【実施例】
【0024】
本発明の一実施形態であるコネクタ1は、ノートPCやスレートPCやタブレット端末などの携帯情報端末用のドッキングステーションの基板(図示しない)に実装され、携帯情報端末に実装された相手側コネクタ(図示しない)と嵌合して接続されるドッキング用コネクタとして構成されている。ここで、ドッキング用コネクタの特徴としては、相手側コネクタ(図示しない)との間の挿抜回数が多く、また、相手側コネクタ(図示しない)を実装した携帯情報端末から大きな物理的負荷が加わることから機械的強度が必要とされることが挙げられる。なお、コネクタ1の具体的態様および用途は、ドッキング用コネクタに限定されない。
【0025】
コネクタ1は、所謂ソケットコネクタとして構成され、
図1および
図2に示すように、コンタクト10と、ハウジング20と、ホルダ部材30と、金属プレート40と、シェル50と、第1の電源用コンタクト60と、第2の電源用コンタクト70とを備えている。なお、コネクタ1を所謂プラグコネクタとして構成してもよい。
【0026】
コンタクト10は、導電性の金属から成る信号用コンタクトであり、
図2に示すように、第3方向Zにおけるハウジング20の両側において、第2方向Yに所定ピッチで並列した状態でそれぞれ複数配置されている。コンタクト10は、
図3に示すように、第2の側部22側からハウジング20に対して取り付けられる。
【0027】
コンタクト10は、
図4や
図10に示すように、第1の側部21側に配置され相手側コンタクト(図示しない)に接触するためのコンタクト接触部11と、コンタクト接触部11に連設され弾性変形可能なバネ部12と、バネ部12の一端から第1方向Xに沿って第2の側部22側に向けて延びる第1延在部13と、第1延在部13の一端に連設されるクランク部14と、クランク部14の一端に連設され第3方向Zに沿って延びる第2延在部15と、第2延在部15の一端に連設され基板(図示しない)に接続されるコンタクト端子部16とを有している。
【0028】
第1延在部13および第2延在部15には、
図4に示すように、第2方向Yに突出したコンタクト圧入部17が形成されている。これらコンタクト圧入部17は、第2の側部22側からハウジング20に圧入される。なお、
図9、
図10、
図12乃至
図14においては、コンタクト10およびハウジング20間の圧入箇所を符号Rで示している。
【0029】
クランク部14は、
図4に示すように、第1延在部13の一端から第3方向Zに沿って延びる第1部分14aと、第1部分14aの一端から第2の側部22側に向けて延び第1部分14aおよび第2延在部15を連結する第2部分14bとから構成されている。
【0030】
コンタクト10は、
図10に示すように、クランク部14の第1部分14aの第2の側部22側に配置されたホルダ部材30の規制部36により、第2の側部22側への移動を規制される。
【0031】
なお、
図10に示す例では、第3方向Zにおけるハウジング20の両側にコンタクト10を2列で配置したが、
図12に示す変形例のように、第3方向Zにおけるハウジング20の片側にコンタクト10を1列で配置してもよい。
図12に示す変形例においても、コンタクト10は、第2方向Yに所定ピッチで並列した状態でそれぞれ複数配置されている。また、
図12に示す例では、金属プレート40を設けていないが、
図13に示すように、コンタクト10を1列で配置した例においても、金属プレート40を設けてもよい。また、コンタクト10の前記列の数は、3列、4列など如何なるものでもよい。
【0032】
また、
図14に示す変形例のように、クランク部14を形成しなくてもよく、この場合、第2延在部15の第2の側部22側にホルダ部材30の規制部36が配置される。なお、クランク部14を形成した
図10に示す例と、クランク部14を形成しない
図14の例を比較した場合、
図10に示す例の方が、コンタクト端子部16の第1方向Xにおける高さ寸法を大きくすることなく、ホルダ部材30の第1ホルダ部分31の第1方向Xの厚みを大きく確保して第1ホルダ部分31の強度を確保できるため、より好ましい。
【0033】
ハウジング20は、絶縁性樹脂から成り、
図5に示すように、相手側コネクタ(図示しない)と嵌合する側の第1の側部21と、第1方向Xにおいて第1の側部21とは反対側の第2の側部22とを有している。
【0034】
ハウジング20は、
図5や
図10に示すように、ハウジング20内に形成されコンタクト10の第1延在部13のコンタクト圧入部17を圧入させて保持する第1保持部23と、ハウジング20の第2の側部22側の底面に形成されコンタクト10の第2延在部15のコンタクト圧入部17を圧入させて保持する第2保持部24と、ハウジング20の第2の側部22側の底面に形成されコンタクト10を設置させる複数のコンタクト用溝部25と、ハウジング20の第2の側部22側の底面に形成されホルダ部材30のホルダ圧入部33を圧入させて保持する第3保持部26と、第1方向Xに沿って貫通し金属プレート40のプレート端子部42を挿通させる貫通孔27とを有している。
【0035】
ホルダ部材30は、絶縁性の樹脂から成り、
図3に示すように、第2の側部22側からハウジング20に取り付けられ、ハウジング20に固定される。ホルダ部材30は、
図2や
図10に示すように、第3方向Zにおけるハウジング20の両側に配置された2列のコンタクト10に共通して、1つ設置されている。なお、ホルダ部材30の個数については、2つや3つなど、如何なるものであってもよい。
【0036】
ホルダ部材30は、
図6や
