特許第6228480号(P6228480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6228480
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】ウェビング巻取装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 22/28 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   B60R22/28 107
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-24922(P2014-24922)
(22)【出願日】2014年2月12日
(65)【公開番号】特開2015-150964(P2015-150964A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2016年8月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】森 信二
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−060135(JP,A)
【文献】 特開2013−078975(JP,A)
【文献】 特開平09−286302(JP,A)
【文献】 米国特許第05794877(US,A)
【文献】 特開2015−128925(JP,A)
【文献】 特開2011−148430(JP,A)
【文献】 特開2001−010445(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0006725(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 22/00−22/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員に装着されるウェビングが巻取られ、前記ウェビングが引出されることで引出方向へ回転されるスプールと、
前記スプールに連結される規制部材と、
所定の機会に前記規制部材の引出方向への回転を規制して前記スプールの引出方向への回転を制限する制限手段と、
前記制限手段が前記スプールの引出方向への回転を制限した際に前記スプールのフォースリミッタ荷重以上での引出方向への2回転以上の回転を許容すると共に前記スプールの引出方向への回転を許容する途中で前記フォースリミッタ荷重を変更するフォースリミッタ機構と、
前記フォースリミッタ機構が前記スプールの引出方向への回転を許容する際に前記スプールによって引出方向へ回転されると共に前記規制部材が引出方向への回転を規制した後に前記スプールが引出方向へ回転される回転部と、
を備えたウェビング巻取装置。
【請求項2】
前記スプールに設けられ、前記フォースリミッタ機構が前記スプールの引出方向への回転を許容する際に前記回転部を通過されて変位された後に前記回転部に到達されて係合される係合部を備えた請求項1記載のウェビング巻取装置。
【請求項3】
前記フォースリミッタ機構が前記スプールの引出方向への回転を許容する際に前記規制部材が前記回転部の引出方向への回転を規制した後に前記スプールが引出方向へ回転されることで前記フォースリミッタ機構が前記フォースリミッタ荷重を変更する請求項1又は請求項2記載のウェビング巻取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の機会にスプールのフォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転を許容するウェビング巻取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載のシートベルト用リトラクターでは、第8実施形態において、車両緊急時に、緊急ロック手段がロッキングプレートの引出方向への回転をロックする。さらに、ボビンの係止部がロックピースの外周を回転された後に、ロックピースの係合部がロッキングプレートのガイド溝を通過されることで、ボビンのエネルギー吸収荷重以上での引出方向への回転が許容される。また、ロックピースの係合部がロッキングプレートのガイド溝の小径部を通過されることで、ボビンが引出方向への回転を許容されるエネルギー吸収荷重が増加される。
【0003】
しかしながら、このシートベルト用リトラクターでは、車両緊急時にボビンが許容される引出方向への回転量が2回転未満にされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−286302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、フォースリミッタ機構のフォースリミッタ荷重の変更態様を多様化できるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載のウェビング巻取装置は、乗員に装着されるウェビングが巻取られ、前記ウェビングが引出されることで引出方向へ回転されるスプールと、前記スプールに連結される規制部材と、所定の機会に前記規制部材の引出方向への回転を規制して前記スプールの引出方向への回転を制限する制限手段と、前記制限手段が前記スプールの引出方向への回転を制限した際に前記スプールのフォースリミッタ荷重以上での引出方向への2回転以上の回転を許容すると共に前記スプールの引出方向への回転を許容する途中で前記フォースリミッタ荷重を変更するフォースリミッタ機構と、前記フォースリミッタ機構が前記スプールの引出方向への回転を許容する際に前記スプールによって引出方向へ回転されると共に前記規制部材が引出方向への回転を規制した後に前記スプールが引出方向へ回転される回転部と、を備えている。
