(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
通信授業用サーバと生徒用端末とを接続して、教師による進行中授業データをリアルタイムに生徒用端末に提供する授業システムに用いられる通信授業用プログラムであって、
コンピュータを、
前記教師による前記進行中授業データを、リアルタイムに、前記生徒用端末に配信する配信部と、
前記配信された前記進行中授業データを、過去授業データとして記憶装置に蓄積する蓄積部と、
授業中に提供される課題について、前記過去授業データの配信中に前記生徒用端末から入力された解答を、前記進行中授業データの配信中に前記生徒用端末から入力された解答よりも、低く評価する解答評価部として機能させ、
前記配信部は、前記生徒用端末から、前記進行中授業データとして既に配信された過去授業データの再配信リクエストを受信すると、前記再配信リクエストを入力した生徒用端末への進行中授業データの配信を中断し、前記過去授業データを配信する
ことを特徴とする通信授業用プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0021】
(授業システム)
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る授業システム1を説明する。授業システム1は、通信授業用サーバ10と生徒用端末30とを接続して、教師40による進行中授業データをリアルタイムに生徒用端末30に提供する。
【0022】
通信授業用サーバ10は、通信回線20に接続されている。通信回線20は、インターネット等の相互に通信可能な任意の通信回線である。生徒が所持する生徒用端末30が、通信回線20に接続されている。
図1に示す例において、生徒用端末30を6台としているが、生徒用端末30の台数(生徒数)は任意である。
【0023】
通信授業用サーバ10に、教室ディスプレイ11、中継カメラ12、教師用端末13、マイクロホン14、およびスピーカ15が接続される。スピーカ15は、ヘッドホン(イヤホン)を含む。本発明の実施の形態において、これらの機器が設置されている場所を便宜的に教室と称する。通信授業用サーバ10は、これらの機器が接続されれば、どのような位置に設置されても良く、例えば、教室外に設置されていてよい。教師用端末13は、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の任意のコンピュータ機器である。
【0024】
生徒用端末30は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の任意のコンピュータ機器である。生徒用端末30は、仮想現実(VR:Virtual Reality)または拡張現実(AR:Augmented Reality)を用いる端末であってもよい。VRを用いる生徒用端末30は、ゴーグル型の端末であってもよい。各生徒用端末30には、生徒用アプリケーションプログラムが記憶されており、生徒を一意に識別するために、生徒識別子(生徒ID)が付与されている。
【0025】
図2に示すように、教師40は教室ディスプレイ11の前に立っており、教室ディスプレイ11及び教師用端末13を用いて授業を行う。教室ディスプレイ11は電子黒板と称されている大画面ディスプレイである。
【0026】
教師40による授業は中継カメラ12で撮影され、中継カメラ12が撮影した進行中授業データM1が通信授業用サーバ10によって、通信回線20を介して各生徒用端末30に配信される。進行中授業データM1は、教師用端末13に表示されてもよい。生徒用端末30は、通信授業用サーバ10が配置された教室に配置されても良いし、遠隔地に設置されても良い。
【0027】
教師40は、進行中授業データM1を、教室ディスプレイ11に表示するように指示して、授業を行うことができる。また、教師40は、教室ディスプレイ11または生徒用端末30に課題を表示するように指示することができる。
【0028】
教師40は、マイクロホン14とヘッドホンとしてのスピーカ15とが一体化されたヘッドセットを装着している。教師40が発した音声はマイクロホン14で収音され、通信授業用サーバ10によって通信回線20を介して各生徒用端末30に配信することもできる。教師40は、通信回線20を介して生徒用端末30から送信された音声データによる音声をスピーカ15によって聞くことができる。
【0029】
