(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6228110
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】照明システム用の導波路装置
(51)【国際特許分類】
F21V 8/00 20060101AFI20171030BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20171030BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20171030BHJP
G02B 6/02 20060101ALI20171030BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20171030BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20171030BHJP
H01S 5/022 20060101ALI20171030BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20171030BHJP
【FI】
F21V8/00 282
F21S2/00 434
F21S2/00 439
F21S2/00 441
F21V8/00 241
F21V8/00 267
F21V8/00 263
G02B6/00 331
G02B6/02 416
G02F1/13357
H01L33/50
H01S5/022
F21Y115:10
【請求項の数】32
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-506942(P2014-506942)
(86)(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公表番号】特表2014-523603(P2014-523603A)
(43)【公表日】2014年9月11日
(86)【国際出願番号】IB2012000617
(87)【国際公開番号】WO2012146960
(87)【国際公開日】20121101
【審査請求日】2015年3月30日
(31)【優先権主張番号】61/480,216
(32)【優先日】2011年4月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513271302
【氏名又は名称】エル イー エス エス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ティソ,ヤン
【審査官】
當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−039517(JP,A)
【文献】
特開2007−227573(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/004597(WO,A2)
【文献】
特開2004−287067(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0263405(US,A1)
【文献】
特開2000−147263(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/044239(WO,A1)
【文献】
特開平08−320417(JP,A)
【文献】
特開2002−367404(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/040725(WO,A2)
【文献】
特表2008−505440(JP,A)
【文献】
特開平11−326666(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0072530(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0271842(US,A1)
【文献】
米国特許第06398778(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 8/00
F21S 2/00
G02B 6/00− 6/02
H01L 33/50
H01S 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
その内部でコア媒体がクラッド媒体と接触するとともに、該クラッド媒体によって内部全反射される一次光をその長手軸に沿って前記コア媒体内を伝播させる導波路であって、その内部に形成された、前記伝播する一次光を前記導波路の外に散乱するための前記長手軸に沿って延びる第1の区域を有し、前記第1の区域は、少なくとも前記コア媒体のレーザ誘起された改変であり、前記第1の区域が、伝播する前記一次光を、360度未満の所定の放射広がりを所望の半径方向位置において有する少なくとも1つの放射ローブを有する指向性の放射パターンで、前記導波路から外へ散乱させるためのものである、導波路と、
前記導波路の前記長手軸に沿って延び、前記散乱された一次光を吸収して波長変換された二次光を放射するフォトルミネッセンス媒体と、
を備えることを特徴とする、照明システム用の導波路装置。
【請求項2】
前記フォトルミネッセンス媒体は、前記導波路側面に従うか又は同じ形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記一次光を生成するための光源をさらに備え、前記光源は、前記一次光を前記導波路内へと結合するように前記導波路の端面に結合され、
さらに、前記一次光が前記光源の位置に対して下流の選択位置において前記第1の区域によって方向変換されるまで、前記一次光は前記導波路の長手軸に沿って下流方向に該導波路内を伝播することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記導波路の外側面と前記フォトルミネッセンス媒体との間に中間媒体をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記導波路の外側面と前記フォトルミネッセンス媒体との間に空隙が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記中間媒体は、前記導波路と前記フォトルミネッセンス媒体の間の屈折率差の段差を適合させて、前記一次光が前記導波路から抽出されて前記フォトルミネッセンス媒体に当たる効率を高め、且つ、前記フォトルミネッセンス媒体からの前記二次光の抽出効率を高めることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記中間媒体は、前記二次光を反射し、且つ前記一次光を透過させるための反射コーティングであることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記導波路の外部且つ後ろで前記長手軸に沿って延び、前記導波路の前に配置されたフォトルミネッセンス媒体に面する、細長いリフレクタをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記導波路は光ファイバであり、前記リフレクタは、前記導波路のコア−クラッド界面の曲率半径に少なくとも等しいか又はより大きい曲率半径を有することを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記一次光を生成するための光源をさらに備え、前記一次光は準単一波長であり、前記二次光は幅広波長帯であり、前記準単一波長は、前記フォトルミネッセンス媒体の吸収帯又は励起帯内にあることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記導波路は、前記フォトルミネッセンス媒体内に埋込まれることを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
