【発明が解決しようとする課題】
【0013】
1つの態様において、本発明は少なくとも1つの活性成分および少なくとも1つの賦形剤を組み入れた組成物に関する。代表的な活性成分は、薬理学的効果を有するとして特徴付けることができ、治療目的のために使用することができるものである。代表的な活性成分は、治療目的(たとえば、ニコチン拮抗薬またはニコチン作動薬)のために用いられることを意図されるニコチン化合物(たとえば、ニコチン含有組成物)であり得る。組成物は、(たとえば、薬剤として、または栄養補助食品として)薬剤的に許容される形態を有し、最も好ましくは経鼻または経口送達に適している。組成物は少なくとも1つの活性成分源、そしてさらに少なくとも1つの非活性成分を組み入れる。
【0014】
別の態様において、本発明は、少なくとも1つの非活性成分と多孔性担体(たとえば、固体形態、好ましくは微粒子形態を有する担体)との混和物から構成される組成物に関する。非常に好ましい1つの実施形態において、非活性成分は、それが投与される生物系のpHを変える能力を有する材料である。例えば、酸性材料および/もしくは緩衝剤、または塩基性材料および/もしくは緩衝剤を、多孔性微粒子担体(たとえば、微結晶性セルロース)上に吸着させることができるか、または他の方法で密接な接触状態にすることができる。結果として、ニコチン化合物の経口投与(たとえば、ニコチン化合物の口腔吸収)に適した組成物は、微結晶性セルロースと組み合わせた塩基性材料および/または緩衝剤から構成される賦形剤を利用することによって増強することができ、ここで、ニコチン化合物は所望の治療効果を提供するために充分な量で用いられ、微結晶性セルロースと密接に接触した塩基性材料および/または緩衝剤から構成される賦形剤は、組成物が投与される生物系内でのニコチン化合物の摂取を増強するために充分な量で用いられる。
【0015】
多孔性担体を非活性成分と密接に接触させることによって、非活性成分を、結果として得られる治療用組成物中でニコチンから物理的に分離または隔離することができる。塩基または緩衝剤などの非活性成分を多孔性担体と密接に接触させることで:(1)非活性成分が本発明の治療用組成物の貯蔵中にニコチン成分と不利な形で反応または相互作用する能力を軽減または排除すること;(2)(たとえば、そのような成分を流動性微粒子材料の形態で配置することによって)非活性成分の取り扱いやすさを改善すること;および(3)本発明の治療用組成物で用いられる非活性成分の量の制御および測定可能性を増強すること、をはじめとするいくつかの利益を提供することができる。これらの利益は、依然として非活性成分が本発明の治療用組成物からタイミングよく放出または分散されることを可能にしながら、本発明のある実施形態で達成することができる。
【0016】
他の薬剤的に許容される賦形剤成分を組み入れた組成物をはじめとする本発明の組成物は、ヒト対象への投与に適した形態で、特に経口摂取に適した形態で、そして最も好ましくは活性成分の口腔投与に適した形態で提供することができる。治療目的のためのニコチン含有組成物の経口投与用の例示的形式および形状としては、ガム、錠剤、ロゼンジ、ミニロゼンジ、ミクロタブ、フィルムおよびパウチタイプの製品が挙げられる。
【0017】
典型的には、塩基性材料および/または緩衝剤と密接な関係にある微結晶性セルロースを組み入れた組成物を、ニコチン化合物の少なくとも1つの形態も組み入れた配合物に組み入れる。例えば、ニコチン化合物はニコチンであり得、ニコチンの形態は、遊離塩基として(たとえば、ニコチン遊離塩基と多孔性微粒子担体、たとえば微結晶性セルロースとの混合物として)、ニコチン塩(たとえば、酒石酸ニコチンもしくは酒石酸水素ニコチンまたはニコチンの別の有機酸塩として)、ニコチンの樹脂複合体(たとえば、ニコチンポラクリレックス)として、または溶媒和物もしくは他の好適な形態として、であり得る。
【0018】
1つの特定の実施形態において、本発明は、ニコチン源および多孔性担体とその多孔性担体上に吸着された非活性成分であって、塩基または緩衝剤の形態である非活性成分との混合物を含むニコチン含有医薬組成物を提供し、組成物は、自身の経口または経鼻送達に適した薬剤的に許容される形態である。非活性成分は、典型的には、塩基または塩基性pH範囲内に緩衝する緩衝剤またはそれらの組み合わせであり、例示的非活性成分は炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびそれらの組み合わせを含む。混合物は、混合物の全重量に基づいて、少なくとも約70重量パーセントの多孔性担体(たとえば微結晶性セルロース)および約30重量パーセントまでの非活性成分を含み得る。多孔性担体と非活性成分との混合物は、外側保護コーティング、たとえば当該技術分野で公知のさまざまな腸溶コーティング材料(たとえば、商品名EUDRAGIT(登録商標)で入手可能なものなどのアクリルポリマー)をさらに含み得る。上述のとおり、ニコチン源は、遊離塩基形態を有し得、そしてニコチン遊離塩基はさらに、微結晶性セルロースなどの第2の多孔性担体上に吸着され得る。
【0019】
別の態様において、本発明は、活性成分に応答する状態、疾患または障害を治療するための方法に関する。例えば、ニコチン様アセチルコリン作動性受容体の刺激による治療に応答する状態、疾患または障害は、少なくとも1つのニコチン化合物と、多孔性微粒子担体と組みあわせられるかまたは多孔性微粒子担体によって担持される塩基性物質および/または緩衝剤から構成される少なくとも1つの賦形剤とを組み入れた有効量の配合物(たとえば、微結晶性セルロースならびに塩基性材料および/または緩衝剤から構成される組成物と密接に組み合わされたニコチン)を、治療を必要とするヒト対象に経口または経鼻投与することによって治療することができる。
【0020】
