特許第6228840号(P6228840)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6228840電子写真複写機用クリーニングウェブ及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6228840
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】電子写真複写機用クリーニングウェブ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20171030BHJP
【FI】
   G03G15/20 525
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-269018(P2013-269018)
(22)【出願日】2013年12月26日
(65)【公開番号】特開2015-125242(P2015-125242A)
(43)【公開日】2015年7月6日
【審査請求日】2016年7月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】391051256
【氏名又は名称】株式会社美和テック
(73)【特許権者】
【識別番号】392023762
【氏名又は名称】株式会社ゼニス
(73)【特許権者】
【識別番号】000176637
【氏名又は名称】日本製紙パピリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081558
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 晴男
(74)【代理人】
【識別番号】100154287
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 貴広
(72)【発明者】
【氏名】内田 徹
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 充
(72)【発明者】
【氏名】見越 一真
(72)【発明者】
【氏名】玉木 英男
(72)【発明者】
【氏名】横川 浩二
【審査官】 國田 正久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−295667(JP,A)
【文献】 特開平06−167902(JP,A)
【文献】 特開2008−225183(JP,A)
【文献】 特開2001−166624(JP,A)
【文献】 特開2007−047450(JP,A)
【文献】 特開2005−266470(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真複写機における定着ローラ部分に付着したトナークリーニング性を、ウェブの表裏を入れ替えることでコントロールするためのクリーニングウェブであって、前記クリーニングウェブは表裏に平滑差を有し、一方の面の表面粗さRa1が1.0μm以下であり、他方の面の表面粗さRa2が2.5μm以下であって、前記Ra2とRa1との差が0.7μm以上であることを特徴とする電子写真複写機用クリーニングウェブ。
【請求項2】
前記クリーニングウェブは、木材パルプ、及び/又は、非木材パルプを5重量%以上含有する、請求項1に記載のクリーニングウェブ。
【請求項3】
前記クリーニングウェブは、200℃雰囲気において2N/cm以上の引張強さを有する、請求項1又は2に記載のクリーニングウェブ。
【請求項4】
前記クリーニングウェブは、200℃雰囲気において10%以下の破断伸びを有する、請求項1乃至3のいずれかに記載のクリーニングウェブ。
【請求項5】
前記クリーニングウェブは、厚さが20〜120μmである、請求項1乃至4のいずれかに記載のクリーニングウェブ。
【請求項6】
前記クリーニングウェブは、シリコーンオイルを含有する、請求項1乃至のいずれかに記載のクリーニングウェブ。
【請求項7】
