特許第6229069号(P6229069)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6229069モバイルターミナル、バーチャルボタンを処理する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6229069
(24)【登録日】2017年10月20日
(45)【発行日】2017年11月8日
(54)【発明の名称】モバイルターミナル、バーチャルボタンを処理する方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20130101AFI20171030BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20171030BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20171030BHJP
【FI】
   G06F3/0488 160
   G06F3/041 590
   G06F3/041 534
   H04M1/00 R
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-546092(P2016-546092)
(86)(22)【出願日】2015年10月30日
(65)【公表番号】特表2017-506381(P2017-506381A)
(43)【公表日】2017年3月2日
(86)【国際出願番号】CN2015093409
(87)【国際公開番号】WO2016110146
(87)【国際公開日】20160714
【審査請求日】2016年7月12日
(31)【優先権主張番号】201510008097.5
(32)【優先日】2015年1月7日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201510025615.4
(32)【優先日】2015年1月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513309030
【氏名又は名称】シャオミ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン ジョンシャン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン クン
(72)【発明者】
【氏名】タオ ジュン
【審査官】 松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−134587(JP,A)
【文献】 特開2007−093967(JP,A)
【文献】 特開平08−221202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/03 − 3/0489
H04M 1/00
H04M 1/24 − 1/82
H04M 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバーチャルボタンと補助感知領域とを有し、且つ当該複数のバーチャルボタンを処理する優先度を前記補助感知領域を介して調節するタッチパネルと、
前記タッチパネルに接続されたタッチ処理チップと、
を備え、
前記補助感知領域は前記タッチパネルの一側に配置され、
前記複数のバーチャルボタンのうち少なくとも2つのバーチャルボタンと前記補助感知領域のトリガーが同時に取得される場合、前記タッチ処理チップは、前記少なくとも2つのバーチャルボタンのうち前記補助感知領域から遠いバーチャルボタンのトリガーを処理するようにされたモバイルターミナル。
【請求項2】
前記複数のバーチャルボタンは、前記タッチパネルの制御領域に配置されている請求項1に記載のモバイルターミナル。
【請求項3】
前記複数のバーチャルボタンの両側にそれぞれ配置され且つ前記制御領域における前記複数のバーチャルボタンと整列するように配置された少なくとも2つの補助感知領域を備えている請求項2に記載のモバイルターミナル。
【請求項4】
前記タッチ処理チップは、複数のコンパレータを備え、
それぞれのコンパレータは、
前記複数のバーチャルボタンのうち一つのバーチャルボタンに対するタッチ感知信号を取得し、
前記タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定し、
前記タッチ感知信号の強度が前記強度閾値より大きい場合、前記複数のバーチャルボタンのうち前一つのバーチャルボタンのトリガーを取得するようにされている請求項1乃至3のいずれか1つに記載のモバイルターミナル。
【請求項5】
少なくとも2つのバーチャルボタンおよび補助感知領域のトリガーを同時に取得することと、
前記少なくとも2つのバーチャルボタンのうち前記補助感知領域から遠いバーチャルボタンのトリガーを処理することと、
前記少なくとも2つのバーチャルボタンを処理する優先度を前記補助感知領域を介して調節することと、
を含むバーチャルボタンを処理する方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つのバーチャルボタンのトリガーを同時に取得することは、
