(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1の態様では、本発明は、式(I)の化合物及びその塩を対象とする:
【0015】
【化2】
(式中、
R
1は、n-C
4〜6アルキル又はC
1〜2アルコキシC
1〜2アルキル-であり、
R
2は、水素又はメチルであり、
各R
3は、ヒドロキシ、ハロ又はn-C
1〜3アルキルであり、
mは、2から4の値を有する整数であり、
nは、0から3の値を有する整数であり、
pは、0から2の値を有する整数である)。
【0016】
さらなる態様では、R
1は、n-ブチルである。
【0017】
さらなる態様では、R
1は、エトキシメチルである。
【0018】
さらなる態様では、R
1は、2-メトキシエチルである。
【0019】
さらなる態様では、R
2は、水素である。
【0020】
さらなる態様では、R
2は、メチルである。
【0021】
さらなる態様では、mは、2、3又は4の値を有する整数である。
【0022】
さらなる態様では、nは、1又は2の値を有する整数である。
【0024】
さらなる態様では、R
3は、ヒドロキシ又はハロである。
【0025】
さらなる態様では、pは、1であり、R
3は、ヒドロキシ又はフルオロである。
【0026】
さらなる態様では、pは、2であり、R
3は、フルオロである。
【0027】
式(I)の化合物の例が、以下の群に提示され、本発明のさらなる態様を形成する:
2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-(エトキシメチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-(2-メトキシエチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ペンチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(5-(アゼパン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(6-(アゼチジン-1-イル)ヘキシル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピロリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)ピペリジン-4-オール;
(R)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(R)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)ピロリジン-3-オール;及び
1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)アゼチジン-3-オール;
7-(6-(アゼパン-1-イル)ヘキシル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(6-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(R)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(R)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(3-メチルアゼチジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(R)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-(2-メトキシエチル)-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
及びそれらの塩。
【0028】
本明細書で使用される場合、用語「アルキル」は、特定の数の員原子を有する直鎖の飽和炭化水素鎖を指す。例えば、n-C
4〜6アルキルは、4個から6個の炭素原子を有する直鎖の飽和炭化水素鎖を指す。特に記載のない限り、アルキル基は、置換されていない。用語「アルキル」としては、n-ブチルが挙げられるがこれに限定されない。
【0029】
本明細書で使用される場合、用語「アルコキシ」は、特定の数の員原子を有する酸素原子に単結合により結合している直鎖の飽和炭化水素鎖を指す。例えば、C
1〜2アルコキシは、1個又は2個の炭素原子を有するアルコキシ基を指し、それらはそれぞれメトキシ又はエトキシのように称される。
【0030】
本明細書で使用される場合、用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを指す。
【0031】
本明細書における本発明の化合物への言及は、遊離塩基としての、又は塩としての、例えば医薬として許容される塩としての式(I)の化合物を意味すると理解されるべきである。
【0032】
本発明の一態様では、式(I)の化合物は遊離塩基の形態である。
【0033】
式(I)の化合物の塩には、医薬として許容される塩、並びに医薬として許容されない可能性があるが式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩の調製に有用であり得る塩が含まれる。本発明の一態様では、式(I)の化合物は医薬として許容される塩の形態である。塩は、ある種の無機又は有機酸から誘導することができる。
【0034】
塩の例は、医薬として許容される塩である。医薬として許容される塩には、酸付加塩が含まれる。適切な塩の総説については、Bergeら、J. Pharm. Sci.、66:1〜19 (1977)を参照されたい。
【0035】
式(I)の化合物の医薬として許容される酸付加塩の例には、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、オルトリン酸、硝酸、リン酸若しくは硫酸など、又は有機酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、サリチル酸、マレイン酸、グリセロリン酸、酒石酸、安息香酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸などのナフタレンスルホン酸、ヘキサン酸若しくはアセチルサリチル酸などを有するものが含まれる。
【0036】
本発明はその範囲内に、式(I)の化合物の塩のすべての可能な化学量論的及び非化学量論的形態を含む。例えば、式(I)の化合物の二マレイン酸塩又はヘミコハク酸塩である。
【0037】
塩は、当技術分野で周知の技法を使用して、例えば、溶液から沈殿させ、続いて濾過することによって、又は溶媒を蒸発させることによって形成することができる。
【0038】
典型的には、医薬として許容される酸付加塩は、式(I)の化合物と適切な酸(臭化水素酸、塩酸、硫酸、マレイン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸又はコハク酸など)とを、任意選択により適切な溶媒中、例えば有機溶媒中で反応させて塩を得て、それを例えば結晶化及び濾過によって通常単離することによって形成することができる。
【0039】
多くの有機化合物は、それらが反応する又は沈殿する若しくは結晶化する溶媒と複合体を形成できることが認識される。これらの複合体は、「溶媒和物」として知られる。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られる。沸点が高い溶媒及び/又は水素結合を形成する傾向が高い溶媒、例えば、水、エタノール、イソ-プロピルアルコール及びN-メチルピロリジノンを使用して、溶媒和物が形成されてもよい。溶媒和物を同定する方法には、NMR及び微量分析が含まれるが、これらに限定されない。式(I)の化合物の溶媒和物は、本発明の範囲内である。本明細書で使用される場合、溶媒和物という用語は、遊離塩基化合物だけでなく任意のその塩の両方の溶媒和物を包含する。
【0040】
本発明の化合物のある種のものは、キラル原子及び/又は多重結合を含有することができ、それ故、1つ以上の立体異性体の形態で存在することができる。本発明は、ラセミ体を含めた個々の立体異性体としてであろうがそれらの混合物としてであろうが、光学異性体を含めた本発明の化合物の全ての立体異性体を包含する。どのような立体異性体も、10重量%未満、例えば5重量%未満又は0.5重量%未満の任意の他の立体異性体を含有することができる。例えば、どのような光学異性体も、その対掌体の10重量%未満、例えば5重量%未満又は0.5重量%未満を含有することができる。
【0041】
本発明の化合物のある種のものは、互変異性体の形態で存在してもよい。本発明は、個々の互変異性体としてであろうがそれらの混合物としてであろうが、本発明の化合物の互変異性体のすべてを包含することを理解されたい。
【0042】
本発明の化合物は、結晶性の形態であっても、非晶性の形態であってもよい。さらに、本発明の化合物の結晶形態の一部は多形体として存在してもよく、それらのすべては本発明の範囲内に含まれる。本発明の化合物の最も熱力学的に安定な多形形態(複数可)は、特に興味深い。
【0043】
本発明の化合物の多形形態は、これらに限定されないが、X線粉末回折(XRPD)、赤外分光法(IR)、ラマン分光法、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)及び固体核磁気共鳴(ssNMR)を含めた幾つもの従来の分析技法を使用して、特徴付けし、区別することができる。
【0044】
本発明は、式(I)の化合物のすべての適切な同位体変形物(isotopic variation)又は医薬として許容されるその塩も含む。式(I)の化合物の同位体変形物、又は医薬として許容されるその塩は、その中の少なくとも1つの原子が、同じ原子番号を有するが原子質量が天然に通常見出される原子質量と異なる原子によって置き換えられたものとして定義される。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、フッ素及び塩素の同位体、例えば、それぞれ
2H、
3H、
13C、
14C、
15N、
17O、
18O、
18F及び
36Clが含まれる。式(I)の化合物のある種の同位体変形物又はその塩若しくは溶媒和物、例えば、
3H又は
14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものは、薬物及び/又は基質組織分布の研究に有用である。三重水素化形、すなわち
3H、及び炭素-14、すなわち
14Cである同位体は、その調製しやすさ及び検出性のために特に好ましい。さらに、重水素、すなわち
2Hなどの同位体で置換すると、代謝安定性が増大することから生じるある種の治療上の利点、例えば、in vivo半減期の増大又は必要用量の減少などをもたらすことができるので、状況によっては好ましい場合がある。式(I)の化合物の同位体変形物、又は医薬的なその塩は一般に、従来の手順によって、例えば例示的方法によって又は後述の実施例に記載する調製によって、適切な試薬の適正な同位体変形物を使用して調製することができる。
【0045】
本発明の範囲に含まれるものは、式(I)の化合物の溶媒和物、水和物、異性体及び多形形態、並びにそれらの塩及び溶媒和物であることが前述から認識される。
【0048】
したがって、式(I)の化合物を調製するための方法が提供され、この方法は、式(II):
【0049】
【化4】
(式中、R
1、R
2、R
3、m、n及びpは、式(I)の化合物について上文で定義された通りであり、PGは、保護基、例えばベンジルオキシメチル(BOM)、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)又はp-トルエンスルホニルなどである)の化合物の脱保護を含み、その後必要に応じて、形成された化合物の塩が調製される。
【0050】
例えば、PGがBOMと等しい式(II)の化合物を、適切な溶媒、例えばメタノール又はエタノールに溶解し、Thales H-cube(商標)などの装置の中で、水素の存在下、適切な温度、例えば20〜60℃で、適切な触媒、例えば10%パラジウム炭素の上を通す。溶媒を除去し、必要に応じて精製することによって、生成物(I)が単離される。
【0051】
例えば、PGがSEMである式(II)の化合物を、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフランに溶解し、フッ化テトラブチルアンモニウム及びエチレンジアミンと適切な温度、例えば70℃で反応させる。溶媒を除去し、必要に応じて精製することによって、生成物(I)が単離される。
【0052】
式(II)の化合物は、式(III):
【0053】
【化5】
(式中、R
1、R
2、R
3、m、n及びpは、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物と水素との、触媒の存在下での反応によって調製することができる。
【0054】
例えば、式(III)の化合物を、適切な溶媒、例えばメチルアルコール又はエチルアルコールに溶解し、Thales H-Cube(商標)などの適切なフロー式水素化反応装置の中で、水素の存在下、適切な温度、例えば20〜60℃で、適切な触媒、例えば10%パラジウム炭素の上を通す。溶媒を除去し、必要に応じて精製することによって、生成物(II)が単離される。
【0055】
保護基がベンジルオキシメチル(BOM)基であるとき、アルキンを還元する反応は、式(I)の化合物を直接提供する保護基の同時除去をもたらすことができる。
【0056】
式(III)の化合物は、式(IV):
【0057】
【化6】
(式中、R
1及びR
2は、式(I)の化合物について上文で定義された通りであり、Yは、脱離基、例えばヨウ素若しくは臭素などのハロゲン又はトリフルオロメタンスルホン酸などのアルキルスルホナートである)の化合物と式(V):
【0058】
【化7】
(式中、R
3、m、n及びpは、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物との反応によって調製することができる。
【0059】
例えば、式(IV)の化合物、式(V)の化合物を、ヨウ化銅(I)、適切な触媒、例えばビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、及び適切な塩基、例えばトリエチルアミンの存在下で、適切な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、適切な温度、例えば20〜55℃で、適切な時間、例えば0.5〜17時間加熱する。生成物(III)が、水系後処理(aqueous work-up)及び精製の後に単離される。
【0061】
【化8】
(式中、mは、式(I)の化合物について定義された通りであり、Xは、ハロゲン、例えば、塩素、臭素若しくはヨウ素、又はアルキルスルホナート、例えばp-トルエンスルホナートなどの脱離基である)の化合物と、式(VII):
【0062】
【化9】
(式中、R
3、n及びpは、式(I)の化合物について定義された通りである)の化合物との反応によって調製することができる。
【0063】
例えば、式(VI)の化合物、式(VII)の化合物及び適切な塩基、例えば炭酸水素ナトリウムを、適切な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、適切な温度、例えば80〜100℃で適切な時間、例えば16〜18時間加熱する。水系後処理及び精製の後に、例えば適切な結晶性の塩、例えばシュウ酸塩の単離によって、生成物(V)が単離される。
【0064】
式(VI)及び式(VII)の化合物は、市販されているか又は文献に記載されている方法によって調製され得る。
【0065】
或いは、式(III)の化合物は、式(VIIIA)又は式(VIIIB):
【0066】
【化10】
(式中、R
1、R
2及びmは、式(I)の化合物について上文で定義された通りであり、Xは、式(VI)の化合物について定義された通りの脱離基である)の化合物と、式(VII)の化合物との反応によって調製することができる。
【0067】
例えば、式(VIIIA)の化合物、式(VII)の化合物及び適切な塩基、例えばトリエチルアミンを、適切な溶媒、例えばアセトニトリルに溶解し、適切な温度、例えば60〜80℃で、適切な時間、例えば16〜26時間加熱する。水系後処理及び精製の後に、生成物(III)が単離される。
【0068】
例えば、適切な還元剤、例えばナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中の式(VIIIB)の化合物、式(VII)の化合物及び乾燥剤、例えば4Åモレキュラシーブの混合物に添加し、適切な温度、例えば20℃で、適切な時間、例えば1〜2時間撹拌する。生成物(III)が、水系後処理及び精製の後に単離される。
【0069】
式(VIIIA)の化合物は、式(IV)の化合物と式(VI)の化合物との反応によって調製することができる。例えば式(IV)の化合物、式(VI)の化合物を、ヨウ化銅(I)、適切な触媒、例えばビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、及び適切な塩基、例えばトリエチルアミンの存在下で、適切な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、適切な温度、例えば20℃で、適切な時間、例えば18〜20時間
加熱する。生成物(VIIIA)が、水系後処理及び精製の後に単離される。
【0070】
式(VIIIB)の化合物は、式(IX):
【0071】
【化11】
(式中、R
1、R
2及びmは、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物と酸化剤、例えば過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムとの、4-メチルモルホリンN-オキシドの存在下での反応によって調製することができる。
【0072】
例えば、適切な溶媒、例えばジクロロメタンとアセトニトリルの混合物中の、式(IX)の化合物、適切な酸化剤、例えば4-メチルモルホリンN-オキシドの存在下の過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムを、適切な温度、例えば20℃で、適切な時間、例えば2時間撹拌した。その反応混合物を濾過し、生成物(VIIIB)が、溶媒を除去し、必要に応じて精製することによって単離される。
【0073】
式(IX)の化合物は、式(IV)の化合物と適正なアルキン-1-オールとの反応によって調製することができる。例えば、式(IV)の化合物、アルキン-1-オールを、ヨウ化銅(I)、適切な触媒、例えばビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、及び適切な塩基、例えばトリエチルアミンの存在下で、適切な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、適切な温度、例えば20℃で、適切な時間、例えば18〜20時間加熱する。生成物(IX)が、水系後処理及び精製の後に単離される。
【0074】
或いは、式(II)の化合物は、式(X):
【0075】
【化12】
(式中、R
1、R
2及びmは、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物の反応によって調製することができる。
【0076】
例えば、適切な還元剤、例えばナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中の式(X)の化合物、式(VII)の化合物及び乾燥剤、例えば4Åモレキュラシーブの混合物に添加し、適切な温度、例えば20℃で、適切な時間、例えば1〜2時間撹拌する。生成物(II)が、水系後処理及び精製の後に単離される。
【0078】
【化13】
(式中、R
1、R
2及びmは、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物の反応によって調製することができる。
【0079】
例えば、適切な溶媒、例えばジクロロメタンとアセトニトリルの混合物中の、式(XI)の化合物、適切な酸化剤、例えば4-メチルモルホリンN-オキシドの存在下の過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムを、適切な温度、例えば20℃で、適切な時間、例えば2時間撹拌した。溶媒を除去し、必要に応じて精製することによって、生成物(X)が単離される。
【0080】
式(XI)の化合物は、触媒の存在下での式(IX)の化合物と水素との反応によって調製することができる。例えば、式(IX)の化合物を、適切な溶媒、例えばエタノールに溶解し、Thales H-cube(商標)などの装置の中で、水素の存在下、適切な温度、例えば20〜60℃で、適切な触媒、例えば10%パラジウム炭素の上を通す。溶媒を除去し、必要に応じて精製することによって、生成物(XI)が単離される。
【0081】
式(IV)の化合物は、式(XII):
【0082】
【化14】
(式中、R
1及びR
2は、式(I)の化合物について上文で定義された通りであり、Yは、式(IV)の化合物について定義された通りである)の化合物とアンモニアの溶液との反応によって調製することができる。
【0083】
例えば、アンモニア水溶液(0.88)を、適切な溶媒、例えばイソプロピルアルコール中の式(XII)の化合物の溶液に添加する。得られた混合物を、次にマイクロ波加熱器中で適切な温度、例えば120〜150℃で、適切な時間、例えば1〜2時間加熱する。生成物(IV)が、水系後処理及び精製後に単離される。
【0084】
式(XII)の化合物は、式(XIII):
【0085】
【化15】
(式中、R
1及びR
2は、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物と式(XIV):
【0086】
【化16】
の化合物(式(XIV)の化合物は、保護基PGに対する適切な前駆物質、例えばベンジルクロロメチルエーテル又は(2-(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシランである)との反応によって調製することができる。
【0087】
例えば、適切な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフラン中の式(XIII)の化合物を、適切な塩基、例えば油中の水素化ナトリウムの懸濁液により処理する。式(XIV)の化合物、例えばベンジルクロロメチルエーテル又は(2-(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシランを添加し、反応混合物を適切な温度、例えば20℃で、適切な時間、例えば1〜4時間撹拌する。生成物(XII)が、水系後処理及び精製後に単離される。
【0088】
式(XIII)の化合物は、式(XV):
【0089】
【化17】
(式中、R
1及びR
2は、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物とハロゲン化試薬、例えばN-ヨードスクシンイミドとの反応によって調製することができる。
【0090】
例えば式(XV)の化合物を、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフランに溶解し、N-ヨードスクシンイミドと、適切な温度、例えば20℃で、適切な時間、例えば1〜2時間反応させる。生成物(XIII)が、水系後処理及び精製後に単離される。
【0091】
式(XV)の化合物は、式(XVI):
【0092】
【化18】
(式中、R
1及びR
2は、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物と塩素化試薬、例えばオキシ塩化リンとの反応によって調製することができる。
【0093】
例えば式(XVI)の化合物を、オキシ塩化リンに懸濁させ、適切な温度、例えば120℃で、適切な時間、例えば3〜4時間加熱する。過剰のオキシ塩化リンは、真空状態で除去することができ、その時、残留物を氷上に注ぎ、その混合物のpHを7〜9に調整する。生成物は、次に適切な有機溶媒、例えば酢酸エチル中に抽出される。溶媒を除去し、必要に応じて精製することによって、生成物(XV)が単離される。
【0094】
式(XVI)の化合物は、式(XVII):
【0095】
【化19】
(式中、R
1及びR
2は、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物と適切な塩基、例えば水酸化ナトリウムとの反応によって調製することができる。
【0096】
例えば、適切な溶媒、例えばエチルアルコール中の式(XVII)の化合物の溶液を、水酸化ナトリウムの水溶液で処理し、反応混合物を、適切な温度、例えば80〜100℃で、適切な時間、例えば4〜18時間撹拌する。生成物(XVI)が、水系後処理及び精製の後に単離される。
【0097】
式(XVII)の化合物は、式(XVIII):
【0098】
【化20】
の化合物と式(XIX):
【0099】
【化21】
(式中、R
1及びR
2は、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物との反応によって調製することができる。
【0100】
例えば、式(XIX)の化合物中の式(XVIII)の化合物の懸濁液を、適切な溶媒中の塩化水素の溶液、例えば1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液により処理し、適切な温度、50〜70℃で、適切な時間、例えば16〜18時間加熱する。生成物(XVIII)が、適切な溶媒、例えばtert-ブチルメチルエーテルの添加後の濾過を経て単離される。
