(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
フィールド放射を生成するワイヤレス充電フィールドを介して、充電電力を受電器にワイヤレスで送電するための装置であって、前記受電器は、受電器アンテナを有し、車両の負荷に動作可能に接続され、前記装置は、
送電器アンテナを有する送電器と、
前記受電器に関連付けられる1つまたは複数の充電条件を決定するように構成されるセンサ回路と、
前記センサ回路に動作可能に結合され、
前記車両の1つまたは複数の特性の第1のインジケータを取得することと、
前記1つまたは複数の充電条件の第2のインジケータを決定することと、
前記ワイヤレス充電フィールドからの前記フィールド放射を放射しきい値レベル未満に維持するのに十分なレベルにおいて前記送電器アンテナをドライブするための電力レベルを決定することであって、前記電力レベルは前記第1のインジケータおよび第2のインジケータに基づいて決定される、決定することとを行うように構成されるコントローラと、
前記電力レベルに従って、前記受電器をワイヤレスで充電するために、前記送電器をドライブするように構成されるドライバ回路とを備える、装置。
前記コントローラはさらに、データベースにアクセスするように構成され、前記データベースは、複数のあらかじめ選択された車両のために、所定の充電条件下で行われる複数のシミュレーションを通して生成される最大規制順守電流レベルを含む、請求項1に記載の装置。
前記コントローラはさらに、複数のルックアップテーブルのデータベースにアクセスするように構成され、前記複数のルックアップテーブルはそれぞれ複数の値を含み、前記複数の値はそれぞれ前記第1のインジケータのための電流レベルに対応する、請求項3に記載の装置。
前記コントローラはさらに、複数のルックアップテーブルを含むデータベースにアクセスするように構成され、前記複数のルックアップテーブルはそれぞれ複数の値を含み、前記複数の値はそれぞれ前記受電器アンテナと前記送電器アンテナとの間の所定の相対的な位置合わせのための最大電流レベルに対応する、請求項5に記載の装置。
前記コントローラは、前記第2のインジケータに基づいて最大電流マトリックスの複数の値を補間することに基づいて前記電力レベルを決定する、請求項7に記載の装置。
前記フィールド放射は磁場放射を含み、前記送電器アンテナは、前記ワイヤレス充電フィールドを生成するように構成される1つまたは複数の巻線を有するコイルを備える、請求項1に記載の装置。
フィールド放射を生成するワイヤレス充電フィールドを介して、充電電力を受電器にワイヤレスで送電するための方法であって、前記受電器は、受電器アンテナを有し、車両の負荷に動作可能に接続され、前記方法は、
前記受電器に関連付けられる1つまたは複数の充電条件を決定するステップと、
前記車両の1つまたは複数の特性の第1のインジケータを取得するステップと、
前記1つまたは複数の充電条件の第2のインジケータを決定するステップと、
前記ワイヤレス充電フィールドからの前記フィールド放射を放射しきい値レベル未満に維持するのに十分なレベルにおいて送電器アンテナをドライブするための電力レベルを決定するステップであって、前記電力レベルは前記第1のインジケータおよび第2のインジケータに基づいて決定される、決定するステップと、
前記電力レベルに従って前記受電器をワイヤレスで充電するために、前記送電器アンテナを有する送電器をドライブするステップとを含む、方法。
データベースにアクセスするステップであって、前記データベースは、複数のあらかじめ選択された車両のために、所定の充電条件下で行われる複数のシミュレーションを通して生成される最大規制順守電流レベルを含む、アクセスするステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
前記車両の前記1つまたは複数の特性は、前記車両のタイプ、前記車両のサイズ、前記受電器のタイプ、および前記車両に結合されるバッテリのタイプのうちの1つまたは複数を含む、請求項11に記載の方法。
フィールド放射を生成するワイヤレス充電フィールドを介して、充電電力を受電器にワイヤレスで送電するための装置であって、前記受電器は、受電器アンテナを有し、車両の負荷に動作可能に接続され、前記装置は、
前記受電器に関連付けられる1つまたは複数の充電条件を決定するための第1の手段と、
前記車両の1つまたは複数の特性の第1のインジケータを取得するための手段と、
前記1つまたは複数の充電条件の第2のインジケータを決定するための第2の手段と、
前記ワイヤレス充電フィールドからの前記フィールド放射を放射しきい値レベル未満に維持するのに十分なレベルにおいて送電器アンテナをドライブするための電力レベルを決定するための第3の手段であって、前記電力レベルは前記第1のインジケータおよび第2のインジケータに基づいて決定される、第3の手段と、
前記電力レベルに従って前記送電器アンテナをドライブするための手段とを備える、装置。
前記車両の前記1つまたは複数の特性は、前記車両のタイプ、前記車両のサイズ、前記受電器のタイプ、および前記車両に結合されるバッテリのタイプのうちの1つまたは複数を含み、前記1つまたは複数の充電条件は、前記車両の周囲の温度および送電器の周囲のインフラストラクチャのうちの1つまたは複数を含む、請求項17に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、特定の実施態様の説明であることを意図しており、開示される技法を実践することができる唯一の実施態様を表すことは意図していない。本説明全体を通して使用されている「例示的」という用語は、「例、実例、または例証としての役割を果たす」ことを意味しており、必ずしも他の例示的な実施態様より好ましいか、または有利であると解釈すべきではない。詳細な説明は、開示する実施態様を完全に理解してもらうために具体的な細部を含む。場合によっては、いくつかのデバイスはブロック図の形で示される。
【0009】
