特許第6227944号(P6227944)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6227944通信装置、通信方法、及びパワーコンディショナ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227944
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】通信装置、通信方法、及びパワーコンディショナ
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/40 20060101AFI20171030BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   H04L12/40 A
   H04L12/28 200A
   H04L12/28 203
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-187947(P2013-187947)
(22)【出願日】2013年9月11日
(65)【公開番号】特開2015-56715(P2015-56715A)
(43)【公開日】2015年3月23日
【審査請求日】2016年5月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000217491
【氏名又は名称】田淵電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107478
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 薫
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 広行
【審査官】 谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−036886(JP,A)
【文献】 特開2002−199473(JP,A)
【文献】 特開平09−102789(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/150374(WO,A1)
【文献】 特開平06−195582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/40
H04L 12/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
夫々に固有の識別情報が設定された複数の子局に一斉送信要求を出力する親局と、前記一斉送信要求に対して前記識別情報毎に区分設定された第1の時間帯に応答する複数の子局とを備えて構成されている通信装置であって、
前記一斉送信要求に対して前記識別情報が設定されていない子局が応答可能な第2の時間帯がさらに設定され、
親局は前記第2の時間帯に応答した子局に新たな識別情報を発行するように構成され、
前記識別情報が設定されていない複数の子局に対して、前記一斉送信要求毎に何れか1つの子局のみの応答を許可する操作部を備えている通信装置。
【請求項2】
親局は、前記第2の時間帯に応答した子局に当該新たな識別情報を次回の一斉送信要求の出力時に発行するように構成され、当該新たな識別情報を受信した当該子局は、当該識別情報に対応する第1の時間帯に応答するように構成されている請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記第1の時間帯の後に前記第2の時間帯が設定され、親局は前記第2の時間帯に応答した子局に発行する新たな識別情報として、前記第1の時間帯のうちで応答の無かった時間帯に対応する複数の識別情報を昇順または降順に選択する請求項1または2記載の通信装置。
【請求項4】
前記操作部は、対応する子局にのみ給電する給電操作部、または対応する子局にのみ応答許可信号を出力可能な信号生成部で構成されている請求項1から3の何れかに記載の通信装置。
【請求項5】
複数の太陽電池ストリングに夫々接続される複数のDC/DCコンバータと、各DC/DCコンバータから出力される直流電力を交流電力に変換するDC/ACインバータと、各DC/DCコンバータを介して各太陽電池ストリングに対する最大電力点追跡制御を実行する複数のスレーブ制御部と、各スレーブ制御部を統括して各DC/DCコンバータの制御状態を監視するマスタ制御部とを備えたパワーコンディショナであって、
マスタ制御部と複数のスレーブ制御部との間に請求項1からの何れかに記載の通信装置が組み込まれるとともに、スレーブ制御部に組み込まれる子局の識別情報が各太陽電池ストリングの識別情報として設定されているパワーコンディショナ。
【請求項6】
マスタ制御部は、前記識別情報に基づいて各太陽電池ストリングの動作状態を表示部にモニタ表示するように構成されている請求項記載のパワーコンディショナ。