【0101】
或いは、式(XVI)の化合物は、式(XVIII)の化合物と式(XX):
【0102】
【化22】
(式中R
1は、式(I)の化合物について上文で定義された通りである)の化合物との反応によって調製することができる。
【0103】
例えば、式(XVIII)の化合物と式(XX)の化合物の混合物を、適切な溶媒、例えばo-キシレン中、適切な温度、例えば還流状態で適切な時間、例えば3日間加熱する。周囲温度まで冷却後、生成物(XVI)が、濾過を経て単離される。
【0104】
式(VI)、(VII)、(XIV)、(XVIII)、(XIX)及び(XX)の化合物はいずれも、文献で公知であるか、例えばSigma-Aldrich(英国)から市販されており、又は公知の手順、例えば、J. March、Advanced Organic Chemistry、第6版(2007)、WileyBlackwell、若しくはComprehensive Organic Synthesis (Trost B.M.及びFleming I.,(編)、Pergamon Press、1991)(そうした手順に関係する場合、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる)などの合成方法論の標準的な参考書に開示されるものから類推することによって調製することができる。
【0105】
本明細書に記載される合成経路に用いることができる他の保護基及びそれらを除去する手段の例は、T. W. Greene「Protective Groups in Organic Synthesis」第4版、J. Wiley and Sons、2006(そうした手順に関係する場合、参照により本明細書に組み込まれる)に見出すことができる。
【0106】
上記の反応又は方法のいずれの場合においても、従来の加熱及び冷却方法、例えばそれぞれ、温度調節油浴又は温度調節ホットブロック、及び氷/塩浴又はドライアイス/アセトン浴を用いることができる。従来の単離方法、例えば、水性又は非水性溶媒からの抽出又はそれらへの抽出を用いることができる。無水硫酸マグネシウム若しくは無水硫酸ナトリウムと振盪すること又は疎水性フリットに通すことなどの、有機溶媒、溶液又は抽出物を乾燥する従来の方法を用いることができる。従来の精製方法、例えば結晶化及びクロマトグラフィー、例えばシリカクロマトグラフィー又は逆相クロマトグラフィーを、必要に応じて使用することができる。結晶化を、酢酸エチル、メタノール、エタノール若しくはブタノール、又はそれらの水性混合物などの従来の溶媒を使用して行うことができる。具体的な反応時間、温度は、典型的には、反応モニタリング法、例えば薄層クロマトグラフィー及びLC-MSによって決定され得ることが認識される。
【0107】
適切ならば、本発明の化合物の個々の異性体形態を、ジアステレオ異性体誘導体の分別結晶化又はキラル高速液体クロマトグラフィー(キラルHPLC)などの従来の手順を使用して、個々の異性体として調製することができる。
【0108】
化合物の絶対立体配置は、X線結晶解析などの従来の方法を使用して決定することができる。
【0109】
使用方法
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩が有益効果を及ぼす可能性のある病態の例には、アレルギー性疾患及び他の炎症状態、例えばアレルギー性鼻炎及び喘息、感染性疾患、並びに癌が含まれる。
【0110】
免疫応答のモジュレーターとして、式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、免疫介在性障害の治療及び/又は予防にも有用である可能性があり、それらには、炎症性又はアレルギー性疾患、例えば、喘息、アレルギー性鼻炎及び鼻腔結膜炎、食品アレルギー、過敏性肺疾患、レフレル症候群、遅延型過敏性障害、アテローム性動脈硬化症、膵臓炎、胃炎、大腸炎、変形性関節症、乾癬、サルコイドーシス、肺線維症、呼吸促迫症候群、気管支梢炎、慢性閉塞性肺疾患、副鼻腔炎、嚢胞性線維症、光線性角化症、皮膚形成異常、慢性じんま疹、湿疹及びすべてのタイプの皮膚炎が含まれるが、これらに限定されない。
【0111】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、呼吸器感染症に対する反応の治療及び/又は予防にも有用である可能性があり、それらには、気道のウイルス性増悪及び扁桃炎が含まれるが、これらに限定されない。該化合物は、自己免疫疾患の治療及び/又は予防にも有用である可能性があり、それらには、関節リウマチ、乾癬性関節炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、強直性脊椎炎、強皮症、皮膚筋炎、糖尿病、移植片拒絶反応(移植片対宿主病を含む)、炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性大腸炎を含むが、これらに限定されない)が含まれるが、これらに限定されない。
【0112】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、感染症の治療にも有用である可能性があり、それらには、肝炎ウイルス(例えば、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス)、ヒト免疫不全ウイルス、乳頭腫ウイルス、ヘルペスウイルス、呼吸器系ウイルス(例えば、インフルエンザウイルス、呼吸器系合胞体ウイルス、ライノウイルス、メタニューモウイルス、パラインフルエンザウイルス、SARS)、及び西ナイルウイルスによって引き起こされるものが含まれるが、これらに限定されない。式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、例えば、細菌、真菌、又は原生動物によって引き起こされる、微生物感染症の治療にも有用である可能性がある。これらには、結核、細菌性肺炎、アスペルギルス症、ヒストプラスマ症、カンジダ症、ニューモシスティス症、ハンセン病、クラミジア、クリプトコックス疾患、クリプトスポリジウム症、トキソプラズマ症、リーシュマニア、マラリア及びトリパノソーマ症が含まれるが、これらに限定されない。
【0113】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、様々な癌の治療、特に免疫療法に応答することが知られている癌の治療にも有用である可能性があり、それらには、腎細胞癌、肺癌、乳癌、結腸直腸癌、膀胱癌、黒色腫、白血病、リンパ腫及び卵巣癌が含まれるが、これらに限定されない。
【0114】
本明細書における治療又は療法への言及は、状態に応じて確定した状態の治療だけでなく予防法にまで及ぶ場合があることが、当業者であれば認識される。
【0115】
したがって、本発明のさらなる態様として、療法に使用するための、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩が提供される。
【0116】
式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩が療法に使用されるとき、それは活性な治療剤として使用されることが認識される。
【0117】
したがってまた、アレルギー性疾患及び他の炎症状態、感染性疾患並びに癌の治療に使用するための、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩が提供される。
【0118】
したがってまた、アレルギー性鼻炎の治療に使用するための、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩が提供される。
【0119】
したがってまた、喘息の治療に使用するための、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩が提供される。
【0120】
アレルギー性疾患及び他の炎症状態、感染性疾患並びに癌を治療するための医薬品の製造における式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の使用がさらに提供される。
【0121】
アレルギー性鼻炎を治療するための医薬品の製造における式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の使用がさらに提供される。
【0122】
喘息を治療するための医薬品の製造における式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の使用がさらに提供される。
【0123】
アレルギー性疾患及び他の炎症状態、感染性疾患並びに癌を治療する方法であって、それを必要とするヒト対象に治療有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む方法がさらに提供される。
【0124】
アレルギー性鼻炎を治療する方法であって、それを必要とするヒト対象に治療有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む方法がさらに提供される。
【0125】
喘息を治療する方法であって、それを必要とするヒト対象に治療有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む方法がさらに提供される。
【0126】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、ワクチンアジュバントとして使用される可能性もある。
【0127】
よって、本発明のさらなる態様として、療法に使用するための、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と抗原又は抗原組成物とを含むワクチン組成物が提供される。
【0128】
よって、本発明のさらなる態様として、療法に使用する医薬品の製造における、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と抗原又は抗原組成物との使用が提供される。
【0129】
疾患を患っている又は疾患にかかりやすいヒト対象に、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と抗原又は抗原組成物とを含むワクチン組成物を投与することを含む、疾患を治療する又は予防する方法がさらに提供される。
【0130】
組成物
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、必ずしもそうではないが、通常、患者に投与される前に医薬組成物に製剤化されることとなる。したがって、本発明の別の態様では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と1種以上の医薬として許容される賦形剤とを含む医薬組成物が提供される。
【0131】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、都合のよい任意の方法で投与するために製剤化することができる。式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、例えば、経口、局所、吸入、鼻腔内、口腔、非経口(例えば、静脈内、皮下、皮内若しくは筋肉内)又は直腸投与用に製剤化することができる。一態様では、式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、経口投与用に製剤化される。さらなる態様では、式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、局所投与、例えば鼻腔内又は吸入投与用に製剤化される。
【0132】
経口投与用の錠剤及びカプセル剤は、従来の賦形剤、例えば、結合剤(例えば、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプンの粘質物、セルロース又はポリビニルピロリドン)、充填剤(例えば、ラクトース、結晶セルロース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム又はソルビトール)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール又はシリカ)、崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン、クロスカルメロースナトリウム又はグリコール酸デンプンナトリウム)、又は湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)を含有することができる。錠剤は、当技術分野で周知の方法によってコーティングされてもよい。
【0133】
経口液体製剤は、例えば、水性若しくは油性の、懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤若しくはエリキシル剤の形態であってもよく、又は使用前に水若しくは他の適切なビヒクルで構成する乾燥製品として存在してもよい。そのような液体製剤は、懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル又は水添食用脂)、乳化剤(例えば、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン又はアラビアゴム)、非水性ビヒクル(食用油が含まれてもよい)(例えば、アーモンド油、ヤシ油、油性エステル、プロピレングリコール又はエチルアルコール)、又は防腐剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル又はプロピル又はソルビン酸)などの従来の添加剤を含有してもよい。該製剤は、緩衝塩、香味料、着色料、及び/又は甘味料(例えばマンニトール)も適宜含有してもよい。
【0134】
鼻腔内投与用の組成物は、滴下によって又は加圧ポンプによって鼻に投与される水性組成物を含む。適切な組成物は、この目的のために希釈剤又は担体として水を含有する。肺又は鼻に投与するための組成物は、1種以上の賦形剤、例えば1種以上の懸濁化剤、1種以上の防腐剤、1種以上の界面活性剤、1種以上の等張化剤、1種以上の共溶媒を含有してもよく、組成物のpHを制御する構成成分、例えば緩衝系を含んでもよい。さらに、該組成物は、酸化防止剤(例えばピロ亜硫酸ナトリウム)及び矯味剤などの他の賦形剤を含有してもよい。組成物はまた、噴霧化によって鼻又は他の気道領域に投与されてもよい。
【0135】
鼻腔内組成物は、式(I)の化合物(複数可)又は医薬として許容されるその塩(複数可)が鼻腔(標的組織)全域に送達されることを可能にし、さらに式(I)の化合物(複数可)又は医薬として許容されるその塩(複数可)がより長い時間標的組織と接触したままであることを可能にすることができる。鼻腔内組成物のための適切な投与計画は、患者が鼻腔を清浄にした後で鼻からゆっくりと吸入するものであると考えられる。吸入の間、一方の鼻孔に組成物を投与しながら、他方の鼻孔を手で押さえることとなる。次いでこの手順を他方の鼻孔について繰り返すこととなる。典型的には、上の手順によって、一日に一回、二回又は三回、理想的には一日一回、鼻孔につき一吹き又は二吹き投与することとなる。特に興味深いのは、一日一回投与するのに適した鼻腔内組成物である。
【0136】
懸濁化剤(複数可)は、含まれるならば、典型的には組成物の全重量に基づいて0.1から5%(w/w)、例えば1.5%から2.4%(w/w)の量で存在すると見込まれる。医薬として許容される懸濁化剤の例には、Avicel(登録商標)(結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヴィーガム(veegum)、トラガカント、ベントナイト、メチルセルロース、キサンタンガム、カーボポール(carbopol)及びポリエチレングリコールが含まれるが、これらに限定されない。
【0137】
肺又は鼻に投与するための組成物は、1種以上の賦形剤を含有してもよく、1種以上の防腐剤を含むことによって、微生物又は真菌の混入及び増殖から保護されてもよい。医薬として許容される抗菌剤又は防腐剤の例には、第四級アンモニウム化合物(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、塩化ラウラルコニウム及びミリスチル塩化ピコリニウム)、水銀剤(例えば、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀及びチメロサール)、アルコール剤(例えば、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール及びベンジルアルコール)、抗菌性エステル(例えば、パラ-ヒドロキシ安息香酸のエステル)、錯化剤、例えばエデト酸二ナトリウム(EDTA)、及び他の抗菌剤(例えば、クロルヘキシジン、クロロクレゾール、ソルビン酸及びその塩(ソルビン酸カリウムなど)並びにポリミキシン)が含まれるが、これらに限定されない。医薬として許容される抗真菌剤又は防腐剤の例には、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、プロピオン酸ナトリウム、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン及びブチルパラベンが含まれるが、これらに限定されない。防腐剤(複数可)は、含まれるならば、組成物の全重量に基づいて、0.001から1%(w/w)、例えば0.015%から0.5%(w/w)の量で存在してもよい。
【0138】
組成物(例えば、少なくとも1つの化合物が懸濁している場合)は、組成物の医薬品粒子が水相に溶解しやすくなるように機能する1種以上の界面活性剤を含んでもよい。例えば、使用される界面活性剤の量は、混合の間に泡立ちを生じないと見込まれる量である。医薬として許容される界面活性剤の例には、脂肪アルコール、エステル及びエーテル、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、マクロゴールエーテル、及びポロキサマーが含まれる。界面活性剤は、組成物の全重量に基づいて約0.01から10%(w/w)の間、0.01から0.75%(w/w)など、例えば約0.5%(w/w)の量で存在してもよい。
【0139】
体液、例えば鼻腔液との等張性(tonicity)を実現することによって刺激性のレベルを低下させるために、1種以上の等張化剤(複数可)を含んでもよい。医薬として許容される等張化剤の例には、塩化ナトリウム、デキストロース、キシリトール、塩化カルシウム、グルコース、グリセリン及びソルビトールが含まれるが、これらに限定されない。等張化剤は、存在するならば、組成物の全重量に基づいて0.1から10%(w/w)、4.5から5.5%(w/w)など、例えば約5.0%(w/w)の量で含まれてもよい。
【0140】
本発明の組成物は、適切な緩衝剤、例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸、トロメタモール、リン酸塩、例えばリン酸水素二ナトリウム(例えば、十二水化物、七水化物、二水化物及び無水形態)又はリン酸ナトリウム、及びそれらの混合物を添加することによって緩衝されてもよい。
【0141】
緩衝剤は、存在するならば、組成物の全重量に基づいて0.1から5%(w/w)、例えば1から3%(w/w)の量で含まれてもよい。
【0142】
矯味剤の例には、スクラロース、スクロース、サッカリン又はその塩、フルクトース、デキストロース、グリセロール、コーンシロップ、アスパルテーム、アセスルファム-K、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、グリシルリジン酸アンモニウム、タウマチン、ネオテーム、マンニトール、メントール、ユーカリ油、ショウノウ、天然香味料、人工香味料、及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0143】
医薬品化合物(複数可)及び/又は他の賦形剤の溶解性を助けるために、1種以上の共溶媒(複数可)が含まれてもよい。医薬として許容される共溶媒の例には、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、エタノール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG300又はPEG400)、及びメタノールが含まれるが、これらに限定されない。一実施形態では、共溶媒はプロピレングリコールである。
【0144】
共溶媒(複数可)は、存在するならば、組成物の全重量に基づいて0.05から30%(w/w)、1から25%(w/w)など、例えば1から10%(w/w)の量で含まれてもよい。
【0145】
吸入投与用の組成物には、水性、有機性若しくは水性/有機性混合物、乾燥粉末又は結晶性の組成物が含まれ、それらは、加圧ポンプ又は吸入器(例えば、リザーバー乾燥粉末吸入器(reservoir dry powder inhaler)、単位用量乾燥粉末吸入器、前定量された複数回用量乾燥粉末吸入器、鼻吸入器又は加圧エアロゾル吸入器、ネブライザー又は通気器)によって気道に投与される。適切な組成物は、この目的のために希釈剤又は担体として水を含有し、従来の賦形剤、例えば緩衝剤、張度調節剤(tonicity modifying agent)などと提供されてもよい。水性組成物はまた、噴霧化によって鼻及び他の気道領域に投与されてもよい。そのような組成物は、定量吸入器などの加圧パック(pressurised pack)から適切な液化噴射剤を用いて送達される水性の液剤若しくは懸濁剤又はエアロゾルであり得る。
【0146】
鼻(例えば鼻炎を治療するために)又は肺に局所投与するための組成物には、加圧エアロゾル組成物、及び加圧ポンプによって鼻腔に送達される水性組成物が含まれる。鼻腔に局所投与するのに適した非加圧組成物は、特に興味深い。適切な組成物は、この目的のために希釈剤又は担体として水を含有する。肺又は鼻に投与するための水性組成物は、従来の賦形剤、例えば緩衝剤、張度調節剤などと提供されてもよい。水性組成物はまた、噴霧化によって鼻に投与されてもよい。
【0147】
液体ディスペンサーは、典型的には鼻腔に液体組成物を送達するために使用することができる。液体組成物は水性でも非水性でもよいが、典型的には水性である。式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、懸濁剤として製剤化されても、液剤として製剤化されてもよい。そうした液体ディスペンサーは、分注ノズル又は分注オリフィスを有してもよく、液体ディスペンサーのポンプ機構に使用者がかけた力が加わると、そこから定量の液体組成物が分注される。そうした液体ディスペンサーは一般に、複数の定量の液体組成物のリザーバーと共に提供され、その用量は逐次的にポンプが作動すると分注可能である。或いは、液体組成物を鼻腔に送達するための液体ディスペンサーは、用量が限定されるように、例えば1回用量を含む1回使用のディスペンサーであるように設計されてもよい。分注ノズル又はオリフィスは、液体組成物を鼻腔内に吹き付けて分注するために、使用者の鼻孔に挿入されるように構成されてもよい。上述のタイプの液体ディスペンサーは、国際特許出願公開番号WO 2005/044354(Glaxo Group Limited)に記載され、図示されている。このディスペンサーは、液体組成物を含有するための容器の上に取り付けられた圧縮ポンプを有する液体放出器具を収容するハウジングを有する。ハウジングは、指で操作できる少なくとも1つのサイドレバーを有し、そのサイドレバーはハウジングに対して内側に移動可能であり、カムによってハウジング内で容器を上方に移動させてポンプを圧縮し、定量の組成物がポンプの軸からハウジングの鼻用ノズルを通して送り出される。一実施形態では、液体ディスペンサーは、WO 2005/044354の
図30〜40に図示される一般的なタイプのものである。
【0148】
式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を含有する水性組成物はまた、国際特許出願公開番号WO2007/138084 (Glaxo Group Limited)に開示される通りの、例えばその
図22〜46を参照して開示される通りのポンプによって、又は英国特許出願番号GB0723418.0(Glaxo Group Limited)に開示される通りの、例えばその
図7〜32を参照して開示される通りのポンプによって送達されてもよい。該ポンプは、GB0723418.0の
図1〜6に開示される通りの作動器によって作動されてもよい。
【0149】
吸入によって肺に局所送達するための乾燥粉末組成物は、例えば、吸入器又は通気器で使用するために、カプセル及びカートリッジ(例えばゼラチンのもの)又はブリスター(例えばアルミニウムホイルを被せたもの)に入れて提示されてもよい。粉末ブレンド組成物は一般に、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と適切な粉末基剤(担体/希釈剤/賦形剤物質)、例えば単糖、二糖又は多糖(例えばラクトース又はデンプン)との吸入用粉末ミックスを含有する。乾燥粉末組成物は、薬物及び担体に加えて、さらなる賦形剤(例えば、糖エステル(例えばセロビオースオクタアセタート)、ステアリン酸カルシウム、又はステアリン酸マグネシウムなどの第三の薬剤(ternary agent)も含んでもよい。
【0150】