マイクロホン14とスピーカ15とは、異なる装置とし別々に設置されていてもよい。マイクロホン14及びスピーカ15は教師用端末13に接続して設けられていてもよい。
【0030】
(概要)
図3を参照して、本発明の実施の形態に係る授業システム1が提供する授業を説明する。
図3に示す時間のタイムラインは、授業における実際の時刻を示すタイムラインであって、左側が授業開始を示し、右側が授業終了を示す。
【0031】
通信授業用サーバ10は、授業開始時において、全ての生徒用端末30(生徒用端末30aおよび30b)に、教師40による授業を撮影した進行中授業データM1を、リアルタイムに配信する。
図3に示す例では、授業開始から、時刻TWEまでの時間において、全ての生徒用端末30に、進行中授業データM1が配信される。
【0032】
ここで、時刻TWSないし時刻TWEにおいて、課題が提供され、各生徒が課題を解く時間が与えられるとする。この課題を所与の時間以内に解答できた生徒(生徒用端末30aの生徒)は、時刻TWE後においても、進行中授業データM1が配信される。
【0033】
一方、この課題を解答できなかった生徒(生徒用端末30bの生徒)は、授業を再視聴するために、時刻TWEにおいて、生徒用端末30aを介して再配信リクエストを通信授業用サーバ10に送信する。その結果、生徒用端末30bで、時刻TWEにおいて、既に配信された進行中授業データM1が過去授業データM2として、時刻TPに対応する位置から再生される。
【0034】
過去授業データM2が再生される位置は、生徒用端末30bにおいて指定されても良い。過去授業データM2は、授業の区切りや課題が生じたタイミングをチェックポイントとして保持し、生徒用端末30bは、チェックポイント単位で、再生位置を指定できるようにしても良い。また生徒用端末30bは、所定のチェックポイントを再生した後、生徒が理解出来なかった説明箇所まで、例えば30秒ずつスキップして、所望の位置を再生できるようにしても良い。
【0035】
このとき、生徒用端末30aにおいて、過去授業データM2は、1.0倍速よりも早い速度で、早送り再生されることが好ましい。生徒は再度授業を視聴することで、課題に解答できる可能性が高まる。時刻TEにおいて、過去授業データM2が進行中授業データM1に追いつき、過去授業データM2が尽きると、通信授業用サーバ10は、生徒用端末30bに、進行中授業データM1を配信する。時刻TE以降、通信授業用サーバ10は、全ての生徒用端末30(生徒用端末30aおよび30b)に、進行中授業データM1をリアルタイムに配信する。
【0036】
また、過去授業データM2を視聴しても課題を解けなかった場合、生徒用端末30bにおいて、過去授業データM2が、再度、時刻TPに対応する位置から再生されても良い。
【0037】
過去授業データM2が再生される速度は、1.2倍や1.5倍などの1倍速よりも早い速度であればよい。生徒用端末30の操作において、再生速度が適宜変更されても良いし、通信授業用サーバ10が、授業終了までの時間等に基づいて、再生速度を適宜設定しても良い。
【0038】
このような本発明の実施の形態に係る授業システム1によれば、過去授業データM2が早送りで再生されるので、生徒は、過去授業データM2を視聴した場合であっても、授業時間以内に、全ての授業データを視聴することが可能になる。従って、次の時限の授業に、遅れることなく参加することが可能になる。また、過去授業データM2が進行中授業データM1に追いつくまで、過去授業データM2が、早送り再生され、その後進行中授業データM1がリアルタイムで再生される。従って、生徒は、授業の順に視聴することが可能になるので、生徒が理解しやすい授業を提供することができる。
【0039】
また授業中に、再度授業を視聴可能にすることで、復習に時間を割くことなく、授業中における生徒の理解度を向上させることが可能になる。
【0040】
なお
図3に示す例において、生徒用端末30bにおいて、課題を解けなかったことを契機に、再配信リクエストを送信する場合を説明したが、これに限らない。講義を聞き直したい任意のタイミングで、生徒は、再配信リクエストを送信する指示を入力しても良い。
【0041】
生徒用端末30の表示画面は、
図4に示すように、配信データ表示部V31と、再配信リクエスト入力部V21を備える。配信データ表示部V31において、進行中授業データM1が再生される。
【0042】
教師用端末13の表示画面は、
図5に示すように、指名可能生徒リスト出力部V11、再配信状況出力部V12、再解説指示入力部V13および中断指示入力部V14を備える。教師用端末13の表示画面に、進行中授業データM1を表示する表示部(図示せず)があっても良い。
