(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6227815
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】タウリンを製造するための循環プロセス
(51)【国際特許分類】
C07C 303/22 20060101AFI20171030BHJP
C07C 309/14 20060101ALI20171030BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20171030BHJP
【FI】
C07C303/22
C07C309/14
!C07B61/00 300
【請求項の数】6
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-33760(P2017-33760)
(22)【出願日】2017年2月24日
【審査請求日】2017年4月19日
(31)【優先権主張番号】15/238,621
(32)【優先日】2016年8月16日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516348647
【氏名又は名称】ビタワークス アイピー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】フー ソンショウ
【審査官】
村守 宏文
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2015/0299113(US,A1)
【文献】
米国特許第09061976(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 303/00−309/89
CAplus/REGISTRY(STN)
CASREACT(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルカリイセチオン酸塩からタウリンを製造するための循環法であって、
(a)1つの触媒または2以上の触媒の組合せを、アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の混合物のアンモニア溶液に添加し、前記溶液をアンモノリシス反応に供してアルカリタウリン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の混合物を得る工程と、
(b)過剰なアンモニアを除去し、イセチオン酸で中和して、アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の溶液中のタウリンの結晶性懸濁液を得る工程と、
(c)固液分離によってタウリンを分離する工程と、
(d)さらなるアンモノリシスのために(c)の母液を工程(a)に戻す工程とを含む
方法。
【請求項2】
前記アンモノリシス反応のための1つの触媒または2以上の触媒の組合せが、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、またはカルボン酸塩のアルカリ塩から選択される
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
タウリンの製造収率が85%よりも大きい
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
タウリンの製造収率が90%よりも大きい
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
タウリンの製造収率が95%よりも大きい
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アルカリイセチオン酸塩は、イセチオン酸リチウム、イセチオン酸ナトリウム、またはイセチオン酸カリウムであり、
前記アルカリタウリン酸塩は、タウリン酸リチウム、タウリン酸ナトリウム、またはタウリン酸カリウムであり、
前記アルカリジタウリン酸塩、ジタウリン酸リチウム、ジタウリン酸ナトリウム、またはジタウリン酸カリウムであり、
前記アルカリトリタウリン酸塩は、トリタウリン酸リチウム、トリタウリン酸ナトリウム、またはトリタウリン酸カリウムである、
請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリジタウリン酸塩とアルカリトリタウリン酸塩の混合物の存在下でのアルカリイセチオン酸塩のアルカリタウリン酸塩へのアンモノリシス反応と、それに続いてイセチオン酸による中和を実行することによる、タウリンをアルカリイセチオン酸塩から高い全収率(すなわち90%超からほぼ定量的収率まで)で製造するための循環プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
タウリンは、2−アミノエタンスルホン酸とも呼ぶことができ、多くの動物の組織に見出されるアミノスルホン酸の1種である。タウリンは、有益な薬理効果、例えば解毒作用、疲労回復、および滋養強壮効果などのある非常に有用な化合物である。結果として、タウリンは、ヒトおよび動物の栄養補給の主成分として応用範囲が広い。
