【実施例】
【0032】
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例により本発明の範囲が限定されるものではない。
【0033】
試験例1:素材ライブラリーのスクリーニング
本発明者は、日本及び海外において主に商業ベースで入手した植物の凍結乾燥品及びエキスパウダーからなる素材ライブラリー(294素材)を作製しており、該ライブラリーをスクリーニングすることでDPP-IV阻害活性を有する51の素材を見出している(特許文献11)。そこで、各素材から熱水抽出物を作製し(手法1)、手法2に記載した試験を行ってα-アミラーゼに対する阻害活性を解析した。
【0034】
[手法1:熱水抽出物の作製]
各素材を10倍量(重量)の超純水(MilliQ水)に懸濁し、オートクレーブを用いて121℃で15分間抽出した。その後遠心(10,000rpm、10分)を行い、上清を回収して熱水抽出物とした。
下記手法2、3では、前記熱水抽出物を50%DMSO水溶液で100倍に希釈したものを被験物質として用いた。
【0035】
[手法2:in vitro アミラーゼ阻害活性試験]
・反応溶液(500μl)
(1)被験物質 in 50%DMSO水溶液、100μl
(2)Starch azure in buffer、350μ
(3)0.5U/mL ブタ膵臓由来α-アミラーゼ) in buffer、50μl
*buffer:0.01M CaCl
2含有0.1M トリス塩酸緩衝液(pH6.9)
・方法
2.0ml用マイクロチューブに(2)を入れて37℃で5分間インキューベーションした後、(1)、(3)の順に添加し、振盪しながら37℃でさらに15分間インキューベーションした。50%酢酸を加えて反応を停止させた後、遠心を行い(4℃、1500×g、5分間)、上清200μlを96ウェルマイクロプレートに移して595nmの吸光度を測定した。なお、blankには前記酵素液の代わりにバッファーを、negative controlには被験物質の代わりに50%DMSO水溶液を、positive controlには被験物質としてアカルボース(10μM)を用いた。
各被験物質について2回の反復測定を行い、平均値を算出し、下記式(1)に従ってα-アミラーゼ活性阻害率を算出した。なお、下記式(1)において、OD
sampleは被験物質を添加したウェル、OD
sample blankは被験物質の存在下で酵素の代わりにバッファーを添加したウェル、OD
controlはnegative controlウェル、OD
control blankはnegative controlにおいてさらに酵素の代わりにバッファーを添加したウェルの吸光度をそれぞれ表す。
【0036】
【数1】
【0037】
前記294素材のうち、α-アミラーゼの活性を強く(具体的には80%以上)阻害したのは僅か15素材で、229素材(77.9%)では活性阻害率が50%以下であった。興味深いことに、特許文献11においてDPP-IV阻害活性が確認された51素材のうち、42素材(ローズ、チャーガ、カリン、クコシ、クマザサ、ケツメイシ、高麗人参、サンザシ、月桃葉、甜茶、杜仲茶、マタタビ、松かさ、紫玄米、菊花、スターフルーツ葉、タイソウ、ツルレンゲ、トゲナシ、ボダイジュ、酵母ペプチド、ブロッコリースプラウト、青花椒、ローゼル(roselle calyx)、康乃磬、イチョウ葉、エレウテロコック、カミツレ、黒にんにく、ドクダミ、ハス胚芽、ヒハツ、紅麹、メグスリノキ、ヤーコン葉、ヨモギ、ラカンカ、レイシ、レモンバーム、黒酢、ツバキ種子、橄欖、及びトウチローズ)ではα-アミラーゼの活性阻害率が50%以下であった。さらに、前記42素材のうち、ローズ、イチョウ、ボダイジュを除く39素材では、α-アミラーゼに対する阻害活性が実質的に検出されなかった。
【0038】
本発明者は、前記80%以上の阻害率を示した15素材に対し、下記手法3に従ってα-グルコシダーゼの阻害活性を解析した。
【0039】
[手法3:in vitro グルコシダーゼ(マルターゼ)阻害活性試験]
・反応溶液(500μl)
(1)被験物質 in 脱塩水、100μl
(2)3.5mM マルトース in 0.1M リン酸緩衝液(pH6.3)、350μl
(3)ラット小腸アセトンパウダー(Sigma)より調製した粗酵素溶液、350μl