本発明の組成物を用いて治療することができる例示的状態は、用いられる活性成分に依存する。例えば、ニコチン化合物として特徴づけられる活性成分は、中枢神経系に影響を及ぼすさまざまな疾患および障害をはじめとする多種多様な疾患および障害を治療するために用いることができる。さらに、ニコチン化合物(たとえば、ニコチン)を組み入れた組成物を禁煙補助薬として使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明を本明細書中でさらに充分に後述する。本発明を、多くの異なる形態で例示することができ、本明細書中で記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない;むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的必要要件を満足するように提供される。本明細書および特許請求の範囲で用いられる場合、単数形「a」、「an」および「the」は文脈上明白に別段の定めがない限り、複数の指示対象を含む。
【0022】
本発明は、治療目的のために使用することができる組成物を提供することを含む。すなわち、組成物は、疾患もしくは病気と関連する原因または症状を治療するため、あるいは組成物が投与される対象の健康を提供するために使用することができる。組成物を医薬組成物として、または栄養補助食品として使用することができる。組成物は少なくとも1つの活性成分を組み入れ、組成物は好適には活性成分の経鼻または経口送達に適している可能性がある。
【0023】
1つの特に好ましい活性成分は、ニコチン化合物として特徴づけることができる化合物である。さまざまなニコチン化合物、およびそれらの投与のための方法は、参照することによって本明細書中に組み込まれる、2010年5月7日付で出願されたBorschkeの米国特許出願第12/775,910号で記載されている。本明細書中で用いられる場合、「ニコチン化合物」または「ニコチン源」は、多くの場合、植物材料から単離された自然発生的または合成ニコチン化合物を指し、化合物が少なくとも部分的に精製され、タバコの葉などの植物構造内に含まれないことを意味する。最も好ましくは、ニコチンは、天然に存在し、Nicotiana種(たとえば、タバコ)からの抽出物として得られる。ニコチンは、エナンチオマー形S(−)−ニコチン、R(+)−ニコチン、またはS(−)−ニコチンとR(+)−ニコチンとの混合物を有し得る。最も好ましくは、ニコチンは、S(−)−ニコチン(たとえば、実質的に全てS(−)−ニコチンである形態)または第1にもしくは主にS(−)−ニコチンから構成されるラセミ混合物(たとえば、約95重量部のS(−)−ニコチンおよび約5重量部のR(+)−ニコチンから構成される混合物)の形態である。最も好ましくは、ニコチンは実質的に純粋な形態または本質的に純粋な形態で用いられる。用いられる非常に好ましいニコチンは、重量基準で、約95パーセント超、さらに好ましくは約98パーセント超、そして最も好ましくは約99パーセント超の純度を有する。ニコチンはNicotiana種から抽出することができるという事実にもかかわらず、ニコチン(ならびに本発明にしたがって製造される組成物および生成物)は、タバコから得られるかまたはタバコ由来の他の成分が実質的にまたは本質的に存在しないことが非常に好ましい。
【0024】
ニコチン化合物は、ニコチンを遊離塩基形態で、塩形態で、複合体として、または溶媒和物として含み得る。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Hanssonの米国特許公開第2004/0191322号の遊離塩基形態のニコチンの考察を参照のこと。ニコチン化合物の少なくとも一部を、ニコチンがニコチンポラクリレックスなどのイオン交換樹脂に結合しているニコチンの樹脂複合体の形態で用いることができる。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Lichtneckert et alの米国特許第3,901,248号を参照のこと。ニコチンの少なくとも一部は、塩の形態で用いることができる。ニコチンの塩は、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Cox et alの米国特許第2,033,909号およびLawson et alの同第4,830,028号、ならびにPerfetti, Beitrage Tabakforschung Int., 12: 43−54 (1983)で記載される種類の成分および技術を使用して提供することができる。さらに、参照することによって本明細書中に組み込まれる、2010年4月28日付で出願されたBrinkley et alの米国特許出願第12/769,335号を参照のこと。さらに、ニコチンの塩は、Pfaltz and Bauer, Inc.およびK&K Laboratories, Division of ICN Biochemicals, Inc.などの供給源から入手可能である。
【0025】
例示的な薬剤的に許容されるニコチン塩としては、酒石酸塩(たとえば、酒石酸ニコチンおよび酒石酸水素ニコチン)塩化物(たとえば、ニコチン塩酸塩およびニコチン二塩酸塩)、硫酸塩、過塩素酸塩、アスコルビン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、アスパラギン酸塩、サリチル酸塩、トシル酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩など;ニコチン塩水和物(たとえば、ニコチン塩化亜鉛一水和物)などのニコチン塩が挙げられる。ニコチンと塩を形成することができるさらなる有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、酪酸、アルファ−メチル酪酸、イソ吉草酸、ベータ−メチル吉草酸、カプロン酸、2−フロ酸、フェニル酢酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、シュウ酸、マロン酸、およびグリコール酸、ならびに約20個までの炭素原子の炭素鎖を有する他の脂肪酸が挙げられる。
【0026】
多くの実施形態において、ニコチン化合物は複数の形態で存在するであろう。例えば、ニコチンを、組成物内で少なくとも2つの塩の混合物(たとえば、2つの異なる有機酸塩、たとえば酒石酸水素ニコチンとレブリン酸ニコチンとの混合物)として、組成物内で分離している少なくとも2つの塩として、遊離塩基形態および塩形態で、組成物内で分離する遊離塩基形態および塩形態で、塩形態および複合体形成した形態(たとえば、ニコチンポラクリレックスなどの樹脂複合体)で、組成物内で分離する塩形態および複合体形成した形態で、遊離塩基形態および複合体形成した形態で、組成物内で分離する遊離塩基形態および複合体形成した形態などで用いることができる。そのため、各単一投与単位または断片(たとえば、ガム片、ロゼンジ、小袋、フィルムストリップなど)は少なくとも2つの形態のニコチンを組み入れることができる。
