(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ガスケットは、前記それぞれの交換可能なブロックアセンブリに接触し、前記複数の試料ホルダに接触しないように構成および配列されている、請求項2に記載の生物学的分析システム。
前記1つのブロックアセンブリは、前記開放アレイフォーマットの複数の試料ホルダを収容するように成形されている取り外し可能な荷台をさらに備え、前記密閉材料は、前記荷台を形成するように配列されている、請求項1に記載の生物学的分析システム。
前記ケースは、アルミニウム、黒鉛、亜鉛、ベリリウム、ステンレス鋼、これらの組み合わせから成る群から好適に選択される熱的に伝導性の材料で作製されている、請求項5に記載の生物学的分析システム。
前記プラテンは、1つ以上の透明プレートを備え、前記1つ以上の透明プレートの各々は、対応する試料ホルダの直上に位置付けられている、請求項1に記載の生物学的分析システム。
前記1つ以上の透明プレートは、前記1つ以上の透明プレートを通過する光の反射を防止するように、前記試料ホルダに対してある角度で位置付けられている、請求項7に記載の生物学的分析システム。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の説明は、概して、生物学的試料のアレイを準備、観察、試験、および/または分析するためのシステム、デバイス、および方法を対象とする、本発明の実施形態を提供する。そのような説明は、本発明の範囲の限定ではなく、単に、実施形態の説明を提供することを意図する。
【0028】
本書に説明される種々の実施形態に関連する、例示的システム、方法、およびデバイスとして、米国仮特許出願第__________号(弁理士整理番号:LT00578 PROl)、米国仮特許出願第__________号(弁理士整理番号:LT00581 PRO)、米国仮特許出願第__________号(弁理士整理番号:LT00582 DES)、米国仮特許出願第__________号(弁理士整理番号:LT00583 PRO)、および米国仮特許出願第__________号(弁理士整理番号:LT00584.1 PRO)に説明されるものが挙げられ、それらは全て、2011年9月30日に出願され、また、参照することによって、その全体として本明細書に組み込まれる。
【0029】
(システム概要)
生物学的試料のアレイを準備、観察、試験、および/または分析するために、種々の実施形態に従って利用され得る、機器の一実施例は、終点ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)機器、あるいは定量またはリアルタイムPCR機器等のサーマルサイクラーデバイスである。
図1は、本教示の実施形態が実装され得る、サーマルサイクラー100を図示する、ブロック図である。サーマルサイクラー100は、以下により詳細に論じられる、加熱式カバー110を含み得、これは、同様に、以下により詳細に論じられる、試料ホルダ(図示せず)内に含まれる、複数の試料112で装填された試料ブロック114を覆って載置される。
【0030】
種々の実施形態では、試料ホルダは、複数の試料を受け取るために構成される、複数の試料領域、すなわち、ウェルを有し得、ウェルは、ウェルと加熱式カバー110との間に、蓋、キャップ、密閉膜、または任意の他の密閉機構を介して、試料ホルダ内に密閉され得る。試料ホルダのいくつかの実施例として、限定されないが、24ウェルマイクロタイタプレート、48ウェルマイクロタイタプレート、96ウェルマイクロタイタプレート、384ウェルマイクロタイタプレート、マイクロカード、貫通孔アレイ、あるいはガラスまたはプラスチックスライド等の実質的平面ホルダを含む、任意のサイズのマルチウェルプレート、カード、またはアレイが挙げられ得るが、それらに限定されない。試料ホルダの種々の実施形態におけるウェルは、試料ホルダ基板の表面上に形成された規則的または不規則的アレイでパターン化された陥凹、くぼみ、リッジ、およびそれらの組み合わせを含み得る。試料または反応体積はまた、試験場または微小流体システムの体積内、あるいは、小ビーズまたは球体内またはそれら上に位置する試料または溶液等、基板内に形成されたウェルまたはくぼみ、基板の表面上に分散された溶液のスポット、もしくは他のタイプの反応チャンバまたは形式内に位置することができる。
【0031】
別の実施形態では、初期試料または溶液は、数百、数千、数万、数十万、またはさらに数百万の反応場に分割され得、各々は、例えば、数ナノリットル、約1ナノリットル、または1ナノリットル未満(例えば、数十または数百ピコリットル以下)の体積を有する。
【0032】
サーマルサイクラー100はまた、試料ブロック114と、加熱および冷却のための要素116と、熱交換器118と、制御システム120と、ユーザインターフェース122とを含み得、構成要素114、116、および118は、調温ブロックアセンブリ内に含まれることができる。調温ブロックアセンブリは、前述のように、調温ブロックアセンブリが、複数の試料ホルダのうちの任意の1つと、それらの関連付けられた試料ブロックとを収容するように構成されることが可能なような交換可能特徴を有することができる。
【0033】
ある実施形態では、加熱および冷却のための要素116は、例えば、ペルチェデバイス等の熱電デバイスであることができる。調温ブロックアセンブリ内で使用される、熱電デバイスの数は、限定されないが、コスト、所望される独立区域の数、および試料ホルダのサイズを含む、いくつかの要因に依存し得る。例えば、48ウェルマイクロタイタプレートを保持するための試料ブロックは、単一熱電デバイスを収容するためのサイズを有し得る一方、より多くのウェルを有するプレートのために構成される、試料ブロックは、例えば、4つの熱電デバイス等、2つ以上の熱電デバイスを収容し得る。さらに、試料ブロック上の複数の区域にわたる制御が、所望される場合、熱電デバイスの数は、単一熱電デバイスから、例えば、試料ブロック上の試料領域(例えば、ウェル、貫通孔、反応場等)毎の熱電デバイスまで変動し得る。
【0034】
代替実施形態では、サーマルサイクラー100は、両側調温アセンブリを有することができ、加熱および冷却のための要素116と熱交換器118とは、試料ブロック114および関連付けられた試料112の上方(上側)および下方(下側)に提供されることができる。そのような実施形態では、試料ブロック114および関連付けられた試料112の上方に提供される、両側調温アセンブリの上側は、試料112の上方の加熱器カバー110に取って代わることができる。そのような構成は、試料の上方および下方から、より均一な加熱を提供し得る。リアルタイムサーマルサイクラーの場合、上側は、クリア構造部分を有し、励起光源および放出された蛍光の通過を可能にすることができる。そのような部分は、例えば、プラスチックおよびガラスを含む、任意のクリア材料から作製されることができる。
【0035】
サーマルサイクラー100はまた、光学系124を有することができる。
図1では、光学系124は、電磁エネルギーを放出する照明源(図示せず)と、光学センサと、試料ホルダ内の試料112から電磁エネルギーを受け取るための検出器または撮像機(図示せず)と、電磁エネルギーを各DNA試料から撮像機に誘導するために使用される光学とを有し得る。光学系は、以下により詳細に論じられる。
【0036】
制御システム120は、光学系124と、加熱式カバー110と、試料ブロック114、加熱および冷却要素116、および熱交換器118を備えることができる調温ブロックアセンブリとの機能を制御するために使用され得る。制御システム120は、
図1におけるサーマルサイクラー100のユーザインターフェース122を通して、エンドユーザにアクセス可能であり得る。
【0037】
図2を参照すると、コンピュータシステム200は、
図1におけるサーマルサイクラー100の機能の制御ならびにユーザインターフェース機能を提供し得る。加えて、
図2のコンピュータシステム200は、データ処理、表示、および報告準備機能を提供し得る。そのような機器制御機能は全て、PCR機器のローカル専用であり得る。したがって、コンピュータシステム200は、
図1に図示される制御システム120としての役割を果たすことができる。
図2のコンピュータシステム200はまた、以下により詳細に論じられるように、制御、分析、および報告機能の一部または全部の遠隔制御を提供し得る。
【0038】