一実施形態では、吸入投与に適した組成物は、適切な吸入器具の内部に取り付けられた医薬品パック(複数可)に設けられた複数の密封された用量容器に組み込まれてもよい。容器は、破ることができるか、剥がすことができるか、又は他の方法で1つずつ開けることができ、当技術分野で公知の通りに、乾燥粉末組成物の用量は吸入器具のマウスピースで吸入されることによって投与される。医薬品パックは、幾つもの異なる形態、例えばディスク形状又は細長いストリップの形態を取ってもよい。代表的な吸入器具は、GlaxoSmithKlineによって市販される、DISKHALER(商標)及びDISKUS(商標)器具である。
【0151】
吸入可能な乾燥粉末組成物はまた、吸入器具内のバルクリザーバー(bulk reservoir)として提供されてもよく、その場合、その器具にはリザーバーから吸入チャネルへの組成物の用量の定量のための定量機構が設けられ、定量は器具のマウスピースで患者が吸入することによって吸入され得る。このタイプの代表的な市販の器具は、TURBUHALER(商標)(AstraZeneca)、TWISTHALER(商標)(Schering)及びCLICKHALER(商標)(Innovata)である。
【0152】
吸入可能な乾燥粉末組成物のさらなる送達方法は、カプセル(カプセル当たり1回用量)で提供される定量の組成物に関するものであり、その場合、カプセルは典型的には患者によって要求に応じて吸入器具に装着される。該器具は、患者が器具のマウスピースから吸入したときにその肺に容量を取り込むことができるように、カプセルを破る、突き刺す又は他の方法で開ける手段を有する。そのような器具の市販の例として、ROTAHALER(商標)(GlaxoSmithKline)及びHANDIHALER(商標)(Boehringer Ingelheim)を挙げることができる。
【0153】
吸入に適した加圧エアロゾル組成物は、懸濁剤又は液剤のいずれであってもよく、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と、適切な噴射剤、例えばフルオロカーボン若しくは水素含有クロロフルオロカーボン又はそれらの混合物、特にヒドロフルオロアルカン、とりわけ、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパン又はそれらの混合物とを含有してもよい。エアロゾル組成物は、当技術分野で周知の追加的な組成物用賦形剤、例えば、界面活性剤(例えば、オレイン酸、レシチン又はオリゴ乳酸又はそれらの誘導体、例えば、WO 94/21229及びWO 98/34596 (Minnesota Mining and Manufacturing Company)に記載される通りのもの)、及び共溶媒(例えばエタノール)を、任意選択によって含有してもよい。加圧組成物は一般に、バルブ(例えば定量バルブ)で密閉されたキャニスター(例えばアルミニウムキャニスター)内に保持され、そのキャニスターはマウスピースが設けられた作動器に嵌め込まれることとなる。
【0154】
軟膏剤、クリーム剤及びゲル剤は、例えば、適切な増粘剤及び/又はゲル化剤及び/又は溶剤を添加した、水性又は油性の基剤を用いて製剤化されてもよい。よって、そうした基剤は、例えば、水及び/若しくは油(例えば、流動パラフィン又は植物油、例えば、ラッカセイ油若しくはヒマシ油)、又は溶剤(例えばポリエチレングリコール)を含んでもよい。基剤の性質に従って使用することができる増粘剤及びゲル化剤には、軟パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、密ろう、カルボキシポリメチレン及びセルロース誘導体、及び/又はモノステアリン酸グリセリン及び/又は非イオン性乳化剤が含まれる。
【0155】
ローション剤は、水性又は油性の基剤を用いて製剤化されてもよく、一般に、1種以上の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁化剤又は増粘剤も含有することとなる。
【0156】
外用のための粉剤は、任意の適切な粉末基剤、例えば、タルク、ラクトース又はデンプンを活用して形成されてもよい。点滴剤は、水性又は非水性の基剤を用いて、1種以上の分散剤、可溶化剤、懸濁化剤又は防腐剤も含んで製剤化されてもよい。
【0157】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、例えば、活性な構成成分を皮膚内に送達するパッチ剤又は他の器具(例えば加圧ガス器具)に組成物を入れることによって、経皮送達用に製剤化されてもよい。
【0158】
口腔投与用に、組成物は従来の様式で製剤化された錠剤又は舐剤の形態を取ってもよい。
【0159】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩はまた、例えばカカオ脂又は他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含有する、坐剤として製剤化されてもよい。
【0160】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩はまた、ボーラス注入又は持続点滴による非経口投与用に製剤化されてもよく、単位用量形態で、例えば、アンプル、バイアル、小容量の点滴、又はプレフィルドシリンジとして提示されても、防腐剤を添加した多回用量容器で提示されてもよい。該組成物は、水性又は非水性ビヒクル中の液剤、懸濁剤又は乳剤のような形態を取ってもよく、酸化防止剤、緩衝液、抗菌剤及び/又は等張化剤などの製剤用薬剤を含有してもよい。或いは、活性成分は、適切なビヒクル、例えば滅菌発熱性物質除去蒸留水で使用前に構成するための粉末形態であってもよい。乾燥固体提示形態は、滅菌粉末を個々の滅菌容器に無菌的に充填することによって、又は滅菌液剤を各容器に無菌的に充填して凍結乾燥することによって調製されてもよい。
【0161】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩はまた、ワクチンの活性を調節するアジュバントとしてワクチンと共に製剤化されてもよい。そのような組成物は、抗体(複数可)若しくは抗体断片(複数可)又は抗原構成成分(タンパク質、DNA、生菌若しくは死菌、及び/又はウイルス若しくはウイルス様粒子が含まれるが、これらに限定されない)を、アジュバント活性を有する1種以上の構成成分(アルミニウム塩、油及び水の乳剤、熱ショックタンパク質、リピドA調製物及び誘導体、糖脂質、CpG DNA若しくは同様の薬剤などの他のTLRアゴニスト、GM-CSF若しくはIL-12などのサイトカイン又は他の薬剤が含まれるが、これらに限定されない)と共に含有してもよい。
【0162】
本発明のさらなる態様では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を含むワクチンアジュバントが提供される。
【0163】
式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と抗原又は抗原組成物とを含むワクチン組成物が、さらに提供される。
【0164】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、単独で用いられても、他の治療的に活性な薬剤と組み合わせて用いられてもよい。本発明は、さらなる態様では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を少なくとも1種の他の治療的に活性な薬剤と共に含む組み合わせを提供する。
【0165】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩と、他の治療的に活性な薬剤(複数可)とは、共に投与されても別々に投与されてもよく、別々に投与されるとき、投与は同時に行われても任意の順序で逐次的に行われてもよい。式(I)の化合物(複数可)又は医薬として許容されるその塩(複数可)及び他の治療的に活性な薬剤(複数可)の量、並びに相対的な投与のタイミングは、所望の組み合わせた治療効果が得られるように選択されることとなる。式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と他の治療剤との組み合わせの投与は、両方の化合物を含む一体の医薬組成物で同時に投与することによっても、又は、それぞれが化合物のうちの1つを含む別々の医薬組成物で投与することによってもよい。或いは、この組み合わせは逐次的に別々に投与されてもよく、この場合は、一方の治療剤が最初に投与され、他方が二番目に投与され、又はその逆で行われる。そのような逐次投与は、時間的に近くても離れていてもよい。
【0166】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、ウイルス感染症の予防又は治療に有用な1種以上の薬剤と組み合わせて使用されてもよい。そのような薬剤の例には、ポリメラーゼ阻害剤(例えば、WO 2004/037818-A1に開示されるもの、並びにWO 2004/037818及びWO 2006/045613に開示されるもの、JTK-003、JTK-019、NM-283、HCV-796、R-803、R1728、R1626、並びにWO 2006/018725、WO 2004/074270、WO 2003/095441、US2005/0176701、WO 2006/020082、WO 2005/080388、WO 2004/064925、WO 2004/065367、WO 2003/007945、WO 02/04425、WO 2005/014543、WO2003/000254、EP 1065213、WO 01/47883、WO 2002/057287、WO 2002/057245に開示されるもの及び同様の薬剤)、複製阻害剤(例えば、アシクロビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、シドホビル、ラミブジン及び同様の薬剤)、プロテアーゼ阻害剤(例えば、HIVプロテアーゼ阻害剤のサキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ブレカナビル、アタザナビル、チプラナビル、パリナビル、ラシナビル、及びHCVプロテアーゼ阻害剤のBILN2061、VX-950、SCH503034、及び同様の薬剤)、ヌクレオシド及びヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(例えば、ジドブジン、ジダノシン、ラミブジン、ザルシタビン、アバカビル、スタビジン(stavidine)、アデホビル、アデホビルジピボキシル、フォジブジン(fozivudine)、トドキシル(todoxil)、エムトリシタビン、アロブジン、アムドキソビル、エルブシタビン、及び同様の薬剤)、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(イムノカル(immunocal)、オルチプラズなどの抗酸化活性を有する薬剤を含む)(例えば、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、ロビリド、イムノカル、オルチプラズ、カプラビリン、TMC-278、TMC-125、エトラビリン、及び同様の薬剤)、侵入阻害剤(例えばエンフビルチド(T-20)、T-1249、PRO-542、PRO-140、TNX-355、BMS-806、5-Helix及び同様の薬剤)、インテグラーゼ阻害剤(例えばL-870、180及び同様の薬剤)、出芽阻害剤(budding inhibitor)(例えばPA-344及びPA-457、並びに同様の薬剤)、ケモカイン受容体阻害剤(例えばビクリビロック(Sch-C)、Sch-D、TAK779、マラビロック(UK-427、857)、TAK449、並びにWO 02/74769、WO 2004/054974、WO 2004/055012、WO 2004/055010、WO 2004/055016、WO 2004/055011、及びWO 2004/054581に開示されるもの及び同様の薬剤)、ノイラミニダーゼ阻害剤(例えば、CS-8958、ザナミビル、オセルタミビル、ペラミビル及び同様の薬剤)、イオンチャネル遮断薬(例えば、アマンタジン又はリマンタジン及び同様の薬剤)、並びに干渉RNA及びアンチセンスオリゴヌクレオチド(例えばISIS-14803及び同様の薬剤)、作用機構が決定されていない抗ウイルス剤(例えば、WO 2005/105761、WO 2003/085375、WO 2006/122011に開示されるもの、リバビリン、及び同様の薬剤)が含まれるが、これらに限定されない。式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩はまた、ウイルス感染症の予防又は治療に有用であり得る1種以上の他の薬剤、例えば、免疫療法剤(例えば、インターフェロン又は他のサイトカイン/ケモカイン、サイトカイン/ケモカイン受容体モジュレーター、サイトカインアゴニスト又はアンタゴニスト、及び同様の薬剤)、及び治療ワクチン、抗線維化剤、抗炎症剤(例えば、副腎皮質ステロイド又はNSAID(非ステロイド性抗炎症剤)及び同様の薬剤)と組み合わせて使用されてもよい。
【0167】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、アレルギー性疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患の予防又は治療に有用であり得る1種以上の他の薬剤、例えば、抗原免疫療法剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤、NSAID、気管支拡張剤(例えば、ベータ2アゴニスト、アドレナリンアゴニスト、抗コリン剤、テオフィリン)、メトトレキサート、ロイコトリエンモジュレーター及び同様の薬剤、モノクローナル抗体療法剤(例えば、抗IgE、抗TNF、抗IL-5、抗IL-6、抗IL-12、抗IL-1及び同様の薬剤)、受容体療法剤(例えば、エタネルセプト及び同様の薬剤)、抗原非特異的免疫療法剤(例えば、インターフェロン又は他のサイトカイン/ケモカイン、サイトカイン/ケモカイン受容体モジュレーター、サイトカインアゴニスト又はアンタゴニスト、TLRアゴニスト及び同様の薬剤)と組み合わせて使用されてもよい。
【0168】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩は、癌の予防又は治療に有用であり得る1種以上の他の薬剤、例えば、化学療法剤(例えば、アルキル化剤、トポイソメラーゼ阻害剤、代謝拮抗物質、有糸分裂阻害剤、キナーゼ阻害剤及び同様の薬剤)、モノクローナル抗体療法剤(例えば、トラスツズマブ、ゲムツズマブ及び他の同様の薬剤)、及びホルモン療法剤(例えば、タモキシフェン、ゴセレリン及び同様の薬剤)と組み合わせて使用されてもよい。
【0169】
本発明による医薬組成物はまた、単独で使用されても、他の治療分野、例えば胃腸疾患における少なくとも1種の他の治療剤と組み合わせて使用されてもよい。本発明による組成物はまた、遺伝子置換療法と組み合わせて使用されてもよい。
【0170】
本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を少なくとも1種の他の治療的に活性な薬剤と共に含む組み合わせを含む。
【0171】
上に言及される組み合わせは、医薬組成物の形態で使用するのに都合良く提示されてもよく、よって上で定義される通りの組み合わせを、少なくとも1種の医薬として許容されるその希釈剤又は担体と共に含む医薬組成物は、本発明のさらなる態様を表す。
【0172】
式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の治療有効量は、幾つもの要因に応じて決まることとなる。例えば、受容者の種、年齢、体重、治療を必要とする正確な状態及びその重症度、組成物の性質及び投与経路はすべて考慮すべき要因である。治療有効量は、最終的には担当の医師の判断によるべきである。しかしながら、体が弱ったヒトを治療するための本発明の化合物の有効量は一般に、1日当たり受容者の体重1kgにつき0.0001から100mgの範囲内であるべきである。より通常には、有効量は、1日当たり体重1kgにつき0.001から10mgの範囲内であるべきである。よって、70kgの成人の場合、1日当たりの実際の量の一例は、通常7から700mgである。鼻腔内及び吸入の投与経路の場合、70kgの成人の典型的な用量は、1日当たり0.1マイクログラムから1mgの範囲内であるべきであり、例えば、1μg、10μg又は100μgである。この量は、1日当たり1回の用量で与えられてもよいし、合計の日用量が同じになるような1日当たり数回(例えば、二回、三回、四回、五回又はそれ以上)のサブ用量で与えられてもよい。式(I)の化合物の医薬として許容される塩の有効量は、式(I)の化合物の有効量の比率として決定されても、医薬として許容されるその塩自体として決定されてもよい。同様の投与量が、本明細書に言及される他の状態の治療に適正である。
【0173】
式(I)の化合物及び医薬として許容されるその塩はまた、任意の適正な頻度、例えば1週間当たり1〜7回の頻度で投与されてもよい。正確な投薬計画は、当然のことながら、治療適応症、患者の年齢及び状態、並びに選択された特定の投与経路などの要因に応じて決まることとなる。本発明の一態様では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、4〜8週間、例えば、4、5、6、7又は8週間の期間にわたって、1週間に1回投与されてもよい。
【0174】
医薬組成物は、単位用量当たり所定の量の活性成分を含有する、単位用量形態で提示されてもよい。そのような単位は、治療しようとする状態、投与経路、並びに患者の年齢、体重及び状態に応じて、非限定的な例として、0.5mgから1gの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を含有してもよい。好ましい単位投与量組成物は、活性成分の、本明細書で上に述べた通りの日用量若しくはサブ用量、又はその適正な一部分を含有するものである。そのような医薬組成物は、医薬業界で周知の方法のいずれかによって調製されてもよい。
【0175】
そのような医薬組成物を調製するための方法であって、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を1種以上の医薬として許容される賦形剤と混合することを含む方法も提供される。
【0176】
式(I)の化合物及びその塩は、本発明のさらなる態様を構成する、下文に記載の方法によって調製することができる。
【0177】
本発明の態様を、以下の実施例を参照することによって例証するが、それらに決して限定されるものではない。
【0178】
分析手法
1H NMR
1H NMRスペクトルは、Bruker DPX 400若しくはBruker Avance DRX、Varian Unity 400分光計又はJEOL Delta(すべて400MHzで動作する)で、CDCl
3又はDMSO-d
6中で記録した。使用した内標準は、テトラメチルシラン又は残留プロトン化溶媒(CDCl
3の場合は7.25ppm、又はDMSO-d
6の場合は2.50ppmにおけるもの)であった。
【0179】
LCMS
システムA
カラム:内径50mm×2.1mm、1.7μm Acquity UPLC BEH C
18
流量:1mL/分
温度:40℃
UV検出範囲:210から350nm
質量スペクトル:質量分析計で、交互スキャン正負モードエレクトロスプレーイオン化を使用して記録した
溶媒:A:0.1%v/vギ酸水溶液
B:0.1%v/vギ酸アセトニトリル溶液
勾配: 時間(分) A% B%
0 97 3
1.5 0 100
1.9 0 100
2.0 97 3
【0180】
システムB
カラム:内径50mm×2.1mm、1.7μm Acquity UPLC BEH C
18
流量:1mL/分
温度:40℃
UV検出範囲:210から350nm
質量スペクトル:質量分析計で、交互スキャン正負モードエレクトロスプレーイオン化を使用して記録した。
溶媒:A:アンモニア溶液でpH10に調整した10mM炭酸水素アンモニウム水溶液
B:アセトニトリル
勾配: 時間(分) A% B%
0 99 1
1.5 3 97
1.9 3 97
2.0 0 100
【0181】
質量分析計直結型自動分取HPLC(MDAP)
質量分析計直結型自動分取HPLCは、以下に与える条件下で行った。UV検出は波長210nm〜350nmからの平均シグナルであり、質量スペクトルは質量分析計で交互スキャン正負モードエレクトロスプレーイオン化を使用して記録した。
【0182】
方法A
方法Aを、Sunfire C
18カラム(典型的には、内径150mm×30mm、充填材直径(packing diameter)5μm)で、周囲温度で行った。以下の溶媒を用いた:
A=ギ酸の0.1%v/v水溶液
B=ギ酸の0.1%v/vアセトニトリル溶液
【0183】
方法B
方法Bを、XBridge C
18カラム(典型的には、内径100mm×30mm、充填材直径5μm)で、周囲温度で行った。以下の溶媒を用いた:
A=アンモニア溶液でpH10に調整した10mM炭酸水素アンモニウム水溶液。
B=アセトニトリル。
【0184】
方法C
方法Cを、Sunfire C
18カラム(典型的には、内径150mm×30mm、充填材直径5μm)で、周囲温度で行った。以下の溶媒を用いた:
A=トリフルオロ酢酸の0.1%v/v水溶液
B=トリフルオロ酢酸の0.1%v/vアセトニトリル溶液
【0185】
略語
以下のリストは、本明細書で使用される場合の、特定の略語の定義を提供する。このリストは網羅的なものではないが、本明細書で以下に定義されていないこうした略語の意味は、当業者であればすぐに分かることが認識される。
【0186】
DCM ジクロロメタン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
THF テトラヒドロフラン
EtOAc 酢酸エチル
MeOH メタノール
EtOH エタノール
MeCN アセトニトリル
HCl 塩酸
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
MDAP 質量分析計直結型自動分取HPLC(Mass Directed Autopreparative HPLC)
SPE 固相抽出
MeOH メタノール
TBME tert-ブチルメチルエーテル
TFA トリフルオロ酢酸
DIPEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
【0187】
反応中間体
中間体1:エチル3-ペンタンイミダミド-1H-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロリド
ジオキサン中の塩化水素の溶液(12mL、4M、48mmol)を、バレロニトリル(30mL)中のエチル3-アミノ-1H-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロリド(2.04g、10.7mmol)(J. Org. Chem. 1999, 64(22), 8411)の懸濁液に滴加した。得られた混合物は、50℃で18時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、固体材料を濾過によって集め、TBMEにより洗浄した。標記化合物を、灰白色の固体(2.19g)として得た。さらなる分のTBMEを濾液に添加し、混合物を再濾過し、沈殿物をTBMEで洗浄し、乾燥して追加分の標記化合物(0.257g)を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ ppm 12.22 (br. s., 1H) 10.88 (s, 1H) 9.39 (br. s, 1H) 8.25 (br. s, 1H) 7.09 (t, J=2.9Hz, 1H) 6.19 (t, J=2.5Hz, 1H) 4.23 (q, J=7.0Hz, 2H) 2.52-2.60 (m, 2H) 1.63-1.77 (m, 2H) 1.34-1.47 (m, 2H) 1.27 (t, J=7.2Hz, 3H) 0.94 (t, J=7.4Hz, 3H)
【0188】
中間体2:2-ブチル-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オン
水酸化ナトリウム(1.44g、35.9mmol)の水(7mL)中の溶液を、エチル3-ペンタンイミダミド-1H-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロリド(2.46g、8.99mmol)のエタノール(30mL)中の溶液に添加した。得られた混合物を、還流状態で合計4時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、pHをクエン酸水溶液によりpH6.5に調整した。得られた混合物を、酢酸エチル(2×50mL)により抽出した。合わせた有機相を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させて標記化合物を薄茶色の固体(1.69 g)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.66分、MH
+ 192
【0189】
中間体3:2-ブチル-4-クロロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
オキシ塩化リン(20mL、21.46mmol)を、2-ブチル-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オン(1.69 g)に添加した。得られた混合物を、100℃で加熱した。4時間後反応混合物を室温まで冷却し、その後氷上に注いだ。水相を水酸化ナトリウム水溶液(5M)によりpHが7になるまで処理した。得られた混合物を、酢酸エチル(2×150mL)により抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させて標記化合物(1.69 g)を得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.90分、MH