【0027】
特にニコチンなどの化合物としてのニコチン化合物はさらに、他のいわゆるタバコアルカロイド(すなわち、タバコ中に自然に存在すると特定されたアルカロイド)と組み合わせて用いることもできる。例えば、本発明にしたがって用いられるニコチンは、ノルニコチン、アナタビン、アナバシンなど、およびそれらの組み合わせと組み合わせて用いることができる。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Jacob et al., Am. J. Pub. Health, 5: 731−736 (1999)を参照のこと。
【0028】
本発明の組成物は、最も好ましくは、薬剤的に有効で、薬剤的に許容される形態を有する。すなわち、組成物は最も好ましくは、相当量のニコチン以外のタバコの成分を感知できる程度まで組み入れないか、または意図的に組み入れない。そういうわけで、薬剤的に有効かつ薬剤的に許容される組成物は、部分的またはバラバラのタバコ、加工されたタバコ成分、またはタバコ含有巻きたばこ、葉巻、パイプ、または無煙形態のタバコ製品内に伝統的に存在するタバコの成分の多くを含まない。天然に存在するニコチンをタバコから抽出することによって誘導される非常に好ましい組成物は、組成物の全重量に基づいて、5重量パーセント未満、さらに多くの場合は約0.5重量パーセント未満、しばしば約0.25重量パーセント未満のニコチン以外のタバコ成分を含み、そして典型的にはタバコの成分、加工されたタバコ成分、またはニコチン以外のタバコ由来の成分が完全に存在しないかもしくは欠いている。
【0029】
本発明の医薬組成物は、好都合なことには単位投与形態で利用可能にすることができ、これによって配合物を医薬分野で一般的に知られている方法のいずれかによって調製することができる。そのような調製法は、(様々な方法によって)活性剤を1以上の成分から構成されていてもよい好適な担体または他のアジュバントと組み合わせることを含む。活性成分と1以上のアジュバントとの組み合わせを次いで物理的に処理して、配合物を送達のために好適な形態で提供する(たとえば、ロゼンジまたは錠剤に成形する)。
【0030】
本発明のニコチン含有医薬組成物は様々な薬剤的に許容される賦形剤を組み入れることができる。「薬剤的に許容される賦形剤」によって、活性剤(たとえば、ニコチン化合物)の、貯蔵、投与、および/または治癒効果を促進するために使用することができる賦形剤を意味する。賦形剤は、配合物の他の成分と適合性であり、その受容者に対して過度に有害でないという意味で、薬剤的に許容され;そしてそれらはさらに、活性剤の望ましくない副作用を軽減する可能性もある。参照することによって本明細書中に組み込まれる、Wang et al., J. Parent. Drug Assn., 34(6): 452−462 (1980)を参照のこと。本発明による組成物での使用に好適な例示的医薬賦形剤は、参照することによって本明細書中に組み込まれる、The Science & Practice of Pharmacy, 21
st ed., Lippincott Williams & Wilkins (2006);Physician’s Desk Reference, 64
th ed., Thomson PDR (2010);およびHandbook of Pharmaceutical Excipients, 6
th ed., Eds. Raymond C. Rowe et al., Pharmaceutical Press (2009)で記載されている。
【0031】
様々な賦形剤は様々であり得、各賦形剤の選択および量は望ましい製品の最終形態および機能などの因子に依存し得る。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Carlsson et alの米国特許第5,512,306号;Damの同第5,525,351号;Santusの同第5,549,906号;Reiner et alの同第5,711,961号;Krishnamurthyの同第5,811,126号;Albrechtsen et alの同第5,939,100号;Khankari et alの同第6,024,981号;Humbert−Droz et alの同第6,083,531号;Gowan, Jr. et alの同第6,090,401号;Damの同第6,110,495号;Wilhelmsenの同第6,248,760号;Santusの同第6,280,761号;Ream et alの同第6,426,090号;Patel et alの同第6,569,463号;Smith et alの同第6,583,160号;Moro et alの同第6,585,997号;Andersson et alの同第6,676,959号;Pinney et alの同第6,893,654号;Leung et alの同第7,025,983号およびJohnson et alの同第7,163,705号;Andersson et alの米国特許公開第2003/0176467号;Martino et alの同第2003/0235617号;Vaya et alの同第2004/0096501号;Liu et alの同第2004/0101543号;Hanssonの同第2004/0191322号;Ek et alの同第2005/0053665号;Chan et alの同第2005/0123502号;Andersen et alの同第2008/0038209号;Andersson et alの同第2008/0286341号;Axelssonの同第2009/0023819号;Andersenの同第2009/0092573号;Axelsson et alの同第2010/0004294号およびAxelsson et alの同第2010/0061940号で記載される成分の種類、相対量および成分の組み合わせ、ニコチン含有配合物ならびにニコチン含有製品の調製プロセスを参照のこと。さらに、2010年4月28日付で出願されたBrinkley et alの米国特許出願第12/769,335号も参照のこと。