代替実施形態では、コンピュータシステム200は、サーマルサイクラー100と、サーマルサイクラー100上のコンピュータシステム200によって送信される命令に応答し得る他のサーマルサイクラーとの間の制御システムとしての役割を果たし得る。例えば、サーマルサイクラー100は、リアルタイムサーマルサイクラーであることができる一方、他のサーマルサイクラーは、終点サーマルサイクラーである。高処理量遺伝子型決定のニーズの場合、例えば、ユーザは、リアルタイムサーマルサイクラー100に電気的に接続された終点サーマルサイクラー上で複数の貫通孔プレートを温度循環させ、次いで、リアルタイムサーマルサイクラー100上において、短時間最終検出を続けることができる。コンピュータシステム200(後述)の通信能力の内蔵能力を用いて、終点サーマルサイクラー上の温度循環条件は、性能を犠牲にすることなく、処理量を増加させるために、動的に調節されることができる。これを達成するための方法の1つは、リアルタイムサーマルサイクラー100上の制御板を起動させることであろう。リアルタイムサーマルサイクラー100からのリアルタイム蛍光データを用いて、アルゴリズムが、リアルタイムで起動され、遺伝子型決定性能を決定することができる。リアルタイムサーマルサイクラー100上で確信を持って、所望の性能が達成されるとすぐに、温度循環条件が、コンピュータシステム200を介して配信され、電気的に接続された終点サーマルサイクラー上での起動を調節または停止させることができる。利点として、終点サーマルサイクラー上の温度循環時間の短縮、したがって、処理量能力の増加が挙げられるであろう。
【0039】
特に、
図2を参照すると、コンピューティングシステム200は、プロセッサ204等の1つ以上のプロセッサを含むことができる。プロセッサ204は、例えば、マイクロプロセッサ、コントローラ、または他の制御論理等の汎用または特殊目的処理エンジンを使用して、実装されることができる。プロセッサ204は、したがって、情報を通信するために、バス202または他の通信媒体に接続されることができる。
【0040】
図2のコンピューティングシステム200はまた、所与の用途または環境のために望ましいまたは適切であり得る、ラック搭載コンピュータ、メインフレーム、スーパーコンピュータ、サーバ、クライアント、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス(例えば、PDA、携帯電話、スマートフォン、パームトップ等)、クラスタグリッド、ネットブック、埋込システム、あるいは任意の他のタイプの特殊または汎用コンピューティングデバイス等、いくつかの形態の任意のものに具現化され得る。加えて、コンピューティングシステム200は、クライアント/サーバ環境および1つ以上のデータベースサーバまたは統合LIS/LIMSインフラストラクチャを含む、従来のネットワークシステムを含むことができる。ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)ならびに無線および/または有線構成要素を含む、いくつかの従来のネットワークシステムも、当技術分野において公知である。加えて、クライアント/サーバ環境、データベースサーバ、およびネットワークは、当技術分野において十分に文書化されている。本明細書に説明される種々の実施形態によると、コンピューティングシステム200は、分散型ネットワーク内の1つ以上のサーバに接続するように構成され得る。コンピューティングシステム200は、分散型ネットワークから情報を受信または更新し得る。コンピューティングシステム200はまた、情報を伝送し、分散型ネットワークに接続された他のクライアントによってアクセスされ得る、分散型ネットワーク内に記憶させ得る。
【0041】
図2のコンピューティングシステム200はまた、プロセッサ204によって実行されるべき命令を記憶するために、バス202に連結される、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的メモリであり得る、メモリ206を含む。メモリ206はまた、プロセッサ204によって実行されるべき命令の実行中、一時的変数または他の中間情報を記憶するために使用され得る。
【0042】
コンピューティングシステム200はさらに、プロセッサ204のための静的情報および命令を記憶するために、バス202に連結された読取専用メモリ(ROM)208または他の静的記憶デバイスを含む。
【0043】
コンピューティングシステム200はまた、情報および命令を記憶するために、バス202に提供および連結される、磁気ディスク、光ディスク、または固体ドライブ(SSD)等の記憶デバイス210を含み得る。記憶デバイス210は、媒体ドライブおよび取り外し可能な記憶インターフェースを含み得る。メディアドライブは、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、CDまたはDVDドライブ(RまたはRW)、フラッシュドライブ、または他の取り外し可能または固定メディアドライブ等の固定または取り外し可能な記憶媒体に対応するためのドライブまたは他の機構を含み得る。これらの実施例が、図示するように、記憶媒体は、特に、コンピュータソフトウェア、命令、またはデータをそこに記憶させる、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み得る。
【0044】
代替実施形態では、記憶デバイス210は、コンピュータプログラムあるいは他の命令またはデータが、コンピューティングシステム200内にロードされることを可能にするための他の類似機器を含み得る。そのような機器として、例えば、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース、取り外し可能なメモリ(例えば、フラッシュメモリまたは他の取り外し可能なメモリモジュール)およびメモリスロット、ならびにソフトウェアおよびデータが、記憶デバイス210からコンピューティングシステム200に転送されることを可能にする、他の取り外し可能な記憶ユニットおよびインターフェース等の取り外し可能な記憶ユニットおよびインターフェースが挙げられ得る。
【0045】
図2のコンピューティングシステム200はまた、通信インターフェース218を含むことができる。通信インターフェース218は、ソフトウェアおよびデータが、コンピューティングシステム200と外部デバイスとの間で転送されることを可能にするために使用されることができる。通信インターフェース218の実施例として、モデム、ネットワークインターフェース(Ethernet(登録商標)または他のNICカード等)、通信ポート(例えば、USBポート、RS−232Cシリアルポート等)、PCMCIAスロットおよびカード、Bluetooth(登録商標)等が挙げられ得る。通信インターフェース218を介して転送される、ソフトウェアおよびデータは、通信インターフェース218によって受信可能な電子、電磁、光学、または他の信号であり得る、信号の形態である。これらの信号は、無線媒体、ワイヤまたはケーブル、光ファイバ、または他の通信媒体等のチャネルを介して、通信インターフェース218によって伝送および受信され得る。チャネルのいくつかの実施例として、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、ネットワークインターフェース、ローカルまたは広域ネットワーク、および他の通信チャネルが挙げられる。
【0046】
コンピューティングシステム200は、情報をコンピュータユーザに表示するために、バス202を介して、ブラウン管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)等のディスプレイ212に連結され得る。英数字および他のキーを含む、入力デバイス214は、情報およびコマンド選択を、例えば、プロセッサ204に通信するために、バス202に連結される。入力デバイスはまた、タッチスクリーン入力能力で構成される、LCDディスプレイ等のディスプレイであり得る。別のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ204に通信し、かつディスプレイ212上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キー等のカーソル制御216である。この入力デバイスは、典型的には、2つの軸、第1の軸(例えば、x)および第2の軸(例えば、y)において、2自由度を有し、デバイスが、平面内の位置を指定することを可能にする。コンピューティングシステム200は、データ処理を提供し、かつそのようなデータに対して、一定レベルの信頼性を提供する。本教示の実施形態のある実装によると、データ処理および信頼値は、プロセッサ204が、メモリ206内に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行することに応答して、コンピューティングシステム200によって提供される。そのような命令は、記憶デバイス210等の別のコンピュータ読み取り可能な媒体から、メモリ206に読み込まれ得る。メモリ206内に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ204に、本明細書に説明されるプロセス状態を行なわせる。代替として、有線回路が、本教示の実施形態を実装するために、ソフトウェア命令の代わりに、またはそれと組み合わせて、使用され得る。したがって、本教示の実施形態の実装は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の具体的組み合わせに限定されない。
