【実施例1】
【0014】
図1と後述の
図2によって、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、監視視野範囲内を監視する本発明の監視カメラシステムの一実施例の構成を示すブロック図である。
図1の監視カメラシステム10は、1台の旋回台14付きの監視カメラ装置11、モニタ17、プリセット制御部15、制御装置16、操作器18、及び外部機器への出力部19で構成される。ただし、各機器の数は、
図1に限定されない。例えば、監視カメラ装置11及びプリセット制御部15は、複数台がそれぞれ複数の要所に設置されるのが一般的である。
図1において、監視視野範囲内には、複数の監視ポイントがあり、監視カメラ装置11は、パン及びチルト可能な旋回台14に設置され、かつ、レンズ12のズーム機能を可変するズーム機構13を備える。
なお、各機器は、設置されたそれぞれの場所において、商用電源やバッテリー等の図示しない電源供給部から電力を供給されて稼働する。
【0015】
図1において、監視カメラ装置11は、レンズ12とズーム機構13を備え、CPU(後述する
図2のCPU26参照)によって、所定のプログラムに従って制御される。監視カメラ11は、画角範囲を撮像して、所定の時間周期で撮像した画像を映像信号vとして、モニタ17及び制御装置16に出力する。映像信号vは、例えば、光ケーブル、カメラリンク等の方式によって接続され、それら接続形式に応じた形態の信号に変換され伝送され、受信側で再変換される。
モニタ17は、受信した映像信号vを画像に変換して表示部に表示する。
制御装置16は、受信した映像信号vを解析し、解析結果に応じて、システム内の各機器に制御信号を出力して、各機器を制御する。
【0016】
また、制御装置16は、設定されたプリセットプログラムに従って、監視カメラ装置11及びプリセット制御部15を制御して、監視カメラ装置11が撮像する画角を変化させる。例えば、監視カメラ装置11のズーム量並びに旋回台114のパン角及びチルト角によって定められるプリセット位置、そして、それぞれのプリセット位置(画角範囲)での撮影時間が、P1〜P5まで設定されているとする。例えば、監視カメラ装置11のプリセット位置が、P1、P2、P3、P4、P5、P4、P2の順に設定され、それぞれの位置での停止時間が、5[min]、3[min]、10[min]、2[min]、10[min]、2[min]、5[min]である場合、プリセット位置P1から始まって、2回目のプリセット位置P2まで、移動時間を入れずに37[min]後に、元のプリセット位置P1から、再度監視が始まるように設定される。
図4は、上記のプリセット位置における、ズーム倍率、パン角、及びチルト角について格納したテーブルを示した図である。
制御装置16は、映像記憶装置20に、取得した映像信号のデータ(画像データ)を保存し、必要な時に読み出して参照する。
なお、プリセット位置の設定は、モニタ17に表示される監視カメラ装置の取得画像を見ながら、操作者が操作器18を使って設定し、設定された内容が制御装置16の図示しない記憶部に記憶される。
【0017】
プリセット制御部15は、制御装置16から入力される制御信号を受信して、当該制御信号に従って、旋回台13を制御し、監視カメラ装置11のパン角及びチルト角を変更する。また、プリセット制御部15は、旋回台13の旋回結果を監視し、監視カメラ装置11の現在のパン角及びチルト角のデータを制御装置16に出力する。
監視カメラ装置11のCPUは、制御装置16から入力される制御信号を受信して、当該制御信号に従って、ズーム機構13を制御し、監視カメラ装置11のズーム量角を変更する。また、プリセット制御部15は、ズーム機構13のズーム結果を監視し、監視カメラ装置11の現在のズーム量のデータを制御装置16に出力する。
【0018】
図2は、本発明の監視カメラシステムに使用する監視カメラの一実施例の構成を示すブロック図である。
