特許第6228823号(P6228823)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6228823
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】吸収性物品の個別包装体
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   A61F13/15 200
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-244223(P2013-244223)
(22)【出願日】2013年11月26日
(65)【公開番号】特開2015-100571(P2015-100571A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2016年9月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100101292
【弁理士】
【氏名又は名称】松嶋 善之
(72)【発明者】
【氏名】蒲谷 吉晃
(72)【発明者】
【氏名】木村 毅
【審査官】 山下 浩平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−000370(JP,A)
【文献】 特開2003−093437(JP,A)
【文献】 特開平08−322882(JP,A)
【文献】 特開2004−135884(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15−13/84
A61L 15/16−15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品とこれを個別包装する包装材とを含んで構成され、該吸収性物品の非肌対向面に、該吸収性物品を着衣に固定する粘着部が設けられており、該粘着部を介して該吸収性物品が該包装材の内面に貼り合わされている吸収性物品の個別包装体であって、
前記包装材は前記内面に剥離処理部と非剥離処理部とを有し、
前記包装材の内面における前記吸収性物品の非肌対向面との対向領域に少なくとも前記非剥離処理部が存しており、該対向領域の非剥離処理部に前記粘着部が粘着しており、
前記非剥離処理部は、平面視において線状を含む形状を有する吸収性物品の個別包装体。
【請求項2】
吸収性物品とこれを個別包装する包装材とを含んで構成され、該吸収性物品の非肌対向面に、該吸収性物品を着衣に固定する粘着部が設けられており、該粘着部を介して該吸収性物品が該包装材の内面に貼り合わされている吸収性物品の個別包装体であって、
前記包装材は前記内面に剥離処理部と非剥離処理部とを有し、
前記包装材の内面における前記吸収性物品の非肌対向面との対向領域に少なくとも前記非剥離処理部が存しており、該対向領域の非剥離処理部に前記粘着部が粘着しており、
前記粘着部は、平面視において縦横比の異なる形状を有し、前記非剥離処理部は、該粘着部における縦横比の小さい方の辺の延びる方向に該粘着部を跨ぐように延びる、線状に設けられている吸収性物品の個別包装体。
【請求項3】
吸収性物品とこれを個別包装する包装材とを含んで構成され、該吸収性物品の非肌対向面に、該吸収性物品を着衣に固定する粘着部が設けられており、該粘着部を介して該吸収性物品が該包装材の内面に貼り合わされている吸収性物品の個別包装体であって、
前記包装材は前記内面に剥離処理部と非剥離処理部とを有し、
前記包装材の内面における前記吸収性物品の非肌対向面との対向領域に少なくとも前記非剥離処理部が存しており、該対向領域の非剥離処理部に前記粘着部が粘着しており、
前記非剥離処理部は、平面視において点状を含む形状を有する吸収性物品の個別包装体。
【請求項4】
吸収性物品とこれを個別包装する包装材とを含んで構成され、該吸収性物品の非肌対向面に、該吸収性物品を着衣に固定する粘着部が設けられており、該粘着部を介して該吸収性物品が該包装材の内面に貼り合わされている吸収性物品の個別包装体であって、
前記包装材は前記内面に剥離処理部と非剥離処理部とを有し、
前記包装材の内面における前記吸収性物品の非肌対向面との対向領域に少なくとも前記非剥離処理部が存しており、該対向領域の非剥離処理部に前記粘着部が粘着しており、
前記非剥離処理部は、平面視において絵柄を含む形状を有する吸収性物品の個別包装体。
【請求項5】
前記対向領域に前記剥離処理部及び前記非剥離処理部が混在しており、前記粘着部は、該剥離処理部及び該非剥離処理部の両方に粘着している請求項1〜4の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
【請求項6】
前記対向領域において、前記非剥離処理部の総面積が前記剥離処理部の総面積に比して小さい請求項1〜5の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
【請求項7】
前記非剥離処理部は、前記包装材の内面の地色とは異なる色に着色されている請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナ(おりものシート)等の吸収性物品が折り畳まれて包装材で包装されている吸収性物品の個別包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