【0047】
用語「コンピュータ読み取り可能な媒体」および「コンピュータプログラム製品」は、本明細書に使用され場合、一般に、実行のために、1つ以上のシーケンスまたは1つ以上の命令をプロセッサ204に提供することに関わる、任意の媒体を指す。そのような命令は、概して、「コンピュータプログラムコード」(コンピュータプログラムまたは他のグループ化の形態にグループ化され得る)と称され、実行されると、コンピューティングシステム200が、本発明の実施形態の特徴または機能を行なうことを可能にする。これらおよび他の形態の非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体は、限定ではないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含む、多くの形態をとり得る。不揮発性媒体として、例えば、記憶デバイス210等の固体、光学、または磁気ディスクが挙げられる。揮発性媒体として、メモリ206等の動的メモリが挙げられる。伝送媒体として、バス202を備えるワイヤを含む、同軸ケーブル、銅ワイヤ、および光ファイバが挙げられる。
【0048】
コンピュータ読み取り可能な媒体の一般的形態として、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または任意の他の磁気媒体、CD−ROM、任意の他の光学媒体、穿孔カード、紙テープ、孔のパターンを伴う任意の他の物理的媒体、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュEPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、本明細書に後述されるような搬送波、あるいはコンピュータが読み取ることができる、任意の他の媒体が挙げられる。
【0049】
種々の形態のコンピュータ読み取り可能な媒体が、実行のために、1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサ204に搬送することに関わり得る。例えば、命令は、最初に、遠隔コンピュータの磁気ディスク上に搬送され得る。遠隔コンピュータは、命令をその動的メモリ内にロードし、モデムを使用して、電話回線を経由して命令を送信することができる。コンピューティングシステム200のローカルのモデルが、電話回線上でデータを受信し、赤外線送信機を使用して、データを赤外線信号に変換することができる。バス202に連結された赤外線検出器は、赤外線信号内で搬送されるデータを受信し、データをバス202上に置くことができる。バス202は、データをメモリ206に搬送し、そこから、プロセッサ204は、命令を読み出し、実行する。メモリ206によって受信された命令は、随意に、プロセッサ204による実行前または後のいずれかに、記憶デバイス210上に記憶され得る。
【0050】
明確にする目的のために、前述の説明は、異なる機能ユニットおよびプロセッサを参照して、本発明の実施形態を説明していることを理解されるであろう。しかしながら、異なる機能ユニット、プロセッサ、または領域間の機能性の任意の好適な分散が、本発明から逸脱することなく、使用され得ることは明白であろう。例えば、別個のプロセッサまたはコントローラによって行なわれるように図示される機能性は、同一のプロセッサまたはコントローラによって行なわれてもよい。故に、具体的機能ユニットの参照は、厳密な論理または物理的構造あるいは編成を示すのではなく、説明される機能性を提供するための好適な手段の参照にすぎないと見なされるものとする。
【0051】
(光学系設計)
上で要約され、
図1に図示されるように、サーマルサイクラー100は、光学系124を含むことができる。
【0052】
図3は、生物学的試料の1つ以上の生物学的プロセスを監視および/または測定するためのある構成要素を図示する。
図3の図示される実施形態では、システム300は、試料ホルダ302を具備し、システム300およびホルダ302は、例えば、複数の生物学的試料に対してリアルタイムPCRプロセスを行い、配列決定または遺伝子型決定測定等の他の生物学的または生物化学的性質のプロセスを行なうために好適であり得る。
【0053】
ある実施形態では、試料ホルダ302は、例えば、生物学的試料の蒸発を低減または防止するために密閉され得る、封入体またはケース350内に配置される。さらに、1つ以上の試料ホルダ302または試料ケース350は、システム300内の試料ホルダ302を整列および/または移送するために構成される、荷台304によって、保定、位置決め、および/または支持されることができる。
【0054】
図3の実施形態では、光学系306は、試料ホルダ302および関連付けられた生物学的試料を照射するための励起システム312と、例えば、生物学的試料内に存在する1つ以上の蛍光染料またはプローブ分子により、励起ビームに応答して産生される蛍光シグナルによる生物学的試料からの放出を受光するための放出光学系314とを備えるように提供される。
【0055】
励起光学系312は、励起源318と、レンズ320、322、324と、ビームスプリッタ328とを含み得る。励起光学系312はまた、生物学的試料によって受光される光の波長範囲を制限するための1つ以上の光学フィルタ330を含み得る。励起源は、例えば、そこから放出される蛍光を検出する目的のために試験されている生物学的試料を照射可能な1つ以上の発光ダイオード(LED)、ハロゲンランプ、または任意の他の光源であることができる。
【0056】
放出光学系314は、光学センサ332と、レンズ324、334と、ビームスプリッタ328とを含み得る。放出光学系314はまた、光学センサ332によって受光される光の波長範囲を制限するための1つ以上の光学フィルタ338を含み得る。
【0057】
ある実施形態では、レンズまたはレンズ系324、334の組み合わせは、所定の光学結果または撮像品質を提供するために選択される。例えば、システムコストを削減するため、または放出光学系314設計を簡略化するために、レンズ334は、市販のカメラレンズを備え得る。そのようなレンズは、ある観測条件下では、非常に高画質(例えば、低色収差および単色収差を伴う画像)を提供することができる。しかしながら、そのような高画質を提供するために使用される、そのようなカメラレンズ設計に組み込まれる、より高次の収差の慎重なバランスは、撮像システム内への他のレンズの導入に伴って妨害され得る。例えば、
図3に示される、図示される実施形態では、レンズ324等の視野レンズが、放出光学系314に追加される。レンズ324は、励起光学系312および放出光学系314の両方に共通であり、概して、よりコンパクトな光学系および試料から検出システムへの蛍光エネルギーの効率的伝達の両方を提供する。
【0058】
加えて、光学系306は、システム300の一部を隔離し、例えば、生物学的試料の処理の間、望ましくない温度または光学影響を低減あるいは排除するように構成される、1つ以上の窓340を含み得る。
【0059】
窓340は、試料ホルダ302の表面と平行に、および/または光学軸342に垂直に配置され得る。代替として、窓340は、試料ホルダ302の表面に対して、ある角度において、および/または光学軸342に対して鋭角に配置され、例えば、励起ビーム311から光学センサ332に向かう光の逆反射を低減させ得る。窓340はまた、反射防止コーティングを含み、励起ビーム311から光学センサ332に向かう光の逆反射を低減させ得る。反射防止コーティングは、傾斜窓340に加え、またはその代替として、使用され得る。
【0060】
光学系306はまた、励起源318を定義された温度範囲内に維持するように構成されている温度制御システムを含むことができる。ある実施形態では、温度制御システムは、ファンを断続的に動作させ、励起源を定義された温度範囲内に維持し、それによって、励起源からのスペクトルシフトおよび強度変動を防止するように構成されるコントローラを伴うファンである。ファンを断続的に動作させる、またはファンをパルス化することによって、プロセッサは、励起源温度が、周囲とあまりに近くなり、したがって、制御が困難となることを防止する。一方、断続ファン動作はまた、励起源温度が、あまりに熱くなり、結果として、励起源の寿命を短縮させることを防止する。
【0061】
図1を参照して前述のように、調温ブロックアセンブリは、調温ブロックアセンブリが、複数の試料ブロック114のうちの任意のものを収容し、その結果、例えば、標準的マイクロタイタ96ウェル、384ウェルプレート、マイクロカード(低密度アレイ)、貫通孔アレイ(高密度アレイ)、あるいはガラスまたはプラスチックスライド等の実質的平面ホルダを含む、試料ホルダとを収容するように構成され得るように、交換可能特徴を有することができる。