【0008】
請求項2に記載のウェビング巻取装置は、請求項1に記載のウェビング巻取装置において、前記スプールに設けられ、前記フォースリミッタ機構が前記スプールの引出方向への回転を許容する際に前記回転部を通過されて変位された後に前記回転部に到達されて係合される係合部を備えている。
【0009】
請求項3に記載のウェビング巻取装置は、請求項1又は請求項2に記載のウェビング巻取装置において、前記フォースリミッタ機構が前記スプールの引出方向への回転を許容する際に前記規制部材が前記回転部の引出方向への回転を規制した後に前記スプールが引出方向へ回転されることで前記フォースリミッタ機構が前記フォースリミッタ荷重を変更する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載のウェビング巻取装置では、乗員に装着されるウェビングがスプールに巻取られており、スプールからウェビングが引出されることで、スプールが引出方向へ回転される。
【0011】
また、所定の機会に制限手段がスプールの引出方向への回転を制限した際に、フォースリミッタ機構が、スプールのフォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転を許容すると共に、スプールの引出方向への回転を許容する途中でフォースリミッタ荷重を変更する。
【0012】
ここで、フォースリミッタ機構が許容するスプールの引出方向への回転量が2回転以上にされている。このため、フォースリミッタ機構のフォースリミッタ荷重の変更態様を多様化できる。
【0013】
請求項1に記載のウェビング巻取装置では、スプールに規制部材が連結されており、制限手段が規制部材の引出方向への回転を規制してスプールの引出方向への回転を制限する。さらに、フォースリミッタ機構がスプールの引出方向への回転を許容する際に、スプールによって回転部が引出方向へ回転されると共に、規制部材が回転部の引出方向への回転を規制した後にスプールが引出方向へ回転される。このため、簡単な構成でフォースリミッタ機構が許容するスプールの引出方向への回転量を多くできる。
【0014】
請求項2に記載のウェビング巻取装置では、スプールに係合部が設けられており、フォースリミッタ機構がスプールの引出方向への回転を許容する際に、係合部が回転部を通過されて変位された後に、係合部が回転部に到達されて係合される。このため、簡単な構成でフォースリミッタ機構が許容するスプールの引出方向への回転量を一層多くできる。
【0015】
請求項3に記載のウェビング巻取装置では、フォースリミッタ機構がスプールの引出方向への回転を許容する際に、規制部材が回転部の引出方向への回転を規制した後に、スプールが引出方向へ回転されることで、フォースリミッタ機構がフォースリミッタ荷重を変更する。このため、フォースリミッタ荷重が変更されない状態でのスプールの引出方向への回転量を多くできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置における巻取軸の一側部分を示す一側から見た分解斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置における巻取軸の主要部を示す他側から見た斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置におけるレバーを示す一側から見た斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置における巻取軸の主要部を示す他側から見た側面図である。
図5】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置におけるスプールのロックギヤに対する引出方向への第1回転段階を示す他側から見た側面図である。
図6】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置におけるスプールのロックギヤに対する引出方向への第2回転段階を示す他側から見た側面図である。
図7】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置におけるスプールのロックギヤに対する引出方向への第3回転段階を示す他側から見た側面図である。
図8】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置におけるスプールのロックギヤに対する引出方向への第4回転段階を示す他側から見た側面図である。
図9】本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置におけるスプールのロックギヤに対する引出方向への回転量(X軸)とフォースリミッタ機構のフォースリミッタ荷重(Y軸)との関係を示すグラフである。
図10】本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置における巻取軸の一側部分を示す一側から見た分解斜視図である。