【請求項7】
親局と固有の識別情報が設定された複数の子局とが通信線で接続され、親局から送信された一斉送信要求に対して各子局が前記識別情報毎に区分設定された第1の時間帯に夫々応答するように構成されている通信方法であって、
一斉送信要求に対して前記識別情報が設定されていない子局が応答可能な第2の時間帯がさらに設定され、
親局は前記第2の時間帯に応答した子局に新たな識別情報を発行するように構成され、
前記識別情報が設定されていない複数の子局に対して、前記一斉送信要求毎に何れか1つの子局のみの応答が許可されるように構成されている通信方法。
【請求項8】
前記第1の時間帯の前または後に前記第2の時間帯が設定され、親局は前記第2の時間帯に応答した子局に発行する新たな識別情報として、前記第1の時間帯のうちで応答の無かった時間帯に対応する識別情報を選択する請求項記載の通信方法。
【請求項9】
前記第1の時間帯の前または後に前記第2の時間帯が設定され、親局は前記第2の時間帯に応答した子局に発行する新たな識別情報として、前記第1の時間帯のうちで応答の無かった時間帯に対応する複数の識別情報を昇順または降順に選択する請求項記載の通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信方法、及びパワーコンディショナに関する。
【背景技術】
【0002】
パワーコンディショナは複数の太陽電池ストリングに夫々接続される複数のDC/DCコンバータと、各DC/DCコンバータから出力される直流電力を交流電力に変換するDC/ACインバータとを備えている。
【0003】
各DC/DCコンバータには、太陽電池ストリングに対する最大電力点追跡制御等を実行するスレーブ制御部がそれぞれ設けられ、マスタ制御部によって各スレーブ制御部が制御され、各DC/DCコンバータの制御状態がスレーブ制御部を介してマスタ制御部に送信されるように構成されている。
【0004】
操作表示部が接続されたマスタ制御部は、操作者によって入力された操作情報に基づいて、スレーブ制御部を介して各DC/DCコンバータを制御し、スレーブ制御部を介して得られた制御状態を管理するとともに操作表示部に表示するように構成されている。
【0005】
各スレーブ制御部とマスタ制御部とは通信線で接続され、マスタ制御部からの送信要求に応じて対応するスレーブ制御部が制御状態を返信するポーリング方式が採用されている。
【0006】
ポーリング方式を採用する場合、マスタ制御部が各スレーブ制御部を個別に識別可能なことが前提となるため、製造時に識別情報であるIDコードを設定するための治具を各スレーブ制御部に接続して、スレーブ制御部に備えたメモリに夫々IDコードを記憶する設定工程が実行されている。尚、通常は専用のコンピュータ端末が治具として使用される場合が多い。
【0007】
しかし、各製造時から出荷、流通の各段階でスレーブ制御部のIDコードを個別に管理するのは非常に煩雑であり、管理コストが嵩むという問題、出荷後のパワーコンディショナのスレーブ制御部に故障が発生して交換する必要が生じた場合に、故障したスレーブ制御部のIDコードを把握するのは困難であるという問題、そのため、交換要員が治具を所持して現場でIDコードを設定しなければならず、メンテナンスコストが嵩むという問題、人手によりIDコードを設定する場合、IDコードを誤設定する虞があるという問題等があった。
【0008】
特許文献1には、このような問題を解消するために、親局がポーリングにより子局のアドレスを自動設定できるようにしたアドレス設定方式が提案されている。
【0009】
前提として、各子局に割り当て可能な有効アドレス範囲を設定しておく手段と、ポーリングによって子局の設定済みアドレスを把握することで有効アドレス範囲のうち未設定アドレスと、この未設定アドレスの内から次に設定する次設定アドレスを決定しておく手段を設けた親局と、それぞれ自局のアドレスを保持する手段と、自局がアドレス設定済みの場合は特有の値に固定し、アドレスが未設定の場合は一定時間毎に前記有効アドレス設定範囲外の値でサイクリックに更新しておくアドレスカウンタとを設けた各子局とが設けられている。
【0010】
先ず、親局は、ポーリングにより各子局(子局の数として100が例示されている。)にアドレス未設定子局検出要求を送信し、この要求に対してアドレス未設定子局のみが応答することでアドレス未設定子局を検出し、親局は1つのアドレス未設定子局が応答した場合に次設定アドレスを当該アドレス未設定子局に送信し、当該アドレス未設定子局は次設定アドレスを自局のアドレスに設定するとともにアドレスカウンタを特有の値に固定してアドレス設定完了応答を送信し、この応答の受信で親局は未設定アドレスと次設定アドレスを更新する。
【0011】
