請求項1〜30のいずれか1つに記載の化合物を含む組成物。
【請求項43】
疼痛治療するための医薬品を製造するための請求項1〜30のいずれか1つに記載の化合物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は哺乳動物の治療および/または予防に有用な有機化合物に関するものであり、具体的には、ナトリウムチャネルを媒介する疼痛ならびに他の疾患および病態等のナトリウムチャネルを媒介する疾患または病態の治療に有用なナトリウムチャネル(例えば、NAV1.7)の阻害剤に関する。
【背景技術】
【0002】
電位開口型ナトリウムチャネルは、神経、筋肉、その他の電気的興奮性細胞での活動電位を開始する膜貫通タンパク質であり、通常の感覚、感情、思考および動きの必要な要素である(Catterall,W.A.、Nature(2001)、Vol.409、pp.988−990)。これらのチャネルは、補助βサブユニットに関連付けられている処理能力の高いαサブユニットで構成される。細孔を形成するαサブユニットはチャネル機能にとって十分であるが、チャネル開閉の動力学および電位依存性は、βサブユニットによって部分的に変更される(Goldinら、Neuron(2000)、Vol.28、pp.365-368)。電気生理学的記録、生化学的精製、および分子クローニングは、10個の異なるナトリウムチャネルαサブユニットと4つのβサブユニットを識別している(Yu,F.H.ら、Sci.STKE(2004)、253;およびYu,F.H.ら、Neurosci.(2003)、20:7577−85)。
【0003】
ナトリウムチャネルの特徴は、興奮性細胞の原形質膜を横切る電位が脱分極する(電位依存性ゲート)ときの急速な活性化と不活性化であり、タンパク質の構造に内在的な孔を導電することによって、ナトリウムイオンの効率的で選択的な伝導である(Sato、C.ら、Nature(2001)、409:1047-1051)。負または過分極された膜電位では、ナトリウムチャネルは閉じる。膜脱分極後、ナトリウムチャネルは急速に開き、その後不活性になる。チャネルだけが開口状態で電流を伝送し、一度不活になると、再び開くことができる前に、膜過分極によって好まれる静止状態に戻らなければならない。異なるナトリウムチャネルのサブタイプは、活性および不活性にする電位範囲ならびにその活性および不活性化の速度が様々である。
【0004】
タンパク質のナトリウムチャネルのファミリーは広く研究されており、いくつかの重要な身体機能に関与していることが示されている。この分野の研究は、チャネル機能と活動の大きな変化を引き起こすαサブユニットの変種を識別し、主要な病態生理学的条件を導くことができる。タンパク質の当該ファミリーのメンバーは、NaV1.xと示され、xは1〜9である。NaV1.1およびNaV1.2は脳での発現が高く(Raymond,C.K.ら、J.Biol.Chem.(2004)、279(44):46234−41)、正常な脳機能に不可欠である。明らかにこれらのチャネルの多くは抑制性ニューロンで発現しているため、ヒトのNaV1.1のいくらかの機能喪失型突然変異が、てんかんを引き起こす(Yu,F.H.ら、Nat Neurosci(2006)、9(9)、1142−9)。したがって、中枢神経系のNaV1.1のブロックは、興奮性亢進を作り出すことができるため、逆効果になり得る。しかし、NaV1.1は、末梢神経系でも発現され、ブロックは鎮痛作用をもたらし得る。
【0005】
NaV1.3は、主に胎児の中枢神経系で発現される。それは非常に末梢神経系では低いレベルで発現するか、または発現しないが、ラットの神経系の損傷後に、発現が後角感覚ニューロンでアップレギュレートされる(Hains,B.D.ら、J.Neurosci.(2003)、23(26):8881−92)。したがって、それは神経損傷後の疼痛の治療にとって誘導性標的である。
【0006】
NaV1.4は、主に骨格筋に発現する(Raymond,C.K.ら、前掲)。この遺伝子の変異は、麻痺を含む筋肉の機能に大きな影響を有することが示されている(Tamaoka A.、Intern.Med.(2003)、(9):769−70)。
【0007】
NaV1.5は主に心房、心室、房結節、房室結節および心臓プルキンエ線維を含む心筋に発現する(Raymond、C.K.ら、前掲)。心筋の活動電位の急速な上昇行程、および心臓組織を通過する急速なインパルス伝導は、NaV1.5の開口による。NaV1.5の機能の異常は、様々な不整脈の発生となる可能性がある。ヒトNaV1.5の突然変異は複数の不整脈症候群を生じさせ、例えば、長いQT3(LQT3)、ブルガダ症候群(BS)、遺伝性心臓伝導障害、夜間突然死症候群(SUNDS)および乳児突然死症候群(SIDS)が挙げられる(Liu,H.ら、Am.J.Pharmacogenomics(2003)、3(3):173−9)。不整脈の治療にナトリウムチャネル遮断薬療法が広く使用されている。
【0008】
NaV1.6は、中枢および末梢神経系全体に認められる広域に分布した電位開口型ナトリウムチャネルである。有髄ニューロンのランビエ絞輪に高密度に発現する(Caldwell,J.H.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2000)、97(10):5616−20)。
【0009】
NaV1.7は、遺伝子SCN9Aによってコードされるテトロドトキシン感受性電位開口型ナトリウムチャネルである。ヒトNaV1.7は、最初は神経内分泌細胞からクローンが作成され(Klugbauer,N.ら、1995EMBO J.,14(6):1084−90)、ラットのNaV1.7は褐色細胞腫PC12細胞株からクローンが作成され(Toledo−Aral,J.J.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1997)、94:1527-1532)、ラット後根神経節からクローンが作成された(Sangameswaran,L.ら、(1997)、J.Biol.Chem.、272(23):14805−9)。NaV1.7は、主に末梢神経系、特に侵害受容器および嗅覚ニューロンおよび交感神経ニューロンに発現する。NaV1.7の抑制、またはブロックは鎮痛作用を引き起こすことが示されている。優位に侵害受容である感覚ニューロンのサブセットにおけるNaV1.7発現のノックアウトは、炎症性疼痛に対する抵抗を引き起こす(Nassarら、前掲)。同様に、ヒトの機能喪失型突然変異により、先天性疼痛不感症(CIP)が生じ、個人は炎症性と神経障害性の疼痛の両方に抵抗を示す(Cox,J.J.ら、Nature(2006)444:894−898;Goldberg,Y.P.ら、Clin.Genet.(2007)71:311−319)。逆に、NaV1.7の機能獲得型突然変異は、2つのヒト遺伝的疼痛条件、原発性肢端紅痛症および家族性直腸痛に確立されている(Yang,Y.ら、J.Med.Genet.(2004)、41(3):171−4)。さらに、チャネル開閉の時間依存性および電位依存性に極めてわずかに影響する一塩基多型(R1150W)は、痛覚に大きな影響を与える(Estacion,M.ら、2009.Ann Neurol 66:862−6;Reimann,F.ら、Proc Natl Acad Sci U S A(2010)、107:5148−53)。様々な疼痛の病態を有する患者の約10%に、疼痛に対する高い感受性を与える対立遺伝子があり、したがってNaV1.7のブロックに反応する可能性が高い。NaV1.7は、感覚と交感神経ニューロンの両方に発現するため、強い痛覚が、高血圧等の心血管系の異常を伴うことが予想されるが、相関は報告されていない。このように、CIP変異およびSNP解析は、ヒトの疼痛反応は自律神経機能の混乱よりも、NaV1.7電流の変化により敏感であることを示唆している。
【0010】
NaV1.8は、後根神経節等の末梢神経系の知覚神経節に主に発現する(Raymond,C.K.ら、前掲)。変化した疼痛応答を生みだすNaV1.8について識別されたヒト変異はない。NaV1.8は、テトロドトキシンによるブロックに非感受性である点で、ほとんどの神経細胞のNaVと異なる。そのため、テトロドトキシンを伴う当該チャネルによって運ばれる電流を分離することができる。これらの研究は、全ナトリウム電流の実質的な部分は、いくつかの後根神経節ニューロンのNaV1.8であることを示している(Blair,N.T.ら、J Neurosci(2002)、22:10277−90)。ラットのNaV1.8のノックダウンは、アンチセンスDNAまたは低分子干渉RNAを使用することによって達成されており、神経因性疼痛の実質的に完全な反転は、脊髄神経結紮および慢性狭窄損傷モデルで達成された(Dong,X.W.ら、Neuroscience(2007),146:812−21;Lai J.らPain(2002)、95:143−52)。したがって、NaV1.8は、このNaVアイソフォームの限定された組織分布およびチャネル発現のノックダウンによって生じた鎮痛作用に基づく鎮痛剤のための有望な標的と考えられる。
【0011】
NaV1.9は、主に後根神経節ニューロンに発現される、テトロドトキシン非感受性のナトリウムチャネルでもある(Dib−Hajj,S.D.ら(Dib−Hajj,S.D.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1998)、95(15):8963−8を参照)。また、腸ニューロン、特に筋層間神経叢にも発現する(Rugiero,F.ら、J Neurosci(2003)、23:2715−25)。このNaVアイソフォームの限定された組織分布は、鎮痛薬の有用な標的になり得ることを示唆している(Lai,J.ら、前掲、Wood,J.N.ら、前掲、Chung,J.M.ら、前掲)。NaV1.9のノックアウトは結果的にいくつかの形態の炎症性疼痛に抵抗する(Amaya,F.ら、J Neurosci(2006)、26:12852−60;Priest,B.T.ら、Proc Natl Acad Sci USA(2005)、102:9382−7)。
【0012】
この密接に関連するタンパク質のファミリーは、長い間、治療介入のための標的として認識されてきた。ナトリウムチャネルは、多種多様な薬剤によって標的にされる。これらには神経毒、抗不整脈薬、抗痙攣薬および局所麻酔薬が挙げられる(England,S.ら、Future Med Chem(2010)、2:775−90;Termin,A.ら、Annual Reports in Medicinal Chemistry(2008)、43:43−60)。ナトリウムチャネルに作用する現在の薬剤のすべては、αサブユニット上に受容体部位を有する。神経毒についての少なくとも6つの異なる受容体部位ならびに局所麻酔剤および関連薬物についての1つの受容体部位が、同定されている(Cestele,S.ら、Biochimie(2000)、Vol.82、pp.883−892)。
【0013】
小分子ナトリウムチャネル遮断薬または局所麻酔薬および関連する抗てんかんおよび抗不整脈薬は、ナトリウムチャネルの孔の内腔に位置する重複受容体部位と相互作用する(Catterall,W.A.、Neuron(2000)、26:13−25)。4つのドメインの少なくとも3つからのS6セグメント中のアミノ酸残基は、この複雑な薬物受容体部位に寄与し、IVS6セグメントは優位な役割を果たす。これらの領域は、高度に保存されており、今までに知られているほとんどのナトリウムチャネル遮断薬は、すべてのチャネルサブタイプと、同様の効力で相互作用している。それにもかかわらず、治療選択性およびてんかん(例えば、ラモトリグニン(lamotrignine)、フェニトインおよびカルバマゼピン)、ならびに特定の心不整脈の治療(例えば、リグノカイン、トカイニドおよびメキシレチン)のために十分な治療ウィンドウを有するナトリウムチャネル遮断薬を製造することが可能になっている。しかし、これらの遮断薬の効力および治療指数は最適ではなく、ナトリウムチャネル遮断薬が理想的に適していると思われる種々の治療領域で、これらの化合物の有用性には限界がある。
【0014】
ナトリウムチャネル遮断薬は、急性、慢性、炎症性および/または神経因性疼痛を含む疼痛の治療に有用であることが示されている(例えば、Wood,J.N.ら、J.Neurobiol.(2004)、61(1)、55−71を参照)。前臨床証拠は、ナトリウムチャネル遮断薬が、末梢および中枢感覚ニューロンでのニューロン発火を抑制することができることを実証し、それらが痛みを緩和するのに有用であると考えられているのはこの機序を介している。いくつかの例では、異常または異所性発火が、損傷したか、そうでなければ感作されたニューロンから起こる可能性がある。例えば、ナトリウムチャネルは、軸索損傷の部位の末梢神経に蓄積することができ、異所性発火の発生装置として機能し得ることが示されている(Devorら、J.Neurosci(1993)、132:1976)。ナトリウムチャネルの発現および興奮性の変化はまた、炎症性疼痛の動物モデルに示され、炎症促進性物質(CFA、カラゲナン)で治療することは、疼痛関連行動を促進し、ナトリウムチャネルサブユニットの発現の増加と相関した(Gouldら、Brain Res.,(1999)、824(2):296−99;Blackら、Pain(2004)、108(3):237−47)。ナトリウムチャネルの発現または分布のレベルのいずれかの変化は、そのため、神経興奮性および疼痛関連行動に大きな影響をもたらし得る。
【0015】
ナトリウムチャネル遮断薬として周知のリドカインの制御された注入は、薬物は神経因性疼痛に対して有効であるが、範囲の狭い治療指数を有することを示している。同様に、経口投与が可能な局所麻酔薬、メキシレチンが用量制限の副作用を有する(Wallace,M.S.ら、Reg.Anesth.Pain Med.(2000)、25:459−67)。電位開口型ナトリウムチャネルを標的とする創薬の主要な焦点は、治療指数を改善する戦略である。主要な戦略の一つは、優先的にNaV1.7、NaV1.8、NaV1.9および/またはNaV1.3をブロックするように設計された選択的なナトリウムチャネル遮断薬を識別することである。これらは、感覚ニューロンに優先的に発現するナトリウムチャネルアイソフォームであり、任意の用量制限の副作用の発生に関与している可能性は低い。例えば、NaV1.5のブロックは不整脈になることが懸念され、NaV1.5に対するナトリウムチャネル遮断薬の選択性がかなり望まれている。さらに、NaV1.1をコードするSCN1A遺伝子のほぼ700個の突然変異は、乳児重症ミオクロニーてんかん(SMEI)の患者に認められており、ヒトのてんかんに最も一般的な変異遺伝子にしている。これらの変異の半分はタンパク質の切断につながる(Meisler,M.H.ら、The Journal of Physiology(2010)、588:1841−8)。したがって、NaV1.1に対するナトリウムチャネル遮断薬の選択性も望まれる。
【0016】
選択的ナトリウムチャネル遮断薬を識別する戦略の他に、神経因性疼痛の治療のための治療薬を識別する継続的な戦略がある。ガバペンチン、より最近ではプレガバリン等の、元々、抗けいれん薬として承認された薬を使用することによって、神経障害性疼痛症状の治療にある程度の成功があった。しかし、神経障害性疼痛の薬物療法は、一般的に、様々な理由のために限定された成功しか収めておらず、特に抗けいれん薬または抗うつ薬、中毒またはタキフィラキシーとして最初に開発された薬による鎮痛作用、特にアヘン剤または有効性の欠如による鎮痛作用、特にNSAIDおよび抗炎症剤による鎮痛作用が挙げられる。したがって、これらに限定されないが、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、糖尿病性神経障害、下位慢性腰痛、幻肢痛、および癌および化学療法に起因する疼痛、慢性骨盤痛、複合性局所疼痛症候群および関連する神経痛を含む神経因性疼痛のための新規治療法を探求する相当な必要性が依然としてある。
診療所に現在ある有害な副作用を最小限にした、疼痛の治療に効果的な限定された数のナトリウムチャネル遮断薬がある。また、侵害受容に関与しないナトリウムチャネルのブロックによって有害な副作用が生じることなく、神経因性疼痛およびその他のナトリウムチャネル関連病理学的状態を効果的に治療する医学的必要性が満たされていない。本発明は、これらの重要な必要性を満たす方法を提供する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】Catterall,W.A.、Nature(2001)、Vol.409、pp.988−990
【非特許文献2】Goldinら、Neuron(2000)、Vol.28、pp.365-368
【非特許文献3】Yu,F.H.ら、Sci.STKE(2004)、253
【非特許文献4】Yu,F.H.ら、Neurosci.(2003)、20:7577−85
【非特許文献5】Sato、C.ら、Nature(2001)、409:1047-1051
【非特許文献6】Raymond,C.K.ら、J.Biol.Chem.(2004)、279(44):46234−41
【非特許文献7】Yu,F.H.ら、Nat Neurosci(2006)、9(9)、1142−9
【非特許文献8】Hains,B.D.ら、J.Neurosci.(2003)、23(26):8881−92
【非特許文献9】Tamaoka A.、Intern.Med.(2003)、(9):769−70
【非特許文献10】Liu,H.ら、Am.J.Pharmacogenomics(2003)、3(3):173−9
【非特許文献11】Caldwell,J.H.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2000)、97(10):5616−20
【非特許文献12】Klugbauer,N.ら、1995EMBO J.,14(6):1084−90
【非特許文献13】Toledo−Aral,J.J.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1997)、94:1527-1532
【非特許文献14】Sangameswaran,L.ら、(1997)、J.Biol.Chem.、272(23):14805−9
【非特許文献15】Cox,J.J.ら、Nature(2006)444:894−898
【非特許文献16】Goldberg,Y.P.ら、Clin.Genet.(2007)71:311−319
【非特許文献17】Yang,Y.ら、J.Med.Genet.(2004)、41(3):171−4
【非特許文献18】Estacion,M.ら、2009.Ann Neurol 66:862−6
【非特許文献19】Reimann,F.ら、Proc Natl Acad Sci U S A(2010)、107:5148−53
【非特許文献20】Blair,N.T.ら、J Neurosci(2002)、22:10277−90
【非特許文献21】Dong,X.W.ら、Neuroscience(2007),146:812−21
【非特許文献22】Lai J.らPain(2002)、95:143−52
【非特許文献23】Dib−Hajj,S.D.ら(Dib−Hajj,S.D.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1998)、95(15):8963−8
【非特許文献24】Amaya,F.ら、J Neurosci(2006)、26:12852−60
【非特許文献25】Priest,B.T.ら、Proc Natl Acad Sci USA(2005)、102:9382−7
【非特許文献26】England,S.ら、Future Med Chem(2010)、2:775−90
【非特許文献27】Termin,A.ら、Annual Reports in Medicinal Chemistry(2008)、43:43−60
【非特許文献28】Cestele,S.ら、Biochimie(2000)、Vol.82、pp.883−892
【非特許文献29】Catterall,W.A.、Neuron(2000)、26:13−25
【非特許文献30】Wood,J.N.ら、J.Neurobiol.(2004)、61(1)、55−71
【非特許文献31】Gouldら、Brain Res.,(1999)、824(2):296−99
【非特許文献32】Blackら、Pain(2004)、108(3):237−47
【非特許文献33】Wallace,M.S.ら、Reg.Anesth.Pain Med.(2000)、25:459−67
【非特許文献34】Meisler,M.H.ら、The Journal of Physiology(2010)、588:1841−8
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
一態様では、本発明は、新規化合物を提供する。当該化合物の第一の実施形態(実施形態1、「E1」と略記する)では、本発明は、式Iの化合物
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
または薬学的に許容可能な塩を提供し、
【0019】
はC1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、C3−12炭素環、C結合C2−11複素環、または−NR1A1Bであり、R1AおよびR1Bはそれぞれ独立して水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、(6〜10員アリール)−(XR10−1−、(5−10員ヘテロアリール)−(XR10−1−から成る群から選択され、R1AおよびR1Bは結合されて、環の頂点としてN、OおよびSから選択される1個の追加のヘテロ原子を含む3〜8員複素環式環を形成してもよく、ならびにそこに縮合していてよいのがベンゼンまたはピリジン環であり、XR1は、C1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレン、C2−4アルキニレンから成る群から選択され、Rの脂肪族および芳香族部分は、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、オキソ(=O)、F、Cl、Br、I、−OH、−CN、−NO、−(X1R0−1NRR1aR1b、−(X1R0−1ORR1a、−(X1R0−1SRR1a、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)ORR1c、−(X1R0−1OC(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1C(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)RR1b、−(X1R0−1C(=O)ORR1a、−(X1R0−1OC(=O)RR1a、−(X1R0−1−P(=O)(ORR1a)(ORR1b)、−(X1R0−1S(O)1−2R1c、−(X1R0−1S(O)1−2N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)S(O)1−2N(RR1a)(RR1b)および−(X1R0−1N(RR1a)S(O)1−2(RR1c)から成る群から選択される1〜5個のRR1置換基で置換されてもよく、X1Rは、C1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレンおよびC2−4アルキニレンから成る群から選択され、RR1aおよびRR1bは独立して、水素、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、RR1cは、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、
は水素、C1−4アルキルまたはC1−4ハロアルキルであり、
とRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキルおよびC1−8アルコキシから成る群から選択され、
はH、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、C3−8炭素環、C2−7複素環、フェニルおよびN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜6員ヘテロアリールから成る群から選択され、前記5〜6員ヘテロアリールは、さらにF、Cl、Br、I、−CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルおよびC1−4アルコキシから選択される1〜3個のR置換基で置換されてもよく、
Lは、C1−4アルキレン、C2−4アルケニレン、C2−4アルキニレン、およびC1−4ヘテロアルキレンから成る群から選択されるリンカーであり、前記Lは、=O、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルおよびC1−4アシルから選択される1〜3個のR置換基で置換されてもよく、
下付き文字mは、整数0または1を表し、
とXはそれぞれ独立して、存在しない、−O−、−S(O)−、−S(O)−および−N(R)−から成る群から選択され、RはH、C1−8アルキル、C1−8アシルまたは−S(O)(C1−8アルキル)であり、下付き文字mが0の場合、XまたはXの1つは存在せず、
下付き文字nは0〜5の整数であり、
Aは、水素、C−C20炭素環、C−C20複素環、アリール、およびヘテロアリールから成る群から選択され、Aが水素である場合、下付き文字nは0であり、ならびに
はC1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、F、Cl、Br、I、−OH、−CN、−NO、炭素環、複素環、ヘテロアリール、−(XRA0−1NRA1A2、−(XRA0−1ORA1、−(XRA0−1SRA1、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)ORA3、−(XRA0−1OC(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1C(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)RA2、−(XRA0−1C(=O)ORA1、−(XRA0−1OC(=O)RA1、−P(=O)(ORA1)(ORA2)、−(XRA0−1S(O)1−2A3、−(XRA0−1S(O)1−2N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)S(O)1−2N(RA1)(RA2)および−(XRA0−1N(RA1)S(O)1−2(RA3)から成る群から選択され、XRAはC1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレンおよびC2−4アルキニレンから成る群から選択され、RA1およびRA2は独立して水素、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、テトラヒドロナフタレン、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、RA3はC1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、テトラヒドロナフタレン、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、R置換基の脂肪族および芳香族部分は、F、Cl、Br、I、−NH、−OH、−CN、−NO、=O、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4(ハロ)アルキル−C(=O)−、C1−4(ハロ)アルキル−S(O)0−2−、C1−4(ハロ)アルキル−C(=O)N(H)−、C1−4(ハロ)アルキル−N(H)−C(=O)−、((ハロ)アルキル)N−C(=O)−、C1−4(ハロ)アルキル−OC(=O)N(H)−、C1−4(ハロ)アルキル−OC(=O)N(H)−、(ハロ)アルキル−N(H)−C(=O)O−、((ハロ)アルキル)N−C(=O)O−、C1−4アルキルアミノ、C1−4ジアルキルアミノ、C3−6炭素環、C3−6シクロアルコキシ、C2−5ヘテロシクロアルコキシ、およびテトラヒドロナフタレンから成る群から選択される1〜5個のRRA置換基で置換されてもよい。
【0020】
本発明の化合物の第一の実施形態のさらなる実施形態(E2〜E30)を以下に記載する。
【0021】
E2 以下の式を有するE1の化合物。
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0022】
E3 RとRはそれぞれHである、E1またはE2の化合物。
【0023】
E4 Rは、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、またはC3−8炭素環である、E1、E2、またはE3の化合物。
【0024】
E5 Rは、ClまたはC3−8炭素環である、E1、E2、またはE3の化合物。
【0025】
E6 RはClまたはC3−8シクロプロピルである、E1、E2、またはE3の化合物。
【0026】
E7 RはC1−8アルキルまたはC3−12炭素環であり、Rの脂肪族部分は1〜5個のRR1置換基で置換されてもよいE1、E2、E3、E4、E5、またはE6の化合物。
【0027】
E8 Rの脂肪族部分は、−(X1R0−1ORR1aで置換されてもよいE7の化合物。
【0028】
E9 Rは、メチル、シクロプロピル、または2−メトキシエチルであるE7の化合物。
【0029】
E10 Rは、−NH(CH)、−N(CHからなる群から選択される、E1、E2、E3、E4、E5、またはE6の化合物。
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0030】
E11 Xは、−O−または−N(H)−であり、Xは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は、C1−4アルキレン、C2−4アルケニレンまたはC2−4アルキニレンからなる群から選択される置換された基であってもよい、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、またはE10の化合物。
【0031】
E12 Xは、−O−または−N(H)−であり、Xは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は、−CH−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−C(H)−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−からなる群から選択される、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、またはE10の化合物。
【0032】
E13 Xは−O−であり、下付き文字mは1であり、−(L)−は、−CH−または−CH−CH−であるE12の化合物。
【0033】
E14 Xは存在せず、Xは−O−または−N(H)−であり、下付き文字mは1であり、−(L)−は、−C(H)−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−C(H)−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−から成る群から選択される、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、またはE10の化合物。
【0034】
E15 XとXは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は−C(H)−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−C(H)−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−から成る群から選択される、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、またはE10の化合物。
【0035】
E16 XとXは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は任意に置換されたC1−4ヘテロアルキレンである、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、またはE10の化合物。
【0036】
E17 mは0であり、Xは、−O−、および−N(H)−から選択され、Xは存在しない、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、またはE10の化合物。
【0037】
E18 Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、アダマンタン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[4.1.1]オクタン、ビシクロ[3.3.1]ノナンおよび1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンおよびクロマンから成る群から選択される任意に置換された環である、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、E10、E11、E12、E13、E14、E15、E16、またはE17の化合物。
【0038】
E19 環Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、アダマンタン、キュバン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1.1]ヘプタン、スピロ[2,5]オクタン、テトラヒドロナフタレンおよびクロマンからなる群から選択される任意に置換された環である、E18の化合物。
【0039】
E20 環Aは、以下から成る群から選択されるE1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、E10、E11、E12、E13、E14、E15、E16、またはE17の化合物。
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0040】
E21 環Aは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、(1R,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]−ノナン、(1s,4s)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、(1R,4S)−5−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジンおよびキヌクリジンから成る群から選択される任意に置換される環である、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、E10、E11、E12、E13、E14、E15、E16、またはE17の化合物。
【0041】
E22 Aは、以下から成る群から選択されるE17の化合物。
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0042】
E23 RはC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−5炭素環、C2−4複素環、F、Cl、Br、I、−OH、−NH、−CN、−NO、C1−4アルコキシ、−C(=O)−N(RA1)(RA2)および−N(RA1)(RA2)から成る群から選択される、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、E10、E11、E12、E13、E14、E15、E16、E17、E18、E20、またはE21の化合物。
【0043】
E24 Rはメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、エチル、ペンタフルオロエチル、シクロプロピル、−F、Cl、−OH、−NHまたは−CNである、E23の化合物。
【0044】
E25 Aは、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ベンゾチアゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、ベンゾオキサザロール、ベンズイミダゾール、ピロロピリジン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロインデン、およびインドリンから成る群から選択される、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、E10、E11、E12、E13、E14、E15、E16、またはE17の化合物。
【0045】
E26 RはC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−5炭素環、3〜5員複素環、C1−4ハロアルコキシ、F、Cl、Br、I、−OH、−NH、−CN、−NO、C1−4アルコキシ、−(XRA0−1ORA1、−C(=O)−N(RA1)(RA2)および−N(RA1)(RA2),)から成る群から選択され、Rの脂肪族部分は、F、Cl、BrおよびIから選択される1〜5個のRRA置換基で置換されてもよい、E26の化合物。
【0046】
E27 Rはメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、エチル、ペンタフルオロエチル、シクロプロピル、n−プロポキシ、イソプロポキシ、sec−ブチルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、−F、Cl、−OH、−NHまたは−CNである、E26の化合物。
【0047】
E28 E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、E10、E11、E12、E13、E14、E15、E16、またはE17の化合物であり、
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
は、以下から選択される。
【化7-1】
[この文献は図面を表示できません]
【化7-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0048】
E29 E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、またはE10の化合物であり、
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
は、以下から選択される。
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0049】
E30 本明細書の実施例で調製される化合物から選択されるE1の化合物。
【0050】
別の態様では、本発明は、式Iまたはその任意の実施形態の化合物を含む医薬組成物および薬学的に許容できる賦形剤を提供する。
【0051】
本発明の別の態様では、本発明は、疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、精神疾患、それらの組み合わせから成る群から選択される哺乳動物の疾患または病態の治療法を提供し、当該疾患または病態として、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、神経因性膀胱、潰瘍性大腸炎、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、歯痛、末梢神経損傷またはそれらの組み合わせを挙げることができる。このような疾患や病態として、HIVに関連した疼痛、HIV治療による神経障害、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、熱感受性、トサルコイドーシス(tosarcoidosis)、過敏性腸症候群、クローン病、多発性硬化症(MS)に関連した疼痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、関節炎、関節リウマチ炎、変形性関節症、アテローム動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒関連疾病、家族性肢端紅痛症、原発性肢端紅痛症、家族性直腸痛、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、むずむず脚症候群、不整脈、線維筋痛症、脳卒中や神経外傷に起因する虚血性条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動および心室細動を挙げることができる。
【0052】
本発明の別の態様では、本発明は、電位依存性ナトリウムチャネルを通るイオン流束を阻害することによって哺乳動物の疼痛を治療する方法を提供し、この方法は治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の式Iまたはその任意の実施形態の化合物を投与することを含む。
【0053】
本発明の別の態様では、本発明は、哺乳動物の細胞内の電位依存性ナトリウムチャネルを通るイオン流出を減少させる方法を提供し、細胞に、式Iまたはその任意の実施形態の化合物を接触させることを含む。
【0054】
本発明の別の態様では、本発明は哺乳動物のそう痒症の治療方法を提供し、この方法は、治療を必要とする哺乳動物に、式Iまたはその任意の実施形態の治療上有効量の化合物を投与することを含む。
【0055】
本発明の別の態様では、本発明は哺乳動物の癌の治療方法を提供し、この方法は、治療を必要とする哺乳動物に、式Iまたはその任意の実施形態の治療上有効量の化合物を投与することを含む。
【0056】
本発明の別の態様では、本発明は、哺乳動物の疼痛を予防するのではなく治療する方法を提供し、この方法は、治療を必要とする哺乳動物に、式Iまたはその任意の実施形態の治療上有効量の化合物を投与することを含む。当該方法では、疼痛として、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、神経因性膀胱、潰瘍性大腸炎、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、歯痛、末梢神経損傷またはその組み合わせを挙げることができる。当該方法では、疼痛として、HIV、HIV治療による神経障害、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、熱感受性、トサルコイドーシス(tosarcoidosis)、過敏性腸症候群、クローン病、多発性硬化症(MS)に関連した疼痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、関節炎、関節リウマチ炎、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒関連疾病、家族性端紅痛症、原発性肢端紅痛症、家族性直腸痛、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、むずむず脚症候群、不整脈、線維筋痛症、脳卒中や神経外傷に起因する虚血性条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動、および心室細動から成る群から選択される疾患または病態が関連する疼痛を挙げることができる。
【0057】
本発明の別の態様では、本発明は、疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、精神疾患、それらの組み合わせを治療または予防する方法を提供し、この方法は、本発明の治療上有効量の化合物を投与することを含む。
【0058】
本発明の別の態様では、本発明は、式Iまたはその任意の実施形態または疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、精神疾患、またはそれらの組み合わせから成る群から選択される疾患および障害の治療のための薬物としての使用を提供する。
【0059】
本発明の別の態様では、本発明は、疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、および精神疾患、またはそれらの組み合わせから成る群から選択される疾患および障害の治療のための医薬品の製造するための式Iまたはその実施形態のいずれかの化合物の使用を提供する。
本発明は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
式Iの化合物、
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容可能な塩であり、式中、
