特許第6228902号(P6228902)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6228902
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】飲料用シート
(51)【国際特許分類】
   A23L 5/00 20160101AFI20171030BHJP
   A23L 2/00 20060101ALN20171030BHJP
【FI】
   A23L5/00 B
   !A23L2/00 Z
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-162427(P2014-162427)
(22)【出願日】2014年8月8日
(65)【公開番号】特開2016-36306(P2016-36306A)
(43)【公開日】2016年3月22日
【審査請求日】2016年2月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】591091043
【氏名又は名称】ツキオカフィルム製薬株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】595030295
【氏名又は名称】株式会社タカラトミーアーツ
(74)【代理人】
【識別番号】100150876
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 裕一郎
(72)【発明者】
【氏名】月岡 忠夫
(72)【発明者】
【氏名】西村 美佐夫
(72)【発明者】
【氏名】矢野 博之
【審査官】 宮岡 真衣
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0151061(US,A1)
【文献】 特開2010−235765(JP,A)
【文献】 特開2005−087101(JP,A)
【文献】 実開平01−134470(JP,U)
【文献】 実開昭58−171872(JP,U)
【文献】 実開昭58−139469(JP,U)
【文献】 特開昭62−030587(JP,A)
【文献】 特開平06−255233(JP,A)
【文献】 特開2012−116069(JP,A)
【文献】 特開2009−066151(JP,A)
【文献】 特開平10−179045(JP,A)
【文献】 特開平06−105660(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 5/00
A23L 2/00−2/40
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
FSTA/WPIDS(STN)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可食性の基材シートと該基材シート上に形成された可食性の情報シートとからなり、
飲料の上に浮かべることで上記情報シートに表された情報を飲料上面に描くことができる飲料用シートであって、
上記基材シートは、低分子多価アルコールとしてのグリセリンと、糖化合物としてのショ糖脂肪酸エステルとを、重量比で、グリセリンショ糖脂肪酸エステル=100:20〜60で混合してなる水溶解性基材を含有してなり、
上記情報シートは、水溶性結合剤と着色剤とを含有してなり、
上記基材シートは、上記情報シートよりも溶解速度が速いことを特徴とする飲料用シート。
【請求項2】
上記基材シートは、下記条件下において300秒以内に溶解するのに対し、上記情報シートは120秒経過時には溶解しないことを特徴とする請求項1記載の飲料用シート。

<条件>
20〜98℃のお湯150〜250cc上に飲料用シートを静かに載置し、機械力を与えることなく静置する。
【請求項3】
上記基材シートと上記情報シートとは異なる色を有することを特徴とする請求項1又は2記載の飲料用シート。
【請求項4】
飲料用シートはその側縁に所定形状の切り込みを入れて形成された小片状の舌片が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の飲料用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料の表面の装飾を簡易且つ簡便に行うことができる飲料用シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
食品において美的外観は重要な要素であり、食品の美観外観をより美しく見せるため装飾が行われており、近年は、ラテアートなど飲料においても装飾が行われている。
食品の装飾の方法の一つとして、装飾用の文字・絵柄などが描かれた可食製のシートを用いて装飾を行う方法があり、このような可食性のシートが種々提案されている。