図2において、レンズ12で撮像された被写体からの光は、色分解プリズム21で赤色(R)光、緑色(G)光、青色(B)光の3色光に分光された上で、夫々の撮像素子22R、22G及び22Bに入射され、R、G、Bの各映像信号に変換される。
次いで、これらR、G、Bの各映像信号は、増幅器23により所定のレベルに増幅されてからA/D変換器24に入力され、ここでデジタル映像信号に変換された上でデジタル信号処理回路25に入力される。
そして、このデジタル信号処理回路25で、R、G、Bのデジタル映像信号毎にブラックバランス、ホワイトバランス、γ補正(ガンマ補正)、黒レベル設定などの信号処理が施されてから、映像信号vとして外部に出力される。このとき、信号処理回路25から出力された映像信号は、R、G、Bのデジタル映像信号毎にCPU26にも供給される。
また、CPU26は、監視カメラシステム10の制御装置16から送られてきた制御信号c1に応じて、ズーム機構13を制御して、所望のズーム量に調整する。
【0019】
このCPU26が、スミア補正や霞補正の補正量を算出し、算出された補正値による補正制御信号がデジタル信号処理回路25に出力されることによって、スミア補正や霞補正が行われ、補正された映像信号が、映像信号vとして外部に出力される。
霧や靄等の発生したことが検知された場合には、霞補正を行い、フレア(太陽などの強い光源の周辺に生じる白滲み)が検知された場合にはスミア補正を行う。
【0020】
例えば、霞補正を行う場合には、CPU26は、デジタル信号処理回路25から入力されたR、G、Bの各映像信号から、デジタル映像信号成分の中で映像の明るさが最低になる部分のレベルを黒ピーク値PKとして検出する。このとき、R、G、Bの各デジタル映像信号の各々から黒ピーク値を個別に検出した後、最大ピーク値を示す値を黒ピーク値PKとしても良く、全部を加算した信号から最大ピーク値を検出して黒ピーク値PKとしても良い。
そしてCPU26は、リアルタイムオートブラックと名付けたプログラムを備え、これにより、黒ピーク値PKの入力に応じて処理を実行し、これにより黒レベル制御信号MBnを生成し、デジタル信号処理回路25に出力する。ここで、MBとは、Master Blackの略称であり、添字の(n)は、このMBが次々と更新されるべき値であって、その順序を表わす。
デジタル信号処理回路25は、CPU26から供給される黒レベル制御信号MBnに基づいて、R、G、Bの各デジタル映像信号の黒レベルを設定するのである。
この結果、映像信号vは、所定分だけ黒ピーク値が下げられてから、デジタル信号処理回路25から出力されるようになる。即ち、コントラストが高くなり、暗い部分の画像が鮮明に表示できる。
【0021】
さて、霞補正やスミア補正等のコントラスト強調処理を行うためには、霧や靄等の発生、若しくはフレアの発生を検知しなければならない。
例えば、制御装置16は、所定時間毎に各プリセット位置での代表画面を映像記憶装置20に記憶しておき、同一のプリセット位置において、当該画面と現在取得した映像信号の画像とを比較する。
そして、比較の結果、強く白浮きすれば、霧とみなして、(1)出力部19から出力して出力部19に接続された外部機器(例えば、警報発生器等の通知装置)から警報を出力させるか、(2)モニタ17に警告を表示させるかの少なくともいずれかの通知を行う。
また、比較の結果、遠景部分のみ白浮きすれば、靄とみなして、(1)出力部19から出力して出力部19に接続された警報発生器から警報を出力させるか、(2)モニタ17に警告を表示させるかの少なくともいずれかを行う。
なお、記憶装置は、各監視カメラ装置それぞれに備えさせて、それぞれのCPU26が、検知を行い、制御装置16を介してまたは直接外部機器に警報を出力するか、モニタ17に警告を表示させるようにしても良い。
【0022】
いずれにしても、警報またはモニタ17の表示によって、監視員が気づく必要がある。なぜなら、画面の異常を制御装置16が検知しても、監視員がモニタ17の画像を見なければ、霧や靄等の発生であるか、フレアの発生であるかを識別できないからである。また、熟練していない監視員では、識別できないか間違える恐れもある。