【0032】
ニコチン含有製品の製造のために特に有用である代表的な種類の賦形剤には、フィラーまたは活性成分のための担体(たとえば、カルシウムポリカルボフィル、微結晶性セルロース、コーンスターチ、二酸化ケイ素または炭酸カルシウム)、増粘剤、フィルム形成要素および結合剤(たとえば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アカシア、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガムおよびゼラチン)、緩衝液およびpH調節剤(たとえば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、またはそれらの混合物)、抗付着剤(antiadherent)(たとえば、タルク)、流動促進剤(たとえば、コロイド状シリカ)、天然もしくは人工甘味料(たとえば、サッカリン、アセスルファムK、アスパルテーム、スクラロース、イソマルト、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、キシリトールおよびスクロース)、保湿剤(たとえば、グリセリン)、防腐剤および抗酸化剤(たとえば、安息香酸ナトリウムおよびパルミチン酸アスコルビル)、界面活性剤(たとえば、ポリソルベート80)、天然もしくは人工フレーバー(たとえば、ミント、シナモン、チェリーまたは他のフルーツフレーバー)、染料または顔料(たとえば、二酸化チタンまたはD&C Yellow No.10)、および潤滑剤または加工助剤(たとえば、ステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸マグネシウム)が含まれる。ある種類のニコチン含有製品はさらに、許容できる外側コーティング(たとえば、外側コーティングはカルナウバワックスなどの成分、およびシェラック、艶出し組成物および表面研磨剤の薬剤的に許容される形態から構成され得る)を提供することができる成分から構成される外側コーティングも有し得る。
【0033】
ニコチンを活性成分として組み入れる代表的な組成物は様々な種類の形式および形状を有し得、そして結果として、組成物の特性、性質、挙動、密度、形状、形態、サイズおよび重量はさまざまであり得る。代表的な組成物の形状は一般的に、球状、円筒形(たとえば、扁平な円盤の一般的形状から比較的長い、細いスティックの一般的形状までおよぶ)、螺旋形、扁球(obloid)、正方形、長方形などであり得る;または組成物は、ビーズ、粒状粉末、結晶性粉末、カプセル、フィルム、ストリップ、ゲルなどの形態を有し得る。組成物の形状は、薬剤タイプの製品の投与のために伝統的に用いられてきた多種多様なピル、錠剤、ロゼンジ、ミニロゼンジ、カプセル、カプレット、ミクロタブ、パウチおよびガムタイプの製品と類似し得る。代表的な組成物の一般的性質は、手触りが柔らかいかもしくは硬い、または中間の柔らかさもしくは硬さであり得;したがって、組成物は、可鍛性、柔軟性、歯ごたえがある、弾性、脆性などであると考えることができる。経口投与される場合、製品の様々な成分は容易に分散可能であるかもしくはゆっくりと分散するとみなすことができるか、またはそれらの様々な成分はさまざまな速度(たとえば、比較的高速から比較的低速まで)で溶解することができる。結果として、ヒト対象の口に挿入することによって摂取される組成物に関して、製品の使用中の活性成分の放出速度は、製品のデザインおよびその製品を使用する対象による製品の使用などの要因に応じて、比較的高速から比較的低速まで変化し得る。さらに、例として、参照することによって本明細書中に組み入れられる、Ray et alの米国特許第4,655,231号;Place et alの同第5,147,654号;Carlsson et alの同第5,543,424号;Thompsonの同第6,268,386号;Yatesの同第6,319,510号;Halliday et alの同第6,488,953号;Zerbe et alの同第6,709,671号;Leung et al同第7,025,983号;Rollingの同第7,105,173号;Stillmanの同第7,115,297号;Knightの同第7,435,749号およびLeung et alの同第7,491,406号;ならびにHanssonの米国特許公開第2004/0191322号;Chan et alの同第2006/0198873号;Houze et alの同第2006/0240087号;Bess et alの同第2006/0204559号;Steen et alの同第2007/0269492号;Chau et alの同第2008/0020050号;Andersson et alの同第2008/0286340号;Sanghvi et alの同第2008/0292683号およびBunick et alの同第2009/0004248号で提案されている種類の製品も参照のこと。
【0034】
本発明の配合物は、配合物が活性成分の投与を達成する場合、短期間、即効性、急速消失(rapid−offset)、制御放出、持続放出、遅延放出、およびパルス放出配合物を含み得る。参照することによって本明細書中に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences, 18
th ed.; Mack Publishing Company, Eaton, Pennsylvania, (1990)も参照のこと。
【0035】
たとえばコーティングの施用によって、活性剤(すなわち、ニコチン化合物)の遅延放出を提供するように固体投与形態を処方することができる。遅延放出コーティングは当該技術分野で公知であり、そのようなものを含有する投与形態は任意の公知の好適な方法によって調製することができる。そのような方法は一般的に、固体投与形態(たとえば、錠剤またはカプレット)の調製後に遅延放出コーティング組成物を施用することを含む。コーティングの施用は、例えばエアレススプレー、流動床コーティング、コーティングパンの使用などの方法によるものであり得る。遅延放出コーティングとして使用するための材料は、セルロース系材料(たとえば、セルロースブチレートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびカルボキシメチルエチルセルロース)、ならびにアクリル酸、メタクリル酸、およびそれらのエステルのポリマーおよびコポリマーなど、ポリマー性であり得る。
