特許第6227369号(P6227369)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227369
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】学習システム
(51)【国際特許分類】
   G09B 5/10 20060101AFI20171030BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20171030BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   G09B5/10
   G06Q50/20
   G06F13/00 650A
   G06F13/00 650B
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-214317(P2013-214317)
(22)【出願日】2013年10月15日
(65)【公開番号】特開2015-79029(P2015-79029A)
(43)【公開日】2015年4月23日
【審査請求日】2016年10月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】502281611
【氏名又は名称】株式会社キャニオン・マインド
(74)【代理人】
【識別番号】100094248
【弁理士】
【氏名又は名称】楠本 高義
(74)【代理人】
【識別番号】100129207
【弁理士】
【氏名又は名称】中越 貴宣
(74)【代理人】
【識別番号】100185454
【弁理士】
【氏名又は名称】三雲 悟志
(74)【代理人】
【識別番号】100176016
【弁理士】
【氏名又は名称】森 優
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 哲平
(72)【発明者】
【氏名】西岡 博史
【審査官】 目黒 大地
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−065291(JP,A)
【文献】 特開2002−099631(JP,A)
【文献】 特開2005−331826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B1/00−9/56
17/00−19/26
G06F13/00,19/00
G06Q10/00−10/10
30/00−30/08
50/00−50/20
50/26−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の生徒の端末と教師の端末を含む利用者端末及びサーバがネットワークを介して通信可能に接続された学習システムであって、
前記利用者端末は、
該利用者端末を使用する利用者の会話情報を取得する会話情報取得手段と、
前記会話情報を前記利用者端末間又は前記サーバに対して送受信可能な会話手段と、
授業を受ける一の生徒の情報、授業を依頼する教師の情報、及び前記教師と前記生徒が1対1で授業を行う旨の単独受講値又は1対多で授業を行う旨の複数人受講値が格納される授業形態情報を含む申込情報をサーバに送信する授業申込手段と、を備え、
前記サーバは、前記申込情報を取得し、取得した前記教師の情報に対応する前記教師の端末に申込情報を送信し、前記授業形態情報に複数人受講値が格納される場合には、他の生徒の端末に募集情報を送信する授業登録手段を備え、
前記教師の端末は、前記申込情報を取得し、授業の依頼の諾否情報をサーバに送信する諾否指定手段を備え、
他の生徒の端末は、前記募集情報を取得し、該他の生徒の情報を含む参加情報をサーバに送信する参加申込手段を備え、
前記サーバの授業登録手段は、前記諾否情報及び前記参加情報を取得し、
前記サーバは、前記申込情報に含まれる一の生徒の情報と教師の情報、前記諾否情報、及び前記他の生徒の情報に基づいて、リアルタイムに前記会話情報を送受信させる前記会話手段を選択する会話可能化手段を備えたことを特徴とする学習システム。
【請求項2】
前記サーバは、授業を識別する授業識別情報に対応付けて前記申込情報、前記諾否情報、及び前記参加情報を記憶する授業情報記憶手段を備えた請求項1に記載の学習システム。
【請求項3】
前記授業情報記憶手段は、
前記授業識別情報に対応付けて前記教師の情報、前記授業形態情報、前記諾否情報を記憶する授業テーブルと、
前記授業識別情報に対応付けて前記生徒の情報をレコード毎に記憶する受講生徒テーブルと、
を含む請求項2に記載の学習システム。
【請求項4】
前記授業テーブルは、前記一の生徒が指定する他の生徒の情報を記憶し、
前記授業登録手段は、前記他の生徒のみに募集情報を送信することを特徴とする請求項3に記載の学習システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習システムに関する。
【背景技術】
【0002】
教師と生徒がそれぞれの端末を用い、インターネット通信回線を介して授業を行う学習システムが知られている。例えば、特許文献1に記載の学習システムは、教師の端末と生徒の端末から成る利用者端末がインターネット通信回線を介してサーバと通信可能に接続されている。このサーバは、授業に関する情報を利用者端末に送信し、教師に関する情報を生徒の端末に送信し、利用者端末間をリアルタイムに通信可能に接続する。
【0003】
この学習システムは、教師の紹介、授業における会話、授業料の支払を全てインターネット上で遂行できるので便利である。また、例えば東京に住む教師の授業を九州に住む生徒が受けることができ、地理的な環境を超えた学習が可能となる。
【0004】
しかし、この学習システムの授業は、教師と生徒が1対1で行うものであり、学校や塾における授業のような臨場感を提供することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−79935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、生徒の希望に応じて、学校や塾における授業の臨場感を得ることのできる学習システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の学習システムは、複数の生徒の端末と教師の端末を含む利用者端末及びサーバがネットワークを介して通信可能に接続された学習システムであって、