・方法
2.0ml用マイクロチューブに(1)と(2)を入れて37℃で5分間インキューベーションした後、(3)を添加し、振盪しながら37℃でさらに15分間インキューベーションした。2M トリス塩酸緩衝液(pH7.0)を750μl加えて反応を停止させた後、逆相ショートカラムに通し、グルコースCII-テストワコー(和光純薬工業株式会社製)を用いて遊離グルコース量を定量した。
なお、negative controlには被験物質の代わりに脱塩水を、positive controlには被験物質としてアカルボース(5μM)を用いた。また、前記反応液に反応停止液(2M トリス塩酸緩衝液(pH7.0)、750μl)加えてからインキュベーション(37℃、15分間)した溶液から得られた値を、サンプル由来のバックグラウンドとして各測定値から差し引いた。各被験物質のα-グルコシダーゼ活性阻害率は、negative controlのα-グルコシダーゼ活性に対する阻害率として表した。
【0040】
上記解析の結果、顕著なα-アミラーゼ阻害活性(阻害率86%)を有し、さらにα-グルコシダーゼ阻害活性(阻害率約20%)も有する素材として、アカショウマが見出された。
【0041】
試験例2:アカショウマ抽出物のin vitro酵素活性阻害作用
前記手法1において使用したアカショウマ素材は、アカショウマ根を含水エタノール(エタノール濃度:50−60v/v%)で抽出し、濾過して残渣を除去した後、スプレードライして得られた乾燥粉末(すなわち、含水エタノール抽出物)である(ビーエイチエヌ株式会社製の“アカショウマエキス末”、原生薬対比5:1)。そこで、当該含水エタノール抽出物のα-アミラーゼ阻害活性(手法2)、α-グルコシダーゼ阻害活性(手法3)、及びDPP-IV阻害活性(DPP-4 inhibitor screening assay kit(Cayman Chemical社製)を使用、特許文献11参照)を解析した。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1に示されるように、前記アカショウマ含水エタノール抽出物は、終濃度0.1mg/ml-1mg/mlの範囲でα-アミラーゼ活性を95%以上阻害した。0.01mg/mlでは阻害率が数%に低下したことから、当該抽出物のα-アミラーゼ阻害活性のIC
50(50%阻害する濃度)は0.01-0.1mg/mlの間にあると考えられる。また、終濃度0.1mg/mlでα-グルコシダーゼ活性を20%、DPP-IV活性を36%阻害したことから、前記アカショウマ抽出物はα-グルコシダーゼとDPP-IVに対する阻害活性も有していることがわかる。
【0044】
よって、アカショウマの熱水及び含水有機溶媒抽出物にはα-アミラーゼ、α-グルコシダーゼ、及びDPP-IVを阻害する活性があり、このうち、α-アミラーゼ阻害活性が最も顕著であることが明らかとなった。
【0045】
試験例3:アカショウマ抽出物のin vivoデンプン消化阻害作用
アカショウマ抽出物に見出されたα-アミラーゼ及びα-グルコシダーゼ阻害活性が、該抽出物を経口摂取した場合にも発揮されるかどうかを解析した。
アカショウマ抽出物をII型糖尿病モデルラットであるGKラット(Goto-Kakizaki rat)に経口摂取させ、その直後にデンプンを経口摂取させて、2時間後までの血糖値を経時的に計測した(手法4)。GKラットでは食後のインスリン分泌量が少ないために過血糖となるため、糖類の消化・吸収に対する薬物の影響を感度良く解析することができる。比較のために、試験例1のスクリーニングにおいて、アカショウマと同様にα-アミラーゼ阻害活性を有する素材として見出されたノブドウの熱水抽出物(α-アミラーゼ阻害活性:71%)も解析した。解析結果を
図1に示す。
【0046】
[手法4:デンプン負荷後の血糖値測定]
・GKラットの調整
GKラット(雄、5週齢)は日本エスエルシー株式会社より入手し、1週間の予備飼育後に使用した。各実験群あたり7匹を使用した。
・被験物質
(1)日本薬局方注射用水(陰性対照)
(2)アカルボースを前記注射用水に溶解した溶液(陽性対照);10mg/kg体重となるように投与
(3)前記アカショウマの含水エタノール抽出物を前記注射用水に懸濁した懸濁液;100mg/kg体重、又は300mg/kg体重となるように投与
