特許第6227819号(P6227819)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6227819
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】ワイパーブレード
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/38 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   B60S1/38 B
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-67812(P2017-67812)
(22)【出願日】2017年3月30日
【審査請求日】2017年8月18日
(31)【優先権主張番号】特願2016-232551(P2016-232551)
(32)【優先日】2016年11月30日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005061
【氏名又は名称】バンドー化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮田 博文
(72)【発明者】
【氏名】松川 浩和
(72)【発明者】
【氏名】田浦 歳和
(72)【発明者】
【氏名】原 浩一郎
【審査官】 神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−055647(JP,U)
【文献】 特表2003−519045(JP,A)
【文献】 特表2003−534973(JP,A)
【文献】 特開2004−291824(JP,A)
【文献】 特開2007−210514(JP,A)
【文献】 特開2007−216736(JP,A)
【文献】 特開2007−253855(JP,A)
【文献】 特開2007−276724(JP,A)
【文献】 特開2010−030598(JP,A)
【文献】 特開2012−051573(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/00 − 1/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパーラバー、バーティブラ及びラバーホルダを備えるワイパーブレードにおいて、
前記ワイパーラバーは、被払拭面を払拭するためのリップ部と、前記リップ部とは反対側に設けられ且つ前記ラバーホルダに保持される被保持部とを備え、
前記バーティブラは、幅方向に並ぶ2本の帯状部を含み、
前記ワイパーラバーに沿って延びる前記ラバーホルダは、幅が狭くなって前記バーティブラの前記2本の帯状部に挟持される括れ部と、向き合った鉤爪状の横断面形状を有し且つ前記ワイパーラバーの前記被保持部を保持するラバー保持部とを備えることを特徴とするワイパーブレード。
【請求項2】
請求項1のワイパーブレードにおいて、
前記バーティブラの前記2本の帯状部は、1つの短冊状の部材に両端を残して長手方向に延びたスリットが備えられた構成であることを特徴とするワイパーブレード。
【請求項3】
請求項2のワイパーブレードにおいて、
前記バーティブラにおいて、前記スリットの幅が部分的に広げられて、前記ラバーホルダを挿入するためのホルダ挿入口が形成されていることを特徴とするワイパーブレード。
【請求項4】
請求項1のワイパーブレードにおいて、
前記バーティブラは、独立した前記2本の帯状部が両端部においてそれぞれ接続された構成であることを特徴とするワイパーブレード。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つのワイパーブレードにおいて、
前記括れ部の幅は、前記ワイパーラバーにおける前記被保持部の幅よりも狭いことを特徴とするワイパーブレード。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つのワイパーブレードにおいて、
前記ラバーホルダは、前記バーティブラに対して前記ワイパーラバーとは反対側の部分において、スポイラー形状を有することを特徴とするワイパーブレード。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つのワイパーブレードにおいて、
前記バーティブラの長手方向端部を覆うキャップは備えられていないことを特徴とするワイパーブレード。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つのワイパーブレードにおいて、