ワイヤレス給電は、物理的な導電体を使用することなく、電場、磁場、電磁場などに関連付けられる任意の形態のエネルギーを送電器から受電器に給電することを指す場合がある(たとえば、電力は、自由空間を通って給電することができる)。給電を達成するために、ワイヤレスフィールド(たとえば、磁場または電磁場)の中に出力される電力を、「受電アンテナ」によって受電するか、取り込むか、または結合することができる。
【0010】
図1は、1つの例示的な実施態様によるワイヤレス給電システム100の機能ブロック図である。エネルギー伝達を実行するためのワイヤレスフィールド(たとえば、磁場または電磁場)105を生成するために、電源(図示せず)から送電器104に入力電力102を供給することができる。受電器108が、ワイヤレスフィールド105に結合することができ、出力電力110に結合されるデバイス(図示せず)による蓄積または消費のために出力電力110を生成することができる。送電器104と受電器108はいずれも、距離112だけ離間される。
【0011】
1つの例示的な実施態様では、送電器104および受電器108は、相互共振関係に従って構成される。受電器108の共振周波数と送電器104の共振周波数が実質的に同じであるか、または極めて接近しているとき、送電器104と受電器108との間の伝送損失は最小である。したがって、互いに極めて近い(たとえば、場合によっては数ミリメートル以内にある)大型アンテナコイルを必要とする場合がある純粋に誘導性の解決策とは対照的に、より長い距離にわたる、ワイヤレス給電を提供することができる。したがって、共振誘導結合技法は、効率の改善と、種々の距離にわたる、様々な誘導コイル構成による給電とを可能にする場合がある。
【0012】
受電器108は、受電器108が送電器104によって生成されたワイヤレスフィールド105内に位置しているときに受電することができる。ワイヤレスフィールド105は、送電器104によって出力されたエネルギーを受電器108によって取り込むことができる領域に対応する。ワイヤレスフィールド105は、以下にさらに説明するように、送電器104の「近距離場」に対応することができる。送電器104は、エネルギーを受電器108に送電するための送電アンテナまたは送電コイル114を含むことができる。受電器108は、送電器104から送電されたエネルギーを受電するか、または取り込むための受電アンテナまたはコイル118を含むことができる。近距離場は、送電コイル114から電力を最小限に放射する送電コイル114内の電流および電荷から生じる強い反応場が存在する領域に対応することができる。近距離場は、送電コイル114の約1波長(または、波長の数分の一)内に存在する領域に対応することができる。
【0013】
上記のように、効率的なエネルギー伝達は、電磁波のエネルギーの大部分を遠距離場に伝搬するのではなく、ワイヤレスフィールド105内のエネルギーの大部分を受電コイル118に結合することによって行うことができる。ワイヤレスフィールド105内に位置決めされるとき、送電コイル114と受電コイル118との間に、「結合モード」を発生させることができる。この結合が生じる場合がある、送電アンテナ114および受電アンテナ118周囲の領域は、本明細書において結合モード領域と呼ばれる。
【0014】
図2は、別の例示的な実施態様による、ワイヤレス給電システム200の機能ブロック図である。システム200は、送電器204と受電器208とを含む。送電器204は、発振器222、ドライバ回路224、ならびにフィルタおよび整合回路226を含むことができる送信回路206を含むことができる。発振器222は、周波数制御信号223に応答して調整することができる所望の周波数において信号を生成するように構成することができる。発振器222は、発振器信号をドライバ回路224に与えることができる。ドライバ回路224は、入力電圧信号(V
D)225に基づいて、送電アンテナ214を、たとえば送電アンテナ214の共振周波数においてドライブするように構成することができる。ドライバ回路224は、発振器222から方形波を受信し、正弦波を出力するように構成されたスイッチング増幅器であり得る。
【0015】
フィルタ/整合回路226は、高調波または他の不要な周波数をフィルタにより除去し、送電器204のインピーダンスを送電アンテナ214に整合させることができる。送電アンテナ214をドライブする結果として、送電アンテナ214は、たとえば、電気車両のバッテリ236を充電するのに十分なレベルにおいて電力をワイヤレスで出力するワイヤレスフィールド205を生成することができる。
【0016】
受電器208は、整合回路232と整流器回路234とを含むことができる受電回路210を含むことができる。整合回路232は、受電回路210のインピーダンスを受電アンテナ218に整合させることができる。整流器回路234は、
図2に示されるように、交流(AC)電力入力から直流(DC)電力出力を生成し、バッテリ236を充電することができる。受電器208および送電器204は、さらに、個別の通信チャネル219(たとえば、Bluetooth(登録商標)、Zigbee、セルラーなど)上で通信することができる。代替的には、受電器208および送電器204は、ワイヤレスフィールド205の特性を用いて帯域内シグナリングを介して通信することができる。
【0017】
受電器208は、送電器204によって送電され、受電器208によって受電される電力量がバッテリ236を充電するのに適しているか否かを判定するように構成することができる。
【0018】
図3は、例示的な実施態様による、送電アンテナまたは受電アンテナを含む、
図2の送電回路206または受電回路210の一部の概略図である。
図3に示されるように、送電回路または受電回路350は、アンテナ352を含むことができる。アンテナ352は、「ループ」アンテナ352と呼ばれるか、または「ループ」アンテナ352として構成される場合もある。また、アンテナ352は、本明細書において、「磁気」アンテナもしくは誘導コイルと呼ばれるか、または「磁気」アンテナもしくは誘導コイルとして構成される場合もある。「アンテナ」という用語は、一般に、別の「アンテナ」に結合するためのエネルギーをワイヤレスで出力するか、または受電することができる構成要素を指す。アンテナは、電力をワイヤレスで出力するか、または受電するように構成されるタイプのコイルと呼ばれる場合もある。本明細書において使用されるとき、アンテナ352は、電力をワイヤレスに出力し、かつ/または受電するように構成されるタイプの「給電構成要素」の一例である。
