(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ベース基板と、前記ベース基板上に設置された酸化物TFT、ゲート線、データ線及び画素電極と、を備え、前記酸化物TFTのドレイン電極と前記画素電極とが接続された酸化物薄膜トランジスター(TFT)アレイ基板において、
前記酸化物TFTのソース電極と前記データ線との間に接続手段が設置され、前記酸化物TFTのソース電極と前記データ線とが前記接続手段を介して互いに接続され、前記接続手段の抵抗率が前記ソース電極の抵抗率より大きく、
前記酸化物TFTが、
前記ゲート線上に設置されたゲート絶縁層と、
前記ゲート絶縁層上に設置され、かつゲート線の上方に位置する酸化物活性層と、
前記酸化物活性層上に設置されたエッチングストップ層と、
前記エッチングストップ層に設置され、それぞれが前記酸化物活性層に接触された前記ソース電極及び前記ドレイン電極と、を備え、
前記ソース電極及び前記データ線の両方が、前記エッチングストップ層に直接形成されることを特徴とする酸化物薄膜トランジスター(TFT)アレイ基板。
前記エッチングストップ層が前記酸化物活性層の上方に前記酸化物活性層を露出する貫通孔を備え、前記ソース電極と前記ドレイン電極とが前記貫通孔を介して前記酸化物活性層に接触することを特徴とする請求項3に記載の酸化物薄膜トランジスター(TFT)アレイ基板。
データ線とソース電極とが互いに分離するように前記データ線と酸化物TFTの前記ソース電極とを形成し、前記ソース電極と前記データ線との間に接続手段を設置するステップを備え、
前記酸化物TFTを形成するステップが、
ゲート線を形成するステップと、
前記ゲート線にゲート絶縁層を形成するステップと、
前記ゲート線に酸化物活性層を形成するステップと、
前記酸化物活性層にエッチングストップ層を形成するステップと、
前記エッチングストップ層にソース電極及びドレイン電極を形成するステップであって、前記ソース電極及び前記ドレイン電極がそれぞれ、前記酸化物活性層に接触され、前記ソース電極及び前記データ線の両方が、前記エッチングストップ層に直接形成されるステップと、
を備え、
前記ソース電極と前記データ線とが前記接続手段を介して互いに接続され、かつ前記接続手段の抵抗率が前記ソース電極の抵抗率より大きいことを特徴とする酸化物薄膜トランジスター(TFT)アレイ基板の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的に、酸化物TFT装置は、ソース/ドレイン電極が、酸化物活性層に直接接触する。酸化物活性層の両側において、酸化物活性層とソース/ドレイン電極との間にPN接合が存在しないため、酸化物活性層の正孔がソース電極及びドレイン電極に流れ、またはソース電極及びドレイン電極の電子が酸化物活性層に流れる。これによって、酸化物活性層とソース/ドレイン電極との間のリーク電流が増え、表示パネル画面のフリッカ、クロストーク、残像等の現象が生じてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例は、ベース基板と、前記ベース基板上に設置された酸化物TFT、ゲート線、データ線及び画素電極とを備え、前記酸化物TFTのドレイン電極と前記画素電極とが接続され、前記酸化物TFTのソース電極と前記データ線との間に接続手段が設置され、前記酸化物TFTのソース電極と前記データ線とが前記接続手段を介して互いに接続され、前記接続手段の抵抗率が前記ソース電極の抵抗率より大きいことを特徴とする酸化物薄膜トランジスター(TFT)アレイ基板を提供する。
【0005】
好ましくは、前記接続手段と前記画素電極とが同一の透明導電材料によって形成される。
【0006】
好ましくは、前記酸化物TFTが、前記ゲート線上に設置されたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上に設置され、かつゲート線の上方に位置する酸化物活性層と、前記酸化物活性層に設置されたエッチングストップ層と、前記エッチングストップ層上に設置された前記ソース電極及び前記ドレイン電極と備え、前記ソース電極とドレイン電極とのそれぞれが前記酸化物活性層に接触され、前記ゲート線の前記酸化物活性層の下に位置する少なくとも一部が前記酸化物TFTのゲート電極として用いられる。
