(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は一般的には、建物の内部空間を太陽光で照明するために使用することができる集光日光コレクタに関する。集光日光コレクタは、光が光分配用鏡張りダクトから抽出される点まで、建物全体を通じて太陽光を分配することができる鏡張りダクト内に光を向ける。特定の場合では、開示される集光日光コレクタは、これ以外に、電力を発生させるための光電池又は熱エネルギーを抽出するための吸収性表面に太陽光を向けるといったように、より利便性よく使用することができる。
【0010】
コア建築日光照明用の太陽光コレクタの価値について述べる適当な性能指数の1つに、供給される光1ルーメン当たりのコレクタのコストがある。1ルーメン当たりのコストが減少するにしたがって価値は増大する。低減されたコスト及び高められた光束の両方が、コレクタの価値を高める。コレクタのコストは、そのサイズ、その追跡の要求条件、及びその複雑さによって概ね決まる。サイズ又は追跡性は高い光束にとって極めて重要であることから、これらの属性を犠牲にすることは一般的に有利ではない。しかしながら、可動部品の数を最小化することにより、複雑さを低減させる可能性が残される。
【0011】
昼光照明用のコレクタは、その光束を、光束にともなう輝度がダクトの軸を中心としてほぼコリメートされた状態で固定ダクト内に留めることができることが好ましい。したがって、追跡コレクタは、集光された輝度の移動分布及び傾斜分布を固定位置及び固定方向に輸送及び方向転換するための手段を有することができる。この結合の効率を高めることによってコレクタの価値を向上させることができる。
【0012】
可動部品が少なく、固定ダクトとの結合の効率が極めて高い、完全な追跡性を有する太陽光コレクタの装置及び方法を開示する。このため、カセグレンコレクタは、1)放物面の光軸に対して平行に入射する光線を放物面の光軸上の一点に集束するための放物面鏡、及び2)その内側焦点が双曲面の焦点と一致している双曲面鏡であって、これらの光線を双曲面の光軸上の双曲面の外側焦点に再収束するための双曲面鏡を利用している。標準的なカセグレン構成では、放物面の軸と双曲面の軸とは、最終焦点がこれらの共通の軸上に位置するように一致している。本明細書に述べられる軸外構成では、最終焦点が放物面の軸外に位置するように、放物面の軸を双曲面の軸に対して傾斜させることができる。このような軸外構成は、固定された最終焦点を可能とするものであり、これにより、昼光照明用の太陽光コレクタの2つの基本的な問題、具体的には、軸外構成では放物面しか動かすことができないこと、及び軸外構成は固定ダクトとの結合の効率を向上させることを解決することができる。
【0013】
開示される太陽光コレクタは、直接の太陽光の照度を大きな面積で受容し、太陽を追跡する。一般的には、それにともなう光束のほぼすべてが固定ダクト内に注入され、光束にともなう輝度がダクトの軸を中心としてほぼコリメートされる。特定の一実施形態では、太陽光コレクタの設計は、太陽を追跡する可動放物面鏡、並びに固定双曲面鏡及び固定ダクトを有する軸外カセグレイン構成を使用する。この構成は、太陽を追跡するために必要とされる可動部品の数を最小化する一方で集光の効率を最大化することができる。
【0014】
このコレクタは、多くの代替的装置と比較して単位設置面積当たりより多くの光束を集めることができる。コレクタは、この光束を、既知の代替的装置のいずれよりも高い濃度で(小型の光分配ダクトを可能とする)、かつ側壁抽出による中空の光案内システムによく適した一定のコリメーション度で供給することができる。特定の場合では、集光日光コレクタは、建物の屋根の上か又は太陽に面した面の上に配置することができる。一般的には、集光日光コレクタを屋上に配置することで日中の時間帯の全体を通じて遮られることのない太陽の視界をより容易に与えることができるが、場合によっては建物の側面に取り付けることが好ましい場合もある。
【0015】
集光日光コレクタは、日中の全体を通じて太陽の位置を追跡する太陽光コレクタ/集光器とすることができる。集光日光コレクタは、高度に集光された太陽光の光束を大きな面積から集め、これをコリメーションを制御して(必要に応じてなくして)大幅に小さい面積、例えば鏡張りダクトシステム内に留めることで建物全体にわたって分配する。
【0016】
特定の一実施形態では、集光日光コレクタは、当業者には周知であるカセグレン望遠鏡型の集光器を含みうる。このような集光器は通常、放物面鏡と双曲面鏡の組み合わせを有している。一般的に、放物面鏡の焦点と双曲面鏡の一方の焦点とは、それらが共通の焦点に近くなるように配置される。双曲面鏡の第2の焦点は、双曲面鏡から反射される光を集めるのに適した光ダクトの軸に沿って配置することができる。光ダクトは、放物面鏡の頂点と外縁との間で放物面鏡に形成されたスロット内に配置することができる。スロットの中心線は、放物面の頂点と双曲面の両方の焦点を含む平面内に位置する。このようにすることで、放物面リフレクタが光ダクト軸を中心として回転することが可能であり、これにより集光日光コレクタが太陽の経路を追跡する。詳細には、本明細書の他の箇所で述べるように、放物面の焦点と頂点との間の特定の線を太陽の特定の方位角及び高度角と整列させることにより、光線が放物面の焦点に向けられる。
【0017】
図1は、本開示の一態様に基づいた太陽光コレクタ100の斜視図を示している。太陽光コレクタ100は、内側反射面115及び第1の外縁120を有する太陽光リフレクタ110を有している。内側反射面115は、例えば、金属蒸気でコーティングされた鏡又は他の反射性金属などの第1又は第2の表面鏡を含む、高い正反射率を有する任意の適当な材料であってよい。ただし、内側反射面はこれに代えてスリー・エム社(3M Company)より販売されるVikuiti(商標)ESRフィルムのようなポリマー多層干渉リフレクタを有してもよい。放物面リフレクタ110は、放物面の焦点140、頂点130、及び、頂点130と放物面の焦点140との間に延びる第1の軸180によって特徴付けることができる幾何形状を有している。太陽光コレクタ100は、第2の外縁160、放物面の焦点140と一致した第1の焦点、及び第2の焦点145を有する双曲面リフレクタ150を更に有している。双曲面リフレクタ150は、上記に述べた内側反射面115に適した同じか又は異なる材料で作製することができる。第2の軸190が、放物面の焦点140及び第2の焦点145を含む線に沿って延びている。
【0018】
特定の一実施形態では、第2の軸190は、天頂の方向に向けられてもよい(すなわち水平に対して垂直)が、他の実施形態ではこれに代えて第2の軸190は天頂に対する任意の所望の角度又は向きに向けられてもよい。例えば、太陽光コレクタ100の第2の軸190は、建物側面に取り付けられるコレクタでは、水平方向を向くことができる。第2の軸190の傾斜角度は、本明細書の他の箇所で述べるように、例えば、最適な昼光照明のための緯度、遮られない視界、時間の長さ及び時間などの太陽光コレクタ100の配置によって決まりうる。第1の軸180は、第2の軸190を動かすことなく、方位角方向195に沿って第2の軸190を中心として回転させることが可能である。第1の軸180も、放物面の焦点140を中心として旋回する、頂点130及び第2の軸190を含む平面内にある高度方向185に沿って回転することが可能である。特定の一実施形態では、本明細書の他の箇所で述べるように、第1の軸180は太陽の方向に向けて配置することができ、これにより、放物面リフレクタ110に入射して双曲面リフレクタ150から反射する太陽放射光は、第2の軸190の出力コリメーション角内を伝播する。
【0019】