a)前記第1の区域よりさらに下流に配置され、且つb)前記一次光を方向変換させるときに前記第1の区域より大きい散乱強度を有する、第2の区域をさらに備え、前記フォトルミネッセンス媒体は、前記導波路の前記長手軸に沿ってさらに延び、前記第2の区域から散乱された一次光を吸収し、それによりさらなる波長変換された二次光を放射することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
照明システム用の導波路装置を製造する方法であって、
その内部でコア媒体がクラッド媒体と接触するとともに、該クラッド媒体によって内部全反射される一次光をその長手軸に沿って前記コア媒体内を伝播させる導波路内に、光散乱構造体の領域を、少なくとも前記コア媒体を前記長手軸に沿ってレーザ加工してその中に前記散乱構造体の領域を作成することにより形成するステップであって、前記光散乱構造体の領域が、前記導波路内を前記長手軸に沿って伝播する一次光を有する指向性の放射パターンであって360度未満の所定の放射広がりを所望の半径方向位置において有する少なくとも1つの放射ローブを有する指向性の放射パターンで、前記導波路の外側面の外へ方向変換させるように適合された、ステップと、
前記方向変換された一次光を吸収して二次光を放射するように配置されるフォトルミネッセンス材料の媒体を形成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記光散乱構造体の散乱強度は、Δn=10-7からΔn=10-2の範囲の屈折率の変化Δnで与えられることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記レーザ加工するステップは、レーザ干渉技術を用いて前記導波路内に周期的な散乱構造体を書込むステップを含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記フォトルミネッセンス材料の媒体を形成するステップは、前記導波路の前記側面上に前記フォトルミネッセンス材料の層を作成するステップを含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記レーザ加工するステップは、前記導波路に照準を合わせた加工用レーザビームの合焦強度及び位置を変化させて、前記光散乱構造体の位置、形状、サイズ、配向又は傾斜、及び周期性から成る群のうちの1つ又はそれ以上を設定し、その結果、前記領域の散乱強度が、前記導波路の前記長手軸に沿った遠位点におけるよりも近位点においてより小さくなるようにするステップを含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記導波路と前記フォトルミネッセンス材料の媒体との間に中間層を形成するステップをさらに含み、前記中間層は、前記方向変換された一次光のアウトカップリングの効率を高め、且つ前記フォトルミネッセンス媒体からの前記二次光の抽出効率を高めるように適合されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記導波路の後ろに、前記導波路の前にある前記フォトルミネッセンス材料の媒体に面してリフレクタを形成するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記導波路は、少なくとも部分的に前記フォトルミネッセンス媒体内に埋め込まれることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
その内部でコア媒体がクラッド媒体と接触するとともに、前記コア媒体内を伝播する、前記クラッド媒体によって内部全反射される一次光を導くための導波路手段であって、前記一次光を前記導波路手段の外に方向変換するための手段が内部に形成され、前記方向変換手段が、長手軸に沿って延びる少なくとも前記コア媒体のレーザ誘起された改変であり、前記方向変換手段が、前記一次光を、360度未満の所定の放射広がりを所望の半径方向位置において有する少なくとも1つのローブを有する指向性の放射パターンで、前記導波路手段から外へ散乱させるためのものである、導波路手段と、
前記方向変換された一次光を吸収し、それにより前記一次光とは異なる波長を有する波長変換された二次光を放射する、フォトルミネッセンス手段と、
を備えることを特徴とする光導波路装置。
【請求項22】
前記フォトルミネッセンス手段は、前記導波路手段の長手軸に沿って並んで配置された、a)複数の異なる組成の区画、及びb)複数の異なる厚さの区画、のうちの1つを有する不連続層であることを特徴とする、請求項21に記載の光導波路装置。
【請求項23】
前記導波路手段の後ろに該導波路手段に面して配置されたリフレクタ手段をさらに備え、前記フォトルミネッセンス手段は前記導波路手段の前に配置されることを特徴とする、請求項21に記載の光導波路装置。
【請求項24】
光ガイドシート手段をさらに備え、前記光ガイドシート手段は、前記導波路手段の外部の前記二次光と組み合わされた未吸収の前記一次光から本質的に構成される白色光が前記光ガイドシート手段の側面へと結合されるように、前記導波路手段に対して配置されることを特徴とする、請求項21に記載の光導波路装置。
【請求項25】
ディスプレイ素子アレイと、
前記ディスプレイ素子アレイの背面に面する光ガイドシート手段と、
をさらに備え、
前記フォトルミネッセンス手段は、前記光ガイドシート手段の前面上に形成された層であり、前記光ガイドシート手段は、前記一次光が前記光ガイドシート手段の側面内へと結合され、次いで前記前面へと向けられるように、前記導波路手段に対して配置され、
前記二次光と組み合わされた未吸収の前記一次光から本質的に構成される白色光は、前記光ガイドシート手段の前面から出て、前記ディスプレイ素子アレイの背面に入射する、ことを特徴とする、請求項21に記載の光導波路装置。
【請求項26】
前記フォトルミネッセンス手段は、少なくとも1つの区画が存在せず、その結果、前記導波路装置のその領域において、前記一次光が、フォトルミネッセンス媒体と何ら相互作用することなく、前記導波路装置外部の所望の領域を直接照明することを特徴とする、請求項21に記載の光導波路装置。
【請求項27】
前記一次光を生成するための光源をさらに備え、前記光源は、前記一次光を前記導波路手段内へと結合するように前記導波路手段の端面に結合され、
さらに、前記一次光が前記光源の位置に対して下流の選択位置において前記レーザ誘起された改変によって方向変換されるまで、前記一次光は前記導波路手段の長手軸に沿って下流方向に該導波路手段内を伝播することを特徴とする、請求項21に記載の光導波路装置。
【請求項28】
前記方向変換手段の散乱強度は、前記導波路装置の長さに沿った位置の関数として変化することを特徴とする、請求項21に記載の光導波路装置。
【請求項29】
前記散乱強度は、前記導波路の長手軸に沿った遠位点においてよりも近位点においてより小さくし、それにより、前記一次光が前記近位点から前記遠位点まで前記方向変換手段を通って伝播するときの前記一次光の損失を補償することを特徴とする、請求項28に記載の光導波路装置。
【請求項30】
前記第1の区域の散乱強度は、Δn=10-7からΔn=10-2の範囲の屈折率の変化Δnで与えられることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項31】
前記第1の区域の散乱強度は、前記導波路の長さに沿った位置の関数として変化することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項32】