+ 210、212
【0190】
中間体4:2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
N-ヨードスクシンイミド(2.09g、9.29mmol)を、2-ブチル-4-クロロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(1.69g、8.06mmol)のTHF(35mL)中の撹拌溶液に少量ずつ添加した。得られた混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、TBME(50mL)により希釈し、次いでチオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)、次いで塩化ナトリウム飽和水溶液(20mL)により洗浄した。有機相を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させた。試料を、ジクロロメタンに溶解し、30分間にわたる0〜100%のジクロロメタン-シクロヘキサンの勾配、続いて15分間にわたる0〜100%のTBME-シクロヘキサンの勾配、続いて0〜20%のメタノールを使用するシリカのクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を、LC-MSによって特定し、次いで合わせて真空蒸発させて、標記化合物を黄色の固体(2.2g)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.14分、MH
+ 336、338
【0191】
中間体5:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
水素化ナトリウム(0.338g、油中60%、14.08mmol)を、4-クロロ-7-ヨード-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(2.19g、6.53mmol)のDMF(30mL)中の氷浴中で冷却されている撹拌溶液に少量ずつ添加した。30分後ベンジルクロロメチルエーテル(1.13mL、1.278g、8.16mmol)を添加し、反応物を室温で撹拌した。反応混合物を水で急冷し、得られた混合物を、酢酸エチル(150mL)と水(150mL)に分配した。有機相を、水、それから塩化ナトリウム飽和水溶液により洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、蒸発させた。試料を、ジクロロメタンに溶解し、30分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するシリカ(100g)のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を、合わせて真空蒸発させて、標記化合物を黄色の油状物(2.82g)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.49分、MH
+ 456、458
【0192】
中間体6:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(1g、2.2mmol)を、2-プロパノール(5mL)と35%(0.88)アンモニア溶液(4mL)に懸濁させた。反応物を、Biotage Initiatorマイクロ波装置内で、120℃で90分間撹拌した。追加の1mLの35%(0.88)アンモニア溶液を反応物に添加した。反応物を、Biotage Initiatorマイクロ波装置内で、120℃で90分間撹拌した。反応物を、真空蒸発させ、淡黄色の油状物を得た。油状物を、最小限の容積のジクロロメタン中の20%メタノールに溶解し、80分間にわたるシクロヘキサン中0〜100%の酢酸エチル勾配の勾配を使用するシリカのクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を無色の油状物(768mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.19分、MH
+ 437
【0193】
中間体7:2-(エトキシメチル)-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オン
o-キシレン(20mL)中の3-アミノ-2-エトキシカルボニルピロールヒドロクロリド(2.23g、11.70mmol)及び2-エトキシアセトイミダミド(2.086g、15.21mmol)の撹拌した混合物を、加熱して23時間還流した。反応混合物を、o-キシレンの殆んどを除去するように真空濃縮して、標記化合物(3.8g)を含有する試料を得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.52分、MH
+ 194
【0194】
中間体8:4-クロロ-2-(エトキシメチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
オキシ塩化リン(21.81mL、234mmol)を、2-(エトキシメチル)-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オンの粗試料(2.26g)に添加した。得られた混合物を、100℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、その後氷上に注意深く注いだ。混合物を、pHが7になるまで水酸化ナトリウム水溶液(5M)により処理した。得られた混合物を、酢酸エチル(2×200mL)により抽出した。合わせた有機抽出物を、塩水により洗浄し、疎水性フリットを使用して乾燥し、真空濃縮して920mgのオレンジ色の油状物を得た。粗生成物を、60分間にわたる0〜100%のEtOAc/シクロヘキサンの勾配を使用するカラムクロマトグラフィー(100g Siカラム)によって精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、真空濃縮して標記化合物を黄色の固体(501mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.67分、MH
+ 212、214
【0195】
中間体9:4-クロロ-2-(エトキシメチル)-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
4-クロロ-2-(エトキシメチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンから中間体4と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.85分、MH
+ 338、340
【0196】
中間体10:5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-クロロ-2-(エトキシメチル)-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
4-クロロ-2-(エトキシメチル)-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンから中間体5と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.27分、MH
+ 458、460
【0197】
中間体11:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(エトキシメチル)-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(1.2g、2.55mmol)を、イソプロパノール(4mL)に懸濁させ、0.88アンモニア(4.24mL、77mmol)を添加した。反応物を、Biotage Initiatorマイクロ波装置内で、120℃で2時間撹拌し、加熱した。さらなる分の0.88アンモニア(4.24mL、77mmol)を添加し、反応物を、Biotage Initiatorマイクロ波装置内で、120℃で2時間撹拌した。さらなる分の0.88アンモニア(4.24mL、77mmol)を反応物に添加し、反応物を、Biotage Initiatorマイクロ波装置内で、120℃で2時間撹拌した。反応物を真空蒸発させ、粗生成物を、60分間にわたる0〜50%のEtOAc/シクロヘキサンの勾配を使用するカラムクロマトグラフィー(100g Siカラム)によって精製した。適正な画分を合わせ、真空濃縮して標記化合物を白色の固体(634mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.24分、MH
+ 451
【0198】
中間体12:エチル3-(3-メトキシプロパンイミダミド)-1H-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロリド
エチル3-アミノ-1H-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロリド及び3-メトキシプロパンニトリルから中間体1と同様に調製した。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ ppm 12.23 (br. s, 1H) 10.99 (br. s, 1H) 9.48 (br. s, 1H) 8.35 (br. s, 1H) 7.05-7.13 (m, 1H) 6.15-6.20 (m, 1H) 4.23 (q, J=7.0Hz, 2H) 3.73 (t, J=6.3Hz, 2H) 3.32 (s, 3H) 2.84 (t, J=6.27Hz, 2H) 1.27 (t, J=7.2Hz, 3H)
【0199】
中間体13:2-(2-メトキシエチル)-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オン
エチル3-(3-メトキシプロパンイミダミド)-1H-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロリドから中間体2と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.48分、MH
+ 194
【0200】
中間体14:4-クロロ-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
2-(2-メトキシエチル)-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5)-オンから中間体3と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.62分、MH
+ 212、214
【0201】
中間体15:4-クロロ-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
N-ヨードスクシンイミド(892mg、3.97mmol)を、テトラヒドロフラン(THF)(30mL)中の4-クロロ-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(730mg、3.45mmol)の撹拌溶液に少量ずつ添加した。得られた混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、TBME(50mL)により希釈し、次いでチオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)により、次いで塩化ナトリウム飽和水溶液(20mL)により洗浄した。有機相を、疎水性フリットを使用して乾燥し、濾過し、蒸発させて標記化合物(1.17g)を得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.81分、MH
+ 338、340
【0202】
中間体16:5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-クロロ-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
無水のテトラヒドロフラン(8mL)中の鉱油に対して60重量%の水素化ナトリウム(0.180g、4.51mmol)の0℃で撹拌されている懸濁液に、テトラヒドロフラン(8mL)中の4-クロロ-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(1.17g、3.47mmol)を、5分間にわたって滴加した。得られた混合物を、15分間0℃で撹拌し、その後、テトラヒドロフラン(5mL)中のベンジルクロロメチルエーテル(0.504mL、3.64mmol)の溶液を5分間にわたって滴加した。反応物を、2時間撹拌した。反応物を、酢酸エチル(200mL)と水(200mL)に分配した。有機層を、分離し、塩水(200mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、真空濃縮して粗化合物(1.57g)を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、60分間にわたる0〜50%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するシリカ(70g)のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させ、標記化合物を固体(985mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.23分、MH
+ 458、460
【0203】
中間体17:5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
固体の5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-クロロ-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(555mg、1.213 mmol)に、イソプロパノール(3mL)及びアンモニア880(0.75mL、13.56mmol)を添加した。反応容器を、密閉し、初期吸収設定「非常に高い」を使用するBiotage Initiator装置内で150℃に1時間加熱した。反応物にさらなるアンモニア880(0.75mL、13.56mmol)を添加し、反応容器を、密閉し、初期吸収設定「非常に高い」を使用するBiotage Initiator装置内で150℃に1時間加熱した。反応物を真空濃縮し、混合物を酢酸エチル(50mL)と水(50mL)に分配し、分離した。水層を、酢酸エチル(25mL)により逆抽出し、合わせた有機物を、塩水(25mL)により洗浄し、疎水性フリットを使用して乾燥し、真空濃縮して茶色のガム状物を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、40分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-ジクロロメタンの勾配を使用するシリカ(Si)(50g)のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を黄色のガム状物(349mg)として得た。
(システムB):t
RET=0.99分、MH
+ 439
【0204】
中間体18:エチル5-メチル-3-ペンタンイミダミド-1H-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロリド
ジオキサン中の塩化水素(4M、308mL、1.2mol)を、バレロニトリル(383mL)中のエチル3-アミノ-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキシレート(38.3g、228mmol)(J. Med. Chem. 2008, 51, 68)に滴加した。得られた混合物を、50℃で一晩加熱した。追加分の酸(160mL、0.64mol)を添加し、混合物を55℃で一晩加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、濾過し、濾液を蒸発させた。残留物をTBME(1200mL)中で30分間スラリーにし、次いで固体を濾過し、TBMEにより洗浄し、乾燥した。標記化合物を、茶色の固体(58.9g)として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ ppm: 11.90 (br. s, 1H) 11.09 (s, 1H) 9.52 (br. s, 1H) 8.14 (br. s, 1H) 5.82 (br. s, 1H) 4.12 (q, J=7.1Hz, 2H) 3.48 (br. s., 1H) 2.14 (s, 3H) 1.51-1.70 (m, 2H) 1.05-1.40 (m, 6H) 0.84 (t, J=7.1Hz, 3H)
【0205】
中間体19:2-ブチル-6-メチル-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オン
水酸化ナトリウム水溶液(6M、138mL)を、氷浴中で冷却されたエタノール(550mL)中のエチル5-メチル-3-ペンタンイミダミド-1H-ピロール-2-カルボキシレート(58.9g、0.2mol)の溶液に滴加した。反応混合物を、還流状態で2.5時間加熱し、その後室温まで冷却した。水(700mL)を添加し、クエン酸水溶液(2M)を用いてpH6.5にpHを調整した。得られた混合物を、45分間撹拌し、次いで濾過し、固体材料を水で洗浄した。材料を、真空オーブン中50℃で乾燥し、標記化合物を得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ ppm: 11.60 (s, 1H) 11.53 (s, 1H) 5.91 (s, 1H) 2.33-2.50 (m, 2H) 2.19 (s, 3H) 1.45-1.60 (m, 2H) 1.10-1.26 (m, 2H) 0.70-0.84 (m, 3H)
【0206】
中間体20:2-ブチル-4-クロロ-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
オキシ塩化リン(42.8mL、70.4g、0.459mol)を、窒素雰囲気下のアセトニトリル(750mL)中の2-ブチル-6-メチル-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オン(37.5g、0.183mol)の溶液に滴加した。反応混合物を、還流状態で一晩加熱した。室温まで冷却後、追加分のオキシ塩化リン(42.8mL、70.4g、0.459mol)を、滴加し、加熱をさらに3.5時間継続した。反応物を室温まで再び冷却し、さらなる分のオキシ塩化リン(42.8mL、70.4g、0.459mol)を滴加し、加熱を3時間継続した。反応混合物を、室温で一晩そのまま静置し、その後還流状態で3.5時間加熱した。反応混合物を、冷却し、次いで濃縮した。残留物を氷浴中で冷却し、氷水(650mL)を注意深く添加した。pHを、水酸化カリウム水溶液を用いて8に調整し、次いで混合物を45分間撹拌した。混合物を、ジクロロメタン(1000mL)と水(1000mL)に分配した。水層及び固体材料を、ジクロロメタン(2×500mL)により再抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、中性アルミナのプラグを通して濾過した。濾液を黄色の油状物に濃縮し、種晶及びヘキサンを添加した。固体材料を、濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥して標記化合物を灰白色の固体(15.5g)として得た。
LCMS(システムA):t
RET=0.81分、MH
+ 224/226
【0207】
中間体21:2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
2-ブチル-4-クロロ-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンから中間体4と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.20分、MH
+ 350、352
【0208】
中間体22:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンから中間体5と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.54分、MH
+ 470、472
【0209】
中間体23:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンから中間体6と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.24分、MH
+ 451
【0210】
中間体24:2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-5-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
無水のTHF(20mL)中の鉱油に対して60重量%の水素化ナトリウム(0.248g、6.20mmol)の0℃で撹拌されている懸濁液に、THF(20mL)中の2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(1.3g、3.87mmol)の溶液を、5分間にわたって滴加した。得られた混合物を、15分間0℃で撹拌し、その後、THF(10mL)中の(2-(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(0.720mL、4.07mmol)の溶液を5分間にわたって滴加した。反応物を、2時間撹拌し、次いで水で急冷した。反応物を、酢酸エチル(100mL)と水(100mL)に分配した。有機物を、分離し、塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、真空濃縮して標記化合物(1.86g)を赤色の油状物として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.65分、MH
+ 466
【0211】
中間体25:2-ブチル-7-ヨード-5-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
2-ブチル-4-クロロ-7-ヨード-5-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンから、中間体17と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.38分、MH
+ 447
【0212】
中間体26:1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジン
6-クロロヘキサ-1-イン(5mL、41.3mmol)、ピペリジン(4.08mL、41.3mmol)及び炭酸水素ナトリウム(4.16g、49.5mmol)のDMF(50mL)中溶液を16時間還流した。反応物を真空濃縮し、残留物をエーテル(150mL)と水(150mL)に分配した。有機相を分離し、水相をジエチルエーテル(50mL)で逆抽出した。合わせた有機相を塩水(150mL)で洗い、乾燥し(MgS0
4)、濾過し、真空濃縮して標記化合物の粗試料(3.74g)を得た。シュウ酸(2.161g、24mmol)を粗生成物に添加した。得られた固体をエタノールから再結晶させ、濾過によって収集し、真空乾燥して、1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジンシュウ酸塩(4.66g)を得た。この固体をジエチルエーテル(150mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)に分配した。有機相を分離し、乾燥し(MgS0
4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(1.93g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δppm 2.31 - 2.52 (m, 6 H) 2.18 - 2.26 (m, 2 H) 1.92 - 1.96 (m, 1 H) 1.40 - 1.72 (m, 10 H)
【0213】
中間体27:1-(ペンタ-4-イン-1-イル)ピペリジン
アルゴン下のDMF(100mL)中のピペリジン(11.6mL、117mmol)、5-クロロ-1-ペンチン(13.8mL、129mmol)及び炭酸水素ナトリウム(11.84g、141mmol)の混合物を、80℃で18時間加熱した。反応混合物を、氷水で希釈し、次いで酢酸エチルにより抽出した。相分離がなされ、有機相を水(100mL)、飽和食塩水(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、真空蒸発させて、オレンジ色の液体として粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中の10%メタノールにより溶出するシリカのクロマトグラフィーによって精製した。標記化合物を、赤色の液体(5.05g)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ ppm 2.30-2.50 (m, 6H) 2.15-2.30 (m, 2H) 1.90-1.99 (m, 1H), 1.65-1.78 (m, 2H), 1.50-1.63 (m, 4H) 1.33-1.48 (m, 2H)