必要に応じて設けられる出口開口部132を、頂点130を通り、頂点130及び第2の軸190を含む平面内にある線131に沿って放物面リフレクタ110に配置することができる。特定の場合では、必要に応じて設けられる出口開口部132は、ポリマー又はガラスなどの太陽放射光に対して透明な材料を含んでよく、特定の場合では、必要に応じて設けられる出口開口部132は、放物面リフレクタ110に切り抜かれたスロットであってよい。特定の一実施形態では、必要に応じて設けられる出口開口部132は、頂点130から第1の外縁120まで線131に沿って延びてよい。
【0020】
必要に応じて設けられる光ダクト170を第2の軸190に沿って配置することができるが、必要に応じて設けられる出口開口部132がスロットである場合、必要に応じて設けられる光ダクト170は図に示されるように放物面リフレクタ110を貫通して延びてよい。特定の場合では、支持構造165によって双曲面リフレクタ150を必要に応じて設けられる光ダクト170に取り付けることができる。支持構造165は、放物面の焦点140と第2の焦点145とが固定された状態に維持されて動かないように双曲面リフレクタ150を支持する、当業者には周知の任意の適当な支持体であってよい。特定の場合では、本明細書の他の箇所で述べるように、支持構造165は、双曲面リフレクタが第2の軸190を中心として回転することができるように双曲面リフレクタ150を放物面リフレクタ110の一方の回転軸に取り付けることができる。必要に応じて設けられる光ダクト170は、上縁177と、双曲面リフレクタ150から反射された光が入口開口部175から必要に応じて設けられる光ダクト170に進入し、第2の焦点145の方向に向けられるように配置された入口開口部175とを有している。必要に応じて設けられる光ダクト170は、建築照明用の日光分配システムに使用される光分配システム(図に示されていない)の一部とすることができる。必要に応じて設けられる光ダクト170は、本明細書の他の箇所で述べるように、矩形の光ダクト、円筒状の光ダクト、又は光を効率的に伝送するための他の任意の適当な形状の光ダクトであってよい。
【0021】
図2A〜2Cは、本開示の一態様に基づく太陽光コレクタの概略断面図を示している。
図2Aでは、太陽光コレクタ200は、第1の外縁220、反射面215、頂点230、及び放物面の焦点240を有する放物面リフレクタ210を有している。第1の軸280が、頂点230と放物面の焦点240との間の線に沿って延びている。本明細書の他の箇所で述べるように、必要に応じて設けられる光ダクト270が、放物面リフレクタ210を貫通して延びている。必要に応じて設けられる光ダクト270は、内側反射面272、及び入口開口部275を包囲する上縁277を有している。太陽光コレクタ200は、第2の外縁260、放物面の焦点240と一致した第1の焦点、及び第2の焦点245を有する双曲面リフレクタ250を更に有している。第2の軸290が、放物面の焦点240及び第2の焦点245を含む線に沿って延びている。
図2Aに示される特定の一実施形態では、第1の軸280と第2の軸290とは一致しうるが、
図2Aに示される実施形態は、
図1に示されるコレクタのいずれの大まかな位置についても第1の軸280及び第2の軸290を含む平面に直交する平面を通る太陽光コレクタ200の見え方を更に含み、その場合、第1の軸280と第2の軸290とは一致しているように見えるだけである。
【0022】
放物面リフレクタ210の第1の焦点長さ「F1」は、頂点230と放物面の焦点240との間の距離であり、双曲面リフレクタ250の第2の焦点長さ「F2」は、放物面の焦点240と第2の焦点245との間の距離である。一般的に、第1の焦点距離「F1」及び第2の焦点距離「F2」の相対的な大きさは、任意の所望の関係を有してよく、F1<F2〜F1=F2、更にはF1>F2の範囲でありうる。F2の相対的な大きさは、本明細書の他の箇所で述べるように、必要に応じて設けられる光ダクト270に進入する光のコリメーション度に関連しうる。特定の一実施形態では、より大きい第2の焦点距離F2はより狭いコリメーションに対応する。すなわち光はより小さい第2の軸290の角度内で発散する。
【0023】
入口開口部275の、放物面リフレクタ210から上側の高さ「D1」は、正の値(すなわち、図に示されるように入口開口部275が放物面リフレクタ210と双曲面リフレクタ250との間に位置する)から負の値(すなわち、入口開口部275が、放物面リフレクタ210を挟んで双曲面リフレクタ250の反対側に位置する。図に示されていない)の範囲で変化しうる。第1の軸280が動くにしたがって(例えば
図1に示される高度角185のような高度角により)、放物面リフレクタ210の上側の高さ「D1」は変化する。一般的に、入口開口部275は、双曲面リフレクタ250から反射されて第2の焦点245の方向に向けられる光が入口開口部275から必要に応じて設けられる光ダクト270に進入するように第2の軸290に沿った任意の位置に配置されうる。特定の一実施形態(図に示されていない)では、入口開口部275は放物面リフレクタ210と双曲面リフレクタ250との間に配置され、第2の焦点245は第2の軸290上で放物面の焦点240から放物面リフレクタ210よりも遠くに配置される。本明細書の他の箇所で述べるように、光ダクト270の入口開口部275から上側の放物面の焦点240の高さ「D2」も必要に応じて変化してよく、双曲面リフレクタ250の幾何形状(例えば最大幅「ρ
max」)に影響しうる。
【0024】
図2Bは、本開示の一態様に基づく太陽光コレクタ200に進入する代表的な光線の経路をトレースした概略断面図を示している。
図2Bに示される要素210〜277のそれぞれは、上記に述べた
図2Aに示される同様の参照符合で示された要素に対応している。太陽などの光源からの入力光線201は、伝播方向に沿って伝播する中心光線202、及び中心光線202の入力コリメーション角θi内を伝播する境界光線203を含んでいる。太陽光コレクタ200に進入して入射コリメーション角θi内を第1の軸280と平行に伝播する光線204、205、206、207のそれぞれは、放物面リフレクタ210から反射して放物面の焦点240の方向に向けられる。この後、光線204、205、206、207のそれぞれは、双曲面リフレクタ250から反射して、伝播方向に伝播する中心光線292及び中心光線292の出力コリメーション角θo内を伝播する境界光線293を有する出力光線291として第2の焦点245の方向に向けられる。
【0025】
光を輸送するための鏡張りダクトシステムにおいては、比較的よくコリメートされた光がより効果的に使用されうる。太陽光が集中される際、コリメーション角は、太陽光の入力コリメーション半角から約1/4°大きくなる。一般的に、必要に応じて設けられる光ダクト170を通過する集中された太陽光のコリメーション半角θoは、約30°以下、又は約25°以下、又は約20°以下に制限されなければならない。特定の一実施形態では、コリメーション角θoは約23°とすることができる。太陽の追跡の精度及び異なる光学要素の精度(例えば反射板の平坦度及び配置、放物面リフレクタの形状、並びに双曲面リフレクタの形状)はいずれも結果的なコリメーション角度θoに寄与する。例えば、回転、傾斜角、及び太陽の方位角の精度によって、出力光面積に対する入力光面積の集光比及び出力コリメーション半角θoが影響されうる。
【0026】
図2Cは、本開示の一態様に基づく太陽光コレクタ200’に進入する代表的な光線の経路をトレースした概略断面図を示している。
図2Cに示される要素210〜277のそれぞれは、上記に述べた
図2Aに示される同様の参照符合で示された要素に対応している。
図2Cでは、第1の軸280は、太陽に向かって水平(すなわち、垂直方向を向いた第2の軸290から角度(90−φ))から高度角φだけ傾斜している。太陽などの光源からの入力光線201’は、伝播方向に沿って伝播する中心光線202’、及び中心光線202’の入射コリメーション角θi内を伝播する境界光線203’を含んでいる。太陽光コレクタ200’に進入して入射コリメーション角θi内を第1の軸280と平行に伝播する光線204’、205’、207’のそれぞれは、放物面リフレクタ210から反射して放物面の焦点240の方向に向けられる。この後、光線204’、205’、207’のそれぞれは、双曲面リフレクタ250から反射して、伝播方向に伝播する中心光線292及び中心光線292の出力コリメーション角θo内を伝播する境界光線293を有する出力光線291として第2の焦点245の方向に向けられる。
