特許第6227936号(P6227936)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227936
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】屋外用パネル
(51)【国際特許分類】
   E04B 7/02 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   E04B7/02 521E
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-173880(P2013-173880)
(22)【出願日】2013年8月23日
(65)【公開番号】特開2015-40466(P2015-40466A)
(43)【公開日】2015年3月2日
【審査請求日】2016年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】390017813
【氏名又は名称】株式会社日本ピット
(74)【代理人】
【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
(74)【代理人】
【識別番号】100097618
【弁理士】
【氏名又は名称】仁木 一明
(74)【代理人】
【識別番号】100152227
【弁理士】
【氏名又は名称】▲ぬで▼島 愼二
(72)【発明者】
【氏名】浦崎 順
(72)【発明者】
【氏名】野崎 孝博
【審査官】 星野 聡志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−226318(JP,A)
【文献】 特開平10−002052(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0197527(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 7/02
E04B 1/68
E04D 1/36
E04D 3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外で所定高さに設置される、雨避け又は日除けのための屋外用パネル(PA)において、
矩形状に形成された複数の金属製パネル要素(P)と、これらパネル要素(P)を相互に一列に配列した状態で相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)相互を接続する、該パネル要素(P)と同一又は同種の金属よりなるジョイント(J1)とを備え
記相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)には、該隣接端縁(e)に沿って延びる係止部(Pfk)が設けられる一方、前記ジョイント(J1)の、該隣接端縁(e)に対向する側部には、該隣接端縁(e)に沿う方向に抜差可能として前記係止部(Pfk)に係止させる被係止部(Jv)が設けられ
前記ジョイント(J1)は、前記被係止部を構成し又は一体に有する左右一対の鉛直板部(Jv)と、その両鉛直板部(Jv)の中間部間を一体に結合する水平板部(Jh)とを有する横断面H字状の枠体より構成されて、前記隣接端縁(e)に沿って直線状に延びると共に、その水平板部(Jh)と両鉛直板部(Jv)の上半部とで前記相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部(T1)が構成され、
前記係止部(Pfk)及び前記被係止部(Jv)相互の係止により前記ジョイント(J1)を介して前記相隣なるパネル要素(P)間が一体的に結合されることを特徴とする、屋外用パネル。
【請求項2】
屋外で所定高さに設置される、雨避け又は日除けのための屋外用パネル(PB)において、
矩形状に形成された複数の金属製パネル要素(P)と、これらパネル要素(P)を相互に縦横に配列した状態で相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)相互を接続する、該パネル要素(P)と同一又は同種の金属よりなるジョイント(J1,J2)とを備え
記相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)には、該隣接端縁(e)に沿って延びる係止部(Pfk)が、また前記ジョイント(J1,J2)の、該隣接端縁(e)に対向する側部には、該隣接端縁(e)に沿う方向に抜差可能として前記係止部(Pfk)に係止させる被係止部(Jv)がそれぞれ設けられていて、それら係止部(Pfk)及び被係止部(Jv)相互の係止により前記ジョイント(J1,J2)を介して前記相隣なるパネル要素(P)間が結合され、
