特許第6228465号(P6228465)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6228465
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】脱穀装置
(51)【国際特許分類】
   A01F 12/32 20060101AFI20171030BHJP
   A01F 12/24 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   A01F12/32 C
   A01F12/24
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-1379(P2014-1379)
(22)【出願日】2014年1月8日
(65)【公開番号】特開2015-128390(P2015-128390A)
(43)【公開日】2015年7月16日
【審査請求日】2016年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱マヒンドラ農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085394
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
(74)【代理人】
【識別番号】100165456
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 佑子
(72)【発明者】
【氏名】梅林 竜司
(72)【発明者】
【氏名】石橋 俊之
(72)【発明者】
【氏名】木村 敦
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−053413(JP,A)
【文献】 特開2001−061335(JP,A)
【文献】 特開2000−166365(JP,A)
【文献】 実開平05−002642(JP,U)
【文献】 特開平04−222515(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01F 12/32
A01F 12/24
A01F 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
扱室から受網を介して漏下した処理物を移送しながら選別する揺動選別体と、該揺動選別体上で移送されている処理物の層厚を検出する層厚センサとを備える脱穀装置において、
前記層厚センサを、処理物の層厚に応じて回動する検出体と、該検出体の回動位置を検出するポテンショメータとを備えて構成するとともに、揺動選別体の上方に配置される受網支持フレームに層厚センサを取付けるにあたり、
受網支持フレームの側方で、かつ受網支持フレームの下端より上方であるとともに、層厚センサの取付ブラケットと受網支持フレームとの間にポテンショメータを配置し、回動する検出体を受網支持フレームの下端より下方へ吊下げて配置したことを特徴とする脱穀装置。
【請求項2】
前記検出体の回動軸とポテンショメータの上方を覆うカバー体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
【請求項3】
前記ポテンショメータを、受網の裏側に所定間隔を存して並設される受網補強フレーム間に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の脱穀装置。
【請求項4】
前記検出体を、受網支持フレームの下端より上方に退避した収納状態に保持可能としたことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の脱穀装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理物の層厚を検出する層厚センサを備えたコンバインなどの脱穀装置に関する。
【背景技術】
【0002】
揺動選別体上で移送されている処理物の層厚を検出する層厚センサを備えた脱穀装置が知られている。この種の脱穀装置では、揺動選別体に設けられるチャフシーブのフィン開度を可変とし、該フィン開度を層厚センサの検出値に応じて自動制御することにより選別精度を高めている。
【0003】