は、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、C3−12炭素環、C結合C2−11複素環、または−NR1A1Bであり、ここでR1AおよびR1Bはそれぞれ独立して、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、(6〜10員アリール)−(XR10−1−、(5〜10員ヘテロアリール)−(XR10−1−から成る群から選択され、ここでR1AおよびR1Bは、結合されて、環の頂点としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員複素環式環を形成し、そこに任意に縮合しているのがベンゼンまたはピリジン環であり、XR1はC1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレン、C2−4アルキニレンから成る群から選択され、ここで、Rの脂肪族および芳香族部分は、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、オキソ(=O)、F、Cl、Br、I、−OH、−CN、−NO、−(X1R0−1NRR1aR1b、−(X1R0−1ORR1a、−(X1R0−1SRR1a、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)ORR1c、−(X1R0−1OC(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1C(=O)N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)C(=O)RR1b、−(X1R0−1C(=O)ORR1a、−(X1R0−1OC(=O)RR1a、−(X1R0−1−P(=O)(ORR1a)(ORR1b)、−(X1R0−1S(O)1−2R1c、−(X1R0−1S(O)1−2N(RR1a)(RR1b)、−(X1R0−1N(RR1a)S(O)1−2N(RR1a)(RR1b)および−(X1R0−1N(RR1a)S(O)1−2(RR1c)から成る群から選択される1〜5個のRR1置換基で置換されてもよく、ここで、X1RはC1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレンおよびC2−4アルキニレンから成る群から選択され、ここで、RR1aおよびRR1bは独立して水素、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、RR1cは、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、
は水素、C1−4アルキルまたはC1−4ハロアルキルであり、
およびRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキルおよびC1−8アルコキシから成る群から選択され、
は、H、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、C3−8炭素環、C2−7複素環、フェニルおよびN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜6員ヘテロアリールから成る群から選択され、ここで、前記5〜6員ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CN、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルおよびC1−4アルコキシから選択される1〜3個のR置換基でさらに置換されてもよく、
LはC1−4アルキレン、C2−4アルケニレン、C2−4アルキニレン、およびC1−4ヘテロアルキレンから成る群から選択されるリンカーであり、ここで、Lは=O、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルおよびC1−4アシルから成る群から選択される1〜3個のR置換基で置換されてもよく、
下付き文字mは、整数0または1を表し、
およびXはそれぞれ独立して、存在しない、−O−、−S(O)、−S(O)−および−N(R)−から成る群から独立して選択され、ここで、Rは、H、C1−8アルキル、C1−8アシルまたは−S(O)(C1−8アルキル)であり、およびここで、下付き文字mが0である場合、XまたはXは存在せず、
下付き文字nは0〜5の整数であり、
Aは、水素、C−C20炭素環、C−C20複素環、アリール、およびヘテロアリールから成る群から選択され、ここで、Aが水素である場合、下付き文字nは0であり、ならびに
はC1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、F、Cl、Br、I、−OH、−CN、−NO、炭素環、複素環、ヘテロアリール、−(XRA0−1NRA1A2、−(XRA0−1ORA1、−(XRA0−1SRA1、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)ORA3、−(XRA0−1OC(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1C(=O)N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)C(=O)RA2、−(XRA0−1C(=O)ORA1、−(XRA0−1OC(=O)RA1、−P(=O)(ORA1)(ORA2)、−(XRA0−1S(O)1−2A3、−(XRA0−1S(O)1−2N(RA1)(RA2)、−(XRA0−1N(RA1)S(O)1−2N(RA1)(RA2)および−(XRA0−1N(RA1)S(O)1−2(RA3)から成る群から選択され、ここで、XRAは、C1−4アルキレン、C1−4ヘテロアルキレン、C2−4アルケニレンおよびC2−4アルキニレンから成る群から選択され、RA1およびRA2は独立して水素、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、テトラヒドロナフタレン、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、RA3はC1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C3−8炭素環、テトラヒドロナフタレン、フェニル、ベンジル、C5−6ヘテロアリールおよびC2−7複素環から成る群から選択され、ここで、R置換基の脂肪族および芳香族部分は、F、Cl、Br、I、−NH、−OH、−CN、−NO、=O、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4(ハロ)アルキル−C(=O)−、C1−4(ハロ)アルキル−S(O)0−2−、C1−4(ハロ)アルキル−C(=O)N(H)−、C1−4(ハロ)アルキル−N(H)−C(=O)−、((ハロ)アルキル)N−C(=O)−、C1−4(ハロ)アルキル−OC(=O)N(H)−、C1−4(ハロ)アルキル−OC(=O)N(H)−、(ハロ)アルキル−N(H)−C(=O)O−、((ハロ)アルキル)N−C(=O)O−、C1−4アルキルアミノ、C1−4ジアルキルアミノ、C3−6炭素環、C3−6シクロアルコキシ、C2−5ヘテロシクロアルコキシおよびテトラヒドロナフタレンから独立して選択される1〜5個のRRA置換基で置換されてもよい、化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。
(項目2)
以下の式を有する項目1に記載の化合物。
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
(項目3)
およびRはそれぞれHである項目1または2に記載の化合物。
(項目4)
は、F、Cl、Br、I、−CN、C1−8アルキル、C1−8ハロアルキル、C1−8アルコキシ、またはC3−8炭素環である項目1、2、または3に記載の化合物。
(項目5)
はClまたはC3−8炭素環である項目1、2、または3に記載の化合物。
(項目6)
はClまたはC3−8シクロプロピルである、項目1、2、または3に記載の化合物。
(項目7)
はC1−8アルキル、またはC3−12炭素環であり、Rの脂肪族部分は1〜5個のRR1置換基で置換されてもよい項目1、2、3、4、5または6に記載の化合物。
(項目8)
の脂肪族部分は−(X1R0−1ORR1aで置換されてもよい項目7に記載の化合物。
(項目9)
は、メチル、シクロプロピル、または2−メトキシエチルである項目7に記載の化合物。
(項目10)
は、−NH(CH)、−N(CH
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群から選択される項目1、2、3、4、5、または6に記載の化合物。
(項目11)
は−O−または−N(H)−であり、Xは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−はC1−4アルキレン、C2−4アルケニレンまたはC2−4アルキニレンから成る群から選択される置換されてもよい基である、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の化合物。
(項目12)
は−O−または−N(H)−であり、Xは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は−CH−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−C(H)−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−から成る群から選択される、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の化合物。
(項目13)
は−O−であり、下付き文字mは1であり、および−(L)−は−CH−または−CH−CH−である項目12に記載の化合物。
(項目14)
は存在せず、Xは−O−または-N(H)−であり、下付き文字mは1であり、
−(L)−は−C(H)−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−C(H)−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−から成る群から選択される、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の化合物。
(項目15)
およびXは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は−C(H)−、−C(=O)−、−C(H)(CH)−、−CH−CH−、−CH−C(H)(CH)−、−C(H)(CH)−C(H)−、−CHCHCH−、−CH−C(H)(CH)−CH−または−CHCHCHCH−から成る群から選択される項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の化合物。
(項目16)
およびXは存在せず、下付き文字mは1であり、−(L)−は置換されてもよいC1−4ヘテロアルキレンである項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の化合物。
(項目17)
mは0であり、Xは−O−および−N(H)−から選択され、Xは存在しない、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の化合物。
(項目18)
Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、アダマンタン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[4.1.1]オクタン、ビシクロ[3.3.1]ノナンおよび1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、キュバン、スピロ[2.5]オクタン、テトラヒドロナフタレンおよびクロマンから成る群から選択される置換されてもよい環である、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の化合物。
(項目19)
環Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、アダマンタン、キュバン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1.1]ヘプタン、スピロ[2,5]オクタン、テトラヒドロナフタレンおよびクロマンからなる群から選択される置換されてもよい環である、項目18に記載の化合物。
(項目20)
項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の化合物であって、環Aは
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群から選択される化合物。
(項目21)
環Aは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、(1R,5S)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、(1s,4s)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、(1R,4S)−5−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロピロロ[1,2−a]ピラジンおよびキヌクリジンから成る群から選択される置換されてもよい環である、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の化合物。
(項目22)
Aは、以下
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群から選択される項目17に記載の化合物。
(項目23)
は、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−5炭素環、C2−4複素環、F、Cl、Br、I、−OH、−NH、−CN、−NO、C1−4アルコキシ、−C(=O)−N(RA1)(RA2)および−N(RA1)(RA2)から成る群から選択される、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22に記載の化合物。
(項目24)
はメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、エチル、ペンタフルオロエチル、シクロプロピル、−F、Cl、−OH、−NHまたは−CNである、項目23に記載の化合物。
(項目25)
Aは、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ベンゾチアゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、ベンゾオキサザロール、ベンズイミダゾール、ピロロピリジン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロインデン、およびインドリンからなる群から選択される、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18に記載の化合物。
(項目26)
はC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−5炭素環、3〜5員複素環、C1−4ハロアルコキシ、F、Cl、Br、I、−OH、−NH、−CN、−NO、C1−4アルコキシ、−(XRA0−1ORA1、−C(=O)−N(RA1)(RA2)および−N(RA1)(RA2)から成る群から選択され、ここでRの脂肪族部分は、F、Cl、BrおよびIから選択される1〜5個のRRA置換基で置換されてもよい、項目25に記載の化合物。
(項目27)
はメチル、トリフルロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、エチル、ペンタフルオロエチル、シクロプロピル、n−プロポキシ、イソプロポキシ、sec−ブチルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、−F、Cl、−OH、−NHまたは−CNである項目25に記載の化合物。
(項目28)
項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の化合物であって、
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【化180-1】
[この文献は図面を表示できません]
【化180-2】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される化合物。
(項目29)
項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10に記載の化合物であって、
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
は、
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される化合物。
(項目30)
項目1に記載の化合物であって、
【化183-1】
[この文献は図面を表示できません]
【化183-2】
[この文献は図面を表示できません]
【化183-3】
[この文献は図面を表示できません]
から成る群から選択される化合物。
(項目31)
項目1〜30のいずれか1つに記載される式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
(項目32)
疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、および精神疾患ならびにおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される哺乳動物の疾患または病態を治療する方法であって、前記方法は、項目1〜30のいずれか1つに記載の治療有効量の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法。
(項目33)
前記疾患または病態は、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、神経因性膀胱、潰瘍性大腸炎、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、歯痛、末梢神経損傷、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される項目32に記載の方法。
(項目34)
前記疾患または病態は、HIVに関連した疼痛、HIV治療による神経障害、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、熱感受性、トサルコイドーシス(tosarcoidosis)、過敏性腸症候群、クローン病、多発性硬化症(MS)に関連した疼痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒関連疾病、家族性肢端紅痛症、原発性肢端紅痛症、家族性直腸痛、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、むずむず脚症候群、不整脈、線維筋痛症、脳卒中または神経性外傷に起因する虚血性の条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動、および心室細動から成る群から選択される、項目32に記載の方法。
(項目35)
哺乳動物における電位依存性ナトリウムチャネルを通るイオン流出を阻害することによって前記哺乳動物の疼痛を治療する方法であって、前記方法は、治療有効量の項目1〜30のいずれか1つに記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能なその塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法。
(項目36)
哺乳動物の細胞内の電位依存性ナトリウムチャネルを通るイオン流出を減少させる方法であって、前記方法は、前記細胞に、項目1〜30のいずれか1つに記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を接触させることを含む方法。
(項目37)
哺乳動物のそう痒症を治療する方法であって、前記方法は、治療有効量の項目1〜30のいずれか1つに記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法。
(項目38)
哺乳動物の癌を治療する方法であって、前記方法は、治療有効量の項目1〜30のいずれか1つに記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能なその塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法。
(項目39)
哺乳動物の疼痛を予防はしないが治療する方法であって、前記方法は、治療有効量の項目1〜30のいずれか1つに記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする前記哺乳動物に投与することを含む方法。
(項目40)
前記疼痛は、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、神経因性膀胱、潰瘍性大腸炎、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、歯痛、末梢神経損傷、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記疼痛はHIV、HIV治療による神経障害、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、熱感受性、トサルコイドーシス(tosarcoidosis)、過敏性腸症候群、クローン病、多発性硬化症(MS)に関連した疼痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒関連疾病、家族性肢端紅痛症、原発性肢端紅痛症、家族性直腸痛、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、むずむず脚症候群、不整脈、線維筋痛、脳卒中または神経外傷に起因する虚血性条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動および心室細動から成る群から選択される疾患または病態に関連する、項目39に記載の方法。
(項目42)
動物における疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、もしくは精神疾患またはこれらの組み合わせを治療または予防する方法であって、有効量の項目1〜30のいずれか1つに記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法。
(項目43)
疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、および精神疾患、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される疾患および障害を治療するための医薬品として使用される項目1〜30のいずれか1つに記載の化合物。
(項目44)
疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、および精神疾患、またはそれらの組み合わせから成る群から選択される疾患および障害の治療するための医薬品を製造するための項目1〜30のいずれか1つに記載の化合物の使用。
(項目45)
本明細書に前述の発明。
【発明を実施するための形態】
【0060】
定義
本明細書で使用される用語「アルキル」は、それ自体または別の置換基の部分として、他に明記されていない限り、指定された炭素原子の数を有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味する(すなわち、C1−8は1〜8個の炭素を意味する)。アルキル基の例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル等が挙げられる。用語「アルケニル」は1つ以上の二重結合を有する不飽和アルキルラジカルを意味する。同様に、「アルキニル」という用語は、1つ以上の三重結合を有する不飽和のアルキルラジカルを意味する。当該不飽和アルキル基の例として、ビニル、2−プロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、2−(ブタジエニル)、2,4−ペンタジエニル、3−(1,4−ペンタジエニル)、エチニル、1−および3−プロピニル、3−ブチニル、ならびに高級同族体および異性体が挙げられる。用語「ヘテロアルキル」は、それ自体または別の用語と組み合わせで、他に明記されていない限り、安定した直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味し、規定数の炭素原子およびO、N、Si、およびSから成る群から選択される1〜3個のヘテロ原子から成り、窒素および硫黄原子は酸化されてもよく、窒素ヘテロ原子は四級化されてもよい。ヘテロ原子O、N、Sは、ヘテロアルキル基の任意の内部の位置に配置することができる。ヘテロ原子Siは、アルキル基が分子の残りの部分に結合される位置を含むヘテロアルキル基の任意の位置に配置することができる。「ヘテロアルキル」は、最大3単位の不飽和を含むことができ、モノおよびポリハロゲン化変異体、またはその組み合わせも含む。例として、−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CF、−CH−CH−NH−CH、−CH−CH−N(CH)−CH、−CH−S−CH−CH、−S(O)−CH、−CH−CH−S(O)−CH、−CH=CH−O−CH、−Si(CH、−CH−CH=N−OCH、および−CH=CH=N(CH)−CHが挙げられる。例えば、−CH−NH−OCHおよび−CH−O−Si(CH等、最大2つのヘテロ原子が連続することができる。
【0061】
用語「アルキレン」は、それ自体または別の置換基の一部として、−CHCHCHCH−および−CH(CH)CHCH−によって例示されるように、アルカン(分岐アルカンを含む)から派生した2価のラジカルを意味する。典型的には、アルキル(またはアルキレン)基は、1〜24個の炭素原子を有し、これらの基は、本発明に好ましい10個以下の炭素原子を有する。「アルケニレン」および「アルキニレン」は、それぞれ二重または三重結合を有する「アルキレン」の不飽和形態を意味する。「アルキレン」、「アルケニレン」、「アルキニレン」は、モノおよびポリハロゲン化変異体を含むことも意味する。
【0062】
用語「ヘテロアルキレン」は、それ自体、または別の置換基の一部として、−CH−CH−S−CHCH−および−CH−S−CH−CH−NH−CH−、−O−CH−CH=CH−、−CH−CH=C(H)CH−O−CH−および−S−CH−C≡C−によって例示されるように、ヘテロアルキルから派生する、飽和または不飽和または多価不飽和の二価ラジカルを意味する。ヘテロアルキレン基について、ヘテロ原子は、鎖末端のいずれかまたは両方を占有することもできる(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノ等)。用語「ヘテロアルキレン」はまた、モノおよびポリハロゲン化変異体を含むことも意味する。
【0063】
用語「アルコキシ」、「アルキルアミノ」および「アルキルチオ」は、その従来の意味で使用され、酸素原子(「オキシ」)、アミノ基(「アミノ」)またはチオ基を介して、分子の残り部分に結合されるアルキル基を意味し、さらにそのモノ−およびポリ−ハロゲン化変異体を含む。さらに、ジアルキルアミノ基について、アルキル部分は、同じであっても異なっていてもよい。
【0064】
用語「ハロ」または「ハロゲン」はそれ自体または別の置換基の一部として、他に明記されない限り、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。用語「(ハロ)アルキル」は、「アルキル」と「ハロアルキル」置換基の両方を含むことを意味する。さらに、用語「ハロアルキル」は、モノハロアルキルとポリハロアルキルを含むことを意味する。例えば、用語「C1−4ハロアルキル」は、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル、3−ブロモプロピル、ジフルオロメチル等を含むことを意味する。
【0065】
用語「アリール」は、本明細書で使用するとき、単一の全炭素芳香族環または複数の縮合された全炭素環系を意味し、環の少なくとも1つは芳香族である。例えば、特定の実施形態では、アリール基は6〜20個の炭素原子、6〜14個の炭素原子、または6〜12個の炭素原子を有する。アリールはフェニルラジカルを含む。アリールはまた、約9個〜20個の炭素原子を有する複数の縮合多環系(例えば、2、3または4個の環を含有する環系)を含み、少なくとも1つの環は芳香族であり、他の環は、芳香族であっても芳香族でなくてもよい(すなわち炭素環)。当該複数の縮合環系は、複数の縮合環系の任意の炭素環の部分で、1つまたは複数の(例えば、1、2または3個)のオキソ基で置換されてもよい。複数の縮合環系の環は縮合、原子価要件によって許容される場合、縮合、スピロおよび架橋結合を介して互いに結合することができる。複数の縮合環系の結合点は、上で定義したように、環の芳香族または炭素環部分を含む環系の任意の位置にあることができることを理解されたい。アリール基の非制限的な例として、限定されないが、フェニル、インデニル、ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルアントラセニル等が挙げられる。
【0066】
用語「炭素環」または「カルボシクリル」は、3〜7個の炭素原子(すなわち、(C−C)炭素環)を有する、単一の飽和された(すなわち、シクロアルキル)または単一の部分不飽和された(例えば、シクロアルケニル、シクロアルカジエニル等)の全炭素環を意味する。用語「炭素環」または「カルボシクリル」は、複数の縮合された、飽和および部分的不飽和の炭素環系(例えば、2、3または4個の炭素環を含む環系)も含む。したがって、炭素環は、二環式炭素環(例えば、ビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよびビシクロ[2.1.1]ヘキサン等の約6〜12個の炭素原子を有する二環式炭素環)等の多環式炭素環、および多環式炭素環(例えば、最大約20の炭素原子を有する三環式、四環式炭素環)を含む。複数の縮合環系の環は、原子価要件によって許容される場合、縮合、スピロおよび架橋結合を介して互いに結合することができる。例えば、多環式炭素環は、1つの炭素原子を介して、互いに結合して、スピロ結合を形成し(例えば、スピロペンタン、スピロ[4,5]デカン等)、2つの隣接する炭素原子を介して互いに結合して縮合結合を形成し、(例えば、デカヒドロナフタレン、ノルサビナン、ノルカラン等の炭素環)、または2つの非隣接炭素原子を介して互いに結合して架橋結合を形成する(例えば、ノルボルナン、ビシクロ[2.2.2]オクタン等)。「炭素環」または「カルボシクリル」は、また、1つ以上(例えば、1、2または3)のオキソ基で置換されてもよい。炭素環の非限定的な例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ピナン、アダマンタン、ノルボレン(norborene)、スピロ環式C5−12アルカン、および1−シクロヘキサ−3−エニルが挙げられる。
【0067】
用語「ヘテロアリール」は本明細書で使用するとき、環の中に炭素以外の少なくとも1つの原子を有する単一の芳香族環を意味し、原子は、酸素、窒素および硫黄から成る群から選択され、「ヘテロアリール」は、また、少なくとも1つの当該芳香環を有する複数の縮合環系を含み、複数の縮合環系をさらに以下に記載する。したがって、「ヘテロアリール」は、約1〜6個の炭素原子および酸素、窒素および硫黄から成る群から選択される約1〜4個のヘテロ原子の単一の芳香環を含む。硫黄および窒素原子は、環が芳香族である場合に、酸化型に存在することもあり得る。例示的なヘテロアリール環系として、限定されないが、ピリジル、ピリミジニル、オキサゾリルまたはフリルが挙げられる。「ヘテロアリール」は、また、複数の縮合環系(例えば、2、3または4個の環を含む環系)を含み、上で定義したように、ヘテロアリール基は、ヘテロアリール(例えば、1,8−ナフチリジニル等のナフチリジニルを形成する)、複素環(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジニル等の1,2,3,4−テトラヒドロナフチリジニルを形成する)、炭素環(例えば、5,6,7,8−テトラヒドロキノリルを形成する)、およびアリール(例えば、インダゾリルを形成する)から選択される1つ以上の環と縮合し、複数の縮合環系を形成する。したがって、ヘテロアリール(単一の芳香族環または複数の縮合環系)は、ヘテロアリール環の中に、約1〜20個の炭素原子および1〜6個のヘテロ原子を有する。当該複数の縮合環系は、縮合環の炭素環または複素環部分に、1つ以上(例えば、1、2、3または4個)のオキソ基で置換されてもよい。複数の縮合環系の環は、原子価要件によって許容される場合、縮合、スピロおよび架橋結合を介して互いに結合することができる。複数の縮合環系の個々の環が、互いに対して任意の順序で結合され得ることを理解されたい。また、複数の縮合環系(ヘテロアリールについて上に定義したように)の結合点は、複数の縮合環系のヘテロアリール、複素環、アリールまたは炭素環部分を含む任意の位置にあることができることも理解されたい。また、ヘテロアリールまたはヘテロアリールの複数の縮合環系の結合点は、炭素原子およびヘテロ原子(例えば、窒素)を含むヘテロアリールまたはヘテロアリール縮合環系の任意の適切な原子にあることができることも理解されたい。例示的なヘテロアリールとして、限定されないが、ピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、チエニル、インドリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、インダゾリル、キノキサリル、キナゾリル、5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニル ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、チアナフテニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、キナゾリニル−4(3H)−オン、トリアゾリル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾールおよび3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロ−ペンタ[1,2−c]ピラゾールが挙げられる。
【0068】
用語「ヘテロシクリル」または「複素環」は、本明細書で使用するとき、環の中に炭素以外の少なくとも1つの原子を有する単一の不飽和または部分的に不飽和の環を意味し、原子は、酸素、窒素および硫黄から成る群から選択され、その用語は、少なくとも1つの飽和または部分的に不飽和の環を有する複数の縮合環系も含み、さらに、複数の縮合環系を以下に記載する。したがって、用語は、環の中に約1〜6個の炭素原子および酸素、窒素および硫黄から選択される約1〜3個のヘテロ原子を有する単一の飽和または部分的に不飽和の環(例えば、3、4、5、6または7員環)を含む。環は、1つ以上(例えば、1、2または3)のオキソ基で置換されてもよく、また、硫黄と窒素原子は酸化の形態で存在してもよい。例示的な複素環として、限定されないが、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニルが挙げられる。用語「複素環」は、また、複数の縮合環系(例えば、2、3または4個の環を含む環系)を含み、単一の複素環式環は(前述のように)、複素環(例えば、1,8−デカヒドロナプチリジニルを形成する)、炭素環(例えば、デカヒドロキノリルを形成する)およびアリールから選択される1つ以上の基と縮合して、複数の縮合環系を形成する。したがって、複素環(単一の飽和されたまたは単一の部分的に不飽和の環または複数の縮合環系)は、複素環式環の中に、約2〜20個の炭素原子および1〜6個のヘテロ原子を有する。当該複数の縮合環系は、複数の縮合環の炭素環または複素環部分に、1つ以上(例えば、1、2、3または4個)のオキソ基で置換されてもよい。複数の縮合環系の環は、原子価要件によって許容される場合、縮合、スピロおよび架橋結合を介して互いに結合することができる。複数の縮合環系の個々の環が、互いに対して任意の順序で結合され得ることを理解されたい。また、複数の縮合環系(複素環について上に定義したように)の結合点は、環の複素環、アリールおよび炭素環部分を含む複数の縮合環系の任意の位置にあることができることも理解されたい。また、複素環または複素環の環縮合環系の結合点は、炭素原子およびヘテロ原子(例えば、窒素)を含む複素環または複素環の複数の縮合環系の任意の適切な原子にあることができることも理解されたい。例示的な複素環として、限定されないが、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロオキサゾリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、ベンゾオキサジニル、ジヒドロオキサゾリル、クロマニル、1,2−ジヒドロピリジニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、1,3−ベンゾジオキソリル、1,4−ベンゾジオキサニル、スピロ[シクロプロパン−1,1’−イソインドリニル]−3’−オン、イソインドリニル−1−オン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、イミダゾリジン−2−オンN−メチルピペリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ブチロラクタム、バレロラクタム、イミダゾリジノン、ヒダントイン、ジオキソラン、フタルイミド、1,4−ジオキサン、チオモルホリン、チオモルホリン−S−オキシド、チオモルホリン−S,S−オキシド、ピラン、3−ピロリン、チオピラン、ピロン、テトルヒドロチオフェン、キヌクリジン、トロパン、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン、(1R,5S)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、(1s,4s)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、(1R,4R)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.2]オクタンおよびピロリジン−2−オンが挙げられる。
【0069】
上述の用語(例えば、「アルキル」、「アリール」および「ヘテロアリール」)は、いくつかの実施形態では、示されている基の置換と非置換の両方の形態が含まれる。種類ごとの好ましい置換基を以下に示す。
【0070】
アルキルラジカル(しばしばアルキレン、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、炭素環、および複素環と呼ばれる基を含む)の置換基は、0〜(2m’+1)の数の範囲で、限定されないが、−ハロゲン、−OR’、−NR’R’’、−SR’、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−COR’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’’C(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NHC(NH)=NH、−NR’C(NH)=NH、−NHC(NH)=NR’、−NR’’’C(NR’R’’)=N−CN、−NR’’’C(NR’R’’)=NOR’、−NHC(NH)=NR’、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)NR’R’’、−NR’S(O)R’’、−NR’’’S(O)NR’R’’、−CN、−NO、−(CH1−4−OR’、−(CH1−4−NR’R’’、−(CH1−4−SR’、−(CH1−4−SiR’R’’R’’’、−(CH1−4−OC(O)R’、−(CH1−4−C(O)R’、−(CH1−4−COR’、−(CH1−4CONR’R’’を含む様々な基であることができ、ここでm’は、当該基の炭素原子の総数である。R’、R’’およびR’’’はそれぞれは独立して、とりわけ、例えば、水素、非置換C1−6アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換アリール、1−3ハロゲンで置換されるアリール、非置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはC1−6チオアルコキシ基、または非置換アリール−C1−4アルキル基、非置換へテロアリール、置換へテロアリールを含む基を意味する。R’とR’’が同じ窒素原子に結合される場合、それらは窒素原子と結合して、3員、4員、5員、6員、または7員環を形成することができる。例えば、−NR’R’’は、1−ピロリジニルおよび4−モルホリニルを含むことを意味する。ヘテロアルキル、アルキレンを含むアルキルラジカルの他の置換基として、例えば、=O、=NR’、=N−OR’、=N−CN、=NHが挙げられ、R’は上述の置換基を含む。
【0071】
同様に、アリールおよびヘテロアリール基の置換基は様々あり、0から芳香族環系の開放原子価の総数の範囲の数で、一般的に、限定されないが、−ハロゲン、−OR’、−OC(O)R’、−NR’R’’、−SR’、−R’、−CN、−NO、−COR’、−CONR’R’’、−C(O)R’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’C(O)R’、−NR’C(O)NR’’R’’’、−NHC(NH)=NH、−NR’C(NH)=NH、−NHC(NH)=NR’、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)NR’R’’、−NR’S(O)R’’、−N、ペルフルオロ−C1−4アルコキシ、およびペルフルオロ−Cアルキル、−(CH1−4−OR’、−(CH1−4−NR’R’’、−(CH1−4−SR’、−(CH1−4−SiR’R’’R’’’、−(CH1−4−OC(O)R’、−(CH1−4−C(O)R’、−(CH1−4−COR’、−(CH1−4CONR’R’’を含む基から選択され、ここで、R’、R’’およびR’’’は独立して、水素、C1−6アルキル、C3−6炭素環、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、非置換アリールおよびヘテロアリール、(非置換アリール)−C1−4アルキル、および非置換アリールオキシ−C1−4アルキルから選択される。その他の適切な置換基として、1〜4個の炭素原子のアルキレンテザーによって環原子に結合されている上記のアリール置換基のそれぞれが挙げられる。アリールまたはヘテロアリール基の置換基がアルキレンリンカー(例えば、−(CH1−4−NR’R’’)を含む場合、アルキレンリンカーはハロ変異体も含む。例えば、リンカー「−(CH1−4−」は、置換基の一部として使用される場合、ジフルオロメチレン、1,2−ジフルオロエチレン等を含むことを意味する。
【0072】
本明細書で使用するとき、用語「ヘテロ原子」は酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、およびシリコン(Si)を含むことを意味する。
【0073】
本明細書で使用するとき、用語「キラル」は鏡像パートナーの非重畳可能性の特性を有する分子を意味し、用語「アキラル」は鏡像パートナーに重畳可能な分子を意味する。
【0074】
本明細書で使用するとき、用語「立体異性体」は同一の化学構造を有する、空間内の原子または基の配置が異なる化合物を意味する。
【0075】
本明細書で使用するとき、化学構造の中の結合を交差する波線
[この文献は図面を表示できません]
は、化学構造の中の波線の結合が分子の残りと交差する結合点を示す。
【0076】
本明細書で使用するとき、用語「C結合された」は、その用語が記述する基が、環炭素原子によって分子の残りの部分と結合されることを意味する。
【0077】
本明細書で使用するとき、用語「N結合された」は、その用語が記述する基が環窒素原子によって分子の残りの部分と結合されることを意味する。
【0078】
「ジアステレオマー」は、2つ以上のキラリティーの中心を有する立体異性体を意味し、その分子は互いの鏡像ではない。ジアステレオマーは、例えば、融点、沸点、スペクトル特性、および反応性といった異なる物理的特性を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動およびクロマトグラフィー等の高解像度分析法の下で分けることができる。
【0079】
「エナンチオマー」は、互いに重畳することできない鏡像である化合物の2つの立体異性体を意味する。
【0080】
本明細書で使用される立体化学の定義および規則は、一般的にS.P.Parker,Ed.,McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company、New York;およびEliel,E.およびWilen,S.、‘‘Stereochemistry of Organic Compounds’’、John Wiley&Sons,Inc.,New York、1994に従っている。本発明の化合物は、不斉またはキラル中心を含み得、したがって、異なる立体異性体の形態で存在することができる。限定されないが、ジアステレオマー、エナンチオマー、およびアトロプ異性体ならびにラセミ混合物等のその混合物を含む本発明の化合物の全ての立体異性体の形態は、本発明の一部を形成する。多くの有機化合物は、光学活性な形態、すなわち、平面偏光面を回転させる能力を有する。光学活性化合物を記述する場合、接頭辞DとL、またはRとSは、そのキラル中心の周りでの分子の絶対配置を示すために使用される。接頭辞dおよびlまたは(+)および(−)は、化合物による平面偏光の回転の符号を指定するために使用され、(−)またはlは、化合物が左旋性であることを意味する。(+)またはdを接頭辞に持つ化合物は右旋性である。所与の化学構造について、これらの立体異性体は、それらが互いの鏡像であることを除いて同一である。特定の立体異性体は、エナンチオマーと呼ぶこともでき、当該異性体の混合物はエナンチオマー混合物と呼ぶことが多い。エナンチオマーの50:50の混合物は、ラセミ混合物またはラセミ体であることを意味し、化学反応またはプロセスで立体選択または立体特異性のない場所で起こる可能性がある。用語「ラセミ混合物」および「ラセミ体」は、光学活性を欠いている、2つのエナンチオマー種の等モル混合物を意味する。