(4)ノブドウの熱水抽出物を前記注射用水に懸濁した懸濁液;100mg/kg体重、又は300mg/kg体重となるように投与
・投与と血糖値測定
GKラットを18時間絶食させて空腹時血糖を測定した後、ディスポーザブル胃ゾンデ及びディスポーザブルシリンジを用いて被験物質を経口投与した。被験物質の投与から2分後に、デンプン(精製水に溶解したもの、2g/kg体重)を単回経口投与した。デンプン投与から30、60、90及び120分後に尾静脈から採血し、簡易型血糖測定器(ニプロフリースタイルフリーダムライト、FS血糖センサーライト、ニプロ株式会社製)を用いて血糖値を測定した。
【0047】
図1に示されるように、陰性対照ではデンプンの摂取後速やかに血糖値が上昇し、60分後に最大値(396±96mg/dL)に達し、以降は減少に転じた。これに対し、陽性対照では血糖値の上昇が非常に緩やかで、60分後でも117±43mg/dLという低い値であった。陽性対照では、アカルボースによってα-アミラーゼ及びα-グルコシダーゼの活性が抑制されたために、デンプンの消化が阻害されて(すなわち、生じるブドウ糖の量が減少して)血糖値の上昇が緩やかになったと考えられる。
【0048】
そして、本発明に係るアカショウマ抽出物を摂取した実験群においても、血糖値の上昇は緩やかであった。100mg/kg、300mg/kgのいずれの容量を摂取した場合にも、30分後及び60分後の血糖値は陰性対照と比べて有意に低かった(60分後の血糖値:250±26mg/dL(100mg/kg体重)、231±27mg/dL(300mg/kg体重))。よって、本発明に係るアカショウマ抽出物を経口摂取すると、デンプンの消化が抑制されて、血糖値の上昇が遅くなることが示された。
【0049】
これに対し、ノブドウ抽出物を摂取した実験群では、デンプン摂取から2時間後までのいずれの測定時刻においても、陰性対照と比べて血糖値に有意差が見られなかった。よって、ノブドウ抽出物は、経口摂取された場合には、α-アミラーゼ及びα-グルコシダーゼに対する阻害作用を実質的に発揮できないことが明らかとなった。この理由としては、ノブドウ抽出物中に含まれる当該阻害活性を担う成分が、消化酵素によって分解された可能性が考えられる。
【0050】
図2及び表2に、デンプン摂取後0−120分後までのグルコースAUC(Area under the blood glucose curve;AUC
0-120min)を示す。アカショウマを摂取した実験群では、陰性対照の約79%(100mg/kg体重)、76%(300mg/kg体重)にまでグルコースAUCが大幅に低下したことがわかる。
【0051】
【表2】
【0052】
以上の結果より、本発明に係るアカショウマ抽出物は、経口摂取された場合にも、動物体内においてα-アミラーゼ及び/又はα-グルコシダーゼの活性を抑制することができ、多糖の消化を有意に阻害できることが示された。すなわち、アカショウマ抽出物を多糖と同時または少し前に経口摂取することで、血中に移行するブドウ糖量が(非摂取の場合よりも)減少して血糖値の上昇が緩やかになることが明らかとなった。
【0053】
試験例4:アカショウマ抽出物のin vivoショ糖消化阻害作用
前述したように、デンプンからブドウ糖への消化過程はα-アミラーゼ及びα-グルコシダーゼ両方の酵素活性に依存するため、試験例3の結果からは、アカショウマ抽出物が動物体内ではいずれか一方の酵素活性のみを阻害する(もう一方の酵素活性は阻害できない)可能性を排除できない。そこで、次に、消化過程がα-グルコシダーゼにのみ依存するショ糖を用いて、アカショウマ抽出物の消化阻害効果を解析した。具体的には、前記手法4において、「デンプン(精製水に溶解したもの、2g/kg体重)」を「ショ糖(精製水に溶解したもの、2g/kg体重)」に代えて血糖値を測定した。また、本解析では7週齢の雄性GKラットを用いた(7匹/実験群)。結果を
図3に示す。
【0054】
図3に示されるように、陰性対照ではショ糖の摂取後速やかに血糖値が上昇し、90分後に最大値(251±71mg/dL)に達し、以降は減少に転じた。これに対し、陽性対照では血糖値の上昇幅が少なく、90分後でも161±45mg/dLであった。陽性対照では、アカルボースによってα-グルコシダーゼの活性が抑制されたために、ショ糖から生じるブドウ糖の量が減少して血糖値の上昇幅が減少したと考えられる。