生理用ナプキン等の吸収性物品として、着用者の肌と対向する面とは反対側の非肌対向面に、該吸収性物品を着衣に固定し且つ着用中における該吸収性物品のズレを防止するための粘着部を有しているものが知られている。この粘着部は、吸収性物品の未使用時には通常、剥離処理されたシートに粘着されて保護されており、使用時には該シートをスムーズに剥離できるようになされている。
【0003】
例えば特許文献1及び2には、非肌対向面に粘着部を有する吸収性物品と、該吸収性物品を個装し、内面に剥離処理部を有する包装材とからなり、該粘着部と該剥離処理部とを剥離自在に粘着させてなる吸収性物品の個別包装体が記載されている。特許文献1及び2記載の吸収性物品の個別包装体においては、包装材の内面における吸収性物品の非肌対向面との対向領域の全域が、剥離処理部となっているため、該吸収性物品の粘着部が粘着するのは該剥離処理部のみである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−322882号公報
【特許文献2】特開平6−178794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2に記載の如き従来の吸収性物品の個別包装体においては、使用前の保管中に、気温等の影響により、粘着部の粘着力が低下する場合があり、その場合、未使用の吸収性物品が包装材から剥がれ落ち、製品として問題となる。また、使用後の吸収性物品を廃棄する場合は通常、これをそのまま廃棄せずに、粘着部を介して包装材に粘着させ、その状態で該包装材で包んでから廃棄するところ、使用後の吸収性物品における粘着部の粘着力は使用前に比べて低下しているため、使用者が該吸収性物品を包装材で包んでいる最中に該吸収性物品が該包装材から剥がれ落ち、該吸収性物品に付着した経血等の排泄液が使用者の肌に触れる等して、使用者に不衛生且つ不快な思いをさせるおそれがある。このような、吸収性物品の粘着部の粘着力低下に起因する問題の解決手段として、該粘着部を形成する粘着剤の塗布量を増やす方法が考えられるが、この方法は、製造コストの高騰を招くため、より有効な解決手段が望まれていた。
【0006】
従って本発明の課題は、不使用時には、吸収性物品と包装材とが粘着部を介してしっかりと粘着し、使用する際には、吸収性物品から包装材をスムーズに剥離することができる吸収性物品の個別包装体に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、吸収性物品とこれを個別包装する包装材とを含んで構成され、該吸収性物品の非肌対向面に、該吸収性物品を着衣に固定する粘着部が設けられており、該粘着部を介して該吸収性物品が該包装材の内面に貼り合わされている吸収性物品の個別包装体であって、前記包装材は前記内面に剥離処理部と非剥離処理部とを有し、前記包装材の内面における前記吸収性物品の非肌対向面との対向領域に少なくとも前記非剥離処理部が存しており、該対向領域の非剥離処理部に前記粘着部が粘着している吸収性物品の個別包装体である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の吸収性物品の個別包装体は、不使用時には、吸収性物品と包装材とが粘着部を介してしっかりと粘着し、吸収性物品が包装材から剥がれ落ちる不都合が効果的に防止され、使用する際には、吸収性物品から包装材をスムーズに剥離することができ、また、使用後に廃棄する際には、粘着部を介して吸収性物品を包装材に粘着させ、その状態で該吸収性物品を該包装材で包んでから廃棄するのに十分な粘着力を保持しており、操作性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の吸収性物品の個別包装体の一実施形態である生理用ナプキンの個別包装体の平面図である。
図2図2は、図1に示す個別包装体の展開状態における生理用ナプキンの肌対向面側(表面シート側)を示す平面図である。
図3図3は、図1に示す個別包装体における生理用ナプキンの非肌対向面側(裏面シート側)を示す平面図である。
図4図4は、図1に示す個別包装体における包装材の内面側を示す平面図である。
図5図5は、図2に示す個別包装体の展開状態における包装材の内面とこれに貼り合わされている生理用ナプキンとの対応関係を説明するための平面図である。
図6図6は、本発明の吸収性物品の個別包装体の他の実施形態の図5相当図である。
図7図7は、本発明の吸収性物品の個別包装体の更に他の実施形態の図5相当図である。
図8図8は、本発明の吸収性物品の個別包装体の更に他の実施形態の図5相当図である。
図9図9は、本発明の吸収性物品の個別包装体の更に他の実施形態の図5相当図である。
図10図10(a)〜図10(d)は、それぞれ、本発明に係る包装材の内面側を示す平面図であり、該内面に設けられた非剥離処理部の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の吸収性物品の個別包装体を、その好ましい一実施形態である生理用ナプキンの個別包装体に基づき図面を参照しながら説明する。本実施形態の個別包装体1は、図1に示すように、生理用ナプキン10(以下ナプキン10ともいう)とこれを個別包装する包装材20とを含んで構成され、ナプキン10と包装材20との積層体をその長手方向に折り畳み、包装材20の所定箇所を封止してなる。
【0011】