層厚センサは、通常、処理物の層厚に応じて回動する接触式の検出体と、該検出体の回動位置を検出するポテンショメータとを備えて構成されており、揺動選別体の上方に配置されて処理物の層厚検出を行なう(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−178431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、層厚センサを構成するポテンショメータが揺動選別体の上方に露出状態で配置されているので、揺動選別体の着脱に際して、ポテンショメータが邪魔になったり、揺動選別体との接触でポテンショメータが破損する惧れがあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、扱室から受網を介して漏下した処理物を移送しながら選別する揺動選別体と、該揺動選別体上で移送されている処理物の層厚を検出する層厚センサとを備える脱穀装置において、前記層厚センサを、処理物の層厚に応じて回動する検出体と、該検出体の回動位置を検出するポテンショメータとを備えて構成するとともに、揺動選別体の上方に配置される受網支持フレームに層厚センサを取付けるにあたり、受網支持フレームの側方で、かつ受網支持フレームの下端より上方であるとともに、層厚センサの取付ブラケットと受網支持フレームとの間にポテンショメータを配置し、回動する検出体を受網支持フレームの下端より下方へ吊下げて配置したことを特徴とする脱穀装置である。
請求項2の発明は、前記検出体の回動軸とポテンショメータの上方を覆うカバー体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置である
請求項3の発明は、前記ポテンショメータを、受網の裏側に所定間隔を存して並設される受網補強フレーム間に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の脱穀装置である。
請求項4の発明は、前記検出体を、受網支持フレームの下端より上方に退避した収納状態に保持可能としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の脱穀装置である
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、受網支持フレームの側方で、かつ受網支持フレームの下端より上方にポテンショメータを配置したので、揺動選別体の着脱に際して、ポテンショメータが邪魔になったり、揺動選別体との接触でポテンショメータが破損することを防止でき、しかも、ポテンショメータを、層厚センサの取付ブラケットと受網支持フレームとの間に配置したので、ポテンショメータをより確実に保護し、その破損を防止することができる。
また、請求項2の発明によれば、検出体の回動軸とポテンショメータの上方を覆うカバー体を設けたので、扱室から飛来する処理物によるポテンショメータの破損や検出への影響を抑制することができる。
また、請求項3の発明によれば、ポテンショメータを、受網の裏側に所定間隔を存して並設される受網補強フレーム間に配置したので、ポテンショメータの配置スペースを確保できるだけでなく、受網を着脱する際に受網補強フレームとポテンショメータの干渉を防止することができる
た、請求項の発明によれば、検出体を、受網支持フレームの下端より上方に退避した収納状態に保持可能としたので、揺動選別体の着脱に際して、検出体が邪魔になったり、揺動選別体との接触で検出体が破損することも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】コンバインの左側面図である。
図2】脱穀装置の左側面図である。
図3】稲麦収穫時の状態を示す脱穀装置の要部右側面図である。
図4】大豆収穫時の状態を示す脱穀装置の要部右側面図である。
図5】カバー閉じ状態を示す脱穀装置の要部正面図である。
図6】カバー開き状態を示す脱穀装置の要部正面図である。
図7】脱穀装置の要部平面図である。
図8】層厚センサの側面図である。
図9】層厚センサの配置構成を示す正面図である。
図10】層厚センサの配置構成を示す斜視図である。
図11】層厚センサの検出状態及び収納状態を示す側面図である。
図12】層厚センサの検出状態及び収納状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は汎用コンバインであって、該汎用コンバイン1は、茎稈を刈り取る刈取部2と、全稈投入される茎稈から穀粒を脱穀して選別する脱穀部(脱穀装置)3と、選別した穀粒を貯溜する穀粒タンク4と、該穀粒タンク4内の穀粒を機外に排出する排出オーガ5と、脱穀済の排稈を後処理する後処理部6と、運転者が乗車する運転部7と、クローラ式の走行部8とを備えて構成されている。
【0010】
刈取部2は、機体前端部に昇降動作可能に連結されるヘッダ9と、ヘッダ9の前端部で未刈り茎稈を分草するデバイダ10と、未刈り茎稈を刈り取る刈刃(図示せず)と、未刈り茎稈や刈り取った茎稈を掻込むリール11と、掻き込まれた茎稈を幅方向の所定箇所に集めるオーガ12と、該オーガ12によって集められた茎稈を脱穀部3に向けて搬送し、脱穀部3に全稈投入するフィーダ13とを備えて構成されている。
【0011】