そして、親局に複数のアドレス未設定子局が応答した場合には、親局は各アドレス未設定子局にアドレスランダム設定要求をしてアドレスカウンタの値を自局アドレスに設定させ、一定期間後にアドレスカウンタ値が有効アドレス範囲外のアドレス未設定子局に特別ポーリングを行い、親局は、特別ポーリングで1つのアドレス未設定子局が応答した場合には各子局には次設定アドレスによるアドレス設定要求をすることで当該アドレス未設定子局がアドレス設定し、親局は、特別ポーリングにおいて複数の子局が応答した場合には、アドレスランダム設定要求してアドレスカウンタ値が異なる応答を得るまで該特別ポーリングを繰り返すように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2001−217852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかし、特許文献1に開示されたアドレス設定方式では、親局が通常のポーリングを行なって有効な子局のアドレスを把握した後に、アドレス未設定子局に専用のポーリングを行ない、そのときに単一のアドレス未設定子局から応答があった場合に当該単一のアドレス未設定子局にアドレス設定情報を送信するように構成されていたため、通常のポーリングを子局の数だけ繰返した後にアドレス未設定子局に専用のポーリングを行なう必要があり、非常に時間がかかるという問題があった。
【0014】
また、同時に複数のアドレス未設定子局から応答があった場合には、アドレスランダム設定要求を行ない、一定期間後にアドレスカウンタ値が有効アドレス範囲外のアドレス未設定子局に特別ポーリングを行なって1つのアドレス未設定子局が応答した場合に当該アドレス未設定子局にアドレス設定情報を送信し、特別ポーリングに複数の子局が応答した場合には、アドレスランダム設定要求から特別ポーリングまでのプロセスを繰り返す必要があり、有効アドレス範囲のみならず、特別ポーリングのために有効アドレス範囲外の複数のアドレスも管理しなければならず、しかも非常に煩雑な制御が必要とされていた。
【0015】
本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、親局からのポーリングの回数を減らして、迅速に子局の識別情報を自動設定可能な通信装置、通信方法、及びパワーコンディショナを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述の目的を達成するため、本発明による通信装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、夫々に固有の識別情報が設定された複数の子局に一斉送信要求を出力する親局と、前記一斉送信要求に対して前記識別情報毎に区分設定された第1の時間帯に応答する複数の子局とを備えて構成されている通信装置であって、前記一斉送信要求に対して前記識別情報が設定されていない子局が応答可能な第2の時間帯がさらに設定され、親局は前記第2の時間帯に応答した子局に新たな識別情報を発行するように構成され、前記識別情報が設定されていない複数の子局に対して、前記一斉送信要求毎に何れか1つの子局のみの応答を許可する操作部を備えている点にある。
【0017】
親局は、識別情報が設定済みであるか未設定であるかにかかわらず、通信線に接続されている全ての子局に対して一斉送信要求を出力したときに、予め設定された識別情報毎に区分設定された第1の時間帯に、該当する子局から応答があったか否かに基づいて、未だ設定されていない識別情報を特定し、第2の時間帯に応答があった子局に、当該識別情報を発行するので、少なくとも1回の一斉送信要求に対する応答で、通信線に接続されている子局のうち、識別情報が設定されている全ての子局が認識でき、第2の時間帯に応答した子局に速やかに未設定の識別情報を発行することができるようになる。従って、製造時に子局に個別の識別情報を設定する必要が無くなり、管理コストやメンテナンスコストを大きく低減することができるようになる。
【0018】
そして、識別情報が設定されていない複数の子局が通信線に接続されている場合には、第2の時間帯で応答が混信して親局で適正に把握できない事態が生じる。上述の構成によれば、操作部の操作によって何れか1つの子局のみの応答が許可されるので、混信を回避するための特段の通信制御部を設けることなく、子局毎に適正かつ迅速に識別情報を設定することができるようになる。
【0019】
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、親局は、前記第2の時間帯に応答した子局に当該新たな識別情報を次回の一斉送信要求の出力時に発行するように構成され、当該新たな識別情報を受信した当該子局は、当該識別情報に対応する第1の時間帯に応答するように構成されている点にある。
【0020】