【0019】
アンテナ352は、空芯、またはフェライトコア(図示せず)などの物理的コアを含むことができる。空芯ループアンテナは、コアの近くに配置された外部の物理デバイスに対して耐性が高い場合がある。さらに、空芯ループアンテナ352によれば、コアエリア内に他の構成要素を配置できるようになる。さらに、空芯ループによれば、送電アンテナ214(
図2)の結合モード領域がより強力である可能性がある送電アンテナ214(
図2)の平面内に、受電アンテナ218(
図2)をより容易に配置できるようになる場合がある。
【0020】
上述のように、送電器104/204と受電器108/208との間のエネルギーの効率的な伝達は、送電器104/204と受電器108/208との間で整合した共振または概ね整合した共振が生じている間に生じる場合がある。しかしながら、送電器104/204と受電器108/208との間の共振が整合しないときであっても、効率に影響が及ぶ場合があるものの、エネルギーを伝達することができる。たとえば、共振が整合しないと効率が低くなる場合がある。エネルギーの伝達は、送電コイル114/214から自由空間にエネルギーを伝搬させる代わりに、送電コイル114/214のワイヤレスフィールド105/205から、ワイヤレスフィールド105/205の近傍に存在する受電コイル118/218にエネルギーを結合することによって行われる。
【0021】
ループアンテナまたは磁気アンテナの共振周波数は、インダクタンスおよびキャパシタンスに基づく。インダクタンスは単にアンテナ352によって生成されたインダクタンスとすることができるのに対して、キャパシタンスは、所望の共振周波数にある共振構造を作り出すために、アンテナのインダクタンスに加えられる場合がある。非限定的な例として、共振周波数において信号358を選択する共振回路を作り出すために、送電回路または受電回路350にキャパシタ354およびキャパシタ356が加えることができる。したがって、より大きい直径のアンテナでは、共振を持続させるのに必要とされるキャパシタンスのサイズは、ループの直径またはインダクタンスが大きくなるにつれて小さくなる場合がある。
【0022】
さらに、アンテナの直径が大きくなるにつれて、近距離場の効率的なエネルギー伝達面積が増加する場合がある。他の構成要素を使用して形成される他の共振回路も可能である。別の非制限の例として、キャパシタは、回路350の2つの端子間に並列に配置することも可能である。送電アンテナに対して、アンテナ352の共振周波数に実質的に対応する周波数を有する信号358をアンテナ352への入力とすることができる。
【0023】
図1および
図2を参照すると、送電器104/204は、送電コイル114/214の共振周波数に対応する周波数を有する時変磁場(または電磁場)を出力することができる。受電器108/208がワイヤレスフィールド105/205内にあるとき、時変磁場(または電磁場)は、受電コイル118/218内に電流を誘導することができる。上記のように、受電コイル118/218が送電コイル114/214の周波数において共振するように構成される場合には、エネルギーを効率的に伝達することができる。受電コイル118/218内に誘導されたAC信号は、負荷を充電するかまたは負荷に電力を供給するために供給することができるDC信号を生成するために上記のように整流することができる。
【0024】
図4A、
図4B、
図4C、
図4D、および
図4Eは、例示的な実施態様による電気車両とワイヤレス給電システムとの間の位置合わせ動作の図である。
図4Aは、受電アンテナまたはコイル418および通信アンテナ427に電気的に接続されるワイヤレス給電および通信受電器408を含む電気車両401を示す。
図4Aは、送電アンテナまたはコイル414および通信アンテナ437に電気的に接続されるワイヤレス給電および通信送電器404も示す。通信アンテナ427は、受電コイル418とは異なる場合がある。通信アンテナ437は、送電コイル414とは異なる場合がある。通信アンテナ427および437は、車両401が接近するにつれてそれぞれ受電器408と送電器404との間の通信を容易にするように構成することができる。
図4Bは、車両401に搭載された受電器408が送電器404との通信を確立することを示す。
図4Cでは、車両401が送電コイル414に向かって移動するときに、位置合わせ手順を開始することができる。通信リンクは、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、またはその組合せを車両401の運転者に与える。運転者はこのフィードバックを使用して、車両401がワイヤレス給電のために適切に位置決めされた時点を判断することができる。
図4Dでは、車両401に取り付けられた受電コイル418が送電コイル414と実質的に位置合わせされるように車両401を位置決めすることによって、車両401が位置合わせを終了するように、位置合わせ手順が継続する。最後に、
図4Eは、受電コイル418が送電器404の送電コイル414と実質的に位置合わせされるように位置決めされた車両401を示す。
【0025】
図5は、例示的な実施態様による、送電器コイルの上方に位置合わせされる車両の図である。ワイヤレス給電システム500は、車両401が送電器404の近くに駐車されている間に、車両401を充電できるようにする。車両401を送電コイル414の上方に駐車するための空間が示されている。送電コイル414は、ベースパッド415内に配置される場合がある。いくつかの実施態様では、送電器404は電力バックボーン502に接続される場合がある。送電器404は、電気的接続503を介して、ベースパッド415内に位置する送電コイル414に交流(AC)を供給するように構成することができる。上記の