【0043】
指名可能生徒リスト出力部V11は、教師40が課題の解答等を発表させるために指名可能な生徒のリストを表示する。教師40は、指名可能生徒リスト出力部V11に表示された生徒のリストから生徒を指定し、指定された生徒の生徒用端末30に、教師40から指名されたことが通知され、指名された生徒が解答等を発表する。指名可能生徒リスト出力部V11は、進行中授業データM1が配信されている生徒用端末30の生徒識別子を表示し、過去授業データM2が配信されている生徒用端末30の生徒識別子を表示しない。これにより、過去授業データM2を視聴している生徒は、過去授業データM2の視聴に専念して、理解に努めることができる。
【0044】
再配信状況出力部V12には、現在過去授業データM2を視聴している生徒の情報が表示される。生徒の情報は、過去授業データM2を視聴している生徒の識別子や、生徒の人数、割合などである。再配信状況出力部V12は、各生徒が視聴している過去授業データM2の再生位置も表示して良い。教師40は、再配信状況出力部V12の出力を参照して、例えば、所定の箇所の過去授業データM2を視聴している生徒が多い場合、教師40は、その箇所について、再度説明をするために、再解説指示入力部V13を押下することができる。教師40が再解説不要と判断した場合、過去授業データM2を視聴している生徒が多い場合、各生徒が視聴している過去授業データの再生位置が分散している場合など、教師40は、授業を中断するために、中断指示入力部V14を押下することができる。
【0045】
図6を参照して、本発明の実施の形態に係る授業システム1の処理の一例を説明する。
【0046】
教師40による授業が開始されると、ステップS1およびS2において通信授業用サーバ10は、全ての生徒(生徒用端末30aおよび30b)に対して、進行中授業データM1を配信する。ステップS3およびS4において、各生徒用端末30aおよび30bは、受信した進行中授業データM1を1.0倍速で再生する。
【0047】
ここで生徒用端末30bの生徒が、再配信リクエスト入力部V21を押下すると、ステップS5において、再配信リクエストが、通信授業用サーバ10に送信される。通信授業用サーバ10は、ステップS6において、再配信リクエストを送信していない生徒用端末30aに進行中授業データM1を配信する。ステップS8において、生徒用端末30aで、進行中授業データM1が1.0倍速で再生される。通信授業用サーバ10は、ステップS7において、再配信リクエストを送信した生徒用端末30bに過去授業データM2を配信する。ステップS9において、生徒用端末30bの配信データ表示部V31で、過去授業データM2が1.2倍速で再生される。
【0048】
再配信リクエストが、通信授業用サーバ10に送信されると、通信授業用サーバ10は、ステップS10において、再配信状況データ201を教師用端末13に送信し、ステップS11において教師用端末13は、再配信状況データ201を表示する。再配信状況データ201は、再配信リクエストを送信した生徒の情報を含み、教師40が、生徒の授業の理解度を確認するために参照したり、再解説の要否や中断の要否を判断したりするために参酌される。また再配信状況データ201は、教師40が、過去授業データM2を閲覧している生徒を指名しないように、指名可能生徒リストから除外するために、用いられる。
【0049】
ステップS12において教師40が再解説指示入力部V13を押下した場合、教師用端末13は、ステップS13において通信授業用サーバ10に再解説指示を送信する。通信授業用サーバ10は、ステップS14およびステップS15において、全ての生徒用端末30aおよび30bに、再解説通知を送信する。
【0050】
教師40が再解説する場合、過去授業データM2を視聴中の生徒は、過去授業データM2を視聴しなくとも進行中授業データM1を視聴することで、理解することが可能になる。従って、ステップS16およびステップS17において通信授業用サーバ10は、生徒用端末30aおよび30bに進行中授業データM1を配信する。ステップS18およびS19において、各生徒用端末30aおよび30bは、受信した進行中授業データM1を1.0倍速で再生する。
【0051】
一方、ステップS20において教師40が中断指示入力部V14を押下した場合、教師用端末13は、ステップS21において通信授業用サーバ10に中断指示を送信する。通信授業用サーバ10は、ステップS22およびステップS23において、全ての生徒用端末30aおよび30bに、中断通知を送信する。