複数のバーチャルボタンのうち一つのバーチャルボタンに対するタッチ感知信号を取得することと、
前記タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定することと、
前記タッチ感知信号の強度が前記強度閾値より大きい場合、前記複数のバーチャルボタンのうち前記バーチャルボタンのトリガーを取得することと、
を含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも2つのバーチャルボタンおよび補助感知領域のトリガーを同時に取得する取得モジュールと、
前記少なくとも2つのバーチャルボタンを処理する優先度を前記補助感知領域を介して調節し、前記少なくとも2つのバーチャルボタンのうち前記補助感知領域から遠いバーチャルボタンのトリガーを処理する処理モジュールと、を備えているバーチャルボタンを処理する装置。
【請求項8】
前記取得モジュールは、複数のバーチャルボタンのうち一つのバーチャルボタンに対するタッチ感知信号を取得する取得サブモジュールと、
前記タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定する判定サブモジュールと、
前記タッチ感知信号の強度が前記強度閾値より大きい場合、前記複数のバーチャルボタンのうち前一つのバーチャルボタンのトリガーを取得するトリガーサブモジュールと、
を備える請求項7に記載の装置。
【請求項9】
少なくとも2つのバーチャルボタンのうち一つのバーチャルボタンに対するタッチ感知信号を取得することと、
前記タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定することと、
前記タッチ感知信号の強度が前記強度閾値より大きい場合、前記少なくともつのバーチャルボタンのうち前一つのバーチャルボタンのトリガーを取得することと、
前記少なくとも2つのバーチャルボタンを処理する優先度を前記補助感知領域を介して調節し、前記少なくとも2つのバーチャルボタンのうち前記補助感知領域から遠い前記バーチャルボタンのトリガーを処理することと、
を含むバーチャルボタンを処理する方法を、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のモバイルターミナルに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2015年1月19日に中国特許庁に出願された中国特許出願第201510025615.4号および2015年1月7日に中国特許庁に出願された中国特許出願第201510008097.5号に基づきそれらの優先権を主張し、それらの内容が全体的に本明細書に導入され援用される。
【0002】
本開示は、コンピュータ処理の分野に関し、更に詳細に述べると、モバイルターミナル、バーチャルボタンを処理する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
電子技術の発展に伴って、モバイルターミナルが広く用いられ、そのアップグレード(品質向上)はきわめて速い。このターミナルへの入力は初めにキーボードによって実行され、次いで、タッチスクリーン、現在では、ますます知的でより進展したフルタッチスクリーンによって実行されている。タッチスクリーンを有するモバイルターミナルのために、物理的ボタンの多くの機能を、タッチスクリーンにおけるバーチャルボタンによって実現することができる。ユーザは、バーチャルボタンの作動を、バーチャルボタンのクリックまたは他のジェスチャー(動作)を介して行うことができる。
【発明の概要】
【0004】
関連する技術に存在する問題を克服するために、本開示の実施例は、モバイルターミナル、バーチャルボタンを処理する方法を提供する。
【0005】
本開示の実施例の第1の面によれば、モバイルターミナルが提供され、このモバイルターミナルは、複数のバーチャルボタンと補助感知領域とを有するタッチパネルと、該タッチパネルに接続されたタッチ処理チップとを備えている。前記補助感知領域は前記タッチパネルの一側に配置されている。少なくとも2つのバーチャルボタンおよび補助感知領域のトリガーが同時に取得される場合、前記タッチ処理チップは、前記少なくとも2つのバーチャルボタンのうちの前記補助感知領域から遠いバーチャルボタンのトリガーを処理するようにされている。
【0006】
或る実施例では、複数のバーチャルボタンは、タッチパネルの制御領域に配置されている。
【0007】
或る実施例では、モバイルターミナルは、複数のバーチャルボタンの両側にそれぞれ配置され制御領域の複数のバーチャルボタンと整列された少なくとも2つの補助感知領域を備えている。
【0008】
或る実施例では、前記タッチ処理チップが複数のコンパレータを備え、それぞれのコンパレータは、複数のバーチャルボタンのうちの一つのバーチャルボタンのためのタッチ感知信号を取得し、該タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定し、前記タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きい場合、前記複数のバーチャルボタンのうちの前記バーチャルボタンのトリガーを取得するようにされている。
【0009】
