(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227926
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】超音波イメージング・システム
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
A61B8/00
【請求項の数】11
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-161942(P2013-161942)
(22)【出願日】2013年8月5日
(65)【公開番号】特開2014-36848(P2014-36848A)
(43)【公開日】2014年2月27日
【審査請求日】2016年7月14日
(31)【優先権主張番号】13/588,105
(32)【優先日】2012年8月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・ジョン・バックトン
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・フリッツ・パーリー
(72)【発明者】
【氏名】ディーター・クラウス・ホーニグマン
(72)【発明者】
【氏名】アーミン・ショイスウォール
【審査官】
宮川 哲伸
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−055483(JP,A)
【文献】
特開2008−272087(JP,A)
【文献】
特開2011−161213(JP,A)
【文献】
特開2009−131420(JP,A)
【文献】
特開2011−045660(JP,A)
【文献】
特開2006−204759(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 − 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブ(106)、表示装置(118)、並びに前記プローブ(106)及び前記表示装置(118)と電子通信関係にあるプロセッサ(116)を含む超音波イメージング・システム(100)であって、
前記プロセッサ(116)が、
関心領域(156)を、第1の部分ボリューム(158)及び該第1の部分ボリューム(158)とは異なる第2の部分ボリューム(160)を含む複数の部分ボリュームに分割し、
推定心臓周期よりも長い第1の期間中に前記第1の部分ボリューム(158)から第1の4D超音波データを取得するように前記プローブ(106)を制御し、
前記推定心臓周期よりも長く且つ前記第1の期間の後に生じる第2の期間中に前記第2の部分ボリューム(160)から第2の4D超音波データを取得するように前記プローブ(106)を制御し、
前記第1の部分ボリューム(158)から取得された前記第1の4D超音波データを、前記第2の部分ボリューム(160)から取得された前記第2の4D超音波データと組み合わせて、前記関心領域についての4D超音波データを生成し、
前記関心領域についての前記4D超音波データに基づいて画像を生成し、そして
前記画像を前記表示装置(118)で表示するように、構成されていること、
を特徴とする超音波イメージング・システム(100)。
【請求項2】
前記プロセッサ(116)は、前記第1の4D超音波データ及び前記第2の4D超音波データを取得する前に心拍数を推定するように構成され、また前記プロセッサ(116)は、前記心拍数を用いて前記推定心臓周期を決定するように構成されている、請求項1記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項3】
前記プロセッサ(116)は、前記第1の4D超音波データ及び前記第2の4D超音波データを取得するプロセス中に位相データを取得するように構成されている、請求項1記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項4】
前記プロセッサ(116)は、前記位相データを前記第1の4D超音波データ及び前記第2の4D超音波データの両方と関連付けるように構成され、また前記プロセッサ(116)は更に、前記位相データに基づいて前記第1の4D超音波データを前記第2の4D超音波データと組み合わせるように構成されている、請求項3記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項5】
前記プロセッサ(116)は、前記第1の4D超音波データ及び前記第2の4D超音波データを取得するプロセス中にMモード・データを取得することによって、前記位相データを取得するように構成されている、請求項3記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項6】
前記プロセッサ(116)は、胎児のECGにより前記位相データを取得するように構成されている、請求項3記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項7】
前記プロセッサ(116)は、前記プローブ(106)を制御して、前記推定心臓周期よりも少なくとも15%長い第1の期間にわたって前記第1の4D超音波データを取得するように構成されている、請求項1記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項8】