前記利用者端末は、該利用者端末を使用する利用者の会話情報を取得する会話情報取得手段と、前記会話情報を前記利用者端末間又は前記サーバに対して送受信可能な会話手段と、授業を受ける一の生徒の情報、授業を依頼する教師の情報、及び前記教師と前記生徒が1対1で授業を行う旨の単独受講値又は1対多で授業を行う旨の複数人受講値が格納される授業形態情報を含む申込情報をサーバに送信する授業申込手段と、を備え、前記サーバは、前記申込情報を取得し、取得した前記教師の情報に対応する前記教師の端末に申込情報を送信し、前記授業形態情報に複数人受講値が格納される場合には、他の生徒の端末に募集情報を送信する授業登録手段を備え、前記教師の端末は、前記申込情報を取得し、授業の依頼の諾否情報をサーバに送信する諾否指定手段を備え、他の生徒の端末は、前記募集情報を取得し、該他の生徒の情報を含む参加情報をサーバに送信する参加申込手段を備え、前記サーバの授業登録手段は、前記諾否情報及び前記参加情報を取得し、前記サーバは、前記申込情報に含まれる一の生徒の情報と教師の情報、前記諾否情報、及び前記他の生徒の情報に基づいて、リアルタイムに前記会話情報を送受信させる前記会話手段を選択する会話可能化手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の学習システムは、前記サーバが、授業を識別する授業識別情報に対応付けて前記申込情報、前記諾否情報、及び前記参加情報を記憶する授業情報記憶手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の学習システムは、前記授業情報記憶手段が、前記授業識別情報に対応付けて前記教師の情報、前記授業形態情報、前記諾否情報を記憶する授業テーブルと、前記授業識別情報に対応付けて前記生徒の情報をレコード毎に記憶する受講生徒テーブルと、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の学習システムは、前記授業テーブルが、前記一の生徒が指定する他の生徒の情報を記憶し、前記授業登録手段は、前記他の生徒のみに募集情報を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の学習システムは、授業を申し込む利用者端末の授業申込手段が、授業のスタイルを選択することができる。すなわち、教師と生徒が1対多で授業を行う授業スタイルを選択することができる。よって、生徒は学校や塾のような臨場感を得ることができる。また、教師と生徒が1対1で授業を行う授業スタイルも選択することができる。よって、従来の家庭教師のように生徒に合った個別指導を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の学習システムのブロック図である。
図2】(a)利用者情報記憶手段の一例を示すテーブルである。(b)授業情報記憶手段の一例を示すテーブルである。
図3】(a)授業の申し込みの成立過程の一例を示すフローチャートである。(b)授業の申し込みの成立過程の他の例を示すフローチャートである。
図4】申込情報取得ステップを示すフローチャートである。
図5】(a)は教師一覧情報、(b)は個別教師情報を出力する出力装置の画面図である。
図6】授業の項目情報を出力する出力装置の画面図である。
図7】諾否情報取得ステップを示すフローチャートである。
図8】電子メールの内容を出力する出力装置の画面図である。
図9】(a)は申込一覧情報、(b)は個別申込情報及び諾否入力情報を出力する出力装置の画面図である。
図10】参加生徒情報取得ステップを示すフローチャートである。
図11】(a)は募集一覧情報、(b)は募集個別情報を出力する出力装置の画面図である。
図12】授業開始までのフローチャートである。
図13】(a)は授業情報が登録されていない旨の情報、(b)は授業の開始が可能な授業情報を含む授業一覧情報、(c)は授業の開始が不可能な授業情報を含む授業一覧情報を出力する出力装置の画面図である。
図14】(a)は通信可否情報に通信が不可能である旨の値が格納された場合、(b)は通信が可能である旨の値が格納された場合の出力装置の画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の学習システムを説明する。なお、本明細書において、各図にわたって示される同じ符号は同一または同様のものを示す。
【0014】
本発明の学習システム1は、図1に示すように、複数の生徒の端末7a,7bと教師の端末9を含む利用者端末7a,7b,9及びサーバ5がインターネット通信回線3を介して通信可能に接続されている。教師の端末9は、1つに限定されず複数であっても良い。
【0015】
本発明のサーバ5について説明する。図1に示すように、サーバ5は、記憶装置11と、この記憶装置11と通信可能に接続された処理装置13と、この処理装置13と利用者端末7a,7b,9とをインターネット通信回線3を介してデータ通信可能にする送受信部15を備えている。この送受信部15は、例えばデータ送信装置、データ受信装置、及びこれらのプロトコルである。
【0016】
サーバ5の記憶装置11は、利用者情報記憶手段17及び授業情報記憶手段19を有する。
【0017】
利用者情報記憶手段17は、図2(a)に示すように、利用者識別情報、及び利用者識別情報に対応付けられた生徒及び教師の情報を記憶する。利用者識別情報は、本システムの利用者である生徒及び教師を識別するために各利用者に個別に付与される情報であり、数字列、英字列、又は英数字列である。生徒及び教師の情報には、その利用者の種別情報、個人情報、プロフィール情報が含まれる。種別情報は、その利用者の種類(生徒又は教師)を識別するための情報である。個人情報としては、利用者の名前、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、本システムのログイン用パスワードに関する情報が含まれる。プロフィール情報としては、利用者の出生地、クラブ活動、趣味、自己PRに関する情報が含まれる。また、生徒及び教師の情報には、利用者端末のオペレーションシステム、インターネット通信回線3に対する通信速度等の端末情報を含めても良い。
【0018】