【0036】
本発明による固体投与形態は持続放出(すなわち、活性剤を長時間にわたって放出する)であってもよく、そして遅延放出であってもなくてもよい。持続放出配合物は当該技術分野で知られており、不溶性プラスチック、親水性ポリマー、または脂肪族化合物などの徐々に分解可能であるかまたは加水分解可能な材料のマトリックス内に活性成分を分散させることによって一般的に調製される。あるいは、固体投与形態をそのような材料でコーティングしてもよい。
【0037】
組成物を処方・製造するために使用される手法および方法はさまざまであり得る。薬剤タイプの製品の製造に関連する典型的な条件は、熱および温度(すなわち、様々な成分が製造中に暴露される熱の程度および製造環境の温度)の制御、水分含量(たとえば、個々の成分内および最終組成物内に存在する水分含量)、製造環境内の湿度、雰囲気制御(たとえば、窒素雰囲気)、製造プロセス中にさまざまな成分が遭遇する気流、および他の類似の種類の因子を含む。さらに、生成物製造に関与するさまざまなプロセスステップは、ある溶媒および加工助剤、熱および放射線の使用、冷却および低温状態、成分混合速度などの選択を含み得る。製造条件はさらに、様々な成分の形態(たとえば、固体、液体、または気体)、固体形態の成分の粒子サイズまたは結晶性、液体形態の成分の濃度などの選択によっても制御することができる。成分を例えば押出、圧縮、噴霧などの技術によって所望の組成物に加工することができる。
【0038】
担体および非活性成分を組み合わせて混和物を形成し、これを本発明による賦形剤として用いる。非活性成分は最も好ましくは、それが投与される生物系のpHを変更する能力を有する材料である。その活性材料のための担体はさまざまであり得る。担体は、最も好ましくは多孔性微粒子担体材料、たとえば微結晶セルロース系材料、シリカ、またはケイ酸カルシウムである。微結晶性セルロース材料の例は、商品名AvicelでFMC Corporationから入手可能なもの(たとえば、グレードDG、CE−15、HFE−102、PH−100、PH−102、PH−103、PH−105、PH−112、PH−113、PH−200、PH−300およびPH−302);VivapurでJRS PHARMA GmbH & Co. KFから入手可能なもの(たとえば、グレード12、14、XLM200、101、102、103、105、112、200、301および302);VivacelでJ. Rettenmaier & Sohne GmbHから入手可能なもの(たとえば、グレード12、20、101および102)ならびにEmocelでJRS PHARMA GmbH & Co. KFから入手可能なもの(たとえば、グレード50M、90M、LM50、XLM90、HD90およびLP200)である。さらに、例えば参照することによって本明細書中に組み込まれる、Hanssonの米国特許公開第2004/0191322号およびHanssonのEP1578422で記載される微結晶材料の種類を参照のこと。多孔性微粒子担体材料(たとえば、微結晶性セルロース)の粒子サイズはさまざまであり得、そしてある代表的な材料は直径約15ミクロン〜約250ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。
【0039】
非活性成分は、組み合わされて本発明による治療用組成物を提供する活性成分とは化学構造が異なる組成物である。ある実施形態において、非活性成分は、塩基もしくは塩基性pH範囲に緩衝する緩衝剤またはそれらの組み合わせである。他の実施形態において、活性成分は酸もしくは酸性pH範囲内に緩衝する緩衝剤、またはそれらの組み合わせである。
【0040】
非活性成分塩基性物質はさまざまであり得る。例示的強塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、およびそれらの混合物である。例示的弱塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、およびそれらの混合物である。さらに、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Lindell et alのEP1458388で記載される様々な種類の緩衝剤を参照のこと。担体と密接に接触して組み合わせられる(たとえば、微結晶性セルロースなどの多孔性微粒子材料上に吸着される)非活性成分を、単一成分として(たとえば、水酸化ナトリウムとしてもしくは重炭酸ナトリウムとして)または少なくとも2つの成分の組み合わせとして(たとえば、炭酸ナトリウムと重炭酸ナトリウムとの混合物として)用いることができる。加えて、担体と密接に接触して組み合わせられる(たとえば、微結晶性セルロースなどの材料上に吸着される)非活性成分を単一緩衝成分として(たとえば、リン酸二水素ナトリウムとして)または少なくとも2つの成分の組み合わせとして(たとえば、炭酸ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムとの混合物として)用いることができる。
【0041】
非活性成分酸性物質はさまざまであり得る。例示的酸性材料としては、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、レブリン酸、およびそれらの混合物が挙げられる。例示的緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸一カルシウムなどが挙げられる。担体と密接に接触して組み合わされる(たとえば、微結晶性セルロースなどの多孔性材料上に吸着される)非活性成分は、単一成分として(たとえば、クエン酸として、もしくはリンゴ酸として)または少なくとも2つの成分の組み合わせとして(たとえば、リンゴ酸とクエン酸との混合物として)用いることができる。加えて、担体と密接に接触して組み合わされた(たとえば、微結晶性セルロースなどの材料上に吸着された)非活性成分を単一の緩衝成分として(たとえば、クエン酸ナトリウムとして)または少なくとも2つの成分の組み合わせとして(たとえば、クエン酸ナトリウムとクエン酸との混合物として)用いることができる。
