特許第6227966号(P6227966)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6227966ビームフィンガのためのビーム保護を有する電子ビームによる容器の殺菌
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6227966
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】ビームフィンガのためのビーム保護を有する電子ビームによる容器の殺菌
(51)【国際特許分類】
   B65B 55/04 20060101AFI20171030BHJP
   B65B 55/08 20060101ALI20171030BHJP
   A61L 2/08 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   B65B55/04 M
   B65B55/08 B
   A61L2/08
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-211184(P2013-211184)
(22)【出願日】2013年10月8日
(65)【公開番号】特開2014-94782(P2014-94782A)
(43)【公開日】2014年5月22日
【審査請求日】2016年7月14日
(31)【優先権主張番号】10 2012 109 592.2
(32)【優先日】2012年10月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508120916
【氏名又は名称】クロネス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨセフ ノット
(72)【発明者】
【氏名】ハンス ショイレン
【審査官】 佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−058843(JP,A)
【文献】 実開昭61−196750(JP,U)
【文献】 特開2008−145291(JP,A)
【文献】 特開2012−180129(JP,A)
【文献】 特開2000−053111(JP,A)
【文献】 特開2007−297068(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0170205(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 55/04
A61L 2/08
B65B 55/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(10)の開口を通って前記容器(10)の内部空間へと導き入れることができる棒状の本体(4)を有しており、前記容器(10)の内壁に放射線を作用させる殺菌ユニット(2)と、前記棒状の本体(4)を前記容器(10)へと導き入れることができるようなやり方で前記容器(10)と前記殺菌ユニット(2)との間に相対移動を生み出す移動装置(54)とを備える容器(10)の殺菌のための装置(1)であって、前記容器(10)および/または前記容器(10)を保持するための保持装置(52)の配置が正しくないときに、前記棒状の本体(4)の前記容器(10)との衝突を防止する衝突防止装置(20)を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
衝突が、前記容器(10)と前記衝突防止装置(20)の構成要素との間の機械的な接触によって防止されることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記衝突防止装置(20)が、前記容器(10)を導入することができる管状の本体を有することを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記衝突防止装置(20)が、前記容器および/または前記容器(10)を保持するための保持装置(52)の配置が正しくないときに、前記棒状の本体(4)の前記容器および/または前記容器(10)を保持するための前記保持装置(52)との衝突を防止する接触体(22)を有していることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記接触体(22)が、前記棒状の本体(4)が前記容器(10)に接触するよりも前に前記容器(10)と接触することを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記接触体(22)が、前記棒状の本体(4)を少なくとも部分的に囲む管状の本体(22)を有していることを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項7】
