(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
組成物であって、a)1つ以上のアリールシクロブテンモノマー、重合単位として1つ以上のアリールシクロブテンモノマーを含む1つ以上のポリマー、及びそれらの混合物から選択される硬化性材料と、b)式:R1−(O−A)×(OCH2CH2)y−OR2を有し、式中、AがCH2CHRまたはCHRCH2であり、RがC2〜8ヒドロカルビル部分であり、R1及びR2が独立して、H、C1〜20アルキル、C6〜20アリール、C7〜40置換アリール、C2〜20アルケニル、C2〜20アルキニル、マレイミド、マレアミド/エステル、マレアミド/カルボン酸、及び(メタ)アクリロイルから選択され、xが2〜500の整数であり、yが0〜500の整数であり、R1及びR2のうちの少なくとも一方がHである、1つ以上の強靱化剤と、c)1つ以上の有機溶媒と、を含み、前記1つ以上の強靱化剤が重合単位として−(OCH2CH(CH3))−を含まず、前記組成物が剥離添加剤を含まない、前記組成物。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してポリマー材料の分野に関し、より具体的には、電子デバイスの製造において有用なアリールシクロブテン系ポリマーに関する。
【0002】
アリールシクロブテン系ポリマーは、マイクロエレクトロニクス実装及び相互接続用途等の様々な電子用途において誘電材料として使用される。アリールシクロブテン系ポリマーは、これらの用途のために多くの望ましい特性を有する。しかしながら、これらのポリマーは、ある特定の電子用途におけるこれらのポリマーの使用を制限する、低破壊靱性、低伸度、及び乏しい引張強度等のある特定の機械的制限を被る。
【0003】
アリールシクロブテン系ポリマーの機械的特性の改良への1つの取り組みは、米国特許第6,420,093号に開示される。この特許は、改良された靱性を有するベンゾシクロブテン系ポリマーを提供する組成物を開示し、該組成物は、a)アリールシクロブテンモノマー、アリールシクロブテンオリゴマー、及びそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの前駆化合物、ならびにb)エチレン性不飽和(つまり、炭素−炭素二重結合(複数可))を含む骨格及び末端アクリレート基またはメタクリレート基を有するポリマーまたはオリゴマーを含む。この特許で開示される強化添加剤は、ポリマー骨格においてかなりの量の炭素−炭素二重結合を有する。しかしながら、これらの組成物がある特定の光パターニング用途において使用される場合、ベンゾシクロブテンポリマーの改良された伸び靱性は、添加されたポリマーまたはオリゴマーの炭素−炭素二重結合を伴う競争反応によって失われる。加えて、添加されたポリマー骨格における残留炭素−炭素二重結合は、経時的な材料の黄変を引き起こし得、これはある特定の用途には有害であり得る。したがって、改良された機械的特性を有する、アリールシクロブテン系材料を提供することのできる代替の材料の必要性が未だ存在する。
【0004】
2013年10月31日に出願された、米国特許出願第14/069348号(Zhifeng Baiら)は、硬化性接着材料、剥離添加剤、及びポリブチレンオキシドホモポリマー等の相容化剤を含む仮接合組成物の層を、半導体ウエハのアクティブ(デバイス)側とキャリア基材の取り付け面との間に配置し、その後、接着材料を硬化して、半導体ウエハのアクティブ側とキャリア基材の取り付け面との間に配置される仮接合層を提供するプロセスを開示し、キャリア基材の取り付け面に隣接する仮接合層が、比較的より少量の剥離添加剤を含み、半導体ウエハのアクティブ側に隣接する仮接合層が、比較的より多量の剥離添加剤を含む。接着材料の硬化の際に、剥離添加剤相は半導体ウエハのアクティブ側に向かって分離し、室温での低力機械的脱接合(debonding)を可能にする。相容化剤は、組成物中に溶解され得る剥離添加剤の量を増加させるために、米国特許出願第14/069348号の組成物に添加された。この特許出願で開示される好適な硬化性接着材料は、アリールシクロブテンを含む。好適な剥離添加剤は、相が接着材料の硬化の際に接着材料から分離し、比較的より親水性の表面に向かって移動する、任意のものである。剥離添加剤を含む組成物のみがこの特許出願に開示される。
【0005】
本発明は、組成物であって、a)1つ以上のアリールシクロブテンモノマー、1つ以上のアリールシクロブテンポリマー、及びそれらの混合物から選択される硬化性材料と、b)重合単位として−(O−CH
2CHR)を含む1つ以上の強靱化剤であって、式中、RがC