前記ジョイント(J1,J2)には、縦横に配列された4個の前記パネル要素(P)のうち横方向に並ぶ2個のパネル要素(P)の隣接端縁(e)間を結合する第1のジョイント(J1)と、縦方向に並ぶ2個のパネル要素(P)の隣接端縁(e)間を結合する第2のジョイント(J2)とが含まれ、
前記第1のジョイント(J1)は、前記被係止部を構成し又は一体に有する左右一対の鉛直板部(Jv)と、その両鉛直板部(Jv)の中間部間を一体に結合する水平板部(Jh)とを有する横断面H字状の枠体より構成されて、前記隣接端縁(e)に沿って直線状に延びると共に、その水平板部(Jh)が両鉛直板部(Jv)の上下方向中間点より上下一方側にオフセット配置されていて、その水平板部(Jh)と両鉛直板部(Jv)の上半部とで、前記相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部(T1)が構成され、
前記第2のジョイント(J2)は、前記横断面H字状の枠体を上下反転したもので構成されていて、その水平板部(Jh)と両鉛直板部(Jv)の上半部とで、前記相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部(T2)が構成され、
前記第1,第2のジョイント(J1,J2)の前記樋状部(T1,T2)には、それらの水平板部(Jh)が両鉛直板部(Jv)の上下方向中間点より上下に各々オフセットされることで高低差が設定されていて、その両ジョイント(J1,J2)相互の交差部(X)において高い方の樋状部(T2)が低い方の樋状部(T1)の真上で途切れていることを特徴とする、屋外用パネル。
【請求項3】
前記パネル要素(P)は、互いに一定間隔をおいて平行する上下一対の矩形状平板(P1,P2)と、その両平板(P1,P2)の四方の側縁部間に介装されてその間を一体的に結合する4個の補強縁枠(Pf)とを備え、各々の前記補強縁枠(Pf)は押出し又は引抜きにより成形され且つその成形により前記係止部(Pfk)が該補強縁枠(Pf)に一体に形成され、パネル外周に位置する複数の前記補強縁枠(Pf)の少なくとも一部に、該補強縁枠(Pf)の外側端面(e′)を覆う端板(E,E′,E″)が結合されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の屋外用パネル。
【請求項4】
屋外で所定高さに設置される、雨避け又は日除けのための屋外用パネル(PA)において、
矩形状に形成された複数の金属製パネル要素(P)と、これらパネル要素(P)を相互に一列に配列した状態で相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)相互を接続する、該パネル要素(P)と同一又は同種の金属よりなるジョイント(J1)とを備え、
前記ジョイント(J1)は、前記相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部(T1)を一体に有して、該隣接端縁(e)に沿って直線状に形成されており、
前記相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)には、該隣接端縁(e)に沿って延びる係止部(Pfk)が、また前記ジョイント(J1)の、該隣接端縁(e)に対向する側部には、該隣接端縁(e)に沿う方向に抜差可能として前記係止部(Pfk)に係止させる被係止部(Jv)がそれぞれ設けられていて、それら係止部(Pfk)及び被係止部(Jv)相互の係止により前記ジョイント(J1)を介して前記相隣なるパネル要素(P)間が結合され、
前記パネル要素(P)は、互いに一定間隔をおいて平行する上下一対の矩形状平板(P1,P2)と、その両平板(P1,P2)の四方の側縁部間に介装されてその間を一体的に結合する4個の補強縁枠(Pf)とを備え、各々の前記補強縁枠(Pf)は押出し又は引抜きにより成形され且つその成形により前記係止部(Pfk)が該補強縁枠(Pf)に一体に形成され、パネル外周に位置する複数の前記補強縁枠(Pf)の少なくとも一部に、該補強縁枠(Pf)の外側端面(e′)を覆う端板(E,E′,E″)が結合されることを特徴とする、屋外用パネル。
【請求項5】
前記相隣なるパネル要素(P)の隣接端縁(e)の上部相互間には、その相互間を塞ぐシール手段(S)が前記樋状部(T1,T2)よりも上方において設けられ、前記シール手段(S)を漏れ出た水を前記樋状部(T1,T2)で受けるようにしたことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の屋外用パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外で所定高さに設置される、雨避け又は日除けのための屋外用パネル、特に各々矩形状に形成された複数の金属製パネル要素で分割構成されたパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記パネルは、住宅やビルのエントランスの庇、渡り廊下の屋根、バス停の屋根、公園等での休憩所の屋根等として広く使用されている。