【0023】
そこで、さらに本発明では、制御装置16は、監視カメラ装置11の設置位置における太陽の位置情報を読出す手段を有する。例えば、制御装置16は、映像記憶装置20または図示しない記憶部を有し、その中に太陽の位置情報を格納しておく。そして、制御装置16は、必要な時刻の太陽の位置を取得することができる。
またさらに、本発明では、監視カメラ装置11は、霞補正位置及びズーム位置と、AGC値等のカメラ処理情報を制御装置16に出力する。
制御装置16は、当該監視カメラ装置11の現在のプリセット位置情報(ズーム量、並びにパン角及びチルト角の情報)と、現在の太陽の位置から、現在の画角範囲に太陽光が影響しないか否かを判定する。例えば、太陽光が監視カメラ装置に入射する位置であるか否かを判定し、入射する位置にある場合には、フレアが発生したと判定する。また、例えば、太陽光が監視カメラ装置に入射する位置にない場合には、霧や靄が発生したと判定する。
【0024】
さらに好ましくは、上述の黒ピーク値PKの値を複数のクラスに分ける。例えば、濃い順に5クラスに分ける。そして、黒ピーク値PKがPK1以上の時には濃度を“最大”とし、黒ピーク値PKがPK1未満PK2以上の時には濃度を“やや大”とし、黒ピーク値PKがPK2未満PK3以上の時には濃度を“中”とし、黒ピーク値PKがPK3未満PK4以上の時には濃度を“小”とし、黒ピーク値PKがPK4未満の時には濃度を“なし”とする。
制御装置16は、クラス分けされたそれぞれの黒ピーク値の範囲について、制御装置16は、映像記憶装置20または図示しない記憶部に格納しておき、それぞれのクラスに応じて、警報を出力部19に接続された外部機器(例えば、警報発生器)から警報を出力させる。また、モニタ17に警告を表示させる。
モニタ17には、黒ピーク値PK1以上の時には“霧最大”と表示させ、黒ピーク値PK1未満PK2以上の時には“霧やや大”と表示させ、黒ピーク値PKがPK2未満PK3以上の時には“霧中”と表示させ、黒ピーク値PKがPK3未満PK4以上の時には“霧小”と表示させ、黒ピーク値PKがPK4未満の時には“霧なし”と表示させる。なお、黒ピーク値PKがPK4未満の時には、外部機器による警報出力も、モニタによる警告表示もしないことにしても良い。
霧や靄の情報は、陸上や水上で基準が異なる上、場所(道路、畑、登山道、門や敷地内の侵入者監視、等)によっても異なり、従って、クラス分けの数や値は、それぞれ異なる。
【0025】
実施例1によれば、映像信号の補正をする場合に、霞補正するべきかスミア補正するべきかを自動的に判断して補正する監視カメラシステムを実現することができる。また、霞補正が必要であった場合に、補正の度合いに応じて霧や霞等の発生状況をクラス分けして、所定の情報を出力する監視カメラシステムを実現することができる。
【実施例2】
【0026】
図2と
図3によって、本発明の第2の実施形態について説明する。
図3は、本発明の監視カメラシステムの一実施例の構成を示すブロック図である。
図3の監視カメラシステム10’は、矢印方向に走行する道路(車道)31の道路脇に設置され、車両の進行方向の監視エリア(監視視野範囲)32を撮像する1台の旋回台14付きの監視カメラ装置11、及び監視カメラ装置11の近傍に設置され、旋回台14を制御する旋回台制御部15’、遠隔地若しくは所望の地点に設置された監視センタ30、及び、監視エリア32より後方の道路31の道路脇若しくは道路の上方に設置され車両(移動体)33に乗車した運転者若しくは同乗者が見ることができる交通情報表示板34で構成される。
監視カメラ11は、
図2の構成と同様である。ただし、監視カメラ11は、監視センタ30とネットワーク回線で接続されている場合には、Webカメラ装置(またはWebエンコーダ部を含むカメラ装置)であり、監視センタ30は、デコーダ部を含む。
ただし、
図1と同様に、監視カメラシステム10’を構成する各機器の数は、