【0027】
図3Aは、本開示の一態様に基づく太陽光コレクタ300の概略断面図を示している。
図3Aに示される要素310〜393のそれぞれは、上記に述べた
図2Aに示される同様の参照符合で示された要素に対応している。例えば、
図3Aの放物面リフレクタ310は
図2Aの放物面リフレクタ210に対応している、といった具合である。
図3Aでは、第2の焦点345と頂点330との相対的な位置が、
図2Aに示される位置に対して変化している。第2の焦点345は、頂点330と第1の焦点340との間で、かつ光ダクト370の上縁377によって包囲された入口開口部375内に配置されている様子が示されている。
【0028】
図3Bは、本開示の一態様に基づく太陽光コレクタ300’の概略断面図を示している。
図3Aに示される要素310〜393のそれぞれは、上記に述べた
図2Aに示される同様の参照符合で示された要素に対応している。例えば、
図3Bの放物面リフレクタ310は
図2Aの放物面リフレクタ210に対応している、といった具合である。
図3Bでは、第2の焦点345と頂点330との相対的な位置が、
図2Aに示される位置に対して変化しており、光ダクト370の入口開口部375を包囲する上縁377’が第2の焦点345から見て頂点330の反対側に配置されている。第2の焦点345は、依然、頂点330と第1の焦点340との間に配置されている様子が示されており、第2の焦点345の方向に向けられた光線は入口開口部375’から光ダクト370に進入している。
【0029】
図5は、本開示の一態様に基づいた太陽光コレクタ500の斜視図を示している。
図5に示される要素510〜590のそれぞれは、上記に述べた
図1に示される同様の参照符合で示された要素に対応している。例えば、
図5の放物面リフレクタ510は
図1の放物面リフレクタ110に対応している、といった具合である。
図5では、必要に応じて設けられる出口開口部132及び必要に応じて設けられる光ダクト170が取り除かれている。集中された日光は、第2の焦点545の近くに配置された光起電装置又は熱変換装置などのエネルギー変換装置575の方向に向けることができる。双曲面リフレクタ550及びエネルギー変換装置575のそれぞれを、第1及び第2の支持体565、566によってそれぞれ定位置に取り付けることができる。第1及び第2の支持体565、566は同じ支持構造(図に示されていない)か、又は異なる支持構造に基づくものでよい。特定の場合では、第1及び第2の支持体565、566の少なくとも一方を、第2の軸590を中心とした放物面リフレクタ510の回転595と連結することができる。特定の場合では、第1及び第2の支持体565、566の少なくとも一方を、第2の軸590を中心とした放物面リフレクタ510の回転595に対して固定することができる。
【0030】
図6は、本開示の一態様に基づいた太陽光コレクタ600の斜視図を示している。
図6に示される要素610〜690のそれぞれは、上記に述べた
図1に示される同様の参照符合で示された要素に対応している。例えば、
図6の放物面リフレクタ610は
図1の放物面リフレクタ110に対応している、といった具合である。
図6では、必要に応じて設けられる出口開口部632は、頂点630を通り、頂点630及び第2の軸690を含む平面内にある線631に沿って放物面リフレクタ610に配置されている。特定の場合では、必要に応じて設けられる出口開口部632は、ポリマー又はガラスなどの太陽放射光に対して透明な材料を含んでよく、特定の場合では、必要に応じて設けられる出口開口部632は放物面リフレクタ610に切り抜かれたスロットであってよい。
図6に示される特定の一実施形態では、必要に応じて設けられる出口開口部632は、第1の外縁620と交差することなく頂点630と第1の外縁620との間の線631に沿って延びていることにより、方位角方向685に沿った任意の所望の旋回運動が可能となっている。
【0031】
本明細書の他の箇所で述べるように、特定の一実施形態では、太陽光コレクタは大きな放物面鏡と小さな双曲面鏡とを有している。この放物面/双曲面コレクタは、放物面の開口部に対するその面積がコレクタの集光比を特定する円形の出口開口部を有している。
【0032】
特定の一実施形態では、双曲面の第1の焦点は放物面の焦点と一致し、第2の焦点は出口開口部の中心に位置し、台座の上面の平面内の双曲面の直径は出口開口部の直径に等しい。この鏡の構成は、カセグレン望遠鏡の構成であり、基本的な光学機能はこれらの望遠鏡の光学機能と同じである。
【0033】
頂点と放物面の焦点との間の軸と平行に入射する完全にコリメートされた光では、双曲面鏡の半径と放物面鏡の半径との間の放物面鏡の上部開口部を通過する光はすべて出口開口部の中心上に集束される。望遠鏡では、入射光の方向の極めてわずかなずれが、出口開口部内において焦点の小さなずれに、秩序だってマッピングされる。本発明の集光装置では、太陽光ディスクからの入射光に存在するどのようなずれによって生じる出口開口部における変位も、この開口部の半径よりも小さくなる。この緩和された要求条件は、光学要素の製造及び配置に求められる精度が大幅に緩和されることを示唆するものである。
【0034】
製造された鏡は、その理想的な放物形状又は双曲形状に対して様々な歪みを呈しうる。これらの歪みの大きさ及び性状は、使用される製造材料及び方法によって決まる。放物面の歪みの影響は低い集光比では小さくなり、こうした精度で熱成形(又は他の何らかの方法で製造)することができないことから、目的とする集光比を低くする必要が生じる。集光比を低くするには、コレクタの設置面積をより小さくするか(すなわち集められるルーメンが小さくなる)、又は出口開口部をより大きくする(すなわち光分配ダクトが大きくなる)ことが求められる。
【0035】
本明細書に述べられる軸外カセグレン太陽光コレクタを実施するうえでの課題の1つは、放物面リフレクタを支持し、風雨から光学要素を保護することにある。特定の場合では、太陽光コレクタは、円筒形状ハウジング、方形状ハウジング、球形状ハウジング、ドーム形状ハウジング、又は本明細書の他の箇所で述べるように配置及び回転させることが可能な任意の適当な形状のハウジングを更に有しうる。特定の場合では、これに代えて太陽光コレクタは固定されたハウジングを有してもよく、その下で支持構造を回転させることができる。ハウジングは、太陽光コレクタが、風、雨、ひょう、砂埃、破片、部品を劣化させうる紫外線、性能を低下させうる構造の変形などによって破損されないように環境からの保護を与えることができる。
【0036】
特定の一実施形態では、透明な放物面ドームを形成し、これを反転させて放物面リフレクタに取り付けることで、2重放物面クラムシェル構造を形成することができる。この透明ドームは、コレクタ内の反射面を保護し、相当な構造強化を与えることができ、反射放物表面を製造するために使用されるものと同じ加工機械を使用することができることから低コストで製造することができる。特定の場合では、このような2重放物面クラムシェル構造は、例えば接合された放物面の外縁を包囲するリングに形成されたアルミニウム又は他の剛性材料のような支持リングを有しうる。特定の場合では、2重放物面クラムシェル構造の放物面のそれぞれが、外縁から延出したフランジを有してよく、これによりフランジ同士を互いに当接させることによって2個の放物面を取り付けることができる。
【0037】
別の実施形態では、大型のドームで太陽光コレクタ全体を覆うことができる。このようなドームは、風雨からコレクタを保護することができる。ドームの可視光透過部分の全体がUV遮断/吸収性材料で形成されることが好ましいが、このようなドームではコストが大幅に増大し、太陽光コレクタの物理的設置面積及びサイズが大きくなりがちである。