【0081】
本明細書で使用するとき、用語「互変異性体」または「互変異性体形態」は、低エネルギーの障壁を介して相互転換できる異なるエネルギーの構造異性体を意味する。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られている)は、ケト−エノールおよびイミン−エナミン異性化反応等のプロトンの移行を介した相互変換を含む。原子価互変異性体は、結合性電子のいくつかの再編成によって、相互変換を含む。
【0082】
本明細書で使用するとき、用語「溶媒和物」は、1つ以上の溶媒分子と本発明の化合物の会合または複合体を意味する。溶媒和物を形成する溶媒の例として、限定されないが、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、およびエタノールアミンが挙げられる。用語「水和物」が溶媒分子が水である複合体を意味する。
【0083】
本明細書で使用するとき、用語「保護基」は、化合物上の特定の官能基をブロックまたは保護するために使用されることが多い置換基を意味する。例えば、「アミノ保護基」は、化合物内のアミノ官能性をブロックまたは保護するアミノ基に結合される置換基である。適切なアミノ酸保護基として、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)、および9−フルオレニルメチレノキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。同様に、「ヒドロキシ保護基」は、ヒドロキシ官能性をブロックまたは保護するヒドロキシ基の置換基を意味する。適切な保護基として、アセチル基とシリルが挙げられる。「カルボキシ保護基」は、カルボキシ官能性をブロックまたは保護するカルボキシ基の置換基を意味する。共通のカルボキシ保護基として、フェニルスルホニルエチル、シアノエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、2−(p−トルエンスルホニル)エチル、2−(p−ニトロフェニルスルフェニル)エチル、2−(ジフェニルホスフィノ)−エチル、ニトロエチル等が挙げられる。保護基およびその使用の一般的な説明については、P.G.M.WutsおよびT.W.Greene、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis 4th edition、Wiley−Interscience、New York、2006を参照されたい。
【0084】
本明細書で使用されるとき、用語「哺乳動物」は、限定されないが、ヒト、マウス、ラット、モルモット、サル、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、およびヒツジを含む。
【0085】
本明細書で使用するとき、「薬学的に許容可能な塩」は、本明細書に記載の化合物に認められる特定の置換基に依存して、比較的、無毒の酸または塩基で調製される活性化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が、比較的、酸性の官能性を含む場合、塩基付加塩は、当該化合物の中性の形態を、そのまままたは適切な不活溶媒中のいずれかで、十分な量の所望の塩基と接触させることによって、得ることができる。薬学的に許容可能な無機塩基に由来する塩の例として、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、三価マンガン、二価マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等が挙げられる。薬学的に許容可能な有機塩基から由来する塩として、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等の置換アミン、環状アミン、天然に存在するアミン等を含む、一級、二級および三級アミンの塩をが挙げられる。本発明の化合物は、比較的、塩基性の官能性を含む場合、酸付加塩は、当該化合物の中性形態を、そのまままたは適切な不活溶媒中のいずれかで、十分な量の所望の酸と接触させることによって、得ることができる。薬学的に許容可能な酸付加塩の例として、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、モノヒドロゲン炭酸、リン酸、モノヒドロゲンリン酸、ジヒドロゲンリン酸、硫酸、モノヒドロゲン硫酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸等の無機酸に由来するもの、ならびに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸等の比較的無毒の有機酸に由来する塩等に由来するものが挙げられる。また、アルギン酸塩等のアミノ酸の塩、およびグルクロン酸またはガラクツノリ酸(galactunoric acid)等の有機酸の塩等のアミノ酸の塩も挙げられる(例えば、Berge,S.M.ら、“Pharmaceutical Salts”、Journal of Pharmaceutical Science、1977、66、1−19を参照のこと)。本発明のある特定の化合物は、化合物を塩基付加塩または酸付加塩のいずれかに変換することを可能にする塩基性および酸性官能基の両方を含む。
【0086】
化合物の中性形態は、塩を塩基または酸と接触させ、従来の方法で親化合物を単離することによって再生することができる。化合物の親形態は、極性溶媒中の溶解度等の特定の物理特性において様々な塩形態と異なるが、その他の点では、塩は、本発明の目的のための化合物の親形態と同等である。
【0087】
塩形態の他に、本発明は、プロドラッグ形態である化合物を提供する。本明細書で使用される用語「プロドラッグ」は、本発明の化合物を提供するために、生理学的条件下で容易に化学変化する化合物を意味する。さらに、プロドラッグは、ex vivo環境において化学的または生化学的方法により本発明の化合物に変換することができる。例えば、適切な酵素または化学試薬と共に経皮パッチリザーバ内に配置されたとき、プロドラッグはゆっくりと本発明の化合物に変換することができる。
【0088】
本発明のプロドラッグは、アミノ酸残基、または二つ以上(例えば2つ、3つまたは4つ)アミノ酸残基のポリペプチド鎖が、アミドまたはエステル結合を介して、本発明の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシまたはカルボン酸基に共有結合的に結合される化合物を含む。アミノ酸残基として、限定されないが、一般に3文字の記号によって指定される20個の天然に存在するアミノ酸が挙げられ、また、ホスホセリン、ホスホトレオニン、ホスホチロシン、4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デモシン、イソデモシン、ガンマ−カルボキシグルタミン酸塩、馬尿酸、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸、スタチン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、ペニシラミン、オルニチン、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、メチル−アラニン、パラ−ベンゾイルフェニルアラニン、フェニルグリシン、プロパルギルグリシン、サルコシン、メチオニンスルホンおよびtert−ブチルグリシンも挙げられる。
【0089】
プロドラッグの追加の種類もまた包含される。例えば、本発明の化合物の遊離カルボキシル基は、アミドまたはアルキルエステルとして誘導体化することができる。別の例として、遊離ヒドロキシ基を含む本発明の化合物は、限定されないが、リン酸エステル、ヘミスクシネート、ジメチルアミノ酢酸、またはホスホリルオキシメチルオキシカルボニル基等の基にヒドロキシ基を変換することによってプロドラッグとして誘導体化することができ、このことはFleisher,D.ら、(1996)Improved oral drug delivery:solubility limitations overcome by the use of prodrugs Advanced Drug Delivery Reviews、19:115に概説されている。ヒドロキシ基のカルバミン酸プロドラッグ、スルホン酸エステルおよび硫酸エステルが含まれるように、ヒドロキシおよびアミノ基のカルバメートプロドラッグも含まれる。(アシルオキシ)メチルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルとしてのヒドロキシ基の誘導体化であって、アシル基は、限定されないが、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基で置換されてもよいアルキルエステルであることができ、またはアシル基は上記のようにアミノ酸エステルでもあるが、誘導体化が包含される。この種類のプロドラッグは、J.Med.Chem.,(1996)、39:10に記載されている。より具体的な例として、(C1−6)アルカノイルオキシメチル、1−((C1−6)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C1−6)アルカノイルオキシ)エチル、(C1−6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C1−6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C1−6)アルカノイル、α−アミノ(C1−4)アルカノイル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシル等の基で、アルコール基の水素原子を置換することが挙げられ、各α−アミノアシル基は、独立して天然に存在するL−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C1−6)アルキル)またはグリコシルから選択される(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基の除去から生じるラジカル)。
【0090】
プロドラッグ誘導体の追加の例については、a)Design of Prodrugs、edited by H.Bundgaard,(Elsevier、1985)およびMethods in Enzymology、Vol.42、p.309−396、edited by K.Widder,ら(Academic Press、1985)、b)A Textbook of Drug Design and Development、edited by Krogsgaard−LarsenおよびH.Bundgaard、Chapter 5 “Design and Application of Prodrugs,”by H.Bundgaard p.113−191(1991)、c)H.Bundgaard、Advanced Drug Delivery Reviews、8:1−38(1992);d)H.Bundgaardら、Journal of Pharmaceutical Sciences、77:285(1988)、ならびにe)N.Kakeyaら、Chem.Pharm.Bull.、32:692(1984)を参照されたく、それぞれ参照により本明細書に具体的に組み込まれる。
【0091】
さらに、本発明は、本発明の化合物の代謝産物を提供する。本明細書で使用するとき、「代謝産物」は、特定の化合物またはその塩で、代謝により生成される生成物を指す。当該生成物は、例えば、投与される化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、酵素的切断等から生じることができる。
【0092】
代謝産物は、典型的には、本発明の化合物の放射性標識(例えば、14CまたはH)同位体を調製し、例えばラット、マウス、モルモット、サル等の動物またはヒトに、(例えば、約0.5mg/kgを超える)検出可能な用量で非経口的に投与し、代謝が生じるのに十分な時間(典型的には約30秒〜30時間)を与え、変換産物を尿、血液または他の生体試料から単離することによって識別される。これらの産物は、標識されているため、容易に単離される(他は代謝産物中で生存するエピトープを結合することができる抗体を使用することによって単離される)。代謝産物の構造は、従来の方法、例えば、MS、LC/MSまたはNMR分析により決定される。一般に、代謝産物の分析は、当業者に周知の従来の薬物代謝研究と同じ方法で行われる。代謝産物は、in vivoで別段認められない限り、本発明の化合物の治療投薬のための診断アッセイに有用である。
【0093】
本発明の特定の化合物は、非溶媒和形態ならびに溶媒和形態で存在することができ、水和形態を含む。一般に、溶媒和形態は非溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲内に包含されるものとする。本発明の特定の化合物は、複数の結晶または非晶質形態で存在することができる。一般に、すべての物理的形態は、本発明によって企図される使用について等価であり、本発明の範囲内であることが意図される。
【0094】
本発明の特定の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を有し、ラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体、位置異性体および個々の異性体(例えば、別々のエナンチオマー)は全て本発明の範囲内に包含されるものとする。
【0095】
本発明の化合物はまた、当該化合物を構成する一つ以上の原子で原子同位体の不自然な比率を含むことができる。例えば、本発明はまた、本発明の同位体標識された変異体を包含し、通常自然界で原子に認められる優勢な原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子によって、1つ以上の原子が置換されるという事実以外は、本明細書に記載されたものと同等である。指定された任意の特定の原子または元素の同位体はすべて、本発明の化合物、およびその使用の範囲内であることが企図される。本発明の化合物に組み込むことができる例示的な同位体として、H(「D」)、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125I等の水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、ヨウ素の同位体が挙げられる。本発明の特定の同位体標識化合物(例えば、Hまたは14Cで標識されたもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイに有用である。トリチウム化(H)および炭素−14(14C)同位体は、調製および検出が容易であるため有用である。重水素(すなわち、H)等のより重い同位体でさらに置換することによって、より大きい代謝安定性から得られる特定の治療上の利点をもたらすことができ(例えば、in vivo半減期の延長または必要な投与量の減少)、したがって、いくつかの状況で好ましいことがある。15O、13N、11C、および18F等の陽電子放出同位体は、基質受容体占有率を調べるために、陽電子放出断層撮影(PET)試験に有用である。本発明の同位体標識化合物は一般に、非同位体標識試薬を同位体標識試薬に置き換えることによって、本明細書の以下のスキームおよび/または実施例に開示されたものと類似の手順に従うことによって調製することができる。
【0096】
用語「治療する」および「治療」は、治療処置および/または予防処置または防止対策の両方を意味し、その目的は、例えば、癌の発症または広がり等の望ましくない生理学的変化または障害を予防するまたは緩徐化(軽減)することである。本発明の目的のために、有益または望ましい臨床結果として、限定されないが、症状の緩和、疾患もしくは障害の程度の減少、疾患または障害の安定した(すなわち、悪化していない)状態、疾患の進行の遅延または減速、病状および障害の回復または緩和、および寛解(部分的または完全)が挙げられる。「治療」はまた、治療を受けない場合に予想される生存と比較して生存期間を延長することを意味することもできる。治療を必要とする者として、すでに疾患もしくは障害を患っている者、ならびに疾患もしくは障害を有する傾向にある者、または疾患もしくは障害を予防すべき状態にある者が挙げられる。
【0097】
語句「治療有効量」または「有効量」は、(i)特定の疾患、病態、または障害を治療または予防し、(ii)特定の疾患、病態、または障害の1つ以上の症状を軽減し、緩和または除去し、または(iii)本明細書に記載の特定の疾患、病態、または障害の1つ以上の症状の発現を予防または遅延させる本発明の化合物の量を意味する。癌治療について、効果は、例えば、疾患の進行までの期間(TTP)を評価し、および/または応答速度(RR)を決定することによって測定することができる。
【0098】
用語「生物学的利用能」は、患者に投与された一定量の薬物の全身の有効性(すなわち、血液/血漿レベル)を意味する。生物学的利用脳は、投与された剤形から全身循環に到達する薬物の時間(速度)と総量(程度)の両方の測定値を示する絶対値である。
【0099】
A. 化合物
【0100】
別の実施形態では、化合物は、本明細書の実施例に記載される式Iの化合物およびその塩から選択される。
【0101】
化合物の合成
式(I)の化合物は、スキーム1に示す方法によって調製することができる。
スキーム1
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
式Iの化合物は、スルホニル化試薬、例えば、式X−SO−Rの試薬で式IIのアミンを処理することによって調製することができ、ここでXは、クロロ等の適当な脱離基であり、式Iの化合物を提供する。したがって、本発明はまた、式IIの新規アミンも提供し、これは式Iの対応するスルホンアミドを調製するために有用な中間体である。本発明は、式Iの化合物を提供するために、対応するスルホニル化試薬で、対応する式IIのアミンを処理することを含む式Iの化合物の調製方法も提供する。
【0103】
がHである式IIの中間体アミンは、式IIIのシアノフルオリドをスキーム2に示すN−ヒドロキシアセトアミドで処理することによって調製することができる。
スキーム2
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0104】
がHである式IIのアミンは、標準的な技術を使用して式Iの化合物に変換することができる一般的な中間体である。したがって、本発明は、また、式IIの新規アミンも提供し、RはH、および式IIIの新規化合物であり、式Iの対応するスルホンアミドを調製するために有用な中間体である。本発明は、式IIの化合物を調製する方法も提供し、RはHであり、式IIの化合物を提供するために、N−ヒドロキシアセトアミドで式IIIの対応するアミンを処理することを含む。
【0105】
B. 医薬組成物および投与
【0106】
上に提供した1つ以上の化合物(またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、同位体、薬学的に許容可能な塩、またはプロドラッグ)の他に、本発明はまた、式Iの化合物および/またはその実施形態および少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む組成物および医薬品を提供する。本発明の組成物は、患者(例えば、ヒト)のNaV1.7を選択的に阻害するために使用することができる。
【0107】
本明細書で使用される用語「組成物」は、特定の量に特定の成分を含む生成物、ならびに特定の量の特定の成分の組合せから、直接的または間接的に生じる任意の生成物を包含することが意図される。「薬学的に許容可能な」とは、担体、希釈剤または賦形剤が、製剤の他の成分と適合しなければならず、そのレシピエントに有害であってはならないことを意味する。
【0108】
一実施形態では、本発明は、式Iの化合物またはその実施形態およびその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、同位体、薬学的に許容可能な塩、またはそのプロドラッグ)および薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物(または医薬品)を提供する。別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物を含む組成物(または医薬品)を調製することを提供する。別の実施形態では、本発明は、式Iの化合物またはその実施形態、および式Iの化合物またはその実施形態を含む組成物をそれを必要とする患者(例えば、ヒトの患者)に投与することを提供する。
【0109】
組成物は、医学的実用性に合わせた様式で処方され、投薬され、投与される。ここで考慮する要因として、治療される特定の障害、治療される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床条件、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与スケジュール、および医師に周知の他の要因が挙げられる。投与される化合物の有効量は、このような考慮によって影響され、例えば、疼痛等の望ましくない疾患または障害を予防または治療するために、必要に応じてNaV1.7の活性を阻害するのに必要な最小量である。例えば、当該量は、正常細胞、または全体として哺乳動物に対して毒性がある量以下であることができる。
【0110】
一例では、用量当たりの非経口投与される本発明の化合物の治療有効量は、一日あたり、患者の体重の約0.01〜100mg/kg、あるいは例えば0.1〜20mg/kgの範囲であり、使用される化合物の典型的な初期範囲は0.3〜15mg/kg/日である。特定の実施形態では、一日量は、単一の一日量として、または1日2〜6回の分割された用量、または持続放出形態で投与される。70kgの成人の場合、一日量の合計は、一般に約7mg〜約1,400mgである。この投与計画は、最適な治療反応を提供するように調整することができる。化合物は、好ましくは、1日あたり1〜4回の投与計画、好ましくは1日に1回または2回投与してもよい。
【0111】
本発明の化合物は、例えば、錠剤、散剤、カプセル剤、溶液、分散液、懸濁液、シロップ、スプレー、坐薬、ゲル、エマルション、パッチ等の任意の便利な投与可能形態で投与されてもよい。当該組成物は、薬剤に、従来の成分、例えば希釈剤、担体、pH調整剤、甘味料、増量剤、およびさらなる活性剤を含んでもよい。
【0112】
本発明の化合物は、経口、局所(口腔および舌下を含む)、直腸、膣内、経皮、非経口、皮下、腹腔内、肺内、皮内、髄腔内および硬膜外および鼻腔内、ならびに所望であれば局所治療については、病巣内投与を含む、任意の適切な手段によって投与してもよい。非経口注入として、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、脳内、眼内、病巣内または皮下投与が挙げられる。
【0113】
式Iの化合物またはその実施形態を含む組成物は、医薬組成物として標準的な薬務に従って通常は処方される。典型的な製剤は、本発明の化合物および希釈剤、担体または賦形剤を混合することによって調製される。適切な希釈剤、担体および賦形剤は、当業者に周知であり、例えば、Ansel,Howard C.ら、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems.Philadelphia:Lippincott,Williams&Wilkins、2004;Gennaro,Alfonso R.らRemington:The Science and Practice of Pharmacy.Philadelphia:Lippincott,Williams&Wilkins、2000;およびRowe,Raymond C.Handbook of Pharmaceutical Excipients.Chicago、Pharmaceutical Press、2005に詳細に記載されている。製剤はまた、1つ以上の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、抗酸化剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、芳香剤、香味剤、希釈剤およびその他の周知の添加剤を含み、薬物(すなわち、本発明の化合物またはその医薬組成物)の見栄えを良く、または医薬品(すなわち薬剤)の製造を補助することができる。
【0114】
適切な担体、希釈剤および賦形剤は当業者に周知であり、炭水化物、ワックス、水溶性および/または膨潤性ポリマー、親水性または疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、水等の材料を含む。使用される特定の担体、希釈剤または賦形剤は、本発明の化合物が適用される手段および目的に依存する。溶媒は、一般的に哺乳動物に投与するために、安全(GRAS)であると当業者によって認識される溶媒に基づいて選択される。一般に、安全な溶媒は、水および水に可溶性または混和性である他の非毒性溶媒等の非毒性水性溶媒である。適切な水性溶媒として、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)等およびこれらの混合物が挙げられる。製剤はまた、1つ以上の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、抗酸化剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、芳香剤、香味剤、およびその他の周知の添加剤を含み、薬物(すなわち、本発明の化合物またはその医薬組成物)を見栄えを良くし、または医薬品(すなわち薬剤)の製造を補助することができる。
【0115】
許容可能な希釈剤、担体、賦形剤、安定剤は、使用される投与量と濃度でレシピエントにとって無害であり、リン酸、クエン酸、その他有機酸等の緩衝液、アスコルビン酸およびメチオニンを含む酸化防止剤(塩化アンモニウムオクタデシルジメチルベンジル、塩化ヘキサメトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール、メチル、プロピルパラベン等のアルキルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、3−ペンタノール、m−クレゾール等の)保存剤、低分子量(約10残基未満)のポリペプチド、血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン等のタンパク質、ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンまたはリジン等のアミノ酸、単糖類、二糖類、およびグルコース、マンノース、またはデキストリンを含む他の炭水化物、EDTA等のキレート剤、ショ糖、マンニトール、トレハロースまたはソルビトール等の糖類、ナトリウム等の造塩対イオン、金属錯体(例えば、亜鉛−タンパク質複合体)、および/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)、ポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。本発明の活性医薬成分(例えば、式Iの化合物またはその実施形態)はまた、例えば、コアセルベーション技術、または界面重合によって調製された、マイクロカプセルに、(例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ−(メチルメタシレート)マイクロカプセルに)、コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、マイクロ乳剤、ナノ粒子およびナノカプセル)に、またはマクロ乳剤中に捕捉することもできる。当該技術は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy:Remington the Science and Practice of Pharmacy(2005)21st Edition、Lippincott Williams&Wilkins、フィラデルフィア、ペンシルバニア州に開示されている。
【0116】
本発明の化合物の(例えば、式Iの化合物またはその実施形態)徐放性調製物を調製することができる。徐放性調製物の適切な例として、式Iの化合物またはその実施形態を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、マトリックスは造形品、例えばフィルム、またはマイクロカプセルの形態である。徐放性マトリックスの例として、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L−グルタミン酸とγ−エチル−Lグルタメートの共重合体(Sidmanら、Biopolymers 22:547、1983)、非分解性エチレン−ビニルアセテート(Langerら、J.Biomed.Mater.Res.15:167、1981)、LUPRON DEPOT(商標)等の分解性乳酸−グリコール酸コポリマー(乳酸−グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドから構成される注射可能なミクロスフィア)およびポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸(EP 133,988A)が挙げられる。徐放性組成物は、リポソームに捕捉された化合物も含み、それ自体周知の方法により調製することができる(Epsteinら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.82:3688、1985;Hwangら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.77:4030、1980;米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号、およびEP102,324A)。通常、リポソームは、脂質含量が約30mol%のコレステロール超である小さな(約200〜800オングストローム)単層型であり、最適な治療のために、選択される比率は調節される。
【0117】
製剤は、本明細書に詳述の投与経路に適したものを含む。製剤は、好都合に単位剤形で提供することができ、薬学の分野に周知の任意の方法によって調製することができる。技術および製剤は、概して、Remington:The Science and Practice of Pharmacy:Remington the Science and Practice of Pharmacy(2005)21st Edition、Lippincott Williams&Wilkins、フィラデルフィア、ペンシルバニア州に認められる。当該方法は、活性成分を、1つ以上の補助成分を構成する担体と会合させるステップを含む。
【0118】
一般に、製剤は、活性成分を、液体担体、希釈剤または賦形剤または微粉化した固体担体、希釈剤または賦形剤、またはその両方と均一かつ密接に会合させ、必要であれば生成物を成形することによって調製される。典型的な製剤は、本発明の化合物および希釈剤、担体または賦形剤を混合することによって調製される。製剤は、従来の溶解および混合手順を使用して調製することができる。例えば、バルク薬物物質(すなわち、本発明の化合物または化合物の安定化形態(例えば、シクロデキストリン誘導体または他の周知の錯化剤との複合体)は、上述の1つ以上の賦形剤の存在下で、適当な溶媒に溶解させる。本発明の化合物は、典型的には、医薬剤形に製剤化され、容易に制御可能な薬物用量を提供し、所定のレジメンで患者コンプライアンスを可能にする。
【0119】
一例では、式Iの化合物またはその実施形態は、周囲温度で、適切なpHで、および所望の純度で、生理学的に許容される担体、すなわち、使用される用量および濃度でレシピエントに無毒な担体を混合することによって、生薬の投与形態に製剤化してもよい。製剤のpHは、化合物の特定の用途および濃度に主に依存するが、好ましくは、約3〜約8の範囲である。一例では、式Iの化合物(またはその実施形態)は、pH5で、酢酸塩緩衝液中に製剤化される。別の実施形態では、式Iの化合物またはその実施形態は無菌である。化合物は、例えば、固体または非晶質の組成物として、凍結乾燥製剤として、または水溶液として保存されてもよい。
【0120】
経口投与に適した本発明の化合物(例えば、式Iの化合物またはその実施形態)の製剤は、丸剤、カプセル剤、カシェ剤または錠剤等の個別の単位として調製することができ、それぞれ、所定量の本発明の化合物を含有する。
【0121】
圧縮錠剤は、適切な機械で、必要に応じて結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、界面活性剤または分散剤等と混合して、粉末または顆粒等の自由流動形態に活性成分を圧縮することによって、調製することができる。成形錠剤は、適切な機械で、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末の活性成分の混合物を成形することによって作製することができる。錠剤は、そこから活性成分を徐放または制御放出するために、コーティングまたは分割し、製剤化してもよい。
【0122】
錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性もしくは油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、乳剤、硬もしくは軟カプセル剤、例えばゼラチンカプセル、シロップまたはエリキシル剤は、経口使用のために調製することができる。経口使用を意図する本発明の化合物(例えば、式Iの化合物またはその実施形態)は、医薬組成物の製造のために、当該技術分野に周知の方法にしたがって調製することができ、当該組成物は、口当たりのよい製剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤を含む1つ以上の薬剤を含むことができる。錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容可能な賦形剤と混合した活性成分を含有する錠剤は、許容可能である。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム等の不活性希釈剤、トウモロコシデンプン、またはアルギン酸等の粒剤および崩壊剤、デンプン、ゼラチンまたはアカシア等の結合剤、およびステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルク等の潤滑剤であってもよい。錠剤はコーティングされていなくても、消化管での崩壊および吸収を遅らせるためにマイクロカプセル化を含む周知の技術によってコーティングされてもよく、それによって、より長い期間にわたって持続作用を提供する。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリル等の時間遅延材料を、単独でまたはワックスと共に用いることができる。
【0123】
適切な経口投与形態の例は、約90〜30mgの無水ラクトース、約5〜40mgのクロスカルメロースナトリウム、約5〜30mgのポリビニルピロリドン(PVP)K30、および約1〜10mgのステアリン酸マグネシウムと調合された、約1mg、5mg、10mg、25mg、30mg、50mg、80mg、100mg、150mg、250mg、300mgおよび500mgの本発明の化合物を含有する錠剤である。粉末成分は、最初に一緒に混合し、次にPVPの溶液と混合する。得られた組成物は、乾燥させ、ステアリン酸マグネシウムと混合し、造粒し、ステアリン酸マグネシウムと混合し、従来の装置を使用して錠剤の形態に圧縮することができる。エアロゾル製剤の例は、適切な緩衝液、例えば、リン酸緩衝液に、例えば、5〜400mgの本発明の化合物を溶解し、必要に応じて等張化剤、例えば、塩化ナトリウム等の塩を添加することによって調製することができる。溶液は、不純物および汚染物質を除去するために、例えば、0.2ミクロンのフィルターを使用して、濾過することができる。
【0124】
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の治療のために、製剤は、好ましくは、例えば、0.075%〜20%w/wの量の活性成分を含有する局所軟膏またはクリームとして適用される。軟膏に製剤する場合、活性成分はパラフィン系または水混和性軟膏基剤と共に用いることができる。あるいは、活性成分は、水中油型クリーム基剤と共にクリームに製剤化することができる。所望であれば、クリーム基剤の水相は、多価アルコール、すなわち、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG 400を含む)およびその混合物等の2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコールを含むことができる。局所製剤は、望ましくは、皮膚または他の患部を通して活性成分の吸収または浸透を増強する化合物を含むことができる。当該皮膚浸透促進剤の例として、ジメチルスルホキシドおよび関連の類似体が含まれる。
【0125】
本発明の乳剤の油相は、周知の方法で周知の成分から構成することができる。相は単に乳剤を含み得るが、望ましくは、脂肪もしくは油または脂肪と油の両方と、少なくとも一つの乳剤の混合物を含む。好ましくは、親水性乳剤は、安定剤として作用する親油性乳剤と一緒に含まれる。また、油と脂肪の両方を含むことが好ましい。一緒に、安定剤を伴うまたは伴わない乳剤は、いわゆる乳化ワックスを構成し、油および脂肪と一緒にワックスは、クリーム製剤の油性分散相を形成するいわゆる乳化軟膏基剤を構成する。本発明の製剤に使用するのに適した乳化剤および乳化安定剤として、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、グリセリルモノステアレートおよびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
【0126】
局所適用の一態様では、例えば、治療されるべき末梢ニューロンに隣接している皮膚表面、粘膜等の標的領域に、有効量の本発明の医薬組成物を投与することが望ましい。この量は、一般的に治療されるべき領域、使用が診断用、予防用または治療用であるかどうか、症状の重症度、および使用される局所ビヒクルの性質に依存して、適用ごとに、約0.0001mg〜約1gの本発明の化合物の範囲である。好ましい局所製剤は軟膏であり、約0.001〜約50mgの活性成分が、軟膏基剤の1ccあたりに使用される。医薬組成物は、経皮組成物または経皮送達デバイス(「パッチ」)として処方することができる。当該組成物は、例えば、バッキング、活性化合物リザーバ、制御膜、ライナーおよび接触接着剤を含む。当該経皮パッチは、、所望される本発明の化合物の連続的拍動、またはオンデマンド送達を提供するために使用してもよい。
【0127】
本発明の化合物の水性懸濁液(例えば、式Iの化合物またはその実施形態)は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合して活性物質を含む。当該賦形剤として、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴム等の懸濁化剤、および天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)等の分散剤または湿潤剤、脂肪酸とアルキレンオキシドの縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来する部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられる。水性懸濁液はまた、エチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエート等の1つ以上の保存剤、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤およびスクロースまたはサッカリン等の1つ以上の甘味剤を含むことができる。
【0128】
本発明の化合物(例えば、式Iの化合物またはその実施形態)の製剤は、滅菌注射用水性または油性懸濁液等の滅菌注射用製剤の形態であってもよい。当該懸濁液は、上述した適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、当該技術分野に従って配合することができる。滅菌注射用製剤はまた、1,3−ブタンジオール中溶液等の、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌の注射可能な溶液または懸濁液であってもよく、または凍結乾燥粉末として調製されてもよい。使用することができる許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として通常使用することができる。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸等の脂肪酸も同様に注射剤の調製に使用することができる。
【0129】
単一剤形を作製するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、治療される宿主および特定の投与様式に依存して変化する。例えば、ヒトへの経口投与を意図した徐放性製剤は、適切で都合の良い量の担体物質と配合された約1〜1000mgの活性物質を含むことができ、全組成物の約5〜約95%に変化させることができる(重量:重量)。医薬組成物は、投与のために容易に測定可能な量を提供するように調製することができる。例えば、静脈内注入のために意図された水溶液は、約30mL/時間の速度で適切な体積の注入が起こり得るように、溶液1mLあたり約3〜500μgの活性成分を含むことができる。
【0130】
非経口投与に適した製剤は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および意図するレシピエントの血液と等張にする溶質を含むことができる非水性滅菌注射溶液、ならびに懸濁化剤および増粘剤を含んでいてもよい水性および非水性滅菌注射溶液を含む。
【0131】
眼への局所投与に適した製剤はまた、活性成分が適切な担体、特に活性成分のための水性溶媒中に溶解または懸濁された点眼剤を含む。活性成分は、好ましくは、約0.5〜20%w/w、例えば約0.5〜10%w/w、例えば、約1.5%w/wの濃度で、当該製剤中に存在する。
【0132】
口内の局所投与に適した製剤には、風味付け基材、通常はスクロースおよびアカシアまたはトラガカントに活性成分を含むトローチ剤、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシア等の不活性基剤に活性成分を含む錠剤、ならびに適切な液体担体中に活性成分を含む洗口剤を含む。
【0133】
直腸投与のための製剤は、例えばココアバターまたはサリチル酸塩を含む適切な基材を有する坐薬として提示することができる。
【0134】
肺内または経鼻投与に適した製剤は、粒径が例えば、0.1〜500ミクロン(0.5、1、30ミクロン、35ミクロン等の、増分ミクロンで0.1〜500ミクロンの範囲の粒径を含む)であり、肺胞嚢に達するように、鼻腔を通って急速に吸入または口を通って吸入することによって投与される。適当な製剤は、活性成分の水性または油性溶液を含む。エアロゾルまたは乾燥粉末の投与に適した製剤は、従来の方法に従って調製することができ、例えば、下記の障害の治療に使用される化合物等の他の治療剤と共に送達することができる。
【0135】
製剤は、単位用量または複数回の用量容器、例えば密封アンプルおよびバイアルに包装することができ、注射用に使用直前に、滅菌液体担体、例えば水だけを添加すればよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。即席の注射溶液および懸濁液を、前述した種類の滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製する。好ましい単位投与製剤は、活性成分の本明細書に上記した一日用量または一日単位の副用量、またはその適切な画分を含むものである。
【0136】
結合標的が脳に位置する場合、本発明の特定の実施形態は、血液脳関門を横断する式Iの化合物(またはその実施形態)を提供する。ある神経変性疾患は、式Iの化合物(またはその実施形態)が容易に脳に導入することができるように、血液脳関門の透過性の増大と関連している。血液脳関門が無傷のままである場合には、いくつかの当該技術分野で周知の手法が、それを横切って分子を輸送するために存在し、限定されないが、物理的方法、脂質に基づく方法、ならびに受容体およびチャネルに基づく方法が挙げられる。
【0137】
血液脳関門を横切って、式Iの化合物(またはその実施形態)を輸送する物理的方法は、限定されないが、完全に血液脳関門を回避する、または血液脳関門に開口部を作成することが挙げられる。
【0138】
回避方法として、限定されないが、脳への直接注射(例えば、Papanastassiouら、Gene Therapy 9:398−406、2002を参照)、間質性注入/対流増加送達(例えば、Boboら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:2076−2080、1994を参照)、および脳に送達デバイスを移植すること(例えば、Gillら、Nature Med.9:589−595、2003;およびGliadel Wafers(商標)、Guildford.