前記バーティブラの長手方向中央付近において、前記2本の帯状部を互いに接続し、且つ、ワイパーアームが接続されるアーム取付部材を更に備えることを特徴とするワイパーブレード。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つのワイパーブレードにおいて、
前記ラバーホルダは、前記バーティブラよりも柔軟であり、且つ、前記ワイパーラバーよりも硬質の材料からなることを特徴とするワイパーブレード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイパーブレードに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の窓ガラス等を払拭するワイパーブレードとして、バーティブラと呼ばれる帯状の2本の支持部材と、これら支持部材に挟まれる形で保持され、ガラス等を払拭する払拭部を備えるワイパーラバーと、支持部材を保持するケースとを備える形式のものがある。
【0003】
例えば、特許文献1のワイパーブレードは、帯状の支持部材と、支持部材の下側に設けられたワイパーラバーと、支持部材の上側に設けられた風除け条片とを有する。風除け条片は、横断面で見てベースにより接続された2つの脚部を有し、当該脚部が支持部材に支えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許5383777号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の目的は、生産性、払拭性等の少なくとも一つの特性に優れたワイパーブレードを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本開示のワイパーブレードは、ワイパーラバー、バーティブラ及びラバーホルダを備える。ワイパーラバーは、被払拭面を払拭するためのリップ部と、リップ部とは反対側に設けられ且つラバーホルダに保持される被保持部とを備える。バーティブラは、幅方向に並ぶ2本の帯状部を含む。ワイパーラバーに沿って延びるラバーホルダは、幅が狭くなってバーティブラの前記2本の帯状部に挟持される括れ部と、向き合った鉤爪状の横断面形状を有し、ワイパーラバーの被保持部を保持するラバー保持部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示のワイパーブレードは、生産性、払拭性等の少なくとも一つの特性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の第1の実施形態の例示的ワイパーブレードを示す図である。
図2図2は、図1のワイパーブレードを構成要素に分解して示す図である。
図3図3は、図1のワイパーブレードの断面を示す図である。
図4図4は、図1のワイパーブレードが両端にキャップを備え、更にアーム取付部材が取り付けられた状態を示す図である。
図5図5は、図4のワイパーブレードにおいて、アーム取付部材の位置における断面を示す図である。
図6図6は、図4のワイパーブレードにおいて、キャップの位置における断面を示す図である。
図7図7は、本開示のワイパーブレードの変形例を示す図である。
図8図8は、図7のワイパーブレードの断面を示す図である。
図9図9は、本開示の第2の実施形態の例示的ワイパーブレードを構成要素に分解して示す図である。
図10図10は、図9のワイパーブレードの構成要素を組み立てた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
本開示の第1の実施形態のワイパーブレードについて、以下に図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、本開示の例示的ワイパーブレード10を模式的に示す図である。ワイパーブレード10は、車両の窓ガラス等の被払拭面を払拭するための条片であるワイパーラバー20と、ワイパーラバー20に沿って延び、ワイパーラバー20を保持するラバーホルダ30と、ラバーホルダ30に嵌合される短冊状の部材であるバーティブラ40とを備える。
【0011】
次に、図2は、ワイパーラバー20、ラバーホルダ30及びバーティブラ40を分解して示す図である。また、図3は、ワイパーブレード10の横断面を示す図である。
【0012】
