特許第6227555号(P6227555)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6227555前方プラグを備えた喫煙物品並びにその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227555
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】前方プラグを備えた喫煙物品並びにその方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   A24F47/00
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-549499(P2014-549499)
(86)(22)【出願日】2012年12月28日
(65)【公表番号】特表2015-503337(P2015-503337A)
(43)【公表日】2015年2月2日
(86)【国際出願番号】EP2012077092
(87)【国際公開番号】WO2013098410
(87)【国際公開日】20130704
【審査請求日】2015年12月21日
(31)【優先権主張番号】11196204.9
(32)【優先日】2011年12月30日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ツバー ジェラール
(72)【発明者】
【氏名】バーダーチャー トマス
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー セドリック
【審査官】 宮崎 光治
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0024834(US,A1)
【文献】 特開2011−115141(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F27/00−47/00
A61M11/00−19/00
A24F1/00−17/00
A24D1/00−3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方プラグ(2,102,202,302)及びエアロゾル形成基材(7)を含み且つシガレット紙(5)と接触して組み立てられてロッド(15)を形成する複数の要素を備えた喫煙物品(1,100,200,300)であって、前記シガレット紙が締まり嵌めにより所定位置に前記要素を保持し、前記ロッド(15)が、唇側端部(20)及び該唇側端部(20)から上流側にある遠位端(30)を有し、前記前方プラグ(2,102,202,302)が、mm〜10mmの長さを有し、前記ロッド(15)内で前記エアロゾル形成基材(7)の上流側に位置し、前記前方プラグが、エアロゾル発生装置(11)の加熱要素(8)によって貫通されて、前記加熱要素(8)が、前記前方プラグ(2,102,202,302)を通って前記喫煙物品(1,100,200,300)内に挿入され、前記エアロゾル形成基材(7)と接触でできるようになり、前記前方プラグ(2,102,202,302)が、前記加熱要素(8)が通過できる孔(103,303)又はスリット(203)を定める、喫煙物品(1,100,200,300)。
【請求項2】
前記前方プラグが実質的に円筒形であり、5mm又はそれよりも大きい直径及び少なくとも2mmの長さを有する、請求項1に記載の喫煙物品。
【請求項3】
前記ロッド(15)の唇側端部(20)に位置するフィルタ(3)を更に備える、請求項1又は2に記載の喫煙物品(1,100,200,300)。
【請求項4】
前記前方プラグ(2,102,202,302)が、前記前方プラグ(2,102,202,302)を通って空気を吸い込むことができるようなフィルタ材料を含む、請求項1、2、又は3に記載の喫煙物品(1,100,200,300)。
【請求項5】
前記前方プラグがエアロゾル形成基材材料を含む、請求項1〜4の何れかに記載の喫煙物品。
【請求項6】
前記エアロゾル形成基材材料が、加工タバコを含む、請求項5に記載の喫煙物品。
【請求項7】
前記前方プラグ(2)が、穿孔可能材料から形成される、請求項1から6の何れかに記載の喫煙物品(1,100,200,300)。
【請求項8】
前記前方プラグ(2,202)が、前記喫煙物品(1,200)から前記加熱要素(8)が引き出されるときに前記加熱要素(8)の表面を拭き取るように構成される、請求項1から7の何れかに記載の喫煙物品(1,200)。
【請求項9】
前記前方プラグ(2,102,202,302)が、前記加熱要素(8)が前記喫煙物品(1,100,200,300)から引き出されるときに前記エアロゾル形成基材(7)の放出を防ぐように構成される、請求項1から8の何れかに記載の喫煙物品(1,100,200,300)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱要素により加熱されたときに吸入可能エアロゾルを発生するエアロゾル形成基材を含む喫煙物品に関する。本発明はまた、このような喫煙物品の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコ含有基材のようなエアロゾル形成基材を燃焼するのではなく加熱する喫煙物品は、当該技術分野で公知である。このような加熱式喫煙物品の目的は、従来のシガレットにおける燃焼及び熱分解によって生成される既知の有害な煙成分を低減することである。通常、このような加熱式喫煙物品において、エアロゾルは、熱源から、熱源の内部又は周辺もしくは下流側に位置することができる物理的に別個のエアロゾル形成基材又は材料への熱伝達によって発生する。喫煙中、熱源からの熱伝達によって揮発性化合物がエアロゾル形成基材から放出され、喫煙物品を通じて吸い込まれる空気に同伴される。放出された化合物は、冷却されると凝縮してエアロゾルを形成し、消費者により吸入される。