図3に限定されない。例えば、監視カメラ装置11及び旋回台制御部15’は、複数台がそれぞれ複数の要所に設置されるのが一般的である。
【0027】
監視センタ30は、
図1の監視カメラシステム10から監視カメラ装置11及び旋回台制御部15’を除いてほぼ同じ構成である。即ち、監視センタ30は、モニタ17、旋回台制御部15’、制御装置16、操作器18、及び外部機器への出力部19で構成される。また、出力部19は、少なくとも、交通情報表示板34に接続されている。
図3において、監視エリア32内には、複数の監視ポイントがあり、監視カメラ装置11は、パン及びチルト可能な旋回台14に設置され、かつ、レンズ12のズーム機能を可変するズーム機構13を備える。
また、
図3において、監視エリア32を固定(パン角、チルト角及びズーム倍率が固定)の場合もある。この場合には、旋回台14及び旋回台制御部15’も不要であり、旋回台制御部15’と監視センタ30の制御装置16と接続する信号線も不要である。複数の監視カメラ装置を有する監視カメラシステムの場合には、これら旋回台付きの監視カメラ装置と旋回台の無い監視カメラ装置とが混在する場合もあり、場合によっては、旋回台の無い監視カメラ装置だけで構成される場合もある。
なお、各機器は、設置されたそれぞれの場所において、商用電源やバッテリー等の図示しない電源供給部から電力を供給されて稼働する。
【0028】
さて、
図3において、監視カメラ装置11は、レンズ12とズーム機構13を備え、CPU26によって、所定のプログラムに従って制御される。監視カメラ11は、画角範囲を撮像して、所定の時間周期で撮像した画像を映像信号vとして、監視センタ30に出力する。映像信号vは、例えば、光ケーブル、カメラリンク等の方式によって接続され、それら接続形式に応じた形態の信号に変換され伝送され、受信側で再変換される。
監視センタ30のモニタ17は、受信した映像信号vを画像に変換して表示部に表示する。また、監視センタ30の制御装置16は、受信した映像信号vを解析し、解析結果に応じて、システム内の各機器に制御信号を出力して、各機器を制御する。
【0029】
また、制御装置16は、旋回台14を備える監視カメラ装置の場合には、所定のプリセットプログラムに従って監視カメラ装置11及びプリセット制御部15を制御する(
図1と同様であるので説明を省略する)。
また制御装置16は、映像記憶装置20に、取得した映像信号のデータ(画像データ)を保存し、必要な時に読み出して参照する。
【0030】
さて、実施例1で説明したように、監視センタ30内の制御装置16は、画面の異常(コントラスト低下及び白浮き等の、霞補正やスミア補正が必要な状態)が検知された場合に、実施例1で説明したように、コントラスト強調等の画像処理を行う。即ち、その時刻の太陽の位置情報を取得し、当該監視カメラ装置11の画角内に太陽光が写り込むか否かを判定し、太陽光が写り込まない場合に、霞補正要と判定し、霞補正を行う。かつ、制御装置16は、当該監視カメラ装置11と関連して予め登録された交通情報表示板34に制御信号c3を送信する。
制御信号c3を受信した交通情報表示板34は、制御信号c3の内容に応じて表示部に警報を表示する。
付近を走行中の車両33に乗車している運転者若しくは同乗者は、この情報を見て今後の対応を考える。また、その情報が、徐行などの運転指示の場合には、その指示に従って、車両33を操縦する。
【0031】
例えば、実施例1と同様のクラス分けで表示する場合に、例えば、黒ピーク値PK1以上の時にはレベル(1)“300[m]後濃霧発生、100[m]以内に運転停止”の指示を表示させ、黒ピーク値PK1未満PK2以上の時にはレベル(2)“300[m]後濃霧発生、制限速度20[km/h]”と表示させ、黒ピーク値PKがPK2未満PK3以上の時にはレベル(3)“300[m]後霧発生中、制限速度30[km/h]”と表示させ、黒ピーク値PKがPK3未満PK4以上の時にはレベル(4)“300[m]後霧発生あり、注意”と表示させ、黒ピーク値PKがPK4未満の時には“霧発生なし”と表示させる。なお、距離や制限速度規制の値は、道路や周囲の環境によって適宜変更して良い。