【0214】
中間体28:5-((ベンジルオキシ)メチル) -2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
室温における窒素雰囲気下の5-((ベンジルオキシ)メチル) -2-ブチル-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(217mg、0.497mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(3.5mL)中の脱気した溶液に、ヨウ化銅(I)(19mg、0.1mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(38.4mg、0.055mmol)及び最後にトリエチルアミン(0.124mL、0.895mmol)を添加した。混合物を、窒素雰囲気下で10分間室温で撹拌し、次いで1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジン(132mg、0.796mmol)の無水の脱気したN,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の溶液を添加した。反応混合物を、55℃で40分間撹拌した。反応物を、真空蒸発させ、暗赤色の油状物を得た。油状物を、水とジクロロメタンに分配した。有機層を分離し、水性側をジクロロメタンにより逆抽出した。合わせた有機抽出物を、疎水性フリットに通し、真空蒸発させて、暗赤色の油状物を得た。油状物を、MeOH:DMSO(1:1)(5×1mL)に溶解し、MDAP(方法B)によって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を黄色の油状物(161mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.26分、MH
+ 474
【0215】
中間体29:2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
2-ブチル-7-ヨード-5-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(400mg、0.896mmol)、ヨウ化銅(I)(34mg、0.179mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(63mg、0.090mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(6mL)中の脱気した撹拌溶液に、1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジン(193mg、1.165mmol)及びトリエチルアミン(0.186mL、1.344mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の溶液を、5分間にわたって滴加した。反応物を、窒素雰囲気下の周囲温度で20時間撹拌した。反応物を、真空濃縮し、残留物を、酢酸エチル(50mL)と水(50mL)に分配した。有機相を分離し、水性側を酢酸エチル(50mL)により逆抽出した。合わせた有機物を、塩水(50mL)により洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、真空濃縮してオレンジ色のガム状物を得た。試料をジクロロメタンに溶解し、40分間にわたる0〜10%メタノール-ジクロロメタン勾配を使用するシリカ(Si)カートリッジ(50g)上で精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を黄色の泡状物(87mg)として得た。
LCMS(システムA):t
RET=0.71分、MH
+ 484
【0216】
中間体30:2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(87mg、0.180mmol)のエタノール(8mL)及び酢酸(1mL)中の溶液を、H-cube(設定:60℃、フルH
2(Full H
2)、流量1mL/分)及び触媒として10%Pd/C CatCart 30を使用して水素化した。反応物を、真空濃縮し、残留物をDCM(20mL)と2Nの水酸化ナトリウム水溶液(20mL)に分配した。有機層を分離し、疎水性フリットを使用して乾燥し、その後真空濃縮して、標記化合物(50mg)を得た。
LCMS(システムA):t
RET=0.86分、MH
+ 488
【0217】
中間体31:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
室温での窒素雰囲気下の5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(175mg、0.401mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の脱気した溶液に、ヨウ化銅(I)(15mg、0.079mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(31mg、0.044mmol)及び最後にトリエチルアミン(0.1mL、0.722mmol)を添加した。混合物を、窒素雰囲気下の室温で10分間撹拌し、その後1-(ペンタ-4-イン-1-イル)ピペリジン(97mg、0.642mmol)の無水の脱気されたN,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の溶液を添加した。反応混合物を、55℃で40分間撹拌した。反応物を、真空蒸発させて、暗黄色の油状物を得た。油状物を、水とジクロロメタンに分配した。有機層を、分離し、水性側をジクロロメタンにより逆抽出した。合わせた有機抽出物を、疎水性フリットに通し、真空蒸発させて、暗黄色の油状物を得た。油状物を、MeOH:DMSO(1:1)(4×1mL)に溶解し、MDAP(方法B)により精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を淡黄色の固体(73mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.26分、MH
+ 460
【0218】
中間体32:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び1-(ブタ-3-イン-1-イル)ピペリジンから中間体26と同様に調製した(Eur J. Med. Chem. 2009, 44(10), 4098)。
LCMS(システムB):t
RET=1.11分、MH
+ 446
【0219】
中間体33:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(エトキシメチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-クロロ-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン及び1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジンから中間体26と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.16分、MH
+ 476
【0220】
中間体34:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(2-メトキシエチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
室温での窒素雰囲気下の5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(264mg、0.602mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(7mL)中の脱気した溶液に、ヨウ化銅(I)(22.94mg、0.120mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(42.3mg、0.060mmol)及び最後にトリエチルアミン(0.125mL、0.904mmol)を添加した。混合物を、窒素雰囲気下の室温で10分間撹拌し、その後1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジン(129mg、0.783mmol)の無水の脱気されたN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の溶液を添加した。反応混合物を、室温で16時間撹拌した。1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジン(129mg、0.783mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を、真空蒸発させて、茶色の油状物を得た。油状物を、水(25mL)とジクロロメタン(25mL)に分配した。有機層を、分離し、水性側をジクロロメタン(20mL)により逆抽出した。合わせた有機抽出物を、疎水性フリットに通し、真空蒸発させて、オレンジ色の油状物を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、60分間にわたるシクロヘキサン中0〜100%の酢酸エチルの勾配を使用するシリカ(50g)のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を油状物(102mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.08分、MH
+ 476
【0221】
中間体35:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
室温での窒素雰囲気下の5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(215mg、0.477mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(4mL)中の脱気した溶液に、ヨウ化銅(I)(19mg、0.100mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(36.9mg、0.053mmol)及び最後にトリエチルアミン(0.119mL、0.859mmol)を添加した。混合物を、窒素雰囲気下の室温で10分間撹拌し、その後1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジン(126mg、0.764mmol)の無水の脱気されたN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の溶液を添加した。反応混合物を、55℃で1.5時間撹拌した。ヨウ化銅(I)(19mg、0.100mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(36.9mg、0.053mmol)及び1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジン(126mg、0.764mmol)を添加し、反応混合物を、55℃で1時間そのまま撹拌した。反応物を、真空蒸発させて、暗赤色の油状物を得た。油状物を、水とジクロロメタンに分配した。有機層を、分離し、水性側をジクロロメタンにより逆抽出した。合わせた有機抽出物を、疎水性フリットに通し、真空蒸発させて、暗赤色の油状物を得た。粗生成物を、MDAP(方法B)によって精製した。生成物を含有する画分を、濃縮して標記化合物を黄色の油状物(134mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.33分、MH
+ 488
【0222】
中間体36:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び1-(ブタ-3-イン-1-イル)ピペリジンから中間体28と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.29分、MH
+ 460
【0223】
中間体37:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(2.768g、6.34mmol)、ヨウ化銅(I)(0.242g、1.269mmol)、及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.445g、0.634mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(40mL)中の脱気した懸濁液に、5-クロロペンタ-1-イン(0.781g、7.61mmol)及びトリエチルアミン(1.231mL、8.88mmol)の無水N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中の溶液を、2分間にわたって滴加した。反応物を、周囲温度で17時間撹拌した。反応物を、真空濃縮し、得られた茶色の油状物を、水(500mL)と酢酸エチル(500mL)に分配した。有機相を分離し、水性側を酢酸エチル(250mL)により逆抽出した。合わせた有機物を、塩水(400mL)により洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、真空濃縮した。試料を、ジクロロメタンに溶解し、60分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するシリカ(Si)(2×100g)のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、赤色の油状物を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、80分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するシリカのクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を黄色の固体(1.13g)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.29分、MH
+ 411、413
【0224】
中間体38:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(150mg、0.365mmol)及びトリエチルアミン(0.061mL、0.438mmol)の無水アセトニトリル(3mL)中の周囲温度での撹拌溶液に、ピロリジン(0.033mL、0.402mmol)を、1回の仕込で添加した。反応物を、周囲温度で1.5時間、次いで60℃で2.5時間撹拌した。80℃での加熱を、16時間継続した。さらなるピロリジン(0.033mL、0.402mmol)及びトリエチルアミン(0.061mL、0.438mmol)を添加し、80℃での加熱を10時間継続した。反応物を、真空濃縮し、残留物を、ジクロロメタン(10mL)と水(10mL)に分配した。有機相を分離し、乾燥し(疎水性フリット)、その後真空濃縮した。試料を、ジクロロメタンに溶解し、20分間にわたる0〜100%酢酸エチル-ジクロロメタン勾配を使用するアミノプロピル(NH
2)シリカのクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を灰白色の固体(95mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.23分、MH
+ 446
【0225】
中間体39:6-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ヘキサ-5-イン-1-オール
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中の固体の5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(1.2g、2.75mmol)に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.193g、0.275mmol)及びヨウ化銅(I)(0.105g、0.550mmol)を添加した。溶液を、撹拌し、窒素により5分間脱気し、次いで反応混合物を窒素雰囲気下に置いた。ヘキサ-5-イン-1-オール(0.405g、4.13mmol)及びトリエチルアミン(0.575mL、4.13mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の溶液を、5分間にわたって滴加した。反応混合物を、周囲温度で24時間撹拌した。追加のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中のヘキサ-5-イン-1-オール(0.1g、1.02mmol)及びトリエチルアミン(0.15mL、1.08mmol)を、5分間にわたって滴加し、反応混合物を、周囲温度でさらに5時間撹拌した。反応混合物を、60℃で真空濃縮し、残留物を、酢酸エチル(100mL)と水(100mL)に分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(3×50mL)で逆抽出した。合わせた有機相を、塩水で洗浄し、乾燥し(疎水性フリット)、真空濃縮して粘稠な茶色の油状物(2.00g)を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、40分間にわたる、0〜100%酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配、続いて0〜20%メタノール-酢酸エチルの勾配を使用するアミノプロピルシリカ(110g)のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させ、次いでジエチルエーテルと共沸させて乾燥し粘着性の灰白色の固体(699mg)を得た。試料を、ジクロロメタン中に取り込み、40分にわたる0〜100%酢酸エチル-ジクロロメタンの勾配を使用するシリカ(Si)(50g)のクロマトグラフィーによって再精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を白色の固体(505mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.04分、MH
+ 407
【0226】
中間体40:6-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ヘキサ-5-イナール
6-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ヘキサ-5-イン-1-オール(505mg、1.242mmol)、N-メチルモルホリンN-オキシド(218mg、1.863mmol)、粉末の4Åモレキュラシーブ及び過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(21.83mg、0.062mmol)の混合物を、窒素下に置き、無水ジクロロメタン(18mL)及び無水アセトニトリル(2mL)を添加した。反応混合物を、周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物を、60℃で真空濃縮した。残留物をジクロロメタンに溶解し、セライトのパッドに通して濾過し、真空濃縮して黒色のガム状物(678mg)を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、40分間にわたる0〜10%のメタノール-ジクロロメタン勾配を使用するシリカカートリッジ(50g)上のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、黒変を有する黄色のガム状物(399mg)を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、40分間にわたる0〜10%メタノール-ジクロロメタンの勾配を使用するシリカ(50g)上で再精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を黄色のガム状物(227mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.11分、MH
+ 405
【0227】
中間体41:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
無水ジクロロメタン(7mL)中の6-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ヘキサ-5-イナール(117mg、0.289mmol)及び4Åモレキュラシーブの懸濁液を、窒素下に置き、ピロリジン(0.048mL、0.578mmol)を添加した。反応混合物を、周囲温度で1分間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(61.3mg、0.289mmol)を添加し、反応物をさらに1時間撹拌した。追加のピロリジン(0.025mL、0.301mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(80mg、0.377mmol)を添加し、反応混合物を、さらに30分間撹拌した。反応混合物を、セライトに通して濾過し、ケークをDCMで洗浄した。溶媒を真空中で除去し、残留物をDCM(20mL)に再溶解した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(20mL)により洗浄し、層を分離し、水層をDCM(20mL)により逆抽出した。合わせた有機相を、疎水性フリットに通して乾燥し、真空濃縮して黄色のガム状物を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、40分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-シクロヘキサン、続いて0〜20%のメタノール勾配を使用するアミノプロピルシリカ(10g)上で精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を白色の固体(55mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.17分、MH
+ 460
【0228】
中間体42:2-ペンチル-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オン
エチル3-アミノ-1H-ピロール-2-カルボキシレートヒドロクロリド(3g、15.74mmol)、ヘキサンニトリル(30g、309mmol)及びジオキサン中の4Mの塩酸(20mL、80mmol)の懸濁液を、50℃で20時間撹拌した。反応混合物を、周囲温度まで放冷し、冷却と同時に沈殿物が形成された。反応物にジオキサン(10mL)中のさらなる4Mの塩酸を添加し、反応混合物を、50℃でさらに4時間加熱した。反応混合物を、周囲温度まで放冷し、次いでTBME(300mL)により希釈し、得られた懸濁液を濾過した。固体ケークを、TBME(150mL)及びジエチルエーテル(150mL)により洗浄し、真空乾燥してベージュ色の固体(4.4g)を得た。固体をエタノール(45mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(2.52g、62.9mmol)の水(10mL)中の溶液により処理して、その後混合物を80℃に4時間加熱した。反応溶媒を、真空中で除去した。残留物を、水(200mL)に懸濁させ、pHを固体のクエン酸により4に調整し、酢酸エチル(2×200mL)により抽出した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、真空濃縮して、粘着性のベージュ色の固体を得た。固体をジエチルエーテルで粉砕し、得られた懸濁液を濾過し、真空乾燥して、標記化合物を灰白色の固体(1.884g)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.72分、MH
+ 206
【0229】
中間体43:4-クロロ-2-ペンチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
2-ペンチル-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4(5H)-オン(1.88g、9.16mmol)のオキシ塩化リン(V)(20mL、215mmol)中の撹拌した懸濁液を、100℃に3時間加熱した。反応混合物を、真空濃縮し、トルエンと共沸させた。得られたガム状物を、DCM(100mL)に溶解し、水(100mL)で洗浄し、乾燥し(疎水性フリット)、その後真空濃縮して茶色の固体を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、40分間にわたる0〜25%のMeOH:TBME勾配を使用するシリカカートリッジ(50g)上のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、茶色の固体を得、これをジエチルエーテル(約100mL)で粉砕し、得られた懸濁液を濾過し、固体を真空乾燥して標記化合物を淡茶色の固体(1.04g)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.99分、MH