【0003】
幾つかの従来技術の文献では、加熱式喫煙物品を消費又は喫煙するためのエアロゾル発生装置が開示されている。このような装置は、例えば、加熱式喫煙システム及び電気加熱式喫煙システムを含む。これらのシステムの利点の1つは、副流煙が有意に低減されると共に、喫煙者が喫煙を停止するか再開するかを選択できることである。加熱式喫煙システムの1つの実施例は、米国特許第5,144,962号において開示されており、本特許は、1つの実施形態において、加熱器と接触した香味発生媒体を備える。香味発生媒体を使い果たしたときには、香味発生媒体及び加熱器の両方が交換される。加熱要素を取り外すことを必要とすることなく喫煙物品を交換できるようなエアロゾル発生装置が望ましい。
【0004】
通常、エアロゾル発生装置と共に使用する喫煙物品は、ロッドの形態で他の要素又は構成要素と共に組み付けられることが多いエアロゾル形成基材を備える。典型的には、このようなロッドは、エアロゾル形成基材を加熱する加熱要素を備えたエアロゾル発生装置内に挿入されるような形状及びサイズに構成される。
【0005】
加熱要素(例えば、電気作動式加熱要素)とエアロゾル形成基材との間の直接接触は、エアロゾル形成基材を加熱して吸入可能エアロゾルを形成するのに効率的な手段を提供することができる。このような装置構成において、加熱要素からの熱は、加熱要素が作動したときにエアロゾル形成基材の少なくとも一部にほとんど瞬時に伝達することができ、このことは、エアロゾルの迅速な発生を可能にすることができる。更に、エアロゾルを発生させるのに必要な全熱エネルギーは、エアロゾル形成基材が加熱要素と直接的に接触しておらず、対流又は放射によってエアロゾル形成基材の初期加熱が行われるシステムにおいて必要となるはずの熱エネルギーよりも小さいとすることができる。加熱要素がエアロゾル形成基材と直接的に接触している場合、加熱要素と接触しているエアロゾル形成基材の一部の初期加熱は、熱伝達により行われることになる。
【0006】
加熱要素とエアロゾル形成基材との間の直接接触は、エアロゾル形成基材の収縮をもたらす場合がある。熱収縮に起因したエアロゾル形成基材の収縮は、エアロゾル形成基材の加熱要素への付着を引き起こすことがある。このことは、加熱要素からの喫煙物品の取り外しが困難になる可能性がある。加熱要素とエアロゾル形成基材との間の付着問題は、エアロゾル形成基材が均質なタバコ材料のギャザー付きシートの形態である場合に特に顕著になる可能性がある。このような基材の加熱は、ギャザー付きシート材料の折り目に加熱要素を挿入することにより達成することができる。加熱中のこのような基材の収縮は、基材が加熱要素を緊密に把持するようになり、加熱要素から加熱要素を楽に取り外すのが困難になる可能性がある。
【0007】
また、エアロゾル形成基材の収縮により、喫煙物品内でエアロゾル形成基材が緩む可能性がある。喫煙物品の好ましい実施形態は、順次的に構成されてシガレット紙で包むことにより組み立てられる複数の円筒要素から形成することができる。シガレット紙は、締まり作用により要素を所定位置に保持する。喫煙物品内では、エアロゾル形成基材又はエアロゾル形成基材を含む円筒プラグが、シガレット紙と接触することにより保持される。加熱中のエアロゾル形成基材の収縮は、喫煙物品が加熱要素から引き出されたときに、エアロゾル形成基材又はその一部が喫煙物品のロッドから取り外される可能性がより高いことを意味する。これにより、エアロゾル発生装置が別の喫煙物品を喫煙するのに使用する前に、加熱要素を含むエアロゾル発生装置を清浄にすることが必要となることになる。加熱要素に固着されるエアロゾル形成基材は、新しい喫煙物品に加熱要素を挿入されるのを阻止できるような加熱要素の再利用に対する物理的障壁を提供することになる。
【0008】
エアロゾル形成基材の小部分及びエアロゾル形成基材の残留物は、長期加熱にわたって分解し、ユーザにより検出可能な不快な香味を発生する場合があるので、これらが加熱要素と接触したままであることは、望ましいことではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,144,962号明細書
【発明の概要】
【0010】
本明細書で使用される用語「エアロゾル発生物品」及び「喫煙物品」とは、エアロゾルを形成可能な揮発性化合物を放出できるエアロゾル形成基材を備えた物品を指す。例えば、エアロゾル発生物品は、ユーザの口腔を通って肺に直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙物品とすることができる。エアロゾル発生物品は、使い捨て可能とすることができる。
【0011】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」は、加熱式エアロゾル発生物品であり、これは、エアロゾルを形成できる揮発性化合物を放出するために燃焼ではなく加熱することを意図したエアロゾル形成基材を含むエアロゾル発生物品である。エアロゾル形成基材を加熱することにより形成されるエアロゾルは、エアロゾル形成基材の燃焼又は熱分解により生成されることになる既知の有害成分よりも少ない有害成分を含むことができる。エアロゾル発生物品は、タバコスティックを含むことができる。