図4に関連して説明されたように、車両401は、受電器408にそれぞれ接続される、バッテリ536と、受電コイル418と、アンテナ427とを含むことができる。
【0026】
いくつかの実施態様では、受電コイル418は、送電コイル414によって生成されるワイヤレスフィールド(たとえば、磁場または電磁場)内に位置するときに受電することができる。ワイヤレスフィールドは、送電コイル414によって出力されたエネルギーを受電コイル418によって取り込むことができる領域に対応する。場合によっては、ワイヤレスフィールドは、送電コイル414の「近距離場」に対応することができる。
【0027】
送電アンテナまたはコイル414は、放射規制に適合するために、車両401のタイプおよび充電条件を与えられた場合に相応しいワイヤレス電力レベルを供給することが望ましい。電力レベル決定が、以下に
図6〜
図8に関連してさらに説明される。
【0028】
図6は、適応的充電順守制御を有するワイヤレス給電システム600の機能ブロック図である。システム600は、送電回路606を備える送電器604と、受電回路610を備える受電器608とを含む。送電器604は、コントローラ回路629に電気的に結合されるセンサ回路627および通信回路628を含むことができる。送電回路606は、発振器622とドライバ回路624とフィルタおよび整合回路626とを含むことができる。発振器622は、周波数制御信号623に応答して調整することができる所望の周波数において信号を生成するように構成することができる。発振器622は、発振器信号をドライバ回路624に与えることができる。ドライバ回路624は、発振器信号および入力電圧信号(V
D)625に基づいて、送電アンテナ614を、たとえば送電アンテナ614の共振周波数においてドライブするように構成することができる。非制限的な一例では、ドライバ回路624は、発振器622から方形波を受信し、正弦波を出力するように構成されるスイッチング増幅器とすることができる。
【0029】
フィルタおよび整合回路626は、高調波または他の不要な周波数をフィルタにより除去し、送電器604のインピーダンスを送電アンテナ614に整合させることができる。送電アンテナ614をドライブする結果として、送電アンテナ614は、たとえば、電気車両のバッテリ636を充電するのに十分なレベルにおいて電力をワイヤレスで出力するワイヤレスフィールド605を生成することができる。別段に記載されていない限り、送電回路606内の各構成要素は、
図2に関連して先に説明されたような送電回路206内のそれぞれの構成要素と実質的に同じ機能を有することができる。
【0030】
送電器604は、コントローラ回路629に電気的に接続されるセンサ回路627をさらに含むことができる。センサ回路627は、種々の充電条件を測定するように構成することができる。そのような充電条件は、たとえば、もしあるなら、送電器アンテナ614と受電器アンテナ618との間の位置合わせ不良の程度、温度および圧力のような環境変動、近隣の充電システムのような周囲のインフラストラクチャの存否を含むことができる。センサ回路627は、たとえば、送電器アンテナ614と受電器アンテナ618との間の位置合わせ不良の程度を判断する近接センサを含むことができる。他の実施態様では、センサ回路627は、磁場に基づいて位置合わせ不良を検出するように構成される1つまたは複数のセンスコイルを含むことができる。センサ回路627が充電条件情報を取得すると、センサ回路は、その情報をコントローラ回路629に通信することができる。別の実施態様では、センサ回路627と実質的に同様の機能を果たすセンサ回路(図示せず)が、受電器608または受電器608が取り付けられる車両401(
図5)内に存在することができる。
【0031】
送電器604は、コントローラ回路629に電気的に接続される通信回路628をさらに含むことができる。通信回路628は、通信リンク619を介して受電器608内の通信回路639と通信するように構成することができる。通信リンク619を通して、たとえば、通信回路628は、受電器608が関連付けられる車両に特有の情報を取得することができる。通信回路628は、通信リンク620を介してデータベース630とさらにと通信するように構成することができる。通信回路628は、通信リンク619を通して取得する場合がある車両特有情報に基づいて、車両に特有の充電プロファイルを得るためにデータベース630にアクセスすることができる。データベース630は、放射規制に応じて異なるタイプの車両のための充電プロファイルのルックアップテーブルを含むことができる。
図8A、
図8Bおよび
図10に関連して詳細に説明されるように、データベース630は、型式、年式、サイズ、形状、高さ、受電器の場所およびバッテリのタイプを含む、種々の車両特有パラメータのための最大規制順守電力レベルを決定するための所定のモデルに基づくことができる。一実施態様では、データベース630のすべてまたは一部が送電器604内に存在することができる。別の実施態様では、データベース630は、通信回路628によってリモートアクセスすることができる。
【0032】
コントローラ回路629は、センサ回路627および通信回路628から上記の情報を受信することができ、それに応じて、送電回路606の動作を制御することができる。コントローラ回路629は、最大規制順守電力レベルが送電器606から受電器608に給電されるように、制御信号623、入力電圧信号625またはその両方を制御するように構成することができる。
【0033】
受電器608は、受電アンテナ618および受電回路610を含むことができる。受電回路610は、整合回路632および整流器回路634を含むことができる。受電アンテナ618は整合回路632に電気的に接続することができる。整合回路632は整流器回路634に電気的に接続することができる。整流器回路634は、DC電流をバッテリ636に供給することができる。別段に記載されていない限り、受電回路610内の各構成要素は、
図2に関連して先に説明されたような受電回路210内のそれぞれの構成要素と実質的に同じ機能を有することができる。
【0034】