2−8ヒドロカルビル部分である、1つ以上の強靱化剤と、c)1つ以上の有機溶媒と、を含み、1つ以上の強靱化剤が重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まず、組成物が剥離添加剤を実質的に含まない、組成物を提供する。本発明は、組成物であって、a)1つ以上のアリールシクロブテンモノマー、1つ以上のアリールシクロブテンポリマー、及びそれらの混合物から選択される硬化性材料と、b)重合単位として−(O−CH
2CHR)−を含む1つ以上の強靱化剤であって、式中、RがC
2−8ヒドロカルビル部分である、1つ以上の強靱化剤と、c)1つ以上の有機溶媒と、を含み、1つ以上の強靱化剤が重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まず、組成物が剥離添加剤を実質的に含まず、ポリブチレンオキシドモノドデシルフェニルエーテルを実質的に含まない、組成物もまた提供する。本強靱化剤は、ポリマーであり、好ましくは、炭素−炭素二重結合を含まないポリマー骨格を有する。本組成物は、好ましくは剥離添加剤を含まない。
【0006】
本発明は、組成物であって、a)1つ以上のアリールシクロブテンモノマー、1つ以上のアリールシクロブテンポリマー、及びそれらの混合物から選択される硬化性材料と、b)重合単位として−(O−CH
2CHR)−を含む1つ以上の強靱化剤であって、式中RがC
2−8ヒドロカルビル部分である、1つ以上の強靱化剤と、c)1つ以上の有機溶媒と、を含み、1つ以上の強靱化剤が重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まず、組成物が剥離添加剤を実質的に含まない、組成物の層を、基材上にコーティングすることと、少なくとも部分的に1つ以上の有機溶媒を除去することと、硬化性材料を硬化して硬化ポリマーコーティングを形成することと、を含む、方法をさらに提供する。本発明によってさらに提供されるのは、組成物であって、a)1つ以上のアリールシクロブテンモノマー、1つ以上のアリールシクロブテンポリマー、及びそれらの混合物から選択される硬化性材料と、b)重合単位として−(O−CH
2CHR)−を含む1つ以上の強靱化剤であって、式中、RがC
2−8ヒドロカルビル部分である、1つ以上の強靱化剤と、c)1つ以上の有機溶媒と、を含み、1つ以上の強靱化剤が重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まず、組成物が剥離添加剤を実質的に含まず、ポリブチレンオキシドモノドデシルフェニルエーテルを実質的に含まない、組成物の層を、基材上にコーティングすることと、少なくとも部分的に1つ以上の有機溶媒を除去することと、硬化性材料を硬化して硬化ポリマーコーティングを形成することと、を含む方法である。
【0007】
本発明によってさらに提供されるのは、ポリマーコーティングであって、a)重合単位として1つ以上のアリールシクロブテンモノマーを含むポリマー、及びb)重合単位として−(O−CH
2CHR)−を含む1つ以上の強靱化剤であって、式中、RがC
2−8ヒドロカルビル部分である、1つ以上の強靱化剤を含み、1つ以上の強靱化剤が重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まず、ポリマーコーティングが剥離添加剤を実質的に含まない、ポリマーコーティングである。加えて、本発明は、ポリマーコーティングであって、a)重合単位として1つ以上のアリールシクロブテンモノマーを含むポリマーと、b)重合単位として−(O−CH
2CHR)−を含む1つ以上の強靱化剤であって、式中、RがC
2−8ヒドロカルビル部分である、1つ以上の強靱化剤と、を含み、1つ以上の強靱化剤が重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まず、ポリマーコーティングが剥離添加剤を実質的に含まず、ポリブチレンオキシドモノドデシルフェニルエーテルを実質的に含まない、ポリマーコーティングを提供する。
【0008】
本明細書を通して使用される場合、以下の省略語は、文脈が別途明確に示さない限り、以下の意味を有する。℃=摂氏度、g=グラム、mg=ミリグラム、L=リットル、ppm=百万分率、μm=ミクロン=マイクロメートル、nm=ナノメートル、mm=ミリメートル、mL=ミリリットル、kPa=キロパスカル、GPa=ギガパスカル、M
w=重量平均分子量、及びM
n=数平均分子量。別途述べられない限り、全ての量は重量%であり、全ての比はモル比である。全ての数的範囲は、かかる数的範囲がやむを得ず合計100%になることが明らかである場合を除き、包括的かつ任意の順序で組み合わせ可能である。「重量%」は、別途述べられない限り、指される組成物の合計重量に基づく重量%を指す。
【0009】