図2に示すように、脱穀部3は、刈取茎稈が全稈投入される扱室14と、扱室14の下方に配置され、扱室14から漏下した処理物を選別する選別室15とを備えて構成されており、選別室15で選別された穀粒が一番揚穀装置(図示せず)を介して穀粒タンク4に移送される。
【0012】
扱室14は、外周に突設される扱歯16で茎稈を引っ掛けて連れ回す扱胴17と、扱胴17の下側に沿って配置され、茎稈との擦れ合いによって脱粒した処理物を漏下させる受網18と、受網18から漏下せずに扱室14の終端まで達した処理物を排出する排塵口19とを備えて構成されている。
【0013】
選別室15は、受網18から漏下した処理物を移送しながら選別する揺動選別体20と、揺動選別体20の前方で選別風を起風する唐箕21と、一番物を回収する一番横ラセン22と、二番物を回収する二番横ラセン23とを備えており、一番横ラセン22によって回収された一番物は、一番揚穀装置を介して穀粒タンク4に移送され、二番横ラセン23によって回収された二番物は、二番揚穀装置24(図7参照)を介して扱室14内または揺動選別体20上に還元される。
【0014】
図2図4に示すように、揺動選別体20は、受網18から漏下した処理物を後方へ順次移送するグレンパン25と、グレンパン25の後方で穀粒を篩い選別するチャフシーブ26と、チャフシーブ26から漏下した穀粒をさらに篩い選別するグレンシーブ27と、チャフシーブ26又はグレンシーブ27の後方に選択的に装着される延長チャフシーブ28と、チャフシーブ26又はグレンシーブ27の後方に選択的に装着されるストロラック29とを備える揺動アッセンブリであり、図示しない揺動機構によって所定の周期で連続的に往復揺動される。
【0015】
チャフシーブ26は、前後方向に所定間隔を存して並列する複数のフィン26aを備えて構成されている。各フィン26aは、前低後高状に傾斜しており、揺動選別体20の揺動に伴って処理物を後方へ移送しつつ、フィン26a間の隙間から処理物を漏下させる。ここで漏下した処理物はグレンシーブ27を介して一番物として回収され、漏下しなかった処理物は二番物として回収される。
【0016】
各フィン26aは、上端側を支点として前後回動自在に構成されるとともに、カム機構(図示せず)を介してフィン駆動用モータ(図示せず)に連結されており、該フィン駆動用モータの駆動に応じた各フィン26aの角度変化にもとづいて、チャフシーブ26におけるフィン26a間の隙間(フィン開度)が変更可能となっている。そして、このフィン開度を処理物の量(層厚)に応じて自動的に増減させる選別自動制御の実行により、チャフシーブ26から漏下する処理物量と二番還元される処理物量のバランスが適正化され、精度の高い選別処理を行うことが可能となる。
【0017】
本実施形態の揺動選別体20は、複数種類の作物に対応するために、収穫する作物別に調整される作物別調整要素を備えている。たとえば、図3に示すように、稲や麦を収穫する場合は、二番還元による単粒化を促進(枝梗処理)するために、チャフシーブ26の下流側にストロラック29(フィンよりも穀粒漏下量が多い)を直接配置する一方、図4に示すように、大豆を収穫する場合は、二番還元による大豆の損傷を減らすために、チャフシーブ26の下流側に延長チャフシーブ28配置し、その下流側にストロラック29を配置している。なお、図3に示すように、稲や麦を収穫する場合は、グレンシーブ27の下流側に延長チャフシーブ28及びストロラック29を配置して二番還元への藁屑などの混入を減らす一方、図4に示すように、大豆を収穫する場合は、グレンシーブ27の下流側に配置される延長チャフシーブ28及びストロラック29が取外される。
【0018】
図5及び図6に示すように、扱室14の外側面部には、カバー体30によって開閉可能なメンテナンス用の開口部31が形成されていおり、図6に示すように、カバー体30を開き操作すると、開口部31を介して受網18の着脱などのメンテナンス作業を行うことが可能になる。
【0019】
本実施形態の受網18は、前後及び左右に分割されており、分割された各受網18は、その外形を規定する受網フレーム18aと、受網フレーム18aの内側に設けられる網部材18bと、前後方向に所定間隔を存して設けられる複数の受網補強フレーム18cとを備えて構成されている。
【0020】
揺動選別体20の上方位置には、前後方向に延びる受網支持フレーム32が設けられており、この受網支持フレーム32に受網18の下端部が固定される。本実施形態の受網支持フレーム32は、平面視において、揺動選別体20の左右幅の略中央に位置するとともに、少なくともグレンパン25からチャフシーブ26に亘って延設されている。
【0021】
なお、本実施形態の揺動選別体20には、左右幅方向の中央側に処理物を寄せる複数の寄せ板33が設けられている。本実施形態では、グレンパン25からチャフシーブ26に亘り、揺動選別体20の左右両端部にそれぞれ4枚の寄せ板33を設けている。