【0139】
Pharmaceuticalを参照)が挙げられる。関門の開口部を作成する方法として、限定されないが、超音波(例えば、米国特許出願公開第2002/0038086号)、浸透圧(例えば、高張マンニトールの投与による(Neuwelt,E.A.、Implication of the Blood−Brain Barrier and its Manipulation、Volume1および2、Plenum Press、N.Y.、1989))、および例えば、ブラジキニンまたは透過剤A−7による透過化(例えば、米国特許第5,112,596号、同第5,268,164号、同第5,506,206号、および同第5,686,416号を参照)が挙げられる。
【0140】
血液脳関門を横切って、式Iの化合物(またはその実施形態)を輸送する脂質ベースの方法として、限定されないが、血液脳関門の血管内皮上の受容体に結合する抗体結合フラグメントに結合されたリポソーム中に式Iの化合物(またはその実施形態)をカプセル化すること(例えば、米国特許出願公開第2002/0025313号を参照)、および低密度リポタンパク質粒子(例えば、米国特許出願公開第2004/0204354号を参照)中にまたはアポリポタンパク質E(例えば、米国特許出願公開第2004/0131692を参照)中に式Iの化合物(またはその実施形態)をコーティングすることが挙げられる。
【0141】
血液脳関門を横切って式Iの化合物(またはその実施形態)を輸送する受容体およびチャネルに基づく方法として、限定されないが、血液脳関門の透過性を増加させる糖質コルチコイド遮断剤を使用すること(例えば、米国特許出願公開第2002/0065259号、同第2003/0162695号、および同第2005/0124533号を参照)、カリウムチャネルを活性化すること(例えば、米国特許出願公開第2005/0089473号を参照)、ABC薬物トランスポーターの阻害(例えば、米国特許出願公開第2003/0073713号を参照)、式Iの化合物(またはその実施形態)をトランスフェリンでコーティングし、一つ以上のトランスフェリン受容体の活性を調節すること(例えば、米国特許出願公開第2003/0129186号を参照)、ならびに抗体のカチオン化(例えば、米国特許第5,004,697号を参照)が挙げられる。
【0142】
脳内使用のために、特定の実施形態では、化合物は、ボーラス注射が許容可能であり得るが、CNSの流体リザーバに注入することによって連続的に投与することができる。阻害剤は、脳の脳室に投与することができ、またはさもなければCNSもしくは髄液内に導入することができる。投与は、留置カテーテル、ポンプ等の連続的な投与方法を用いて行うことができ、または、例えば、持続放出ビヒクルの脳内注入等の注入によって投与することができる。より具体的には、阻害剤は、慢性的に移植カニューレを通して注入され得るか、または浸透圧ミニポンプの助けを借りて慢性的に注入することができる。脳室に小さな管を通してタンパク質を送達する皮下ポンプが利用できる。極めて精巧なポンプは、皮膚を介して補充することができ、その送達速度は外科的介入なしに設定することができる。皮下ポンプ装置または完全に埋め込まれた薬物送達系によって連続的な脳室内注入を伴う好適な投与プロトコルおよび送達システムの例は、Harbaugh,J.Neural TransmSuppl.24:271、1987;およびDeYebenesら、Mov.Disord.2:143、1987に記述があるように、アルツハイマー病患者、パーキンソン病の動物モデルに、ドーパミン、ドーパミンアゴニストおよびコリン作動性アゴニストを投与するために使用されているものである。
【0143】
本発明で使用される式Iの化合物(またはその実施形態)は、医学的実用性に合わせた様式で製剤化され、投薬され、投与される。ここで考慮する要因として、治療される特定の障害、治療される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床条件、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与スケジュール、および医師に周知の他の要因が挙げられる。式Iの化合物(またはその実施形態)は、必要に応じて問題の障害を予防または治療するために現在使用されている1つ以上の薬剤と共に製剤化してもよい。当該他の薬剤の有効量は、製剤に存在する本発明の化合物の量、障害または治療の種類、および上述のその他の要因に依存する。
【0144】
これらは、一般的に、同じ用量および本明細書に記載の投与経路、本明細書に記載の約1〜99%の用量、または任意の用量で、経験的/臨床的に適切であると判断された任意の経路で使用される。
【0145】
疾患の予防または治療のために、式Iの化合物(またはその実施形態)の好適な用量は(単独で、または他の薬剤と組み合わせて使用される場合)、治療される疾患の種類、化合物の特性、疾患の重症度および経過、化合物は予防または治療目的で投与されるのか、以前の治療、患者の病歴および化合物に対する反応、および主治医の裁量に依存する。化合物は、患者に、一回でまたは一連の治療にわたって患者に適切に投与される。疾患の種類および重症度に応じて、約1μg/kg〜15mg/kg(例えば、0.1mg/kg〜10mg/kg)の化合物を、例えば、1回または複数の別個の投与による、または連続注入による、患者への投与の最初の候補用量とすることができる。1つの典型的な一日の投与量は、上記の要因に応じて、約1μg/kg〜100mg/kg以上の範囲にある。数日間以上にわたる繰り返し投与について、疾患の症状に望まれる抑制が生じるまで、条件に応じて、治療が一般的に持続される。式Iの化合物(またはその実施形態)の一つの例示的な用量は、約0.05mg/kg〜10mg/kgの範囲にある。したがって、約0.5mg/kg、2.0mg/kg、4.0mg/kg、または10mg/kg(またはそれらの任意の組み合わせ)の1つ以上の用量を患者に投与してもよい。当該用量は、(例えば、抗体を約2〜約20回、または例えば6回、患者に投与するように)例えば、毎週または3週間毎に間欠的に投与することができる。最初のより高い負荷用量の投与後に1回以上の低用量を投与してもよい。典型的な投与計画は、約4mg/kgの初期負荷用量を投与し、次に毎週の維持用量の約2mg/kgの化合物を投与することを含む。しかし、他の投薬レジメンも有用であり得る。この治療の進行は従来の技術およびアッセイによって容易にモニターされる。
【0146】
他の典型的な一日用量は、上記の要因に応じて、例えば、約1g/kg〜最大100mg/kg以上(例えば、約1μg/kg〜1mg/kg、約1μg/kg〜約5mg/kg、約1mg/kg〜10mg/kg、約5mg/kg〜約200mg/kg、約50mg/kg〜約150mg/mg、約100mg/kg〜約500mg/kg、約100mg/kg〜約400mg/kg、および約200mg/kg〜約400mg/kg)の範囲にあってもよい。典型的には、投与によって治療される疾患または病態の1つ以上の症状が改善される、または最適には取り除かれるまで、臨床医が化合物を投与する。この治療の進行は、従来のアッセイによって容易にモニターされる。本明細書に提供される1つ以上の薬剤を、一緒にまたは異なる時間に投与されてもよい(例えば、1つの薬剤は、第二の薬剤の投与前に投与される)。1つ以上の薬剤が、異なる技術を用いて対象に投与されてもよい(例えば、1つの薬剤は経口投与され、第二の薬剤は、筋肉内注射または鼻腔内に投与される)。1つ以上の薬剤が対象に同時に薬理学的効果を有するように、1つ以上の薬剤を投与することができる。あるいは、1つ以上の第二の投与剤(例えば、1、2、3、または4つの第二の投与される薬剤)の投与の前に、最初に投与された薬剤の薬理学的活性が切れているように、1つ以上の薬剤を投与することができる。
【0147】
C. 適応症および治療の方法
【0148】
本発明の化合物は、哺乳動物(例えば、ヒト)の電位依存性ナトリウムチャネルを通るイオン流出を制御し、好ましくは、阻害する。任意の当該制御は、イオン流出を部分的または完全に阻害または予防するかにかかわらず、本明細書では、「ブロッキング」を意味することがあり、対応する化合物が「遮断薬」または「阻害剤」を意味することがある。一般に、本発明の化合物は、ナトリウムチャネルの電位依存性活性を阻害することによって、ナトリウムチャネルの活性を下方に調節し、および/またはイオン流出等のナトリウムチャネル活性を防ぐことによって、細胞膜を横切るナトリウムイオンの流出を低減または防ぐ。
【0149】
本発明の化合物は、電位依存性ナトリウムチャネルを通るイオン流出を阻害する。一態様では、化合物は、ナトリウムチャネルの状態または周波数に依存した調整剤であり、静止/閉状態については低い親和性を、不活性状態については高い親和性を有する。いかなる特定の理論に拘束されるものではないが、これらの化合物は、他の状態依存性ナトリウムチャネル遮断薬について記載されたもの(Cestele,S.ら、前掲)と同様のチャネルのナトリウムが伝導している孔の内部空洞に位置する重畳領域と相互作用する可能性があることが考えられる。これらの化合物はまた、内部空洞の外側の部位と相互作用し、チャネルの孔を通るナトリウムイオン伝導性にアロステリックな効果を有する可能性も高い。
【0150】
これらの結果のいずれかは、最終的に、これらの化合物により提供される全体的な治療上の利益に貢献し得る。
【0151】
したがって、本発明の化合物は、ナトリウムチャネル遮断薬であり、異常な電位依存性ナトリウムチャネルの生物学的活性の結果であり、または電位依存性ナトリウムチャネルの生物学的活性の調節によって改善され得るすべての疾患を含む、哺乳動物、例えばヒト、およびその他の生物の疾患および病態を治療するのに有用である。特に、本発明の化合物、すなわち、式(I)の化合物および実施形態および(またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、同位体、薬学的に許容可能な塩、またはプロドラッグ)は、哺乳動物、例えばヒトの疾患および病態の治療に有用であり、当該疾患および病態は異常な電位依存NaV1.7生物活性の結果であり、またはNaV1.7生物活性を調整、好ましくは阻害することによって、改善され得る。特定の態様では、本発明の化合物は、NaV1.5よりNaV1.7を選択的に阻害する。
【0152】
本明細書で定義されるように、ナトリウムチャネル媒介性疾患または病態は、哺乳動物、好ましくはヒトの疾患または病態を意味し、ナトリウムチャネルの調節時に改善され、限定されないが、疼痛、てんかん、不安症、うつ病および双極性疾患等の中枢神経の病態、不整脈、心房細動および心室細動等の心血管の病態、むずむず脚症候群および筋肉の麻痺または破傷風等の神経筋の病態、脳卒中、神経外傷および多発性硬化症に対する神経保護、肢端紅痛症(erythromyalgia)および家族性直腸痛症候群等のチャネル病が挙げられる。
【0153】
一態様では、本発明は、治療を必要とする哺乳動物、例えばヒトに、有効量のナトリウムチャネル遮断薬、特に阻害剤を投与することによって、哺乳動物、好ましくはヒトのナトリウムチャネル媒介性疾患、好ましくは、疼痛、てんかん、不安症、うつ病および双極性疾患等の中枢神経病態、不整脈、心房細動および心室細動等の心血管の病態、むずむず脚症候群および筋肉の麻痺または破傷風等の神経筋の病態、脳卒中、神経外傷および多発性硬化症に対する神経保護、ならびに肢端紅痛症(erythromyalgia)および家族性直腸痛症候群等のチャネル病に関係する疾患および病態を治療するための化合物および医薬組成物および化合物および医薬組成物の使用方法に関する。
【0154】
ナトリウムチャネルを媒介する疾患または病態として、HIVに関連した疼痛、HIV治療による神経障害、三叉神経痛、舌咽神経痛、転移性浸潤に続発する神経障害、有痛脂肪症、視床病変、高血圧、自己免疫疾患、喘息、薬物中毒(例えば、あへん剤、ベンゾジアゼピン、アンフェタミン、コカイン、アルコール、ブタン吸入)、アルツハイマー病、認知症、加齢に伴う記憶障害、コルサコフ症候群、再狭窄、排尿障害、尿失禁、パーキンソン病、脳虚血、神経症、胃腸の疾患、鎌状赤血球貧血、移植拒絶反応、心不全、心筋梗塞、再灌流障害、間欠性跛行、狭心症、痙攣、呼吸障害、脳や心筋性虚血、QT延長症候群、カテコラミン作動性(Catecholeminergic)多形性心室頻拍、眼疾患、痙性、痙性対麻痺、筋障害、重症筋無力症、先天性異常筋強直症、高カリウム性周期性四肢麻痺、低カリウム性周期性四肢麻痺、脱毛症、不安障害、精神病性障害、躁病、妄想病、季節性情動障害、パニック障害、強迫性障害(OCD)、恐怖症、自閉症、アスペルガー症候群、レット症候群、崩壊性障害、注意欠陥障害、攻撃性、衝動制御障害、血栓症、子癇前症(pre clampsia)、うっ血性心不全、心停止、フリードライヒ失調症、脊髄小脳失調症、脊髄症、神経根障害、全身性エリテマトーデス、肉芽腫性疾患、オリーブ橋小脳変性症、脊髄小脳失調、発作性運動失調症、筋波動症、進行性淡蒼球萎縮症、進行性核上性麻痺および痙縮、脳外傷、脳浮腫、水頭症損傷(hydrocephalus injury)、脊髄損傷、神経性無食欲症、過食症、プラダー・ウィリー症候群、肥満症、視神経炎、白内障、網膜出血、虚血性網膜症、網膜色素変性症、急性および慢性緑内障、黄斑変性症、網膜動脈閉塞症、舞踏病、ハンチントン舞踏病、脳浮腫、直腸炎、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、熱感受性、サルコイドーシス、過敏性大腸症候群、トゥーレット症候群、レッシュ・ナイハン症候群、ブルガダ(Brugado)症候群、リドル症候群、クローン病、多発性硬化症および多発性硬化症(MS)に関連した疼痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、散在硬化症、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、シャルコー‐マリー‐ツース症候群、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、軟骨石灰症、アテローム性動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、筋強直性ジストロフィー、筋ジストロフィー、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、精神障害、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒関連疾病、家族性肢端紅痛症、原発性紅痛症、直腸痛、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、熱性痙攣、欠神発作(小発作)、筋けいれん、脱力発作、間代発作、レノックス・ガストー(Lennox Gastaut)、ウェスト症候群(点頭てんかん)、多耐性発作(multiresistant seizure)、発作予防(抗てんかん)、家族性地中海熱、痛風、むずむず脚症候群、不整脈、線維筋痛症、脳卒中または神経性外傷に起因する虚血性条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動および心室細動および全般的または局所的麻酔薬も挙げられる。
【0155】
本明細書で使用される用語「疼痛」はすべてのカテゴリの痛みを意味し、限定されないが、神経因性疼痛、炎症性疼痛、侵害受容性疼痛、特発性の痛み、神経痛様疼痛、口腔顔面痛(orofacial pain)、やけどの痛み、口腔灼熱症候群、体の痛み、内臓痛、口腔顔面痛(myofacial pain)、歯痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、慢性局所疼痛症候群(CRPS)、反射性交感神経性ジストロフィー、腕神経叢引き抜き、神経因性膀胱、急性疼痛(筋骨格系と術後の痛み等)、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛、頭部の痛みに関連付けられる状態、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、末梢神経損傷、発作後の痛み、視床病変、神経根障害、HIVの痛み、帯状疱疹後疼痛、非心臓性胸痛、過敏性腸症候群、腸疾患、および消化不良に関連付けられる疼痛、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0156】
さらに、ナトリウムチャネル遮断薬は、疼痛の他に、臨床用途を有する。したがって、本発明はまた、化合物、医薬組成物、および、癌およびそう痒症(かゆみ)等の疾患または病態を治療するための化合物および医薬組成物の使用方法に関する。
【0157】
一般的にかゆみとして知られているそう痒症は、一般的な皮膚病態である。そう痒症の正確な原因は複雑であり、完全には理解されていないが、長い間、かゆみは、疼痛を媒介するものと同様の感覚ニューロン、特にC線維が関与しているという証拠があった(Schmelz,M.ら、J.Neurosci.(1997)、17:8003−8)。特に、電位開口型ナトリウムチャネルを通るナトリウム流入は、皮膚からのかゆみの感覚の伝播に必須であると考えられている。かゆみの刺激の伝達が、結果として、掻きたい欲求または反射作用を生み出す不快な感覚となる。
【0158】
かゆみを誘発する複数の原因と電気経路が知られている。ヒトでは、そう痒症は、異なる集団のC線維を活性化するムクナイン(mucunain)等のヒスタミンまたはPAR−2アゴニストによって誘発される可能性がある(Namer,B.ら、J.Neurophysiol.(2008)、100:2062−9)。多様な神経栄養ペプチドが動物モデルにおいてかゆみを媒介することが知られている(Wang,H.およびYosipovitch,G.、International Journal of Dermatology(2010)、49:1:11)。かゆみはまた、オピオイドによっても誘発される可能性があり、疼痛反応とは異なる薬理学の証拠である。
【0159】
皮膚からの重複感覚入力から部分的に生じるかゆみと痛みの反応との間に複雑な相互作用が存在し(Ikoma,A.ら、Arch.Dermatol.(2003)、139:1475−8)、このかゆみと痛みの反応は、痛みやかゆみの両方の多様な病因からも生じる。疼痛反応は、中枢性感作を増強することによってかゆみを悪化させる可能性があるか、痛みを伴う引掻きの抑制につながる可能性がある。特に、帯状疱疹後かゆみの場合のように、疼痛反応が不在の場合に慢性的なかゆみの重症の形態が発生する(Oaklander,A.L.ら、Pain(2002)、96:9:12)。
【0160】
本発明の化合物はまた、そう痒症の治療に有用であり得る。電位開口型ナトリウムチャネル、特にNaV1.7の阻害剤でかゆみを治療するための理論的根拠は以下である。
【0161】
1)そう痒作動性(pruritinergic)刺激物質を感知するC線維の電気的活動の伝播は、電位開口型ナトリウムチャネルを通ってナトリウムが入る必要がある。
【0162】
2)NaV1.7はC線維およびヒトの皮膚のケラチノサイト(kerotinocyte)に発現する(Zhao,P.ら、Pain(2008)、139:90−105)。
【0163】
3)肢端紅痛症を引き起こすNaV1.7(L858F)の機能獲得型変異は、また、慢性的なかゆみも引き起こす(Li,Y.ら、Clinical and Experimental Dermatology(2009)、34:e313−e4)。
【0164】
4)局所麻酔薬リドカイン等のナトリウムチャネル遮断薬による治療で、慢性的なかゆみを軽減することができる(Oaklander,A.L.ら、Pain(2002)、96:9−12;Villamil,A.G.ら、The American Journal of Medicine(2005)、118:1160−3)。これらの報告では、リドカインは静脈内投与または局所に投与すると有効であった(リドダームパッチ)。リドカインは、達成、全身投与したときに達成される血漿中濃度で複数の作用を有することができるが、局所的に投与すると、血漿中濃度は約1μMにしかならない(Center for Drug Evaluation and Research NDA 20−612)。これらの濃度では、リドカインは、ナトリウムチャネルブロックに選択的であり、動物モデルのC線維の自発的電気活動および痛みの反応を阻害する(Xiao,W.H.およびBennett,G.J..Pain(2008)、137:218−28)。かゆみまたは皮膚の炎症の種類として、限定されないが、
a)乾癬性そう痒症、血液透析によるかゆみ、水性(aguagenic)そう痒症および皮膚障害によるかゆみ(例えば、接触性皮膚炎)、全身性障害、末梢神経障害、心因性の要因またはその組み合わせ、
b)アレルギー反応、虫刺され、過敏症(例えば、乾燥肌、にきび、湿疹、乾癬)、炎症性病態または傷害によるかゆみ
c)外陰部前庭炎に関連するかゆみ、ならびに
d)例えば、抗生物質、抗ウイルス剤や抗ヒスタミン薬等別の治療薬の投与からの皮膚刺激や炎症作用が挙げられる。
【0165】
本発明の化合物は、また、哺乳類、好ましくはヒト前立腺癌(腺癌)、乳癌、卵巣癌、精巣癌、および甲状腺腫瘍等の、ホルモン感受性癌等の特定の癌の治療に有用である。電位開口型ナトリウムチャネルは、前立腺癌および乳癌細胞に発現されることが実証されている。新生児のNaV1.5の増加は、ヒトの乳癌の転移プロセスの不可欠な部分として発生し、転移性の表現型の新規のマーカーと治療標的の両方として役立つことができる(Clin.Cancer Res.(2005)、Aug.1;11(15):5381−9)。電位開口型ナトリウムチャネルα−サブユニット、特にNaV1.7の機能的発現は、in vitroの前立腺癌(CaP)の強い転移能に関連する。電位開口型ナトリウムチャネルα−サブユニットの免疫染色は、ナトリウムチャネルαサブユニットに特異的な抗体を使用して、前立腺組織で明らかであり、非CaP患者に対しCaP患者で顕著に強かった(Prostate Cancer Prostatic Dis.、2005;8(3):266−73)。Diss,J.K.J.ら、Mol.Cell.Neurosci.(2008)、37:537−547およびKis−Toth,K.ら、The Journal of Immunology(2011)、187:1273−1280も参照。
【0166】
一実施形態では、上記を考慮して、本発明は、哺乳動物のナトリウムチャネルを媒介する疾患、特に疼痛の治療またはその発症から哺乳動物を保護する方法であって、その必要のある哺乳動物、特にヒトに、本発明の治療有効量の化合物または治療有効量の本発明の化合物を含む医薬組成物を投与することを含み、化合物は、1つ以上の電位依存性ナトリウムチャネルの活性を調節する方法を提供する。
【0167】
本発明の別の実施形態では、哺乳動物、好ましくはヒトの疾患または病態を治療する方法であり、疾患または病態は、疼痛、うつ病、心血管疾患、呼吸器疾患、精神疾患、およびその組み合わせから成る群から選択され、方法は、治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の本発明の化合物の実施形態を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒もしくはプロドラッグとして投与すること、または治療有効量の本発明の化合物を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒もしくはプロドラッグとして含み、ならびに薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0168】
当該実施形態の1つの実施形態は、疾患または病態が、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、神経因性膀胱、潰瘍性大腸炎、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、末梢神経損傷、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0169】
当該実施形態の別の実施形態は、疾患または病態は、HIVに関連した疼痛、HIV治療による神経障害、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、熱感受性、トサルコイドーシス(tosarcoidosis)、過敏性腸症候群、クローン病、多発性硬化症(MS)に関連した疼痛、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒関連疾病、家族性肢端紅痛症、原発性肢端紅痛症、家族性直腸痛、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、むずむず症候群、不整脈、線維筋痛症、脳卒中または神経外傷に起因する虚血性条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動および心室細動から成る群から選択される。
【0170】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物の疼痛を予防するのではなく治療する方法であり、方法は、治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の本発明の化合物を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬剤的に許容可能な塩、溶媒またはプロドラッグとして投与すること、または治療有効量の本発明の化合物を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬剤的に許容可能な塩、溶媒またはプロドラッグとして含み、ならびに薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0171】
当該実施形態の一実施形態は、疼痛は、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌性疼痛、化学療法による疼痛、外傷による疼痛、手術の痛み、手術後の痛み、出産の痛み、陣痛、歯痛、慢性的疼痛、持続性疼痛、末梢神経を介した疼痛、中枢神経を介した疼痛、慢性頭痛、片頭痛、副鼻腔炎性頭痛、緊張型頭痛、幻肢痛、末梢神経障害、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、ユージニア(eudynia)、家族性肢端紅痛症、原発性肢端紅痛症、家族性直腸痛または線維筋痛症、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。
【0172】
当該実施形態の別の実施形態は、方法であって、疼痛はHIV、HIV治療による神経障害、熱感受性、トサルコイドーシス(tosarcoidosis)、過敏性腸症候群、クローン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、糖尿病性神経障害、末梢神経障害、関節リウマチ、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、発作性ジストニア、筋無力症候群、筋緊張症、悪性高熱症、嚢胞性線維症、偽アルドステロン症、横紋筋融解症、甲状腺機能低下症、双極性うつ病、不安症、統合失調症、ナトリウムチャネル毒素関連疾病、神経因性膀胱、潰瘍性大腸炎、癌、てんかん、部分的および全般的強直性発作、むずむず脚症候群、不整脈、脳卒中または神経外傷にに起因する虚血条件下での神経保護、頻脈性不整脈、心房細動および心室細動から選択される疾患または病態に関連する、方法である。
【0173】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物、好ましくはヒトの疼痛を、哺乳動物の電位依存性ナトリウムチャネルを通るイオン流束を阻害することによって治療する方法であり、方法は、治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の本発明の化合物の実施形態を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒またはプロドラッグとして投与すること、または治療有効量の本発明の化合物を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬剤的に許容可能な塩、溶媒またはプロドラッグとして含み、ならびに薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0174】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物、好ましくはヒトのそう痒症を治療する方法であり、方法は、治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の本発明の化合物の実施形態を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒またはプロドラッグとして投与すること、または治療有効量の本発明の化合物を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬剤的に許容可能な塩、溶媒またはプロドラッグとして含み、ならびに薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0175】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物、好ましくはヒトの癌を治療する方法であり、方法は、治療を必要とする哺乳動物に、治療有効量の本発明の化合物の実施形態を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒またはプロドラッグとして投与すること、または治療有効量の本発明の化合物を、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物として、またはその薬剤的に許容可能な塩、溶媒またはプロドラッグとして含み、ならびに薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0176】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物の細胞内の電位依存型ナトリウムチャネルを通るイオン流出を減少させる方法であり、方法は、細胞を、本発明の化合物の実施形態であって、上述のように、その立体異性体、エナンチオマーもしくは互変異性体、またはその混合物、またはその薬剤的に許容可能な塩、その溶媒またはプロドラッグとしての実施形態に接触させることを含む。
【0177】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物の第二の電位開口型ナトリウムチャネルより、第一の電位開口型ナトリウムチャネルを選択的に阻害する方法であり、方法は、哺乳動物に、阻害量の式(I)の化合物、または式(I)の実施形態を投与することを含む。
【0178】
本発明の別の実施形態は、NaV1.5と比較して、哺乳動物または哺乳動物のNaV1.7を選択的に阻害する方法であり、方法は、阻害量の式(I)の化合物、またはその実施形態の化合物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む。
【0179】
哺乳動物の疾患および病態の治療に関連して記載される上記実施形態のそれぞれについて、本発明は、また、当該疾患および病態の治療に医薬品として使用する式Iの化合物またはその実施形態を関連して企図する。
【0180】
哺乳動物の疾患および病態の治療に関連して記載される上記実施形態のそれぞれについて、本発明はまた、当該疾患および病態を治療する医薬品の製造のために、式Iまたはその実施形態を関連して企図する。
【0181】
本発明の別の実施形態は、電位依存性ナトリウムチャネルを調節する際に試験化合物の効果を決定するときにin vitroまたはin vivoアッセイの標準または対照として、式(I)の化合物を使用する方法である。
【0182】
本発明の別の実施形態は、式(I)の化合物は、原子質量または質量数が異なる原子によって置き換えられる1つ以上の原子をその中に有することによって同位体標識される。当該同位体標識(すなわち、放射性標識)された式(I)の化合物は、本発明の範囲内にあるものとする。式(I)の化合物に組み込むことができる同位体の例として、限定されないが、それぞれ、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、および125I等の水素、炭素、窒素、酸素、リン酸、硫黄、フッ素、塩素、およびヨウ素の同位体が挙げられる。これらの同位体標識化合物は、例えば、ナトリウムチャネルの活動部位または様式、またはナトリウムチャネル、特にNaV1.7の活動の薬理学的に重要な部位との結合親和性を特徴付けることによって、化合物の有効性の決定または測定を補助するのに有用である。例えば、放射性同位体を組み込む、特定の式(I)の同位体標識化合物は、薬物および/または基質組織分布の研究に有用である。放射性同位元素トリチウム、すなわちH、および炭素−14、すなわち14Cは、組込みの容易さおよび検出法が既にあるという観点から、当該目的に特に有用である。
【0183】
重水素、すなわちH等のより重い同位体での置換により、より大きい代謝安定性から生じる特定の治療の利点を得ることができ、例えば、in vivoの半減期を増加し、または投与量要件を減少し、したがって、いくつかの状況で好ましいことがある。
【0184】
11C、18F、15Oおよび13N等の陽電子放出同位体での置換は、基質受容体占有率を調べるために陽電子放出断層撮影(PET)に有用である。式(I)の同位体標識化合物は、かつて採用した非標識の試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を使用して当業者に周知の従来の技術、または以下に述べる実施例に記載されるものに類似した方法によって、一般的に調製することができる。
【0185】
化合物の試験
【0186】
特にナトリウムチャネルのイオン流出を媒介すること、特に阻害する場合に、本発明の化合物の評価は、以下に記載のアッセイを使用して決定することができる。あるいは、ヒトの病態および疾患を治療する化合物の評価は、疼痛を治療する化合物の有効性を示すために業界標準の動物モデルで確立することができる。ヒトの神経因性疼痛病態の動物モデルが開発されており、官能試験によって評価することができる持続時間にわたって、再現可能な感覚消失(異痛症、痛覚過敏、および自発痛)になる。存在する機械、化学、および温度誘発性アロディニアおよび痛覚刺激の程度を確立することによって、ヒトに観察されるいくつかの生理病理学条件をモデル化し、薬物療法の評価を可能にすることができる。
【0187】
末梢神経損傷のラットのモデルでは、損傷した神経の異所性活動は、疼痛の行動的兆候に対応する。これらのモデルでは、ナトリウムチャネル遮断薬および局所麻酔薬リドカインの静脈内の適用によって、異所性活動を抑制し、一般的な行動および運動機能に影響しない濃度で触覚異痛症を逆転させることができる(Mao,J.およびChen,L.L、Pain(2000)、87:7−17)。これらのラットモデルに有効な用量の相対スケーリングにより、ヒトに有効であることが示された類似の用量になる(Tanelian,D.L.およびBrose,W.G.、Anesthesiology(1991)、74(5):949−951)。さらに、皮膚パッチの形で適用されるリドカインであるリドダーム(登録商標)は現在、帯状疱疹後神経痛の治療にFDAの認証を受けている(Devers,A.およびGlaler,B.S.、Clin.J.Pain(2000)、16(3):205−8)。
【0188】
本発明により、治療薬として有用なナトリウムチャネル調節剤を識別するためのさまざまな手段が簡単に得られる。ナトリウムチャネルのモジュレーターの識別は、様々なin vitroおよび in vivoアッセイ、例えば、電流測定、膜電位測定、イオン流出の測定(例えば、ナトリウムまたはグアニジニウム)、ナトリウム濃度の測定、第二のメッセンジャーおよび転写レベルの測定を使用して、ならびに例えば電位感受性色素、放射性トレーサーおよびパッチ・クランプの電気生理学を使用して評価することができる。
【0189】
当該1つのプロトコルは、ナトリウムチャネルの活動を調節する能力について化学薬品をスクリーニングすることに関係し、それにより調節剤として識別する。
【0190】
Beanら、J.General Physiology(1983)、83:613−642、およびLeuwer,M.ら、Br.J.Pharmacol(2004)、141(1):47−54に記載の典型的なアッセイは、パッチ・クランプ技術を使用してチャネルの行動を研究する。当該技術は、当業者に周知であり、現在の技術を使用して、ナトリウムチャネル遮断薬を調節する能力について、化合物を評価するための低または中程度のスループットアッセイに発展し得る。
【0191】
試験混合物のスループットは、使用されるスクリーニングアッセイの選択に重要な考慮事項である。数十万の化合物を試験するいくつかの戦略では、低いスループット方法を使用することは望ましくない。いくつかの場合では、限られた数の化合物間の重要な差を識別するのに低スループットでも十分である。特定のナトリウムチャネル調節化合物を識別するために、いくつかのアッセイの種類を組み合わせることが必要であることが多いであろう。
【0192】
パッチクランプ法を使用した電気生理学的アッセイは、Beanら、前掲およびLeuwerら、前掲に記載のように、ナトリウムチャネル化合物の相互作用の詳細な特徴化のゴールドスタンダードとして受け入れられている。1日あたり2〜10個の化合物を比較することができる手動の低スループットスクリーニング(LTS)方法、1日あたり20〜50個のパッチ(すなわち化合物)の現在開発されている自動培地スループットスクリーニング(MTS)、および1日あたり1000〜3000個のパッチ(すなわち化合物)の自動高スループットスクリーニング(HTS)を可能にするMolecular Devices Corporation(サニーベール、カリフォルニア州)の技術がある。
【0193】
ある自動パッチ・クランプシステムは、創薬を加速させる平面電極技術を使用する。平面電極は、高抵抗の細胞付着シール、次に従来の記録に匹敵する安定した低ノイズホールセル記録によって達成することができる。適切な計測器はPatchXpress 7000A(Axon Instruments Inc、ユニオンシティ、カリフォルニア州)である。様々な細胞系および培養技術は、付着細胞ならびに懸濁液で自発的に成長する細胞を含み、シール成功率および安定性に位置している。高いレベルの関連するナトリウムイオンチャネルを安定的に発現する不死化細胞(例えばHEKおよびCHO)は、高密度の懸濁培養に適用することができる。
【0194】
研究者は、開口状態、閉状態または静止状態等のチャネルの特定の状態をブロックする、または開から閉へ、閉から静止もしくは静止から開への移行をブロックする化合物を同定することができるその他のアッセイを選択することができる。当業者は当該アッセイを一般的に知っている。
【0195】
結合アッセイも利用可能である。伝統的な放射フィルターに基づく結合アッセイまたはEvotec OAIグループ会社(ドイツ、ハンブルグ)から市販されている共焦点に基づく蛍光システムが設計に含まれ、両方ともHTSである。
【0196】
放射性流出アッセイを使用することもできる。当該アッセイでは、チャネルを刺激して、ベラトリジンまたはアコニチンで開き、毒素で安定した開状態に保持し、イオン流出を防ぐ能力によってチャネル遮断薬を識別する。アッセイでは、放射性22[Na]および14[C]グアジニウムイオンをトレーサーとして使用できる。生きている細胞のFlashPlateとCytostar−Tプレートは分離ステップを回避し、HTSに適している。シンチレーションプレート技術は、また、HTS適合性に対しての当該方法を向上させている。アッセイの機能的側面のため、情報量はまずまずである。
【0197】
別の形式は、Molecular Dynamics(Amersham Biosciencesの一社、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)から市販されているFLIPRシステム膜電位キット(HTS)を使用して、膜電位の再分布を測定する。当該方法は、遅い膜電位変化に限定される。化合物の蛍光バックグラウンドでいくつかの問題が生じる可能性がある。試験混合物は、細胞膜の流動性に直接影響を与え得、細胞内色素濃度の増加につながる。それでもアッセイの機能的側面のため、情報量はまずまずである。
【0198】
ナトリウム染料を使用して、チャネルを通るナトリウムイオン流入の速度または量を測定できる。当該タイプのアッセイは、潜在的なチャネル遮断薬に関する非常に高度な情報量を提供する。アッセイは機能的で、Na+流入を直接測定する。CoroNa Red、SBFIおよび/またはナトリウム緑(Molecular Probes,Inc.ユージーン、オレゴン州)を使用して、Naの流入を測定することができ、すべてNa反応染料である。それらはFLIPR計測器と組み合わせで使用できる。スクリーン内でのこれらの染料の使用は、以前は文献に記載されていない。カルシウム染料は、また、この形式において可能性を有し得る。
【0199】
別のアッセイでは、FRETに基づく電位センサーを使用して、試験化合物のNa流入を直接ブロックする能力を測定する。市販のHTSシステムとして、VIPR(商標)II FRETシステム(Life Technologies、またはAurora Biosciences Corporation、サンディエゴ、カリフォルニア州、Vertex Pharmaceuticals,Inc.の一社)が挙げられ、同様にAurora Biosciencesから市販されているFRET染料と組み合わせて使用することができる。当該アッセイは、電位変化に対する秒以下の応答を測定する。チャネル機能の修飾因子についての要件はない。アッセイは、脱分極および過分極を測定し、定量化のためのレシオメトリック出力を提供する。当該アッセイのいくらか安価なMTSバージョンは、Aurora BiosciencesのFRET染料と組み合わせて、FLEXstation(商標)(Molecular Devices Corporation)を使用することができる。本明細書に開示された化合物を試験する他の方法もまた、当業者に容易に知られており、使用可能である。
【0200】
痛み、特に慢性的疼痛や、最小限の有害事象で癌およびそう痒症(かゆみ)等の他の病態を緩和するかどうかを判断するために、そのように同定された調節剤に、その後、in vivoモデルの様々な試験を行う。生物学的アッセイの項で以下に記載のアッセイは、本発明の化合物の生物学的活性を評価するのに有用である。
【0201】
典型的には、本発明の化合物の有効性は、そのIC50値(「50%阻害濃度」)によって表され、特定の期間にわたって標的ナトリウムチャネルの活性の50%阻害を達成するのに必要な化合物の量の測定値である。例えば、本発明の代表的な化合物は、本明細書に記載のパッチ電位クランプNaV1.7の電気生理学アッセイで、100ナノモル未満〜10マイクロモル未満のIC50の範囲を実証している。
【0202】
本発明の別の態様では、本発明の化合物はまた、または本明細書に開示される種々の疾患の治療または保護に有用でもある他の化合物を見出すために、比較する目的のための例示的な薬剤として、in vitroまたはin vivo試験に使用することができる。
【0203】
本発明の別の態様は、生体試料または哺乳動物、好ましくはヒトのNaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9活性、好ましくは、NaV1.7活性を阻害することに関し、方法は、哺乳動物、好ましくはヒトに、式(I)の化合物または式Iの化合物を含む医薬組成物を投与すること、または生体試料をそれと接触させることを含む。本明細書で使用する用語「生体試料」は、限定されないが、細胞培養物またはその抽出物、哺乳動物から得られた生検材料またはその抽出物、血液、唾液、尿、糞便、精液、涙、または他の体液またはその抽出物を含む。
【0204】
生体試料のNaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9活性の阻害は、当業者に周知の様々な目的のために有用である。当該目的の例として、限定されないが、生物学的および病理学的現象でのナトリウムイオンチャネルの研究、および新しいナトリウムイオンチャネル阻害剤の比較評価が挙げられる。
【0205】
本発明の化合物(またはその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、同位体、薬学的に許容可能な塩、またはプロドラッグ)および/または薬学的に許容可能な賦形剤および本発明の一つ以上の化合物を含む本明細書に記載の医薬組成物は、哺乳動物のナトリウムチャネル媒介性疾患または病態の治療のための医薬品の調製に使用することができる。
【0206】
D. 併用療法
【0207】
本発明の化合物は、ナトリウムチャネル媒介性の疾患および病態の治療で、本発明の1つ以上の他の化合物または1つ以上の他の治療薬またはそれらの任意の組み合わせと有用に併用してもよい。例えば、本発明の化合物は、限定されないが、以下を含む他の治療薬と併用して同時に、同時に、逐次的に、または別々に投与することができる:
・麻薬性鎮痛薬、例えば、モルヒネ、ヘロイン、コカイン、オキシモルヒネ、レボルファノール、レバロルファン、オキシコドン、コデイン、ジヒドロコデイン、プロポキシフェン、ナルメフェン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、メリピジン(meripidine)、メタドン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィンおよびペンタゾシン、
・非麻薬性鎮痛薬、例えば、アセトメニフェン(acetomeniphen)、サリチル酸塩(例えば、アスピリン)、
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、セレコキシブ、ジクロフェナク、ジフルシナル、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサル、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、ニトロフルルビプロフェン、オルサラジン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スルファサラジン、スリンダク、トルメチンおよびゾメピラク、
・抗けいれん薬、例えば、カルバマゼピン、オクスカルバゼピン、ラモトリジン、バルプロ酸、トピラメート、ガバペンチンおよびプレガバリン、
・三環系抗うつ薬等の抗うつ薬、例えば、アミトリプチリン、クロミプラミン、デスプラミン(despramine)、イミプラミンおよびノルトリプチリン、
・COX−2選択的阻害剤、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ、エトリコキシブ、およびルミラコキシブ、
・α−アドレナリン作動薬、例えば、ドキサゾシン、タムスロシン、クロニジン、グアンファシン、デクスメタトミジン(dexmetatomidine)、モダフィニル、および4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−(5−メタンスルホンアミド−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノール−2−イル)−5−(2−ピリジル)キナゾリン、