前記散乱強度は、前記導波路の長手軸に沿った遠位点においてよりも近位点においてより小さくし、それにより、前記一次光が前記近位点から前記遠位点までの前記第1の区域を通って伝播するときの前記一次光の損失を補償することを特徴とする、請求項31に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連事項)
本出願は、2011年4月28日出願の「Waveguide Apparatus for Illumination Systems」と題する米国仮特許出願第61/480,216号の優先権の利益を主張する。
本発明の実施形態は一般に、分散照明システムの一部分として、白色照明をより高い指向性、一様な強度及びより高いエネルギー効率の方式で演色することができる円筒形導波路装置に関する。別の実施形態は、この装置を製造する方法である。他の実施形態についても説明する。
【背景技術】
【0002】
基本的ファイバ照明システムにおいては、光源が光ファイバに光を注入し、次いでファイバは、注入された光を遠隔の所望の位置に輸送する機能を果たす。遠隔位置において、ファイバは、典型的にはその端面で露出されて、光が漏出してファイバ端面の外部及びその近傍にある遠隔領域を照明することができるようになる。最近、各々の屈折率が異なる複数の領域を有し、これを用いてファイバの長さに沿ってファイバの側部の外へ伝播光を偏向させることができるとされるファイバベースの照明システムが提案されている。Wang他の特許文献1を参照されたい。ファイバにおいて、コアとクラッドとの間の屈折率の比、並びに吸収係数及び散乱係数の変化の組合せを使用することによる、360°即ち全方向性の偏向パターンも提案されている。Lieberman他の特許文献2を参照されたい。その後の取り組みにより、ファイバの外に光を回折するためのファイバのコア内のブレーズド回折格子を使用することが提案されており、ファイバ外部の凸レンズ構造体が、回折光を受けて線形照明視野を確立するものである。Carver他による特許文献3を参照されたい。しかし、広帯域可視コンテンツを有する照明光(本明細書では白色光とも呼ぶ)を効率的に生成すると同時に、ファイバの長さに沿った一様性を確保することにこれらの技術が有効であるとは断言できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5,905,837号明細書
【特許文献2】米国特許第6,714,711号明細書
【特許文献3】米国特許第7,437,035号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明の一実施形態は、広帯域可視コンテンツ(白色光)を有する照明を生成すると同時に、色温度、及び導波路の長さに沿った照明の強度一様性の容易な制御を可能にする分散照明システムの一部分とすることができる、光導波路装置である。本装置は、一次光を遠隔位置、即ち、一次光の光源から遠隔に輸送する又は導く導波路を有する。導波路は、多くの散乱構造体を含み、これらは、伝播一次光を導波路の側面から外に所望の放射パターンで再分散又は方向変換するよう機能する。放射パターンは、指向性とすることができ、例えば360度未満の放射広がりを所望の半径方向位置において有する少なくとも1つの所定の放射ローブを有することができ、これは長手方向において所望の通りに配置することができる。方向変換された一次光を吸収し、その結果として一次光とは異なる波長を有する波長変換された二次光を放射するように、フォトルミネッセンス材料の媒体又は層が、好ましくは導波路の外部にその長手方向に延びるように設けられる。一次光は、例えば、フォトルミネッセンス媒体の主吸収帯に合わせて調整されたレーザ又は単色発光ダイオード(LED)によって生成されるような、準単一波長又は単色光とすべきである。これは、未吸収の方向変換一次光と組み合わされた波長変換二次光による広帯域照明光(本明細書では白色光とも呼ぶ)を、一実施形態においては導波路の伝搬軸に対して横切る方向であり得る方向の遠隔位置に生成する。照明光は、本質的に、波長変換二次光(これは一次光より広幅のバンド幅のものとなり得る)と、方向変換された一次光の未吸収部分とを加えた組合せであり得る。導波路装置はまた、一次光源を光変換位置から離して配置することも可能にし、その結果、その位置での熱放散を減らすことができる。他の実施形態もまた説明される。
【0005】
導波路は、低い寄生反射による優れた照明効率及び低い製造コストをもたらすことができる、単層クラッドファイバ、多層クラッドファイバ、及びフォトニック結晶ファイバ又は微細構造ファイバなど、任意の適切な光ファイバとすることができる。一実施形態において、光ファイバは、コア層とクラッド層とを有することができる。散乱構造体(例えば、微小拡散体又は反射体)は、完全にコア層内に形成されるか、又は部分的にコア内及び部分的にクラッド内に形成されるかのいずれかで、予めファイバ内部に形成されたレーザ誘起構造体であることが好ましい。これらの散乱構造体は、一次光をファイバの外側又は前側の面を突っ切る所望の放射パターンに従って方向変換するように設計されるので、従って、放射パターンは、散乱構造体の特定の性質によって部分的に定められる形状を有することができる。フォトルミネッセンス層は、ファイバと同心となるように形作ることができ、及び/又は、方向変換された一次光の放射パターンを部分的に又は完全に(例えば、放射パターンに対して直交して配向され)受けるように形作ることができる。具体的には、光変換効率は、(a)導波路の幾何学的形状とフォトルミネッセンス層の幾何学的形状とを適合させる(例えば、フォトルミネッセンス層の入射面を導波路の放射面又は外面に従わせる)こと、及び(b)特に、導波路材料がフォトルミネッセンス媒体の屈折率に等しいか又はより小さい屈折率を有する場合に、導波路の材料とフォトルミネッセンス媒体の材料との間の屈折率差を適合させること、によって高めることができる。
【0006】
随意のリフレクタを導波路の後ろに配置することができ、これは方向変換一次光の放射パターンの一部分をいずれかの非干渉性二次光と共に反射するように設計することができる。例えば、リフレクタは、湾曲した反射面を有することができ、円筒形導波路と同心となるようにサイズを定め配置することができる。しかし、一般にリフレクタは、円筒形導波路の半径よりも大きい半径を有することができ、又は非円形の、例えば矩形、V字形の形状を有することができる。これに加えて、或いはことによると代替として、フォトルミネッセンス媒体と導波路との間に配置される、二次光を反射し且つ一次光を通過させるように設計されたリフレクタが存在してもよい。これは、導波路の外側面とフォトルミネッセンス層の内面との間に形成される中間媒体又は層の一部分とすることができる。
【0007】
一実施形態において、レーザ誘起散乱構造体を、それらが互いに近くに、例えば数ナノメートル乃至数ミクロンで配置され、且つそれらの散乱強度を導波路の長さに沿ったそれらの位置の関数として変化させるように加工することによって、導波路の長さに沿って均一な照明、即ち、比較的一様な又は固定した強度及び/又は色品質を得ることができる。これにより、導波路内の散乱領域又は区域に沿って一次光が伝播するときに被る不可避の出力損失に対して散乱強度を補償することを可能にすることができる。さらに、複数の異なる波長の一次光源を用い、これらの光源の各々からの光がそれぞれの散乱構造体によって散乱され、次いでフォトルミネッセンス層のそれぞれの部分によって吸収されるようにすることにより、照明光の色品質の向上を可能にすることができる。一般に、一次光伝播軸に沿った方向並びに一次光伝搬軸を横断する又は横切る方向の両方向で、散乱構造体の位置、形状、サイズ、強度、配向及び周期性を選択し又は適合させて、照明光に所望の特性、例えば、意図的に不均一な照明パターンをもたらすことができる。
【0008】