【0003】
タウリンは、現在、毎年50,000トンを超える量で、エチレンオキシドかまたはモノエタノールアミンのいずれかから製造されている。現在のところ、大部分のタウリンは、エチレンオキシドから、3段階法:(1)エチレンオキシドと亜硫酸水素ナトリウムとの付加反応によってイセチオン酸ナトリウムを得る段階;(2)イセチオン酸ナトリウムのアンモノリシスによってタウリン酸ナトリウムを得る段階;(3)酸、すなわち塩酸および、好ましくは硫酸によって中和して、タウリンおよび無機塩を生成する段階に従って製造される。
【0004】
エチレンオキシド法は商業生産において確立されていて広く行われているが、全収率はあまり高くなく、80%未満である。さらに、この方法は大量の廃液流を生成し、これはますます処理が難しくなっている。
【0005】
エチレンオキシド法の第1段階である、エチレンオキシドと亜硫酸水素ナトリウムの付加反応は、米国特許第2,820,818号に開示されるように記載条件下でイセチオン酸ナトリウムを高収率で、実際には定量的収率で生じることが公知である。
【0006】
そのため、タウリンをエチレンオキシドから製造する際に起こる問題は、イセチオン酸ナトリウムのアンモノリシス、および硫酸ナトリウムからのタウリンの分離から生じる。
【0007】
米国特許第1,932,907号は、イセチオン酸ナトリウムが、1:6.8のモル比で240〜250℃で2時間のアンモノリシス反応を受けた場合に、タウリン酸ナトリウムが80%の収率で得られることを開示する。米国特許第1,999,614号は、アンモノリシス反応における触媒、すなわち硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、および炭酸ナトリウムの使用を記載する。タウリン酸ナトリウムとジタウリン酸ナトリウムの混合物は、97%ほどの収率で得られる。しかし、混合物中のタウリン酸ナトリウムとジタウリン酸ナトリウムの割合は指定されていない。
【0008】
旧東独国特許第219023号は、イセチオン酸ナトリウムのアンモノリシス反応の生成物分布の詳細な結果を記載する。イセチオン酸ナトリウムが、触媒として硫酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムの存在下で、25%アンモニア水と1:9のモル比で約280℃で45分間のアンモノリシス反応を受けると、反応生成物は71%のタウリン酸ナトリウムと29%のジ−およびトリ−タウリン酸ナトリウムを含む。
【0009】
国際公開第01/77071号は、タウリン酸ナトリウムの水溶液を反応媒質の存在下で210℃の温度に加熱することによる、ジタウリンの調製のための方法に関する。タウリン酸ナトリウムとジタウリン酸ナトリウムの混合物が得られる。
【0010】
そのため、前に述べたことから、イセチオン酸ナトリウムのアンモノリシスは、決まってタウリン酸ナトリウム、ジタウリン酸ナトリウム、およびトリタウリン酸ナトリウムの混合物を生じると結論付けられる。タウリン酸ナトリウムの収率の百分率は、これまで80%を超えることはなかった。
【0011】
タウリン酸ナトリウムからタウリンを得るために、米国特許第2,693,488号は、水素形態の強酸イオン交換樹脂、およびその後に塩基形態の陰イオン交換樹脂を含むイオン交換樹脂を使用する方法を開示する。この方法は複雑であり、各製造サイクルでイオン交換樹脂を再生させるために大量の酸と塩基の使用を必要とする。
【0012】
一方、中国特許第101508657号、同第101508658号、同第101508659号、および同第101486669号は、硫酸を使用してタウリン酸ナトリウムを中和して、タウリンおよび硫酸ナトリウムの溶液を得る方法を記載する。粗タウリンは、冷却後にタウリンの結晶性懸濁液からの濾過によって容易に得られる。しかし、廃棄母液はなおタウリン、硫酸ナトリウム、およびその他の不特定の有機不純物を含み、それはジタウリン酸ナトリウムとトリタウリン酸ナトリウムの混合物と確認されている。
【0013】
同時係属出願第14/120,046号では、アルカリジタウリン酸塩またはアルカリトリタウリン酸塩、またはそれらの混合物を、アルカリタウリン酸塩に変換するための新規な方法が開示される。
【0014】
米国特許第8,609,890号は、アルカリタウリン酸塩を中和してタウリンを製造し、アルカリイセチオン酸塩を再生する、イセチオン酸または二酸化硫黄を使用するプロセスを開示する。しかし、不純物の蓄積のために製造収率は低いままであり、その不純物は今ではアルカリジタウリン酸塩およびアルカリトリタウリン酸塩と確認されている。
【0015】
そのため、本発明の目的は、タウリンをアルカリイセチオン酸塩から高い全収率(すなわち90%超からほぼ定量的収率まで)で製造するための方法を開示することである。本発明の方法によれば、アルカリイセチオン酸塩または再生アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の溶液を過剰なアンモニアと混合し、1またはそれ以上の触媒の存在下で連続的にアンモノリシス反応に供して、アルカリタウリン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の混合物を形成する。過剰なアンモニアの除去後、イセチオン酸を使用してアルカリ性溶液を中和して、タウリンを生じ、アルカリイセチオン酸塩を再生する。