【0012】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」は、エアロゾルを発生するためにエアロゾル形成基材と相互作用する装置に関する。エアロゾル形成基材は、エアロゾル発生物品の一部、例えば、喫煙物品の一部を形成する。エアロゾル発生装置は、エアロゾルを発生するために電源からエネルギーを供給するのに使用される1又はそれ以上の構成要素を含むことができる。
【0013】
エアロゾル発生装置は、加熱式エアロゾル発生装置として説明することができ、加熱器を備えたエアロゾル発生装置である。加熱器は、好ましくは、エアロゾルを発生するためにエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基材を加熱するのに使用される。
【0014】
エアロゾル発生装置は、電気加熱式エアロゾル発生装置とすることができ、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基材を加熱しエアロゾルを発生するために電力により作動される加熱器を備えたエアロゾル発生装置である。エアロゾル発生装置は、ガス加熱式エアロゾル発生装置であってもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基材と相互作用し、ユーザの口腔を通って肺に直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙装置とすることができる。
【0015】
本明細書で使用される用語「エアロゾル形成基材」は、エアロゾルを形成できる揮発性化合物を放出可能な基材に関する。このような揮発性化合物は、エアロゾル形成基材を加熱することにより放出することができる。エアロゾル形成基材は、担体又は支持体に吸着、コーティング、含浸、又は他の方法で充填することができる。エアロゾル形成基材は、好都合には、エアロゾル発生物品又は喫煙物品の一部とすることができる。
【0016】
エアロゾル形成基材は、ニコチンを含むことができる。エアロゾル形成基材は、タバコを含むことができ、例えば、加熱時にエアロゾル形成基材から放出される揮発性タバコ香味化合物を含有するタバコ含有材料を含むことができる。好ましい実施形態において、エアロゾル形成基材は、均質タバコ材料、例えば、キャスト葉タバコを含むことができる。
【0017】
本発明は、喫煙物品及び喫煙物品の使用方法に関する。1つの実施形態において、シガレット紙と接触して組み立てられてロッドを形成する複数の要素を備えた喫煙物品が提供される。シガレット紙と接触して組み立てられてロッドを形成する要素は、前方プラグ及びエアロゾル形成基材を含む。ロッドは、唇側端部と、該唇側端部から上流側に位置する遠位端とを有するように定めることができる。前方プラグは、ロッド内でエアロゾル形成基材の上流側に位置する。
【0018】
使用時には、ユーザは、ロッドの唇側端部に唇を充てて吸入する。空気並びにロッド内で発生したあらゆるエアロゾルがロッドの唇側端部を通って吸い込まれ、ユーザにより吸入される。ユーザが吸入すると、空気及びエアロゾルは、ほぼロッドの遠位端から唇側端部への方向でロッドを通って移動する。一部の実施形態において、空気は、ロッドの遠位端を通ってロッド内に吸い込むことができる。一部の実施形態において、空気は、ロッドの側壁を通ってロッド内に吸い込むことができる。他の実施形態において、空気は、ロッドの遠位端とロッドの側壁の両方を通ってロッド内に吸い込むことができる。
【0019】
簡単にするために、本明細書で使用される用語「上流側」及び「下流側」は、エアロゾルがロッドを通って吸い込まれる方向を基準として喫煙物品のロッドに沿った相対的位置を指す。特定の基準点から遠位端に近接したあらゆる要素又は構成要素は、当該基準点から上流側と定義することができる。同様に、基準点から唇側端部に近接したあらゆる要素又は構成要素は、当該基準点から下流側と定義することができる。この実施形態において、前方プラグは、エアロゾル形成基材よりもロッドの遠位端に近接して位置する。従って、前方プラグは、エアロゾル形成基材の上流側にあると定義することができる。
【0020】
一部の実施形態において、喫煙物品は、更に別の要素を備えることができる。例えば、物品は更に、エアロゾル形成基材の下流側に位置するフィルタ(マウスピースフィルタなど)を備えることができる。好ましくは、このようなフィルタは、ロッドの唇側端部に位置する。フィルタは、存在する場合には、前方プラグ及びロッドのエアロゾル形成基材と共に組み立てられるのが好ましい。好適なフィルタは、あらゆる好適なフィルタ材料から作ることができる。多くのこのようなフィルタ材料は当該技術分野で公知であり、例えば、好適なフィルタは、ある長さのセルロース・アセテート・トウから作ることができる。フリーフローフィルタ及びスペーサなどの他の要素もまた、喫煙物品の一部としてシガレット紙と接触して組み立てることができる。
【0021】
前方プラグの利点の1つは、取り扱い中又は出荷中にロッドの遠位端からエアロゾル形成基材が放出するのを防ぐことができる点である。前方プラグの別の利点は、加熱要素のような熱源との最適な係合を可能にするためロッドの遠位端から所定距離にエアロゾル形成基材を位置付けるのを助けることができる点である。
【0022】
好ましい実施形態は、エアロゾル形成基材と接触するよう構成された1又はそれ以上の加熱要素を備えたエアロゾル発生装置と共に使用する喫煙物品である。誤解を避けるために、以下の説明において用語「加熱要素」は、1又はそれ以上の加熱要素を意味するよう使用される。