【0003】
従来、上記パネルを構成する複数の金属製パネル要素は、建物、又は地面から起立する支柱等に固定した支持枠に個別に結合されており、その結合状態で相隣なるパネル要素の隣接端縁相互に生じる間隙を、その間隙に設けた樋部材で塞ぎ、更にその樋部材の上方空間にコーキング材等のシール手段を設けて、前記間隙から下方への雨水等の落下を防止できるようにしている(下記特許文献1を参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−290897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記樋部材は、金属製パネル要素とは全く異種材料であって熱膨張率も異なり剛性強度も劣るゴム又は合成樹脂材で形成されているため、相隣なるパネル要素相互を強固に一体的に結合し得るジョイント手段としては利用できないばかりか、紫外線等に因る経年劣化でゴム又は合成樹脂材が変質して所期の樋機能を早期に果たし得なくなり、頻繁な交換、延いては維持コストの低下を余儀なくされる虞れがある。また金属製パネル要素とは異質に見えて色合いも異なるゴム又は合成樹脂材製の樋部材が、パネル下方から浮き出して見えてしまうため、意匠的にも違和感を感じさせて商品価値を損なう虞れがある。
【0006】
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、従来構造の上記課題を簡単な構造で一挙に解決し得る新規な屋外用パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、屋外で所定高さに設置される、雨避け又は日除けのための屋外用パネルにおいて、矩形状に形成された複数の金属製パネル要素と、これらパネル要素を相互に一列に配列した状態で相隣なるパネル要素の隣接端縁相互を接続する、該パネル要素と同一又は同種の金属よりなるジョイントとを備え、前記相隣なるパネル要素の隣接端縁には、該隣接端縁に沿って延びる係止部が設けられる一方、前記ジョイントの、該隣接端縁に対向する側部には、該隣接端縁に沿う方向に抜差可能として前記係止部に係止させる被係止部が設けられ、前記ジョイントは、前記被係止部を構成し又は一体に有する左右一対の鉛直板部と、その両鉛直板部の中間部間を一体に結合する水平板部とを有する横断面H字状の枠体より構成されて、前記隣接端縁に沿って直線状に延びると共に、その水平板部と両鉛直板部の上半部とで前記相隣なるパネル要素の隣接端縁相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部が構成され、前記係止部及び前記被係止部相互の係止により前記ジョイントを介して前記相隣なるパネル要素間が一体的に結合されることを特徴とする。
【0008】
また請求項2の発明は、屋外で所定高さに設置される、雨避け又は日除けのための屋外用パネルにおいて、矩形状に形成された複数の金属製パネル要素と、これらパネル要素を相互に縦横に配列した状態で相隣なるパネル要素の隣接端縁相互を接続する、該パネル要素と同一又は同種の金属よりなるジョイントとを備え、前記相隣なるパネル要素の隣接端縁には、該隣接端縁に沿って延びる係止部が、また前記ジョイントの、該隣接端縁に対向する側部には、該隣接端縁に沿う方向に抜差可能として前記係止部に係止させる被係止部がそれぞれ設けられていて、それら係止部及び被係止部相互の係止により前記ジョイントを介して前記相隣なるパネル要素間が結合され、前記ジョイントには、縦横に配列された4個の前記パネル要素のうち横方向に並ぶ2個のパネル要素の隣接端縁間を結合する第1のジョイントと、縦方向に並ぶ2個のパネル要素の隣接端縁間を結合する第2のジョイントとが含まれ、前記第1のジョイントは、前記被係止部を構成し又は一体に有する左右一対の鉛直板部と、その両鉛直板部の中間部間を一体に結合する水平板部とを有する横断面H字状の枠体より構成されて、前記隣接端縁に沿って直線状に延びると共に、その水平板部が両鉛直板部の上下方向中間点より上下一方側にオフセット配置されていて、その水平板部と両鉛直板部の上半部とで、前記相隣なるパネル要素の隣接端縁相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部が構成され、前記第2のジョイントは、前記横断面H字状の枠体を上下反転したもので構成されていて、その水平板部と両鉛直板部の上半部とで、前記相隣なるパネル要素の隣接端縁相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部が構成され、前記第1,第2のジョイントの前記樋状部には、それらの水平板部が両鉛直板部の上下方向中間点より上下に各々オフセットされることで高低差が設定されていて、その両ジョイント相互の交差部において高い方の樋状部が低い方の樋状部の真上で途切れていることを特徴とする。
【0009】