【0042】
担体または基体材料上に吸着される非活性成分(たとえば、塩基性材料および/もしくは緩衝剤、または酸性材料および/もしくは緩衝剤)の量はさまざまであり得る。典型的には、塩基性材料および/もしくは緩衝剤(または酸性材料および/もしくは緩衝剤)のための担体として作用する基体材料(すなわち、多孔性微粒子担体材料)は、重量基準で結果としての混合物の主成分である。典型的には、基体材料は、基体材料と塩基性材料および/もしくは緩衝剤との総重量(または基体材料と酸性材料および/もしくは緩衝剤との総重量)基準で、混合物の重量の少なくとも約70パーセント、通常は少なくとも約80パーセント、多くの場合少なくとも約90パーセント、そしてしばしば少なくとも約95パーセントを構成する;一方、塩基性材料および/または緩衝剤の量は、典型的には、基体材料と塩基性材料および/もしくは緩衝剤との総重量(または基体材料と酸性材料および/もしくは緩衝剤との総重量)基準で、混合物の重量の約30パーセントまで、通常は少なくとも約20パーセント、多くの場合約10パーセントまで、そしてしばしば約5パーセントまでを構成する。
【0043】
非活性成分塩基性材料および/もしくは緩衝剤(または酸性材料および/もしくは緩衝剤)を基体材料上に吸着させる方法は様々であり得る。例えば、成分の混和物は、参照することによって本明細書中に組み込まれるHanssonの米国特許出願公開第2004/0191322号で記載される種類の好適に修飾された技術を用いて製造することができる。典型的には、非活性成分を好適な液体(たとえば、水性特性を有する液体、水/エタノール溶液などの様々な溶媒)、溶液または分散液中に溶解または分散させ、微粒子担体材料を互いに接触させ、そして液体を(たとえば、噴霧乾燥、真空乾燥、空気乾燥、加熱などによって)除去して、固体材料を提供する。非活性成分と微粒子担体との結果として得られる混和物は、自身が最終治療用組成物の配合中に組み合わせられることを意図される活性成分を組み入れない(すなわち、実質的に存在しない)ことが非常に好ましい。
【0044】
非活性成分塩基性物質および/または多孔性基体上に吸着された緩衝剤の混合物を製造するための特に好適な方法は、塩基性物質および/または緩衝剤の液体溶媒中溶液を提供して溶液を提供し、多孔性基体材料を提供し、基体材料と溶液とを組み合わせ、そして結果として得られる混合物の溶媒を除去して乾燥固体混合物を提供することを含む。液体は典型的には水性特性を有する液体である。多くの場合、組み合わせられる溶液と基体とを、混合および/または周囲条件よりも若干高い加熱に付すことができる。典型的には、噴霧技術を用いて液体を基体に施用することができる。さらに、溶液の基体への均一な施用を提供するのを援助するために、溶液および基体を互いに接触させながら基体を撹拌、回転、振盪、または他の方法で混合(たとえば、パンコーター、タンブルミキサー、せん断撹拌装置(shear agitator)などを使用)することが望ましい。多くの場合、液体の除去は、乾燥技術によって行うことができ、混合物を乾燥中に周囲温度よりも若干高い温度まで加熱することができる。
【0045】
ある実施形態において、多孔性担体と吸着された非活性成分との混合物を、ニコチン含有組成物に組み入れる前にさらに加工することができる。例えば、防護壁を提供して、貯蔵安定性を増強するため、摂取された場合に吸着された非活性材料の溶解または吸収特性を変えるなどのために、コーティング材料を混合物に施用することができる。例示的コーティング材料には、Evonik Industries AG.から商品名EUDRAGIT(登録商標)で入手可能なものなどのアクリルポリマー組成物が含まれる。
【0046】
賦形剤材料(たとえば、微結晶性セルロースならびに塩基性材料および/または緩衝剤の混和物から構成される材料)をニコチン含有組成物に組み入れるための手法および方法はさまざまであり得る。ニコチン含有組成物内の賦形剤材料の場所もさまざまであり得る。賦形剤材料は治療用組成物もしくは配合物全体にわたって、または配合物の選択された領域(たとえば、組成物全体にわたって均一に、または組成物の外側コーティング中に、またはニコチンによって占められる組成物の領域中、または層状組成物の選択された層(複数可)中)にある可能性がある。そのため、配合物のある領域は、本質的に賦形剤材料を欠いている可能性があるか、または配合物内または配合物全体にわたって賦形剤材料の濃度勾配が存在する可能性があるか、または配合物のある領域が配合物の他の領域に対して比較的高濃度の賦形剤材料を有する可能性がある。ニコチン含有組成物を、同時押出、積層、または成形してサンドイッチ型形態が得られるようにすることができ;したがって、例えば性能、挙動、他の成分との相互作用または非相互作用、貯蔵安定性などの所望の特徴を得るために、ニコチン、賦形剤材料および他の成分の場所を制御することができる。加えて、成分(component ingredient)の混合物を配合し、コア/シェル型の形状(たとえば、内部領域および少なくとも1つのさらなる被覆層を有するガムまたはロゼンジタイプの製品)に製造することができ、そのような製品の様々な領域は全体的組成または特性が異なる。したがって、例えば、賦形剤材料は、製品の内部領域にむかって比較的高濃度を有する可能性があるか、または製品の外側領域に向かって比較的高濃度を有する可能性がある。
【0047】
使用にあたって、本発明の組成物は、典型的には口腔、舌下、または経鼻送達に適した形態で投与される。ある実施形態において、組成物は経口摂取に特に適した形態である。例えば、ニコチン含有組成物は、伝統的なタイプのニコチン含有ガム、ロゼンジおよびパウチ製品の投与のために典型的に用いられる手法および方法、そしてそれほど好ましくはないがスプレーを用いて投与することができ、利用することができる。
【0048】