【0022】
つぎに、本発明の要部である層厚センサ34について、図2図12を参照して説明する。
【0023】
図2図12に示すように、揺動選別体20の上方には、揺動選別体20上で移送されている処理物の層厚を検出する層厚センサ34が設けられている。層厚センサ34は、処理物の層厚に応じて自由回動する検出体35と、検出体35の回動位置を検出するポテンショメータ36と、検出体35を検出状態の初期位置で接当支持するストッパ部材37とを備えて構成されており、検出体35が処理物に接触し、その層厚に応じて回動するすることにより、ポテンショメータ36の検出値にもとづいて処理物の層厚を特定することが可能になる。ちなみに、本実施形態の検出体35は、垂直よりも僅かに後退した垂下姿勢を初期姿勢とし、処理物の層厚が増加するにしたがって後退角度が増加するように配置されている。
【0024】
本実施形態では、揺動選別体20の上方で、かつ平面視において揺動選別体20の左右幅の略中央に位置する受網支持フレーム32を利用して層厚センサ34を取付けている。このようにすると、図7に示すように、寄せ板33によって揺動選別体20の左右中央側に寄せられた処理物の層厚を精度良く検出することが可能になる。
【0025】
また、本実施形態では、受網支持フレーム32に対し、前後方向に所定の間隔を存して複数の層厚センサ34を設けている。具体的には、グレンパン25で移送されている処理物の層厚を検出する1番目層厚センサ34と、チャフシーブ26の始端側で移送されている処理物の層厚を検出する2番目層厚センサ34と、チャフシーブ26の終端側で移送されている処理物の層厚を検出する3番目層厚センサ34と、大豆収穫時に延長チャフシーブ28で移送されている処理物の層厚を検出する4番目層厚センサ34とを備えている。
【0026】
これらの層厚センサ34は、いずれも処理物の層厚を検出するものであるが、1番目層厚センサ34においては、刈り始めと刈り終わりを検出する役割もあり、1番目層厚センサ34が処理物の存在を検出したときは、刈取作業中と判断してチャフシーブ26のフィン自動制御を開始してフィン26aを開く一方、1番目層厚センサ34が処理物を検出しないときは、刈取終了と判断してフィン自動制御を停止してフィン26aを閉じる。つまり、処理物が少ない状況では、一番物への藁屑混入が増えるため、刈取終了に応じてチャフシーブ26のフィン26aを閉じすることにより、藁屑の混入を減らして選別精度を向上させることができる。ただし、グレンパン25上は、状況によって処理物が常に一杯の状態があるため、揺動選別体20の前側における選別状況を正確に把握するには、2番目層厚センサ34が必要になる。
【0027】
一方、揺動選別体20の後側では、穀粒のオーバーフローによる機外飛散を防止する目的で処理物の層厚が検出される。たとえば、図3に示すような稲麦収穫時には、3番目層厚センサ34がチャフシーブ26の終端部近傍で処理物の層厚を検出することにより、チャフシーブ26における処理物のオーバーフローを把握することができ、また、図4に示すような大豆収穫時には、4番目層厚センサ34が延長チャフシーブ28の終端部近傍で処理物の層厚を検出することにより、延長チャフシーブ28における処理物のオーバーフローを把握することができる。
【0028】
つぎに、層厚センサ34の取付構造について、図8図12を参照して説明する。
【0029】
図8図12に示すように、本発明の実施形態に係る層厚センサ34は、処理物の層厚に応じて回動する検出体35と、検出体35の回動位置を検出するポテンショメータ36とを備えて構成される。検出体35は、処理物に接触し、その層厚に応じて回動するものであれば、材質は任意に選択することができる。たとえば、本実施形態の検出体35は、比較的硬質な材料で形成されているが、弾性変形可能なバネ材や軟質樹脂材料で検出体35を形成することも可能であり、この場合には、処理物に含まれる枝などの引っ掛かりによって検出体35が塑性変形したり破損することを防止できる。
【0030】
ポテンショメータ36としては、入力軸36aを所定方向に付勢するバネを内蔵したバネ内蔵タイプや、バネを内蔵していないバネ無しタイプなどが存在するが、検出体35の回動位置を検出可能なものであれば、任意のタイプを選択することができる。たとえば、本実施形態では、バネ無しタイプのポテンショメータ36を選択して検出体35を自由回動させるが、バネ内蔵タイプを選択してもよい。
【0031】
本実施形態の層厚センサ34は、揺動選別体20の上方に配置される受網支持フレーム32に取付けられる。このとき、ポテンショメータ36は、受網支持フレーム32の側方で、かつ受網支持フレーム32の下端より上方に配置され、自由回動する検出体35は、受網支持フレーム32の下端より下方へ吊下げて配置される。このようにすると、揺動選別体20の着脱に際して、ポテンショメータ36が邪魔になったり、揺動選別体20との接触でポテンショメータ36が破損することを防止できる。