【0023】
加熱要素がエアロゾル形成基材と接触又は貫通できるように加熱要素によって前方プラグが貫通するのが好ましいとすることができる。このような実施形態において、エアロゾル形成基材は、エアロゾル発生段階中に収縮して加熱要素と接触することができる。エアロゾル形成基材はまた、シガレット紙との接触が低減されるように収縮することができる。前方プラグが無い状態では、ロッドからの加熱要素の引き出しはまた、シガレット紙とのエアロゾル形成基材の付着の減少と相まって、加熱要素とのエアロゾル形成基材の付着の増大に起因してエアロゾル形成基材の引き出しを生じる可能性がある。しかしながら、前方プラグは、ロッドの遠位端に向かうエアロゾル形成基材の移動を制限することによりロッドからの加熱要素の取り外し又は引き出しを容易にすることができる。前方プラグは、エアロゾル形成基材の通過を阻止し、従って、エアロゾル形成基材がロッドから引き出されないようにする。
【0024】
前方プラグは、前方プラグを通じて空気を吸い込むことを可能にするフィルタ材料から作ることができる。これは、ユーザが前方プラグを介してロッドを通じて空気を吸い込むことを可能にすることができる。前方プラグは、好都合には、従来のマウスピースフィルタと同じ材料から形成することができる。例えば、前方プラグは、ある長さのセルロース・アセテート・トウから形成することができる。前方プラグの透過性は、喫煙物品を通る吸い込み抵抗を制御するのを助けるために変えることができる。或いは、前方プラグは、空気を透過しない材料から形成することができる。このような実施形態において、喫煙物品は、空気が側壁を通ってロッド内に流入するように構成することができる。任意選択的に、側壁を通ってロッド内に吸い込まれる空気は、シガレット紙を通じて、又はシガレット紙を貫通して定められる細孔を通じて入ることができる。
【0025】
前方プラグは、セラミック、ポリマー、バイオポリマー、金属、ゼオライト、紙、ボール紙、不活性材料、及び無機材料を含む群から選択された1又はそれ以上の材料を含むことができる。前方プラグは、喫煙物品の直径にほぼ等しい直径を有する。好ましくは、前方プラグは、約5ミリメートルと約10ミリメートルの間の直径を有する。前方プラグは、喫煙物品の長手方向軸線に沿った寸法として定義することができる長さを有する。前方プラグの長さは、約1ミリメートルと約10ミリメートルの間、例えば、約4ミリメートルと約8ミリメートルの間とすることができる。前方プラグは、喫煙物品の組み立てを容易にするために少なくとも2ミリメートル、好ましくは少なくとも3mm又は少なくとも4mmの長さを有する実質的に円筒形であるのが好ましい。より長いプラグはまた、加熱要素がプラグから引き出されるときに加熱要素を拭き取るのに利用可能な大量の前方プラグ材料が存在するよう改善された清浄化効果を提供することができる。プラグの直径は5mmよりも大きい、例えば、6mmと8mmの間であるのが好ましい。
【0026】
一部の実施形態において、前方プラグは、部分的に又は全体的にエアロゾル形成基材から形成することができる。例えば、エアロゾル形成基材は、タバコ又は加工タバコを含む材料とすることができ、前方プラグは、この材料を含むことができる。エアロゾル形成基材が前方プラグ内に組み込まれた場合、エアロゾル形成基材の密度は、エアロゾル形成基材が前方プラグとして機能できるようにロッドの遠位端にて増大することができる。
【0027】
喫煙物品の一部の実施形態は、エアロゾル形成基材を加熱するための加熱要素を有するエアロゾル発生装置と併せて用いるよう設計される。このような加熱要素は、通常、前方プラグを通して喫煙物品内に挿入することができるピン又はブレードの形態である。これを可能にするために、前方プラグは、加熱要素の挿入を可能にする物理的特性を有することができる。例えば、前方プラグは、繊維束又はポリマー発泡体などの低強度材料から形成することができる。繊維束から形成された前方プラグは、長手方向で加熱要素を喫煙物品内に挿入するのに必要とされる挿入力を軽減するためにロッドに対して長手方向で整列した繊維を有することができる。
【0028】
前方プラグは、加熱要素が貫通して通ることを可能にする孔又はスリットを定めることができる。その結果、加熱要素は、前方プラグを貫通するのに小さい挿入力しか必要とせずにエアロゾル形成基材と接触又は貫通することができる。前方プラグを貫通して定められる孔は、貫通して挿入される加熱要素と係合するような寸法にすることができる。例えば、前方プラグを貫通して定められる孔のサイズ及び形状は、加熱要素の断面のサイズ及び形状にほぼ正確に一致することができる。孔は、加熱要素よりも小さい寸法を有することができ、又はスリットであってもよい。このような実施形態において、加熱要素は、前方プラグを貫通するために前方プラグの材料を変形させる必要がある場合がある。前方プラグを通って定められるあらゆる孔は、円筒形状又はプリズム形状とすることができる。例えば、前方プラグを通って定められるあらゆる孔は、円柱又は六角柱のような形状にすることができる。前方プラグを通って定められるあらゆるスリットは、単一スリット又は複数スリットとすることができる。
【0029】