また請求項3の発明は、前記請求項1又は請求項2の発明の前記特徴に加えて、前記パネル要素は、互いに一定間隔をおいて平行する上下一対の矩形状平板と、その両平板の四方の側縁部間に介装されてその間を一体的に結合する4個の補強縁枠とを備え、各々の前記補強縁枠は押出し又は引抜きにより成形され且つその成形により前記係止部が該補強縁枠に一体に形成され、パネル外周に位置する複数の前記補強縁枠の少なくとも一部に、該補強縁枠の外側端面を覆う端板が結合されることを特徴とする。
【0010】
また請求項4の発明は、屋外で所定高さに設置される、雨避け又は日除けのための屋外用パネルにおいて、矩形状に形成された複数の金属製パネル要素と、これらパネル要素を相互に一列に配列した状態で相隣なるパネル要素の隣接端縁相互を接続する、該パネル要素と同一又は同種の金属よりなるジョイントとを備え、前記ジョイントは、前記相隣なるパネル要素の隣接端縁相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部を一体に有して、該隣接端縁に沿って直線状に形成されており、前記相隣なるパネル要素の隣接端縁には、該隣接端縁に沿って延びる係止部が、また前記ジョイントの、該隣接端縁に対向する側部には、該隣接端縁に沿う方向に抜差可能として前記係止部に係止させる被係止部がそれぞれ設けられていて、それら係止部及び被係止部相互の係止により前記ジョイントを介して前記相隣なるパネル要素間が結合され、前記パネル要素は、互いに一定間隔をおいて平行する上下一対の矩形状平板と、その両平板の四方の側縁部間に介装されてその間を一体的に結合する4個の補強縁枠とを備え、各々の前記補強縁枠は押出し又は引抜きにより成形され且つその成形により前記係止部が該補強縁枠に一体に形成され、パネル外周に位置する複数の前記補強縁枠の少なくとも一部に、該補強縁枠の外側端面を覆う端板が結合されることを特徴とする。
【0011】
また請求項5の発明は、前記請求項1〜4の発明の前記特徴に加えて、前記相隣なるパネル要素の隣接端縁の上部相互間には、その相互間を塞ぐシール手段が前記樋状部よりも上方において設けられ、前記シール手段を漏れ出た水を前記樋状部で受けるようにしたことを特徴とする。
【0012】
尚、本発明において、「パネル要素と同一又は同種の金属」とは、パネル要素と同一組成の金属であるか、或いはパネル要素と大部分の組成が同じである同系の合金であることを意味している。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、相隣なる金属製パネル要素の隣接端縁相互を接続する、該パネル要素と同一又は同種の金属よりなるジョイントを備え、相隣なるパネル要素の隣接端縁には、該隣接端縁に沿って延びる係止部が設けられる一方、ジョイントの、該隣接端縁に対向する側部には、該隣接端縁に沿う方向に抜差可能として前記係止部に係止させる被係止部が設けられ、ジョイントは、被係止部を構成し又は一体に有する左右一対の鉛直板部と、その両鉛直板部の中間部間を一体に結合する水平板部とを有する横断面H字状の枠体より構成されて、隣接端縁に沿って直線状に延びると共に、その水平板部と両鉛直板部の上半部とで相隣なるパネル要素の隣接端縁相互の隙間より落下しようとする水を受ける上面開放の樋状部が構成され、係止部及び被係止部相互の係止によりジョイントを介して相隣なるパネル要素間が一体的に結合されるので、相隣なる金属製パネル要素の隣接端縁相互間が、該パネル要素と同一又は同種の金属よりなるジョイントを介して長期間に亘り強固に一体的に結合可能となり、維持コストの低減に寄与することができ、しかもその結合に際しては、ジョイントの被係止部をパネル側の係止部にその一端側から差込むだけでよく、結合作業が簡便である。その上、このジョイントの水平板部と両鉛直板部の上半部とで構成される樋状部を、相隣なる金属製パネル要素の隣接端縁相互間の間隙から水が漏れ落ちるのを防止する二次樋として長期間に亘り有効活用できる。またこのジョイントは、パネル要素と同一又は同種の金属より成ることから、パネル下方から浮き出て違和感を感じさせる虞れはなく、商品の外観体裁が良好で商品価値の向上に寄与することができる。そして、このようにパネル要素相互間の結合手段であるジョイントが、上記した二次樋の機能を兼備することで、それだけ構造簡素化が図られる。
【0014】
また特に請求項2の発明によれば、縦横に配列される複数の金属製パネル要素間を前記ジョイントで強固に一体的に結合可能となる。しかもこのジョイントには、縦横に配列された4個のパネル要素のうち横方向に並ぶ2個のパネル要素の隣接端縁間を結合する第1のジョイントと、縦方向に並ぶ2個のパネル要素の隣接端縁間を結合する第2のジョイントとが含まれ、それら第1,第2のジョイントの樋状部には高低差が設定されていて、その両ジョイント相互の交差部において高い方の樋状部が低い方の樋状部の真上で途切れているので、第1,第2ジョイントが縦横に延びていて相互の交差部分が有っても、それら第1,第2ジョイントの各樋状部を簡単な構造で支障なく接続可能となる。