前記プロセッサ(116)は、前記プローブ(106)を制御して、前記推定心臓周期よりも少なくとも30%長い第1の期間にわたって前記第1の4D超音波データを取得するように構成されている、請求項1記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項9】
前記プロセッサ(116)は、前記プローブ(106)を制御して、前記推定心臓周期よりも少なくとも100%長い第1の期間にわたって前記第1の4D超音波データを取得するように構成されている、請求項1記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項10】
前記プロセッサ(116)は、前記第1の4D超音波データを補間して第1の補間4D超音波データを生成するように構成され、また前記プロセッサ(116)は、前記第2の4D超音波データを補間して第2の補間4D超音波データを生成するように構成されている、請求項1記載の超音波イメージング・システム(100)。
【請求項11】
前記プロセッサ(116)は、前記第1の補間4D超音波データを前記第2の補間4D超音波データと組み合わせて、前記関心領域についての前記4D超音波データを生成するように構成されている、請求項10記載の超音波イメージング・システム(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に云えば、超音波イメージング・システム、及び複数の部分ボリューム(partial volume)について4D超音波データを取得することによって関心領域についての4D超音波データを生成するための方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現世代の超音波システムに結合される2D配列のプローブは、胎児心臓イメージングのような用途のための臨床的に適切なボリューム・サイズを取得するぼど充分に高速ではない。現在、従来の2D配列のプローブにより取得された単一のボリュームから所要の時間分解能及び所要の空間分解能の両方を達成することはできない。
【0003】
その結果、或る従来の超音波システムはボリューム全体を低速で掃引して、掃引中に異なる場所で2D画像フレームを取得している。例えば、掃引には、典型的な胎児の心臓については8〜12秒かかることがある。この掃引時間中、胎児の心臓は約16〜30回拍動することがある。各々の2D画像フレームの取得時の心臓位相を示す位相データは、Mモード取得からのデータに基づいて取得することができる。STIC(時空間画像相関)のような従来の技術によれば、様々な心臓位相におけるボリューム全体のそれぞれの画像が、個別の心臓サイクルからのフレームを用いて「同期化」される。言い換えると、各ボリュームは、同じ心臓サイクル中に取得されない。代わりに、ボリュームの各スライス又は画像が、異なる心臓サイクル中に取得される。次いで、各々の心臓位相についての「同期化された」ボリュームを、完全な一つの心臓サイクルを表す順序に配置することができる。次いで、ユーザーはボリューム内からの任意の平面の画像を観察するように選択することができ、或いはユーザーはボリュームの幾分か又は全てのレンダリングを観察することができる。
【0004】
STICのような従来の技術には少なくとも2つの問題がある。すなわち、全てのデータを取得するのに時間が掛かりすぎること、及び得られたボリュームの仰角方向の分解能が制限されることである。具体的に述べると、各心臓サイクルから唯一つの2D画像フレームしか選択されないので、仰角方向の分解能は、取得の際の心臓サイクルの数に制限される。長い取得時間を要する技術を用いることは、モーション(体動)アーティファクトを生じるデータを取得する可能性が高くなる。例えば、2D配列のプローブを保持している臨床医と患者は共に、取得時間が長くなると動く可能性が大きくなる。2D配列のプローブと走査されている患者の解剖学的構造との間に何らかの相対的な動きがあると、モーション・アーティファクトが導入されることがある。また、患者の心臓の動きに何らかの不規則さがあると、付加的なモーション・アーティファクト又は空間アーティファクトが生じることがある。
【0005】
このような理由などのため、4D超音波データを取得するための方法及び超音波イメージング・システムの改善が望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第20120123276号
【発明の概要】
【0007】
本書では、上述の欠点、不利な点及び問題に対処するが、それは以下の記載を読んで理解することによって明らかになろう。
【0008】
一実施形態では、超音波イメージング方法が提供され、当該方法は、関心領域を、第1の部分ボリューム及び第2の部分ボリュームを含む複数の部分ボリューム(partial volume)に分割する段階を含む。当該方法は、推定心臓周期よりも長い第1の期間中に前記第1の部分ボリュームについて第1の4D超音波データを取得する段階を含む。当該方法は、前記推定心臓周期よりも長い第2の期間中に前記第2の部分ボリュームについて第2の4D超音波データを取得する段階を含み、該第2の期間は前記第1の期間の後に生じる。当該方法は、前記第1の4D超音波データを前記第2の4D超音波データと組み合わせて、前記関心領域についての4D超音波データを生成する段階を含む。当該方法は、前記関心領域についての前記4D超音波データに基づいて画像を生成して、該画像を表示する段階を含む。
