(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記連結ブラケットは、前記サイドフレーム部のシート幅方向外側面に取り付けられる本体壁部と、該本体壁部の前端側からシート幅方向内側に延びる前方壁部と、前記本体壁部の後端側からシート幅方向内側に延びる後方壁部と、を備え、
前記前方壁部が前記前サイドフレーム部に取り付けられ、前記後方壁部が前記後サイドフレーム部に取り付けられていることを特徴とする請求項6に記載の車両用シート。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような車両用シートでは、バックフレームを樹脂成形するときにリクライニング装置をオーバーモールドするために、その構造が複雑化してしまい、成形作業が比較的困難となる恐れがあった。
そのため、車両用シートを製造する上で、骨格となるバックフレームを容易に樹脂成形することが可能であって、さらに樹脂材料からなるバックフレームにリクライニング装置を容易に取り付け可能であることが望まれていた。
【0006】
また、特許文献1のような車両用シートでは、バックフレームの樹脂成形を容易にし、リクライニング装置の取り付けを容易にしながらも、バックフレームの剛性及びリクライニング装置の取り付け剛性を確保した車両用シートが望まれていた。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、製造過程において、骨格となるシートフレームを容易に樹脂成形することが可能であって、このシートフレームの樹脂成形部にリクライニング装置を容易に取り付けることが可能な車両用シートを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、シートフレームの樹脂成形を容易にし、リクライニング装置の取り付けを容易にしながらも、剛性を確保した車両用シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は、本発明の車両用シートによれば、クッションフレームに対してバックフレームを回動可能に連結するリクライニング装置を備えた車両用シートであって、前記バックフレームのシート幅方向の側方を構成し、樹脂材料からなるサイドフレーム部と、該サイドフレーム部のシート幅方向外側面に取り付けられ、前記サイドフレーム部と前記リクライニング装置とを連結する連結ブラケットと、を備え、該連結ブラケットは、前端側が前記サイドフレーム部の前面に取り付けられ、後端側が前記サイドフレーム部の後面に取り付けられ
、前記サイドフレーム部は、前サイドフレーム部と、該前サイドフレーム部のシート後方側に配置された後サイドフレーム部とが連結されてなり、前記連結ブラケットのうち、少なくとも一部は、前後方向において前記前サイドフレーム部と前記後サイドフレーム部とが重なる部分と前後方向において重なり、前記連結ブラケットは、前記リクライニング装置の回動軸を貫通させるための軸穴部と、前記軸穴部からシート幅方向内側に延出するフランジ部と、を有することにより解決される。
【0009】
上記のように、樹脂材料からなるサイドフレーム部に連結ブラケットを介してリクライニング装置を取り付ける構成からなるため、サイドフレーム部を樹脂成形するときにリクライニング装置をオーバーモールドする場合と比較して、サイドフレーム部を容易に樹脂成形することが可能であって、リクライニング装置の取り付けも容易になる。
すなわち、製造過程において、骨格となるシートフレームを容易に樹脂成形可能であって、このシートフレームの樹脂成形部にリクライニング装置を容易に取り付け可能な車両用シートを提供することができる。
また、サイドフレーム部とリクライニング装置とを連結する連結ブラケットは、前端側がサイドフレーム部の前面に取り付けられ、後端側がサイドフレーム部の後面に取り付けられているため、サイドフレーム部の剛性及びリクライニング装置の取り付け剛性を確保できる。
【0010】
このとき、前記連結ブラケットは、シート前後方向において前記サイドフレーム部を挟持していると良い。
上記構成により、サイドフレーム部に対するリクライニング装置の取り付け剛性を一層確保することができる。
このとき、前記フランジ部は、前記軸穴部の外周部分の少なくとも一部がシート幅方向内側に折り曲げられて形成されると良い。
このとき、前記フランジ部は、円弧状に形成されると良い。
このとき、前記連結ブラケットは、前記軸穴部を囲む位置に形成された位置決め穴部を有し、前記フランジ部は、前記軸穴部と前記位置決め穴部の間に形成されると良い。