たとえば、特許文献1には、食品への絵柄転写用のシートとして、水溶性多糖類と多価アルコール類を主成分とする多糖類シート上に可食性インキにて絵柄を印刷したシートが提案されている。
また、たとえば、特許文献2には、アイスクリーム等の食品や氷等の表面に、水溶性可食フィルムに描かれた文字や絵を転写するシートとして、プラスチックフィルムと、このプラスチックフィルムの上に水等の液で溶いたコンニャク糊をスクリーン印刷又はロールコータ等で設けた厚さ1μ〜3μ程度の水溶性可食フィルムと、この水溶性可食フィルムの上に可食インキを用いて絵又は文字を描いた絵画被膜とからなるシートが提案されている。
また、たとえば、特許文献3には、液状のプリンに接触させ、凝固したプリンの表面に絵柄を鮮明に転写できるシートとして、ヒートシール性の合成樹脂フィルム上に可食性色素層を形成し、シェラックとゼインの混合物を主成分とする耐水層をこの可食性色素層の上に塗工してなるシートが提案されている。
また、たとえば、特許文献4には、文字、模様、絵柄等の像が箔押しされた水溶性の可食性シートを、飲物に浸すことにより、その可食性シートが溶解して、前記像を飲物に浮かばせる可食性のシートとして、特定の箔押し材を用いて金箔または銀箔が箔押しされた水溶性で可食性のシートが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平05−146261号公報
【特許文献2】特開平06−113788号公報
【特許文献3】特開2003−310192号公報
【特許文献4】特開平07−231756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1〜3の提案にかかるシートは、食品用であり、飲料などの液体には、適用できないという問題があった。
また、特許文献4の提案にかかるシートは、飲料などの液体に適用できるものであるが、金箔または銀箔を積層した可食フィルムを所定の形状に切断してなるものであるため、各シートの大きさが小さく情報量に制限がある他、情報についても複雑な図形や文字情報を付与することができないという問題があった。
このため、ある程度の量で且つ所望の情報を特に制限なく、飲料の表面の装飾を好適に且つ手軽に行うことができる飲料用シートの開発が要望されている。
【0005】
したがって、本発明の目的は、ある程度の量で且つ所望の情報を特に制限なく、飲料の表面の装飾を好適に且つ手軽に行うことができる飲料用シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、飲料の表面に表示したい所定の情報を付与するに際して、情報をシート上に印刷などにより形成し、形成された情報が飲料に容易には溶解しないようにすれば上記目的を達成し得ることを知見し、その際に問題となる情報を構成する材料と情報を印刷などするシートとの関係について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の各発明を提供するものである。
1.可食性の基材シートと該基材シート上に形成された可食性の情報シートとからなり、
飲料の上に浮かべることで上記情報シートに表された情報を飲料上面に描くことができる飲料用シートであって、
上記基材シートは、水溶解性基材を含有してなり、
上記情報シートは、水溶性結合剤と着色剤とを含有してなり、
上記基材シートは、上記情報シートよりも溶解速度が速いことを特徴とする飲料
用シート。
2.可食性の基材シートと該基材シート上に形成された可食性の情報シートとからなり、
飲料の上に浮かべることで上記情報シートに表された情報を飲料上面に描くことができる飲料用シートであって、
上記基材シートは、水溶解性基材を含有してなり、
上記情報シートは、水溶性結合剤と着色剤とを含有してなり、
上記基材シートは、下記条件下において300秒以内に溶解するのに対し、上記情報シートは120秒経過時には溶解しないことを特徴とする飲料用シート。
<条件>
20〜98℃のお湯150〜250cc上に飲料用シートを静かに載置し、機械力を与えることなく静置する。
3.上記基材シートと上記情報シートとは異なる色を有することを特徴とする1又は2記載の飲料用シート。
4.飲料用シートはその側縁に所定形状の切り込みを入れて形成された小片状の舌片が設けられていることを特徴とする1又は2記載の飲料用シート。
【発明の効果】
【0007】
本発明の飲料用シートは、ある程度の量で且つ所望の情報を特に制限なく、飲料の表面の装飾を好適に且つ手軽に行うことができるものである。詳細には、本発明に飲料用シートによれば、従来手作業で行っていたラテアート等の飲料の表面の装飾を、製作者の描画技術にかかわらず、高品位の装飾を簡便・簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の飲料用シートの第1の実施形態の模式図であり、(A)は斜視図、(B)は(A)のA−A断面図である。