【0055】
そして、本発明に係るアカショウマ抽出物を摂取した実験群においても、血糖値の上昇幅が陰性対照よりも少なかった。100mg/kg体重で投与した実験群では陰性対照との有意差が見られなかったが、300mg/kg体重で投与した実験群では、90分及び120分後の血糖値が陰性対照よりも有意に低かった(90分後:189±32mg/dL、120分後:139±15mg/dL)。
よって、本発明に係るアカショウマ抽出物は、経口摂取された場合に動物体内においてショ糖の消化を阻害できること、すなわち、α-グルコシダーゼの活性を阻害できることが示された。
【0056】
図4及び表2に、ショ糖摂取後0−120分後までのグルコースAUCを示す。アカショウマを100mg/kg体重で摂取したGKラットでは陰性コントロールとの有意差が見られなかったが、300mg/kg体重で摂取したGKラットでは、陰性対照の約83%にまでグルコースAUCが有意に低下したことがわかる。
【0057】
なお、アカショウマ抽出物を100mg/kg体重で摂取した場合には、デンプン摂取後の血糖値上昇は有意に抑制された(
図1及び2)。当該摂取量ではα-グルコシダーゼ活性は実質的に阻害されないことから(
図3及び4)、該摂取量でデンプン摂取後の血糖値上昇が抑制されたのはα-アミラーゼ活性が阻害されたためと考えられる。
【0058】
以上の結果より、本発明に係るアカショウマ抽出物は、経口摂取された場合に、α-アミラーゼ及びα-グルコシダーゼの両方の活性を阻害できることが示された。
【0059】
試験例5:アカショウマ抽出物のin vivoブドウ糖吸収への影響
次に、本発明に係るアカショウマ抽出物が、小腸におけるブドウ糖の吸収とその後の血中移行には影響しないことを確認した。具体的には、GKラットにアカショウマ抽出物とブドウ糖を経口摂取させて、血糖値の変化に及ぼす影響を解析した(手法5)。なお、本解析では、DPP-IV阻害剤であるアナグリプチンを経口摂取した実験群を陽性対照とした。
図5に結果を示す。
【0060】
[手法5:グルコース負荷後の血糖値測定]
・被験物質
(1)日本薬局方注射用水(陰性対照)
(2)アナグリプチンを前記注射用水に溶解した溶液(陽性対照);10mg/kg体重となるように投与
(3)前記試験例1で調整したアカショウマの含水エタノール抽出物を前記注射用水に懸濁した懸濁液;100mg/kg体重、又は300mg/kg体重となるように投与
・投与と血糖値測定
GKラット(8週齢の雄性ラット、7匹/実験群)を18時間絶食させて空腹時血糖を測定した後、ディスポーザブル胃ゾンデ及びディスポーザブルシリンジを用いて被験物質を経口投与した。被験物質の投与から15分後に、ブドウ糖(精製水に溶解したもの、2g/kg体重)を単回経口投与した。ブドウ糖投与から30、60、90及び120分後に尾静脈から採血し、簡易型血糖測定器(ニプロフリースタイルフリーダムライト、FS血糖センサーライト、ニプロ株式会社製)を用いて血糖値を測定した。
【0061】
図5に示されるように、陰性対照ではブドウ糖の摂取後速やかに血糖値が上昇し、90分を過ぎると減少に転じた。血糖値が減少した主な理由は、血中に分泌されたインスリンの作用により、肝臓におけるブドウ糖の消費(グリコーゲンへの変換)とインスリン感受性細胞(主に筋細胞及び脂肪細胞)におけるブドウ糖の取り込みが亢進したからである。
そして、本発明に係るアカショウマ抽出物を摂取した実験群では、ブドウ糖の摂取後、陰性対照とほぼ同じ速さで血糖値が上昇し、ほぼ同じタイムコースで血糖値が減少した(いずれの測定時刻においても、陰性対照と有意差なし)。
よって、本発明に係るアカショウマ抽出物を経口摂取しても、ブドウ糖が小腸で吸収されて血中に移行するまでの過程と、その後の(高濃度になった)ブドウ糖が消費される過程には影響しないことが示された。
なお、前述したように、アカショウマの乾燥粉末及びその抽出物には脂肪細胞のインスリン感受性を下げる作用があることが報告されているが(特許文献8)、血糖値の変化には至らないことが確認された。
【0062】