前記接触体(22)の内側の断面が、前記容器(10)の外側の断面よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記容器(10)の開口の領域に生じる放射線の量を軽減する放射線軽減要素(24)を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項9】
前記放射線軽減要素(24)が、環状に作られており、好ましくは前記容器(10)の前記開口の領域に少なくとも一時的に配置されることを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項10】
前記放射線軽減要素(24)の移動が、前記容器(10)を保持するための保持装置(52)の移動に組み合わせられていることを特徴とする請求項に記載の装置(1)。
【請求項11】
前記衝突防止装置(20)が、前記容器の相対位置を記録する画像記録装置(6)を有していることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項12】
容器(10)を所定の搬送経路に沿って搬送して、この搬送の最中に容器(10)を殺菌し、容器(10)を殺菌するために、棒状の本体(4)を容器(10)へと導入して、容器(10)の内部において電荷担体を容器(10)の内壁に作用させ、前記棒状の本体(4)を容器(10)へと導入するために、前記容器(10)を前記棒状の本体(4)に対して前記容器(10)の長手方向(L)に移動させる方法であって、前記容器(10)および/または前記容器(10)を保持するための保持装置(52)の配置が正しくないときに、前記棒状の本体(4)と前記容器(10)との間の衝突が、衝突防止装置(20)によって防止されることを特徴とする方法。
【請求項13】
衝突が、前記容器(10)と前記衝突防止装置(20)の構成要素との間の機械的な接触によって防止されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記衝突防止装置(20)が、前記容器(10)を導入することができる管状の本体を有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記容器(10)の少なくとも一部分が、前記衝突防止装置(20)へと導入されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記容器(10)の開口の領域(10a)へと加えられる放射線の量が、放射線軽減装置(24)によって減らされることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の殺菌のための装置および方法に関する。
飲料製造業の分野において、種々の飲料を、無菌の容器へと注ぎ入れることが知られている。この目的のため、容器の殺菌のための幅広くさまざまな装置および方法が知られている。このように、例えば過酸化水素または過酢酸などの化学物質による殺菌が知られている。しかしながら、最近では、この種の化学物質の使用を減らすことが試みられている。
【0002】
したがって、最近では、容器にビーム(とくには、電荷担体の放射線)を作用させることによって容器を殺菌する殺菌装置も知られるようになっている。これに関連して、本出願の範囲において、「放射線」を、例えば光、X線、ガンマ線、または紫外線などといった通常の意味での放射線だけでなく、とくには電荷担体の放射、すなわち電荷担体(とくには、これに限られるわけではないが電子など)によるストレスの印加(stressing)とも理解することができることを、指摘しておく。また、例えばアルファ粒子または陽子などといった他の電荷担体を使用することも可能であると考えられる。
【0003】
ビームフィンガが殺菌対象の容器の開口によって殺菌対象の容器へと導入される装置および方法も、先行技術から知られている。この場合に、これらのビームフィンガは、通常は、電荷担体(とくには、電子など)の出口窓を有している。この場合に、この出口窓を、それぞれのビームフィンガの下面に配置することが好都合である。この場合に、これらのビームフィンガは、一方では、開口を通って容器へと導入することができる断面を有さなければならない。さらに、他方では、これらのビームフィンガは、通常は、電荷担体を加速させることができる真空を内部に維持しなければならない。結果として、この種のビームフィンガは、多くの場合に、きわめて繊細でありかつ高価でもある器具となる。機械的な荷重に対する耐力が低いがゆえに、わずかな偶発的損傷または本当に深刻な損傷の場合に要する費用が、きわめて高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、上述の放射要素のそのような損傷を防止し、とくには機械的な損傷を防止することにある。この目的が、本発明によれば、独立請求項に記載の装置および方法によって達成される。好都合な設計およびさらなる発展が、従属請求項の主題を形成している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