【0009】
一実施形態では、超音波イメージング方法が提供され、当該方法は、推定心臓周期を決定する段階、及び関心領域を、第1の部分ボリューム及び第2の部分ボリュームを含む複数の部分ボリュームに分割する段階を含む。当該方法は、前記推定心臓周期よりも長い第1の期間にわたって前記第1の部分ボリュームについて第1の4D超音波データを取得する段階を含む。当該方法は、前記第1の4D超音波データを取得するプロセス中に第1の位相データを取得し、該第1の位相データを前記第1の4D超音波データと関連付ける段階を含む。当該方法は、前記推定心臓周期よりも長い第2の期間にわたって前記第2の部分ボリュームについて第2の4D超音波データを取得する段階を含み、該第2の期間は前記第1の期間の後に生じる。当該方法は、前記第2の4D超音波データを取得するプロセス中に第2の位相データを取得し、該第2の位相データを前記第2の4D超音波データと関連付ける段階を含む。当該方法は、前記第1の4D超音波データを補間して第1の補間4D超音波データを生成する段階、前記第2の4D超音波データを補間して第2の補間4D超音波データを生成する段階、及び前記第1の補間4D超音波データを前記第2の補間4D超音波データと組み合わせて、1つの完全な心臓サイクルにわたる前記関心領域の4D超音波データを生成する段階を含む。当該方法は、前記関心領域の前記4D超音波データに基づいて画像を生成して、該画像を表示する段階を含む。
【0010】
別の実施形態では、超音波イメージング・システムが提供され、当該システムは、プローブ、表示装置、並びに前記プローブ及び前記表示装置と電子通信関係にあるプロセッサを含む。前記プロセッサは、関心領域を第1の部分ボリューム及び第2の部分ボリュームに分割するように構成される。前記プロセッサは、推定心臓周期を決定するように構成される。前記プロセッサは、前記推定心臓周期よりも長い第1の期間にわたって前記第1の部分ボリュームについて第1の4D超音波データを取得するように前記プローブを制御し、且つ前記推定心臓周期よりも長い第2の期間にわたって前記第2の部分ボリュームについて第2の4D超音波データを取得するように前記プローブを制御するように構成される。前記プロセッサは、位相データを前記第1の4D超音波データ及び前記第2の4D超音波データの両方と関連付けて、前記位相データに基づいて前記第1の4D超音波データを前記第2の4D超音波データと組み合わせることにより、前記関心領域についての4D超音波データを生成するように構成される。前記プロセッサはまた、前記関心領域についての前記4D超音波データに基づいて画像を生成して、該画像を前記表示装置で表示するように構成される。
【0011】
本発明の様々な他の特徴、目的及び利点は、当業者には、添付の図面及び以下の詳細な説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、一実施形態に従った超音波イメージング・システムの概略図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に従った方法の流れ図である。
【
図3】
図3は、プローブと、一実施形態に従って3つの部分ボリュームに分割された関心領域とを示す概略図である。
【
図4】
図4は、一実施形態に従った相対心臓位相に対するボリューム取得のタイミングを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の詳しい説明では、その一部を形成し且つ実施することのできる特定の実施形態を例として示した添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が該実施形態を実施することができる程度に詳しく説明しており、従って、他の実施形態を利用することができること、また実施形態の範囲から逸脱することなく論理的、機械的、電気的及びその他の変更を行うことができることを理解されたい。従って、以下の詳しい説明は、本発明の範囲を制限するものとして解釈すべきではない。
【0014】
図1は、一実施形態に従った超音波イメージング・システム100の概略図である。超音波イメージング・システム100は、送信ビーム形成装置101、及びパルス状超音波信号を身体(図示せず)内へ放出するためにプローブ106内の複数の素子104を駆動する送信器102を含む。プローブ106は、一実施形態に従って2D配列のプローブとすることができる。しかしながら、仰角方向に完全にステアリング可能であり且つ4次元(4D)超音波データを取得する能力を持つ任意の種類のプローブを、他の実施形態に従って使用することができる。本書での開示の目的のため、用語「4次元超音波データ(4D超音波データ)」は、或る期間にわたって取得された関心領域の複数のボリュームを含んでいる超音波データを含むものと定義される。4D超音波データは、1つのボリュームが時間につれてどのように変化するのかについての情報を含有する。各々のボリュームは複数の2D画像又はスライスを含むことができる。続けて