前方プラグを形成する材料は、加熱要素の挿入により変形し、加熱要素が取り出されたときにその形状が元に戻ることができる弾性材料又は部分的に弾性の材料とすることができる。従って、加熱要素が前方プラグを穿孔する場合、前方プラグの材料は、加熱要素へのアクセスを可能にするよう変形することができる。加熱要素が取り出されたときには、前方プラグを通って穿孔された孔は、閉鎖又は部分的に閉鎖することができる。このような実施形態の利点は、要素が喫煙物品から引き出されるときに前方プラグが加熱要素を拭き取ることとすることができる。このことは、加熱要素に付着したエアロゾル形成基材のあらゆる断片を除去するのを助けることができ、また、加熱要素上に堆積したあらゆる揮発性化合物を清浄化するのを助けることができる。従って、加熱要素は、喫煙物品から加熱要素が取り外される度に清浄にすることができる。
【0030】
前方プラグは、清浄機能を提供するために必ずしも弾性材料から形成される必要はない。例えば、前方プラグを通る孔が、加熱要素の断面とほぼ正確に一致するような寸法にされた場合には、加熱要素の引き出しの際に一部の清浄化機能を提供することができる。同様に、加熱要素が前方プラグを通過できるスリットを前方プラグが定める場合には、加熱要素が挿入されるときに、スリットを囲む前方プラグが撓むようになる。その後の加熱要素の引き出しはまた、加熱要素とスリットを囲む材料との間の干渉を生じる可能性があり、加熱要素の清浄化又は拭き取りを提供することができる。
【0031】
前方プラグは、1つよりも多い孔又はスリットを貫通して定めることができる。例えば、喫煙物品が、3つの加熱ピンを有するエアロゾル発生装置と共に使用することを意図している場合には、適合性のある喫煙物品の前方プラグは、加熱ピンの通過を許容するよう配列された3つの孔を含むことができる。
【0032】
エアロゾル形成基材は、固体エアロゾル形成基材とすることができる。或いは、エアロゾル形成基材は、固体と液体の両方の成分を含むことができる。エアロゾル形成基材は、加熱時に基材から放出される揮発性のタバコ香味化合物を含むタバコ含有材料を含むことができる。或いは、エアロゾル形成基材は、非タバコ材料を含むことができる。エアロゾル形成基材は更に、エアロゾルフォーマを含むことができる。好適なエアロゾルフォーマの実施例は、グリセリン及びプロピレングリコールである。
【0033】
エアロゾル形成基材が固体エアロゾル形成基材である場合には、固体エアロゾル形成基材は、例えば、ハーブ葉、タバコ葉、タバコリブの断片、再構成タバコ、均質化タバコ、押し出しタバコ、及び膨張タバコの1又はそれ以上を含有する粉体、顆粒、ペレット、線条、スパゲッティ・ストランド、ストリップ、又はシートのうちの1又はそれ以上を含むことができる。固体エアロゾル形成基材は、遊離形態とすることができ、或いは、好適なコンテナ又はカートリッジ内に提供することができる。例えば、固体エアロゾル形成基材のエアロゾル形成材料は、神又は他のラッパー内に収容され、プラグの形態を有することができる。エアロゾル形成基材がプラグの形態である場合、あらゆるラッパーを含むプラグ全体が、エアロゾル形成基材とみなすことができる。
【0034】
任意選択的に、固体エアロゾル形成基材は、固体エアロゾル形成基材の加熱時に放出される追加のタバコ又は非タバコの揮発性香味化合物を含有することができる。固体エアロゾル形成基材はまた、例えば、追加のタバコ又は非タバコの揮発性香味化合物を含むカプセルを含有することができ、このようなカプセルは、固体エアロゾル形成基材の加熱中に溶融することができる。
【0035】
任意選択的に、固体エアロゾル形成基材は、熱的に安定した担体上に設けるか、又は内部に埋め込むことができる。担体は、粉体、顆粒、ペレット、線条、スパゲッティ・ストランド、ストリップ、又はシートの形態をとることができる。固体エアロゾル形成基材は、例えば、シート、発泡体、ゲル、又はスラリーの形態で担体の表面上に堆積することができる。固体エアロゾル形成基材は、担体の表面全体上に堆積することができ、或いは、使用注に非均一な香味送出を提供するためにパターンで堆積することができる。
【0036】
好ましい実施形態において、エアロゾル形成基材は、ロッド内に集められ、ラッパーにより囲まれて、エアロゾル形成基材の個々のプラグを提供するよう区分化された均質タバコ材料の1又はそれ以上のシートを含む。
【0037】
シガレット紙は、喫煙物品の構成要素をロッドの形態で包むためのあらゆる好適な非タバコ材料とすることができる。シガレット紙は、喫煙物品が組み立てられて喫煙物品の構成要素をロッド内の所定位置に保持する際にこれら構成要素を保持するのに必要である。好適な材料は、当該技術分野で公知のものである。
【0038】
喫煙物品は、実質的に円筒形状とすることができる。喫煙物品は、実質的に細長とすることができる。喫煙物品は、ある長さと、長さに対して実質的に垂直な周囲とを有することができる。エアロゾル形成基材は、実質的に円筒形状とすることができる。エアロゾル形成基材は、実質的に細長とすることができる。エアロゾル形成基材はまた、ある長さと、長さに対して実質的に垂直な周囲とを有することができる。エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成基材の長さがエアロゾル発生装置における空気流方向に実質的に平行であるようにエアロゾル発生装置内に受けることができる。
【0039】
喫煙物品は、およそ30ミリメートルとおよそ100ミリメートルの間の全長を有することができる。喫煙物品は、およそ5ミリメートルとおよそ12ミリメートルの間の外径を有することができる。喫煙物品は、フィルタ又はマウスピースを含むことができる。フィルタは、喫煙物品の下流側端部に位置することができる。フィルタは、セルロース・アセテートフィルタプラグとすることができる。フィルタは、1つの実施形態において、長さがおよそ7ミリメートルであるが、およそ5ミリメートルからおよそ14ミリメートルの間の長さを有することができる。
【0040】
