【文献】
Nokia Siemens Networks et al.,On the need for aggregated PMI feedback,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #68bis R1-121274,3GPP,2012年 3月26日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも第1の基地局(BS)(eNB1)と、複数のユーザ機器(UE)(111〜120)が関連づけられている相手の第2のBS(eNB2)とを含むワイヤレス通信ネットワーク(101)において協調マルチ・ポイント通信(CoMP)を容易にする方法であって、
前記第1のBSにおいて、1つまたは複数のタイプのステータス情報を報告するように前記第2のBSに要求するためのステータス要求メッセージを生成するステップであって、前記ステータス要求メッセージは、集約インジケータと、条件付き報告インジケータとのうちの少なくとも一方を含んでおり、前記集約インジケータは、前記第2のBSが、前記第1のBSに対して個別の測定結果を報告するべきであるか、または集約された測定結果を報告するべきであるかを指定するインジケータであり、前記条件付き報告インジケータは、1つまたは複数の第1の条件が満たされるときのみ、前記第1のBSに対して、前記1つまたは複数のタイプのリソース・ステータス情報のうちの1つまたは複数に対応している測定結果を報告するように前記第2のBSに対して指示するインジケータである、生成するステップと、
前記ステータス要求メッセージを前記第2のBSに対して送信するステップと、
前記第1のBSにおいて、前記第2のBSから、前記送信されたステータス要求メッセージに応じてステータス応答メッセージを受信するステップであって、前記ステータス応答メッセージは、集約インジケータと、条件付き報告インジケータとのうちの前記少なくとも一方に合致する測定結果を含んでいる、受信するステップと、
を含む、方法。
前記生成されたステータス要求メッセージは、前記条件付き報告インジケータを含んでおり、前記条件付き報告インジケータは、前記複数のUEのうちからの、前記1つまたは複数の第1の条件を満たすUEに対応している測定結果のみを報告するように前記第2のBSに対して指示する、請求項1に記載の方法。
前記1つまたは複数の第1の条件のうちの1つは、前記1つまたは複数のタイプのリソース・ステータス情報のうちの前記1つのうちからの、第1の情報タイプに対応しているしきい値の値または範囲であり、また前記条件付き報告インジケータは、前記複数のUEのうちからの、前記しきい値の値または範囲との望ましい関係を有する前記第1の情報タイプの測定結果を有するUEの測定結果のみを報告するように前記第2のBSに対して指示する、請求項2に記載の方法。
前記生成されたステータス要求メッセージは、前記集約インジケータを含んでおり、また前記集約インジケータは、前記第2のBSが、前記複数のUEのうちからの、個別のUEに、それぞれ、対応している個別の測定結果を報告するべきであるか、あるいは前記複数のUEのうちからの、UEの1つまたは複数のグループに、それぞれ、対応している1つまたは複数の集約された測定結果を報告するべきであるかを指定する、請求項1に記載の方法。
前記集約インジケータは、前記1つまたは複数のタイプのリソース・ステータス情報のうちの前記1つのうちからの、第1の情報タイプの集約された測定値を報告するように前記第2のBSに対して指示し、前記集約された測定値は、前記第1の情報タイプの複数の測定結果の平均値、合計、または統計値のうちの少なくとも1つであり、前記複数の測定値は、前記複数のUEのうちからのUEのグループに、それぞれ、対応している、請求項4に記載の方法。
少なくとも第1の基地局(BS)(eNB1)と、複数のユーザ機器(UE)(111〜120)が関連づけられている相手の第2のBS(eNB2)とを含むワイヤレス通信ネットワーク(101)において協調マルチ・ポイント通信(CoMP)を容易にする方法であって、
前記第2のBSにおいて、前記第1のBSから、1つまたは複数のタイプのステータス情報を報告するように前記第2のBSに要求するステータス要求メッセージを受信するステップであって、前記ステータス要求メッセージは、集約インジケータと、条件付き報告インジケータとのうちの少なくとも一方を含んでおり、前記集約インジケータは、前記第2のBSが、前記第1のBSに対して個別の測定結果を報告するべきであるか、または集約された測定結果を報告するべきであるかを指定するインジケータであり、前記条件付き報告インジケータは、1つまたは複数の第1の条件が満たされるときのみ、前記第1のBSに対して、前記1つまたは複数のタイプのリソース・ステータス情報に対応している測定結果を報告するように前記第2のBSに対して指示するインジケータである、受信するステップと、
集約インジケータと条件付き報告インジケータとのうちの前記少なくとも1つに基づいて、前記複数のUEのうちからの1つまたは複数のUEを選択するステップと、
前記第2のBSにおいて、前記選択された1つまたは複数のUEのみ対応している測定結果に基づいて、ステータス応答メッセージを生成するステップと、
前記第2のBSから前記第1のBSへと前記ステータス応答メッセージを送信するステップと、
を含む、方法。
前記受信されたステータス要求メッセージは、前記条件付き報告インジケータを含んでおり、また1つまたは複数のUEを選択する前記ステップは、前記複数のUEのうちからの、前記1つまたは複数の第1の条件を満たす1つまたは複数のUEのみを選択するステップを含む、請求項6に記載の方法。
前記受信されたステータス要求メッセージは、前記集約インジケータを含んでおり、また前記ステータス応答メッセージを生成する前記ステップは、前記第2のBSが、前記生成されたステータス報告の中に、前記複数のUEのうちからの個別のUEに、それぞれ、対応している個別の測定結果を含めることと、前記生成されたステータス報告の中に、前記複数のUEのうちからのUEの1つまたは複数のグループに、それぞれ、対応している1つまたは複数の集約された測定結果を含めることとの間で選択するステップを含み、前記選択は、前記集約インジケータに基づいている、請求項6に記載の方法。
プロセッサを備えているネットワーク要素(eNB1)であって、前記ネットワーク要素は、少なくとも第1の基地局(BS)(eNB1)と、第2のBS(eNB2)とを含むワイヤレス通信ネットワーク(101)において、前記プロセッサが、協調マルチ・ポイント通信(CoMP)を容易にするためのオペレーションを実行するようにプログラムされており、前記ネットワーク要素は、前記第1のBS(eNB1)であり、複数のユーザ機器(UE)(111〜120)は、前記第2のBSに関連づけられており、前記オペレーションは、
1つまたは複数のタイプのステータス情報を報告するように前記第2のBSに要求するためのステータス要求メッセージを生成するステップであって、前記ステータス要求メッセージは、集約インジケータと、条件付き報告インジケータとのうちの少なくとも一方を含んでおり、前記集約インジケータは、前記第2のBSが、前記第1のBSに対して個別の測定結果を報告するべきであるか、または集約された測定結果を報告するべきであるかを指定するインジケータであり、前記条件付き報告インジケータは、1つまたは複数の第1の条件が満たされるときのみ、前記第1のBSに対して、前記1つまたは複数のタイプのリソース・ステータス情報に対応している測定結果を報告するように前記第2のBSに対して指示するインジケータである、生成するステップと、
前記ステータス要求メッセージを前記第2のBSに対して送信するステップと、
前記第2のBSから、前記送信されたステータス要求メッセージに応じてステータス応答メッセージを受信するステップであって、前記ステータス応答メッセージは、集約インジケータと、条件付き報告インジケータとのうちの前記少なくとも一方に合致する測定結果のみを含んでいる、受信するステップと、