ナプキン10は、図2及び図3に示すように、肌対向面を形成する表面シート11、非肌対向面を形成する裏面シート12、及び両シート11,12間に介在配置された吸収体13を具備し、着用者の前後方向に相当する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有する。ナプキン10は、図2及び図3に示す如き平面視において一方向(縦方向X)に長い形状(略矩形形状)を有している。
【0012】
尚、本明細書において、肌対向面は、吸収性物品(ナプキン10)又はその構成部材(例えば吸収体13)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。また、縦方向Xは、吸収性物品の長辺に沿う方向(長手方向)に一致し、横方向Yは、吸収性物品の幅方向(長手方向に直交する方向)に一致する。包装材20の長手方向及び幅方向は、ナプキン10の縦方向X(長手方向)及び横方向Y(幅方向)と一致している。また本明細書において、「着用時」は、特に断らない限り、通常の適正な着用位置(当該吸収性物品の正しい着用位置)が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
【0013】
ナプキン10は、図2及び図3に示すように、着用時に着用者の排泄部(膣口)に対向配置される排泄部対向部Bと、着用時に排泄部対向部Bより着用者の腹側に配される前方部Aと、着用時に排泄部対向部Bより着用者の背中側に配される後方部Cとを、縦方向Xに有している。排泄部対向部Bは、横方向Yに延びる2本の折曲線L1,L2に挟まれた領域である。折曲線L1,L2は、図2に示す如き展開状態のナプキン10を包装材20と共に折り畳んで個別包装体1にするときに利用される。折曲線L1は、後方部Cと排泄部対向部Bとの境界を通って横方向Yに延びる直線であり、折曲線L2は、前方部Aと排泄部対向部Bとの境界を通って横方向Yに延びる直線である。
【0014】
表面シート11及び裏面シート12は、図2及び図3に示すように、吸収体13よりも大きな寸法を有し、吸収体13の縦方向Xの前後両端から延出し、それらの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段により互いに接合されてエンドシール部を形成していると共に、吸収体13の縦方向Xに沿う両側縁から外方に延出してサイドフラップ部を形成している。吸収体13は、平面視において角が丸みを帯びた略矩形形状をしている。表面シート11及び裏面シート12と吸収体13との間は、それぞれ、接着剤によって接合されていても良い。
【0015】
表面シート11及び裏面シート12としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。表面シート11としては、例えば、親水化処理が施された各種不織布や開孔フィルム等の液透過性のシートを用いることができる。裏面シート12としては、液不透過性でも液透過性でも良く、例えば透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。また、吸収体13としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、木材パルプ、親水化処理された合繊繊維等の繊維集合体、又は該繊維集合体に粒子状の吸水性樹脂を保持させたもの等を用いることができる。吸収体13は、前記繊維集合体等からなる液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアを被覆する液透過性のコアラップシートとを含んで構成されていても良く、このコアラップシートとしては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、開孔フィルム等を用いることができる。
【0016】
図2に示すように、ナプキン10の肌対向面(表面シート11の肌対向面)における縦方向Xに沿う両側部には、平面視において吸収体13の縦方向Xに沿う両側部に重なるように、一対のサイドシート14,14がナプキン1の長手方向Xの略全長に亘って配されている。また、ナプキン1の肌対向面には、表面シート11と吸収体13とが一体的に凹陥してなる溝15が形成されている。溝15は、平面視において閉じた環状で且つナプキン1を横方向Yに二分する中心線(図示せず)を基準として左右対称をなし、排泄部対向部B並びに前方部A及び後方部Cそれぞれの排泄部対向部B寄りの部分に形成されている。ナプキン1の肌対向面に溝15が形成されていることにより、吸収体13の平面方向の液の拡散が効果的に抑制されるようになり、また吸収体13のヨレが効果的に防止される。溝15においては、表面シート11及び吸収体13が熱融着等により一体化している。溝15は、熱を伴うか又は伴わないエンボス、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。
【0017】
ナプキン10の非肌対向面(裏面シート12の非肌対向面)は、着用時にショーツのクロッチ部等、着衣側に向けられる。ナプキン10の非肌対向面には、図3に示すように、ナプキン10をショーツ等の着衣に固定する粘着部16が設けられている。粘着部16は、ホットメルト型粘着剤等の公知の粘着剤を塗布することにより設けられている。粘着部16は、図3に示すように平面視において縦横比の異なる形状(矩形形状)であり、その長手方向をナプキン10の横方向Yに一致させて、排泄部対向部B並びに前方部A及び後方部Cそれぞれの排泄部対向部B寄りの部分に、ナプキン10の縦方向Xに所定間隔を置いて複数形成されている。複数の粘着部16は、互いに同形状且つ同寸法であり、縦方向Xに隣接する粘着部16,16の間隔は等しくなされている。