図2図2は、図1に示す飲料用シートの使用態様を示す模式図であり、使用前と使用時の態様を示す図である。
図3図3は、本発明の飲料用シートの他の実施形態を示す模式図であり、図1(B)に相当する断面図である。
図4図4は、本発明の飲料用シートの他の実施形態を示す模式図であり、図1(A)に相当する斜視図である。
図5図5は、本発明の飲料用シートの他の実施形態を示す模式図であり、使用直後と、溶解後の態様を示す図である。
【符号の説明】
【0009】
1:飲料用シート、3:切り込み、10:基材シート、20:情報シート、30:支持シート、40:舌片、100:飲料
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の飲料用シートの第1の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
<全体構成(第1の実施形態)>
図1(A)及び(B)に示す第1の実施形態の飲料用シート1は、所定の可食性の基材シート10と、基材シート10上に形成された所定の可食性の情報シート20とからなり、基材シート10と情報シート20は、それぞれ好ましくは後述する所定の条件で飲料に溶解するようになされている。そして、飲料の上に浮かべることで情報シート20に表された情報を飲料上面に描くことができるものである。
以下、詳細に説明する。
【0011】
<基材シート>
上記基材シートは、水溶解性基材を含有してなり、後述する所定の条件で特定の時間内に飲料に溶解するものである。
【0012】
(水溶解性基材)
上記基材シートに用いられる上記水溶解性基材は、可食性であって、得られる上記基材シートが上記の特定の時間内に飲料に溶解するようになるものであれば特に制限されるものではないが、例えば、以下の水溶解性基材等を用いることができ、これらを単独または併用して用いることができる。
なお、本明細書において、水溶解性とは、上記所定の条件で180秒以内に溶解することを意味する。
グリセリン、PEG等の低分子多価アルコール;
ショ糖脂肪酸エステル等の糖化合物;
カゼイン、プルラン、ゼラチン、デンプン(加工デンプンを含む)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、カラヤガム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、カンテン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、酢酸フタル酸セルロース(別名:セルロースアセテートフタレート、CAP)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー(商品名:カーボポール商品名,BFグッドリッチ社製)、トラガント、アラビアゴム、ローカストビーンズガム、グアーガム、カラギーナン(カラゲナン)、デキストリン、デキストラン、アミロース、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、キトサン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、プランタゴ種皮、ガラクトマンナン、オイドラギット、アルギン酸アルキルエステル、セラック系樹脂(セラック、白色透明セラック)、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、水不溶性メタクリル酸共重合体、メタクリル酸エチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体、メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、アクリル酸、メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等の水溶性高分子。
なお、これらの水溶解性基材としては市販品を用いることもでき、例えばグリセリンとしては食添グリセリンを、ショ糖脂肪酸エステルとしては「シュガーエステルS−570」商品名、三菱化学フーズ株式会社製、等を用いることができる。
中でも、低分子多価アルコールと糖化合物とを組み合わせて用いるのが後述する溶解性を担保しつつ十分に実用的な強度及び印刷性を有するシート化の観点から好ましく、その際の配合割合は重量比で、低分子多価アルコール:糖化合物=100:20〜60とするのが同様の理由で好ましい。
上記水溶解性基材の上記基材シート全体に対しての配合量は、上記基材シート全重量に対して70〜98重量%であるのが、後述の溶解性を担保する観点から好ましい。
また、上記水溶性基材は、飲料の温度に応じてその組成を変更するのが好ましく、例えば50〜80℃の加熱飲料においては難溶解成分、例えばカラギナン、寒天等を用いるのが好ましく、10℃以下の冷却飲料に対してはプルラン、デンプンを用いるのが好ましい。