親局は、次回の一斉送信要求の出力時に新たな識別情報を含めて発行するため、当該子局にのみ専用の識別情報設定要求を送信する必要が無く、また識別情報を含む一斉送信要求を受信した当該子局は、当該識別情報に対応する第1の時間帯に識別情報を設定した旨の応答を行なうことで、新たな識別情報の設定処理を極めて迅速かつ簡単に実現できるようになる。
【0021】
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記第1の時間帯の後に前記第2の時間帯が設定され、親局は前記第2の時間帯に応答した子局に発行する新たな識別情報として、前記第1の時間帯のうちで応答の無かった時間帯に対応する複数の識別情報を昇順または降順に選択する点にある。
【0022】
上述の構成によれば、第1の時間帯が経過した時点で、識別情報の設定状態が明らかになり、それに続く第2の時間帯で応答があった子局に対して、円滑に識別情報が選択されるようになる。
【0023】
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記操作部は、対応する子局にのみ給電する給電操作部、または対応する子局にのみ応答許可信号を出力可能な信号生成部で構成されている点にある。
【0024】
給電操作部を介して給電された単一の子局、または信号生成部から応答許可信号が入力された単一の子局のみが第2の時間帯に応答できるようになり、混信が発生することが無い。
【0025】
本発明によるパワーコンディショナの第一の特徴構成は、同請求項に記載した通り、複数の太陽電池ストリングに夫々接続される複数のDC/DCコンバータと、各DC/DCコンバータから出力される直流電力を交流電力に変換するDC/ACインバータと、各DC/DCコンバータを介して各太陽電池ストリングに対する最大電力点追跡制御を実行する複数のスレーブ制御部と、各スレーブ制御部を統括して各DC/DCコンバータの制御状態を監視するマスタ制御部とを備えたパワーコンディショナであって、マスタ制御部と複数のスレーブ制御部との間に上述した第一から第四の何れかの特徴構成を備えた通信装置が組み込まれるとともに、スレーブ制御部に組み込まれる子局の識別情報が各太陽電池ストリングの識別情報として設定されている点にある。
【0026】
子局が組み込まれるスレーブ制御部に対する製造時に、個別に識別情報を設定して管理するような煩雑な作業が不要になる。さらに、マスタ制御部は、スレーブ制御部を介して受信したDC/DCコンバータの制御状態と識別情報に基づいて各太陽電池ストリングの状態が把握できるようになるので、スレーブ制御部の識別情報に加えて太陽電池ストリングの識別情報を別途管理する必要が無く、情報量の増大を抑制してシンプルに管理できるようになる。
【0027】
同第二の特徴構成は、同請求項に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、マスタ制御部は、前記識別情報に基づいて各太陽電池ストリングの動作状態を表示部にモニタ表示するように構成されている点にある。
【0028】
マスタ制御部は、スレーブ制御部の識別情報に各太陽電池ストリングが関連付けられるので、特段の関連付け情報が無くても各太陽電池ストリングの動作状態が識別可能にモニタ表示されるようになる。
【0029】
本発明による通信方法の第一の特徴構成は、同請求項に記載した通り、親局と固有の識別情報が設定された複数の子局とが通信線で接続され、親局から送信された一斉送信要求に対して各子局が前記識別情報毎に区分設定された第1の時間帯に夫々応答するように構成されている通信方法であって、一斉送信要求に対して前記識別情報が設定されていない子局が応答可能な第2の時間帯がさらに設定され、親局は前記第2の時間帯に応答した子局に新たな識別情報を発行するように構成され、前記識別情報が設定されていない複数の子局に対して、前記一斉送信要求毎に何れか1つの子局のみの応答が許可されるように構成されている点にある。
【0030】
同第二の特徴構成は、同請求項に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記第1の時間帯の前または後に前記第2の時間帯が設定され、親局は前記第2の時間帯に応答した子局に発行する新たな識別情報として、前記第1の時間帯のうちで応答の無かった時間帯に対応する識別情報を選択する点にある。
【0031】
同第三の特徴構成は、同請求項に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記第1の時間帯の前または後に前記第2の時間帯が設定され、親局は前記第2の時間帯に応答した子局に発行する新たな識別情報として、前記第1の時間帯のうちで応答の無かった時間帯に対応する複数の識別情報を昇順または降順に選択する点にある。
【発明の効果】
【0032】
以上説明した通り、本発明によれば、親局からのポーリングの回数を減らして、迅速に子局の識別情報を自動設定可能な通信装置、通信方法、及びパワーコンディショナを提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明によるパワーコンディショナの機能ブロック構成図
