特許第6228829号(P6228829)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6228829
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】電子キー
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   E05B49/00 J
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-254332(P2013-254332)
(22)【出願日】2013年12月9日
(65)【公開番号】特開2015-113574(P2015-113574A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2016年5月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】長江 敏広
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 誠也
(72)【発明者】
【氏名】三村 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】染田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】武智 和洋
【審査官】 佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−127244(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00−85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが携帯する電子キーに生じる加速度を検出する加速度センサと、
前記加速度センサの検出結果に基づき、叩き操作の有無を判断する判断手段と、を備え、
前記判断手段は、前記加速度センサを通じて検出された加速度が、前記電子キーへの叩き操作時に生じることが想定される加速度未満に設定される第1の閾値以上となること、及び前記加速度センサを通じて検出された加速度が前記第1の閾値以上となる時間が、閾時間以内であること、及び前記加速度センサを通じて検出された加速度が前記第1の閾値以上となった瞬間或いは前記加速度センサを通じて検出された加速度が前記第1の閾値以上となった後、前記第1の閾値以下となった瞬間から前記叩き操作に伴う加速度の影響がなくなると想定される一定時間の経過時に、前記検出される加速度が第2の閾値以下となっていること、を条件に叩き操作があった旨判断する電子キー。
【請求項2】
請求項1に記載の電子キーにおいて、
前記判断手段は、前記つの条件に加えて、前記電子キーの落下時間に基づき設定される規定時間以上の0Gを検出しないことを条件に叩き操作があった旨判断する電子キー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子キーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両側との無線通信を通じて車両ドアの施解錠、エンジン始動許可等を行う電子キーが知られている。電子キーには、車両ドアの施錠及び解錠を行うロックスイッチ及びアンロックスイッチ、車両のウィンドウを電動で開閉する窓開スイッチ及び窓閉スイッチ等の各種スイッチが設けられる。ユーザは車両から離れた位置においても、電子キーの各スイッチを操作することで、上記の各種制御が可能となる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この特許文献1に記載の電子キーにおいて、各スイッチを操作する際には、ユーザは自身の衣服のポケット等に収納される電子キーを取り出して所望のスイッチを視認した後に押下せねばならず、こうした作業はユーザにとって面倒であった。
【0004】
そこで、特許文献2に記載の電子キーにおいては、その電子キーを叩くことで操作を可能とした構成が考えられている。電子キーには、加速度センサが内蔵されている。電子キーは、その加速度センサの検出結果に基づき、叩き操作の有無を判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−54525号公報
【特許文献2】特開2010−275701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、特許文献1に記載の電子キーは、加速度センサにより検出される加速度が閾値以上であって、かつその閾値以上となる加速度の検出期間が閾時間未満である場合には、電子キーに対して叩き操作がされた旨判断する。この構成においては、電子キーが落下(自由落下をいう、以下同様)して地面に衝突した場合に生じる加速度により上記条件を満たすことで、電子キーは誤って叩き操作がされた旨判断するおそれがある。
【0007】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、叩き操作の有無に係る判断精度を向上させた電子キーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