を含む、ネットワーク要素(eNB1)。
プロセッサを備えているネットワーク要素(eNB2)であって、前記ネットワーク要素は、少なくとも第1の基地局(BS)(eNB1)と、第2のBS(eNB2)とを含むワイヤレス通信ネットワーク(101)において、前記プロセッサが、協調マルチ・ポイント通信(CoMP)を容易にするためのオペレーションを実行するようにプログラムされており、前記ネットワーク要素は、前記第2のBSであり、複数のユーザ機器(UE)(111〜120)は、前記第2のBSに関連づけられており、前記オペレーションは、
前記第1のBSに対して、1つまたは複数のタイプのステータス情報を報告するように前記第2のBSに要求するステータス要求メッセージを受信するステップであって、前記ステータス要求メッセージは、集約インジケータと、条件付き報告インジケータとのうちの少なくとも一方を含んでおり、前記集約インジケータは、前記第2のBSが、前記第1のBSに対して個別の測定結果を報告するべきであるか、または集約された測定結果を報告するべきであるかを指定するインジケータであり、前記条件付き報告インジケータは、1つまたは複数の第1の条件が満たされるときのみ、前記第1のBSに対して、前記1つまたは複数のタイプのリソース・ステータス情報に対応している測定結果を報告するように前記第2のBSに対して指示するインジケータである、受信するステップと、
前記報告制御情報に基づいて、前記複数のUEのうちからの、1つまたは複数のUEを選択するステップと、
前記選択された1つまたは複数のUEのみ対応している測定結果に基づいて、ステータス応答メッセージを生成するステップと、
前記第1のBSに対して前記ステータス応答メッセージを送信するステップと、
を含む、ネットワーク要素(eNB2)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の様々な例示の実施形態は、次に、本発明のいくつかの例示の実施形態が示されている添付の図面を参照して、より十分に説明されるであろう。
【0022】
本発明の詳細な実例となる実施形態が、本明細書において開示される。しかしながら、本明細書において開示される特定の構造的な詳細と、機能的な詳細とは、単に、本発明の例示の実施形態を説明する目的のための代表的なものにすぎない。本発明は、しかしながら、多数の代替的な形態で実施されることもあり、また本明細書において説明される実施形態のみ限定されるように解釈されるべきではない。
【0023】
それに応じて、本発明の例示の実施形態は、様々な修正形態、および代替的な形態とすることができるが、その実施形態は、図面の中で例として示されており、また本明細書において、詳細に説明されるであろう。しかしながら、本発明の例示の実施形態を開示される特定の形態のみ限定する意図はないが、反対に、本発明の例示の実施形態は、本発明の範囲内に含まれるすべての修正形態と、同等形態と、代替形態とを対象として含むべきであることを理解すべきである。同様な番号は、図面の説明の全体を通して、同様な要素のことを意味している。本明細書において使用されるように、用語「および/または(and/or)」は、1つまたは複数の関連づけられたリストアップされた項目の任意の組合せと、すべての組合せとを含んでいる。ある要素が、別の要素に対して、「接続され」ている、または「結合され」ていると称されるときに、その要素は、他の要素に対して直接に接続され、または結合される可能性があり、あるいは介在する要素が、存在していてもよいことが、理解されるであろう。対照的に、ある要素が、別の要素に、「直接に接続され」ている、または「直接に結合され」ていると称されるときには、介在する要素は、存在していない。要素の間の関係を説明するために使用される他の言葉も、同様なやり方で、解釈されるべきである(例えば、「間に(between)」に対する「直接に間に(directly between)」、「隣接して(adjacent)」に対する「直接に隣接して(directly adjacent)」など)。
【0024】
本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためのみであり、本発明の例示の実施形態について限定することを意図してはいない。本明細書において使用されるように、単数形の形式「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈が、明らかにそうでない場合を示していない限り、同様に複数形の形式を含むことを意図している。用語「備える/含む(comprises)」、「備えている/含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含んでいる(including)」は、本明細書において使用されるときに、述べられた特徴、整数、ステップ、オペレーション、要素、および/またはコンポーネントの存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、オペレーション、要素、コンポーネント、および/またはそれらのグループの存在もしくは追加を除外するものではないことが、さらに理解されるであろう。
【0025】
いくつかの代替的な実装形態においては、言及される機能/動作は、図面の中で言及される順序と異なる順序で起こり得ることにも注意すべきである。例えば、連続して示される2つの図は、実際には、関与する機能/動作に応じて、実質的に同時に実行されることもあり、または時として逆の順序で実行されることもある。
【0026】
本明細書において使用されるように、ユーザ機器(UE)という用語は、アクセス端末、端末、モバイル、モバイル・ユニット、移動局、モバイル・ユーザ、加入者、ユーザ、リモート局、レシーバなどに対する同義語と考えられることもあり、また以下では折に触れて、アクセス端末、端末、モバイル、モバイル・ユニット、移動局、モバイル・ユーザ、加入者、ユーザ、リモート局、レシーバなどと称されることもあり、またワイヤレス通信ネットワークにおいて、ワイヤレス・リソースのリモート・ユーザのことを説明することができる。進化型ノードB(eNB)という用語は、アクセス・ポイント(AP:access point)、基地局(BS)、基地トランシーバ局(BTS:base transceiver station)、ノードBなどに対する同義語と考えられることもあり、かつ/またはアクセス・ポイント(AP)、基地局(BS)、基地トランシーバ局(BTS)、ノードBなどと称されることもあり、またネットワークと1つまたは複数のユーザとの間のデータ接続および/または音声接続のための無線ベースバンド機能を提供する機器のことを説明することができる。
【0027】
例示の実施形態は、適切なコンピューティング環境において実施されているように、本明細書において考察される。必要とされてはいないが、例示の実施形態は、1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサまたはCPUによって実行されている、プログラム・モジュールや機能プロセスなどのコンピュータ実行可能命令との一般的な関連で、説明されるであろう。一般に、プログラム・モジュールまたは機能プロセスは、特定のタスクを実行し、または特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。本明細書において考察されるプログラム・モジュールと機能プロセスとは、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processors)、特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field programmable gate arrays)コンピュータなどを含めて、既存のハードウェアを使用して実施されることもある。