【0062】
概して、単一システムにおいて、そのような交換可能性を達成するために、試料ホルダの異なる実施例と関連付けられた試料体積におけるそのような相違に対応するために、特に、貫通孔高密度アレイと任意の他のタイプの試料ホルダとの間の設計およびウェル体積の相違に対応するために要求される柔軟性を考慮して、視野レンズの組み合わせが必要であろう。しかしながら、驚くべきことに、そのような柔軟性は、単一の視野レンズ324(
図3参照)を使用して成し遂げられ得ることが発見された。ある実施形態では、単一の視野レンズは、カスタム両凸レンズであることができる。
【0063】
貫通孔アレイに関して、
図4は、複数の貫通孔454を備える平面基板を含む、試料ホルダ402を図示する。ある実施形態では、貫通孔454は、2次元アレイに沿って、互から均等に離間される。代替として、貫通孔454は、複数のサブアレイ458内に群化され、例えば、貫通孔454の異なる群内への試料の装填を促進し得る。例えば、
図4に示される、図示される実施形態では、試料ホルダ402上の合計3072個の貫通孔454に対して、試料ホルダ402は、4×12個のサブアレイの寸法を有し、各サブアレイは、8×8個の個々の貫通孔454の寸法を有することができる。貫通孔454は、生物学的試料を含む液体および/または基準染料が、
図4の拡大図に図示されるように、表面張力または毛細管作用によって、貫通孔454内に保持されるための寸法を有し得る。この効果は、親水性コーティングによって、貫通孔454の壁をコーティングすることによって向上され得る。ある実施形態では、試料ホルダ402の外側表面は、種々の貫通孔454内に位置する試料間の交差汚染または混合を低減あるいは排除するように構成される、疎水性材料またはコーティングを備える。生物学的試料を支持する貫通孔配列の種々の側面および利点はさらに、第USPN6,306,578号、第USPN6,893,877号、第USPN7,682,565号に開示され、各特許の全内容は、本明細書に完全に記載される場合と同様に、あらゆる目的のために、参照することによって、その全体として本明細書に組み込まれる。
【0064】
図4の試料ホルダ402はまた、英数字文字460、バーコード462、または他の識別子を備え得、そこから、個々のホルダ402に対する情報が、導出または確認され得る。そのような情報として、限定ではないが、貫通孔454の一部または全部内に含まれる試薬、および/または試料ホルダ402を使用するときに従わなければならないプロトコル、アッセイ定義、試料場所、位置的マッピング、あるいはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0065】
ある実施形態では、放出光学系314(
図3参照)は、光学センサ332(
図3参照)が、文字460および/またはバーコード462を読み取るために使用され得るように構成される。加えて、放出光学系314は、単一フレーム内に、貫通孔454を含む1つ以上の試料ホルダ402の一部と、各撮像された試料ホルダに対する英数字文字460またはバーコード462の一方あるいは両方を含む画像とを提供するように構成され得る。
【0066】
さらに、そのような画像はまた、1つ以上の試料ホルダが、ブロックアセンブリ内に適切に位置付けられていることを確認するために使用されることができる。この確認は、例えば、貫通孔高密度アレイへおよびそこからの試料ホルダの変更を含め、多くの理由から、重要である。
【0067】
(ユーザインターフェース特徴)
上で要約され、
図1に図示されるように、サーマルサイクラー100は、ユーザインターフェース122を含むことができる。ユーザインターフェースは、サーマルサイクラー100の外部表面上に統合されることができる。また、
図1において前述で概略されるように、サーマルサイクラー100は、検出システム、加熱式カバー、および調温ブロックアセンブリの機能を制御するために使用され得る、制御システム120を含むことができる。制御システム120は、サーマルサイクラー100のユーザインターフェース122を通して、エンドユーザにアクセス可能であり得る。ユーザインターフェース122のホーム画面の実施例が、
図5に提供される。
【0068】
ユーザインターフェース122は、単に、情報およびコマンド選択を制御システム120上のプロセッサに通信するための別個の入力デバイスを伴う、情報をコンピュータユーザに表示するためのブラウン管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)であることができる。入力デバイスは、例えば、英数字および他のキーを含むことができる。入力デバイスはまた、方向情報およびコマンド選択をプロセッサに通信し、かつインターフェース上のカーソル移動を制御するために、マウス、トラックボール、またはカーソル方向キー等のカーソル制御を含むことができる。
【0069】
図5に図示されるもの等、別の実施形態では、ユーザインターフェース122はまた、タッチスクリーン入力能力で構成される、LCDディスプレイ等のディスプレイであることができる。タッチスクリーン入力能力で構成されるディスプレイは、ユーザによって、機能を選択するため、タッチスクリーンキーボードを介して、テキストまたは文字を入力するため、あるいは、例えば、データおよびデータビューを操作するために使用され得ることを認識されたい。
【0070】
図6を参照すると、実験が、試験試料に対して実行している場合、ユーザインターフェースは、タッチスクリーンに、ユーザが、複数の可可能なビューから選択することを可能にするマルチタブビューを提供することができる。
図6では、例えば、ユーザは、実験ビュー、時間ビュー、およびプロットビューから選択することができる。
図6は、実験ビューを例証する一方、
図7は、時間ビューを図示し、
図8は、プロットビューを例証する。
【0071】
試験試料から放出され、光学系の光学センサ上で検出された蛍光レベルを使用して、制御システム120(または、コンピュータシステム200)は、プロセッサ204が、例えば、検出された蛍光レベルを処理し、蛍光レベルを統合されたユーザインターフェース122上にリアルタイムに表示するようにプログラムされるようにすることができ、蛍光レベルを表示するためのパラメータは、ユーザ選好に基づいて変更可能である。
【0072】
蛍光レベルを表示するためのこれらの変更可能/選択可能パラメータとして、例えば、複数の試料を受け取る1つ以上の試料ホルダの選択、1つ以上の試料ホルダ内の1つ以上のウェルの選択、1つ以上のウェル内の1つ以上の染料の選択、またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。ユーザが、複数の試料を受け取るための1つ以上の試料ホルダから選択するとき、ユーザは、例えば、96ウェルブロック、384ウェルブロック、低密度アレイ、および貫通孔アレイを含む複数の試料ホルダおよび対応する試料ブロックから選択することができる。
【0073】
ある実施形態では、プロセッサ204は、例えば、
図8のプロットビュー画面によって図示されるように、蛍光レベルをリアルタイム増幅プロットの形態で表示するようにプログラムされることができる。前述のように、タッチスクリーン入力能力で構成されるディスプレイが、ユーザによって、データおよびデータビューを操作するために使用され得る。例えば、ユーザは、増幅プロット内の所望の増幅曲線に触れることによって、見るための特定の試料の増幅曲線を選択可能であり得る。別の実施例では、ユーザは、拡大コマンドを示す方法でディスプレイに触れることによって、増幅プロット内のデータを拡大し得る。さらに、ユーザインターフェース122上に表示され得る、他のプロットは、データの3−D視覚化である。これらの実施例では、タッチスクリーン入力能力で構成されるディスプレイは、ユーザが、より多くの情報を提供し得る別の方法でデータを視覚化し得るように、3−Dプロットの斜視図を変更するように使用され得る。
【0074】
(加熱式カバー設計)
上で要約され、
図1に図示されるように、サーマルサイクラー100は、加熱式カバー110を含むことができる。
【0075】
図9Aを参照すると、ブロックアセンブリ510および加熱器カバー530を含むシステム500が提供される。ブロックアセンブリ510は、1つ以上の試料ホルダ516を収容するように構成されることができる。別の実施形態では、ブロックアセンブリ510は、各々が複数の試料を受け取る1つ以上の試料ホルダ516を収容するように構成される1つ以上のケース514を収容するように構成されることができる。ケース514は、例えば、アルミニウム、黒鉛、亜鉛、ベリリウム、ステンレス鋼、またはそれらの組み合わせ等の熱的に伝導性の材料を含むことができる。