授業情報記憶手段19は、図2(b)(c)に示すように、授業識別情報、及び授業識別情報に対応付けられた授業情報を記憶するものである。授業識別情報は、複数の授業情報を識別するために各授業情報に個別に付与される情報であり、例えば連番の数字列である。授業情報は、申込、授業の開催、支払等の授業を管理するための情報であり、申込情報、諾否情報、参加情報を含む情報である。以下、各情報について説明する。
【0019】
申込情報は、授業を申し込む利用者が指定する情報であり、一の生徒の情報、教師の情報、授業形態情報、及び授業の開始予定日時情報を含む情報である。生徒の情報及び教師の情報は、代表的には、生徒及び教師の利用者識別情報である。授業形態情報には、授業を申し込む利用者が希望する授業形態を示す文字列から成る値が格納される。この値は、教師と生徒が1対1で授業を行う授業形態を示す単独受講値、教師と生徒が1対多で授業を行う複数人受講値が格納される。開始予定日時情報は、授業の申込者が希望する授業の日時を示す情報である。この開始予定日時情報は1つに限定されず、複数であっても良い。
【0020】
諾否情報は、授業を依頼された教師が指定する情報であり、代表的には、依頼の諾否を示すブーリアン型の情報である。
【0021】
参加情報は、授業に参加を希望する他の生徒の情報である。他の生徒の情報は、代表的には、他の生徒の利用者識別情報である。この他の生徒は、代表的には一の生徒の友達である。
【0022】
他の授業情報としては、授業の申込についての成否を示す成否フラグ、授業の単位数情報、教師が授業に出席した日時を示す教師出席日時情報、教師が授業を退出した時間を示す教師退出日時情報、実際に授業が開始された日時を示す開始日時情報、実際に授業が終了された日時を示す終了日時情報を含めてもよい。
【0023】
上記授業情報を記憶する授業情報記憶手段19は、代表的には、授業テーブル21(図2(b))と受講生徒テーブル23(図2(c))から構成される。
【0024】
授業テーブル21には、受講する生徒情報以外の授業情報が授業識別情報に対応付けて一のレコードに記憶される。記憶される授業情報としては、教師の利用者識別情報、授業形態情報、諾否情報、成否フラグ、単位情報、希望授業開始日時情報、希望授業終了日時情報、教師出席日時情報、教師退出日時情報、開始日時情報、及び終了日時情報が含まれる。
【0025】
受講生徒テーブル23には、受講する生徒の情報が授業識別情報に対応付けて記憶される。この生徒の情報としては、生徒の利用者識別情報、生徒出席日時、及び生徒退出日時が含まれる。また一のレコードには一の生徒の情報が記憶される。従って、同一の授業を複数の生徒が受講する場合には、各生徒の情報はそれぞれ別のレコードに記憶される。
【0026】
次に、図1に基づいて、サーバ5の処理装置13について説明する。処理装置13は、利用者情報登録手段25と、授業登録手段27と、会話可能化手段29とを有する。この処理装置13は、送受信部15を介してインターネット通信回線3に接続されている。
【0027】
利用者情報登録手段25は、送受信部15を介して、新たに本システムを利用する新規利用者端末に対して、利用者の情報を入力するために必要な情報を送信し、この新規利用者端末から送信された利用者の情報を取得し、この利用者の情報を新規利用者に付与された利用者識別情報に対応付けて利用者情報記憶手段17に登録する。
【0028】
授業登録手段27は、送受信部15を介して取得した申込情報、諾否情報、及び参加情報を授業識別情報に対応付けて授業情報記憶手段19に格納する。以下、一の生徒が授業を申し込む場合を例に、各情報の取得、格納について具体的に説明する。
【0029】
申込情報の取得、格納について説明する。授業登録手段27は、送受信部15を介して、授業を申し込む一の生徒の端末7aに、申込情報を入力するために必要な申込項目入力情報を送信し、この一の生徒の端末7aから取得した申込情報を授業識別情報と対応付けて授業情報記憶手段19に格納する。申込項目入力情報と申込情報は、代表的には、フォームデータ集合により送受信される。申込項目入力情報は、代表的には、授業態様を入力するための授業態様入力情報、希望日時を入力するための希望日時入力情報、授業のコマ数を入力するための単位入力情報、及び教師の紹介情報である。
【0030】
教師の紹介情報は、一の生徒に教師を選択させるための情報であり、利用者情報記憶手段17に記憶された教師の個人情報、プロフィール情報、及び利用者識別情報を含む。この教師の紹介情報は、図5に示すように、教師一覧情報53と、教師個別情報55とから成るものであっても良い。教師一覧情報53は、利用者情報記憶手段17に記憶された教師の情報をシンプルに表す簡易教師情報57の一覧を表す情報である。各簡易教師情報57は、教師の名前、性別、出身大学、写真を含み(図5(a))、その教師の利用者識別情報が対応付けられる。また、教師個別情報55は、教師一覧情報53の中から選択された一の簡易教師情報57を詳細に表わす情報である。この教師個別情報55は、教師の名前、年齢、出身大学、出身高校、出身地、趣味、及び自己アピールを含む情報である(図5(b))。指導可能な教科の情報、指導可能な日時の情報を教師一覧情報53又は教師個別情報55に含めても良い。この教師個別情報55は、教師の利用者識別情報と共に一の生徒の端末7aに送信される。
【0031】
諾否情報の取得、格納について説明する。授業登録手段27は、送受信部15を介して、申込情報と諾否入力情報を授業識別情報に対応付けて教師の端末9に送信し、この教師の端末9から授業識別情報に対応付けられた諾否情報を取得して授業情報記憶手段19に格納する。諾否入力情報、授業識別情報、及び諾否情報は、代表的にはフォームデータ集合により送受信される。申込情報は、一の生徒の端末7aから取得して授業情報記憶手段19に格納された情報である。送信対象となる教師の端末9は申込情報に含まれる教師の利用者識別情報に基づいて利用者情報記憶手段17から抽出される。この申込情報は、図9に示すように、申込一覧情報59と申込個別情報61とから成るものであっても良い。申込一覧情報59は、抽出された申込情報をシンプルに表す簡易申込情報63の一覧を表す情報である。各簡易申込情報63は、開始予定日時情報と受講生徒の名前を含み(図9(a))、授業識別情報が対応付けられる。申込個別情報61は、申込一覧情報59の中から選択された一の簡易申込情報63を詳細に表わす情報であり、教師の名前、開始予定日時情報、受講生徒の名前、受講生徒の詳細情報を利用者識別情報から抽出するアドレス情報、授業形態情報、及び授業の申込者の名前を含む情報である(図9(b))。諾否入力情報は、授業依頼の承諾を入力するための情報である。申込個別情報61は、その申込情報に付与された授業識別情報及び諾否入力情報と共に教師の端末9に送信される。