【0015】
た、第1のジョイントは、前記被係止部を構成し又は一体に有する左右一対の鉛直板部と、その両鉛直板部の中間部間を一体に結合する水平板部とを有する横断面H字状の枠体より構成されると共に、その水平板部が両鉛直板部の上下方向中間点より上下一方側にオフセット配置されていて、その水平板部と両鉛直板部の上半部とで該第1のジョイントの前記樋状部が構成され、第2のジョイントは、前記横断面H字状の枠体を上下反転したもので構成されていて、その水平板部と両鉛直板部の上半部とで該第2のジョイントの前記樋状部が構成されるので、同一構造のH字状枠体を第1,第2ジョイントに共通に使用可能となり、それだけコスト節減に寄与し得る。
【0016】
また特に請求項3,4の発明によれば、パネル要素は、互いに一定間隔をおいて平行する上下一対の矩形状平板と、その両平板の四方の側縁部間に介装されてその間を一体的に結合する4個の補強縁枠とを備え、各々の補強縁枠は押出し又は引抜きにより成形され且つその成形により前記係止部が該補強縁枠に一体に形成され、パネル外周に位置する複数の補強縁枠の少なくとも一部に、該補強縁枠の外側端面を覆う端板が結合されるので、係止部を有して断面形状が複雑となる補強縁部を押出し又は引抜き成形により比較的容易に且つ精度よく成形可能となる。またパネル外周位置となる補強縁枠を、前記係止部も含めて端板で体裁よく被覆可能となる。
【0017】
また特に請求項5の発明によれば、相隣なるパネル要素の隣接端縁の上部相互間には、その相互間を塞ぐシール手段が前記樋状部よりも上方において設けられ、該シール手段を漏れ出た水を樋状部で受けるようにしたので、その樋状部は、上方のシール手段のシール機能を補う二次樋として有効に機能し、パネル下方への水漏れ防止効果を長期間有効に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態に係る屋外用パネル(複数のパネル要素を一列に配列)を支柱で支えた設置例を示す全体斜視図
図2】前記第1実施形態の平面図(図1の2線矢視図)
図3】前記第1実施形態の側面図(図2の3−3線矢視図)
図4図2の4−4線拡大断面図
図5図4の5−5線断面図
図6図2の6−6線拡大断面図
図7】前記パネルの外周部を示す拡大斜視図(図1の7矢視部の拡大斜視図)
図8】ジョイントの単体斜視図
図9】(a)は端板の第1変形例を示す図6対応断面図、(b)は端板の第2変形例を示す図6対応断面図
図10】本発明の第2実施形態に係る屋外用パネル(複数のパネル要素を縦横に配列)を支柱で支えた設置例を示す全体斜視図(図1対応斜視図)
図11】前記第2実施形態の平面図(図10の11線矢視図)
図12図11の12−12線拡大断面図(図4対応断面図)
図13図11の13−13線拡大断面図
図14】第1,第2ジョイントの交差部を説明する斜視図であり、(A)は第1,第2ジョイント相互の結合状態を示す組立斜視図、(B)は分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を、添付図面により以下に具体的に説明する。
【0020】
先ず、図1図9を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。図1図3に示すように、雨避け又は日除けのための屋外用パネルPAは、屋外で所定高さに設置されるものであって、設置面としての地面Gに立設され且つ互いに並列する複数の支柱1に固定、支持される。
【0021】
各支柱1は、鉛直の支柱本体1aと、その上端に連設した水平の支持枠1bとを備えており、その支持枠1bの下部に突設した支持部1bsに、支持ブラケット2を介してパネルPAが支持される。
【0022】
パネルPAは、矩形状に形成された複数の金属製のパネル要素Pと、これらパネル要素Pを相互に一列に配列した状態で相隣なるパネル要素Pの隣接端縁e相互を接続する、該パネル要素Pと同一又は同種の金属よりなるジョイントJ1とを備える。尚、ジョイントJ1は、前記支持枠1bの直下に在って該支持枠1bに沿って水平に配置される。
【0023】
各パネル要素Pは、金属、例えばアルミ又はアルミ合金で矩形状の閉断面に形成されて互いに一定間隔をおいて平行する上下一対の矩形状平板P1,P2と、同じくアルミ又はアルミ合金で形成されてその両平板P1,P2の四方の側縁部間に介装されてその間を一体的に結合する4個の補強縁枠Pfとより構成される。また両平板P1,P2間には、金属又は合成樹脂よりなる帯板材を適宜形状(例えばハニカム状、千鳥状、碁盤の目状等)に配列、交差させた格子状の補強コア材3が必要に応じて一体的に介装されており、この補強コア材3を内蔵させることにより、パイプPAに対し十分な剛性強度を付与することができる。尚、上下の平板P1,P2と各補強縁枠Pfとの結合は、溶接、ネジ止め、かしめ、接着等の適宜の結合手段が使用される。