図11】本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置における巻取軸の主要部を示す他側から見た斜視図である。
図12】(A)〜(C)は、本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置における巻取軸の一側部分を示す断面図であり、(A)は、図13のA−A線断面図であり、(B)は、図13のB−B線断面図であり、(C)は、図13のC−C線断面図である。
図13】本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置における巻取軸の主要部を示す他側から見た側面図である。
図14】本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置におけるスプールのロックギヤに対する引出方向への第1回転段階を示す他側から見た側面図である。
図15】本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置におけるスプールのロックギヤに対する引出方向への第2回転段階を示す他側から見た側面図である。
図16】本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置におけるスプールのロックギヤに対する引出方向への回転量(X軸)とフォースリミッタ機構のフォースリミッタ荷重(Y軸)との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置10の主要部が一側から見た分解斜視図にて示されており、図2には、ウェビング巻取装置10の主要部が他側から見た斜視図にて示されている。さらに、図4には、ウェビング巻取装置10の主要部が他側から見た側面図にて示されている。なお、図面に示されるウェビング巻取装置10の主要部は、一側部分のみが示されて、他側部分は省略されている。
【0018】
本実施形態におけるウェビング巻取装置10には、支持部材としての金属製で断面U字形板状のフレーム(図示省略)が設けられており、フレームには、背面側の背板と、一側及び他側の脚板と、が設けられている。ウェビング巻取装置10は、フレームの背板において、車両の骨格部材としての矩形筒状のピラー(図示省略)内に固定されており、これにより、ウェビング巻取装置10が車両に設置されて、ウェビング巻取装置10の正面側、一側及び上方が、それぞれ車幅方向外側、車両前後方向一側(車両前側又は車両後側)及び車両上方へ向けられている。
【0019】
フレームの一対の脚板間には、図1図2及び図4に示す金属製の巻取軸12が回転可能に支持されており、巻取軸12の軸方向は、一対の脚板の対向方向に平行に配置されている。
【0020】
巻取軸12には、略円柱状のスプール14が設けられている。スプール14には、長尺帯状のウェビング16(ベルト)が基端側から巻取られており、ウェビング16は、フレームから上側へ延出されて、車両のシート(図示省略)に着座した乗員に装着可能にされている。また、スプール14が巻取方向(矢印Pの方向)へ回転されることで、ウェビング16がスプール14に巻取られると共に、ウェビング16がスプール14から引出されることで、スプール14が引出方向(矢印Qの方向)へ回転される。
【0021】
スプール14の一側には、規制部材(ロック部材)としての略円板状のロックギヤ18が設けられており、ロックギヤ18は、スプール14と同軸上に配置されている。ロックギヤ18は、巻取方向及び引出方向に回転可能にされており、ロックギヤ18の外周全体には、ラチェット歯18A(外歯)が複数等間隔で形成されている。
【0022】
フレームの一側には、制限手段(ロック手段)としてのロック機構(図示省略)が設けられている。ロック機構には、規制部(ロック部)としてのロックプレートが設けられており、ロックプレートは、フレームの一側の脚板に回動可能に支持されている。車両の緊急時(車両の衝突時等におけるウェビング16のスプール14からの急激な引出し時や車両の急減速時である所定の機会)には、ロック機構が作動されることで、ロックプレートが回動されてロックギヤ18のラチェット歯18Aに噛合(係合)される。これにより、ロックギヤ18の引出方向への回転が規制(ロック)される。
【0023】
スプール14とロックギヤ18との間には、フォースリミッタ機構20が設けられている。
【0024】
フォースリミッタ機構20には、第1エネルギー吸収部材としての略円柱状のトーションシャフト22が設けられており、トーションシャフト22は、スプール14に同軸上に貫通されている。トーションシャフト22の一側端は、ロックギヤ18に一体回転可能に結合されると共に、トーションシャフト22の他側端は、スプール14の他側端に一体回転可能に結合されており、スプール14、ロックギヤ18及びトーションシャフト22は、一体回転可能にされている。このため、上述の如くロックギヤ18の引出方向への回転が規制されることで、トーションシャフト22及びスプール14の引出方向への回転が制限される。
【0025】
スプール14の一側面には、外周部の周方向全体において、案内部を構成する正面視円環状の回転凹部24が同軸上に形成されており、回転凹部24は、一側に開放されると共に、断面矩形状にされている。回転凹部24の底面(他側面)の径方向内側部分には、案内部を構成する正面視円環状の変位凹部26が同軸上に形成されており、変位凹部26は、一側(回転凹部24内)に開放されると共に、断面矩形状にされて内周面が回転凹部24の内周面と面一にされている。スプール14の一側面には、周部の周方向一部において、収容部としての収容凹部28が形成されており、収容凹部28は、一側に開放されている。収容凹部28は、回転凹部24及び変位凹部26の周方向一部に重合されており、収容凹部28は、回転凹部24及び変位凹部26の径方向内側及び径方向外側まで配置されている。