【0032】
参加情報の取得、格納について説明する。授業登録手段27は、授業形態情報の値が複数人受講値の場合には、他の生徒の端末7bに対して募集情報及び参加入力情報を授業識別情報に対応づけて送信する。授業形態情報の値が単独受講値である場合には送信しない。そして、他の生徒の端末7bから授業識別情報に対応付けられた参加情報を取得して授業情報記憶手段19に格納する。参加入力情報、参加情報、授業識別情報は、代表的にはフォームデータ集合により送受信される。この募集情報は、他の生徒に参加する授業を選択させるための情報であり、授業形態情報の値に複数人受講値が格納されている申込情報と、この申込情報に含まれる教師及び一の生徒の利用者識別情報に基づいて抽出された教師及び一の生徒の情報から成る。募集情報は、図11に示すように、募集一覧情報65と募集個別情報67とから成るものであっても良い。募集一覧情報65は、抽出された申込情報をシンプルに表す簡易募集情報69の一覧を表す情報である(図11(a))。各簡易募集情報69は、開始予定日時情報、教師の名前、及び一の生徒の名前を含み、授業識別情報が対応付けられる。募集個別情報67は、募集一覧情報65の中から選択された一の簡易募集情報69を詳細に表わす情報であり、開始予定日時、教師の名前、一の生徒の名前、及び授業形態情報を含む情報である(図11(b))。参加入力情報は、他の生徒が参加を入力するための情報である。募集個別情報67は、参加入力情報と共に、授業識別情報に対応付けられて教師の端末9に送信される。


【0033】
会話可能化手段29は、申込情報、諾否情報、及び参加情報に基づいて、会話情報をリアルタイムに送受信する利用者の会話手段41を選択する。この会話可能化手段29は、図1に示すように、授業案内手段33と、会話情報通信手段35とを備える。
【0034】
授業案内手段33は、利用者端末7a,7b,9に、この利用者の利用者識別情報を含む授業情報を経過情報と対応付けて送信する。授業情報は、受講内容を確認するため又は受講するためにサーバ5にログインした利用者の利用者識別情報に基づいて、授業案内手段33が授業情報記憶手段19を検索して抽出される。授業情報は、図13及び図14に示すように、授業一覧情報71と授業個別情報73とから成るものであっても良い。授業一覧情報71は、抽出された授業情報をシンプルに表示する簡易授業情報75の一覧を表示するものである(図13、なお図13の詳細については後述する。)。各簡易授業情報75は、開始予定日時情報と、教師の名前と、経過情報を含み、授業識別情報が対応付けられる。授業個別情報73は、授業一覧情報71の中から選択された一の簡易授業情報75を詳細に表わす情報であり、開始予定日時、教師の名前、授業形態情報、経過情報、授業識別情報及び通信可否情報を含む(図14、なお図14の詳細については後述する)。
【0035】
経過情報は抽出した授業情報の経過を示す情報である。この経過情報には、未だ授業が開催されていない旨の未開催値、授業が成立しなかった旨の不成立値、授業が開催されなかった旨の不開催値、又は既に授業が開催された旨の開催済値が格納される。この経過情報は、成否フラグ、現在の時刻、開始予定日時、開始日時に基づいて判断される。すなわち、成否フラグが立っていない場合には不成立値が経過情報に格納される。一方、成否フラグが立っている場合において、現在の時刻が開始予定日時から待機時間を経過していない場合には未開催値が、また現在の時刻が開始予定日時から待機時間を経過しており、かつ開始日時が初期値の場合には不開催値が、開始日時に過去の日時が格納されている場合には開催済値が経過情報に格納される。なお、待機時間は、授業を開始する際に利用者が待機するための時間であり、例えば10分である。
【0036】
通信可否情報は、利用者が授業開始可能(通信可能)か否かを示す情報であり、授業開始可能である場合には後述する会話情報通信手段35にアクセスするためのアドレス情報が格納される。一方、授業開始不可能である場合は、その旨、若しくは開始予定日時の前後待機時間内に再度アクセスする旨の情報が格納され、又は何の情報も格納されない。授業開始の可否は、抽出された授業情報の開始予定日時と現在日時とを比較して判断され、現在日時が開始予定日時の前後待機時間内にある場合は通信可能と判断し、現在日時が開始予定日時よりも待機時間前である場合は通信不可能と判断し、現在日時が開始予定日時よりも待機時間後にある場合は、通信不可能と判断する。
【0037】
会話情報通信手段35は、利用者端末間、又は利用者端末とサーバ5間において、会話情報をリアルタイムに通信可能に接続する。この様に接続する端末は、会話情報通信手段35にアクセスした利用者端末から取得した利用者識別情報と授業識別情報に基づいて選択される。具体的には、取得した授業識別情報から授業情報を授業情報記憶手段から抽出し、この授業情報に含まれる利用者識別情報と、前記取得した利用者識別情報とを比較して決定される。また、会話情報は、生徒及び教師の映像情報及び音声情報であり、後述する会話情報取得装置37(図1)により取得される。映像情報には、生徒や教師が授業で使用している教材の映像情報を含めても良い。リアルタイムに通信可能な通信方式は、特に限定されないが、代表的には、一の利用者端末7a,7b,9からサーバ5に会話情報をアップロードし、サーバ5から他の利用者端末7a,7b,9に会話情報をダウンロードして通信を行うサーバクライアント方式や、Peer to Peer方式を用いることができる。これにより、生徒と教師とがインターネット通信回線3を介して会話が可能となる。
【0038】