図1を参照して説明すると、パルス状超音波信号が、身体内の様々な構造、例えば、血球、筋肉組織などから後方散乱されて、複数の素子104へ戻るエコーを発生する。それらのエコーは複数の素子104によって電気信号、すなわち、超音波データに変換され、それらの電気信号は受信器108によって受け取られる。受け取ったエコーを表す電気信号は、受信ビーム形成装置110に送られ、受信ビーム形成装置110は超音波データを出力する。実施形態によっては、プローブ106は、送信及び/又は受信ビーム形成の全て又は一部を行う電子回路を含むことができる。例えば、送信ビーム形成装置101、送信器102、受信器108及び受信ビーム形成装置110の全て又は一部をプローブ106内に配置することができる。用語「走査」はまた、本書では、超音波信号を送信して受信する過程を通してデータを取得することを表すために用いることがある。用語「データ」又は「超音波データ」は、本書では、超音波イメージング・システムにより取得された1つ又は複数のデータセットのいずれかを表すために用いることがある。ユーザー・インターフェース115は、患者データの入力を制御し、走査又は表示パラメータを変更すること等を含めて、超音波イメージング・システム100の動作を制御するために使用することができる。
【0015】
超音波イメージング・システム100はまた、送信ビーム形成装置101、送信器102、受信器108及び受信ビーム形成装置110を制御するためのプロセッサ116を含む。プロセッサ116はプローブ106と電子通信関係にある。プロセッサ116は、データを取得するためにプローブ106を制御することができる。プロセッサ116は、複数の素子104の内のどれをアクティブにするかを制御し且つプローブ106から放出されるビームの形状を制御する。プロセッサ116はまた表示装置118と電子通信関係にあって、プロセッサ116はデータを処理して、表示装置118上に表示するための画像を生成することができる。本書での開示のために、用語「電子通信」は、有線接続及び無線接続の両方を含むものと定義することができる。プロセッサ116は、一実施形態によれば中央処理装置(CPU)を含むことができる。他の実施形態によれば、プロセッサ116は、ディジタル信号プロセッサ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又はグラフィック・ボードのような、様々な処理機能を実行する能力を持つ他の電子装置を含むことができる。他の実施形態によれば、プロセッサ116は、様々な処理機能を実行する能力を持つ多数の電子装置を含むことができる。例えば、プロセッサ116は、中央処理装置、ディジタル信号プロセッサ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ、及びグラフィック・ボードを含む電子装置のリストの中から選択された2つ以上の電子装置を含むことができる。別の実施形態によれば、プロセッサ116はまた、RFデータを復調して生データを生成する複素復調器(図示せず)を含むことができる。別の実施形態では、復調は、処理系列においてより早い時期に行うことができる。プロセッサ116は、データについて複数の選択可能な超音波モダリティに従った1つ以上の処理動作を遂行するように構成することができる。データは、エコー信号を受信しているとき走査セッション中に実時間で処理することができる。本書での開示の目的のため、用語「実時間」とは、何らかの意図的な遅延を生じさせることなく遂行される処理手順を含むと定義される。例えば、一実施形態では、7〜20ボリューム/秒の実時間ボリューム速度(volume rate) でデータを取得して表示することができる。しかしながら、実時間フレーム速度(frame rate)が、データの各ボリュームを取得するのにかかる時間の長さに左右されることがあることを理解されたい。従って、相対的に大きいボリュームのデータを取得するとき、実時間ボリューム速度は相対的に遅くなることがある。このように、或る実施形態では、20ボリューム/秒よりもかなり速い実時間ボリューム速度を持つことがあり、他方、他の実施形態では、7ボリューム/秒よりも遅い実時間ボリューム速度を持つことがある。データは、走査セッション中にバッファ(図示せず)に一時的に記憶させて、ライブ又はオフライン動作において実時間よりも少ない時間で処理することができる。本発明の実施形態によっては、処理のタスクを取り扱うために複数のプロセッサ(図示せず)を含むことができる。例えば、第1のプロセッサを利用して、RF信号の復調及びデシメーションを行うことができ、また第2のプロセッサを用いて、画像を表示する前にデータを更に処理することができる。当然のことながら、他の実施形態では異なる構成配置のプロセッサを用いることができる。
【0016】
超音波イメージング・システム100は、例えば、10Hz〜30Hzのボリューム速度で、データを連続的に取得することができる。データから生成された画像は、同様なボリューム速度でリフレッシュ(更新)することができる。他の実施形態では、異なる速度でデータを取得し表示することができる。例えば、或る実施形態では、ボリュームのサイズ及び意図した用途に応じて10Hz未満の又は30Hzよりも大きいボリューム速度でデータを取得することができる。取得されたデータについての処理済みのフレームを記憶するためにモリ120が含まれる。模範的な実施形態では、メモリ120は、少なくとも数秒に相当する超音波データのフレームを記憶するのに充分な容量を持つ。データのフレームは、取得純情又は時間に従ってその検索を容易にする態様で記憶される。メモリ120は、任意の既知のデータ記憶媒体で構成することができる。
【0017】
