【実施例1】
【0027】
図1に、本発明の実施例1の石炭ガス化装置の主要部の系統構成図を示す。図示のように、実施例1の石炭ガス化装置は、石炭ガス化炉1と熱回収ボイラ2を備えて構成される。なお、熱回収ボイラ2から排出される可燃性ガス3は、図示していない可燃性ガス精製装置により精製されて、例えばガスタービン・発電機などの燃料ガスとして供給される。
【0028】
石炭ガス化炉1は、石炭を酸化剤との反応熱により可燃性ガスに転換するガス化部4と、ガス化部4の上部に配置されてガス化部4で生成された可燃性ガスの熱の一部を回収する熱回収部5と、ガス化部4の下部に配置されてガス化部4で溶融されて流下するガス化残渣の溶融スラグを水冷固化するクエンチ部6とを圧力容器7内に収容して形成されている。ガス化部4は円筒状に形成され、外周部に複数の微粉炭バーナ8が設けられている。ガス化部4の外壁は、石炭のガス化残渣(灰等)を溶融させるために高温に保持されるから、筒状の水冷壁の内面に耐熱材を張り付けた耐熱壁を有し、さらに水冷壁の外側に保温材を巻いて形成されている。また、熱回収部5も円筒状の水冷壁の内面に耐熱材を張り付けた耐熱壁を有して形成されている。
【0029】
微粉炭バーナ8には、図示していない石炭供給装置から、微粉炭が酸素又は空気などの酸化剤ガスにより気流搬送されるようになっている。また、一部の微粉炭バーナ8には、図示していない捕集装置により回収された可燃性ガスに含まれるチャーが、酸化剤ガスにより気流搬送されるようになっている。熱回収部5は、円筒状に形成されてガス化部4の上端に絞り部を介して連結され、頂部に連結された可燃性ガス管路9を介して可燃性ガスを熱回収ボイラ2に供給するようになっている。クエンチ部6は、円筒状の容器の底部に水を張って形成され、ガス化部4から流下する溶融スラグを水砕し、破砕スラグは図示していないスラグ破砕機により細かく砕かれた後、加圧下で図示していないスラグホッパにて受入れ、スラグホッパで一時貯留されたスラグ及び水は減圧後に間欠的に図示していないスラグ分離槽へ排出されるようになっている。
【0030】
熱回収ボイラ2は、熱回収部5の頂部に連結された可燃性ガス管路9を介して導入される可燃性ガスの熱を回収して水蒸気を発生させる蒸気発生部10を圧力容器11内に収容して形成されている。ガス化炉1の圧力容器7と熱回収ボイラ2の圧力容器11は、可燃性ガス管路9を内包して形成された連結圧力管12により頂部同士が連通されている。蒸気発生部10は、統合ガス冷却器(SGC:Synthesis Gas Cooler)として形成されている。つまり、筒状の水冷壁の内部空間に伝熱管を配設し、筒内に高温の可燃性ガスを流通して水蒸気を発生するように形成されている。蒸気発生部10の下流端13は圧力容器10内に開口14で連通されている。
【0031】
次に、本発明の特徴部に係る圧力容器の隔壁部の圧力制御に関する構成を説明する。本実施例では、ガス化部4及び熱回収部5の外壁と圧力容器7の内壁とで挟まれる空間が、可燃性ガスの流れ方向(図において下から上方向)に環状の仕切板15で仕切られている。仕切板15の可燃性ガスの上流側に対応する下部の空間を絶縁隔壁部16とし、下流側に対応する上部の空間を連通隔壁部17とされている。連通隔壁部17は、連結圧力管12を介して熱回収ボイラ2の圧力容器11の連通隔壁部18に連通されている。また、仕切板15には、周方向に複数のラプチャーディスク19が設けられている。ラプチャーディスク19は、何らかの事情により絶縁隔壁部16内の圧力が異常に上昇して、ガス化部4又は熱回収部5の耐熱壁が損傷するのを防止するために設けるもので、連通隔壁部17との差圧が設定圧力を越えたときに破裂するようになっている。
【0032】