容器の殺菌のための本発明による装置は、容器の開口を通って容器の内部空間へと導き入れることができ、容器の内壁に放射線を作用させ、とくには電荷担体を作用させ、とりわけ電子を作用させる棒状の本体を有する殺菌ユニットを有している。さらに、本装置は、前記棒状の本体を容器へと導き入れ、あるいは導き入れることができるようなやり方で、容器と前記殺菌ユニット(とくには、前記棒状の本体)との間に相対移動を生み出す移動装置を有している。
【0006】
本発明によれば、本装置が、前記棒状の本体について、容器との衝突を防止し、とくには容器の一領域との衝突を防止し、とりわけ容器の開口との衝突を防止する衝突防止装置を有する。
【0007】
前記棒状の本体において、とくにはこの棒状の本体の下端、すなわち容器の底に面する端部に、電荷担体の放出を可能にする出口窓を設けることが好都合である。好ましい実施の形態の場合には、前記殺菌ユニットが、前記出口窓を冷却するための冷却装置をさらに有する。この場合、前記棒状の本体が、媒体(とくには、気体)を前記出口窓の方向に運ぶことができるダクトを有することができる。前記出口窓が、とくに好ましい様相においては7〜13μmの間の厚さを有するチタニウムの出口窓であると好都合である。
【0008】
前記殺菌ユニットが、電荷担体生成ユニットを有することが好ましく、好ましくは生成された電荷担体を出口窓の方向に加速させる加速装置をさらに有することが好ましい。
【0009】
さらなる好都合な設計の場合には、本装置が、容器の殺菌の最中に容器を搬送する搬送装置を有する。この搬送装置が、可動の(とくには、所定の軸を中心にして回転可能な)キャリアを有することが好都合であり、とくに好ましい様相においては、このキャリア上に上述の複数の殺菌ユニットが配置される。
【0010】
前記移動装置が容器を移動させ、棒状の本体が上述のキャリアに固定の様相で配置されることが好都合である。このやり方で、本装置が複数の上述の殺菌ユニットを有することが好ましい。
【0011】
さらなる好都合な実施の形態の場合には、本装置がクリーンルームを有し、あるいはクリーンルームを形成し、このクリーンルーム内をプラスチック材料製の容器がプラスチック材料製の容器の殺菌時に搬送される。この場合、このクリーンルームを、少なくとも1つの壁によって環境から封じることが好ましい。
【0012】
殺菌ユニットが配置される上述のキャリアが、このクリーンルームの壁も形成することが有利である。さらなる好都合な設計の場合には、本装置が、このクリーンルームを環境から封じるためのシール装置を有する。このシール装置は、例えば、好ましくは液状媒体で満たすことができる連続的なダクトを有しており、その中に壁要素を浸してダクトに対して移動させることができる、いわゆるサージタンクであってよい。
【0013】
さらなる好都合な設計の場合には、本装置が、放射線(とくには、X線の放射)が設備から漏れ出ることを防止するための遮へい要素をさらに有する。
【0014】
さらなる好都合な設計の場合には、前記衝突防止装置が、とくには容器および/または容器を保持するための保持装置の配置が正しくないときに前記棒状の本体の容器(とくには、容器の開口)との衝突を防止する接触体を有する。このやり方で、とりわけ前記棒状の本体の容器そのものおよび/または容器の保持装置との衝突が、この設計によって防止される。
【0015】
実際の使用において、容器を保持する保持または把持要素が容器を適切に把持せず、容器が例えば保持要素において斜めに位置する状況が生じうる。この状況において、前記棒状の本体が、この棒状の本体への容器の送りの移動において、容器と衝突する可能性がある。この衝突だけで、この棒状の本体を恒久的に損傷させるに充分であるかもしれない。
【0016】
この種の衝突を、上述の接触体によって防止することができる。このやり方で、本装置は、この種の機械的な接触が容器と前記接触体との間に生じた場合に、送りの移動を停止させることができる。しかしながら、上述の容器がもはや前記棒状の本体に接触できないように、保持要素がこの種の接触に反応して容器を解放することも可能であると考えられる。
【0017】
したがって、この接触体を、前記棒状の本体が容器に接触するよりも前に前記接触体が容器に接触するようなやり方で配置することが好ましい。容器がプラスチック材料製の容器であると好都合であり、とくに好ましい様相においては、プラスチック材料製の予備成形物であると好都合である。しかしながら、本発明をプラスチック製の瓶へと適用することも可能であると考えられる。