【0018】
個別包装体1においては、図2に示すように、粘着部16を介してナプキン10が包装材12の内面20aに貼り合わされている。包装材20は、ナプキン10の外形よりも大きいサイズの矩形形状を有しており、その長手方向をナプキン10の縦方向X(ナプキン10の長手方向)に一致させて粘着部16に剥離可能に粘着されている。包装材20としては、例えば、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、ポリビニルアルコール等の樹脂フィルム、不織布、紙、あるいはこれらの2種以上が複合した複合材料等を用いることができる。
【0019】
個別包装体1は、図2に示す如き展開状態のナプキン10を包装材20と共に折り畳んで得られる。具体的には、先ず、図2に示す如き展開状態のナプキン10を、該ナプキン10の非肌対向面に粘着部16を介して貼り合わされている包装材20と共に、折曲線L1を折り軸として肌対向面側(表面シート11側)に折り曲げることにより、ナプキン10の後方部Cを排泄部対向部B上に重ね合わせ、次いで、折曲線L2を折り軸として該肌対向面側に折り曲げることにより、ナプキン10の前方部Aを先に折り曲げられた後方部C上に重ね合わせる。こうして3つ折り状態とされたナプキン10と包装材20との積層体において、包装材20における、ナプキン10の縦方向Xに沿う両側縁からの延出部を、ヒートエンボス加工等の公知の接合手段により接合して側方封止部1sを形成すると共に、包装材20の開封開始端20aを公知の止着テープ30で所定箇所に止着することにより、図1に示す個別包装体1が得られる。尚、ナプキン10を折り曲げる順番は特に限定されず、前述した順番とは逆に、先ず、折曲線L2を折り軸として前方部Aを折り曲げ、次に、折曲線L1を折り軸として後方部Cを折り曲げても良い。
【0020】
個別包装体1におけるナプキン10を使用する場合には、止着テープ30を剥がして個別包装体1を開封し、ナプキン10を図2に示す如き展開状態とした後、包装材20をナプキン10から引き剥がして、粘着部16を露出させる。そして、常法に従って粘着部16を介してナプキン1をショーツ等の着衣に固定する。
【0021】
図4には、ナプキン10の粘着部16が粘着される包装材20の内面20a側が示されており、また図5には、該内面20aとこれに貼り合わされているナプキン10との対応関係が示されている。包装材20は内面20aに剥離処理部21と非剥離処理部22とを有している。剥離処理部21は、包装材20の内面20aにおける剥離処理が施された部分であり、非剥離処理部22は、剥離処理が施されておらず、樹脂フィルム、不織布等の包装材20の形成材料が露出した部分である。粘着部16が非剥離処理部22に粘着した場合の粘着力は、粘着部16が剥離処理部21に粘着した場合の粘着力に比して高い。剥離処理部21を形成するための剥離処理は特に制限されず、公知の剥離処理を利用することができ、例えば、シリコーン系樹脂等の剥離剤の塗布が挙げられる。非剥離処理部22は、通常、包装材20の内面20aの所定箇所に剥離処理を施さないことにより形成されるが、剥離処理が施された部分から剥離剤を除去することによって形成することもできる。
【0022】
図5に示すように、包装材20の内面20aにおけるナプキン1の非肌対向面(裏面シート12)との対向領域23に少なくとも非剥離処理部22が存しており、この対向領域23の非剥離処理部22にナプキン1の粘着部16が粘着している。対向領域23は、包装材20の内面20aにおける、ナプキン1の外形を形作る輪郭線で包囲された領域であり、ナプキン1の非肌対向面に設けられた粘着部16が粘着される領域である。本実施形態における対向領域23には、図5に示すように、剥離処理部21及び非剥離処理部22が混在しており、複数の粘着部16は、それぞれ、剥離処理部21及び非剥離処理部22の両方に粘着している。
【0023】
本実施形態においては、非剥離処理部22は、図4及び図5に示すように、平面視において線状を含む形状を有している。ここで、「線状」とは、非剥離処理部22の形状が平面視において図4及び図5に示す如き直線状(矩形形状)に限られず、曲線を含み、各線は、連続線でも破線でも良い。
【0024】
より具体的には、非剥離処理部22は、図5に示すように、平面視において矩形形状(所定幅を有する直線状)であり、その長手方向を包装材20の長手方向(ナプキン10の縦方向X)に一致させて、該長手方向と直交する包装材20の幅方向(ナプキン10の横方向Y)に所定間隔を置いて複数(6個)形成されている。複数の非剥離処理部22は、互いに同形状且つ同寸法であり、横方向Yに隣接する非剥離処理部22,22の間隔は等しくなされている。包装材20の内面20aにおいて、非剥離処理部22ではない部分(図4中の内面20aにおける無地の部分)は全て剥離処理部21であり、該剥離処理部21は、内面20aの周縁部及び隣接する非剥離処理部22,22の間に存している。複数の非剥離処理部22は、対向領域23を縦方向Xに縦断しており、対向領域23には、平面視直線状の剥離処理部21と非剥離処理部22とが横方向Yに交互に形成されている。
【0025】
また本実施形態においては、前述したように、粘着部16は平面視において縦横比の異なる形状(矩形形状)を有しているところ、非剥離処理部22は、図5に示すように、粘着部16における縦横比の小さい方の辺の延びる方向(縦方向X)に該粘着部16を跨ぐように延びる、所定幅を有する線状(矩形形状)に設けられている。