【0007】
好ましくは、前記酸化物TFTアレイ基板が、前記画素電極が形成されたベース基板に設置されたパッシベーション層と、前記パッシベーション層上に設置され、画素領域に位置する共通電極とをさらに備える。
【0008】
好ましくは、前記酸化物活性層がインジウムガリウム亜鉛の酸化物である。
【0009】
好ましくは、前記エッチングストップ層が前記活性層の上方に前記酸化物活性層を露出する貫通孔を備え、前記ソース電極と前記ドレイン電極とが前記貫通孔を介して前記酸化物活性層に接触する。
【0010】
本発明の他の実施例は、本発明のいずれか一つの実施例に記載された酸化物薄膜トランジスター(TFT)アレイ基板を備える表示パネルを提供する。
【0011】
さらに、本発明の実施例は、酸化物薄膜トランジスター(TFT)アレイ基板の製造方法を提供する。この製造方法は、データ線とソース電極とが互いに分離するように前記データ線及び酸化物TFTの前記ソース電極を形成し、前記ソース電極と前記データ線との間に接続手段を設置し、前記ソース電極とデータ線とが前記接続手段を介して互いに接続され、かつ前記接続手段の抵抗率が前記ソース電極の抵抗率より大きいことを特徴とする。
【0012】
好ましくは、前記接続手段と前記画素電極とが同一の透明導電材料を採用する。
【0013】
好ましくは、前記方法は、1回目のパターニング工程を介して、ベース基板上にゲート線を含むパターンを形成するステップと、2回目のパターニング工程を介して、1回目のパターニング工程を経た前記ベース基板上にゲート絶縁層及び酸化物活性層を含むパターンを形成し、前記酸化物活性層のパターンがゲート線の上方に位置するステップと、3回目のパターニング工程を介して、2回目のパターニング工程を経た前記ベース基板上にエッチングストップ層を含むパターンを形成するステップと、4回目のパターニング工程を介して、3回目のパターニング工程を経た前記ベース基板上にデータ線と、ソース電極と、ドレイン電極とを含むパターンを形成し、前記データ線と前記ソース電極とが互いに分離するように形成されるステップと、5回目のパターニング工程を介して、4回目のパターニング工程を経た前記ベース基板上に画素電極と、前記ソース電極とデータ線とが互いに分離された箇所にある接続手段とを含むパターンを形成するステップとを備える。
【0014】
好ましくは、5回目のパターニング工程の後、前記方法は、6回目のパターニング工程を介して、5回目のパターニング工程を経た前記ベース基板上にパッシベーション層を含むパターンを形成するステップと、7回目のパターニング工程を介して、6回目のパターニング工程を経た前記ベース基板上に公共電極を含むパターンを形成するステップと、をさら備える。
【0015】
好ましくは、前記酸化物活性層がインジウムガリウム亜鉛の酸化物である。
【0016】
本発明の実施例は、酸化物薄膜トランジスター(TFT)アレイ基板及びその製造方法、並びに表示パネルを提供する。ソース電極15とデータ線17との間に接続手段21が設置され、接続手段21の抵抗率がソース電極15より大きいので、ソース電極15とデータ線17との間の抵抗が増加され、これによって、酸化物TFTのリーク電流が低減され、表示パネル画面のフリッカ、クロストーク、残像等の現象が改善され、表示性能が向上される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の技術的手法をより明確に説明するため、下記は、図面を用いながら本発明を詳しく説明する。なお、以下の図面は、本発明の単なる実施例であり、本発明を限定するのもではない。
【0019】
本発明の実施例の目的、技術手段及び効果をより明瞭にするために、以下、本発明の実施例を表す図面を参照しながら、本発明の実施例を明瞭且つ完全に説明する。なお、ここで記載された実施例は、本発明の一部の実施例だけであり、本発明の全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な労働をしない前提で得られる他の実施例は全て本発明の技術範囲に含まれる。