【0052】
教師40が授業を中断する場合、新たに進行中授業データM1が蓄積されることはない。従ってステップS24において、再配信リクエストを送信していない生徒用端末30aは、進行中授業データM1を再生することなく、生徒は、自習したり、教師40に質問したりする。一方、ステップS25において、過去授業データM2を視聴中の生徒用端末30bに、過去授業データM2が引き続き配信される。新たに進行中授業データM1が蓄積されないので、ステップS26において生徒用端末30bは、1.0倍速で過去授業データM2を再生しても良い。これにより再配信リクエストを送信した生徒用端末30bの生徒は、進行中授業と同様の速度で視聴することが可能になるので、より理解することが可能になる。他の実施例として、中断通知が送信された場合でも、再配信リクエストを送信した生徒用端末30bにおいて、過去授業データM2が、早送り再生されても良い。
【0053】
このように本発明の実施の形態に係る授業システム1において、生徒用端末30において、進行中授業データM1のみならず、過去に遡って過去授業データM2を視聴することが可能である。生徒は、不理解部分を授業中に解消することが可能になる。また過去授業データM2は、早送り再生可能とすることで、過去授業データM2を視聴しても、教師40の説明順に沿って、順次授業を視聴することができる。
【0054】
また過去授業データM2を視聴中の生徒の情報を教師用端末13に提供することにより、教師40は、再解説をしたり、授業を中断したりできる。これにより教師40は、生徒の理解度を考慮して、授業を進行したり、適切に再解説を入れたり、授業を中断したりして、生徒の理解が深まるように授業を進行することが可能になる。
【0055】
(生徒用端末)
図7を参照して、本発明の実施の形態に係る生徒用端末30を説明する。生徒用端末30は、記憶装置300、処理装置320、入力装置340、出力装置350および通信制御装置360を備える一般的なコンピュータである。一般的なコンピュータが、所定の処理を実行するためのプログラムを実行することで、
図7に示す各機能が実装される。
【0056】
記憶装置300は、所定のプログラムを記憶するとともに、通信授業用サーバ10から配信された進行中授業データM1または過去授業データM2を一時的に記憶する。
【0057】
処理装置320は、再生部321、再配信リクエスト部322および通知受信部323を備える。
【0058】
再生部321は、通信授業用サーバ10から配信された進行中授業データM1または過去授業データM2を再生する。再生部321は、再配信リクエストを送信した場合、過去授業データM2を再生する。再生部321は、再配信リクエストを送信しない場合、または再配信リクエストを送信したが過去授業データM2が尽きた場合、進行中授業データM1を再生する。
【0059】
再生部321は、通信授業用サーバ10から配信された過去授業データM2を、早送りで再生しても良い。ここで過去授業データM2の再生速度は、生徒が入力装置340を介して指定しても良いし、通信授業用サーバ10が指定しても良い。
【0060】
再配信リクエスト部322は、生徒の操作に従って、進行中授業データM1として既に配信された過去授業データM2の再配信リクエストを、通信授業用サーバ10に入力する。生徒が、授業データを再度視聴したい場合などに、再配信リクエストの指示を生徒用端末30に入力すると、再配信リクエスト部322は、再配信リクエストを通信授業用サーバ10に送信する。
【0061】
通知受信部323は、通信授業用サーバ10から、教師40によって入力された授業の進行に関する通知、具体的には再解説通知または中断通知を受信する。通知受信部323は、受信した通知を、画面表示または音声再生などにより、出力装置350に出力して、生徒に通知する。
(教師用端末)
【0062】
図8を参照して、本発明の実施の形態に係る教師用端末13を説明する。教師用端末13は、記憶装置200、処理装置220、入力装置240、出力装置250および通信制御装置260を備える一般的なコンピュータである。一般的なコンピュータが、所定の処理を実行するためのプログラムを実行することで、
図8に示す各機能が実装される。
【0063】
記憶装置200は、再配信状況データ201を記憶する。再配信状況データ201は、過去授業データM2を視聴中の生徒用端末30の情報であって、過去授業データM2を視聴している生徒の識別子や、生徒の人数、割合などを含む。