【0011】
このとき、前記サイドフレーム部は、前サイドフレーム部と、該前サイドフレーム部のシート後方側に配置された後サイドフレーム部とが連結されてなり、前記連結ブラケットは、前端側が前記前サイドフレーム部に取り付けられ、後端側が前記後サイドフレーム部に取り付けられている
と良い。
上記構成により、樹脂材料からなるサイドフレーム部は、前サイドフレーム部と、後サイドフレーム部とがシート前後方向に連結されてなるため、サイドフレーム部が一体樹脂部材からなる場合と比較して、容易に樹脂成形することが可能になる。
【0012】
このとき、前記連結ブラケットは、締結部材によって、前端側が前記前サイドフレーム部に取り付けられ、後端側が前記後サイドフレーム部に取り付けられていると良い。
上記構成により、サイドフレーム部に対するリクライニング装置の取り付け剛性を一層確保することができる。
【0013】
このとき、前記連結ブラケットは、前記サイドフレーム部のシート幅方向外側面に取り付けられる本体壁部と、該本体壁部の前端側からシート幅方向内側に延びる前方壁部と、前記本体壁部の後端側からシート幅方向内側に延びる後方壁部と、を備え、前記前方壁部が前記前サイドフレーム部に取り付けられ、前記後方壁部が前記後サイドフレーム部に取り付けられていると良い。
上記構成により、サイドフレーム部に対するリクライニング装置の取り付け剛性を一層確保することができる。
具体的には、サイドフレーム部を構成する前サイドフレーム部と後サイドフレーム部とが、リクライニング装置の自重から受ける静的荷重、リクライニング装置の回転動作から受ける動的荷重、又は外部から受ける衝撃荷重等によって、シート前後方向又はシート左右方向に倒れてしまったり、互いに剥がれてしまったりすることを抑制することができる。
【0014】
このとき、前記サイドフレーム部は、前記前サイドフレーム部の少なくとも一部と、前記後サイドフレーム部の少なくとも一部とが重なり合って閉断面構造を形成していると良い。
上記構成により、サイドフレーム部の支持剛性が一層向上し、リクライニング装置を安定して取り付けることができる。
【0015】
このとき、前記連結ブラケットは、前記サイドフレーム部のシート幅方向外側面に複数の連結部材によって取り付けられ、該複数の連結部材は、前記リクライニング装置の回動軸を囲むように配置されると良い。
上記構成により、サイドフレーム部に対するリクライニング装置の取り付け剛性が一層向上し、特にリクライニング装置の回動軸周辺の取り付け剛性を確保することができる。
【0016】
このとき、前記連結ブラケットは、前記サイドフレーム部のシート幅方向外側面に接着剤によって取り付けられ、前記連結ブラケット、及び前記サイドフレーム部の少なくとも一方に、他方側に向かって窪む凹部が形成されていると良い。
上記構成により、サイドフレーム部に連結ブラケットが接着剤によって取り付けられ、さらに接着剤の厚みを確保すべく、連結ブラケット及びサイドフレーム部の少なくとも一方に他方側に向かって窪む凹部が形成されているため、サイドフレーム部と連結ブラケットの接触面に隙間ができて接着剤を均一に塗布することができ、互いに強固に固定させることができる。
このとき、前記連結ブラケットは、前記サイドフレーム部のシート幅方向外側面に接着剤によって取り付けられ、前記連結ブラケットの前記前端側と、前記前サイドフレーム部と、前記後サイドフレーム部との間には隙間があると良い。
【0017】
このとき、前記サイドフレーム部のうち、前記連結ブラケットが取り付けられる部分は、該連結ブラケットが取り付けられる部分以外よりも肉厚となるように形成されていると良い。
上記構成により、サイドフレーム部のうち、連結ブラケット及びリクライニング装置が取り付けられる部分において支持剛性を確保することができ、かつ、サイドフレーム部全体の大きさをコンパクトにすることができる。
【0018】
このとき、前記連結ブラケットは、金属材料からなると良い。
上記構成により、樹脂材料からなり、前サイドフレーム部と後サイドフレーム部とが連結されてなるサイドフレーム部に、金属材料からなる連結ブラケットを補強した上で、リクライニング装置を取り付けることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、樹脂材料からなるサイドフレーム部に連結ブラケットを介してリクライニング装置を取り付ける構成からなるため、サイドフレーム部を樹脂成形するときにリクライニング装置をオーバーモールドする場合と比較して、サイドフレーム部を容易に樹脂成形することが可能であって、リクライニング装置の取り付けも容易になる。