受電器608は、通信回路639に電気的に接続されるコントローラ回路638をさらに含むことができる。コントローラ回路638は、受電回路610の動作を制御するように構成できる。通信回路639は、通信リンク619を介して送電器604内の通信回路628と通信するように構成することができる。
【0035】
電力を送電器604から受電器608に供給するために、ワイヤレスフィールド(たとえば、磁場または電磁場)605を通して送電アンテナ614から受電アンテナ618にエネルギーを伝送することができる。送電アンテナ614および送電回路606は、判定の共振周波数を有する共振回路を形成する。受電アンテナ618と受電回路610は、特定の共振周波数を有する別の共振回路を形成する。同じ共振周波数を有する2つの結合された共振システム間では電磁損失が最低限に抑えられるので、受電アンテナ618に関連する共振周波数は送電アンテナ614に関連する共振周波数と実質的に同じであることが望ましい。
【0036】
送電アンテナ614および受電アンテナ618からの所与のレベルの給電において、充電される車両からの磁場放射は、車両のタイプおよび車両の現在の充電条件に応じて異なる場合がある。所与の車両および充電条件のための規制順守電力レベルの決定が、
図7A〜
図10との関連で以下にさらに説明される。
【0037】
図7Aは、一実施態様による車両位置合わせ測定の例示的な図である。その図は、受電器パッド704が送電器パッド702と完全に位置合わせされる場合の平面図を示す。送電器パッド702は、
図5のベースパッド415の送電器コイル414に実質的に類似であり、受電器パッド704は、
図5の車両401に取り付けられる受電器コイル418に実質的に類似である。充電されることになる車両は上方に向かって進行し、その底部に送電器パッド702を組み込む充電ステーションに入る。例示される実施態様では、送電器パッド702および受電器パッド704それぞれの位置合わせの例示的な点が中心にある。それゆえ、車両が上方に向かって進行し、送電器パッド702および受電器パッド704の中心点が重なるとき、送電器パッド702および受電器パッド704が位置合わせされる。
【0038】
図7Bは、一実施態様による車両位置合わせ不良測定の例示的な図である。例示的な図は、受電器パッド704が送電器パッド702に対して位置合わせされていない場合の平面図である。
図7Aの図と同様に、充電されることになる車両が上方に向かって進行し、充電ステーションに入るが、送電器パッド702および受電器パッド704の位置合わせの中心点が完全には重ならない。たとえば、コントローラ回路629(
図6)は、デカルト座標において送電器パッド702および受電器パッド704の中心点間の差を判定することによって、縦方向および横方向の位置合わせ不良値を計算することができる。縦方向および横方向の位置合わせ不良値は、
図7Cとの関連において論じられる垂直間隙値と組み合わせて、送電器パッド702および受電器パッド704にそれぞれ埋め込まれた
図5の送電器コイル414と受電器コイル418との間の位置合わせ不良の程度を表すことができる。
【0039】
図7Cは、一実施態様による車両位置合わせ不良の別の例示的な図である。その例示的な図は、
図7Bに示されるように、受電器パッド704が送電器パッド702に対して位置合わせされていない場合の平面図である。縦方向および横方向の位置合わせ不良値に加えて、送電器パッド702と受電器パッド704との間の垂直距離を判定することによって垂直間隙値を計算することができる。この実施態様によれば、位置合わせ不良パラメータは、縦方向、横方向および垂直間隙を表す3次元デカルト座標(x, y, z)において表すことができる。別の実施態様では、位置合わせ不良パラメータは、送電器パッド702および受電器パッド704の中心座標以外の点に対して計算することができる。別の実施態様では、車両位置合わせ不良は、角度または径方向距離のような変数を含む、非デカルト座標において表すことができる。別の実施態様では、車両位置合わせ不良は、ロール、ヨーおよびピッチを含む回転パラメータのような、並進位置合わせ不良以外の変数において表すこともできる。
【0040】
図8Aは、一実施態様による、電流レベルルックアップテーブルの例示的な図である。その図は、1つまたは複数の記憶された値レイヤ802と、記憶された値804とを含む、3次元ルックアップテーブルを示す。また、例示される実施態様は、図示される垂直間隙記憶値レイヤ802間に複数の記憶された値レイヤ(図示せず)を含むこともできる。この実施態様では、縦方向位置合わせ不良はx軸上にあり、横方向位置合わせ不良はy軸上にあり、垂直間隙はz軸上にあり、この実施態様では、1つの記憶された値レイヤ802は、1つの所与のz値、すなわち、垂直間隙のための1つまたは複数の記憶された値804を含む。一実施態様では、x軸上の縦方向位置合わせ不良は、位置合わせ不良の方向によって正または負とすることができ、y軸上の横方向位置合わせ不良も、位置合わせ不良の方向によって正または負とすることができる。z軸上の垂直間隙は、0から
図7Cの送電器パッド702と
図7Cの受電器パッド704との間の垂直距離に応じた正の数までの範囲に及ぶことができる。別の実施態様では、ルックアップテーブルは、所与の並進パラメータ、または非デカルト座標内の非並進パラメータのための記憶された値804を含むことができる。
【0041】
一実施態様では、(x, y, z)の離散した座標のための記憶された値804は、(x, y, z)における所与の位置合わせ不良のための放射規制に従って許される最大電流レベル値を表すことができる。後に説明されるように、所与の位置合わせ不良(x, y, z)のための電流レベル値は、車両タイプまたは他の車両パラメータによって決まる場合がある。別の言い方をすると、種々の位置合わせの場合の電流値のための異なるルックアップテーブルが、異なる車両タイプ/特性ごとに与えられる。別の実施態様では、所与の(x, y, z)のための記憶された値804は、放射規制に従って許される最大電力レベル値を表すことができる。さらに別の実施態様では、記憶された値804は、