本明細書を通して使用される場合、「形体」とは、基材上、具体的には半導体ウエハ上の形状を指す。「アルキル」という用語は、直鎖、分岐、及び環状アルキルを含む。同様に「アルケニル」は、直鎖、分岐、及び環状アルケニルを指す。「アリール」は芳香炭素環及び芳香ヘテロ環を指す。「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両方を指す。「硬化」という用語によって、材料または組成物の分子量を増加させる、重合または凝縮等の任意のプロセスを意味する。「硬化性」は、ある特定の条件下で硬化されることが可能な任意の材料を指す。「ポリマー」という用語は、さらなる硬化が可能である、二量体、三量体、四量体、オリゴマー、及び他の比較的低分子量材料を指す。冠詞「a」、「an」、及び「the」は単数形及び複数形を指す。
【0010】
本発明の組成物は、a)1つ以上のアリールシクロブテンモノマー、1つ以上のアリールシクロブテンポリマー、及びそれらの混合物から選択される硬化性接着材料と、b)重合単位として−(O−CH
2CHR)−を含む1つ以上の強靱化剤であって、式中、RがC
2−8ヒドロカルビル部分である、1つ以上の強靱化剤と、c)1つ以上の有機溶媒と、を含み、1つ以上の強靱化剤は、重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まず、本組成物は、剥離添加剤を実質的に含まない。本明細書で使用される場合、「アリールシクロブテンポリマー」という用語は、重合単位として1つ以上のアリールシクロブテンモノマーを含むポリマーを指す。同じく、本明細書で使用される場合、「剥離添加剤」という用語は、2013年10月31日に出願された米国特許出願第14/069348号(Zhifeng Baiら)において記載される意味を有する。剥離添加剤は、硬化性材料に添加されると、相が硬化中に硬化性接着材料から分離し、硬化している接着材料の表面に向かって移動し、視覚的に検出可能な相分離フィルムを形成する材料である。剥離添加剤は、優先的には、硬化される接着材料よりも親水性である。かかる剥離添加剤は、未硬化接着材料組成物中の剥離添加剤の完全な分散または溶解を可能にする、及び硬化している接着材料からより親水性の表面に向かう剥離添加剤の移動で、接着材料の硬化中の剥離添加剤の相分離を可能にする、適切な親水性部分を所有する。「剥離添加剤を実質的に含まない」は、本組成物が<1重量%の剥離添加剤、例えば0〜<1重量%、好ましくは0〜0.5重量%、より好ましくは0〜0.25重量%の剥離添加剤を含有することを意味する。本組成物が剥離添加剤を含まないことがより好ましい。
【0011】
本硬化性接着材料として有用なアリールシクロブテンポリマーは、当業者に周知である。好適なアリールシクロブテンポリマーには、次の式を有するものが挙げられるが、これに限定されない。
【0012】
【化1】
【0013】
式中、Bはn価の連結基であり、Arは多価アリール基であり、シクロブテン環の炭素原子はArの同じ芳香環上の隣接する炭素原子に結合され、mは1以上の整数であり、nは1以上の整数であり、R
5は一価の基である。好ましくは、多価アリール基、Arは1〜3つの芳香炭素環またはヘテロ芳香環で構成され得る。アリール基が単一の芳香環を含むのが好ましく、より好ましくはフェニル環を含む。アリール基は、C
1−6アルキル、トリ−C
1−6−アルキルシリル、C
1−6アルコキシ、及びハロから選択される1〜3つの基で、任意に置換され、好ましくは、C
1−6アルキル、トリ−C
1−3−アルキルシリル、C
1−3アルコキシ、及びクロロのうちの1つ以上で、より好ましくは、C
1−3アルキル、トリ−C
1−3−アルキルシリル、及びC
1−3アルコキシのうちの1つ以上で置換される。アリール基が非置換であることが好ましい。n=1または2であることが好ましく、より好ましくはn=1である。m=1〜4であることが好ましく、より好ましくはm=2〜4であり、さらにより好ましくはm=2である。好ましくは、R
5は、H、C
1−6アルキル、C
1−6アルケニル、C
1−6アルコキシ、カルボキシ、C
2−6カルボキシ含有部分、C
2−6ケト含有部分、C
1−6アミド含有部分、C
2−6アルコキシアルカノール、及びC
2−6アルコキシエステルから、より好ましくは、H、C
1−3アルキル、及びC
1−3アルコキシから選択される。好ましくは、Bは1つ以上の炭素−炭素二重結合(エチレン性不飽和)を含む。好適な単一価のB基は、好ましくは式−[C(R
10)=CR
11]
×Zを有し、式中、R
10及びR
11が独立して、水素、C
1−6アルキル、及びアリールから選択され、Zが水素、C
1−6アルキル、アリール、シロキサニル、−CO
2R
12から選択され、各R
12が独立して、H、C
1−6アルキル、アリール、アラルキル、及びアルカリルから選択され、x=1または2である。好ましくは、R
10及びR
11は独立して、H、C
1−3アルキル、及びアリールから、より好ましくはH及びC