すなわち、製造過程において、骨格となるシートフレームを容易に樹脂成形可能であって、このシートフレームの樹脂成形部にリクライニング装置を容易に取り付け可能な車両用シートを提供することができる。
また、サイドフレーム部とリクライニング装置とを連結する連結ブラケットは、前端側がサイドフレーム部の前面に取り付けられ、後端側がサイドフレーム部の後面に取り付けられているため、サイドフレーム部の剛性及びリクライニング装置の取り付け剛性を確保できる。
【0020】
本発明によれば、サイドフレーム部に対するリクライニング装置の取り付け剛性を一層確保することができる。
本発明によれば、樹脂材料からなるサイドフレーム部は、前サイドフレーム部と、後サイドフレーム部とがシート前後方向に連結されてなるため、サイドフレーム部が一体樹脂部材からなる場合と比較して、容易に樹脂成形することが可能になる。
本発明によれば、サイドフレーム部に対するリクライニング装置の取り付け剛性を一層確保することができる。
【0021】
本発明によれば、サイドフレーム部に対するリクライニング装置の取り付け剛性を一層確保することができる。
具体的には、サイドフレーム部を構成する前サイドフレーム部と後サイドフレーム部とが、リクライニング装置の自重から受ける静的荷重、リクライニング装置の回転動作から受ける動的荷重、又は外部から受ける衝撃荷重等によって、シート前後方向又はシート左右方向に倒れてしまったり、互いに剥がれてしまったりすることを抑制することができる。
本発明によれば、サイドフレーム部の支持剛性が一層向上し、リクライニング装置を安定して取り付けることができる。
本発明によれば、サイドフレーム部に対するリクライニング装置の取り付け剛性が一層向上し、特にリクライニング装置の回動軸周辺の取り付け剛性を確保することができる。
【0022】
本発明によれば、サイドフレーム部に連結ブラケットが接着剤によって取り付けられ、さらに接着剤の厚みを確保すべく、連結ブラケット及びサイドフレーム部の少なくとも一方に他方側に向かって窪む凹部が形成されているため、サイドフレーム部と連結ブラケットの接触面に隙間ができて接着剤を均一に塗布することができ、互いに強固に固定させることができる。
本発明によれば、サイドフレーム部のうち、連結ブラケット及びリクライニング装置が取り付けられる部分において支持剛性を確保することができ、かつ、サイドフレーム部全体の大きさをコンパクトにすることができる。
本発明によれば、樹脂材料からなり、前サイドフレーム部と後サイドフレーム部とが連結されてなるサイドフレーム部に、金属材料からなる連結ブラケットを補強した上で、リクライニング装置を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図2】車両用シートの骨格となるシートフレームの斜視図である。
【
図3】シートフレームの斜視図であって、リクライニング装置周辺の拡大図である。
【
図4】シートフレームのA−A断面図であって、サイドフレーム部の拡大図である。
【
図5】サイドフレーム部に連結ブラケットを介して取り付けられるリクライニング装置の分解斜視図である。
【
図6】リクライニング装置の収納ケースの斜視図である。
【
図7】リクライニング装置の内部構造をシート側方から見たときの説明図である。
【
図8】
図8(a)は、連結ブラケットの斜視図であり、
図8(b)は、別の角度から見た連結ブラケットの斜視図である。
【0024】
本実施形態は、樹脂製のバックフレームを回動可能に支持するリクライニング装置を備えた車両用シートであって、バックフレームを構成し、前サイドフレーム部と後サイドフレーム部とが連結されてなるサイドフレーム部と、このサイドフレーム部にリクライニング装置を連結する連結ブラケットと、を備え、この連結ブラケットは、シート前後方向において前端側が前サイドフレーム部に取り付けられ、後端側が後サイドフレーム部に取り付けられており、シート前後方向においてサイドフレーム部を挟持することを特徴とする車両用シートの発明に関するものである。
なお、車両用シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
【0025】
本実施形態の車両用シートSは、
図1に示すように、シートクッション1と、シートバック2と、ヘッドレスト3と、により構成されている。
シートクッション1は、骨格となる
図2に示すクッションフレーム10にクッションパッド1aを載置して表皮材1bで被覆されて構成されている。
シートバック2は、骨格となる