請求項1乃至のいずれかに記載のクリーニングウェブを製造するための方法であって、前記クリーニングウェブを、ヤンキードライヤーを有する抄紙機において、前記ヤンキードライヤーを用いて湿紙を乾燥することによって製造することを特徴とするクリーニングウェブの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真複写機用クリーニングウェブ及びその製造方法に関するものであり、より詳細には、電子写真複写機の定着ロールなどの被清掃部材に付着したトナーを除去するためのクリーニングウェブ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真複写機の定着ロールの表面に付着した残存トナー等の汚れを除去するために、定着ロールに、ロール巻きしたウェブ状の基材(クリーニングウェブ)を圧接して汚れを拭き取るウェブクリーニングが行われている。トナーとして定着性の余りよくない耐熱トナーを用いる場合、限られた電力(熱量)で高速複写する場合、あるいは、複写画像向上のためにトナーが微粒子化する場合等においては、定着ロール表面にトナーや紙粉が沈着する問題がより発生しやすい状況となる。
【0003】
定着ロールに押圧することによって、定着ロール表面に転写されたトナー及び紙粉を拭き取るクリーニングシートとしては、一般に、全芳香族ポリアミド繊維と未延伸ポリエステル繊維とを適宜配合した繊維ウェブを、熱カレンダーロールによって加熱加圧して製造した不織布が使用されている(特許文献1−3他)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−119688号公報
【特許文献2】特開2008−225183号公報
【特許文献3】特開2010−230987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記一般に用いられている全芳香族ポリアミド繊維と未延伸ポリエステル繊維からなる不織布は、厚さを均一にすべく熱圧処理されたものであり、表裏の表面粗さに大きな違いがない。そのため、電子写真複写機における定着ローラ部分に付着したトナーの拭き取りの程度を変更しようとする場合には、クリーニングウェブに含浸されるオイルの付着量を変更する必要があった。
【0006】
しかしながら、クリーニングウェブに含浸するオイルは、定着ロールにオイルを塗布することによってトナーを定着ロールへ付着しにくくすると同時にクリーニングウェブ自体の拭き取り性を向上することを目的としてクリーニングウェブに含浸されるものである。従って、定着ロールのクリーニング性を良くするためにオイル付着量を多くすると、コストが高くなるばかりか、定着ロールへのオイルの塗布量が増え、オイルが被着体である紙に転写してしまうという問題が起きる。逆に、定着ロールの拭き取り性を低くするためにクリーニングウェブのオイル付着量を少なくすると、オイル塗布量が少なくなり、定着ロールへトナーが固着しやすくなるという問題が発生する。
【0007】
更に、従来の熱圧処理されたクリーニングウェブの場合、密度を低くして表面粗さが大きくすると、空隙率が高くなるためにオイルの保持性が悪くなり拭き取り性にムラが生じるという問題だけでなく、強度が低下するという問題も起きる。一方、密度を高くして表面粗さを小さくすると、クリーニングウェブの拭き取り性そのものは向上するものの、オイル付着量が少なくなるため、拭き取り性の向上には限界を伴う。
【0008】
本発明は、このような従来技術に鑑みてなされたもので、定着ロールの拭取り性を向上させ、且つ、クリーニングウェブの密度やオイルの付着量に依存することなく、ウェブの表裏を変更することで、クリーニング性をコントロールできるクリーニングウェブ及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、電子写真複写機における定着ローラ部分に付着したトナークリーニング性を、ウェブの表裏を入れ替えることでコントロールするためのクリーニングウェブであって、前記クリーニングウェブは表裏に平滑差を有し、一方の面の表面粗さRa1が1.0μm以下であり、他方の面の表面粗さRa2が2.5μm以下であって、前記Ra2とRa1との差が0.7μm以上であることを特徴とする電子写真複写機用クリーニングウェブである。
【0010】
好ましい実施形態における前記クリーニングウェブは、木材パルプ、及び/又は、非木材パルプを5重量%以上含有する。
また、好ましい実施形態における前記クリーニングウェブは、200℃雰囲気において2N/cm以上の引張強さを有し、また、200℃雰囲気において10%以下の破断伸びを有する。
【0011】
また、好ましい実施形態における前記クリーニングウェブは、そのの厚さが20〜120μmである。
【0012】
また、好ましい実施形態における前記クリーニングウェブは、シリコーンオイルを含有する。
【0013】