本開示の実施例の第2の面によれば、バーチャルボタンを処理する方法が提供され、この方法は、少なくとも2つのバーチャルボタンおよび補助感知領域のトリガーを同時に取得すること、前記少なくとも2つのバーチャルボタンのうちの前記補助感知領域から遠いバーチャルボタンのトリガーを処理することを備えている。
【0010】
或る実施例では、少なくとも2つのバーチャルボタンのトリガーを同時に取得することが、複数のバーチャルボタンのうちの一つのバーチャルボタンのためのタッチ感知信号を取得すること、該タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定すること、前記タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きい場合、前記複数のバーチャルボタンのうちの前記バーチャルボタンのトリガーを取得することを含む。
【0011】
本開示の実施例の第3の面によれば、バーチャルボタンを処理する装置が提供され、この装置は、少なくとも2つのバーチャルボタンと補助感知領域とのトリガーを同時に取得するようにした取得モジュールと、前記少なくとも2つのバーチャルボタンのうちの前記補助感知領域から遠いバーチャルボタンのトリガーを処理するようにした処理モジュールとを備えている。
【0012】
或る実施例では、前記取得モジュールは、複数のバーチャルボタンのうちの一つのバーチャルボタンのためのタッチ感知信号を取得するようにした取得サブモジュールと、該タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定するようにした判定サブモジュールと、前記タッチ感知信号の強度が強度閾値より大きい場合、前記複数のバーチャルボタンのうちの前記バーチャルボタンのトリガーを取得するようにしたトリガーサブモジュールとを含む。
【0013】
以下の概略的な記載および以下の詳細な記載の両方とも代表的なものであり、説明のみであって、請求された発明を限定するものでない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
添付図面は、本明細書の一部に導入されてその一部を構成し、本発明に相応する実施例を、明細書の記載と共に示し、本発明の原理を説明するのに役立つ。
図1】関連技術におけるモバイルターミナルを示すブロック図である。
図2】例示的実施例に係るモバイルターミナルを示すブロック図である。
図3】例示的実施例に係るモバイルターミナルを示すブロック図である。
図4】例示的実施例に係るモバイルターミナルを示すブロック図である。
図5】例示的実施例に係るバーチャルボタンを処理する方法を示すフローチャートである。
図6】例示的実施例に係るバーチャルボタンを処理する装置を示すブロック図である。
図7】例示的実施例に係る装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、例示的な実施例を、添付図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は、図示されていない限り、同じあるいは同様な部品に同じ符号が付された添付図面を参照している。例示的な実施例として以下の説明に述べられた実施例は、本発明に相当するすべての実施例を示すものでない。その代り、それら実施例は、以下に述べる特許請求の範囲に記載された本発明に関連する面に相当する装置および方法の単なる例示に過ぎない。
【0016】
関連する技術では、ほとんどのモバイルターミナルはタッチスクリーンを有する。このタッチスクリーンのバーチャルボタンを、多くの原型の物理的ボタンの機能を実現するために用いることができる。これら物理的ボタンと異なって、バーチャルボタンを、大きな圧力の代わりに、タッチ感覚でトリガーすることができる。しかし、これには問題がある。図1に示す通り、バーチャルボタン1、バーチャルボタン2、およびバーチャルボタン3が左方から右方に配列されている。ユーザがモバイルターミナルを右手で保持している場合に、右手の指を用いてボタン1をクリックするとき、ユーザは、ボタン2又はボタン3を不注意にタッチしてしまうかもしれない。ボタン2又はボタン3をトリガーするとモバイルターミナルは、誤って処理されてしまう。
【0017】
この問題を解決するために、本開示の実施例では、タッチパネルにはタッチ感知領域を設けることができる。バーチャルボタンの処理優先をこのタッチ感知領域を介して調節することができ、これによって、誤った処理を少なくする。
【0018】
本開示の実施例では、バーチャルボタンは、表示インターフェースにおけるバーチャルボタンを含むばかりでなく、制御領域におけるメニューボタン、ホームボタンおよびバックボタンをもバーチャルボタンによって実施することができる。タッチ感知方法によって実施されるバーチャルボタンは本開示の実施例に適用可能である。
【0019】
図2は、例示的な実施例に係るモバイルターミナルを示す。図2に示されるように、このモバイルターミナルは、タッチパネル201とタッチ処理チップ202とを含む。
【0020】
タッチパネル201は、複数のバーチャルボタン203と補助感知領域204とを備えている。この補助感知領域204は、タッチパネル201の一側に配置されている。