1−3アルキルから選択される。R
12は、C
1−3アルキル、アリール、及びアラルキルであることが好ましい。Zは、好ましくはシロキシルである。好ましいシロキシル基は、式−[Si(R
13)
2−O]p−Si(R
13)
2−を有し、式中、各R
13は独立して、H、C
1−6アルキル、アリール、アラルキル、及びアルカリルから選択され、pは1以上の整数である。R
13が、C
1−3アルキル、アリール、及びアラルキルから選択されるのが好ましい。好適なアラルキル基は、ベンジル、フェネチル、及びフェニルプロピルを含む。
【0014】
好ましくは、アリールシクロブテンポリマーは、次の式の1つ以上のオリゴマーを含み、
【0015】
【化2】
【0016】
式中、各R
6は独立して、H、C
1−6アルキル、C
1−6アルケニル、C
1−6アルコキシ、カルボキシ、C
2−6カルボキシ含有部分、C
2−6ケト含有部分、C
1−6アミド含有部分、C
2−6アルコキシアルカノール、及びC
2−6アルコキシエステルから、好ましくはH、C
1−3アルキル、及びC
1−3アルコキシから選択され、各R
7は独立して、C
1−6アルキル、トリ−C
1−6−アルキルシリル、C
1−6アルコキシ、及びハロから選択され、各R
8は独立して、二価のエチレン性不飽和有機基であり、各R
9は独立して、H、C
1−6アルキル、アラルキル、及びフェニルから選択され、pは1以上の整数であり、qは0〜3の整数である。各R
6は好ましくは独立して、H及びC
1−3アルキルから選択され、より好ましくは各R
6は、Hである。各R
7は独立して、C
1−6アルキル、トリ−C
1−3−アルキルシリル、C
1−3アルコキシ、及びクロロから選択されるのが好ましく、より好ましくは、C
1−3アルキル、トリ−C
1−3−アルキルシリル、及びC
1−3アルコキシから選択される。好ましくは、各R
8は独立して、C
2−6アルケニルから選択され、より好ましくは、各R
8は−CH=CH−である。各R
9は、好ましくはC
1−3アルキルから選択され、より好ましくは各R
9はメチルである。好ましくはp=1〜5であり、より好ましくはp=1〜3であり、さらにより好ましくはp=1である。q=0であるのが好ましい。特に好ましいアリールシクロブテンオリゴマーである、1,3−ビス(2−ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエン−3−イルエテニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(DVS−ビスBCB)は、次の式を有する。
【0017】
【化3】
【0018】
アリールシクロブテンポリマーは、米国特許第4,812,588号、同第5,136,069号、同第5,138,081号、及び国際特許出願第WO94/25903号において記載されるもの等の、任意の好適な手段によって調製され得る。好適なアリールシクロブテンポリマーは、Dow Electronic Materialsから入手可能なCYCLOTENE(商標)という商標下で、商用的にもまた入手可能である。
【0019】
硬化性材料は、本組成物内で、固体で1〜99重量%、好ましくは15〜75重量%、より好ましくは25〜75重量%の量で使用され得る。異なるアリールシクロブテン材料の混合物、例えば少なくとも2つのアリールシクロブテンモノマー、または少なくとも2つのアリールシクロブテンポリマー、またはアリールシクロブテンモノマーとアリールシクロブテンポリマーとの混合物が使用される場合、1:99〜99:1等の、あるアリールシクロブテン材料対別のアリールシクロブテン材料の任意の好適な比が使用されてもよい。
【0020】
本組成物において使用される強靱化剤は、重合単位として−(O−CH
2CHR)−を含み、式中、RはC
2−8ヒドロカルビル部分であり、かつ重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まない。任意に、本強靱化剤は、重合単位として−(OCH
2CH
2)−をさらに含んでよい。好ましい強靱化剤は、式:R
1−(O−A)
×(OCH
2CH
2)
y−OR
2を有するものを含み、式中、R
1及びR
2は独立して、Hまたは有機部分であり、各AはCH
2CHRまたはCHRCH
2であり、各Rは独立して、C
2−8ヒドロカルビル部分であり、xは2〜500の整数であり、yは0〜500の整数である。R
1及びR
2の一方がHであるのが好ましい。R
1及びR
2の一方が有機部分であるのがさらに好ましい。Rは、好ましくはC
2−6ヒドロカルビル部分であり、より好ましくはC
2−4ヒドロカルビル部分であり、なおもより好ましくはC
2ヒドロカルビル部分である。特に好ましい強靱化剤は、式:R
1−(O−Bu)
×(OCH
2CH
2)
y−OR