絶縁隔壁部16には、第1の制御弁ユニット20を介して隔壁ガス源であるN2ガスホルダ21が接続されている。第1の制御弁ユニット20は、圧力調整弁20aと開閉弁20bとを並列接続して形成されている。絶縁隔壁部16と連通隔壁部17は、第2の制御弁ユニット22を介して連通されている。第2の制御弁ユニット22は、絶縁隔壁部16と連通隔壁部17の連通管路に並列接続された圧力調整弁22aと開閉弁22bを介装して形成されている。絶縁隔壁部16のN2ガスの圧力P2と熱回収部5の可燃性ガスの圧力P1との差圧ΔPを検出する差圧センサ23が設けられている。差圧センサ23により検出された検出差圧ΔPを入力し、予め設定された許容差圧範囲に抑えるように第1の制御弁ユニット20と第2の制御弁ユニット22の少なくとも一方を制御する隔壁部圧力制御装置25が設けられている。また、本実施例では、連通隔壁部17に隔壁ガスであるN2ガスを供給する第3の制御弁ユニット26が設けられているが、第3の制御弁ユニット26は省略することができる。
【0033】
次に、実施例1の定常時の動作について説明する。起動準備によってガス化部4、熱回収部5及び蒸気発生部10内を含む可燃性ガス系統は、不活性ガスである例えばN2ガスにより所定の圧力に昇圧される。このとき、連通隔壁部17は、蒸気発生部10の開口14から流出されるN2ガスにより昇圧される。また、絶縁隔壁部16は、第1の制御弁ユニット20を開いてN2ガスホルダ21から供給されるN2ガスにより昇圧される。さらに、これに加えて、第2の制御弁ユニット22を開いて連通隔壁部17のN2ガスを絶縁隔壁部16に供給して昇圧することもできる。
【0034】
このようにして石炭ガス化装置の各部を定常時における圧力に昇圧した後、軽油などを燃料とする図示していない起動バーナを点火し、さらに微粉炭を微粉炭バーナ8に供給してガス化部4を起動する。これにより、微粉炭バーナ8から酸化剤ガスと共に供給される微粉炭はガス化部4において部分燃焼され、その燃焼熱により微粉炭は熱分解され、一酸化炭素と水素を含む可燃性ガスに転換される。生成された可燃性ガスは熱回収部5において水冷壁を流れる水を加熱して所定の温度に冷却された後、熱回収ボイラ2の蒸気発生部10において水蒸気を発生させて、可燃性ガス精製装置に送られる。
【0035】
このような起動時及び定常運転時において、隔壁部圧力制御装置25は、絶縁隔壁部16のN2ガスの圧力P2を、ガス化部4及び熱回収部5の内部圧力P1との差圧ΔP(=P2−P1)を許容差圧範囲内に収まる値に制御する。許容差圧範囲は、目標差圧ΔP*に対して、±αの範囲を設定することにより、圧力制御のハンティングを回避して、安定に圧力制御を行うことができる。また、目標差圧ΔP*は、
図2に示すように、差圧ΔP=(ΔP*+α)又は差圧ΔP=(ΔP*−α)がガス化部4及び熱回収部5の内外壁に作用しても、それらの水冷壁の許容耐圧を満たし、かつ、ガス化部4及び熱回収部5の水冷壁が損傷しても内部の可燃性ガスが噴出しない圧力を考慮して設定する。
【0036】
このように許容差圧範囲を設定することにより、隔壁部圧力制御装置25は、差圧ΔPが(ΔP*−α)以下に低下したときは、第1の制御弁ユニット20を開いて絶縁隔壁部16にN2ガスを供給し、差圧ΔPを許容差圧範囲に抑えるように制御する。このとき、圧力制御弁20aと開閉弁20bのいずれを制御するかは、圧力変動の大きさ及び変化率によって使い分ける。つまり、圧力変動が大きいとき及び変化率が大きいときは開閉弁20bを開いて速やかに変動を抑え、圧力変動が小さいとき及び変化率が小さいとき、又は圧力変動が小さくなったとき、あるいは変化率が小さくなったときは、圧力調整弁20aできめ細かく変動を抑える。一方、差圧ΔPが(ΔP*+α)以上に上昇したときは、第2の制御弁ユニット22を開いて絶縁隔壁部16のN2ガスを連通隔壁部17に放出して、差圧ΔPを許容差圧範囲に抑えるように制御する。この場合も、圧力制御弁22aと開閉弁22bのいずれを制御するかは、第1の制御弁ユニット20の場合と同様の考え方による。