なお、本発明の実施例における「上」「下」は図面を参考しながら本発明の実施例に対する説明に用いられ、本発明に対する限定するものではない。
【0020】
(実施例1)
本発明の実施例は、酸化物TFTアレイ基板を提供する。
図1及び
図2に示すように、このアレイ基板は、ベース基板10と、ベース基板10上に設置された酸化物薄膜トランジスター(TFT)、ゲート線11、データ線17、及び画素電極18とを、備える。酸化物TFTは、ゲート線11上に位置するゲート絶縁層12と、ゲート絶縁層12上に位置する酸化物活性層13と、酸化物活性層13上に位置するソース電極15及びドレイン電極16とを、備える。ソース電極15とドレイン電極16との間に間隔が形成され、酸化物活性層13のこの間隔の下方の部分がチャネル領域を形成する。ゲート線11のチャネル領域の下方の少なくとも一部が、酸化物TFTのゲート電極として用いられる。
【0021】
図1に示すように、ゲート線11は、酸化物活性層13と、ソース電極15と、ドレイン電極16との下方に位置するので、ゲート線11がソース電極15とドレイン電極16との間であってチャネルにおける酸化物活性層を遮断し、光が照射する時の電子正孔対が生じる確率を有効的に低減し、光の照射によるリーク電を大幅に低減する。
【0022】
図1に示すように、ゲート線11とデータ線17とが互いに交差することで画素領域を画定する。画素電極18は、画素領域内に形成され、酸化物TFTのドレイン電極16まで延びるとともにドレイン電極16と電気的に接続される。
【0023】
ソース電極15とデータ線17との間に接続手段21が設置されている。接続手段21は、ソース電極15及びデータ線17にそれぞれ接続され、ソース電極15とデータ線17とは、この接続手段21により互いに電気的に接続される。接続手段21の抵抗率は、ソース電極15の抵抗率より大きい。例えば、ソース電極15は、金属により構成され、接続手段21は透明導電材料により構成される。つまり、本実施例において、ソース電極15とデータ線17とは、直接に接続されなく、接続手段21により電気的に接続される。
【0024】
ソース電極15とデータ線17との間に接続手段21が設置され、接続手段21の抵抗率がソース電極15の抵抗率より大きいので、ソース電極15とデータ線17との間の抵抗を有効に増やすことができ、さらにソース電極15とデータ線17との間のリーク電流を減少することができ、TFTの表示品質及び安定性を向上することができる。
【0025】
本実施例において、酸化物TFTと、ゲート線と、データ線と、画素電極との配置方式に対して具体的に限定しないが、実際の必要に応じて、いろいろ適当な配置方式を採用してもよい。上記の部材の他に、本実施例に係るアレイ基板は、他の部材さらに備えてもよい。
【0026】
例えば、以下
図1及び
図2を参考しながら、ADS(Advanced Dimension Switch)型の酸化物TFTアレイ基板の一つのサブ画素を例として、このTFTアレイ基板の構成を説明する。
【0027】
ゲート線11はベース基板10上に設置され、ゲート絶縁層12はゲート線11上に設置され、かつ酸化物活性層13はゲート絶縁層12上におけるゲート線11の上方に位置する。
【0028】
また、酸化物TFTアレイ基板は、酸化物活性層13上に位置するソース電極15及びドレイン電極16をさらに備えてもよい。ゲート線11と、ゲート絶縁層12と、酸化物活性層13と、ソース電極15と、ドレイン電極16とによって、酸化物TFTを構成する。ゲート線11の酸化物活性層13の下方に位置する少なくとも一部が酸化物TFTのゲート電極として用いられる。一つの実施例においては、酸化物TFTは、酸化物活性層13上に設置されたエッチングストップ層14を更に備えてもよい。このエッチングストップ層14は、酸化物TFTアレイ基板を製造する過程において、ソース電極15及びドレイン電極16を形成する時、ソース電極15とドレイン電極16と間に形成されたチャネル内における酸化物活性層13がエッチングされることを防止する。エッチングストップ層14は、少なくてもソース電極15とドレイン電極16との間のチャネル領域を覆う。