【0028】
以下の説明においては、実例となる実施形態は、それ以外の方法で示されていない限り、1つまたは複数のプロセッサによって実行される動作と、オペレーションのシンボリック表現(例えば、フローチャートの形式の)とを参照して、説明されるであろう。したがって、時には、コンピュータ実行されているものと称されるそのような動作とオペレーションとは、構造化された形式でデータを表す電気信号のプロセッサによる操作を含むことが、理解されるであろう。この操作は、データを変換し、またはそれをコンピュータのメモリ・システムの中のロケーションに保持し、このコンピュータは、当業者によってよく理解されるようにして、コンピュータのオペレーションを再構成し、またはそれ以外の方法で変更する。
【0029】
上記で述べられているように、協調マルチ・ポイント(CoMP)通信の協調ノードが、スケジューリング制約条件についての適切な決定を行うために、協調ノードは、UEと、協調されているセルとについてのかなりの量の情報を知っていることが、望ましい。しかしながら、報告するeNBから協調ノードへの大量のリソース・ステータス情報の転送は、バックホール・リソースと、製品の複雑さとに関して、かなり高いコストをもたらす可能性がある。例えば、報告するeNBが、UEの最新のチャネル状態情報を有しているが、UEが、空のデータ・バッファまたは低優先順位に関連づけられる場合、そのときにはUEのCSIは、送信されるべきより多くのデータが存在しており、またはより高い優先順位を有しているUEのCSIよりも(協調ノードの観点から)協調スケジューリングのためにあまり関連がない。
【0030】
その結果として、すべてのUE特有の情報と、セル特有の情報とが、協調された(または応答する)eNBからコーディネータ(または要求する)eNBへと限定なしに信号で伝えられる場合、eNBの間の信号オーバーヘッドは、不必要に大きい可能性がある。さらに、CoMPのいくつかの実装形態は、独占所有権のあるものである可能性があり、また要求するeNBと、応答するeNBとの間で交換される信号の異なる要件を必要とする可能性がある。
【0031】
その結果として、コンパクトではあるが、交換しながら、情報の深刻な損失のない実装形態と製品の差別化とをサポートするのに十分に柔軟でもある信号交換メカニズムのための設計を開発することが、好ましいこともある。
【0032】
ネットワーク・アーキテクチャと装置構造との概説
図1は、ネットワーク101の一部分を示すものである。ネットワーク101は、ワイヤレス通信ネットワークである。ネットワーク101は、例えば、ロング・ターム・エボリューション(LTE)無線アクセス技術を含むことができる。
図1を参照すると、ネットワーク101は、第1のeNB eNB1と、第2のeNB eNB2とを含めて、複数のeNBを含んでいる。第1のeNB eNB1と、第2のeNB eNB2とは、コア・ワイヤレス通信ネットワーク(図示されず)に対する双方向アクセスをeNB1と、eNB2とにアタッチされるUEに提供する。2つのeNBのみが、
図1の中に示されているが、ネットワーク101は、任意の数のeNBを含むことができ、これらのeNBのうちのそれぞれは、任意の数のUEがアタッチされ得る1つまたは複数のセルを制御することができる。ネットワーク101の中のeNBのうちのそれぞれは、eNBにアタッチされるいくつかのUEと通信していることができる。例えば、第1から第10のUE111〜120は、第2のeNB eNB2にアタッチされる。
【0033】
ネットワーク101は、要求するeNBが、応答するeNBからのリソース・ステータス情報を要求するCoMPスキームを実施し、そのようにして要求するeNBは、応答するeNBから学習される情報を使用して、要求するeNBと、応答するeNBと、ネットワーク101全体とのうちの少なくとも1つについての改善された性能をもたらすことになるスケジューリング制約条件を実施することができる。
【0034】
図2は、eNB251の例示の構造を示す図である。第1のeNB eNB1と、第2のeNB eNB2とを含めて、本明細書において説明される任意のeNBは、以下で説明されるeNB251の構造と、オペレーションとを有することができる。
図2を参照すると、eNB251は、例えば、データ・バス259と、送信ユニット252と、受信ユニット254と、メモリ・ユニット256と、処理ユニット258とを含むことができる。
【0035】
送信ユニット252と、受信ユニット254と、メモリ・ユニット256と、処理ユニット258とは、データ・バス259を使用して、互いに対してデータを送信することができ、かつ/または互いからデータを受信することができる。
【0036】
送信ユニット252は、他のネットワーク要素に対する1つまたは複数の有線接続および/またはワイヤレス接続を経由して、例えば、制御信号またはデータ信号を含めて、信号を送信するためのハードウェアと任意の必要なソフトウェアとを含むデバイスである。
【0037】
受信ユニット254は、他のネットワーク要素に対する1つまたは複数の有線接続および/またはワイヤレス接続を経由して、例えば、制御信号またはデータ信号を含めて、ワイヤレス信号を受信するためのハードウェアと任意の必要なソフトウェアとを含むデバイスである。
【0038】
メモリ・ユニット256は、磁気ストレージ、フラッシュ・ストレージなどを含めて、データを記憶することができる任意のデバイスとすることができる。
【0039】
処理ユニット258は、例えば、プロセッサを含めて、データを処理することができる任意のデバイスとすることができる。本明細書において使用されるように、用語「プロセッサ」は、特定のオペレーションを実行するように構造的に構成されており、または、例えば、メモリ・ユニット256に記憶されるコードを含めて、コンピュータ読取り可能コードに含まれる命令を実行するように構造的に構成されているマシンのことを意味している。上記で言及されたプロセッサの例は、それのみは限定されないが、マイクロプロセッサと、マルチプロセッサと、中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、デジタル信号プロセッサ(DSP)と、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)と、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)とを含んでいる。
【0040】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、eNB(例えば、第1のeNB eNB1、および第2のeNB eNB2、または任意の他のeNBのうちのいずれか)によって実行されているような、例えば、
図1〜4のうちのいずれかを参照して、本明細書において説明される任意のオペレーションは、
図2の中に示されるeNB251の構造を有するeNBによって実行されることもある。例えば、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、eNB251は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアの観点からプログラムされて、eNBによって実行されているように、本明細書において説明される機能のうちのいずれかまたはすべてを実行することができる。
【0041】
eNBによって実行されているように本明細書において説明される機能のうちのいずれかまたはすべてを実行するように、ソフトウェアの観点からプログラムされているeNB251の例は、次に、以下で考察されることになる。例えば、メモリ・ユニット256は、eNBによって実行されているように