【0038】
特定の場合では、太陽光コレクタシステムは、放物面鏡の開口部又はスロットを覆う技術も含みうる。特定の場合では、スロットは、可撓性カバー(すなわち、放物面の底部及び台座プレート又は入口ダクトに取り付けられる可撓性又は変形可能な部材)により覆うことができる。特定の場合では、入口ダクトが放物面鏡を貫通していない場合、スロットは単純に、光を通過させてダクトに進入させる透明な部分とすることができる。この実施形態もまた、放物面の強度を大幅に高めることができるが、双曲面光学要素、又は光電池若しくは熱エネルギー変換装置などのエネルギー変換装置を保持する代替的な方法を必要としうる。
【0039】
図7Aは、本開示の一態様に基づいた太陽光コレクタ700の斜視図を示している。
図7Aに示される要素710〜795のそれぞれは、上記に述べた
図1に示される同様の参照符合で示された要素に対応している。例えば、
図7Aの放物面リフレクタ710は
図1の放物面リフレクタ110に対応している、といった具合である。太陽光コレクタ700は、太陽光コレクタ700の動作の間に太陽を効果的に追跡するために使用することができる構造及び機構の特定の一実施形態を更に有している。
【0040】
太陽光コレクタ700は、内側反射面715及び第1の外縁720を有する太陽光リフレクタ710を有している。必要に応じて設けられる支持リング722を外縁720に取り付けることによって運動、風などによる放物面リフレクタ710の変形に対する抵抗性を与えることができる。放物面リフレクタ710は、放物面の焦点740、及び頂点(図に示されていない)と放物面の焦点740との間に延びる第1の軸780によって特徴付けることができる幾何形状を有している。太陽光コレクタ700は、双曲面リフレクタ750及び放物面の焦点740と一致した第1の焦点を更に有している。第2の軸790は、放物面の焦点740及び双曲面リフレクタ750の第2の焦点(図に示されていない)を含む線に沿って延びている。
【0041】
特定の一実施形態では、第2の軸790は、天頂の方向に向けられてもよい(すなわち水平に対して垂直)が、他の実施形態ではこれに代えて第2の軸790は天頂に対する任意の所望の角度又は向きに向けられてもよい。例えば、太陽光コレクタ700の第2の軸790は、建物側面に取り付けられるコレクタでは、水平方向を向くことができる。第2の軸790の傾斜角度は、本明細書の他の箇所で述べるように、例えば、最適な昼光照明のための緯度、遮られない視界、時間の長さ及び時間などの太陽光コレクタ700の配置によって決まりうる。第1の軸780は、第2の軸790を動かすことなく、方位角方向795に沿って第2の軸790を中心として回転させることが可能である。第1の軸780は、放物面の焦点740を中心として旋回する高度方向785に沿って回転させることが可能である。特定の一実施形態では、本明細書の他の箇所で述べるように、第1の軸780は太陽の方向に向けて配置することができ、これにより、放物面リフレクタ710に入射して双曲面リフレクタ750から反射する太陽放射光は、第2の軸790の出力コリメーション角内を伝播する。
【0042】
本明細書の他の箇所で述べるように、放物面リフレクタ710には出口開口部732を配置することができるが、
図7Aに示すように、これは放物面リフレクタ710に切り抜かれたスロット732である。第2の軸790に沿って光ダクト770が配置され、図に示されるように放物面リフレクタ710のスロット732を貫通して延びている。放物面の焦点740及び第2の軸790が固定された状態に維持されて動かないように、支持構造765によって双曲面リフレクタ750が光ダクト770に取り付けられている。本明細書の他の箇所で述べるように、特定の場合では、
図7Aに示されるように、支持構造765は、双曲面リフレクタ750が第2の軸790を中心として回転することができるように双曲面リフレクタ750を放物面リフレクタ710の一方の回転軸に取り付ける。光ダクト770は、双曲面リフレクタ750から反射された光が入口開口部775から光ダクト770に進入し、双曲面リフレクタ750の第2の焦点(図に示されていない)の方向に向けられるように配置された入口開口部775を有している。光ダクト770は、建築照明用の日光分配システムに使用される光分配システム(図に示されていない)の一部とすることができる。
【0043】
太陽光コレクタ700は、建物の屋根又は側面のような建築構造(図に示されていない)に取り付けることができる下面796を有する台座794を有している。放物面リフレクタ710は、枢動点788及び必要に応じて設けられる支持リング722を介して支持アーム782によって支持されており、モータ784により第1の軸790に対して回転することが可能である。枢動点788を通る枢動線786は更に放物面の焦点740を通っているため、高度方向785に沿った第1の軸780のいかなる回転によっても放物面の焦点740の相対位置は変化しない。台座794に取り付けられた回転支持体792が、やはり放物面の焦点740の相対位置を変化させることなく、放物面リフレクタ710を第2の軸790を中心として方位角方向795に沿って回転させる。
【0044】
図7Bは、本開示の一態様に基づいた、保護された太陽光コレクタ701の側面図を示している。
図7Bに示される要素700〜796のそれぞれは、上記に述べた
図7Aに示される同様の参照符合で示された要素に対応している。例えば、
図7Bの放物面リフレクタ710は
図7Aの放物面リフレクタ710に対応している、といった具合である。
図7Bでは、保護された太陽光コレクタ701は、
図7Aの太陽光コレクタ700、及び風雨からの保護として与えられる、太陽光コレクタ700を覆って配置された可視光透過ドーム705を有している。可視光透過ドーム705は、図に示されるように台座794と同じ建物表面に取り付けることによって太陽光コレクタ700全体を保護することができるか、若しくは固定された台座794の一部に取り付けてもよく、又はその代わりに回転支持部792に取り付けることができる。可視光透過ドーム705は、太陽光コレクタ700が日光を集めるために太陽の方向に向けられる部分において可視光に対して透明でありさえすればよく、他の領域では不透明な材料で作製することができる。可視光透過ドームは、球形に基づいたドーム、円筒形に基づいたドーム、多角形に基づいたドーム、及び更には、太陽光の収集効率を不要に低減することもなく、又は太陽光コレクタ700の運動を妨げることもなく、望ましい風雨からの保護を与える他の平面又は曲面を含む構造を含む、太陽光コレクタ700の運動及び方向付けを可能とするうえで必要な任意の所望の形状又はサイズとすることができる点は理解されるはずである。
【0045】
図7Cは、本開示の一態様に基づいた、保護された太陽光コレクタ702の側面図を示している。
図7Cに示される要素700〜796のそれぞれは、上記に述べた
図7Aに示される同様の参照符合で示された要素に対応している。例えば、
図7Cの放物面リフレクタ710は
図7Aの放物面リフレクタ710に対応している、といった具合である。
図7Cでは、保護された太陽光コレクタ702は、
図7Aの太陽光コレクタ700、及び風雨からの保護として与えられる、クラムシェル形態で太陽光コレクタ700の放物面リフレクタ710を覆って配置された可視光透過ドーム707を有している。可視光透過ドーム707は、例えば放物面リフレクタ710、双曲面リフレクタ750、及び光ダクト770(図に示されていない)を含む太陽光コレクタ700の光学要素を保護することができる。
【0046】