【0016】
イセチオン酸を酸として使用する利点は、アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩を含有する母液から結晶性タウリンを分離した後にアルカリ塩の単離が必要でない点で明らかになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第2,820,818号明細書
【特許文献2】米国特許第1,932,907号明細書
【特許文献3】米国特許第1,999,614号明細書
【特許文献4】旧東独国特許第219023号明細書
【特許文献5】国際公開第01/77071号パンフレット
【特許文献6】米国特許第2,693,488号明細書
【特許文献7】中国特許第101508657号明細書
【特許文献8】中国特許第101508658号明細書
【特許文献9】中国特許第101508659号明細書
【特許文献10】中国特許第101486669号明細書
【特許文献12】同時係属出願第14/120,046号
【特許文献11】米国特許第8,609,890号明細書
【発明の概要】
【0018】
本発明は、副生成物の形成を抑制し、製造収率を増加させ、製造プロセスからの廃棄物の排出を著しく低減するための、アルカリジタウリン酸塩もしくはアルカリトリタウリン酸塩の存在下でのアルカリイセチオン酸塩のアンモノリシス反応による、タウリンの製造のための方法に関する。
【0019】
本発明はさらに、アルカリイセチオン酸塩を再生するためにアルカリタウリン酸塩をイセチオン酸で中和することによる、タウリンを製造するための方法に関する。
【0020】
本発明による方法は、アルカリイセチオン酸塩または再生アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の溶液を、過剰のアンモニアと混合することによって開始する。アンモノリシスは、160℃〜260℃の温度で自発生圧力から260バールまでの圧力下で1〜6時間行われる。
【0021】
アンモノリシス反応の後、過剰なアンモニアは、反応溶液から追い出され、再利用のために回収される。アルカリタウリン酸塩の溶液は、アルカリジタウリン酸塩、アルカリトリタウリン酸塩、および微量の未反応アルカリイセチオン酸塩と一緒に得られる。
【0022】
この強塩基性溶液をイセチオン酸でpH5〜9に中和して、アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、アルカリトリタウリン酸塩、および少量の未反応のアルカリイセチオン酸塩の溶液中のタウリンの結晶性懸濁液を得る。初期懸濁液を所望により濃縮し、その後冷却してタウリンを結晶させる。タウリンは、固液分離によって得られる。
【0023】
タウリンを分離した後、再生アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩を含有する母液を、アンモニアで飽和し、アンモノリシス反応に供する。
【0024】
有用かつ効果的な触媒は、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、塩素酸塩、および過塩素酸塩のアルカリ塩に見出される。そのような塩は、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸カリウムである。
【0025】
アルカリジタウリン酸塩およびアルカリトリタウリン酸塩の存在下でのアルカリイセチオン酸塩のアンモノリシス反応の触媒は、1つの成分であってもよいし、2以上の成分の組合せであってもよい。好ましい触媒は水酸化アルカリであり、最も好ましい触媒は水酸化ナトリウムである。
【0026】
使用する触媒の量は限定されないが、通常、アルカリイセチオン酸塩に対する触媒のモル比で0.01〜10である。この比は好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.1〜0.5、最も好ましくは0.2〜0.3の範囲内である。触媒の適量は、アンモノリシス反応が望ましい時間で完了するように当業者によって選択され得る。
【0027】
中和プロセスで使用される酸は、イセチオン酸と公正に選択される。イセチオン酸は先行技術において公知の方法によってアルカリイセチオン酸塩、エチレンオキシド、またはエタノールから得ることができる。
【0028】
本発明による循環プロセスは、90%超の、ほぼ定量的収率でタウリンをもたらし、循環系からは少量のパージ剤以外の廃棄物を生じない。
【0029】
本発明によるプロセスは、不連続的に、半連続的に、そして連続的に実行することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