2のものであり、式中、各BuはCH
2CH(C
2H
5)またはCH(C
2H
5)CH
2であり、R
1、R
2、x、及びyの各々は上記のように定義される。好ましくは、強靱化剤は、20:1〜2:1、より好ましくは15:1〜3:1、さらにより好ましくは10:1〜4:1の、−(O−A)−対−(OCH
2CH
2)−のモル比を有する。xは5〜250の整数であるのが好ましく、より好ましくは10〜150である。yは0〜250の整数であるのが好ましく、より好ましくは0〜150、さらにより好ましくは0〜100、なおもより好ましくは5〜50である。y>0の場合、結果として生じるポリ(ブチレンオキシド−エチレンオキシド)コポリマーは、ランダム、ブロック、または交互であり得る。強靱化剤は、300〜50000、より好ましくは500〜25000、さらにより好ましくは500〜10000Daの数平均分子量を有するのが好ましい。好ましくは、本強靱化剤は、炭素−炭素二重結合を含まないポリマー骨格を有する。
【0021】
R
1及びR
2の有機部分は、任意の好適な一価の有機ラジカルであってもよい。好適な一価の有機ラジカルには、C
1−20アルキル、C
6−20アリール、C
7−40置換アリール、ならびにジエノフィル、例えばC
2−20アルケニル、C
2−20アルキニル、マレイミド、マレアミド/エステル、マレアミド/カルボン酸、及び(メタ)アクリロイル、好ましくは、C
1−20アルキル、C
2−20アルケニル、C
6−20アリール、及びC
7−40置換アリールが挙げられるがこれらに限定されない。「置換アリール」は、アリール部分の1つ以上の水素が、C
1−20アルキル、C
2−20アルケニル、C
2−20アルキニル、C
1−20アルコキシ等の、1つ以上の置換基と共に配置されることを意味する。例示的な一価の有機ラジカルには、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、デシルフェニル、ドデシルフェニル、ビニルフェニル、プロペニルフェニル、アクリロイル、及びメタクリロイル、好ましくは、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル、ビニル、プロペニル、フェニル、デシルフェニル、ドデシルフェニル、ビニルフェニル、及びプロペニルフェニル、より好ましくはブチル、オクチル、デシル、ドデシル、デシルフェニル、ドデシルフェニル、ビニルフェニル、及びプロペニルフェニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0022】
RのC
2−8ヒドロカルビル部分は、直鎖、分岐、または環状であり得、好ましくは直鎖または分岐である。好適なヒドロカルビル部分には、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ等、好ましくはアルキルまたはアルケニル、より好ましくはアルキルが挙げられるが、これらに限定されない。例示的なヒドロカルビル部分は、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソ−ペンチル、ネオ−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−へプチル、n−オクチル、イソ−オクチル、アリル、ブテニル、イソ−ブテニル、ペンテニル、イソ−ペンテニル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、及びエトキシブチルである。
【0023】
1つ以上の強靱化剤は、本組成物において、硬化性接着材料の合計重量に基づき、0.1〜35重量%の合計量で使用される。好ましくは、1つ以上の強靱化剤は、1〜30重量%、より好ましくは2〜25重量%の量で使用される。
【0024】
本組成物は、ポリブチレンオキシドモノドデシルフェニルエーテルを実質的に含まない。「ポリブチレンオキシドモノドデシルフェニルエーテルを実質的に含まない」は、本組成物が<1重量%のポリブチレンオキシドモノドデシルフェニルエーテル、例えば、0〜<1重量%、好ましくは0〜0.5重量%、より好ましくは0〜0.25重量%のポリブチレンオキシドモノドデシルフェニルエーテルを含有することを意味する。本組成物がポリブチレンオキシドモノドデシルフェニルエーテルを含まないことがより好ましい。
【0025】