【0064】
処理装置220は、再配信状況処理部221および指示部222を備える。
【0065】
再配信状況処理部221は、通信授業用サーバ10から、再配信状況データ201を受信して、記憶装置200に記憶する。さらに再配信状況処理部221は、受信した再配信状況データ201に従って、再配信リクエストを入力した生徒用端末30の情報を出力する。例えば
図5に示す教師用端末13の表示画面において、再配信状況処理部221は、再配信状況データ201に従って、過去授業データM2を視聴中の生徒の識別子を、指名可能生徒リスト出力部V11の指名可能生徒リストから外し、再配信状況出力部V12の再配信中生徒リストに追加する。再配信状況処理部221は、再配達状況データ201の情報を、表示するのみならず、スピーカ15を介して音声で、教師40に出力しても良い。
【0066】
なお、本発明の実施の形態では、教師用端末13が、再配信状況に応じて、指名可能生徒リストを更新したり再配信中生徒リストを更新したりする場合を説明するが、これに限られない。例えば通信授業用サーバ10が、教師用端末13に表示する指名可能生徒リストおよび再配信中生徒リストを生成して、教師用端末13に送信し、教師用端末13は、通信授業用サーバ10から受信した情報を表示するように制御されても良い。
【0067】
指示部222は、再配信状況データ201に基づいて、教師40が再解説を決定したり、授業の中断を決定したりする場合、これらの指示を、通信授業用サーバ10に送信する。指示部222は、再解説指示部223および中断指示部224を備える。
【0068】
再解説指示部223は、教師40によって、再解説指示入力部V13の押下により再度解説を行う再解説指示が入力されると、再解説指示を、通信授業用サーバ10に送信する。教師40は、再解説指示を入力すると、進行中授業データM1において、既に説明した箇所を再解説する。
【0069】
ここで、生徒端末において再生されている過去授業データM2の再生位置と、教師が再説明しようとする過去授業データM2の再生位置とに差異が生じる場合がある。そこで、教師用端末13は、各生徒が、過去授業データM2を再生している箇所を表示する。教師は、再解説を行う再生位置を特定すると、教師が再解説を行う再生位置近傍を視聴中の生徒に対して、通信授業用サーバ10は、過去授業データM2の配信を中止し、進行中授業データM1を配信するよう切り替えても良い。また通信授業用サーバ10は、教師が再解説を行う再生位置近傍以外を視聴中の生徒に対しては、引き続き過去授業データM2を配信するように制御しても良い。
【0070】
中断指示部224は、教師40によって、中断指示入力部V14の押下により授業を中断する中断指示が入力されると、中断指示を、通信授業用サーバ10に送信する。教師40は、中断指示を入力すると、進行中授業データM1において授業の提供を中断する。その後教師は、過去授業データM2を視聴していない生徒用端末30からの質問を受け付けて、回答しても良い。
【0071】
(通信授業用サーバ)
図9を参照して、本発明の実施の形態に係る通信授業用サーバ10を説明する。通信授業用サーバ10は、記憶装置100、処理装置120、入力装置140、出力装置150および通信制御装置160を備える一般的なコンピュータである。一般的なコンピュータが、所定の処理を実行するための通信授業用プログラムを実行することで、
図9に示す各機能が実装される。
【0072】
記憶装置100は、進行中授業データM1、過去授業データM2、状況データ101および解答データ102を記憶する。
【0073】
進行中授業データM1は、教師40が進行している授業を中継カメラ12で撮影したデータである。進行中授業データM1は、リアルタイムに、生徒用端末30に配信される。
【0074】
過去授業データM2は、進行中授業データM1を、後から再配信可能なように、蓄積されたデータである。過去授業データM2は、生徒用端末30からの再配信リクエストに応じて配信される。
【0075】
状況データ101は、再配信リクエストを入力した生徒用端末30の情報を含む。この生徒用端末30の情報は、生徒用端末の識別子、数、割合等である。状況データ101は、再配信リクエストを入力した生徒用端末30において、再生されている過去授業データM2の位置の情報を含んでも良い。
【0076】
解答データ102は、授業において提供された課題について、各生徒の解答とその評価を対応づけたデータである。解答データ102は、