可視光透過ドーム707は、球形に基づいたドーム、円筒形に基づいたドーム、多角形に基づいたドーム、及び更には、太陽光の収集効率を不要に低減することもなく、又は太陽光コレクタ700の運動を妨げることもなく、望ましい風雨からの保護を与える他の平面又は曲面を含む構造を含む、太陽光コレクタ700の運動及び方向付けを可能とするうえで必要な任意の所望の形状又はサイズとすることができる点は理解されるはずである。特定の一実施形態では、可視光透過ドーム707は、放物面リフレクタ710と同じ(又は同様の)加工機械を使用して同じ放物面形状で作製することができる。特定の場合では、可視光透過ドーム707は、図に示されるような支持リング722を使用して放物面リフレクタ710に取り付けることができる。特定の場合では、可視光透過ドーム707及び放物面リフレクタ710のそれぞれが、それぞれの放物面形態の外縁720から延びるフランジ(図に示されていない)を更に有してもよく、これら2つのフランジが互いに取り付けられてクラムシェル形態を形成することができる。
【0047】
図7Dは、本開示の一態様に基づいた太陽光コレクタ700’の斜視図を示している。
図7Dに示される要素710〜796のそれぞれは、上記に述べた
図7Aに示される同様の参照符合で示された要素に対応している。例えば、
図7Dの放物面リフレクタ710は
図7Aの放物面リフレクタ710に対応している、といった具合である。太陽光コレクタ700’は、太陽光コレクタ700’の動作の間に太陽を効果的に追跡するために使用することができる構造及び機構の特定の一実施形態を更に有している。
【0048】
本明細書の他の箇所で述べるように、放物面リフレクタ710には出口開口部732’を配置することができるが、
図7Dに示すように、これは放物面リフレクタ710に配置された可視光透過窓732’である。光ダクト770’が第2の軸790に沿って配置されているが、図に示されるように、放物面リフレクタ710の可視光透過窓732’を貫通してはいない。双曲面リフレクタ750は支持構造787によって枢動点788を介して放物面リフレクタ支持体782に取り付けられていることにより、双曲面リフレクタ750、放物面の焦点740、及び第2の軸790は固定状態に維持され、放物面リフレクタ710が異なる高度角に回転する際に動くことはない。
【0049】
特定の場合では、可視光透過窓732’は、本明細書の他の箇所で述べるように放物面リフレクタ710の開放スロットであってよい。特定の一実施形態ではこれに代えて可視光透過窓732’は、反射面715を有さない放物面リフレクタ710の中実部分であってもよい。特定の場合では、反射面715は、金属製リフレクタをエッチングするか又は接着されたフィルムリフレクタを除去することにより、可視光透過窓732’のこの領域から除去することができる。特定の場合では、可視光透過窓732’のこの領域への反射面715の塗布を行わないこともできる。可視光透過窓732’は、放物面リフレクタ710の中実、透明、かつ連続的な部分とすることが好ましい場合がある。
【0050】
光ダクト770’は、双曲面リフレクタ750から反射された光が入口開口部775’から光ダクト770’に進入し、双曲面リフレクタ750の第2の焦点(図に示されていない)の方向に向けられるように配置された入口開口部775’を有している。光ダクト770’は、建築照明用の日光分配システムに使用される光分配システム(図に示されていない)の一部とすることができる。
【0051】
太陽光コレクタ700’は、建物の屋根又は側面のような建築構造(図に示されていない)に取り付けることができる下面796を有する台座794を有している。放物面リフレクタ710は、枢動点788及び必要に応じて設けられる支持リング722を介して支持アーム782によって支持されており、モータ(図に示されていない)により第1の軸790に対して回転することが可能である。台座794に取り付けられた回転支持体792が、放物面の焦点740の相対位置を変化させることなく、放物面リフレクタ710を第2の軸790を中心として方位角方向795に沿って回転させる。
【0052】
太陽光コレクタ700’は、太陽光コレクタ700について本明細書の他の箇所で述べられ、また
図7B及び7Cにおいても示される方法のいずれかを使用して風雨から保護することができる。特定の場合では、太陽光コレクタ700’の構成は、放物面リフレクタ710及び双曲面リフレクタ750の両方が太陽光コレクタ700に示される開放スロット732からの汚染から保護されうることから、風雨からの優れた保護を与えることができる。
【0053】
以下は、本開示の実施形態の一覧である。
【0054】
項目1は、頂点、放物面の焦点、及びそれらの間の第1の軸を有する放物面リフレクタと、前記放物面の焦点と一致する第1の焦点、第2の焦点、及び前記第1及び第2の焦点を含む第2の軸を有する双曲面リフレクタと、を備える太陽光コレクタであって、前記第2の軸を動かすことなく前記第1の軸を所定の高度角及び所定の方位角と整列させることができることにより、前記放物面リフレクタに入射して前記双曲面リフレクタから反射される太陽放射光が前記第2の軸の出力コリメーション角内を伝播することを特徴とする太陽光コレクタである。
【0055】
項目2は、前記双曲面リフレクタが前記放物面リフレクタに取り付けられることにより、前記第1の軸が前記方位角と整列される際に前記双曲面リフレクタと前記第1の軸とが前記第2の軸を中心として一緒に回転する、項目1の太陽光コレクタである。
【0056】
項目3は、前記第1の軸が前記方位角と整列される際に前記双曲面リフレクタが静止状態に維持される、項目1又は項目2の太陽光コレクタである。
【0057】
項目4は、前記放物面リフレクタの前記頂点を通る線に沿って放物面リフレクタに配置された出口開口部を更に備える、項目1〜項目3の太陽光コレクタである。
【0058】
項目5は、前記出口開口部が、前記放物面リフレクタの縁にまで延びるスロットを含む、項目1〜項目4の太陽光コレクタである。
【0059】
項目6は、前記出口開口部が太陽放射光に対して透明な材料を含む、項目1〜項目5の太陽光コレクタである。
【0060】
項目7は、前記第2の軸に沿って配置され、前記第2の軸の出力コリメーション角内を伝播する太陽放射光を受光することが可能な光ダクトを更に備える、項目1〜項目6の太陽光コレクタである。
【0061】
項目8は、前記光ダクトが、入力開口部を有する中空の反射型光ダクトである、項目1〜項目7の太陽光コレクタである。
【0062】
項目9は、前記光ダクトが、前記第2の焦点に近接して配置された入力開口部を有する、項目7又は項目8の太陽光コレクタである。
【0063】
項目10は、頂点、放物面の焦点、及びそれらの間の第1の軸を有する放物面リフレクタと、前記放物面の焦点と一致する第1の焦点、第2の焦点、及び前記第1及び第2の焦点を含む第2の軸を有する双曲面リフレクタと、前記放物面リフレクタ内でかつ前記第1及び第2の軸によって規定される平面上に配置される出口開口部と、前記第2の軸に沿って配置される光ダクトと、を備える太陽光コレクタであって、前記双曲面リフレクタ又は前記光ダクトを動かすことなく前記第1の軸を所定の高度角及び所定の方位角と整列させることができることを特徴とする太陽光コレクタである。
【0064】
項目11は、前記出口開口部が、前記放物面リフレクタの縁にまで延びるスロットを含む、項目10の太陽光コレクタである。
【0065】
項目12は、前記出口開口部が太陽放射光に対して透明な材料を含む、項目10又は項目11の太陽光コレクタである。
【0066】
項目13は、前記第2の焦点が前記光ダクトの入力開口部に近接している、項目10〜項目12の太陽光コレクタである。
【0067】
項目14は、前記第2の焦点が前記光ダクトの内部にある、項目10〜項目13の太陽光コレクタである。
【0068】
項目15は、前記光ダクトが前記出口開口部を貫通している、項目10〜項目14の太陽光コレクタである。
【0069】
項目16は、前記双曲面リフレクタが前記光ダクトに取り付けられている、項目10〜項目15の太陽光コレクタである。
【0070】
項目17は、前記第1の軸が太陽の方向と整列されている、項目10〜項目16の太陽光コレクタである。
【0071】
項目18は、前記光ダクトが反射型中空光ダクトを含む、項目10〜項目17の太陽光コレクタである。
【0072】