【0013】
(溶解)
本発明の飲料用シートにおける上記基材シートは、下記条件下において300秒以内に好ましくは180秒以内に、より好ましくは100秒以内に溶解するものである。
これにより、本発明の飲料用シートを飲料の上に浮かべると、上記基材シートが先に溶解して後述する情報シートが残り、情報シートが有する情報を飲料の表面に描くことができる。また、基材シートを着色している場合には情報シートが有する情報の背景色を変化させることができるため装飾性をより高めることができる。
・条件
20〜90℃のお湯200cc上に飲料用シートを静かに載置し、機械力を与えることなく静置する。
【0014】
上記基材シートの溶解は、上述のように水溶解性基材の取捨選択により実現可能であるが、上記基材シートの厚みなどでも制御することができる。
例えば、基材シートの厚みを薄くする、上記形成成分としての上記水溶解性高分子を溶解度が高いもの又は融点が低いものにする、上記形成性成分に後述する崩壊剤を添加するなどにより制御することができる。なお、本発明においては上記基材シートの厚みは100〜250μmとするのが好ましく、100〜200μmとするのがさらに好ましい。
【0015】
また、上記基材シートは、上記条件で飲料の表面で溶解させた場合、溶解した後でも飲料の表面で浮くようになされているのが好ましい。
これにより、使用時に上記基材シートが溶解した後、後述する情報シートをより長時間表面に保持することができる点、また、上記情報シートの背景をより長時間上記基材シートの色として情報シートに記録された情報を視認しやすくすることができる点、などの点で装飾性が高くなる。
上記基材シートが溶解した後に、液面に浮かぶか否かは、上記基材シートの成分の比重や飲料に対する溶解性などにより調整することができるが、上述の水溶解性基材として低分子多価アルコールと糖化合物とを上述の配合割合で組み合わせて用いることにより、溶解後も飲料表面に浮かんだ状態となる基材シートとすることができる。
【0016】
また、上記基材シートの色は、後述する情報シートの色に応じて選択可能であり特に制限されないが、上記基材シートを白色にし、後述の情報シートを白色以外にするのが好ましい。
これにより、図2に示すように、使用時に上記基材シートが溶解した時に、上記情報シートの背景が白色となり、後述する情報シートの情報が見やすくなる。
上記基材シートの色は、上記基材シートに、公知の着色料を含有させることにより、調整することができる。
上記着色料としては、例えば、下記のものをそれぞれ単独または2種以上混合して用いることができ、公知の方法で、種々の色調にすることができる。
イカスミ、赤ビート色素、アントシアニン色素、モナスカス色素、コチニール色素、ラック色素、カロチン色素、パプリカ色素、アナトー色素、クチナシ色素、紅花色素、ウコン色素、紅麹色素、その他各種の動植物より抽出される可食性の天然着色剤;食品衛生法で認められるタール系色素等の可食性の合成着色剤;三二酸化鉄と二酸化チタン等の可食性の無機化合物系の着色剤、金、銀、プラチナ、アルミニウム、銅などの可食性の金属粉等。
中でも、白色にする場合は、二酸化チタンを用いるのが好ましい。
上記基材シートにおける着色料の配合量は、使用する着色料の種類により異なるが上記基材シートの全重量に対し、1〜10重量%であるのが好ましい。
【0017】
(他の成分)
本発明の飲料用シートにおける上記基材シートには、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、下記の他の成分を含有させることができる。
キトサン、でんぷん、ペクチンなどのような一般的に用いられる基剤;トラガカント末、アラビヤゴム、トウモロコシデンプンのような結合剤;結晶セルロースのような賦形剤;砂糖、ブドウ糖、はちみつ、アセスルファムカリウムのような甘味料;塩、こしょう、アミノ酸、唐辛子、シナモンのような調味料;バニラエッセンス、ペパーミントのような香料;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、大豆由来レシチンのような乳化剤;クエン酸トリエチル、ソルビトールのような可塑剤;トウモロコシデンプン、アルファ化デンプンのような崩壊剤;安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピルのような防腐剤;サラダキープ(商品名、奥野製薬工業株式会社製)のような保存料;発泡剤;ビタミン、カルシウムのような各種栄養成分;各種薬効成分等。
なお、上記他の成分の配合量は、用いる成分の種類や上記水溶解性基剤との組み合わせに応じて任意であり、本発明においては特に制限されない。
本発明の飲料用シートは、飲料、特にホットコーヒー等の加熱飲料の上表面に載置した際に熱や湯気でシートに反りが生じないようにするのが好ましく、そのため上述の成分の選択や配合割合について、特に以下のような成分及び配合比の選択を行うのが好ましい。