【0024】
支柱1の前記支持枠1bより垂下する支持部1bsの両側には、背中合せに配列した断面L字状のブラケット半体2aの上部がボルトb1及びナットn1で結合される。それらブラケット半体2aの下部には、相隣なるパネル要素Pの隣接端部の上部がスペーサ4を介して重合され、且つボルトb2及びナットn2により結合される。尚、ナットn2は、補強縁枠Pfの上部壁部内壁に抜差可能に嵌合、係止された帯板5に溶接等で固着されている。
【0025】
また相隣なるパネル要素Pの隣接端縁e(即ち互いに隣接する補強縁枠Pfの相対向面)の上部間には、帯板状のカバー板6が橋架、支持される。そして、そのカバー板6上には、相隣なる補強縁枠Pf間に跨がるようにしてゴムカバーSaが配設され、更にそのゴムカバーSaと補強縁枠Pfの上端部外側面との間に、その間をシールするシール部材Sbが介装され、それらゴムカバーSa及びシール部材Sbにより本発明のシール手段Sが構成される。尚、上記シール手段Sに代えて、コーキング材を充填、固化させるようにしてもよい。
【0026】
前記補強縁枠Pfはアルミ又はアルミ合金材に対する押出し又は引抜きにより一体成形される。そして、その一体成形と同時に、前記ジョイントJ1に一体に設けた被係止部(後述する鉛直板部Jv)をその長手方向に抜差可能に嵌合、係止させるための上下一対の係止爪片7よりなる係止部Pfkが補強縁枠Pfの外側面に一体成形される。
【0027】
またパネルPAの外周に位置する複数の補強縁枠Pfは、それらの前記係止部Pfkを含む外側端面e′が端板Eで体裁よく被覆されており、その端板Eは、少なくとも一部の補強縁枠Pfにビスb3で着脱可能に結合される。そして、その補強縁枠Pfの上面と端板Eの上端部間の隙間には、その間を必要に応じてシールすべくゴムカバーSa′が配設され、更にそのゴムカバーSa′と補強縁枠Pfの外側端面e′の上端部との間に、その間をシールするシール部材Sb′が介装され、それらゴムカバーSa′及びシール部材Sb′によりシール手段S′が構成される。尚、上記シール手段S′に代えて、コーキング材を充填、固化させるようにしてもよい。
【0028】
前記端板Eは、補強縁枠Pfの、係止部Pfkを含む外側端面e′を体裁よく覆えるものであればよく、種々の断面形状のバリエーションが可能である。その端板の変形例として、図9の(A)には、横断面三角形状の閉断面構造の端板E′が例示され、また(B)には、上下端に外向きフランジを連設した端板E″が例示される。尚、補強縁枠Pfと端板E,E′,E″との結合は、図示例のネジ止めによる他、溶接、かしめ、接着等の適宜の結合手段が使用可能である。
【0029】
また前記ジョイントJ1は、相隣なるパネル要素Pの隣接端縁e相互の隙間(即ち前記シール手段Sでシールすべき部位)より漏洩、落下しようとする雨水等を下側から受ける上面開放の横断面U字状又はコ字状の樋状部Tを一体に有して、該隣接端縁eに沿って直線状に形成される。
【0030】
特に本実施形態のジョイントJ1は、左右一対の鉛直板部Jvと、その両鉛直板部Jvの中間部間を一体に結合する水平板部Jhとを有する横断面H字状の枠体より構成されており、その鉛直板部JvがジョイントJ1側の被係止部を構成する。そして、前記水平板部Jhは、両鉛直板部Jvの上下方向中間点より上下一方側にオフセット配置されており、その水平板部Jhと両鉛直板部Jvの上半部とでジョイントJ1の前記樋状部T1が構成される。
【0031】
而して、前記補強縁枠Pfの外側面に突設した前記係止部Pfkは、相隣なるパネル要素Pの隣接端縁eにおいて、その隣接端縁eに沿うように直線状に延びている。そして、この係止部Pfkに対しては、ジョイントJ1の被係止部(即ち該隣接端縁eに対向する側部を構成する前記鉛直板部Jv)が該隣接端縁eに沿う方向に抜差可能として嵌合、係止され、その嵌合、係止により、ジョイントJ1を介して相隣なるパネル要素P間が一体的に結合される。
【0032】
またジョイントJ1の前記被係止部としての鉛直板部Jvの外面には、そのジョイントJ1の長手方向に直線状に延びる凹溝9が、水平板部Jhに対応した位置において形成される。そして、ジョイントJ1の補強縁枠Pf(即ち係止部Pfk)からの抜け出しは、ジョイントJ1及び補強縁枠Pfの長手方向両端において前記凹溝9と補強縁枠Pfとの間に形成される開口部にビスb4を外側方よりねじ込むことで、機械的に阻止される。これにより、ジョイントJ1の結合機能、延いてはパネルPAの組立状態が長期間有効に維持される。
【0033】
次に本第1実施形態の作用を説明する。本実施形態においては、相隣なる金属製パネル要素Pの隣接端縁e相互を接続する、該パネル要素Pと同一又は同種の金属よりなるジョイントJ1を備えており、このジョイントJ1は、上面開放の樋状部を一体に有して該隣接端縁eに沿って直線状に形成されている。そして、相隣なるパネル要素Pの隣接端縁eには、該隣接端縁eに沿って延びる係止部Pfkが、またジョイントJ1の、該隣接端縁eに対向する側部には、該隣接端縁eに沿う方向に抜差可能として前記係止部Pfkに係止させる被係止部としての鉛直板部Jvがそれぞれ設けられていて、それら係止部Pfk及び被係止部Jv相互の係止によりジョイントJ1を介して相隣なるパネル要素P間が結合されている。