随意選択により、本発明の様々な実施形態は、造影剤を利用して具現化することができる。コントラスト・イメージングは、マイクロバブルを含む造影剤を利用したとき、身体内の解剖学的構造及び血流の増強画像を生成する。造影剤を利用してデータを取得した後、画像分析として、高調波及び線形成分を分離し、高調波成分を増強し、そして強調された高周波成分を利用することによって超音波画像を生成することが含まれる。受信信号からの高調波成分の分離は、適当なフィルタを使用して遂行される。超音波イメージングのために造影剤を使用することは、当業者に周知であり、従って更に詳しい説明は行わない。
【0018】
本発明の様々な実施形態では、データはプロセッサ116によって他の又は異なるモードに関連したモジュール(例えば、Bモード、カラー・ドップラー、Mモード、カラーMモード、スペクトル・ドップラー、エラストグラフィ、TVI、歪み、歪み速度、等々)で処理して、2D又は3Dデータを形成することができる。例えば、1つ以上のモジュールが、Bモード、カラー・ドップラー、Mモード、カラーMモード、スペクトル・ドップラー、エラストグラフィ、TVI、歪み、歪み速度、及びそれらの組合せ、等々を生成することができる。画像ビーム及び/又はフレームが記憶され、またメモリにデータを取得した時点を表すタイミング情報を記録することができる。それらのモジュールには、例えば、画像フレームを座標ビーム空間から表示空間座標へ変換する走査変換動作を遂行する走査変換モジュールを含むことができる。患者についての処置が実行されている間に、メモリから画像フレームを読み出して、それらの画像フレームを実時間で表示するように、ビデオ・プロセッサ・モジュールを設けることができる。ビデオ・プロセッサ・モジュールは画像メモリに画像フレームを記憶させ、そこから画像を読み出して表示することができる。
【0019】
図2は、模範的な実施形態に従った方法の流れ図である。流れ図の個々のブロックは、方法200に従って遂行することのできる各段階を表す。別の実施形態では、異なるシーケンス(順序)で示された諸段階を遂行することができ、及び/又は別の実施形態では、
図2に示されていない追加の段階を含むことができる。方法200の技術的効果は、複数の部分ボリュームとして取得された4D超音波データから生成された画像の表示である。方法200を模範的な実施形態に従って説明するが、方法200は
図1の超音波イメージング・システム100のプロセッサ116によって具現化される。更に、方法200は、胎児の心臓の4D超音波データを取得する場合の一実施形態に従って説明する。当然のことながら、他の実施形態に従って、方法200は、大人の心臓の幾分か又は全ての4D超音波データを取得するために同様に用いることができる。
【0020】
図1及び
図2を参照して説明すると、段階202において、心拍数(heart rate)データが取得される。胎児の心臓に関する実施形態によれば、心拍数データを取得する段階は、超音波データを取得して、得られた超音波データを分析することにより、心拍数又は推定心拍数を確認することができる。例えば、複数の画像を或る期間に割って取得し、画像を処理することにより平均心拍数を決定することができる。或いは、Mモード・データを1つ以上の線に沿って取得して分析することにより、心拍数を決定することができる。まだ他の実施形態によれば、ECG又は胎児ECGを用いることにより、位相データを取得し又は一心臓サイクル当り1つ以上のトリガを決定することができる。これらのトリガは心臓サイクルの特定の位相に関連付けることができ、また、このようなとき、それらのトリガを用いて、患者の心拍数の近似値を決定することができる。
【0021】
段階204において、心拍数データに基づいて推定心臓周期が決定される。一実施形態によれば、プロセッサ116を使用して、推定心臓周期を計算することができる。推定心臓周期は、1つ以上の心臓サイクルに相当する心拍数データから決定することができる。推定心臓周期は、別の実施形態に従って他の技術により決定することができる。
【0022】
次に、段階206において、ユーザーは、ユーザー・インターフェース115を介して所望の取得パラメータを入力することができる。取得パラメータには、関心領域(ROI)、分解能、深度、画像モード、所望の時間分解能などの選択のようなパラメータを含むことができる。本書の開示の目的のために、用語「関心領域」は、1つのボリュームを含んでいると定義される。取得パラメータの幾分か又は全てを、超音波イメージング・システム100のデフォルト設定の一部として予め選択することができる。
【0023】
段階208において、プロセッサ116は、関心領域を複数の部分ボリュームに分割する。プロセッサ116は、段階206において入力された取得パラメータと、超音波イメージング・システム100(具体的には、2D配列のプローブ106を含んでいる)の技術的能力とに基づいて、部分ボリュームのサイズ及び/又は分布を決定することができる。他の実施形態によれば、ユーザーは、部分ボリュームの位置及び/又は幾何学的形状を手動で選択することができる。
【0024】
図3は、一実施形態に従って関心領域156を3つの部分ボリュームに分割したことを表す図である。
図3にはまた、2D配列のプローブ152及び胎児の心臓154が示されている。関心領域156は、第1の部分ボリューム158、第2の部分ボリューム160及び第3の部分ボリューム162に分割される。組み合わせたとき、第1の部分ボリューム158、第2の部分ボリューム160及び第3の部分ボリューム162は関心領域156全体を包含する。