【0076】
別の実施形態では、ブロックアセンブリ510は、各々が複数の試料を受け取る試料ホルダ516を収容するように構成される1つ以上のケース514を収容することができる荷台512を受け取るように構成されることができる。本実施形態は、
図9Aに図示される。荷台(carrier)512は、任意の類似手段によって、成形、押出成形、または機械加工されることができる。荷台512は、射出成形されることができる。荷台512は、ポリマーまたはプラスチックから成ることができる。ポリマーは、非蛍光性であり得る。ポリマーとして、ポリフェニレンサルファイドおよび/または任意の他の類似有機ポリマーが挙げられ得る。
【0077】
加熱式カバー530は、接触表面534を有する、フレーム532を含むことができ、接触表面534は、ブロックアセンブリ510、荷台512、ケース514、および試料ホルダ516に面する。加熱式カバー530はまた、取り付け盤(platen)536と、取り付け盤536を加熱するための熱源540と、密閉要素538と、光学系から試料ホルダ516内の試料への光の通過のための透明プレート542(
図11も参照)とを含むことができる。荷台512は、ブロックアセンブリ510の上部表面511上に位置付けられている場合、試料ホルダ516を受け取り、試料ホルダ516を透明プレート542と整列させ、ホルダ上の試料が、プレートを通過する光学系からの光を受光することを可能にするように構成されることができる。
【0078】
荷台512はまた、荷台フレームの内側壁515上に周縁(図示せず)を含むことができ、周縁は、荷台が、ブロックアセンブリ上の定位置にないときでも、ホルダが、荷台内の定位置に配置されるように、荷台512内に置かれる試料ホルダ516を受け取るように構成される。周縁は、例えば、ホルダ516を荷台512内の定位置にある状態で、温度循環のために、充填ステーションからシステム500に、荷台512の移送(手動または自動移送)を可能にする。
【0079】
上部表面511はまた、上部表面511から突出し、それぞれの試料ホルダ516の寸法に一致するように成形された逃がし部または複数の逃がし部を提供することができ、荷台512がブロックアセンブリ510と接触すると、逃がし部は、試料ホルダ516を荷台512から変位させ、循環の間、ホルダ516を荷台512から離して維持する。循環の間のそのようなホルダからの荷台の分離は、ホルダ516との荷台512の接触によって生じる、任意の温度非均一性を低減させる補助をすることができる。
【0080】
密閉要素538は、密閉要素538が、ブロックアセンブリ510または荷台512に接触し、試料ホルダ516と取り付け盤536との間に封入された空気の体積を形成するように、接触表面534上に提供されることができる。ある実施形態では、接触表面534は、直接、ブロックアセンブリ510または荷台512のいずれかに接触する。
【0081】
熱源540は、封入された空気の体積を加熱し、1つ以上のケース514上における凝縮を防止するように動作することができる。熱源540からの熱はまた、試料ホルダが、一連の温度を通して、循環されるとき、試料ホルダ516の温度非均一性を防止することができる。温度非均一性は、試料ホルダ上のその配向に基づいて、試料に循環温度で変動させる。該温度非均一性の防止は、一貫した温度循環および一貫した対応する試験結果を提供する際の重要な特徴である。取り付け盤536および熱源540の例示的配向は、
図10Aおよび10Bに提供される。特に、
図10Aは、接続されていない取り付け盤536および熱源540を図示し、
図10Bは、ブロックアセンブリ内に含めるための最終接続配向における、取り付け盤536上の熱源540を図示する。取り付け盤536は、取り付け盤縁537を含むことができ、熱源は、加熱器縁541を含むことができる。
【0082】
熱源540は、単一加熱要素または2つ以上の加熱要素であることができる。熱源540は、例えば、単一サーミスタ等の1つの温度センサを伴う1つの加熱域を含むことができる。熱源は、複数の温度センサを有する、複数の加熱域を含むこともできる。複数の加熱域の各加熱域は、その独自の関連付けられた温度センサを有することができる。複数の加熱域は、単一加熱要素または複数の加熱要素内に提供されることができる。例えば、複数の加熱要素の各加熱要素は、各域が、独立して、制御され得るように、複数の加熱域のうちの1つとしての役割を果たすことができる。複数の加熱域を構成する、加熱要素または複数の加熱要素を提供することによって、各加熱域の温度は、加熱式カバー530内の温度非均一性(TNU)を最小限にするように制御されることができる。
【0083】
ある実施形態では、TNUは、取り付け盤536、熱源540、または取り付け盤536および熱源540の両方の厚さを変動させることによって、最小限にされることができる。例えば、取り付け盤の厚さは、熱源540と試料との間の質量を低下させるように減少され、したがって、熱源540と試料との間で伝達し得る熱の量を増加させることができる。TNUはまた、熱源540の厚さを増加させ、試料に伝達される熱を増加させることによって、最小限にされることができる。ある実施形態では、取り付け盤536および熱源540の両方の厚さが、TNUを最小限にするように改変されることができる。
【0084】
ある実施形態では、取り付け盤の厚さは、縁効果(例えば、損失熱等)を最小限にするように、取り付け盤縁537において減少され、したがって、縁537において熱源540と試料との間で伝達され得る熱の量を増加させ、取り付け盤536の残部を通る熱伝達により良好に一致させることができる。TNUはまた、熱源540の加熱器縁541の厚さを増加させ、試料に伝達される熱を増加させることによって、最小限にされることができる。加熱器縁541の厚さを増加させることによって、熱源は、例えば、周囲条件への近接による損失熱等の縁効果を相殺するために、縁541において強化される。ある実施形態では、取り付け盤536の取り付け盤縁537および熱源540の加熱器縁541の両方の厚さは、TNUを最小限にするように改変されることができる。
【0085】
別の実施形態では、
図9Aに図示されるように、密閉要素538は、例えば、フレーム532の表面534に接触するように形成されるガスケットであることができる。ガスケット538が、例えば、ブロックアセンブリ510に接触する場合、ガスケット538は、ブロックアセンブリ自体または荷台512のいずれかに接触するであろう。加熱式カバー530は、加熱式カバーをブロックアセンブリ510に移動させることによって、ブロックアセンブリ510を移動させて加熱式カバー530に接触させることによって、または加熱式カバーおよびブロックアセンブリの両方を移動させ、互に接触させることによって、ブロックアセンブリ510に係合することができる。本実施形態では、ガスケットは、接触ケース514または試料ホルダ516に接触せず、封入体積を形成する。ガスケット以外に、密閉要素538はまた、例えば、バネ要素またはバネ要素群等のブロックアセンブリ510と密閉を形成し、それを維持可能な任意の種類の密閉材料であることができる。バネ要素は、例えば、板バネまたは板バネ群であることができる。
【0086】
他の実施形態では、接触表面534および/または密閉要素538は、限定的に、ケース514または試料ホルダ516に接触し、試料ホルダ516自体を密閉するように位置することができる。例えば、試料ホルダは、限定されないが、キャップ、膜、ガラス、およびプラスチックを含む、反応場カバーによって密閉された個々の反応場を有することができる。表面534および/または密閉要素538をケース514または試料ホルダ516と接触させることによって促進される、加熱式カバー530の圧力は、試料ホルダ516およびそれらのそれぞれの反応場カバーに圧力を印加し、密閉された反応場を維持する補助をすることができる。
【0087】
次に、
図9Bを参照すると、密閉要素または接触表面を使用して、加熱器カバー取り付け盤と試料ホルダとの間に封入された体積を形成するのではなく、接触突起531は、荷台512上の縁513(
図9A参照)に接触し、封入された体積を形成することができる。
【0088】
別の実施形態では、
図11に図示されるように、密閉材料538は、透明プレート542の外側に位置する接触表面534に対して形成される、順応性のある材料であることができる。順応性のある材料538は、例えば、シリコーンゴム等の任意のゴムであることができる。順応性のある材料538は、例えば、シアノアクリレートまたは任意の同等の即効性の接着剤等の接着剤を使用して、接触表面534に接着されることができる。
【0089】