上記課題を解決する電子キーは、ユーザが携帯する電子キーに生じる加速度を検出する加速度センサと、前記加速度センサの検出結果に基づき、叩き操作の有無を判断する判断手段と、を備え、前記判断手段は、前記加速度センサを通じて検出された加速度が、前記電子キーへの叩き操作時に生じることが想定される加速度未満に設定される第1の閾値以上となること、及び前記叩き操作に伴う加速度の影響がなくなると想定される一定時間の経過時に、前記検出される加速度が第2の閾値以下となっていること、を条件に叩き操作があった旨判断する。
【0009】
この構成によれば、判断手段は、加速度センサを通じて検出された加速度が第1の閾値以上となること、及び叩き操作に伴う加速度の影響がなくなると想定される一定時間の経過時に、検出される加速度が第2の閾値以下となっていること、を条件に叩き操作があった旨判断する。このため、例えば、電子キーが落下した場合には、その電子キーが地面に衝突し、その衝突により電子キーがバウンドし、再び電子キーが地面に衝突する。このため、電子キーが落下した場合には、1回目の衝突により加速度センサを通じて検出された加速度が第1の閾値以上となるものの、一定時間の経過後の2回目の衝突により検出された加速度が第2の閾値を超える。従って、電子キーが落下した場合に、誤って叩き操作がある旨判断されることを抑制できる。このため、叩き操作の有無に係る判断精度を向上させることができる。
【0010】
上記電子キーについて、前記判断手段は、前記2つの条件に加えて、0Gを検出しないことを条件に叩き操作があった旨判断することが好ましい。
電子キーが落下している場合には、加速度センサは0Gを検出する。この点に着目して、上記構成によれば、判断手段は、上記2つの条件に加えて、0Gを検出しないことを条件に叩き操作があった旨判断する。すなわち、判断手段は、0Gを検出したときは、電子キーが落下したとして、叩き操作である旨判断しない。このように、叩き操作に係る判断条件を増やすことで、叩き操作の有無に係る判断精度を向上させることができる。
【0011】
上記電子キーについて、前記第2の閾値は、前記第1の閾値より小さく、かつ前記電子キーがバウンドすることで2回目以降の地面への衝突によって生じる加速度より小さく設定されていることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、第2の閾値は、第1の閾値より小さく、かつ電子キーがバウンドすることで2回目以降の地面への衝突によって生じる加速度より小さく設定されている。よって、電子キーが落下した場合に、叩き操作があったと誤判断されることがより確実に抑制される。
【0013】
上記電子キーについて、前記一定時間は、前記電子キーが落下して地面に衝突したときから2回目の地面への衝突までの時間に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、一定時間は、電子キーが落下して地面に衝突したときから2回目の地面への衝突までの時間に設定されている。よって、電子キーが落下した場合に、叩き操作があったと誤判断されることがより確実に抑制される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、電子キーにおいて、より正確に叩き操作の有無に係る判断が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】電子キーシステムの構成図。
図2】マイコンが実行する処理手順を示したフローチャート。
図3】電子キーに対する叩き操作時における加速度センサにより検出された加速度の推移を示したグラフ。
図4】電子キーの落下時における加速度センサにより検出された加速度の推移を示したグラフ。
図5】電子キーの投げ上げ時における加速度センサにより検出された加速度の推移を示したグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、電子キーを電子キーシステムに具体化した一実施形態について図1図5を参照しつつ説明する。本実施形態では、車両には、電子キーシステムとしてワイヤレスキーシステムが搭載されている。図1に示すように、ワイヤレスキーシステムとは、電子キー2への叩き操作をトリガとして行われる電子キー2から車載装置3への単方向無線通信を通じて車両の遠隔制御を行うシステムである。
【0017】
(電子キー2の構成)
図1に示すように、電子キー2は、マイコン23と、送信回路24と、送信アンテナ25と、加速度センサ21と、を備えている。このマイコン23は、判断手段の一例である。
【0018】
加速度センサ21は電子キー2が叩かれたときに加わる加速度を検出結果としてマイコン23に出力する。なお、加速度センサ21には機械式、光学式、半導体式等あるが電子キー2に内蔵可能であって電子キー2への衝撃(加速度)を検出できるものであれば何れであってもよい。
【0019】
マイコン23は、不揮発性のメモリ23aを備える。そのメモリ23aには、加速度センサ21により検出される加速度が車両ドアの施解錠に係る叩き操作によるものか否かを判別するしきい値、電子キー2毎に個別に設定されたIDコード等が記憶されている。マイコン23は加速度センサ21の検出結果に基づき叩き操作の有無を判断する。
【0020】
詳しくは、マイコン23は、以下の第1〜第3の条件を満たしたとき、電子キー2に対して叩き操作がされた旨判断する。