【0021】
タッチ処理チップ202は、タッチパネル201に接続されている。少なくとも2つのバーチャルボタン203と補助感知領域204とのトリガーが同時に取得される場合、このタッチ処理チップは、2つのバーチャルボタン203のうちの補助感知領域204から遠いバーチャルボタン203のトリガーを処理するように構成されている。タッチ処理チップ202は、タッチボタンの専用チップでもよく、又は汎用処理チップ、例えば、CPUであってもよい。
【0022】
タッチパネルにはこの実施例における補助感知領域が設けられている。図2は、この補助感知領域がバーチャルボタンの右側に配置されている例を示している。ユーザがモバイルターミナルを右手で保持しボタン2を右手の指でタッチする場合、ボタン2、ボタン3および補助感知領域のそれぞれをトリガーすることができる。タッチ処理チップは、ボタン2、ボタン3および補助感知領域からの3つのトリガー信号をそれぞれ受領する。この場合に、補助感知領域からのボタン2の距離は、タッチ処理チップがボタン3の代わりにボタン2を処理することができるように遠くにあり、従って、ボタン3に誤ってタッチすることによって生ずる誤動作を減少する。そのため、バーチャルボタンをより精度よく処理することができる。
【0023】
或る実施例では、図3に示すように、タッチパネル201は、インターフェース領域2011および制御領域2012を備えている。複数のバーチャルボタンは、制御領域に配置されている。これら複数のバーチャルボタンは、メニューボタン、ホームボタン、バックボタン等であってもよい。
【0024】
この実施例を、タッチパネルのインターフェース領域および制御領域に適用することができ、特に、その効果は、この実施例が制御領域に適用された場合に良好である。
【0025】
或る実施例では、図4に示すように、複数のバーチャルボタンの両側にそれぞれ配置され制御領域において複数のバーチャルボタンと整列された少なくとも2つの補助感知領域が設けられている。
【0026】
この実施例では、ユーザの利き手が異なっているので、何人かのユーザはモバイルターミナルを左手で保持するのに慣れており、何人かのユーザはモバイルターミナルを右手で保持するのに慣れているかもしれない。例えばユーザがモバイルターミナルを左手で保持しバーチャルボタンを左手の指でタッチする場合、制御領域の左側に配置された補助感知領域が効果的である。ユーザの左手の指がボタン2をタッチすると、ボタン1と左側に配置された補助感知領域との両方を同時にタッチすることができる。そして、タッチ処理チップはボタン1のタッチを無視しボタン2のトリガーのみを処理することができる。ユーザがモバイルターミナルを右手で保持しバーチャルボタンを右手の指でタッチする場合、制御領域の右側に配置された補助感知領域が効果的である。ユーザの右手の指がボタン2をタッチすると、ボタン3と右側に配置された補助感知領域との両方を同時にタッチすることができる。そして、タッチ処理チップはボタン3のタッチを無視しボタン2のトリガーのみを処理することができる。
【0027】
換言すると、左側に配置された補助感知領域のトリガーを受領するとき、バーチャルボタンの優先度の高い処理から優先度の低い処理の順序は、ボタン3、ボタン2、ボタン1であり、例えば、左側に配置された補助感知領域に対し、遠いバーチャルボタンから近いバーチャルボタンに処理していく。同様に、右側に配置された補助感知領域のトリガーを受領するとき、バーチャルボタンの優先度の高い処理から優先度の低い処理の順序は、ボタン1、ボタン2、ボタン3であり、例えば、右側に配置された補助感知領域に対し、遠いバーチャルボタンから近いバーチャルボタンに処理していく。
【0028】
この実施例は、利き手が異なるユーザにとって有効である。また、バーチャルボタンをより正確に処理するように、補助感知領域を異なるシナリオに応じて追加することができる。
【0029】
或る実施例において、タッチ処理チップは複数のコンパレータ(比較器)を備えている。1つのバーチャルボタンのためのタッチ検知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定するため、およびバーチャルボタンのために得られたタッチ検知信号の強度が強度閾値より大きい場合にバーチャルボタンのトリガーを取得するために、各コンパレータは、上記一つのバーチャルボタンのためのタッチ検知信号を取得するように構成されている。
【0030】
この実施例は、誤作動によって生じた誤った処理を減少することができるように、コンパレータによってタッチ感知信号のトリガーをより正確に確認することができる。
【0031】
図5は、例示的実施例に係るバーチャルボタンを処理する方法を示し、この方法を、モバイルターミナルによって実現することができる。図5に示すように、この方法は以下のステップを備えている。
【0032】
ステップ501において、少なくとも2つのバーチャルボタンと補助感知領域とのトリガーが同時に取得される。
【0033】
ステップ502において、少なくとも2つのバーチャルボタンのうちの補助感知領域から遠いバーチャルボタンのトリガーが処理される。
【0034】