図2に示すバックフレーム20にクッションパッド2aを載置して表皮材2bで被覆されて構成されている。
ヘッドレスト3は、不図示の心材にクッションパッド3aを載置して表皮材3bで被覆された構成となっており、バックフレーム20に取り付けられたヘッドレストピラーHPによって支持される。
【0026】
クッションフレーム10は、
図2に示すように、シートクッション1の骨格となる略矩形状の枠体からなり、車両用シートSを前後方向にスライド移動させるためのスライドレール装置4、及び車両用シートSを上下方向に移動させるための高さ調整装置5を介して車体フロアに取り付けられている。
【0027】
バックフレーム20は、シートバック2の骨格となる略矩形状の枠体からなり、樹脂材料としての炭素繊維強化プラスチック(CFRP)にて成形されている。
バックフレーム20は、
図2に示すように、その下端部がリクライニング装置30を介してクッションフレーム10の後端部に連結されることで支持されている。かかる状態においてバックフレーム20は、クッションフレーム10に対して相対回動することが可能となっている。
【0028】
バックフレーム20は、前方部分となる前バックフレーム20aと、前バックフレーム20aの後方に配置される後バックフレーム20bとを個別に樹脂成形した上で、両フレームを接着剤によって前後方向に連結させて形成されている。
なお、バックフレーム20は、CFRP以外の樹脂材料によって成形されるものであっても良く、また、金型成形以外の成形方法、例えば、樹脂材料からなるシートをフレーム形状に合わせて積層させることでバックフレーム20を形成しても良い。
また、バックフレーム20全体がCFRPにより樹脂成形されているが、これに限定されることなく、例えば、バックフレーム20のうち、少なくともリクライニング装置30が取り付けられるサイドフレーム部分が樹脂材料から形成されていると良い。
【0029】
バックフレーム20は、
図2に示すように、左右方向に沿って延びた上部フレーム部21と、上部フレーム部21の下方に配置され、左右方向に沿って延びた下部フレーム部22と、上部フレーム部21の左右方向両端部からそれぞれ下方へ延出し、下部フレーム部22の左右方向両端部とそれぞれ連結される左右のサイドフレーム部24と、から主に構成されている。
上部フレーム部21は、上下方向に幾分幅広に形成され、左右方向において少なくとも一部の縦断面が閉断面構造となっており、当該縦断面形状が中空矩形状となっている。
下部フレーム部22は、左右のサイドフレーム部24の下端部後端を連結し、その下端部後端から前面に回り込むように設けられ、側面視で略Jの字形状となっている。
なお、上部フレーム部21と下部フレーム部22との上下方向の間には、乗員の背部を支持するための板状支持部23が掛け止めされている。
【0030】
左右のサイドフレーム部24は、上方から下方に向かって漸近的に前後に幅広な形状となっており、左右方向から見たときに湾曲した形状からなり、その下端部側が上端部側よりも前方に張り出して形成されている。
サイドフレーム部24は、前方部分となる前サイドフレーム部25と、前サイドフレーム部25の後方に配置される後サイドフレーム部26とを前後方向に連結させて形成されており、
図4に示すように、上下方向にわたって横断面形状が閉断面構造となって構成されている。
【0031】
各サイドフレーム部24の下端部であって左右側面には、
図3に示すように、リクライニング装置30の回動軸40を挿通させるための不図示の軸穴が形成されている。回動軸40は、軸方向が左右方向に沿った状態で左右のサイドフレーム部24間に配置され、回動軸40の延出端部は、軸穴を通じてサイドフレーム部24の外側面から左右方向外側に突出するようになる。
突出した回動軸40の延出端部は、連結ブラケット50を介してリクライニング装置30と組み付けられ、さらにリクライニング装置30よりも外側の位置に
図2に示す操作レバー42が取り付けられる。
なお、リクライニング装置30の個数は、車両用シートSの左右方向両側に配置されても良く、左右方向片側にのみ配置されても良い。
【0032】
前サイドフレーム部25は、
図4に示すように、上下方向に長尺な横断面略クランク形状の樹脂成形品からなり、サイドフレーム部24の前方部分となるフレーム前壁部25aと、フレーム前壁部25aの左右外側端部から後方へ屈曲されたフレーム外側壁部25bと、フレーム前壁部25aの左右内側端部から後方へ屈曲されたフレーム内側壁部25cと、から構成されている。