図10に示すように、生徒識別子、課題識別子、種別、解答/正答、および評価を対応づけたデータである。
図10の種別は、生徒が、進行中授業データM1を視聴してリアルタイムに解答したか、或いは過去授業データM2を視聴して解答したかを示す。
【0077】
処理装置120は、蓄積部121、配信部122、通知部123および解答評価部127を備える。
【0078】
蓄積部121は、入力装置140介して、中継カメラ12が撮影した動画データを、進行中授業データM1として記憶装置100に一時的に記憶する。蓄積部121は、さらに進行中授業データM1を、過去授業データM2として永続的に記憶装置100に蓄積する。
【0079】
配信部122は、ストリーミング形式で、教師40による進行中授業データM1を、リアルタイムに生徒用端末30に配信する。配信部122は、生徒用端末30からの再配信リクエストにより、再配信リクエストを入力した生徒用端末30への進行中授業データM1の配信を中断し、ストリーミング形式で、過去授業データM2を配信する。配信部122は、過去授業データM2が、生徒用端末30において、1.0倍速以上の速度で早送り再生されるようにしても良い。
【0080】
また配信部122は、教師40によって再解説指示が入力されると、生徒用端末30への過去授業データM2の配信を中断し、進行中授業データM1を配信する。配信部122は、教師40によって中断指示が入力されると、生徒用端末30への進行中授業データM1の配信を中止し、生徒用端末30への過去授業データM2の配信を継続する。
【0081】
通知部123は、生徒用端末30または教師用端末13に、種々の情報を通知する。通知部123は、再配信リクエスト処理部124、再解説処理部125および中断処理部126を備える。
【0082】
再配信リクエスト処理部124は、生徒用端末30から再配信リクエストを受信し、状況データ101を更新する。さらに再配信リクエスト処理部124は、状況データ101を参照して、再配信リクエストを入力した生徒用端末の情報を、教師用端末13に送信する。
【0083】
再解説処理部125は、教師用端末13から再解説指示を受信し、教師40によって再解説指示が入力されたことを、生徒用端末30に通知する。再解説処理部125は、さらに、配信部122が、生徒用端末30への過去授業データM2の配信を中断し、進行中授業データM1を配信するよう制御する。なお、進行中授業データM1を再生している生徒用端末30には、引き続き進行中授業データM1が配信される。
【0084】
中断処理部126は、教師用端末13から中断指示を受信し、教師40によって中断指示が入力されたことを、生徒用端末30に通知する。再解説処理部125は、さらに、配信部122が、生徒用端末30への進行中授業データM1の配信を中止するよう制御する。なお、過去授業データM2を再生している生徒用端末30には、引き続き過去授業データM2が配信される。
【0085】
解答評価部127は、授業中に提供される課題について、各生徒の解答および評価を、解答データ102に記録する。解答評価部127は、授業中に提供される課題について、過去授業データM2の配信中に生徒用端末30bから入力された解答を、進行中授業データM1の配信中に生徒用端末30aから入力された解答よりも、低く評価する。
【0086】
図10は、課題識別子“Q_001”について、生徒識別子“ST_001”(生徒用端末30aの生徒)はリアルタイムに正答し、生徒識別子“ST_002” (生徒用端末30bの生徒)は、再配信で正答していることを示す。リアルタイムに正答した生徒識別子“ST_001”の評価は“10”である。一方、再配信で正答した生徒識別子“ST_002”の評価は“8”である。解答評価部127は、再配信で正答した生徒を、リアルタイムに正答した生徒よりも、低く評価して記録する。
【0087】
解答評価部127は、過去授業データM2の視聴回数に応じて、6点、4点…と低くなるように評価しても良い。例えば、過去授業データM2の課題に対応する解説が開始される部分にチェックポイントが設けられ、各生徒用端末30において、このチェックポイントが再生された回数に応じて、評価するように制御されても良い。
【0088】