【0026】
非剥離処理部22は剥離処理部21に比して面積が小さい。即ち、包装材20の内面20aに形成されている非剥離処理部22の総面積は、剥離処理部21の総面積に比して小さい。本実施形態においては、包装材20の内面20aの一部である対向領域23においても、非剥離処理部22の総面積が剥離処理部21の総面積に比して小さくなされている。
【0027】
以上のような構成を有する本実施形態の個別包装体1は、特に、ナプキン10の粘着部16が、包装材20の内面20aにおける非剥離処理部22に粘着しているため、特許文献1及び2記載の従来の個別包装体のように、包装材の内面の剥離処理部のみにナプキンの粘着部が粘着している場合に比して、ナプキン10と包装材20との粘着力が向上している。そのため、本実施形態の個別包装体1によれば、従来の個別包装体で問題となっていた、「不使用時(ナプキン使用前の保管時あるいはナプキン使用後の廃棄時)におけるナプキン10の包装材20からの意図しない剥がれ落ち」が効果的に防止される。
【0028】
また、本実施形態の個別包装体1によれば、ナプキン10の粘着部16が、包装材20の内面20aにおいて非剥離処理部22のみならず剥離処理部21にも粘着することによって、包装材20の剥離性を損なわないようになされているため、不使用時には、ナプキン10と包装材20との間に実用上十分な粘着力を発現させると共に、使用する際には、ナプキン10から包装材20をスムーズに剥離することができる。特に本実施形態の個別包装体1によれば、図5に示すように、非剥離処理部22が、粘着部16における縦横比の小さい方の辺の延びる方向(縦方向X)に該粘着部16を跨ぐように延びる、線状(矩形形状)に設けられることによって、粘着部16と非剥離処理部22との接触面積が小さくなるように工夫されているため、ナプキン10と包装材20との間の実用上十分な粘着力と包装材20の剥離性との両立がより確実になる。
【0029】
前述した作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、個別包装体1の各部の寸法等は下記のように設定することが好ましい。
1個の粘着部16の1個の非剥離処理部22との粘着面積(両者の重なり部分の面積)は、好ましくは1.25mm2以上、更に好ましくは5.0mm2以上、そして、好ましくは25.0mm2以下、更に好ましくは12.5mm2以下、より具体的には、好ましくは1.25〜25.0mm2、更に好ましくは5.0〜12.5mm2である。
非剥離処理部22の幅22W〔非剥離処理部22の長さ方向と直交する方向(図4では横方向Y)の長さ。図4参照。〕と粘着部16の幅16W〔粘着部16の長手方向と直交する方向(図3では縦方向X)の長さ。図3参照。〕との比(22W/16W)は、好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.4以上、そして、好ましくは4.0以下、更に好ましくは2.0以下、より具体的には、好ましくは0.2〜4.0、更に好ましくは0.4〜2.0である。
【0030】
非剥離処理部22の幅22Wは、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上、そして、好ましくは10mm以下、更に好ましくは5mm以下、より具体的には、好ましくは0.5〜10mm、更に好ましくは1〜5mmである。
非剥離処理部22の長さ方向(図4では縦方向X)の長さは、好ましくは125mm以上、更に好ましくは170mm以上、そして、好ましくは400mm以下、更に好ましくは315mm以下、より具体的には、好ましくは125〜400mm、更に好ましくは170〜315mmである。
隣接する非剥離処理部22,22の間隔22P(図4参照)は、好ましくは0mm以上、更に好ましくは5mm以上、そして、好ましくは60mm以下、更に好ましくは50mm以下、より具体的には、好ましくは0〜60mm、更に好ましくは5〜50mmである。
包装材20の内面20aにおける非剥離処理部22の数は、好ましくは1個以上、更に好ましくは2個以上、そして、好ましくは20個以下、更に好ましくは10個以下、より具体的には、好ましくは1〜20個、更に好ましくは2〜10個である。
粘着部16の非剥離処理部22との粘着面積(全粘着部16の全非剥離処理部22との総粘着面積)は、好ましくは102.5mm2以上、更に好ましくは205mm2以上、そして、好ましくは10250mm2以下、更に好ましくは5125mm2以下、より具体的には、好ましくは102.5〜10250mm2、更に好ましくは205〜5125mm2である。
【0031】
粘着部16の幅16Wは、好ましくは2mm以上、更に好ましくは2.5mm以上、そして、好ましくは3.5mm以下、更に好ましくは3mm以下、より具体的には、好ましくは2〜3.5mm、更に好ましくは2.5〜3mmである。
粘着部16の長手方向(図3では横方向Y)の長さは、好ましくは20mm以上、更に好ましくは24mm以上、そして、好ましくは70mm以下、更に好ましくは60mm以下、より具体的には、好ましくは20〜70mm、更に好ましくは24〜60mmである。
隣接する粘着部16,16の間隔16P(図3参照)は、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上、そして、好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは2mm以下、より具体的には、好ましくは0.5〜2.5mm、更に好ましくは1〜2mmである。