【0032】
本実施形態では、受網支持フレーム32の側方にポテンショメータ36を配置するにあたり、受網支持フレーム32において、受網18が取付けられる側(受網取付ボルト18dの回し操作側)とは反対側の側面にポテンショメータ36を配置している。このようにすると、受網18の着脱に際して層厚センサ34が邪魔にならないという利点がある。
【0033】
ポテンショメータ36は、取付ブラケット38を介して受網支持フレーム32の側部に取付けられている。取付ブラケット38は、平面視でクランク状に曲げ加工された板部材からなり、その先端側にポテンショメータ36が取付けられた状態で、基端側が受網支持フレーム32の側部にボルト固定される。このとき、ポテンショメータ36は、図12に示すように、平面視において取付ブラケット38と受網支持フレーム32との間に配置される。これにより、ポテンショメータ36をより確実に保護し、その破損を防止することができる。
【0034】
ポテンショメータ36の入力軸36aは、取付ブラケット38を貫通して外側方に突出し、その先端側に検出体35が一体的に取付けられる。これにより、入力軸36aを回動軸として検出体35が自由回動し、ポテンショメータ36において検出体35の回動角を検出することが可能になる。
【0035】
取付ブラケット38の先端側上端部には、ポテンショメータ36本体と入力軸36aの上方を覆うカバー体39が一体的に設けられている。このようなカバー体39によれば、扱室14から飛来する処理物がポテンショメータ36本体や入力軸36aに直接当たることを回避できるので、ポテンショメータ36の破損や検出への影響が抑制される。
【0036】
また、本実施形態では、ポテンショメータ36を受網支持フレーム32に取付けるにあたり、図10に示すように、受網18の裏側に所定間隔を存して並設される受網補強フレーム18c間に配置している。このようにすると、ポテンショメータ36の配置スペースを確保できるだけでなく、受網18を着脱する際に受網補強フレーム18cとポテンショメータ36の干渉を防止することができる。
【0037】
つぎに、層厚センサ34の収納構造について、図8図12を参照して説明する。
【0038】
層厚センサ34は、検出体35の状態を、処理物に接触して自由回動する検出状態と、収納位置に支持された収納状態とに切換可能に構成されている。たとえば、揺動選別体20の着脱作業に際して、検出体35を収納状態に切換えることにより、検出体35が揺動選別体20の着脱を邪魔したり、揺動選別体20との接触で検出体35が破損することを防止できる。また、複数の層厚センサ34を備える本実施形態では、図3に示すように、使用する層厚センサ34を収穫する作物に応じて選択し、使用しない層厚センサ34の検出体35を収納状態に保持することができる。
【0039】
本発明の実施形態に係る層厚センサ34では、検出体35の状態を、処理物に接触して自由回動する検出状態と、収納位置に支持された収納状態とに切換可能に構成するにあたり、検出体35を検出状態の初期位置で接当支持するストッパ部材37を備え、該ストッパ部材37を、検出体35を収納位置に支持する収納位置支持部材に兼用している。このようにすると、専用の収納位置支持部材を不要にして構造の簡略化及びコストダウンが図れる。
【0040】
本実施形態のストッパ部材37は、検出体35を検出状態の初期位置で接当支持する初期位置支持状態と(図11及び図12の右側参照)、検出体35を収納位置に支持する収納位置支持状態(図11及び図12の左側参照)とに切換可能とするにあたり、ストッパ部材37を初期位置支持状態から収納位置支持状態側に弾性付勢するとともに、ストッパ部材37を初期位置支持状態に係止する係合部38aを取付ブラケット38に設け、該係合部38aの係合解除操作に応じてストッパ部材37が収納位置支持状態に切換わるようにしている。このようにすると、検出体35の収納操作が容易になる。
【0041】
具体的に説明すると、本実施形態のストッパ部材37は、ねじりバネで構成されており、ボルト40を介して取付ブラケット38で支持されるコイル部37aと、コイル部37aの一端から前方に延出して取付ブラケット38に係止される第1アーム部37bと、コイル部37aの他端から下方に延出して後方に付勢される第2アーム部37cとを備える。第2アーム部37cは、検出体35の外側方に並列するとともに、その先端側には検出体35の前側又は下側に入り込む折り曲げ部37dを有し、この折り曲げ部37dに対する接当によって検出体35の前側又は下側への回動範囲が規制される。なお、符号の37eは折り曲げ部37dの先端部に折り曲げ形成された外れ止め部である。
【0042】