硬化性接着材料及び強靱化剤を溶解または分散する、好ましくは溶解する、任意の溶媒または溶媒の混合物が、本組成物において好適に使用されてもよい。例示的な有機溶媒には、トルエン、キシレン、及びメシチレン等の芳香族炭化水素;2−メチル−1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、及びメチルイソブチルカルビノール等のアルコール;乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、及びメチル2−ヒドロキシイソブチレート等のエステル;ガンマ−ブチロラクトン等のラクトン;N−メチルピロリジノン等のラクタム;プロピレングリコールメチルエーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテル異性体(The Dow Chemical CompanyからPROGLYDE(商標)DMMとして商用的に入手可能)等のエーテル;シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノン等のケトン;ならびにそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
【0026】
本組成物は、硬化剤、抗酸化剤等の、1つ以上の追加の構成要素を任意に含んでよい。好適な硬化剤は、硬化性材料の硬化を助け得、熱または光によって活性化され得る。例示的な硬化剤には、熱生成開始剤、光開始剤、アジド、ナイトレン、ならびに架橋剤、例えばポリアミン、ポリチオール、及び(メタ)アクリレート含有架橋剤が挙げられるがこれらに限定されない。かかる追加の構成要素の選択は、当業者の能力の十分に範囲内である。各々のかかる任意の構成要素は、本組成物内で、組成物の合計重量に基づき、0〜25重量%、好ましくは0〜20重量%の量で使用されてもよい。より好ましくは、本組成物は、a)1つ以上のアリールシクロブテンモノマー、1つ以上のアリールシクロブテンポリマー、及びそれらの混合物から選択される硬化性材料と、b)重合単位として−(O−CH
2CH(R)−を含む1つ以上の強靱化剤であって、式中、RがC
2−8ヒドロカルビル部分である、1つ以上の強靱化剤と、c)1つ以上の有機溶媒と、任意にd)硬化剤、抗酸化剤、及び増粘剤から選択される1つ以上の添加剤と、から本質的に成り、1つ以上の強靱化剤は、重合単位として−(OCH
2CH(CH
3))−を含まない。
【0027】
本組成物は、1つ以上の硬化性材料と、1つ以上の強靱化剤と、1つ以上の有機溶媒と、あらゆる任意の追加の構成要素とを、任意の順序で組み合わせることによって調製される。好ましくは、1つ以上の強靱化剤は、1つ以上の硬化性材料と1つ以上の有機溶媒との混合物に添加される。
【0028】
本組成物は、基材上に改良された靱性を有するアリールシクロブテンポリマーの層を形成する際に有用である。かかるアリールシクロブテンポリマー層は、永久接合剤及び応力緩衝層等として好適である。本組成物は、任意の好適な方法によって基材上にコーティングされてもよい。本組成物を配置するための好適な方法には、他の方法の中でも、回転コーティング、カーテンコーティング、スプレーコーティング、ローラーコーティング、浸漬コーティング、蒸着、及び真空積層等の積層が挙げられるが、これらに限定されない。半導体製造産業では、回転コーティングは、既存の器具及びプロセスを利用するために、好ましい方法である。回転コーティングでは、組成物の固体分は、適用される表面上の組成物の所望の厚さを達成するために、回転速度と共に調整され得る。典型的に、本組成物は、400〜4000rpmの回転速度で回転コーティングされる。ウエハまたは基材上に分配される本組成物の量は、組成物内の合計固体分、結果として生じる層の所望の厚さ、及び当業者に周知の他の要因に依存する。本組成物のフィルムまたは層が回転コーティング等によって投入されると、溶媒のほとんど(または全て)がフィルムの堆積中に蒸発する。好ましくは、組成物は、表面上に配置された後、残りのいかなる溶媒をも除去するために加熱(ベーク)される。典型的なベーク温度は90〜160℃であるが、他の温度が好適に使用されてもよい。残留溶媒を除去するためのかかるベークは、典型的に約2分間行われるが、より長いまたはより短い時間が好適に使用されてもよい。アリールシクロブテンオリゴマーは、典型的に、ある時間加熱することによって硬化される。好適な硬化温度は、180〜250℃以上の範囲である。典型的に、硬化時間は1〜600分間の範囲である。
【0029】
代替の好ましい方法では、本組成物は、乾燥フィルムとして形成され得、積層により基材の表面上に配置される。真空積層技術を含む様々な好適な積層技術が使用されてもよく、当業者に周知である。乾燥フィルムを形成することにおいて、本組成物は、最初に、ポリエステルシート、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)シート、またはKAPTON(商標)ポリイミド等のポリイミドシートのような、好適なフィルム支持シートの前面に、スロットダイコーティング、グラビア印刷、または別の適切な方法を使用して配置される。組成物は、その後好適な温度、例えば90〜140℃で、適切な時間、例えば1〜30分間ソフトベークされ、いかなる溶媒をも除去する。その後ポリエチレン等のポリマーフィルム被覆シートが、保存及び操作中に組成物を保護するために、室温で乾燥組成物上にロール積層される。基材上に乾燥組成物を配置するために、最初に被覆シートが除去される。その後、支持シート上の乾燥組成物は、ロール積層または真空積層を使用して、基材表面に積層される。積層温度は、20〜120℃の範囲であり得る。支持シートはその後除去(剥離)され、その表面に乾燥組成物を残す。