【0037】
このように、本実施例によれば、ガス化炉1の圧力容器7の上部と熱回収ボイラ2の圧力容器11の上部を連通しているから、蒸気発生部10の開口14から流出される可燃性ガスが熱回収ボイラ2の圧力容器11の連通隔壁部18を介してガス化炉1の圧力容器7の連通隔壁部17に流入するから、連通隔壁部17、18の圧力を熱回収部5と蒸気発生部10の内部圧力とほぼ同等に保持可能である。このとき、連通隔壁部17の圧力は、可燃性ガスが蒸気発生部10を流通する際の圧損で、熱回収部5内の可燃性ガスの圧力よりも低くなるが、熱回収部5の可燃性ガスの温度はガス化部4に比べて低くなっているから、熱回収部5の水冷壁の耐圧強度はガス化部4に比べて高いので、仕切壁15の位置を考慮することにより、熱回収部5の水冷壁の損傷を回避することができる。
【0038】
この点、本実施例では、ガス化部4及び熱回収部5の下部よりも高い位置に仕切板15を設けて絶縁隔壁部16を形成し、絶縁隔壁部16に隔壁ガスを供給して圧力を制御する圧力調整弁20aと開閉弁20bとを並列接続してなる第1の制御弁ユニット20を設けているから、絶縁隔壁部16のN2ガスの圧力を可燃性ガスの圧力よりも、少なくとも高く保持することができる。その結果、内部温度が高いガス化部4及び熱回収部5の下部の水冷壁の内外の差圧ΔPを正圧側に一定圧高く保持できるから、それらの水冷壁の耐圧強度を満たすことができ、かつそれらの水冷壁が損傷しても高温ガスが絶縁隔壁部16内に噴き出すのを防ぐことができる。
【0039】
また、絶縁隔壁部16の圧力が可燃性ガスの圧力よりも高くなりすぎると、ガス化部4や熱回収部5がつぶされるおそれがあるが、本実施例によれば、隔壁部圧力制御装置が動作して第2の制御弁ユニット22を介して絶縁隔壁部16のN2ガスを連通隔壁部17に逃しているから、ガス化部4や熱回収部5の水冷壁等の損傷を防止できる。
【0040】
また、第2の制御弁ユニット22は、圧力調整弁22aと開閉弁22bとを並列接続して構成されるから、定常時の可燃性ガスの圧力変動が比較的小さいときは、圧力調整弁22aの開度を調整して絶縁隔壁部16の圧力を可燃性ガスの圧力変動に精度よく追従させることができる。一方、定常時の可燃性ガスの圧力変動が比較的大きいときは開閉弁22bを開閉(オン、オフ)制御して、速やかに絶縁隔壁部16の圧力を燃性ガスの圧力変動に追従させることができる。つまり、定常時の可燃性ガスの圧力変動に対応して、ガス化部4等の耐熱壁の内外の差圧ΔPを許容差圧範囲ΔP*±αに保持するように、圧力容器7の絶縁隔壁部16の圧力を速やかに制御することができる。
【0041】
図3及び
図4に、第1の制御弁ユニット20と第2の制御弁ユニット22による絶縁隔壁部16の圧力制御の例を示す。
図3(a)〜(g)は、熱回収部5の可燃性ガスの圧力P1の変動が比較的小さい、すなわち通常運転時の例である。同図(a)に示す圧力P1が、例えば2.6〜2.615[MPa]の範囲で変動すると、これに応じて差圧ΔPを同図(b)のように、例えば7.5〜15[kPa]の範囲に抑えるように隔壁部圧力制御装置25が動作する。すなわち、差圧ΔPの制御目標値ΔP*を「10」と設定したときにΔP=10+αを越えたときは、同図(f)に示すように第2の制御弁ユニット22の圧力調整弁22aが開いて、絶縁隔壁部16内のN2ガスを連通隔壁部17に排出して差圧ΔPを下げるように動作する。逆に、差圧ΔPがΔP*−αを下回ると、同図(d)に示すように第1の制御弁ユニット20の圧力調整弁20aが開いてN2ガスホルダー21から絶縁隔壁部16内にN2ガスを供給して差圧ΔPを上げるように動作する。同図(g)は、絶縁隔壁部16から連通隔壁部17に排出されるN2ガス流量の変化を示し、同図(e)は、N2ガスホルダー21から絶縁隔壁部16へ供給されるN2ガス流量の変化を示している。