また、上記課題を解決するための請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のクリーニングウェブを製造するための方法であって、前記クリーニングウェブを、ヤンキードライヤーを有する抄紙機において、前記ヤンキードライヤーを用いて湿紙を乾燥することによって製造することを特徴とするクリーニングウェブの製造方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るクリーニングウェブは上記のとおりであって、一方の面が、全芳香族ポリアミド繊維と未延伸ポリエステル繊維とを熱圧処理した不織布から成る市販のクリーニングウェブの払拭面より平滑で、他方の面がその払拭面と同等かそれより粗い表面を有するために、一方の平滑面において従来よりも優れた拭き取り効果が得られ、他方の粗い面において従来と遜色ない充分な拭取り効果が得られる。そのため、クリーニングウェブの用途に応じて拭き取りの程度を変更するために、単に、クリーニングウェブの表裏を入れ替えるだけで対応することができる効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る電子写真複写機の定着ローラ等の被清掃部材に付着したトナーを除去(クリーニング)するためのクリーニングウェブは、表裏に平滑差を有することを特徴とするものである。このように表裏に平滑差を有しているために、クリーニングウェブの密度やオイルの付着量を変えることなく、単に、クリーニングウェブの表裏を入れ替えるだけで、定着ロールのクリーニング性をコントロールすることが可能となるのである。以下に、本発明に係るクリーニングウェブにつき、より詳細に説明する。
【0016】
本発明のクリーニングウェブは、表面粗さの小さい方の面(以下「Ra1面」とする)の表面粗さRa1が1.0μm以下であり、表面粗さの大きい方の面(以下「Ra2面」とする)の表面粗さRa2が2.5μm以下であることを特徴としている。ここにおいて、Ra1面の表面粗さRa1が1.0μm以下であることにより、その面において従来よりも優れた拭き取り効果が得られ、また、Ra2の面の表面粗さRa2が2.5μm以下であることにより、その面において、従来のクリーニングウェブと同等の拭き取り効果が得られることになる。
【0017】
また、Ra1面の表面粗さRa1とRa2面の表面粗さRa2との差は、好ましくは0.7μm以上であり、より好ましくは、1.0μm以上である。Ra1とRa2との差が0.7μm以上である場合は、クリーニングウェブの用途に応じて拭き取りの程度を変更するために、クリーニングウェブの表裏を入れ替えて対応するという観点からして、非常に有効なものとなる。
【0018】
本発明のクリーニングウェブには、セルロース繊維、合成繊維等、任意の繊維を使用することができ、それを単独で、もしくは、2種類以上混合して使用することができる。ここで用いるセルロース繊維としては、木材パルプと非木材パルプとを例示することができる。
【0019】
木材パルプは、広葉樹、針葉樹を公知の方法で蒸解して得られるパルプである。これらの木材原料を単独で、あるいは、2種以上混合して使用することができる。但し、広葉樹パルプには柔細胞が含まれていて、この柔細胞が定着ロール拭取り時における紙粉発生の原因となりやすい。そのため、本発明において用いる木材パルプとしては、針葉樹パルプを採用することが好ましい。
【0020】
また、非木材パルプは、ケナフ、亜麻、大麻、マニラ麻、ジュート、サイザル麻、こうぞ、三椏等の非木材原料を公知の方法で蒸解して得られるパルプである。これらの非木材原料又は非木材パルプを単独で、あるいは、2種以上混合して使用することができるが、シートの拭取り性や、定着ロール拭取り時の加熱による強度劣化面を考慮して、靭皮繊維由来のパルプであるケナフパルプ、マニラ麻パルプ、ジュートパルプ、サイザル麻パルプを用いることが好ましい。その中でも、マニラ麻パルプはセルロースの重合度が高く、熱による強度劣化が少ないので、最も好ましい。
【0021】
木材パルプや非木材パルプは、トナーの被着体である定着シートに通常用いられる紙と同じ素材であるセルロースであり、トナーはセルロース繊維に定着しやすいように改良されているため、化学合成繊維と比べてトナーとの親和性が高く、そのために充分な拭取り効果が得られるものと考えられる。
【0022】
合成繊維としては、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ポリノジックなどの再生セルロース繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、エチレン−酢酸ビニル共重合繊維、エチレン−ポリビニルアルコール共重合繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリアミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリアリレート繊維、ポリアミドイミド繊維、フェノール繊維などが例示される。その中では、耐熱性を有する繊維(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド等)を使用することが好ましい。