後サイドフレーム部26は、上下方向に長尺な横断面略L字形状の樹脂成形品からなり、サイドフレーム部24の後方部分となるフレーム後壁部26aと、フレーム後壁部26aの左右外側端部から前方へ屈曲されたフレーム外側壁部26bと、から構成されている。
このとき、前サイドフレーム部25のフレーム外側壁部25bと、前サイドフレーム部25のフレーム外側壁部26bとが左右方向で重なり合い、また、フレーム内側壁部25cの後端部と、フレーム後壁部26aの前面とが前後方向で重なり合って連結されている。
【0033】
詳しく言うと、前サイドフレーム部25と後サイドフレーム部26とが、重なり部分において接着剤で連結されており、その結果、サイドフレーム部24の横断面が閉断面構造を形成している。
また、左右の前サイドフレーム部25のフレーム内側壁部25cは、それぞれ左右内側方向に傾斜するようにして前後に延びている。そのため、前バックフレーム20aを後バックフレーム20bに対して組み付ける際に、前バックフレーム20aを左右に撓ませながら連結させることができ、バックフレーム20の組み付け性が向上する。
【0034】
サイドフレーム部24の左右外側面であって下端部分には、
図3に示すように、サイドフレーム部24とリクライニング装置30とを連結する連結ブラケット50が取り付けられている。
サイドフレーム部24のうち、連結ブラケット50が取り付けられる部分は、
図4に示すように、連結ブラケット50が取り付けられる部分以外よりも肉厚となるように形成されている。詳細は後述する。
【0035】
リクライニング装置30は、
図3に示すように、クッションフレーム10に対してバックフレーム20を回動可能に連結する装置からなり、バックフレーム20の左右方向外側面に連結ブラケット50を介して取り付けられている。
リクライニング装置30は、
図5又は
図6に示すように、バックフレーム20を回動させるときに駆動するリクライニング装置本体31と、リクライニング装置本体31を収容する収容ケース32と、から主に構成されている。
【0036】
リクライニング装置本体31は、
図7に示すように摺動ロック部材35を備え、摺動ロック部材35の上下方向の移動動作により、摺動ロック部材35に取り付けられたロックギア部34が係合ギア33に対して係合したり離脱したりするようになる。
このようなリクライニング装置本体31により、バックフレーム20の状態を、クッションフレーム10に対して固定されたロック状態と、クッションフレーム10に対して相対回動可能なアンロック状態との間で切り替えることが可能である。
【0037】
収容ケース32は、リクライニング装置本体31を収容する金属製のケースからなり、略円筒の外形形状となっており、
図5に示すように、外側ケース片32aと内側ケース片32bとを組み合わせて構成されている。
外側ケース片32aは、
図5に示すように、その外周面がクッションフレーム10側に接合されており、
図7に示すように、その内周面には係合ギア33が形成され、更にその内側に摺動ロック部材35が設けられている。
内側ケース片32bは、バックフレーム20側に連結ブラケット50を介して接合され、その内側には、摺動ロック部材35の移動経路を規定する一対の経路規定部36、36が摺動ロック部材35を挟み込んだ状態で配置されている。また、摺動ロック部材35にはカム面37が形成されており、カム面37に当接するカム体38については、内側ケース片32bを貫通してケース内に進入した回動軸40に固定状態で取付けられている。
【0038】
上記構成において、リクライニング装置30は、
図7に示すように、通常時、ロックギア部34と係合ギア33とが互いに係合する位置に摺動ロック部材35が配置されており、バックフレーム20の状態がロック状態となっている。
かかる状態にあるときに
図1に示す操作レバー42が操作されると、その操作により回動軸40が回転するようになり、これに連動してカム体38が回転移動し、回転状態のカム体38がカム面37から離れることにより、摺動ロック部材35が経路規定部36、36の間を係合ギア33から離れる向きに移動することになる。
その結果、ロックギア部34が係合ギア33から離脱し、バックフレーム20の状態がアンロック状態となる。
【0039】
そして、バックフレーム20の状態がアンロック状態にある間、乗員はシートバック2を後傾させることができ、後傾角度が所望の角度に達した時点で操作レバー42を離すと、バネ体39の付勢力によってカム体38が元の位置、つまり、ロック時の位置に戻り、摺動ロック部材35が係合ギア33に向かって経路規定部36、36の間を移動するようになる。
その結果、操作レバー42の操作が終了すると、再びロックギア部34が係合ギア33に係合し、バックフレーム20の状態がロック状態に復帰するようになる。