図7の送電器パッド702の電力レベルおよび/または電力レベルを制御する、
図6のコントローラ回路629のための入力パラメータを表すことができる。たとえば、車両401(
図5)は、(2, 1, MAX)の位置合わせ不良パラメータで、
図7Bとの関連において説明されたように充電ステーションに駐車される場合があり、そのパラメータは、2の縦方向位置合わせ不良、1の横方向位置合わせ不良、最大の垂直間隙を表す。
図8Aに示される例示的なルックアップテーブルによれば、最大規制順守電流レベル係数は5とすることができる。本明細書における開示は、電流レベルを使用する実施態様を説明する場合があるが、本明細書において説明される原理によれば、電流レベルに加えて、またはその代わりに、電圧または電力の指標のような他の電気的特性を使用することもできる。
【0042】
図8Bは、一実施態様による電流レベルルックアップテーブルの別の例示的な図である。
図8Bは、(x, y, z)の種々の位置合わせ不良パラメータのための最大電流レベル値をグレースケールにおいて表しており、
図8Aの記憶された値804が高いほど、
図8Aの記憶された値804の低い値と比べて、濃い色合いで表される。
【0043】
最大電流レベル値は、シミュレーションを通して、または被制御環境における測定を通して、または両方の組合せを通して決定することができる。ルックアップテーブルのための最大電流レベル値は、充電ステーションに駐車された車両の周囲の被測定磁場値から生成することができる。さらに、測定プロセス中に、周囲温度の変化のような、種々の充電条件を生成することができる。たとえば、車両は特定の位置合わせ不良で位置決めされる可能性がある。その後、徐々に増加する電流レベルを送電器パッド702(
図7)に加えることができ、電流レベルごとの車の周囲の磁場放射を測定することができる。磁場放射が、適用可能な規制下で最大許容レベルに達すると、たとえば、(x, y, z)における所与の位置合わせ不良の場合の記憶された値804(
図8A)として、所与の位置合わせ不良の場合の最大電流レベルを記憶することができる。別の例では、送電器パッド702(
図7)の電流レベルの代わりに、特定の位置合わせ不良パラメータおよび温度のための最大電力レベルを決定することができ、記憶することができる。別の例では、所与の位置合わせされていない位置における車両の周囲の測定された磁場から、電流レベルおよび/または電力レベルを解析的に導出することができる。
【0044】
測定プロセスの一部またはすべてが、コンピュータシミュレーションおよび他の解析ツールを含むこともできる。シミュレーションおよび測定プロセスを通して、不規則であるか、非線形であるか、容易に明らかにならないか、または導出することができない現象を、結果として生成されるデータベースに反映させることができる。たとえば、
図8Aおよび
図8Bは、送電器パッド702(
図7C)と受電器パッド704(
図7C)との間の垂直距離が増加するほど最大許容電流レベルが大きい、たとえば、(0, 0, MAX)における記憶された値804(
図8A)が(0, 0, 0)における記憶された値804(
図8A)より大きいことを示す。これらの図は、同じ周囲条件下の同じ位置における車両に対する同じ電流レベルの放射が、送電器パッド702(
図7C)と受電器パッド704(
図7C)との間の垂直方向z距離が小さくなるほど、いかに大きくなる場合があるかを例示する。
【0045】
決定されると、所与の範囲の離散位置合わせ不良パラメータおよび車両タイプのために、最大電流レベル値を、たとえば、
図6のデータベース630に記憶することができる。別の実施態様では、所与の範囲の位置合わせ不良パラメータおよび車両タイプのために、最大電力レベル値を記憶することができる。許容電流または電力レベルの最大値に影響を及ぼす充電条件に応じて、その範囲の離散位置合わせ不良パラメータのために2つ以上のルックアップテーブルを生成し、記憶することができる。たとえば、最大電力レベルは、充電ステーションの周囲温度によって決まる場合があり、異なる温度のために2つ以上のルックアップテーブルを生成し、記憶することができる。上記の例示的な測定プロセスは、異なる温度、1つまたは複数の近隣充電ステーション、または最大許容電流または電力レベルに影響を及ぼす場合がある任意の他の条件のような、異なる周囲条件ごとに繰り返すことができる。異なる条件下での測定プロセスから生成されるルックアップテーブルも、
図6のデータベース630のようなデータベースに記憶することができる。
【0046】
図9は、異なる充電条件における異なるタイプの車両の例示的な図である。
図9は、車両2のための第1の駐車場902(左側に示される)および車両Yのための第2の駐車場904(右側に示される)を示す。車両2および車両Yは
図4の車両401と実質的に類似である。第1の駐車場902は第2の駐車場904と並置されており、各駐車場は、
図7A〜
図7Cの送電器パッド702に実質的に類似の送電器パッド(図示せず)を含む、
図6の送電器604(図示せず)を備える充電システムを組み込むことができるか、またはその一部とすることができる。車両2および車両Yはそれぞれ、
図7A〜
図7Cの受電器パッド704に実質的に類似の受電器パッド(図示せず)を含むことができる。
【0047】
図9に示されるように、車両2の方が大きく、異なる外形を有する場合があるという点で、車両2は、車両Yとは異なるタイプからなる。さらに、車両2および車両Yの充電条件は異なる。車両2は、第1の駐車場902で位置合わせされ、その右側に第2の駐車場904の近隣充電システムを有する。一方、車両Yは第2の駐車場904に対して位置合わせ不良にあり、その左側に第1の駐車場902の近隣充電システムを有する。たとえば、1つまたは複数の別の近隣充電システム(図示せず)が他方よりも一方の車両に近いなどの、充電条件にさらなる違いがある場合もある。
【0048】
たとえば、車両2が第1の駐車場902に駐車されると、第1の駐車場902の充電ステーションのセンサ回路627(
図6)が、
図8A〜