上記の概要は、本発明の全ての態様を開示説明したものではない。本発明は、上記に要約した種々の態様、並びに、以下の詳細な説明において開示され、本明細書と共に出願される特許請求の範囲において具体的に指摘された態様の全ての適切な組合せから実施することができる全てのシステム及び方法を含むことが意図されている。そのような組合せは、上記の概要に明確には挙げられていない具体的な利点を有する。
【0009】
本発明の実施形態は、添付の図面において限定のためではなく例示として示され、図中、同様の参照符合は類似の要素を示す。本開示における本発明の「一(an)」又は「一つの(one)」実施形態に対する言及は、必ずしも同じ実施形態に対するものではなく、少なくとも1つの実施形態のことを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1a】本発明の一実施形態による導波路装置の側断面図であり、種々の形状及び周期性の種々の型式の散乱構造体を示す。
【
図1b】本発明の一実施形態による導波路装置の側断面図であり、種々の形状及び周期性の種々の型式の散乱構造体を示す。
【
図1c】導波路装置によって与えられる照明光の例示的なスペクトルのグラフである。
【
図2a】方向変換一次光の例示的な放射パターンの断面図である。
【
図2b】方向変換一次光の例示的な放射パターンの断面図である。
【
図2c】方向変換一次光の例示的な放射パターンの断面図である。
【
図3a】完全組込みバージョンの例示的な円筒形導波路装置の端断面図である。
【
図3b】一次光及び二次光の挙動に関して重ね合わせた
図3aの例示的な導波路装置の端断面図である。
【
図4】複数の異なる波長の一次光源に結合された例示的な円筒形導波路装置の斜視図である。
【
図5a】フォトルミネッセンス層とリフレクタとの異なる組合せを有する例示的な円筒形導波路装置の端断面図である。
【
図5b】フォトルミネッセンス層とリフレクタとの異なる組合せを有する例示的な円筒形導波路装置の端断面図である。
【
図5c】フォトルミネッセンス層とリフレクタとの異なる組合せを有する例示的な円筒形導波路装置の端断面図である。
【
図5d】フォトルミネッセンス層とリフレクタとの異なる組合せを有する例示的な円筒形導波路装置の端断面図である。
【
図5e】フォトルミネッセンス層とリフレクタとの異なる組合せを有する例示的な円筒形導波路装置の端断面図である。
【
図5f】フォトルミネッセンス層とリフレクタとの異なる組合せを有する例示的な円筒形導波路装置の端断面図である。
【
図6a】散乱構造体とその関連付けられたフォトルミネッセンス層との間の種々の間隔を示す例示的な円筒形導波路装置の側断面図である。
【
図6b】散乱構造体とその関連付けられたフォトルミネッセンス層との間の種々の間隔を示す例示的な円筒形導波路装置の側断面図である。
【
図6c】散乱構造体とその関連付けられたフォトルミネッセンス層との間の種々の間隔を示す例示的な円筒形導波路装置の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、一次光源から遠隔の位置に白色光を生成することができ、その放射パターン(放射角度及び放射広がりを含む)及び一様性が導波路の長さに沿って容易に制御可能な、効率的な分散照明システムに適した導波路装置を記載している。初めに、本明細書で用いる特定の用語の説明を与え、次に、装置の種々の実施形態を図面に関連して説明する。実施形態において説明される部分の形状、相対的位置及び他の局面が明らかに定められない限り、本発明の範囲は、提示の部分にのみ限定されるものではなく、これら提示部分は単に例証の目的のものに過ぎない。また、多くの細部が記載されるが、本発明の幾つかの実施形態はこれらの細部を用いることなく実施できることを理解されたい。場合によっては、周知の構造体及び技術は、本説明の理解を不明瞭にしないために詳細には示されていない。
【0012】
波長:この用語は、光スペクトルのピーク強度の波長を意味する。例えば、これは準単一波長又は単色光源(例えば、レーザ)に関係することもあり、又はより広いスペクトルであるがなお狭帯域の光源(例えば、単色LED)に関係することもある。
【0013】
一次光及び一次光源:これは、フォトルミネッセンス材料(本明細書ではフォトルミネッセンス層とも呼ぶ)からの発光を引き起すことができる任意の放射源によって生成することができる光を意味する。例えば、一次光源は、非干渉性で比較的幅広のスペクトルであるがそれでもなお「単色」の発光ダイオードLEDとすることができ、これは1つ又は幾つかの量子井戸を含むことができる活性領域(p−n接合)を備え、GaN、AlGaN及び/又はInGaN材料を含むことができる。一次光源は、代替的に、有機発光ダイオード(OLED)又は量子ドットに基づく光源とすることができる。一次光源は、代替的に、単一波長(本明細書では準単一波長とも呼ぶ)を放射するレーザのような、干渉性の急峻なスペクトルの光源とすることができ、又は複数の単一波長レーザ、例えば、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光(R、G、B)を放射するレーザとすることができる。
【0014】
二次光:これは、一次光に応答するフォトルミネッセンスプロセスによって生成される光である。1つの例において、一次光は、フォトルミネッセンス層によって吸収される短波長(又は「高」光子エネルギー)光(例えば、緑、青又はUV)であり、他方、二次光は、フォトルミネッセンス層によって再放射される長波長光(又は「低」光子エネルギー)のことを指す。二次光は、本明細書においては波長変換光と呼ぶこともある。
【0015】
照明光:この用語は、少なくともヒトの目に可視のスペクトル部分を有し、フォトルミネッセンスプロセスに基づいて生成され(二次光)、いくらかの未吸収一次光を含むこともできる光を意味する。これはまた、いくらかの非可視成分、例えば赤外線を有することもできる。照明光は、白色発光ダイオードWLEDと類似のスペクトルパワー分布を有することができる。照明光を生成するプロセス全体の効率は、一次光の波長がフォトルミネッセンス層の吸収スペクトル帯と一致するときに高めることができる。
【0016】
色再現又は色温度:色再現は、照明光源によって生成される、ヒトの目に見える色の質の尺度(測光曲線)を意味する。一例は、演色評価数CRIである。色温度は、理想黒体放射を基準とする可視光の特性である。色温度は、通常は色度図(CIE座標)内に与えられる。本発明の一実施形態によれば、照明光のCRIは、例えばフォトルミネッセンス媒体の化学組成を適合させることによって、所望のCRIに調整することができる。色温度は、フォトルミネッセンス媒体の濃度(例えば、粒子密度)及び/又は厚さを適合させることによって調整することができる。照明光のCRI、又は代替的に照明光の全域を適合させるための他の技術としては、導波路、例えばそのコアに、光ファイバ増幅器で用いられているような活性成分をドーピングすること、及び/又は複数の異なる色の一次光源を使用することが挙げられる。
【0017】
レーザ誘起散乱構造体:これは、外部の高エネルギーレーザ光源に対する露光による導波路材料の局所的改質を意味する。そのような材料の改質は、局所的な屈折率の改変に限定されず、真の局所的な材料改質(融解された構造体又はボイド)をも包含することができる。使用することができる外部レーザ加工光源としては、屈折率を局所的に改変するために導波路材料の固有の感光性を利用する遠紫外レーザ(CW又はエキシマ)が挙げられ、加工される導波路材料が十分に感光性でない場合には、高ピーク出力フェムト秒レーザを用いることができる。例えば、干渉計又は位相マスクを用いて高強度の干渉パターンにファイバコアを露光することにより、ファイバコア内に周期的パターンを刻むことができる。非周期的散乱構造体は、高強度レーザ光に対するガラスマトリックス(好ましい光ファイバ材料)の非線形応答を利用してファイバコア内部に直接書込むことができる。構造体の強度は、例えば、Δn=10
-7からΔn=10