【0040】
リクライニング装置30は、
図5に示すように、連結ブラケット50に接着材で接着されることにより、バックフレーム20に取り付けられている。
具体的には、リクライニング装置30は、内側ケース片32bの外表面から左右内側に突出する
図6に示す位置決め突起32cが、後述する連結ブラケット50の外側面に形成された位置決め穴部51bに嵌め込まれた上で、連結ブラケット50に接着材で接着されている。
【0041】
リクライニング装置30が取り付けられたバックフレーム20の下端部とクッションフレーム10の後端部には、
図5に示すように、渦巻きバネ41が掛け止めされている。
渦巻きバネ41は、バックフレーム20の状態がアンロック状態にあり、かつ、シートバック2が後傾状態にあるときに、バックフレーム20を前方に回動させるように付勢するものであり、その一端部41aは、バックフレーム20側に設けられ、左右方向外側に延出するバネ係止部材60に掛け止めされている。
また、渦巻きバネ41の他端部41bは、クッションフレーム10側に設けられ、バネ係止部11についても、左右方向外側に延出するバネ係止部11に掛け止めされている。
【0042】
連結ブラケット50は、
図5に示すように、サイドフレーム部24とリクライニング装置30とを連結する略コ字形状の金属プレートからなり、前後方向においてサイドフレーム部24を挟持するように配置されている。
連結ブラケット50は、サイドフレーム部24の左右外側面に取り付けられる本体壁部51と、本体壁部51の上端側であって前端から左右内側に延びる前方壁部52と、本体壁部51の上端側であって後端から左右内側に延びる後方壁部53と、から主に構成されている。
前方壁部52は、前サイドフレーム部25のフレーム前壁部25aに取り付けられ、後方壁部53は、後サイドフレーム部26のフレーム後壁部26aに取り付けられている。
なお、前方壁部52、後方壁部53は、それぞれ前サイドフレーム部25、後サイドフレーム部26と重なり合って接着剤によって接着接合され、さらに締結部材によって機械的に接合されており、サイドフレーム部24の剛性、及びリクライニング装置30の取り付け剛性を高めている。
【0043】
本体壁部51は、サイドフレーム部24のうち、後サイドフレーム部26外側面と、リクライニング装置30の収容ケース32との間に介在するプレート部材である。
本体壁部51は、
図8に示すように、その中央部分に形成され、リクライニング装置30の回動軸40を貫通させるための軸穴部51aと、軸穴部51aに近接し、その径方向外側に形成され、リクライニング装置30の収容ケース32を嵌合させて位置決めするための複数の位置決め穴部51bと、軸穴部51aよりも上方に形成され、バネ係止部材60を取り付けるための取り付け穴部51cと、を備えている。
【0044】
本体壁部51の軸穴部51aは、その外周部分の少なくとも一部が左右内側に折り曲げられてサイドフレーム部24の軸穴に嵌め込まれており、サイドフレーム部24に対して連結ブラケット50が位置決めされる。また、リクライニング装置の取り付け剛性を確保している。
位置決め穴部51bは、軸穴部51aを円形状に囲むように四方に形成されており、
図6に示す収容ケース32の内側ケース片32b外表面に形成された位置決め突起32cと嵌合することで、連結ブラケット50に対してリクライニング装置30が位置決めされる。
取り付け穴部51cは、渦巻きバネ41の一端側を係止するためのバネ係止部材60を取り付ける部分である。バネ係止部材60は、連結ピン54を取り付け穴部51c側からバネ係止部材60側に向かって嵌め込むことで連結ブラケット50に取り付けられる。このとき、連結ピン54は、連結ブラケット50に対してバネ係止部材60を位置決めする位置決め部材として機能する。
【0045】
本体壁部51は、サイドフレーム部24の左右外側面と接着剤によって接着接合され、さらにリクライニング装置30の回動軸40を囲むように配置された複数の連結部材55によって機械的に接合されて構成されている。
このとき、連結ブラケット50の外表面のうち、上方部分であって連結ピン54及び連結部材55が取り付けられた部分と異なる位置に、サイドフレーム部24側に窪む略円形状の凹部56が2つ形成されている。
そのため、サイドフレーム部24と、連結ブラケット50のうち、凹部56とを当接させることで接着剤の隙間を確保することができ、サイドフレーム部24と連結ブラケット50の重なり面に接着剤を均一に塗布することができるようになる。
【0046】