図3に示された実施形態によれば、部分ボリューム158,160,162はオーバーラップしない。しかしながら、他の実施形態によれば、部分ボリューム158,160,162の各々は、任意の隣接した部分ボリュームとオーバーラップすることができる。すなわち、第1の部分ボリューム158は第2の部分ボリューム160とオーバーラップすることができ、第2の部分ボリューム160は第1の部分ボリューム158及び第3の部分ボリューム162の両方とオーバーラップすることができ、また第3の部分ボリューム162は第2の部分ボリューム160とオーバーラップすることができる。当然のことながら、関心領域156は、他の実施形態によれば異なる数の部分ボリュームに分割することができる。方法200は、2つ又はそれ以上の任意の数の部分ボリュームについてデータを取得するために用いることができる。
【0025】
図1、
図2及び
図3を参照して説明すると、段階210において、プロセッサ116は、第1の部分ボリューム158についてデータ・ボリューム(一ボリュームのデータ)を取得する。プロセッサ116は、送信ビーム形成装置101、送信器102、プローブ106、受信器108及び受信ビーム形成装置110を制御して、超音波データの取得を制御する。一実施形態によれば、プロセッサ116は、第1の部分ボリューム158内で異なる仰角で複数の2D画像フレームを取得することにより、第1の部分ボリューム158について超音波データを取得することができる。1つのボリュームについてのデータを取得するために複数の2D画像フレームを取得することは、当業者には周知である。次の段階212において、プロセッサは、Mモード・データの取得を制御する。Mモード・データの取得には、或る走査線に沿って相異なる時点にデータを取得することを含む。Mモード・データは取得するのに非常に高速であり、典型的には、運動を決定するために用いられる。他の実施形態では、Mモード・データの取得を、4D超音波データの取得とインターリーブ(交互配置)することができる。
【0026】
段階214において、プロセッサ116は、第1の部分ボリューム158について超音波データの別のボリュームを取得することが望ましいかどうか決定する。追加の超音波データ・ボリュームを取得することが望ましい場合、方法200は段階210へ戻り、段階210及び212が繰り返される。第1の部分ボリューム158又は他のいずれかの部分ボリュームについての各ボリュームを取得する速度は、段階206において選択された取得パラメータと超音波イメージング・システム100の仕様とに依存して変わることがある。しかしながら、単一の心臓サイクル中に特定の1つの部分ボリュームについて多数のボリュームを取得することは可能なはずである。一実施形態によれば、プロセッサ116は、段階204の際に計算された推定心臓周期よりも長い時間にわたって第1の部分ボリューム158について4D超音波データを取得するように、超音波イメージング・システム100の残りの部分を制御する。言い換えると、方法200は、時間につれての複数のボリューム(これは、4D超音波データと呼ばれる)を取得するために、段階210、212及び214を繰り返す。別の実施形態によれば、プロセッサ116は、ECG又は胎児ECGからのトリガを使用して、推定心臓周期の代わりに又は推定心臓周期を決定するのに加えて、患者の心臓周期よりも長い期間にわたって4D超音波データが取得されることを保証することができる。推定心臓周期よりも長い期間にわたって第1の部分ボリュームについて4D超音波データを取得した後、段階214において、プロセッサ116は、第1の部分ボリューム158について追加のボリュームを取得することがのぞまくないと決定し、そこで方法200は段階216へ進む。
【0027】
段階216において、プロセッサ116は、次の部分ボリュームへ進むのが望ましいかどうか決定する。模範的な実施形態によれば、第1の部分ボリューム158について第1の複数のボリュームを取得した後、次の部分ボリューム、すなわち、第2の部分ボリューム160へ進むのが望ましい。方法200は、次いで、第2の部分ボリューム160について第2の複数のボリュームが取得されるまで、段階210、212及び214を繰り返す。第2の複数のボリュームは、時間につれての第2の部分ボリューム160を示し、包括的に第2の4D超音波データを呼ぶことができる。プロセッサ116は、第2の部分ボリューム160について複数のボリュームが、段階204の際に決定された推定心臓周期よりも長い期間にわたって繰り返し取得されるように、取得を制御する。所望の時間にわたって段階210、212及び214を繰り返して第2の4D超音波データを取得した後、プロセッサ116は、段階214において、第2の部分ボリューム160について別のボリュームを取得することが望ましくないと決定し、そこで方法200は段階216へ進む。
【0028】
段階216において、プロセッサ116は、次の部分ボリューム(これは、模範的な実施形態によれば、第3の部分ボリューム162とすることができる)へ進むのが望ましいと決定する。方法200は、第3の4D超音波データを取得するために段階210、212及び214を繰り返す。模範的な実施形態によれば、第3の4D超音波データは、第3の部分ボリューム162が時間につれてどのように変化したかを示す。第1の部分ボリューム158及び第2の部分ボリューム160の場合と同様に、プロセッサ116は、推定心臓周期よりも長い時間にわたって第3の部分ボリューム162について4D超音波データを取得するように、超音波イメージング・システム100の残りの部分を制御することができる。