【0018】
さらなる好都合な実施の形態の場合には、前記接触体が、前記棒状の本体を少なくとも部分的に囲む管状の本体を有する。一方では、前記棒状の本体が、この管状の本体によって径方向について衝突から保護され、他方では、この管状の本体が、とくには傾いて取り付けられたプラスチック材料製の容器に、前記棒状の本体が接触するよりも前に接触することができる。
【0019】
この管状の本体が、切り欠きまたは溝を有することが好都合である。プラスチック材料製の容器の送りの移動の際に、プラスチック材料製の容器を保持する保持装置の構成要素を、この溝に進入させることができる。この溝が、前記棒状の本体の長手方向に延びていることが好ましく、この方向は、好ましくは前記棒状の本体に対する容器の移動の方向でもある。この場合に、前記接触体を、高級鋼管または一般的には所定の肉厚を有する鋼管の形態に設計することが可能であると考えられる。前記接触体を、保持装置および/または容器との衝突にも耐えることができるよう、比較的堅固な材料から製造することが好都合である。
【0020】
さらなる好都合な実施の形態の場合には、前記接触体とプラスチック材料製の容器および/またはプラスチック材料製の容器の保持装置との間の接触の場合にプラスチック材料製の容器の送りの移動を停止させる効果を有するスイッチ装置が設けられる。保持装置に不良な様相で配置された容器を切り離す分離装置を設けることが好都合である。とくには、この分離装置は、プラスチック材料製の容器の搬送方向において、殺菌設備における搬送経路のうちの通常の動作において殺菌が行なわれる部位の下流かつ容器を後続の搬送装置へと受け渡す受け渡し位置の上流に配置される。結果として、不良な様相で配置されている可能性がある容器が、殺菌設備を離れるときに不良な様相の配置のままで後続の搬送装置(例えば、取り出しホイールなど)へと受け渡されて衝突および装置の停止を引き起こすことも、好都合な様相で防止される。
【0021】
さらなる好都合な設計の場合には、前記管状の本体の内側の断面が、容器の外側の断面よりも大きい。容器を実質的に垂直な配置、すなわち正しい向きでのみ前記管状の本体へと挿入できるよう、前記管状の本体の内側の断面が、容器の外側の断面よりもわずかに大きいと好都合である。したがって、処理対象の容器がプラスチック材料製の予備成形物である場合には、この管状の本体の断面が、プラスチック材料製の予備成形物の運搬用リングよりもわずかに大きいことが好ましい。この運搬用リングの実際のプラスチック材料製の予備成形物からの突き出しが少ないほど、好ましくは前記管状の本体の直径も小さくすることができ、プラスチック材料製の予備成形物の配置の不良がわずかであっても管状の本体への衝突が生じるがゆえに、保護の機能も良好になる。さらに、この保護体または管状の本体が(径方向において)前記棒状の本体に近づけて配置される場合には、管の奥行きすなわち保護の領域を、より小さく設定することも可能である。
【0022】
前記管状の本体が、前記棒状の本体の長手方向においてこの棒状の本体よりも長く、さらには/あるいは前記棒状の本体よりもプラスチック材料製の予備成形物のより近くまで延びると好ましい。すなわち、前記棒状の本体が、実質的に周方向において前記管状の本体によって囲まれた空洞内に完全に位置することが好ましい。前記棒状の本体へのアクセスが、容器も配置される方向だけから(例えば、下方からだけ)可能であると好ましい。
【0023】
前記管状の本体が、円形の断面を有すると好都合である。前記棒状の本体を、前記管状の本体の内側に対称に配置することが好ましい。さらなる好ましい設計の場合には、前記管状の本体および前記棒状の本体が、お互いに対して固定に配置される。
【0024】
さらなる好都合な設計の場合には、さらに本装置が、容器の所定の領域(とくには、容器の開口の領域)について生じる放射線の量を軽減する放射線軽減要素も有する。電離放射線の使用における問題は、首領域について生じうる線量過剰である。これは、首領域が、プラスチック材料製の予備成形物の残りの部分と比べて、放射体へと向かい、次いで放射体から遠ざかるプラスチック材料製の予備成形物の移動の際に、きわめて大量の放射線を受けるという事実の結果として生じる。
【0025】
この放射線軽減要素を、上述の保護機構とは別個独立に設計することも可能であることを、指摘しておく。したがって、本出願の出願人は、容器の開口を通って容器の内部空間へと導き入れることができる棒状の本体を有しており、容器の内壁に放射線を作用させる殺菌ユニットと、前記棒状の本体を容器へと導き入れることができるようなやり方で容器と前記殺菌ユニットとの間に相対移動を生み出す移動装置とを備える容器の殺菌のための装置に関し、そのような容器の保護について特許を請求する権利を留保する。この設計の場合に、本発明によれば、容器の所定の領域に生じる放射線の量を抑制する放射線軽減装置または放射線軽減要素が設けられる。