図8Bを参照しながら先に説明されたこれらの種々の充電条件に関して測定を行うことができる。同様に、車両Yが第2の駐車場904に駐車されると、第2の駐車場904の充電ステーションのセンサ回路627(
図6)が同様の測定を行うことができる。位置合わせ不良測定値が大きすぎて、たとえば、
図8A〜
図8Bにおいて表されるような記憶された位置合わせ不良パラメータ内に入らない場合には、車両401(
図4)を駐車し直すことを忠告するために、充電ステーションは、その通信回路628(
図6)を通して、車両401(
図5)と通信することができる。車両401(
図5)が幾分位置合わせ不良であるが、その駐車場がそれでも、
図9の第2の駐車場904における車両Yのように、記憶されたデータ範囲内に存在する場合には、第2の駐車場904の充電システムは、位置合わせ不良、充電条件および適用可能な規制を考慮して、その適応的充電プロセスを開始することができる。適応的充電プロセスが、
図10を参照しながら以下にさらに論じられる。
【0049】
図10は、適応的充電順守制御のための方法の流れ図を示す。
図10に示される方法は、
図5のベースパッド415および送電器404を含む充電システムのコントローラ回路629に実質的に類似のコントローラ内の1つまたは複数のデバイスを介して実施することができる。
図10に示される方法は、
図6のデータベース630に実質的に類似のローカルまたはリモートデータベースとともに実行することができる。一実施態様では、車両401(
図5)が充電システムに接近すると、受電器408(
図5)、車両パッドに関する情報、ならびにサイズおよびタイプのような車両パラメータを取得するために、コントローラは、たとえば、通信チャネル619(
図6)を通して車両401(
図5)との通信を開始することができる。別の実施態様では、車両401(
図5)を、ワイヤレス充電が有効である領域内に駐車できるか、または駐車し直すことができるように、コントローラはさらに、方向に関する情報を車両運転者に通信することができる。車両401(
図5)が、第1の駐車場902および第2の駐車場904のような駐車場において、有効なワイヤレス充電領域内に駐車されると、充電プロセスを開始することができ、コントローラはブロック1002に進む。
【0050】
ブロック1002において、コントローラは、取得された車両パッドおよび車両パラメータ情報と、ベースパッド情報とに基づいて、複合最大許容電流または電力モデルを評価する。複合モデルは、
図8A〜
図8Bを参照しながら論じられたルックアップテーブルと同様に表すことができ、所与の充電条件のための近似モデルを与えるために、環境変数および位置合わせ不良に関する処理パラメータまたはアルゴリズムを含むこともできる。処理パラメータまたはアルゴリズムは、記憶された値804(
図8A)のような記憶されたデータの補間または重ね合わせのタイプを含むことができる。コントローラは、現在の充電条件に最も近い1つまたは複数のデータセットを選択することができる。複合モデルが評価され、1つまたは複数の関連するデータベースが選択されると、コントローラはブロック1004に進む。
【0051】
ブロック1004において、コントローラは、たとえば、
図6のセンサ回路627を通して自らが受信した充電条件に基づいて、複合モデルを処理する。そのような充電条件入力は、位置合わせ不良パラメータ、温度のような環境変数、および近隣充電システムのような充電インフラストラクチャパラメータを含む場合がある。充電条件入力に基づいて、駐車された車両の特定の充電条件の場合に一時的に外挿されたモデルを生成するために、たとえば、補間または重ね合わせを通して、複合モデルをさらに処理することができる。複合モデルが処理されると、コントローラはブロック1006に進む。
【0052】
ブロック1006において、コントローラは、ブロック1004からの複合、および/または処理済みモデルに従って、放射規制に適合する最大許容電流レベルを決定する。たとえば、(x, y, z)において表される特定の位置合わせ不良パラメータのための最大電流レベル値が、
図8Aの図に実質的に類似のルックアップテーブルに記憶されない場合には、その位置合わせ不良パラメータのための最大電流レベルは、所与の(x, y, z)座標を取り囲む複数の記憶された値804(
図8A)の補間を通して計算することができる。同様に、特定の温度のための最大電力レベルがデータベース630(
図6)に記憶されない場合には、その温度のための最大電力レベルを、異なる温度値のために記憶された電力レベル値から補間することができる。別の例では、最大電流レベルは、近隣充電システムのような周囲のインフラストラクチャの影響を反映させるために、
図8Aに示されるモデルに実質的に類似の2つ以上のルックアップテーブルモデルの重ね合わせを通して決定することができる。最大許容電流レベルが決定されると、コントローラは、電流を加えることができ、車両401(
図5)を充電し始めることができる。
【0053】
図11は、別の実施態様による、適応的充電順守制御のための方法の流れ図である。ブロック1102において、受電器に関連付けられる1つまたは複数の充電条件が決定される。ブロック1104において、車両の1つまたは複数の特性の第1のインジケータが取得される。ブロック1106において、1つまたは複数の充電条件の第2のインジケータが決定される。ブロック1108において、ワイヤレス充電フィールドからのフィールド放射を放射しきい値レベル未満に維持するのに十分なレベルにおいて送電器アンテナをドライブするための電力レベルが決定される。電力レベルは、第1のインジケータおよび第2のインジケータに基づいて決定される。ブロック1110において、最大規制順守電流レベルを含むデータベースがアクセスされる。ブロック1112において、電力レベルに従って受電器をワイヤレスで充電するために、送電器がドライブされる。
【0054】
したがって、本明細書において説明される実施態様によれば、ワイヤレス給電システムが、充電中の条件に基づいて変化する動的充電値に基づいて、フィールド放射を放射しきい値未満に維持するのに十分な最大電力限界を決定する。最大電力限界は、動的充電値と、上記のように車両の特性に基づく1つまたは複数の記憶された放射限界データとから導出される。