【0042】
図4(a)〜(g)は、ガスタービン(GT)トリップにより、熱回収部5の可燃性ガスの圧力P1の変動が比較的大きい場合の例である。この場合も、隔壁部圧力制御装置25は、差圧ΔPを同図(b)のように、例えば7.5〜15[kPa]の範囲に抑えるように動作する。いま、同図(a)の矢印で示したときにGTトリップが発生して可燃性ガスの圧力P1が急激に上昇したとする。これにより、差圧ΔPは正圧から負圧の方向に急激に減少するが、これに応答して同図(f)に示すように第1の制御弁ユニット20の開閉弁20bが開いてN2ガスホルダー21から絶縁隔壁部16内にN2ガスを供給して差圧ΔPを上げるように動作する。同図(g)は、絶縁隔壁部16から連通隔壁部17に排出されるN2ガス流量の変化を示し、同図(e)は、N2ガスホルダー21から絶縁隔壁部16へ供給されるN2ガス流量の変化を示している。
【0043】
すなわち、石炭ガス化装置は、石炭の供給量の変動、可燃性ガス精製装置に設けられるフィルタの逆洗時、可燃性ガス中のチャーを捕集してガス化部に供給する際、ガスタービンのトリップ、等々により変動する。このような可燃性ガス圧力の変動に合わせて、絶縁隔壁部16の圧力をガス化部4内よりも高く保持する必要がある。この点、本実施例によれば、定常時の可燃性ガス圧力の微小な変動に合わせて、速やかに絶縁隔壁部16の圧力をきめ細かく制御することができるから、石炭ガス化装置の安定運転の信頼性を確保することができる。
【0044】
本実施例において、仕切板15をガス化炉1のガス化部4及び熱回収部5の下部に対応する空間を仕切って絶縁隔壁部16を形成しているから、耐圧強度を保護すべき対象部をカバーして絶縁隔壁部16の容積を小さくすることができる。その結果、絶縁隔壁部16の圧力の制御の応答速度を高くでき、可燃性ガスの圧力が変動しやすく、かつ高温のガス化部4の水冷壁を含む耐熱壁の耐圧性を信頼性よく保護することができる。
【実施例2】
【0045】
図5に、本発明の実施例2の石炭ガス化装置の主要部の系統構成図を示す。本実施例が、実施例1と異なる点は、第2の制御弁ユニット32に、さらに開閉弁22bの口径よりも大口径の大容量開閉弁22cを並列に設け、大容量開閉弁22cを隔壁部圧力制御装置25により開閉制御するようにしたことにある。その他の点は、実施例1と同一であることから、各構成部品に同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
石炭ガス化装置は、起動時にガス化炉1及び熱回収ボイラ2、さらには図示していないガス精製装置を含む一定の可燃性ガス流路の圧力を運転時の圧力に昇圧した後に、起動バーナに点火して石炭ガス化を開始する。起動時の昇圧は、できるだけ短時間で行うことが要請されることから、ガス化部4に微粉炭を気流搬送により供給する複数の微粉炭バーナ8を介して、起動用の不活性ガス(例えば、N2ガス)を複数の微粉炭バーナ8から供給して可燃性ガス系統内に急速に充填することが行われる。このとき、圧力容器7の連通隔壁部17には、熱回収ボイラ2の蒸気発生部10の出側の開口14からN2ガスが連通隔壁部17に流入し、連通隔壁部17の圧力を可燃性ガス系統内の昇圧レートと同様のレートで昇圧可能である。しかし、絶縁隔壁部16は、仕切板15で連通隔壁部17と仕切られているから、連通隔壁部17と同様には昇圧することができない。
【0047】