・バルビツール酸系鎮静剤、例えば、アモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタビタール(butabital)、メフォバルビタール、メタルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルチタール(phenobartital)、セコバルビタール、タルブタール、テアミラル(theamylal)およびチオペンタール、
・タキキニン(NK)アンタゴニスト、特にNK−3、NK−2またはNK−1アンタゴニスト、例えば、(αR,9R)−7−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)]−8,9,10,11テトラヒドロ−9−メチル−5−(4−メチルフェニル)−7H−[1,4]ジアゾシノ[2,1−g][1,7]−ナフチリジン−6−13−ジオン(TAK−637)、5−[[2R,3S)−2−[(1R)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチルフェニル]エトキシ−3−(4−フルオロフェニル)−4−モルホリニル]−メチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(MK−869)、アプレピタント、ラネピタント、ダピタントまたは3−[[2−メトキシ5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−メチルアミノ]−2−フェニルピペリジン(2S,3S)、
・コールタール鎮痛剤、特にパラセタモール、
・セロトニン再取り込み阻害剤、例えば、パロキセチン、セルトラリン、ノルフルオキセチン(フルオキセチンデスメチル代謝産物)、代謝産物デメチルセルトラリン、’3フルボキサミン、パロキセチン、シタロプラム、シタロプラム代謝産物デスメチルシタロプラム、エスシタロプラム、d,l−フェンフルラミン、フェモキセチン、イフォキセチン、シアノドチエピン、リトキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、セリクラミン、トラゾドンおよびフルオキセチン、
・ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)再取り込み阻害剤、例えば、マプロチリン、ロフェプラミン、ミルタゼピン(mirtazepine)、オキサプロチリン、フェゾールアミン、トモキセチン、ミアンセリン、ブプロプリオン、ブプロプリオン代謝産物ヒドロキシブプロプリオン、ノミフェンシンおよびビロキサジン(Vivalan(登録商標))、特に、レボキセチン等の選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、特に(S,S)−レボキセチン、およびベンラファキシン、デュロキセチンの神経弛緩薬の鎮静剤/抗不安薬、
・ベンラファキシン、ベンラファキシン代謝産物O−デスメチルベンラファキシン、クロミプラミン、クロミプラミン代謝産物デスメチルクロミプラミン、デュロキセチン、ミルナシプランおよびイミプラミン等のデュアルセロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、
・ドネペジル等のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、
・オンダンセトロン等の5−HT3拮抗薬、
・代謝調節型グルタミン酸受容体(mGluR)アンタゴニスト、
・メキシレチンおよびリドカイン等の局所麻酔薬、
・デキサメタゾン等のコルチコステロイド、
・抗不整脈薬、例えば、メキシレチンおよびフェニトイン、
・ムスカリンアンタゴニスト、例えば、トルテロジン、プロピベリン、塩化tトロプシウム、ダリフェナシン、ソリフェナシン、テミベリンおよびイプラトロピウム、
・カンナビノイド、
・バニロイド受容体アゴニスト(例えば、レシンフェラトキシン(resinferatoxin))またはアンタゴニスト(例えば、カプサゼピン)、
・鎮静剤、例えば、グルテチミド、メプロバメート、メタカロン、およびジクロラールフェナゾン、
・ベンゾジアゼピン等の抗不安薬、
・ミルタザピン等の抗うつ薬、
・局所薬(例えば、リドカイン、カプサシン(capsacin)およびレシンフェロトキシン(resiniferotoxin))、
・ベンゾジアゼピン、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモールおよびオルフェナジン(orphrenadine)等の筋弛緩薬、
・抗ヒスタミン薬またはH1アンタゴニスト、
・NMDA受容体アンタゴニスト、
・5−HT受容体アゴニスト/アンタゴニスト、
・PDEV阻害剤、
・Tramadol(登録商標)、
・コリン作動性(ニコチン性(nicotinc))鎮痛薬、
・α−2−デルタリガンド、
・プロスタグランジンE2サブタイプアンタゴニスト、
・ロイコトリエンB4アンタゴニスト、
・5−リポキシゲナーゼ阻害剤、ならびに
・5−HT3拮抗薬。
【0208】
当該組み合わせを用いて治療および/または予防することができるナトリウムチャネル媒介性の疾患および病態として、限定されないが、疼痛、中枢および末梢媒介、急性、慢性、神経障害性、ならびに関連する疼痛を有する他の疾患てんかん、不安症、うつ病や双極性疾患等の他の中枢神経障害、または不整脈、心房細動や心室細動等の心血管障害、むずむず症候群および筋肉の麻痺または破傷風等の神経筋疾患、脳卒中、神経外傷および多発性硬化症に対する神経保護、肢端紅痛症および家族性直腸痛症候群等のチャネル病が挙げられる。
【0209】
本明細書で使用される「併用」は、本発明の1つ以上の化合物および本発明の他の1つ以上の化合物、または、1つ以上の追加の治療薬の任意の混合または順列を意味する。文脈によって他に明らかしていない限り、「併用」は、1つ以上の治療薬と本発明の化合物の同時または逐次送達を含むことができる。文脈によって他に明らかにしていない限り、「併用」は、別の治療薬と本発明の化合物の剤形を含むことができる。文脈によって他に明らかにしていない限り、「併用」は、別の治療薬と本発明の化合物の投与の経路を含むことができる。文脈によって他に明らかにしていない限り、「併用」は、別の治療薬と本発明の化合物の製剤を含むことができる。剤形、投与経路および医薬組成物として、限定されないが、本明細書に記載のものが挙げられる。
【0210】
本発明は、以下の実施例を参照することによってもっと十分に理解される。しかしながら、それらは本発明の範囲を限定するものとして解釈されるものではない。
【実施例】
【0211】
これらの実施例は、本発明の化合物、組成物および方法を調製および使用するための、当業者への指針を提供するのに役に立つ。本発明の特定の実施形態が記載されているが、当業者は様々な変更および修正が、本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解する。
【0212】
記載の実施例の化学反応は、いくつかの本発明の他の化合物を調製するために容易に適合させることができ、本発明の化合物を調製するための代わりの方法は、本発明の範囲内であるものとする。当業者に明らかな修正、例えば、当該技術分野に周知のその他の適切な試薬を使用することにより干渉する(interferring)基を適切に保護することによって、例えば、記載のもの以外の当該技術分野に周知の他の適切な試薬を使用することによって干渉する(interferring)基を適切に保護することによって、および/または反応条件のルーチンの変更を行うことによって、本発明に記載の例示されていない化合物の合成に成功することができる。
【0213】
特記しない限り、以下の実施例では、全ての温度は摂氏で記載する。市販の試薬は、Aldrich Chemical Company、Lancaster、TCIまたはMaybridge等の供給業者から購入し、特に断りのない限り、さらに精製することなく使用した。以下に記載する反応は、一般的に、無水溶媒中、(特に明記しない限り)窒素またはアルゴンの正圧下または乾燥管を用いて行われ、反応フラスコは、典型的には、シリンジを介して基質および試薬を導入するためのゴム隔膜を取り付けた。ガラス製品はオーブンで乾燥および/または加熱乾燥させた。H NMRスペクトルは、参照標準として、トリメチルシラン(TMS)または残留の非重水素化溶媒のピークを使用して、重水素化CDCl、d−DMSO、CHODまたはd−アセトン溶媒溶液(ppmで報告)内に得た。ピーク多重度を報告する場合、以下の略記を使用する、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、Q(四重線)、M(多重線、br(幅広線)、dd(二重の二重線)、dt(三重の三重線)。カップリング定数は、与えられた時、Hz(ヘルツ)で報告する。
【0214】
試薬、反応条件または機器を記述するために使用されるすべての略語は、「標準略記および頭字語のリスト」に記載された定義と一致するように意図される。本発明の個別の化合物の化学名は、ChemDraw命名プログラムの構造命名機能を使用して得た。
【0215】
分析条件
【0216】
LCMS分析手法
【0217】
最終的な化合物は、214nmおよび254nmのUV検出器モニタリングといくつかのLC/MSの条件、およびESI+イオン化モードの質量分析走査110〜800原子質量単位(amu)を使用して分析した。
【0218】
LC/MS方法A:カラム:XBridge C18、4.6X50mm、3.5um、移動相:水(10mMの炭酸水素アンモニウム)、B CHCN、勾配:8.0分で5%〜95%B、流速:1.2mL/分、オーブン温度40℃。
【0219】
LC/MS方法B:カラム:XBridge C18、4.6X50mm、3.5um、移動相:水(0.1%アンモニア)、B CHCN、勾配:8.0分で5%〜95%B、流速:1.2mL/分、オーブン温度40℃。
【0220】
LC/MS方法C:カラム:XBridge C18、4.6X50mm、3.5um、移動相:水(0.1%TFA)、B CHCN、勾配:8.0分で5%〜95%B、流速:1.2mL/分、オーブン温度40℃。
略語
MeCN アセトニトリル
EtOAc 酢酸エチル
DCE ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DME エチレングリコールジメチルエーテル
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
HCl 塩酸
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー質量分析
MeOH メタノール
NMP N−メチル−2−ピロリドン
RPHPLC 逆相高速液体クロマトグラフィー
RT 保持時間
sat. 飽和
SGC シリカゲルカラムクロマトグラフィー
SCX−2 化学結合したプロピルスルホン酸官能基を有するIsolute(登録商標)シリカベースの吸着剤
NHカートリッジ 化学結合したアミノプロピル官能基を有するIsolute(登録商標)シリカベースの吸着剤
THF テトラヒドロフラン
【0221】
実施例1
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0222】
合成スキーム
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:
【化13-1】
[この文献は図面を表示できません]
4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゾニトリル
【0223】
CCl(20mL)中の2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル(0.500g、3.7mmol)、N−ブロモスクシンイミド(0.725g、4.1mmol)および過酸化ベンゾイル(0.05g)の混合物を90℃で18時間撹拌した。混合物をDCM(20ml)と水(20ml)で希釈した。有機層を分離し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、黄色固体として粗生成物を得た(0.6g、76%)。粗生成物はさらに精製せずに次のステップに使用した。
【0224】
ステップ2:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル
【0225】
炭酸カリウム(180mg、1.30mmol)と3,4−ジクロロフェノール(168mg、1.03mmol)をアセトン(20mL)中の4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゾニトリル(200mg、0.94mmol)の混合物に加えた。30℃で4時間撹拌した後、混合物をEtOAc(50mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、シリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=8/1で溶出)によって精製し、白色固体として所望の生成物を得た(180mg、64%)。
【0226】
ステップ3:
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0227】
DMF(10mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(51mg、0.68mmol)とカリウム tert−ブトキシド(76mg、0.68mmol)の混合物を室温で1時間撹拌し、その後、4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(100mg、0.34mmol)を加えた。室温で3時間撹拌後、混合物をEtOAc(20mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、黄色固体として粗生成物を得た(45mg、85%)。LCMS(ESI)m/z:309.1[M+H]
【0228】
ステップ4:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0229】
DCM(15mL)中の6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(45mg、0.15mmol)、トリエチルアミン(5.0mL)および塩化メタンスルホニル(25mg、0.22mmol)を室温で3時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3(150mL)でクエンチし、混合物をEtOAc(20mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、粗生成物を得た。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%MeCN)によって精製し、白色固体として表題化合物を得た(22mg、39%)。LCMS(ESI)方法A:RT=5.08分、m/z:386.7[M+H]H−NMR(500MHz、MeOH−d、):δ 7.75(d、J=8.5Hz、1H)、7.53(s、1H)、7.31(d、J=9.0Hz、2H)、7.13(d、J=2.5Hz、1H)、6.90−6.88(m、1H)、5.16(s、2H)、3.17(s、3H)。
【0230】
実施例2
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0231】
合成スキーム
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
ステップ1:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−クロロ−2−フルオロベンゼン
【0233】
CCl(10mL)中の1−ブロモ−5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゼン(500mg、2.3mmol)、N−ブロモスクシンイミド(481mg、2.7mmol)およびアゾビスイソブチロニトリル(38mg、0.23mmol)の混合物を90℃で16時間撹拌した。混合物をDCM(20ml)と水(20ml)で希釈した。有機層を分離し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、粗生成物を得た。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1で溶出)によって精製し、固体として1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−クロロ−2−フルオロベンゼンを得た(324mg、47%)。
【0234】
ステップ2:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−5−クロロ−4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゼン
【0235】
炭酸カリウム(414mg、3.0mmol)と3,4−ジクロロフェノール(194mg、1.2mmol)を、アセトン(10mL)中の1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−クロロ−2−フルオロベンゼン(300mg、1.0mmol)の混合物に加えた。50℃で4時間撹拌後、反応混合物を濾過し濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=10/1で溶出)によって精製し、白色固体として1−ブロモ−5−クロロ−4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゼンを得た(240mg、64%)。
【0236】
ステップ3:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル
【0237】
10mlのマイクロ波バイアルに1−ブロモ−5−クロロ−4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゼン(384mg、0.58mmol)、銅(I)シアン化物(104mg、1.16mmol)、銅(I)ヨウ化物(11mg、0.058mmol)およびNMP(3mL)を充填した。マイクロ波で150℃で4時間照射した後、混合物を濃縮し、逆相combiflash(0.1%NHHCO中40%〜80%MeCN)によって精製し、オフホワイトの固体として標的化合物(90mg、52%)を得た。
【0238】
ステップ4:
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0239】
乾燥DMF(2mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(35mg、0.45mmol)の混合物に、カリウム t−ブトキシド(50mg、0.45mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、その後、5−クロロ−4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(50mg、0.15mmol)を加えた。室温でさらに16時間撹拌後、混合物を濃縮し、逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜60%MeCN)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(42mg、81%収率)を得た。
LCMS(ESI)m/z:343.0[M+H]
【0240】
ステップ5:
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0241】
乾燥ピリジン(2mL)中の5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(42mg、0.12mmol)の混合物に、塩化メタンスルホニル(0.14mmol、16mg)を0℃で滴下した。室温で16時間撹拌後、混合物を濃縮し、逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%MeCN)によって精製し、白色固体(14.1mg、20%収率)として標的化合物を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.58分、m/z:420.9[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d、):δ 7.85(s、1H)、7.60(s、1H)、7.46(d、J=9.0Hz、1H)、7.27(d、J=3.0Hz、1H)、7.05−7.02(m、1H)、5.27(s、2H)、3.10(s、3H)。
【0242】
実施例3
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−2−メトキシエタンスルホンアミド
【0243】
合成スキーム
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
乾燥ピリジン(2mL)中の5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(42mg、0.12mmol)の混合物に、塩化2−メトキシエタンスルホニル(0.14mmol、22mg)を0℃で滴下した。室温で16時間撹拌後、混合物を濃縮し、逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%MeCN)によって精製し、白色固体として標的化合物(17.5mg、32%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.60分、m/z:465.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d、):δ 7.87(s、1H)、7.61(s、1H)、7.47(d、J=8.5Hz、1H)、7.28(d、J=3.0Hz、1H)、7.05−7.03(m、1H)、5.28(s、2H)、3.82(t、J=14Hz、2H)、3.59(t、J=14Hz、2H)、3.33(s、3H)。
【0245】
実施例4
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−5−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0246】
合成スキーム
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
ステップ1:
【化27-1】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル
【0248】
O(70mL)中の5−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルベンズアルデヒド(2.17g、10mmol)の混合物に、アミノオキシスルホン酸(1.98g、17.5mmol)を加えた。50℃で16時間撹拌後、反応物を室温に冷却し、濾過し、白色固体として5−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル(1.96g、80%)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.77(d、J=6Hz、1H)、7.13(d、J=9.5Hz、1H)、2.46(s、3H)。
【0249】
ステップ2:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゾニトリル
【0250】
CCl(2mL)中の5−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル(170mg、0.79mmol)、N−ブロモスクシンイミド(148mg、0.83mmol)および過酸化ベンゾイル(6mg、0.02mmol)の混合物を85℃で16時間撹拌した。溶媒を取り除き、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=20/1で溶出)によって精製し、白色固体として5−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゾニトリル(100mg、43%)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.84(d、J=6Hz、1H)、7.38(d、J=9Hz、1H)、4.53(s、2H)。
【0251】
ステップ3:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル
【0252】
アセトン(6mL)中の5−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゾニトリル(306mg、1.9mmol)、3,4−ジクロロフェノール(500mg、1.7mmol)および炭酸カリウム(706mg、5.1mmol)の混合物を50℃で2時間撹拌した。反応物をHO(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(5mLを4回)で抽出した。1つに合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、真空濃縮し、白色固体として5−ブロモ−4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(675mg、89%収率)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.84(d、J=6Hz、1H)、7.49(m、1H)、7.39(m、1H)、7.10(d、J=2.5Hz、1H)、6.86−6.83(m、1H)、5.07(s、2H)。
【0253】
ステップ4:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0254】
乾燥DMF(2mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(60mg、0.8mmol)の溶液に、カリウム tert−ブトキシド(90mg、0.8mmol)を加え、反応混合物を30℃で0.5時間撹拌した。その後、5−ブロモ−4−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(100mg、0.27mmol)を加え、混合物を30℃でさらに2時間撹拌した。得られた混合物を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%CHCN/HO)によって直接精製し、白色固体として標的化合物(66mg、63%)を得た。LCMS(ESI)m/z:386.9[M+H]H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.78(s、1H)、7.65(s、1H)、7.38(d、J=9.0Hz、1H)、7.12(d、J=3.0Hz、1H)、6.88−6.86(m、1H)、5.17(s、2H)、4.38(br s、2H)。
【0255】
ステップ5:
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[5−ブロモ−6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)−カルボニル]カルバミン酸
【0256】
DCM(10mL)中の5−ブロモ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(592mg、1.52mmol)と二炭酸ジ−tert−ブチル(673mg、3.05mmol)の溶液に、DMAP(36mg、0.305mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を取り除き、残渣をシリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=5/1で溶出)によって精製し、油状物として標的生成物(641mg、72%)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.83(s、1H)、7.80(s、1H)、7.38(d、J=8.5Hz、1H)、7.14(d、J=3.0Hz、1H)、6.91−6.88(m、1H)、5.19(s、2H)、1.44(s、18H)。
【0257】
ステップ6:
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−5−メチル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸
【0258】
ジオキサン(6mL)とHO(0.3mL)中のtert−ブチル N−[5−ブロモ−6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(300mg、0.51mmol)とメチルトリフルオロホウ酸カリウム(81mg、0.66mmol)の混合物に、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)塩化物(62mg、0.076mmol)とフッ化セシウム(271mg、1.78mmol)を加え、80℃で16時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、酢酸エチルで希釈した。濾液を濃縮し、残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、標的化合物を得た(117mg、45%)。LCMS(ESI)m/z:367.0[M−156+H]
【0259】
ステップ7:
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−5−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0260】
DCM(4mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−5−メチル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸(117mg,0.23mmol)の溶液に、トリルオロ酢酸(2mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後、飽和NaCO(5mL)を加え、DCM(4mLを2回)で抽出した。1つに合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空濃縮し、粗油状生成物(80mg、95%)を得た。粗生成物はさらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI):m/z:323.0[M+H]
【0261】
ステップ8:
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−5−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0262】
DCM(2mL)中の6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−5−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(80mg、0.25mmol、粗)およびトリエチルアミン(76mg、0.75mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(0.74mmol、85mg)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除いた。残渣をTHF(2mL)とNaOH(1M、1.0mL)に溶解した。室温で2時間撹拌後、HCl(1M)を加え、pHを6に調整し、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(3mL)、ブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を取り除き、残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中の20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物(25mg、39%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.36分、m/z:401.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d、):δ 7.47(s、1H)、7.33−7.31(m、2H)、7.14(d、J=2.5Hz、1H)、6.92−6.89(m、1H)、5.07(s、2H)、2.98(s、3H)、2.32(s、3H)。
【0263】
実施例5
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−シクロプロピル−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0264】
合成スキーム
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0265】
ステップ1:
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−シクロプロピル−6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸
【0266】
ジオキサン(6mL)とHO(0.3mL)中のtert−ブチル N−[5−ブロモ−6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(200mg、0.34mmol)とシクロプロピルボロン酸(59mg、0.68mmol)の混合物に、[1,1’−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)塩化物(42mg、0.05mmol)とフッ化セシウム(180mg、1.19mmol)を加えた。90℃で16時間撹拌後、混合物をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、標的化合物を得た(170mg、91%)。LCMS(ESI)m/z:393.0[M−156+H]
【0267】
ステップ2:
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
5−シクロプロピル−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0268】
DCM(6mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−シクロプロピル−6−(3,4−ジクロロ−フェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸(170mg、0.31mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を加えた。室温で2時間撹拌後、反応物を飽和NaCO(5mL)でクエンチし、DCM(5mLを2回)で抽出した。1つに合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、標的化合物を得た(102mg、95%)。粗生成物はさらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI):m/z:349.0[M+H]
【0269】
ステップ3:
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
N−5−シクロプロピル−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0270】
DCM(3mL)中の5−シクロプロピル−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(140mg、0.4mmol、粗)とトリエチルアミン(122mg、1.2mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(92mg、0.8mmol)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除いた。残渣をTHF(2mL)とNaOH(1M、3mL)に溶解した。室温で2時間撹拌後、HCl(1M)を加え、pHを6に調整し、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(3mL)、ブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を取り除き、残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物を得た(64mg、37%)。LCMS(ESI)方法A:RT=5.59分、m/z:427.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d、):δ 7.56(d、J=9Hz、1H)、7.44−7.42(m、2H)、7.21(s、1H)、6.92−6.89(m、1H)、5.38(s、2H)、2.83(s、3H)、2.03(m、1H)、0.91(m、2H)、0.65(m、2H)。
【0271】
実施例6
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−5−プロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0272】
合成スキーム
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0273】
ステップ1:
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−5−プロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸
【0274】
ジオキサン(6mL)とHO(0.3mL)中のtert−ブチル N−[5−ブロモ−6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(200mg、0.34mmol)とプロピルボロン酸(60mg、0.68mmol)の混合物に、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)塩化物(42mg、0.05mmol)とフッ化セシウム(180mg、1.19mmol)を加えた。90℃で16時間撹拌後、混合物をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中の20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、油状生成物(50mg、27%)を得た。LCMS(ESI)m/z:395.0[M−156+H]
【0275】
ステップ2:
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−5−プロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0276】
DCM(2mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[6−(3,4−ジクロロフェノキシメチル)−5−プロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸(50mg、0.09mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えた。室温で2時間撹拌後、反応物を飽和NaCO(3mL)でクエンチしDCM(2mLを2回)で抽出した。1つに合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、粗油状生成物を得た(28mg、90%)。粗生成物はさらに精製せずに次のステップに使用した。LCMS(ESI):m/z:351.0[M+H]
【0277】
ステップ3:
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−5−プロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0278】
DCM(1mL)中の6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)−5−プロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(28mg、0.08mmol、粗)とトリエチルアミン(24mg、0.24mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(19mg、0.16mmol)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除いた。残渣をTHF(1mL)とNaOH(1M、2mL)に溶解した。室温で2時間撹拌後、HCl(1M)を加え、pHを6に調整し、反応混合物を酢酸エチル(5mL)で希釈し、水(3mL)、ブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を取り除き、残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中の20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物を得た(10mg、29%)。LCMS(ESI)方法A:RT=5.68分、m/z:428.9[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d、):δ 7.57−7.55(m、3H)、7.44(d、J=3Hz、1H)、7.12−7.10(m、1H)、5.25(s、2H)、3.04(s、3H)、2.70−2.67(m、2H)、1.65−1.63(m、2H)、0.94(t、J=10Hz、3H)。
【0279】
実施例7
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0280】
合成スキーム
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
ステップ1:
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸
乾燥THF(10mL)中の4,4−ジフルオロシクロヘキサノール(240mg 1.6mmol)の0℃の混合物に、水素化ナトリウム(64mg、1.6mmol、60%)を加えた。室温で1時間撹拌後、乾燥THF(3mL)とTBAI(4mg 0.01mmol)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(184mg 0.40mmol)を加えた。室温で16時間撹拌後、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(30mLを3回)で抽出し、無水NaSO上で乾燥させ、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、10/1〜3/1で溶出)によって精製し、tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(120mg、60%)を得た。LCMS(ESI)m/z:361.0[M−156+H]
【0282】
ステップ2:
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0283】
TFA(5.0mL)とDCM(5.0mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(4,4−ジフルオロ−シクロヘキシル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(120mg、0.23mmol)の溶液を室温で1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO水溶液によってクエンチし、DCM(30mLを2回)で抽出した。1つに合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、固体として5−クロロ−6−((4,4−ジフルオロ−シクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(90mg、粗)を得て、さらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:317.0[M+H]
【0284】
ステップ3:
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0285】
DCM(6mL)中の5−クロロ−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(90mg、粗)の溶液に、塩化メタンスルホニル(48mg、0.42mmol)とトリエチルアミン(84mg、0.84mmol)を加えた。室温で1時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF/CHOH(4mL/1mL)に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(2mL、1.0M)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAc(20mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層を濃縮し、逆相分取HPLCによって精製し、白色固体としてN−(5−クロロ−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシルオキシ)−メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(42mg、2ステップの収率:47%)を得た。(LCMS(ESI)方法A:RT=4.81分、m/z:395.0[M+H]H NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.81(s、1H)、7.60(s、1H)、4.72(s、2H)、3.78−3.77(m、1H)、3.16(s、3H)2.15−2.09(m、2H)、1.96−1.90(m、6H)。
【0286】
実施例8
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0287】
合成スキーム
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0288】
ステップ1:
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル
【0289】