【0055】
本明細書において説明される実施態様によれば、受電器に関連付けられる1つまたは複数の充電条件を決定するための手段と、車両の1つまたは複数の特性の第1のインジケータを取得するための手段と、1つまたは複数の充電条件の第2のインジケータを決定するための手段と、ワイヤレス充電フィールドからのフィールド放射を放射しきい値レベル未満に維持するのに十分なレベルにおいて送電器アンテナをドライブするための電力レベルを決定するための手段であって、電力レベルは第1のインジケータおよび第2のインジケータに基づいて決定される、決定するための手段とが、センサ回路に動作可能に結合されるコントローラを構成することができる。また、本明細書において説明される実施態様によれば、送電するための手段はコイルを含むことができる。
【0056】
上記の方法の種々の動作は、種々のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素、回路、および/またはモジュールなどの、動作を実行することのできる任意の適切な手段によって実行することができる。一般に、それらの動作を実行することができる対応する機能的手段によって、図に示した任意の動作を実行することができる。
【0057】
情報および信号は、種々の異なる技術および技法のいずれかを使用して表すことができる。たとえば、上記の説明全体にわたって参照される場合があるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0058】
本明細書において開示される実施態様との関連で説明される種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実現することができる。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、種々の例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、これまでその機能に関して包括的に説明されてきた。そのような機能がハードウェアとして実現されるか、ソフトウェアとして実現されるかは、特定の用途およびシステム全体に課せられる設計制約によって決まる。説明された機能は、具体的な適用例ごとに様々な方法において実現することができるが、そのような実施態様の決定は、実施態様の範囲からの逸脱を生じさせると解釈されるべきではない。
【0059】
本明細書において開示される実施態様との関連で説明される種々の例示的なブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、または、本明細書において説明される機能を実行するように設計されるそれらの任意の組合せを用いて、実現または実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替形態では、プロセッサは、任意の従来型プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンとすることができる。また、プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せとして実現することも可能であり、たとえばDSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実現することができる。
【0060】
本明細書において開示される実施態様との関連で説明された方法またはアルゴリズムのステップおよび機能は、ハードウェアにおいて直接、またはプロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはその2つの組合せにおいて具現することができる。ソフトウェアにおいて実現される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、有形の非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶することができるか、またはそのようなコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD ROM、または当技術分野において既知の任意の形の記憶媒体内に存在する場合がある。記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、かつ記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替形態では、記憶媒体はプロセッサと一体に構成することができる。本明細書において使用されるとき、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、一方、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在することができる。ASICは、ユーザ端末内に存在することができる。代替形態では、プロセッサおよび記憶媒体は、個別構成要素としてユーザ端末内に存在することができる。
【0061】
本開示を要約する目的で、いくつかの態様、利点、および新規の特徴が本明細書において説明されてきた。任意の特定の実施態様によって、そのような利点の必ずしもすべてを達成できるとは限らないことを理解されたい。したがって、開示される技法は、本明細書において教示された1つの利点または一群の利点を、本明細書において教示または示唆される場合がある他の利点を必ずしも達成することなく、達成または最適化するように具現または実行することができる。
【0062】
上記の実施態様の種々の変更形態が容易に明らかになり、本明細書において規定される一般原理は、本発明の趣旨または範囲を逸脱することなく他の実施態様に適用することができる。したがって、本発明は、本明細書において示される実施態様に限定されることを意図するものではなく、本明細書において開示される原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。