図4に示すように、ゲート線11の、ソース電極15及びドレイン電極16と、酸化物活性層13とが接触する領域以外の他の領域は、エッチングストップ層14によって覆われている。ソース電極15とドレイン電極16とはそれぞれ、エッチングストップ層14に形成された酸化物活性層13の上方に位置する貫通孔を介して酸化物活性層13に接触する。実際の製造において、エッチングストップ層14のパターンは、実際の製造工程及び要求によって決められ、具体的に限定しない。例えば、ソース電極15とドレイン電極16とはそれぞれ、酸化物活性層13と接触し、ソース電極15とドレイン電極16との間に形成された間隔は、エッチングストップ層14上に位置する。
【0029】
酸化物TFTアレイ基板は、ソース電極15及びドレイン電極16と同一層に位置するデータ線17と、ソース電極15とデータ線17との間に設置された接続手段21と、を更に備えてもよい。接続手段21は、ソース電極15及びデータ線17の夫々に接続され、ソース電極15とデータ線17とが接続手段21により接続される。
【0030】
酸化物TFTアレイ基板は、画素領域に設置された画素電極18を更に備えてもよい。具体的に、ゲート線11とデータ線17とが互いに交差することで画素領域を画定する。画素電極18は画素領域内に位置する。画素電極18はドレイン電極16まで延びてドレイン電極16に接続される。
【0031】
また、酸化物TFTアレイ基板は、画素電極18が形成されたベース基板10の上方に設置されたパッシベーション層19と、パッシベーション層19上に設置され画素領域に位置する共通電極20と、を更に備えてもよい。
【0032】
図1及び
図2における酸化物TFTはゲート線11上に設置される。ゲート線11の金属は不透明の金属であるので、酸化物TFTのチャネルを同時に遮断することができ、光が照射する時の酸化物TFTアレイ基板のリーク電流をさらに減少することができる。
【0033】
なお、上記の
図1及び
図2は、ADS型酸化物TFTアレイ基板のボトムゲート構造を例として説明したが、本発明がボトムゲート構造のTFTアレイ基板のみに適用されると限定するものではない。本発明は、トップゲート構造等のソース電極15及びドレイン電極16と、酸化物活性層13とが直接に接触するTFTアレイ基板にも適用され、ここで、本発明は具体的な限定をしない。
【0034】
なお、上記の
図1及び
図2はADS型酸化物TFTアレイ基板のみを例として説明したが、本発明がADS型酸化物TFTアレイ基板のみに適用されると限定するものではない。本発明は、同様にツイストネマティック(Twisted Nematic、TNと略称する)型等のソース電極15及びドレイン電極16と、酸化物活性層13とが直接に接触する酸化物TFTアレイ基板にも適用され、ここで、本発明は具体的な限定をしない。
【0035】
さらに、酸化物TFTアレイ基板を製造する際、パターニング工程の回数を減少するため、この接続手段21は、具体的に、例えば、ITO(Indium Oxide、酸化インジウムスズ)のような、画素電極18と同一の透明導電材料を採用してもよい。これによって、画素電極18を形成するパターニング工程において、同時に接続手段21を形成することができる。
【0036】
例えば、この酸化物活性層13はインジウムガリウム亜鉛の酸化物(IGZO)である。
【0037】
本発明の実施例による酸化物TFTアレイ基板は、ソース電極15とデータ線17との間に接続手段21が設置され、この接続手段21の抵抗率がソース電極15の抵抗率より大きいので、ソース電極15とデータ線17との間に生じたリーク電流を減少することができ、表示パネル画面のフリッカ、クロストーク、残像等の現象が改善され、表示性能が向上される。
【0038】
上記の実施例による酸化物TFTアレイ基板に基づいて、本発明の実施例は酸化物TFTアレイ基板の製造方法を更に提供する。この方法は、パターニング工程を介してソース電極15とデータ線17との間に接続手段21を設置し、ソース電極15とデータ線17とを接続手段21により接続することを備え、接続手段21の抵抗率をソース電極15の抵抗率より大きく。