+ 224、226
【0230】
中間体44:4-クロロ-7-ヨード-2-ペンチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
4-クロロ-2-ペンチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンから中間体15と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.21分、MH
+ 350、352
【0231】
中間体45:5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-クロロ-7-ヨード-2-ペンチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
窒素雰囲気下の0℃における無水THF(15mL)中の鉱油に対して60重量%の水素化ナトリウム(0.167g、4.17mmol)の撹拌したスラリーに、4-クロロ-7-ヨード-2-ペンチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(1.268g、3.63mmol)の無水THF(10mL)中の溶液を、10分間にわたって滴加した。反応物を、さらに30分間0℃で撹拌し、その後、((クロロメトキシ)メチル)ベンゼン(0.653g、4.17 mmol)の無水THF(10mL)中の溶液を、10分間にわたって滴加した。反応物を、その後周囲温度まで温まるままにし、さらに60分間撹拌した。反応物に、鉱油に対して60重量%のさらなる水素化ナトリウム(30mg、0.75mmol)を添加し、周囲温度での撹拌を、16時間継続した。反応物を、水(120mL)と酢酸エチル(120mL)に分配した。有機相を分離し、水層を酢酸エチル(50mL)により逆抽出した。合わせた有機抽出物を、塩水(100mL)により洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、真空濃縮してオレンジ色の油状物を得た。試料を、ジクロロメタンに溶解し、60分間にわたる0〜50%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するシリカカートリッジ(100g)上のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を黄色の油状物(1.478g)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.51分、MH
+ 470、472
【0232】
中間体46:5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-ヨード-2-ペンチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-クロロ-7-ヨード-2-ペンチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンから中間体17と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.26分、MH
+ 451
【0233】
中間体47:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ペンチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-ヨード-2-ペンチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び1-(ヘキサ-5-イン-1-イル)ピペリジンから中間体29と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.30分、MH
+ 488
【0234】
中間体48:7-(5-(アゼパン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及びアゼパンから中間体38と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.27分、MH
+ 474
【0235】
中間体49:4-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ブタ-3-イン-1-オール
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(エトキシメチル)-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及びブタ-3-イン-1-オールから中間体39と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.07分、MH
+ 393
【0236】
中間体50:4-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ブタン-1-オール
4-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ブタ-3-イン-1-オール(853mg、2.173mmol)のエタノール(80mL)中の濾過した溶液を、H-cube(設定:20℃、フルH
2、流量1mL/分)及び触媒として10%Pd/C CatCart 30を使用して水素化した。溶液を、H-cube(設定:20℃、フルH
2、流量1mL/分)及び触媒として新しい10%Pd/C CatCart 30を使用して再度水素化した。反応混合物を、真空濃縮し、残留物をジクロロメタンに溶解し、60分間にわたる0〜25%のメタノール-ジクロロメタンの勾配を使用するシリカカートリッジ(100g)上のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を灰白色の固体(543mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.83分、MH
+ 397
【0237】
中間体51:4-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ブタナール
4-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ブタン-1-オール(230mg、0.580mmol)、4-メチルモルホリンN-オキシド(82mg、0.696mmol)及び粉末の4Åモレキュラシーブの、周囲温度における無水ジクロロメタン(10mL)及び無水アセトニトリル(1mL)の混合物中の撹拌した懸濁液に、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(22mg、0.063mmol)を添加し、反応物を、周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物を、真空濃縮した(ウォーターバス20℃)。得られた残留物をDCM(10mL)と共にスラリーにし、セライトのパッドに通して濾過した。得られた溶液を、真空濃縮し、ジクロロメタンに再溶解し、40分間にわたる0〜10%のメタノール-ジクロロメタン勾配を使用するシリカカートリッジ(20g)上のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を黄色のガム状物(114mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.13分、MH
+ 395
【0238】
中間体52:7-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
4-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ブタナール(68mg、0.172mmol)及び4Åモレキュラシーブの無水ジクロロメタン(5mL)中の懸濁液を、窒素下に置き、アゼパン(0.039mL、0.345mmol)を添加した。反応混合物を、周囲温度で1分間撹拌し、次にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(73.1mg、0.345mmol)を添加し、反応物をさらに1時間撹拌した。反応混合物を、セライトに通して濾過し、ケークをDCM、次いでメタノールで洗浄した。溶媒を真空中で除去し、残留物をDCM(50mL)に再溶解した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(50mL)により洗浄し、層を分離し、水層をDCM(25mL)、次いで3:1のCHCl
3:IPA(40mL)により逆抽出した。合わせた有機物を、MgSO
4により乾燥し、濾過し、真空濃縮して、灰白色のガム状物(180mg)を得た。試料を、ジクロロメタン中に取り込み、30分間にわたる0〜25%のメタノール-ジクロロメタンの勾配を使用するアミノプロピルカートリッジ(11g)上のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を白色の固体(42mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.36分、MH
+ 478
【0239】
中間体53:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び6-クロロヘキサ-1-インから、中間体28と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.33分、MH
+ 439、441
【0240】
中間体54:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(160mg、0.364mmol)及びトリエチルアミン(0.152mL、1.093mmol)のアセトニトリル(4mL)中の撹拌溶液に、ピロリジン(0.090mL、1.093mmol)を添加した。反応物を、80℃で18時間撹拌した。追加のピロリジン(0.045mL、0.547mmol)及びトリエチルアミン(0.075mL、0.539mmol)を反応混合物に添加し、それを80℃でさらに2時間撹拌した。反応混合物を、60℃で真空濃縮し、残留物を、DCM(25mL)と水(25mL)に分配した。有機層を分離し、水層をDCM(2×25mL)によって逆抽出した。合わせた有機相を、疎水性フリットに通して乾燥し、真空濃縮して橙褐色の固体(184mg)を得た。試料を、ジクロロメタン中に取り込み、40分間にわたる0〜50%の酢酸エチル-ジクロロメタン勾配を使用するアミノプロピルカートリッジ(NH
2)(10g)上のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空濃縮して、標記化合物を淡黄色のガム状物(157mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.18分、MH
+ 474
【0241】
中間体55:6-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ヘキサ-5-イン-1-オール
N,N-ジメチルホルムアミド(8mL)中の固体の5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(500 mg、1.110mmol)に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(78mg、0.111mmol)及びヨウ化銅(I)(42.3mg、0.222mmol)を添加した。溶液を、撹拌し、窒素により5分間脱気し、次いで反応混合物を窒素雰囲気下に置いた。N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中のヘキサ-5-イン-1-オール(163mg、1.665mmol)及びトリエチルアミン(0.232mL、1.665mmol)の溶液を、5分間にわたって滴加した。反応混合物を、50℃で6時間撹拌した。追加のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(40mg、0.0569mmol)及びヨウ化銅(I)(20mg、0.105mmol)を反応混合物に添加し、それを窒素により5分間脱気し、その後窒素雰囲気下に置いた。ヘキサ-5-イン-1-オール(80mg、0.817mmol)及びトリエチルアミン(0.100mL、0.711mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の溶液を、5分間庭田って滴加した。反応混合物を、さらに2.5時間50℃で撹拌し、その後そのまま周囲温度まで放冷し、20時間(便宜上)撹拌し、最後の2時間については50℃に加熱した。反応混合物を、60℃で真空濃縮し、残留物を、酢酸エチル(100mL)と水(100mL)に分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2×50mL)及び3:1のCHCl
3:IPA(40mL)で逆抽出した。合わせた有機物を、疎水性フリットに通して乾燥し、真空濃縮して粘稠な茶色の油状物(1.06g)を得た。試料を、ジクロロメタン中に取り込み、60分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-ジクロロメタンの勾配を使用するアミノプロピルカートリッジ(NH
2)(70g)上のクロマトグラフィーによって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させ、ジエチルエーテルと共沸させて、標記化合物を灰白色の固体(195mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.07分、MH
+ 421
【0242】
中間体56:6-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ヘキサ-5-イナール
6-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ヘキサ-5-イン-1-オールから中間体40と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.16分、MH
+ 419
【0243】
中間体57:7-(6-(アゼチジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
6-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ヘキサ-5-イナール及びアゼチジンから中間体41と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.17分、MH
+ 460
【0244】
中間体58:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び6-クロロペンタ-1-インから中間体28と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.29分、MH
+ 425、427
【0245】
中間体59:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及びピロリジンから中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.17分、MH
+ 460
【0246】
中間体60:5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-オール
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及びペンタ-4-イン-1-オールから中間体39と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.05分、MH
+ 393
【0247】
中間体61:5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-オールから中間体40と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.08分、MH
+ 391
【0248】
中間体62:7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール及アゼチジンから中間体41と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.17分、MH
+ 432
【0249】
中間体63:5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-オール
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及びペンタ-4-イン-1-イルから中間体55と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.03分、MH
+ 407
【0250】
中間体64:5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-オールから中間体40と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.09分、MH
+ 405
中間体65:7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール及びアゼチジンから中間体41と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.14分、MH
+ 446
【0251】
中間体66:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピロリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
4-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ブタナール及びピロリジンから中間体52と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.19分、MH
+ 450
【0252】
中間体67:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(150mg、0.365mmol)及び4,4-ジフルオロピペリジンヒドロクロリド(86mg、0.548mmol)の無水アセトニトリル(3mL)中の周囲温度における撹拌した懸濁液に、トリエチルアミン(0.153mL、1.095mmol)を1回の仕込で添加した。反応物を、密閉し、Biotage Initiatorマイクロ波装置(吸収設定「標準」)内で、150℃に30分間加熱した。反応物を、再度密閉し、Biotage Initiatorマイクロ波装置(吸収設定「標準」)内で、170℃に60分間加熱した。反応物に、さらなる4,4-ジフルオロピペリジンヒドロクロリド(86mg、0.548mmol)及びトリエチルアミン(0.153mL、1.095mmol)を添加し、反応物を、再度密閉し、Biotage Initiatorマイクロ波装置(吸収設定「標準」)内で、150℃に60分間加熱した。反応物を、真空濃縮し、DCM(10mL)と水(10mL)に分配した。有機物を、分離し、乾燥し(疎水性フリット)、真空濃縮し、その後DCMに溶解し、20分間にわたる0〜100%の酢酸エチル:DCMの勾配を使用するアミノプロピルで官能化されたシリカ(11g)のクロマトグラフィーによって精製した。材料は、溶媒先端で溶出し、それ故、集まることはなかった。廃液流を真空濃縮し、標記化合物(77mg)を得た。
LCMS(システムA):t
RET=0.62分、MH
+ 496
【0253】
中間体68:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び4-フルオロピペリジンヒドロクロリドから中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.24分、MH
+ 478
【0254】
中間体69:5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び5-クロロペンタ-1-インから中間体37と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.11分、MH
+ 413、415
【0255】
中間体70:5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び4-フルオロピペリジンヒドロクロリドから中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.07分、MH
+ 480
【0256】
中間体71:1-(5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-イル)ピペリジン-4-オール
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及びピペリジン-4-オールから中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.04分、MH
+ 476
【0257】
中間体72:(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び(R)-(-)-3-フルオロピロリジンヒドロクロリドから中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.18分、MH
+ 464
【0258】
中間体73:(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び(S)-(-)-3-フルオロピペリジンヒドロクロリドから中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.18分、MH
+ 464
【0259】
中間体74:(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び(R)-(-)-3-フルオロピロリジンヒドロクロリドから中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.02分、MH
+ 466
【0260】
中間体75:(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び(S)-(-)-3-フルオロピロリジンヒドロクロリドから中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.02分、MH
+ 466
【0261】
中間体76:(S)-1-(5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-イル)ピロリジン-3-オール
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール及び(S)-3-ピロリジノールから中間体41と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.04分、MH
+ 462
【0262】
中間体77:1-(5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-イル)アゼチジン-3-オール
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール(150mg、0.384mmol)、3-ヒドロキシアゼチジンヒドロクロリド(84mg、0.768mmol)及びトリエチルアミン(0.107mL、0.768mmol)の無水ジクロロメタン(DCM)(2.5mL)中の混合物を、窒素下の室温で1時間撹拌した。モレキュラシーブを反応混合物に添加した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(163mg、0.768mmol)を添加し、反応物を室温で1時間そのまま撹拌した。反応混合物を濾過し、水を添加した。相を分離し、水相を、2MのNaOH水溶液で中和し、EtOAcにより抽出した。有機層を、合わせ、真空濃縮した。残留物を、1:1のMeOH:DMSO(1mL)に溶解し、MDAP(方法A)によって精製した。生成物を含有する画分を、濃縮して、標記化合物をオレンジ色の油状物(68mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.99分、MH
+ 448
【0263】