【0032】
上記実施例2によれば、道路を走行する車両に対して交通情報を表示する交通表示板を道路近辺に設置した監視カメラシステムにおいて、霧や靄の発生に適切に対処できる交通監視カメラシステムを提供することができる。
なお、上記実施例のように、クラス分けして、細かく交通規制する他、クラス分けを2つ程度にして、黒ピーク値PK3未満PK4以上の時には“視界不良、運転注意”等の注意情報を表示するようにしても良い。
また、これらを交通情報表示板34に表示させるだけではなく、監視センタ30では、制御装置16は、警報を外部機器に出力し、モニタ17に発生箇所(または、その映像を取得した監視カメラ装置の位置)情報の表示、クラス分け、表示させた交通情報表示板34の位置情報を表示するようにしても良い。
その結果、監視員は、警戒が必要な道路の交通量を別の監視カメラ装置の映像で確認する等、必要な処置を迅速に行うことができる。
【実施例3】
【0033】
実施例1及び実施例2では、監視カメラ装置の状態に関わらず、所定のクラス分けをして、警報出力または警告表示を行った。しかし、実際には、監視カメラ装置が広角であるか否かで視界状況が変わってくる。
そのため、本実施形態では、実施例1または実施例2に、さらに追加したカメラの状態情報として、制御装置16が、さらに、監視カメラ装置11の映像を取得した時のズーム倍率を考慮するようにした。
即ち、制御装置16の映像記憶装置20または記憶部20には、ズーム倍率の値によって複数のクラス分けに対する対応表を格納して、ズーム倍率の値と黒ピーク値PKの値に応じて、警報出力または警告表示を行うようにしたものである。
例えば、ズーム倍率が小さい広角時には、実施例1または実施例2のクラス分けの対応に従うか、さらに条件を緩やかにする。また、ズーム倍率が大きい望遠時には、実施例1または実施例2のクラス分けの対応よりさらに条件を厳しくする。
以下の例は、実施例2での対応である。
【0034】
例えば、広角時には、黒ピーク値PK1以上の時にはレベル(3)“300[m]後霧発生中、制限速度50[km/h]”と表示させ、黒ピーク値PKがPK1未満PK2以上の時にはレベル(4)“300[m]後霧発生中、制限速度50[km/h]”と表示させ、黒ピーク値PKがPK2未満PK3以上の時には“300[m]後霧発生あり、注意”と表示させ、黒ピーク値PKがPK3未満の時には“なし”と表示させる。レベル(4)“300[m]後霧発生あり、注意”と表示させる。
【0035】
そして、例えば、望遠時には、黒ピーク値PK3以上の時にはレベル(3)“300[m]後濃霧発生、100[m]以内に運転停止”の指示を表示させ、黒ピーク値PK3未満PK4以上の時にはレベル(4)“300[m]後濃霧発生、制限速度20[km/h]”と表示させ、黒ピーク値PKがPK4未満の時にはレベル(5)“300[m]後霧発生中、制限速度30[km/h]”と表示させる。
【0036】
実施例3によれば、ズーム倍率の値によって、霧や靄の発生の重要性に区別できるため、実施例1及び実施例2の効果に加え、さらに信頼性の高い警報出力及び警告表示が可能となる。この結果、信頼性の高い監視カメラシステムを提供することができる。
なお、本発明は、霧や霞の発生に対応する他、霧や霞の発生によく似た現象、例えば、スモッグや噴煙等他の発生等、他の気象現象にも適応できることは言うまでもない。
【0037】
図5に、黒ピーク値範囲に対応する実施例1〜実施例3の対応を簡単な表にした図を示す。
実施例1〜実施例3によれば、スミア補正が必要か、霞補正が必要かを自動的に判定し、判定に従って補正し、明瞭な画像を監視員に提供できる。また、霧や霞の発生に応じて警報や警告表示ができるため、監視員は迅速に対応できる。
さらに、黒ピーク値範囲によって、霧や霞の濃度をクラス分けし、クラス分けしたクラスの内容(程度)に応じて、適切な情報を必要な対象に連絡することができる。この結果、信頼性の高い監視が実現できる。