ある実施形態では、透明プレート542は、カバー530が、ブロックアセンブリ510を覆って定位置にある場合、対応する試料ホルダ516の直上に位置付けられることができる。さらに、透明プレート542のうちの少なくとも1つは、実質的に、対応する試料ホルダ516と同一の寸法を有することができる。別の実施形態では、各透明プレート542は、実質的に、対応する試料ホルダ516と同一の寸法を有することができる。さらに別の実施形態では、1つ以上の透明プレート542は、その対応する試料ホルダ516に対して、ある角度で位置付けられる。透明プレートの角度は、光学系の励起源から1つ以上の透明プレートを通過する光f3〜8度であることができる。さらなる実施形態では、透明プレートは、ガラスプレートである。
【0090】
(高密度充填器)
ある実施形態では、充填装置が、複数の試料をそれぞれの試料ホルダのウェル内に装填するために使用されることができる。貫通孔アレイのケースでは、特に、試料ホルダ内に装填するための種々の試料が存在する場合、アレイウェルの超小型サイズおよび対応する試料装填の困難性のため、自動充填装置が有利である。生物学的試料を試料ホルダ上に装填するための充填装置の種々の側面および利点はさらに、米国特許第11/393,047号に開示されており、その各々の全内容は、完全に本明細書に記載される場合のように、あらゆる目的のために、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
【0091】
ある実施形態では、データファイルが、複数の試料を1つ以上の試料ホルダ上の複数の試料場所またはウェルに配列するための命令を有するように提供される。充填ステーションは、命令を実行するように構成されているプロセッサを含み、充填ステーションは、その後、実行される命令に従って、各試料ホルダに複数の試料を充填する。
図12は、充填ステーションにおいて、試料を貫通孔試料ホルダ(「開放アレイ」)内に装填し、温度循環のために、装填された試料ホルダをブロックアセンブリに移送するワークフローのための流れ図を提供する。
【0092】
図12の流れ図では、充填ステーション1200は、装填のために、開放アレイ1210を受け取る。充填ステーション1200はまた、前述のデータファイル1212を受信する。データファイル1212は、例えば、試料装填命令、各試料に対するアッセイ定義、試料場所定義、位置的マッピング命令、またはそれらの組み合わせ等の命令を含むことができる。アッセイ定義は、各試料に対して実行されるアッセイのタイプを含むことができる。試料場所定義は、特定の試料を装填すべき開放アレイ1210の場所の命令を含むことができる。位置的マッピング命令は、試料を特定の開放アレイ上に位置付けるための命令を含むことができる。試料場所定義および位置的マッピング命令は、データファイル1212の一部として、または別個のファイル1214および1216として、提供されることができる。充填ステーション1200内で使用される開放アレイの数と組み合わせて提供される命令に基づいて、充填ステーションは、所与のパラメータに一致するように、試料を開放アレイ内に装填する。
【0093】
前述の命令は全て、例えば、外部コンピュータシステム、遠隔監視デバイス、サーバ、cd−rom、またはフラッシュメモリを含む、種々のソースから、充填ステーション1200に提供されることができる。命令はまた、充填ステーション1200上のインターフェースへのユーザ直接入力から提供されることができる。
【0094】
ある実施形態では、開放アレイ1210を保持するケースは、装填された試料ホルダの各々を封入し、密閉された内部を各ケースおよび対応するケースカバー内に提供するためのケースカバーを受け入れるように構築および配列されることができる。ケースカバーまたはケース自体はまた、試料と不混和性である液体を密閉された内部内に受け取るように構成されることができる。不混和性液体は、例えば、フッ素化炭化水素、炭化水素、油、またはシリコーン流体であることができる。液体は、例えば、充填ポートまたは注入場所をケースまたはケースカバー上に提供することによって、ケース内部に導入されることができる。ポートまたは注入場所は、不混和性液体の導入のための注入器を受け取るためのサイズを有することができる。ポートまたは注入場所はさらに、不混和性液体の導入後、栓がされ、液体を密閉されたケース内部内に捕捉するように構成されることができる。
【0095】
データファイル1212は、次いで、試料装填後の更新された試料および位置的場所と組み合わせて、最初に提供されたアッセイ定義を含むように修正されることができる。この修正されたデータファイル1218は、装填された開放アレイ1220とともに、サーマルサイクラーのブロックアセンブリ1222に送達されることができる。ある実施形態では、自動化デバイスが、装填された試料ホルダを充填ステーションからブロックアセンブリに移送するために提供されることができる。そのような自動化デバイスは、例えば、ロボットアームであることができる。
【0096】
(サーマルサイクラーワークフロー)
図13の流れ図を参照すると、修正されたデータファイルおよび装填された開放アレイが、サーマルサイクラーに送達されると、サーマルサイクラーは、ステップ1300において、開放アレイをブロックアセンブリ内に装填するように構成される。装填されると、サーマルサイクラーの光学系(
図3参照)は、光学系上の光学センサ(
図3参照)が、開放アレイ上の識別子を読み取るために使用され得るように構成されることができる。識別子は、例えば、開放アレイ上の文字および/またはバーコード(
図4参照)を含むことができる。加えて、前述のように、光学系は、各撮像された開放アレイのために、英数字文字またはバーコードの一方あるいは両方を含む、画像を提供するように構成され得る。そのような画像は、例えば、1つ以上の開放アレイが、ブロックアセンブリ内に適切に位置付けられ、
図13のステップ1310において提供されるように、正しい開放アレイが、ブロックアセンブリ内に装填されたことを確認するために使用されることができる。
【0097】
ステップ1320では、サーマルサイクラー上のプロセッサ/制御システムは、試料装填後の更新された試料および位置的場所に照らして、正しいアッセイ定義のために配信された修正済み実験ファイルを検索することができる。読み出された修正済み実験ファイル内に提供される情報および/または命令に基づいて、サーマルサイクラー上のプロセッサ/制御システムは、ステップ1330において、一連の温度を通して、装填された試料を温度循環させるために、適切なプロトコルを選定し、ステップ1340において、選定されたプロトコルが、開放アレイ内に装填された試料と適合性があることを確認することができる。
【0098】
ステップ1350では、プロセッサ/制御システムは、選定されたプロトコルと装填された試料の適合性に関するエラー決定を行なう。ステップ1350において、エラーが存在する場合、プロセッサ/制御システムは、観察されたエラーのタイプに関して、エラーメッセージをユーザに配信するようにプログラムされる。エラータイプとして、例えば、データまたは実験ファイルの逸失、不完全データまたは実験ファイル、あるいはデータまたは実験ファイル内のアッセイ定義と貫通孔内の実際のアッセイ定義との間の検出された差異が挙げられ得る。エラーメッセージは、ユーザによって観察可能な任意の場所に電子的に配信されることができる。メッセージは、例えば、テキストメッセージまたは電子メールメッセージを含む、ユーザによって観察可能な任意の形態で配信されることができる。場所として、前述のように、例えば、サーマルサイクラー上に統合されたユーザインターフェース、外部インターフェース(例えば、コンピュータ等)、直接、インターネット接続を介して、またはユーザによってアクセス可能なウェブサーバまたはサーバの分散型ネットワークに接続された遠隔監視デバイス(例えば、PDAまたはラップトップ等)が挙げられ得る。
【0099】
ステップ1360では、プロセッサ/制御システムが、プロトコル適合性において、エラーを観察しない場合、プロセッサは、一連の温度を通して、試料を循環させることによって、温度循環実行を開始するように構成される。
【0100】
エラーが、温度循環実行中に検出される場合(ステップ1362)、プロセッサ/制御システムは、再び、観察されたエラーのタイプに関して、エラーメッセージをユーザに配信するように構成される。エラータイプとして、例えば、電力サージ、電圧スパイクによる機器故障、または温度の不正確性による機器故障が挙げられ得る。
【0101】
プロセッサ/制御システムが、実行中、エラーを検出せず、サーマルサイクラーが、実行を完了する場合(ステップ1364)、プロセッサ/制御システムは、ステップ1370において、メッセージを介して、ユーザにアラートするようにプログラムされる。再び、メッセージは、例えば、テキストメッセージまたは電子メールメッセージを含む、ユーザによって観察可能な任意の形態で配信され、ユーザによって観察可能かつアクセス可能な任意の場所に、電子的に配信されることができる。
【0102】