図2】DC/DCコンバータに組み込まれたスレーブ制御部の説明図
図3】送受信データフォーマットの説明図
図4】(a)は個別のスレーブ制御部に送信要求を出力する場合の通信シーケンスの説明図、(b)は全てのスレーブ制御部に一斉送信要求を出力する場合の通信シーケンスの説明図
図5】(a)はスレーブ制御部の一部に識別情報が設定されていない場合の一斉送信要求に対する応答シーケンスの説明図、(b)はマスタ制御部から識別情報が発行された場合の応答シーケンスの説明図
図6】マスタ制御部による一斉送信要求の出力処理を示すフローチャート
図7】スレーブ制御部による一斉送信要求の出力処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明による通信装置、通信方法、及びパワーコンディショナを図面に基づいて説明する。
図1には、一般家庭向けのパワーコンディショナPCの機能ブロック構成が示されている。パワーコンディショナPCは、4系統の太陽電池ストリング1(1a,1b,1c,1d)に接続され、4台のDC/DCコンバータ2(2a,2b,2c,2d)と、1台のDC/ACインバータ5を備えている。
【0035】
4系統の太陽電池ストリング1(1a,1b,1c,1d)にそれぞれDC/DCコンバータ2(2a,2b,2c,2d)が接続され、各DC/DCコンバータ2から出力される直流電力がDC/ACインバータ5によって交流電力に変換され、商用電力系統Aと接続するための系統連携保護装置(図示せず)を介して家庭内負荷に給電されるように構成されている。
【0036】
尚、本実施形態では太陽電池ストリング1が、民家の屋根の東西南北の4方向に設置される場合を想定して4系統である場合を説明するが、本発明によるパワーコンディショナPCは4系統の太陽電池ストリング1を備えた構成に制限されることはなく、複数の太陽電池ストリング1を備え、それぞれが個別のDC/DCコンバータ2に接続されるような構成であれば適用可能である。
【0037】
パワーコンディショナPCには、さらにDC/ACインバータ5を制御して所望の交流電圧に調整して出力するインバータ制御部6と、各DC/DCコンバータ2を統括制御するマスタ制御部4と、各DC/DCコンバータ2(2a,2b,2c,2d)に組み込まれ、マスタ制御部4からの制御指令に基づいて各DC/DCコンバータ2(2a,2b,2c,2d)を制御するスレーブ制御部3(3a,3b,3c,3d)が設けられている。
【0038】
各制御部3,4,6は、CPU、メモリ、ADコンバータを含む入出力回路等を備えて構成されている。メモリには、書替え自在な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ及びROM並びに揮発性メモリであるRAMが含まれる。フラッシュメモリは、識別情報やエラー情報等の重要なデータ格納領域に使用され、ROMは主に制御プログラム格納領域に使用され、RAMは主にプログラムのワーキングエリアに使用される。
【0039】
マスタ制御部4には操作表示部7が接続されている。マスタ制御部4は、操作者によって入力された操作情報に基づいて各スレーブ制御部3を介して各DC/DCコンバータ2を制御し、スレーブ制御部3を介して得られた各DC/DCコンバータ2の制御状態を管理するとともに操作表示部7にその状態、つまり発電状態や故障の有無等を表示するように構成されている。
【0040】
マスタ制御部4はスレーブ制御部3を介して得られた各DC/DCコンバータの制御状態をインバータ制御部6へ通知するように構成され、インバータ制御部6は各制御状態等に基づいてDC/ACインバータ5を制御する。
【0041】
図2に示すように、DC/DCコンバータ2は、昇圧コイル21、ダイオード22、コンデンサ23、半導体のスイッチ素子24を備えたスイッチングレギュレータで構成されている。
【0042】
各スレーブ制御部3は、マスタ制御部4からの起動指令に基づいてDC/DCコンバータ2を起動して、太陽電池ストリング1に対して最大電力点追跡制御等を実行し、そのときの入力電圧Vi、入力電流Ai、出力電圧Vo等の動作状態をマスタ制御部4に送信する。
【0043】
最大電力点追跡制御とは、太陽電池ストリング1から入力される直流電力、つまり入力電圧Vi及び入力電流Aiをモニタして、その電力が最大になるようにスイッチ素子24を制御してDC/DCコンバータ2の出力電圧Voを調整する制御である。
【0044】
各スレーブ制御部3に子局となる通信部30を備え、マスタ制御部4に親局となる通信部40を備え、通信部30,40間を通信線8で接続した通信装置が組み込まれている。マスタ制御部4に備えた親局としての通信部40からの送信要求(ポーリングコマンド)に応じて対応するスレーブ制御部3に備えた子局としての通信部30が制御状態を返信するポーリング方式で互いに交信するように構成されている。