成分;水溶解性基材、低分子多価アルコール及び糖化合物
配合比(重量比);低分子多価アルコール:糖化合物=100:20〜60
また、このような性能を保持させるためには、後述する第2の実施形態のように支持シートを用いるのが好ましい。この際、支持シートの配合は以下の様にするのが好ましい。
【0018】
(構造、大きさ、形状、厚みなど)
上記基材シートの大きさや形状は、特に制限されず、目的や用途などに応じて任意ものにすることができ、通常、上記基材シートは本発明の飲料用シートの外形を形成するものであり、円形であるのが好ましい。このように構成することにより、一般的に飲料用カップの開口部形状が円形である場合が多く、飲料用シートの適用時に好適である。また、大きさは、通常のカップの形状に適した大きさとするのが好ましく、円形状の場合は半径1〜5cm、矩形状の場合は一辺1〜5cmとするのが好ましい。
また、上記基材シートの表面には、種々の加工処理を本発明の趣旨を逸脱しない範囲で施してもよい。
【0019】
<情報シート>
上記情報シートは、上記基材シートの上に形成され、本発明の飲料用シートを飲料の上に浮かべることで上記情報シートに表された情報を飲料上面に描くことができるものである。
【0020】
(情報)
上記情報シートで用いられる上記情報は、視覚情報を含むものであれば特に制限されず、例えば、絵、文字、模様、図形、マーク、いわゆるキャラクター、商標、色彩これらを組み合わせたもの等が挙げられる。
【0021】
上記情報シートは、水溶性結合剤と着色剤とを含有してなり、後述するように可食インクを印刷により上記基材シート上に塗工して、形成することができる。これにより、装飾性に優れた情報シートを高い生産性をもって得ることができる。
【0022】
(水溶性結合剤)
上記水溶性結合剤は、可食性であって、通常可食インクに用いられるものであれば特に制限なく用いることができるが、例えば、下記のものをそれぞれ単独または2種以上混合して用いることができる。
プルラン、カラギーナン等の天然多糖類;食品用シェラック樹脂、カゼイン、デンプン(加工デンプンを含む)、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース等。中でもプルラン、カラギーナン等の天然多糖類;食品用シェラック樹脂が好ましく用いられる。
上記情報シートにおける水溶性結合剤の配合量は、上記情報シート形成用の可食インクの全重量に対し、1〜5重量%であるのが、飲料上で後述する条件で溶解せず情報を飲料上に表示し続けることができる点で好ましい。
【0023】
(着色剤)
上記着色剤は、上記情報シートに色を付与するものである。
上記着色剤としては、通常の可食インクに用いられるものであれば特に制限されないが、下記する食用天然色素や合成着色料を用いることができる。
・食用天然色素
赤色系:ベニバナ赤、赤ビート、紅麹(モナスカス)、アントシアニン;
黄色系:クチナシ、ベニバナ黄、ウコン、アナトー;
青色系:クチナシ青;
緑色系:クチナシ青+黄調色、クロロフィル;
茶色系:カカオ、コウリャン;
黒色系:イカ墨;
・合成着色料
全7色(C,M,Y,BK,LC,LM,LBK)で食用赤色102号、食用赤色106号、食用青色1号、食用黄色4号で構成される着色料。
上記情報シートにおける着色剤の配合量は、所望の色により異なるが上記情報シート形成用の可食インクの全重量に対し、0.2〜5重量%であるのが好ましい。
【0024】
(溶剤)
上記水溶性結合剤と上記着色剤とは、溶剤に溶解(分散)して可食インクとして用いる。そして可食インクを用いて所望の形状に塗工した後、溶剤を除去して所望の情報が付与された情報シートを得ることができる。
この際用いることができる溶剤としては、通常可食インクに用いられる溶剤であれば特に制限なく種々の溶剤を用いることができるが、例えば、水、エチルアルコール、グリセリン等可食性の溶剤を好ましく用いることができる。
【0025】
(色)
上記情報シートの色は、特に制限されず、単色でも多色でもよいが、上述のように上記基材シートを白色にし、上記情報シートを白色以外にするのがより好ましいため白色以外の色であって白色と補色関係にある色とこの補色関係にある色に彩度が近い色が好ましい。本実施形態においては、図1に示すように白色以外の色としてのこげ茶色にしている。
また、上記情報シートの色は、含有させる着色剤を変えて色調が異なる上記情報シートを形成することにより多色にすることもできる。
【0026】
(溶解)
上記情報シートは、上述の条件において、120秒経過時には溶解せず、好ましくは150〜200秒間は溶解せず、さらに好ましくは300秒経過時には溶解せず、しないものである。