ナプキン10の非肌対向面における粘着部16の数は、好ましくは20個以上、更に好ましくは33個以上、そして、好ましくは90個以下、更に好ましくは83個以下、より具体的には、好ましくは20〜90個、更に好ましくは33〜83個である。
【0032】
包装材20の内面20aの対向領域23において、非剥離処理部22の総面積22Sと剥離処理部21の総面積21Sとの比(22S/21S)は、好ましくは0.14以上、更に好ましくは0.17以上、そして、好ましくは0.50以下、更に好ましくは0.42以下、より具体的には、好ましくは0.14〜0.50、更に好ましくは0.17〜0.42である。斯かる比(22S/21S)が小さすぎると、非剥離処理部22が少なすぎる(剥離処理部21が多すぎる)ため、ナプキン10と包装材20との間の粘着力向上効果に乏しく、逆に斯かる比(22S/21S)が大きすぎると、非剥離処理部22が多すぎる(剥離処理部21が少なすぎる)ため、包装材20の剥離性向上効果が十分に得られないおそれがある。
【0033】
以下、本発明の他の実施形態について図6図10を参照して説明する。後述する他の実施形態については、前述した個別包装体1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、前述した個別包装体1についての説明が適宜適用される。
【0034】
図6に示す個別包装体1Aは、粘着部16Aの形状及び配置以外は、前述した個別包装体1と同じである。個別包装体1Aの粘着部16Aは、平面視において縦横比の異なる形状(矩形形状)である点では個別包装体1の粘着部16と同じであるが、その長手方向と直交する方向の長さ(幅)が粘着部16のそれよりも長く、粘着部16よりも幅広に形成されている。また、縦方向Xに隣接する粘着部16A,16Aの間隔は、個別包装体1における粘着部16のそれよりも長く、そのため、ナプキン10の非肌対向面における粘着部16Aの数は、粘着部16のそれよりも少ない。個別包装体1Aによっても、前述した個別包装体1と同様の効果が奏される。
【0035】
図7に示す個別包装体1Bにおいては、平面視において縦横比の異なる形状(矩形形状)粘着部16Bは、その長手方向をナプキン10の縦方向Xに一致させて、ナプキン10の横方向Yに所定間隔を置いて複数(6個)形成されている。複数の粘着部16Bは、互いに同形状且つ同寸法であり、横方向Yに隣接する粘着部16B,16Bの間隔は等しくなされている。一方、非剥離処理部22Aは、図7に示すように、平面視において矩形形状(所定幅を有する直線状)であり、その長手方向を包装材20の幅方向(ナプキン10の横方向Y)に一致させて、該幅方向と直交する包装材20の長手方向(ナプキン10の縦方向X)に所定間隔を置いて複数(10個)形成されている。複数の非剥離処理部22Aは、互いに同形状且つ同寸法であり、縦方向Xに隣接する非剥離処理部22,22の間隔は等しくなされている。即ち、非剥離処理部22Aは、個別包装体1における非剥離処理部22と同様に、粘着部16Bにおける縦横比の小さい方の辺の延びる方向(横方向Y)に該粘着部16Bを跨ぐように延びる、所定幅を有する線状(矩形形状)に設けられている。個別包装体1Bによっても、前述した個別包装体1と同様の効果が奏される。
【0036】
図8に示す個別包装体1Cは、粘着部16Cの形状及び配置以外は、前述した個別包装体Bと同じである。個別包装体1Cの粘着部16Cは、平面視において縦横比の異なる形状(矩形形状)である点では個別包装体1Bの粘着部16Bと同じであるが、その長手方向と直交する方向の長さ(幅)が粘着部16Bのそれよりも長く、粘着部16Bよりも幅広に形成されている。また、縦方向Xに隣接する粘着部16C,16Cの間隔は、個別包装体1Bにおける粘着部16Bのそれよりも長く、そのため、ナプキン10の非肌対向面における粘着部16Cの数は、粘着部16Bのそれよりも少ない。個別包装体1Cによっても、前述した個別包装体1と同様の効果が奏される。
【0037】
図9に示す個別包装体1Dは、粘着部16Dの形状及び配置以外は、前述した個別包装体Bと同じである。個別包装体1Dの粘着部16Dは、平面視において縦横比の異なる形状(矩形形状)である点では個別包装体1Bの粘着部16Bと同じであるが、その長手方向と直交する方向の長さ(幅)が粘着部16Bのそれよりも長く、粘着部16Bよりも幅広に形成されている。粘着部16Dは、ナプキン10の非肌対向面の中央部に1個のみ存している。個別包装体1Dによっても、前述した個別包装体1と同様の効果が奏される。
【0038】
図10には、本発明に係る非剥離処理部の変形例が示されている。
図10(a)に示す包装材20においては、平面視矩形形状の非剥離処理部22Bが、内面20aの中央に1個のみ設けられている。非剥離処理部22Bの長手方向は、包装材20の長手方向(ナプキン10の縦方向X)に一致している。
図10(b)に示す包装材20においては、平面視螺旋状の非剥離処理部22Cが、内面20aに2個設けられている。2個の非剥離処理部22C,22Cは、包装材20の幅方向(ナプキン10の横方向Y)に並列に設けられており、それぞれ、包装材20の長手方向に沿って延びている。
【0039】
図10(c)に示す包装材20においては、非剥離処理部22Dは、平面視において点状を含む形状を有している。即ち、図10(c)に示す包装材20においては、非剥離処理部22Dが、内面20aにおける周縁部を除く領域に、点状(ドット状)に離散的なパターンで設けられている。