第1の条件 一定時間Ta以上の0Gを検出しないこと
第2の条件 第1の閾値Tth1以上の加速度を検出し、第1の閾値Tth1以上の加速度の検出期間Tcが閾時間Ttha以内であること
第3の条件 検出された加速度が第1の閾値Tth1以上となった時刻taから一定時間Tb経過した時刻tbにおいて第2の閾値Tth2以下であること
なお、第1の閾値Tth1は、電子キー2への叩き操作時に生じることが想定される加速度未満に設定されている。また、閾時間Tthaは、電子キー2への叩き操作時に、第1の閾値Tth1以上の加速度が検出される時間に基づき設定されている。第2の閾値Tth2は、第1の閾値Tth1より小さく、かつ電子キー2がバウンドする(跳ねる)ことで2回目の地面への衝突によって生じる加速度より小さくなるように設定されている。また、一定時間Tbは、電子キー2に対する叩き操作に伴う加速度の影響がなくなると想定される時間に設定されている。詳しくは、一定時間Tbは、電子キー2が落下して地面に最初に衝突したときから2回目の地面への衝突までの時間に設定されている。さらに、一定時間Taは、電子キー2の平均落下時間に基づき設定される。
【0021】
図2のフローチャートに従って、マイコン23は、上記第1〜3の条件を満たすか否かを判断する。
詳しくは、まず、マイコン23は、第1の条件を満たすか否かを判断する(S101)。そして、マイコン23は、第1の条件を満たす旨判断すると(S101でYES)、第2の条件を満たすか否かを判断する(S102)。つぎに、マイコン23は、第2の条件を満たす旨判断すると(S102でYES)、第3の条件を満たすか否かを判断する(S103)。マイコン23は、第3の条件を満たす旨判断すると(S103でYES)、電子キー2に対する叩き操作である旨判断する(S10)。
【0022】
一方、マイコン23は、上記第1〜3の条件のうち何れか一つでも満たさない旨判断すると(S101〜S103でNO)、電子キー2に対する叩き操作でない旨判断する(S105)。以上のように、マイコン23は、電子キー2に対する叩き操作の有無について判断する。
【0023】
マイコン23は、電子キー2に対する叩き操作である旨判断すると、車両に対してドアの施解錠状態の切り替えを要求する旨の操作コードと電子キー2のIDコードとを含む施解錠要求信号を生成する。そして、マイコン23は、この施解錠要求信号を送信回路24に出力する。送信回路24は、マイコン23から入力された施解錠要求信号を所定周波数帯の電波に変調する。なお、本実施形態において所定周波数帯はUHF(Ultra High Frequency)帯である。送信アンテナ25は、送信回路24により変調された施解錠要求信号を無線送信する。
【0024】
一方、マイコン23は、電子キー2に対する叩き操作でない旨判断すると、施解錠要求信号を無線送信しない。
(車載装置3の構成)
図1に示すように、車載装置3は、受信アンテナ31と、受信回路32と、車載制御部33とを備えている。
【0025】
車載制御部33は、不揮発性のメモリ33aを備えるとともに、そのメモリ33aには、車載装置3が搭載されている車両に適合する電子キー2のIDコードと同一のIDコードが記憶されている。
【0026】
受信アンテナ31は、電子キー2から無線送信された施解錠要求信号を受信する。受信回路32は、受信アンテナ31により受信された施解錠要求信号を復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を車載制御部33に出力する。車載制御部33は、その受信信号に含まれるIDコードと、メモリ33aに記憶されたIDコードとの照合が成立したとき、受信信号に含まれる操作コードに応じてドア制御装置40に施解錠切替指令信号を出力する。ドア制御装置40は、施解錠切替指令信号を受信すると、ドアの施解錠状態を切り替える。
【0027】
(作用)
次に、図3図5に従って、電子キー2に叩き操作されたとき、電子キー2が落下したとき、及び電子キー2が投げ上げられたときの加速度の変化及びそのときの上記第1〜第3の条件の成否について説明する。
【0028】
図3に示すように、電子キー2が手中に位置しているときには、加速度センサ21は約1Gの加速度を検出した状態となる。その状態から、電子キー2に対して叩き操作がされると、凸状波形S1の加速度が検出される。図3の叩き操作に伴う凸状波形S1においては、0Gを検出しないため第1の条件を満たす。また、第1の閾値Tth1以上の加速度を検出し、その検出期間Tcが閾時間Ttha以内となるため第2の条件も満たす。さらに、検出された加速度が第1の閾値Tth1以上となった時刻taから一定時間Tb経過した時刻tbにおいて第2の閾値Tth2以下となるため第3の条件も満たす。よって、マイコン23は、第1〜第3の条件を満たすとして、電子キー2に対する叩き操作があった旨判断し、施解錠要求信号を無線送信する。
【0029】
次に、図4に示すように、電子キー2が落下して地面に衝突した場合には、落下が開始すると、検出される加速度が1Gから0Gに変化し、落下が継続している時間に亘って0Gが維持される。そして、その電子キー2が最初に地面に衝突すると第1の凸状波形S1の加速度が検出される。その後、電子キー2がバウンドすることで、再び電子キー2が地面に衝突すると第1の凸状波形S1より小さい第2の凸状波形S2の加速度が検出される。