【0026】
スプール14には、収容凹部28内において、係合部としてのレバー30(図3参照)が設けられている。レバー30には、円柱状の軸部30Aが設けられており、レバー30は、軸部30Aにおいて、スプール14の収容凹部28より他側部分に回転(変位)可能に支持されている。軸部30Aの軸方向は、スプール14の軸方向と平行に配置されており、レバー30の回転中心軸線は、スプール14の軸方向と平行にされている。レバー30の巻取方向側端部には、変位部30B(回転突起部)が設けられており、変位部30Bは、他側に突出されると共に、変位凹部26の径方向内側から変位凹部26内に延出されている。レバー30の引出方向側部分には、押圧部30C(荷重保持部)が設けられており、押圧部30Cは、回転凹部24の径方向内側に配置されている。変位部30Bの先端及び押圧部30Cは、収容凹部28の周面に係止されており、これにより、レバー30の非係合方向(図6の矢印Rとは反対方向)への回転が係止されて、変位部30Bのスプール14径方向外側への回転及び押圧部30Cのスプール14径方向内側への回転が係止されている。レバー30は、係合方向(図6の矢印Rの方向)に回転(変位)可能にされており、変位部30Bは、スプール14径方向内側に回転可能にされると共に、押圧部30Cは、スプール14径方向外側に回転可能にされている。
【0027】
ロックギヤ18の他側面には、外周部の周方向略全体において、案内部を構成する正面視略円環状の案内凹部32が同軸上に形成されており、案内凹部32は、一側に開放されると共に、断面矩形状にされている。案内凹部32は、ロックギヤ18の周方向一部に形成されておらず、案内凹部32には、巻取方向側端と引出方向側端とが設けられている。
【0028】
スプール14の回転凹部24内、変位凹部26内及びロックギヤ18の案内凹部32内には、回転部としての長尺柱状の回転体34が収容されており、回転体34は、回転凹部24、変位凹部26及び案内凹部32の周方向に沿って湾曲されている。また、回転体34の外面と回転凹部24及び変位凹部26の内面との間の摩擦力は、回転体34の外面と案内凹部32の内面との間の摩擦力に比し、大きくされている。
【0029】
回転体34の引出方向側端部には、変位手段としての変位ピース36が設けられており、変位ピース36は、スプール14の回転凹部24内及びロックギヤ18の案内凹部32内に収容されている。変位ピース36には、板状の変位突起36Aが設けられており、変位突起36Aは、他側に突出されて、スプール14の変位凹部26内に収容されている。変位突起36Aは、レバー30の変位部30Bに巻取方向側から係止されており、上述の如くレバー30の非係合方向(図6の矢印Rとは反対方向)への回転が係止されることで、回転体34の引出方向への回転が係止されている。
【0030】
回転体34の巻取方向側端部には、係合手段としてのホルダ38が設けられており、ホルダ38は、スプール14の回転凹部24内及びロックギヤ18の案内凹部32内に収容されている。ホルダ38は、案内凹部32の巻取方向側端に引出方向側から係止されており、これにより、回転体34の巻取方向への回転が係止されている。ホルダ38には、被係合部としての係合凹部38Aが形成されており、係合凹部38Aは、スプール14の巻取方向側、径方向両側及び他側に開放されている。
【0031】
回転体34には、変位ピース36とホルダ38との間において、第2エネルギー吸収部としてのアルミニウム製(樹脂製でもよい)で楕円筒状のチューブ40が設けられており、チューブ40は、スプール14の回転凹部24内及びロックギヤ18の案内凹部32内に収容されている。
【0032】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0033】
以上の構成のウェビング巻取装置10では、ウェビング16が、スプール14から引出されて、車両のシートに着座した乗員に装着される。
【0034】
車両の緊急時(車両の衝突時等)には、ロック機構が作動されることで、ロック機構のロックプレートが回動されてロックギヤ18のラチェット歯18Aに噛合される。これにより、ロックギヤ18の引出方向への回転が規制されて、スプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転がフォースリミッタ機構20のトーションシャフト22によって制限されることで、ウェビング16のスプール14からの引出しが制限されて、ウェビング16によって乗員が拘束される。
【0035】
フォースリミッタ機構20では、スプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転がトーションシャフト22によって制限された状態において、ウェビング16から乗員に作用される荷重(乗員からウェビング16に作用される荷重)が第1フォースリミッタ荷重F1(トーションシャフト22の耐捩れ変形荷重、第1エネルギー吸収荷重、図9参照)以上にされた際に、トーションシャフト22が捩れ変形されて、スプール14のロックギヤ18に対する第1フォースリミッタ荷重F1以上での引出方向への回転が許容される。これにより、乗員の運動エネルギーがトーションシャフト22の変形によって吸収されて、ウェビング16から乗員に作用される荷重が低減される。