1つの実施形態において、喫煙物品は、およそ45ミリメートルの全長を有する。喫煙物品は、およそ7.2ミリメートルの外径を有することができる。更に、エアロゾル形成基材は、およそ10ミリメートルの長さを有することができる。或いは、エアロゾル形成基材は、およそ12ミリメートルの長さを有することができる。更に、エアロゾル形成基材の直径は、およそ5ミリメートルとおよそ12ミリメートルの間とすることができる。更に、喫煙物品は、エアロゾル形成基材とフィルタプラグとの間の離隔部を含むことができる。離隔部は、およそ18ミリメートルとすることができるが、およそ5ミリメートルからおよそ25ミリメートルの範囲であってもよい。
【0041】
別の実施形態において、ロッドの形態で組み立てられた複数の要素を含む喫煙物品を使用、消費、又は喫煙する方法が提供される。ロッドの形態で組み立てられた要素は、前方プラグ及びエアロゾル形成基材を含む。本方法は、前方プラグを貫通して喫煙物品内に加熱要素を挿入するステップと、加熱要素の温度を上昇させ、エアロゾルを形成するのに十分なほどエアロゾル形成基材を加熱するステップと、加熱要素を喫煙物品から引き出すステップと、を含む。
【0042】
エアロゾル形成基材を加熱することにより発生するエアロゾルは、ユーザが吸入することができる。ロッドは、唇側端部と、該唇側端部から上流側に位置する遠位端とを有するように定めることができる。通常、ユーザは、ロッドの唇側端部に唇を充て、エアロゾル形成基材が加熱要素により加熱されると同時に吸入を行う。空気と、ロッド内で発生したあらゆるエアロゾルとがロッドの唇側端部を通じて吸い込まれ、ユーザにより吸入される。
【0043】
一部の実施形態において、加熱要素は、エアロゾル形成基材と直接接触する状態となり、一部の実施形態において、加熱要素は、エアロゾル発生基材内に挿入される。上述のように、エアロゾル形成基材は、加熱要素に付着することができる。エアロゾル形成基材はまた、シガレット紙と緩やかに接触させるようになることができる加熱後に収縮し、ロッド内で遊離状態になる可能性がある。このような状況においては、エアロゾル形成基材は、加熱要素が引き出されるときにロッドからの引き出しを起こしやすい。従って、本方法は、加熱要素が喫煙物品から引き出されるときにエアロゾル形成基材の放出を防ぐステップを提供することができる。エアロゾル形成基材は、ロッド内で前方プラグに向けて移動し、該前方プラグに衝突する可能性がある。この衝突は、加熱要素とエアロゾル形成基材との間の付着を解消可能にし、これにより加熱要素を喫煙物品から引き出すことができるようにすることができる。
【0044】
本方法は、加熱要素が前方プラグを穿孔するステップを含むことができる。加熱要素は、ピン又はブレードの形態とすることができ、前方プラグの穿孔を可能にする尖鋭な端部を有することができる。
【0045】
本方法は、前方プラグに定められた孔又はスリットを通って加熱要素を挿入するステップを含むことができる。
【0046】
上述のように、エアロゾル形成基材の断片は、加熱要素に付着することができる。更に、エアロゾル形成基材の残留物又はエアロゾル形成基材から誘導された残留物は、加熱要素上に堆積又は形成することができる。本方法は、加熱要素が喫煙物品から引き出されるときに加熱要素の表面が拭き取られるステップを含むことができる。このような拭き取りは、加熱要素の表面と前方プラグを形成する材料との間の干渉作用によって行われる。
【0047】
加熱要素は通常、喫煙物品と適合するエアロゾル発生装置の加熱要素であろう。1つの実施形態に関連して説明した特徴要素はまた、他の実施形態にも適合可能とすることができる。例えば、喫煙物品を使用する方法は、上述のあらゆる喫煙物品と併せて用いることができる。
【0048】
ここで図面を参照しながら特定の実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】エアロゾル発生装置と係合した第1の実施形態による喫煙物品の概略断面図である。
図2】加熱要素による喫煙物品の前方プラグの貫通を示す、第1の実施形態による喫煙物品の前端突出を示す概略図である。
図3A】加熱要素による喫煙物品の前方プラグの貫通を示した、第2の実施形態による喫煙物品の前端突出を示す概略図である。
図3B】加熱要素による喫煙物品の前方プラグの貫通を示した、第3の実施形態による喫煙物品の前端突出を示す概略図である。
図3C】加熱要素による喫煙物品の前方プラグの貫通を示す、第4の実施形態による喫煙物品の前端突出を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1は、第1の実施形態による喫煙物品1を示している。喫煙物品1は、5つの要素、すなわち、前方プラグ2と、エアロゾル形成基材7と、中空のセルロース・アセテート管体6と、移送セクション4と、マウスピースフィルタ3とを備える。これら5つの要素は、順次的且つ同軸に整列して配列され、シガレット紙5により組み立てられてロッド15を形成する。ロッドは、使用中にユーザがその口に挿入する唇側端部20と、唇側端部20に対してロッド15の反対側の端部に位置する遠位端30とを有する。唇側端部30と遠位端30との間に位置する要素は、唇側端部20の上流側にある、又は代替として、遠位端30の下流側にあると説明することができる。
【0051】
組み立てられると、ロッド15は、長さが52ミリメートルであり、直径7.2ミリメートルを有する。
【0052】
前方プラグ2は、7ミリメートルの長さを有するセルロース・アセテート・トウの円筒部分である。セルロース・アセテート・トウの繊維は、ロッド5の長手方向に整列されている。