図1〜4を参照して説明されるオペレーションのうちのいずれかまたはすべてに対応している実行可能な命令を含むプログラムを記憶することができる。少なくとも1つの例示の実施形態によれば、メモリ・ユニット256に記憶されているのに追加して、または代わりに、実行可能な命令は、例えば、光ディスクを含めて、コンピュータ読取り可能媒体に記憶されることもあり、またeNB251は、コンピュータ読取り可能媒体の上に記憶されるデータを読み取るためのハードウェアを含むことができる。さらに、処理ユニット258は、例えば、コンピュータ読取り可能媒体を読み取るためのeNB251の中に含まれるハードウェアへとロードされるメモリ・ユニット256と、コンピュータ読取り可能ストレージ媒体とのうちの少なくとも一方に記憶される実行可能な命令を読み取ること、および実行することにより、eNBによって実行されているように
図1〜4を参照して説明されるオペレーションのうちのいずれかまたはすべてを実行するように構成されたプロセッサとすることができる。
【0042】
eNBによって実行されているように本明細書において説明される機能のうちのいずれかまたはすべてを実行するように、ハードウェアの観点からプログラムされているeNB251の例が、次に、以下で考察されることになる。上記で考察されるようにメモリ・ユニットまたはコンピュータ読取り可能媒体に記憶されている、eNBによって実行されているように
図1〜4を参照して説明される機能に対応している実行可能な命令に追加して、または代わりに、処理ユニット258は、eNBによって実行されているように
図1〜4を参照して説明されるオペレーションのうちのいずれかまたはすべてを実行するための専用の構造的設計を有する回路を含むことができる。例えば、処理ユニット258の中に含まれる上記で言及された回路は、eNBによって実行されているように
図1〜4を参照して説明されるオペレーションのうちのいずれかまたはすべてを実行するように物理的にプログラムされるFPGAまたはASICとすることができる。
【0043】
少なくともいくつかの例示の実施形態による、選択的な信号情報の共有が、次に、以下でより詳細に考察されるであろう。
【0044】
選択的な信号情報を要求すること、および提供することについての例の概説
第1に、CoMP通信を実施するために必要な信号の量を低減させるために使用され得る技法の例が、次に、以下で考察されるであろう。例示の技法に続いて、選択的な信号情報を要求し、また提供するための例示の方法が、
図3および4を参照して、より詳細に説明されるであろう。
【0045】
以下で考察される例示の技法と、
図3および4を参照して考察される例示の方法とにおいては、第1のeNB eNB1は、要求するeNBの一例としての役割を果たすことになり、また第2のeNB eNB2は、応答するeNBの一例としての役割を果たすであろう。しかしながら、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、ネットワーク101の中の任意のeNBは、要求するeNB、または応答するeNB、あるいはそれらの両方とすることができる。
【0046】
以下で考察される例示の技法と、
図3および4を参照して考察される例示の方法とにおいて、知られている「リソース・ステータス要求」メッセージの修正されたバージョンが、要求するeNB eNB1が、応答するeNB eNB2に対して送信して、リソース・ステータス情報を要求することができるメッセージの一例として使用される。しかしながら、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、既存の「リソース・ステータス要求」から分離した新しく規定されたメッセージ・タイプが、使用されることもある。
【0047】
さらに、以下で考察される例示の技法と、
図3および4を参照して考察される例示の方法とにおいては、知られている「リソース・ステータス・アップデート」メッセージの修正されたバージョンが、応答するeNB eNB2が要求ステータス要求メッセージに応じてリソース・ステータス情報を報告するために要求するeNB eNB1に対して送信することができるメッセージの一例として使用される。しかしながら、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、既存の「リソース・ステータス・アップデート」から分離した新しく規定されたメッセージ・タイプが、使用されることもある。
【0048】
さらに、以下で考察される例示の技法と、
図3および4を参照して考察される例示の方法とにおいて、修正されたリソース・ステータス・アップデート・メッセージおよび/またはリソース・ステータス要求メッセージは、例えば、X2インターフェースを含めて、知られているインターフェースを通して要求するeNB eNB1と、応答するeNB eNB2との間で送信されることが仮定される。しかしながら、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、既存のX2インターフェースから分離した新しく規定されたインターフェース・タイプが、使用されることもある。
【0049】
拡張されたステータス情報タイプ選択と、条件付きステータス報告とを容易にするためにリソース・ステータス要求メッセージを修正すること
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、要求するUEは、応答するeNB eNB2から要求するeNB eNB1へと送信されるCoMP信号に含めるべきリソース・ステータス情報の1つもしくは複数のタイプ、および/またはCoMP信号が応答するeNB eNB2から要求するeNB eNB1へと送信される前に、満たされる必要がある条件を選択的に選択することができる。
【0050】
その結果として、応答するeNB eNB2は、送信するべきより少ないリソース・ステータス・アップデート・メッセージを有することになり、また要求するeNB eNB1は、受信し、また処理するべきより少ないリソース・ステータス・アップデート・メッセージを有することになる。それゆえに、CoMPを実施することに関連してネットワーク101によって使用されるネットワーク・リソースの量が、低減されることもある。
【0051】
eNBが、少なくとも1つの例示の実施形態に従って要求することができるリソース・ステータス情報のタイプを拡張するための技法が、次に、以下で考察されるであろう。
【0052】
従来のリソース・ステータス要求メッセージは、例えば、以下のパラメータ、すなわち、
メッセージ・タイプと、
eNB1の測定IDと、
eNB2の測定IDと、
登録要求と、
報告特性と、
報告するべきセルと、
報告の周期性と、
部分的成功インジケータと、
を含むことができる。
【0053】
従来の「報告特性」パラメータは、要求するeNB eNB1が応答するeNB eNB2から受信したいと思うリソース情報の特定のタイプに対応しているビットを含むビットマップを含むことができる。
【0054】
「報告特性」パラメータのビットマップの形で表されるリソース情報タイプは、例えば、以下のタイプ、すなわち、
セルIDと、
ハードウェア負荷インジケータと、
S1 TNL負荷インジケータと、
無線リソース・ステータスと、
複合使用可能容量グループと、
ABSステータスと、
を含むことができる。
【0055】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、従来のリソース・ステータス要求メッセージは、報告特性パラメータのビットマップが、上記でリストアップされたこれらの情報タイプに加えて、要求するeNB eNB1が要求することができる他の情報タイプに対応している1つまたは複数の追加ビットを含んでいるように、修正されることもある。追加ビットは、例えば、プリコーディング行列インジケータ(PMI:precoding matrix indicator)に対応しているビットを含んでいる。追加ビットの別の例は、複数の測定オブジェクトに対応しているビットである。例えば、1つの追加ビットは、PMIと、チャネル品質インジケータ(CQI:channel quality indicator)と、ランク・インジケータ(RI:rank indicator)とを含めて、完全なCSI報告を受信する、要求するeNB eNB1からの要求に対応している可能性がある。