【0026】
上述の放射線軽減要素を環状に製作し、好ましくは少なくとも或る時間にわたって容器の開口の領域に配置することが好都合である。このやり方で、この放射線軽減要素が、本来であれば容器の開口の領域に到達するビームの一部を遮ることができる。この場合に、この放射線軽減要素を、金属リングの形態に設計することが好都合である。また、この場合に、この放射線軽減要素を、電荷担体を引き付けるために帯電させることも可能であると考えられる。さらに、この放射線軽減要素を、上述の管状の本体に導入できると好都合である。
【0027】
前記放射線軽減要素が、殺菌対象の容器の開口の断面よりも大きい断面を有することが好都合である。前記放射線軽減要素を、殺菌の作業の際に、殺菌対象の容器の開口の縁のわずかに上方に配置することが好都合である。容器の殺菌の際に、長手方向における距離を、0.1cm〜5cmの間、好ましくは0.2cm〜5cmの間、好ましくは0.3cm〜4cmの間、好ましくは1cm〜4cmの間にすることが好都合である。
【0028】
この放射線軽減要素の移動を、容器を保持するための保持装置の移動に組み合わせることが好都合である。このやり方で、例えば、容器を把持する把持装置を、上述の放射線軽減要素と一緒に共通のキャリア上に配置して設けることが可能である。
【0029】
さらなる好都合な実施の形態の場合には、前記衝突防止装置が、容器の相対位置を記録する画像記録装置を有する。このやり方で、例えば、容器が保持装置に正しく配置されているか否かを、カメラによって記録することができる。この目的のため、画像記録装置によって記録された画像を、例えば基準画像と比較することができる。この保持装置における容器の正しい配置の光学的な記録を、上述の手順の代わりに適用することができ、あるいは上述の手順に加えて適用することもできる。
【0030】
このやり方で、上述の機械的な衝突保護を、光学的な解決策によって高めることも可能である。この目的のため、カメラを好都合には供給ユニットと内部の処理のためのターンテーブルとの間の受け渡しの領域に配置すべきであると提案される。これが、好ましくは評価ユニットへと接続され、所定の基準と比較される記録を行なうことによって締め具と予備成形物との間の位置を制御する。
この場合においてずれが生じる場合、予備成形物を移し替えることが好ましいが、予想される衝突の強さが保護によって軽減されるよう、予備成形物または容器全般の次の案内が遅らされる。これは、繊細な放射体の保護の改善および放射体の保護の機械的な荷重の軽減を意味する。しかしながら、正しい向きではないと判断された容器を排出することも可能であると考えられる。
【0031】
前記画像記録装置を、例えば容器の搬送経路の側方に不動の様相で配置することが好都合である。
【0032】
さらに本発明は、容器を所定の搬送経路に沿って搬送し、棒状の本体を容器へと導入し、容器の内部において電荷担体を容器の内壁に作用させることで、前記搬送の最中に容器を殺菌する方法に関する。この場合に、容器が、前記棒状の本体を容器へと導入するために、棒状の本体に対して容器の長手方向に移動させられる。
【0033】
本発明によれば、前記棒状の本体と容器との間の衝突が、衝突防止装置によって防止される。
【0034】
したがって、本方法に関しても、前記棒状の本体(以下では、ビームフィンガとも称される)と容器との間の衝突を防止すべきであると提案される。とくには、この場合において、衝突が、容器が不良な位置に配置されている場合に防止される。
【0035】
さらなる好都合な方法の場合には、衝突が、容器と前記衝突防止装置の構成要素との間の機械的な接触によって防止される。
【0036】
さらなる好都合な方法の場合には、容器の少なくとも一部分、とくには容器の開口の少なくとも一部分が、衝突防止装置または衝突防止装置の構成要素へと導入される。
【0037】
この場合に、この衝突防止装置は、上述のように、容器を導入することができる管状の本体を有することができる。
【0038】
プラスチック材料製の予備成形物、とくにはプラスチック材料製の予備成形物の内壁を、本発明に従い、この方法によって殺菌することが好都合である。容器の所定の領域(とくには、容器の開口の領域)に加えられる放射線量を、放射線軽減装置によって減らすことが好都合である。これは、上述のように、開口の領域に配置されて容器に衝突する放射線の一部を集めるリングであってよい。
【0039】
さらなる好都合な実施の形態の場合には、キャリア上での容器の配置を、非接触で、とくには光学的に、好ましくは画像記録装置によって、検出することも可能であると考えられる。このやり方で、容器が保持装置に正しく配置されているかどうかを確認できると考えられる。