中間体78:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-ヨード-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び6-クロロヘキサ-1-インから中間体37と同様に調製した。生成物を、二段階により精製し、最初は60分間にわたる0〜50%の酢酸エチル-ジクロロメタンの勾配を使用するシリカのクロマトグラフィーによって、続いて40分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するアミノプロピル(NH2)カートリッジ(110g)上で精製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.29分、MH
+ 425、427
【0264】
中間体79:5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-ヨード-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び6-シクロヘキサ-1-インから中間体37と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.14分、MH
+ 427、429
【0265】
中間体80:7-(6-(アゼパン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及びアゼパンから、80℃で72時間加熱し、40分間にわたる0〜25%のメタノール-DCMの勾配を使用するシリカ上で精製したことを除いては、中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.10分、MH
+ 490
【0266】
中間体81:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(435mg、1.024mmol)及び4-フルオロピペリジンヒドロクロリド(367mg、2.63mmol)のアセトニトリル(7mL)中の懸濁液に、トリエチルアミン(0.856mL、6.14mmol)を周囲温度で添加した。反応混合物を、窒素下の60℃で88時間撹拌した。反応混合物を、真空蒸発させ、茶色の固体を得、それを酢酸エチル(50mL)と水(50mL)に分配した。有機層を分離し、塩水(50mL)で洗浄し、疎水性フリットを使用して乾燥し、真空濃縮して茶色の油状物を得た。この粗生成物を、最初に0〜50%の酢酸エチル-シクロヘキサン勾配を、次に0〜100%のtert-ブチルメチルエーテル(TBME)-シクロヘキサンの勾配を、最後に0〜10%のメタノール-ジクロロメタンの勾配を使用するアミノプロピル(NH2)カートリッジ上の順次的クロマトグラフィーによって精製した。MDAP(方法B)による最後の精製によって、標記化合物を灰白色の固体(50mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.24分、MH
+ 492
【0267】
中間体82:(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び(R)(-)3-フルオロピロリジンヒドロクロリドから、60℃で88時間加熱し、0〜50%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するアミノプロピル(NH2)カートリッジ上で精製したことを除いては、中間体54と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.20分、MH
+ 478
【0268】
中間体83:(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び(S)(+)3-フルオロピロリジンヒドロクロリドから中間体82と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.20分、MH
+ 478
【0269】
中間体84:(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(200mg、0.487mmol)のアセトニトリル(4mL)中の撹拌溶液に、トリエチルアミン(0.204mL、1.460mmol)及び(S)-2-メチルピロリジン(0.149mL、1.460mmol)を添加した。得られた混合物を、72時間60℃で加熱し、その時さらに(S)-2-メチルピロリジン(0.05mL、0.49mmol)及びトリエチルアミン(0.068mL、0.49mmol)を添加し、反応物を。80℃に5時間加熱した。反応混合物を、真空濃縮し、残留物を、DCM(20mL)と水(20mL)に分配した。有機層を分離し、乾燥し(疎水性フリット)、その後真空濃縮して赤色の油状物を得た。この材料をジクロロメタンに溶解し、40分間にわたる0〜50%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するアミノプロピル官能化シリカカートリッジ(11g)上で精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を固化した無色の油状物(142mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.15分、MH
+ 460
【0270】
中間体85:(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び(R)-2-メチルピロリジンから中間体84と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.12分、MH
+ 460
【0271】
中間体86:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-メチルアゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール(90mg、0.230mmol)及び4Aモレキュラシーブの窒素下の無水DCM(4mL)中の撹拌した懸濁液に、3-メチルアゼチジンヒドロクロリド(28mg、0.260mmol)及びトリエチルアミン(0.04mL、0.287mmol)の無水DCM(1mL)中の溶液を添加した。反応混合物を、周囲温度で1分間撹拌し、その後ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(98mg、0.461mmol)を添加し、撹拌を、周囲温度で4時間継続した。反応混合物を、DCM(15mL)により希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を重炭酸ナトリウム飽和水溶液(20mL)により洗浄し、乾燥し(疎水性フリット)、真空濃縮して茶色の油状物を得た。この材料を、ジクロロメタンに溶解し、30分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するアミノプロピル官能化シリカカートリッジ(11g)上で精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を無色の油状物(33mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.19分、MH
+ 446
【0272】
中間体87:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール及び3-フルオロアゼチジンヒドロクロリドから中間体86と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.12分、MH
+ 450
【0273】
中間体88:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-クロロヘキサ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(160mg、0.364mmol)及びトリエチルアミン(0.152mL、1.093mmol)のアセトニトリル(4mL)中の撹拌溶液に、ピロリジン(0.090mL、1.093mmol)を添加した。反応物を、80℃で18時間撹拌し、その時さらにピロリジン(0.045 mL、0.547mmol)及びトリエチルアミン(0.075mL、0.539mmol)を添加し、混合物を80℃でさらに2時間撹拌した。次いで反応混合物を、60℃で真空濃縮し、残留物をDCM(25mL)と水(25mL)に分配した。有機層を分離し、水層を、DCM(2×25mL)により逆抽出した。合わせた有機相を、疎水性フリットに通して乾燥し、真空濃縮して橙褐色の固体を得た。この材料をジクロロメタン中に取り込み、40分間にわたる0〜50%の酢酸エチル-DCMの勾配を使用するアミノプロピル(NH2)カートリッジ(10g)上で精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を淡黄色のガム状物(157mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.18分、MH
+ 474
【0274】
中間体89:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(140mg、0.329mmol)のアセトニトリル(3mL)中の撹拌溶液に、トリエチルアミン(0.276mL、1.977mmol)及び4-フルオロピペリジンヒドロクロリド(138mg、0.988mmol)を添加した。得られた混合物を、60℃で18時間加熱し、その時さらに4-フルオロピペリジンヒドロクロリド(50mg、0.36mmol)及びトリエチルアミン(0.1mL、0.72mmol)を添加し、60℃での加熱を20時間継続した。さらにトリエチルアミン(0.1mL、0.72mmol)を添加し、混合物を、さらに4時間80℃に加熱した。反応混合物を、真空濃縮し、残留物を、DCM(20mL)と水(20mL)に分配した。有機層を分離し、乾燥し(疎水性フリット)、その後赤色の油状物に真空濃縮した。この材料をジクロロメタンに溶解し、30分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配を使用するアミノプロピル官能化シリカカートリッジ(11g)上で精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を無色のガム状物(85mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.24分、MH
+ 492
【0275】
中間体90:(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(334mg、0.786mmol)のDMF(6mL)中の撹拌溶液に、トリエチルアミン(0.657mL、4.72mmol)及び(S)-3-フルオロピロリジンヒドロクロリド(296mg、2.358mmol)を添加した。得られた混合物を、60℃で52時間加熱し、その後真空濃縮した。残留物を、DCM(40mL)と水(40mL)に分配し、有機層を分離した。水層を、DCM(50mL)により再抽出し、有機抽出物を、合わせ、乾燥し(疎水性フリット)、真空濃縮して黄色の油状物(534mg)を得た。この粗生成物を、ジクロロメタンに溶解し、アミノプロピル(NH
2)カートリッジ(50g)に負荷し、60分間にわたる0〜100%の酢酸エチル-シクロヘキサンの勾配により溶出した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を無色の油状物(265.7mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.19分、MH
+ 478
【0276】
中間体91:(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及び(R)-3-フルオロピロリジンヒドロクロリドから中間体89と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.20分、MH
+ 478
【0277】
中間体92:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イナール及び3-フルオロアゼチジンヒドロクロリドから中間体86と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.16分、MH
+ 464
【0278】
中間体93:5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(2-メトキシエチル)-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-クロロペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン及びピロリジンから中間体89と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.01分、MH
+ 448
【0279】
調製例
[実施例1]
2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンギ酸塩
【0280】
【化23】
方法A
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(157mg、0.331mmol)のエタノール(15mL)中の溶液を、H-cube(設定:20℃、フル水素、流量1mL/分及び触媒として10%パラジウム炭素CatCart30)に通した。新しい10%パラジウム炭素CatCart30カートリッジをH-cubeに挿入し、溶液をH-cube(設定:40℃、フル水素、流量1mL/分)に再び通した。工程を、新しいカートリッジ及び同一の設定をその都度使用してさらに2回繰り返した。溶液を、真空蒸発させて、白色の固体を得た。固体を、DMSO(7×1mL)に溶解し、MDAP(方法A)によって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を無色の油状物(66mg)として得た。
LCMS(システムA):t
RET=0.50分、MH
+ 358
【0281】
方法B
2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(50mg、0.103mmol)、エチレンジアミン(11μl、0.163mmol)及びフッ化テトラブチルアンモニウム1Mのテトラヒドロフラン(310μl、0.310mmol)中の混合物を、3.5時間70℃に加熱した。反応物を、真空濃縮し、残留物を1:1のMeOH:DMSO(1mL)に溶解し、MDAP(方法A)によって精製した。溶媒をRadleysブローダウン装置内で窒素の流れの下で乾燥し、標記化合物(23mg)を得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.03分、MH
+ 358
【0282】
[実施例2]
2-ブチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0283】
【化24】
エタノール(20mL)中の5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(70mg、0.152mmol)を、濾過し、H-cube(設定:20℃、フル水素、流量1mL/分及び触媒として10%パラジウム炭素CatCart30)に通した。新しい10%パラジウム炭素CatCart30カートリッジを、H-cubeに挿入し、溶液をH-cube(設定:45℃、フル水素、流量1mL/分)に再び通した。工程を、毎回新しいCatCartを用いて繰り返し、次いで溶液を、真空蒸発させて、白色の固体を得た。固体を、MeOH:DMSO(1:1)(1mL)に溶解し、MDAP(方法A)によって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を無色の油状物(4.8mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.94分、MH
+ 344
【0284】
[実施例3]
2-ブチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0285】
【化25】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(95mg、0.213mmol)のエタノール(20mL)中の溶液を、H-cube(設定:20℃、フル水素、流量1mL/分及び触媒として10%パラジウム炭素CatCart30)に通した。新しい10%パラジウム炭素CatCart30カートリッジを、H-cubeに挿入し、溶液をH-cube(設定:45℃、フル水素、流量1mL/分)に再び通した。工程を、毎回新しいCatCartを用いてさらに2回繰り返した。溶液を、真空蒸発させて、白色の固体を得た。固体を、MeOH:DMSO(1:1)(1mL)に溶解し、MDAP(方法B)によって精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を白色の固体(6.43mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.90分、MH
+ 330
【0286】
[実施例4]
2-(エトキシメチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0287】
【化26】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(エトキシメチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(0.296mL、0.296mmol)のメタノール(15mL)中の溶液を、H-cube(設定:45℃、フル水素、流量1mL/分及び触媒として10%パラジウム炭素CatCart30)に通した。溶液を、H-cube(同じ設定)に通して再び流し、その後真空濃縮した。残留物を、50:50のDMSO/MeOH(2mL)に溶解し、MDAP(方法B)によって精製した。生成物を含有する画分を濃縮して、標記化合物を白色の固体(41mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.87分、MH
+ 360
【0288】
[実施例5]
2-(2-メトキシエチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンヒドロクロリド
【0289】
【化27】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(2-メトキシエチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(95.5mg、0.201mmol)のメタノール(15mL)中の溶液を、H-cube(設定:60℃、フルH
2、流量1mL/分)及び触媒として10%Pd/C CatCart30を用いて水素化した。メタノールを真空中で除去して白色の固体を得た。試料を、1:1のMeOH:DMSO(1mL)に溶解し、MDAP(方法A)によって精製した。溶媒をRadleysブローダウン装置内で窒素の流れの下で乾燥し、ギ酸塩(31mg)を得た。ジオキサン中の4MのHClを添加し、生成物をRadleysブローダウン装置内で窒素の流れの下で乾燥し、標記化合物(34mg)を得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.84分、MH
+ 360
【0290】
[実施例6]
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0291】
【化28】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(0.275mL、0.275mmol)のメタノール(15mL)中の溶液を、H-cube(設定:40℃、フル水素、流量1mL/分及び触媒として10%パラジウム炭素CatCart30)に通した。溶液を、H-cube(同じ設定)に通して再び流し、その後真空濃縮し、淡茶色の油状物(35mg)を得た。化合物を、1mLの50:50のDMSO/MeOHに溶解し、粗生成物をMDAP(方法B)により精製した。生成物を含有する画分を、濃縮して、標記化合物を白色の固体(22mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.08分、MH
+ 372
【0292】
[実施例7]
2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0293】
【化29】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例3と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.02分、MH
+ 358
【0294】
[実施例8]
2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0295】
【化30】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例4と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.98分、MH
+ 344
【0296】
[実施例9]
2-ブチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンギ酸塩
【0297】
【化31】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(90mg、0.202mmol)のエタノール(10mL)中の溶液を、H-cube(設定:60℃、フルH
2、流量1mL/分)及び触媒として10%Pd/C CatCart 30を使用して水素化した。反応混合物を、同一条件を用いて再びそのH-cubeに通した。反応物を、真空濃縮した。残留物を、1:1のMeOH:DMSO 1mLに溶解し、MDAP(方法A)により精製した。溶媒をRadleysのブローダウン装置内の窒素の流れの下で乾燥し、標記化合物を白色のガム状物(16mg)として得た。
LCMS(システムA):t
RET=0.44分、MH
+ 330
【0298】
[実施例10]
2-ブチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0299】
【化32】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(55mg、0.120mmol)のエタノール(4.5mL)及び酢酸(0.5mL)中の溶液を、H-cube(設定:60℃、フルH
2、流量1mL/分)及び触媒として10%Pd/C CatCart 30を使用して水素化した。反応混合物を、60℃で真空濃縮し、無色の油状物(45mg)を得た。試料を、1:1のDMF:DMSO(1mL)に溶解し、MDAP(方法B)により精製した。溶媒の大部分を60℃で真空蒸発させ、残りをRadleysブローダウン装置中50℃で除去して標記化合物を白色の固体(20mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.93分、MH
+ 342
【0300】
[実施例11]
2-ペンチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0301】
【化33】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ペンチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.17分、MH
+ 372
【0302】
[実施例12]
7-(5-(アゼパン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0303】
【化34】
7-(5-(アゼパン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.89分、MH
+ 358
【0304】
[実施例13]
7-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0305】
【化35】
7-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.93分、MH
+ 358
【0306】
[実施例14]
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0307】
【化36】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.94分、MH
+ 358
【0308】
[実施例15]
7-(6-(アゼチジン-1-イル)ヘキシル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0309】
【化37】
7-(6-(アゼチジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.96分、MH
+ 342
【0310】
[実施例16]
2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0311】
【化38】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.89分、MH
+ 344
【0312】
[実施例17]
7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0313】
【化39】