【0045】
本実施形態では、RS232CやRS422に対応する通信線8が用いられ、マスタ制御部4の通信部40と各スレーブ制御部3の通信部30がデイジーチェーン方式で接続されている(図1参照)。スレーブ制御部3の数が多い場合にはRS485に対応する通信線8を用いることも可能である。尚、このような伝送方式以外の伝送方式、例えば高速伝送が必要な場合等では他の伝送方式を用いることも可能である。
【0046】
マスタ制御部4と各スレーブ制御部3との間を接続する通信装置8,30,40について説明する。以下の説明では、説明の簡略化のために「スレーブ制御部3の通信部30」を単に「スレーブ制御部3」、「マスタ制御部4の通信部40」を単に「マスタ制御部4」と略記する。
【0047】
図3には、通信データの構成が示されている。通信データは、データの開始を示すSTX、送信元識別情報(送信元ID)、送信先識別情報(送信先ID)、数バイト長の送信データ、データの終了を示すETXを備えて構成され、送信データ以外のブロックはそれぞれ1バイトで構成されている。尚、通信データには必要に応じてパリティデータやCRC符号が付加されていてもよい。
【0048】
マスタ制御部4の識別情報は0Ah、4台のスレーブ制御部3の識別情報は01hから04hに設定され、それぞれの不揮発性メモリに格納されている。以下の説明では「識別情報」を単に「ID」と表記する場合もある。
【0049】
マスタ制御部4は、第1の通信態様または第2の通信態様の何れかで各スレーブ制御部3とデータを交信するように構成されている。図4(a)には第1の通信態様が示され、図4(b)には第2の通信態様が示されている。
【0050】
第1の通信態様では、マスタ制御部4は、送信元IDに0Ah、送信先IDに00hを設定した一斉送信要求を送信し、全てのスレーブ制御部3からの応答を受信する一斉送信/個別受信方式で個別のスレーブ制御部3から制御状態を受信する。尚、マスタ制御部4のIDは0Ahに限るものではない。
【0051】
IDが設定されているスレーブ制御部3は、予め設定された第1の時間帯TS1に応答するように規定され、IDが設定されていないスレーブ制御部3は、第1の時間帯TS1の後の第2の時間帯TS2に応答するように規定されている。
【0052】
第1の時間帯TS1は、一斉送信要求の受信終了時点から所定の待ち時間Tw経過後の一定時間帯で、システムに接続可能な全てのスレーブ制御部3の台数4に対応してTans1〜Tans4に区分されている。IDが01hのスレーブ制御部3はTans1に応答し、IDが02hのスレーブ制御部3はTans2に応答し、IDが03hのスレーブ制御部3はTans3に応答し、IDが04hのスレーブ制御部3はTans4に応答するように規定されている。尚、スレーブ制御部3のIDも00hから04hに限るものではなく、一意に特定できればよい。これらの値は、予めマスタ制御部4の不揮発性メモリに格納されている。
【0053】
第2の時間帯TS2は、第1の時間帯TS1の後の一定時間、具体的にはTans1〜Tans4と同じ時間Tans0に設定されている。
【0054】
第2の通信態様では、マスタ制御部4は、送信元IDに識別情報0Ah、送信先IDに識別情報01hから04hの何れかを設定した個別送信要求を送信し、個別のスレーブ制御部3からの応答を受信するポーリング方式で個別のスレーブ制御部3から制御状態を受信する。
【0055】
図4(b)の例では、マスタ制御部4からIDが01hに設定されたスレーブ制御部(1)に個別送信要求が送信され、次にIDが03hに設定されたスレーブ制御部(3)に個別送信要求が送信される例が示されている。
【0056】
マスタ制御部4からスレーブ制御部3へ送信される制御情報には、DC/DCコンバータ2の稼働/停止指令情報、識別情報が未設定のスレーブ制御部への識別情報設定指令等が含まれる。
【0057】
スレーブ制御部3からマスタ制御部4へ送信される制御状態には、太陽電池ストリング1からの入力電圧、入力電流、DC/DCコンバータ2の出力電圧、異常な電圧を報知するエラー情報等が含まれる。
【0058】
全てのスレーブ制御部3に共通のデータを送信する場合には第1の通信態様が採用され、特定のスレーブ制御部3に個別のデータを送信する場合には第2の通信態様が選択される。スレーブ制御部3では、送信先IDに基づいて第1または第2の何れの通信態様であるかが判別される。
【0059】
全てのスレーブ制御部3のIDは、初期つまり工場出荷時に00hに設定され、システム上はIDが未設定であると位置づけられ、通信線8を介してマスタ制御部4から第1の通信態様で固有のIDに更新設定されるように構成されている。
【0060】
図5(a)に示す例では、マスタ制御部は、IDが設定済みであるか未設定であるかにかかわらず、通信線に接続されている全てのスレーブ制御部に対して一斉送信要求を出力し、第1の時間帯TS1の各区分で応答が無かった区分Tans2に対応するID002hが未設定であると特定する。