これにより、上述の本発明の飲料用シートを飲料の上に浮かべると、上記基材シートは先に溶解し、溶解した基材シートの成分の上で情報シートは溶けずに形態が保持されたまま浮かんだ状態となる。そして、上述のように基材シートを構成すると基材シートの成分が溶解した状態で飲料の上面に浮かんだ状態となり、さらにその上に上記情報シートが形態を保持したまま浮かんだ状態となり、情報シートが有する情報を飲料の表面に好適に描くことができる。
【0027】
上記情報シートの溶解性は、上記水溶性結合剤として上述の特に好ましい水溶性基材を上述の配合量で用いる等することにより上述のような溶けにくいものとすることができる。
【0028】
(他の成分)
上記情報シートには、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した他の成分を含有させることができる。
中でも、安定剤(増粘多糖類)、乳化剤、強化剤等、通常この種の可食インクに持ちられるものが好ましい。
なお、上記他の成分の配合量は、用いる成分の種類や上記水溶性結合剤との組み合わせに応じて任意であり、本発明においては特に制限されない。
【0029】
(構造、大きさ、形状、厚みなど)
上記情報シートの層構造は、特に制限されず、目的や用途などに応じて任意ものにすることができ、単層構造、多層構造にしてもよい。
上記情報シートの大きさは、上記基材シートよりも小さいのが好ましい。
上記情報シートの厚みは、特に制限されず、目的や用途などに応じて適宜任意ものにすることができるが、180〜220μmとすれば、非溶解性を向上させて、より飲料上での形態保持性が向上するので好適である。
【0030】
<製造方法>
本発明の飲料シートの製造方法を以下に説明する。
本発明の飲料シートは、公知の可食フィルムの製造方法と同様にして上記基材シートを製造し、得られた基材シート上に上記情報シートの原料となる可食インクを所望の情報に従って塗工することにより製造することができる。
可食フィルムの製造方法としては、例えば、プラスチック製のベースフィルム上に上記基材シートの形成液をキャスティングして、液体膜を形成し、形成した液体膜を乾燥させて上記基材シートを形成する方法が挙げられる。
また、上記情報シートの印刷は、公知の方法を用いることができ、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、噴き付け印刷、インクジェット印刷などの方法を用いることができる。
上記基材シートの形成液及び可食インクは上述の各シートの形成成分を溶剤に溶解することにより得られるものである。この際用いることができる溶剤としては、水、エチルアルコール、プロピレングリコール、食用油脂等が挙げられる。また、溶剤の資料量は通常この種の可食フィルムや可食インクにおける溶剤の使用量と同様にすることができる。
【0031】
<用途・使用方法>
本発明の飲料用シートは、上述の性質を有し、飲料の表面の装飾を好適に行うことができるものである。このため、本発明の飲料用シートを用いることにより、図2に示すように表面が装飾された飲料100を好適に製造することができる。
本発明の飲料用シートを用いることができる飲料は、特に制限されず、例えば、コーヒー、紅茶、水、牛乳、ココア、カフェオレ等の一般的な飲料、スープ、味噌汁等の液体の食品にも用いることができる。
図1に示す本発明の飲料用シートの使用方法を、図2を参照して説明する。
本発明の飲料用シート1は、図2に示すように、カップに入った飲料の表面に、基材シートが飲料側に位置するように浮かべて使用する。飲料に浮かべることにより、まず、飲料用シート1の基材シート10が先に溶解する。この時、情報シート20は溶解せず、先に溶解した基材シート10の溶解物が表面に浮遊し、情報シート20の背景として現れ、飲料の表面が装飾される。
【0032】
<第2の実施形態>
以下、本発明の飲料用シートの他の実施形態について説明する。以下の説明においては上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。特に説明しない点については上述の説明が適宜適用される。
図3に示す本発明の第2の実施形態の飲料用シート1’は、基材シート10を支持シート30上に形成してなる点で図1に示す実施形態と異なる。支持シート30は基材シート10と同じ大きさであり、その厚みは180〜220μmとするのが好ましい。このように支持シートを用いることでシートの溶解性を保持しつつシート全体の強度を向上させてより使用性を向上させることができる。
上記支持シートとしては、下記の水溶性高分子を主成分とするシートを用いることができる。