-2までの範囲(屈折率の変化の振幅)にすることができる。強度は、構造体が融解した場所でより高くなり得る。散乱構造体の周期(例えば、格子周期)は、ランダムに、例えば100nm乃至2ミクロンの範囲(一次光の波長による)で選択することができる。
【0018】
次に、
図1a−
図1bを参照すると、これらは本発明の一実施形態による導波路装置の側断面図であり、内部に形成された種々の型式の散乱構造体を示す。一次光源116(以下で示す理由により、励起光源とも呼ぶ)によって生成された一次光111は、この例においては導波路(例えば、その端面)内へと結合され、導波路によって導かれる。ここでの代替法は、例えば導波路に沿って形成されたファイバレーザ構造体を用いて(例えば、染料で充填されたホーリーファイバのドープ領域を励起することによる)、導波路内部で一次光を生成することである。導波路は、クラッド101で覆われたコア100で構成することができる。コア媒体はクラッド媒体と接触しており、これらは、一次光(図中、λ
pで表される)がコア内を図示された方向に導波路の長手軸に沿って伝播できるように設計される。ここで、伝播は内部全反射による。1つの例において、導波路は光ファイバ、例えば可撓性ガラスで作成されたマルチモードの単一コア単一クラッドファイバであるが、フォトニック結晶ファイバ、微細構造ファイバ、ホーリーファイバ、多重クラッドファイバ、及び、コア媒体を有するがクラッド層を持たないライトパイプ、例えば、一次光が外向きに方向変換される遠隔位置を除いてその周囲表面を鏡面層で被覆することができる透明ロッド、クラッド層を持たず、周囲表面が空気に曝され、空気が一次光の伝播のためのクラッドとして機能する透明ロッドなどの、他の型式の円筒形導波路が可能である。微小構造ファイバのような円筒形導波路の幾つかの型式においては、一次光は、導波路に沿った方向以外の方向の伝播を禁止する微小構造ファイバの周期的性質によるバンドギャップ効果によって、導波路に沿って伝播することに留意されたい。
【0019】
導波路は、図示したように内部に形成された1つ又はそれ以上の散乱構造体を有し、これらが伝播又は入射一次光を導波路の側面の外へと方向変換するように機能する。換言すれば、一次光は、導波路の長手軸又は光伝播軸に対して所望のゼロでない角度(例えば、横切る方向又は約90°)に方向変換される。散乱構造体は、入射一次光の共鳴を横断面内で生成する閉じ込め領域とすることができる(その結果、干渉性であり、且つ入射一次光に対して小さい波長シフトを示し得る方向変換された又は散乱された一次光が生じる)。散乱構造体はレーザ誘起構造体とすることができ、これらは、示したように、外部の高エネルギーレーザ光を導波路の選択された位置に照射することによって形成することができる。導波路における一次光伝播方向(長手軸)に沿った、及び横断する(横切る)散乱構造体の位置、形状、サイズ、散乱強度、傾斜又は配向、及び周期性は、外部の加工レーザビームの焦点、強度及び位置を適合させることによって選択することができる。方向変換一次光の指向性(導波路の長手軸に対するその放射角度及び放射広がり)は主として散乱構造体の傾斜及び周期の関数であり得るが、所望の方向変換一次光の放射パターンを得るには、他の付加的なパラメータも考慮して全体としてバランスをとる必要があり得る。
【0020】
例えば、
図1aは、一組の非周期的散乱構造体105、106、107を示す。これらは、完全にコア100の内部に存在する(構造体105)、コア100とクラッド101とがちょうど接合する界面部分に存在する(構造体106)、及び/又はコア全体とクラッドを横切って存在する(構造体107)微小拡散体とすることができる。このような構造体105−107の任意の適切な組合せを用いて散乱区域を定めることができ、例えば、散乱区域は、完全に1つの型式の散乱構造体のみで、例えばコア内部の構造体105のみで構成することができる。
図1bは、微小反射体又は傾斜格子のような一組の周期的散乱構造体108、109、110を示す。これらもまた、完全にコア100内部に形成され(構造体108)、コア100とクラッド101とがちょうど接合する界面部分に形成され(構造体109)、及び/又は界面全体を横切って形成される(構造体110)ことができる。このような構造体108−110の任意の適切な組合せを用いて散乱区域を定めることができ、例えば、散乱区域は、完全に1つの型式の散乱構造体のみで、例えば界面全体を横切る構造体110のみで構成することができる。一般に、方向変換一次光λpの所望の放射パターンを生じる1つ又はそれ以上の散乱構造体105−110の任意の適切な組合せ及び/又はバリエーションを用いることができる。散乱区域(1つ又はそれ以上の散乱構造体を含む)の長さは、フォトルミネッセンス層103又はその区域に関連付けられたフォトルミネッセンス層区画の長さに等しいか又はそれより短くすることができる。代替的に、散乱区域は、フォトルミネッセンス層103又フォトルミネッセンス層区画を越えて延びることができる。
【0021】
さらに
図1a−1bを参照すると、導波路装置は、方向変換一次光λ
pを部分的に又は完全に吸収することによりフォトルミネッセンスプロセスにより二次光112(λ
s)を放射するように配置された、フォトルミネッセンス層(媒体)103を有する。これを波長変換光とも呼ぶ。結果として生じるこの二次光112と未吸収一次光との組合せ(λ
p;λ
s)が、所望の照明光113である。このような照明システムは、円筒形導波路をベースとする分散照明システムの分野に、改善されたエネルギー効率、拡張性、及び均一な光出力を含む、特別な利点をもたらすことができる。
【0022】
フォトルミネッセンス層103は、シリコーン(例えば、ポリジメチルシロキサン(PMDS)などの光学的に透明な接着剤の一部として)又はエポキシなどの他の適切な材料と発光体との混合物で作成することができる。発光体の濃度及び発光体粒子のサイズを選択して、照明システムの色温度及び発光効率を改変又は制御することができる。本明細書で用いる「発光体」は、ルミネッセンスを示す任意の材料、例えば、燐光材料、蛍光材料などを意味することに留意されたい。層103は、1つ又はそれ以上の異なる組成の層で構成することができる。例えば、発光体層で挟まれた1つ又はそれ以上の中間非発光体層が存在してもよい。
【0023】
物理的保護及び/又は層103と外側媒体、即ち導波路装置の外部との間の屈折率の段差を小さくすることを目的として、保護層114を、この場合にはフォトルミネッセンス層103の外側面に接触するように付け加えて、層103を覆うことができる。
図3aを参照されたい。保護層114はまた、その裏面又は背面で反射される二次光λ
sのいずれかの後方反射を減らす又は最小にするように機能する反射防止コーティングを含むか、又は単に反射防止コーティングとすることができる。
【0024】
図1cは、導波路装置によってもたらされる照明光113の例示的なスペクトルのグラフである。ここで分かるように、照明光113は、二次光のバンド幅、例えば半値全幅(FWHM)がΔλ
sで与えられ、一次光のバンド幅がΔλ
pで与えられるスペクトルI(λ
p;λ
s)を有する。殆どの場合、Δλ
sはΔλ
pとほぼ同じか又はより大きく、λ
pはλ
sより短く、即ち、より高い光子エネルギーを有し、λ
sは主としてスペクトルの可視部分にある。この例において、一次光は単一波長光源に由来し、440−490nmに中心を有し、即ち青色であり、バンド幅は、十分の数ピコメートル(準単一波長、レーザダイオードによって得ることができるような)から十分の数ナノメートル(LED、又は100nmより広幅であり得るスーパールミネッセンスダイオード)の間である。一次光の波長のための他の望ましい選択肢としては、紫外(300−400nm)及び紫(400−440nm)が挙げられる。しかし、より一般的には、バンド幅及び波長パラメータは、上記と異なってもよく、例えば、一次光は、緑色、赤色とすることができ、又は、部分的に非可視スペクトル部分、例えば近赤外にあるものとすることさえできる。