【0056】
要求するeNB eNB1が、応答するeNB eNB2がリソース・ステータス情報を報告する条件を示すことを可能にするための技法が、次に、以下で考察されるであろう。
【0057】
追加のリソース・ステータス・データ・タイプが上記で考察されるように要求されることを可能にする従来のリソース・ステータス要求メッセージを修正することの代わりに、または修正することに加えて、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、従来のリソース・ステータス要求メッセージは、さらに、応答するeNB eNB2が、ある種のリソース・ステータス情報を含むCoMP信号を報告する前に、満たされる必要がある条件を指定する追加パラメータを含むように、修正されることもある。例えば、従来のリソース・ステータス要求メッセージは、さらに、「報告に対する条件」のパラメータを含むように修正されることもある。
【0058】
少なくとも1つの実施形態によれば、報告に対する条件のパラメータは、上記で考察される報告特性パラメータのビットマップのようなビットマップを含んでいる。その結果として、報告に対する条件のパラメータのビットマップは、上記で言及されたリソース情報タイプのうちのそれぞれについての入力を含むことができる。
【0059】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、リソース・ステータス要求メッセージの中で報告特性パラメータについてのビットマップと、報告に対する条件のパラメータについてのビットマップとの両方の形で設定される特定のリソース情報タイプについてのビットは、特定のリソース情報タイプが、特定の条件が満たされる場合のみ、応答するeNB eNB2によって報告されるべきであることを示している。少なくとも1つの例示の実施形態によれば、条件は、例えば、あるワイヤレス通信規格によってあらかじめ規定され、またはリソース情報の各タイプについてのネットワーク101のオペレータの好みに従って規定されることもある。少なくとも1つの例示の実施形態によれば、条件は、各タイプのリソース情報について別々に、ワイヤレス通信規格またはオペレータによって規定されることもある。条件の例は、以下で、より詳細に考察されるであろう。
【0060】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、リソース・ステータス要求メッセージにおいて報告特性パラメータについてのビットマップの形で設定されており、報告に対する条件のパラメータについてのビットマップの形で設定されていない特定のリソース情報タイプについてのビットは、特定のリソース情報タイプが、満たされている特定の条件に関係なしに応答するeNB eNB2によって報告されるべきであることを示している。
【0061】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、報告特性パラメータについてのビットマップの形で設定されていない特定のリソース情報タイプについてのビットは、報告に対する条件のパラメータの中でその特定のリソース情報タイプについてのビットがどのように設定されるかにかかわらず、特定のリソース情報タイプが、応答するeNB eNB2によって報告されるべきではないことを示している。
【0062】
以下は、報告に対する条件のパラメータの結果として、応答するeNBによって報告されるリソース・ステータス情報に対して適用され得る条件の例である。以下の例において考察されるUEは、例えば、応答するeNB eNB2によって制御されるセルのうちの少なくとも1つにアタッチされるUEとすることができる。
【0063】
UE特有の条件付きCSI報告の例は、すなわち、
eNB2は、特定のPMIに等しい、またはPMIの特定の組の内部のCSI測定結果を有するUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。
【0064】
eNB2は、基準CQIしきい値より上のCQI測定結果を有するUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。
【0065】
eNB2は、値の基準範囲の内部のCQI測定結果を有するUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。
【0066】
eNB2は、集約された帯域幅要求(すなわち、同じプリコーダを使用して、スケジュールされ得るすべてのUEからの帯域幅要求の合計)が、帯域幅しきい値よりも高いPMIのみを報告するように要求されることもある。
【0067】
UE特有の条件付きRSRP報告の例は、すなわち、
eNB2は、RSRPしきい値よりも高いサービング・セルの基準信号受信電力(RSRP:reference signal receive power)測定結果を有するUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。UEのサービング・セルRSRP値は、UEに関してUEのサービング・セルによって測定されるRSRP値とすることができる。
【0068】
eNB2は、以下の要件、すなわち、UEのサービング・セルによってUEのRSRP測定値と、第2の最大のRSRP(例えば、UEのそのサービング・セル以外のセルに関するUEに対応しているRSRP測定値)報告との間の差が、ある種の電力範囲の内部にあるという要件を満たすUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。
【0069】
UE特有の条件付きバッファ・ステータス報告の例は、すなわち、
eNB2は、基準バッファ・ステータスしきい値よりも高いeNB2においてバッファされるデータの量を有するUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。
【0070】
UE特有の条件付き優先順位報告の例は、すなわち、
eNB2は、基準しきい値よりも高い優先順位値を有するUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。例えば、UEの優先順位値は、比例公平(PF:proportionally fair)メトリック、UEスループット、遅延要件、QoSクラス識別子(QCI:QoS class identifier)、割り付けおよび保存の優先順位(ARP:allocation and retention priority)などを含み、または比例公平(PF)メトリック、UEスループット、遅延要件、QoSクラス識別子(QCI)、割り付けおよび保存の優先順位(ARP)などによって決定されるUEのサービス品質(QoS:quality of service)に関連したパラメータとすることができる。
【0071】
eNB2は、所定の値範囲の内部の優先順位値を有するUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。
【0072】
UE特有の条件付きの知覚されたスループット報告の例は、すなわち、
eNB2は、しきい値の値よりも高い知覚されたスループットを有するUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。
【0073】
UEカテゴリの条件付き報告の例は、すなわち、