図11及び図12に示すように、取付ブラケット38は、下方に突出した突部38bを有し、その先端部に前述した係合部38aが形成されている。ストッパ部材37の折り曲げ部37dをその付勢力に抗して係合部38aに係合させると、折り曲げ部37dが初期位置支持状態に係止され、検出体35を検出状態の初期位置で接当支持することが可能になる。
【0043】
また、係合部38aに係合している折り曲げ部37dの先端部(外れ止め部37e)を下方に操作すると、係合部38aに対する折り曲げ部37dの係合が解除されるのに伴い、ストッパ部材37の付勢力で折り曲げ部37dが後方に回動するとともに、取付ブラケット38のストッパ部38c(係合部38aの後方に形成)に係合して収納位置支持状態に保持される。このとき検出体35は、折り曲げ部37dと一緒に後方へ回動し、折り曲げ部37dとの接当により収納状態に保持される。そして、収納状態の検出体35は、取付ブラケット38とストッパ部材37の折り曲げ部37dとの間で挟持されることにより、収納状態における不要な回動が阻止され、ポテンショメータ36の寿命を延すことができる。
【0044】
また、収納状態の検出体35は、受網支持フレーム32の下端より上方に保持されるが、取付ブラケット38の係合部38aは、受網支持フレーム32の下端より下方に配置される。これにより、検出状態と収納状態との切換えの作業性を保ちながら、層厚センサ34の破損を防止することができる。
【0045】
また、取付ブラケット38の係合部38aとストッパ部38cとの間には、ストッパ部38cから係合部38aまで連続的に繋がる傾斜部38dが成形されている。そして、収納状態の検出体35を、ストッパ部材37の付勢力に逆らって検出状態側に回動操作すると、ストッパ部材37の折り曲げ部37dが傾斜部38dを乗り上げて係合部38aに係合される。これにより、収納状態の検出体35を検出状態側に回動操作するだけで、検出体35を検出状態に切換えることができるので、検出体35の収納解除操作が容易になる。ちなみに、検出体35の収納状態への切換操作(取付ブラケット38の係合部38aに対するストッパ部材37の係合解除操作)や、検出体35の検出状態への切換操作は、図6に示すようにカバー体30を開放操作すれば、開口部31を介して容易に行なうことができる。
【0046】
叙述の如く構成された本実施形態によれば、扱室14から受網18を介して漏下した処理物を移送しながら選別する揺動選別体20と、該揺動選別体20上で移送されている処理物の層厚を検出する層厚センサ34とを備える脱穀部3において、層厚センサ34を、処理物の層厚に応じて自由回動する検出体35と、該検出体35の回動位置を検出するポテンショメータ36とを備えて構成するとともに、揺動選別体20の上方に配置される受網支持フレーム32に層厚センサ34を取付けるにあたり、受網支持フレーム32の側方で、かつ受網支持フレーム32の下端より上方にポテンショメータ36を配置し、自由回動する検出体35を受網支持フレーム32の下端より下方へ吊下げて配置したので、揺動選別体20の着脱に際して、ポテンショメータ36が邪魔になったり、揺動選別体20との接触でポテンショメータ36が破損することを防止できる。
【0047】
また、検出体35の回動軸(入力軸36a)とポテンショメータ36の上方を覆うカバー体39を設けたので、扱室14から飛来する処理物によるポテンショメータ36の破損や検出への影響を抑制することができる。
【0048】
また、ポテンショメータ36を、受網18の裏側に所定間隔を存して並設される受網補強フレーム18c間に配置したので、ポテンショメータ36の配置スペースを確保できるだけでなく、受網18を着脱する際に受網補強フレーム18cとポテンショメータ36の干渉を防止することができる。
【0049】
また、ポテンショメータ36を、層厚センサ34の取付ブラケット38と受網支持フレーム32との間に配置したので、ので、ポテンショメータ36をより確実に保護し、その破損を防止することができる。
【0050】
また、検出体36を、受網支持フレーム32の下端より上方に退避した収納状態に保持可能としたので、揺動選別体20の着脱に際して、検出体35が邪魔になったり、揺動選別体20との接触で検出体35が破損することも防止できる。
【符号の説明】
【0051】
1 汎用コンバイン
3 脱穀部(脱穀装置)
14 扱室
15 選別室
16 扱歯
17 扱胴
18 受網
18c 受網補強フレーム
20 揺動選別体
32 受網支持フレーム
34 層厚センサ
35 検出体
36 ポテンショメータ
36a 入力軸
37 ストッパ部材
37a コイル部
37b 第1アーム部
37c 第2アーム部
37d 折り曲げ部
38 取付ブラケット
38a 係合部
38b 突部
38c ストッパ部
38d 傾斜部
39 カバー体
図1
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