或る実施例では、少なくとも2つのバーチャルボタンのトリガーを同時に取得することは、各バーチャルボタンのためのタッチ感知信号を取得すること、そのタッチ感知信号の強度が強度閾値より大きいか否かを判定すること、バーチャルボタンのため得られたタッチ感知信号の強度が強度閾値より大きい場合、バーチャルボタンのトリガーを取得することを含む。
【0035】
バーチャルボタンを処理する実現性を、上述した説明により理解することができる。この実現性はモバイルターミナルによって実行される。装置の内部構造および機能が以下に述べられる。
【0036】
図6は、例示的実施例に係るバーチャルボタンを処理する装置を示すブロック図である。図6に示すように、この装置は取得モジュール601および処理モジュール602を備えている。
【0037】
取得モジュール601は、少なくとも2つのバーチャルボタンおよび補助感知領域のトリガーを同時に取得するようにされている。
【0038】
処理モジュール602は、少なくとも2つのバーチャルボタンのうち補助感知領域から遠いバーチャルボタンのトリガーを処理するようにされている。
【0039】
或る実施例では、取得モジュール601は、取得サブモジュール、判定サブモジュール、およびトリガーサブモジュールを備えている。
【0040】
取得サブモジュールは、各バーチャルボタンのためのタッチ感知信号を取得するようにされている。
【0041】
判定サブモジュールは、タッチ感知信号強度が強度閾値より大きいか否かを判定するようにされている。
【0042】
トリガーサブモジュールは、バーチャルボタンのため取得されたタッチ感知信号の強度が強度閾値より大きい場合、バーチャルボタンのトリガーを取得するようにされている。
【0043】
上記実施例における装置について、個々のモジュールの作動を行う特定の態様が、方法に関する実施例に詳細に述べられており、ここでは再度詳細に述べない。
【0044】
図7は、例示的な実施例に係るモバイルターミナルを制御する装置700を示すブロック図である。例えば、装置700は、モバイルフォン、コンピュータ、デジタル放送ターミナル、メッセージ装置、ゲーム機、タブレット、医療機器、運動器具、携帯端末等であってもよい。
【0045】
図7を参照すると、装置700は、以下の1つ又は複数のコンポーネント、処理コンポーネント702、メモリ704、パワー(電力)コンポーネント706、マルチメディアコンポーネント708、オーディオコンポーネント710、入力/出力(I/O)インターフェース712、センサーコンポーネント714および通信コンポーネント716を含むことができる。
【0046】
処理コンポーネント702は、代表的には、装置700の全体作動、例えば、ディスプレイ、電話、データ通信に組み込まれた作動、カメラ作動、レコーディング作動を制御する。処理コンポーネント702は、上述した方法におけるステップの全体または一部を行うように指示を実行するための1つ又は複数のプロセッサ720を含むことができる。また、処理コンポーネント702は、この処理コンポーネント702と他のコンポーネントとの間の相互作用を容易にする1つ又は複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント702は、マルチメディアコンポーネント708と処理コンポーネント702との間の相互作用を容易にするためのマルチメディアモジュールを含むことができる。
【0047】
メモリ704は、装置700の作動を支持するため種々の種類のデータを記憶するようにされている。このようなデータの例は、装置700上の任意の適用あるいは方法のための指示、連絡先データ、電話帳、メッセージ、絵、ビデオ等を含む。メモリ704は、スタチック(静的)ランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、リードオンリーメモリ(ROM)、磁気メモリ、フラシュメモリ、磁気又は光学ディスクの如き、任意の種類の揮発性または不揮発性のメモリデバイスまたはそれらの組み合わせを用いて実施可能である。
【0048】
パワーコンポーネント706は、装置700の種々のコンポーネントに電力を供給するようにされている。このパワーコンポーネント706は、パワー管理システム、1つまたは複数の電源、および装置700におけるパワーの発生、制御および配分に関連した他のコンポーネントを含むことができる。
【0049】
マルチメディアコンポーネント708は、装置700とユーザとの間に出力インターフェースを形成するようにされたスクリーンを備えている。いくつかの実施例において、このスクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)およびタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンを、ユーザからの入力信号を受領するためのタッチスクリーンとして実施することができる。タッチパネルは、1つ又は複数のタッチセンサーを含むことができタッチパネルにおけるタッチ、スワイプおよびジェスチャー(動作)を感知する。タッチセンサーは、タッチまたはスワイプ動作の境界を感知するばかりでなく、タッチまたはスワイプ動作に関連した時間および圧力を感知する。いくつかの実施例において、マルチメディアコンポーネント708は、前方カメラおよび/又は後方カメラを備えている。装置700が撮影モードまたはビデオモードの如き作動モードにあるとき、これら前方カメラおよび後方カメラは、外部のマルチメディアデータを受領することができる。前方カメラおよび後方カメラのそれぞれは、固定光学レンズ系にしてもよく又は焦点および光学ズーム能力を有していてもよい。