NMP(50mL)中の1−ブロモ−5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゼン(5.0g、23mmol)、銅(I)シアン化物(4.0g、45mmol)および銅(I)ヨウ化物(8.6g、45mmol)の混合物を140℃で一晩加熱した。室温に冷却後、混合物を濾過し、濾液を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層を水(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を取り除き、残渣をSGC(石油エーテル/EtOAc=10/1で溶出)によって精製し、白色固体として5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル(1.7g、45%収率)を得た。
【0290】
ステップ2:
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0291】
DMF(20mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(1.3g、18mmol)の溶液に、カリウム tert−ブタノラート(2.0g、18mmol)を加えた。室温で30分間撹拌後、5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル(1.0g、5.9mmol)を加え、混合物を50℃でさらに12時間撹拌した。室温に冷却後、反応物を水(100mL)によってクエンチし、EtOAc(100mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で取り除き、固体として5−クロロ−6−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(1g、粗)を得て、さらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:183.7[M+H]
【0292】
ステップ3:
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−メチル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸
【0293】
DCM(20mL)中の5−クロロ−6−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(1.0g、5.5mmol)の溶液に、ジ−tert−ブチル−二炭酸(3.0g、14mmo)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミンの触媒量を加えた。25℃で16時間撹拌後、混合物を約5mLに濃縮し、ヘキサンで処理し、濾過し、白色固体としてtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−メチル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(1.6g、76%)を得た。LCMS(ESI)m/z:227.1[M−156+H]H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.53(s、1H)、7.48(s、1H)、2.54(s、3H)、1.42(s、18H)。
【0294】
ステップ4:
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸
【0295】
CCl(2mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−メチル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(100mg、0.26mmol)の溶液に、N−ブロモスクシンイミド(51mg、0.29mmol)と2,2−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(4mg、0.026mmol)を加えた。反応混合物を3時間加熱還流し、その後、周囲温度に冷却した。溶媒を真空下で取り除き、SGC(石油エーテル/EtOAc=10/1で溶出)によって精製し、白色固体としてtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(100mg、84%)を得た。LCMS(ESI)m/z:305.0[M−156+H]
【0296】
ステップ5:
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−{5−クロロ−6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)−フェノキシメチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル}カルバミン酸
【0297】
DMF(2mL)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(100mg、0.22mmol)の溶液に、3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール(55mg、0.26mmol)と炭酸カリウム(61mg、0.44mmol)を加えた。25℃で16時間撹拌後、混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(10mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、油状物としてtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−{5−クロロ−6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシメチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル}カルバミン酸(100mg、粗)を得て、さらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:437.0[M−156+H]
【0298】
ステップ6:
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシメチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−アミン
【0299】
DCM(2mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−{5−クロロ−6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシメチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル}カルバミン酸(100mg、0.17mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えた。室温で2時間撹拌後、溶媒を取り除き、粗生成物をEtOAc(10mL)に溶解した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)とブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(0.1%NHHCO中の0〜70%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシメチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−アミン(20mg、30%)を得た。LCMS(ESI):m/z:391.7[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d):8.04(s、1H)、7.77(s、1H)、7.53(d、J=9.5Hz、1H)、7.48(d、J=2.5Hz、1H)、7.18(dd、J=9.0Hz、3.0Hz、1H)、6.57(s、2H)、5.29(s、2H)。
【0300】
ステップ7:
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
N−{5−クロロ−6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシメチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル}−メタンスルホンアミド
【0301】
DCM(2mL)中の5−クロロ−6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシメチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−アミン(20mg、0.05mmol)の撹拌溶液に、塩化メタンスルホニル(7mg、0.06mmol)とトリエチルアミン(10mg、0.10mmol)を加えた。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF/CHOH(2mL/0.5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、1.0M)を加え、混合物を25℃で6時間撹拌し、HClで酸性化した。固体を回収し、CombiFlash(0.1%NHHCO中の0〜45%CHCN/HO)によってさらに精製し、白色固体としてN−{5−クロロ−6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシメチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル}メタンスルホンアミド(15mg、63%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.79分、m/z:470.9[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d):δ 8.15(s、1H)、7.76(s、2H)、7.53(d、J=9.0Hz、1H)、7.48(d、J=3.0Hz、1H)、7.18(dd、J=9.0Hz、3.0Hz、1H)、5.29(s、2H)、2.98(s、3H)。
【0302】
実施例9
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0303】
合成スキーム
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
ステップ1:
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−クロロ−6−(4−クロロ−3−フルオロフェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸
【0305】
DMF(5mL)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(200mg、0.43mmol)の溶液に、4−クロロ−3−フルオロフェノール(70mg、0.48mmol)と炭酸カリウム(180mg、1.29mmol)を加えた。25℃で16時間撹拌後、反応物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(10mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、油状物として標的化合物を得て、さらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:370.8[M−156+H]
【0306】
ステップ2:
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0307】
DCM(2mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−クロロ−6−(4−クロロ−3−フルオロ−フェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸(粗)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えた。室温で1時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をEtOAc(10mL)に溶解した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(0.1%NHHCO中0〜70%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−((4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)メチル)−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(130mg、2ステップについて91%)を得た。LCMS(ESI):m/z:326.9[M+H]
【0308】
ステップ3:
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0309】
DCM(2mL)中の5−クロロ−6−((4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(85mg、0.26mmol)とトリエチルアミン(79mg、0.78mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(0.52mmol、59mg)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、残渣をTHF(2mL)とNaOH(1M、1.0mL)に溶解した。室温で2時間撹拌後、HCl(1M)を加えてpHを6に調整し、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(3mL)、ブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物(52mg、50%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.28分、m/z:405.0[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d)δ 7.63(s、1H)、7.60(s、1H)、7.51(m、1H)、7.26(dd、J=11.4、2.8Hz、1H)、6.98(dd、J=8.8、2.0Hz、1H)、5.24(s、2H)、2.80(s、3H)。
【0310】
実施例10
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−2−メトキシエタンスルホンアミド
【0311】
合成スキーム
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0312】
DCM(2mL)中の5−クロロ−6−((4−クロロ−3−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(85mg、0.26mmol)とトリエチルアミン(79mg、0.78mmol)の溶液に、塩化2−メトキシエタンスルホニル(0.52mmol、82mg)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、残渣をTHF(2mL)とNaOH(1M、1.0mL)に溶解した。混合物を室温で2時間撹拌し、その後HCl(1M)を加えてpHを6に調整した。反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(3mL)、ブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物(23mg、20%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.40分、m/z:449.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d)δ 8.00(s、1H)、7.82(s、1H)、7.42(m、1H)、7.05(d、J=11.0Hz、1H)、6.94(dd、J=8.9、1.7Hz、1H)、5.31(s、2H)、3.84(t、J=5.8Hz、2H)、3.71(t、J=5.8Hz、2H)、3.25(s、3H)。
【0313】
実施例11
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3−クロロ−4−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0314】
合成スキーム
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0315】
ステップ1:
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−クロロ−6−(3−クロロ−4−フルオロフェノキシメチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸
【0316】
DMF(6mL)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)−カルボニル]カルバミン酸(230mg、0.50mmol)、3−クロロ−4−フルオロフェノール(75mg、0.50mmol)および炭酸カリウム(210mg、1.5mmol)の混合物を30℃で4時間撹拌した。混合物を濾過し、真空濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、20/1〜3/1で溶出)によって精製し、白色固体としてtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−クロロ−6−(3−クロロ−4−フルオロフェノキシ−メチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸(190mg、73%)を得た。LCMS(ESI)m/z:370.8[M−156+H]
【0317】
ステップ2:
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((3−クロロ−4−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0318】
トリフルオロ酢酸(5.0mL)とDCM(5.0mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−クロロ−6−(3−クロロ−4−フルオロフェノキシ−メチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸(158mg、0.30mmol)の溶液を室温で1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO水溶液によってクエンチし、DCM(30mLを2回)で抽出した。1つに合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、固体として5−クロロ−6−((3−クロロ−4−フルオロフェノキシ)メチル)−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(100mg、粗)を得て、さらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:327.0[M+H]
【0319】
ステップ3:
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3−クロロ−4−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0320】
DCM(6mL)中の5−クロロ−6−((3−クロロ−4−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(100mg、0.3mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(52mg、0.45mmol)とトリエチルアミン(90mg、0.90mmol)を加えた。室温で1時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF/CHOH(4mL/1mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(2mL、1.0M)を加え、反応物を室温でさらに1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(20mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層を濃縮し、逆相分取HPLCによって精製し、白色固体としてN−(5−クロロ−6−((3−クロロ−4−フルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(70mg、2ステップについて59%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.26分、m/z:405.0[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d):δ 7.63(s、1H)、7.61(s、1H)、7.37−7.35(m、2H)、7.11−7.08(m、1H)、6.07(br s、1H)、5.22(s、2H)、2.81(s、3H)。
【0321】
実施例12
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3,4−ジフルオロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0322】
合成手順は実施例11と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=5.42分、m/z:388.8[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d、):δ 11.64(br s、1H)、8.07(s、1H)、7.95(s、1H)、7.43−7.29(m、2H)、6.94(m、1H)、5.26(s、2H)、3.33(s、3H)。
【0323】
実施例13
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3−クロロ−4−イソブトキシフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0324】
合成手順は実施例11と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=6.13分、m/z:458.6[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.85(s、1H)、7.61(s、1H)、7.13(d、J=2.5Hz、1H)、7.02(d、J=9.0Hz、1H)、6.97−6.94(m、1H)、5.21(s、2H)、3.78(d、J=6.5Hz、2H)、3.12(s、3H)、2.12−2.08(m、1H)、1.08(d、J=7.0Hz、6H)。
【0325】
実施例14
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3−クロロ−4−イソブトキシフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−2−メトキシエタンスルホンアミド
【0326】
合成手順は実施例10および11と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=6.19分、m/z:503.1[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.87(s、1H)、7.62(s、1H)、7.13(d、J=2.5Hz、1H)、7.01(d、J=9.5Hz、1H)、6.96−6.94(m、1H)、5.21(s、2H)、3.84−3.77(m、4H)、3.60(d、J=13.5Hz、2H)、3.32(s、3H)、2.12−2.08(m、1H)、1.07(d、J=7.0Hz、6H)。
【0327】
実施例15
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソブトキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0328】
合成手順は実施例11と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=5.88分、m/z:460.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.90(s、1H)、7.87(d、J=2.5Hz、1H)、7.71(s、1H)、7.64(d、J=3.0Hz、1H)、5.28(s、2H)、4.09(d、J=6.5Hz、2H)、3.19(s、3H)、2.11−2.08(m、1H)、1.05(d、J=6.5Hz、6H)。
【0329】
実施例16
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソブトキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−2−メトキシエタンスルホンアミド
【0330】
合成手順は実施例および11と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=6.04分、m/z:504.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.94(s、1H)、7.88(s、1H)、7.74(s、1H)、7.65(s、1H)、5.29(s、2H)、4.10−4.09(m、2H)、3.83(br s、2H)、3.65(br s、2H)、3.28(s、3H)、2.11−2.08(m、1H)、1.05(d、J=6.5Hz、6H)。
【0331】
実施例17
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0332】
合成スキーム
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
ステップ1:
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル
【0334】
NMP(50mL)中の1−ブロモ−5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゼン(5.0g、23mmol)、銅(I)シアン化物(4.0g、45mmol)および銅(I)ヨウ化物(8.6g、45mmol)の混合物を140℃で一晩加熱した。室温に冷却後、混合物を濾過し、濾液を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をSGC(石油エーテル/酢酸エチル=10/1で溶出)によって精製し、白色固体として5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル(1.7g、45%)を得た。
【0335】
ステップ2:
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0336】
DMF(20mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(1.3g、18mmol)の溶液にカリウム tert−ブタノラート(2.0g、18mmol)を加えた。得られた白色懸濁液を室温で30分間撹拌し、その後、5−クロロ−2−フルオロ−4−メチルベンゾニトリル(1.0g、5.9mmol)を加え、混合物を50℃で12時間撹拌した。室温に冷却後、水(100mL)を加え、EtOAc(100mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、固体として5−クロロ−6−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(1g、粗)を得て、さらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:183.7[M+H]
【0337】
ステップ3:
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−メチル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸
【0338】
DCM(20mL)中の5−クロロ−6−メチルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(1.0g、5.5mmol)の溶液に、ジ−tert−ブチル−二炭酸(3.0g、14mmo)および触媒量のN,N−ジメチルピリジン−4−アミンを加えた。25℃で16時間撹拌後、混合物を約5mLの用量にまで真空濃縮し、ヘキサンで処理し、濾過し、白色固体としてtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−メチル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(1.6g、76%)を得た。LCMS(ESI)m/z:227.1[M−156+H]H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.53(s、1H)、7.48(s、1H)、2.54(s、3H)、1.42(s、18H)。
【0339】
ステップ4:
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸
【0340】
CCl(2mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−メチル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(100mg、0.26mmol)の溶液に、N−ブロモスクシンイミド(51mg、0.29mmol)と2,2−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(4mg、0.026mmol)を加えた。反応混合物を3時間加熱還流し、その後、周囲温度に冷却した。溶媒を真空下で取り除き、残渣をSGC(石油エーテル/EtOAc=10/1で溶出)によって精製し、白色固体としてtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(100mg、84%)を得た。LCMS(ESI)m/z:305.0[M−156+H]
【0341】
ステップ5:
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−{5−クロロ−6−[(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル}カルバミン酸
【0342】
DMF(5mL)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(300mg、0.65mmol)の溶液に、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オール(115mg、0.78mmol)と炭酸カリウム(269mg、1.95mmol)を加えた。25℃で16時間撹拌後、混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(10mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、油状物として標的化合物を得て、さらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:373.0[M−156+H]
【0343】
ステップ6:
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0344】
DCM(2mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−{5−クロロ−6−[(5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イルオキシ)メチル]−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル}カルバミン酸(粗)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えた。室温で1時間撹拌後、溶媒を真空下で除去し、粗生成物をEtOAc(10mL)に溶解した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)とブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(0.1%NHHCO中0〜70%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−((5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(150mg、2ステップで66%収率)。LCMS(ESI):m/z:329.1[M+H]
【0345】
ステップ7:
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0346】
DCM(2mL)中の5−クロロ−6−((5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(50mg、0.15mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(21mg、0.18mmol)とトリエチルアミン(30mg、0.30mmol)を加えた。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF/CHOH(2mL/0.5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、1.0M)を加え、混合物を25℃で16時間撹拌し、その後、HClで酸性化した。固体を回収し、CombiFlash(0.1%NHHCO中0〜45%CHCN/HO)によって精製し、白色固体としてN−(5−クロロ−6−((5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(7.2mg、12%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.78分、m/z:406.8[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.73(s、1H)、7.49(s、1H)、6.87(d、J=8.5Hz、1H)、6.65(m、1H)、6.61(d、J=2.0Hz、1H)、5.09(s、2H)、3.01(s、3H)、2.64(br s、2H)、2.59(br s、2H)、1.69−1.67(m、4H)。
【0347】
実施例18
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−2−メトキシエタンスルホンアミド
【0348】
合成手順は実施例17と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=5.90分、m/z:450.9[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.84(s、1H)、7.57(s、1H)、6.99(d、J=8.5Hz、1H)、6.77(m、1H)、6.73(d、J=2.0Hz、1H)、5.21(s、2H)、3.82(t、J=14Hz、2H)、3.58(t、J=14Hz、2H)、3.33(s、3H)、2.76(br s、2H)、2.72(br s、2H)、1.81−1.79(m、4H)。
【0349】
実施例19
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((7,7−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]−イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0350】
合成手順は実施例17と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=6.20分、m/z:435.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.83(s、1H)、7.58(s、1H)、7.02(d、J=8.0Hz、1H)、6.80−6.77(m、1H)、6.71(d、J=2.5Hz、1H)、5.21(s、2H)、3.10(s、3H)、2.77−2.74(m、2H)、2.52(br s、2H)、1.59−1.56(m、2H)、1.00(s、6H)。
【0351】
実施例20
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]−イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0352】
合成スキーム
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
ステップ1:
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
6−メトキシ−2,2−ジメチル−3,4−ジヒドロナフタレン−1(2H)−オン
【0354】
無水THF(7mL)中の6−メトキシ−3,4−ジヒドロナフタレン−1(2H)−オン(1.0g、5.68mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(442mg、9.6mmol)を加えた。室温で20分間撹拌後、ヨードメタン(2.0g、14.2mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を水(10mL)に注ぎ、EtOAc(20mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層を(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、粗生成物1.17g(99%)を得た。LCMS(ESI)m/z:205.2[M+H]H−NMR(500MHz、CDCl):δ 8.02(d、J=9Hz、1H)、6.83(s、1H)、6.67(d、J=2.5Hz、1H)、3.85(s、3H)、2.95(t、J=6Hz、2H)、1.97(t、J=6Hz、2H)、1.20(s、6H)
【0355】
ステップ2:
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
6−メトキシ−2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール
【0356】
MeOH(20mL)中の6−メトキシ−2,2−ジメチル−3,4−ジヒドロナフタレン−1(2H)−オン(1.17g、5.7mmol)の溶液に、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(436mg、11.5mmol)を加えた。室温で2.5時間撹拌後、混合物を水(5mL)に注ぎ、EtOAc(10mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5/1で溶出)によって精製し、油状生成物1.3g(99%)を得た。LCMS(ESI)m/z:189.1[M−HO+H]
【0357】
ステップ3:
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
6−メトキシ−2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン
【0358】
DCM(20mL)中の6−メトキシ−2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール(1.2g、5.8mmol)の冷却した溶液(−60℃)に、EtO(1.44mL、11.65mmol)中のトリエチルシラン(2.8mL、17.5mmol)とBFを加えた。−10℃で4時間撹拌後、飽和KCO水溶液(30mL)を加え、DCM(20mLを2回)で抽出した。1つに合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、粗油状物を得た(736mg、66%)。H−NMR(500MHz、CDCl):δ 6.95(d、J=8Hz、1H)、6.68−6.63(m、2H)、3.77(s、3H)、2.77(t、J=7Hz、2H)、2.46(s、2H)、1.53(1.42、J=7Hz、2H)、0.96(s、6H)。
【0359】
ステップ4:
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オール
【0360】
HBr水溶液(48%、6mL)中の6−メトキシ−2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(700mg、3.64mmol)の反応混合物を100℃に8時間加熱し、周囲温度に冷却した。混合物を水(10mL)に注ぎ、EtOAc(10mLを2回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、粗生成物を得た(560mg、87%)。LCMS(ESI)m/z:177.1[M +H]
【0361】
ステップ5:
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(6,6−ジメチル−7,8−ジヒドロ−5H−ナフタレン−2イル)−オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸
【0362】
DMF(1mL)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(131mg、0.28mmol)の溶液に、6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オール(50mg、0.28mmol)と炭酸カリウム(116mg、0.84mmol)を加えた。30℃で4時間撹拌後、混合物を水(5mL)とEtOAc(3mL)に注いだ。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、粗生成物を得た(50mg、32%)。LCMS(ESI)m/z:402[M−156+H]
【0363】
ステップ6:
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0364】
DCM(1mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(6,6−ジメチル−7,8−ジヒドロ−5H−ナフタレン−2イル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(粗)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えた。室温で1時間撹拌後、反応混合物を濃縮し、粗生成物をEtOAc(5mL)に溶解した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗生成物(30mg、93%)を得た。LCMS(ESI):m/z:357[M+H]
【0365】
ステップ7:
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]−イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0366】
DCM(1mL)中の5−クロロ−6−((6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(30mg、0.084mmol、粗)およびトリエチルアミン(25mg、0.25mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(19mg、0.17mmol)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、残渣をTHF(2mL)とNaOH(1M、1.0mL)に溶解した。混合物を室温で2時間撹拌し、その後HCl(1M)を加えてpHを6に調整した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、水(3mL)、ブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物を得た(10mg、27%)。LCMS(ESI)方法A:RT=6.34分、m/z:435.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d、):δ 7.77(s、1H)、7.57(s、1H)、6.85(d、J=7.5Hz、1H)、6.67−6.66(m、1H)、5.10(s、2H)、3.08(s、3H)、2.70(t、J=7Hz、2H)、2.36(s、2H)、1.45(t、J=6.5Hz、2H)、0.87(s、6H)。
【0367】
実施例21
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−7−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0368】
合成スキーム
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0369】
ステップ1:
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(2,2−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−7−イル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸
【0370】
DMF(20mL)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)−カルボニル]カルバミン酸(230mg、0.498mmol)、炭酸カリウム(207mg、1.50mmol)および2,2−ジメチルクロマン−7−オール(150mg、0.842mmol)の混合物を室温で16時間撹拌した。混合物をEtOAc(50mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た(450mg)。LCMS(ESI)m/z:403.1[M+H−100−56]
【0371】
ステップ2:
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−7−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0372】