ニコチンを活性成分として組み入れる代表的な組成物の1つの特に好ましい種類であって、吸入不可能な形態でニコチンを提供するものは、ガムまたは他のタイプの同様に噛める製品の形態を有する。ガム形態の製品は、ガムベース(たとえば、典型的にはGum Base Co. S.p.a., Wm. J. Wrigley Jr. CompanyまたはGumlink A/Sなどの供給源から入手可能な種類の薬剤的に許容されるガムベース)を含む。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Ferno et alの米国特許第3,845,217号;Lichtneckert et alの同第3,877,468号;Lichtneckert et alの同第3,901,248号;Song et alの同第5,154,927号;Ream et alの同第6,322,806号;Cherukuri et alの同第6,344,222号;Ream et alの同第6,355,265号;Pinney et alの同第6,358,060号;Ream et alの同第6,773,716号;Pinney et alの同第6,893,654号;Athanikar et alの同第7,101,579号;Johnson et alの同第7,163,705号およびNorman et alの同第7,208,186号;Lindell et alの米国特許公開第2004/0194793号;Andersen et alの同第2006/0099300号;Andersen et alの同第2006/0121156号;Andersen et alの同第2006/0165842号;Saliniの同第2006/0204451号;Andersen et alの同第2006/0246174号;Mody et alの同第2006/0275344号;Cherukuri et alの同第2007/0014887号;Steen et alの同第2007/0269386号;Andersenの同第2009/0092573号およびAxelsson et alの同第2010/0061940号で記載されるニコチン含有ガムのタイプ、ガム配合物、ガム形式および形状、ガム特性ならびにガムの配合または製造のための技術を参照のこと。製品のガムタイプの各断片または単位内に含まれる組成物の量はさまざまであり得る。例えば、ガム製品の代表的な単位は、少なくとも約0.5g、多くの場合は少なくとも約1g、そしてしばしば少なくとも約1.5gの重さがあり;一方、そのような製品の代表的な単位の重量は、一般的に、約3gを超えず、多くの場合は約2.5gを超えず、しばしば約2gを超えない。ガム片を噛むことができる時間は様々であり得;典型的には、ガムの各断片は少なくとも約5分間、多くの場合は少なくとも約10分間噛まれ、一方、ガムの各断片は典型的には約40分まで、多くの場合は約30分まで噛まれる。
【0049】
ニコチンを活性成分として組み入れ、そして吸入不可能な形態でニコチンを提供する代表的な組成物の別の特に好ましい種類は、ロゼンジ、ミニロゼンジ、錠剤、ミクロタブ、または他の錠剤タイプの製品の形態を有する。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Shawの米国特許第4,967,773号;Acharyaの同第5,110,605号;Damの同第5,733,574号;Santusの同第6,280,761号;Andersson et alの同第6,676,959号;Wilhelmsenの同第6,248,760号およびChen et alの同第7,374,779号;Wilhelmsenの米国特許公開第2001/0016593号;Liu et alの同第2004/0101543号;Mcneightの同第2006/0120974号;Chau et alの同第2008/0020050号;Gin et alの同第2009/0081291号およびAxelsson et alの同第2010/0004294号;ならびにCarlsson et alのPCT WO91/09599号で記載されるニコチン含有ロゼンジ、ロゼンジ配合物、ロゼンジ形式および形状のタイプ、ロゼンジ特性ならびにロゼンジを処方または製造するための技術を参照のこと。ロゼンジタイプの製品の各断片または単位内に含まれる本発明の組成物の量は様々であり得る。例えば、ロゼンジ製品の代表的な単位は、一般的に少なくとも約100mg、多くの場合は少なくとも約200mg、そしてしばしば少なくとも約300mgの重さがあり;一方、そのような製品の代表的な重量は、一般的に約1.5gを超えず、多くの場合、約1gを超えず、そしてしばしば約0.75gを超えない。
【0050】
活性成分としてニコチンを組み入れ、吸入不可能な形態でニコチンを提供する代表的な組成物の別の特に好ましいタイプは、パウチまたは小袋タイプの製品の形態を有する。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Axelsson et alの米国特許公開第2009/0293895号で記載されるパウチ材料およびニコチン含有配合物のタイプを参照のこと。さらに、例えば参照することによって本明細書中に組み込まれる、Brinkley et alの米国特許公開第2010/0018539号で記載されるパウチ材料の種類およびパウチ製造技術(たとえば、パウチ充填および密封技術)も参照のこと。各パウチ内に含まれる組成物の量は様々であり得る。例えば、代表的なパウチ製品は、一般的に少なくとも約75mg、多くの場合、少なくとも約100mg、そしてしばしば少なくとも約150mgの本発明による組成物を含み;一方、1つの代表的なパウチ中に含まれる組成物の量は、一般的に約500mgを超えず、多くの場合、約400mgを超えず、しばしば約300mgを超えない。
【0051】
全体的な組成物内の活性成分の量は様々であり得る。対象の口中に挿入することによる経口消費を意図される組成物に関して(たとえば、ガム製品、ロゼンジ、パウチ製品などのチュアブル片)、各投薬片または単位内のニコチンの量は、典型的には少なくとも約0.5mgであり、一般的には少なくとも1mgであり、多くの場合は少なくとも約1.5mgであり、そしてしばしば少なくとも約2mgであり;一方、各片内のニコチンの量は、ニコチンベースとして計算して、典型的には約10mgを超えず、一般的には約8mgを超えず、多くの場合は約6mgを超えず、そしてしばしば約5mgを超えない。そのような製品の例示的タイプは、ニコチンベースとして計算して、断片または単位あたり、約2mg、約2.5mg、約3mg、約3.5mgおよび約4mgのニコチンを組み入れることができる。