【0053】
エアロゾル形成基材7は、前方プラグ2の下流側に位置し、フィルタ紙に巻かれた皺寄せキャスト葉タバコの束を含む。キャスト葉タバコは、エアロゾル形成添加剤としてグリセリンを含む添加剤を含む。
【0054】
管体6は、エアロゾル形成基材7の直ぐ下流側に位置し、セルロース・アセテートから形成される。管体6は、3.3ミリメートルの直径を有するアパーチャを定める。管体6の機能の1つは、加熱要素と接触できるようにロッド15の遠位端に向かってエアロゾル形成基材7を位置付けることである。管体6は、加熱要素の挿入時にエアロゾル形成基材7がロッド15に沿って唇側端部20に向けて押し込まれるのを防ぐ役割を果たす。
【0055】
移行セクション4は、長さ18ミリメートルの薄壁管体を含む。移行セクション4は、エアロゾル形成基材7から放出された揮発性物質がロッド15に沿って唇側端部20に向けて流れるのを可能にする。揮発性物質は、移行セクション4内で冷却してエアロゾルを形成する。
【0056】
マウスピースフィルタ3は、セルロース・アセテート・トウから形成された従来のマウスピースフィルタであり、7ミリメートルの長さを有する。
【0057】
上記で確認された5つの要素は、シガレット紙5内に緊密に巻かれることにより組み立てられる。この特定の実施形態におけるシガレット紙5は、従来のシガレット紙である。例えば、シガレット紙は、セルロース繊維(水素結合により連結された十字繊維)、1又はそれ以上のフィラー、及び1又はそれ以上の燃焼助剤を含む異方性構造の多孔性材料とすることができる。1又はそれ以上のフィラーは、例えば、炭酸カルシウム(CaCO3)とすることができ、1又はそれ以上の燃焼助剤は、例えば、クエン酸カリウム/ナトリウム、酢酸ナトリウム、第一リン酸アンモニウム(MAP)、及びジリン酸ナトリウム(DSP)のうちの1又はそれ以上とすることができる。1平方メートル当たりのシガレット紙の最終組成は、セルロース繊維がおよそ25g、炭酸カルシウムが10g、及び燃焼助剤が0.2gとすることができる。シガレット紙の多孔率は、およそ0Corestaとおよそ120Corestaの間とすることができる。シガレット紙5と要素の各々との間の界面は、要素を位置付け、喫煙物品1のロッド15を定める。
【0058】
上記で説明され且つ図1に示した特定の実施形態は、シガレット紙内に組み立てられる5つの要素を有するが、本明細書で記載される実施形態による喫煙物品は、追加の要素を有することができ、これらの要素は、代替のシガレットラッパー又は同等のものにおいて組み立てることができることは当業者には明らかであろう。同様に、本明細書で考察される実施形態による喫煙物品は、より少ない要素を有する場合がある。その上、本明細書で考察された種々の実施形態に関連して説明される要素の種々の寸法は、単に例示に過ぎず、種々の要素についての別の好適な寸法を本明細書で考察する実施形態の技術的思想から逸脱することなく選ぶことができることは当業者には理解されるであろう。
【0059】
第1の実施形態の喫煙物品は、好適なエアロゾル発生装置と共に消費又は喫煙される。図1は、消費のためにこのような装置11と係合されたときの喫煙物品を示している。
【0060】
エアロゾル発生装置11は、消費用に喫煙物品1を受けるためのシース12を含む。加熱要素8は、シース12内に位置し、喫煙物品1の遠位端30と係合するように位置決めされる。加熱要素8は、先端40において終端するブレード形の形状にされる。
【0061】
喫煙物品1がシース内に押し込まれると、加熱要素8の先端40は、前方プラグ2の外側表面と係合する。喫煙物品1に力を加えることにより、加熱要素8が前方プラグ2を貫通し、その結果、加熱要素8の先端40が、エアロゾル形成基材7と接触状態になる。圧力を更に加えることにより、加熱要素8がエアロゾル形成基材7内に貫通するようになる。喫煙物品1の遠位端30が、ストッパーとして機能するシース12の端壁と当接するので、これ以上の貫通が阻止される。
【0062】
喫煙物品1がエアロゾル発生装置11と適切に係合したときには、加熱要素8は、前方プラグ2を通って挿入されており、エアロゾル形成基材7内でエアロゾル形成材料と接触して位置する。断熱カラー9は、前方プラグ2と接触した加熱要素8の一部を囲むことができる。カラー9は、代替として、加熱要素8の所定長さに設けられた冷却ゾーンとすることができる。このようなカラーは、加熱要素8が前方プラグ2を燃焼又は溶融するのを防ぐことができる。
【0063】
図2は、加熱要素8と係合したときの喫煙物品1の前側端面図である。この図は、前方プラグ2と接触したシガレット紙5を示している。ブレード形断面を有しているのが分かる加熱要素8は、前方プラグ2を貫通して挿入されている。加熱要素8は、前方プラグ2を形成するセルロース・アセテート材料を僅かに変形させ、このセルロース・アセテート材料の弾性によって、前方プラグ2と加熱要素8の外側表面との間の堅固な接触がもたらされるようになる。
【0064】
エアロゾル発生装置11は、加熱要素8を作動させることができる電源及び電子回路(図示せず)を備える。このような作動は、手動で動作させることができ、或いは、ユーザの喫煙物品1の吸い込みに応答して自動的に生じさせることができる。加熱要素8が作動すると、エアロゾル形成基材7が加熱され、揮発性物質が発生又は放出される。ユーザが喫煙物品1の唇側端部20を吸い込むと、喫煙物品1内に空気が吸い込まれ、揮発性物質が凝縮して吸入可能エアロゾルを形成する。このエアロゾルは、喫煙物品1の唇側端部20を通過してユーザの口腔内に入る。
【0065】