図14は、本明細書に説明される種々の実施形態による、機器のためのスケジューリングシステム1400のブロック図を図示する。スケジューリングシステム1400は、その実験または試験を行なうために機器を使用する時間を予約するために、ユーザによって使用され得る。種々の実施形態によると、スケジューリングシステム1400は、スケジューリングデータを記憶するためのメモリ1402を含む。メモリ1402はまた、スケジューリングデータを受信および更新するために、プロセッサによって、実行可能な命令を記憶することができる。
【0103】
スケジューリングシステム1400はまた、スケジューリングデータをユーザに表示するためのスケジューリンググラフィカルユーザインターフェース(GUI)1404を含み得る。いくつかの実施形態では、スケジューリングGUIは、機器上に含まれる。他の実施形態では、スケジューリングGUI1404は、機器に接続された、またはそれと通信する、別のコンピューティングシステム上に表示され得る。スケジューリングシステム1400はまた、ウェブベースのスケジューリングインターフェース1406を含み得る。ウェブベースのスケジューリングインターフェース1406は、機器のプロセッサと通信する。
【0104】
図15Aは、ネットワーク能力を伴う、機器のスケジューリングシステムにアクセスするための例示的ウェブベースのユーザインターフェース1500を図示する。機器は、本明細書に説明される実施形態によりIPアドレスが割り当てられる。クライアントブラウザは、生物学的分析システムに割り当てられるIPアドレスを使用して、インターネットまたは任意のクライアント/サーバシステムを経由して、スケジューリングシステムにアクセスし得る。例示的ウェブベースのインターフェース1500によると、機器の識別情報1502が、表示され得る。種々の実施形態によると、情報として、例えば、型番、名称、オペレーティングファームウェアバージョン、製造番号、およびブロックタイプが挙げられ得る。スケジューリングデータはまた、アイコン1504をクリックすることで、スケジューリングアプリケーションを選択することによって、アクセスされ得る。
【0105】
さらに、前述のように、機器のステータスは、アイコン1504によって示され得る。
図15Aに示される実施例では、ステータスアイコン1506は、機器がアイドル状態であることを示す。ウェブベースのユーザインターフェース1500はまた、機器上で実行されている実験名およびその実行を完了するために、機器に残されている残り時間を含む、実験情報1508を表示し得る。種々の実施形態では、ウェブベースのインターフェース1500は、ユーザが、リアルタイムで、機器上で実行されている実験の進度を監視することが可能であり得る。例えば、ユーザは、機器内で循環されている温度における試料の増幅データにアクセスし、それを見ることが可能であり得る。
【0106】
図15Bは、ウェブベースのユーザインターフェース1500の別の実施例を示す。ここでは、ステータスアイコン1504は、機器が、現在実行中であることを示す。実験情報1508は、実行中の実験名ならびに進度、または実験が終了されるまでに残っている残り時間を示す。
【0107】
図16は、本明細書に説明される種々の実施形態による、ウェブベースのスケジューリンググラフィカルユーザインターフェース1600を示す。ユーザは、インターネット等のネットワークを経由して、機器のスケジューリングデータにアクセスし得る。スケジューリングデータは、機器がユーザによって保有されている時間を示す。
【0108】
図17は、例示的追加予約GUI1700を示す。ユーザは、追加予約GUI1700を使用して、ユーザが機器を保有することを望むであろう所望の時間を入力し得る。ユーザはまた、スケジューリングシステムを使用して、他のユーザによって見られ得る、連絡先情報および他の注記を入力し得る。
【0109】
本発明のさらなる側面はまた、以下のように説明され得る。
【0110】
代替実施形態1では、各それぞれの試料ホルダが、複数の試料を受け取るように構成されている、複数の試料ホルダのうちの任意の1つを収容するように構成されている交換可能アセンブリと、一連の温度を通して、複数の試料を循環させるように構成されている制御システムと、複数の試料から放出される蛍光シグナルを検出するように構成されている光学系であって、単一の視野レンズと、励起源と、光学センサと、複数のフィルタ構成要素とを備えている、光学系とを備えている、生物学的分析システムが、提供される。
【0111】
代替実施形態2では、複数の試料ホルダは、96ウェルブロック、384ウェルブロック、低密度アレイ、および貫通孔アレイから成る群から選択される、実施形態1に記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0112】
代替実施形態3では、光学系はさらに、試料ホルダが、交換可能アセンブリ上に適切に位置付けられていることを確認するように構成される、前述の実施形態のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0113】
代替実施形態4では、試料ホルダはさらに、試料ホルダに関連するデータを記憶するデータファイルを参照する識別子を備え、光学系はさらに、識別子を撮像し、正しい試料ホルダが、交換可能アセンブリ上に位置付けられていることを確認するように構成される、前述の実施形態のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0114】
代替実施形態5では、励起源は、1つ以上の発光ダイオードである、前述の実施形態のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0115】
代替実施形態6では、励起源を定義された温度範囲内に維持するように構成されている温度制御システムをさらに備えている、前述の実施形態のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0116】
代替実施形態7では、断続的に動作することにより、励起源を定義された温度範囲内に維持するように構成されているファンを備えている、温度制御システムをさらに備えている、前述の実施形態のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0117】
代替実施形態8では、視野レンズは、両凸レンズである、前述の実施形態のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0118】
代替実施形態9では、試料ホルダは、貫通孔アレイである、前述の実施形態のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0119】
代替実施形態10では、試料ホルダは、48個の場所を備え、各場所は、8個の貫通孔×8個の貫通孔の寸法を有するサブアレイを含む、貫通孔アレイである、前述の実施形態のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0120】
代替実施形態11では、複数の試料を受け取り、一連の温度を通して、複数の試料を循環させるように構成されているブロックアセンブリと、複数の試料の各々から放出される蛍光レベルを検出するように構成されている光学センサを備えている光学系と、サーマルサイクラーデバイスの外部表面上に統合されたユーザインターフェースと、検出された蛍光レベルを処理し、蛍光レベルを統合されたユーザインターフェース上にリアルタイムで表示するようにプログラムされ、蛍光レベルを表示するためのパラメータは、ユーザ選好に基づいて変更可能である、プロセッサとを備えている、サーマルサイクラーを備えている、生物学的分析システムが、提供される。
【0121】
代替実施形態12では、パラメータは、複数の試料を受け取る1つ以上の試料ホルダの選択、1つ以上の試料ホルダ内の1つ以上のウェルの選択、1つ以上のウェル内の1つ以上の染料の選択、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、実施形態11に記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0122】
代替実施形態13では、1つ以上の試料ホルダが、提供され、96ウェルブロック、384ウェルブロック、低密度アレイ、および貫通孔アレイから成る群から選択される、実施形態11−12のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0123】
代替実施形態14では、プロセッサは、蛍光レベルをリアルタイム増幅プロットの形態で表示するようにプログラムされる、実施形態11−13のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0124】