【0040】
さらなる利点および設計が、添付の図面から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】容器の殺菌のための設備の概略図である。
図2】先行技術による容器の殺菌のための装置の詳細図である。
図3】本発明による装置の第1の概略図である。
図4】さらなる状態にある図3による装置を示している。
図5】さらなる状態にある図3による装置を示している。
図6】プラスチック材料製の予備成形物の設置不良の状況における本発明による装置を示している。
図7】さらなる状態にある図6による装置を示している。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1が、容器の殺菌のための装置を示している。
【0043】
この場合には、プラスチック材料製の容器10(ここでは、プラスチック材料製の予備成形物)を供給ホイール74によって殺菌設備70へと供給する供給装置72が示されている。この殺菌設備は、複数の殺菌装置(図示されていない)が配置された回転キャリア34を有している。この場合に、これらの殺菌装置は、ここではプラスチック材料製の容器10の内部へと導入することができる棒状の本体を有している。
【0044】
このやり方で殺菌されたプラスチック材料製の容器10が、取り出しホイール76によって再び装置から運び去られる。
【0045】
参照番号6が、随意により供給ホイールと殺菌装置70との間の領域に配置される画像記録装置を指している。これが、容器の保持装置における容器の設置不良を光学的に記録することができる。
【0046】
図2が、本出願の出願人の内部の先行技術による殺菌設備70の詳細図である。この殺菌設備に複数の殺菌装置1が配置されていることが明らかである。この場合、これらの殺菌装置1の各々が、容器10の内部へと導入することができる棒状の本体またはビームフィンガ4を有している。図2においては、容器としてプラスチック製の瓶が示されているが、上述のように、この場合において、容器は(好ましくは)プラスチック材料製の予備成形物であってもよいと考えられる。各々の下端に出口窓(図示されていない)が位置している棒状の本体4(すなわち、ビームフィンガ)が、容器10の内部へと導入される。この目的のために、容器10が、例えば把持具などの保持装置52によって保持され、移動装置54(例えば、リニアモータ)によって持ち上げられる。
【0047】
好ましい実施の形態の場合には、殺菌設備70が、プラスチック材料製の容器をクリーンルーム40の内部において搬送するようなやり方で設計される。この場合に、キャリア34そのものが、このクリーンルーム40の壁を形成することができる。さらに、好ましくは、キャリア34またはこのクリーンルーム40の可動の壁を不動の壁に対して封じるシール装置が設けられる。図2に示した設計の場合には、とくには電子発生器および電子加速器などといったそれぞれの殺菌装置の構成部品が、好都合には、全体として40で指し示されているクリーンルームの外側に配置される。
【0048】
図3が、本発明による殺菌ユニット2の概略図である。この殺菌ユニットは、棒状の本体4を有しており、この棒状の本体4の下端に、電子を発することができる出口窓42が配置されている。参照番号34が、やはり複数の棒状の本体4が配置されたキャリアを指している。この場合には、棒状の本体4の各々が、キャリア34に固定の様相で配置され、すなわちプラスチック材料製の予備成形物10の長手方向Lに移動することがない。
【0049】
参照番号20が、衝突防止装置の全体を指している。この衝突防止装置20が、この場合には、キャリア34上に配置され、棒状の本体4を棒状の本体4の周方向において実質的に囲む管状の本体22を有している。この場合には、この管状の本体22が、一方では棒状の本体に径方向に衝突する可能性があるパルスから棒状の本体を保護する。さらに、後述されるとおり、この管状の本体22は、プラスチック材料製の予備成形物が正常な向きに対して傾いて配置された場合の衝突防止装置としても機能する。
【0050】
参照番号26が、この場合には、把持要素52(図式的にのみ示されている)が配置されたキャリアを指し示しており、把持要素52が、プラスチック材料製の予備成形物の保持を、プラスチック材料製の予備成形物の運搬用リング10bの下方において、すなわちプラスチック材料製の予備成形物の開口10aの下方において行なうことができる。さらに、放射線軽減装置または遮へい装置24が、このキャリア26上に配置され、したがって把持要素52に対して固定の様相で配置されている。この放射線軽減装置24は、容器の開口の直上に位置するようなやり方で配置されている。このやり方で、棒状の本体をプラスチック材料製の容器へと出し入れする際に、電子放射線がプラスチック材料製の予備成形物の開口に過剰に到達することがないよう、電子放射線を遮断することが可能である。