ワイパーラバー20は、被払拭面を払拭するリップ部21と、その反対側に、ラバーホルダ30に保持される被保持部22を備える。被保持部22は、図3に示すように、幅方向(図3では横方向)両側に溝を有することにより形成さている。バーティブラ40は、図2に示すように、両端部を残して長手方向に延びたスリット41を備えることにより、幅方向に並んだ2本の帯状部43が長手方向の両側において接続された形状に構成されている。ラバーホルダ30は、図3に示すように、向かい合った2つの鉤爪状の断面形状を有し、ワイパーラバー20の被保持部22を保持するラバー保持部31を備える。また、ラバーホルダ30は、幅方向の両側から溝が形成されることにより幅が狭くなった括れ部32を有する。更に、括れ部32を挟んでラバー保持部31とは反対側に、系止部33が設けられている。
【0013】
ラバーホルダ30は、括れ部32がバーティブラ40のスリット41に収まり、2本の帯状部43に挟まれるようにして、バーティブラ40と互いに固定されている。2本の帯状部43は、ラバーホルダ30の前記の溝にそれぞれ嵌め込まれた状態となっている。
【0014】
また、バーティブラ40は、スリット41の幅が広くなったホルダ挿入口42を有する。当該ホルダ挿入口42から、ラバーホルダ30の系止部33を挿入することにより、ラバーホルダ30とバーティブラ40とを一体化することができる。挿入口42は、例えば図2に示すように、バーティブラ40の長手方向の一方の端部付近に設ければ良い。但しこれには限らず、バーティブラ40の両端付近に共に設けても構わない。
【0015】
尚、バーティブラ40は、更に、後に説明するアーム取付部材50を固定するための固定箇所44、キャップ60を取り付けるためのキャップ取付部45を有している。
【0016】
次に、ラバーホルダ30の括れ部32の幅は、ワイパーラバー20における被保持部22の幅よりも狭い。また、バーティブラ40の幅方向と、ワイパーラバー20の幅方向とは一致する。これにより、バーティブラ40の厚さ方向に見たとき、バーティブラ40とワイパーラバー20とは重複しており、払拭を行うためにワイパーブレード10を被払拭面に押し付ける際、バーティブラ40によってワイパーラバー20に力を及ぼすことができる。尚、バーティブラ40とワイパーラバー20との重複を大きくするために、括れ部32の幅は強度等の問題が生じない範囲で小さい方が望ましい。
【0017】
以上のようにして、ワイパーラバー20、ラバーホルダ30及びバーティブラ40が一体化され、ワイパーブレード10が構成される。
【0018】
バーティブラ40は、軽量且つ高剛性の材料により形成する。例えば、アルミ合金、ステンレス又は炭素鋼等の金属材料を用いても良い。また、金属材料以外では、ガラス繊維、カーボン繊維等を含有するを強化プラスチックを用いることができる。
【0019】
高剛性であるバーティブラ40を予め所定の形状に湾曲させておくことにより、ワイパーラバー20を含むワイパーブレード10全体を湾曲した形状とすることができる。これにより、自動車のフロントガラス等が有する様々な形状に対応し、適切に払拭を行うことができる。
【0020】
ラバーホルダ30は、バーティブラ40に比べて柔軟な素材を用いて形成する。例えば、ラバーホルダ30全体をポリプロピレンのような樹脂により形成しても良い。また、ワイパーラバー20に触れるラバー保持部31については比較的硬質なポリプロピレンのような樹脂を用いて形成すると共に、系止部33等の他の部分については熱可塑性樹脂、ゴム等により形成し、両者を互いに固着(又は接着)させて一体化させても良い。
【0021】
ワイパーラバー20については、一般的なゴム材料からなるものであっても良い。例えば、NR(天然ゴム)、CR(クロロプレンゴム)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、シリコーンゴム等を用いることができ、これらをブレンドして用いても良い。
【0022】
ワイパーラバー20の被保持部22の形状に応じて、ラバー保持部31の形状を設定することにより、様々な従来の又は新規なワイパーラバー20に対応することができる。
【0023】
このように、ワイパーラバー20については払拭のために比較的柔軟なゴム材料からなり、バーティブラ40についてはワイパーブレード10に剛性を与えるために高剛性の材料からなり、ラバーホルダ30については両者の中間程度の硬度の材料からなるのが良い。
【0024】
以上のような本実施形態のワイパーブレード10は、バーティブラ40がラバーホルダ30と一体となる1つの短冊状の部材により構成されるので断面積を大きくすることができ、ねじり剛性が高い構造となっている。仮に、ワイパーブレード10による払拭を行う際に、ワイパーブレード10がねじれると、ワイパーラバー20と被払拭面との密着性が低下して、水滴の拭き残しが生じる。つまり、払拭性が低下する。本実施形態のワイパーブレード10は上記の通り剛性が高いので、このような払拭性の低下を防止又は抑制することができる。
【0025】