図10に示すように、第2方向Yに沿って延びる第1ホルダ部分31と、第1ホルダ部分31の第1の側部21側に形成される第2ホルダ部分32と、第2ホルダ部分32の第1の側部21側の上面から第1方向Xに向けて突出する複数のホルダ圧入部33と、第1方向Xに沿って第1ホルダ部分31および第2ホルダ部分32に形成される複数の貫通孔34と、第1ホルダ部分31および第2ホルダ部分32の側面に形成されコンタクト10を設置させる複数のコンタクト用溝部35と、第1ホルダ部分31の第1の側部21側の上面に形成されコンタクト10の第2の側部22側への移動を規制する規制部36とを有している。
【0037】
第2ホルダ部分32は、
図10に示すように、第3方向Zにおけるハウジング20の両側に配置されたコンタクト10の第1延在部13の間に配置される。これにより、ハウジング20に対してホルダ部材30を取り付ける際に、第2ホルダ部分32が第1延在部13によってガイドされるため、ホルダ部材30をハウジング20の所定位置に正確かつ容易に取り付けることができ、また、ハウジング20に対してホルダ部材30を不適切な位置関係で取り付けようとした場合に生じがちなホルダ圧入部33などの破損を回避できる。ホルダ圧入部33は、
図11に示すように、第2の側部22側からハウジング20の第3保持部26に圧入される。規制部36は、本実施形態では、
図10に示すように、コンタクト10から離間して配置されているが、コンタクト10に接した状態で配置されてもよい。
【0038】
金属プレート40は、導電性の金属から成る静電気対策用のプレートである。金属プレート40は、
図3に示すように、第1方向Xに沿って第1の側部21側からハウジング20に挿入され、ハウジング20内の所定位置で固定される。
【0039】
金属プレート40は、
図7に示すように、第2方向Yに沿って延びるプレート本体部41と、プレート本体部41から第1方向Xに沿って第2の側部22側に向けて突出する複数のプレート端子部42とを有している。
【0040】
プレート本体部41は、ハウジング20によって、第2の側部22側への移動を規制されている。プレート端子部42は、
図2に示すように、第2の側部22側へ向けハウジング20の外部に突出し、基板(図示しない)に接続される部位である。プレート端子部42には、
図7に示すように、第2方向Yに突出しハウジング20に圧入されるプレート圧入部43を有している。
【0041】
プレート端子部42は、
図9や
図11に示すように、ホルダ部材30の貫通孔34にそれぞれ挿通されている。これにより、コネクタ1を小型化した場合であっても、コンタクト10の保持機能を有するホルダ部材30を利用して、プレート端子部42およびコンタクト10の間を確実に絶縁できる。
【0042】
なお、
図15に示す変形例のように、金属プレート40のプレート端子部42に、ホルダ部材30の貫通孔34に圧入される第2のプレート圧入部44を形成してもよい。この場合、第2のプレート圧入部44は、ホルダ部材30を保持する保持部として機能する。このように、静電気対策用の金属プレート40にも、ホルダ部材30の保持を担わせることにより、ホルダ部材30の保持強度を向上できる。また、図示しないが、ホルダ部材30をハウジング20に圧入することなく、金属プレート40およびホルダ部材30間の圧入のみを利用して、ホルダ部材30を保持してもよい。
【0043】
また、
図16に示す変形例のように、金属プレート40に、プレート本体部41から第1方向Xに沿って突出するプレート延在部45を形成してもよい。このプレート延在部45は、プレート端子部42とは異なり、第2の側部22側へ向けハウジング20の外部に突出していない。プレート延在部45には、
図16に示すように、ハウジング20に圧入されるプレート圧入部43と、ホルダ部材30に圧入される第2のプレート圧入部44とが形成されている。
【0044】
シェル50は、導電性の金属から成り、
図1に示すように、ハウジング20の4つの側面を覆い、ハウジング20に固定されている。シェル50は、
図1に示すように、相手側コネクタ(図示しない)の相手側シェル(図示しない)に接触するためのシェル接触部51と、基板(図示しない)に接続されるシェル端子部52とを有している。
【0045】
第1の電源用コンタクト60は、導電性の金属から成り、ハウジング20に固定されている。第1の電源用コンタクト60は、
図11に示すように、相手側コネクタ(図示しない)の第1の電源用コンタクト(図示しない)に接触するための第1の電源用接触部61と、基板(図示しない)に接続される第1の電源用端子部62とを有している。
【0046】
第2の電源用コンタクト70は、導電性の金属から成り、ハウジング20に固定されている。第2の電源用コンタクト70は、
図11に示すように、相手側コネクタ(図示しない)の第2の電源用コンタクト(図示しない)に接触するための第2の電源用接触部71と、基板(図示しない)に接続される第2の電源用端子部72とを有している。
【0047】
コンタクト端子部16とプレート端子部42とシェル端子部52と第1の電源用端子部62と第2の電源用端子部72とは、基板(図示しない)にはんだ付けされる。
【0048】
このようにして得られた本実施形態では、第2の側部22側へのコンタクト10の移動を規制する規制部36を有するホルダ部材30を設置することにより、ハウジング20に対するコンタクト10の移動を規制してコンタクト10およびハウジング20間の圧入箇所Rに緩みが生じることを回避できるため、コネクタ1を小型化に伴ってコンタクト10およびハウジング20間の圧入箇所Rの寸法を大きく確保することができない場合であっても、コンタクト10の脱落や位置ずれを防止できる。