【0039】
以下は、ADS型酸化物TFTアレイ基板の製造方法を例として、本発明の実施例をさらに詳しく説明する。なお、本発明の実施例によるパターニング工程は、露光、現像、エッチング、アッシングなどの主要な工程を備える。この方法は、下記のステップを備える。
【0040】
ステップ501では、1回目のパターニング工程を介して、ベース基板10上にゲート線11を含むパターンを形成する。
【0041】
例えば、1回目のパターニング工程において、まず、ベース基板10上にゲート金属層薄膜を塗布し、ゲート金属膜薄膜が塗布されたベース基板10上にフォトレジストを形成する。
【0042】
マスクによってフォトレジストを露光・現像して、フォトレジスト完全保留領域及びフォトレジスト完全除去領域を形成する。ここで、フォトレジスト完全保留領域がゲート線11の領域に対応し、フォトレジスト完全除去領域が画素ユニットにおけるフォトレジスト完全保留領域以外の領域に対応する。
【0043】
エッチング工程によってフォトレジスト完全除去領域上のゲート金属層薄膜を除去し、アッシング工程によってフォトレジスト完全保留領域のフォトレジストを剥離することで、
図3に示すように、ゲート線11のパターンが露出し、ゲート線11を形成する。
【0044】
ステップ502では、2回目のパターニング工程を介して、1回目のパターニング工程を経たベース基板10上に、ゲート絶縁層12及び酸化物活性層13を含むパターンを形成する。
【0045】
酸化物活性層13のパターンはゲート線11の上方に位置し、ゲート線金属が不透明金属であるので、酸化物TFTのチャネルを同時に遮断することができ、TFTアレイ基板の光照射によるリーク電流をさらに減少することができる。
【0046】
例えば、2回目のパターニング工程において、まず、1回目のパターニング工程を経たベース基板10上に、ゲート絶縁層薄膜及び酸化物活性層薄膜を塗布し、ゲート絶縁層薄膜及び酸化物活性層薄膜が塗布されたベース基板10上にフォトレジストを形成する。
【0047】
利用マスクによってフォトレジストを露光・現像して、フォトレジスト完全保留領域及びフォトレジスト完全除去領域を形成する。ここで、フォトレジスト完全保留領域が酸化物活性層13の領域に対応し、フォトレジスト完全除去領域が画素ユニットにおけるフォトレジスト完全保留領域以外の領域に対応する。
【0048】
エッチング工程によってフォトレジスト完全除去領域上の酸化物活性層薄膜を除去し、アッシング工程によってフォトレジスト完全保留領域のフォトレジストを剥離することで、
図4に示すように、酸化物活性層13のパターンが露出し、ゲート絶縁層12及び酸化物活性層13が形成される。
【0049】
ステップ503では、3回目のパターニング工程を介して、2回目のパターニング工程を経たベース基板10上にエッチングストップ層14を含むパターンを形成する。
【0050】
3回目のパターニング工程において、まず、2回目のパターニング工程を経たベース基板10上にエッチングストップ層薄膜を塗布し、エッチングストップ層薄膜が塗布されたベース基板10上にフォトレジストを形成する。
【0051】
マスクによってフォトレジストを露光・現像して、フォトレジスト完全保留領域及びフォトレジスト完全除去領域が形成される。ここで、フォトレジスト完全保留領域がエッチングストップ層14の領域に対応し、フォトレジスト完全除去領域が画素ユニットにおけるフォトレジスト完全保留領域以外の領域に対応する。
【0052】
エッチング工程によってフォトレジスト完全除去領域上のエッチングストップ層薄膜を除去し、アッシング工程によってフォトレジスト完全保留領域のフォトレジストを剥離することで、
図5に示すように、エッチングストップ層14のパターンが露出し、エッチングストップ層14が形成される。
【0053】
ステップ504では、4回目のパターニング工程を介して、3回目のパターニング工程を経たベース基板10上にデータ線17と、ソース電極15と、ドレイン電極16とを含むとともに、ソース電極15とデータ線17とを分離するパターン22を形成する。