利用者端末7a,7b,9は、図1に示すように、送受信部45を介して、会話情報をサーバ5又は他の利用者端末7a,7b,9に送信及び受信し、会話情報を出力装置39に出力する会話手段41を有する。この送受信部45は、インターネット通信回線3を介して、利用者端末7a,7b,9及びサーバ5とデータ通信可能にするものであり、データ送信装置、データ受信装置、及びプロトコルである。また会話情報は、教師と生徒の間で行われる音声情報と、教師と生徒の映像情報である。この会話情報は、各利用者端末7a,7b,9に接続されるカメラとマイクを備えた会話情報取得装置37により取得される。出力装置39は、モニタ等の表示装置及びスピーカ等の音声出力装置である。また、利用者端末7a,7b,9は、キーボード及びポインティング装置を備えた入力装置31を有する。このような利用者端末7a,7b,9は、例えば、インターネット通信回線3に接続されたパソコン、タブレット端末等である。
【0039】
生徒の端末7a,7bは処理装置43a,43bを備えている。この処理装置43a,43bは、送受信部45を介してインターネット通信回線3に接続されている。授業を申し込む一の生徒の端末7aの処理装置43a、及びこの授業に参加する他の生徒の端末7bの処理装置43bについて説明する。
【0040】
一の生徒の端末7aの処理装置43aは、サーバ5に対して授業を申し込むための授業申込手段47を有する。授業申込手段47は、サーバ5から、教師の紹介情報、及び申込項目入力情報を取得して出力装置39に表示させる。また、授業申込手段47は、入力装置31により入力された申込情報をサーバ5の授業登録手段27に送信する。この授業申込手段47は、一の生徒の端末7aにインストールされ、サーバ5と情報の送受信を行うソフトウェアであり、代表的にはブラウザである。
【0041】
他の生徒の端末7bの処理装置43bは、サーバ5に対して授業への参加を申し込むための参加申込手段49を有する。参加申込手段49は、端末の送受信部45を介して、募集情報、参加入力情報、及び授業識別情報を取得して出力装置39に表示させる。また、参加申込手段49は、入力装置31により入力された参加情報を授業識別情報に対応付けてサーバ5の授業登録手段27に送信する。この参加申込手段49は、他の生徒の端末7bにインストールされ、サーバ5と情報の送受信を行うソフトウェアであり、代表的にはブラウザである。
【0042】
教師の端末9の処理装置43cは、一の生徒の授業の依頼に対する諾否を指定する諾否指定手段51を有する。諾否指定手段51は、端末の送受信部45を介して、申込情報、諾否入力情報、及び授業識別情報を取得して出力装置39に表示させる。また、諾否指定手段51は、入力装置31により入力された諾否情報を授業識別情報と対応付けてサーバ5に送信する。この諾否指定手段51は、教師の端末9にインストールされ、サーバ5との情報の送受信を行うソフトウェアであり、代表的にはブラウザである。
【0043】
利用者は、授業を行う準備として、本学習システムに利用登録を行う。この利用登録の方法は、利用者端末7a,7b,9がサーバ5にアクセスするステップと、サーバ5の利用者情報登録手段25がこの利用者端末7a,7b,9に対して利用者の情報を入力するための入力フォーム送信ステップと、入力装置31を介して入力された利用者情報を利用者端末7a,7b,9がサーバ5に送信するステップと、サーバ5の利用者情報登録手段25が、この利用者情報に利用者識別情報を対応付けて利用者情報記憶手段17に格納するステップとを含む。上記ステップにより、学習者は授業を申し込み可能となり、教師は授業の依頼を受け付けることができる状態になる。
【0044】
授業の申込方法を図3に示すステップ(以下、「S」と示す。図中についても同様とする。)に基づいて説明する。授業の申込方法は、図3(a)に示すように、サーバ5の授業登録手段27が、一の生徒の端末7aから申込情報を取得する申込情報取得ステップ(S10)と、サーバ5の授業登録手段27が、授業が依頼された教師の端末9から教師の諾否情報を取得する諾否情報取得ステップ(S20)と、サーバ5の授業登録手段27が、この授業に参加する他の生徒の情報を取得する参加生徒情報取得ステップ(S30)と、を含む。以下、各ステップについて詳細に説明する。なお、図3(b)に示すように、参加生徒情報取得ステップ(S30)の後、諾否情報取得ステップ(S20)を行っても良い。
【0045】
図4に基づいて、申込情報取得ステップ(S10)を説明する。申込情報取得ステップ(S10)は、教師の利用者識別情報取得ステップと、他の申込情報取得ステップと、申込情報登録ステップを含む。
【0046】
教師の利用者識別情報取得ステップは、授業登録手段27が、授業を依頼する教師の利用者識別情報を一の生徒の端末7aから取得するステップであり、一の生徒の利用者識別情報取得ステップ(S101)と、教師一覧情報送信ステップ(S102)と、教師個別情報要求ステップ(S103)と、教師個別情報送信ステップ(S104)と、教師の利用者識別情報取得ステップ(S105a)(S105b)とから成る。
【0047】
利用者識別情報取得ステップ(S101)は、サーバ5の授業登録手段27が、授業を申し込む一の生徒の利用者識別情報を取得するステップであり、一の生徒の端末7aがサーバ5にログインした際に利用者識別情報を取得する。
【0048】
教師一覧情報送信ステップ(S102)は、サーバ5の授業登録手段27が、利用者情報記憶手段17に記憶された教師の情報を抽出し、例えば表形式の教師一覧情報を生成し、一の生徒の端末7aに送信するステップである。
【0049】
教師の個別情報要求ステップ(S103)は、一の生徒の端末7aの授業申込手段47が、教師一覧情報53を取得して、例えば図5(a)に示すように出力装置39に表示させ、入力装置31により選択された一の簡易教師情報57に対応付けられた教師の利用者識別情報をサーバ5に送信するステップである。
【0050】
教師個別情報送信ステップ(S104)は、サーバ5の授業登録手段27が、取得した教師の利用者識別情報に対応する教師の情報を利用者情報記憶手段17から抽出し、例えば表形式の教師個別情報を生成し、一の生徒の端末7aに送信するステップである。
【0051】
教師識別情報取得ステップは、一の生徒の端末7aの授業申込手段47が、取得した教師個別情報55を、例えば図5(b)に示すように出力装置39に表示させ、入力装置31により決定された教師の利用者識別情報をサーバ5に送信し(S105a)、サーバ5の授業登録手段27が教師の利用者識別情報を取得する(S105b)ステップである。
【0052】
他の申込情報取得ステップは、授業登録手段27が他の申込情報を一の生徒の端末7aから取得するステップであり、他の申込項目入力情報送信ステップ(S106)と、他の申込情報取得ステップ(S107a,S107b)とを含むステップである。