項目19は、前記第1の軸の第1のコリメーション半角内の入力光線が、前記放物面リフレクタから反射し、前記双曲面リフレクタから反射し、前記光ダクト内へと前記第2の軸の第2のコリメーション半角内に向けられる、項目10〜項目18の太陽光コレクタである。
【0073】
項目20は、約0.25°の第1のコリメーション半角に対して、前記第2のコリメーション半角が最大で約30°の角度を含む、項目19の太陽光コレクタである。
【0074】
項目21は、頂点、放物面の焦点、及びそれらの間の第1の軸を有する放物面リフレクタと、前記放物面の焦点と一致する第1の焦点、第2の焦点、及び前記第1及び第2の焦点を含む第2の軸を有する双曲面リフレクタと、前記放物面リフレクタ内でかつ前記第1及び第2の軸によって規定される平面上に配置される出口開口部と、前記第2の軸に沿って配置される光ダクトと、を備える太陽光コレクタであって、前記第1の軸を所定の高度角及び所定の方位角と整列させることができ、前記双曲面リフレクタ及び前記光ダクトの少なくとも一方が前記第2の軸を中心として回転することを特徴とする太陽光コレクタである。
【0075】
項目22は、前記出口開口部が、前記放物面リフレクタの縁にまで延びるスロットを含む、項目21の太陽光コレクタである。
【0076】
項目23は、前記出口開口部が太陽放射光に対して透明な材料を含む、項目21又は項目22の太陽光コレクタである。
【0077】
項目24は、前記第2の焦点が前記光ダクトの入力開口部に近接している、項目21〜項目23の太陽光コレクタである。
【0078】
項目25は、前記第2の焦点が前記光ダクトの内部にある、項目21〜項目24の太陽光コレクタである。
【0079】
項目26は、前記光ダクトが前記出口開口部を貫通している、項目21〜項目25の太陽光コレクタである。
【0080】
項目27は、前記双曲面リフレクタが前記光ダクトに取り付けられている、項目21〜項目26の太陽光コレクタである。
【0081】
項目28は、前記双曲面リフレクタが前記放物面リフレクタに取り付けられることにより、前記第1の軸が前記方位角と整列される際に前記双曲面リフレクタと前記第1の軸とが前記第2の軸を中心として一緒に回転する、項目21〜項目27の太陽光コレクタである。
【0082】
項目29は、前記光ダクトが前記放物面リフレクタに取り付けられることにより、前記第1の軸が前記方位角と整列される際に前記光ダクトと前記第1の軸とが前記第2の軸を中心として一緒に回転する、項目21〜項目28の太陽光コレクタである。
【0083】
項目30は、前記第1の軸が太陽の方向と整列されている、項目21〜項目29の太陽光コレクタである。
【0084】
項目31は、前記光ダクトが反射型中空光ダクトを含む、項目21〜項目30の太陽光コレクタである。
【0085】
項目32は、前記第1の軸の第1のコリメーション半角内の入力光線が、前記放物面リフレクタから反射し、前記双曲面リフレクタから反射し、前記光ダクト内へと前記第2の軸の第2のコリメーション半角内に向けられる、項目21〜項目31の太陽光コレクタである。
【0086】
項目33は、約0.25°の第1のコリメーション半角に対して、前記第2のコリメーション半角が最大で約30°の角度を含む、項目32の太陽光コレクタである。
【0087】
項目34は、頂点、放物面の焦点、及びそれらの間の第1の軸を有する放物面リフレクタと、前記放物面の焦点と一致する第1の焦点、第2の焦点、及び前記第1及び第2の焦点を含む第2の軸を有する双曲面リフレクタと、前記放物面リフレクタ内でかつ前記第1及び第2の軸によって規定される平面上に配置されるスロットと、前記第2の軸に沿って配置され、前記スロットを貫通する中空の反射型光ダクトと、を備える太陽光コレクタであって、前記第1の軸が前記第2の軸を動かすことなく所定の高度角及び所定の方位角で太陽と整列されるように前記放物面リフレクタを回転させることができることにより、前記放物面リフレクタに入射して前記双曲面リフレクタから反射される太陽放射光が、前記中空の反射型光ダクトに進入して前記第2の軸の出力コリメーション角内を伝播することを特徴とする太陽光コレクタである。
【0088】
項目35は、項目1〜項目34の太陽光コレクタを含む建築照明システムである。
【0089】
項目36は、光分配ダクトを更に含む、項目35の建築照明システムである。
【0090】
項目37は、前記光分配ダクト内に光を注入することが可能な電気的光源を更に含む、項目35の建築照明システムである。
【0091】
項目38は、保護ハウジングを更に含む、項目35〜37の建築照明システムである。
【0092】
項目39は、前記保護ハウジングが、太陽光コレクタを少なくとも部分的に包囲する可視光透過ドームを含む、項目38の建築照明システムである。
【0093】
項目40は、前記保護ハウジングが、クラムシェル形態で前記放物面リフレクタに取り付けられた可視光透過ドームを含む、項目38又は項目39の建築照明システムである。
【0094】
項目41は、前記可視光透過ドームが放物面を含む、項目40の建築照明システムである。
【0095】
項目42は、前記放物面リフレクタ及び可視光透過ドームに隣接して配置された支持リングを更に含む、項目40又は項目41の建築照明システムである。
【実施例】
【0096】
図4は、本開示の一態様に基づく、太陽光コレクタ双曲面450に関連したパラメータを示している。双曲面450は、
図1〜6に示される双曲面リフレクタ(150、250、350、550、650)のいずれであってもよい。
図4に示されていない太陽光コレクタのパラメータとしては、放物面鏡の直径及び焦点距離、放物面内のスロット(すなわち出口開口部)の幅、並びにこの鏡の反射率、双曲面鏡の反射率、並びにダクトの直径及び内部反射率、並びにその入口開口部の垂直位置が挙げられる。スロットは、放物面の光軸を水平(太陽高度0°)と天頂(太陽高度90°)との間の任意の位置に向けることを可能とする。太陽の方位を追跡するためのダクトの中心線を中心とした放物面の回転によって、コレクタの形態にも光学的性能にも変化は生じない。
【0097】
この実施例及び他の実施例の設計の集光性能を、レイトレースシミュレーションによって評価した。大型のカセグレン光学要素の製造における最大の課題が放物面鏡の精度にあることは一般的に理解されている。この課題の認識に立ち、本発明者らのシミュレーションは、光線が放物面から反射される際の光線の方向におけるパラメトリックランダムディザを含んだものである。このディザは、正確な正反射方向を中心として均一及びランダムに満たされた方向の円錐の半角によって特徴付けられる。試験用の直径60インチ(1.524m)の熱成形した鏡のレーザ特性評価により、0.50°の小さい半角の可能性が示された。特に断らないかぎり、すべてのシミュレーション結果は、0.50°のディザ、及び直接的な太陽輝度の0.25°の発散角の効果を含んでいる。
【0098】
実施例に関連したパラメータ(
図1及び
図2Aを参照)としては、熱成形された高反射(Enhanced Specular Reflective)フィルムR=0.98(スリー・エム社(3M Company)より販売されるVikuiti(商標))ESRフィルム)から形成された直径60インチ(1.524m)の放物面リフレクタ110、焦点距離F1=15インチ(38.1cm)(f/0.25を得る)、反射ディザ=0.50°、及び幅6インチ(15.24cm)の出口開口部132が挙げられる。光ダクトは、
図3Aに示した構成と同様の、第2の焦点145に入口開口部175が配置された直径6インチ(15.24cm)のESRで内張したダクトとした。
【0099】
図4に示されるように、双曲面リフレクタ450は直径12インチ(30.48cm)(すなわち、ρ
max=6インチ(15.24cm))であった。放物面の焦点440と第2の双曲面の焦点445との間の焦点間隔F2は、10インチ(25.4cm)、ψ=135°、であった。双曲面は反射率R=0.95の金属製のものとしてモデル化した。実施例で使用した双曲面の式は、下式により与えられる。すなわち、