【0036】
図5に示す如く、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に回転される際には、スプール14(レバー30を含む)と一体に回転体34がロックギヤ18の案内凹部32に案内されつつロックギヤ18に対し引出方向に回転されることで、回転体34の変位ピース36(引出方向側端部)が案内凹部32の引出方向側端に係止される。
【0037】
図6に示す如く、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に更に回転される際には、回転体34の引出方向への回転が案内凹部32の引出方向側端によって係止された状態で、スプール14(レバー30を含む)がロックギヤ18に対し引出方向に回転されて、レバー30が回転体34を引出方向に通過されることで、レバー30の変位部30Bが回転体34の変位ピース36の変位突起36Aによって巻取方向側に変位されて、レバー30が係合方向(図6の矢印Rの方向)に回転される。このため、レバー30の変位部30Bがスプール14の変位凹部26の径方向内側に回転されると共に、レバー30の押圧部30Cがスプール14の回転凹部24内に回転される。
【0038】
図7に示す如く、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に更に回転される際には、回転体34の引出方向への回転が案内凹部32の引出方向側端によって係止されると共にレバー30が係合方向に回転された状態で、スプール14(レバー30を含む)がロックギヤ18に対し引出方向に回転されて、レバー30の押圧部30Cが回転体34のホルダ38(巻取方向側端部)の係合凹部38A内に係合(挿入)されることで、レバー30が係合方向に更に回転されて、レバー30の巻取方向側部分(変位部30Bを含む)及び押圧部30C先端がスプール14の収容凹部28の周面に係止される。このため、レバー30の係合方向への回転が係止されて、レバー30の押圧部30Cとロックギヤ18の案内凹部32の引出方向側端との間に回転体34が長手方向において挟持されることで、スプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転がトーションシャフト22の他に回転体34によっても制限される。
【0039】
図8に示す如く、スプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転がトーションシャフト22及び回転体34によって制限された状態において、ウェビング16から乗員に作用される荷重(乗員からウェビング16に作用される荷重)が第2フォースリミッタ荷重F2(トーションシャフト22の耐捩れ変形荷重と回転体34のチューブ40の長手方向における耐圧縮変形荷重との合計、第2エネルギー吸収荷重、図9参照)以上にされた際に、回転体34のチューブ40が変位ピース36とホルダ38との間で長手方向において圧縮変形されて、スプール14のロックギヤ18に対する第2フォースリミッタ荷重F2以上での引出方向への回転が許容される。これにより、乗員の運動エネルギーがトーションシャフト22及びチューブ40の変形によって吸収されて、ウェビング16から乗員に作用される荷重が低減される。
【0040】
以上により、フォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対するフォースリミッタ荷重以上(第1フォースリミッタ荷重F1以上及び第2フォースリミッタ荷重F2以上)での引出方向への回転量が、2回転半以上(最大略3回転)にされている。このため、フォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への多い回転量の中でフォースリミッタ荷重を多様に変更でき、フォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重の変更態様を多様化できる。
【0041】
しかも、フォースリミッタ機構20が、スプール14のロックギヤ18に対する第1フォースリミッタ荷重F1以上での引出方向への回転を2回転以上許容した後に、スプール14のロックギヤ18に対する第2フォースリミッタ荷重F2以上での引出方向への回転を許容する。このため、フォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対する第1フォースリミッタ荷重F1以上での引出方向への回転量を多くでき、乗員が小柄な場合に乗員の運動エネルギーをフォースリミッタ荷重が第1フォースリミッタ荷重F1である間に吸収できて、小柄な乗員を適切に保護できる。さらに、フォースリミッタ機構20がフォースリミッタ荷重を第1フォースリミッタ荷重F1にした後に第2フォースリミッタ荷重F2に変更するため、乗員が大柄な場合に乗員の運動エネルギーを遅くともフォースリミッタ荷重が第2フォースリミッタ荷重F2である間に吸収できて、大柄な乗員を適切に保護できる。
【0042】