ところで、本実施例1では、定常時には、第1の制御弁ユニット20を開いて絶縁隔壁部16にN2ガスを供給することが可能であるが、定常時用のN2ガス源の容量では絶縁隔壁部16の昇圧レートを十分に高くできない。そこで、十分な容量を有する起動用のN2ガス源から連通隔壁部17と第2の制御弁ユニット22の開閉弁22bを通して、絶縁隔壁部16にN2ガスを供給すれば、その分だけ絶縁隔壁部16の昇圧レートを高めることができる。ところが、第2の制御弁ユニット22の開閉弁22bは通常時の可燃性ガスの微小な圧力変動を速やかに抑制するために、口径が小さな開閉弁が好ましいことから、起動時の昇圧レートを高めるほどの流量を流すことができない。
【0048】
そこで、本実施例では、第2の制御弁ユニット32の開閉弁22bに大口径開閉弁22cを並列に設けたのである。これにより、起動時の昇圧時に第2の制御弁ユニット32の大口径開閉弁22cを開くことにより、連通隔壁部17から大口径開閉弁22cを通して大量のN2ガスを絶縁隔壁部16に供給して、昇圧レートを高めることができる。そして、隔壁部圧力制御装置25は、差圧センサ23により検出された検出差圧ΔPと、予め設定された許容差圧範囲ΔP*±αとを比較し、検出差圧ΔPが許容差圧範囲ΔP*±αに収まるように第1の制御弁ユニット20と、第2の制御弁ユニット32の大口径開閉弁22cを制御する。これにより、例えば、
図5に示すように、大口径開閉弁22cの口径を大きくすることにより、起動時の昇圧時間を大幅に短縮することができる。
【0049】
さらに、石炭ガス化装置を停止する際には、ガス化炉1及び熱回収ボイラ2、さらには図示していないガス精製装置を含む一定の可燃性ガス系内に充填されている可燃性ガスの圧力をグランドフレアに放出して焼却処理しながら脱圧する。脱圧により一定の圧力(例えば、0.1〜0.2MPaG程度)に低下したときに不活性ガス(例えば、窒素ガス)によるパージを行うこともできる。また、ガス化運転を停止後に軽油バーナを焚く場合があるが、その場合は系内に軽油燃焼排ガスがある状態から脱圧する。このような脱圧に合わせて圧力容器7の絶縁隔壁部16の圧力を下げなければならない。この場合も、脱圧レートを高くして停止時間を短縮することが要請される。特に、絶縁隔壁部16の脱圧レートを高くすることが要請されるから、起動時の場合と同様に、第2の制御弁ユニット32の大口径開閉弁22cを開くことにより、絶縁隔壁部16から大口径開閉弁22cを通して大量のN2ガスを連通隔壁部17に放出して脱圧レートを高めることができる。隔壁部圧力制御装置25は、差圧センサ23により検出された検出差圧ΔPが、予め設定された許容差圧範囲ΔP*±αに収まるように第2の制御弁ユニット32の大口径開閉弁22cを制御することは言うまでもない。
【0050】
以上説明したように、実施例2によれば、石炭ガス化装置の起動時の昇圧時間及び停止時の脱圧時間を短縮して、石炭ガス化装置の運用効率を向上することができる。
【0051】
実施例1,2では、仕切板15を、熱回収器5の下部に対応する位置に設けたが、本発明はこれに限られるものではなく、
図7に示すように、熱回収ボイラ2の蒸気発生部10の下端部13に対応する位置に仕切板35を設けることができる。この場合、第2の制御弁ユニット22又は32は、仕切板35
を挟んだ絶縁隔壁部36と連通隔壁部38を連通して設けることになる。これによれば、実施例1、2に比べて、熱回収ボイラ2の蒸気発生部10の水冷壁を含めて、耐圧性を十分に確保することができる。しかし、実施例1、2に比べて、絶縁隔壁部16の容積が大きくなるから、絶縁隔壁部16の圧力制御の応答速度を向上させるには、第1及び第2の制御弁ユニット20,32の圧力調整弁20a,22a及び開閉弁20b,22bの口径を大きくする必要がある。