【0100】
【数1】
これについて、パラメータとしてρ
max、F2、及びψが与えられると下記を得る。すなわち、
【0101】
【数2】
【0102】
太陽高度は、コレクタの性能に影響する最も重要な予測可能な操作因子である(これに対して予測不能な操作因子としては例えば雲量及びかすみなどがある)。双曲面の受光角度(例えば135°)内で放物面と双曲面との共通の焦点に近づく放物面から反射される光の割合は、太陽高度が大きくなるにしたがって増大する。太陽の発散及び放物面ディザを無視すると、45°よりも大きい太陽高度では、光の全体が受光角度の範囲内となる。日の出及び日の入りの近くでは効率は幾分低下し、午前半ば〜午後半ばにかけて効率はほぼ最大となる。昼間の始め及び終わり近くに効率が低下するこのようなパターンは、これらの時間帯における太陽入射光の低下によってもたらされる人の予想と都合良く一致している。
【0103】
この実施例において検討されるf/025の放物面のその焦点を中心とした回転は、放物面が太陽を追跡する際に掃引する体積を最小とするものである。このことは、混み合った屋上にコレクタを配置するうえで有利であり、コレクタを収容するための封入装置のサイズ、重量及びコストが最小に抑えられる。
【0104】
表1のデータは、上記に述べた太陽光コレクタの性能をまとめたものである。表1の2列目及び3列目は、予測される効率を太陽高度の関数として示している。効率は、太陽入射光に直交する方向に向けられた直径D(放物面)=60インチ(1.524m)の遮るもののないディスクと交差する光束に対して、ダクトのセグメントから出射する光束を示したものとして定義される。2つの値を、「軸上」及び「全体」として示す。軸上効率は、ダクト軸の30°以内で出射する光束のみを考慮したものである。全体の効率は、下向きに伝播する光束全体を考慮したものである。軸上光束と軸外光束との間の差異(軸外=全体−軸上)は、昼光照明においては、例えば、輸送ダクト内における光束の減衰、及び照明器具からの発光におけるグレアの発生と関連している。軸上の効率と全体の効率とがほぼ等しいことは、好ましいこととして、コレクタの出力のほぼ全体が軸上であることを示している。
【0105】
【表1】
【0106】
4列目は、高度90°での大気による減衰に対する直接的な太陽輝度の減衰を示している。雲及びかすみがない場合、太陽入射光に直交する方向に向けられた直径D(放物面)のディスクと交差する直接的な太陽光束は、既知のパラメータを用いて容易に計算することができる。
【0107】
最後の列は、下記に示す式に基づいて評価した、コレクタによる予測される光束出力を示している。出力光束は、1)上記に述べたコレクタに与えられる光束×2)コレクタを収容した例示的な透明ドームの透過率(83%透過率に設定)×3)コレクタの軸上効率×4)ダクトセグメントの端部における建物の屋根の窓の透過率(すなわち、入口開口部に配置され、太陽光のスペクトルにわたって平均化した場合に96%の透過率を有する)として与えられる。これにより、コレクタが昼光照明システムの輸送及び分配要素に供給する軸上光束が与えられる。
【0108】
出力のコリメーションは、双曲面の焦点間隔を変化させることによって効率を大きく変えることなく調節することができる。詳細には、焦点間隔を大きくすることによってコリメーションを高め、長距離の輸送における光束の減衰を低減することができる。
【0109】
昼光照明システムの分配要素では、本発明のコレクタによって出力されるものよりもコリメーションの程度が小さい、入口における輝度の角度分布が一般的に好まれる。ダクトの外周との相互作用による光の抽出では、光線が外周と繰り返し交差することが必要とされる。これは、注入される光束のコリメーションが低下するにしたがってより頻繁に生じる。また、抽出又は方向転換による摂動後のダクト内における光束の再平衡化も、コリメーションが低下するにつれてより短い距離で生じるようになる。多くの分配システムは、コリメートされた人工光源からの光束を受光するように設計されている。一般的には、輸送距離が大きくなるほどコリメーション角をより小さくし、その後、ダクトから光を抽出するために輸送される光がより大きなコリメーション角を有するように変化させることが望ましい。
【0110】
コレクタの設計の他の詳細は、より高い効率又はより狭いコリメーションといった所望の効果を実現するために本開示の範囲内で変更することが可能である点は理解されるはずである。これらの変更としては、例えば、出口ダクトの直径、入口開口部の垂直配置、放物面鏡、双曲面鏡、及びダクトの反射率、並びに双曲面の直径、焦点距離、及び受光角度が挙げられる。これらにはまた、相対的な配置及び向きの誤差又は放物面ディザの増大などの、性能を低下させうる製造時の不可避な欠陥によって生ずる変化も含まれる。上記で検討した2つの詳細な設計によって実現される効率(0.819の高い値)は、理論上の効率の最大値に充分近く、120,000ルーメンの最大値を上回る集光される光束の大幅な増大は、より大きな放物面によってのみ可能であることを示唆するものであることを認識されたい。
【0111】
特に断らないかぎり、本明細書及び特許請求の範囲において使用される特徴のサイズ、量、及び物理特性を表す数値はすべて、「約」なる語によって修飾されているものとして理解すべきである。したがって、そうでないことが示されていないかぎり、上記の明細書及び付属の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、当業者が本明細書に開示される教示を利用して得ようとする所望の性質に応じて異なりうる近似的な値である。
【0112】
本明細書に引用されるすべての参考文献及び刊行物は、それらが本開示と直接矛盾しうる場合を除き、それらの全容を参照によって本開示に明確に援用するものである。以上、本明細書において具体的な実施形態を図示、説明したが、様々な代替的かつ/又は等価的な実現形態を、図示及び説明された具体的な実施形態に本開示の範囲を逸脱することなく置き換えることができる点は当業者であれば認識されるところであろう。本出願は、本明細書において検討される具体的な実施形態のあらゆる適合例及び変形例を網羅しようとするものである。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されるものとする。
本発明の実施態様の一部を以下の〔態様1〕−〔態様42〕に記載する。
〔態様1〕
頂点、放物面の焦点、及びそれらの間の第1の軸を有する放物面リフレクタと、
前記放物面の焦点と一致する第1の焦点、第2の焦点、及び前記第1及び第2の焦点を含む第2の軸を有する双曲面リフレクタと、を備える太陽光コレクタであって、
前記第2の軸を動かすことなく前記第1の軸を所定の高度角及び所定の方位角と整列させることができることにより、前記放物面リフレクタに入射して前記双曲面リフレクタから反射される太陽放射光が前記第2の軸の出力コリメーション角内を伝播することを特徴とする太陽光コレクタ。
〔態様2〕
前記双曲面リフレクタが前記放物面リフレクタに取り付けられることにより、前記第1の軸が前記方位角と整列される際に前記双曲面リフレクタと前記第1の軸とが前記第2の軸を中心として一緒に回転する、態様1に記載の太陽光コレクタ。
〔態様3〕
前記第1の軸が前記方位角と整列される際に前記双曲面リフレクタが静止状態に維持される、態様1に記載の太陽光コレクタ。
〔態様4〕
前記放物面リフレクタの前記頂点を通る線に沿って前記放物面リフレクタ内に配置された出口開口部を更に含む、態様1に記載の太陽光コレクタ。
〔態様5〕
前記出口開口部が、前記放物面リフレクタの縁にまで延びるスロットを含む、態様4に記載の太陽光コレクタ。
〔態様6〕
前記出口開口部が太陽放射光に対して透明な材料を含む、態様4に記載の太陽光コレクタ。
〔態様7〕
前記第2の軸に沿って配置され、前記第2の軸の出力コリメーション角内を伝播する太陽放射光を受光することが可能な光ダクトを更に備える、態様1に記載の太陽光コレクタ。