また、フォースリミッタ機構20がスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転を許容する際に、スプール14と一体に回転体34がロックギヤ18に対し引出方向に回転されて、回転体34の変位ピース36がロックギヤ18の案内凹部32の引出方向側端に係止された後に、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に回転される。このため、簡単な構成でフォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転量を多くできる。
【0043】
さらに、フォースリミッタ機構20がスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転を許容する際に、スプール14のレバー30が回転体34を引出方向に通過されることで、レバー30の変位部30Bが回転体34の変位ピース36の変位突起36Aによって巻取方向側に変位されて、レバー30が係合方向に回転される。その後、レバー30が回転体34のホルダ38に再度到達されて、レバー30の押圧部30Cがホルダ38の係合凹部38A内に係合される。このため、簡単な構成でフォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転量を一層多くできる。
【0044】
また、フォースリミッタ機構20がスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転を許容する際に、スプール14と一体に回転体34がロックギヤ18に対し引出方向に回転されて、回転体34の変位ピース36がロックギヤ18の案内凹部32の引出方向側端に係止された後に、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に回転されて、スプール14のレバー30の押圧部30Cが回転体34のホルダ38の係合凹部38A内に係合されることで、フォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が第1フォースリミッタ荷重F1から第2フォースリミッタ荷重F2に変更される。このため、フォースリミッタ荷重が第1フォースリミッタ荷重F1である状態でのスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転量を効果的に多くできる。
【0045】
なお、本実施形態では、回転体34のチューブ40が長手方向において圧縮変形されることで、フォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が増加される。しかしながら、これと共に、又は、これに代えて、スプール14が回転体34に対し引出方向に回転されてスプール14(回転凹部24及び変位凹部26の少なくとも一方の内面)及び回転体34の少なくとも一方が変形されることでフォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が増加される構成、レバー30が回転体34を引出方向に通過されてレバー30及び回転体34の少なくとも一方が変形されることでフォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が増加される構成、及び、レバー30が係合方向に回転されてレバー30及びスプール14(収容凹部28の内面)の少なくとも一方が変形されることでフォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が増加される構成の少なくとも1つにしてもよい。
【0046】
[第2実施形態]
図10には、本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置50の主要部が一側から見た分解斜視図にて示されており、図11には、ウェビング巻取装置50の主要部が他側から見た斜視図にて示されている。さらに、図13には、ウェビング巻取装置50の主要部が他側から見た側面図にて示されている。なお、図面に示されるウェビング巻取装置50の主要部は、一側部分のみが示されて、他側部分は省略されている。
【0047】
本実施形態に係るウェビング巻取装置50は、上記第1実施形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0048】
図10図11及び図13に示す如く、本実施形態に係るウェビング巻取装置50のフォースリミッタ機構20には、上記第1実施形態のレバー30及び回転体34が設けられていない。
【0049】
スプール14には、上記第1実施形態の変位凹部26及び収容凹部28が形成されていない。スプール14の回転凹部24の外周側には、第2エネルギー吸収部としての湾曲板状の切削部52(図12(A)〜図12(C)参照)が同軸上に形成されており、切削部52は、スプール14の周方向全体又は周方向一部に配置されている。
【0050】
ロックギヤ18の案内凹部32は、ロックギヤ18の外周部の周方向全体に形成されており、案内凹部32は、正面視円環状にされている。ロックギヤ18の他側面には、案内凹部32の径方向内側において、断面略三角形状の規制突起54(図12(C)参照)が形成されており、規制突起54のロックギヤ18径方向外側面は、案内凹部32の内周面と面一にされている。
【0051】
スプール14の回転凹部24内及びロックギヤ18の案内凹部32内には、回転部としての略円筒状のリング56(図12(A)〜図12(C)参照)が同軸上に収容されており、リング56の一側端の外周外側には、円環板状のフランジ56Aが同軸上に設けられている。リング56は、内周面が案内凹部32の内周面に嵌合されると共に、フランジ56Aの外周面が案内凹部32の外周面に嵌合されている。