【0053】
他の申込項目入力情報送信ステップ(S106)は、サーバ5の授業登録手段27が、授業形態入力情報、単位入力情報、及び開始予定日時入力情報(他の申込項目入力情報)を一の生徒の端末7aに送信するステップである。
【0054】
他の申込情報取得ステップは、一の生徒の端末7aの授業申込手段47が、取得した他の申込項目入力情報を出力装置39に表示させ、入力装置31により入力された授業形態情報、単位数情報、及び開始予定日時情報(他の申込情報)をサーバ5に送信し(S107a)、サーバ5の授業登録手段27が、他の申込情報を取得する(S107b)ステップである。ここで、一の生徒の端末の出力装置39には、例えば図6に示すように、授業形態入力情報が表示され(図6(a))、開始予定日時入力情報及び単位入力情報が表示される(図6(b))。
【0055】
申込情報登録ステップ(S108)は、サーバ5の授業登録手段27が、取得した申込情報に授業識別情報を付与して授業情報記憶手段19に格納するするステップである。
【0056】
次に、図7に基づいて、諾否情報登録ステップ(S20)を説明する。諾否情報取得ステップ(S20)は、授業の依頼に対する教師の諾否を取得するステップであり、依頼通知ステップ(S201)と、教師の端末のアクセスステップ(S202)と、申込一覧情報送信ステップ(S203)と、申込個別情報要求ステップ(S204)と、申込個別情報送信ステップ(S205)と、諾否情報取得ステップ(S206a,S206b)を含む。
【0057】
依頼通知ステップ(S201)は、サーバ5の授業登録手段27が、申込情報受信ステップ(S10)において得た教師の利用者識別情報に対応する教師の端末9に、授業を依頼する旨、開始予定日時、及び依頼の詳細を確認して諾否を指定するためのサーバ5のアドレスを含む依頼通知情報を送信するステップである。この依頼通知情報は、例えば電子メールで送信される。授業登録手段27は、申込情報に含まれる教師の利用者識別情報に対応する電子メールアドレスを利用者情報記憶手段17から抽出して依頼通知情報を電子メールで送信する。
【0058】
教師の端末のアクセスステップ(S202)は、教師の端末9の諾否指定手段51が依頼通知情報を取得し、例えば図8に示すように出力装置39に表示させ、サーバ5のアドレスにアクセスするステップである。
【0059】
申込一覧情報送信ステップ(S203)は、授業登録手段27が、サーバ5にログインした教師の利用者識別情報を取得する。そして、この利用者識別情報を含む申込情報を授業情報記憶手段19から抽出し、さらに申込情報に含まれる生徒の利用者識別情報に対応する生徒の情報を利用者情報記憶手段17から抽出し、図9に示す申込一覧情報59を生成する。そして、申込一覧情報59と、各申込簡易情報に対応付けた授業識別情報を各教師の端末9に送信する。
【0060】
申込個別情報要求ステップ(S204)は、教師の端末9の諾否指定手段51が、申込一覧情報59を取得し、例えば図9(a)に示すように出力装置39に表示させ、入力装置31により選択された簡易申込情報63に対応する授業識別情報をサーバ5に送信するステップである。
【0061】
申込個別情報送信ステップ(S205)は、サーバ5の授業登録手段27が、取得した授業識別情報に対応する申込情報を授業情報記憶手段19から抽出し、申込個別情報61を生成し、この申込個別情報61、授業識別情報、及び諾否入力情報を教師の端末9に送信するステップである。
【0062】
諾否情報取得ステップは、教師の端末9の諾否指定手段51が、送受信部15を介して申込個別情報61、諾否入力情報、及び授業識別情報を取得して、図9(b)に示すように、出力装置39に表示させる。そして、諾否指定手段51は、入力装置31により入力された諾否情報を授業識別情報と共にサーバ5に送信する(S206a)。そしてサーバ5の授業登録手段27は、諾否情報と授業識別情報を取得し、この授業識別情報に対応させて諾否情報を授業情報記憶手段に格納する(S206b)。
【0063】
次に、図10に基づいて、参加生徒情報取得ステップ(S30)について説明する。参加生徒情報取得ステップ(S30)は、授業に参加を希望する他の生徒の情報を取得するステップであり、授業形態情報確認ステップ(S301)と、募集一覧情報送信ステップ(S302)と、募集個別情報要求ステップ(S303)と、募集個別情報送信ステップ(S304)と、参加情報取得ステップ(S305a,S305b)とを含む。
【0064】
授業形態情報の確認ステップ(S301)は、サーバ5の授業登録手段27が、サーバ5にログインした他の生徒の利用者識別情報を取得し、また、授業情報記憶手段19に記憶された申込情報の授業形態情報の値を確認するステップである。なお、全ての授業形態情報の値が単独受講値である場合には、参加情報取得ステップを中断する。
【0065】
募集一覧情報送信ステップ(S302)を説明する。授業形態情報の値に複数人受講値が格納されている場合には、授業登録手段27は、複数人受講値を有する申込情報を授業情報記憶手段19から抽出し、各申込情報に含まれる利用者識別情報に対応する利用者の情報を利用者情報記憶手段17から抽出して図11(a)に示す募集一覧情報65を生成する。そして、この募集一覧情報65と各簡易募集情報69に対応付けた授業識別情報を他の生徒の端末7bに送信する。
【0066】
募集個別情報要求ステップ(S303)は、他の生徒の端末7bの参加申込手段49が、募集一覧情報65及び授業識別情報を取得し、募集一覧情報65を図11(a)に示すように出力装置39に表示させ、入力装置31により選択された一の簡易募集情報69に対応する授業識別情報をサーバ5に送信するステップである。
【0067】
募集個別情報送信ステップ(S304)は、サーバ5の授業登録手段27が、取得した授業識別情報に対応する申込情報を授業情報記憶手段19から抽出し、この申込情報に含まれる利用者識別情報に対応する利用者の情報を利用者情報記憶手段17から抽出する。そして図11(b)に示す募集個別情報67を生成し、募集個別情報67、授業識別情報、及び参加入力情報を他の生徒の端末7bに送信する。
【0068】