代替実施形態15では、ブロックアセンブリは、交換可能ブロックアセンブリであって、96ウェルブロック、384ウェルブロック、低密度アレイ、および貫通孔アレイから成る群から選択される複数の試料ホルダのうちの任意の1つを収容するように構成され、プロセッサは、複数の試料ホルダのうちの任意の1つに対して、蛍光レベルをリアルタイム増幅プロットの形態で表示するようにプログラムされる、実施形態11−14のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0125】
代替実施形態16では、1つ以上のケースを収容するように構成され、各ケースは、複数の試料を受け取る試料ホルダを収容するように構成されている、ブロックアセンブリと、カバーであって、接触表面を有するフレームと、取り付け盤と、ブロックアセンブリに接触し、試料ホルダと取り付け盤との間に封入された空気の体積を形成するように構成されている密閉材料と、封入された空気の体積を加熱し、(a)1つ以上のケースにおける凝縮と、(b)試料ホルダが一連の温度を通して循環されるときの試料ホルダの温度非均一性とを防止するように構成されている熱源とを備えている、カバーとを備えている、生物学的分析システムが、提供される。
【0126】
代替実施形態17では、密閉材料は、フレームの接触表面に形成されているガスケットである、実施形態16に記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0127】
代替実施形態18では、密閉材料は、ブロックアセンブリに接触し、試料ホルダに接触しないように構成および配列されている、ガスケットである、実施形態16−17のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0128】
代替実施形態19では、ブロックアセンブリはさらに、1つ以上のケースを収容するように成形されている荷台を備え、密閉材料は、荷台を形成するように配列されている、実施形態16−18のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0129】
代替実施形態20では、1つ以上のケースは、熱的に伝導性の材料を含む、実施形態16−19のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0130】
代替実施形態21では、1つ以上のケースは、アルミニウム、黒鉛、亜鉛、ベリリウム(berilum)、ステンレス鋼、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、熱的に伝導性の材料を含む、実施形態16−20のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0131】
代替実施形態22では、取り付け盤は、各々が対応する試料ホルダの直上に位置付けられている1つ以上の透明プレートを備えている、実施形態16−21のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0132】
代替実施形態23では、取り付け盤は、1つ以上の透明プレートを備え、各々は、対応する試料ホルダと実質的に同一の寸法を有する、実施形態16−22のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0133】
代替実施形態24では、取り付け盤は、1つ以上の透明プレートを備え、各々は、試料ホルダに対して、ある角度で位置付けられることにより、1つ以上の透明プレートを通過する光の反射を防止する、実施形態16−23のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0134】
代替実施形態25では、取り付け盤は、1つ以上の透明ガラスプレートを備えている、実施形態16−24のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0135】
代替実施形態26では、1つ以上のケースを収容するように構成され、各ケースは、複数の試料で装填された試料ホルダを収容するように構成されている、ブロックアセンブリと、複数の試料を1つ以上の試料ホルダ上の複数の試料場所に配列するための命令を有するデータファイルと、命令を実行するように構成されているプロセッサを有する充填ステーションであって、実行される命令に従って、各試料ホルダに複数の試料を装填するように構成されている、充填ステーションとを備えている、生物学的分析システムが、提供される。
【0136】
代替実施形態27では、1つ以上のケースの各々は、装填された試料ホルダの各々を封入するためのケースカバーを受け入れ、各ケースおよび対応するケースカバー内に密閉された内部を提供するように構築および配列されている、実施形態26に記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0137】
代替実施形態28では、各ケースまたは対応するケースカバーの各々が、試料と不混和性である液体を密閉された内部に受け取るように構成される、実施形態26−27のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0138】
代替実施形態29では、装填された試料ホルダを充填ステーションからブロックアセンブリに移送するための自動化デバイスをさらに備えている、実施形態26−28のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0139】
代替実施形態30では、命令試料装填命令、各試料に対するアッセイ定義、試料場所定義、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、実施形態26−29のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0140】
代替実施形態31では、少なくとも1つの試料ホルダは、識別子を備えている、実施形態26−30のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0141】
代替実施形態32では、バーコードを備えている、識別子をさらに備えている、実施形態26−31のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0142】
代替実施形態33では、プロセッサは、更新された試料場所、更新された位置的場所、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される情報を用いて、受信されたデータファイルを修正するように構成される、実施形態26−32のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0143】
代替実施形態34では、各ケースまたは対応するケースカバーの各々が、試料と不混和性である液体を密閉された内部に受け取るように構成され、不混和性液体は、フッ素化炭化水素、炭化水素、油、またはシリコーン流体である、実施形態26−33のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0144】
代替実施形態35では、複数の試料で装填された1つ以上の試料ホルダを収容するように構成され、試料ホルダは、識別子を含む、ブロックアセンブリと、命令を記憶しているデータファイルと、(a)複数の試料から放出される蛍光シグナルを検出し、(b)識別子を撮像し、データファイルを識別し、試料ホルダを識別するように構成さている光学系と、識別されたデータファイルの命令を実行し、一連の温度を通して、複数の試料を循環させるプロセッサとを備えている、生物学的分析システムが、提供される。
【0145】
代替実施形態36では、命令は、試料装填命令、各試料に対するアッセイ定義、試料場所定義、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、実施形態35に記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0146】
代替実施形態37では、識別子は、バーコードである、実施形態35−36のいずれかに記載の生物学的分析システムが、提供される。
【0147】
本教示の種々の実装の以下の説明は、例証および説明の目的のために提示されている。包括的でもなく、本教示を開示される精密な形態に限定するものでもない。前述の教示に照らして、修正および変形例が、可能であって、または本教示の実践から取得され得る。加えて、説明される実装は、ソフトウェアを含むが、本教示は、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして、またはハードウェア単独内に実装され得る。本教示は、オブジェクト指向および非オブジェクト指向プログラミングシステムの両方で実装され得る。