【0052】
ニコチンを活性成分として組み入れる別の種類の代表的な組成物はスプレーの形態を有する。典型的には、そのようなスプレーは、肺に吸入される蒸気または微細エアロゾルに対して、鼻または口腔粘膜を通した吸収のために鼻または口中に施用される。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれるFerno et alの米国特許第4,579,858号;Jonesの同第5,656,255号;Von Wiellighの同第6,024,097号およびJonesの同第6,596,740号;Lindell et alの米国特許公開第2003/0159702号;Lindell et alの同第2007/0163610号およびAxelssonの同第2009/0023819号;Lindell et alのEP1458388;ならびにAxelsson et alのPCT WO2008/037470で記載されるスプレー材料およびニコチン含有スプレー配合物のタイプを参照のこと。好ましいスプレー製品は、機械的手段によってエアロゾルを生じさせるためのネブライザーまたは他のタイプの装置を用いてスプレーまたはミストを生じさせる。好ましいスプレー製品は、ニコチンおよび塩基性材料と微粒子担体との混和物を含有する液体溶媒または担体(たとえば、水もしくは水/エタノール混合物)を利用し;そしてそれらの配合物を使用前に充分振盪または他の方法で撹拌するのが非常に好ましい。液体スプレー配合物内のニコチンの濃度はさまざまであり得るが、典型的には液体配合物の総重量基準で、ニコチンベースとして計算して、約0.5パーセント〜約5パーセント、多くの場合、約1パーセント〜約3パーセントの範囲内である。
【0053】
本発明の組成物は好ましくは吸入不可能であるが、ニコチン化合物および微粒子担体と非活性成分塩基性材料および/または緩衝剤との混和物の前述の組み合わせを、口腔、舌下、または経鼻送達に対して、活性剤を肺へ送達するために設計された様々なタイプの吸入装置および蒸気送達システムを使用して肺送達することができる形態で処方することが可能である。例えば、参照することによって本明細書中に組み込まれる、Rayの米国特許第4,284,809号;Ray et alの同第4,800,903号;Turner et alの同第5,167,242号;Turner et alの同第6,098,632号;Bulbrook et alの同第6,234,169号およびFarrの同第6,874,507号;Warchol et alの米国特許公開第2004/0034068号;Lechuga−Ballesterosの同第2006/0018840号;Andersson et alの同第2008/0302375号およびGondaの同第2009/0005423号;ならびにHonのEP1618803で記載される吸入可能な配合物ならびに蒸気送達装置およびシステムのタイプを参照のこと。
【0054】
活性成分(すなわち、様々なニコチン形態のすべて)の用量とは、対象または患者が苦しんでいる状態、疾患、または障害のある症状を治療するため、または症状の発生を予防するために有効な量である。「有効量」、「治療量」または「有効用量」によって、所望の薬理学的または治療効果を誘発し、かくして状態、疾患、または障害の有効な予防もしくは治療をもたらすために充分な量を意味する。したがって、活性成分の有効量とは、身体の関連する領域に侵入(たとえば、対象の血液脳関門を通過することを含む)するため、対象のCNSおよびPNSの関連する受容体部位と結合するため、および/または神経薬理学的効果を誘発する(たとえば、神経伝達物質の分泌を誘発し、かくして状態、疾患、または障害の有効な予防または治療をもたらす)ために充分な量である。障害の予防は、状態、疾患、または障害の症状の開始を遅らせることによって明らかになる。障害の治療は、例えば、状態、疾患、もしくは障害に関連する症状の低下またはその症状の再発の改善によって明らかになる。
【0055】
本発明の組成物に関して、活性成分の意図される1日投与量はさまざまであり得る。活性成分の全用量は、組成物を摂取する対象の体重、治療される状態、疾患、もしくは障害の種類、治療される状態、疾患、もしくは障害の状態または重篤度、所望の薬理学的効果などの因子、あるいは他のそのような因子に依存し得る。典型的には、1日あたり対象に投与されるニコチン活性成分の量は、ニコチンベースとして算出して、少なくとも約2mgであり、多くの場合、少なくとも約4mgであり、しばしば少なくとも約10mgである。典型的には、1日あたり対象に投与されるニコチン活性成分の量は約60mgを超えず、多くの場合、約50mgを超えず、しばしば約40mgを超えない。さらに、例えば参照することによって本明細書中に組み込まれる、Baker et alの米国特許第5,593,684号およびKyle et alの同第6,660,754号;およびSachsの米国特許公開第2004/0006113号;Pinney et alの同第2005/0214229号;Andersenの同第2008/0124283号およびAxelsson et alの同第2009/0293895号で記載される投与方式および投与技術の種類も参照のこと。
【0056】
本発明の組成物は、1種以上のニコチン様アセチルコリン作動性受容体(nAChR)の刺激に応答する多種多様な状態、疾患、および障害の治療のために使用することができる。組成物は、神経変性疾患、行動障害、認知障害および認知情動障害などのnAChRの作動薬としてニコチンを使用または投与することにより治療可能であると報告されている種類の状態、疾患、および障害を治療するために用いることができる。このように、組成物を使用して、様々なCNS状態、疾患、および障害を治療することができ、組成物はさらに、ニコチン含有製品として、たとえば禁煙補助薬として(すなわち、NRTの成分として)使用することもできる。
【0057】
以下の実施例は、NRTなどの治療目的でニコチンを経口摂取するために用いることができる本発明の代表的な実施例を表すものであるが実施例は本発明の範囲を制限すると解釈されるべきではない。