eNB2は、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)リリース11(Rel 11)のUEについてのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告し、また他のタイプのUEについては報告しないように要求されることもある。
【0074】
eNB2は、Rel 11のUEのパーセンテージが、しきい値よりも高いときのみ、報告特性パラメータによって示される測定結果を報告するように要求されることもある。
【0075】
上記で与えられる条件付き報告の例のうちのいくつかにおいては、測定結果は、測定結果がしきい値の値よりも高いときに報告されているように説明されるが、しきい値の値とのどのような望ましい関係が使用されてもよい。例えば、測定結果は、それらが、しきい値の値以上であり、しきい値の値以下であり、またはしきい値の値未満であるときに報告されてもよい。
【0076】
集約されたステータス報告を容易にするために、リソース・ステータス要求メッセージと、リソース・ステータス・アップデート・メッセージとを修正すること
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、要求するUEは、i)応答するeNB eNB2に関連する複数の個別のUEのうちのそれぞれについてリソース・ステータス情報を報告するように、応答するeNB eNB2に要求することと、ii)応答するeNB eNB2に関連する複数のUE、または代わりにすべてのUEについてリソース・ステータス情報を統合し、またその統合されたリソース・ステータス情報を報告するように、応答するeNB eNB2に要求することとの間で選択的に選択することができる。
【0077】
その結果として、応答するeNB eNB2は、送信するべき、より少ないリソース・ステータス・アップデート・メッセージを有することになり、また要求するeNB eNB1は、受信し、また処理するべき、より少ないリソース・ステータス・アップデート・メッセージを有することになる。このようにして、CoMPを実施するワイヤレス通信ネットワークにおいて使用されるネットワーク・リソースの量は、低減される可能性がある。
【0078】
応答するeNB eNB2に関連する複数のUE、または代わりにすべてのUEについてリソース・ステータス情報を統合するように応答するeNB eNB2に要求するために従来のリソース・ステータス要求メッセージを修正することの代わりに、または修正することに追加して、従来のリソース・ステータス要求メッセージは、さらに、応答するeNB eNB2が、集約されたCoMP信号を報告する前に、応答するeNB eNB2において実行される必要がある圧縮タイプまたは集約タイプを指定する追加のパラメータを含むように修正されることもある。例えば、従来のリソース・ステータス要求メッセージは、さらに、「集約タイプ」パラメータを含むように修正されることもある。
【0079】
少なくとも1つの実施形態によれば、集約タイプ・パラメータは、上記で考察された報告特性パラメータのビットマップのようなビットマップを含んでいる。その結果として、集約タイプのビットマップは、上記で言及されたリソース情報タイプのうちのそれぞれについての入力を含むことができる。
【0080】
少なくとも1つの実施形態によれば、集約タイプ・パラメータは、すべての上記で言及されたリソース情報タイプに適用される単一ビットとすることができる。
【0081】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、集約タイプは、例えば、ワイヤレス通信規格によってあらかじめ規定され、またはリソース情報の各タイプについてネットワーク101のオペレータの好みに従って規定されることもある。少なくとも1つの例示の実施形態によれば、集約タイプは、リソース情報の各タイプについて、別々に、ワイヤレス通信規格、またはオペレータによって規定されることもある。集約CoMP信号の例は、以下でより詳細に考察されるであろう。
【0082】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、リソース・ステータス要求メッセージの中で報告特性パラメータについてのビットマップの形で設定されており、また集約タイプ・パラメータについてのビットマップまたは単一ビットの形で設定されていないビットは、特定のリソース情報タイプが、集約なしに、UEレベルごとに、応答するeNB eNB2によって報告されるべきであることを示している。
【0083】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、報告特性パラメータについてのビットマップの形で設定されていない特定のリソース情報タイプについてのビットは、特定のリソース情報タイプについてのビットが、どのように集約タイプ・パラメータにおいて設定されるかにかかわらず、特定のリソース情報タイプが、応答するeNB eNB2によって報告されるべきではないことを示している。
【0084】
要求するeNB eNB1が、集約されたリソース・ステータス情報を報告するように応答するeNB eNB2に要求することを可能にするための技法が、次に、以下で考察されるであろう。
【0085】
従来のリソース・ステータス・アップデート・メッセージは、例えば、以下の要素を、すなわち、
メッセージ・タイプと、
eNB1の測定IDと、
eNB2の測定IDと、
セル測定結果と、
を含むことができる。
【0086】
各セル測定結果項目は、以下の入力を、すなわち、
セルIDと、
ハードウェア負荷インジケータと、
S1 TNL負荷インジケータと、
無線リソース・ステータスと、
複合使用可能容量グループと、
ABSステータスと、
を含むことができる。
【0087】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、集約タイプ・インジケータのビットまたはビットマップは、要求されたリソース情報が、各UEについての個別のリソース・ステータスまたは測定値の形式で、あるいはいくつかのUEのリソース・ステータス、または測定結果を表す集約された情報の形式で応答するeNB2によって提供されるべきか否かを示している。それに対して、一例では、要求するeNB eNB1が、集約タイプ・インジケータ・ビットを「1」に設定する場合に、応答するeNB eNB2は、集約されたリソース・ステータス情報を報告することになり、また要求するeNB eNB1が、集約タイプ・インジケータ・ビットを「0」に設定する場合に、応答するeNB eNB2は、ステータス情報が応答するeNBによって報告されている各UEに対応している個別の集約されていないリソース・ステータス情報を報告することになる。上記で考察されたように、集約タイプ・インジケータが、単一ビットとは対照的にビットマップである場合、そのときには各リソース・ステータス情報タイプの集約タイプは、独立して設定されることもある。
【0088】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、従来のリソース・ステータス・アップデート・メッセージは、集約ステータス情報を含めるように修正される。以下は、少なくとも1つの例示の実施形態による集約するリソース・ステータス情報の例である。以下の例では、測定結果は、すべての報告する判断基準を満たすUEについて提供されるように説明される。報告する判断基準の例は、少なくとも1つの例示の実施形態による修正されたリソース・ステータス要求メッセージの報告に対する条件のパラメータを参照して上記で考察された条件を含んでいる。さらに、以下の例において考察されるUEは、例えば、応答するeNB eNB2によって制御されるセルのうちの少なくとも1つにアタッチされるUEとすることができる。
【0089】
UE特有の集約された優先順位を報告する例は、すなわち、