【0030】
幅広い様々な電子デバイス基材が、本発明において用いられ得る。電子デバイス基材は、任意の電子デバイスの製造における使用のための任意の基材である。例示的な電子デバイス基材には、半導体ウエハ、ガラス、サファイア、ケイ酸材料、窒化ケイ素材料、炭化ケイ素材料、ディスプレイデバイス基材、エポキシ成形化合物ウエハ、回路基板基材、及び熱安定性ポリマーが挙げられるがこれらに限定されない。本明細書で使用される場合、用語「半導体ウエハ」は、半導体基材、半導体デバイス、及び単一チップウエハ、複数チップウエハ、様々なレベル用のパッケージ、発行ダイオード(LED)用の基材、またははんだ接続を必要とする他のアセンブリを含む、様々なレベルの相互接続用の様々なパッケージを包含することが意図される。シリコンウエハ、ガリウムヒ素ウエハ、及びシリコンゲルマニウムウエハ等の半導体ウエハは、パターン化されてもパターン化されなくてもよい。本明細書で使用される場合、「半導体基材」という用語は、半導体デバイスのアクティブまたは動作可能部分を含む、1つ以上の半導体層または構造を有する、任意の基材を含む。「半導体基材」という用語は、半導体デバイス等の、半導体材料を含む任意の構成を意味するように定義される。半導体デバイスは、少なくとも1つのマイクロエレクトロニクスデバイスが製作されたまたはされている、半導体基材を指す。熱安定性ポリマーには、ポリイミド(例えば、デラウェア州ウィルミントン、DuPontから入手可能なKAPTON(商標)ポリイミド)等の、アリールシクロブテン材料を硬化するのに使用される温度に安定性の任意のポリマーが挙げられるがこれに限定されない。
【0031】
任意に、本組成物でコーティングされる基材の表面は、最初に好適な接着促進剤と接触し得るか、または蒸気処理され得る。かかる処理は、本強靱化アリールシクロブテンポリマーの基材表面への接着を改良する。回転コーティング、浸漬コーティング、スプレーコーティング、カーテンコーティング、回転コーティング、蒸着等の、任意の好適な方法が、基材表面を接着促進剤と接触させるために使用されてもよい。回転コーティングは、基材表面を接着促進剤と接触させるための、好ましい方法である。任意の好適な接着促進剤が使用されてもよく、かかる接着促進剤の選択は、当業者の能力の十分に範囲内である。好ましい接着促進剤はシラン含有材料であり、より好ましくはトリアルコキシシラン含有材料である。例示的な接着促進剤は、ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン等のビス(トリアルコキシシリルアルキル)ベンゼン;アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、及びフェニルアミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノアルキルトリアルコキシシラン;ならびに他のシランカップリング剤、ひいては前述のものの混合物を含むが、これらに限定されない。特に好適な接着促進剤には、Dow Electronic Materials(マサチューセッツ州マールボロ)から入手可能な、AP3000、AP8000、及びAP9000Sが挙げられる。プラズマ処理等の、当業者に既知の様々な蒸気処理は、本発明の強靱化アリールシクロブテンポリマーの基材表面への接着を増加させるために使用され得る。ある特定の用途では、表面を本組成物でコーティングする前に、基材表面を処理するために接着促進剤を使用するのが好ましいことがある。
【0032】
本組成物は、本強靱化剤を使用しないアリールシクロブテンポリマーコーティングと比較して、改良された靱性を有するアリールシクロブテンポリマーコーティングを堆積させるのに有用である。かかる強靱化アリールシクロブテンポリマーコーティングは、電子デバイスの製造における様々な用途、例えば、永久接合用途、緩衝層用途、ディスプレイ用途等において有用である。
【0033】
実施例:一般的な手順:次の一般的な手順を次の実施例で使用する。各硬化コーティングの厚さを、Byko−test MP0Rフィルムゲージを使用して測定した。
【0034】