【0054】
4回目のパターニング工程において、まず、3回目のパターニング工程を経たベース基板10上にソース/ドレイン金属層薄膜を塗布し、ソース/ドレイン金属層薄膜が塗布されたベース基板10上にフォトレジストを形成する。
【0055】
マスクによりフォトレジストを露光・現像して、フォトレジスト完全保留領域及びフォトレジスト完全除去領域を形成する。ここで、フォトレジスト完全保留領域がソース電極15と、ドレイン電極16と、データ線17との領域に対応する。フォトレジスト完全除去領域は、画素ユニットにおけるフォトレジスト完全保留領域以外の領域に対応し、ソース電極15及びデータ線17を分離するパターン22の領域を含む。
【0056】
エッチング工程によってフォトレジスト完全除去領域上のソース/ドレイン金属層薄膜を除去し、アッシング工程によってフォトレジスト完全保留領域のフォトレジストを剥離することで、
図6に示すように、ソース電極15と、ドレイン電極16と、データ線17とを含むとともに、ソース電極15とデータ線17とを分離するパターン22のパターンを形成する。
【0057】
ステップ505では、5回目のパターニング工程を介して、4回目のパターニング工程を経たベース基板10上に、画素電極18と、ソース電極15とデータ線とを分離するパターン22上に位置する接続手段21と、を備えたパターンを形成する。
【0058】
この接続手段21と画素電極18として同一の透明導電材料を採用する。
【0059】
5回目のパターニング工程において、まず、4回目のパターニング工程を経たベース基板10上に透明導電層薄膜を塗布し、透明導電薄膜が塗布されたベース基板10上にフォトレジストを形成する。
【0060】
マスクによってフォトレジストを露光・現像して、フォトレジスト完全保留領域及びフォトレジスト完全除去領域を形成する。ここで、フォトレジスト完全保留領域が画素電極18の領域及び接続手段21の領域に対応し、フォトレジスト完全除去領域が画素ユニットにおけるフォトレジスト完全保留領域以外の領域に対応する。
【0061】
エッチング工程によってフォトレジスト完全除去領域上の透明導電層薄膜を除去し、アッシング工程によってフォトレジスト完全保留領域のフォトレジストを剥離することで、
図7に示すように、画素電極18及び接続手段21を露出する。
【0062】
ステップ506では、6回目のパターニング工程を介して、5回目のパターニング工程を経たベース基板10上にパッシベーション層19を含むパターンを形成する。
【0063】
6回目のパターニング工程において、まず、5回目のパターニング工程を経たベース基板10上にパッシベーション層薄膜を塗布し、パッシベーション層薄膜が塗布されたベース基板10上にフォトレジストを形成する。
【0064】
マスクによってフォトレジストを露光・現像して、フォトレジスト完全保留領域及びフォトレジスト完全除去領域が形成される。ここで、フォトレジスト完全保留領域がパッシベーション層19の領域に対応し、フォトレジスト完全除去領域が画素ユニットにおけるフォトレジスト完全保留領域以外の領域に対応し、具体的に、フォトレジスト完全除去領域がゲート線の引き出しビアーホール及びデータ線の引き出しビアーホールを含む。
【0065】
エッチング工程によってフォトレジスト完全除去領域上のパッシベーション層薄膜を除去し、ここで、ゲート線の引き出しビアーホールは、ゲート絶縁層薄膜を更にエッチングする必要がある。そして、アッシング工程によってフォトレジスト完全保留領域のフォトレジストを剥離することで、
図8に示すように、パッシベーション層19と、ゲート線の引き出しビアーホール及びデータ線の引き出しビアーホールを形成する。ここで、ゲート線の引き出しビアーホール及びデータ線の引き出しビアーホールが図面に示されていない。
【0066】
ステップ507では、7回目のパターニング工程を介して、6回目のパターニング工程を経たベース基板上に共通電極20を含むパターンを形成する。
【0067】