1.(1)(a)1つの触媒または2以上の触媒の組合せを、アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の混合物のアンモニア溶液に添加し、溶液をアンモノリシス反応に供してアルカリタウリン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の混合物を得ること;
(b)過剰なアンモニアを除去し、イセチオン酸で中和して、アルカリイセチオン酸塩、アルカリジタウリン酸塩、およびアルカリトリタウリン酸塩の溶液中のタウリンの結晶性懸濁液を得ること
(c)固液分離によってタウリンを分離すること;
(d)さらなるアンモノリシスのために(c)の母液を工程(a)に戻すこと
を含む、アルカリイセチオン酸塩からタウリンを製造するための循環プロセス。
【0031】
アンモノリシス反応のための1つの触媒または2以上の触媒の組合せが、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、またはカルボン酸塩のアルカリ塩から選択される、(1)の方法。
【0032】
タウリンの製造収率が85%よりも大きい(1)の方法。
【0033】
タウリンの製造収率が90%よりも大きい(1)の方法。
【0034】
タウリンの製造収率が95%よりも大きく、ほぼ定量的収率までである(1)の方法。
アルカリ金属が、リチウム、ナトリウム、またはカリウムである、(1)の方法。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】イセチオン酸を中和剤として使用し、アルカリイセチオン酸塩からタウリンを製造するためのフローチャートを示す図である。
【実施例】
【0036】
以下の実施例は、本発明の実施を説明するものであるが、その範囲を制限するものではない。
【実施例1】
【0037】
2Lオートクレーブに、1200mLの24%アンモニア溶液、296gのイセチオン酸ナトリウム、および2gの水酸化ナトリウムを添加する。この溶液を自発生圧力下で2時間260℃に加熱する。アンモニアを除去した後、252gのイセチオン酸を使用して溶液のpHをpH8にする。結晶性タウリンの懸濁液が得られる。ゆっくり撹拌しながら室温まで冷却した後、タウリンを濾過によって回収し、乾燥させて188.6gとする。タウリンは、75.4%の収率で回収される。
【実施例2】
【0038】
実施例1の母液に、340gのガス状アンモニアを添加し、脱イオン水で総体積を1500mLに調節し、その後10.5gの水酸化ナトリウムを添加する。この溶液を2Lオートクレーブの中に入れ、実施例1に記載されるようなアンモノリシス反応、およびイセチオン酸による処理に供する。
【0039】
乾燥後、234.9gのタウリンが、使用したイセチオン酸に基づいて93.1%の収率で得られる。
【0040】
タウリンの単離後の母液は、アンモニアで飽和した後、使用したイセチオン酸に基づいて96.4%のタウリンの全収率のために、15gの水酸化ナトリウムの存在下で5回、繰り返しアンモノリシス反応に供した。
【実施例3】
【0041】
この実施例の組は、タウリン結晶化の母液から得たジタウリン酸ナトリウムおよびトリタウリン酸ナトリウムの混合物の存在下での、再生イセチオン酸ナトリウムのアンモノリシスへの異なる触媒の効果を示す。
【0042】
全ての実施例は、35mLの20%アンモニア水溶液に、1:8のイセチオン酸ナトリウム対アンモニアのモル比で溶解した、母液に存在する、0.05モルのイセチオン酸ナトリウムに対するものである。計算した量の触媒を溶液に添加する。母液中の(ジ+トリタウリン酸塩)/イセチオン酸塩の比は0.3である。アンモノリシス反応は、自発生圧力下、220℃の100mLオートクレーブ中で2時間実行する。タウリン、ジタウリン、およびトリタウリンの含有量は、HPLC分析によって検定する。収率は、次式に従って計算する:
【0043】
タウリン酸塩の収率(%)=[タウリン]/[イセチオン酸ナトリウム]
【0044】
表 ジタウリン酸ナトリウムとトリタウリン酸ナトリウムの混合物の存在下でのイセチオン酸ナトリウムのアンモノリシスへの触媒の影響
【表1】
【0045】
前述の実施例、図面および説明が、説明目的のためだけのものであり、本発明の様々な変更が当業者に自明であることは当然理解される。そのような変更は、本願の精神および範囲ならびに添付される特許請求の範囲に含まれるものである。
【要約】 (修正有)
【課題】タウリンをアルカリイセチオン酸塩から高い全収率で製造するための方法の提供。
【解決手段】副生成物の形成を抑制し、アンモノリシス反応の副生成物をアルカリタウリン酸塩に連続的に変換するための、アルカリジタウリン酸塩もしくはアルカリトリタウリン酸塩、またはそれらの混合物の存在下でアルカリイセチオン酸塩のアンモノリシスによってタウリンを製造するための方法。アルカリタウリン酸塩は、タウリンを得、アルカリイセチオン酸塩を再生するためにイセチオン酸で中和され、製造収率は、90%からほぼ定量的収率まで増加し、アンモノリシス反応は、水酸化物、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、または炭酸塩のアルカリ塩によって触媒される、タウリンを製造する方法。
【選択図】
図1