DCM(20mL)中のN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(2,2−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−7−イル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(450mg、0806mmol)とトリフルオロ酢酸(5.0mL)の混合物を室温で16時間撹拌した。飽和NaCO(150mL)を加え、pHを9〜10に調整し、混合物をEtOAc(150mLを5回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、逆相カラムフラッシュ(0.5%NHHCO中56%〜62%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−7−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(150mg、80%)を得た。LCMS(ESI)m/z:359.0[M+H]
【0373】
ステップ3:
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−7−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0374】
DCM(15mL)中の5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−7−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(50mg、0.14mmol)と塩化メタンスルホニル(2.2g、19mmol)の混合物を室温で3時間撹拌した。混合物をEtOAc(50mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、逆相カラムフラッシュ(0.5%NHHCO中36%〜40%CHCN/HO)によって精製し、黄色固体としてN−(5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−7−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(38.6mg、63%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.58分 m/z:437.1[M+H]H−NMR(500MHz、MeOH−d、):δ 7.83(s、1H)、7.56(s、1H)、6.99(d、J=8.0Hz、1H)、6.55〜6.52(m、1H)、6.39(d、J=2.5Hz、1H)、5.19(s、2H)、3.10(s、3H)、2.75−2.73(m、2H)、1.82〜1.79(m、2H)、1.32(s、6H)。
【0375】
実施例22
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−6−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0376】
合成スキーム
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0377】
ステップ1:
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
2,2−ジメチルクロマン−6−オール
【0378】
2−メチルブタ−3−エン−2−オール(2.00g、23.2mmol)、ヒドロキノン(5.00g、45.4mmol)およびギ酸(100mL)の混合物を120℃で4時間撹拌した。溶媒を取り除き、飽和NaHCO水溶液を加え、pHを8〜9に調整した。混合物をEtOAc(150mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(石油エーテル/EtOAc、35/1〜25/1で溶出)によって精製し、オフホワイトの固体として2,2−ジメチルクロマン−6−オールを得た(1.30g、31%)。LCMS(ESI)m/z:177.0[M−H]
【0379】
ステップ2:
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(2,2−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1−ベンゾピラン−6−イル)−オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸
【0380】
DMF(20mL)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)−カルボニル]カルバミン酸(200mg、0.433mmol)、KCO(180mg、1.30mmol)および2,2−ジメチルクロマン−6−オール(93.0mg、0.522mmol)の混合物を30℃で4時間撹拌した。混合物をEtOAc(50mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、さらに精製せずに粗生成物を得た(450mg、粗)。LCMS(ESI)m/z:402.9[M+H−156]
【0381】
ステップ3:
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−6−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0382】
DCM(20mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(2,2−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1−ベンゾピラン−6−イル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(450mg、0806mmol)およびTFA(10mL)の混合物を室温で16時間撹拌した。飽和NaCO水溶液(150mL)を加え、pHを9〜10に調整し、混合物をEtOAc(150mLを5回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、逆相カラムフラッシュ(0.5%NHHCO中52〜56%CHCN/HO)によって精製し、オフホワイトの固体として標的化合物を得た(90mg、58%、2ステップ)。LCMS(ESI)m/z:358.9[M+H]
【0383】
ステップ4:
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−6−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0384】
DCM(15mL)中の5−クロロ−6−((2,2−ジメチルクロマン−6−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(45mg、0.13mmol)、TEA(5.0mL)および塩化メタンスルホニル(2.0g、17mmol)の混合物を室温で3時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液(150mL)を加え、混合物をEtOAc(50mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をTHF/MeOH(20/10mL)とNaOH(1.0N、2.0mL)に溶解し、その後、室温で16時間撹拌した。反応の最後に、HCl(2.0M、20mL)を加え、EtOAc(50mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、逆相カラムフラッシュ(0.5%ギ酸中35〜42%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物を得た(21.0mg、2ステップについて38%)。LCMS(ESI)方法A:RT=5.42分、m/z:437.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOH−d、):δ 7.90(s、1H)、7.70(s、1H)、6.81−6.78(m、2H)、6.67(d、J=8.5Hz、1H)、5.19(s、2H)、3.21(s、3H)、2.81−2.78(m、2H)、1.82−1.79(m、2H)、1.31(s、6H)。
【0385】
実施例23
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(3,4−ジクロロベンジルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0386】
合成スキーム
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0387】
ステップ1:
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−4−(3,4−ジクロロベンジルオキシ)−2−フルオロベンゾニトリル
【0388】
DMF(3mL)中の(3,4−ジクロロフェニル)メタノール(350mg、1.98mmol)の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(60%、80mg、4.00mmol)を加えた。0℃で30分間撹拌後、5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(345mg、1.99mmol)を分けて加えた。反応混合物を室温で6時間撹拌し、飽和NHCl(10mL)によってクエンチし、酢酸エチル(5mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、黄色固体として5−クロロ−4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−2−フルオロベンゾニトリルを得た。残渣はさらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:329.9[M−H]
【0389】
ステップ2:
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−(3,4−ジクロロベンジルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0390】
乾燥DMF(2mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(35mg、0.45mmol)の混合物に、カリウム tert−ブトキシド(50mg、0.45mmol)を加えた。室温で30分間撹拌後、5−クロロ−4−(3,4−ジクロロベンジルオキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(50mg、0.15mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌後、水(5mL)によってクエンチし、酢酸エチル(5mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜60%MeCN/HO)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−(3,4−ジクロロベンジルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(27mg、51%)を得た。LCMS(ESI)m/z:342.9[M−H]
【0391】
ステップ3:
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(3,4−ジクロロベンジルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0392】
DCM(1mL)中の5−クロロ−6−(3,4−ジクロロベンジルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(20mg、0.06mmol)とトリエチルアミン(15mg、0.14mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(8mg、0.07mmol)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、残渣をTHF(1mL)とNaOH(1M、0.5mL)に溶解した。室温で2時間撹拌後、HCl(1M)を加えてpHを6に調整し、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(3mL)、ブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%MeCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物を得た(17mg、68%)。LCMS(ESI)方法A:RT=5.42分、m/z:420.9[M−H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.81(s、1H)、7.73(d、J=2.0Hz、1H)、7.59(d、J=8.0Hz、1H)、7.48(dd、J=8.0、2.0Hz、1H)、7.22(s、1H)、5.25(s、2H)、3.13(s、3H)。
【0393】
実施例24
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(3,4−ジクロロフェノキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0394】
合成スキーム
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0395】
ステップ1:
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェノキシ)−2−フルオロベンゾニトリル
【0396】
アセトン(10mL)中の5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(345mg、1.99mmol)、3,4−ジクロロフェノール(326mg、2.00mmol)および炭酸カリウム(552mg、4.00mmol)の混合物を50℃で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、黄色固体として5−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェノキシ)−2−フルオロベンゾニトリルを得た。残渣はさらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:315.8[M−H]
【0397】
ステップ2:
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−(3,4−ジクロロフェノキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0398】
乾燥DMF(2mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(45mg、0.56mmol)の混合物に、カリウム tert−ブトキシド(62mg、0.56mmol)を加えた。室温で30分間撹拌後、5−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェノキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(60mg、0.19mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、水(5mL)によってクエンチし、酢酸エチル(5mLを3回)で希釈した。1つに合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜60%MeCN/HO)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−(3,4−ジクロロフェノキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(37mg、59%)を得た。LCMS(ESI)m/z:329.0[M−H]。
【0399】
ステップ3:
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(3,4−ジクロロフェノキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0400】
DCM(1mL)中の5−クロロ−6−(3,4−ジクロロフェノキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(33mg、0.10mmol)とトリエチルアミン(22mg、0.20mmol)の溶液に塩化メタンスルホニル(12mg、0.10mmol)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、残渣をTHF(1mL)とNaOH(1 M、0.5mL)に溶解した。室温で2時間撹拌後、HCl(1M)を加えてpHを6に調整し、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(3mL)で洗浄し、その後、ブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%MeCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物を得た(24mg、60%)。LCMS(ESI)方法A:RT=5.40分、m/z:406.9[M−H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.92(s、1H)、7.49(d、J=8.5Hz、1H)、7.18−7.16(m、2H)、6.91(dd、J=9.0、2.0Hz、1H)、3.15(s、3H)。
【0401】
実施例25
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
N−[6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]メタンスルホンアミド
【0402】
合成スキーム
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
ステップ1:
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−クロロ−2−フルオロベンゾニトリル
【0404】
DMF(3mL)中のアダマンタン−1−イルメタノール(192mg、1.16mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(60%、70mg、2.32mmol)を0℃で加えた。0℃で30分間撹拌後、DMF(1mL)中の5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(200mg、1.16mmol)の溶液をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で6時間撹拌し、飽和NHCl(10mL)によってクエンチし、酢酸エチル(5mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、黄色固体として4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−クロロ−2−フルオロベンゾニトリルを得た。残渣はさらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:318.0[M−H]
【0405】
ステップ2:
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−アミン
【0406】
乾燥DMF(2mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(36mg、0.48mmol)の混合物に、カリウム tert−ブトキシド(54mg、0.48mmol)を加えた。室温で30分間撹拌後、4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−クロロ−2−フルオロベンゾニトリル(50mg、0.16mmol)を加え、室温でさらに16時間撹拌した。反応混合物を水(5mL)によってクエンチし、酢酸エチル(5mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜60%MeCN/HO)によって精製し、白色固体として6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−アミン(21mg、40%)を得た。LCMS(ESI)m/z:331.0[M−H]
【0407】
ステップ3:
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
N−[6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]メタンスルホンアミド
【0408】
DCM(1mL)中の5−クロロ−6−(3,4−ジクロロベンジルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(21mg、0.06mmol)およびトリエチルアミン(15mg、0.14mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(8mg、0.07mmol)を0℃で滴下した。室温でさらに2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、残渣をTHF(1mL)とNaOH(1M、0.5mL)に溶解した。混合物を室温でさらに2時間撹拌し、HCl(1M)を加え、pHを6に調整し、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(3mL)とブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%MeCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物を得た(17mg、72%)。LCMS(ESI)方法A:RT=5.97分、m/z:410.9[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.80(s、1H)、7.13(s、1H)、3.68(s、2H)、3.20(s、3H)、2.06(br s、3H)、1.86−1.77(m、12H)。
【0409】
実施例26
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0410】
合成スキーム
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0411】
ステップ1:
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−4−(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)−2−フルオロベンゾニトリル
【0412】
アセトン(10mL)中の5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(52mg、0.30mmol)、5−クロロ−6−イソプロポキシ−ピリジン−3−オール(56mg、0.30mmol)および炭酸カリウム(125mg、0.90mmol)の混合物を50℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、真空濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、20/1〜5/1で溶出)によって精製し、白色固体として5−クロロ−4−(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(75mg、75%)を得た。LCMS(ESI)m/z:341.0[M+H]
【0413】
ステップ2:
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0414】
DMF(4mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(50mg、0.66mmol)の溶液にカリウム tert−ブタノラート(74mg、0.66mmol)を加えた。得られた白色の懸濁液を室温で30分間撹拌した。その後、5−クロロ−4−(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)−2−フルオロ−ベンゾニトリル(75mg、0.22mmol)を加え、混合物を50℃で16時間撹拌した。室温に冷却後、水(100mL)を加え、EtOAc(30mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、固体として5−クロロ−6−(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(80mg、粗)を得て、さらに精製せず次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:354.0[M+H]
【0415】
ステップ3:
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0416】
DCM(6mL)中の5−クロロ−6−(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(80mg、0.23mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(40mg、0.35mmol)とトリエチルアミン(70mg、0.70mmol)を加えた。室温で1時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF(4mL)に溶解し、飽和NaCO水溶液(4mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をEtOAc(20mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層を濃縮し、逆相分取HPLCによって精製し、白色固体として標的化合物を得た(15mg、2ステップについて16%)。(LCMS(ESI)方法A:RT=5.53分、m/z:432.0[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d):δ 8.02(d、J=3Hz、1H)、7.87(d、J=2.5Hz、1H)、7.14(s、1H)、7.10(s、1H)、5.28−5.25(m、1H)、2.88(s、3H)、1.34(d、J=6Hz、6H)。
【0417】
実施例27
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
N−[6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]メタンスルホンアミド
【0418】
合成スキーム
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
ステップ1:
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
メタンスルホン酸アダマンタン−1−イルメチル
【0420】
DCM(20mL)中のアダマンタン−1−イルメタノール(1.0g、6.1mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(1.0g、9.0mmol)とトリエチルアミン(1.8g、18mmol)を加えた。室温で一晩撹拌後、反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)とブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、白色固体としてメタンスルホン酸アダマンタン−1−イルメチル(1.4g、96%)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl):δ 3.78(s、2H)、3.00(s、3H)、2.02(s、3H)、1.75−1.64(m、6H)、1.58−1.57(m、6H)。
【0421】
ステップ2:
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル
【0422】
−30℃のアセトニトリル(20mL)中の2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル(1.0g、7.3mmol)の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸(1.2g、8.0mmol)を滴下した。溶液を−30℃で10分間撹拌し、N−ブロモスクシンイミド(1.8g、10.2mmol)を加えた。周囲温度で18時間撹拌後、反応物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液によってクエンチし、酢酸エチルで抽出した(20mLを3回)。1つに合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。得られた粗残渣をSGC(石油エーテル/EtOAc=10/1で溶出)によって精製し、白色固体として5−ブロモ−2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル(600mg、38%)を得た。LCMS(ESI)m/z:214.1[M−H]H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.75(d、J=6.5Hz、1H)、6.90(d、J=10.0Hz、1H)、6.25(s、1H)。
【0423】
ステップ3:
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル
【0424】
DMSO(20mL)中の5−ブロモ−2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル(1.3g、6.0mmol)、メタンスルホン酸アダマンタン−1−イルメチル(0.98g、4.0mmol)およびカリウム tert−ブタノラート(0.67g、6.0mmol)の混合物を密封管内で、140℃で12時間撹拌した。混合物を室温に冷却後、水(30mL)で希釈し、次に、酢酸エチルで抽出した(30mLを3回)。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をSGC(石油エーテル/EtOAc=10/1で溶出)によって精製し、白色固体として4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(410mg、19%)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.75(d、J=7.0Hz、1H)、6.69(d、J=10.5Hz、1H)、3.58(s、2H)、2.05(s、3H)、1.80−1.77(m、3H)、1.72−1.69(m、9H)。
【0425】
ステップ4:
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−2−フルオロベンゾニトリル
【0426】
窒素雰囲気下のトルエン(4mL)と水(0.2mL)中の4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(270mg、0.74mmol)、シクロプロピルボロン酸(96mg、1.1mmol)、リン酸カリウム(628mg、3.0mmol)およびトリシクロヘキシルホスフィン テトラフルオロボラート(28mg、0.074mmol)の溶液に、酢酸パラジウム(8mg、0.037mmol)を加えた。反応混合物を100℃に18時間加熱し、その後、周囲温度に冷却した。反応混合物を100℃で18時間加熱し、周囲温度に冷却した。水(10mL)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し(10mLを3回)、1つに合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣をSGC(石油エーテル/EtOAc=10/1で溶出)によって精製し、白色固体として4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−2−フルオロベンゾニトリル(110mg、46%)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.06(d、J=7.5Hz、1H)、6.59(d、J=11.5Hz、1H)、3.53(s、2H)、2.04(s、3H)、1.80−1.77(m、3H)、1.71−1.68(m、9H)、1.25−1.24(m、1H)、0.96−0.94(m、2H)、0.60−0.59(m、2H)。
【0427】
ステップ5:
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−アミン
【0428】
DMF(2mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(48mg、0.65mmol)の溶液にカリウム tert−ブタノラート(73mg、0.65mmol)を加えた。得られた白色の懸濁液を室温で30分間撹拌し、その後、4−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−2−フルオロベンゾニトリル(70mg、0.22mmol)を加え、混合物を50℃で12時間撹拌した。室温に冷却後、水(10mL)を加え、混合物をEtOAc(10mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(0.1%NHHCO中0〜80%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−アミン(40mg、54%)を得た。LCMS(ESI)m/z:339.7[M+H]
【0429】
ステップ6:
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
N−[6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]メタンスルホンアミド
【0430】
DCM(2mL)中の6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−アミン(40mg、0.12mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(20mg、0.18mmol)とトリエチルアミン(36mg、0.36mmol)を加えた。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF/CHOH(2mL/0.5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、1.0M)を加え、反応物を25℃で一晩撹拌した。混合物をHClで酸性化し、固体をCombiFlash(0.1%NHHCO中0〜45%CHCN/HO)によって精製し、白色固体としてN−[6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]メタンスルホンアミド(20mg、40%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=6.27分、m/z:417.7[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d):δ 11.26(s、1H)、7.43(s、1H)、7.14(s、1H)、3.66(s、2H)、3.27(s、3H)、2.12−2.08(m、1H)、2.00(s、3H)、1.75−1.66(m、12H)、0.96−0.92(m、2H)、0.58−0.55(m、2H)。
【0431】
実施例28
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
N−[6−(アダマンタン−1−イルメトキシ)−5−シクロプロピル−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−2−メトキシエタン−1−スルホンアミド
【0432】
合成手順は実施例25と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=6.35分、m/z:461.1[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d):δ 11.25(s、1H)、7.42(s、1H)、7.11(s、1H)、3.70−3.66(m、4H)、3.65(s、2H)、3.16(s、3H)、2.11−2.08(m、1H)、2.00(s、3H)、1.74−1.66(m、12H)、0.95−0.93(m、2H)、0.57−0.55(m、2H)。
【0433】
実施例29
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0434】
合成スキーム
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0435】
ステップ1:
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
3−クロロ−2−イソプロポキシピリジン
【0436】
5℃の乾燥THF(15mL)中のプロパン−2−オール(372mg 6.2mmol)の混合物に、水素化ナトリウム(60%、250mg、6.2mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、その後、乾燥THF(5mL)中の2,3−ジクロロピリジン(1g 6.8mmol)を加えた。80℃で22時間撹拌後、反応物を水によってクエンチし、EA(50mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテルで溶出)によって精製し、3−クロロ−2−イソプロポキシピリジン(400mg、35%)を得た。
【0437】
ステップ2:
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
3−クロロ−2−イソプロポキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
【0438】
ヘキサン(10mL)中の3−クロロ−2−イソプロポキシピリジン(400mg、2.35mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(716mg、2.82mmol)、ジ−メタノラト二イリジウム(Ir−Ir)−シクロオクタ−1,5−ジエン(31mg、0.047mmol)および4,4’−ジ−テルトブチル−2,2’−ビピリジン(90mg、0.33mmol)の混合物を60℃で16時間撹拌した。反応物をメタノール(2mL)によってクエンチし、得られた混合物を濃縮し、固体として、3−クロロ−2−イソプロポキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(500mg、粗)を得て、さらに精製せずに次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:298.1[M+H]
【0439】
ステップ3:
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−オール
【0440】
3−クロロ−2−イソプロポキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(500mg、粗)、NaOH水溶液(20mL、2%)、THF(20mL)および過酸化水素(4mL、30%)の溶液を室温で16時間撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、1つに合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1〜1/1)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−オール(140mg、2ステップについて32%)を得た。LCMS(ESI)m/z:188.1[M+H]
【0441】
ステップ4:
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸
【0442】
DMF(8mL)中の5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−オール(100mg、0.53mmol)、tert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(243mg、0.53mmol)および炭酸カリウム(220mg、1.6mmol)の混合物を30℃で4時間撹拌した。混合物を濾過し、真空濃縮した。得られた残渣をSGC(石油エーテル/酢酸エチル、20/1〜3/1で溶出)によって精製し、白色固体としてtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(180mg、収率:60%)を得た。LCMS(ESI)m/z:567.9[M+H]
【0443】
ステップ5:
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0444】
トリフルオロ酢酸(6.0mL)とDCM(6.0mL)中のtert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−(5−クロロ−6−{[(5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イル)オキシ]メチル}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)カルバミン酸(180mg、0.32mmol)の溶液を室温で1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO水溶液でクエンチし、DCM(20mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、固体として5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(200mg、粗)を得て、さらに精製せずに次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:368.0[M+H]
【0445】
ステップ6:
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0446】
DCM(8mL)中の5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)ベンゾ−[d]イソオキサゾール−3−アミン(140mg、粗)の溶液に、塩化メタンスルホニル(65mg、0.57mmol)およびトリエチルアミン(120mg、1.2mmol)を加えた。室温で1時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF/CHOH(4mL/1mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(2mL、1.0M)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後、EtOAc(20mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層を濃縮し、逆相分取HPLCによって精製し、白色固体としてN−(5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(80mg、2ステップについて84%)を得た。(LCMS(ESI)方法A:RT=5.54分、m/z:446.0[M+H]H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.93(s、1H)、7.81−7.77(m、2H)、7.42(s、1H)、5.25−5.20(m、3H)、3.31(s、3H)、1.39(d、J=6Hz、6H)。
【0447】
実施例30
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((5−クロロ−6−イソプロポキシピリジン−3−イルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−2−メトキシエタンスルホンアミド
【0448】
合成手順は実施例29と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=5.58分、m/z:489.8[M+H]H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.80(s、1H)、7.76(d、J=2.5Hz、1H)、7.55(s、1H)、7.36(d、J=2.5Hz、1H)、5.25−5.22(m、1H)、5.09(s、2H)、3.85−3.84(m、2H)、3.57−3.56(m、2H)、3.36(s、3H)、1.37(d、J=6.5Hz、6H)。
【0449】
実施例31
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−シクロプロピル−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0450】
合成スキーム
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0451】
ステップ1:
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
5−シクロプロピル−4−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)−2−フルオロベンゾニトリル
【0452】
DMF(4mL)中の(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メタノール(126mg、0.84mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(60%)(38mg、0.95mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。DMF(1mL)中の5−シクロプロピル−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(100mg、0.56mmol)の溶液を加え、混合物を25℃で一晩撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(10mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をSGC(石油エーテル/EtOAc=10/1で溶出)によって精製し、油状物として5−シクロプロピル−4−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(70mg、41%収率)を得た。
【0453】
ステップ2:
【0454】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
5−シクロプロピル−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0455】
DMF(3mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(51mg、0.68mmol)の溶液にカリウム tert−ブタノラート(76mg、0.68mmol)を加えた。得られた白色の懸濁液を室温で30分間撹拌し、その後、5−シクロプロピル−4−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(70mg、0.23mmol)を加え、混合物を50℃で12時間撹拌した。室温に冷却後、水(100mL)を加え、混合物をEtOAc(100mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(0.1%NHHCO中0〜70%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として5−シクロプロピル−6−((4,4−ジフルオロ−シクロヘキシル)−メトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(40mg、54%)を得た。LCMS(ESI):m/z:323.1[M+H]
【0456】
ステップ3:
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−シクロプロピル−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0457】
DCM(2mL)中の5−シクロプロピル−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(40mg、0.12mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(28mg、0.25mmol)とトリエチルアミン(38mg、0.37mmol)を加えた。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF/CHOH(2mL/0.5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、1.0 M)を加え、反応物を25℃で一晩撹拌した。HClで酸性化し、濾過し、固体を得た。固体をCombiFlash(0.1%NHHCO中0〜45%CHCN/HO)によって精製し、白色固体としてN−(5−シクロプロピル−6−((4,4−ジフルオロシクロヘキシル)−メトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(28mg、56%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=4.96分、m/z:401.0[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.23(s、1H)、6.88(s、1H)、3.87(d、J=6.0Hz、2H)、3.09(s、3H)、2.04−1.90(m、6H)、1.82−1.69(m、2H)、1.49−1.42(m、2 H)、0.84−0.80(m、2H)、0.53−0.50(m、2H)。
【0458】
実施例32
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−シクロプロピル−6−{スピロ[2.5]オクタン−6−イルメトキシ}−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0459】
合成手順は実施例31と同じであった。LCMS(ESI)方法A:RT=5.95分、m/z:391.1[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.10(s、1H)、6.75(s、1H)、3.72(d、J=5.5Hz、2H)、2.98(s、3H)、1.91−1.57(m、6H)、1.20−1.16(m、2H)、0.77−0.67(m、4H)、0.41−0.38(m、2H)、0.09−0.01(m、4H)。
【0460】
実施例33
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−(シクロヘキシルメトキシ)−5−シクロプロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0461】
合成スキーム
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0462】
ステップ1:
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
4−(シクロヘキシルメトキシ)−5−シクロプロピル−2−フルオロベンゾニトリル
【0463】
DMF(10mL)と水素化ナトリウム(60%、25mg、0.63mmol)中のシクロヘキシルメタノール(64mg、0.56mmol)の混合物を0℃で30分間撹拌し、その後、DMF(10mL)中の5−シクロプロピル−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(100mg、0.558mmol)を加えた。25℃で16時間撹拌後、EtOAc(150mL)と飽和NaHCO(50mL)を加えた。有機層を飽和NaHCO(50mLを3回)で洗浄し、1つに合わせた有機層をブライン(50mLを2回)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、さらに精製せず、淡黄色の油状物として粗生成物を得た(150mg、粗)。
【0464】
ステップ2:
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
6−(シクロヘキシルメトキシ)−5−シクロプロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0465】
DMF(20mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(124mg、1.65mmol)とカリウム tert−ブタノラート(159mg、1.65mmol)の混合物を5℃で30分間撹拌し、その後、DMF(10mL)中の4−(シクロヘキシルメトキシ)−5−シクロプロピル−2−フルオロベンゾニトリル(150mg、0.549mmol)の溶液を加えた。50℃で16時間撹拌後、EtOAc(150mL)と水(50mL)を加え、有機層を水(50mLを3回)で洗浄した。1つに合わせた有機層をブライン(50mLを2回)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相カラムフラッシュ(0.1%NHHCO中58〜61%CHCN/HO)によって精製し、6−(シクロヘキシルメトキシ)−5−シクロプロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(2ステップについて50mg、31%)を得た。LCMS(ESI)m/z:287.1[M+H]
【0466】
ステップ3:
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−(シクロヘキシルメトキシ)−5−シクロプロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0467】
DCM(15mL)中の6−(シクロヘキシルメトキシ)−5−シクロプロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(50mg、0.17mmol)、トリエチルアミン(200mg、1.98mmol)および塩化メタンスルホニル(0.1mL、1.30mmol)の混合物を25℃で16時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO(100mL)によってクエンチし、EtOAc(50mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層を飽和NaHCOとブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、逆相カラムフラッシュ(0.1%NHHCO中60〜63%CHCN/HO)によって精製し、オフホワイトの固体としてN−(6−(シクロヘキシルメトキシ)−5−シクロプロピルベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(21.0mg、38%)を得た。LCMS(ESI)m/z:365.1[M+H]H−NMR(500MHz、MeOH−d、):δ 7.36(s、1H)、7.04(s、1H)、3.92(d、J=6.0Hz、2H)、3.30(s、3H)、2.16−2.13(m、1H)、1.97−1.89(m、3H)、1.84−1.82(m、2H)、1.77−1.74(m、1H)、1.42−1.35(m、2H)、1.32−1.19(m、3H)、0.98−0.94(m、2H)、0.66−0.63(m、2H)。
【0468】
実施例34
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0469】
合成スキーム
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0470】
ステップ1:
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−4−(シクロヘキシルメトキシ)−2−フルオロベンゾニトリル
【0471】
DMF(10mL)中のシクロヘキシルメタノール(197mg、1.73mmol)と水素化ナトリウム(60%、76mg、1.9mmol)の混合物を0℃で30分間撹拌し、その後、DMF(10mL)中の5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(300mg、1.73mmol)を加えた。25℃で16時間撹拌後、EtOAc(150mL)と飽和NaHCO(50mL)を加えた。水相をEtOAc(50mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層をブライン(50mLを2回)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、さらに精製せずに淡黄色の油状物として粗生成物(500mg、粗)を得た。
【0472】
ステップ2:
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3アミン
【0473】
DMF(20mL)中のN−ヒドロキシアセトアミド(421mg、5.61mmol)とカリウム tert−ブタノラート(538mg、5.60mmol)の混合物を5℃で30分間撹拌し、その後、DMF(10mL)中の5−クロロ−4−(シクロヘキシルメトキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(500mg、1.87mmol)を加えた。50℃で16時間撹拌後、EtOAc(150mL)と水(50mL)を加えた。水相をEtOAc(50mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層をブライン(50mLを2回)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を逆相カラムフラッシュ(0.1%NHHCO中52〜58%CHCN/HO)によって精製し、5−クロロ−6−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(145mg、2ステップについて30%)を得た。LCMS(ESI)m/z:281.0[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d6、):δ 7.89(s、1H)、7.23(s、1H)、6.37(s、2H)、3.92(d、J=6.0Hz、2H)、1.85−1.77(m、3H)、1.74−1.71(m、2H)、1.67−1.65(m、1H)、1.30−1.23(m、2H)、1.20−1.14(m、1H)、1.12−1.05(m、2H)。
【0474】
ステップ3:
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0475】
DCM(15mL)中の5−クロロ−6−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(50mg、0.18mmol)、トリエチルアミン(200mg、1.98mmol)および塩化メタンスルホニル(0.1mL、1.30mmol)の混合物を25℃で24時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO水溶液(100mL)によってクエンチし、混合物をEtOAc(50mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層を飽和NaHCOとブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相カラムフラッシュ(0.1%NHHCO中56〜60%CHCN/HO)によって精製し、オフホワイトの固体としてN−(5−クロロ−6−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(21.0mg、38%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.41分、m/z:359.0[M+H]H−NMR(400MHz、MeOH−d、):δ 7.83(s、1H)、7.20(s、1H)、3.94(d、J=5.6Hz、2H)、3.28(s、3H)、1.95−1.73(m、6H)、1.42−1.14(m、5H)。
【0476】
実施例35
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンゾ[d]−イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0477】
合成スキーム
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
ステップ1:
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−2−フルオロ−4−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンゾニトリル
【0479】
アセトン(10mL)中の5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノール(200mg、0.78mmol)、5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(268mg、1.55mmol)と炭酸カリウム(323mg、2.34mmol)の混合物を60℃で一晩加熱した。室温に冷却後、混合物を濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(0.1%NHHCO中0〜60%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として5−クロロ−2−フルオロ−4−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンゾニトリル(200mg、62%)を得た。LCMS(ESI):m/z:411.9[M+H]
【0480】
ステップ2:
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−4−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)−2−(プロパン−2−イリデンアミノオキシ)ベンゾニトリル
【0481】
THF(1mL)中のカリウム tert−ブタノラート(9.0mg、0.080mmol)の溶液に、アセトン オキシム(6.0g、0.080mmol)を一度に加えた。室温で20分間撹拌後、5−クロロ−2−フルオロ−4−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンゾニトリル(30mg、0.073mmol)をゆっくりと加え、混合物を60℃で一晩撹拌した。反応物を水(1mL)によってクエンチし、飽和NaHCO溶液(5mL)と酢酸エチル(20mL)に分けた。有機層を水(5mLを3回)で洗浄し、濃縮し、固体として5−クロロ−4−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)−2−(プロパン−2−イリデンアミノオキシ)ベンゾニトリル(30mg、粗)を得て、さらに精製せずに次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:465.0[M+H]
【0482】
ステップ3:
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0483】
粗5−クロロ−4−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)−2−(プロパン−2−イリデンアミノオキシ)ベンゾニトリル(30mg、0.064mmol)をEtOH(1mL)、HO(0.7mL)およびHCl(12N、0.3mL)の混合物で処理し、2時間加熱還流した。室温に冷却後、反応混合物を固体の炭酸ナトリウムおよびNaOH(1N)で塩基化した。混合物を酢酸エチル(5mLを3回)で抽出し、1つに合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(0.1%NHHCO中0〜60%CHCN/HO)によって精製し、白色固体として5−クロロ−6−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(20mg、74%)を得た。LCMS(ESI)m/z:429.9[M+H]
【0484】
ステップ4:
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンゾ[d]−イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0485】
DCM(2mL)中の5−クロロ−6−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(20mg、0.047mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(8mg、0.07mmol)とトリエチルアミン(14mg、0.14mmol)を加えた。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、粗生成物をTHF/CHOH(2mL/0.5mL)に溶解し、その後、水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、1.0M)を加えた。25℃で一晩撹拌後、混合物をHClで酸性化した後、EtOAc(10mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCombiFlash(0.1%ギ酸中の0〜55%CHCN/HO)によって精製し、暗黄色の固体としてN−(5−クロロ−6−(5−フルオロ−2−(ピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)−フェノキシ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(4mg、17%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=4.72分、m/z:503.0[M+H]H−NMR(500MHz、DMSO−d):δ 9.61(s、1H)、9.38(d、J=2.0Hz、1H)、8.13(d、J=7.5Hz、1H)、8.06(s、1H)、7.86(s、1H)、7.65(s、1H)、7.14(d、J=11.0Hz、1H)、2.97(s、3H)。
【0486】
実施例36
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((4−(トリフルオロメチル)シクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−メタンスルホンアミド
【0487】
合成スキーム
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0488】
ステップ1:
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−クロロ−6−({[4−(トリフルオロメチル)−シクロヘキシル]オキシ}メチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸
【0489】
乾燥THF(1mL)中の4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサノール(37mg、0.22mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(60%、10mg、0.24mmol)を0℃で加えた。0℃で1時間撹拌後、乾燥THF(0.5mL)中のtert−ブチル N−[6−(ブロモメチル)−5−クロロ−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]−N−[(tert−ブトキシ)カルボニル]カルバミン酸(100mg、0.22mmol)とヨウ化テトラブチルアンモニウム(1mg)の混合物に、得られた混合物をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、飽和NHCl(5mL)によってクエンチし、酢酸エチル(5mLを3回)で抽出した。1つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をSGC(石油エーテル/EtOAc=50/1で溶出)によって精製し、淡黄色の固体として標的化合物を得た(66mg、55%)。LCMS(ESI)m/z:448.0[M−100]
【0490】
ステップ2:
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
5−クロロ−6−((4−(トリフルオロメチル)シクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン
【0491】
DCM(1mL)中のN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−[5−クロロ−6−({[4−(トリフルオロメチル)−シクロヘキシル]オキシ}メチル)−1,2−ベンゾオキサゾール−3−イル]カルバミン酸(66mg、0.12mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加えた。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、残渣はさらに精製せずに次のステップに使用した。LCMS(ESI)m/z:347.0[M−H]
【0492】
ステップ3:
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((4−(トリフルオロメチル)シクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)メタンスルホンアミド
【0493】
DCM(1mL)中の5−クロロ−6−((4−(トリフルオロメチル)シクロヘキシルオキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(20mg、0.06mmol)とトリエチルアミン(15mg、0.14mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(8mg、0.07mmol)を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌後、溶媒を真空下で取り除き、残渣をTHF(1mL)とNaOH(1M、0.5mL)に溶解した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後、HCl(1M)を加え、pHを6に調整し、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(3mL)とブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相combiflash(0.1%NHHCO中20%〜50%MeCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物(17mg、65%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.19分、m/z:426.9[M+H]H−NMR(500MHz、MeOD−d):δ 7.88−7.87(m、1H)、7.72−7.70(m、1H)、4.77−4.71(m、2H)、3.85−3.50(m、1H)、3.26(s、3H)、2.30−1.41(m、9H)。
【0494】
実施例37
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)シクロプロパン−スルホンアミド
【0495】
乾燥THF中の5−クロロ−6−((3,4−ジクロロフェノキシ)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−アミン(15mg、0.044mmol)の混合物に、LiHMDS(0.05mL、1M)を−78℃で加えた。−78℃で10分間撹拌後、塩化シクロプロパンスルホニル(12mg、0.088mmol)を加え、混合物を室温でさらに3時間撹拌した。反応物を水(2mL)によってクエンチし、濾過し、逆相Combiflash(0.1%NHHCO中30%〜50%MeCN/HO)によって精製し、白色固体として標的化合物(3.3mg、17%)を得た。LCMS(ESI)方法A:RT=5.58分、m/z:448.9[M+H]H−NMR(500MHz、CDCl):δ 7.76(s、1H)、7.48(s、1H)、7.34(d、J=9.0Hz、1H)、7.15(d、J=2.5Hz、1H)、6.93−6.90(m、1H)、5.15(s、2H)、1.20(m、1H)、1.03−1.02(m、2H)、0.80−0.78(m、2H)。
【0496】
実施例38
【0497】
電気生理学的アッセイ(in vitroアッセイ)
【0498】
パッチ電位固定電気生理学は、電位開口型ナトリウムチャネル(NaV)のブロックを直接的に測定および定量化することができ、ナトリウムチャネルの静止、開口および不活性状態に対する示差的結合として解釈されたブロックの時間および電位依存性を決定することができる(Hille,B.、Journal of General Physiology(1977)、69:497−515)。
【0499】
以下のパッチ電位固定電気生理学的研究は、ヒト胚性腎細胞(HEK)を用いて、本発明の代表的な化合物に対して行い、当該ヒト胚性腎細胞は、所望のヒトナトリウムチャネルα−サブユニットをコードする全長cDNAを含む発現ベクターを恒久的に形質移入され、37℃で5%のCO2と共に10%FBS、1%PSG、および0.5mg/mLのG418を含む培養培地で増殖した。電気生理学(EP)記録に使用されたHEK細胞は、全試験について40未満の継代数を有し、播種から3日以内に使用した。NaV1.7およびNaV1.5cDNA(それぞれNM_002977およびAC137587;SCN5A)は、HEK−293細胞に安定的に発現した。β1サブユニットはNaV1.7とNaV1.5細胞株の両方で共発現した。
【0500】
ナトリウム電流は、PatchXpress自動電位クランプを使用して、またはAxopatch 200B(Axon Instruments)またはModel 2400(A−Mシステムズ)増幅器を手動で使用して、全細胞構成にパッチクランプ技術を用いて測定した。手動電位固定プロトコールは以下である:ホウケイ酸ガラスのマイクロピペットには、作業溶液に2〜4Mohmの抵抗をもたらす先端径に先端熱加工をした。ピペットに以下から成る溶液を充填し、5mM NaCl、10mM CsCl、120mM CsF、0.1mM CaCl2、2mM MgCl2、10mM HEPES、10mM EGTA;ならびにCsOHでpH7.2に調整した。外液は以下の組成、140mM NaCl、5mM KCl、2mM CaCl2、1mM MgCl2、10mM HEPESを有し、NaOHでpH7.4に調整した。いくつかの試験では、外部のナトリウムをコリンと等モルに置換することによって還元した。CsF内部およびNaCl外液の浸透圧を、それぞれ、グルコースで300mOsm/kgおよび310mOsm/kgに調整した。全ての記録は、150μLの容量の浴チャンバー内で、周囲温度で行った。対照のナトリウム電流は、0.5%DMSO中で測定した。対照と、本発明の代表的な化合物を、ALA Scientific Instruments製の4ピンチまたは8ピンチの弁浴灌流システムを介して記録チャンバーに適用した。
【0501】
電流は、40kHzのサンプリング周波数で記録され、5Hzで濾過し、pClampソフトウェア(Axon Instruments)と共に、Digidata−1322Aのアナログ/デジタルインタフェースを使用して保存した。直列抵抗補償は、を適用した(60〜80%)。(段階的に活性化中のIV関係によって判断されるように)電流が不十分な電圧制御を示した場合に細胞は拒絶された。当該試験のすべての統計情報は、平均±SDとして示す。
【0502】
膜電位は、チャネルの不活性化が完了したときの電位に維持された(NaV1.7とNaV1.5の両方について−60mV)。電位を20ミリ秒間、かなりネガティブな電位(Vhold=150mV)に後退させ、試験パルスを化合物のブロックを定量化するために適用する。20ミリ秒の短い再分極は、化合物がないチャネルが速い不活性化から復帰するのに十分な長さであるが、化合物が結合したチャネルは、この間隔中に無視できる復帰が起こるくらいもっとゆっくりと回復した。化合物のウォッシュオン後のナトリウム電流の下落率は、ナトリウムチャネルのブロック率とみなした。
【0503】
本発明の化合物は、当該モデルで試験した場合、下の表1に記載するようにNaV1.7およびNaV1.5の不活性状態に対する親和性を示した。
【表1-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0504】
実施例39
【0505】
ナトリウムチャネル遮断薬によって誘導される鎮痛
【0506】
熱誘導されたテイルフリック潜時試験
【0507】
この試験では、本発明の化合物を投与することによって生じる鎮痛効果は、マウスの熱誘導テールフリックによって観察することができる。試験は、試験されるマウスの尾の一点に集束し、向けられた光ビームを伴うプロジェクターランプからなる熱源を含む。薬物治療の前、および有害な熱刺激に反応したときに評価される、すなわち、尾の背側表面に放射熱を当ててから、テールフリックが発生するまでの応答時間であるテイルフリック潜時を40、80、120、および160分に測定して記録する。
【0508】
当該試験の最初の部分では、65例の動物に、連続した2日にわたって、一日一回、テイルフリック潜時のベースラインの評価を行う。これらの動物を、ビヒクル対照、モルヒネ対照を含む11の異なる治療群の一つに無作為に割当て、9つの化合物を筋肉内に30mg/kg投与する。用量投与後、震えまたは発作、多動性、浅い、急速なまたは抑圧された呼吸およびグルーミングの失敗を含む毒性の徴候について、動物を注意深くモニターする。各化合物の最適なインキュベーション時間は、回帰分析によって決定される。試験化合物の鎮痛活性を、最大可能効果(%MPE)のパーセントとして表し、以下の式を用いて計算し、
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、
投与後潜時=薬物投与後、熱源から尾を遠ざける(フリックする)のまでにかかった各個別の動物の潜時。
投与前潜時=薬物投与前、熱源から尾をフリックするまでにかかった各個別の動物の潜時。
カットオフ時間(10秒)=熱源に曝される最大時間。
【0509】
急性疼痛(ホルマリン試験)
【0510】
ホルマリン試験は、急性疼痛の動物モデルとして使用される。ホルマリン試験では、実験日の前日に、動物を20分間、プレキシガラス試験室に短時間慣れさせる。試験日、動物に無作為に試験品を注射する。薬物投与から30分後、10%ホルマリンの50μLを、ラットの左後足の足底表面に皮下注射する。ホルマリン投与直後に、90分継続してビデオデータを取り始める。
【0511】
画像は*.llii拡張子でファイルを保存し、その後MPEG−4コーディングに変換するActimetrix Limelightソフトウェアを使用してキャプチャーされる。ビデオは、行動分析ソフトウェア「The Observer 5.1」、(バージョン5.0、Noldus Information Technology、ワーゲニンゲン、オランダ)を用いて分析する。ビデオ分析は、動物の行動を観察し、種類に応じてそれぞれスコアリングし、行動の長さを定めることによって行う(DubuissonおよびDennis、1977)。スコアを付けた行動は、以下である:(1)正常な行動、(2)足に体重をかけない、(3)足を挙げる、(4)足をなめる/噛むまたは引っ掻く。注射を受けた足の持ち上げ、いたわり、または過剰に舐めること、噛むことおよび引っ掻くことは、痛みの応答を示す。注射を受けた足を明らかにいたわること、過剰に舐めること、噛むことまたは引っ掻くことなく両足を床に置いている場合、化合物から鎮痛反応または保護が示されている。
【0512】
ホルマリン試験データの分析は、2つの要因に応じて行わる:(1)最大可能阻害効果パーセント(Percent Maximal Potential Inhibitory Effect)(%MPIE)および(2)疼痛スコア。%MPIEは、一連のステップによって算出され、最初に、各動物の非正常行動(行動1、2、3)の長さを合計する。ビヒクル群のための単一の値は、ビヒクル治療群内のすべてのスコアを平均することによって得られる。以下の計算は、各動物のMPIE値を算出する。
MPIE(%)=100−[(治療合計/平均ビヒクル値)×100%]
【0513】
疼痛スコアは、上記のように加重尺度から計算される。行動の持続時間は、重み(反応の重症度の評価)を乗じて、観察の全長で割り、各動物の痛みの評価を決定する。計算は、下記式で表される。
痛みの評価=[0(To)+1(T1)+2(T2)+3(T3)]/(To+T1+T2+T3)
【0514】
CFA誘発性慢性炎症性疼痛
【0515】
当該試験では、触覚異痛症を較正フォンフレイフィラメントを用いて評価する。まる一週間の飼育施設への順化の後、150μLの「フロイント完全アジュバント」(CFA)乳状液(0.5mg/mLの濃度の油/食塩水(1:1)乳状液に懸濁されたCFA)を、軽いイソフルラン麻酔下で、ラットの左後足の足底表面に皮下注射する。動物は麻酔から回復し、すべての動物のベースラインの熱的および機械的侵害受容閾値を、CFAの投与1週間後に評価する。全動物を、実験開始前日に20分間実験装置に慣らす。試験および対照品を動物に投与し、薬物投与後の所定の時点に侵害受容閾値を測定し、6つの利用可能な治療のそれぞれの鎮痛応答を決定する。各試験化合物について最も高い鎮痛効果を示すよう使用される時点を予め決定されている。
【0516】
動物の熱侵害受容閾値を、ハーグリーブス試験を使用して評価する。動物を、加熱ユニットを備えた高いガラスのプラットフォームの上部に設定されたプレキシグラスの囲いの中に配置する。ガラスのプラットフォームは全試験についてサーモスタットで約30℃の温度に制御される。動物を20分間適応させ、探査動作が完全に停止するまで囲いに配置する。Model 226 Plantar/Tail Stimulator Analgesia Meter(IITC、ウッドランドヒルズ、カリフォルニア州)を使用して、ガラスプラットフォームの下から放射熱ビームを後足の足底表面に当てる。全試験の間、熱源のアイドリング強度および活性強度を、それぞれ1と45に設定し、組織の損傷を防ぐためにカットオフ時間を20秒にする。
【0517】
触覚刺激に対する動物の作用閾は、ハーグリーブス試験後にModel 2290 Electrovonfrey触覚計(IITCLife Science、ウッドランドヒルズ、カリフォルニア州)を用いて測定する。動物をワイヤメッシュ(mire mesh)面上に設定された高いプレキシグラス囲いに配置する。10分間の適応の後、予め較正されたフォン・フライの毛を、毛が足に対してわずかに折れ曲がるような十分な力で、0.1gの毛から始まる昇順で、動物の両足の足底表面に対して垂直に当てる。毛が、最低の力で、足に速いフリッキングを引き起こすまで、または約20gのカットオフ力に達するときに、試験を続ける。このカットオフ力は、動物の体重の約10%を示すため使用され、刺激の性質を変えてしまうほどの硬い毛を使用することにより、手足全体が持ち上がらないようにするために使用する。
【0518】
痛覚の術後モデル
【0519】
当該モデルでは、足にイントラプレーナ切開によって引き起こされる痛覚鈍麻を、動物が適用刺激から足を引っ込めるまで、増加した触覚刺激を足に印加することによって測定する。ノーズコーンを介して送達される3.5%イソフルラン下で動物に麻酔をかけ、皮膚および筋膜を通って、かかとの近位縁から0.5cmからつま先に向かって延びて、左後足の足底の側面に10番の外科用メスを使用して、縦1cmに切開する。切開後、2、3−0滅菌絹縫合糸を使用して皮膚を並置する。損傷部位をポリスポリンとベタジンで覆う。一晩、回復のために動物をホームケージに戻す。
【0520】
手術をした(同側)と手術をしていない(反対側)両方の足について、触覚刺激に対する動物の引っ込み閾値は、Model 2290 Electrovonfrey触覚計(IITCLife Science、ウッドランドヒルズ、カリフォルニア州)を用いて測定することができる。動物をワイヤメッシュ(mire mesh)面上に設定された高いプレキシグラス囲いに配置する。10分間の適応の後、予め較正されたフォン・フライの毛を、毛が足に対してわずかに折れ曲がるような十分な力で、10gの毛から始まる昇順で、動物の両足の足底表面に対して垂直に当てる。毛が、最低の力で、足に速いフリッキングを引き起こすまで、または約20gのカットオフ力に達するときに、試験を続ける。このカットオフ力は、動物の体重の約10%を示し、刺激の性質を変えてしまうほどの硬い毛を使用することにより、手足全体が持ち上がらないようにするために使用する。
【0521】
神経因性疼痛モデル、慢性狭窄傷害
【0522】
端的には、10番の外科用メスを使用して、動物の左後肢の中大腿レベルで、皮膚および筋膜を通って、約3cm切開する。左坐骨神経を、大腿二頭筋を通って、出血を最小限にするために注意して鈍的切開によって露出する。1〜2mmの間隔で4−0非分解滅菌絹縫合糸を用いて、坐骨神経に沿って、4つの緩い結紮糸で結ぶ。緩い結紮糸の張力は、4倍の倍率で解剖顕微鏡下で見たときに坐骨神経のわずかな収縮を誘発するくらいに硬く結ばれる。偽手術された動物では、左の坐骨神経は、さらに操作されることなく露出している。抗菌軟膏を創傷に直接適用し、筋肉を滅菌縫合糸を使用して閉じる。ベタジンを筋肉およびその周辺に塗布し、外科用クリップで皮膚を閉じる。
【0523】
触覚刺激に対する動物の作用閾は、ハーグリーブス試験後にModel 2290 Electrovonfrey触覚計(IITCLife Science、ウッドランドヒルズ、カリフォルニア州)を用いて測定する。動物をワイヤメッシュ(mire mesh)面上に設定された高いプレキシグラス囲いに配置する。10分間の適応の後、予め較正されたフォン・フライの毛を、毛が足に対してわずかに折れ曲がるような十分な力で、0.1gの毛から始まる昇順で、動物の両足の足底表面に対して垂直に当てる。毛が、最低の力で、足に速いフリッキングを引き起こすまで、または約20gのカットオフ力に達するときに、試験を続ける。このカットオフ力は、動物の体重の約10%を示すため使用され、刺激の性質を変えてしまうほどの硬い毛を使用することにより、手足全体が持ち上がらないようにするために使用する。
【0524】
動物の熱侵害受容閾値を、ハーグリーブス試験を使用して評価する。触覚閾値の測定後、動物を、加熱ユニットを備えた高いガラスのプラットフォームの上部に設定されたプレキシグラスの囲いの中に配置する。ガラスのプラットフォームは全試験についてサーモスタットで約24〜26℃の温度に制御される。動物を10分間適応させ、探査動作が完全に停止するまで囲いに配置する。Model 226 Plantar/Tail Stimulator Analgesia Meter(IITC、ウッドランドヒルズ、カリフォルニア州)を使用して、ガラスプラットフォームの下から放射熱ビームを後足の足底表面に当てる。全試験の間、熱源のアイドリング強度および活性強度を、それぞれ1と55に設定し、組織の損傷を防ぐためにカットオフ時間を20秒にする。
【0525】
神経因性疼痛モデル:脊髄神経結紮
【0526】
脊髄神経結紮(SNL)神経因性疼痛モデルは、動物(すなわち、ラット)神経因性疼痛のモデルとして使用される。SNL試験では、脊髄神経のL5およびL6の腰椎根をしっかりと結紮し、神経損傷を引き起こし、機械的痛覚過敏、機械的異痛および熱過敏症の発症を生じさせる。動物に疼痛状態を完全に発症させるために、手術を試験日の二週間前に行う。いくつかの脊髄神経結紮変動を、本発明の化合物の鎮痛特性を特徴付けるために使用する。
L5脊髄神経の結紮、
L5およびL6脊髄神経の結紮、
L5脊髄神経の結紮および離断、
L5およびL6脊髄神経の結紮および離断、または
上記(1)〜(4)のいずれかと組み合わせて、L4脊髄神経の軽度の炎症。
【0527】
ノーズコーンを介して送達される3.5%イソフルラン下で動物に麻酔をかけ、切開の中間点として後部腸骨稜のレベルを使用して、背側正中線のすぐ横の皮膚に、10番の外科用メスを使用して、縦に約2.5cmに切開する。切開後、イソフルランを、保守レベル(1.5%〜2.5%)に再調整する。中央仙骨部では、外科用メスの刃で、刃が仙骨に当たるまで(矢状面で)脊柱の側面に沿って刃をスライドさせて、切開する。はさみの先端を、切開部を通って導入し、筋肉および靭帯を脊柱から切り離し、脊柱を2〜3cm露出させる。神経が椎骨から出るポイントを見つけるために、筋肉および筋膜を脊椎の椎骨から切り離す。小さなガラスフックを脊髄神経に内側に配置し、脊髄神経を周囲の組織から穏やかに上昇させる。脊髄神経が単離されたら、短い長さの非分解性6−0滅菌絹糸を、ガラスフックの先端のボールの周りに2回巻き、神経の下に戻す。結び目を作ることによって、脊髄神経を堅く結紮し、神経が結紮糸の両側に突き出るようにする。必要に応じて手順を繰り返してもよい。いくつかの動物では、神経因性疼痛の発症を最大にするために、L4脊髄神経を小さなガラスフックで軽く擦って(最大20回)もよい。抗菌軟膏を切開部に直接塗布し、筋肉を滅菌縫合糸を使用して閉じる。ベタジンを、筋肉とその周辺に塗布し、外科用ステープルまたは滅菌非吸収性モノフィラメント5−0ナイロン縫合糸で、皮膚を閉じる。
【0528】
本発明の化合物を動物に局所投与することによって生じる鎮痛効果は、その後、機械的触覚刺激に対する動物の足引っ込め閾値を測定することによって観察することができる。機械的異痛の手順または以下に記載の機械的痛覚過敏の手順のいずれかを用いて測定することができる。いずれかの方法により、適切なベースライン測定値を確立した後、本発明の化合物の局所製剤を、同側の足首と足に塗布する。治療領域をなめて化合物を除去するのを防ぐために、動物を15分間プラスチックトンネル内に配置する。以下に記載のいずれかの方法により同側の足を試験する前に15分間、動物をアクリル筐体に配置し、治療から0.5、1.0および2.0時間後に反応を記録する。
【0529】
A. 機械的異痛法
【0530】
手術を受けた動物と対照動物の両方について、以下のようにマニュアルの較正されたvon Freyフィラメントを用いて、機械的異痛に対する動物の痛覚閾値を、手術約14日間後、測定することができる。動物をワイヤメッシュ(mire mesh)面上に設定された高いプレキシグラス囲いに配置する。動物を20〜30分間順応させる。予め較正されたフォン・フライ毛を、ベースライン測定値を確立するために、足に対して毛髪のわずかに折れ曲がるような十分な力で、2.0gの毛から開始して、動物の同側の足底表面に対して垂直に当てる。反応に最初の変化が認められるまで、刺激を昇順または降順のいずれかで、連続した方法で与え、全部で6つの反応について、4つの追加の反応を記録する。グラムで測定される6つの反応を、Chaplan,S.R.ら、J.Neurosci.Methods、1994 Jul;53(1):55−63によって記述された式に入力し、50%の引っ込め閾値を算出する。これが、機械的異痛の値を構成する。
【0531】
B.機械的痛覚過敏方法
【0532】
触覚刺激に対する動物の作用閾は、Model 2290 Electrovonfrey触覚計(IITCLife Science、ウッドランドヒルズ、カリフォルニア州)を用いて測定した。動物をワイヤメッシュ面上に設定された高いプレキシグラス囲いに配置した。当該囲いに適応してから15分後、十分な力で、動物の同側後足の足底表面に、フォン・フレイ毛を垂直に当て、グラムで測定し、足の鮮明な反応を引き出した。反応は、痛みを伴う刺激からの撤退を示し、有効性エンドポイントを構成した。データはグラムで測定されたベースライン閾値からのパーセント変化として表した。
【0533】
実施例40
【0534】
そう痒症の治療のためのin vivoアッセイ
【0535】
本発明の化合物は、齧歯類モデルを使用したin vivo試験によって、止痒剤としての活性について評価することができる。末梢性に誘発されたそう痒症の一つの確立されたモデルは、無毛ラットの吻側背面領域(首)にセロトニンを注射することによる。セロトニン注射の前(例えば、2mg/mL、50μL)、ある用量の本発明の化合物を、経口投与、静脈内投与または腹腔内経路を介して、全身に投与し、または円形の領域の固定直径(例えば18mm)に局所的に投与することができる。投与後、セロトニン注射を局所投与の領域に行う。セロトニン注射後、動物の行動を20分〜1.5時間ビデオ録画するこによってモニターし、この時点の引っ掻き回数をビヒクル治療された動物と比較する。したがって、本発明の化合物の適用は、ラットのセロトニン誘導性の引っ掻きを抑制することができた。
【0536】
本明細書で言及した米国特許(PCT/CN2013/072689を含む)、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0537】
前述の発明は、理解を容易にするために、ある程度詳細に説明してきたが、特定の変更および改変が、添付の特許請求の範囲内で実施され得ることは明らかである。したがって、記載された実施形態は例示であり、限定するものではないと考えられるべきであり、本発明は、本明細書に与えられた詳細に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲および均等物内で改変することができる。