カゼイン(カゼインナトリウム)、プルラン、ゼラチン、デンプン(加工デンプンを含む)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、カラヤガム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、カンテン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、酢酸フタル酸セルロース(別名:セルロースアセテートフタレート、CAP)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー(商品名:カーボポール商品名,BFグッドリッチ社製)、トラガント、アラビアゴム、ローカストビーンズガム、グアーガム、カラギーナン(カラゲナン)、デキストリン、デキストラン、アミロース、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、キトサン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、プランタゴ種皮、ガラクトマンナン、オイドラギット、アルギン酸アルキルエステル、セラック系樹脂(セラック、白色透明セラック)、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、水不溶性メタクリル酸共重合体、メタクリル酸エチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体、メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、アクリル酸、メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等の水溶性高分子。
【0033】
<他の成分>
上記支持シートは、上記水溶性高分子のみにより形成されていてもよいが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、安定化剤(乳化剤)、可塑剤、香料、着色剤、崩壊剤、防腐剤、甘味剤等の添加剤等の他の成分を含有させてもよい。中でも、安定化剤を含有させるのが好ましい。
以下、上記添加剤について説明する。
【0034】
(安定化剤、乳化剤)
上記乳化剤は、薬剤等のフィルム形成成分の分散性を高め、製造過程におけるフィルム形成用溶液を塗工する際に被塗工物である基材フィルム上にはじきが出るのを防止する等の効果を有する成分である。
上記乳化剤は、例えば、下記のものをそれぞれ単独または2種以上混合して用いることができる。
ポリソルベート(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、大豆由来レシチン等の界面活性剤等。
上記乳化剤の配合量は、特に制限されないが、フィルム状薬全体中5〜15重量%であるのが、上述の乳化剤としての効果と、本発明の上述の効果とを発揮させる点で、好ましい。
【0035】
(可塑剤)
上記可塑剤は、フィルムの柔軟性を高め、ひび割れや破れ等の発生を防止する等の効果を有する成分である。
上記可塑剤は、例えば、下記のものをそれぞれ単独または2種以上混合して用いることができ、上記可塑剤の配合量は、特に制限されない。
グリセリン、ポリグリセリン、クエン酸トリエチル、ソルビトール、トリアセチン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、マクロゴール、モノステアリン酸グリセリン、マンニトール等。
【0036】
(香料)
上記香料は、例えば、下記のものをそれぞれ単独または2種以上混合して用いることができ、上記香料の配合量は、特に制限されない。
レモン油、ウイキョウ油、オレンジ油、カミツレ油、スペアミント油、ケイヒ油、チョウジ油、ハッカ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ラベンダー油、ローズ油、ローマカミツレ油等。
【0037】
(着色料)
上記の基材シートにおいて用いられる上記着色料と同じものを用いることができる。
上記着色剤の配合量は、特に制限されない。
【0038】
(崩壊剤)
上記崩壊剤は、フィルムの崩壊性を高める等の効果を有する成分である。上記崩壊剤は、特に制限されないが、例えば、トウモロコシデンプン、アルファ化デンプン等をそれぞれ単独または2種以上混合して用いることができ、上記崩壊剤の配合量は、特に制限されない。
【0039】
(防腐剤)
上記防腐剤は、特に制限されないが、例えば、下記のものをそれぞれ単独または2種以上混合して用いることができ、配合量は、特に制限されない。
安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル等。
【0040】
本実施形態のように支持シートを用いることにより、成形性が向上し飲料シートの形状を種々形状とすることが可能となり、また、基材シートをより溶けやすいものとしても支持シートを設けたことにより飲料シートの形態を使用時まで保持することができる。
【0041】
<第3の実施形態>
ついで図4に示す本発明の第3の実施形態について説明する。
図4に示す実施形態の飲料用シート1’’は、色のついた情報シート20’’そのもので情報を伝達できるように形成されている。この点、図1に示す実施形態が情報を白い基材シートを貫いて視認させることにより伝達するように形成されているのに対して異なる。