【0034】
そのため、相隣なる金属製パネル要素Pの隣接端縁e相互間が、該パネル要素Pと同一又は同種の金属よりなるジョイントJ1を介して長期間に亘り強固に一体的に結合可能となり、維持コストの低減が図られる。しかもその結合に際しては、ジョイントJ1の被係止部をパネル側の係止部Pfkにその一端側から差込むだけでよく、結合作業が頗る簡便である。しかもその差込み後は、ジョイントJ1の抜け出しが、ジョイントJ1及び補強縁枠Pfの長手方向両端において凹溝9と補強縁枠Pfとの間の開口部に螺挿されるビスb4により阻止されるため、ジョイントJ1によるパネル要素P相互間の結合状態が維持される。
【0035】
その上、このジョイントJ1の一部(樋状部T)を、相隣なる金属製パネル要素Pの隣接端縁e相互間の間隙から水が漏れ落ちるのを防止する二次樋として長期間に亘り有効活用できる。しかも、このジョイントJ1は、パネル要素Pと同一又は同種の金属より成ることから、パネルPA下方から浮き出て違和感を感じさせる虞れはなく、商品の外観体裁が良好で商品価値の向上に寄与することができる。そして、このようにパネル要素P相互間の結合手段であるジョイントJ1が、上記した二次樋Tの機能を兼備することで、それだけ構造簡素化が図られる。
【0036】
また特に、パネル要素Pは、互いに一定間隔をおいて平行する上下一対の矩形状平板P1,P2と、その両平板P1,P2の四方の側縁部間に介装されてその間を一体的に結合する4個の補強縁枠Pfとを備えており、各々の補強縁枠Pfは、構成金属材料の押出し又は引抜きにより成形され且つその成形により前記係止部Pfkが該補強縁枠Pfに一体に形成され、パネル外周に位置する複数の補強縁枠Pfの少なくとも一部に、該補強縁枠Pの外側端面e′を覆う端板Eが結合されている。そのため、前記係止部Pfkを有して断面形状が複雑となる補強縁部Pfを押出し又は引抜き成形により比較的容易に且つ精度よく成形可能となる。またパネル外周位置となる補強縁枠Pfの外側端面e′を、前記係止部Pfkも含めて端板Eで体裁よく被覆可能となる。
【0037】
さらに相隣なるパネル要素Pの隣接端縁eの上部相互間には、その相互間を塞ぐシール手段Sが前記樋状部Tよりも上方において設けられ、該シール手段Sを漏れ出た水が樋状部Tで受けられるため、その樋状部Tは、上方のシール手段Sのシール機能を補う二次樋として有効に機能し、パネル下方への水漏れ防止効果を長期間有効に発揮することができる。そして、この樋状部Tで受けられた雨水は、樋状部Tの長手方向両端まで流れた後、ジョイントJと端板Eとの隙間からパネル直下に滴下する。
【0038】
尚、図示はしないが、必要に応じてパネルPAの側縁部に、その側縁部に沿って延びる外付け樋を設置して、この外付け樋と、これに接続した配管(図示せず)とで、設置面Gの所望の排水場所に雨水を排出させるようにしてもよく、その場合には、パネルPA下方に居る人に、樋状部Tからの滴下雨水が直接掛かる心配がない。
【0039】
次に図10図14を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態の屋外用パネルPBは、矩形状に形成された複数の金属製パネル要素Pと、これらパネル要素Pを特に縦横に配列した状態で相隣なるパネル要素Pの隣接端縁e相互を接続する、該パネル要素Pと同一又は同種の金属よりなるジョイントJ1,J2とを備える。そして、それらジョイントJ1,J2には、縦横に配列された4個のパネル要素Pのうち縦方向に並ぶ2個のパネル要素Pの隣接端縁e間を結合する第1のジョイントJ1と、横方向に並ぶ2個のパネル要素Pの隣接端縁e間を結合する第2のジョイントJ2とが含まれる。
【0040】
縦横に延びる第1,第2のジョイントJ1,J2の前記樋状部T1,T2には高低差が設定されていて、その両ジョイントJ1,J2相互の交差部Xにおいて高い方の樋状部T2を有するジョイントJ2が、低い方の樋状部T1を有するジョイントJ1を避けるように途切れている。従って、その高い方の樋状部T2は、低い方の樋状部T1の真上で途切れる配置形態となり、低い方の樋状部T1を有するジョイントJ1には、その鉛直板部Jvにおいて、高い方の樋状部T2(水平板部Jh)の端部を嵌合させるようにして受入れる切欠き部10が形成される。尚、本実施形態では、前記交差部Xにおいて第1,第2のジョイントJ1,J2の相互間を溶接、接着等の結合手段で結合したものを示したが、その両ジョイントJ1,J2相互の交差部Xにおける結合を省略することも可能である。
【0041】