【0023】
合成繊維を使用する場合は、熱水溶解性又は熱融着性のバインダー繊維を適宜使用することができる。熱水溶解性バインダー繊維としては、熱水溶解するポリビニルアルコール繊維が例示される。熱融着性のバインダー繊維としては、未延伸のポリエステル、共重合ポリエステル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重体合、エチレン−ポリビニルアルコール共重合体等の単独、もしくは、複合した繊維を使用することができる。これらの化学合成繊維の繊度は、2.5dtex以下であることが好ましく、より好ましくは、1.0dtex以下である。
【0024】
本発明のクリーニングウェブは、木材パルプ、及び/又は、非木材パルプを5重量%以上含有することが好ましい。また、本発明のクリーニングウェブは、公知の製紙技術によって製造することができる。その製造に用いる抄紙機としては、円網式抄紙機、傾斜短網式抄紙機、長網式抄紙機、ツインワイヤー式抄紙機等を挙げることができるが、要求されるクリーニングウェブの幅方向の厚さのバラつきを考慮すると、円網式抄紙機を用いることが望ましい。
【0025】
本発明においてセルロース繊維を用いる場合の原料パルプの叩解度は、クリーニングウェブに求められる特性に応じて設定することができ、通常は300CSF〜600CSFの間に調成される。本発明の場合、原料パルプの叩解は、マニラ麻パルプと木材パルプを混合して行ってもよいが、別々に叩解したパルプを混合することとしてもよい。また、合成繊維を用いる場合は、クリーニングウェブに求められる特性に応じて選択した繊維を水中で分散させた原料スラリーを用いる。その場合、分散助剤等の製紙用副資材を、適宜添加することができる
【0026】
原料スラリーには、必要に応じ、ロジンサイズ剤等のサイズ剤、ポリアクリルアミド等の乾燥紙力増強剤、ポリアミド・ポリアミン・エピクロルヒドリンやメラミン樹脂等の湿潤紙力増強剤、硫酸バンド等の定着剤等の製紙用副資材を、適宜添加することができる。
【0027】
本発明のクリーニングウェブは、公知の乾燥ドライヤーによって湿紙を乾燥して製造することができるが、ウェブに表裏差を付与できるヤンキードライヤーによって乾燥するようにすることが好ましい。そのようにすることで、表裏の表面粗さに差を有するクリーニングウェブを容易に製造することが可能となる。
【0028】
また、クリーニングウェブの強度を向上させるために、サイズプレス装置等によって、スチレン系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、スチレン・マレイン酸樹脂、アルキルケテンダイマー、澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カルボキシメチル化セルロース、カルボキシメチル化グアーガム、リン酸化グアーガム、酸化グアーガム、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の薬品を塗工することとしてもよい。更に、本発明の表裏差の範囲を超えない範囲で、熱処理を行うこともできる。
【0029】
本発明に係るクリーニングウェブは、200℃雰囲気において2N/cm以上の引張強さを有するものである。2N/cm以上の引張強さがあれば、実用上問題なく使用することができるが、好ましくは3.5N/cm以上、更に好ましくは、7N/cm以上の引張強さを有するものとする。
【0030】
本発明に係るクリーニングウェブは、200℃雰囲気において10%以下の破断伸びを有するものであることが好ましい。全芳香族ポリアミド繊維60重量%と、延伸ポリエステル繊維5重量%と、未延伸ポリエステル繊維35重量%とから成る不織布に熱圧加工を行って製造される従来のクリーニングウェブの場合は、200℃雰囲気において熱可塑性樹脂であるポリエステルが軟化するために、40%を超える破断伸びを示すことが確認された。これに対し、NBPKとマニラ麻とを用いたシートの200℃雰囲気における破断伸びは、5%以下であることが確認された。
【0031】
本発明のクリーニングウェブは、厚さが20〜120μmであって、厚さを幅方向に2cm間隔で測定したときの変動係数が、3.0%以下であることが望ましい。