また、基本的な構成はワイパーラバー20、ラバーホルダ30及びバーティブラ40の3つであり、部品点数が少ないので組み立て工数及び費用を抑えることができる。特に、可動部分が無い(あるいは少ない)ので、従来のトーナメントタイプ等に比べれば故障も少なくなる。更に、バーティブラ40は金属材料により形成するとしても、ラバーホルダ30及びワイパーラバー20は樹脂、ゴム等により形成可能であるから、ワイパーブレード10全体としては軽量化することができる。ワイパーブレードの軽量化は、ワイパーブレードを駆動するモーターの小型化、当該モーターの消費電力の低減等に貢献する。
【0026】
次に、ワイパーブレード10の長手方向中央付近には、ワイパーブレード10にワイパーアームを取り付けるためのアーム取付部材50を設ける。バーティブラ40の長手方向中央付近には、アーム取付部材50を固定するための固定箇所44を設けることができる。図2では、固定箇所44はバーティブラ40の幅方向両側の切り欠きとして設けられている。固定箇所44としては、切り欠きに代えて、バーティブラ40の各帯状部43に設けた孔(リベット、ビス等により固定する場合)、突起部等を利用することもできる。
【0027】
尚、ワイパーラバー20は、図3の断面において、概ね幅10mm以内、高さ15mm以内の寸法を有する。バーティブラ40は厚さ1mm程度、2本の帯状部43を含む全体の幅が10〜15mm程度であっても良い。ラバーホルダ30は全体の厚さ7〜15mm程度、幅が10mm程度であっても良い。更に、前記の通り括れ部32の幅は狭いことが望ましく、2〜3mm程度とするのが望ましい。
【0028】
次に、図4に、ワイパーブレード10にアーム取付部材50を取り付け、更に、両端にキャップ60を設けた状態を示す。
【0029】
また、図5には、アーム取付部材50及びワイパーブレード10を、固定箇所44を通る断面図として模式的に示す。図4に示す例では、アーム取付部材50は、スリット41を挟んで両側の帯状部43同士を橋渡して接続させるように、それぞれの固定箇所44に固定されている。これにより、ワイパーブレード10に対してワイパーアームを安定に取り付けることができる。また、バーティブラ40の2本の帯状部43同士を互いに接続することにより、バーティブラ40のねじり剛性を更に向上させることができる。アーム取付部材はは、図5に示すようにラバーホルダ30に沿って延びる断面形状を有している。
【0030】
図6には、キャップ60がワイパーブレード10に取り付けられた状態を模式的に示す断面図である。この断面は、図2に示す固定箇所44とキャップ取付部45との間の位置に対応する。図1及び図2に示すように、バーティブラ40及びラバーホルダ30はワイパーラバー20よりも端部側に突出している。キャップ60は当該突出した部分を覆うと共に、更に幾分延びて図6のように断面にワイパーラバー20が現れる位置までを覆っている。尚、ワイパーブレード10の幅方向にアーム取付部材50を貫通する貫通孔51が設けられている。貫通孔51は、ワイパーブレード10をワイパーアームに接続するために用いられる。
【0031】
キャップ60は、例えば樹脂からなっていても良い。キャップ60は、バーティブラ40の長手方向端部に設けられたキャップ取付部45に固定され、バーティブラ40の端部を覆う。また、ワイパーラバー20がラバーホルダ30から長手方向に突出するのを抑制する。この結果、金属等の硬質の材料からなるバーティブラ40が被払拭面に直接接触するのを防ぎ、被払拭面が傷つくのを防ぐことができる。また、ラバーホルダ30からワイパーラバー20が突出し、ひいては脱落することをよくせいできる。従って、ワイパーラバー20及びラバーホルダ30については、ワイパーラバー20の脱落を防ぐための構造を必要とせず、長さ方向に一様な断面形状とすることもできる。この場合、押出成形により製造することも可能である。
【0032】
尚、部品点数を少なくする(結果として材料及び組立のコスト削減になる)等の観点からは、キャップ60を用いないことにも利点がある。従って、キャップ60を用いるか否かは、性能、コスト等の要求に応じて決定すれば良い。
【0033】
(変形例)
次に、本実施形態の変形例のワイパーブレード10aについて説明する。図7は、ワイパーブレード10aの全体像を示す図であり、その断面が図8に示されている。
【0034】
ワイパーブレード10aにおいて、ワイパーラバー20及びバーティブラ40については、図1図3に示したワイパーブレード10と同様である。また、ワイパーブレード10aのラバーホルダ30aについても、括れ部32を挟んで両側にラバー保持部31と系止部33とを有することについては、ワイパーブレード10のラバーホルダ30と同様である。