〔態様8〕
前記光ダクトが、入力開口部を有する中空の反射型光ダクトである、態様7に記載の太陽光コレクタ。
〔態様9〕
前記光ダクトが、前記第2の焦点に近接して配置された入力開口部を有する、態様7に記載の太陽光コレクタ。
〔態様10〕
頂点、放物面の焦点、及びそれらの間の第1の軸を有する放物面リフレクタと、
前記放物面の焦点と一致する第1の焦点、第2の焦点、並びに前記第1及び第2の焦点を含む第2の軸を有する双曲面リフレクタと、
前記放物面リフレクタ内でかつ前記第1及び第2の軸によって規定される平面上に配置される出口開口部と、
前記第2の軸に沿って配置される光ダクトと、を備える太陽光コレクタであって、
前記双曲面リフレクタ又は前記光ダクトを動かすことなく前記第1の軸を所定の高度角及び所定の方位角と整列させることができることを特徴とする太陽光コレクタ。
〔態様11〕
前記出口開口部が、前記放物面リフレクタの縁にまで延びるスロットを含む、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様12〕
前記出口開口部が太陽放射光に対して透明な材料を含む、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様13〕
前記第2の焦点が前記光ダクトの入力開口部に近接している、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様14〕
前記第2の焦点が前記光ダクトの内部にある、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様15〕
前記光ダクトが前記出口開口部を貫通している、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様16〕
前記双曲面リフレクタが前記光ダクトに取り付けられている、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様17〕
前記第1の軸が太陽の方向と整列されている、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様18〕
前記光ダクトが反射型中空光ダクトを含む、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様19〕
前記第1の軸の第1のコリメーション半角内の入力光線が、前記放物面リフレクタから反射し、前記双曲面リフレクタから反射し、前記光ダクト内へと前記第2の軸の第2のコリメーション半角内に向けられる、態様10に記載の太陽光コレクタ。
〔態様20〕
約0.25°の第1のコリメーション半角に対して、前記第2のコリメーション半角が最大で約30°の角度を含む、態様19に記載の太陽光コレクタ。
〔態様21〕
頂点、放物面の焦点、及びそれらの間の第1の軸を有する放物面リフレクタと、
前記放物面の焦点と一致する第1の焦点、第2の焦点、及び前記第1及び第2の焦点を含む第2の軸を有する双曲面リフレクタと、
前記放物面リフレクタ内でかつ前記第1及び第2の軸によって規定される平面上に配置される出口開口部と、
前記第2の軸に沿って配置される光ダクトと、を備える太陽光コレクタであって、
前記第1の軸を所定の高度角及び所定の方位角と整列させることができ、前記双曲面リフレクタ及び前記光ダクトの少なくとも一方が前記第2の軸を中心として回転することを特徴とする太陽光コレクタ。
〔態様22〕
前記出口開口部が、前記放物面リフレクタの縁にまで延びるスロットを含む、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様23〕
前記出口開口部が太陽放射光に対して透明な材料を含む、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様24〕
前記第2の焦点が前記光ダクトの入力開口部に近接している、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様25〕
前記第2の焦点が前記光ダクトの内部にある、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様26〕
前記光ダクトが前記出口開口部を貫通している、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様27〕
前記双曲面リフレクタが前記光ダクトに取り付けられている、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様28〕
前記双曲面リフレクタが前記放物面リフレクタに取り付けられることにより、前記第1の軸が前記方位角と整列される際に前記双曲面リフレクタと前記第1の軸とが前記第2の軸を中心として一緒に回転する、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様29〕
前記光ダクトが前記放物面リフレクタに取り付けられることにより、前記第1の軸が前記方位角と整列される際に前記光ダクトと前記第1の軸とが前記第2の軸を中心として一緒に回転する、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様30〕
前記第1の軸が太陽の方向と整列されている、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様31〕
前記光ダクトが反射型中空光ダクトを含む、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様32〕
前記第1の軸の第1のコリメーション半角内の入力光線が、前記放物面リフレクタから反射し、前記双曲面リフレクタから反射し、前記光ダクト内へと前記第2の軸の第2のコリメーション半角内に向けられる、態様21に記載の太陽光コレクタ。
〔態様33〕
約0.25°の第1のコリメーション半角に対して、前記第2のコリメーション半角が最大で約30°の角度を含む、態様32に記載の太陽光コレクタ。
〔態様34〕
頂点、放物面の焦点、及びそれらの間の第1の軸を有する放物面リフレクタと、
前記放物面の焦点と一致する第1の焦点、第2の焦点、及び前記第1及び第2の焦点を含む第2の軸を有する双曲面リフレクタと、
前記放物面リフレクタ内でかつ前記第1及び第2の軸によって規定される平面上に配置されるスロットと、
前記第2の軸に沿って配置され、前記スロットを貫通する中空の反射型光ダクトと、を備える太陽光コレクタであって、
前記第1の軸が前記第2の軸を動かすことなく所定の高度角及び所定の方位角で太陽と整列されるように前記放物面リフレクタを回転させることができることにより、前記放物面リフレクタに入射して前記双曲面リフレクタから反射される太陽放射光が、前記中空の反射型光ダクトに進入して前記第2の軸の出力コリメーション角内を伝播することを特徴とする太陽光コレクタ。
〔態様35〕
態様1、態様11、態様21、又は態様34に記載の太陽光コレクタを含む建築照明システム。
〔態様36〕
光分配ダクトを更に含む、態様35に記載の建築照明システム。
〔態様37〕
前記光分配ダクト内に光を注入することが可能な電気的光源を更に含む、態様36に記載の建築照明システム。
〔態様38〕
保護ハウジングを更に含む、態様35に記載の建築照明システム。
〔態様39〕
前記保護ハウジングが、前記太陽光コレクタを少なくとも部分的に包囲する可視光透過ドームを含む、態様38に記載の建築照明システム。
〔態様40〕
前記保護ハウジングが、クラムシェル形態で前記放物面リフレクタに取り付けられた可視光透過ドームを含む、態様38に記載の建築照明システム。
〔態様41〕
前記可視光透過ドームが放物面を含む、態様40に記載の建築照明システム。
〔態様42〕
前記放物面リフレクタ及び可視光透過ドームに隣接して配置された支持リングを更に含む、態様40に記載の建築照明システム。