【0050】
オーディオコンポーネント710は、オーディオ信号を出力および/又は入力するようにされている。例えば、装置700が電話モード、レコーディングモードおよび音声認識モードにあるとき、このオーディオコンポーネント710は、外部のオーディオ信号を受領するようにされたマイクロフォン(“MIC”)を有する。受領されたオーディオ信号を、更に、メモリ704に記憶してもよいし、通信コンポーネント716を介して伝達してもよい。いくつかの実施例において、オーディオコンポーネント710は、更に、オーディオ信号を出力するためのスピーカーを有する。
【0051】
I/Oインターフェース712は、処理コンポーネント702とその周囲のインターフェースモジュール、例えば、キーボード、クリックホイール、ボタン等との間にインターフェースを形成するようにされている。ボタンは、ホームボタン、ボリューム(音量)ボタン、開始ボタンおよびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0052】
センサーコンポーネント714は、装置700の種々の面の状況評価を提供するための1つ又は複数のセンサーを備えている。例えば、センサーコンポーネント714は、装置700のON/OFF状態、装置700のコンポーネント(例えば、ディスプレイスクリーンおよびキーボード)の相対的な位置決めを検出することができる。センサーコンポーネント714は、更に、装置700又は装置の700のコンポーネントの所定位置の変化、装置700と接触するユーザの存在又は非存在、装置700の方向又は加速/減速、および装置700の温度の変化を検出することができる。センサーコンポーネント714は、任意の物理的な接触なく、近くの対象物の存在を検出するようにされた近接センサーを含むことができる。センサーコンポーネント714は、更に、撮像適用例に用いるためのCMOS又はCCDイメージセンサーの如き光センサーを含むことができる。いくつかの実施例において、センサーコンポーネント714は、また、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、圧力センサー、又は温度センサーを含むことができる。
【0053】
通信コンポーネント716は、装置700と他のターミナルとの間の有線又は無線通信を促進するようにされている。装置700を、WiFi(ワイファイ)、2G又は3G又はそれらの組み合わせの如き通信規格に基づいて、無線ネットワークにアクセスすることができる。1つの例示的実施例では、通信コンポーネント716は、放送チャンネルを介して、外部の放送制御システムからの放送信号又は放送関連情報を受領する。1つの例示的実施例では、通信コンポーネント716は、更に、近距離通信を容易にするための近接フィールド通信(NFC)モジュールを備えている。例えば、このNFCモジュールを、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術、又は他の技術に基づいて、実施することができる。
【0054】
例示的実施例では、上述した方法を実行するため、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールド(現場)プログラマブルゲートデバイス(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他の電子的コンポーネントの如き、1つ又は複数の電子要素によって装置700を実施することができる。
【0055】
例示的実施例では、更に、上述した方法を実行するため、装置700のプロセッサ720によって実行可能な指示を含むメモリ704の如き、指示を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が設けられている。例えば、この非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、ROM,RAM,CD−ROM,磁気テープ、フロッピーディスク、光学データ記憶デバイス等にすることができる。
【0056】
本発明の他の実施例は、本明細書に開示された発明の詳細および実行を考慮して当業者には明らかであろう。本願は、本発明の全体的な原理に従い且つ当業界で既知又は慣習的な実施の範囲内にあるような本開示からの改良を含む本発明の任意の変形例、用途、適用性を含むように企図される。明細書および例は、例示のみとして考慮され、本発明の真の範囲および精神は以下に記載される特許請求の範囲によって示されることが企図される。
【0057】
認識されることは、本発明が上述され添付図面に示された正確な構成に限定されることがなく、且つ種々の変形および変更が本発明の範囲から逸脱することなくなされることである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって限定されるのみであることが企図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7