【0025】
二次光に関して、
図1cは約550nmを中心とするλ
sを示す。これは、例えばCe:YAGなど、多くの一般的な種類の発光層材料の発光の典型である。白色光に関して、照明光113の望ましいバンド幅は、380−740nmである。フォトルミネッセンスプロセスによって生成されるいくらかの非可視成分も存在し得るので、実際には照明光のバンド幅は380−740nmよりも大きくなることがある。
【0026】
フォトルミネッセンス層103は、
図1aに示すように導波路の外部に配置することができる。層103を導波路の外側面上に直接堆積させて、導波路と一体の又は単一のデバイスを形成することができる。例えば、
図3aを参照されたい。
【0027】
代替的に、フォトルミネッセンス層103と導波路との間に中間層102を設けることができる。この中間層は、導波路とフォトルミネッセンス層103との間にそれがない場合の屈折率差の段差を適合させるように機能して、方向変換一次光のより効率的なアウトカップリング(反射が少ない)を可能にすることができ、ガラス、シリコーン、他の適切に光学的に透明な材料の1つ又はそれ以上のサブ層で構成することができる。この中間層はまた、後方反射された二次光λ
s、即ち、裏面のフォトルミネッセンス層103で反射された二次光を方向変換することによって照明システムの全体としての光透過効率を高める助けとなる、反射防止コーティングを含むか又は反射防止コーティングとすることができる。層102は、分離した光学要素とすることができるフォトルミネッセンス層103を導波路に接合するために、例えば光学的に透明な接着層として用いることもできる。中間層102は、フォトルミネッセンス層103の厚さと同様の厚さを有することができるが、単に反射防止コーティング又はフィルタである場合のようなある種の場合には、遥かに薄くすることができる。
【0028】
別の実施形態において、導波路の外側面(ここではクラッド層101の外側面)とフォトルミネッセンス層103との間に空隙が形成され、方向変換一次光λ
pは、フォトルミネッセンス層103に当たる前にそこを通過する。
【0029】
導波路とフォトルミネッセンス層103との間の界面における寄生反射を低下させるために、フォトルミネッセンス層103の形状を方向変換一次光の放射パターンに従わせて、一次光が層103を横切って入射するようにすることができる。一実施形態において、層103は、導波路に従い、その結果、導波路の外側面に追従するか又は従い、又は同じ形状を有するようになっている。例えば、光ファイバの場合、層103は円筒形状を有することができ、そしてまた光ファイバと同心となるように配置することができる。
図3aを参照されたい。例えば、以下で
図5b及び
図5dに関連して説明するように、別の代替法も可能である。一般に、フォトルミネッセンス層103は、一次光を散乱する導波路の長手軸に沿った領域を完全に覆う必要はなく、即ち、散乱された一次光の一部は、フォトルミネッセンス層103を迂回することができ、なお所望の照明に寄与することができる。フォトルミネッセンス層103又はフォトルミネッセンス層区画の長さは、その関連付けられた散乱区域に等しいか又はより長くすることができ、そしてまた方向変換一次光の入射角度に依存するものとすることができる。
【0030】
一次光は、一次光を方向変換させる散乱構造体の形状によって定めることができる又は固定することができる角度でフォトルミネッセンス層103に当たる。これは、フォトルミネッセンスプロセスによる所望の変換を達成するように設計することができる。具体的には、放射される一次光の散乱効率、分布及び指向性は、導かれた一次光の特定の特性(例えば、その波長、偏光状態、モード分布)と散乱構造体の特定のパラメータ(例えば、それらの大きさ、形状、及び伝搬軸に沿った/伝搬軸を横切る周期性)との組合せによって与えられる。
図2a−
図2cは、方向変換一次光の例示的な放射パターンの断面図であり、高エネルギー一次光の3つの異なる散乱分布をもたらすファイバと散乱構造体パラメータとの3つの可能な組合せを示す。放射パターンは、散乱区域の長さに従って長手軸(z方向)に沿って延びる。
【0031】
図2aにおいては、単一の微小拡散体が導波路のコア100の内部に加工されている。一次光111は、コア100内へと、例えば零度の線形偏光状態で、z軸の正方向に(紙の中に向かって)発射され、結果として得られる散乱光分布が示されている。この場合、各々が放射広がりαを有する大きな散乱円錐を形成する互いに対向する2つの放射ローブが存在する。対照的に、
図2bは、例えば、コア100内部に形成された傾斜格子によって生成することができるパターンを示す。ここで、一次光の波長は、傾斜格子の散乱波長帯のエッジにあるように選択される(部分干渉性散乱)。散乱光分布はここでもまた、散乱角αの中程度のサイズの円錐を一緒になって形成する2つの主ローブを示す。最後に、
図2cにおいて、傾斜格子は、一次光の波長が傾斜格子の散乱波長帯の最大散乱(干渉性散乱)が存在する位置になるように設計されている。結果として得られる散乱光分布は、角度αが
図2aにおける角度αより小さい単一の主ローブを有する。多くの用途に対して、散乱構造体は、180度までの放射カバレッジ又は広がりの単一ローブ(
図2cと類似の)から成る方向変換一次光の放射パターンを生じるように設計すべきである。
【0032】
一般的に言えば、散乱構造体は、異なる周波数又は色帯が異なる角度で散乱されるという点で分散性であることに留意されたい。しかし、殆どの場合、散乱バンド幅は、ここで意図されている一次光の比較的狭いバンド幅よりも遥かに広くなる。
【0033】
図3aは、例示的な円筒形導波路装置の端断面図(方位面における)である。
図3bは、一次光及び二次光の挙動に関連して重ね合わせた
図3aの例示的な導波路装置の断面端図である。これはまた、導波路装置の要素が導波路自体と組み合わされて本質的に単一のデバイスを形成する「完全一体型」バージョンの導波路装置がどのように見えるかの例でもある。導波路装置は、一組のレーザ誘起散乱構造体を含み、これらは、この場合には完全に光ファイバのコア100内部に形成された、上記の散乱構造体105−110の任意の組合せとすることができる。コア100は、一次光をファイバに沿って伝播することを可能にするクラッド101によって取り囲まれている。この場合、フォトルミネッセンス層103は、クラッド101の外面に接触するように形成すること、例えば堆積、スパッタ、又は蒸着することができ、図に示すように、一次光の方位散乱範囲αを少なくとも覆うように延びることができる。代替法として、ファイバをフォトルミネッセンス媒体内に埋め込むことができる。後述の
図5cを参照されたい。
【0034】
この例において、さらにリフレクタ104が、中間層102に接触するように形成され、例えば堆積、スパッタ、又は蒸着され、フォトルミネッセンス103の後ろに、そしてまたこの場合にはファイバ自体の後ろに配置される。ここで、リフレクタ104は、ファイバと同心の層である。リフレクタ104は、例えばポリフタルアミドなどの高反射性ポリマーの層、又はアルミニウム層とすることができる。これは、ファイバ上の誘電体層コーティングとすることができ、例えば中間層102の上に堆積させることができる。代替的に、リフレクタ104は、分離した部材の一部として、ファイバから離して配置することができる。
【0035】