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループについて、それぞれ、優先順位測定結果の1つまたは複数の平均値を報告することのみができる。例えば、応答するeNB eNB2が、応答するeNB eNB2によって制御されるセルにアタッチされる100個のUEを有しており、また100個のUEが報告する判断基準を満たす場合に、eNB2は、すべての100個のUEの個別の優先順位の値を報告する代わりに、すべての100個のUEの優先順位の値の平均である平均優先順位の値のみを報告することができる。代わりに、応答するeNB eNB2は、例えば、25個のUEの4つのグループを含むグループへと100個のUEを分割し、またUEの4つのグループに、それぞれ、対応している4つの優先順位測定平均値のみを報告することができる。
【0090】
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループに、それぞれ、対応している優先順位測定結果の分布を報告することのみができる。例えば、応答するeNB eNB2が、応答するeNB eNB2によって制御されるセルにアタッチされ、またすべての報告する判断基準を満たす80個の高優先順位のUEと、120個の低優先順位のUEとを有する場合、eNB2は、eNB2によって制御されるセルにアタッチされたすべての200個のUEの個別の優先順位の値を報告する代わりに、優先順位の分布(例えば、40%の高優先順位/60%の低優先順位)のみを報告することができる。さらに、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、eNB2は、例えば50個のUEの4つのグループを含むグループへと200個のUEを分割し、またUEの4つのグループに対応している4つの優先順位の分布のみを報告することができる。
【0091】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、複数のUEは、例えば、UEがアタッチされるセルに基づいて、グループへと分割されることもある。
【0092】
本明細書において考察される集約された報告の例のうちのそれぞれは、集約された優先順位測定報告の例に関して上記で考察された同じ方法で、全体として、またはグループの形で、応答するeNB2に関連するすべてのUEについての情報を集約することができる。
【0093】
UE特有の集約されたCSI報告の例は、すなわち、
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つの広帯域PMI測定値を報告することができるのみである。
【0094】
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEに対応している1つの広帯域CQI測定値を報告することができるのみである。
【0095】
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループについて、それぞれ、1つまたは複数の平均されたCQI測定結果を報告することができるのみである。
【0096】
UE特有の集約されたRSRP報告の例は、すなわち、
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループについて、それぞれ、1つまたは複数の平均されたサービング・セルのRSRP測定結果を報告することができるのみである。UEのサービング・セルのRSRP値は、UEに関してUEのサービング・セルによって測定されるRSRP値とすることができる。
【0097】
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEのRSRP測定結果のうちからの1つまたは複数の最大のRSRP測定結果を報告することができるのみである。
【0098】
UE特有の集約されたバッファ・ステータス報告の例は、すなわち、
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループについて、それぞれ、バッファ・ステータスの1つまたは複数の平均値を報告することができるのみである。
【0099】
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループについて、それぞれ、バッファ・ステータスの1つまたは複数の合計を報告することができるのみである。
【0100】
UE特有の集約された知覚されたスループット報告の例は、すなわち、
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループについて、それぞれ、知覚されたスループット測定結果の1つまたは複数の合計、あるいは平均値を報告することができるのみであり、
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループについて、知覚されたスループット測定結果の1つまたは複数の分布を報告することができるのみであり、
UEカテゴリの集約された報告の例は、すなわち、
eNB2は、すべての報告する判断基準を満たすUEの1つまたは複数のグループについて、それぞれ、UEカテゴリの1つまたは複数の分布を報告することができるのみである。
【0101】
選択的信号情報を要求し、また提供するための例示の方法が、次に、
図3および4を参照して、より詳細に説明されるであろう。
【0102】
選択的信号情報を要求し、また提供するための例示の方法
図3は、少なくとも1つの例示の実施形態による、応答するeNBからステータス情報を選択的に要求するステータス要求メッセージを生成するための例示の方法を示すものである。
【0103】
図3を参照すると、ステップS305において、要求するeNB eNB1は、ステータス要求メッセージを生成する。例えば、上記で考察された方法で、要求するeNB eNB1は、要求するeNB eNB1が応答するeNB2から受信したいと思うリソース情報のタイプを示す報告特性ビットマップと、ある種の条件が満たされる場合のみ、応答するeNB eNB2によって報告されることになるリソース情報タイプを示す報告に対する条件のビットマップとを含む修正されたリソース・ステータス要求メッセージをステータス要求メッセージとして生成することができる。さらに、上記で考察されたように、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、ステップS305において生成されるステータス要求メッセージは、応答するeNB eNB2が、個別のUEに対応している個別の測定結果の形式で要求されたステータス情報を報告するべきか、あるいはUEの1つまたは複数のグループについての集約測定結果の形式で、要求されたステータス情報を報告するべきかを指定する集約タイプのビットまたはビットマップを含むことができる。
【0104】
ステップS310において、要求するeNB eNB1は、応答するeNB eNB2に対してステータス要求メッセージを送信する。例えば、要求するeNB eNB1は、上記で考察された修正されたリソース・ステータス要求メッセージの形式で、ステップS305において生成されるステータス要求メッセージを送信することができる。少なくとも1つの例示の実施形態によれば、要求するeNB eNB1は、要求するeNB eNB1と、応答するeNB eNB2との間のX2インターフェースを経由して、応答するeNB eNB2に対してステータス要求メッセージを送信することができる。
【0105】