【0030】
電子キー2の落下時間が一定時間Ta以上であれば、一定時間Ta以上の0Gを検出するため第1の条件を満たさない。一方、電子キー2の落下時間が一定時間Ta未満であれば一定時間Ta以上の0Gを検出しないため第1の条件を満たす。このように、電子キー2が落下している場合であっても、第1の条件を満たすおそれがある。また、第1の凸状波形S1により第1の閾値Tth1の加速度を検出し、その検出期間Tcが閾時間Ttha以内となるため、第2の条件も満たす。
【0031】
たとえ上記第1及び第2の条件を満たした場合であっても、さらに、第2の凸状波形S2により検出された加速度が第1の閾値Tth1以上となった時刻taから一定時間Tb経過した時刻tbにおいて第2の閾値Tth2を超える加速度が検出されるため、第3の条件を満たさない。よって、マイコン23は、少なくとも第3の条件を満たさないとして、電子キー2に対する叩き操作がない旨判断し、施解錠要求信号を無線送信しない。
【0032】
次に、図5に示すように、電子キー2を投げ上げた場合には、第1の閾値Tth1以上の加速度を検出するものの、その検出期間Tcが閾時間Tthaを超えるため、少なくとも第2の条件を満たさない。よって、マイコン23は、少なくとも第2の条件を満たさないとして、電子キー2に対する叩き操作がない旨判断し、施解錠要求信号を無線送信しない。
【0033】
その他、例えば、電子キー2の2回連続の振り操作が行われたとする。この場合に、1回目の振り操作により第2の条件を満たしたとしても、2回目の振り操作に伴う加速度の凸状波形により時刻tbにおいて第2の閾値Tth2を超える加速度が検出されるため、第3の条件を満たさない。よって、マイコン23は、少なくとも第3の条件を満たさないとして、電子キー2に対する叩き操作がない旨判断し、施解錠要求信号を無線送信しない。
【0034】
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)マイコン23は、加速度センサ21を通じて検出された加速度が第1の閾値Tth1以上となること、及び叩き操作に伴う加速度の影響がなくなると想定される一定時間Tbの経過後に、検出される加速度が第2の閾値Tth2以下となっていること、を条件に叩き操作があった旨判断する。このため、例えば、電子キー2が落下した場合には、その電子キー2が地面に最初に衝突し、その衝突により電子キー2がバウンドし、再び電子キー2が地面に衝突する。このため、1回目の衝突により加速度センサ21を通じて検出された加速度が第1の閾値Tth1以上となるものの、一定時間Tbの経過後の2回目の衝突により検出された加速度が第2の閾値Tth2を超える。従って、電子キー2が落下した場合に、誤って叩き操作がある旨判断されることを抑制できる。このため、叩き操作の有無に係る判断精度を向上させることができる。
【0035】
(2)電子キー2が落下している場合には、加速度センサ21は0Gを検出する。この点に着目して、マイコン23は、上記2つの条件に加えて、一定時間Ta以上の0Gを検出しないことを条件に叩き操作があった旨判断する。すなわち、マイコン23は、一定時間Ta以上の0Gを検出したときは、電子キー2が落下したとして、叩き操作である旨判断しない。このため、叩き操作の有無に係る判断精度を向上させることができる。
【0036】
(3)第2の閾値Tth2は、第1の閾値Tth1より小さく、かつ電子キー2がバウンドすることで2回目の地面への衝突によって生じる加速度より小さくなるように設定されている。よって、電子キー2が落下した場合に、叩き操作があったと誤判断されることがより確実に抑制される。
【0037】
(4)一定時間Tbは、電子キー2が落下して地面に最初に衝突したときから2回目の地面への衝突までの時間に設定されている。よって、電子キー2が落下した場合に、叩き操作があったと誤判断されることがより確実に抑制される。
【0038】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、第1の条件は、一定時間Ta以上の0Gを検出しないことであったが、第1の条件は、0Gを検出しないことであってもよい。
【0039】
・上記実施形態においては、第2の条件は、第1の閾値Tth1以上の加速度を検出し、その検出期間Tcが閾時間Ttha以内であることであったが、第2の条件は、第1の閾値Tth1以上の加速度を検出することであってもよい。
【0040】
・マイコン23は、第1の条件を省略してもよい。
・上記実施形態においては、一定時間Tbは、検出された加速度が第1の閾値Tth1以上となった時刻taから計測されていたが、これに限らず、一定時間Tbは、検出された加速度が第1の閾値Tth1以上となった後、第1の閾値Tth1以下となった時刻から計測されてもよい。
【0041】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)前記判断手段は、前記2つの条件に加えて、前記電子キーの落下時間に基づき設定される一定時間以上の0Gを検出しないことを条件に叩き操作があった旨判断する電子キー。
【符号の説明】
【0042】
1…電子キーシステム、2…電子キー、3…車載装置、21…加速度センサ、23…マイコン、33…車載制御部。
図1
図2
図3
図4
図5