7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.89分、MH
+ 316
【0314】
[実施例18]
7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0315】
【化40】
7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.82分、MH
+ 330
【0316】
[実施例19]
2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピロリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0317】
【化41】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピロリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.00分、MH
+ 330
【0318】
[実施例20]
2-ブチル-7-(5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0319】
【化42】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.06分、MH
+ 380
【0320】
[実施例21]
2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0321】
【化43】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.00分、MH
+ 362
【0322】
[実施例22]
7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0323】
【化44】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.81分、MH
+ 364
【0324】
[実施例23]
1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)ピペリジン-4-オール
【0325】
【化45】
1-(5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-イル)ピペリジン-4-オールから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.75分、MH
+ 360
【0326】
[実施例24]
(R)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0327】
【化46】
(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.93分、MH
+ 348
【0328】
[実施例25]
(S)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0329】
【化47】
(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.93分、MH
+ 348
【0330】
[実施例26]
(R)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンギ酸塩
【0331】
【化48】
粗(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(278mg、0.597mmol)のエタノール(25mL)及び酢酸(2.5mL)中の溶液を、H-cube(設定:60℃、フルH
2、流量1mL/分)及び触媒として10%Pd/C CatCart 30を使用して水素化した。材料を、H-cubeを通して3回にわたって再度流した。その粗材料を、DMSO/MeOH(3mL)に溶解し、試料(1mL)をMDAP(方法A)によって精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、真空濃縮して、標記化合物を透明な油状物(31.3mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.75分、MH
+ 350
【0332】
[実施例27]
(S)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンギ酸塩
【0333】
【化49】
(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから実施例26と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.73分、MH
+ 350
【0334】
[実施例28]
(S)-1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)ピロリジン-3-オール
【0335】
【化50】
(S)-1-(5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-イル)ピロリジン-3-オールから実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.77分、MH
+ 348
【0336】
[実施例29]
1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)アゼチジン-3-オールギ酸塩
【0337】
【化51】
1-(5-(4-アミノ-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンタ-4-イン-1-イル)アゼチジン-3-オールから実施例27と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.73分、MH
+ 332
【0338】
[実施例30]
7-(6-(アゼパン-1-イル)ヘキシル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0339】
【化52】
7-(6-(アゼパン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.82分、MH
+ 374
【0340】
[実施例31]
2-ブチル-7-(6-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0341】
【化53】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=1.00分、MH
+ 376
【0342】
[実施例32]
(R)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0343】
【化54】
(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、5%Pd/C CatCart 30カートリッジを使用したこと及びH-cubeに2回流したことを除いては実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.96分、MH
+ 362
【0344】
[実施例33]
(S)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0345】
【化55】
(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例32と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.95分、MH
+ 362
【0346】
[実施例34]
(S)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0347】
【化56】
(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.86分、MH
+ 344
【0348】
[実施例35]
(R)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0349】
【化57】
(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、同じ10%Pd/C CatCart 30カートリッジを用いてH-cubeに2回通したことを除いては、実施例34と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.85分、MH
+ 344
【0350】
[実施例36]
2-ブチル-7-(5-(3-メチルアゼチジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0351】
【化58】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-メチルアゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.90分、MH
+ 330
【0352】
[実施例37]
2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0353】
【化59】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例35と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.89分、MH
+ 334
【0354】
[実施例38]
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0355】
【化60】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキサ-1-イン-1-イル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例35と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.94分、MH
+ 358
【0356】
[実施例39]
2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0357】
【化61】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製し、ただしこの場合は、MDAPから得られた生成物を、DCM(10mL)に溶解し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(10mL)により洗浄した。有機相は分離し、水層を、1:1の酢酸エチル:クロロホルム(3×10mL)により逆抽出した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(疎水性フリット)、真空濃縮して、標記化合物を白色の固体(19mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=1.01分、MH
+ 376
【0358】
[実施例40]
(S)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0359】
【化62】
(S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(265.7mg、0.556mmol)を、メタノール(30mL)及び酢酸(3mL)に溶解し、H-cube(設定:60℃、フル水素、流量1mL/分)及び触媒として10%Pd/C CatCart 30を用いて水素化した。混合物を、H-cubeに2回目に通し、次いでメタノールを蒸発させ、粗材料を、MDAP(方法B)により精製した。適正な画分を合わせ、真空蒸発させて、標記化合物を透明な油状物(116mg)として得た。
LCMS(システムB):t
RET=0.92分、MH
+ 362
【0360】
[実施例41]
(R)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0361】
【化63】
(R)-5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.96分、MH
+ 362
【0362】
[実施例42]
2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0363】
【化64】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.91分、MH
+ 348
【0364】
[実施例43]
2-(2-メトキシエチル)-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0365】
【化65】
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(2-メトキシエチル)-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンから、実施例10と同様に調製した。
LCMS(システムB):t
RET=0.70分、MH
+ 332
【0366】
生物学的評価
in vitroでの生物学的活性について、本発明の化合物を以下のアッセイに従って試験した。
【0367】
新鮮なヒト全血(WB)を使用するインターフェロン-α及びTNF-αの誘導アッセイ
化合物の調製
化合物を、平底マイクロタイタープレート中に1.5μLの容量でDMSO中100×所要濃度に調製した。カラム1〜10は、試験化合物の連続4倍希釈液を含有していた。各プレートに含まれるものは、標準としてのTLR7/8アゴニスト、レシキモドの連続希釈液であり、カラム11は1.5μLの200μΜレシキモド(2μΜの最終濃度を与え、レシキモドに対する近似的な最大応答を定めるために使用される)を含有していた。各化合物をドナー毎に二重にアッセイした。
【0368】
インキュベーション並びにインターフェロン-α及びTNF-αのアッセイ
三人のヒトドナーからの血液試料をヘパリンナトリウム(10U/ml)中に採取した。150μLの全血を、DMSO中の試験化合物又は標準を1.5μL含有する、アッセイプレートのカラム1から11に分注した。プレートをインキュベーター中に一晩置いた(37℃、空気95%、CO
25%)。一晩のインキュベーションの後、プレートをインキュベーターから取り出し、オービタルシェーカー上でおよそ1分間混合した。100μLの0.9%生理食塩水を各ウエルに添加し、プレートをオービタルシェーカー上で再び混合した。次いでプレートを遠心し(2500rpm、10分)、その後、血漿の試料をBiomek FXを使用して取り出し、MSD(Mesoscale Discovery)電気化学発光アッセイプラットフォームを使用して、IFN-αとTNF-αの両方についてアッセイした。IFN-αのアッセイは、上述の方法と同様に行った。TNF-αのアッセイはキットの指示書(カタログ番号K111BHB)通りに実行した。
【0369】
放出されたサイトカインを、2μΜレシキモド対照(カラム11)に対する割合(%)として表した。この割合(%)を化合物濃度に対してプロットし、応答に対するpEC
50を非線形最小二乗カーブフィッティングによって決定した。IFN-αの応答については、通常4パラメータロジスティックモデルを選択した。TNF-αの応答については、明白な最大応答が得られた(すなわち、応答に明確な平坦域が観察された)場合は、通常4パラメータモデルを使用した。曲線の上側の漸近線が明確でない場合は、カーブフィッティングは通常、やむを得ず最大応答を100%(すなわち、2μΜレシキモドの応答)とするか、試験した最高濃度の応答がレシキモドの応答より大きかった場合は、最大応答を試験した最高濃度の応答とした。幾つかの曲線は、一方又は両方のサイトカインで釣鐘状であり、釣鐘状の応答の下り勾配(すなわち、最大応答を与える濃度より高い濃度)のサイトカインデータは、大抵ピーク応答のすぐ上の濃度を除いて、通常フィットから除外した。よって、カーブフィッティングは、用量応答曲線の上り勾配に的を絞って行った。
【0370】
結果
実施例1から43は、IFN-αについて平均pEC
50が≧5.3であった。
実施例1から43は、TNF-αについて平均pEC
50が≦5.3であった。
本発明の実施形態として例えば以下を挙げることができる。
[実施形態1]
式(I)の化合物又はその塩:
【化66】
(式中:
R1は、n-C4〜6アルキル又はC1〜2アルコキシC1〜2アルキル-であり、
R2は、水素又はメチルであり、
各R3は、ヒドロキシ、ハロ又はn-C1〜3アルキルであり、
mは、2から4の値を有する整数であり、
nは、0から3の値を有する整数であり、
pは、0から2の値を有する整数である)。
[実施形態2]
R1がn-ブチルである、実施形態1に記載の化合物又はその塩。
[実施形態3]
R1がエトキシメチルである、実施形態1に記載の化合物又はその塩。
[実施形態4]
R1が2-メトキシエチルである、実施形態1に記載の化合物又はその塩。
[実施形態5]
R2が水素である、実施形態1〜4のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[実施形態6]
R2がメチルである、実施形態1〜4のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[実施形態7]
mが2、3又は4の値を有する整数である、実施形態1〜6のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[実施形態8]
nが1又は2の値を有する整数である、実施形態1〜7のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[実施形態9]
pが0である、実施形態1〜8のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[実施形態10]
R3がヒドロキシ又はハロである、実施形態1〜8のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[実施形態11]
pが1であり、R3がヒドロキシ又はフルオロである、実施形態1〜8のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[実施形態12]
pが2であり、R3がフルオロである、実施形態1〜8のいずれかに記載の化合物又はその塩。
[実施形態13]
2-ブチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-(エトキシメチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-(2-メトキシエチル)-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ペンチル-7-(6-(ピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(5-(アゼパン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(6-(アゼチジン-1-イル)ヘキシル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(5-(アゼチジン-1-イル)ペンチル)-2-ブチル-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(4-(ピロリジン-1-イル)ブチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)ピペリジン-4-オール;
(R)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(R)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)ピロリジン-3-オール;
1-(5-(4-アミノ-2-ブチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)ペンチル)アゼチジン-3-オール;
7-(6-(アゼパン-1-イル)ヘキシル)-2-(2-メトキシエチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(6-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(R)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-2-ブチル-7-(6-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(R)-2-ブチル-7-(5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(3-メチルアゼチジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-6-メチル-7-(6-(ピロリジン-1-イル)ヘキシル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(4-フルオロピペリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(S)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
(R)-2-ブチル-7-(5-(3-フルオロピロリジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;
2-ブチル-7-(5-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)ペンチル)-6-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン;及び
2-(2-メトキシエチル)-7-(5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
からなる群から選択される、実施形態1に記載の化合物又はその塩。
[実施形態14]
医薬として許容される塩の形態である、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物。
[実施形態15]
遊離塩基の形態である、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物。
[実施形態16]
実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩と、1種以上の医薬として許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
[実施形態17]
実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩と、抗原又は抗原組成物とを含む、ワクチン組成物。
[実施形態18]
療法に使用するための、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
[実施形態19]
アレルギー性疾患及び他の炎症状態、感染性疾患並びに癌の治療に使用するための、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
[実施形態20]
アレルギー性鼻炎の治療に使用するための、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
[実施形態21]
喘息の治療に使用するための、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
[実施形態22]
アレルギー性疾患及び他の炎症状態、感染性疾患並びに癌を治療するための医薬品の製造における、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩の使用。
[実施形態23]
アレルギー性鼻炎を治療するための医薬品の製造における、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩の使用。
[実施形態24]
喘息を治療するための医薬品の製造における、実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩の使用。
[実施形態25]
アレルギー性疾患及び他の炎症状態、感染性疾患並びに癌を治療する方法であって、それを必要とするヒト対象に治療有効量の実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む方法。
[実施形態26]
アレルギー性鼻炎を治療する方法であって、それを必要とするヒト対象に治療有効量の実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む方法。
[実施形態27]
喘息を治療する方法であって、それを必要とするヒト対象に治療有効量の実施形態1〜13のいずれかに記載の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む方法。
[実施形態28]
療法に使用するための、実施形態17に記載のワクチン組成物。
[実施形態29]
疾患を患っている又は疾患にかかりやすいヒト対象に、実施形態17に記載のワクチン組成物を投与することを含む、疾患を治療する又は予防する方法。
[実施形態30]
療法のための医薬品を製造するための、実施形態17に記載のワクチン組成物の使用。