【0052】
リング56の内周面には、断面略三角形状の内係止部58が形成されており、内係止部58は、リング56の径方向内側に突出されて、ロックギヤ18の規制突起54に引出方向側から係止されている。リング56の外周面には、内係止部58と同一の周方向位置において、断面略L字状の外係止部60が形成されており、外係止部60の一側部分は、フランジ56Aと一体にされると共に、外係止部60の他側部分は、フランジ56Aの径方向外側に突出されている。
【0053】
スプール14の切削部52とリング56との間には、エネルギー吸収手段としての断面略L字状の切削ピース62(図12(B)参照)が設けられており、切削ピース62は、スプール14の回転凹部24の底面(他側面)とリング56のフランジ56Aとの間に挟まれると共に、一側部分がロックギヤ18の案内凹部32の外周面とリング56の外周面との間に挟まれている。切削ピース62の他側部分は、フランジ56Aの径方向外側に突出されており、切削ピース62の他側部分は、スプール14の切削部52とリング56の外周面との間に挟持されている。切削ピース62の他側部分には、断面三角形状の切削爪62Aが形成されており、切削爪62Aが切削部52に食込むことで、切削ピース62が、切削部52に固定されると共に、リング56の外係止部60に引出方向側から係止されている。また、リング56の外面と回転凹部24の内面及び切削ピース62の外面との間の摩擦力は、リング56の外面と案内凹部32の内面との間の摩擦力に比し、大きくされている。
【0054】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0055】
以上の構成のウェビング巻取装置50では、ウェビング16が、スプール14から引出されて、車両のシートに着座した乗員に装着される。
【0056】
車両の緊急時(車両の衝突時等)には、ロック機構が作動されることで、ロック機構のロックプレートが回動されてロックギヤ18のラチェット歯18Aに噛合される。これにより、ロックギヤ18の引出方向への回転が規制されて、スプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転がフォースリミッタ機構20のトーションシャフト22によって制限されることで、ウェビング16のスプール14からの引出しが制限されて、ウェビング16によって乗員が拘束される。
【0057】
フォースリミッタ機構20では、スプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転がトーションシャフト22によって制限された状態において、ウェビング16から乗員に作用される荷重(乗員からウェビング16に作用される荷重)が第1フォースリミッタ荷重F1(トーションシャフト22の耐捩れ変形荷重、第1エネルギー吸収荷重、図16参照)以上にされた際に、トーションシャフト22が捩れ変形されて、スプール14のロックギヤ18に対する第1フォースリミッタ荷重F1以上での引出方向への回転が許容される。これにより、乗員の運動エネルギーがトーションシャフト22の変形によって吸収されて、ウェビング16から乗員に作用される荷重が低減される。
【0058】
図14に示す如く、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に回転される際には、スプール14と一体にリング56及び切削ピース62がロックギヤ18の案内凹部32に案内されつつロックギヤ18に対し引出方向に回転されることで、リング56の内係止部58がロックギヤ18の規制突起54に係止されて、リング56の引出方向への回転が規制突起54によって規制される。
【0059】
図15に示す如く、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に更に回転される際には、リング56の引出方向への回転がロックギヤ18の規制突起54によって規制された状態で、スプール14と一体に切削ピース62がロックギヤ18の案内凹部32及びリング56に案内されつつロックギヤ18に対し引出方向に回転されることで、切削ピース62がリング56の外係止部60に係止されて、切削ピース62の引出方向への回転がリング56を介して規制突起54によって規制される。このため、スプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転がトーションシャフト22の他にスプール14の切削部52によっても制限される。
【0060】
スプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転がトーションシャフト22及び切削部52によって制限された状態において、ウェビング16から乗員に作用される荷重(乗員からウェビング16に作用される荷重)が第2フォースリミッタ荷重F2(トーションシャフト22の耐捩れ変形荷重と切削部52の切削ピース62(切削爪62A)による耐切削荷重との合計、第2エネルギー吸収荷重、図16参照)以上にされた際に、切削部52が切削ピース62の切削爪62Aによって切削(変形)されて、スプール14のロックギヤ18に対する第2フォースリミッタ荷重F2以上での引出方向への回転が許容される。これにより、乗員の運動エネルギーがトーションシャフト22及び切削部52の変形によって吸収されて、ウェビング16から乗員に作用される荷重が低減される。