加熱要素8は、エアロゾル形成基材7からエアロゾルを発生させるために約375°Cの温度まで加熱される。熱により揮発性物質がエアロゾル形成基材7から外に引き出されると、エアロゾル形成基材7が完全に乾燥して収縮する。このことによって、エアロゾル形成基材7が加熱要素8を把持する結果となる可能性がある。同時に、エアロゾル形成基材7の収縮により、シガレット紙5との接触が失われるようになる可能性がある。1つの実施形態において、エアロゾル形成基材7はプラグの形態であり、収縮によってこのプラグが、喫煙物品1のロッド105内で遊離の状態を生じるようになる。
【0066】
使用後、ユーザは、エアロゾル発生装置11から喫煙物品1を引き出す。喫煙物品1がシース12から引き出され、加熱要素8が前方プラグ2の外に滑動する。加熱要素8とエアロゾル形成基材7との間の付着は、エアロゾル形成基材7とシガレット紙5との間の付着よりも強いので、エアロゾル形成基材7は、加熱要素8と共に遠位端30に向かって移動する。しかしながら、前方プラグ2が、エアロゾル形成基材7の経路を遮断する。これにより、加熱要素8は、喫煙物品1からエアロゾル形成基材7を取り出すことなく、エアロゾル形成基材7から引き出すことができるようになる。
【0067】
エアロゾル形成基材7の粒子又はエアロゾル形成基材7から誘導された残留物は、作動中に加熱要素8に固着状態になる場合がある。加熱要素8が喫煙物品1から引き出されると、加熱要素8の外側表面は、前方プラグ2により拭き取られる。従って、加熱要素8は、喫煙物品1がエアロゾル発生装置11から取り外される度に自動的に清浄にすることができる。
【0068】
図1及び2に関して上記で説明した第1の実施形態は、固体前方プラグ2により閉鎖された遠位端30を有する喫煙物品1を記載している。このような前方プラグ2は、前方プラグ2を通して加熱要素8を押し込み、エアロゾル形成基材7と接触させることが必要である。
【0069】
喫煙物品100の第2の実施形態が、図3A(端面図のみ)に示されている。図3Aの喫煙物品100は、前方プラグ102の構成以外は上述の第1の実施形態の喫煙物品1と同じである。前方プラグ102は、セルロース・アセテートから形成され、シガレット紙5と接触して組み立てられるが、前方プラグ102は、エアロゾル発生装置の加熱要素への貫通アクセスを可能にするような実質的に円形の貫通孔103を定める。加熱要素は、最小の所要挿入力で前方プラグ102を通過することができる。孔103の円形形状は、喫煙物品100をエアロゾル発生装置と係合させるために喫煙物品100と加熱要素との間に特別な向き関係を必要としないことを意味する。
【0070】
使用時には、喫煙物品100の前方プラグ102は、喫煙物品100からのエアロゾル形成基材の放出を防ぐために上述と同様の方式で機能する。
【0071】
喫煙物品300の第3の実施形態が、図3B(端面図のみ)に示されている。図3Bの喫煙物品200は、前方プラグ202の構成以外は上述の第1の実施形態の喫煙物品1と同じである。前方プラグ202は、セルロース・アセテートから形成され、シガレット紙5と接触して組み立てられるが、前方プラグ202は、エアロゾル発生装置の加熱要素に貫通アクセスを可能にする複数のスリット203を定める。スリット203は、加熱要素を喫煙物品200に挿入するのに必要な挿入力を低減させる。
【0072】
使用時には、喫煙物品200の前方プラグ202は、エアロゾル形成基材が喫煙物品200から放出されるのを防ぐために上述と同じように機能する。更に、スリット203は、加熱要素と衝突して、加熱要素が喫煙物品200から取り出されたときに加熱要素の外側表面を効果的に拭き取り、上述の清浄化効果を提供する。
【0073】
喫煙物品300の第4の実施形態が、図3C(端面図のみ)に例示されている。図3Cの喫煙物品300は、前方プラグ302の構成以外は上述の第1の実施形態の喫煙物品1と同じである。前方プラグ302は、セルロース・アセテートから形成され、シガレット紙5と接触して組み立てられるが、前方プラグは、エアロゾル発生装置の加熱要素への貫通アクセスを可能にするような星形の孔303を定める。孔は、加熱要素を喫煙物品300内に挿入するのに必要な挿入力を低減する。孔303の形状により、加熱要素は、喫煙物品300の前方プラグ302と係合し、消費されている間の喫煙物品300の回転を防ぐことが可能となる。
【0074】
使用時には、喫煙物品300の前方プラグ302は、喫煙物品300からのエアロゾル形成基材の放出を防ぐために上述と同様の方式で機能する。
【0075】
喫煙物品の前方プラグ2、102、202、及び302は、上記ではセルロース・アセテートから形成されるように説明しているが、当業者であれば、代替としてあらゆる好適な材料又は材料の組み合わせから形成できることはもはや明らかであろう。例えば、前方プラグは、単にタバコから、又は実質的にタバコを含む材料から、或いは、タバコ又は実質的にタバコを含む材料と別の好適な材料との組み合わせから構成することができる。このような材料又は好適な材料の組み合わせは、当業者には明らかであろう。
【0076】
上記で説明した例示的な実施形態は限定ではない。上記の例示的な実施形態に照らして、上記の例示的な実施形態と適合する他の実施形態も当業者には理解されるであろう。
【符号の説明】
【0077】
1 喫煙物品
2 前方プラグ
3 マウスピースフィルタ
4 移送セクション
5 シガレット紙
6 中空のセルロース・アセテート管体
7 エアロゾル形成基材
8 加熱要素
12 シース
15 ロッド
20 唇側端部
23 スリット
30 遠位端
40 先端
図1
図2
図3A
図3B
図3C