参加情報取得ステップは、他の生徒の端末7bの参加申込手段49が、募集個別情報67、授業識別情報、及び参加入力情報を取得し、例えば、図11(b)に示すように、募集個別情報67を出力装置39に表示させ、入力装置31により入力された参加情報を授業識別情報と共にサーバ5に送信する(S305a)。サーバ5の授業登録手段27は、参加情報と授業識別情報を取得し、参加情報を授業識別情報に対応させて授業情報記憶手段19に格納する(S305b)。
【0069】
図12に基づいて、授業開始の流れを説明する。授業開始は、利用者識別情報取得ステップ(S401)と、授業情報抽出ステップ(S402)と、経過情報取得ステップ(S403)と、授業一覧情報送信ステップ(S404)と、授業個別情報要求ステップ(S405)と、授業個別情報抽出ステップ(S406)と、通信可否情報設定ステップ(S407)と、授業個別情報送信ステップ(S408)と、会話情報通信手段アクセスステップ(S409)と、通信ステップ(S410)を含む。
【0070】
利用者識別情報取得ステップ(S401)は、授業案内手段33が、授業を開始するために本システムのサーバ5にログインした利用者の利用者識別情報を取得するステップである。
【0071】
授業情報抽出ステップ(S402)は、授業案内手段33が、取得した利用者識別情報を含む授業情報を授業情報記憶手段19から抽出する。ここで、授業情報が抽出できない場合(利用者識別情報が授業情報記憶手段19に登録されていない場合)には、授業案内手段33は、授業が申し込まれていない旨の情報を利用者端末7a,7b,9に送信する。利用者端末7a,7b,9の会話手段41は、この情報を取得し、図13(a)に示すように出力装置39に表示させる。この場合、授業の開始はされず終了する(S411)。
【0072】
経過情報取得ステップ(S403)を説明する。授業情報が抽出された場合には、授業案内手段33は、現在時刻を取得し、抽出した授業情報毎に、成否フラグ、開始予定日時、開始日時、現在時刻に基づいて経過情報の値を設定する。
【0073】
授業一覧情報送信ステップ(S404)は、授業案内手段33が、前記抽出した授業情報と経過情報を、例えば配列データとして組み合わせて、例えば図13(b)(c)に示すような授業一覧情報71を生成して、これを利用者端末に送信するステップである。
【0074】
授業個別情報要求ステップ(S405)は、利用者端末の会話手段41が、授業一覧情報71を取得して、例えば図13(b)、(c)に示すように、出力装置39に表示させ、入力装置31により選択された一の簡易授業情報75に対応する授業識別情報をサーバ5に送信するステップである。
【0075】
授業個別情報抽出ステップ(S406)は、サーバ5の授業案内手段33が、取得した授業識別情報に対応する授業情報を授業情報記憶手段19から抽出し、この授業情報に含まれる利用者の情報を利用者情報記憶手段17から抽出するステップである。
【0076】
通信可否情報設定ステップ(S407)は、授業案内手段33が、現在日時と抽出した授業情報に含まれる開始予定日時及び待機時間を比較して通信可否情報の値を設定するステップである。例えば、現在日時が開始予定日時の前後待機時間内にある場合は通信可能と判断し、現在日時が開始予定日時よりも待機時間前である場合は通信不可能と判断し、現在日時が開始予定日時よりも待機時間後にある場合は、通信不可能と判断する。
【0077】
授業個別情報送信ステップ(S408)は、授業案内手段33が、抽出した授業情報、利用者の情報、及び経過情報から例えば図14に示すような授業個別情報73を生成し、この授業個別情報73と通信可否情報を利用者端末に送信する。
【0078】
会話情報通信手段アクセスステップ(S409)は、利用者端末の会話手段41が、取得した授業個別情報73と通信可否情報を出力装置39に表示させ、授業を開始できる場合には、入力装置31により決定された会話情報通信手段35のアドレスにアクセスする。なお、図14は出力装置39の表示態様を示したものであり、図14(a)は、現在日時が開始予定日時よりも待機時間前であるために、通信可否情報に授業開始できない旨が含まれた場合であり、図14(b)は通信可否情報に授業を開始できる旨が含まれた場合である。
【0079】
通信ステップ(S410)は、会話情報通信手段35が、アクセスされた利用者の利用者識別情報と授業識別情報を取得し、同一の授業識別情報に関連付けられた全ての利用者端末が既にアクセスしているかを判断する。例えば、取得した授業識別情報に対応付けられた利用者識別情報を授業情報記憶手段19から抽出し、この抽出した利用者識別情報に基づいて利用者がアクセスしているかを判断する。全ての利用者がアクセスしている場合には、授業開始日時に利用者端末の会話手段41を通信可能に接続する。
【0080】
本発明の学習システム1は、授業を申し込む一の生徒の端末7aの授業申込手段47が、授業のスタイルを選択することができる。すなわち、教師と生徒が1対多で授業を行う授業スタイルを選択することができる。よって、生徒は学校や塾のような臨場感を得ることができる。また、教師と生徒が1対1で授業を行う授業スタイルも選択することができる。よって、従来の家庭教師のように生徒に合った個別指導を提供することもできる。この様に本発明の学習システム1は、生徒の希望に応じて、授業スタイルを変更することができる。
【0081】
また、本発明の学習システム1は、受講形態によって授業に参加する生徒数が変動するものであるが、図2に示すように、受講生徒の情報を格納する受講生徒テーブル23を授業テーブル21と別に設け、さらに参加生徒の情報を各レコードに分けて格納するため、記憶装置11の記憶領域を効率良く使用することができる。すなわち、一のレコードに複数の受講生徒の情報を格納するテーブル構造においては、受講生徒数が少ないと記憶領域に空き領域が生じることとなるが、本発明の受講生徒テーブルにおいてはこの様な空き領域が生じない。また、この受講生テーブルは、受講生徒の情報を各レコードに分けて格納するため、授業に参加する生徒数に制限を設ける必要がない。
【0082】
本発明の学習システム1は、上記態様に限定されない。例えば、一の生徒の端末7aの授業申込手段47は、この生徒が指定する他の生徒の利用者識別情報をサーバ5の授業登録手段27に送信し、サーバ5の授業登録手段27は、取得した他の生徒の利用者識別情報に対応する他の生徒の端末7bにのみ募集情報を送信するものであっても良い。さらに、授業情報記憶手段19は、授業識別情報に対応付けて、一の生徒の端末7aから取得した他の生徒の利用者識別情報を記憶する学習システム1であっても良い。