【0051】
図4が、本発明による装置のさらなる位置を示している。この場合には、プラスチック材料製の予備成形物10が、開口10aが今やすでに管状の本体22へと潜り込むように、プラスチック材料製の予備成形物10の把持具52によって上方へと移動させられている。すべての図から、管状の本体が、棒状の本体4を保護するために棒状の本体4よりも下方へと突出していることが明らかである。図4に示した例の場合には、プラスチック材料製の予備成形物が正規の様相で配置され、したがって管状の本体22に触れることなく管状の本体22へと導入されている。同時に、この場合には、棒状の本体4もプラスチック材料製の予備成形物の開口10aへと沈められている。上述のとおりの放射線軽減装置24が、棒状の本体4が通過する環状の要素の形態に設計されている。
【0052】
図5に示した状況の場合には、プラスチック材料製の容器が、管状の本体22へとさらにもっと挿入されている。例えば保持部26a、26bなどのキャリア26の構成部品を案内することができる溝(見て取ることができない)が、管状の本体22に設けられ、長手方向Lに延びている。ここではさらに、棒状の本体も、プラスチック材料製の予備成形物10へとさらにもっと挿入されている。この場合には、把持要素52の全体も、やはり管状の本体22の内側に配置されている。
【0053】
図6が、プラスチック材料製の予備成形物の把持要素52に傾いて取り付けられたプラスチック材料製の予備成形物を示している。図6に示した状況の場合には、衝突が未だ生じていない。この状況において、把持要素52が、棒状の本体4の方向に依然として上昇させられる。
【0054】
図7に示した状況の場合において、プラスチック材料製の予備成形物10の開口10aの一領域が、管状の本体22の一領域に接触する。例えばこの状況において、把持要素52の長手方向Lのさらなる移動が阻止され、したがってプラスチック材料製の予備成形物と棒状の本体4との間の衝突が防止される。同時に、より堅固な管状の本体22が、プラスチック材料製の予備成形物の長手方向Lのさらなる上昇を確実に不可能にすることで、容器10と棒状の本体4との間の衝突を効果的に防止することができるという効果を有する。
【0055】
上述の管状の本体の代案として、衝突防止装置を、例えば回転キャリアの回転軸に同軸に配置された2つの実質的に円筒形の壁(図示されていない)から形成することも、可能であると考えられる。一方の壁を、棒状の本体の基準円の径方向外側に位置させることができ、さらなる壁を、この基準円の径方向内側に位置させることができる。さらに、棒状の本体を、回転キャリア上に、出口窓を備える棒状の本体の下部の窓がキャリアから突出することがないようなやり方で配置することができる。これは、この場合には棒状の本体がキャリアに埋め込まれることを意味し、回転キャリアそのものが、衝突防止装置として機能することを意味する。
【0056】
上述の図に示した管状の本体22の代わりに、例えば円形の線に沿って配置される複数の棒状体を設けることも可能である。これらの棒の間に間隔(周方向における間隔または前記円形の線に沿った間隔)を形成することができ、あるいは棒状体をくし状の様相に設計することができる。損傷の場合に、個々の曲がった棒だけを交換することができる。したがって、保護ユニットの全体を交換する代わりに、比較的小さい個々の保護ユニットだけを移動させればよいと考えられる。
【0057】
さらに、この場合には、結果的に、放射体のアクセス性が改善されることも利点であると考えられる。保守または清掃の行為を、より簡単に実行できると考えられる。したがって、これら個別の棒状体を、個別にキャリアから取り外すことができることが好ましい。この場合に、これらの棒状体を、バヨネット固定の様相でキャリア(とくには、共通のキャリア)へと挿入することができ、あるいはキャリアへとねじ込むことも可能である。さらに、これらの棒状体を、伸縮自在の様相で設計することも可能である。
【0058】
本出願の出願人は、本出願の出願書類に開示されたすべての特徴を、それらが個別または組み合わせにおいて先行技術と比べて新規である限りにおいて、本発明に不可欠であるとして請求する権利を留保する。
【符号の説明】
【0059】
2 殺菌ユニット
4 棒状の本体
10 容器
10a 容器の開口
10b 運搬用リング
20 衝突防止装置
22 管状の本体
24 放射線軽減装置
26 キャリア
26a, 26b 保持部
40 クリーンルーム
42 出口窓
52 保持装置
54 移動装置
70 殺菌設備
72 供給装置
74 供給ホイール
76 取り出しホイール
L 長手方向


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7