【0061】
そして、第2の時間帯TS2に応答があったスレーブ制御部に、当該ID002hを発行するように決定する。尚、第1の時間帯TS1のうちで応答の無かった時間帯に対応する複数のIDが存在する場合には、第2の時間帯TS2に応答があったスレーブ制御部3に対して昇順または降順にIDを選択するように構成されている。
【0062】
図5(b)に示すように、マスタ制御部4は、次回の一斉送信要求の出力時に、前回の一斉送信要求に対応して第2の時間帯TS2に応答したスレーブ制御部(0)に新たなIDとして02hを発行する。
【0063】
当該新たなIDを受信したスレーブ制御部(0)は、当該識別情報に対応する第1の時間帯TS1の区間Tans2にスレーブ制御部(2)として応答する。マスタ制御部4から送信されるIDは、図3の送信データ内に設定される。
【0064】
従って、当該スレーブ制御部3にのみ専用の識別情報設定要求を送信する必要が無く、また識別情報を含む一斉送信要求を受信した当該スレーブ制御部3は、当該識別情報に対応する第1の時間帯TS1に識別情報を設定した旨の応答を行なうことで、新たな識別情報の設定処理を極めて迅速かつ簡単に実現できるようになる。
【0065】
識別情報が設定されていない複数のスレーブ制御部3が通信線8に接続されている場合には、第2の時間帯TS2で複数のスレーブ制御部3からの応答が混信してマスタ制御部4で適正に把握できない事態が生じる虞がある。
【0066】
そこで、識別情報が設定されていない複数のスレーブ制御部3、つまり初期値00hに設定されているスレーブ制御部3に対して、一斉送信要求毎に何れか1つのスレーブ制御部3のみの応答を許可する操作部31(図2参照)が設けられている。
【0067】
当該操作部31は、対応するスレーブ制御部3にのみ給電する給電操作部、または対応するスレーブ制御部3にのみ応答許可信号を出力可能な信号生成部で構成することができる。給電操作部を介して給電された単一のスレーブ制御部3、または信号生成部から応答許可信号が入力された単一のスレーブ制御部3のみが第2の時間帯TS2に応答できるようになり、混信が発生することが無くなる。
【0068】
さらに、スレーブ制御部3にIDが設定されたことを目視確認可能なモニタ用の表示部32(図2参照)を設けることが好ましい。当該表示部32としてLED等を使用することができる。当該LED等を基板に実装することなく、LED等を接続可能なコネクタピンを基板に実装することがより好ましい。ID設定確認作業時にのみLED等を接続すればよく、部品コストを低減できるようになる。
【0069】
給電操作部としてスレーブ制御部3に制御用電力を給電する給電スイッチを用いることができる。例えば各DC/DCコンバータ2の基板にスレーブ制御部3が組み込まれている場合には、当該基板に手動操作可能な給電スイッチを設ければよい。全てのDC/DCコンバータ2の基板をパワーコンディショナPCの筐体にセットした後に、各制御部3,4,6に制御用電力を供給する主電源スイッチを操作して給電し、モニタ用の表示部を目視して、ID設定が確認される度に、1台ずつ給電スイッチを操作すればよい。
【0070】
また、給電操作部として各制御部3,4,6に制御用電力を供給する主電源スイッチを用いることも可能である。この場合、各基板に給電スイッチを設ける必要が無い。パワーコンディショナの筐体にID未設定のDC/DCコンバータの基板を1枚のみセットした後に主電源スイッチを操作し、モニタ用の表示部を目視して、ID設定が確認されると主電源スイッチをオフしてID未設定のDC/DCコンバータの基板をさらに1枚セットし、主電源スイッチを操作するという手順を繰り返せばよい。
【0071】
さらに、スレーブ制御部3に例えば二値の信号を入力可能なディップスイッチ、コネクタピン、ジャンパー線等によって信号生成部を構成することも可能である。パワーコンディショナの筐体にID未設定のDC/DCコンバータ2の基板を全てセットした後に主電源スイッチを操作し、その後、一つの信号生成部のみ操作して自動的にID設定を行ない、ID設定が確認される度に他の信号生成部を操作する作業を繰り返せばよい。スレーブ制御部3は、一度IDが設定されると、その後信号生成部の信号値を無視すればよい。
【0072】
全てのスレーブ制御部3のIDが設定された後に、仮に一つのDC/DCコンバータ2が故障した場合には、その基板を入れ替えて電源を投入すれば、上述の手順で元のIDと同じIDが設定されるようになる。
【0073】
図6には、マスタ制御部4の通信部40により実行される一斉送信要求に伴うID設定シーケンスが示され、図7には、スレーブ制御部3の通信部30により実行される一斉送信要求に伴うID設定シーケンスが示されている。
【0074】