【0029】
プロセッサ116は、方法200の複数回の繰返し中に段階212において取得された位相データを、第1の4D超音波データを取得するプロセス中に取得された第1の位相データと、第2の4D超音波データを取得するプロセス中に取得された第2の位相データと、第3の4D超音波データを取得するプロセス中に取得された第3の位相データとに分割することができる。他の実施形態によれば、位相データは、画像処理技術による4D超音波データの後処理中に決定することができる。プロセッサ116は、次いで、位相データを、4D超音波データの一部として取得された個々のボリュームと関連付けることができる。例えば、プロセッサ116は、複数の部分ボリュームの各々についての4D超音波データの一部である各ボリュームを、特定の位相と関連付けることができる。
【0030】
3つの部分ボリューム158、160及び162の各々について4D超音波データを取得した後、段階216において、プロセッサ116は、充分な4D超音波データが取得されたと決定し且つ次の部分ボリュームへ進むことが望ましくないと決定する。従って、方法200は段階218へ進む。
【0031】
図4は、相対心臓位相に対するボリューム取得のタイミングを示すグラフである。グラフ170は、4つの心臓サイクルよりも僅かに長く示されている。グラフ170について、方法200(
図2に示す)に従ってデータを収集した模範的な実施形態に従って説明する。x軸に沿った数字(0、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5及び4)は相対心臓位相を示す。例示を目的として、曲線172が示されている。曲線172は、相対心臓位相をより明確に示すためにECG曲線と同様な形状を持つ。曲線172に付けたマーク「×」は、それぞれ1つのデータ・ボリュームを取得する各時点を示す。
【0032】
次に
図2及び
図4を参照して説明すると、曲線172上の各々の「×」は、方法200の段階210においてそれぞれ1つのボリュームが取得された時点を表す。また各々の「×」は、部分ボリューム158、160及び162の内の1つの部分ボリュームについての1つのボリュームの取得を表す。一実施形態によれば、第1の部分ボリューム158(
図3に示す)についての4D超音波取得は、時点T1に開始する。心臓周期は時点T1から時点T2までである。プロセッサ116は、段階204において決定された推定心臓周期よりも長い期間にわたって第1の部分ボリューム158についての4D超音波データの取得を制御する。
図4を参照して説明すると、第1の部分ボリューム158についての4D超音波データの取得は、心臓周期よりも長い時点T3までにわたって続けられる。
【0033】
時点T3で開始して、方法200は、第2の部分ボリューム160について4D超音波データを取得する。心臓周期は時点T3から時点T4まで続く。しかしながら、第2の部分ボリューム160についての4D超音波データの取得は、心臓周期及び推定心臓周期よりも長い時点T5までにわたって続けられる。同様に、方法200は、時点T5に開始して、第3の部分ボリューム162について4D超音波データを取得する。心臓周期は時点T5から時点T6までであるが、第3の部分ボリューム162についての4D超音波データの取得は、心臓周期及び推定心臓周期よりも長い期間である時点T7まで続けられる。
【0034】
3つの部分ボリュームの各々について4D超音波データが取得された後、方法200は段階218へ進む。 段階218において、プロセッサ116は4D超音波データを補間する。4D超音波データは、第1の部分ボリューム158についての第1の4D超音波データ、第2の部分ボリューム160についての第2の4D超音波データ、及び第3の部分ボリューム162についての第3の4D超音波データを含むことができる。一実施形態によれば、円で囲んだ「×」で表されたボリュームのみが、段階218の補間処理中に用いることができる。補間の結果、第1の部分ボリューム158について第1の補間4D超音波データ、第2の部分ボリューム160について第2の補間4D超音波データ、及び第3の部分ボリューム162について第3の補間4D超音波データが作成される。各々の部分ボリュームについての4D超音波データが一連のボリュームを含んでいるので、全体の関心領域の高品質4D画像のためには、同じ位相を持つボリュームを組み合わせることが必要である。4D超音波取得が取得の際に心臓サイクルに対してゲート駆動されないので、各ボリュームの相対位相が未知である。従って、位相データが4D超音波データに関連付けされた後、各々の部分ボリュームから時間的に同期したボリュームを生成するために幾分かの又は全てのボリュームの間で補間を行うことが必要なことがある。例えば、プロセッサ116は、先ず、心臓サイクルをカバーするために何個のボリュームが必要とされるかを決定することができ、次いで、プロセッサ116は、各々のボリュームについて所望の位相を計算することができる。所望の位相情報を用いて、プロセッサ116は、各補間のためのベースとしてどの取得されたボリュームを用いるかを決定する。多数の異なる種類の補間アルゴリズムを使用することができるが、その中には、線形補間アルゴリズム、段階的線形補間アルゴリズム、最近傍補間アルゴリズム、及び三次補間アルゴリズムが含まれる。