図3bに見られるように、一次光は、散乱構造体105−110によって、ファイバコア100から外に、定められた角度αにわたって部分的に散乱される。次いで一次光はフォトルミネッセンス層103によって吸収され、より幅広い光スペクトルにわたって再放射される。フォトルミネッセンス層によって直接に吸収されない一次光は、ファイバ外部の範囲を照明する(1)。二次光もまた、ファイバ外部を直接照明することができ(2)、又は底部リフレクタからの反射により(3)若しくはフォトルミネッセンス層103内部での部分的な導波とその後のリフレクタ104による反射により(4)間接的に照明することができる。中間層102の役割は、ファイバクラッド材料とフォトルミネッセンス層103との間の屈折率差を適合させることであり得る。保護層114の役割は、フォトルミネッセンス層103と導波路装置の外部の屈折率との間の屈折率差を減らすことによって、導波路装置を照明システム内に組み込むことを容易にすることである。保護層114及び中間層102は、組み込みの要求に応じて、導波路装置の一部分として必要な場合もあり、必要でない場合もある。
【0036】
次に
図4を参照すると、これは、複数の異なる波長の一次光源に結合されている例示的な円筒形導波路装置の斜視図である。本発明のこの実施形態において、装置は、長手方向の延長部が非連続的又は非一様である、3つの区画103a、103b、及び103cで構成されたフォトルミネッセンス層103を有する。さらに、複数の(異なる)波長の一次光源、この例においては3つの異なる色の単一波長光源λ
p1、λ
p2、λ
p3が、円筒形導波路のコア100内へと結合され、コア100によって導かれる。1つ又はそれ以上の散乱構造体105−110の別々の組が、各々それぞれの一次光波長に応答するように、又は2つ若しくはそれ以上の一次光波長の組に応答するように設計される。また、フォトルミネッセンス区画103a−103cの各々を、それぞれの一次光波長に応答するように、又は2つ若しくはそれ以上の一次光波長の組に応答するように設計することもできる。一般に、この概念は2つ又はそれ以上の異なる波長の一次光源に拡張できることに留意されたい。
【0037】
図4において、散乱構造体105−110の分離した組が、波長λ
p1の一次光を部分103aに向けて散乱するように設けられ、その結果、λ
p1及び付随する二次光λ
s1を含む広幅波長帯の照明光113aが結果として放射される。同様に散乱構造体105−110の分離した組(図示せず)が波長λ
p2の一次光を部分103bに向けて散乱し、同時に散乱構造体105−110のさらに別の組(図示せず)が波長λ
p3の一次光を部分103cに向けて散乱する。従って、3つの広幅波長帯の照明光113a、113b、113cが結果として放射される。この実施形態は、照明光のCRIを向上させ、及び/又は全スペクトルを広げることができ、ここでλ
p1、λ
p2、λ
p3は、それぞれ赤色、緑色及び青色の一次光源によって生成される。幾つか場合には、1つ又はそれ以上のフォトルミネッセンス層区画103a−103cは不在とするように選択することができ、その結果、導波路装置のその領域内では、方向変換一次光がフォトルミネッセンス媒体と何ら相互作用せずに導波路装置の外部の所望の領域を直接照明するようにすることができることに留意されたい。例えば、導波路装置の発光体で覆われた1つの区画は白色光を生成することができ、他方、「透明な」区画(導波路に沿って長手方向に離間した)は青色光を生成する(その区画内では方向変換一次光が発光体媒体と相互作用しないので)。これを用いて、導波路装置の外部で二次光と所望の一次光との両方を混合することによって、照明光のCRI又は色温度を調整することができる。色温度は、いずれか1つの一次光源の強度を他の一次光源に対して調節することによって調整することもできる。
【0038】
図4は、複数の離散的な波長λ
p1、λ
p2、λ
p3を有する一次光によって励起される多重区画のフォトルミネッセンス層103a−103cを示すが、この多重区画手法は、一次光が単一波長のみの場合に、得られる照明光(λ
p、λ
s)を調整するためにも有用であり得ることに留意されたい。
【0039】
本明細書で説明する照明光生成プロセスの全体としての変換効率は、一次光源の電気光学効果、ストークス(Stokes)変換効率、フォトルミネッセンス層の量子効率、及び「パッケージ」効率を含む幾つかの因子に依存し得る。パッケージは、全体としての導波路の幾何学的形状、及び、光が一次光源から発射される際の「高エネルギー状態」からフォトルミネッセンス層により再放射される際の「波長変換状態」まで進行する経路に沿って含まれる異質材料界面を含む。
【0040】
次に
図5a−5fを参照すると、これらは、フォトルミネッセンス層103とリフレクタ104との種々異なる組合せを有する例示的な円筒形導波路装置の端断面図である。これらの図の全てにおいて、リフレクタ104は導波路(コア100及びクラッド101で構成される)の後ろにあると言われ、他方フォトルミネッセンス層103は導波路の前にあると言われる。
図5a及び
図5bにおいて、リフレクタ104は、導波路の背面に面した内側に湾曲した滑らかな表面を有し、且つ導波路よりも大きい半径を有する。
図5aにおいて、フォトルミネッセンス層103の内面は、導波路の外面に完全に接触し、一方、その外面もまた、導波路の外面に概ね従う。ここで、層103は、数ミクロンから数ミリメートルまでの厚さを有することができる。対照的に、
図5bにおいて、層103の内面は導波路の外面と接触せず、その外面は導波路の外面に従わない。
図5cにおいて、導波路は、リフレクタ104の底部及び側壁によって支えられるフォトルミネッセンス層/媒体103のプールのように見える中に埋め込まれ、この場合、本質的に導波路の外面全体が層103と接触する。この場合のリフレクタ104は、層/媒体103を含む容器とみなすことができ、その理由は、リフレクタ104の内面が、層103の底部の至る所で層103の外面と接触するからである。
図5d−5fにおいてもまた、リフレクタ104は導波路を支える容器を定め、導波路とフォトルミネッセンス層103との間には空隙が存在し得る。
図5dにおいて、層103は、層103の前に配置された保護層114に取付けられ、その形状に従い、これら2つが一緒にアーチを形成し、このアーチはリフレクタ104の側壁上に載置されているものとみなすことができる。
図5eにおいて及び
図5fにおいて、層103は湾曲せずに平坦であり、トレンチ様のリフレクタ104の上部を閉鎖する。
図5において、層103は光ガイドシート115の背面に形成される。
【0041】
導波路、フォトルミネッセンス層/媒体103及びリフレクタ104のその他の組合せも可能である。例えば、フォトルミネッセンス媒体103は、円筒形光学要素の外面に形成された湾曲層、例えば円筒形の層とすることができ、ここで円筒形光学要素は、矩形導波路(矩形導波路内部に形成された傾斜格子などの散乱構造体を有する)を取り囲む。
【0042】
図6a−
図6cは、例示的な導波路装置の側断面図であり、散乱構造体105−110とそれに関連付けられたフォトルミネッセンス層103との間の可能であり得る種々の間隔を示す。上記のように、一次光源116が一次光111を生成し、これがクラッド101を有する円筒形導波路のコア100内へと結合される。一次光は、散乱構造体105−110によって方向変換されるまで、導波路に沿ってその内部を伝播する。
図6aにおいて、この方向変換は、導波路の長手軸又は伝搬軸に対して約90度であり、即ち、方向変換一次光は長手軸又は伝搬軸を横切る。また、フォトルミネッセンス層103は、方向変換された光に対して好ましくは約90度配向する活性面を呈示するように、散乱構造体の直上に配置される。対照的に、
図6bにおいて、散乱構造体は、方向変換一次光が前方に向かってクラッド101内へと(伝搬軸に直角ではなく)散乱されるように存在し、且つ層103から長手方向後方に離間される(層103の直下ではなく)。そのような前方散乱を実現するために、散乱構造体の周期を1ミクロン超まで一次光の波長に従って増大させることができる。
図6cに示す、散乱区域とそれに関連付けられるフォトルミネッセンス部分(層103)との間のそのようなオフセットの別のバリエーションにおいて、方向変換一次光は、後方に向かってクラッド101内へと散乱され、散乱構造体は、層103から長手方向前方に離間される。後者の2つの配置は、