【0083】
具体的には、授業テーブル21は、授業識別情報と対応付けて他の生徒の利用者識別情報を格納するフィールドを有している。また、授業登録手段27は、申込項目入力情報に他の生徒の紹介情報を含めて一の生徒の端末7aに送信する。この他の生徒の紹介情報は、利用者情報記憶手段17から抽出される。例えば、先ず、一の生徒の生年月日を抽出し、一の生徒と同年の生年月日を有する他の生徒の情報を抽出する。さらに、一の生徒の住所、電話番号、出生地など地域情報に基づいて他の生徒の情報を抽出してもよい。また、一の生徒の端末7aの授業申込手段47は、他の生徒の紹介情報を取得して出力装置39に表示させ、入力装置31により選択された他の生徒の利用者識別情報をサーバ5の授業登録手段27に送信する。授業登録手段27は、取得した利用者識別情報を授業テーブル21に格納し、この利用者識別情報に対応する生徒の端末に対してのみ、この授業の募集情報を送信する。
【0084】
この学習システムは、授業の申し込みを行う一の生徒が他の生徒(友達)を授業に誘うことができ、友達同士で授業を受けることができる。
【0085】
さらに、サーバ5の会話情報通信手段35は会話情報切換手段を有するものであっても良い。この会話情報切換手段は、授業形態情報の値に応じて、利用者端末間7a,7b,9の会話情報の通信を切り換えるものである。具体的には、授業を申し込む利用者端末は、授業形態情報の値として、上述の複数人受講値にかえて複数人同時受講値又は複数人切換受講値を指定する。複数人同時受講値は、教師と生徒が1対多で行う授業形態であって、この授業の全ての利用者端末が常に相互に会話情報を通信可能とする授業形態を示す値である。複数人切換受講値は、教師と生徒が1対多で行う授業形態であって、一の生徒の端末7aは教師の端末9のみ相互に会話情報を通信可能であり、他の生徒の端末7bは教師の端末9のみ相互に会話情報を通信可能とする授業形態を示す値である。会話情報切換手段は、複数人同時受講値を検出した場合には、各利用者端末から受信した会話情報を全ての利用者端末の会話手段へ送信する。一方、複数人切換受講値を検出した場合には、各生徒の端末から受信した会話情報を教師の端末の会話手段へ送信し、教師の端末から受信した会話情報を選択された一の生徒の端末の会話手段に送信する。教師の会話情報の送信先は、教師の端末からの切換情報に基づいて適宜切り換え可能である。これにより、教師は、一の生徒と他の生徒に別の教科等の異なる授業内容を同一の授業時間に提供することができる。
【0086】
また、本発明の学習システム1は、複数人受講値を有する申込情報を受信する度に募集情報を電子メールで配信しても良い。具体的には、サーバ5の授業登録手段27は、利用者情報記憶手段17から他の生徒の電子メールアドレスを抽出し、募集情報を電子メールで送信する募集情報配信手段を備える。募集情報配信手段は、申込情報に含まれる生徒の利用者識別情報に基づいて、この生徒の生年月日を利用者情報記憶手段17から抽出し、この生年月日と同年の他の生徒を検索し、他の生徒の電子メールアドレスを抽出する。また、一の生徒の住所、電話番号、出生地など地域情報に基づいて他の生徒のメールアドレスを抽出してもよい。これにより、他の生徒はサーバ5にアクセスすることなく募集が行われている旨を知ることができる。
【0087】
また、本発明の記憶装置11は各教師の利用者識別情報に対応させて授業料及び教師の実績を記憶し、授業登録手段27は教師の紹介情報に授業料及び/又は実績を含めて一の生徒の端末に送信しても良い。教師の実績は、例えば、行った授業の回数、生徒の評価等である。これにより、教師は自分の能力に応じた報酬を得ることができ、また生徒は予め料金や教師の能力を知ることができる。さらに、授業登録手段27は、募集情報に授業料を含めて他の生徒の端末に送信しても良い。この際、送信される授業料は、授業に参加する生徒数で割られた料金であっても良い。これにより、生徒は授業料を節約することができる。
【0088】
また、本発明の学習システム1は、インターネット通信回線3を介して複数の生徒の端末7a,7b、教師の端末9、及びサーバ5と通信可能な指導者の端末を備え、この指導者の端末は、授業申込手段47、会話手段41、会話情報取得装置37、入力装置31及び出力装置39を備えたものであっても良い。指導者は、生徒の学習の進捗や進路を指導する者である。指導者は授業申込手段47を用いて、自分の指導する生徒の為に授業を申し込むことができる。また、指導者の端末は、授業を申し込む際に、教師の紹介情報を取得できるので、指導する生徒に適した教師を選ぶことができる。
【0089】
以上、本発明の学習システム1について説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものであり、これらの態様はいずれも本発明の範囲に属するものである。
【0090】
例えば、本発明のサーバ5は、利用者情報登録手段25と利用者情報記憶手段17とを備えた一のサーバ5と、一のサーバ5とインターネット通信回線3を介して通信可能に接続され、授業登録手段27と会話可能化手段29と授業情報記憶手段19を備えた他のサーバ5であっても良い。
【0091】
また、利用者情報記憶手段は、生徒の情報を記憶する生徒テーブル、教師の情報を記憶する教師テーブル、指導者の情報を記憶する指導者テーブルから構成されるものであっても良い。
【符号の説明】
【0092】
1 … 学習システム
3 … インターネット通信回線
5 … サーバ
7a … 一の生徒の端末
7b … 他の生徒の端末
9 … 教師の端末
11 … 記憶装置
13 … 処理装置
15 … 送受信部
17 … 利用者情報記憶手段
19 … 授業情報記憶手段
21 … 授業テーブル
23 … 受講生徒テーブル
25 … 利用者情報登録手段
27 … 授業登録手段
29 … 会話可能化手段
31 … 入力装置
33 … 授業案内手段
35 … 会話情報通信手段
37 … 会話情報取得装置
39 … 出力装置
41 … 会話手段
43a … 処理装置
43b … 処理装置
43c … 処理装置
45 … 送受信部
47 … 授業申込手段
49 … 参加申込手段
51 … 諾否指定手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14