【0032】
本発明のクリーニングウェブは、定着ロールに対して押圧することによりトナー等を払拭できるものであるが、クリーニングウェブにオイルを含有させると、クリーニングとオイル塗布を同時に行うことのできるクリーニングシートとすることができる。この場合のオイルとしては、トナーの離型性に優れるシリコーンオイルが好適であり、例えば、メチルシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、エチルシリコーンオイル、フェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、3
, 3 , 3 − トリフロロプロピルシリコーンオイル等のシリコーンオイルを単独で、あるいは、その複数を混合したものを用いることができる。
【0033】
なお、オイルの付着量はクリーニングウェブの厚さ等によって異なるが、1〜100g/mであることが好ましく、2〜60g/mであることがより好ましい。これは、2g/m未満ではオイル塗布量が少なくなるおそれがあり、60g/mを超えると、定着ロールに塗布されないオイル量が多くなる可能性があるからである。また、オイルの粘度は、定着ロール表面におけるオイルの拡散性に優れるように、常温(25℃)での粘度が10〜50,000センチストークスであることが好ましい。
【0034】
≪実施例1≫
350CSFに叩解したNBKPを80重量%と、450CSFに叩解したマニラ麻パルプ20重量%とを混合し、ロジン系サイズ剤0.2重量%、ポリアミドエピクロルヒドリン系湿潤紙力剤1.5重量%、硫酸バンド0.3重量%を順次添加混合して、紙料とした。この紙料を、円網ヤンキー式抄紙機を用いて坪量23g/m、厚さ40μmとなるよう抄造し、実施例1のクリーニングウェブを作成した。
【0035】
≪実施例2≫
350CSFに叩解したNBKPを50重量%と、450CSFに叩解したマニラ麻パルプ50重量%とを混合した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のクリーニングウェブを作成した。
【0036】
≪比較例1≫
市販のアラミド繊維とポリエステル繊維とから成るクリーニングウェブを比較例1として、試験に供した。この市販のクリーニングウェブは、0.9dtexの全芳香族ポリアミド60重量%と、3.3dtexの延伸ポリエステル繊維5重量%と、1.2dtexの未延伸ポリエステルを混合した乾式不織布を、40μmの厚さになるよう熱圧処理されたものであった。
【0037】
<表面粗さの測定>
クリーニングウェブの表面粗さは、JIS B0601(1994)に準じ、ミツトヨ製表面粗さ測定器SJ−402を用い、クリーニングウェブの表面及び裏面をそれぞれ測定した。平滑でクリーニングウェブとして通常使用する面であって、表面粗さの小さいRa1面の表面粗さをRa1、表面粗さの大きいRa2面の表面粗さをRa2として示した。測定条件は、基準長さ5mm、測定速度0.5mm/秒、カットオフ値(λc)0.8mm、カットオフ値(λs)2.5μmとした。
【0038】
【0039】
実施例1、2及び比較例1のクリーニングウェブについて、常温(25℃)での粘度が250 センチストークスのシリコーンオイルを、付着量が6.5g/mとなるよう含浸させ、市販のクリーニング機構を有する複写機(株式会社リコー製imagio MP5000)のクリーニングウェブに供した。グレースケール40%の濃度にて5,000枚を連続印刷し、クリーニングウェブのトナーの付着の程度を、比較例1の表面粗さの小さいRa1面の場合よりもトナーによる着色の程度が濃い(クリーニングウェブの拭き取り性が良い)ものを○、比較例1の表面粗さの小さいRa1面の場合とトナーによる着色の程度が同等のものを△として評価した。
【0040】
この表から明らかなように、本発明による実施例1及び実施例2の場合は、表面粗さRa1が、比較例1のクリーニングウェブにおける表面粗さの小さいRa1面のRa1より小さいRa1面において、比較例1のRa1面よりも優れたクリーニング特性が得られたのみならず、表面粗さRa2が、比較例1のクリーニングウェブにおける表面粗さの小さいRa1面のRa1より大きいRa2面において、比較例1のRa1面と同等のクリーニング特性が得られることを確認することができ、これにより本発明の有用性、即ち、クリーニングウェブの用途に応じて拭き取りの程度を変更するために、単に、クリーニングウェブの表裏を入れ替えて対応することができることを確認することができた。