ステップS315において、要求するeNB eNB1は、ステップS315において、送信されるステータス要求メッセージに応じて、応答するeNB eNB2からステータス報告メッセージを受信する。例えば、要求するeNB eNB1は、上記で考察された修正されたリソース・ステータス・アップデート・メッセージの形式でステータス報告メッセージを受信することができる。ステップS315において受信されるステータス報告メッセージは、ステップS315において送信されるステータス要求メッセージの中に含まれる報告特性ビットマップによって指定されるステータス情報タイプに対応しているステータス情報のみを含むことができる。さらに、報告特性ビットマップと、報告に対する条件のビットマップとの両方によって指定されるステータス情報タイプでは、ステップS315において受信されるステータス報告メッセージは、応答するeNB eNB2によって制御されるセルにアタッチされたUEのうちからの、その例が上記で提供された条件付き報告要件を満たすUEに関してのみ、指定されたステータス報告タイプに対応しているステータス情報を含むことができる。上記で述べられるように、条件付き報告要件は、ワイヤレス通信規格により、かつ/またはネットワーク101のオペレータの好みに従って、設定されることもある。
【0106】
図4は、ステータス情報を選択的に要求するステータス要求メッセージを受信することに応じて、要求するeNBに対してステータス情報を報告するための例示の方法を示すものである。
【0107】
図4を参照すると、ステップS405において、応答するeNB eNB2は、要求するeNB eNB1からステータス要求メッセージを受信する。例えば、応答するeNB eNB2は、上記で考察された修正されたリソース・ステータス要求メッセージの形式で、ステータス要求メッセージを受信することができる。
図3を参照して上記で考察されるように、ステップS405において受信されるステータス要求メッセージは、要求するeNB eNB1が応答するeNB2が報告することを望むリソース情報のタイプを示す報告特性ビットマップと、ある種の条件が満たされる場合のみ、応答するeNB eNB2によって報告されるべきであるリソース情報タイプを示す報告に対する条件のビットマップと、応答するeNB eNB2が、個別のUEに対応している個別の測定結果の形式で要求されたステータス情報を報告するべきであるか、あるいはUEの1つまたは複数のグループについての集約測定結果の形式で要求されたステータス情報を報告するべきであるかを指定する集約タイプのビットまたはビットマップとのいずれかまたはすべてを含むことができる。
【0108】
ステップS410において、応答するeNB eNB2は、ステップS405において受信されるステータス要求メッセージが、報告する条件を含むか否かを決定する。例えば、応答するeNB eNB2は、ステップS405において受信されるステータス要求メッセージに含まれる報告特性ビットマップと、報告に対する条件のビットマップとの両方によって指定される任意のステータス情報タイプが存在しているかどうかを決定することができる。応答するeNB eNB2が、ステップS410において、報告する条件がステップS405において受信されるステータス要求メッセージの中に含まれることを決定する場合、応答するeNB eNB2は、ステップS415へと進む。
【0109】
ステップS415において、応答するeNB eNB2は、報告する条件が指定されるステータス情報タイプに対応している報告する条件が満たされるか否かを決定する。条件が満たされない場合、応答するeNB eNB2は、条件が満たされるまで待つ。条件が満たされる場合、また条件が満たされるときに、応答するeNB eNB2は、ステップS420へと進む。ステップS415に関して、少なくとも1つの例示の実施形態によれば、条件は、第1のステータス情報タイプに関して満たされることもあり、また第2のステータス情報タイプに関して満たされないこともあり、この場合には、第2のeNB eNB2は、第2のステータス情報タイプに関して、ステップS415にとどまりながら、第1のステータス情報タイプに関して、ステップS420へと進むことができる。
【0110】
ステップS410に戻ると、応答するeNB eNB2が、ステップS410において、報告する条件が、ステップS405において受信されるステータス要求メッセージの中に含まれていないことを決定する場合、応答するeNB eNB2は、ステップS420へと進む。
【0111】
ステップS420において、応答するeNB eNB2は、ステップS405において受信されるステータス要求メッセージが、設定された集約タイプ・ビット、または少なくとも1つの設定されたビット(例えば、「0」とは対照的に「1」に設定されるインジケータ・ビット)を含むビットマップを含むか否かを決定する。応答するeNB eNB2が、ステップ405において受信されるステータス要求メッセージが設定された集約タイプ・ビットまたは設定された少なくとも1つの設定されたビットを含むビットマップを含んでいないことを決定する場合、応答するeNB eNB2は、ステップS430へと進む。
【0112】
ステップS430において、応答するeNB eNB2は、応答するeNB eNB2によって制御されるセルにアタッチされた個別のUEに対応している個別の測定結果を含むステータス報告情報を要求するeNB eNB1に送信することにより、ステップ405において受信されるステータス要求メッセージに対して応答する。
【0113】
ステップS420に戻ると、応答するeNB eNB2が、ステップ405において受信されるステータス要求メッセージが設定された集約タイプ・ビットまたは少なくとも1つの設定されたビットを含むビットマップを含んでいることを決定する場合、応答するeNB eNB2は、ステップS440へと進む。
【0114】
ステップS440において、応答するeNB eNB2は、応答するeNB eNB2によって制御されるセルにアタッチされた複数のUEに対応している集約された測定結果を含むステータス報告情報を要求するeNB eNB1に送信することにより、ステップ405において受信されるステータス要求メッセージに対して応答する。複数のUEは、応答するeNB eNB2によって制御されるセルにアタッチされたすべてのUEを含むことができる。さらに、複数のUEが、グループへと分割されることもあり、また応答するeNB eNB2は、各グループについて、それぞれ、集約情報を送信することができる。集約するステータス報告情報の例は、上記で考察され、また、例えば、平均するいくつかの測定結果を含んでいる。
【0115】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、ステップS430またはステップS440のいずれかにおいて、応答するeNB eNB2によって送信されるステータス報告情報の中に含まれる個別の測定結果または集約測定結果は、ステータス要求メッセージにより、例えば、ステータス報告要求の中に含まれる報告特性ビットマップにより、指定されるステータス情報タイプのみを含むことができる。少なくとも1つの例示の実施形態によれば、ステップS430またはステップS440のいずれかにおいて、応答するeNB eNB2によって送信されるステータス報告情報の中に含まれる個別の測定結果は、ステータス要求メッセージにより、例えば、ステータス報告要求の中に含まれる報告に対する条件のビットマップにより、指定されるステータス情報タイプに関して条件付き報告要件を満たすUEに対応している測定結果のみを含むことができる。
【0116】
少なくとも1つの例示の実施形態によれば、上記で考察される装置と方法とは、要求するeNBから応答するeNBへと送信されている、より少ないリソース・ステータス・アップデート・メッセージと、応答するeNBから要求するeNBへと送信されている、より少ないリソース・ステータス・アップデート・メッセージとをもたらす可能性がある。それゆえに、CoMPを実施するワイヤレス通信ネットワークにおいて使用されるネットワーク・リソースの量が、低減される可能性がある。
【0117】
本発明の実施形態が、このように説明されているが、実施形態が多数のやり方で変化させられ得ることは、明らかであろう。そのような変形形態は、本発明からの逸脱と見なされるべきではなく、またすべてのそのような修正形態は、本発明の範囲内に含まれることを意図している。