一方、DPP-IV阻害剤であるアナグリプチンを摂取した陽性対照では、ブドウ糖摂取後に陰性対照と同様に血糖値が上昇したが、陰性対照よりも早く(具体的には60分を過ぎると)血糖値が減少し始めた。これは、アナグリプチンによってDPP-IVの活性が阻害されてインクレチンの分解が遅れたために、インクレチンが長い間膵臓に作用してインスリンの分泌量が増えたためと考えられる。
【0063】
図6及び表2に、ブドウ糖摂取後0−120分後までのグルコースAUCを示す。アナグリプチンを摂取するとグルコースAUCが有意に減少するが(陽性対照)、本発明に係るアカショウマを摂取してもグルコースAUCは有意には変化しないことがわかる。
【0064】
以上より、本発明に係るアカショウマ抽出物を経口摂取しても、単糖の吸収と血中移行は実質的に阻害されないことが示された。また、本発明に係るアカショウマ抽出物は、食後血糖を正常化する機構も実質的に阻害しないことが示された。
【0065】
試験例4−6の結果より、本発明に係るアカショウマ抽出物は、多糖と一緒に経口摂取することで、多糖の実質的な摂取を阻害できることが明らかとなった。
【0066】
以下に、本発明に係るアカショウマ抽出物を配合した飲食品及び経口用組成物の実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の配合量はいずれも重量%を表す。
【0067】
[実施例1:野菜ジュース]
<処方>
成分 配合量
(1)アカショウマ熱水抽出物(試験例1で製造したもの) 0.5
(2)野菜搾り汁 84.5
(3)リンゴ5倍濃縮果汁 5.0
(4)レモン3倍濃縮果汁 2.0
(5)アスコルビン酸ナトリウム 0.05
(6)精製水 残余
合計 100.0
<製法>
成分(1)−(6)を混合して野菜ジュースを得た。
【0068】
[実施例2:クッキー]
<処方>
成分 配合量
(1)アカショウマ含水エタノール抽出物(試験例2で製造したもの) 10.0
(2)ショートニング 40.0
(3)牛乳 2.0
(4)人工甘味料(アスパルテーム) 7.5
(5)卵 7.5
(6)ベーキングパウダー 0.001
(7)薄力粉ベーキングパウダー 残余
合計 100.0
<製法>
攪拌器を用いて成分(2)−(4)を混合した後、(5)を少しずつ加えて均一になるまで混合した。当該混合物に、予め混合しておいた(6)、(7)、及び(1)を加えて混練し、生地を得た。該生地を冷蔵庫で30分間静置した後、適切な型に成形し、オーブンで焼いてクッキーを得た。
【0069】
[実施例3:グミ]
<処方>
成分 配合量
(1)アカショウマ熱水抽出物(試験例1で製造したもの) 2.5
(2)リンゴ5倍濃縮果汁 45.0
(3)蜂蜜 41.5
(4)レモン搾り汁 5.0
(5)ゼラチン 6.0
(6)シナモン 適量
合計 100.0
<製法>
成分(1)−(4)を加熱混合し、(5)、(6)加えてさらに均一になるまで加熱混合した。当該混合液を型に流し入れ、4℃で1時間冷却した。その後、型から外してグミを得た。
【0070】
[実施例4:錠剤型サプリメント]
<処方>
成分 配合量
(1)アカショウマ含水エタノール抽出物(試験例2で製造したもの) 10.0
(2)微結晶セルロース 75.0
(5)アスコルビン酸ナトリウム 10.0
(6)グリセリン脂肪酸エステル 3.0
(7)タルク 1.8
(8)ステアリン酸ナトリウム 0.2
合計 100.0
<製法>
成分(1)−(8)を均一に混合した後、単発式打錠機を用いて打錠し、直径5mm、質量15mgの錠剤を得た。
【0071】
[実施例5:顆粒型サプリメント]
<処方>
成分 配合量
(1)アカショウマ含水エタノール抽出物(試験例2で製造したもの) 15.0
(2)アスコルビン酸 25.0
(3)酢酸d-α-トコフェロール 1.5
(4)粉末還元麦芽糖水飴 54.0
(5)アスパルテーム 0.6
(6)ヒドロキシプロピルセルロース 1.5
(7)リボフラビン酪酸エステル 0.2
(8)スクラロース 0.2
(9)ショ糖脂肪酸エステル 2.0
合計 100.0
<製法>
成分(1)−(6)を混合した混合物と、成分(7)、(8)を25mlのエタノールに溶解した溶解液を混合し、練合後、押し出し造粒機を用いて造粒した。得られた造粒物(顆粒)に成分(9)を添加・混合して、顆粒剤(顆粒型サプリメント)を得た。