【0061】
なお、仮に、スプール14が切削ピース62に対し引出方向に1回転以上回転された場合、又は、スプール14の切削部52が切削ピース62を引出方向に通過した場合には、スプール14のロックギヤ18に対する第1フォースリミッタ荷重F1以上での引出方向への回転が許容される(図16参照)。
【0062】
以上により、フォースリミッタ機構20がスプール14のロックギヤ18に対する第1フォースリミッタ荷重F1以上での引出方向への回転を許容してからスプール14のロックギヤ18に対する第2フォースリミッタ荷重F2以上での引出方向への回転を許容する間に、フォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転量が、2回転以上(最大略3回転)にされている。このため、フォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への多い回転量の中でフォースリミッタ荷重を多様に変更でき、フォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重の変更態様を多様化できる。
【0063】
しかも、フォースリミッタ機構20が、スプール14のロックギヤ18に対する第1フォースリミッタ荷重F1以上での引出方向への回転を略2回転許容した後に、スプール14のロックギヤ18に対する第2フォースリミッタ荷重F2以上での引出方向への回転を許容する。このため、フォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対する第1フォースリミッタ荷重F1以上での引出方向への回転量を多くでき、乗員が小柄な場合に乗員の運動エネルギーをフォースリミッタ荷重が第1フォースリミッタ荷重F1である間に吸収できて、小柄な乗員を適切に保護できる。さらに、フォースリミッタ機構20がフォースリミッタ荷重を第1フォースリミッタ荷重F1にした後に第2フォースリミッタ荷重F2に変更するため、乗員が大柄な場合に乗員の運動エネルギーを遅くともフォースリミッタ荷重が第2フォースリミッタ荷重F2である間に吸収できて、大柄な乗員を適切に保護できる。
【0064】
また、フォースリミッタ機構20がスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転を許容する際に、スプール14と一体にリング56がロックギヤ18に対し引出方向に回転されて、リング56の内係止部58がロックギヤ18の規制突起54に係止された後に、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に回転される。このため、簡単な構成でフォースリミッタ機構20が許容するスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転量を多くできる。
【0065】
さらに、フォースリミッタ機構20がスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転を許容する際に、スプール14と一体にリング56がロックギヤ18に対し引出方向に回転されて、リング56の内係止部58がロックギヤ18の規制突起54に係止された後に、スプール14がロックギヤ18に対し引出方向に回転されて、切削ピース62がリング56の外係止部60に係止されることで、フォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が第1フォースリミッタ荷重F1から第2フォースリミッタ荷重F2に変更される。このため、フォースリミッタ荷重が第1フォースリミッタ荷重F1である状態でのスプール14のロックギヤ18に対する引出方向への回転量を効果的に多くできる。
【0066】
なお、本実施形態では、スプール14の切削部52が切削ピース62の切削爪62Aによって切削されることで、フォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が増加される。しかしながら、これと共に、又は、これに代えて、切削ピース62がロックギヤ18の案内凹部32に案内されつつ引出方向に回転されて切削ピース62及びロックギヤ18(案内凹部32の内面)の少なくとも一方が変形されることでフォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が増加される構成、切削ピース62がリング56に案内されつつ引出方向に回転されて切削ピース62及びリング56の少なくとも一方が変形されることでフォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が増加される構成、及び、切削ピース62がリング56を介してロックギヤ18の規制突起54に係止されて切削ピース62、リング56(内係止部58及び外係止部60の少なくとも一方)及び規制突起54の少なくとも1つが変形されることでフォースリミッタ機構20のフォースリミッタ荷重が増加される構成の少なくとも1つにしてもよい。
【符号の説明】
【0067】
10 ウェビング巻取装置
14 スプール
16 ウェビング
18 ロックギヤ(規制部材)
20 フォースリミッタ機構
30 レバー(係合部)
34 回転体(回転部)
50 ウェビング巻取装置
56 リング(回転部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図16