図6aの配置よりも照明光113を生成する効率が低いかもしれない。しかし、これらは、たとえ照明光を生成するより低い電力効率の費用をかけたとしても、特定の組込み又はパッケージングの要件を満たすために必要とされることがある。散乱構造体とその関連付けられた層103の隣接する端部間の長手方向の間隔は、数ミクロン又はそれ以上の範囲にすることができる。
【0043】
次に
図7を参照すると、導波路装置のバックライト用途の図が示されている。この例のバックライトシステムは、ディスプレイ素子アレイ305(例えば、液晶ディスプレイLCDパネルにおけるような色フィルタのマトリックス)と、その背面が面した1つ又はそれ以上のプリズムシート301と、それに続いて拡散体シート302と、光ガイドシート303、例えばバックプレートとのスタックアップを有する。光ガイドシート303の後ろにリフレクタシート304があり、これはいずれかの照明光(λ
p;λ
s)をディスプレイ素子アレイ305に向けて後方反射するように機能する。照明光(λ
p;λ
s)は、円筒形導波路装置(ここでは、本発明の一実施形態による前述の要素100−110の組合せを指す)によって、例えば180度未満の円錐として生成することができ、これが導波路の外側面から放射されて図示したように光ガイドシート303の側面に注入される。次に光ガイドシート303は、注入された照明光を上方に向け、これをディスプレイ素子アレイ305の背面全域に広げる。ディスプレイ素子アレイを有しない例えば単純なエッジ照明システムを含む、その他のバックライトシステムも可能であることに留意されたい。
【0044】
図8は、バックライト照明光(λ
p;λ
s)が、外部で(導波路装置によって)生成され、次いでスタックアップの側面に注入されるのではなく、バックライトシステムのスタックアップ内で生成される、別のディスプレイシステムを示す。この場合の導波路装置は、
図3aに示したのと同様の光ファイバとすることができるが、但し、フォトルミネッセンス媒体103は存在しない。この場合の導波路装置は、以下の円筒形導波路要素、即ち、コア100、クラッド101、構造体105−110から成る群から選択された1つ又はそれ以上の構造体の組合せを含む散乱区域、及びリフレクタ104(中間層102及び保護層114は随意である)のみを含むことができる。方向変換一次光λ
p(これもまた、
図2a−2cに示したのと同様の180度未満の細長い円錐形放射パターンを有することができる)が、側面散乱型細長導波路から出て、特殊な光ガイドシート306の外側面に注入される。この光ガイドシートは、フォトルミネッセンス材料の層(
図8に陰影として示す)で被覆された外側上面を有する。この特殊な光ガイドシート306は次に、注入された一次光を上方に向け、これをフォトルミネッセンス材料層の背面全域に広げ、このフォトルミネッセンス材料層が二次光λ
sを放射する。二次光λ
sが未吸収λ
pと一緒になって、ディスプレイ素子アレイ305の背面に入射する所望の照明光を与える。
【0045】
導波路装置を製造する方法は以下のようにすることができる。特に必要がない限り、ここでの操作は何らかの特定の順序にする必要はない。光散乱構造体の領域が、導波路内部に導波路の長手軸に沿って延びるように形成される。散乱構造体の領域は、導波路内を長手軸に沿って伝播する一次光を方向変換して導波路の外側面から外に出すように適合される。フォトルミネッセンス材料の媒体が形成され、これは、方向変換一次光を吸収することにより二次光を放射するように導波路の外に配置される。
【0046】
光散乱構造体の領域を形成することは、導波路をレーザ加工し、その内部に光散乱構造体の領域を作成することを含むことができる。レーザ加工は、フォトルミネッセンス媒体を形成する前に行うことができる。レーザ加工は、前記導波路に照準を合わせた加工用レーザビームの合焦強度及び位置を変化させて、以下の光構造体のパラメータ、即ち、位置、形状、サイズ、配向又は傾斜、及び周期のうちの1つ又はそれ以上を設定することを含むことができる。このようにして、レーザ加工を、特定の散乱強度及び指向性を有する所望の散乱構造体を生じるように適合させることができる。例えば、所与の領域内の散乱構造体を、その領域の散乱強度が導波路の長手軸に沿った遠位点においてよりも近位点においてより小さくなるように書込むことができる。これは、一次光が散乱領域を通って伝播するときの一次光の不可避的な損失を補償することによって、導波路に沿った白色光の強度の一様性の向上を助長することができる。
【0047】
フォトルミネッセンス材料の媒体は、導波路の外側面に従うことができる。例えば、フォトルミネッセンス材料の媒体を形成することは、導波路の側面上にフォトルミネッセンス材料の層を作成することを含むことができる。導波路の側面上に中間層を形成し、その後にフォトルミネッセンス材料の層を(中間層の外側面上に)形成することができる。このプロセスは、光ファイバの上にフォトルミネッセンス層を形成するためにシリコーン−発光体混合物を用いることができ、この混合物を独立した操作で作成し、次いで事前に製造されたファイバの上に施工(又は熱的施工、スパッタ又は蒸着)することができる。代替法として、シリコーン−発光体混合物をファイバの外側面上に直接作成することができる。例えば、シリコーンをファイバ上に施工し、次いで発光体をその上にスパッタすることができる。その後、重合のために熱アニール操作が必要とされることがある。層厚のより良好な制御のために、混合物の膜又はフィルムを独立した操作で作成し、次にファイバ上に堆積させるか又は接合することができる。
【0048】
代替法は、導波路を少なくとも部分的に(例えば、完全に)フォトルミネッセンス媒体のプール内に埋め込むことである。
【0049】
導波路とフォトルミネッセンス材料の媒体との間に形成される中間層は、方向変換一次光のアウトカップリングの効率を、例えば、フォトルミネッセンス媒体と導波路との間のそれがない場合の屈折率の段差を適合させるように選択された屈折率を有する光透過材料の多層を有することによって、高めるように適合させることができる。
【0050】
このプロセスはまた、リフレクタを導波路の後ろに、フォトルミネッセンス材料の媒体(これは、その場合には導波路の前に存在すると考えられる)に面して形成することを含むことができる。リフレクタは、V字型又は湾曲型、例えばU字型とすることができる。リフレクタは、導波路の外側面に従う、一次光及び二次光の両方をフォトルミネッセンス媒体に向けて反射するように設計された反射層を含むことができる。
【0051】
特定の実施形態を説明し、且つ添付の図面に示したが、それら実施形態は、広範な本発明の例証に過ぎず、これを限定するものではないこと、及び、当業者は種々のその他の改変に想到することができるので、本発明は図示し説明した特定の構成及び配置に限定されないことを理解されたい。例えば、図面は、フォトルミネッセンス層103が導波路のクラッド101の外部にあり、従ってコア100と接触しないように示しているが、それほど望ましくない代替法は、クラッド101の一部分を化学的又は機械的に除去してコア100を露出させる事実上のトレンチを形成し、そのトレンチをフォトルミネッセンス材料で充填することである。従って、本説明は限定的ではなく例証的なものとみなされるべきである。
【符号の説明】
【0052】
100:コア
101:クラッド
102:中間層
103:フォトルミネッセンス層(媒体)
103a、103b、103c:フォトルミネッセンス層の区画
104:リフレクタ
105、106、107:非周期的散乱構造体
108、109、110:周期的散乱構造体
111:一次光(λ
p)
112:二次光(λ
s)
113:照明光
114:保護層
116:一次光源
301:プリズムシート
302:拡散体シート
303:光ガイドシート
304:反射シート
305:ディスプレイ素子アレイ
306:特殊な光ガイドシート