而して、縦方向に並ぶパネル要素P相互を結合する第1のジョイントJ1は、前記実施形態と同様、左右一対の鉛直板部Jvと、その両鉛直板部Jvの中間部間を一体に結合する水平板部Jhとを有する横断面H字状の枠体より構成されると共に、その水平板部Jhが両鉛直板部Jvの上下方向中間点より下方側にオフセット配置されていて、その水平板部Jhと両鉛直板部Jvの上半部とで第1のジョイントJ1の樋状部T1が構成される。一方、横方向に並ぶパネル要素P相互を結合する第2のジョイントJ2は、第1のジョイントJ1として用いる前記横断面H字状の枠体を上下反転したもので構成されていて、その水平板部Jhと両鉛直板部Jvの上半部とで該第2のジョイントJ2の樋状部T2が構成される。
【0042】
また前記第1実施形態では、支柱1に支持ブラケット2を介してパネル要素Pを結合、支持するに当り、支持ブラケット2を、縦方向に並ぶパネル要素P相互の接続部(即ちジョイントJ1)の直上に配置して、その縦方向に並ぶパネル要素Pを、その両者に跨がるよう支柱1に支持ブラケット2(一対のブラケット半体2a)を介して結合、支持したものを示したが、本実施形態では、図10図13に示すように、3個ある支柱1のうち、中央の支柱1のみ第1実施形態と同様のパネル支持形態とし、その両側の支柱1については、縦方向に並ぶパネル要素Pの最外端部だけを支持ブラケット2(一方のブラケット半体2a)を介して結合、支持するようにしている。
【0043】
本第2実施形態のその他の構造は、第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同様の参照符号を付すに留め、それ以上の構造説明を省略する。
【0044】
而して、本第2実施形態では、基本的には第1実施形態と同様の作用効果を達成可能であり、その上、縦横に配列される複数の金属製パネル要素P間をジョイントJ1,J2で強固に一体的に結合可能となるものである。
【0045】
しかもこのジョイントには、縦横に配列された4個のパネル要素Pのうち横方向に並ぶ2個のパネル要素の隣接端縁e間を結合する第1のジョイントJ1と、縦方向に並ぶ2個のパネル要素Pの隣接端縁e間を結合する第2のジョイントJ2とが含まれ、それら第1,第2のジョイントJ1,J2の樋状部T1,T2には高低差が設定されていて、その両ジョイントJ1,J2相互の交差部Xにおいて高い方の樋状部T1が低い方の樋状部T2の真上で途切れているので、第1,第2ジョイントJ1,J2が縦横に延びていて相互の交差部Xが存在しても、それら第1,第2ジョイントJ1,J2の各樋状部T1,T2を簡単な構造で支障なく接続可能となる。
【0046】
その上、第1のジョイントJ1は、前記被係止部を構成し又は一体に有する左右一対の鉛直板部Jvと、その両鉛直板部Jvの中間部間を一体に結合する水平板部Jhとを有する横断面H字状の枠体より構成されると共に、その水平板部Jhが両鉛直板部Jvの上下方向中間点より上下一方側にオフセット配置されていて、その水平板部Jhと両鉛直板部Jvの上半部とで該第1のジョイントJ1の前記樋状部T1が構成され、第2のジョイントJ2は、前記横断面H字状の枠体を上下反転したもので構成されていて、その水平板部Jhと両鉛直板部Jvの上半部とで該第2のジョイントJ2の前記樋状部が構成されるので、同一構造のH字状枠体を第1,第2ジョイントJ1,J2に共通に使用可能となり、それだけコスト節減に寄与することができる。
【0047】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はその実施の形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施の形態が可能である。
【0048】
たとえば、前記実施形態では、屋外用パネルPA,PBを水平配置したものを示したが、本発明では、水平面に対し多少傾斜させた姿勢で設置してもよい。
【符号の説明】
【0049】
E,E′,E″・・補強縁枠の外面を覆う端板
e・・・・・相隣なるパネル要素の隣接端縁
e′・・・・パネル要素の外側端面
J1・・・・ジョイント(第1実施形態)、第1のジョイント(第2実施形態)
J2・・・・第2のジョイント(第2実施形態)
Jv・・・・被係止部を構成し又は一体に有する鉛直板部
Jh・・・・水平板部
PA・・・・屋外用パネル(第1実施形態)
PB・・・・屋外用パネル(第2実施形態)
P・・・・・パネル要素
P1・・・・上側の矩形状平板
P2・・・・下側の矩形状平板
Pf・・・・補強縁枠
Pfk・・・係止部
T1・・・・ジョイント(第1実施形態)、第1のジョイントの樋状部(第2実施形態)T2・・・・第2のジョイントの樋状部(第2実施形態)
S・・・・・シール手段
Sa・・・・シール手段を構成するゴムカバー
Sb・・・・シール手段を構成するOリング
X・・・・・第1,第2ジョイント相互の交差部
図1
図2
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