【0040】
図10(d)に示す包装材20においては、非剥離処理部22Eは、平面視において絵柄を含む形状を有している。より具体的には、非剥離処理部22Eは、文字「kao」と月を模した絵柄との組み合わせからなる。この月を模した絵柄は、線のみで構成されており、この線が非剥離処理部22Eである。非剥離処理部22Eは、包装材20の内面20aにおいて、包装材20の長手方向(縦方向X)及び幅方向(横方向Y)それぞれに所定間隔を置いて複数設けられている。
【0041】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、非剥離処理部22は、包装材20の内面20aの地色とは異なる色に着色されていても良い。例えば包装材20の内面20aが白色である場合、内面20aに設けられた非剥離処理部22を青色、赤色、緑色等の内面20aの地色とは異なる色に着色し、非剥離処理部22を目視で目立つようにしておくことにより、使用後のナプキン10を包装材20で包んで廃棄する操作において、着色された非剥離処理部22が、該ナプキン10を包装材20の内面20aに貼り付けるときの適切な貼り付け位置を示すインジケーターの役割を果たすようになり、ナプキン10の操作性が向上する。
【0042】
また、ナプキン10は、ウイング部を有していても良く、更に後部フラップ部を有していても良い。ウイング部は、通常排泄部対向部Bの左右両側に設けられる。前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。また本発明は、生理用ナプキン以外の例えば、パンティライナ(おりものシート)等の吸収性物品にも適用できる。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0043】
<1>
吸収性物品とこれを個別包装する包装材とを含んで構成され、該吸収性物品の非肌対向面に、該吸収性物品を着衣に固定する粘着部が設けられており、該粘着部を介して該吸収性物品が該包装材の内面に貼り合わされている吸収性物品の個別包装体であって、
前記包装材は前記内面に剥離処理部と非剥離処理部とを有し、
前記包装材の内面における前記吸収性物品の非肌対向面との対向領域に少なくとも前記非剥離処理部が存しており、該対向領域の非剥離処理部に前記粘着部が粘着している吸収性物品の個別包装体。
<2>
前記対向領域に前記剥離処理部及び前記非剥離処理部が混在しており、前記粘着部は、該剥離処理部及び該非剥離処理部の両方に粘着している前記<1>記載の吸収性物品の個別包装体。
<3>
前記対向領域において、前記非剥離処理部の総面積が前記剥離処理部の総面積に比して小さい前記<1>又は<2>記載の吸収性物品の個別包装体。
<4>
前記非剥離処理部は、平面視において線状を含む形状を有する前記<1>〜<3>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<5>
前記粘着部は、平面視において縦横比の異なる形状を有し、前記非剥離処理部は、該粘着部における縦横比の小さい方の辺の延びる方向に該粘着部を跨ぐように延びる、線状に設けられている前記<1>〜<4>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
【0044】
<6>
前記非剥離処理部は、平面視において矩形形状(所定幅を有する直線状)であり、その長手方向を前記包装材の長手方向(前記吸収性物品の縦方向)に一致させて、該長手方向と直交する該包装材の幅方向(前記吸収性物品の横方向)に所定間隔を置いて複数(6個)形成されており、
複数の前記非剥離処理部は、互いに同形状且つ同寸法であり、横方向に隣接する該非剥離処理部の間隔は等しくなされている前記<1>〜<5>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<7>
前記包装材の前記内面において、前記非剥離処理部ではない部分は全て前記剥離処理部であり、該剥離処理部は、該内面の周縁部及び隣接する該非剥離処理部の間に存している前記<6>記載の吸収性物品の個別包装体。
<8>
複数の前記非剥離処理部は、前記対向領域を縦方向に縦断しており、該対向領域には、平面視直線状の前記剥離処理部と該非剥離処理部とが横方向に交互に形成されている前記<6>又は<7>記載の吸収性物品の個別包装体。
【0045】
<9>
1個の前記粘着部の1個の前記非剥離処理部との粘着面積(両者の重なり部分の面積)は、好ましくは1.25mm2以上、更に好ましくは5.0mm2以上、そして、好ましくは25.0mm2以下、更に好ましくは12.5mm2以下、より具体的には、好ましくは1.25〜25.0mm2、更に好ましくは5.0〜12.5mm2である前記<1>〜<8>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<10>
前記非剥離処理部の幅22W(前記非剥離処理部の長さ方向と直交する方向の長さ)と前記粘着部の幅16W(前記粘着部の長手方向と直交する方向の長さ)との比(22W/16W)は、好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.4以上、そして、好ましくは4.0以下、更に好ましくは2.0以下、より具体的には、好ましくは0.2〜4.0、更に好ましくは0.4〜2.0である前記<1>〜<9>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