半導体ウエハコーティング:銅コーティングされたシリコンウエハが、Laurell WS−650Mz−23NPPシステム上でコーティングされた。各試料のある量(2〜4g)を、1000〜2500rpmの回転速度を最大45秒間使用して、銅コーティングされたシリコンウエハ上に配置し、その後ホットプレート上で、100℃で90秒間ソフトベークし、その後冷却した。その後、コーティングを、窒素雰囲気においてオーブン内で、1時間250℃で加熱することによって硬化した。最終コーティング厚さは、5〜20μmの範囲であった。
【0035】
破壊靱性:各硬化試料の破壊靱性を、B.M.Klemanら、The Fracture Toughness of Thin Polymeric Films,Polymer Engineering and Science,mid−January 1996,vol.36,no.1,pp126−134の一般的な手順に従って決定した。各々の硬化コーティングを、レーザカッターによって2.5×1cmの長方形の格子に切断し、その後、長方形ストリップが銅基材から完全に離層するまで、5〜10%過硫酸アンモニウムの水性銅エッチング溶液中に液浸させた。独立したフィルムストリップを、脱イオン(DI)水で洗浄し、空気乾燥させた。その後、各ストリップを、予亀裂挿入及び機械的試験枠のグリップにロードする間の仮支持のために紙枠に接着した。フィルムにおける予亀裂(幅の約1/4以下)を、鋭いメスを使用して作製した。予亀裂の長さを、目盛を備えた光学顕微鏡を使用して測定した。破壊試験を、5kgロードセルを備えたTexture Analyzer(TA.XT.Plus)上で、最初に支持された標本をグリップにロードし、紙支持体の側片を切断し、21℃かつ相対湿度50%にて、0.01mm/分のクロスヘッド変位速度で標本を引張変形し、予亀裂の伝播に対応するピークロードを記録することによって実行した。破壊靱性(K
1c)を、破壊不安定性での亀裂長さ(a
0)、破壊不安定性での応力(σ
f)、及び形状補正係数(f(a/W)、式中、Wはフィルム幅である、から次の式に従って計算した。
K
1c=f(a/W)σ
fa
00.5
破壊エネルギー(G
1c)を、K
1c及び比率(E)から、次の式:G
1c=K
1c2/Eに従って計算し、材料の比率を、Berkovichチップを備えたFisherscope HM2000 XYp圧子を使用して、ナノインデンテーションによって測定した。
【0036】
実施例1:表1において報告される試料の各々を、計量された量の強靱化剤(TA)をDVS−ビスBCBオリゴマー溶液(M
w〜211kDa、51.5重量%固体、PROGLYDE(商標)DMM中)と合わせ、その後、強靱化剤の完全な溶解が達成されるまで上昇温度で試料を混合すること(典型的に60℃で10分間)によって調製した。各強靱化剤を、(O−Bu)及び(O−CH
2CH
2)部分の平均数を使用して報告し、式中、BuはCH
2CH(C
2H
5)またはCH(C
2H
5)CH
2である。比較試料C1では、重合単位として−(O−Bu)−及び−(OCH
2CH(CH
3)−を有する強靱化剤を使用した。
【0037】
【表1】
【0038】
各配合物を、一般的な手順において記載された銅コーティングされたシリコンウエハに回転コーティングした。試料の各々は、ソフトベーク工程後及び硬化工程後の両方で、視覚的に透明であった。各硬化試料の厚さを、コーティングを破壊靱性分析に供した後に決定した。各硬化試料を、一般的な手順において記載された手順に従って評価して、その破壊靱性を決定した。結果を表2に報告する。報告された破壊靱性は、試料当たり少なくとも5つの測定の平均である。
【0039】
【表2】
【0040】
上記のデータから見られるように、本発明の強靱化剤は、かかる強靱化剤を有さない硬化アリールシクロブテンコーティング(対照物)と比較して、改良された靱性を有する硬化アリールシクロブテンコーティングを提供する。比較試料C1は、対照物と比較して破壊靱性には差を示さず、重合単位として−(O−Bu)−及び−(OCH
2CH(CH
3)−を有する材料は、アリールシクロブテンポリマーの破壊靱性を改良しないことを示した。
【0041】
実施例2:表3に列記される強靱化剤及び量を使用することを除いて、実施例1の手順を繰り返す。表3では、以下の省略語を使用する。−(O−Hex)−は、−(OCH
2CH(C
4H
9)−または−(OCH(C
4H
9)CH
2)−またはこれらの組み合わせを表し、−(O−Oct)−は、−(OCH
2CH(C
6H
13)−または−(OCH(C
6H
13)CH
2)−またはこれらの組み合わせを表す。
【0042】
【表3】
【0043】
実施例3:表4に列記される強靱化剤及び量を使用し、かつ基材がガラスであったことを除いて、実施例1の手順を繰り返した。硬化フィルムを、相分離が生じたかどうかを決定するために視覚的に評価した。これらの結果を表4に報告し、O=相分離が視覚的に観察されなかった、X=相分離が視覚的に観察された、である。
【0044】
【表4】