7回目のパターニング工程において、6回目のパターニング工程を経たベース基板10上に透明導電層薄膜を塗布し、透明導電層薄膜が塗布されたベース基板10上にフォトレジストを形成する。
【0068】
マスクによってフォトレジストを露光・現像して、フォトレジスト完全保留領域及びフォトレジスト完全除去領域が形成される。ここで、フォトレジスト完全保留領域が共通電極20の領域に対応し、フォトレジスト完全除去領域が画素ユニットにおけるフォトレジスト完全保留領域以外の領域に対応する。
【0069】
エッチング工程によってフォトレジスト完全除去領域上の透明導電層薄膜を除去し、アッシング工程によってフォトレジスト完全保留領域のフォトレジストを剥離することで、
図2に示すように、共通電極20を形成する。
【0070】
なお、本発明の実施例に記載した酸化物TFTアレイ基板の製造方法において、パターニング工程の回数を減少するため、接続手段21として画素電極18と同一の透明導電材料を採用するので、接続手段21及び画素電極18が一回のパターニング工程を介して形成されることができる。しかし、本発明は、接続手段21が画素電極18と同一の透明導電材料のみによって形成されることに限定されるものではなく、この接続手段21が、材料の抵抗率がソース電極15の抵抗率より大きければ、他の材料を採用してもよい。このような場合、接続手段21及び画素電極18が、二回のパターニング工程によってそれぞれ形成される。
【0071】
さらに、本発明の実施例に記載した酸化物TFTアレイ基板の製造方法は、七回のパターニング工程を例として説明したが、本発明は、七回のパターニング工程のみで実現されることに限定されるものではなく、他のパターニング工程の回数により、ソース電極15とデータ線17との間に接続手段21を形成する製造方法も、本発明の保護範囲に含まれる。
【0072】
本発明の実施例による酸化物TFTアレイ基板の製造方法は、ソース電極15とデータ線17との間に接続手段21が形成され、接続手段21の抵抗率がソース電極15より大きいので、ソース電極15とデータ線17との間に生じたリーク電流が減少され、表示パネル画面のフリッカ、クロストーク、残像等の現象が改善され、表示性能が向上される。
【0073】
本発明の実施例は、上記の実施例による酸化物TFTアレイ基板を備える表示パネルをさらに提供する。
【0074】
具体的に、この表示パネルは、液晶表示パネルであってもよく、OLED(Organic Light−Emitting Diode、有機発光ダイオード)表示パネル等であってもよい。
【0075】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の技術的手法は、上記の具体的な構成及び方法に限定されない。例えば、上記の具体的な実施例において、接続手段21が画素電極18と同一層に設置されている。しかし、接続手段21の設置位置が以上に限定されるものではなく、
図9に示すように、接続手段21がパッシベーション層19上に形成されてもよく、かつパッシベーション層19におけるソース電極15及びデータ線17の上方に位置する貫通孔を介してそれぞれソース電極15とデータ線17とに接続される。
図9に示すアレイ基板を製造する際に、接続手段21を形成する前のステップ(上記の1回目のパターニングから4回目のパターニングまで)が、
図8に示すようなアレイ基板を製造するステップと同じであってもよい。しかし、画素電極18を形成する過程(即ち、上記第5回目のパターニング工程)において接続手段21を形成しない。パッシベーション層19を形成した後、パッシベーション層19であって、ソース電極15とドレイン電極17とのそれぞれの上方に貫通孔(6回目のパターニング工程で形成されてもよい)を形成し、接続手段21がこれらの貫通孔の上方に形成され、これらの貫通孔を介して、ソース電極15とデータ線17とのそれぞれに接続される(上記七回目のパターニング工程において、共通電極と同期に形成されてもよい)。
【0076】
以上は、本発明の例示的な実施例に過ぎない。本発明の保護範囲は上記に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって決まるものである。