このように、進行中授業データM1でリアルタイムに課題を解いた生徒と、過去授業データM2を視聴して課題を解いた生徒とを差別化して評価することとで、進行中授業データM1において正答を得られるように、生徒が授業に集中して視聴することを促すことができる。また過去授業データM2を視聴して課題を解いた場合でも、一定の評価が得られることから、生徒が理解することを諦めることなく、再度過去授業データM2を視聴して学習するモチベーションとすることができる。
【0089】
図11を参照して、通信授業用サーバ10の処理を説明する。
【0090】
まずステップS101において通信授業用サーバ10は、授業の開始時において、進行中授業データM1を配信する。ステップS102において授業が終了したと判断されるまで、ステップS103において、授業の状況において処理が振り分けられる。
【0091】
ステップS103において、教師40により再解説指示が入力されたと判断すると、通信授業用サーバ10は、ステップS104において、生徒用端末30に再解説通知を行い、ステップS105において、過去授業データM2から進行中授業データM1に切り替えて配信する。なお、既に進行中授業データM1が配信されている生徒用端末30に対して、引き続き進行中授業データM1が配信される。
【0092】
ステップS103において、教師40により中断指示が入力されたと判断すると、通信授業用サーバ10は、ステップS106において、進行中授業データM1の配信を中止する。なお、過去授業データM2が配信されている生徒用端末30に対して、引き続き過去授業データM2が配信される。
【0093】
ステップS103において、生徒により再配信リクエストが入力されたと判断すると、通信授業用サーバ10は、ステップS107において、再配信リクエストの送信元の生徒用端末30に対して、進行中授業データM1から過去授業データM2に切り替えて配信する。ここで、過去授業データM2は、早送り再生されるように制御されても良い。過去授業データM2が早送り再生された結果、過去授業データM2が尽きると、過去授業データM2から進行中授業データM1に切り替えられて、教師が再解説を行う再生位置が配信される。また通信授業用サーバ10は、過去授業データM2が配信されている生徒用端末30の生徒が、教師40から指名されないように、過去授業データM2が配信されている生徒用端末30の生徒識別子を、教師用端末13に送信する。
【0094】
このように、本発明の実施の形態に係る授業システム1は、生徒用端末30にリアルタイムに進行中授業データM1を配信する一方、一部の生徒が、自身の理解度に応じて、過去授業データM2を視聴することを許容する。これにより、生徒は、授業中における理解を深めることができる。
【0095】
また過去授業データM2は早送り再生されることにより、過去授業データM2を視聴したとしても、授業時間内に、授業を聞き終えることが可能になる。また生徒は、過去授業データM2が尽きた時点で進行中授業データM1を視聴できるので、授業の順序に従って視聴することが可能になる。教室内で教師の授業を視聴する通常の授業においては、既に聞き終えた授業内容のテキストやノートを閲覧している間に授業が進行し、進行中の授業に追いつけなくなる場合も想定されるが、本発明の実施の形態に係る授業システムによれば、授業の流れに沿って生徒に理解させることができるので、通常の授業では得られないメリットを享受できる。
【0096】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0097】
例えば、本発明の実施の形態に記載した通信授業用サーバは、
図9に示すように一つのハードウエア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウエア上に構成されても良い。また、既存の情報処理システム上に実現されても良い。
【0098】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【解決手段】生徒用端末30は、通信授業用サーバ10から配信された進行中授業データM1を再生する再生部321と、進行中授業データM1として既に配信された過去授業データM2の再配信リクエストを、通信授業用サーバ10に入力可能な再配信リクエスト部322を備える。通信授業用サーバ10は、教師40による進行中授業データM1を、リアルタイムに、生徒用端末30に配信する配信部122と、進行中授業データM1を、過去授業データM2として記憶装置100に蓄積する蓄積部121とを備え、配信部122は、生徒用端末30からの再配信リクエストにより、再配信リクエストを入力した生徒用端末30への進行中授業データM1の配信を中断し、過去授業データM2を配信する。