なお、前方壁部52は、
図4に示す前サイドフレーム部25のフレーム前壁部25aに取り付けられ、フレーム前壁部25aは部分的に肉厚となっている。
同様に、本体壁部51及び後方壁部53は、
図4に示す後サイドフレーム部26のフレーム外側壁部26b及びフレーム後壁部26aにそれぞれ取り付けられ、フレーム外側壁部26b及びフレーム後壁部26aは部分的に肉厚となっている。
そのため、サイドフレーム部24の剛性、及びサイドフレーム部24に取り付けられるリクライニング装置30の取り付け剛性を確保することができる。
【0047】
バネ係止部材60は、渦巻きバネ41の一端部を係止する略L字形状の板金部材であって、
図8に示すように、サイドフレーム部24側から左右外側に延びて、渦巻きバネ41の一端部を係止するバネ係止部61と、バネ係止部61の左右内側端部から下方に延びて、連結ブラケット50に取り付けられる取り付け部62と、から構成されている。
取り付け部62には、連結ブラケット50に取り付けるための取り付け穴部62aが形成されており、この取り付け穴部62aは、連結ブラケット50の取り付け穴部51cと互いに連通している。
そして、連結ピン54が、連結ブラケット50の左右内側面側から挿入されて取り付け穴部51cと、取り付け穴部62aとに嵌合されることで、バネ係止部材60が連結ブラケット50に取り付けられる。
【0048】
なお、バネ係止部材60は、連結ブラケット50の左右外側面と溶接接合され、さらに上述したように複数の連結ピン54によって機械的に接合されて構成されている。そのため、バネ係止部材60の取り付け剛性が向上している。
【0049】
上記実施形態において、バックフレーム20は、前バックフレーム20aと後バックフレーム20bとを個別に樹脂成形した上で、両フレームを前後方向に連結させて形成されているが、これに限定されることなく、バックフレーム20が一体部品として樹脂成形されていても良い。
【0050】
上記実施形態において、サイドフレーム部24と連結ブラケット50との固定手段、リクライニング装置30と連結ブラケット50との固定手段、及び連結ブラケット50とバネ係止部材60との固定手段は、特に限定されることなく、接着剤による接着、溶接接合、ボルト止めやリベット締結等、公知の固定手段をそれぞれ適宜用いることが可能であって、複数の固定手段を組み合わせて固定強度を向上させても良い。
【0051】
上記実施形態において、連結ブラケット50は、金属材料から形成されているが、これに限定されることなく、樹脂材料又はその他の公知な材料等から形成されていても良い。例えば、連結ブラケット50が樹脂材料から形成されることで、車両用シートの軽量化を図ることができる。
【0052】
上記実施形態において、連結ブラケット50は、前方壁部52と後方壁部53とを備え、
図5に示すように、前方壁部52が前サイドフレーム部25のフレーム前壁部25aに取り付けられ、後方壁部53が後サイドフレーム部26のフレーム後壁部26aに取り付けられているが、これに限定されることなく適宜変更可能である。
すなわち、連結ブラケット50の前端側が、前サイドフレーム部25に取り付けられ、後端側が、後サイドフレーム部26に取り付けられていれば良く、適宜形状、配置、構成を変更可能である。
【0053】
上記実施形態において、連結ブラケット50とバネ係止部材60とは、それぞれ別体として構成されているが、これに限定されることなく、連結ブラケット50とバネ係止部材60とを一体物としても良い。
このようにすることで、渦巻きバネ41の一端部を係止するバネ係止部材60を別途設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。また、渦巻きバネ41の一端部を係止しておくための部分を連結ブラケット50に設けることにより、連結ブラケット50自身の剛性を向上させることもできる。
【0054】
上記実施形態では、具体例として自動車に用いられる車両用シートについて説明したが、これに限定されることなく、電車、バス等の車両用シートのほか、飛行機、船等の乗物用シートとしても利用することができる。
【0055】
本実施形態では、主として本発明に係る車両用シートSに関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
特に、バックフレーム20、リクライニング装置30、及び連結ブラケット50の形状、配置、及び構成について、上記の実施形態にて説明したものは、あくまで一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。