【0046】
<11>
前記非剥離処理部の幅22W(前記非剥離処理部の長さ方向と直交する方向の長さ)は、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上、そして、好ましくは10mm以下、更に好ましくは5mm以下、より具体的には、好ましくは0.5〜10mm、更に好ましくは1〜5mmである前記<1>〜<10>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<12>
前記非剥離処理部の長さ方向の長さは、好ましくは125mm以上、更に好ましくは170mm以上、そして、好ましくは400mm以下、更に好ましくは315mm以下である前記<1>〜<11>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<13>
隣接する前記非剥離処理部の間隔22Pは、好ましくは0mm以上、更に好ましくは5mm以上、そして、好ましくは60mm以下、更に好ましくは50mm以下である前記<1>〜<12>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<14>
前記包装材の前記内面における前記非剥離処理部の数は、好ましくは1個以上、更に好ましくは2個以上、そして、好ましくは20個以下、更に好ましくは10個以下、より具体的には、好ましくは1〜20個、更に好ましくは2〜10個である前記<1>〜<13>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<15>
前記粘着部の前記非剥離処理部との粘着面積(全ての前記粘着部の全ての前記非剥離処理部との総粘着面積)は、好ましくは102.5mm2以上、更に好ましくは205mm2以上、そして、好ましくは10250mm2以下、更に好ましくは5125mm2以下、より具体的には、好ましくは102.5〜10250mm2、更に好ましくは205〜5125mm2である前記<1>〜<14>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
【0047】
<16>
前記粘着部の幅16W(前記粘着部の長手方向と直交する方向の長さ)は、好ましくは2mm以上、更に好ましくは2.5mm以上、そして、好ましくは3.5mm以下、更に好ましくは3mm以下、より具体的には、好ましくは2〜3.5mm、更に好ましくは2.5〜3mmである前記<1>〜<15>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<17>
前記粘着部の長手方向の長さは、好ましくは20mm以上、更に好ましくは24mm以上、そして、好ましくは70mm以下、更に好ましくは60mm以下である前記<1>〜<16>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<18>
隣接する前記粘着部の間隔16Pは、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上、そして、好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは2mm以下である前記<1>〜<17>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<19>
前記包装材の前記内面の前記対向領域において、前記非剥離処理部の総面積22Sと前記剥離処理部の総面積21Sとの比(22S/21S)は、好ましくは0.14以上、更に好ましくは0.17以上、そして、好ましくは0.50以下、更に好ましくは0.42以下である前記<1>〜<18>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
【0048】
<20>
前記非剥離処理部は、平面視において点状を含む形状を有する前記<1>〜<19>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<21>
前記非剥離処理部は、平面視において絵柄を含む形状を有する前記<1>〜<20>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<22>
前記非剥離処理部は、前記包装材の内面の地色とは異なる色に着色されている前記<1>〜<20>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
<23>
前記吸収性物品が生理用ナプキンか又はパンティライナーである前記<1>〜<22>の何れか一項に記載の吸収性物品の個別包装体。
【符号の説明】
【0049】
1,1A,1B,1C,1D 個別包装体
10 生理用ナプキン(吸収性物品)
11 表面シート
12 裏面シート
13 吸収体
16,16A,16B,16C,16D 粘着部
20 包装材
20a 包装材の内面
21 剥離処理部
22,22A,22B,22C,22D,22E 非剥離処理部
30 止着テープ
A 前方部
B 排泄部対向部
C 後方部
L1,L2 折曲線
X 縦方向(吸収性物品又は包装材の長手方向)
Y 横方向(吸収性物品の又は包装材の幅方向)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10