マスタ制御部4は、数十msec.のインタバルで一斉送信要求を出力し(SA1,SA2)、シーケンスカウンタNの値を初期値1にセットする(SA3)。
【0075】
第1の時間帯TS1の各区分で応答が有った旨を確認すると(SA4)、その時の受信情報をメモリに記憶して(SA5)、シーケンスカウンタNの値を1加算する(SA8)。第1の時間帯TS1の各区分で応答が無かった旨を確認すると(SA4,SA6)、その区分に対応するIDが未設定であると判定してそのIDをメモリに記憶して(SA7)シーケンスカウンタNの値を1加算する(SA8)。
【0076】
シーケンスカウンタNの値が5未満の場合には(SA9)、ステップSA4に戻って次のスレーブ制御部3からの応答に備え、シーケンスカウンタNの値が5になると(SA9)、第1の時間帯TS1が経過したと判断して、第2の時間帯TS2の応答を確認する(SA10)。
【0077】
第2の時間帯TS2に応答が無ければ、ID未設定のスレーブ制御部3は接続されていないと判断して(SA11)、ステップSA1に戻り、第2の時間帯TS2に応答が有れば(SA10)、当該スレーブ制御部3に対するID設定情報を確定してメモリに記憶し(SA12)、ステップSA1に戻る。
【0078】
ステップSA2で一斉送信要求を出力する際に、前回のステップSA12でID未設定のスレーブ制御部3に対するID設定情報を確定していた場合には、当該ID未設定のスレーブ制御部3に対してID設定情報設定命令を発行する。
【0079】
スレーブ制御部3は、一斉送信要求を受信すると(SB1)、自己のIDに対応する応答時間に備えるために、応答時間タイマをセットする(SB2)。一斉送信要求にID設定命令が含まれており(SB3)、自己の不揮発性メモリに格納されているIDが00hであると、当該ID設定命令のIDを自己のIDとして取り込んで不揮発性メモリに登録する(SB4)。
【0080】
自己のIDが既に登録されていると(SB5)、応答時間タイマに基づいて第1の時間帯TS1のうち自己のIDに対応する時間帯に定常応答する(SB6,SB7)。このとき、ステップSB4でIDを設定したスレーブ制御部3の応答は、マスタ制御部4に対するID設定完了のアクノリッジとなる。尚、定常応答とは図3に示す送信データに入力電流や入力電圧等の定常データをセットした応答である。
【0081】
自己のIDが未だ登録されていない場合には(SB5)、第2の時間帯TS2に接続確認のための応答を行なう(SB8,SB9)。その後、第2の時間帯TS2が経過すると(SB10)、次の一斉送信要求の受信を待つ(SB1)。
【0082】
上述した通信装置では、スレーブ制御部3のIDが各太陽電池ストリングの識別情報として設定され、マスタ制御部は各DC/DCコンバータ2の制御状態を監視して、IDに基づいて各太陽電池ストリング1の状態を操作表示部7に表示する。具体的に、スレーブ制御部3が組み込まれたDC/DCコンバータ2と太陽電池ストリング1との接続順序を予め決定しておくことにより実現できる。
【0083】
マスタ制御部4は、スレーブ制御部3を介して受信したDC/DCコンバータ2の制御状態とIDに基づいて各太陽電池ストリング1の状態が把握できるようになるので、スレーブ制御部3の識別情報に加えて太陽電池ストリング1の識別情報を別途管理する必要が無く、情報量の増大を抑制してシンプルに管理できるようになる。
【0084】
上述した実施形態では、第1の時間帯の後に第2の時間帯が設定される例を説明したが、本発明による通信方法は、第1の時間帯の前に第2の時間帯が設定される構成であっても適用可能である。
【0085】
上述した実施形態では、第1の通信態様と第2の通信態様の2態様でポーリング方式による通信を行ない、少なくともIDを設定する際には第1の通信態様を採用する例を説明したが、通常は第2の通信態様のみで通信し、ポーリングに対して応答が無いスレーブ制御部の存在が把握された後で、且つ電源投入時の所定期間に第1の通信態様で通信を行なうようにしてもよい。電源投入時の所定期間とは、例えば予定されているIDが全て設定される迄の期間であることが好ましい。また、第2の通信態様を採用せず、常時第1の通信態様のみで通信するように構成されていてもよい。
【0086】
上述した実施形態では、本発明による通信装置及び通信方法をパワーコンディショナPCに適用した例を説明したが、本発明による通信装置及び通信方法は、パワーコンディショナPC以外のポーリング方式を採用する任意の装置に適用できる。
【符号の説明】
【0087】
1,1a,1b,1c,1d:太陽電池ストリング
2,2a,2b,2c,2d:DC/DCコンバータ
3,3a,3b,3c,3d:スレーブ制御部
4:マスタ制御部
5:DC/ACインバータ
6:インバータ制御部
7:操作表示部
30,40:通信部
PC:パワーコンディショナ
図1
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