【0035】
段階218において補間が完了した後、方法200は段階220へ進み、そこで複数の部分ボリュームについての4D超音波データを組み合わせる。前に述べたように、段階218における補間は、複数の4D補間超音波データ集合の各々が同じ相対位相の複数のボリュームを含むことを保証する。それらの全てのボリュームが同じ相対位相を持っているので、個々の部分ボリュームを表す各々の補間4D超音波データ集合からのボリュームを空間的に一緒に繋ぐことができる。すなわち、3つの部分ボリュームの各々を表すボリュームを、複数の異なる心臓位相で組み合わせることができる。段階220において、関心領域の4D超音波データが生成され、これは各々の部分ボリュームについての4D補間超音波データに基づいた1つの完全な心臓サイクルを表す。
【0036】
次に、段階222において、プロセッサ116は、4D超音波データから画像を生成する。該画像は、平面の静止画像、ボリューム・レンダリングされた画像、平面のシネ画像、又は4D超音波データから生成される任意の他の種類の画像とすることができる。一実施形態によれば、ユーザーが、ユーザー・インターフェース115からの入力に基づいて平面の場所を手動で選択することができ、或いは、プロセッサ116が、1つ以上の標準的な平面を自動的に選択することができる。段階224において、画像は、表示装置118で表示される。
【0037】
当業者に知られているように、胎児の心拍数(heart rate)は、超音波データを取得するプロセス中にかなり変化することがある。例えば、胎児の心拍数がほんの数回の拍動の内に10〜15%程度変化することが極めて普通である。各部分ボリュームについての4D超音波データが推定心臓周期よりも長い期間にわたって取得されることを保証することによって、方法200は、たとえ患者の心拍数が15%以上も変化したとしても、心臓サイクルの所要の複数の位相の全てを含むように、複数の部分ボリュームの各々について充分な4D超音波データを取得する可能性を増大させる。例えば、推定心臓周期よりも少なくとも15%長い時間にわたって或る部分ボリュームについて4D超音波データを取得することによって、本方法は、たとえ患者の心拍数が15%速くなったとしても、完全な一心臓サイクルを表す複数のボリュームの取得を保証する。従って、推定心臓周期よりも長い期間にわたって4D超音波データを取得することによって、方法200は、追加の超音波データの取得を必要とすることなく、心拍数の変動に容易に対処できるほど充分にロバストである。前に述べたように、模範的な実施形態によれば、推定心臓周期よりも約15%長い期間にわたって4D超音波データを取得することが望ましい。これにより、最も一般的に生じる心拍数の変動に対処するのに充分な4D超音波データが獲得されるはずである。別の実施形態によれば、推定心臓周期よりも約30%長い期間にわたって複数の部分ボリュームの各々について4D超音波データを取得することが望ましい。この場合、変動する心拍数に対処するために追加のバッファが設けられるが、それでもなお、従来の技術と比べて全取得時間が遙かに短くなる。他の実施形態によれば、推定心臓周期よりも少なくとも約100%長い期間にわたって4D超音波データを取得することが望ましいことがある。推定心臓周期の2倍の長さの期間にわたって4D超音波データを取得することによって、プロセッサ116は、補間段階中に選ぶことのできる追加のボリュームを持つことになる。例えば、品質を改善したデータセットを生成するために、品質判定基準に基づいて、各部分ボリュームについて2つ以上の心臓サイクルにわたって取得された4D超音波データの内の限られた小集合のみを選択することができる。例えば、4D超音波データは、モーション・アーティファクト、コントラスト、画像安定性、エッジ検出、又は品質に潜在的に関係のある任意の他の判定基準について、検査することができる。他の実施形態によれば、各部分ボリュームについての4D超音波データは、推定心臓周期の115%〜230%の範囲内の期間にわたって取得することができる。推定心臓周期の115%〜230%の範囲は、たとえ心拍数が4D超音波データの取得中に15%増大したとしても、複数の部分ボリュームの各々について2つの完全な心臓サイクルにわたる4D超音波データの収集を可能にする。
【0038】
本明細書は、最良の実施形態を含めて、本発明を開示するために、また当業者が任意の装置又はシステムを作成し使用し、任意の採用した方法を遂行すること含めて、本発明を実施できるようにするために、様々な例を使用した。本発明の特許可能な範囲は「特許請求の範囲」の記載に定めており、また当業者に考えられる他の例を含み得る。このような他の例は、それらが「特許請求の範囲」の文字通りの記載から実質的に差異のない構造的要素を持つ場合、或いはそれらが「特許請求の範囲」の文字通りの記載から実質的に差異のない等価な構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0039】
100 超音波イメージング・システム
104 複数の素子
106 プローブ
152 2D配列のプローブ
154 胎児の心臓
156 関心領域
158 第1の部分ボリューム
160 第2の部分ボリューム
162 第3の部分ボリューム
170 グラフ
172 曲線
200 方法