具体的には、情報シート20’’が人の笑顔の形態に形成されており、飲料に浮かべた際に色のついた人の顔が溶けずに浮かぶようになされている。
【0042】
<第4の実施形態>
ついで図5に示す本発明の第4の実施形態について説明する。
図5に示す本発明の第4の実施形態の飲料用シート1’’’は、その側縁に所定形状の切り込み3を入れて形成された小片状の舌片40が設けられている。このように形成することで、使用時に舌片40を指でつまんで引き上げることにより、舌片40を起立させて指でつまめるようにすることができる。これにより飲料用シートを容易に飲料の入っている容器の上部に移送し、該容器内に投入することができ、シートを平らなまま反りを生じることなく浮かべることができる。
なお、上記側縁は飲料用シートの外縁に近い部分を意味し、切り込み3は情報シート、基材シート、支持シートの全てに亘って形成されているのが好ましい。すなわち、本発明の飲料用シートが貫通するように形成されているのが好ましい。
また、所定形状の大きさは、特に制限されないが、指でのつまみやすさの観点から、長さ50〜120mm、幅50〜120mmであるのが好ましい。
また、図5に示す所定形状の切り込み3の形成方法は、特に制限されず、例えば、U字の切り込みを形成する場合は、本発明の飲料用シートの所定位置にU字状のカッターを用いて形成することができる。
本実施形態の飲料用シートにおける上記舌片は、略90°に立設しても、へたりや倒れのないように強度を持たせるのが好ましい。このように構成するには、上述のそりの生じない範囲の成分及び配合比とするのが好ましく、さらには上述の第2の実施形態のように支持シートを設けるのが好ましい。
【0043】
本発明は上述した実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
また、上記情報シートは、比重や溶解性が異なる複数の情報シートで形成してもよい。このようにした場合には、情報シートが有する情報を溶解性により挙動を変化させることができるため装飾性をより高めることができる。例えば、情報シートを、飲料より比重が軽くなるように調整したインクを用いて形成した部分と、飲料より比重が重くなるように調整したインクを用いて形成した情報シート層とで形成することもでき、この場合、比重が重い部分は、溶解の後、飲料の液中に沈み、軽い部分は飲料の表面に浮くので、浮く部分と沈んだ部分とでそれぞれ遡及する情報を変えることにより情報に変化を付けることができる。
また、使用時に厚紙で形成された飲料用シート取り扱い台紙を用い、この台紙の上に飲料用シートを載置して飲料の入ったカップの開口部上方に飲料用シートを移送し、台紙を傾けることでカップ内に飲料用シートを投入するようにしてもよい。
【実施例】
【0044】
以下、本発明について実施例及び比較例を示してさらに具体的に説明するが本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
(飲料用シートの製造)
本発明の飲料シートは、下記方法により製造した。
まず、基材シートと支持シートとが積層された積層シートを作成した。
表1に示す配合の基材シートの形成液と表2に示す配合の支持シートの形成液とをプラスチックシート上にキャスティングして、積層された液体膜を形成し、形成した液体膜を乾燥させて、長尺状の連続シートを得た。
ついで得られた長尺状の連続シートの所定位置で且つ所定の大きさに下記可食インクを塗工して、所定の形状に切り抜いて、直径90mmの円形の図3に示す飲料用シートを得た。得られた飲料シートにおける各シートの厚みは、基材シートが200μm、情報シートが200μm、支持シートが50μmであった。
なお、塗工は下記情報シート形成液を印刷機でグラビア印刷して液体膜を形成し、形成した液体膜を乾燥させて図3に示す上記情報シートを形成した。
情報シート形成液:
水溶性結合剤(プルラン2重量部、食品用シェラック樹脂2重量部)、着色剤(カカオ2重量部)、溶剤(水30重量部、エタノール60重量部、グリセリン4重量部)からなる可食インク。
【0045】
(飲料用シートの使用)
得られた本発明の飲料用シート1’を飲料としての90℃のコーヒーの上に浮かべて使用し、飲料の表面が装飾された飲料を得た。
その結果、本発明の飲料用シートは、150秒後に基材シートが溶解し、溶解後の基材シートは飲料の表面に浮遊して、情報シートの情報としての絵を視認することができた。情報シートの背景は基材シートの白色であり、情報シートの茶色とコントラストが高く、良好に情報シートの情報を確認できた。
【0046】
【表1】
【表2】
カゼインナトリウム(ニュージーランド デイリーボード社製、商品名:アラネート180)
ゼラチン(商品名、GBL−250新田ゼラチン社製)
図1
図2
図3
図4
図5