【0035】
但し、ラバーホルダ30aにおいて、系止部33上に、スポイラ34が形成されている。スポイラ34は、車両の前方からの風の流れを受けて、ワイパーブレード10aを被払拭面に押し付ける力を発生させ、ワイパーブレード10aが被払拭面から浮き上がるのを抑制する。これにより、ワイパーブレード10aの払拭性を向上することができる。
【0036】
また、スポイラ34はラバーホルダ30aの一部として一体に成形されている。従って、スポイラを設けるためにワイパーブレードの部品点数を増加させることがなく、組立の工数、コスト等の増加を避けることができる。
【0037】
尚、本変形例の場合にも、アーム取付部材及びキャップを設けることができる。いずれも、図4図6に示したアーム取付部材及びキャップと同様であるが、ワイパーラバー30aがスポイラ34を有していることに対応した形状を備えるものとすれば良い。
【0038】
(第2の実施形態)
次に、本開示の第2の実施形態のワイパーブレードについて説明する。図9は、本開示の例示的ワイパーブレード10bについて、ワイパーラバー20、ラバーホルダ30及びバーティブラ70に分解して示す図である。
【0039】
ここで、ワイパーラバー20及びラバーホルダ30については、図2等に示す第1の実施形態の場合と同様である。これに対し、本実施形態のバーティブラ70は、別々の2本の帯状部によって構成されている。2本の帯状部は、第1の実施形態と同様のアーム取付部材50の固定箇所74を備える他は、単純な細長い長方形状である。
【0040】
ワイパーラバー20、ラバーホルダ30及びバーティブラ70は、図10に示すように組み立てられる。その横断面は、第1の実施形態における図3と同様である。
【0041】
ここで、第1の実施形態のワイパーブレード10では、バーティブラ40とラバーホルダ30とを組み立てるためには、バーティブラ40のホルダ挿入口42からラバーホルダ30を挿入する必要がある。また、スリット41、ホルダ挿入口42のような構造を形成する必要がある。
【0042】
これに対し、本実施形態の場合、バーティブラ70は独立した2本の帯状部からなるので、単にそれぞれをラバーホルダ30の溝にそれぞれ嵌め込むだけで組み立てることができる。またスリット41、ホルダ挿入口42ような構造の加工も不要である。従って、生産性において優れている。
【0043】
2つの帯状部は、第1の実施形態と同様に固定箇所74を利用してアーム取付部材50が取り付けられれば、互いに接続されることになる。しかしながら、このようにアーム取付部材50を介して接続されただけでは、必ずしも安定した構造とはならない。
【0044】
そこで、バーティブラ70の両端において、2つの帯状部は接続されても良い。この接続のためには、クリップ等の接続部材を用いても良い。また、接着、溶接等の手段で接続しても良い。更に、帯状部同士を接続する機能を有するキャップを用いても良い。キャップを用いた場合、外見上は第1の実施形態における図4と同様のワイパーブレードとなる。キャップを用いる場合、図2に示すキャップ取付部45のような構造をバーティブラ70の帯状部にそれぞれ設けても良い。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本開示のワイパーブレードは、払拭性、生産性等に優れ、自動車用のワイパーブレード等として有用である。
【符号の説明】
【0046】
10、10a ワイパーブレード
20 ワイパーラバー
21 リップ部
22 被保持部
30、30a ラバーホルダ
31 ラバー保持部
32 括れ部
33 系止部
34 スポイラ
40 バーティブラ
41 スリット
42 ホルダ挿入口
43 帯状部
44 固定箇所
45 キャップ取付部
50 アーム取付部材
51 貫通孔
60 キャップ
70 バーティブラ
74 取付箇所
【要約】
【課題】ワイパーブレードにおいて、生産性、払拭性等の少なくとも一つの特性をを向上させる。
【解決手段】ワイパーブレード10は、ワイパーラバー20、バーティブラ40及びラバーホルダ30を備える。ワイパーラバー20は、被払拭面を払拭するリップ部21と、その反対側に設けられ且つラバーホルダ30に保持される被保持部22とを備える。バーティブラ40は、幅方向に並ぶ2本の帯状部43を含む。ワイパーラバー20に沿って延びるラバーホルダ30は、幅が狭くなってバーティブラ40の2本の帯状部43に挟持される括れ部32と、向き合った鉤爪状の横断面形状を有し且つワイパーラバー20の被保持部22を保持するラバー保持部31とを備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10